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【サポート優先】キマイラを野球から連れてって

#キマイラフューチャー #猟書家の侵攻 #猟書家 #ドーラ・ワルダー #キマイラ

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#猟書家
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#ドーラ・ワルダー
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#キマイラ


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 これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。


 キマイラフューチャーのとある一角。
 幾重にも並んだ観客席に、まばらな感じで座るキマイラたち。
 その眼下のマウンド、怪人たちが何かの試合をしていた。
「食らえ! 魔球・ナインピンストライク!」
 怪人の投げるボーリング玉がピンをなぎ倒しながら地面スレスレを飛翔。
「ピンによる攪乱など我がディフェンスの前には無意味!」
 怪人が独特の構えを見せると、その手の中にボーリング玉が吸い込まれ――。
「見よ! スリーポイント打法!」
 重量のあるボールが綺麗な弧を描き、観客席を粉砕する。
 大きな電光掲示板が輝くと、3点分の得点が入ったことを映し出す。
 壊れた席から転げ落ちたキマイラ。擦り傷など気にも留めず興奮した様子で叫ぶ。
「にゃー! 生で見る野球はすごいにゃー!」

 ……野球?

 そう。
 このキングブレイン球場では、新規怪人野球チーム『ドーラボンテージ』の試合が行われていた。試合なのに1チームしかいないしそもそも野球のルールもめちゃくちゃだがそれを指摘できる知識を持ち合わせた者はいなかった。
「ゆけい、『下僕怪人』ども! 試合を盛り上げてキマイラどもを集めまくるのです!」
 対戦相手のいないベンチに、監督の高笑いが木霊した――。


「みんなは野球に詳しい? ちなみに私はよく知らないけど雰囲気で応援する!」
 フェアリーのグリモア傭兵ネミ・ミミーニーズ(f00595)は、お手製の応援グッズを振り回しながらグリモアベースを飛び回っていた。
 それはそれとして、事件だ。

 様々な世界に侵攻する『猟書家』たち。
 キマイラフューチャーにて、幹部の1人『ドーラ・ワルダー』はキマイラたちを攫って悪の怪人へと改造しようとしている。

「今回の怪人は『スポーツ観戦』でキマイラたちを集めて大量誘拐を企んでいるわ!」
 スポーツ観戦なんて動画配信でいいじゃん、というキマイラたちを言葉巧みに野球場に誘い出し。観客席を埋め尽くすキマイラたちを一気に下僕怪人にしようというわけだ。
 既に怪人たちの手によって野球場は占拠され、ばら撒かれたチラシでキマイラたちが集められ、今まさに野球の試合が始まろうとしている。
「怪人たちは野球場に陣取って野球の試合をしているわ?」
 『球技ボーイズ』たちは専用のユニフォーム、という名のボンテージ風衣装で野球風のパフォーマンスを行っている。一般的な試合とはだいぶ雰囲気が違うが盛り上がってキマイラ集まれば敵の作戦が成就してしまう。その前に割って入り、怪人たちを排除するのだ。キマイラフューチャーなのでキマイラたちを盛り上げるように派手に戦った方が優位に立てるだろう。

 怪人たちがやられると。
 今度は『ドーラ・ワルダー』が乱入してくる、――ベンチから。
「計画を邪魔されたドーラはなりふり構わず無差別級野球で猟兵たちを打倒してキマイラを誘拐していくつもりよ!」
 鞭でホームランくらいなら打てるらしい。普通に戦ってもいいし、雰囲気に合わせて野球っぽく戦っても構わない。
「野球のルールとかおかしいけど気にせずぶっ飛ばせばいいわ! 審判とかいないし!」

 雰囲気で野球する戦場に向けて、ネミは転送の準備を始めた。


背腹かえる
 これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。

 プレイングボーナス(全章共通)……キマイラに応援される(ちなみに戦力はゼロです)。
 野球っぽいことをするとキマイラたちは盛り上がってくれます。(ちなみに野球のルールはわかっていません)

●ご挨拶
 背腹かえるです、よろしくお願いします。
 キマイラフューチャー猟書家戦。フラグメントは集団戦、ボス戦。

 第1章、集団戦『球技ボーイズ』。
 マウンドに立って野球っぽいことをしています。
 野球せず通常の戦闘で排除することも出来ます。

 第2章、ボス戦『ドーラ・ワルダー』。
 キマイラの大量誘拐を狙う猟書家幹部です。
 今回はキマイラを集めるために野球をしています。

 プレイングボーナス(全章共通)……キマイラに応援される(ちなみに戦力はゼロです)。

 それでは、よろしくお願いします。
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第1章 集団戦 『球技ボーイズ』

POW   :    野球怪人・ウェポン
【野球兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    バスケットボール怪人・ジェノサイド
【バスケットボール攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    ボウリングピン怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【ボウリングピン】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ルドラ・ヴォルテクス(サポート)
それは亡霊。
オブリビオンを狩りに現れ、狩が終わると忽然と姿を消してしまい、捉える事はできない。
もう肉体的な終焉は迎えた筈だが、その意志が、平穏な世界を破壊する者に終わりを告げに再臨させているのだと言う。

戦闘は嵐のように激しく、されど、無言のまま、生前のものと思しき武器やUCが振るわれる。

復興の妨げになるものがあると、力を振るい障害を破壊するが、たちまちの内に砂塵の向こうに消え、言葉を発する事はない。

主な武器は生前所持していた武器類、ユーベルコードは制限なく使用可能。

※ 他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。



 どこか虚ろな気配を纏う猟兵、ルドラ・ヴォルテクス(終末を破壊する剣“嵐闘雷武“・f25181)。
 呑気に野球観戦と盛り上がっていたキマイラたちも、ルドラ放つ不思議な空気に静まり返る。
 そんな空気を打ち破るよう、ピッチャーマウンドに立つバスケットボール怪人が叫ぶ!
「よく来たな猟兵よ! これからお前と俺で世紀の野球対決を行うのだ!」
 熱い叫びにも無言のまま、ルドラはバッターボックスへと進む。

 バッターボックスに立ったルドラは、『タービュランス』を構える。『タービュランス』、乱気流を意味する風の機構剣。その気になれば、怪人もろともボールを粉砕することも容易い。だが、ボールが消えてしまっては野球にならない。今回は定められたルールでの戦いに合わせ、力を調節する。
「生命よ――」
 ルドラが小さく囁く。その声が聞こえたかはわからないが、怪人は大袈裟なアクションでバスケットボールを取り出す。
「俺のドリブル魔球。その奇妙なバットで捕らえることが出来るか!」
 いうが早いか怪人はボールを投げるのではなく、ドリブルしながらルドラに突進。

 野球なのかバスケなのかわからない状況! だが細かいことは気にするな! ボールさえ打てば点が入る!

 ルドラはボールに狙いを定め、振りかぶった。刃が風を斬る音が響くも、その太刀筋がボールに触れることはなかった。
 空振り――? のはずが、ボールがキャッチャーミットに吸い込まれることはなく。突如マウンドに巻き起こった暴風がボールを包み込み、その軌道を捻じ曲げてしまったのだ。
「ば、ばかな!? 風の力だけでホームランにでもしようというのか!?」
 驚愕する怪人。しかし、打球はまだホームランと決まったわけではない。
「ゴール前にカットすればいいのだ!」
 怪人が自慢の脚力でマウンドを走るボールの影に追いつき、跳ぶ。そんな怪人の背後で、ルドラは再びタービュランスを握る。そう、今度は戦闘の構えで。

「――我が敵を討つ意志よ! 今こそ破滅と死を象らん!」
 ルドラは、【解き放たれし力(アストラ)】の力を開放する。狙うのは、怪人。ボールと、ボールの頭部を持つ怪人が、荒ぶる風に舞いあげられる。
「ボールは捕った! あとは……、あとは着地するだけ……! うおおおー!?」
 怪人はボールを抱えたまま飛んで行き――。球場にはホームランを告げるアナウンスが響いた。

 湧き上がる観客に見送られ、ルドラは静かにベンチへと消えていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

川村・育代(サポート)
バーチャルキャラクターの悪霊×ゴーストキャプテン、12歳の女です。
普段の口調は「 年相応の少女口調(あたし、~くん、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、偉い人には 慣れない敬語(あたし、あなた、~さん、です、ます、でしょう、でしょうか?)」です。
普段は明るく元気な性格で年相応の考え方、行動をします。
戦闘では自分から積極的に攻撃するよりは呪詛で自爆させたり、同士討ちさせるなど、相手をおちょくるような戦い方を好みます。(Sっ気があるようです)
ユーベルコードは状況に応じて使用します。
エキストラ感覚であらゆる状況で使い倒して頂いて大丈夫です。
描写に関するタブーは一切ありません。



 多数の怪人がひしめく危険なマウンドへ。不釣り合いな1人の少女、川村・育代(模範的児童・f28016)が、歩みを進める。
 あまりにも多勢に無勢。こんな状態で試合になるのだろうか、と観客たちが見守る中、育代は1つの提案を行う。

「ちょっといいかな?」
「なんだ? 命乞いか?」
 圧倒的に優位な状況。怪人たちは余裕を見せている。
「野球はチームでやるものだよね?」
「チーム……?」
 育代の言葉。野球といえば9人対9人のチームで対戦するのが一般的だ。だが育代は1人、それに対し怪人は9を遥かに超える大人数が待機している。

 なるほど。なるほどなるほどつまり……。
 我々怪人チームで1人の猟兵を囲んで――。

「そっちはいっぱいいるから、あたしのチームに9人来てね」
「なにぃ!? なぜ我々がわざわざお前のチームに行かねばならんのだ!?」
「なんでって、あたしたち同じチームでしょう」
「……そうでしたっけ?」
「そうだよ」
 上手いこと育代に言いくるめられてしまい。怪人チームと怪人チームの試合が行われることになってしまった。

「さあ! 相手チームを甲子園球場の砂にするのよ!」
「うおおー!」
 新しい監督の元、妙なテンションで暴れだす育代チーム。
「待て! 野球とは思えない物騒な煽り文句が聞こえたぞ!」
「平和な試合じゃ盛り上がらないよ!」
「そうだ! 俺たちの監督の言うことにケチつけようってのか! いい度胸だ!」
 声を上げた相手怪人に対し。育代チームの怪人はグローブを捨てながら駆け寄り、ボールの形の頭を力いっぱい殴りつける。

「おおっと、相手チームの暴言に選手がキレたー!」
 先ほどまで監督としてチームを率いていた育代。いつの間にか撮影用のドローンを片手に怪人を囃し立てる。
「いくら野球でもいきなり殴るのはおかしいだろう!?」
「乱闘も野球の華だよ! 暴言には拳だよ!」
 勢いのままに、暴力に訴えようとする育代チーム。
「ええい! こうなってはこちらもやるしかない! この殺人ボーリング魔球で――」
「凶器はダメだよ! 乱闘は拳で!」
「なにー!?」
 勝手に乱闘にされた上に、武器まで取り上げられて一方的に殴られる怪人。

 や、やってられねえ!
 何が野球だ!
 こっちも拳でスポーツマンシップ見せたらぁ! 

 あれよあれよという間に。猟兵と怪人による野球の試合は、いつの間にか怪人だけが入り乱れる大乱闘へとすり替わっていた。
 そんな争いを、育代は安全なベンチから撮影していたという。

成功 🔵​🔵​🔴​

ロザリア・ムーンドロップ(サポート)
オブリビオンの脅威から戦後世界を守ることを主軸としてグリモア猟兵の活動をしているため、自らも機会があれば依頼に出向きたいと考えています。

「この事件を解決すれば、また一歩世界の平和に近づきますね!」
「せっかく取り戻した平和を脅かすなんて許せません!」

UCは全て設定しています。
技能・装備はご自由に。

基本的に頑張り屋。戦闘スタイルは魔法をメインに使いますが「困った時は殴ればOK」とも思ってます。
なので接近戦も案外こなすオールラウンダー。

ぷるぷるしたもの(スライムとか)はとても興味を示します。
葛藤しながらも事件解決のために我慢して攻撃するでしょう。
ただしエロ・グロ系はNGで。



「この事件を解決すれば、また一歩世界の平和に近づきますね!」
 ロザリア・ムーンドロップ(薔薇十字と月夜の雫・f00270)は、愛用の杖『クレセントブレイカー』の先を観客席に向ける。
「ホームランで試合を盛り上げますね!」

 ホームランを予告する可愛らしい少女。ちょっと不安そうに見守る観客。それもそうだろう。何せバッターが構えているのは野球のバットではないのだ。
「ハハハッ、そんなおもちゃじゃホームランはどころか内野ゴロにも届かないだろう!」
 ロザリアの手にしているのは、三日月の魔法石が目を引く魔法の杖。きちんとホームランが打てるのかどうかは疑問の残るところである。
「打てますよ! 」
 懸命にアピールするロザリア。どんなに可愛くアピールしても、打率がよくなるわけではない。そう、スポーツの世界では結果が全て。実際にホームランを打ってみせるしかないのである。
「なら見せてもらおうか! 魔法の力で俺のストライクを打ち取るところを!」

 ボーリング怪人はストライクパワーを野球ボールに込め、投げた! 高速で回転するボールから白いオーラが放たれ8つのピンが現れる。
「9つのピンを全て打たねば9アウト! 3回裏まで消し飛ぶがいい!」
「大丈夫です! ボールがいっぱい飛んできたならいっぱい打てばいいのです!」
 1つの杖でも9回振れば9ヒット、簡単なことだ。しかしそこで問題になるのは9回杖を振る時間。
 ロザリアは飛んでくるボールに向けて【サイキックブラスト】を放つ。高圧電流に晒されたボールたちは、その場で一瞬動きが止まる。
「行きます! 全力ホームランです!」
 魔法の杖がいい音を響かせ、止まったまま宙に浮くボールを打ち上げる。続けて、野球のヒットとは違う音を響かせ、ボーリングのピンも次々と観客席の向こう側へと飛んで行く。
「これで一気に大量得点です!」

「1打席で9点……、いやこのスコア表示はストライクの……!?」
 驚愕する怪人の視線の先。
 得点を示す電光掲示板には、野球の試合では見られない不思議なマークが表示されていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

大豪傑・麗刃(サポート)
一人称は『わたし』『麗ちゃん』

右サムライブレイド左日本刀(試しで使ってみたがやはり刀はエンパイア産の方がすぐれているのだ)の二刀流+随行大剣
スーパー変態人時は右サムライブレイド+日本刀、左バスタード+ヒーローソードの四刀流
それらを持っていなければ適当に

大軍を前にいろいろ考えるが結論は「全員やっつければ(斬れば)いいのだ!」

ユーベルコードは基本MS様にお任せだが決まらなければ

ネタ可なら優先度高い順に
ネタキャラとしての矜持>鬼殺し>変態的衝動>絶対零度氷河期到来>わたしのネタを聞け>ギャグ世界の住人>自爆スイッチ>もっと愉快に追いかけっこ>鬼面フラッシュ

ネタ不可なら
剣刃一閃>スーパー変態人



「野球?」
 大豪傑・麗刃(23歳児・f01156)は、ベンチで神妙な面持ちをしていた。どう見てもまともに野球をする顔ではない。
 呼び出されてここまで来たのはいいが、いろいろ考えるのは面倒だ。スポーツとかややこしすぎる。もっとシンプルにいこう。
「知らん! 全員やっつければいいのだ!」
 そう叫んで、明らかに戦闘用な獲物を手に、マウンドへ上がろうとしていた。

「おい! これは野球だ! 」
 怪人が麗刃を呼び止める。
「いいのだ! 盛り上がればそれでいいのだ!」
 麗刃の叫びに、面白ければ何でもいいキマイラたちが賛同する。
「ぐ……。でも野球要素は必要だろう!」
 何とか食い下がろうとする怪人。
「そう言うと思ってこれを用意したのだ」
 そんな野球要素のために麗刃が用意したのは、とある特徴的なオープンカー。ボールやバットなどの目立つ装飾に、1段高い後部座席が存在感をアピールしている。野球の試合で選手を送迎するために使われるリリーフカーという乗り物だ。
「これに乗って斬る、野球要素」
 座席に立ち乗りで刀を構える麗刃。
「それは、本当に、野球要素、なのか?」
 麗刃と、サムライブレイドと、剥き出しの闘志と、リリーフカーを順番に指しながら怪人は問う。しかし、車が発進してしまうと、観客席のキマイラたちは勝手に盛り上がってしまう。面白ければ細かいことはいいのだ!

「どけどけどけどくのだぁ~!! 三者凡退になりたくない奴は引っ込んでるのだ!!」
 運転手不在のリリーフカーが急加速。ユーベルコード【ひき逃げ】の力だ!
「こうなっては仕方ない! ディフェンスフォーメーション・外野!」
 野球怪人が守備に就く。外野いっぱいに展開し個々の怪人の距離を開ける、1体がやられても他の怪人がフォローする構えだ!
「無駄なのだ~!!」
 リリーフカーの勢いを乗せたサムライブレイドがバット諸共怪人を真っ二つに斬り割く。その攻撃、麗刃の硬直を狙って背後から別の怪人が迫る。
「甘いのだ!」
 リリーフカーの反転に合わせて日本刀で背後の怪人を迎え撃つ。あっという間に2アウトだ!
「接近は危険だ! 別の手で行くぞ! あいつがピッチャーマウンドを離れた隙にボールを確保しておいた!」
 思い出したように野球要素に戻る怪人。ピッチャーが暴れていても、ボールさえ打ってしまえばこっちのものだ!
「今更遅いのだ。もう何もしなくても麗ちゃんの勝利は確定なのだ!」
 麗刃との攻防に気を取られた怪人たちは知らなかった。その背後から自動で敵を斬るもう1つの刃、随行大剣が忍び寄っていることを――。
「落ちてるボールでも打ってしまえばホームラ――」
 ボールを打つ直前、背中を斬られ、崩れ落ちる怪人。

 3アウト!

成功 🔵​🔵​🔴​

バルタン・ノーヴェ(サポート)
「バトルの時間デース!」
雇われメイド、バルタン! 参上デース!
アドリブ連携歓迎デース!

普段の口調:片言口調(ワタシor我輩、アナタ&~殿、デス、マス、デショーカ? デース!)
得意な技能:【一斉発射・焼却・武器受け・残像・カウンター・受け流し】デスネ!

遠距離ならば、銃火器類の一斉発射や各種UCによる攻撃が有効デース!
近距離戦闘なら、ファルシオンで白兵戦を挑みマース!
敵の数が多いor護衛対象がいるならば、バルタンズをお勧めしマース! 数の有利は得られるデショー!

状況に応じて行動して、他の猟兵のサポートに回っても大丈夫デス!
迎撃、防衛、襲撃、撤退戦。どのような戦場でも参戦OKデース!

頑張りマース!



「試合の時間デース!」
 自前の野球チームを引き連れてやってきたのは、バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)。
 連れてきたチームは、『ミニ・バルタン』9体のバルタンズ。これで野球が、出来るのかなぁ? だいぶサイズが足りないように思えますが。

 バルタンズの1体が、バッターボックスに立つ。
「フ……、そんな小さなバッターが俺の球を打てるもんかよー!」
 野球怪人の鋭い投球。ボールはバルタンズの頭上をすり抜け、キャッチャーミットに突き刺さる!
 そして――。

 ボールッ!!

 どこからとなく、そんな声が響いた。
「ボールが高すぎるデース! もっと低く投げるデース!」
 ストライクゾーン。野球の投球は所定の空間を通過しなければならないことになっている。本来であれば、真っすぐ投球すればよい。だが、今回のバッター、通常サイズなバッターの膝下ほどの身長しかないミニ・バルタンのストライクゾーンは極めて狭く、そして地面スレスレなのだ。ストライクの難易度高いのではないでしょうか?
「え……? あ、ハイ」
 事態を把握した野球怪人は困惑の表情を浮かべる。
 ここで、ピッチャー交代。野球怪人を下がらせ、ボーリング怪人がマウンドに立つ。

「そちらがその気ならこちらも合わせよう! ボーリングならレーンを転がってもストライクになる!」
「なんデスと!?」
 野球の投球は地面についちゃいけないけどボーリングなら転がるものだししかも重いボールならあの小さいバッターのおもちゃみたいなバットじゃ打てないはず!
「ナラバ! バルタンズ! 年俸アップデース!」
 バルタンの宣言。その瞬間――。
「バルーッッ!!」
 バッターのバルタンズが叫ぶ! ついでに他のバルタンズも集まってくる! 凄まじい気迫がバッターに集い――。
「1人では打てないボーリング球も、9人集まればより強固になるデース!」
「おい! バッター9人ってなんだ!?」
「ボーリングデース!」
「なにぃ!?」
 9体のバルタンズが、1つの打球を打つ。鈍い音を響かせ、ボーリング球が重力から解き放たれた。

 重量級のホームランが観客席を破壊する一方、もう1つ衝撃の展開が発生していた。
「まてまてまて、9人走るな!」
 先ほど集まったバルタンズが、みんな一緒にベースを1周しようとしている。
「バルバルー!」
 みんなで打ったのでみんなで走ります。と、言わんばかりの抗議。
「あ、ハイ。もうそれでお願いします」

 この回、猟兵たちの謎の大量得点で締めくくられたという。

成功 🔵​🔵​🔴​

リカルド・マスケラス(サポート)
『正義のヒーローの登場っすよ~』
装着者の外見 オレンジの瞳 藍色の髪
基本は宇宙バイクに乗ったお面だが、現地のNPCから身体を借りることもある
NPCに憑依(ダメージはリカルドが請け負う)して戦わせたりも可能

接近戦で戦う場合は鎖鎌の【薙ぎ払い】と鎖分銅の【ロープワーク】による攻撃がメイン
遠距離戦では宇宙バイク内臓の武装で【薙ぎ払い】や【一斉発射】。キャバリアもあります
その他状況によって魔術的な【属性攻撃】や【破魔】等使用

猟兵や戦闘力のあるNPCには【跳梁白狐】で無敵状態を付与できる
また、無力なNPCが大人数いる場所での戦闘も彼らを【仮面憑きの舞闘会】で強化して戦わせつつ身を守らせることも可能。



「野球は見るより参加するものっすよ~」
 ――と、リカルド・マスケラス(ちょこっとチャラいお助けヒーロー・f12160)が緩い挨拶をしていたのは少し前のこと。
 キマイラたちを野球に参加させるべく、事前にユーベルコード【仮面憑きの舞闘会】で仕込みを行う。
「これ何なのにゃ?」
 リカルドの分身である狐面を頭に乗せ、不思議そうな顔をする一般キマイラの皆さん。
「野球観戦にはこういうグッズも必要なんすよ~。それに今ならなんと! これをつけたファンのみんなも試合に参加出来る特典付きっすよ~」
「にゃんと!」
 言葉巧みにキマイラたちをスカウト、もとい狐面を渡すリカルド。この面を渡しておけば、一般のキマイラでもリカルドと身体能力を共有して怪人たちと野球を行うことが可能となる。
「さあ、楽しい宴の始まりっすよ!」

 リカルドの力を宿した狐面のキマイラたちが、野球に参加すべく続々とマウンドに雪崩れ込む。
「待て待て待て多い多い多い」
 観客の乱入は、百歩譲って許そう。だが野球は通常1チーム9人で行うものだ。なんだそのキマイラたちは! 優に100を超えているぞ!
「そうっすね。これだけ多いと折角参加したのに打順回ってくるまでお待たせすることになるっすから、今回はみんなで守備をよろしくっすよ~」
「待てといったのはそういうことではな――、ああもういい! やってやる!」

 向こうが大人数で来るならこちらもボールを増やす。一部は防がれようとも全て凌がれなければこちらの大量得点だ!
「奥義! 超増える打球!!」
 野球怪人が打ったボールが、空を覆わんばかり勢いで分裂する!
「皆さん、ボール取り放題っすよ~」
「わーい!」
 キマイラたちは我先にと、ボールに飛びかかる。大勢のキマイラが好き勝手に飛び出すのを、リカルドは仮面を通して器用に制御する。
「あれだけのボールをすべて防いだだと……」
「まだボール取ってないにゃ! 追加にゃ!」
「ええい! 言われなくとも!」
 追撃の野球ボールの雨! 追いかけるキマイラたち!

 試合よりもファンサービス。そんな攻防が幾度となく繰り返され――。
「はあ……、はあ……。皆様お楽しみいただけたでしょうか?」
 ようやく、参加したキマイラ全員に野球参加記念のボールが行き渡ったらしい。
「野球楽しいにゃー♪」
 笑顔のキマイラ。それを見て静かに何かを悟る怪人。
「野球の……楽しさを――」
 力尽きた怪人が、砂となってサラサラと崩れ去っていった。

 こうして、猟兵と怪人たちの野球パフォーマンスは好評のうちに幕を閉じるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『ドーラ・ワルダー』

POW   :    わたくしにひれ伏しなさい!
【鞭】が命中した対象に対し、高威力高命中の【踏みつけ攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    下僕達、やっておしまいなさい!
戦闘用の、自身と同じ強さの【力自慢の下僕】と【テクニック自慢の下僕】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
WIZ   :    こうなったら奥の手よ!
自身が戦闘で瀕死になると【巨大なびっくりメカ】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ガジル・コリアンダーです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 歓声を上げて盛り上がるキマイラたち。
 スイッチ1つで地下に落とされて下僕怪人に改造されるとも知らずに。
 猟書家『ドーラ・ワルダー』が、ベンチから立ち上がる。

「――って何やってたんだいアンタたち!」
 怪人たちがいない。キマイラたちを盛り上げるだけ盛り上げて、猟兵に負け、甲子園の砂になって消えてしまっていた。本来の目的を忘れて、野球だけして消えてしまったのだ。
「まったく、そんなことだからいつまで経っても故郷に錦を飾れないのですよ!」
 ドーラは手にした鞭を振るう。弾かれたボールが飛び跳ね、誰もいないピッチャーマウンドへと落ちた。

「野球の時間は終わりです! キマイラも猟兵もまとめて連れ帰って改造して差し上げましょう!」
レパル・リオン(サポート)
こんにちは!あたしはレパル!またの名を『魔法猟兵イェーガー・レパル』よ!よろしくね!

お祭りとかイベントとか友達と遊んだりとか、とにかく楽しい事大好き!

あたしが戦うのは、怪人(オブリビオン)から人々と平和を守るため!そのためなら、ケガをしたってかまわないわ!
(強敵相手だと少し怯えるが、表には出さないように努める)

得意なのは肉弾戦!ダッシュで切り込んだり、ジャンプやオーラ防御でよけたり、激痛耐性でガマンしたり、怪力パンチ&キックでぶっ飛ばしたりするわ!
ユーベルコードに怪人の弱点属性を組み合わせてパワーアップさせたりもするわよ!

頭を使うのは苦手かな。でも、パワーとスピードでなんとかするわ!



「あたしはレパル! またの名を『魔法猟兵イェーガー・レパル』よ!」
 何者かの声が響く。
「誰だい!?」
 自分しかいないマウンドで、ドーラ・ワルダーが猟兵の姿を探す。
 次の瞬間――。
 マウンドにスポットライトが集まり、炎の輪が出現する。その輪をくぐり、炎の中からレパル・リオン(魔法猟兵イェーガー・レパル・f15574)が出現する!
 【変身(レパル・トランスフォーム)】でライオンへと姿を変え、臨戦態勢での登板だ!

「ハッ! 勇ましいライオンちゃんじゃないか! チームのマスコットにでも起用してやろうかしら!」
 ドーラは、鞭の一撃でレパルに向けてボールを打ち出す。レパルはそのボールを正面に捕らえ、両手でがっちりと受け止める。
「あたしがマスコットの野球チームを作ってもいいけどそれはあなたを倒してからよ!」
 レパルは、全力でボールを投げ返す。返されたボールの勢いを巻き付く鞭で殺し、ドーラはその手にボールを収める。
「キャッチボールが出来るくらいで調子に乗るんじゃないよ! これならどうだい!?」
 今度は鞭で回転を加えたカーブショットをレパル――ではなく、観客席に向けて打ち上げる。ホームランか? いや、犬とキャッチボールのつもりだ!
「舐めないで!」
 レパルは身体のバネを使い、跳ぶ。スクリューするボールを捕まえるも、勢いに飲み込まれレパルの身体ごと回転してしまう。でも、負けない! この回転を見切る。空中で回りつつ、地上の一点を目掛けてこのボールを投げ返す!
「ここよ! きっちりキャッチボールしてあげるわ!」
 野球的にはそのままボールを保持しているだけでドーラのアウトだったはずだけど投げ返してしまった! 巨大な竜巻に乗ったボールが、ドーラの頭上に降り注ぐ!
 鞭で受け止める? いや、勢いが強すぎる。 両手で止めるか? いや、それは美学に反する!

「まったくやんちゃな子猫ちゃんね! オーッホホホ!!」
 ボールの直撃を選んだドーラ・ワルダー選手!
 吹き飛んだーッ!!

成功 🔵​🔵​🔴​

陰日向・千明(サポート)
「このあと用事があるんで、さっさと地獄へ堕ちるッス」
◆口調
・一人称は「うち」、二人称は「あんた」、くだけた敬語をつかう
◆性質・特技
・マイペースで合理主義
・雨女
◆行動傾向
・特権階級者の車に轢かれ事故すら揉み消された女子高生の悪霊
・地元を鎮守する竜神の力を借りて受肉を果たした
・利己主義で秩序や慣習にこだわりはなく、勝つためなら手段を選ばないしたたかさを備えているが、なんだかんだで面倒見はよい
・神器化したスマホで霊界通信サービス「天孫(あまそん)」に武器を注文して戦う
・一度死んだ経験から死に対する恐怖心がなく、戦闘をゲームのようにとらえている。敵にも当然慈悲はない



 陰日向・千明(きさらぎ市の悪霊・f35116)は愛用のスマホを取り出し、慣れた手つきで指を滑らせる。
「このあと用事があるんで、さっさと地獄へ堕ちるッス」
「随分な口を利く小娘だね。ってあんた! 話をするならこっちを見なさいよ!」
 敵であるドーラ・ワルダーを見ないまま、スマホをいじり続ける千明。そんな千明が霊界通信サービス「天孫(あまそん)」で注文したのは、野球道具一式。スワイプひとつで購入完了&現地に配達だ。

 千明がユーベルコード【幽界からのささやき】の力を発動する。その姿が虚ろになり、千明の憑依したバットやボールがふわりと浮かび上がる。
「それじゃあ千本ノックいくッスすよ」
 打者のいないバットが、勝手に浮かび上がるボールをドーラに向けて打ち出す。
「面白いね! 全部受け止めてやりますわ!」
「どんどんいくッスよー」
 鞭で器用にボールを受け止めるドーラ。すかさずバットが次のボールを打つ。と、守備の結果も見ずに更に次のボールを打つ。
「その程度の打球で! ってまたスマホ弄ってますわね!」
 連続の打球を鞭の一振りで押さえ込みつつ叫ぶドーラ。千明は自分のペースでスマホをポチポチしている。
「追加のバットとボールを注文、と」
 繰り返す千本ノックを早く終わらせるには、数を増やして打順を早めるのが一番だ。千明が次の用事に急ぐために最適な解決方法! 打球のペースはどんどん加速する!
「勝手なことをやってくれるね! 下僕達、やっておしまいなさい!」
 千明の手数に対応するため、ドーラも下僕を呼び出して手数を増やす。
 四方八方から次々襲い来るボール。下僕の1人は素早い動きで捕捉し、もう1人はその大きな身体で受け止める。敵もなかなかやるものだ。

「手数に気を取られてこっちを見てないッスね」
 攻撃を繰り返していたはずの千明、いつの間にかスマホ弄りをやめていた。
 ドーラも下僕も、目の前に来たボールを受け止めるのに手一杯だ。
 千明の半実態の手がバットを握る。ユーベルコードの力が流れ込み、バットから山羊のような角が生えてくる。数任せの先ほどまでとは違う、強力な一打。
「まあ、これで終わりッス」
「次のボールは――、ってアンタたち! 正面だよ!」
 最後の剛球に反応しきれていない下僕2人の首根っこを掴んで盾にしようとするドーラ。

 やめてくださいご主人様!
 そんな風に引っ張られたらボール止められない!

 下僕の必死の抵抗も空しく、剛球の直撃を受ける3人。
 みんなまとめて夕日に向かって飛んでいけー!

成功 🔵​🔵​🔴​

ティエル・ティエリエル(サポート)
◆キャラ特徴
ボクっ娘で天真爛漫、お転婆なフェアリーのお姫様です。
王家に伝わる細身のレイピアを使った空中からのヒット&アウェイで戦うのが得意な女の子です。
・冒険大好きお姫様
・珍しいものにも興味津々
・ノブレス・オブリージュの精神で弱者を放っておけないよ
・ドヤ顔がよく似合う
・困ったら動物さんに協力を!

◆戦闘方法
・背中の翅で羽ばたいて「空中戦」や「空中浮遊」で空から攻撃するよ
・レイピアに風を纏わせて「属性攻撃」でチクチクするよ
・対空攻撃が激しそうなら【ライオンライド】
・レイピアでの攻撃が効かない敵には【お姫様ビーム】でどかーんと攻撃



「野球だー! ピッチャーだー!」
 ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)の元気な声。
 ピッチャーと張り切って飛び出してきたものの、フェアリーであるティエルには、野球ボールを両手で抱えているだけでも精一杯にみえる。
「本当に大丈夫なのかねぇ?」
 敵であるはずのドーラも、バッターボックスに入りつつ不安を覚える。
「ちゃんとオリジナルの魔球を研究してきたんだぞ☆」
 それなら、大丈夫なのかな?

「いっくぞーー!」
 ボールを抱えたまま、マウンドの上でくるくる回るティエル。
「フェアリートルネードー☆」
 元気な掛け声とともに、回転の勢いを乗せてボールを放り投げる。だが、山なりに飛んでいくボールはどうみても勢いが足りない。バッターのところまで半分も届かないうちに落下してしまう、――と思われた。
「オーッホホホホ! ナメられたものですわね! 並みのバッターならただの暴投で済ませるところでしょうがッ!」
 ドーラは頭上で鞭を軽く一回転。大きく伸びた鞭はバッターボックスを飛び出し、地面に落ちそうになったボールを掬い上げる! 何もしなければボール判定だったとか繰り返せばそのまま塁に出れたんじゃないかとか思うがとにかく打った!

「わわっ、打たれちゃった!?」
 慌ててボールを追いかけるティエル。対して、悠々と塁に出るドーラ。
「このままランニングホームランといこうかし――ブハッ!?」
 一塁の上で優雅に方向転換しようとしたところで、ドーラが思いっきり転ぶ。塁を踏んだ瞬間にどこからとなく現れたロープが足に絡みつき、顔面から思いっきり転んだ。
 ティエルが仕掛けておいた【妖精姫の括り罠】だ!
「踏まなきゃいけないものに罠を仕掛けておくなんてやってくれるわね!」
 だが、この程度の罠でドーラ・ワルダーの歩みは止まらない!
 ドーラが走る。二塁を強く踏み抜き、その足を引っ張られて倒れる。今度は後ろから盛大に。一方その頃、ようやくボールに追いついたティエルが、大きなボールを両手で持ち上げようと頑張っていた。
 ドーラが走る。鋭いスライディングで三塁に滑り込む。この姿勢で進入すれば罠を踏んでも大丈夫。――なんてことはなく、塁に触れた瞬間足にロープが絡まって逆さ吊りにされた。

 動けなくなった走者がタッチアウトになったのは、それからしばらく経ってからだったという。

成功 🔵​🔵​🔴​

政木・朱鞠(サポート)
ふーん、やっと、ボスのお出ましか…。
もし、貴方が恨みを晴らすためでなく悦に入るために人達を手にかけているのなら、不安撒き散らした貴方の咎はキッチリと清算してから骸の海に帰って貰うよ。

SPDで戦闘
代償のリスクは有るけど『降魔化身法』を使用してちょっと強化状態で攻撃を受けて、自分の一手の足掛かりにしようかな。
ボス側の弐の太刀までの隙が生まれればラッキーだけど…それに頼らずにこちらも全力で削り切るつもりで相対する覚悟で行かないとね。
得物は拷問具『荊野鎖』をチョイスして【鎧砕き】や【鎧無視攻撃】の技能を使いつつ【傷口をえぐる】【生命力吸収】の合わせで間を置かないダメージを与えたいね。

アドリブ連帯歓迎



「ふーん、やっと、ボスのお出ましか……」
 政木・朱鞠(狐龍の姫忍・f00521)が、得意の獲物を片手にバッターボックスに立つ。
 ピッチャーが構えるのは、鞭。ならばこちらの獲物も、拷問具『荊野鎖』でよいだろう。
「今度の相手は楽しめそうだねぇ!」
 ドーラは大袈裟な動作で鞭を鳴らす。
「こういうのは形が大事だからね」
 朱鞠も荊野鎖を広げ、わざと耳障りな音を立ててみせる。
 互いの獲物をアピールしたところで、プレイボール!

 鞭によるドーラの投球。力強い踏み込みから、鞭全体を利用しての一投。
 キャッチャーミットに真っすぐ吸い込まれたボールを見送り、朱鞠はフォームを正す。
「どうしたんだい、その鎖は飾りかい?」
「……、いいユニフォームね」
 安い挑発には応えず。朱鞠は、大胆なカットのユニフォームについて触れる。
「ハッ、ここで褒めたって手加減はしないよ!」
 吠えるドーラ。朱鞠の狙いには気づいていないようだ。調子に乗って観客へ胸元をアピールするドーラを静かに観察する。
 二投目。投球フォームは一緒だが、鞭の動きが若干違う。

 カーブの時は踏み込みが弱い。
 鞭を握る手元で回転方向がわかる。

 見送りのまま、ツーストライク。ユニフォームに纏わりつく視線を気にも留めず、ドーラは勢いに乗る。
「さあ、このまま何もせず終わるのかい!?」
 いよいよ、運命の三投目が放たれる。
 先の二球以上の剛速球、そして――。
 ボールは朱鞠の手前で大きく落ちる。

 ――よし。
 ユーベルコード、【柳風歩】。
「我が身は枝垂れる柳葉…風の吹くままにそよぎ…向かう刃は我が身に届かぬ…」
 二度の投球フォームから割り出したボールの軌道に、荊野鎖を合わせる。鞭によって生み出された回転をスパイクで捕らえ、真逆の回転を加えて打ち出す!
「何!? わたくしのボールを!? ですがまだッ!」
「ただ打っただけじゃないよ」
 打ち上げられたボールを捕らえるため、ドーラが鞭を伸ばす。
 だが、その結果を朱鞠は知っている。打たれたあとの動きも予想済み。打球は、鞭の届かない軌道で打ち上げたのだ。

「不安撒き散らした貴方の咎はキッチリと清算してから骸の海に帰って貰うよ」
 観客席に落ちたボールを確認し、朱鞠はホームベースを踏んだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

七詩野・兵衛(サポート)
『アルダワ魔法学園応援団『轟嵐会』団長 七詩野兵衛である!』
アドリブ他の猟兵との絡みとカオス?も歓迎
見方によってはギャグキャラ化する

怪我は厭わず積極的に行動する。
何らかの事情で必要がある場合以外は、
他の猟兵に迷惑をかける行為や公序良俗に反する行動はしない。

我輩の応援は森羅万象の全てが鼓舞する対象だ!
それは巻き込まれた一般人から士気の足りぬ者たち。
たとえ枯れ果てた森だろうと、
無念にも死んだ者たちの魂や死体であろうとも!
我輩の『気合』と『情熱』がこもった応援で
ありとあらゆるものを鼓舞するのだッ!
(というある種の狂人)

応援が必要ないなら普通に戦闘をする。
最近は団旗を槍投げで投擲するのがお気に入りだ。



『アルダワ魔法学園応援団『轟嵐会』団長 七詩野兵衛である!』

 力強い声が響き渡る。だが、マウンドに猟兵の姿はなく……。
 それもそのはず。
 七詩野・兵衛(空を舞う熱血応援団長・f08445)は、観客席にいたのだ。
 試合を盛り上げるのは選手だけに非ず。観客席から送られるエールもまた試合の一部である。
 七詩野・兵衛が来たからには、選手も観客も森羅万象の全てを鼓舞してみせる!

「たとえそよ風の如き勢いでも、我らの応援でたちどころに轟く嵐として見せよう」
 妙な勢いのある奴が隣に現れたことで、不穏な空気が流れる観客席。
「試合を見ているだけでいいのか! 否! 共に戦うのだ! 観客席から選手に力を!」
 最初は戸惑っていた観客たちも、兵衛に合わせて少しづつ応援の動きを変えてゆく。兵衛の鼓舞を受けて周囲の地形、もとい観客席が大いに盛り上がる
 。端の観客が立ち上がると次の観客も立ち上がり、それは大きな波となって観客席全体に広がってゆく。
 バラバラだった観客たちが今、1つになったのだ!

 急に湧き上がった観客席に猟兵の姿を認め、ドーラは状況を察する。自らはマウンドに残りつつ、観客席の下僕に合図を送る。
 すると、ドーラ側の観客席が2つに割れ、その下から巨大なメカが現れる。現れた巨大応援メカからドーラを讃えるテーマソングが流れ、カラフルな花火が打ちあがる。
「さあアンタたち! 観客を盛り上げなさいよ!」

 ……、……。

「……なんだいその顔は?」

 誠に申し上げにくいのですが……。
 盛り上がる前に、観客がパニックになって逃げてしまいました。

 突然の出来事に、周囲にいた観客たちは盛り上がったり逃げまどったりとてんやわんや。
「ほんとに何やってるんだい!」
 相手は空振り、一方こちらの仕上がりは上々。ここで兵衛は、勝負を決めに行く。
「喝!」
 応援活法『大喝一声』。ユーベルコードを伴う応援団長の咆哮。観客の熱気が兵衛の鼓舞によって限界まで高まり、巨大ロボを襲う!

 キマイラのみなさーん!
 応援待ってま~す!

 巨大なキノコ雲が上がり、下僕の捨て台詞だけが空しく響いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ベアータ・ベルトット(サポート)
サイボーグのベアータ・ベルトットよ

ウェポンは腕に仕込んである機械爪とか、手足に備わった捕食機能、機関銃や吸血破壊光線もよく使うわ。それから、眼帯の下のとっておきの一撃…。機脚のブースト加速を活かした機動的な戦い方が性に合ってるわね

厄介なのは…エネルギーの核になってる「餓獣機関」の動力が、生物の新鮮な血肉って事ね。燃料切れしない為にも、捕食できる敵が相手だと助かるわ
食べられないなら仕方ないわね。腹いせも兼ねて、徹底的にぶっ潰してやるまでよ

…こほんっ。そうね、血の気が多いのは生れつきよ
大抵何かしらに苛々してると思うけど、仕事はなるべく冷静にこなすように努めるわ

人手が要る時はいつでも呼んでちょうだい



「人手が要る時はいつでも呼んでちょうだい」
 とは、ベアータ・ベルトット(餓獣機関BB10・f05212)の言だが。今回の仕事は相性が悪かったかもしれない。
 ベアータの中にある「餓獣機関」。動力は新鮮な血肉。観客の前でドーラや怪人たちを捕食するのはどうだろう?
「仕方ないわね、今回は3アウト取るだけにしてあげるわ」
 出来るだけ迅速かつ穏便に試合を終わらせることにしよう。

 まずは、力自慢の下僕。
 巨大な金属バットをフルスイング――、したらボールから突然伸びた獣の舌によってバットを切断されてしまった。
 続いて、テクニック自慢の下僕。
 このびっくりどっきり改造バットを――、溶解唾液を纏うボールがすり抜け。

 あっさりと下僕2人がツーアウトしたことで、追いつめられるドーラ。
「役に立たない連中だね! もうあとがないじゃないか!」
 追いつめられた? いや、どれだけ追いつめられてもここから返せるのが野球というものだ。ここからの逆転のために、一芝居打とう。
「折角ここまで来たんだ、普通に終わったんじゃ盛り上がらないと思わないかい?」
「……何?」
「盛り上げるために点数を100倍にしないかい?」
「……、こほんっ。そうね、その方が早く終わるわね」
 突拍子のない提案に苛立ちを覚えつつも、冷静を装って素直に提案を受け入れるベアータ。ドーラは知らないことだが、試合中に新鮮な血肉の補給を行うことが出来ないベアータが全力で投げられるボールは多くはない。早く終わらせる口実が出来るならこちらも助かる。
「点数が100倍なら、100個ボールを投げられても文句ないわね?」
「構わないよ! 全力できなさい!」

 ベアータは集中し、ボールに【Bugbear's Eye E-type】の全力を乗せる。静かに放たれる最後の投球。そして、続けざまに無数のボールが一斉にバッターへと襲い掛かる。
 普通のバットでは対応しきれない弾幕も、ドーラが得意とする変幻自在の鞭ならば打ち返すとも不可能ではない!
「オーッホホホホ! わたくしを誰だと思っているのです! の名はドーラ・ワルダー! ドーラ様と呼びなさい!」
 高笑いを伴う鞭の嵐が、次々とボールを打ち返していく。スコアボードが驚きの速度で加算されていく。一方、ドーラの鞭も少しずつだが確実に捕食者の力に削られ。
「わたくしが、こんなことで――ッ!」
 決死の抵抗を続けるドーラの胸に、1つのボールが突き刺さる。

 餌食と為れ。

 派手な野球パフォーマンスの中で、ドーラにだけ聞こえた声。
 なぜ、その声が観客たちに届いていないのか。それは『その声と、このボールだけは、野球のために放たれた物ではない』からに他ならない。
 これが、猟兵の仕事だというなら。こちらはこちらの仁義を貫き通すのみ!
「ドーラ・ワルダーは永遠に――、ポチっとな」

 試合終了と同時に、多数の花火が打ちあがる。
 空を見上げる観客たち。
 猟書家や怪人たちが綺麗さっぱり消えていることも忘れ、猟兵たちの勝利を祝福していた。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2022年07月13日


挿絵イラスト