【牙の詩】破・揺蕩う龍の鍛錬歌
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「本当にいいんですか?」
グリモアベースの一角、三人のグリモア猟兵が顔をつき合わせ話している。
そのうち、一人の手には古ぼけた手紙が握られている。
「ああ、かまわない」
手紙を持つ猟兵、牙国・蒼志が頷くと残りの二人、秋月・充嘉と栗原・嘉狼が蒼志へと視線を向ける。
「この手紙を元に、今いる『彼ら』を見つけてほしい」
「了解。じゃ、初めてだけど三人合同でちゃちゃっとやってみるっすかね」
「充嘉さん、そんな言い方……」
「変に構えるとブレるっすよ、ほら波長合わせて」
先達の言葉に二人はそれぞれグリモアを展開する。
そして。
「「「……見つけた」」」
『牙国』の名を持つ者たちを、三人は予知した。
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「ここからは私が担当しよう」
牙国・蒼志(蒼穹の龍・f15465)は集まってきた猟兵に向けて今回の合同予知の内容を話し始める。
「私が担当するのは……『初代牙国龍次』。私の家系、牙国家の祖先とされる方だ」
祖先と言われ表示された姿は人狼、ではなく和装したドラゴニアン。
「外見の通り、人間ではない。おそらく別の世界からこちらへ神隠しを受けたのだろう」
こちらの世界で家庭を持ち、そして天寿を全うしたのだろうと蒼志は言う。
そう、彼はすでにこの世を去っている。
そんな彼が何の因果か、邪神の力を持って蘇った。
「なぜ蘇ったのかは本人すらわからない。だが、邪神の力を得たうえでUDC組織へ直接出向いてみせた」
潰すためではなく、組織の戦力を向上させるために。
なぜわざわざ自分にとって得のない行動をと思う。
どうも彼は相手の力量を試したがるふしがあるようで、必要とあればすすんでハンデを負う性分らしい。
「組織としては絶好の『仮想敵』だ。だが、戦力として価値がないと彼が判断したら組織を潰す恐れがある」
そうなってからでは遅いので、猟兵の方で何かしらの決着をつけなければいけない。
まずは該当の施設へと向かい、戦闘訓練に参加する。話しは通してあるので細かい手続きは必要ない。
猟兵が訓練に参加したら、存在に感づいた初代龍次が敵を呼び出してくる。
その姿は一言で言えば『布団』。
訓練でそれなりに疲労を覚えた状態で布団から『もう休んでいいよ』と囁かれたら抗えるだろうか?
「殺人鬼がナイフや銃を持つとは限らない、とは言うが、これはな」
説明をするグリモア猟兵も苦笑をもらす。
さて、肝心の初代牙国龍次だが、帯刀している日本刀『牙龍刀』での近接戦を得意としている。
銃や弓などの遠隔武器は光の小太刀によって封じられるおそれがあるので、その対策もあった方がいいだろう。
「組織に協力的であるから生かすべきなのか、憂いを断つために殺すべきなのか。その辺りも含めて、お前たちに一任したい」
妖怪やゴースト、悪霊ですら覚醒し猟兵として活躍している。
だが、初代龍次は猟兵ではなく、比較的安全なUDC-Pでもない。
「……どの案件も、本当は私一人で行くべき案件なんだ。だが……」
グリモア猟兵は、自分が予知した事件には(基本的には)介入することはできない。
「いつかくる邂逅まで、頼ることになると思う」
今は任せたいと、グリモア猟兵は猟兵達をかの世界へと送り出した。
川内嘉治
二回目のこんな形とはね。
どうも川内嘉治です。
今回のシナリオはUDCアース。
弊グリモア猟兵、牙国・蒼志のご先祖様である『初代牙国・龍次』の対処をお願いします。
状況の再確認。
第一章は、まずUDC施設におもむき戦闘訓練を受けて頂きます。
射撃訓練や格闘訓練など一般的にありそうな訓練以外にも、武器のメンテナンスやユーベルコードの特訓も行えます。
第二章は初代龍次が呼び出した敵『オフトゥン』と戦います。
オフトゥン自体には戦闘力は大したことはありませんが、モザイク状の手を伸ばしたり無駄に良い声で布団へと誘い込みます。
第三章で初代龍次と戦います。
彼は近接戦のエキスパートです。距離を置いても一気に踏み込んで間合いを詰めます。
弓や銃などの遠距離武器や遠隔操作型の武器は、ユーベルコードで封じたり弾速を止めたりなどして威力を殺しますのでご注意を。
では、嘉き訓練を。
ちなみに彼は極度の方向音痴で、自身の収容室から訓練施設までの道をようやく覚えたところです。
第1章 日常
『戦闘準備』
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POW : 筋トレを行い肉体を研ぎ澄ます
SPD : 武器の手入れや調整、物資の補充を行う
WIZ : 自分に合う武器や物資を見繕う
イラスト:柿坂八鹿
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
愛・哀
川内嘉治マスターにおまかせします。かっこいい愛・哀をお願いします!
僵尸の降魔拳伝承者×ビーストマスター、20歳の女です。
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、酔った時は「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
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とあるUDC施設のトレーニングルーム。そこに一人の女性が入ってきた。
健康的とは言い難い青い肌ながらも体つきは豊満で、長い緑の髪と相まってかえって生き生きとして見える。
僵尸の愛・哀(僵尸の泥酔蛇拳伝承者・f33044)だ。
「トレーニング……それなら、今カラ酒を呑むネ」
そういっておもむろに黒瓢箪のふたを開け、ぐいと直飲みし始める哀。
驚く光景だが、これが哀にとっての平常運転。
酒を飲んで酔い、その酔いの勢いで拳法を繰り出す。酔拳なのだから。
もっとも、酔拳をするために酒を飲んでいるのか、酒を飲みたいがために酔拳を嗜んでいるのか、わからないが。
ぷはと酒を楽しんだ哀は黒ヌンチャクを取り出し、降り始める。
酔いに関係なく振り回されるヌンチャクは空気を切り裂く。
十分に威力のある攻撃だが、哀はどこか不満げだ。
「もう少し酒を足すネ」
言ってまた酒を飲む。もう一度ヌンチャクを振るう。
今度は満足した出来のようだ。
哀はまた酒を飲み始めた。
成功
🔵🔵🔴
初志・貫鉄
即興共闘歓迎
「なんと、まあ。複雑な気持ちになる依頼だな。」
今は大人しくとも、将来の強敵に手の内を曝す様な感じがして少し考えて動くべきか悩むな。
だがそういうのは、身体を動かしながら考える!
まずは、トレーニングルームに入ります。
おもむろに服を脱ぎ褌一枚になります。
次は、汗が肌に滲むくらいゆっくりしっかりと全身ストレッチ。ゴリマッチョが前後左右に180度開脚する、ちょっとホラーなシーンも見せよう。
本番は、覇気を練り上げつつ筋繊維一本一本に溜め込むイメージを忘れずに行う筋トレだ。
腕立てやスクワット等の自重トレを中心に、ランニングマシンを使った持久力強化も忘れずに。
「よし、良い感じになってきたぜ!」
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健全な精神は健全な肉体に宿る。
その事を改めて認識した初志・貫鉄(拳食合一の功徳奉士・f26667)はトレーニングルームへと入る。
一つ頷き、おもむろに服をぬぎはじめ、褌のみの姿になる。
(なんと、まあ。複雑な気持ちになる依頼だが)
細かいことは身体を動かしながら考えることにして、全身のストレッチを開始する貫鉄。
汗が身体から滲む出る程度にゆっくりとした動作。脚を180度開脚する光景は、見る人が見ればちょっとしたホラーかもしれない。
ストレッチを終えたらいよいよ本番。自重トレーニングを開始する。
腕立て伏せにスクワット。このときに、筋繊維一本一本に覇気を込め力を蓄える。
ランニングマシンを使っての持久力向上も忘れない。
「よし、良い感じになってきたぜ!」
息を整えつつ周辺の警戒を緩めないように気をはる貫鉄。
トレーニングを再開し、もうワンセットを取り組み始めた。
どんな敵が来ようとも油断はしない。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『オフトゥン』
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POW : もうお布団から出なくていいからね
見えない【モザイク状の手】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
SPD : 皆で一緒に眠ろうよ
【もう一組のオフトゥン】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ : オフトゥンの国におかえり
小さな【模様がたくさん描かれたお布団】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【ふかふかで暖かいお布団の国】で、いつでも外に出られる。
イラスト:まめのきなこ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
初志・貫鉄
即興共闘歓迎
肌を伝う汗が床を濡らし初めてからが本番ではあるが、先触れが来たとあっては、応じないのは無作法。
というか、疲れているからと言って、すぐに布団に潜り込めるもんじゃないだろ?
「俺を引きずり込もうとする汝に問う。汗まみれの筋肉だるまに入られて、衛生的にお前は由とするのか?」
汗で滑らないようにゆっくりと場所を移動しながら言葉で牽制。会話に意味はないかもしれないが、高説を垂れてみよう。
「汗を流し、栄養を補給し、心地よい姿でリラックスして眠りにつくことこそが至高っ!日向で干されて出直してこい!」
UCを一気に仕掛け、ぼふぼふ音をたて連打で叩きながら浮かせ、最後はバーベルに掛け室内干しで仕舞いだ。
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「ん……?」
トレーニングを一通り行い、汗が身体に張り付いたころ。貫鉄は敵の存在に気が付いた。
どこから紛れてきたのか、そこには布団が転がっていた。
その布団から声が聞こえてくる。
『疲れただろう?こっちにおいで、休もうじゃないか?』
実はまだトレーニングの本番には至っていない貫鉄。
肌を伝う汗が床を濡らし始めてからが本番だったのだが、かといって相手に応じないのは不作法。
額の汗だけ軽く腕で払い、汗で滑らないようゆっくりと動きながら布団に相対する。
「俺を引きずり込もうとする汝に問う。汗まみれの筋肉だるまに入られて、衛生的にお前は由とするのか?」
布団の中からのびていたモザイク状の腕が、ピタリと止まる。
思わないわけではないらしい。
「汗を流し、栄養を補給し、心地よい姿でリラックスして眠りにつくことこそが至高っ!」
そんな布団にさらに高説、というより持論を投げかける。
動きが完全に止まった布団に貫鉄はユーベルコードを文字通りに叩き込む。
「日向で干されて出直してこい!」
ばふばふと音を上げながら布団を打ちあげ、バーベルに掛けて室内干しを敢行した。
大成功
🔵🔵🔵
愛・哀
「アイ〜まだまだ飲み足りないヨ〜」
酒が少なくなりぼやき始める相
布団達の誘いを聞くと
「まだまだ飲み足りないヨ〜ヒック🥰
そうだ!お主らに新武器の威力を手伝ってもらうネ~ヒック😚」
秦狼牙と呼ばれる狼牙棒を布団達に向ける
「秦狼牙からは逃げられないヨ〜」
秦狼牙の棘を向けた布団に電撃攻撃!更に秦狼牙の棘は無数にあるからその棘が向いている方向の布団にも電撃攻撃!
「愛の訓練に付き合ってもらうネ~」
訓練はここから本番
布団達に突っ込み秦狼牙をぶん回す!更に秦狼牙の棘から電撃を放出!
「終わったら皆お酒に変えてあげるヨ〜」
黒瓢箪でやられた布団を吸収
●
「アイ〜まだまだ飲み足りないヨ〜」
哀が酒が足りなくてぼやいているちょうどその時、布団たちが現れた。
泥酔している哀を確認した布団は手を伸ばす。
『お酒を飲むほど疲れていたんだね?さぁ、おいで?』
そんな優しい誘いを哀は受け取らない。
「まだまだ飲み足りないヨ〜ヒック。そうだ!お主らに新武器の威力を手伝ってもらうネ~ヒック」
むしろ武器、秦狼牙と呼ばれる狼牙棒を取り出し布団たちに向ける。
秦狼牙の棘を布団に向けて電撃をお見舞いする。
無数に生えている秦狼牙の棘は正面以外の布団たちにも電撃を浴びせる。
「愛の訓練に付き合ってもらうネ~」
ここからが本番。
布団たちに突っ込み秦狼牙を振り回す。電撃のおまけも忘れない。
「終わったら皆お酒に変えてあげるヨ~」
ズタズタのボロボロ、おまけに黒焦げの布団が出来上がるのに時間はかからなかった。
哀が黒瓢箪を取りだし、もう動かなくなった布団たちを吸収し始めた。
大成功
🔵🔵🔵
木元・祭莉(サポート)
「おおー、いっぱいいるねー♪」
グラップラー×サウンドソルジャー、15歳の人狼少年です。
前衛肉弾派で、積極的に行動します。
まだまだ未熟なアホの子です。
いつも深く考えず、楽しそうにテンション高く対応します。
どどーん、ばばーん、ひゅいーんなど、擬態語を多用します。
ユーベルコードは、補助的に使うことが多いです。
状況に応じて、グラップルでの接近戦、衝撃波でのなぎ払い、浮遊とジャンプ・ダッシュを組み合わせた空中戦のどれかで戦います。
多少の怪我は耐性で耐え、肉を切らせて骨を断つ、がモットー。
いつも笑顔で、後先考えず。でもちょっとビビリ。
あとはおまかせで。よろしくおねがいします!
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「おおー、いっぱいいるねー♪」
わらわらと向かってくるオフトゥンに木元・祭莉(まつりん♪@sanhurawaaaaaa・f16554)がそうつぶやく。
一体が祭莉に気づいてモザイク状の腕を伸ばす。
「おっとと、あぶないあぶない」
のばされた腕をひょいと身をかわす。
『疲れてないかい?』『少し休まないかい?』
そんなささやきをぶんぶんと首を横に振る祭莉。
「まだまだ元気!だから、お昼寝を押し付けようとする悪いお布団はばばーんと片付けるから!」
そういって最初に腕を伸ばしたオフトゥンへと肉薄し、敷布団に手をかける。
どーん!と掛け声を上げて敷布団を持ち上げる。掛け布団と枕もセットになっているので、張り付きながらも同じように持ち上がる。
ばふんと気持ちの良い音がして、敷布団のしわが伸びる。そのままの勢いでばふんぼふんと畳まれていくオフトゥン。
最後に枕がぼふと折りたたまれた布団の上に着地して、ふかふかとしたお布団が畳みあがった。
成功
🔵🔵🔴
藍原・蒼夜(サポート)
人間の學徒兵×力持ち、20歳の女です。
普段の口調は「おっとり系(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」
偉い人には「敬語(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
のんびり、おっとりした性格で、多少天然ボケな面もあります。
武器は主に退魔刀を使用して戦います。
好きな物は、可愛いぬいぐるみ、綺麗な花、静かな場所。
趣味は小説等の読書。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
春夏秋冬・ちよ(サポート)
風景画が趣味のお節介な旅老猫
優しいお婆ちゃん猫で猟兵としての経験は浅いですが、アルダワの学生としてとても長い間戦い続けた歴戦の戦士です
口調はステシをベースに優しいお婆ちゃんをイメージ
動物と会話して道や情報等を得ます
UCは竜を疑似再現、その力を借りる物
何の竜の力かは状況、やりたい事によって指定を
(例:火竜・刃竜・筋肉竜等々 真面目からネタまで可)
戦闘は素早い身のこなしで回避重視、杖か閉じた傘(又はUC)による鋭い攻撃
所謂蝶のように舞い、蜂のように刺す
得意技はUCで騎乗か飛行してのランスチャージ
一人称追加・おばあちゃん
禁止事項
真の姿の解放(覚醒)
UC『凶夢の魔竜騎士』二種の併用
公序良俗に反する行動
●
襲ってくる布団も数が減ってきていた。
藍原・蒼夜(蒼き宝刀・f23131)と春夏秋冬・ちよ(旅する老猫・f19400)の二人は残る布団たちを相手取っていた。
『君たちも休まないかい?』
「あら、お優しいこと」
でもね、とちよは続ける。
「どうせ休むのなら、お日様の下でゆっくりとお茶したいわね」
「わぁ、いいですねぇ。おいしいお菓子も一緒に頂きたいです」
「いいわね。そうだわ、おすすめのお菓子があるの」
そう言ってお菓子談義に移行するかと思われていたが。本来の仕事を二人は思い出す。
「……いけない、話しが楽しくて忘れそうだったわ。このお布団たちをどうにかしないとね」
「あ、そうでした。ここで寝ちゃうのは違いますからねぇ」
オフトゥンからのびるモザイク状の腕を、蒼夜が退魔刀を振るって切り払う。
その隙を、杖を構えたちよが再現した火竜の息吹で燃やしていく。
「わぁ、よく燃えますねぇ」
パチパチと燃える布団を見て思わず蒼夜がつぶやく。
「ちょっと火力が強すぎたかしら?」
言いながら別のオフトゥンに向かって火炎を放つちよ。今度は火力を気持ち抑えて。
その火力を掛け布団部分で防いだオフトゥンはそのままの勢いで、ちよに向かってとびかかる。
「あら、あぶない」
それをひらりとかわしたちよを守るように、蒼夜の退魔刀がきらめく。
即席のコンビネーションを行う蒼夜とちよの動きに、残るオフトゥンはなすがままに翻弄されていく。
一体また一体と連携して倒す二人の動きには迷いがなく。自分がこうすれば他の人はこうしてくれるという暗黙の信頼が垣間見えた。
やがて、残るオフトゥンはあと一体というところまで進行していた。
『君たちは、休まないのかい?』
そういうオフトゥンの声音はどこか寂しそうだ。
「そうですねぇ。今はまだ休みたくないですねぇ」
蒼夜の言葉にちよは続ける。
「頑張れるときに休んだらばちが当たってしまうわ。ごめんなさいね?」
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第3章 ボス戦
『初代牙国龍次』
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POW : 牙の陣初代八の型『葉月』
自身の【持つ光の小太刀】から【不可視のオーラ】を放出し、戦場内全ての【近接武器以外の武器】を無力化する。ただし1日にレベル秒以上使用すると死ぬ。
SPD : 牙の陣初代奥義『護国竜治』
【牙龍刀】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
WIZ : 牙の陣初代十二之型『嘉平』
【牙龍刀と小太刀による二刀流の連続斬り】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
イラスト:as太郎
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「牙国・蒼志」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
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「はじめまして、と言うべきか」
布団のUDCを殲滅し、静かになったトレーニングエリアにて。
その竜人はやってきた。
「私の名は牙国・龍次。子孫に同じ名がいると思われるので初代も名乗らせてもらう」
すちゃと刀を構え始める龍次。
「冗長な雑談は苦手でな、さて。猟兵の力、見定めさせてもらおう」
愛・哀
「哀~阿惟〜ヒックお主が刀なら相はコッチアル~」
黒手を硬くした鋭い手刀を構える。
「行くヨ〜ヒック」
鋭い手刀から【斬撃波】を【連続コンボ】で放つ。
「遠距離武器は封じれても、遠距離攻撃は封じれないヨ〜」
相手が斬撃を掻い潜り攻撃を繰り出してくる前に蛇眼で【集中力】を高め相手の筋肉の体温を【索敵】し動きを先読みして【見切り】相手の斬撃を【受け流し】て【カウンター】の八甲蛇斬をぶち込む!
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「哀~阿惟〜ヒックお主が刀なら相はコッチアル~」
刀を構える初代龍次に対して、愛・哀(僵尸の泥酔蛇拳伝承者・f33044)は酒気をおびながら黒手を硬くした手刀を構える。
「行くヨ〜ヒック」
手刀を振りかぶり斬撃波を放つ愛。
向かってくる斬撃波を刀で防ぐ初代龍次に。
「遠距離武器は封じれても、遠距離攻撃は封じれないヨ〜」
さらに連続で斬撃波を放つ愛。
「なるほど、たしかにこれは封じようがない」
言って、初代龍次は防ぐのを止め刀を納めると、斬撃を掻い潜りはじめる。
距離を詰め一太刀を浴びせるつもりのようだ。
愛はそれを予想していた。
相手の筋肉の体温を察知し、来る一太刀を黒手で受け流す。
「ほう」
「お触り禁止ヨ〜、ヒック」
黒手から放つ斬撃が初代龍次を捉える。
放たれた斬撃はしかし、初代龍次を切断することはできず、かわりに衣服の一部を切断していた。
距離を取った初代龍次は再び、刀を構える。
簡単に倒せる相手とは思わないほうがよさそうだ。
大成功
🔵🔵🔵
※トミーウォーカーからのお知らせ
ここからはトミーウォーカーの「猫目みなも」が代筆します。完成までハイペースで執筆しますので、どうぞご参加をお願いします!
ギャレット・ディマージオ(サポート)
●設定等
ダークセイヴァー出身の冷静沈着な黒騎士です。
オブリビオンに滅ぼされた都市で自分だけが生き残った過去を悔い、人々を守ることを重視して行動します。
●戦闘において
「及ばずながら、手助けさせて貰おう」
「貴様の相手は、この私だ!」
「なんと強力なユーベルコードだ……! (解説) 直撃すれば一たまりも無いぞ!」
・牽制攻撃
・敵の攻撃から他の猟兵や一般人を守る
・敵の攻撃を回避してカウンター
・ついでに敵の強さを解説する
など、防御的・補助的な行動を得意とします。
メイン武器は「黒剣」です。
他は全てお任せします。
別の猟兵との交流や連携等も自由に行ってください。
どうぞよろしくお願いします。
(「オブリビオンにしてはいささか奇妙な動きだが……どうあれ、我々のすべきことは変わらないな」)
眼前の武人を前に礼儀正しく一礼しつつも、そう胸中で呟いてギャレット・ディマージオ(人間の黒騎士・f02429)は黒剣を抜き放つ。猟兵の力量をわざわざ測り、導いてやろうとすらするかのような『初代』とやらの動きは不可解だが――いずれにせよ、これはオブリビオンだ。ほんの僅かなきっかけから世界を破滅に導きうるものを、野放しになどしてはおけない。
「来い」
胸を貸してやると言わんばかりに短く告げて、黒龍の男もまた光の小太刀を抜き放つ。ただ構えただけに見えてその実彼の周囲に展開された不可視のオーラを、ギャレットは黒騎士として肌で感じ取り、そして直感する。
「刀間合いでのみ、戦いを許すと……そういうことか!」
「如何にも、これぞ八の型『葉月』よ」
「……お相手しよう!」
咆哮と同時、ギャレットの手の中で黒剣が生物のように一度のたうち、それはたちまち漆黒の突撃槍へとかたちを変えていく。唸るような呪詛を幾重にも纏った渾身の一突きが龍の鱗を突き破り、鮮血が宙に散る。崩しかけた体勢を即座に摺り足で立て直し、オブリビオンはどこか面白そうにほうと笑った。
成功
🔵🔵🔴
禹・黄風
見るからに研鑽を積んだ武人…ならば私のこの武を活かしましょう。
若輩の身ですので胸を借りる覚悟で、いざ。
初代の刀は三節棍で受け止め逸らし、棍を分解して絡めとるようにして凌ぎます。
刀を奪って手放させれば…いえ、その程度は向こうは備えているでしょうから無理には狙いませんが。
明らかな癖があるならその隙を見切って一撃を。
この三節棍の変則的な攻めをとくとご覧あれ。
向こうが攻めかかったタイミングでUC起動、逆風で刀や小太刀を減速。
達人と言えどそれなら見切れる筈、回避して練り込んだ功夫と突風で加速させた三節棍のカウンターをその胴に叩き込みましょう。
…達人と戦い鍛える、何と面白いことか。
※アドリブ絡み等お任せ
眼前の男は、見るからに研鑽を積み尽くした武人と呼ぶべき佇まいをしている。自然に湧き上がる強者への敬意を込めて一度拱手を見せ、禹・黄風(武の頂を・f40009)はすいと三節棍を引き構えた。
「胸を借りる覚悟で、いざ」
「応」
鷹揚に頷くなり、男は刃を抜いて足元を蹴る。水の流れるが如き静かな足捌きで一瞬にして接近してきた男は、一見無造作に刀を振り下ろしたように見えた。されどそれがこちらの歩幅を読み切り、最小の動きで首を刈り取りに来ている動きだと、黄風も武の道を往く者として一目で看破していた。故に敢えてこちらの一歩をほんの僅かに浅く留め、襲い来る刃は三節棍で絡めて下方へ受け流す。
(「流石に、取り落とさせるまでは叶いませんか」)
斬撃を払い落とされるのみに留まった刃は燕が舞うように向きを変え、再び黄風の胴を狙って風を切る。その瞬間に、黄金の風が戦場に渦を巻いた。
「これは――!」
龍気を含んだ風が、達人の刃を僅かながら留めて押し返す。その隙を逃すことなく最大速度で打ち込んだ三節棍に確かな手応えを覚えながら、トラの武人は真摯な笑みを唇の端に浮かばせた。
「……達人と戦い鍛える、何と面白いことか」
大成功
🔵🔵🔵
クーナ・セラフィン
あ、ご丁寧に此方こそ初めまして。
武術においては体格差は随分影響すると思うけど…私達猟兵の戦いにはそんなの関係ないよね。
こんなナリだけども騎士として、全力でぶつからせて貰うよ。
向こうの攻撃は超接近状態で仕掛けてくるだろう。
まあ私もリーチないから必然的にリスクは高いんだけどもね。
ガンガン槍で切り込み刀を振り抜かせないように小柄な体で相手の側面や背後を取るように翻弄、ただしあまり跳ねずに向こうの本命攻撃に回避合わせられるように注意。
向こうが牙龍刀振るう素振り見せたら瞬間思考力で見切り一旦距離を取って回避、攻撃直後にUC起動。
攻撃直後の隙に槍の連撃を喰らわせて一気に畳みかけるね。
※アドリブ絡み等お任せ
「あ、ご丁寧に此方こそ初めまして」
男の名乗りに思わずこちらもトレードマークの帽子を取って優雅に一礼し、クーナ・セラフィン(雪華の騎士猫・f10280)は自己紹介のようにひゅんと騎士槍を回してみせる。敵との体格差は大きいが、猟兵としての戦いにおいてそれはもっぱら些事となる。そしてそれは、相手も重々承知のようだった。油断なく刀を構える男にひとつ頷いてみせ、そして彼女は力強く足元を蹴る。
美しき銀槍と無骨な武士刀が、二合、三合と打ち合い、高い音を響かせる。元々攻撃射程に劣るクーナと超近距離でのみ有効となるユーベルコードを持つ男の戦いとなれば、互いにリスクを取ってでも接近戦に持ち込むのは道理だ。しかと地に足を付け、降りかかる斬撃を槍の穂で或いは弾き、或いは受け流しながら、決して敵に必殺の斬撃を放たせはすまいとクーナも牽制気味に突きを放ち、『その一瞬』を待ち構える。
男の呼吸が、僅かに深くなった。それこそ攻撃の予兆だと即座に見切り、クーナは大きく跳び退る。その反動を利用するようにして地を蹴り、空を切ったままの位置に残る太刀の腹をも蹴り、そして彼女は宙高く舞い上がりながら槍を引く。
「さあ――クーナの槍さばき、とくと味わうといい」
繰り出す突きはさながら雨のように絶え間なく、そして嵐のように容赦なく、オブリビオンの鱗を、肉を穿ち、風穴を空けてゆく。己が圧され、今や殺されようとすらしていることに黒き龍は目を見開き――そして仰向けに倒れゆこうとする一瞬で、彼は確かに微かな笑みを見せた。
「――見事」
大成功
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