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刺青コーポの犯罪データ

#サイバーザナドゥ #サイバースペース #巨大企業群スパイク・シアン

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#巨大企業群スパイク・シアン


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●???
 真っ暗な室内を、ディスプレイのブルーライトが照らしている。
『……ご、ご報告申し上げます。「廃棄予定」のデータが一部漏洩していたことが判明しました。ミスをしたスタッフにつきましてはただちに……ひっ!?』
 ディスプレイの前で、女が声を震わせながら敬礼する。
 機械に換装された左耳が通信相手の声を受け取り、女は銃口を突き付けられたみたいに背筋を凍らせた。
『ハッ! データが当社の製作したネット広告に紛れ込んだことまでは突き止めました。傭兵のオブリビオンを動員して、捜索させております』
 女の報告に、相手はひとまず納得したらしい。ディスプレイが消灯し、完全な暗闇となった部屋の中で、女はヘナヘナと崩れ落ちた。
 彼女の恐怖心を表すように、スーツの内で刺青のネオンが蒼白く光っている。

●グリモアベース
「サイバーザナドゥ世界で購入できるアイテムの一つに、『ネオンライト刺青』ってのがあるのね」
 と、グリモア猟兵の田抜・ユウナ(狸っていうな・f05049)は切り出した。
「この刺青を主軸としたビジネスで頭角を現している『スパイク・シアン』っていう巨大企業群があるんだけど、どうも裏で大掛かりな犯罪行為を行ってるみたいなの。で、その系列にあるネット広告代理店が機密データを漏洩させたのがわかったわ」
 ユウナは伊達メガネをくいと持ち上げ、映写機を操作して資料を投影する。
 漏洩したデータの在り処は『サイバースペース』。まるで生身そのままのように活動できる電脳空間だ。アイテムや技能・ユーベルコードも普通に使用可能で、現実世界をと同じ感覚で探索できるという。
「機密データってのがどんなものかまでは予知できなかったけど、専門知識がなくても猟兵なら一目でそうだと理解できるはずよ。おそらく敵からの妨害もあるだろうし危険な任務になるとは思うけど、皆ならきっと大丈夫」
 絶対的な信頼を込めて、ユウナは猟兵たちを送り出した。


●サイバーザナドゥ:サイバースペース
 適当なポータルから電脳世界にアクセスした猟兵たちは、ユウナに指定された広告街を訪れていた。
 見渡す限り、広告看板の数々!
 ネオンライト刺青のデザイン事務所にベテラン彫り師を揃えたクリニック、大人気タトゥーモデルが監修するアパレルショップ。およそ刺青に関係する店のすべてが集まっているのではないかと思えるこのすべてが、スパイク・シアン社の関連企業だというのだから驚きだ。
『そこのお前、止まれ!』
 驚くのもそこそこに探索を始めようとした猟兵に、武装した男がニードルガンを向けた。見れば同じような格好の連中が至るところに散らばっていて、買い物客を追い払っている。
『このエリアはしばらく立ち入り禁止だ、とっとと失せろ!』
 威圧的な態度を取る男。
 見るからに雑魚。戦って倒すのは簡単だが、今は漏洩データを探すのが先決だ。さて、どうやって切り抜けたものだろうか……?


黒姫小旅
 どうも黒姫小旅でございます。
 刺青関係のメガコーポをお送りします。難易度は低め、基本的にプレイング通りの結果が期待できるでしょう。

●一章
 冒険
 敵の私兵が追い払おうとしてくるので、切り抜けつつデータを探し出してください。今のところは猟兵だと気づかれていないようです。

●二章
 集団戦
 さすがに時間がたてば猟兵と気づいて襲ってきます。蹴散らしてください。

●三章
 ボス戦
 集団を率いるボスが現れます。勝利すれば証拠データを持ち帰れます
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第1章 冒険 『「そこのお前、止まれ!」』

POW   :    ●『強引に押し通る』

SPD   :    ●『賄賂や口八丁で懐柔する』

WIZ   :    ●『礼儀が大事なので、丁寧に挨拶をしてみる』

👑7
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

堂島・アキラ
機密データの漏洩とは、マヌケな連中もいたもんだ。
それでも普段なら大した問題にはならねえんだろうが、オレに目を付けられたのが運の尽きって訳だ。

お、もう事態の収拾にとりかかってるってか。さすがに動きが早えな。
全員ぶっ潰して押し通ってもいいが、オレはそこらの野蛮人とは違うんだ。
丁寧にお願いして通してもらうことにするぜ。

止まれだと? おいお前ら、誰に向かってナメた口利いてんだ?
超絶美少女であるこのオレがここを通るって言ってんだ。どかねえと潰すぞ。
なあに、ただの通行人だ。お前らに迷惑はかけねえよ。な?

丁寧にお願いした甲斐があったな。やっぱ美人は得だぜ。
あとはまあテキトーに怪しい場所探してみっか。




「機密データの漏洩とは、マヌケな連中もいたもんだ。それでも普段なら大した問題にはならねえんだろうが……このオレ、堂島・アキラ(Cyber×Kawaii・f36538)に目を付けられたのが運の尽きだな」
 金髪碧眼美少女な全身義体化サイボーグ(中身は35才男性)はクックッと笑いながら広告街に踏み入って、さっそく武装兵に呼び止められる。
「そこのお前、止まれ!」
「お、もう事態の収拾にとりかかってるってか? さすがに動きが早えな」
 ニードルガンを突き付けられても動じることなく、アキラは相手を観察。こんな兵士一人くらい……何なら十人以上だって軽くぶっ飛ばせそうだが、そういう野蛮なやり方は文明人たる自分には相応しくない。
 ここは丁寧にお願いして通してもらうことにしよう。
「止まれだと?  おいお前、誰に向かってナメた口利いてんだ? 超絶美少女であるこのオレがここを通るって言ってんだ。どかねえと潰すぞ」
「ひ、ひぃ!?」
 それはもうすこぶる友好的なアキラの美貌に絆されたのか、兵士はすぐに威圧的な態度を引っ込めた。
 竦み上がる彼の肩を叩いて、駄目押しとばかりにニッと犬歯を見せる。
「なあに、ただの通行人だ。お前らに迷惑はかけねえよ。……な?」
「は、はいぃぃ! お通りください!」
「丁寧にお願いした甲斐があったな。やっぱ美人は得だぜ♪」
 平和的に解決できた、とルンルン気分で兵士に別れを告げて、アキラは探索を開始する。
 怪しそう場所に当たりを付けて探してみると、無数に並んだ看板の一つに妙なデータがくっついているのを発見した。
「こいつが例のデータか? 読めねえ……暗号化されてるのか? それに、ぶつ切られた跡があるな」
 どうやらアキラが見つけたのは分断されたデータの欠片らしい。他にも同じような断片が転がってるかもしれないと、アキラは探索を続行することにした。

成功 🔵​🔵​🔴​

箱庭・山岳
◆心情
スペースシップワールドでもこの手の電脳空間技術はあったが、この世界は想像以上だな。

住民を電脳空間に「移住」させるのも手か?

◆敵兵対応
両手の平を相手に向け、落ち着くように促す仕草
「そんなに威圧しないで、まあ落ち着いて。ところで『これは何かな?』ちょっと考えてくれません?」
『戦場』を目の前の兵士達だけに限定してこっそりとUCを発動し、なるべくダメージは与えないように気遣いつつ、処理落ち状態にしてほぼ動けなくする。
「わけわかんないですよね。だから自分も困ってるんですよ」
「あ、何も言わないのなら隣、通らせてもらいますね」

敵が動けないでいるうちに素早くすり抜ける。
次は対策とられるかもなぁ……。




 電脳空間、サイバースペース。
 初めてアクセスした者は誰しも、現実と区別できないほどにリアルな仮想世界に驚嘆を禁じ得ない。
「スペースシップワールドでもこの手の電脳空間技術はあったが、この世界は想像以上だな。……住民を電脳空間に「移住」させるのも手か?」
 などと、聞きようによっては危険な台詞を吐くのは箱庭・山岳(ブラックタールの電脳魔術士・f02412)。ただ今銃を突きつけられて、絶賛ホールドアップ中だ。
『さっさと失せろ、このタール野郎!』
「そんなに威圧しないで、まあ落ち着いて」
 声を荒げる兵士をなだめるように、山岳は両手を開いて頭上に挙げた。武器など持っておらず、抵抗する気もないことを示しながら、穏やかな声で話しかける。
「ところで、ちょっと考えてくれません? わけわかんなくて、自分も困ってるんですよね」
『やかましい! 俺たちは忙しいんだ。テメエなんかに構ってるヒマなんて……』
「まあそう言わずに――『これは何かな?』」
 キーワードを唱えた瞬間、極小範囲に絞ったユーベルコード【理解不能論理爆弾】が炸裂した。被弾した兵士の情報処理領域を無限に増殖する完全乱数が圧迫。処理落ちしたコンピュータよろしくフリーズさせる。
「あ、何も言わないのなら、通らせてもらいますね」
 固まって動かない兵士の隣をすり抜けて、山岳は立ち並ぶ広告看板の向こうに消えていく。
『おい、どうかしたのか?』『うんともすんとも言わねえ。何かバグったのか?』と仲間の兵士たちがざわつき始めたのが聞こえてきたが、攻撃を受けたとは思っていないようで、一向に騒ぎが大きくなる気配はない。
「あえてダメージを与えないようにしたのは正解だったかな」
 敵の警戒レベルを上げることなく突破した山岳は、労せずして広告街を探索し、機密データの断片を見つけ出すことに成功したのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジン・マキハラ
機密データの漏洩とは何とも迂闊な態々敵に急所を晒す様なものだろうに

漏洩した広告代理店が漏洩した時期とそれと同時期に掲載した広告を中心に広告データをハッキングで解析する

企業の兵隊共だが対象する事態は容易だな。連中も当然対電子戦用プログラムを導入している様だが所詮末端用のお粗末な代物だ。この程度なら俺からしてみれば障子紙も同然だ。

クラッキングしてここら一帯の広告や商品データを強制的に流入しそれに妨害システムを紛れ込ませて通信遅延やシステム障害を引き起こさせる。

アンタらもこの機に自分の会社の商品やマーケティングについて勉強すればいいだろう。それが今後に活かせるかは別の話だがな?


カルロス・エルウラカン
行動【WIZ】
「すみません…とても良いフレーズが浮かんだので、頭から消えない内にココで演奏しマス。」
一般の方々へ高圧的な兵士にはカチンと来ますが、今は置いておきましょう…。
変なパフォーマーを装って、兵士さんを本気で怒らせないよう視線に入る程度の距離を保ちつつ、まあまあ気が散ってこちらに意識が向くようにして【楽器演奏】や【パフォーマンス】を行ないます。
曲調は穏やかなフォークソングのようなモノを選んで、時々どっかで聴いたようなフレーズを挿んでふざけてみましょうか…。

一方で感覚共有した『精霊の五感』を放ち【情報収集】を駆使して、警備の厚く配置している場所の周囲を探ってデータの痕跡を探しましょうか。




「機密データの漏洩とは何とも迂闊な。態々敵に急所を晒す様なものだろうに」
「彼らもそれがわかっているから、あれだけ必死になっているのでしょう」
 呆れた様子のジン・マキハラ(ブレイズ・オブ・マキナ・f36251)に、カルロス・エルウラカン(復讐の仮面・f06567)が相槌を打つ。もっとも、たとえ焦燥の裏返しだとしても、一般人をああも乱暴に追い散らすなど許されるものではない。
「ふんっ、今さら騒いだところで、後の祭りでしかないがな」
 と、ジンが鼻を鳴らすと、兵士の一人がこちらに気づいて近寄ってきた。
『おい、そこの二人! ここは立ち入り禁止だ、今すぐ出ていけ!』
「だとよ?」
「そうですか、立ち入り禁止では仕方ありませんね」
 果たしてどのように対処するかと思えば、なんとカルロス、言われるまま引き返してしまうではないか。オイオイ、とジンはズッコケそうになるが、しかし素直に背中を向け立ち去るかに見えたヒーローマスクは、数歩ほど行ったところで唐突に足を止めた。
「……すみません」
『ん? 何だ貴様、文句でもあるのか?』
「いえ、とても良いフレーズが浮かんだので、頭から消えない内にココで演奏しマス」
『……は?』
 ポカンとする兵士を置いてけぼりに、カルロスは愛用の古ギターを取り出すと、その場で演奏し始めた。曲調は穏やかなフォークソング。時々どこかで聴いたようなフレーズを挿んでみたり、おふざけも交えつつ奏でるメロディーが広告街に流れて、殺伐とした空気を中和していく。
『なんなんだコイツ……くっ、なまじか良い音出しやがるから、止めるに止められねえ……』
 いや止めろよ仕事なんだから、というツッコみたいところを我慢して、ジンはそろそろと遠ざかると広告看板の陰に身を隠した。
 カルロスが注意を惹いている今が絶好のチャンスだ。
 ――多元世界対応型ハッキングツール起動!
 邪魔が入らないのをいいことに、ジンはクラッキングに没頭。瞬く間に周辺の広告・商品データを掌握すると、妨害システムを混入してエリアに展開する兵士たちに送りつけた。兵士たちも対電子戦用プログラムを導入していたようだが、ジンのハッキング技能の前には障子紙も同然。あっという間に防御を破られてシステム障害に侵されてしまう。
『うっ!?』『なナナんだだだだだ』『つつつ通知GAとマラな※■●△~~!?』
「アンタらもこの機に、自分の会社の商品やマーケティングについて勉強すればいいだろう。それが今後に活かせるかは、別の話だがな?」
 あの様子では復活するまで数十分はかかるだろう。もはや彼らは脅威足り得ず、ジンは悠々と機密データ捜索に乗り出した。
「さて、と。データが漏洩したのと同時期の広告をピックアップ。……思ったより多いな。さらに絞り込み……」
「良ければ、こちらの情報も使ってください」
 ブツブツ呟きながらハッキングを進めていると、ギターを抱えたカルロスが戻ってきた。
「【精霊の五感】で召喚した擬似精霊が調べてくれた、警備の配置図です。……見てください、この辺りに人員が集中しています」
「なるほど、いい着眼だな! これだけ範囲が絞られれば、あとは総当たりで調べ上げるだけの話だ」
 ジンは提供された配置図を読み込むと、前のめりになってハッキングツールを操作し始めた。カルロスも擬似精霊に指示を送って機密データの気配を探せて、程なくして、エリアに散らばっていた機密データの欠片は残らず回収されたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ウミボウズ』

POW   :    ナイフ・コンバット
装備中のアイテム「【アーム・ナイフ】」の効果・威力・射程を3倍に増幅する。
SPD   :    ピアッシング・ニードル
命中した【水陸両用のニードルガンから放たれた徹甲針】の【鋭い先端】が【折れ曲がったよう】に変形し、対象に突き刺さって抜けなくなる。
WIZ   :    総員、集結セヨ
【メガコーポからの依頼を受けた仲間】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[メガコーポからの依頼を受けた仲間]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 猟兵たちの活躍により、メガコーポの犯罪を示すとされる機密データの欠片はすべて回収された。あとはこれを持ち帰り、安全な場所で断片を繋ぎ合わせて暗号を解読すればいい。
 ただ、帰還を果たすためには退けるべき障害があった。
『下っ端どもめ、いいように転がされやがって。俺たちが来るのがもう少しでも遅かったら、データを持ちされるところだったじゃねえか』
 行動不能に陥っていた兵士を蹴り倒して、新たに現れた兵士が猟兵たちの前に立ちふさがった。装備こそさっきまでの雑魚と変わらないが、武器の構え方、隙のない陣形、纏う殺気、どれを取っても格が違った。
『よう、テメエらは噂に聞く「猟兵」ってヤツだな? 俺たちは水陸両用オブリビオン傭兵部隊「ウミボウズ」。テメエらが拾ったデータは、俺たちが雇い主から回収を命じられたものでな。痛い目を見たくなけりゃ、さっさと返してもらおうか。……まあ素直に返したところで、「データを目にした者は始末しろ」って言われてるから、ぶっ殺さなきゃなんねえんだけどな』
 ウミボウズたちは問答無用で戦いを仕掛けるつもりのようだが、猟兵たちとしてもオブリビオンを滅するのに躊躇う理由はない。都合のいいことに、相手が事前に一般人を追い払ってくれていたおかげで巻き添えの心配もなく全力で戦える。
 さあ、戦闘開始だ。
堂島・アキラ
ああん? いきなり現れてゴチャゴチャぬかしてんじゃねえぞコラ。
ま、地味な作業が続いて飽き飽きしてたところだ。一暴れしてストレス発散といこうじゃねえか。

雑魚がどんどん集まってきやがるな。いいぜ、暴れ甲斐がありそうだ。
やり合う前にクスリ多めにキメとくか。楽しみを何倍にも増やしてくれる魔法のクスリだ。

クスリキメたらあとは何も考えず敵のど真ん中で暴れまくるだけだ。
マンティスセイバーで真っ二つにしてやってもいいし、顔面がグシャグシャになるまで殴りまくってもいい。
オレの意識がぶっ飛ぶのが先か雑魚共が全滅するのが先か、試してみようぜ?


六識・戦
……態々ご説明ご苦労なことだ。
だがお前らにも同じことが言える。
「――立ちはだかるなら始末するまで」

まずさっくりと此方に有利な場を用意しよう。
【ワールドハッキングプログラム】という奴だ。
それにオマケして【データ攻撃】【ハッキング】をばら撒こう。
内容は依頼の伝達阻害、内容改竄etc.
俺は戦場を創り変えながら突き進む。

意志共通化もろくすっぽ出来ないようならば、
片端から『裁識』で【鎧無視攻撃】で斬り捨てるまで。
ニードルガンは『詰まって使えない』だろう?
今此処では『禁則』となっているからな。

……電脳戦と白兵戦、これを『並行して行う』のが、
俺の『兵器』たる所以だ。……驕った者から後悔して逝け。

※アドリブ可


ジン・マキハラ
随分と吹かすな、コーポの飼い犬風情が。まぁコチラとしてもオブリビオンのお前らを生かすつもりはさらさらないがな

開幕UCを発動し展開した重火器による弾幕を叩き込ましてもらう。弾幕と並行してハッキングを実行、周辺のフィールドデータを改竄して一帯をトラップ地帯にする。

その後蒼炎覇気を発動してクロックヘイズを構えて近接戦へ、改竄して設けたトラップを随時起動させながら斬撃波や斬撃で各個撃破しにかかる

追手が来る事なんて最初から予想できていた。なのに態々無策でお前たちと戦う訳ないだろうが。無警戒でノコノコ出張ってきた事を後悔するがいい




「ああん?  いきなり現れてゴチャゴチャと……。ま、地味な作業が続いて飽き飽きしてたところだ。一暴れしてストレス発散といこうじゃねえか」
 堂島・アキラ(Cyber×Kawaii・f36538)はゴキゴキと首を鳴らしながら前に出ると、怪しげな錠剤を取り出して口に放り込んだ。
「水なし一錠すぐキマる、ってな。楽しみを何倍にも増やしてくれる、魔法の【お薬の時間】だ!」
 規定要領を越えて摂取したサイコドラッグ『Eden』により、アキラの脳細胞は異常活性。持続時間は2分にも満たず、その後は意識を失うこととなるが、その間は全能力値が6倍に跳ね上がるのだ。
「オレの意識がぶっ飛ぶのが先か、雑魚共が全滅するのが先か、勝負だァァァ!!」
 6倍ハイテンションで、アキラは単騎、真正面から突撃する。
 相手に反応する間すら与えずに肉薄すると、義体の前腕に仕込んだ折り畳み式ブレードを一閃。構えたニードルガンもろとも真っ二つに斬断し、左右に泣き別れした亡骸を飛び越えて、斬って殴って蹴っての跳梁跋扈。さながら水を得た鮫のごとく暴れまくる。
 ウミボウズたちとて負けてばかりではいられないと、ニードルガンで反撃しようも試みるのだが、
『あれ、発射できねえ?』『ぎゃあ!? オレに当ててどうすんだよ痛ってえ上に抜けねえ!』『全員が故障だと!? んなことがあるか!』
 どうしたというのか。引き金を引いても徹甲針は射出されず、撃つことができても見当違いな方向に飛んでいって、同士討ちを起こしてしまう。
 異常事態にウミボウズたちが混乱するなか、正確に状況を把握できたのは感知能力も上昇しているアキラだけだ。
「まいったね。頼まなくてもおあつらえ向きな助太刀が入るんだから、美少女ってのは恵まれてるや」
 ニヤッと細められた青い瞳が見上げるのは、広告看板の上に立つ褐色肌の少年兵器。

「――【ワールドハッキングプログラム】。今此処において、飛び道具は『禁則』となっている」

 世界法則すら改竄するワールドハッカーのユーベルコードで戦場をサイバーファンタジー世界と交換した六識・戦(殲術兵器六式EXA・f36627)は、ジャケットをはためかせて宙に身を投げ出した。
 大鎌『裁識』の光子刃が落雷の軌跡を描いて急降下。飛び降りついでに首級を三つばかり刈り飛ばすと、ウミボウズたちの統制は面白いように崩れていく。
『退け退けぇ! ちくしょうっ、こんな強いのがいるなんて聞いてねえぞ!?』『はあ、何言ってんだ。コイツら殺すのが依頼だぞ』『待てよ、今回の仕事は時間稼ぎだろうが!』
 飛び交う怒号は、何かがおかしい。
 部隊に仕事の内容が行き渡っておらず、目的を共有していないから連携に乱れが生じる。プロの傭兵にはあり得ないことで、つまりどういうことかと言うと……
『このクソガキ! 何かやりやがったな!?』
「聞こえてなかったか? 【ワールドハッキングプログラム】という奴だ」
 戦が仕掛けたサイバー攻撃は世界法則の書き換えの他に、もう一つあった。すなわち、戦場のオブリビオンに対する依頼の伝達阻害と内容改竄。ウミボウズたちの強みは、意志を同じくする仲間が集まることで発揮される。それが損なわれれば、数だけ増えても烏合の衆で、猟兵の敵には足り得ない。
『落ち着け! 銃が駄目ならナイフだ!』
 比較的冷静なウミボウズが声を上げるが、零れたミルクがコップに戻るわけもなく、部隊を立て直そうとしている眼前に死神の大鎌が頸にかかる。
「元はお前らが言ったことだ。――立ちはだかるなら始末するまで」
『て、テメエ! 覚えてろよ。俺たちウミボウズをコケにして、ただで済むとは……』
「驕った者から後悔して逝け」
 無慈悲に振り下ろされた刃がまた一つ骸を増やして、戦は飛び退いて残心を取ると、別の敵を顔面タコ殴りに整形手術していたアキラに視線を向けた。
「ん? なんだ兄ちゃん、ナンパなら後にしてくれや」
「いや、そうではなくて。”気づいてる”か?」
「……ああ、”そっち”か。当然、俺は美少女だからな」
「だったら良い。――――【ワールドハッキングプログラム】、解除」
 おもむろに、前触れなく、飛び道具禁止の世界法則が撤廃されると同時に、二人は地面を蹴った。オーバードーズにより6倍に上昇した脚力と、サイバネ強化されまくった脚部『歩識』が各々を戦場外まで跳躍させた直後。

「――エネルギー供給完了。兵装、展開。【終焉炎獄炎式内蔵兵装】!!」
 
 はるか後方からジン・マキハラ(ブレイズ・オブ・マキナ・f36251)が、機械化された体に内蔵した重火器を展開した。左胸に埋め込まれた永久機関から生成される無尽蔵のエネルギーと直結させて、ありったけの弾薬をぶちまける。
 秒間無慮数の一斉掃射が、近接装備に切り替えたばかりの敵部隊を面で蹂躙。射線上の広告看板を一瞬で屑ゴミに変え、ウミボウズの防弾アーマーを撃ち砕いて、戦場を硝煙と血飛沫と悲鳴とで埋め尽くした。
「随分と吹かすな、コーポの飼い犬風情が。生かして帰すつもりはない、ってのはコチラも同じことだ」
『いい気になるなよ、サイボーグ!』
 生き残ったウミボウズが反撃に動く。ハチの巣になった仲間を盾にして強引に距離を詰めると、アームナイフを投擲。弾幕の隙間をすり抜けて、ジンを串刺しにしようと――ガギン!
 あわや命中という寸前、放たれたナイフのことごとくが切断された。折れた刃はむなしく落下し、役目を果たした攻性トラップとぶつかって音を立てる。
『罠だと!? いったいいつの間に……?』
「最初から、だよ。追手が来る事なんて最初から予想できていた。なのに態々無策でお前たちと戦う訳ないだろうが」
 ハッキングにより周辺のフィールドデータはとっくに改竄済みだ。ここら一帯が地雷原に創り変えられたと知ってウミボウズたちが緊張するのを余所に、ジンは内臓火器を収納して代わりに蒼黒い両手剣を抜き放つ。
「近接がお望みなら乗ってやる。……無明剣クロックヘイズ!」
 蒼き陽炎を残像にして疾走。駆け寄りざまの横一閃で、盾になった死骸合わせて二人分の胴体をまとめてぶった斬った。その剛力は余波の太刀風をも斬撃波と変えて、後方の敵を斬り刻む。
「無警戒でノコノコ出張ってきた事を後悔するがいい!」
 随時起動するトラップで翻弄しながら、数多の敵を両手剣でばったばたと薙ぎ払い、ジンは鬼神のごとく吼え猛った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

カルロス・エルウラカン
行動【POW】
初めから簡単にコーポの網から逃れられると思ってませんでしたが…上から目線で水を差されるのは勘弁頂きたいですね。
データの閲覧者を始末する任を負ったあなた達から見れば理不尽かもしれませんが、私も退くわけには参りませんので撃破させて頂きます。
…その身が骸の海に沈むまで、トコトンお付き合いよろしくお願いします。

戦闘
相手は多勢ゆえ簡単ではありませんが【挑発】で敵の意識を向けさせて相対する形で個々撃破を目指します。
隙を見せるので大ダメージを受けるリスクは大きいですが『ジャスティス・ペイン』で身体能力を底上げして『大連珠』を武器として拳に巻き、近接戦闘に移らせて頂きます。

アドリブ共闘OKです




 最初の攻防から壊滅的な打撃を受けた傭兵部隊ウミボウズだが、それで諦める様子は見受けられず、生き残ったメンバーで陣形を立て直すと再び向かってきた。
『さっきは油断したが、そう何度も上手く行くとおもうなよ!』
「初めから簡単にコーポの網から逃れられると思ってませんでしたが……上から目線で水を差されるのは勘弁頂きたいですね」
 カルロス・エルウラカン(復讐の仮面・f06567)は小さく息を吐いて、『大連珠』を拳に巻いてファイティングポーズを取る。
 敵の立場からすれば、猟兵たちはただの邪魔者で、その行いは理不尽に映るかもしれない。しかし、だからといって退くわけにはいかない。もしも自ら敗北を選ぶようなことがあれば、それはきっと『困っている人を見捨てる』ことにも繋がるはずだから。
「……撃破させて頂きます」
『上等だコラァァアァ!!』
 挑発気味に手招きすれば、相手はいきり立って襲いかかってくる。対するカルロスは【ジャスティス・ペイン】を掲げて迎撃。手中の数珠が砕けんばかりに拳を握り、真正面から殴り返す。
「ぶぎゃ!?」
 先頭のウミボウズが蹴られたサッカーボールみたいに吹っ飛んだ。カルロスを斬り裂かんとしたアーム・ナイフは真っ二つになって持ち主の体に刺さり、その胸部装甲はくっきり拳型にへこんでいる。
 殴り飛ばされたウミボウズは広告看板の山に突っ込み、崩れた瓦礫に呑まれて永遠に姿を消した。
 まずは一人。
 カルロスは感触を確かめるように手を開閉して、それから次なる敵へと向き直る。
「その身が骸の海に沈むまで、トコトンお付き合いよろしくお願いします」
 数の上ではいまだ不利。だから油断なく、常に相対する形を守りながら個々撃破を意識する。一度拳を振るうたびにウミボウズ一人が宙を舞い、カルロスは着実に敵の数を減らしていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アトシュ・スカーレット(サポート)
性格
戦うことと悪戯が好きな悪ガキ
根は真面目で常識人なので実は常識の範囲内でしかやらない
目の前で助けられる人がいるなら積極的に救おうとする
口調は「〜だな。」など男性的
女顔がコンプレックスなので女性と間違えられたら殺気が溢れるタイプ。殲滅するのみ

戦闘
【呪詛(腐敗)】を何かしらの形で使用する。昔機械相手にやって痛い目を見たのでその場合は使わない
前衛も後衛もやれる万能型だが、前衛の方が好き
複数の武器を同時に操ることも可能
高速戦闘も力任せの戦闘も状況に応じて使い分ける
(装備していれば)キャバリアにも対応可

非戦闘
聞き耳などを駆使した情報収集を中心とする
化術で動物に化けて偵察することも




「我が身に宿れ、灼熱の業火、全てを凍てつかせる氷雪、天駆ける雷! 天災の力、ここにあり!」
 アトシュ・スカーレット(狭間を歩く元放浪者・f00811)はユーベルコード【付与術・天災式】を発動。顕現させた『業火の魔剣』『凍りつく風の鎧』『紫電のグリーブ』のうち、鎧に魔力を集中させて防御力を上げることで、ウミボウズたちの【ナイフ・コンバット】を受け止める。
 ガギィン! と金属同士がぶつかるような音がして、アーム・ナイフの表面に霜が下りた。
『くそがっ!』
 冷気が侵食するのを見るや、ウミボウズたちはナイフを捨てて飛び退き距離を取る。
「はっ! その程度の攻撃じゃ、傷一つ付きやしねえぞ!」
『舐めんじゃねえぞ小娘! すぐズタボロにしてやるから覚悟しやがれ!』
 ……ピク、と。
 アトシュの表情が強張った。
 不敵な態度が不気味に鎮まり、身に纏う凍風が弱まっていく。
「今、なんつった?」
『あ? すぐズタボロにしてやるから……』
「違う、その前」
『舐めんじゃねえぞ」
「その後だ」
『……小娘?』
「だァれが小娘だァァァァァ!!」
 地雷触発、怒髪衝天。
 防御に回していた魔力が攻撃に転換される。業火の魔剣が燃え上がり、アトシュの文字通り烈火のごとき怒りに呼応して天を焦がした。
『なんだ、あのガキ? 子供呼ばわりされたからってキレすぎだろ』
『大人扱いされたかったら、もっと出すと出して引っ込めるとこ引っ込めてからにしやがれってんだ』
「そっちじゃねえよバーカ!!」
 せせら笑うウミボウズたちに、憤怒の炎剣が炸裂。腐敗の呪詛も上乗せして地獄の底に叩き落とし、アトシュは腹の奥底から叫ぶ。
「オレは、男だァァァァァァァァァ!!!」
 哀しき少年の絶叫は、しかしオブリビオン部隊はすでに全滅しており、聞き届けられることはなかった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『咎忍『狗骨南天』』

POW   :    忍法・隠し鋸葉
【体毛に隠された暗器】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    忍法・霧幻写身
X体の【霧で出来た影】を召喚する。[霧で出来た影]は自身と同じ能力を持つが、生命力を共有し、X倍多くダメージを受ける。
WIZ   :    忍法・飛び柊
攻撃が命中した対象に【ヒリヒリとした痛み】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【棘状の葉】による追加攻撃を与え続ける。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は政木・朱鞠です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 傭兵部隊ウミボウズを撃退した猟兵たちの前に現れたのは、獣人の姿をしたニンジャだった。
『まさかウミボウズどもが全滅するとはな。今回はあくまで裏方という契約だったのだが、こうなっては俺が出るより仕方があるまい』
 いかにも不本意そうな口振りで、しかし耳まで裂けた口の端には狂的な笑みが浮かんでいる。
『捨て損ねたゴミの回収など退屈な仕事と思っていたが、貴様らのような強者と相まみえることができるとは分からんものだ。……ククク、久しぶりに血が騒ぐ。まさか逃げるなどと興ざめなことは言ってくれるなよ。俺に刹那の愉悦を与えてくれ』
 咎忍『狗骨南天』。闘争にとりつかれたニンジャが、最後の障害として猟兵たちに襲いかかった。
六識・戦
数が増えても全てまともに認識出来なければ意味がないんだがな。
それに『写し身』のリスクは此方も知る所だ。無策で増えた事を後悔するといい。

【早業】で【『絶識』】を展開。此方の認識をまずあちらから奪おうか。
どうやら向こうは機械技術は門外のようだし。

それでも流れ弾は警戒して適宜【見切り】つつ、
位置感覚を掴ませないように適度に【データ攻撃】【ハッキング】を併用し認識阻害プログラムを本体含む分身に貼り付けていく。

同量の強さを持つリスクは計り知れないものだ。
その上で『認識』を奪われたのならば優位に立てるのはどちらか明白だろう。
混乱している最中に『裁識』の【鎧無視攻撃】で強襲を繰り返してやろう。

※アドリブ歓迎




『――【忍法・霧幻写身】!』
 狗骨南天が指を絡ませて複雑な印を結ぶと、霧で出来た影が何体も出現して猟兵を取り囲んだ。
『さあ、愉しませてもらうぞ』
「……数が増えただけでは意味がないんだがな」
 瞬く間に包囲されても、六識・戦(殲術兵器六式EXA・f36627)は動じることなくユーベルコード【『絶識』】を展開。周りの景色に溶け込んでいく。
 ただ目に見えなくなっだだけではない。彼を覆う認識阻害プログラムは、獣の鼻をもってしても、大きな耳を用いても、その存在を感知することのできない高度な隠密効果を持つのだ。
『小癪なマネを。……だが、居場所がわからなくてもやりようはある』
 狗骨南天は写身を伴って跳躍すると、上空から一斉に暗器をばらまいた。
 戦場を俯瞰した範囲攻撃。昔から下手な鉄砲も数撃ちゃ当たると言われる通り、場合によっては効果的であるが、相手が躱し上手であれば話は別だ。
 戦は闇雲な攻撃の隙間を見切ってことごとくを回避する。お返しの遠隔ハッキング攻撃を仕掛ければ、狗骨南天の本体も写身も、認識機能にバグが生じたことで、空中で前後不覚に陥り地面に激突した。
『うぐっ!? ……遠回しな嫌がらせばかり。気持ち良く殺り合わせろ!』
「自業自得だな。無策で増えた事を後悔するといい」
 立ち上がることもできずに遠吠えするニンジャを冷たく見下ろして、戦は大鎌『裁識』を振りかざす。
 光の粒子が形作る装甲無視の刃が霧影を薙ぎ払うと、両断された写身と同数の刀傷が本体に刻まれて、狗骨南天は血の海に沈んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

堂島・アキラ
正真正銘企業の犬ってか? 別に面白かねえぞ。
ま、退屈はしなくて済みそうだ。お前こそせいぜいオレを楽しませろよ?

流石にニンジャだけあって素早いな。アイツの狙いは接近しての必殺の一撃ってところか。
だったらオレがわざわざ動くまでもねえ。アイツが近寄って来たところをぶっ潰せばいいだけだ。

アイツの攻撃は敢えてこの体で受け止めてやる。
ユーベルコードで射程を犠牲に装甲を5倍……人工筋肉を鋼の固さにすれば大したダメージにはならねえだろ。

ご自慢の暗器がオレに効かねえと分かって驚愕したところを胸倉掴んで拘束。そのまま顔面ぶん殴りまくってやる。
射程が半減して素手しか使えねえが、お前みたいな雑魚にはこれで十分だ。




「正真正銘、企業の犬ってか? 別に面白かねえぞ」
『そう言う貴様は、振るための尻尾もなくした猿らしいな』
「言うじゃねえか。……ま、退屈はしなくて済みそうだ。お前こそせいぜいオレを楽しませろよ?」
『上等!』
 堂島・アキラ(Cyber×Kawaii・f36538)の軽口に、狗骨南天は獰猛な笑みを返して瞬発した。広告看板を飛び石のように蹴って、飛燕のごとく強襲。目にも止まらぬスピードでアキラの懐に踏み込むと、そのままの勢いで肩口から体当たりぶちかます。
「おっ!?」
『遅いな。【忍法・隠し鋸葉】!』
 インパクトの瞬間、フサフサした体毛の内からごん太い五寸釘が飛び出した。全身を使った大きな打撃に見せかけた、一点集中の刺撃がアキラの人工皮膚を貫……かない!
『なっ、硬い!?』
「流石にニンジャだけあって素早いが、速いだけだな」
 ユーベルコード【全身武装美少女】。
 敵の狙いを読んでいたアキラは、自身の機械化義体を防御特化形態に変形させていた。通常形態の5倍にも上昇した装甲値は【忍法・隠し鋸葉】による大威力の攻撃にも耐えうる強度を誇る。
「代償として、射程のある武器が使えなくなっちまうが、お前みたいな雑魚には素手で十分だ」
『くっ……!?』
 今さらながら術中に落ちたことを悟った狗骨南天は毛を逆立てて飛び退こうとするが、その胸ぐらをアキラの左手がふん掴んで、距離を取ることを許さない。
「オラオラオラオラオラオラッッッ!!!」
 ガトリング砲のごとき右拳のラッシュが打ち込まれ、狗骨南天の犬頭をタコ殴りにした。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジェイソン・スカイフォール(サポート)
おもに「正当防衛」「衛生小隊」を使ってメイン参加者の援護を行います。

▼行動例

「下がってください!」
メイン参加者が不利な状況に登場し、かばう。ボス敵の相手を引き受け、味方が態勢を立て直すための機会をつくる。

「救護します!」
衛生小隊にボス敵の牽制を命じ、その隙に、負傷したメイン参加者を安全圏に撤退させ、応急手当を行う。必要に応じて「生まれながらの光」で治療する。


フルム・サーブル(サポート)
余裕があるときや敵に憐れみを感じる場合は基本通りの穏やかな口調
余裕がなかったり、敵がえげつなくて怒りを感じるような場合は
「敵には」の口調です

でもあまりキャラぶれは気にしないので
公序良俗に反しない限りは好きに扱ってください

技能は【力溜め】【怪力】【グラップル】【シールドバッシュ】【カウンター】など
セットされているもの(サバイバル等の事情でばらつきがあります)
を活用し、小さい体で戦場を飛び回りながら
優雅(自称)な戦いをします
どうみてもそのスタイルは脳筋です

武器は鍵(バトルアックス)や杖(バールのようなもの)をメインに使いますが
選択されたユーベルコードによっては拳一つでの戦いも可能です




「さあ、行くとしようか」
 フルム・サーブル(森林の妖精さん・f03354)は青く輝く翅を広げて舞い上がった。
 花々と戯れる蝶のように儚くも優雅に飛翔するフルムに、霧で出来た影がせまる。咎忍『狗骨南天』が召喚した霧幻写身は6体。それぞれが本体と同じ能力を有して、するどい忍具で斬りかかってくるのを、フルムは左右上下に加速減速、惜しみない全力で逃げ回り――その眼前に狗骨南天本体が立ち塞がった。
『捕まえたぞ、羽虫め』
 犬頭の獣人は牙を剥いて嗤い、体毛の中に忍ばせていた苦無を抜き放つ。
 すでに間合いの内側。黒く艶消しされた刃の速度は回避困難と見て取って、フルムは防御を決断する。
 ビキィィ!! 電脳世界においても一分の曇りもない腹筋が、プレス機みたいな音を立てて硬化。串刺し攻撃を正面から受け止めようとした、その時だった。

「――危ない!」

 突如、横から飛び出してきたジェイソン・スカイフォール(界境なきメディック・f05228)が、身代わりとなって敵刃を受けた。苦無がミリタリージャケットを斬り裂いて、布きれと鮮血が飛び散る。
「なっ……!?」
『ふんっ。狙いとは違ったが、これでまず一人だ』
 狗骨南天はニヤとほくそ笑み、ぐったりと項垂れたジェイソンを投げ捨てた。大ダメージを負った戦場傭兵は木偶人形みたいに地面に這いつくばって、赤い水たまりを広げた。
 かろうじて意識は残っているらしく、胸のあたりが浅く上下していたが、狗骨南天はもう興味を失ったように背を向けて、フルムに向き直る。
 が、直後、その尻尾がブワッと膨れ上がった。
『何事だ!?』
 驚いて振り返れば、そこには半透明の兵士が立っていた。ジェイソンが身に付けているのと同じ装備で、彼を凌駕する熟練の風格を漂わせた兵士に、狂気のニンジャは無意識に一歩後ずさる。
「ごふっ……せ、【戦場の亡霊】。戦闘不能となるのをトリガーとして亡霊を召喚するユーベルコードであります」
 震える手で自身の止血を行いながらジェイソンが不敵に笑うと、亡霊兵士はアサルトウェポン:Seven Trumpetsを構えて突撃した。
 一瞬にして七つの銃口を円環状に展開。狗骨南天本体と霧幻写身の六体とを同時にロックオンして、自動詠唱機構が唸りを上げる。
 撃ッッッッッッッ!
 七重の銃声が轟き、霧幻写身が消滅すると同時に狗骨南天の体には七つの風穴が開いて、口から血塊を吐いて崩れ落ちた。
 そして、動きを止めたニンジャの背後に、青き妖精が迫る。
「捕まえたよ。仲間の仇、討たせてもらう!」
「念のため申告しておきますが、自分は死んでおりません」
「食らえ、【妖精さん式反り投げ】!」
 フルムは狗骨南天の尻尾をむんずと掴むと、あらんかぎりの力を込めてぶん投げた。
 鍛え上げられた筋肉が鬼のように隆起して、身長は6倍近く、体重にして200倍以上はあろうかという体格差を持つ相手が軽々と宙を舞い――ズガォン!! と地面に激突。コミックの一コマよろしく、犬形の頭が地中に埋没した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

カルロス・エルウラカン
なるほど…一応、今回の大将首さんのお出ましという訳ですね。
もはやこの状況に置かれて逃げるなんて…そんな無作法は致しませんよ。
私達の依頼を邪魔するとあれば、強者との相対を求めて頭デッカチの刺青コーポに加担したあなたの邪な心ごと砕き折ってあげますから…お覚悟して下さいね。

戦闘【POW】
暗器使いとはちょっと厄介なので、距離を保つため射撃メインの戦法を取らせて頂きます。
出来るだけ間を詰められぬよう【神獣殺しの銃】を使用し、ユーベルコード『魔獣封じの弾丸』を込めたを弾丸を【2回攻撃】で射出。
付け焼刃かもしれませんが、手数を重ねて【呪殺弾】を打ち込みターゲットの撃破を目指します。

アドリブ共闘OKです


ジン・マキハラ
そうか、だがお前の道楽に付き合う義理など毛頭無い。徹底的な塩対応とさせてもらおう

ハッキングを行い南天に大量のバグデータを送り込み、サイバーワールドでの行動を妨害、その後遠距離から内蔵兵装による弾幕で滅多撃ちにする

あらかた弱ったところでUCを発動

弾幕で滅多撃ちにしながら接近して急所目掛けて渾身の一撃を叩き込む

吹っ飛んだところで更に弾幕を撃ち込んで徹底的に火力ですり潰す

企業の犬風情が遊び半分で戦場に踏み込みやがって。そんなに遊びたいなら地獄の亡者相手に好きなだけやるがいい




『はあ、はあ……いいぞ。オブリビオンと化して以来、これほど死を間近に感じたことはない。燃え尽きるその瞬間まで踊り明かそうではないか!』
「そうか、だがお前の道楽に付き合う義理など毛頭無い。徹底的な塩対応とさせてもらおう」
「もはやこの状況に置かれて逃げるなんて……そんな無作法は致しませんよ」
 ジン・マキハラ(ブレイズ・オブ・マキナ・f36251)とカルロス・エルウラカン(復讐の仮面・f06567)、戦狂いのニンジャに対して正反対の反応を取りながら二人の猟兵は、同様に動いた。
 そろって後方へ、敵との距離をとりながらジンはハッキングツールを展開した。これまで何度もハッキングを繰り返しているため、この区画の電脳空間はジンにとって自家薬籠中も同然。たちどころに大量のバグデータを生成して狗骨南天に送り付け、動きが鈍ったところを内蔵兵装による弾幕で滅多撃ちにする。
 銃火と煙が巻き起こり、ボロ雑巾みたいになって抜け出してきた狗骨南天を、カルロスが構える古ライフルが照準した。
「強者との相対を求めて頭デッカチの刺青コーポに加担した、あなたの邪な心ごと砕き折ってあげますから……お覚悟して下さいね」
 ユーベルコードを込めた『神獣殺しの銃』の引き金が引かれた。鋭く尖った呪殺弾が螺旋回転しながら風を切り、一直線に獲物へと吸い込まれていく。狗骨南天はクワッと獣眼が見開くと、膝の力を抜いてわざと転ぶことで射線から体を逸らし――命中。
『ぐっ!? ……二連射か!』
「付け焼刃かもしれませんが、手数でカバーです」
 回避に備えたダブルショットが肉を穿ち、【魔獣封じの弾丸】の呪詛が全身に染みわたっていく。
 第一の呪いは痺れの弾丸。脱力したきり脚がマヒして動かなくなった狗骨南天に、第二の毒弾、第三の病弾が撃ち込まれる。三種の呪殺弾が敵の体内で混じり合い、ユーベルコードを封印。ふさふさだった体毛が枯草のようにしおれて、隠し持っていた暗器が足元に散らばった。
 そして無力化されたオブリビオンに、ジンが肉薄する。
「終焉炎獄式永久機関、全開。罪深き者よ。汝、虚無の果てに堕ちるべし――【アクティブヴォイド・ゼロドライブ】!!」
 限界まで収束した永久機関の力を込めた右ストレートが左胸に突き刺さり、心臓が爆ぜる手応えとともに吹っ飛ばした。狗骨南天は水切りの石みたいにバウンドして、駄目押しの弾幕によって死骸すら残さず徹底的にすり潰された。
「企業の犬風情が遊び半分で戦場に踏み込みやがって。そんなに遊びたいなら地獄の亡者相手に好きなだけやるがいい」
「ターゲット撃破、ですね」
 ジンは冷酷に言い捨てて踵を返し、カルロスも緊張を解いてライフル銃を下ろした。
 すべての脅威排除を確認。あとは回収した機密データをグリモアベースまで持ち帰るだけだ。

【END】

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年03月20日
宿敵 『咎忍『狗骨南天』』 を撃破!


挿絵イラスト