【決戦】バンダースナッチ、燻り狂うパープルヘイズ
目的も大義も無く、理性も寿命も無く。
善も悪も無く……枷や限界すら無い。
あらゆる本質の存在しない、虚ろなる怪物「スナーク」。
スナークはどこからでも生まれる。
人間の中からでも、神々の血からでも。
腐臭漂う汚水からでも、少女の涙ひとしずくでも。
私の手は貸した。だが結果はどうだ?
ジャバウォック――彼の「続き」をやってみて、状況は悪化している。
猟兵(イェーガー)は、すぐにこのニューヨークの地下に広がる「ダストブロンクス」に乗り込んでくるだろう。そして私を討つだろう。
無為に時間を浪費するのはもうやめだ。
私の後ろ盾の神を名乗る女も、猟兵たちに手を焼いている。
ならばどうせ私たちは敗北する。終わりは近い。
けれど、このまま彼の意思をむざむざと潰させてなるものか。
「どうせ滅ぶなら、最期くらいは彼の期待に応えよう。かかってこい、猟兵」
それがオウガ・フォーミュラ『ミストレス・バンダースナッチ』……此世で私に与えられた役割なのだから。
――紫煙が地下に広がり、バイオモンスターがスナーク化してゆくのを、彼女は黙って見守り続ける。
「ヒーローズアースで、遂にオウガ・フォーミュラ『ミストレス・バンダースナッチ』の潜伏場所を特定できたよっ!」
グリモア猟兵の蛇塚・レモン(白き蛇神憑きの金色巫女・f05152)は、招集に応じてくれた猟兵たちへ緊急の依頼内容を伝達し始めた。
「場所はニューヨーク地下の『ダストブロンクス』! 今ここでミストレスはユーベルコードの媒介であるタバコの紫煙を撒き散らして、この地下世界の住人たちのバイオモンスターたちをスナーク化しているよっ!」
今から現場へ転送するので、襲ってくるスナーク化オブリビオンを撃破して、ミストレス・バンダースナッチを追い詰めてほしい、とのこと。
「ただ、スナーク化されたバイオモンスターたちは善良な人たちがほとんどだから、どうにか元の姿に戻してあげてねっ! 時間経過か気絶、またはユーベルコードを無効化するユーベルコードがあれば、助けられるよっ!」
ただ、ミストレスの背後には『黒幕』の存在が予知でみられたらしい。
「今のところ、センターオブジアースの神の一柱ってこと以外は不明だけど……とにかく、まずは『ダストブロンクス』での追跡をお願いだよっ!」
レモンがグリモアを起動させると、猟兵たちはヒーローズアースの地下世界へ転送されてゆく。
果たして、世界を揺るがす脅威の女との決着や、如何に?
七転 十五起
指貫と配慮とフォークと希望は今回は不要です。
必要なのは、勇気とユーベルコードです。
なぎてんはねおきです。
まずは第一章、スナーク化したバイオモンスターたちを元の姿に戻しましょう。
基本は時間経過でスナーク化が解除されます。
他にも気絶やユーベルコードを無効する手だけがあれば、どうにかできるかも。
第二章以降は、断章加筆時に情報を追加します。
それでは、決戦シナリオ、張り切ってまいりましょう。
ご参加をお待ちしてます。
第1章 集団戦
『神譜奏者『シンフォニック・リリッカーズ』』
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POW : 追奏するカノン
【追唱する仲間】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
SPD : 不協和音のディゾナンス
【相手の出だしを挫く先制攻撃】【立て直しを妨げる追撃】【カウンターを許さない追い討ち】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ : 熱唱するサビ
予め【イントロから歌い続ける】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
イラスト:つかさ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ニューヨークの地下に広がる「ダストブロンクス」は、今や神の詩を奏でるスナーク怪物たちが闊歩する戦場と化していた。
その詩は神代で失われた誰も知らない詩。
現代においては何の意味をなさない、まさにスナークの詩だ。
だが、あれらはミストレス・バンダースナッチの紫煙でスナーク化したバイオモンスターたちであり、彼らは無理矢理歌わされている状況だ。
神代の詩を口ずさむことで、次第に自我が摩耗してしまっている!
早くもとに戻してあげなければ、彼らの命も危うい!
猟兵たちは、紫煙が立ち込める、鉄パイプと汚水だらけの地下下水道世界を往き、ミストレス・バンダースナッチの追跡とスナーク化したバイオモンスターたちの救助に当たるのだった。
バーン・マーディ
そうか
再びフォーミュラの脅威が来たか
良い…世界への滅びを見逃すわけにはいかぬ
…だが
我は彼の者の叛逆を祝福しよう
けして見逃せずともだ
【戦闘知識】
敵の陣形と動き
状態を把握
UC発動
【属性攻撃・オーラ防御】
炎のオーラを己と騎士団に付与
騎士団
【集団戦術・切り込み・二回攻撃】
バーンを筆頭に突撃
但し一体に対して三人で掛かり確実に無力化を狙う
不殺徹底
【武器受け・カウンター・怪力・二回攻撃】
敵の攻撃は魔剣で受け止めカウンターで拳を叩き込み
不協和音は騎士団と連携して必要時は騎士が庇い被弾を防ぐ
基本怪力によるスリーパーホールドや締め技で歌を封じ敵のUC発動も妨害
意識を落としての無力化
歌い手さえ滅ぶ詩に価値はない
バーン・マーディ(ヴィランのリバースクルセイダー・f16517)はニューヨーク地下の下水道世界「ダストブロンクス」に転送されると、その薄暗い通路の奥の闇を見据えて独り言ちた。
「そうか。再びこの世界にフォーミュラの脅威が来たか。良い……なれば世界の滅びを見逃すわけにはいかぬ」
ヴィランといえど、みすみすオブリビオンに世界を滅亡させるなどできない。
バーンは漆黒の禍々しい覇気を纏った鎧と具足を鳴らしながら、配管と汚水が蔓延る地下世界を探索してゆく。
すると、ほどなくして、聞いたことのない言語の歌声がバーンの耳に入ってきた。
そして鼻を刺激する煙草の薫り。
間違いない、バンダースナッチが先ほどまでいた痕跡だ。
それはつまり、付近にスナーク化したバイオモンスターが存在することを意味する。
戦闘は、避けられない。
「……だが、我は彼の者の叛逆を祝福しよう。けして見逃せずともだ」
世界への反逆行為そのものは称賛に値すると口にするバーンは、涙を流しながら歌い狂う女の姿を見付けた。数名が声を重ねてハーモニーを奏でるが、その表情は苦悶に満ち溢れていた。
「……まさか、あの歌は歌唱者の精神または自我を蝕んでいるのか?」
バーンはこれに強い憤りを露わにした。
「バンダースナッチ……斯様な無関係な者どもへの酷い仕打ち、反逆者として片手落ちよ。必ず追い詰めてくれる……」
すぐにバーンはユーベルコードを展開。
「死して尚共に在りし忠臣たる騎士達よ。我が声に呼応せよ。今が戦いの時だ。――デュランダル騎士団、招来!」
途端、地下の下水道世界に心半ばに倒れたデュランダル騎士団の精鋭たちの霊が召喚される。彼らはバーンが団長を務めていた騎士団に所属していた部下たちであり、死してなお彼に追従する仲間たちだ。
「者ども、決してあれらは殺すな。不殺を徹底するのだ」
騎士たちの霊は無言で首肯すると、不滅の刃を持つ魔剣や混沌の槍を掲げて身構える。
バーン自身も巨大な魔剣を正眼に構えると、部隊へ号令を下した。
「突撃開始ィッ!」
そこからは、騎士団たちの圧倒的な戦力が神譜奏者たちを無力化していった。
スナーク化オブリビオン1体につき、騎士団は3人掛かりで攻撃を仕掛けてゆく。
おかげで誰一人逃がすことなく、その場に組み敷いて気絶させていった。
「サビから歌い続けて自己強化を図るつもりか。させんぞ!」
神の音楽の力を乗せた蹴りを魔剣で受け止めると、空いた片手で敵の顔面を全力で殴りぬくバーン!
殴られた敵は後頭部を床に打ち付けて気絶してしまった。
また、接近してきた敵をバーンは鍛え上げた丸太の様な両腕で締め上げて意識を奪い、歌声に必要な喉と首を重点的に攻撃し続けた。
「歌い手さえ滅ぶ詩に価値はない……今は眠るがいい」
スナーク化が解け、元の姿に戻って昏睡するバイオモンスターたちを騎士たちに介抱させると、バーンは紫煙が漂う先へ追跡を開始するのだった。
成功
🔵🔵🔴
カシム・ディーン
UC常時発動
ひゃっはー!けしからん体のアイドル達ですよ!
「これは滾るね!もう枕営業の時間だね♥」
ってまてよ…此奴等は本当はバイオモンスター…!
「しかも自我が危ない…!」
助けねーと危ねーじゃねーか畜生!だがバンダースナッチがいる…!
「希望は…そこにあるね!」(荒ぶるあほあほコンビ
【情報収集・視力・戦闘知識】
怪物達の状況と周辺の把握
【武器受け】
賢銀水槍で自動防御
…結構便利だなこれ
【空中戦・念動力・属性攻撃・二回攻撃・弾幕・スナイパー・浄化】
敵群の動きを念動力で止めて行動不能を狙
闇属性の精神打撃弾により気絶狙いの弾丸を乱射
更にスナーク化の汚染の浄化も試みる
「レモンちゃんの戦術をやってみよー☆」
カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は滾っていた。
地下世界「ダストブロンクス」に転送された直後に、スナーク化した神譜奏者たちと遭遇して鼻の下を伸ばしていた。
それは相棒の神機メルシー(美少女のすがた)も同様であった。
「ひゃっはー! メルシー! けしからん体のアイドル達ですよ!」
「これは滾るね、ご主人サマ! もう枕営業の時間だね♥」
雌雄同体のメルシー、そのスカートの一部分がモリモリと突き出してくる。
だが、ふとカシムは気付いてしまう。
「って待てよ……? 此奴等って元々はバイオモンスター……! 見た目は女の子だけど、実際の性別はオッサンかもしれねーじゃねーか!」
「今時、女体化したオッサンを組み伏して分からせるジャンルも流行ってるよ、ご主人サマ?」
「マジかよ業が深ぇーな? じゃなくて、元に戻したときの姿でダメージ食らうのは僕だってことだろ!? というか、あの歌、なんか嫌な感じがしますね?」
カシムがスナークが口ずさむ歌唱に目を細めて不快感を示せば、メルシーがハッと息をのむ。
「これ、歌い続けると自我が危ないやつだよ……!」
「助けねーと危ねーじゃねーか畜生! クソが、エロはお預けだ! だが、まだバンダースナッチがいる……!」
カシムの言葉に、メルシーが頷いた。
「希望は……そこにあるね!」
「ああ、さっさと救助して圧迫祭りだ!」
このアホアホコンビ、他の猟兵と目的がずれている……!
早速、アホアホコンビはスナーク化したバイオモンスターたちの救助に取り掛かった。
イントロから歌い続けてサビメロでパワーを爆発させようとするスナークたちが、一斉にカシムとメルシーを体術で襲ってきた。
だがその猛攻は、銀色の液体金属が防壁となって勝手にガードすることで弾かれてしまった。
「……結構便利だなこれ」
「この賢銀水槍、メルシーの肉体の一部が混ざってるからね☆ ご主人サマを自動で守るのは当然だよ!」
先の封神武侠界で勃発した戦争の際に作成した宝貝は、カシムの自動防御の盾であり流体の槍として活躍していた。
「よし、スナークたちの攻撃が効かないなら、こちらの攻め放題です! いくぞメルシー!」
「ひゃっはー☆ 蹂躙タイムだぁ!」
メルシーが万能魔術砲撃兵装『カドゥケウス』から闇と重力の魔弾を乱射すれば、カシムは賢者の石で作られた銀貨を指で弾いて弾丸とする。
漆黒の魔弾が命中して身動きが取れない敵へカシムの魔力が宿った銀貨が追撃で命中すれば、その者の精神が揺さぶられて、たちまち昏倒してしまう。
更に、銀貨には浄化のルーン文字を刻んでおり、バンダースナッチの紫煙に冒されたバイオモンスターたちのスナーク化解除を早めんと試みた。
「あのグリモア猟兵ちゃんの戦法をパクってみよ~っと☆」
「結果は……うまくいったようだな。って、やっぱオッサンばっかじゃねーか!」
美少女から厳ついムキムキのオッサンに戻ってゆく過程の一部始終を見たカシムは、一気に萎えてしまうのだった。
大成功
🔵🔵🔵
ミフェット・マザーグース
ティエル(f01244)とコンビで出撃だよ!
だれも知らない詩、意味をなさないスナークのうた
でも唄ってるヒトたちには意味があるよ
詩と唄はちがうから
UC【一人ぼっちの影あそびの歌】
スナークの詩を唄う声のメロディに合わせて、詩を変えて打ち消しちゃおう
一人づつスナークの詩を止めて、そのスキにティエルに気絶させてもらうね
♪うつろううつろなゆめのはて いみもかたちもきえはてて
むげんにひびくやみのなか ひびきつづけるすなーくのうた
そのうたごえはだれのこえ? こえをきくのはだれのみみ?
その答えはあなたの心 あなたはちゃんと唄っているよ
アドリブ、連携、大歓迎。みんなを助けるために、力を合わせてがんばろー!
ティエル・ティエリエル
ミフェット(f09867)とスナークにされちゃった人達を助けるよ!
むむむー、無理やりスナーク化するなんて、そんな酷いことは絶対に許さないぞー!
ミフェットがお歌でユーベルコードを相殺している間、ボクが前衛だー☆
シンフォニック・リリッカーズの間を飛び回ってかく乱、「敵を盾にする」で同士討ちを狙っちゃうね♪
ようし、敵のユーベルコードの効果が切れてきたら気絶させていっちゃうよ!
【妖精姫のタライ罠】でタライを生成、頭上にどかーんって落として気絶させちゃうね☆
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
ミフェット・マザーグース(造り物の歌声・f09867)とティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)の親友コンビは、転送されるや否や、すぐに唄声が聞こえる方向へ急行する。
「むむむー、無理やりスナーク化するなんて、そんな酷いことは絶対に許さないぞー!」
オウガ・フォーミュラの遣り口に憤慨するティエルは、フェアリーの小さな体を空中でジタバタさせながら飛翔速度を上げてゆく。
並走するミフェットも、この手の仕打ちに顔をしかめてしまう。
「だれも知らない詩、意味をなさないスナークのうた。……おわりを意味するうた」
過去の産物であり呪詛にも似た神譜を口にするスナークたちは、誰もが苦しそうな表情を浮かべていた。
「でも唄ってるヒトたちには意味があるよ。詩と唄はちがうから。だからみんなをたすけなきゃ!」
「ミフェット! 前から3体くるよ!」
決意をみなぎらせたミフェットとティエルへ向かって、イントロから歌いながら急接近してくるスナークたちが襲い掛かる。
ティエルは小さい体ながら、卓越したレイピアと風魔法の使い手であり、自衛は十分に可能だ。
しかし、ミフェットは直接戦闘は好まず、また不向きであった。
当然、敵はティエルではなくミフェットを先に狙ってゆく!
ミフェット、万事休す!
♪あなたのために歌う唄 あなたに合わせて踊る影
♪くるりくるりと入れ替わり あなたの声はだれの声?
突然、ミフェットは相手の口ずさむメロディにかぶせるように歌いだした。
すると途端に彼女の体に力が満ち溢れる!
打ち出された敵の殴打は、ミフェットの触手のような髪が壁となってボヨヨンッと防がれてしまったではないか。
スナークたちは何が起きたのか理解できず、なおもそのままミフェットを歌いながら殴り掛かる。
しかし、ミフェットは更にスナークたちのメロディに歌詞をかぶせて、ユーベルコートの効果の相殺を狙う。
♪うつろううつろなゆめのはて いみもかたちもきえはてて
♪むげんにひびくやみのなか ひびきつづけるすなーくのうた
どんなに殴っても、同じ力で弾き返すミフェットの髪の毛の束が強固な盾になる。
次第にミフェットの歌声は、神譜を口ずさむスナークたちの心に癒しをもたらし始めた。
♪そのうたごえはだれのこえ? こえをきくのはだれのみみ?
♪その答えはあなたの心 あなたはちゃんと唄っているよ
ミフェットの歌声は神代の詩で呪われたスナークたちの心身に、暖かな活力と祈りを注ぎ込んでゆく。苦しんでいた彼らの表情が次第に穏やかになり、破壊衝動任せに動かす体もおとなしくなっていった。
――この好機をティエルは見逃さない。
「ありがとう、ミフェット! うりゃりゃー! こっちにおいでーだ、べろべろばー☆」
ティエルがミフェットから注意を逸らすべく、スナークたちの頭上をおちょくりながら飛んでみせる。
すると、スナークたちは一斉に頭上を見上げて手を伸ばし始めた。
だがそれは、前方不注意に繋がるわけで……。
「それ! スナーク同士がごっつんこだー!」
ティエルを捕まえようとしたスナーク同士が激突!
頭をぶつけあった激痛で唄声を止めてしまう。
他のスナークも同様で、互いに足がもつれたり、ぶつかって共倒れになったりと、ミフェットのユーベルコード『一人ぼっちの影あそびの歌』で相殺された神譜の威力も祟って大混乱に陥ってしまう。
「そろそろ気絶させちゃうよ! みんなずっこけちゃえー♪」
ティエルが愛用のレイピアをスナークたちへ振りかざせば、周囲のコンクリの壁や使われていない配管が瞬時に無数の金タライの罠に変換されて敵の頭上から降り注ぐ!
ごいぃんっ!と盛大な激突音が幾重にも下水道の中に重なれば、あとに残ったのは脳天を金タライで強打して気絶しているバイオモンスターたちが白目を剥いて失神していた。
「やったー☆ 『妖精姫のタライ罠(フェアリー・タライ・トラップ)』大成功ー♪ みんなまとめて、どかーん!って気絶させちゃったよ!」
「やったね! ティエル!」
「ミフェットがユーベルコードを打ち消してくれたからこそだよ☆」
2人は大小大きさの違う掌を合わせてハイタッチ。
すぐさま紫煙の行方を辿り、奥へ逃げたバンダースナッチの追跡を再開した。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ミルケン・ピーチ
褐色ボディのアカリで出撃
了解、ちゃんと戻してあげるっす!
相手がUC撃つまでは防御主体に動きつつ、【エネルギー充填】して力を溜めてその時を待つっす
UC撃って増援が来たら、敵に囲まれるような形をあえてとり【ジャスティス・ペイン】発動!
不利な行動で高まった力を爆発させ、エネルギー込めて思いっきり地面殴りつけて【衝撃波】の【範囲攻撃】っす
そのまま【早業】で敵中駆け回り、マイクを【武器落とし】しつつ首筋やお腹狙って【気絶攻撃】っす
鎮圧重視で行くんで、敵からの攻撃は【根性】と【激痛耐性】で耐えて動くっす
なんで敵UC発動まで待ったかって?
仲間呼ばせた方が一度に助けられる人数増えるじゃないっすか!
謎のゴーグル型ヒーローマスクのミルケン・ピーチ(魔法少女ミルケンピーチ・f15261)は、褐色肌のショートヘアの少女ことアカリ・ゴールドの肉体を操って地下世界『ダストブロンクス』を征く。
「了解、ちゃんと戻してあげるっす!」
グリモア猟兵から言い渡された任務内容に、そう元気よく言葉を返したアカリ(の口調を真似るミルケン・ピーチ)。
聞こえる歌声を頼りにスナークの居場所を探し出すと、果敢に自らその集団の中へ飛びこんでいった。
「魔法少女ミルケンピーチ、参上っす! バイオモンスターのみんな! 今助けてあげるっすよ!」
すぐにアカリはスーパーピーチをかじり、身体能力を飛躍的に向上させる。
「さあ、どっからでもかかってくるっす!」
挑発されたスナークたちは、一斉にアカリを取り囲んで体術を仕掛け始めた。
その攻撃を強化された身体能力で受け止め続けるアカリ。
なぜか防戦一方のまま、アカリは耐え続けている。
「まだまだっす! この程度の数じゃ、全然痛くないっす!」
まだまだ余裕だと言いたげに、アカリは掌をクイクイと招く仕草をスナークへ見せつける。
これにスナークたちは本気でアカリを打倒するべく、ユーベルコードで追唱する仲間を呼び寄せて四方八方を取り囲んで見せた。
完全に逃げ場を失ったアカリは、全方位から殴る蹴るなどリンチ状態のまま手を出さずにひたすら耐える!
スーパーピーチで身体能力を底上げしていても、この状況は絶体絶命の窮地だ!
「そうっす! この瞬間を待っていたっす! なんでこんな不利な状況に陥るまで待ったかって?」
アカリはただ殴られているだけではなかった。
殴られたダメージをエネルギーに変換して体内に蓄積させ続けており、今、それを一気に解き放たんと拳を振りかぶる!
「それは、仲間呼ばせた方が一度に助けられる人数増えるじゃないっすか!」
轟ッ!
アカリがぶん殴った足元のアスファルトから、凄まじい振動と衝撃波が発生!
周囲に群がるスナークたちが、一斉に体を“くの字”に曲げて吹っ飛んでいった!
スナークたちは揃って壁に叩きつけられ、その多くが意識を手放して元の姿へ戻ってゆく。
それでも立ち上がって歌を唄おうとするスナークたちへ、アカリは弾丸の如く一瞬で間合いを詰めてみせた。
「ユーベルコード『ジャスティス・ペイン』っす! バイオモンスターのみんなを助けるために、敢えて不利な行動をとってたっすよ! おかげで体が軽いっす!」
手刀でスナークたちが握る小型マイクを叩き落し、回し蹴りでその延髄をしたたかに強打!
スナークたちの身体がサッカーボールめいて軽々と飛んでゆく!
薙ぎ払われたスナークたちは、コンクリートの床にもんどりうって転がってゆきながら元の姿へ戻っていった。
「この調子で、どんどんスナーク化したバイオモンスターのみんなを呼び寄せて、一気に助け出してみせるっすよ!」
そうすれば、自然とあの首謀者の女のもとへ辿り着けるだろう。
成功
🔵🔵🔴
ジャスパー・ドゥルジー
っし、派手にブチかましますか
なあジャバウォック?
つってもあの女が慕ってる男の事じゃない
俺の「肉」を触媒に現れるとびきりイカした魔炎龍のことさ
あいつらただでさえ危険な神代の詩ってやつを
分身を呼んで二重に重ねてやがる
こっちへの被害は勿論あっちへのダメージも倍か、下手したらそれ以上
さっさと止めるぜ、相棒
相棒の炎で広範囲を焼き払う
派手に燃える炎は見掛け倒しの牽制、火力はそこまで上げてねえ
奴らを殺さねえ範囲で一瞬でも歌を止めさせられれば上々
後は俺が飛翔しながら距離を詰めて
頭殴ったりして気絶させて回るぜ
ちィと手荒な真似になっちまうのは許してくれ
傷を癒す以外の補助はどうにも得意じゃねえんだわ
ジャスパー・ドゥルジー("D"RIVE・f20695)は、今回の討伐目標であるバンダースナッチと奇妙な宿縁があるようだ。
初めて猟書家たちの予兆を見た瞬間、あの女とジャスパーに惹かれ合う何かが確かに発生した。
それを確かめるように、ジャスパーは目の前のスナークたちへ『相棒』をけしかける。
「っし、派手にブチかましますか、なあジャバウォック?」
その傍らにいるのは、かつての老紳士然とした剣士ではなく、真紅の竜であった。
ジャスパーの肉1ポンド(約450g)を抉り切る事で己に憑依させた、オウガ「魔炎龍ジャバウォック」のことだ。
「俺の『肉』を触媒に現れる、とびきりイカした魔炎龍(あいぼう)でカマしてやるよ。なあ、スナーク?」
問いかけた相手は、うつろな眼でひたすら意味不明な言語の詩を奏で続けていた。
しかも次第にその数は増え続けている。歌声を聞きつけ、この下水世界の至る所から分身を呼びつけている。
「あいつらただでさえ危険な神代の詩ってやつを分身を呼んで二重に重ねてやがる。こっちへの被害は勿論、あっちへのダメージも倍か、下手したらそれ以上……ああ、ヤバいことしかありゃしないぜ」
どう考えてもレッドゾーンでしかないこの状況、ジャスパーは笑う、大いに高らかに、愉悦に満ちて嗤う!
「さっさと止めるぜ、相棒。こんな愉快なフロアで暴れられるんだ、最高だよなあ!」
リスクジャンキーめいた狂笑を称えながら、ジャスパーはスナークたちをまとめて黒い炎で圧倒する。その黒い炎を浴びたスナークたちは、その存在が渾沌化して身動きが鈍る。歌声が止まる。
「しめた、誰だって炎を浴びせられたら歌ってられるわけがないよな?」
完全に渾沌化させない程度に炎を押し留めると、ジャスパーは背中の赤い翼を広げて狭い通路を一気に飛翔してみせる。
「良い子はネンネの時間だぜ? 目覚めたら悪夢から解放されてるから安心しな」
空中からの二―キック、からのローリングロバット!
ついでに縦回転でサマーソルトキック!
更には相手の顎を掴んでからの雪崩式ブレーンバスター!
そしてテンプルへの右フック!
大技連発で次々とスナークたちの意識を吹っ飛ばしてゆけば、たちどころにその姿は元のバイオモンスターへと彼らは戻ってゆく。
「ちィと手荒な真似になっちまうのは許してくれ。傷を癒す以外の補助はどうにも得意じゃねえんだわ」
悪びれなくカラッと笑うジャスパーは、その鼻で紫煙の薫りを吸い込む。
「どうやら“いい女”はあっちに向かったようだな。せっかくなら花束のひとつでも用意しとけばよかったか?」
ケラケラ声をあげながら、ジャスパーは残り香を辿ってゆくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
箒星・仄々
オブリビオンとされるとは何という無体でしょうか
一刻も早くスナーク化された方々を元へと戻して差し上げましょう
竪琴を奏でて
破魔を込めた旋律で
スナークの詩の音の波紋を打ち消して
自我の摩耗を防ぎながら
旋律が生み出した魔力を矢として放ちます
今回は風の魔力です!
突風を吹かせて紫煙を吹き飛ばします
これでスナーク化を解除&再スナーク化防御です
無理矢理スナーク化とはお可哀そうに
すぐにお助けしますから
風の魔力は音の伝播にも介入し
更にスナークの詩へのジャマー効果を高めます
調べに乗せた風の矢の連射で
紫煙を剥ぎ取り彼方へと吹き飛ばします
リリッカーズさん方本体に攻撃を当てないようにしますが
どうしても必要な時には風で本体さんを吹き飛ばした後は
怪我をしないように風でそっと受け止めるようにします
終幕
元へ戻られてよかったです
どうぞ避難下さいね
戦いが終わりましたら
是非一緒にセッションをしましょう♪
…いよいよミストレスさんですね
絶対に倒しましょう
予知にある黒幕さんも気になります
油断せず行きましょう(お髭ぴーん
箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)は、地下世界「ダストブロンクス」の変わり果てた住人たちの有様に心を痛めていた。
「オブリビオンとされるとは何という無体でしょうか。一刻も早くスナーク化された方々を元へと戻して差し上げましょう」
決意を漲らせた黒猫の魔奏剣士は、清浄なる破魔を備えた水の魔力を指先に込めると、懐中時計から変形した竪琴の弦をゆっくり爪弾き始めた。
ぽろん♪ ぽろろん♪
哀愁漂う物悲しいメロディが、配管張り巡らす地下世界に反響する。
スナーク化した者共はみな狂ったかのように理解不能な言語で詩を喚いていたが、箒星の竪琴の音色がこれに被さることで自己強化を妨害する。スナーク化した住人たちの自我の摩耗も軽減できているようだ。
「さらにここから、風の魔力を追加です!」
箒星は右手だけではなく、左手も使って音を増やし始めた。
今度は哀愁を帯びつつも壮大さを感じさせる旋律へと変化してゆく。
「突風を吹かせて紫煙を吹き飛ばしましょう~! これでスナーク化の解除を早め、再スナーク化を防ぎます!」
風の魔力が配管の隙間を通ることで音を発生させ、より一層、スナークたちの歌声を聞き取りづらくしてしまう。
当然、箒星自身も声がなかなか通りづらくなる。
それを見越して、彼は敢えて単独行動をしていたのだ。
(この音の反乱のなかで、互いの意思疎通を図るのは難しいでしょうからね~?)
びゅうびゅうごうごうと荒れ狂う風の魔力、スナークたちを癒す水の魔力が音楽となって猛威を振るう。
そして、箒星は最後に苛烈に攻め立てる炎の魔力を指先に込めると、曲調をガラリと一変させた。
「さあ、ちょっと派手にいきますよ~」
相手を驚かせる程度の炎の魔力に留めながら、曲調は情熱的なフラメンコに移行した。
高速アルペジオから放たれる三食の魔力は可視化されて魔法の矢となり、地下世界にはびこるスナークたちをみるみるうちに一掃してゆく!
「実は炎の魔力は使用を考えてませんでしたが、熱さでびっくりして歌うことを止めてもらえれば、きっとスナーク化が解除されやすくなるでしょうね?」
風の魔力の矢で撃ち抜かれれば吹っ飛び、水の魔力の矢で射抜かれるとスナーク化が一気に解除され、微弱な炎の魔力の矢が命中したスナークは驚いて飛び上がってしまう。
箒星は襲ってくるスナークだけを撃ち抜いてゆき、他の個体は基本的に旋風による妨害でのスナーク化解除を試みる。
「無理矢理スナーク化とはお可哀そうに。すぐにお助けしますから」
主力の風の魔力の矢がバンダースナッチの紫煙を彼方へ吹き飛ばしてゆくことで、付近は浄化されて、次第にスナーク化が解除されたバイオモンスターたちが気を失ってコンクリートの床に次々と倒れこんでゆく。
「しばらくは移動しながら“浄化”を進めてまいりましょう。おっと、気が付きましたか?」
気絶していたバイオモンスターのひとりが目を覚ます。
水の魔力の調べが回復を早めたようだ。
「元へ戻られてよかったです。どうぞ避難して下さいね。ところであなたは、何か楽器を演奏できたりしますか?」
箒星の唐突な問いに、バイオモンスターは唖然としつつも首を縦に振った。
これに箒星はにっこりと目を細めて破顔一笑する。
「では、戦いが終わりましたら、是非、一緒にセッションをしましょう♪」
約束を取り付けた箒星は、ダクトブロンクスの最奥を目指す。
「……いよいよミストレスさんですね。絶対に倒しましょう。予知にある黒幕さんも気になりますし、油断せず行きましょう」
自慢のおひげをぴーんっと立てて、箒星はこれから待ち構える激戦に覚悟を決めるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『祝融』
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POW : インフェルノ
レベル×1個の【、対象の抵抗がなくなるまで消えない死】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
SPD : 魔石解放
【中指に填めた魔石】から【炎属性の魔法陣】を放ち、【対象を燃やし、徐々に狭まる呪縛】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : ピュリファイアー
レベル×1個の【感情エネルギーを破壊力に変換した瞋恚】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
イラスト:ツバサケイコ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ジズルズィーク・ジグルリズリィ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
――センターオブジアース。
バンダースナッチは黒幕のいる『神が棲む灼熱の地下世界』こと地球の中心に転送されてきた。
「……余計なお節介、だと思ってる?」
黒幕の女は神である。
この女神は、地上の人類を憎悪しており、バンダースナッチに手を貸すことで地上の文明と人類を滅ぼそうと考えていた。
だが、バンダースナッチが強引に創造したスナークたちは猟兵に阻まれ、
あわやというところまでバンダースナッチは追いつめられてしまう。
そこへ手を貸したのがこの女神であり、下水道世界から此処へ転送させた張本人である。
「ねぇ、聞いてる? せっかく助けてあげたのに、つれないわね?」
「私は別にどちらでもよかった。奴らはここまで追ってくる」
バンダースナッチの言葉に、女神が鼻で笑って首を振る。
「そんなわけないわ。ここはセンターオブジアースよ? いくら猟兵でも簡単に追いつくわけ……え?」
否定の言葉を口にした女神の視線の先に、まばゆい黄金の輝きが空間に発生したかと思えば、その中から次々と猟兵たちが飛び出してくるではないか!
女神は絶叫する!
「嘘よ⁉ なんで此処へ来れるのよっ? 神の領域なのに!?」
「骸の月が沈黙した以上、もはや神々の魔術と言えどもグリモア猟兵の予知を阻む事は出来ないってことさ」
バンダースナッチのは紫煙を燻らせながら肩を竦める。
女神はバンダースナッチに告げた。
「――早く逃げて。あたしは、あなたに死んでほしくないの!」
その視線や態度は、愛する人を戦地から逃がそうと必死な勇敢さを湛えていた。
バンダースナッチはせめてもの選別と言わんばかりに大きく紫煙を吸い込むと、女神の顔へ思いっきり吹き付けた。
「……さようなら。短い間だったけど、一緒に過ごせて楽しかった」
淡白に言い残したバンダースナッチは、また別の場所へ転移してしまう。
この女神が再び転送魔術を行使したからだ。
そして、紫煙を浴びた女神の身体が、あっという間に若返ってゆくではないか。
「……これがスナーク化! すごいわ、力がみなぎってくる!」
少女の姿にまで若返った女神は、爆炎を操りながら高らかに宣言する。
「我が名は祝融! 愛するバンダースナッチを守るため、命を賭してここから先へは通さないわ!」
――たとえ、あの人があたしのことを一度も見てくれなかったとしても。
――あたしは、あの人と一緒に世界の滅亡(おわり)を見たかった!
悲壮な覚悟を胸に秘め、スナーク化した祝融が猟兵たちの前に立ち塞がる。
果たして、悲恋の爆炎に対して、猟兵たちはどう立ち向かうのだろうか?
ミルケン・ピーチ
引き続きアカリで出撃
ロボ『ゴールデンハヌマーン』に搭乗
命を賭して? じゃあその命貰ってやるっす!
【火炎耐性】と【根性】で敵の魔法は耐えつつ、【ダッシュ】で最短距離突っ切って【踏みつけ】
さらには殴る蹴るして相手を潰そうとします
ロボに火が回ってきたら【指定UC】発動、空を飛んでフライングボディプレスっす!
さらにその際【早業】でロボを乗り捨て、一瞬遅れて着地
ロボを避けた敵に素早く【追撃】をかけて【グラップル】でテイクダウンするっす
そのまま【騎乗】してマウント取って【怪力】でボコボコにしてやるっす
相手は見た感じ魔法使い系、肉弾戦は苦手と見たっす!
くだらねー恋物語は骸の海でやってろっす!
紫色のゴーグル型ヒーローマスクのミルケン・ピーチ(魔法少女ミルケンピーチ・f15261)は、引き続きアカリ・ゴールドの肉体を操りながら戦いに臨む。
目の前で逃げられたバンダースナッチ、そしてそれを決死の覚悟で阻む女神こと祝融。
アカリは標的を逃がした苛立ちに加え、祝融の言葉がひどく癪に障った。
「命を賭して? じゃあその命、貰ってやるっす!」
右手を掲げたアカリが、自身専用の猿型ロボットを呼び寄せる!
「出てくるっす、ゴールデンハヌマーン!」
召喚に応じた黄金の巨大なサル型ロボが亜空間から出現すると、アカリはすかさずコクピットに潜り込んだ。
「体高5mのスーパーロボット相手に、神といえども勝ち目はないっすよ!」
そのまま対格差を武器に、ゴールデンハヌマーンは眼下の祝融を殴る蹴る、更には踏み潰そうと大暴れ!
これらを祝融は紙一重で致命傷を避けつつも、相手の攻撃の衝撃でたびたび吹っ飛ばされてしまう。
「痛っ……! なんてでたらめな攻撃なの……? 感情任せに暴力振るうとか、まるで癇癪持ちの子供じゃないっ!?」
「黙れっす! こっちはバンダースナッチに用があるっす! だから色ボケ女神はさっさと死にやがれっす!」
「なんですって……!? 手癖足癖も悪ければ口も悪いなんて! あなた、友達少ないでしょ? 絶対そうだわ!」
「何言ってるっすか! ちゃんと友達いるっすよ!? それに友達の価値は人数より絆の深さっす! もうキレたっすよ、その減らず口を黙らせてやるっす!」
激怒したアカリは更に苛烈な攻撃を繰り出してゆく。
猛ダッシュで祝融を追い立て、大きなロボの手で掴んで握りつぶそうとする。
だが、祝融は虚空に出現した魔法陣から、凄まじい勢いで灼熱の死の炎を発射して抵抗をはじめる。
その勢いは、ゴールデンハヌマーンの膂力すら弾き返すほどの威力を誇るではないか。
「そう簡単には捕まらないわ。確かに命を賭してとは言ったけど、犬死する気はさらさらないのよ!」
死の炎は更に熱量を増幅させ、あっという間にゴールデンハヌマーンの全身を飲み込んでしまった!
「グワーッ!? コクピットにも火が入ってきたっす!?」
「いい気味ね! その炎は抵抗するほど火の勢いが増すわよ! サル型の棺桶で荼毘に付してあげるわ!」
勝ち誇る祝融が、ウィッカーマンめいて燃え上がる金色の機械猿を見上げてほくそ笑む。
しかし、それでもアカリは諦めない!
「動け! ゴールデンハヌマーン!」
死の炎を上書きするように、その機体が黄金のオーラで包まれる!
そして次の瞬間、ゴールデンハヌマーンは赤金に輝きながら祝融の頭上高く飛翔!
「フライングボディプレスっす!」
マッハ11強の最高速度で一気に機体は急降下!
それを見上げた祝融は、死の炎をスラスターの要領で噴射させて緊急回避!
直後、祝融がいた場所に燃え盛るゴールデンハヌマーンが墜落!
即座に爆発炎上!
跡形もなくゴールデンハヌマーンは大破してしまった!
「きゃあーっ!?」
緊急回避した祝融、爆発に巻き込まれて機体の破片が直撃!
額から流れる一筋の血が女神の視界を赤く染め上げる!
「本当、最期まで無茶苦茶だったわ。戦略も何もあったもんじゃないわよ……」
煤で汚れた服を両手で払いながら、祝融が立ち上がった。
――その時だった。
「誰が戦略も何もないマヌケっすかー!?」
上空から黄金のオーラを纏って突っ込んでくるアカリ!
「テイク! ダウーンッすよ!」
「グワーッ!?」
マッハ11強を維持したまま突撃してきたアカリは、祝融の顔面を鷲掴みしたまま減速せずに地面へその後頭部を叩き付けた!
あまりの勢いに祝融の身体が地面にめり込み、衝撃波で周囲がクレーターになって陥没!
「ロボからこっそり脱出して、お前が油断したところをワンテンポ遅れて突撃してやったっす! 覚悟するっすよ、このままボコボコにしてやるっす!」
アカリは祝融の上に馬乗りのなると、宣言通り目にも止まらぬ早業で拳を繰り出してみせた。
「オラオラオラオラーっす! 右も左も関係ないっす! 両方ぶち込むっす!」
「がはっ!? うごっ!? ぼへぇっ!?」
殴られるたびに奇声を上げる祝融!
アカリの見立て通り、祝融にとって肉弾戦は苦手のようだ。
「くだらねー恋物語は骸の海でやってろっす!」
真上から振り下ろした右拳のパウンドが祝融の鼻柱を砕く!
しかし、アカリは祝融のユーベルコードの特性を見落としていた。
「あたしに……抵抗すればするほど……死の炎は勢いを増すのよ!」
祝融はアカリの目の前……つまり自身の目の前に魔法陣を出現させる!
このまま回避不能の零距離から暴発させる気だ!
「そうはさせないっす!」
拳を振り下ろしてトドメを刺そうとするアカリ。
だが、その拳が祝融へ届く前に、死の炎が2人を爆発に巻き込んでしまった!
「「グワーッ!?」」
両者とも体を“くの字”に折り曲げたまま爆風に押し出される!
祝融はダメージを被ったが、どうにかアカリの拘束から抜け出すことに成功した。
一方、アカリは爆発と同時に黄金のオーラを展開してダメージを最小限に留めていた。
「い、今のはヤバかったっす……何なんすか、この女神……!? イカレてるっすか!?」
底知れぬ祝融の凄みに、ゴールデンハヌマーンを失ったアカリはやむなく前線から退いた。
「はぁ……はぁ……まだ始まったばかりよ! かかってらっしゃい、猟兵たち!」
祝融は自己再生のために魔力を循環させ始めると、次の猟兵が挑んでくるのを待つのだった。
成功
🔵🔵🔴
バーン・マーディ
世界に牙を向く神か
良い…我は元より神に牙を向いた悪であるゆえに
機神搭乗
我はバーン・マーディ
ヴィランである
貴様らの叛逆を祝福しよう
だが
それによって滅びを齎すならば
粉砕するのみだ
【戦闘知識】
敵の炎の効果と動きの癖を分析
【属性攻撃・オーラ防御】
炎のオーラを展開
UC発動
【武器受け・カウンター・運転】
高速で飛び回りながらも操作は正確に
敵の炎は軍神の剣で迎撃
【二回攻撃・切り込み・怪力・生命力吸収・吸血】
巨大剣での連続斬撃からその力で容赦のない蹂躙
その生命力と血も啜り捻じ伏せに
その愛は否定せぬ
我らもまた貴様らの滅びに抗うだけの事
故に我が齎せるのは唯一つ
貴様の元に後でバンダースナッチを送るだけだ(容赦なき宣言
「世界に牙を向く神か。良い……我は元より神に牙を向いた悪であるゆえに。認めよう、そして祝福しよう、貴様らの叛逆を」
バーン・マーディ(ヴィランのリバースクルセイダー・f16517)はその背に赤黒い破城神機『マーズ』がそびえたつ。
「我はバーン・マーディ。ヴィランである。そしてこれなるは炎の軍神マーズである」
『どうも、炎の女神の名を持つお嬢さん。破城神機『マーズ』とは私のことです。よろしくお願いします』
恭しく首を垂れるマーズに、祝融は唖然としてしまう。
「え、ええ……。これは丁寧にありがとうございま、す?」
死闘を繰り広げる相手同士の自己紹介に、祝融は戸惑いを隠せない。
世界が違えば、アイサツひとつ欠かしただけで死に直結するのだが、生憎このセンターオブジアースにはそういった文化はないらしい。
「時に祝融よ」
バーンの威圧感ある声が女神に問い掛ける。
「貴様らの叛逆は確かに祝福しよう。だが、それによって滅びを齎すならば粉砕するのみだ。その報いを受ける覚悟はあるか?」
その問いに祝融が毅然と答えた。
「ええ、もちろんよ。こうなった以上、私自身が盾になってあの人を守らないと。相打ち覚悟で潰してあげるわ!」
「ふむ。その意気や善し。こちらも全力で貴様に叛逆しよう。マーズ!」
『御意……!』
マーズが屈んで己の主をコクピットに搭乗させる。
そしてヴィランは高らかに宣言する。
「悪とされたる者達よ。正義という暴力に蹂躙されし者達よ。我はバーン・マーディ。我は今ここに宣言しよう。悪には悪の……正義があると!」
すると、纏った炎のオーラに禍々しい紅きオーラが混じり、祝融に凄まじい圧を与えてゆく。
バーンのけして倒れぬ不屈の精神が、威圧感と戦闘力を増幅させているのだ。
これこそが彼のユーベルコード『ヴィランズ・ジャスティス』だ!
「またそんな木偶であたしに勝とうと思ってるなら、その思い上がりごと焼き尽くしてあげるわ!」
女神の目の前に出現した魔法陣から、死の炎がマーズの機体へ向かって吹き荒れる!
だが機神マーズは全身のオーラを爆発させて上空へ急上昇!
その速度はマッハ11にまで達する!
「炎の軍神に死の炎で挑むか。愚かな……返り討ちにしてくれる」
バーンはマーズの巨大な軍神の剣を振るうと、吹き寄せる死の炎を横薙ぎに斬り払ってみせた。
そして一気に祝融の目の前まで飛び込んでくると、超音速の斬撃が女神を何度も切り裂いてゆく!
「抵抗すれば勢いが増す、か。だが超音速で移動する我等が発する衝撃波で炎は届かぬようだな?」
「くっ……! 炎が、届かな、きゃあぁぁっ!?」
バーンは一か所に留まらず、一撃離脱戦術を繰り返すことで、死の炎と接する時間を極力減らしつつ敵を翻弄し続ける。
「その愛は否定せぬ。だが我らもまた貴様らの滅びに抗うだけの事。故に我が齎せるのは唯一つ。冥府にて、貴様の元にバンダースナッチを送るだけだ」
容赦なき宣言と共に振り下ろされた軍神の剣は、祝融のいる場所を真紅の炎を噴き上がらせて爆発を発生させたのだった。
成功
🔵🔵🔴
ジャスパー・ドゥルジー
随分とあの女に入れ込んでるみたいじゃねえの
こんなとこまで追いかけてきた俺も人の事は云えねェか
さァて、奇遇だな
俺の炎も“感情の強さ”に応じて勢いを増す性質でね
俺らの対決は差し詰め想いのぶつけ合いってとこか
云っとくけど茶化してるわけじゃねえぜ
策は何もない
ただ瞋恚の炎を真っ向から俺の炎で受け止め、潰す
受け切れなかったらそれはそれ
【激痛耐性】で死ぬ直前まではどーにかなるし
俺が傷を受ける程、焔も勢いを増すし
健気で可愛い女の子は大好きよ
こんな状況じゃなきゃ応援したいくらい
でも世界滅ぼされたら困ンのよ
俺が痛みを独り占めできねーっしょ?
そんな理由で、って思うかい?
だけど俺はあんたの想いに勝ってみせるぜ
瓦礫から這い出てきた祝融の身体は、裂傷と煤だらけになっていた。
先の猟兵の攻撃でダメージを負ったのだろう。
「はぁ……はぁ……不覚を取ったわ。でも、まだ戦えるわ。あの人は私が守るんだから……!」
決意を新たに固める祝融。
そこへふらりと現れたのは、赤い角を持つピアスだらけの男。
ジャスパー・ドゥルジー("D"RIVE・f20695)はにへらと笑みを浮かべると、緩慢なリズムで拍手を送る。
「随分とあの女に入れ込んでるみたいじゃねえの。こんなとこまで追いかけてきた俺も人の事は云えねェか」
下唇に開けたピアスを右人差し指で摩りながら逡巡。
祝融は奇妙な雰囲気を持つこの男に警戒心を露わにした。
「なんなの、あんた? 目的があの人なら、ここは通さないわよ!」
祝融は右手に新たな炎を生み出す。
「ピュリファイヤー! 感情エネルギーを破壊力に変換した瞋恚の炎を120個生成! あたしの感情を映し出したこの炎を受けきれるかしら!?」
煌々と燃え上がる瞋恚の炎の群れを前に、常人なら恐怖に顔を歪ませるだろう。
しかし、ジャスパーという男は期待感で心を躍らせていた。
「いいねェ、なかなか熱そうじゃねえの? ま、俺の『ゲヘナの紅(ゲヘナ・カーマイン)』のほうが熱いだろうけどな?」
ここでジャスパーはひとつ、祝融へネタ晴らしをしてみせる。
「さァて、奇遇だな。俺の炎も“感情の強さ”に応じて勢いを増す性質でね。俺らの対決は差し詰め想いのぶつけ合いってとこか。云っとくけど茶化してるわけじゃねえぜ」
ジャスパーはユーベルコードを発現させるべく、自身の中で『枷』を外した。
それは日頃から制御している『怒り』の感情、そして炎のような高温の『体温』の制御を放棄することを意味する。
途端、ジャスパーの周囲に纏う空気が蜃気楼めいて歪曲してゆくではないか!
彼の周りの大気の温度が急上昇することで上昇気流が発生し、水蒸気は熱せられて白い狼煙を病的な白い肌から立ち昇らせてみせる!
ジャスパーはギラついた眼差しで祝融を睨み付けると、指先をくいっと手繰り寄せる仕草を見せた。
「……来いよ。真正面からブチ抜いてやるぜ」
「いい度胸じゃない……やってやるわ!」
刹那、センターオブジアースの一角で巨大な火柱が天を衝いた。
「ほらほらほら! まだあたしの瞋恚の炎の残弾は有り余ってるわよ!?」
「温いなァ! ガードするまでもねえな、この程度!」
撃ち出される瞋恚の炎の弾幕を、ジャスパーが拳に宿した怒りの炎でぶん殴って粉砕してゆく。あるいは炎に体当たりして突破してゆく。
ジャスパーの言葉通り、彼に具体的な策などない。
本当に真正面から敵の攻撃に飛び込み、突っ切り、叩き潰す。
非常にシンプルで無謀な行動だ。
だが、ジャスパーにならこれを可能に出来てしまえるポテンシャルを秘めていた。
「受け切れなかったらそれはそれ。俺は痛みに強いんでね、死ぬ直前まではどーにかなるし」
ジャスパーの痛みに対する耐性の強さは、常人の1000倍だ。
故に、多少の火傷程度では彼の足を止めることは出来ない!
「それに俺が傷を受ける程、焔も勢いを増すし。こんな具合にな?」
轟ッ!!
先ほどとは比べ物にならないほどの大火炎が、祝融の炎をまとめて消し去ってしまった!
「そんな!? まだ火力が上がるっていうの!?」
祝融も感情を昂らせてはいるが、次第にジャスパーの火力に威力が迫られている。
焦る祝融は、ジャスパーに問うた。
「どうして? どうしてそこまであんたは怒れるのよ? なにがそんなに気に食わないの? あたしとあの人がそんなに憎いわけ!?」
これにジャスパーは右手から噴き出した炎で、瞋恚の炎をまとめて8つ吹っ飛ばしてから答えた。
「健気で可愛い女の子は大好きよ。こんな状況じゃなきゃ応援したいくらい。でも世界滅ぼされたら困ンのよ」
――俺がこの世の痛みを独り占めできねーっしょ?
ジャスパーの言葉に、祝融は眉をひそめて歩を退いた。
「……は? なによ、それ? そんな理由のために怒ってるの?」
「そんな理由で、って思うかい? だけど俺はあんたの想いに勝ってみせるぜ。俺は独占欲が強いんだ、すべての世界の痛みは俺のものなンだよ。それを台無しにされようものなら、俺は他人様の愛だろうが正義だろが、全部燃やし尽くしてやるぜ」
最後の瞋恚の炎を掻き消したジャスパーが、憤怒と愉悦の入り混じった表情を顔に浮かべながら祝融へ突っ込んでゆく!
「……動くんじゃねえ」
今までの軽快な口調とは違う、明らかな怒気をはらんだ言葉と共に――祝融は至近距離で超高温の紅蓮の炎に飲み込まれていった。
大成功
🔵🔵🔵
ティエル・ティエリエル
ミフェット(f09867)と一緒にどーんと女神様の前に飛び出してくるよ!
むぅ、なんで地上の人に怒ってるのか知らないけど、ボクも怒ってるんだぞー!
みんなを勝手にスナークにするなんて絶対ダメだよ!
それでそれで、愛のためだからって、他の人達を巻き込んでいいわけじゃないよ!
みんなを守るんだという思いの力でも負けてない☆
お姫様オーラを纏って【お姫様ペネトレイト】でピュリファイアーの炎を突き破っていっちゃうよ!
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
ミフェット・マザーグース
ミフェットは、愛が好き
だれかと、だれかのあいだにある、だいじなきもち
だから『愛のために』って聞いちゃうと、胸がきゅっとなる
なにも言えなくなっちゃったミフェットのかわりに、ティエルが声をあげたから
苦しんでるヒトがいるから、これを止めるためにここにきたのを思い出したよ
だから、ティエル(f01244)を助けて、いっしょに戦うね
アドリブ、連携、大歓迎!
UC【嵐に挑んだ騎士の歌】
どんなに道に迷っても、その輝きがあるかぎり、きっと迷わずにいられるから
世界を焼き尽くす炎だってきりさいて、どこまでも、光よ届いて!
そして、ちゃんと倒せたら、ほんの少しだけ祈りの歌を
ミフェットは、あなたの愛をたしかに見届けたよ
幾多の猟兵たちの攻撃を浴び続けた祝融が膝を付く。
だがその目はまだ闘志と使命感に溢れていた。
事実、ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)とミフェット・マザーグース(造り物の歌声・f09867)の2人が目の前に飛び込んでくると、祝融は毅然と再び立ち上がってみせた。
「来たわね……相手になってあげるわ!」
「むぅ、なんで地上の人に怒ってるのか知らないけど、ボクも怒ってるんだぞー!」
ティエルが開口一番に祝融へ怒りの声をぶつけ始める。
「みんなを勝手にスナークにするなんて絶対ダメだよ! それでそれで、愛のためだからって、他の人達を巻き込んでいいわけじゃないよ!」
「なによ! 分かったような口を利かないで!」
祝融は逆上して瞋恚の炎を次々と作り出してみせる。
120個の瞋恚の炎がティエルとミフェットの頭上を覆いつくし、今にも降り注ごうとしている。
そんな中、ミフェットが悲しそうに顔を俯かせながら祝融へ告げた。
「ミフェットは、愛が好き。だれかと、だれかのあいだにある、だいじなきもち。だから『愛のために』って聞いちゃうと、胸がきゅっとなっちゃって、今までなにも言えなかった」
でも、とミフェットは言葉を継ぐ。
「なにも言えなくなっちゃったミフェットのかわりに、ティエルが声をあげたから。苦しんでるヒトがいるから、これを止めるためにここにきたのを、ミフェットは思い出したよ」
「そうだそうだー! みんなを守るんだという思いの力でも、ボクとミフェットの友情パワーは負けてない☆」
ヒーローズアースに住まう人々を守るため、小さな守り人が炎の女神に挑む。
それはまるで、絵本の中に出てくる正義の勇者のように気高く立派であった。
祝融はそんな2人を鬱陶しく思い、更に120個の瞋恚の炎を追加する!
「2人分で240個よ! 回避不能! 逃げ道も塞いだわ! さあ、まとめて焼き殺してあげるわ!」
「ミフェット! 援護をお願い☆」
「うん、まかせて!」
ティエルが小さな体にお姫様オーラを纏って愛用のレイピアを構えれば、ミフェットは『嵐に挑んだ騎士の歌』を口ずさみ、ティエルのユーベルコード『お姫様ペネトレイト』の威力を底上げせんと試みる。
♪ごうごうと風が鳴り 雷がまたたく
♪嵐の中 立ち上がる騎士
♪その胸には 絶えぬ勇気の炎と 闇を照らす希望の輝き!
「みなぎってきたよー! うりゃりゃー! そんな炎なんてボクの突撃でかき消しちゃうぞ☆」
活力を得たティエルの快進撃が始まった。
天から降り注ぐ高熱の火の玉へ向かって突進し、レイピアで貫いてかき消してしまう。
それを高速で飛翔しながら、ミフェットを守るように光の軌跡を周囲に描いてゆくティエル。
「そんな!? こんなことってありえないわ!!」
攻撃を次から次へと潰されてゆく祝融の顔に焦りが色濃く出てくる。
そんな女神へ、諭すようなミフェットの歌声が聞こえてくる。
♪愛があなたをそうさせるなら、こちらも別の愛でとめてみせるよ
♪どんなに道に迷っても、その輝きがあるかぎり、きっと迷わずにいられるから
♪世界を焼き尽くす炎だってきりさいて、どこまでも、光よ届いて!
「これがボクの全力パワー☆ 『お姫様ペネトレイト(プリンセス・ペネトレイト)』だー☆」
纏うオーラが障壁となって炎の熱から身を守り、鋭い刺剣が女神の炎を突き破る。
そして何より、炎よりも熱いティエルとミフェットの友愛が、一筋の光となって祝融の脇腹へと突き刺さったのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
カシム・ディーン
……ふざけんなよ?
あいつは全部ぶっ殺す為に行動しようとしてるんだぞ?
愛する者の為なら何しても許されてると思ってんのかてめー?
「メルシーは少しだけ分かるよ?ご主人サマが世界が許せなくて全部壊したいっていうなら…メルシーは全力で手伝うよ?」
はっ…ほざけよメルシー?
僕はまだシン・ウル〇ラマンも見てねーしシ〇・仮面〇イダーもみてねーんだ
何よりんな事したらエロい事できる女がいなくなるだろバッキャローが
てめーをヤっても気持ちよくなさそうだ
「文字通り火傷しちゃうね☆」
だから速やかに終わらせてやる!
【戦闘知識・情報収集・視力】
敵の攻撃と炎を解析
また周辺状況を把握
【属性攻撃・迷彩】
光水属性を己達に付与
光学迷彩と熱源隠蔽
UC発動
【念動力・弾幕・スナイパー・武器受け・空中戦】
超高速で飛び回り敵の魔方陣の被弾を避け
水弾と念動光弾で迎撃
更に当たりそうなのは水槍で迎撃
【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
鎌剣と水槍(鎌剣モード)での連続斬撃
更に魔石や金目の物諸々身包み強奪!
ち…そこだけは立派な胸を堪能したかったですよ!
箒星・仄々
オブリビオンさんにも
他者を大切に思うお心があるのですね
それなのに人類滅亡を願うなんて哀しいです
それは誰かの大切な人を奪う事ですのに
歪んでおいでなのでしょう
海へと導きましょう
竪琴を奏で
空間を清浄な音で満たし
憎しみのエネルギーを浄化していきます
様々な音色の調和が生みだす魔力を紡いで
矢と為します
全ての炎を消し去る勢いで水の矢を連射
広範囲に広げて瀑布の奔流として消火し
祝融さんを押し流します
炎×水で発生した水蒸気を煙幕に
召喚した目旗魚のランさんを突撃させます
音の反射から大体の居場所は判るのですよ(猫耳ぴく
文字通り水を得た魚での突撃ですから
激流で体勢を崩している祝融さんの回避は厳しいのでは?
そしてもう一手
私は元の場所にはいません
ランさんの鱗にしがみついていました
ぱっと飛び降りざまぽろん♪
至近距離から激風を叩き付けて
スナーク化を解除・弱体化させながら
祝融さんを錐揉み状に吹き飛ばします
終幕
そのまま演奏を続けて鎮魂の調べとします
海で安らかな眠りを
ミストレスさんもいずれ海へと還ります
どうか待っていて下さいね
「オブリビオンさんにも、他者を大切に思う御心があるのですね」
箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)は祝融の想いに興味を示す。
だが言葉と裏腹に、箒星の左右の髭がしおしおと萎れてゆく。
「ですが、誰かを大切にするが故に他の誰かを傷つけて良いという免罪符にはなりません」
「その通りだ……ふざけんなよ? あいつは全部ぶっ殺す為に行動しようとしてるんだぞ? 愛する者の為なら、何しても許されてると思ってんのかてめー?」
対してカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は憤った。
幾多の猟兵たちの襲撃に耐え続け、それでも目の前の敵を睨み付ける祝融の言動を許容するわけにはいかなかった。
そこへ、相棒のメルシーが小首を捻りながら口を挟んでくる。
「メルシーは少しだけ分かるよ? メルシーの世界はご主人サマが認知している世界だけ。だから、ご主人サマが目の前の世界が許せなくて、全部壊したいっていうなら……メルシーは全力でそれを手伝うよ?」
どうする?と言いたげなメルシーに、カシムは唐突に脈絡なく銀の従者の鼻に人差し指と中指を突っ込んで天へ釣り上げる。
決断的鼻フックだ!
「グワーッシリアスブレイクー!!」
「うるせー! なにほざいてんだメルシー!? 僕はまだ、これからリメイクされる特撮ヒーローモノを今か今かと完成を待ち詫びてるんだ。完成したらな、僕は絶対に初日の封切りで映画館へ行って観るって決めてるんだ! それまでは世界が滅んでもらったら困るんだよ!」
「そんなことで世界が滅んでほしくないとか……うそでしょ?」
唖然とする祝融。
「そんなしょうもないことよりも、愛の方がよっぽども優先事項が上に決まってるじゃない!?」
これにカシムが吠えた!
「うるせー知らねー!! 娯楽は何よりもゆうせんされるんだっつーの! そして何よりも! んな事したら!! エロい事できる女がいなくなるだろバッキャローが!」
「やっぱりご主人サマは思春期真っ盛り☆ 発情期のサル並みの性欲を持て余してるぞ☆」
「誰が発情期のサル並みの性欲の持ち主だァァーッ!」
鼻フック解除からの痛烈な鳩尾に突き刺さるカシムの拳!
衝撃で体を“くの字”に折り曲げたメルシーは快感に打ち震える!
「はぁぁん♪ ご褒美あざーっす♥」
「相変わらずのカオスですね~」
箒星は淡々とアホアホコンビのやり取りを静観していた。
「……祝融さん。確かに愛は尊ぶべき感情です。ですが、それを知りながらも人類滅亡を願うなんて哀しいです。その行いは、誰かの大切な人を奪う事ですのに」
「ま、まぁ、要約すると僕の考えも仄々と同じだ」
カシムは咳払いして今までの流れをなかったことにしようとする。
……なかったことになんて出来ないのだが、なかったように振舞うのだ。
「それに、てめーをヤっても気持ちよくなさそうだ」
「文字通り火傷しちゃうね☆」
「ああ。だから、速やかに終わらせてやる!」
カシムとメルシーが武器を取って身構えた。
箒星も懐から取り出した懐中時計の一番上のボタンを押し込む。
「祝融さん、もう貴女は歪んでおいでなのでしょう。それを正すためにも、骸の海へと導きましょう」
「そっちのアホ2人よりも黒猫のほうが言ってることが怖いんだけど……?」
祝融は中指に填めた魔石の指輪から炎属性の魔法陣を描き始める。同時に感情エネルギーを破壊力に変換した瞋恚の炎を120個生成して個別に操作を始めた。
「これが最後よ! あたしも出し惜しみしないわ! 覚悟なさい!」
祝融は猟兵たちへ死力を尽くしたユーベルコードをぶつけるべく、炎魔法を仕掛け始めた。
感情の発露と共に火力が上がる魔法の炎が、祝融の周囲を荒れ狂う。
なのに、なのにどうして、猟兵たちへまったく届かないのだろうか?
「あーもうムカつくわ! 黒猫はその竪琴が厄介すぎるし、そもそもあのアホ共はどこ行ったのよ!?」
箒星は竪琴カッツェンリートを爪弾いて音色を響かせるたびに、凄まじい量の水の矢が空中に生成されて全ての炎を消し去る勢いで連射されてゆく。それはまるで瀑布の奔流めいた広範囲射撃であり、120個の瞋恚の炎が次々と勢いに押されて消化されてしまう。
そしてカシムとメルシーたちは、お得意の光学迷彩魔術で姿をくらますことで、燃え盛りながら捕縛を施す呪詛から逃れ続けていた。しかも逃れている最中も、カシムはオーシャンオーブ・カシムカスタムで、メルシーは万能魔術砲撃兵装『カドゥケウス』で、それぞれが水属性の魔法弾を乱射しながらマッハ36で飛び交い続ける極悪ぶりを発揮中だ。
「きゃあぁぁっ!? 噓でしょ……? 神たるあたしが、何も出来ずに負けるの? そんな、ありえない!」
「――あり得るんですよ、それが」
カシムが祝融の背後まで肉薄すると、その手で女神の胸元をがっちりキャッチ!
「ヒャッハー! 立派な胸を堪能してやりました! おお! これは良いものをお持ちで……!」
唐突なセクハラに、祝融は全身を炎に包みこむ!
「男があたしの身体に触るなぁぁぁぁーッ!!」
「あっつぅぅぅぅ!? そういう趣向の女神なのかよ!?」
次の瞬間、カシムが火達磨に!
「カシムさん!? まったく、無茶をするんですから……!」
慌てて箒星が水の矢でカシムを消化する。
カシムも宝貝『賢銀水槍』の自動防御で大事には至らずに済んだ。
「百合の間に男が入ると殺されますからね。古事記にも書かれてる。ウカツでした」
「もー、ご主人サマってばチャレンジャーだね☆ で、首尾良くいった?」
メルシーの問いにカシムは赤い魔石が嵌められた指輪を見せびらかす。
「僕を誰だと思ってるんだ? 天ッ才魔術盗賊のカシム様さんだぞ?」
「ちょ――!? それ、あたしの指輪じゃない!?」
祝融は左手とカシムの持つ指輪を交互に何度も見返す。
「あのセクハラはフェイクで、それを盗むのが本命だったのね!?」
「いや、盗むついでにセクハラしてやりました。ダブルでごっつぁんです!」
グッと親指を立ててイケメンスマイルを披露するカシム。
「クソが! あんたは絶対焼き殺す!」
中指を立てる祝融だが、魔力媒介なしでは炎の威力が激減してしまう。
「これならメルシーでも弾き返せちゃうゾ☆」
ビーム鎌剣ハルペーを横薙ぎ一閃!
メルシーの攻撃で発生した風圧と衝撃波が炎を掻き消した!
そして気が付けば、周りは真っ白なの有無に包まれてゆくではないか。
「私がなぜ、水の魔法矢を乱射し続けてきたか分かりますか? これを狙っていたのですよ!」
「しまった! 視界が遮られて……きゃあっ!」
祝融は自分の腹に鋭い槍のようなもので突かれて吹っ飛ばされてしまった。
濃霧の中を巨大な影が高速遊泳している……!
「ランさん、3時の方向から再突撃ですよ~」
箒星の指示の直後、濃霧の中から体長5mのメカジキが鋭利な口吻を祝融の脇腹へ刺突する!
「いっ……!? なんで魚が空を飛んでるのよぉ!?」
脇腹を抉られてたたらを踏むところへ、箒星の水の矢が祝融の身体を押し流す。
「ランさんは水がなくても『泳げる』メスのメカジキさんで、私の槍なのですよ~」
その名を「カッツェンランツェ(ねこのやり)」と呼称される、アーモンドアイの箒星の相棒だ。普段は箒星の足元の影に潜んでおり、指笛で任意に召喚が可能だ。そして最大の特徴は、メガリスを飲み込んだ影響で水がない場所でも生きてゆけることだ。
「どんな場所でもランさんは生きられますし、今はまさに私の水の矢で勢いを増してます。これぞ『水を得た魚』です! 激流で体勢を崩している祝融さんの回避は厳しいのでは?」
「猪口才な! なんであんたは私の居場所が分かるのよ?」
「それについてもご説明いたします。私はケットシー、猫人種族です。自慢の御髭とお耳は、あなたの話す声や足音でおおよその位置を推測できてしまいますので」
つまり、祝融は一方的に攻撃を浴び続けるほかない!
「あ、ちなみにメルシーも魔力探知で祝融ちゃんの居場所は把握してるよ☆」
「ストーカーはてめーの特技だもんな?」
「えへへ~☆ ご主人サマってば~メルシーを誉めても、この場で全裸になる事しかできないよ~☆」
「全然褒めてねーし全裸になる必要もねーよ! オラ行ってこい!」
カシムに足蹴にされたメルシーは、超音速で祝融へ急接近!
振りかぶられる巨大なビーム鎌剣!
「ひゃっはー☆ 身包み置いてけー♪」
超高速連続斬撃が、祝融を何度も斬り刻んでゆく。
遅れてカシムもダガーで祝融をめった刺し!
ユーベルコードの効果はメルシ―だけではなく、カシムにも効果が及んでいるのだ。
「いや! こんな、ふざけたコンビに圧倒されるなんて……何かの間違いよ!」
現実を受け入れず、己の敗北が目前に迫る中、祝融は傷だらけの身体を気力だけで立ち上がらせる。
そこへ迫る大きな魚影!
「いい加減にしなさいよ! 焼き魚にしてやるわ!」
残り少ない瞋恚の炎を全て合体させ、突っ込んでくる魚影へ叩き付ける!
爆炎が収まると、霧は晴れて視界が開ける。
もうそこには、巨大なメカジキの姿はどこにもなかった。
「……どうにか一矢報いてやったわ!」
ざまあみろと笑みを浮かべる祝融。
そんな彼女の背中に、今まで感じたことのない激痛が走る。
更に、自分の胸元から、急に鋭い剣先が突き出てきたではないか。
赤く染まる胸元と激痛に混乱しながら後ろを振り向く祝融。
そこには、冷徹に鋭い尖端の両刃細身の魔法剣ことカッツェンナーゲルを女神の背中から心臓目掛けて突き出す黒猫の魔奏剣士の姿があった。
「な……んで? あんたが、ここに……?」
「霧の中でランさんのお腹にしがみついて此処までやってきました。炎で焼かれたときはちょっと焦りましたが、私の影にランさんを逃がして、私はポトリと地面に落下したので無事に回避できました。そのまま背後へ失礼して、トドメをば」
「ああ……負け、たのね……」
女神の身体が徐々に白く染まってゆく。
それは炭が燃え尽きたかの如く、全身がボロボロと崩れ落ちてゆく。
「でも、残念ね……あの人はもう、逃げ切った、わ……私しか、あの人の行方を、しらないもの……」
「負けを認めたついでに、居場所を教えてください」
箒星の言葉を、祝融は舌を出して拒否する。
「死んでも教えないわ」
「そうですか。残念です。ミストレスさんもいずれ骸の海へと還ります。それまでどうか待っていて下さいね」
箒星の背後に、595本もの烈風の魔法矢が出現!
間髪入れずに祝融の身体をみるみるうちに削り取り、その肉体を完全に粉砕してしまった。
「悲しいですね。愛ゆえに、歪んでしまった女神さんに追悼の調べを」
箒星は竪琴を鳴らして鎮魂曲を奏でるのだった。
「……で、居場所を特定できたって、おめーすげーな?」
「メルシーだって神様だからね☆」
カシムの盗み出した指輪の赤い宝石をメルシーが解析をしたところ、魔力の残滓がヒーローズアースのとある座標を指し示した。
目指す場所は、アトランティスの海底ドーム都市。
そこにあの女……ミストレス・バンダースナッチが待っている!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『ミストレス・バンダースナッチ』
|
POW : 紫煙の狙撃手
自身の装備武器を【紫煙のバレットXM500(対物狙撃銃)】に変え、【あらゆる障害物を貫く狙撃】能力と【紫煙に触れている対象の位置を捕捉する】能力を追加する。ただし強すぎる追加能力は寿命を削る。
SPD : 紫煙の格闘家
自身のオリキャラ「【紫煙の格闘家】」を具現化する。設定通りの能力を持つが、強さは自身の【周囲の戦場に満ちる紫煙の量】に比例する。
WIZ : 紫煙のスナークシールド
自身の【煙草】から【紫煙のスナークシールド】を放出し、戦場内全ての【敵が行う攻撃】を無力化する。ただし1日にレベル秒以上使用すると死ぬ。
イラスト:machi
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
――アトランティスの海底ドーム都市。
ミストレス・バンダースナッチは紫煙を燻らせ、海底ドーム都市中を既にスナークで溢れ返させていた。
「……海底ドーム都市は陥落した。ここのドームに紫煙のユーベルコードを満たせば、住人たちはもれなくスナークとなる。そして猟兵たちを出迎える尖兵となる」
……祝融では猟兵に勝てないだろう。
だが彼女が稼いでくれた時間で、どうにかこの海底ドーム都市を手中に収めた。
これでどうにか私にも勝機が――。
「勝てる、とでも?」
自嘲する。
あの最強のサー・ジャバウォックを真っ先に殺した存在に、そもそも勝機があるのか?
私は、どちらでもいいのではなかったのか?
笑う。
そして嗤う。
「ああ。いけないな。どうしても欲が出てしまう」
新たなるフォーミュラへと第一歩を踏み出した今、ミストレス・バンダースナッチはただの猟書家ではなくなった。
負け戦だとしても、サーの意向に応えなくては。
それが、私である証左なのだから。
まばゆい光が、紫煙が蔓延する海底ドーム都市に出現する。
やはり猟兵たちが乗り込んできた。
「さあ、殺し合おうか、イェーガー。世界の行く末はやはり『どうでもいい』が、サーの仇を討つくらいは真剣に向き合うべきだから」
支援を操るユーベルコードと、スナーク化した住人たちを武器に、ミストレス・バンダースナッチは愉悦に口元を歪めた。
ミルケン・ピーチ
引き続きアカリで出撃
どいつもこいつも色ボケしやがって…
こっちはテメーらぶっ倒すのに忙しいんってのに!
『スーパーピーチ』と『ウルトラピーチ』大量に食って【限界突破】オーバーロード
まずはスナークの対処っす
どんなタイプのやつが出てくるか分からないんで、まずは【戦闘知識】で観察
相手のサイズ、動き方によって【ダッシュ】【ジャンプ】等移動手段を選び、【武器落とし】【部位破壊】【気絶攻撃】など殺さず敵を無力化する手段を探すっす
あとは【ミルケンインパクト】当てて将棋倒しにしつつ戦場外に【吹き飛ばし】て退場を狙うっす
バンダースナッチには狙撃銃の狙いをつけさせないように、引き続き移動手段を駆使して攪乱
時折【オーラ防御】で紫煙を押しのけて感知範囲を誤魔化したりもするっす
一発外した時が勝負所、【カウンター】で『ピーチワゴン』を【怪力】で投げつけそれを対処させるっす
その間にあたしは上に飛んで相手の真上から【ミルケンインパクト】、地面にめり込むように吹っ飛ばし【重量攻撃】
あの世で三角関係でもやってろっす!
ミルケン・ピーチ(魔法少女ミルケンピーチ・f15261)としてミストレス・バンダースナッチを追うアカリは、海底ドーム都市の変わり果てた有様に苛立ちを覚えていた。
「無関係な人たちを自分の都合でスナークにしやがるなんて……つか、どいつもこいつも色ボケしやがって……こっちはテメーらぶっ倒すのに忙しいんってのに!」
ここへ来る直前、頭の中に流れ込んできたバンダースナッチの独白の予兆に、アカリの苛立ちは更に加速していた。
「とにかく、まずはスナークの対処っす。どんなタイプのやつが出てくるか分からないんで、ひとまず様子見っすね!」
持参した『スーパーピーチ』と『ウルトラピーチ』を大量に食って超絶パワーアップ!
限界突破のオーバーロードを実現させると、全身に力が漲ってきた。
腕力で物を言わせてくるタイプや素早いタイプは、持ち前の脚力を活かして跳躍と全力疾走で攻撃を次々と回避してみせる。
先ほど戦った歌で惑わすタイプも存在したが、一度戦った相手にアカリが後れを取るわけもない。
「テメーらに用はないっす! ぽよぽよお肉で飛んでいきやがれっす! ミルケンインパクト!」
発育の良い尻から繰り出される強烈な突進がスナークのひとりを押し倒し、そのままスナーク達を将棋倒しにしてまとめて無力化していった。
こうすれば殺すことなく、市民を気絶させて一気にスナーク化を解除できてしまうお得な手法だ。
そして、群衆と煙の中から姿を現したのは……。
「……遂に来たか、猟兵(イェーガー)」
「見つけたっすよ、ミストレス・バンダースナッチ!」
バンダースナッチは気怠げに紫煙を口から噴き出したかと思えば、その手にバレットXM500(対物狙撃銃)を握り締めている!
紫煙の物質化がバンダースナッチのユーベルコードの神髄なのだ。
「っ!? そう簡単に狙わせないっす!」
「どこまで強がれるか、私に見せてもらおうか」
対物狙撃銃の引き金を引くバンダースナッチ。刹那、紫煙の弾丸が空を切り裂く。
アカリは側転回避からの建物の壁を蹴っての三角飛びやバク宙など、アクロバティックな動きの連続で弾丸を回避し続ける。
「しつこい奴っすね! これならどうっすか!?」
建物の後ろへ回り込むアカリ。
だが、建物の壁を貫通して銃弾が目の前を通過していくではないか!
「無駄だ。この紫煙のバレットXM500から放たれた弾丸は、あらゆる守りを貫く。それが建物だろうが聖なる守りだろうが、変わりはないだろうさ」
「まずいっすね、この煙で居場所が特定されてるっす! だったら!」
桃色のオーラ障壁を緊急展開!
こうすることで、紫煙とアカリの間に空間が出来る。
すると、バンダースナッチの狙撃に、明らかな精度低下がみられ始めた。
「奴の銃弾は確かに脅威っす。このオーラの防御も煙で感知されてるはずっす。でもそれだからこそ、煙に触れていないあたしへの狙撃は困難になるっす!」
アカリは更にオーラ障壁の半径を広げてみせる。
煙の接触で敵を探知しているバンダースナッチからすれば、反応が大きくなった相手が巨大化しかような錯覚に陥る。
「一体、何が起きてる……?」
山勘で一発撃ち込むが、まるで手応えがない。
「何かで体を覆っている? 乗り物? それとも……?」
「外れっすよ、マヌケ!」
アカリが建物の影から身を乗り出すと、停車させていた自身の大型ファミリーワゴンことピーチワゴンを怪力で持ち上げて敵へぶん投げた。
鉄塊の弾丸と化した桃色のワゴン車がバンダースナッチに命中すれば、その細身の身体が軽々と弾き飛ばされてしまう。
「うぐッ……しまった!」
その衝撃で敵の手から対物狙撃銃が雲散霧消、反撃の絶好のチャンスだ!
「あの世で三角関係でもやってろっす! ミルケーン……」
アカリが猛ダッシュでツッコんでくるかと思いきや、全身のバネを働かせてバンダースナッチの頭上目掛けて跳躍!
全体重がかかった胸からのボディプレスがバンダースナッチの全身を押し潰す!
「インパクトォォォォっす!」
「――がはっ!?」
大轟音と凄まじい衝撃が、バンダースナッチの身体をクレーター化した海底ドーム都市の道路の中へと沈めていった。
大成功
🔵🔵🔵
カシム・ディーン
ひゃっはー気だるげおねーさんだ!
「こう退廃的なのもあれだよね!」
ジャバウォックがどんな奴かは僕は知らねー
「でも一つだけ確かな事があるぞ☆」
この最強無敵の(自称)天才魔術盗賊のカシムさんが堪能しつつ叩き潰してやります!
あとそのおっぱい堪能してやる!
「ご主人サマはおっぱい星人だねー☆」
【情報収集・視力・戦闘知識】
都市の構造
状況把握
スナークの位置
紫煙の性質把握
紫煙の格闘家の攻撃の癖分析
【属性攻撃・念動力・弾幕・浄化】
UC発動
極めて細かい水の弾丸を驟雨の如く乱射
目的は紫煙を水に溶かすことによる消費
メルシーは浄化の弾幕でスナーク達と格闘家も迎撃
紫煙とスナーク化の浄化を狙
【空中戦・武器受け・迷彩】
超高速で飛び回りながらも格闘家や敵の攻撃は水槍で迎撃
結構便利だなこれ
「メルシーの力が入ってるもんね☆」
【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
鎌剣と鎌剣に変化させた水槍で超高速連続斬撃から武装を強奪!
之でも手癖は悪いんですよ!
戦闘終了後
最後の慈悲だ
外典帝竜眼「ブックドミネーター」発動
ジャバウォックを呼び共に逝かせ
カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)とメルシーは興奮していた。
ミストレス・バンダースナッチの纏う雰囲気と、黒のセクシーなドレスからでも分かる豊満な肢体に喜色満面の笑みを浮かべる。
「ひゃっはー気怠げおねーさんだ!」
「こう退廃的なのもあれだよね!」
はしゃぐアホアホコンビに、当のバンダースナッチが瓦礫の中から這い出てくるなり首を捻る。
「……お前らはいったい何を言ってるんだ?」
いきなりのセクハラに怪訝な態度を見せるオウガ・フォーミュラ。
だがカシムは彼女の態度を無視するように挑発的な言動をぶつけてくる。
「ジャバウォックがどんな奴かは僕は知らねー。正直興味もねーよ」
「でもひとつだけ確かな事があるぞ☆」
メルシーが口元の涎を拭いながら、主と共に宣言する。
「この最強無敵の天才魔術盗賊のカシムさんが、そのおっぱいを堪能しつつオメーを叩き潰してやります!」
「ご主人サマはおっぱい星人だねー☆」
「……いや、本当に何を言ってるんだ?」
バンダースナッチは胸元を両腕で隠しながら、紫煙で最強の格闘家を生み出してみせる。
それに呼応するように、周囲のスナークたちもアホアホコンビに迫りくる。
カシムはメルシーに目配せして、にたりとその口元を歪ませる。
「……意外と海底ドーム都市って反映してるんですね? 街の作りはニューヨークと謙遜ありませんか」
「そしてメルシー達は大通りの十字路にいて、東西南北をスナーク達に絶賛包囲中だね?」
「ああ、そんでもって、目指すおっぱいの横には、紫煙の雄っぱいヤローが控えてると……いけるか?」
「勿論だよ☆」
今までのアホアホ会話は、周囲の状況判断のための時間稼ぎ!
「よし! たわわな胸元目掛けて突っ込むぞ!」
「ひゃっはー☆」
……時間稼ぎ、のはずである!
カシムとメルシーはユーベルコード『ロバーズランペイジ』を発動させると、その身体を2人とも空中へ浮かび上がらせる。
そしてマッハ36もの超音速で飛び交い、足元のスナークたちと雲にも似た紫煙へ向けて空爆を開始!
「メルシー! 煙は水に弱い! 水属性の弾丸を撃ち続けろ!」
「ラジャったよ! あめあめふれふれー♪」
万能魔術砲撃兵装『カドゥケウス』から驟雨の如く乱射される水の魔弾が、眼下のスナークたちを吹き飛ばしてゆく。
着弾時に爆裂する水飛沫が、バンダースナッチが吐く紫煙を着実に吸着して洗い流してみせる。
同時に、魔法の水弾の浄化効果が、市民のスナーク化を強制解除してゆくのだ。
「いいぞメルシー! その調子……って嘘だろ!?」
カシムが慌てて宝貝『賢銀水槍』を外へ放つ。
直後、凄まじい衝撃が水銀の防御膜に遮られた。
煙の格闘家が、カシムたちが漂う空域まで飛翔してきたのだ!
「なんで格闘家が空飛べるんだ!?」
「いや、むしろヒーローズアースの格闘家は空が飛べるんじゃ?」
「ああ、言われてみればそうですね!? あと結構便利だなこれ!?」
連続でぶん殴られ続けるカシムだが、宝貝『賢銀水槍』が形状を変えて防護膜となって攻撃を自動で受け止め続けてくれている。
「それ、メルシーの力が入ってるもんね☆」
封神武侠界での戦争時に作成したこの宝貝は、メルシーの身体を構成する賢者の石を含有しているため、カシムを守るために自律稼働する武具なのだ。
故に、何度殴っても煙の格闘家の打撃を受け止め、カシムまで届かせることなどありえないのだ。
「メルシーの愛の勝利だぞ☆」
「気色悪いこと言ってねーで、さっさとコイツを切り裂け!」
「任せて! ひゃっはー☆ 首置いてけー!」
ビーム大鎌めいた鎌剣『ハルペー』が、マッハ36の速度で煙の格闘家の首から下を一瞬で刈り取ってみせる。
そのまま地上へ急降下し、目指すはミストレス・バンダースナッチ!
「うおおおおお! 之でも手癖は悪いんですよ!」
両手をワキワキさせながら突撃してくるカシム!
「く、来るな! この変態が!」
水の魔弾の影響で濃度が薄くなった紫煙を補充するバンダースナッチ。
だがカシムの両手は彼女の胸ではなく、空中で宝貝『賢銀水槍』を大鎌の形状に変えて柄を掴む!
「おめーを殺すのは、残念ながら僕じゃない。今回は相応しい相手に勝ちを譲りますよ。ただ、オメーはぶった斬るがな?」
超音速の斬撃が、紫煙の悪女の身体を一閃してみせ、充満する紫煙の中に血霞を混入させてみせた。
大成功
🔵🔵🔵
バーン・マーディ
機神搭乗
マーズよ
「御意!」
そうか…全てを失い尚抗う為に抗うか
良い…貴様は今の己にも叛逆しようとしているのだろう
それを赦す事は出来ずとも
我は祝福しよう
我はバーン・マーディ
ヴィランである
「マーズと申します。そういえば新しい世界では挨拶がとても大事らしいですな?」
古代の戦場では名乗りも重要視はされていたな
そして…祝融にも宣言した
貴様を奴の待つ骸の海に還すとな
故に…全霊を以て貴様を蹂躙しよう
【戦闘知識】
都市の状況把握
更にスナーク達の状況も捕捉
【オーラ防御・属性攻撃】
炎のオーラを己の周囲から広範囲に展開
紫煙とスナーク達を近づけさせない
その上で狙うには視認が必要な状況を作り出す
【武器受け・カウンター】
敵の狙撃を軍神の剣で迎撃し致命を避け
その上で狙撃か所から位置を捕捉
迫るスナーク達も吹っ飛ばすが基本不殺徹底
UC発動
【二回攻撃・怪力・切り込み・鎧無視攻撃・鎧砕き・運転・生命力吸収・吸血】
超高速で飛び肉薄すれば
軍神の剣での連続斬撃
容赦なく切り裂きつつ生命と血を軍神の剣を通して奪い弱体化と此方のダメージ修繕
ジャスパー・ドゥルジー
失うモンが無い奴ほどおっかねえ存在はそうそういないってね
さて、どーしたもんか
【ユーフォリアの毒】で右腕を毒の塊に変異
紫煙の格闘家と殴り合いだ
スナークが接近してきたら右腕以外で手加減して攻撃
…スナークがまたあの“演奏者”だったら接近はして来ねえかもな?
その場合は音の攻撃を【激痛耐性】で耐えつつ無視
増えきる前に頭を叩く作戦で
祝融って奴も、それからあんたも
随分と不器用な生き方してンねェ
ま、あんたらの野望はここでおしまいだけど
ここまでド派手に世界掻き乱したら
愛しのサーも上出来だって褒めてくれンじゃねェの
そ。もうじきタイムリミットだぜ
胸張って逢いに行けよ
箒星・仄々
敵討ち、なのでしょうか
他者を大切に思うお気持ちがおありになるのですね
それなのに
ドーム都市の皆さんにこんな酷いことをするなんて
やはり過去の化身というべきなのでしょう
残念です
海へと導きましょう
まずは住人の皆さんをお助けしなければ
破魔の祈りを込めて竪琴を奏でて魔力を紡ぎ
三度、風の魔力の矢を嵐の如く連射し
紫煙をかき乱し晴らします
手加減をして
傷つけないように気を付けます
矢から解けた風の魔力は
そのまま音の伝播を操作し
ドームの隅々まで音色を届けます
破邪の旋律が
散り散りとなり希薄化した紫煙を光へと消し去って
住人の皆さんを元へと戻していきます
もし消し去るのが難しい場合は
渦巻く風を檻として
その中に紫煙を封じ込めて
住人さんから引き剥がします
そして紫煙が吹き飛ばされ破魔の音色が響き渡る中では
ご自慢のシールドの無力化効果も減じるでしょう
そこに更に水の魔力です!
激流の如き連射で煙管を湿らせて
紫煙放出を止めたり減弱させます
水と風の矢を雨の如く放ち
海へと還します
終幕
そのまま演奏を続けて鎮魂の調べとします
海で静かな眠りを
ティエル・ティエリエル
ミフェット(f09867)と一緒にミストレスをやっつけちゃうよ!
ふふーん、フォーティナイナーズの底力、見せつけちゃうよ♪
スナーク化した住人達に見つからないように、ちいさな身体を利用してボクが偵察だ!
ミフェットの案内の元、ボクが偵察しながら海底都市を駆け抜けていくね♪
ミストレスを発見したら、もう絶対に逃がさないよ!
うりゃーとレイピアを構えてぶんぶんと飛び回る♪
ミフェットのお歌で煙草の煙が晴れたら反撃だ!
悪い猟書家はやっつけてミフェットと一緒に祝勝会だ!
テンションをどかーんと上げて、【お姫様ビーム】でどっかーんだ☆
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
ミフェット・マザーグース
ティエル(f01244)と一緒に海底神殿に突入!
偵察任務はティエルにお任せ
使えそうな端末を発見してもらったらミフェットの番だよ
〈ハッキング・情報収集〉を駆使して海底ドームのマップとカメラのコントロールを貰ったら、スナーク化した住人たちをやり過ごそう!
ミストレスの前まで辿り着けたらティエルと協力して守りの姿勢
髪の毛を触手にして攻撃を受けながら、ムラサキの煙をミフェットの歌で消しちゃうんだから!
UC【一人ぼっちの影あそびの歌】
♪あなたが一人ぼっちでも あなたがどうでもよくたって
みんなのイカリはホンモノで ケムリになんて巻けません!
海底都市の人たちと祝勝会ができたらいいね
アドリブ、協力、大歓迎だよ!
――アトランティス・海底ドーム都市の一角にある雑居ビルの空き店舗にて。
「それじゃ、ボクが偵察してくるね! みんな、ミフェットのこと、よろしくね☆」
ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)は小さなフェアリーの身体を活かして、敵地で上空からバンダースナッチの姿を捕捉する作戦を唱えた。
猟兵単体でも十分に形成有利を保てるが、あまり長時間のスナーク化を市民に強いるのは危険ゆえ、一気に短期決戦で勝負を決めてしまおうという意向に、その場に集いし猟兵たちが力強く首肯したからだ。
「気をつけてね、ティエル? 外に出れば、すぐにティエルのそんざいがバンダースナッチのユーベルコードでバレちゃうから……」
作戦の都合、ミフェット・マザーグース(造り物の歌声・f09867)は他の猟兵たちに守られながらの移動となる。
都市内部に蔓延する煙に触れると、猟兵たちの居場所がすぐに捕捉されてしまう。
よって、ミフェットは猟兵たちを煙から隔絶された室内へ退避させ、作戦会議室としての利用を提案、これを実行した次第だ。
なお、施錠されていたが彼女の電脳魔術にかかれば、物理施錠も難なくクラック可能であった。
ティエルは不安げなミフェットの顔の横で胸を張ってみせる。
「ふふーん、フォーティナイナーズの底力、見せつけちゃうよ♪」
「……そういえば、我もそのフォーティナイナーズとやらに選出されていたな」
威圧感ある黒騎士の鎧を身に纏い、腕を組んで仁王立ちする190cmの巨躯の男ことバーン・マーディ(ヴィランのリバースクルセイダー・f16517)が口を開く。
「ティエル、小さき体の貴様による大いなる叛逆、見事である。ならば、我がその注意を惹きつけよう。大きな気配に彼奴が気を取られれば、ティエルも行動しやすいであろう?」
「ありがとう! すっごく助かるよ☆」
ティエルは両手で、バーンは人差し指と親指で握手を交わす。
一方、箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)は自慢の髭をしおしおと下げて落胆していた。
これにジャスパー・ドゥルジー("D"RIVE・f20695)が、どこから見付けてきたのかコーヒーメイカーを拝借して稼働させながら尋ねた。
……この男、作戦会議中に家探ししていたようだ。
「な~にショボくれてんだァ? ほらよ、淹れたてだ。飲め飲め」
薫り高い、熱々のコーヒーを皆に振舞うジャスパー。
「ここ、元は喫茶店だったみたいだな? 電気とガスはまだ通っててラッキー! 戸棚にあった豆とか、まだ賞味期限がヨユーで使えるぜ? おかげで欲しいものも手に入ったしな」
「一体何をお探しで? あ、コーヒーありがとうございます。猫舌なので冷ましてからいただきますね、ケットシーなので」
「ん? ああ、それはナイショだ。てか、仄々~? 今はお前の話だろうが? これからって時にどうした?」
ジャスパーの問いに、箒星は胸の内を吐露した。
「……敵討ち、なのでしょうか。バンダースナッチさんには、他者を大切に思うお気持ちがおありになるのですね」
「あー、まァな……オブリビオンでも感情があるだろうし、思うところもあるだろうなァ?」
それは――ジャスパーの最愛の男が、彼と瓜二つの『弟』と激しくぶつけ合ったパトスのように。
そして、ジャスパー自身も、ミストレス・バンダースナッチに対して宿命を感じるほど強い繋がりを感じている。
ジャスパーは自分で淹れたコーヒーを口にした。
少し苦みと酸味が強い、玄人志向の味だった。
「ジャスパーさんのおっしゃる通り。オブリビオンにも感情が存在ます。それなのにドーム都市の皆さんにこんな酷いことをするなんて。やはり過去の化身というべきなのでしょう、残念です……」
箒星は言葉は柔和な表現でも、一貫してオブリビオンは滅ぼすべしという態度を貫いていた。
それが少しだけ揺らいだものの、ジャスパーとの問答で再び己の成すべきことを再認識できた。
「やはり、バンダースナッチさんは骸の海へとお還しましょう」
「それに、奴は今、間違いなく焦ってる。見てみろよ、窓の外は奴の紫煙で視界が霞んじまってやがる。追い詰めてんだ、俺たちは、奴をよォ。だから奴もなりふり構わず、俺らを殺しに来るぜ? 失うモンが無い奴ほどおっかねえ存在はそうそういないってね。さて、どーしたもんか」
そう言いつつ、ジャスパーは何故かミネラルウォーターのPETボトルを数本、ズボンのポケットへねじ込むのだった。
屋外へ飛び出したティエル。それをカムフラージュするように、バーンも外へ飛び出し、相棒を召喚する。
「マーズよ、来い!」
「御意!」
黒と赤の装甲を纏う軍神こと破城神機『マーズ』が、海底ドーム都市のアスファルト舗装の道路に降り立つ。素早くそのコクピット内部へ潜り込んだバーンは、外部スピーカーのボリュームを最大限まで上げて街中へ声を轟かせた。
『ミストレス・バンダースナッチよ、グリモアによって委細承知した。そうか……全てを失い尚抗う為に抗うか。良い……貴様はまごうことなき叛逆者だ。恐らく、今の己にも叛逆しようとしているのだろう。我はそれを看過せず赦す事は出来ずとも、我は貴様の叛逆を祝福しよう……。我はバーン・マーディ。ヴィランである』
「マーズと申します。そういえば新しい世界では挨拶がとても大事らしいですな?」
『古代の戦場では名乗りも重要視はされていたな』
「自ら名乗り出てくるとは。しかもそんな目立った代物で乗り込んでくるなんて。……まぁ、十中八九、陽動なのだろうが、それもまたどうでもいい」
ミストレス・バンダースナッチは、前方にそびえるマーズの巨躯を見上げながら紫煙を更に吐き出す。
バーンはなおも言葉を紡ぐ。
『そして……貴様を逃がすべく討たれた祝融にも宣言した。貴様を、奴の待つ骸の海に還すとな。故に……全霊を以て貴様を蹂躙しよう」
「あの子は勝手に私を好いてくれてただけ。思い入れは……ない」
『そうか。ならばこれよりは言葉は不要。血風の中で語り合おう』
バーンが話を打ち切った途端、マーズの巨躯が猛き炎のオーラで包み込まれる。
その熱量はスナーク化した市民を寄せ付けず、熱せられた空気が上昇気流となって煙がドームの天上へ押し流れてゆく。
心なしか、マーズとバンダースナッチの間の数十mの間の視界が晴れ始めている。
先ほど戦った猟兵が水の魔弾で煙の濃度の濃淡を生み出したため、上昇気流で更にそれがはっきりと区別され始めているのだ。
だが、視界がはっきりすればバンダースナッチにも利がある。
「いくらロボに乗り込もうが、その装甲はこの紫煙で出来たバレットXM500は無意味だ」
発射された対物狙撃銃の弾丸が、マーズの装甲を貫通する。
マーズは自らの意思で銃弾の軌道から逃れ、バーンの搭乗するコクピットを避けた。
「私の燃え盛る炎のオーラと装甲を貫いてくるとは……!」
『バーン、一か所に留まるな。空へ逃れよ』
「御意!」
マーズは全身の紅き炎のオーラをロケット噴射の如く放出させると、バーンのけして倒れぬ不屈の精神に比例した戦闘力向上と飛翔能力を獲得する。
ユーベルコード『ヴィランズ・ジャスティス』でマッハ11前後の超音速飛翔を行えば、バンダースナッチといえども目視で追尾するのが困難だ。
「くっ……ちょこまかと! うおッ……!?」
凄まじい風圧がバンダースナッチを襲う。
バーンが頭上を通過するたびに、煙が攪拌されて薄っすらと濃度が低下してゆく。
ドーム型の都市ゆえに、充満した煙が完全に風圧で消え去ることはあり得ない。
だが、それでも衝撃波を伴う風圧は単純に暴力と化す。
スナーク化した市民たちも次々とふっ飛ばされたり、衝撃波の爆音で気絶していった。
バンダースナッチへの攻撃も苛烈であり、上空からの巨剣による斬撃に紫煙を吐く女は苦しめ続けられる。
その頃ティエルは、マーズの発生させる衝撃波の影響が届かない場所からバンダースナッチを紫煙越しに発見した。
「ふむふむ。あそこの区画に陣取ってるね? そうなると、迂回ルートはあーでこーで、そっちだー!」
すぐさま拠点へ舞い戻ったティエルは、残っていた猟兵たちにスナーク化した市民が少ない迂回ルートを提示。
ミフェットも待機中に空き店舗のネット回線をハッキングすることで、この街のすべての監視カメラを掌握することに成功していた。
「ミフェットの髪はネットの回線につながる便利なコネクタ! そして、ハッキングしたその先にミフェットの目を生やせば、この街のカメラは全部ミフェットの目になるよ! これでスナーク化した市民のみんなをやりすごそう!」
「すげェ……この街の全部を覗き見できるのかよ、ヤベエじゃん?」
ジャスパーはミフェットの妙技に舌を巻いてしまう。
「急ぎましょう。バーンさんとマーズさんが時間を稼いでくれている間に!」
箒星の言葉に、他の3人は力強く頷いた。
ティエルとミフェットの活躍で、選択した迂回ルートは笑ってしまうほどスナーク化した市民がいない。
本当にごくわずかしか徘徊してない市民たちへ、箒星の竪琴の音色が浴びせられた。
「まずは住人の皆さんをお助けしなければ。破魔の祈りの竪琴の音色、風では無意味ですので水の魔力で……」
音色は形を持って矢へと変わり、市民の肩や足を狙って無力化してゆく。
また、煙を水が吸着することで、スナーク化の解除と再スナーク化を防ぐ。
「この水の矢が刺さっている間は、もう紫煙の影響は受けませんよ」
更に音色は風魔法を伴い、魔法の水の矢の音色を遠くまで伝播させてゆく。
次第に祈りの音色は黄金の光を放って紫煙を飲み込み、迂回ルートの区画全域を浄化してみせたのだ。
「うまく行ってよかったです。念のため、風の魔力の音色で吸引力が変わらないサイクロン式の風の檻で煙を吸引しましょうか」
残る紫煙を渦巻く風の檻で吸い込みつつ、遂に猟兵たちはバンダースナッチの背後を取る形で接敵に成功する。
「馬鹿な? 私の煙では探知されなかったはずだ……!?」
驚愕するバンダースナッチ。
ティエルとミフェットの偵察とルート選択、箒星の煙の除去作業といった協力作業の賜物だ。
そして、ジャスパーが遂にバンダースナッチと対面を果たす。
「よォ、ようやく会えたな。すぐお別れになりそうだが、今だけはもう少しだけ仲良くやろうぜ、イイ女?」
「……お前は何か、他の猟兵とは違うものを感じる。まさか、お前が私の死神か?」
「止せよ、この姿で悪魔とか死神とか散々言われ続けてウンザリだ。だが……」
ジャスパーは右腕を毒の塊に変異させながら答えた。
「――敢えて答えてやる。俺があんたに死を齎す猟兵だ。全力で殺(あそ)ぼうぜェ?」
ユーベルコード『ユーフォリアの毒』で右腕に湛えたのは、多幸感を齎す猛毒だ。
それを振り被って突き出したジャスパー。
だがその目の前に、紫煙から生み出された最強の格闘家がスモークシールドを展開して毒手を防いでみせた。
「ハッ……ユーベルコードの同時発動か。随分と豪勢なおもてなしだこと」
「だがこれで、猟兵の攻撃を無効化した。倒れるのはそちらだ」
バンダースナッチはすぐさまスナーク化した市民をけしかける。
これにティエルとミフェット、そして箒星が対処する。
「もう絶対に逃がさないよ! うりゃりゃー!」
攻撃が無力化されているため、ティエルのレイピアでの刺突はダメージが入らない。
それでもティエルは剣先で市民それぞれの敏感な個所を刺激して、こそばゆくなる悪戯を仕掛けて回る。
「攻撃じゃなければ無力化されないぞ☆ レイピアでこしょこしょしちゃうぞー♪」
ティエルが市民の間を飛び回るたびに、彼らが大声で笑い始めるではないか。
「明るい曲で、もっと笑いを誘いましょう~」
箒星は竪琴を奏でつつ風と水の魔法の矢を乱れ打ちし、周囲の煙を打ち消してゆく。
そして、本命はミフェットのユーベルコードだ。
――あなたのために歌う唄 あなたに合わせて踊る影
――くるりくるりと入れ替わり あなたの声はだれの声?
ミフェットの歌声はユーベルコードとなり、ミストレス・バンダースナッチのスモークシールドを歌として模造してみせる。
――あなたが一人ぼっちでも あなたがどうでもよくたって
――みんなのイカリはホンモノで ケムリになんて巻けません!
ミフェットの歌がバンダースナッチの攻撃を無効化する。
それはすなわち、紫煙の効果を無効化することに等しい。
「ユーベルコードが、相殺された!?」
スモークシールドが形を崩してゆく様を、バンダースナッチは驚愕した。
途端、その顔の横を煙で出来た格闘家が“くの字”に身体を折れ曲がらせて吹き飛ばされていった。
「サンキュー、ミフェット? おかげで煙の格闘家が弱体化しやがったな?」
先程まで防戦一方だったジャスパーだったが、ミフェットの歌のおかげで毒手を敵の顔面に叩き込むことができたのだ。
「据え膳喰わぬは何とかってやつだ、美味しィく召し上がれ? って、消えちまったら味もクソもねェか」
消滅した格闘家の守りを失ったバンダースナッチ。
だがまだ彼女にはスナーク化した市民がいる。
「まだ終わっていない。終わらせない」
「そいつはどうかな? もしかして、ダクトブロンクスで使ったスナークが切り札か?」
「なんで、それを……?」
目を見開くバンダースナッチ。
ジャスパーはミネラルウォーターのPETボトルを掲げた。
「響くんだよ、奴らの歌声はさ。水のボトルに奴らのビートが伝わるんだ。もうこんなことは終わりにしてくれってな?」
「駄目だ、サーの仇を、役目を、私は、まだなにも成していない……」
「そうさ、あんたはなにも成せない。なぜなら、それがスナークだからだ」
ジャスパーの言葉に、奥歯をぎりりと噛み締めるバンダースナッチ。
そして再びスモークシールドを張るも、バーンが操るマーズの衝撃波がスモークシールドを吹き飛ばしてしまった。
「今だー! 勝ったらみんなで祝勝会しようね! うー☆ テンション上がってきたぞー!」
ティエルはテンションが急上昇した状態でレイピアを向けた対象に、【お姫様の気合が入った謎のビームでダメージを与えるのだ!
「うーー、どっかーん! 今ならビームだって出せそうだよ☆ むしろ出すよ☆」
ピンク色の電撃めいたビームがバンダースナッチの身体を貫く!
続けて、箒星が鎮魂曲を奏でながら、残りの魔法弾400発余りを一斉射撃!
「風と水、そして温存していた炎の魔法矢で、そのキセルごと撃ち抜きますよ~!」
「しまった……! ぐはッ……!?」
上空から降り注ぐ魔法矢の弾幕で、手にしていたキセルが粉砕!
これでバンダースナッチはユーベルコードを封じられ、完全に無力化した。
そこへ歩み寄るジャスパー。
「祝融って奴も、それからあんたも。随分と不器用な生き方してンねェ。ま、あんたらの野望はここでおしまいだけど」
「は、はは、ははは……」
乾いた嗤い声を上げるバンダースナッチ。
「やはり私は、スナーク……何者でもなく、何も成せないのか」
「運が悪かった、つっても納得しないだろうけどな。俺があんたのブージャムだったのさ。出会ったら死んじまう。ただそれだけ」
「……そう、か」
バンダースナッチは両手を広げてジャスパーを向かい入れるような仕草をする。
抵抗は諦めた。
故に、その最期の瞬間を彼女は待ち詫びる。
しかし、ジャスパーはそんな彼女に言葉を放り込んだ。
「ここまでド派手に世界掻き乱したら、愛しのサーも上出来だって褒めてくれンじゃねェの?」
「……今わの際に、それを言うのは卑怯じゃないか」
「でも図星だろう? 本当は、復讐とかどうでもよくて、ただ、愛しのサーによしよしと頭を撫でられて、よくやったと称賛の言葉をもらいたかっただけなンじゃねェの?」
ジャスパーの言葉がトドメとなり、今、バンダースナッチの心が完全に折れた。
そして、すぐさまその口の中に、自らの右手を突っ込むジャスパー。
甘く甘美で、多幸感を齎す猛毒が、何もなかった女の心身を冒してゆく。
右手を引き抜かれ、息を吐いたバンダースナッチの顔が、ようやく安らぎで笑みを作る。
「ああ、そうか。もう……私は……」
「そ。もうじきタイムリミットだぜ。だから、胸張って逢いに行けよ」
「……感謝、する。げはっ……」
崩れ落ち、吐血するバンダースナッチは、苦しさを跳ねのけるようにジャスパーへ笑い掛ける。
「お前の、名前を聞こう」
「ジャスパー・ドゥルジー・ブラフマン」
「……私は、ミストレス・バンダースナッチ。さようなら、そしてはじめまして。どうか、お前は私のことを……忘れないでくれ。私のブージャム……ジャスパー・ドゥルジー・ブラフマン……」
そう言い残し、彼女は静かに息を引き取った。
「……勝った、んだよね? やったー! だいしょうり!」
「勝った勝ったー☆ みんなで祝勝会やろうね!」
ミフェットとティエルが手を取り合ってぴょんぴょん跳ね回る。
周囲の市民たちも元に戻り、正気を取り戻しつつある。
他の猟兵も勝利に浮かれている中で。
ジャスパーはまだ熱が残る彼女の遺体が煙となって消えてゆくのを、最後まで見届けていた。
――忘れないで。
その遺言を守るように。
大成功
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