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【サポート優先】租界游記 戯台裏の粋人

#封神武侠界 #戦後 #租界 #上海租界

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#上海租界


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 ※これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。

●グリモアベース
「封神武侠界にある『コンキスタドールの侵略地』は、すべからく『租界』と呼ばれております」
 赤黒のチャイナドレスに身を包み告げたのは、グリモア猟兵の神籬・イソラ(呪禍・f11232)。
「『殲神封神大戦』の後に調査を行った結果、東側の辺境部――その海上に、『上海租界』と呼ばれる地が存在すると判明いたしました」
 言葉と同時に、グリモアベースの情景を、海上に成り立った煉瓦造りの街並みに変化させる。
 『租界』では、現代日本でいうとのころの20世紀初頭レベルの文明が発展している。
 しかし、侵略者であるコンキスタドールのばらまく銃火器や阿片によって、租界で暮らす人々の『日常』は退廃してしまった。
「その、混沌とした状況下にて。悪しき企みを進めるオブリビオンがございます。あなた様には、『上海マフィア』の配下を集め、再起を図ろうとしているオブリビオンの動きを阻止していただきたいのです」
 今回、事件に関わっているオブリビオンは、『戯台』と呼ばれる劇場を主催する粋人だという。
「連日、中国大陸に伝わるきらびやかな演劇が披露され、興行の評判も上々。一方で、戯台周辺を訪れた人々から行方不明者が出ているとの噂にございます」
 よって戯台を訪れ、事件に関わっているオブリビオンを殲滅するのが、今回の任務となる。
「戯台に近づけば、オブリビオンの配下が襲ってまいります。くれぐれも、準備を怠らぬようご注意くださいませ」

●上海租界
 海上に浮かぶ『上海租界』。
 そこでは善人も悪人も、多種多様な種族をもが混ざりあい、ひとしく通りを闊歩する。
 狭い路上の左右には、飲食店や雑貨店など、数多の露店が連なっていて。
 ひとたびよそ者が歩けば、商魂たくましい住民たちに何度も袖を引かれることになるだろう。
 街中でも特に人通りが多いのは、娯楽施設のある地域だ。
 今回、猟兵たちが向かう『戯台』も、そのひとつ。
 次の公演を観ようと集まった客が、途切れることなく劇場の入口に吸い込まれていく中。
 準備を整えた猟兵たちは、ひそかに行動を開始する。


西東西
 こんにちは、西東西です。
 『封神武侠界』にて。
 『上海租界』で起こる事件の解決を目指します。

 このシナリオは、【サポート優先】シナリオです。
 ・サポート参加者を優先的に採用します。
 ・通常参加者を採用する場合もあります。
 ・執筆は不定期に行われます。

 執筆状況について連絡事項がある時は、ページ上部のシナリオタグで通知します。
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第1章 集団戦 『死告鳥』

POW   :    死告旋翼翔
【翼を広げ、回転しながら繰り出す】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【多くの死告鳥】の協力があれば威力が倍増する。
SPD   :    死告嵐
【翼】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
WIZ   :    死求鳴
【人の死を求める鳴き声】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 猟兵たちが潜入した劇場は、三階建ての建物だった。
 吹き抜けになった二階以上にも観覧席が設けられ、上層からでも舞台を鑑賞することができる。
 肝心の『戯台(ぎだい)』というのは、中国における劇場の舞台をさす。
 建物内に方形の舞台を据え、欄干で囲んだもので、明確に観客席と舞台を仕切るつくりになっている。
 煉瓦造りの床の上には、いくつもの籐椅子が並べられている。
 舞台の端には鳴り物を手にした者たちが控え、胡弓、月琴、銅鑼などを使い、演目の場面に合わせた賑やかな楽を添えていた。
 ――本日の演目は、とある武将と傾国の美女が織りなす悲劇の物語。
 舞台上では武将と美女が並び立ち、台詞をかけあう見せ場を迎えていて。
 客は思い思いの場所に腰かけ、立ちあがって高らかに拍手をしては、役者たちへと熱い声援をおくる。
 
高階・茉莉(サポート)
『貴方も読書、いかがですか?』
 スペースノイドのウィザード×フォースナイトの女性です。
 普段の口調は「司書さん(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、時々「眠い(私、キミ、ですぅ、ますぅ、でしょ~、でしょお?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

読書と掃除が趣味で、おっとりとした性格の女性です。
戦闘では主に魔導書やロッドなど、魔法を使って戦う事が多いです。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


雪代・桜花(サポート)
 桜の精の仙人×パーラーメイド、17歳の女です。
 普段の口調は女性的(私、~様、です、ます、でしょう、ですか?)
サクラミラージュの山奥で生じた桜の精で、普段は『帝都桜學府』に通いながら色んなアルバイトをしている猟兵です。

UCによる技能強化で他参加者の文字通りのサポート役(戦闘支援の他、一般人相手の情報収集や敵地の偵察、給仕など)が理想です。
UCの『オールワークス!』で状況や目的に応じた手持ちの防具に着替え、その初期技能を上昇させ【情報収集】や【破魔】などでサポートします。あるいは軽機関銃と素の【援護射撃】や【制圧射撃】で戦闘をサポート。
その他、桜の精として影朧の転生やUCによる回復も可能。


蒼月・暦(サポート)
 デッドマンの闇医者×グールドライバー、女の子です。

 普段の口調は「無邪気(私、アナタ、なの、よ、なのね、なのよね?)」
 嘘をつく時は「分かりやすい(ワタシ、アナタ、です、ます、でしょう、でしょうか?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

無邪気で明るい性格をしていて、一般人や他猟兵に対しても友好的。
可愛い動物とか、珍しい植物が好き。
戦闘では、改造ナノブレード(医療ノコギリ)を使う事が多い。

 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!




 劇場内が名演に沸いた、その時だ。
 一般客にまぎれ劇場内を警戒していた高階・茉莉(秘密の司書さん・f01985)の視界に、上層階から次々と舞い降りる『死告鳥』の群れが映った。
 絢爛豪華な装束に身を包んだオブリビオンは、事情を知らぬ者が見れば舞台役者にでも見えて、違和感を覚えぬのだろうか。
 客たちはオブリビオンに気づくことなく、舞台上の役者たちへ拍手喝采を送り続けている。
(「そうはさせません……!」)
 茉莉の眼鏡の奥に煌めくのは、黒曜のごとき知性を秘めた瞳。
 その眼でオブリビオンの動きをしかと見定めると、胸に抱いた魔導書の表紙に手を置き、唱える。
(「風に舞う茉莉の花々よ、華やかな芳香とともに、敵を切り刻みなさい……!」)
 次の瞬間、一般人客に迫ろうとしていた『死告鳥』たちを、茉莉の花吹雪が襲った。
 建物内を舞い散る花びらは、一般人たちには舞台演出のひとつと見えたらしい。
 客たちは、さらに大きな歓声と拍手を演者たちに贈っていたが。
 人々が『日常』を堪能できたのは、そこまでだった。
 劇場内に複数の猟兵が潜んでいることに気づいた『死告鳥』が、次々と「人の死を求める鳴き声」をあげはじめたのだ。
 金属をすり合わせたような耳障りなその声は、『死告鳥』たちの戦闘力を増強する効果がある。
 なおも一般人を攫おうと手を伸べるオブリビオンを阻んだのは、
「はい、そこまでだよ!」
 蒸気エンジンを搭載し、破壊力を増加させた改造ナノブレードを振りかぶった小柄な少女――蒼月・暦(デッドマンの闇医者・f27221)だった。
 一見すると、胸元と帽子の赤いスカーフが映える、年相応の愛らしさを感じさせる少女だったが。
 ワンピースの裾をなびかせ、艶めくローファーで軽やかにステップを踏んで。
 戦場を駆けまわりながら次々とオブリビオンを仕留めていく様は、仲間たちの眼にも頼もしく映る。
「賑やかできれいな演劇、もっと見ていたかったけど。ちゃんとお仕事もしないとねー」
 翼人との攻防を繰り返し、華麗に立ち回る暦の姿を見れば、さすがの一般人たちも現場が『非日常』と化していることに気づいたらしい。
 我先にと建物からの脱出を図ろうとする者たちへは、劇場内の給仕アルバイトとして潜入していた桜の精――雪代・桜花(桜仙・f23148)が冷静に避難を呼びかけた。
「みなさま、焦らず落ち着いて出口へと向かってください……!」
 『死告鳥』たちの鳴き声はなおも建物内に響き渡わたり、戦闘力を増強し続けていたが。
 桜花は一般人の避難を見守りながらも、時には軽機関銃を手にオブリビオンたちへ制圧射撃を行っていく。
 応戦する間に茉莉や暦が負傷したとみれば、桜花は疲労をおして、持ち前の『生まれながらの光』を使うべく仲間たちの元へ走った。
 複数同時の高速治療は使い手の体力を大幅に削ったが、それを厭う桜花ではない。
「避難誘導と回復は、私にお任せくださいませ。きっとお役に立ってみせます」
 

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

日下・彼方(サポート)
人間のUDCエージェント × 月のエアライダーの女です

戦闘での役割はレガリアスシューズを使っての空中戦、
影の狼を使役して斥候・偵察ができます
武器は通常大型ナイフを使用しますが
強敵には太刀・槍を持ち出す事もあります

普段は(私、君、呼び捨て、だ、だな、だろう、なのか?)
機嫌が悪いと (私、~様、です、ます、でしょう、ですか?)

性格は受けた仕事はキッチリこなす仕事人のような感じです
仕事から抜けると一転惚けた風になります

ユーベルコードは必要に応じて、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


皐・芽衣(サポート)
瑞獣カイチの仙人で、16歳女じゃ。
口調は「わし、お主、じゃ、のう、じゃろう、じゃろうか?」じゃな。
青龍偃月刀「鉅角」と格闘、眷属カイチの召喚、偃月刀に飾られた羊毛宝貝「雷公羊毛」での電撃と黒い筋斗雲役カイチ「筋斗羊毛」での空中機動が主要な武器じゃ。

公正な勝負が好きじゃ。
公正ならば真っ向勝負も良いし、搦め手も良い。ルール内で工夫するのは面白いしな。
もしも嘘や不公正があるなら【澄清ノ角突】が役に立つかもしれん。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用、多少の怪我は厭わず積極的に動く。依頼の成功のためでも、他猟兵に迷惑をかける行いや公序良俗に反する行動はせん。

あとはお任せする。宜しく頼むのう!


宴・段三郎(サポート)
基本は味方に自分がその場で地国炉開闢か鍛治仕事で周りの物質、死体、なんでも使って即興で鍛えた妖刀を味方に渡してさぽーとするんじゃ。

わしの鍛えた妖刀はみな、大いなる代償と引き換えに大いなる力を与えるでのう。どんな刀を渡せるかたのしみじゃ。

基本自分は自己防衛かのう。
味方をサポートするのが優先じゃ

おんしゃ、刀がほしーか?




 一般人たちの多くは、猟兵たちの手によって無事に避難させることができた。
 しかし、『死告鳥』たちは今度は明確に猟兵たちを狙い、集団で襲い来るようになっていた。
 群れ成す鳥たちを牽制したのは、無人の舞台上にあがった瑞獣の少女――皐・芽衣(金色一角のメイメイ・f35724)だ。
 剣舞のごとき華麗な刀さばきを披露すると、剣先を『死告鳥』たちへ向け、見得を切るように声を張り上げて。
「逃げまどう一般人を襲い、一方的に攫うなど言語道断。わしの眼に留まったからには、即刻、己の行いを猛省するのじゃな!」
 劇場内のすべての敵に宣戦布告するかのごとく高らかに宣言すれば、手にしていた青龍偃月刀『鉅角』を天へと掲げる。
「そら。丁度、雷が貯まった頃合いじゃ」
 刀に飾られた羊毛がばちばちと火花を散せば、すぐに激しく明滅する雷と化し、戦場全体へと降りそそぐ。
 次々と墜ちる鳥を見やり、漆黒のつなぎを見にまとった少女――日下・彼方(舞う灰の追跡者・f14654)が呟く。
「そう。受けた仕事は、キッチリこなさないとな」
 次の瞬間、レガリアスシューズでリズミカルに空を蹴り、芽衣の雷を回避した敵の間合いに迫って。
 中空で四本一組の短刀――試製封刃『Tyr』の内二振りを両手に構えると、すれ違いざまに次々と敵の翼を切り裂いていく。
 墜ちる鳥に続いて彼方自身も着地すると、己の影を撫でるようにして、告げる。
「出てこい、お待ちかねの狩りの時間だ」
 呼び声に応え現れたのは、影で形作られた狼の群れ。
 内なる獣は、彼方が示すより早く『遊び相手』を見極めると、牙と爪を剥いて鳥たちに飛びかかっていく。
 ――そう。内なる獣は、いつだって遊び相手に飢えているのだ。
 感電や追撃によって次々と鳥が地に堕ちたところで、待ち構えていたのはそれまで一般人の避難や、自己防衛に徹していた宴・段三郎(刀鍛冶・f02241)だった。
 銀髪を揺らし天井を仰ぎ見れば、もはや上空を旋回する鳥はいなくなり。
 戦場が完全に猟兵優勢となったのを確かめ、頷く。
「常であれば味方の力添えをするところじゃが、此度はそれには及ばぬようじゃな。――ならば」
 段三郎は翼を巨大化させ反撃しようとする鳥を前に、大太刀の妖刀『化生炉』を構え、言った。
「こやつが、おんしらを使って鍛刀したがっておるのでな。覚悟せい」
 迫る敵たちへ、有無を言わさずそう告げて。
 手にした得物を大槌のごとく振るうと、燃え盛る炎を鳥たちへと放射する。
 やがて猟兵たちの連携により、すべての鳥が息絶えると、
「どれ。どんな刀が仕上がるかのう」
 段三郎は安全な場所を確保して、鍛刀のための資材選びに入った。

 観客も、鳥たちもいなくなった劇場内は、しんと静まり返っている。
 猟兵たちは、この『戯台(ぎだい)』を主催する粋人――事件を起こしているオブリビオンの居場所を突き止めるべく、さらに劇場の奥へと向かった。
 

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『異端仙人『翠醒』』

POW   :    大人しくしてくれないか
自身が装備する【切れ味鋭い妖刀】から【対象に向かって四方から襲い掛かる炎】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【妖刀に斬られたいと渇望し動きが鈍る魅了】の状態異常を与える。
SPD   :    アレが欲しい、手伝っておくれ
【仙術で威力を増幅した魅惑の視線】が命中した生命体・無機物・自然現象は、レベル秒間、無意識に友好的な行動を行う(抵抗は可能)。
WIZ   :    大丈夫、一瞬だから
【妖刀もしくは仙術による攻撃】が命中した部位に【身体の表面を走る光る龍の形状をした仙力】を流し込み、部位を爆破、もしくはレベル秒間操作する(抵抗は可能)。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はエーリヒ・グレンデルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 劇場の奥へ踏み込むと、そこは大人数の演者たちがまとめて過ごせるような広大な控室になっていた。
 無造作に放りだされた化粧台。
 あちこちに掛けられた、きらびやかな衣装たち。
 小卓の上には、稽古の合間に小腹を満たすための軽食。
 それから、息抜きと交流を深めるためのボードゲーム。
 本来、この場にひしめきあっていたはずの演者たちは、異変を察知して先ほどすでに避難した後で。
 『日常』であればこの場を満たしていたはずの喧騒は、どこにもない。
 今は、誰ひとりいない。
 ――いいや。
 この『戯台(ぎだい)』を主催する粋人――事件を起こしている異端仙人『翠醒』を除いては。
「やあ。表がいやに騒がしいと思ったら、猟兵の来客があったのか」
 声を掛け自ら進み出た美丈夫の長い黒髪が、さらりと肩を滑り落ちていく。
 やわらかな風貌ではあるが、その正体は翼や角、尻尾等ヒトにはないモノを収集する仙人だ。
 ヒトであっても、髪や瞳など、興味を持った対象の部位を手に入れようとする。
 ゆえに、男は劇場を訪れた観客たちを攫い、己の欲を満たしていたらしい。
「公演をひとつ分の客をふいにしてしまったのは、惜しいけれど。猟兵ならば、ヒトにはない『魅力』を持つ者もいるだろうね」
 男は、敵の出現などどこ吹く風といった様子で。
 現れた猟兵たちをまじまじと見つめながら、艶然と微笑んで、言った。
「少しの間でいい、大人しくしてくれないか。――大丈夫。痛みがあるのは、ほんの一瞬だから」
 
ジン・マキハラ(サポート)
サイボーグのゴッドハンド×ブレイズキャリバー

胸に永久機関を持つ

口調は「俺、呼び捨て、だ、だな」

標的に事情があるなら同情する事もあるが手加減はしない(できる限り殺さない様にする)ただの悪人とオブリビオンには一切容赦しない

戦闘スタイルは前衛型
一撃重視か広範囲の殲滅に長けている
武器は両手剣クロックヘイズとアサルトライフルのレイジングストームと蒼炎覇気を纏った格闘術

探索時には自身の視覚同調型演算機器による解析やハッキングツールによる情報収集を行う他使える物は全て使う

ユーベルコードは指定した物を使用する

公序良俗に反する行動はせず猟兵達との連携を重視する

アドリブOK
複数リプレイOK


ロータス・プンダリーカ(サポート)
素早さが売りの格闘猫
口調は「ですにゃ、ますにゃ、ですかにゃ?」と丁寧語に「にゃ」が付く

年齢の割に子供っぽい、と言うか猫っぽい
時々猫の本能には抗えない
尻尾や耳が感情と共に良く動く

拳法と銃を組合せた武術の達人
敵の動きを読み、計算された動きで戦う
悪を許さない正義と立ち向かう勇気を持ち合わせた漢
卑劣な事は嫌いだが、相手がそれ以上の悪であれば勝つ為の奇襲や搦め手は厭わず用いる
相手が武人であれば敬意を表しながら拳を交え、礼を欠かさない

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用
多少の怪我は厭わず積極的に行動
迷惑行為NG
公序良俗は遵守




「演劇を楽しみにしていたひとたちに対して、卑劣な真似をするにゃんて……! このボクが許さないのにゃ!」
 そう叫んだかと思うと、真っ先に敵前に飛び出したのは長毛種のネコ――もとい、ロータス・プンダリーカ(猫の銃形使い・f10883)だった。
 にくきゅうの刺繍をあしらった、可愛くも格好良いにゃんこコートをひるがえして。
 全く無駄のない動きで虹色光線銃と拳を構えると、宣戦布告とばかりにふわふわの尾をたてる。
「我がニャン=カタの真髄、とくと見るが良いにゃ!」
 一足飛びに異端仙人『翠醒』の間合いに飛び込み、一蹴。
 至近距離から銃を突きつけ、即座に引鉄を引く。
『おっと! あぶない、あぶない……!』
 弾丸は、男のたっぷりとした衣服ごとわき腹をも焼き裂いた。
 けれど異端仙人は、ふわり舞い上がる合間にも品定めを忘れない。
 己の腹を抉ったネコへ、切れ長の眼を向ける。
『ネコや。わたしはアレが欲しい、手伝っておくれ』
 男が指さした先に居たのは、蒼い炎のオーラをまとったジン・マキハラ(ブレイズ・オブ・マキナ・f36251)の姿だ。
『人のなりをしていながら、機械の身体を持つなんて。……興味深い』
 欲にまみれた男の、魅惑の視線がロータスを絡めとる。
 ――しかし。
 いかなる魅惑の術であれ、そう易々と『悪』の誘いに屈服するロータスではない。
「銃形使いの精神力を、なめるにゃ……!」
 気力を振り絞り反撃の打撃をはなつことで、敵の魅了をはねのける。
 ロータスへ向ける敵の視線をさえぎるよう前に出たのは、品定めされていた当のジンだ。
「この俺をコレクションに加えたいなら。まずは、俺と戦って勝つことだな」
 蒼黒い両手剣――『無明剣クロックヘイズ』を手に、渾身の力で斬りかかるも、
『大人しくしていてくれ、と言ったろう』
 男は手にしていた妖刀を振るい、ジンとロータスのふたりまとめて牽制するべく、四方から襲い掛かる炎をはなった。
「にゃっ!?」
 またも魅了を含んだ攻撃を受けるまいとロータスが跳躍し、敵から距離をとる。
 その一方で、ジンは両手剣を盾のごとく正面に構え立つと、朗々とした声で言った。
「終焉炎獄式永久機関、起動。――罪深き者よ、蒼き焔に焼かれ、鎮魂の歌を奏でるべし」
 言葉とともに、ジンの胸にある永久機関から蒼い焔が噴出して。
 龍のごとくほとばしったかと思うと、向かい来る魅了の炎を蹴散らし、遂には異端仙人をのみ込んだ。
 ――『終焉炎獄式永久機関:炉心起動(ブレイズ・オブ・マキナ・ジェネレイト)』。
 縦横無尽に形を変え襲い掛かる蒼き炎は、延焼分も含めて、ジン自身が任意に操作することができる。
「俺を『見世物』にしようとしたツケは、高くつくぜ」
 炎にのまれた男を、ジンは赤い瞳で睨みつけ、厳かに言い捨てた。
 

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

真梨木・言杷(サポート)
『報酬分は働かせてもらうよ』

テキストデータで言霊の力を操るサイボーグの呪言士。いつもどこか物鬱げで、シニカルな性格の雇われハッカーです。

用心深い性格の為、9体まで同時に遠隔操作できる自分そっくりの義体を多用します。遠隔義体は敵に破壊されることを前提に、陽動や囮として躊躇なく使い捨てます。

戦闘は敵の動きを止めたり妨害したりなど別の猟兵の補助や、デコイとユーベルコードを使った不意打ちに徹し、本体は正面切っての接近戦を避けようとします。

しかし、依頼達成の為なら多少の損傷は構わず積極的に戦います。

口調:諦観(私、きみ、だね、だよ、だよね、なのかな?)

いかなる場合も他の猟兵に迷惑をかける行動はしません。


エステル・リンティネン(サポート)
別の世界から迷い込んだ、ミステリアスな雰囲気のする女性です。
猟兵として様々な世界を旅をして、元居た世界に帰還する為の方法を占い師をしながら探しています。
普段は異世界出身である事を隠していて、「記録喪失で小さい頃の記録は無くしている」と説明して誤魔化しています。
性格としては大人しく落ち着いていて、丁寧口調で話しかけます。
表向きの仕事として占い師をしているので、それにあった行動をして貰えると嬉しいです。
戦闘では魔法を使って戦いますが、状況によって剣でも戦うことが出来、状況に合わせて剣と魔法を切り替える戦法を取っています。




 炎にのまれた男を見やり、物静かな印象の女性――エステル・リンティネン(旅する占い師・f08918)が進み出た。
「私の占いを用いるまでもなく、あなたの命運はここまでのように思われます。……観念しませんか?」
 涼やかな青の瞳に、銀の髪。
 金糸で飾った黒のヴェールが熱風にあおられ、ひるがえる。
 ――上海租界に暮らす者が身にまとう装いとは、違う。
 占い師然とした衣服には、エステルの出身世界で使われていた様々な防護の魔力が籠められている。
『ああ、見たことのない術式を扱う者か。ならばその身も心も、すべて手に入れよう……!』
 異端仙人『翠醒』は、己の身にまとわりつく炎を振り払うと、エステルめがけて妖刀を振り抜いた。
 対するエステルも、すでに敵の動きは見切っている。
 刀身にルーンをあしらった魔法剣を構え、唱える。
「剣に集いし精霊達よ、力を開放し、敵を滅ぼせ……!」
 異端仙人の炎がエステルを焼くよりも早く、エステルの水の精霊が、刃のごとき鋭い斬撃をはなって。
 敵は直撃を避けるべく身をよじったが、追いすがる水撃が、その脚を引き裂いた。
「どうせ倒す敵だよ。心の在り様なんて尋ねたところで、死に様は変わらないさ」
 どこか諦観したような声が、膝をついた異端仙人の背後から響く。
 一見、どこにも姿は見えない。
 しかしそこには、『写経譜式魍魎防護衣(スートラ・モニタリングスーツ)』――いわゆる、ステルス型防弾スーツをまとった真梨木・言杷(呪言.txt・f36741)が、確かに存在していた。
「まあ、なんでもいいけどね。……報酬分は働かせてもらうよ」
 手にしていた超高圧自動釘打銃を装填し構えれば、声の位置からようやくその存在を見切ったらしい。
『きみのそのスーツもさることながら、身体は義体か……!』
 傷を負い、危機を予感しようとも、己の欲にまみれた男は対峙する者を値踏みすることをやめない。
 仙術をはなち、言杷を捕えようとする敵を冷めた橙の瞳で見据えて。
 物鬱げな雇われハッカーは、静かに引鉄を引いた。
「回ⅢⅡ回ⅢⅢⅡⅢ回──"えまためよき えまたいらは"」
 呪言と通信を受信・中継する五寸釘を媒介に、膨大な呪言のテキストデータがはなたれる。
 対象に生じるのは、『全能力の低下と、情報過多で生じる処理落ち』。
 全身に幾重にも釘を撃ちこまれた男は、己の身体が理解不能な力によって封じられていることを悟った。
 

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ティー・セツナ(サポート)
 「あ˝あ˝?悪ぃな、ちょっと…暴れさせてくれよ」

凶悪な顔の新米執事。という名のフットマン。
顔と口調の割には戦いは好きではない
好きではないが、得意ではある
何より執事になるため、仕事を全うするためにも、定期的に戦ってスッキリする必要がある

そのため戦いの場では率先して前に出る
基本はただひたすら殴り、暴れるのみ

誰かを守りながら戦うのも、執事の訓練になるかと
たまに守りながら敵を殴りつける

一通り暴れたら、無表情で感謝を
「すっきりいたしました、ありがとう御座います」


諏訪野・啓太郎(サポート)
『唯のろくでなしの旅烏ですよ。』
 スペースノイドのスターライダー×電脳魔術士、31歳の男です。
 普段の口調は「男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)」、負傷した仲間には「元気に(俺、~くん、~さん、だね、だよ、~かい?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!




 雇われハッカー(f36741)の放ったユーベルコードが、異端仙人『翠醒』の動きを封じ、場に縫い留めている。
 そも身を焼かれ、切り裂かれた脚の傷もあるのだ。
 敵の体力は着実に奪われており、今や形勢は猟兵に優位となっている。
 戦況を判じて、それまで控えていた眼光鋭い褐色の青年――ティー・セツナ(オウガブラッドの闇執事・f36272)が、独りごちた。
「敵の心情に想いめぐらせる気持ち、わかりますよ。自分も、戦いは好きではありませんから」
 本来は凶悪な顔と口調のティーであるが、戦いは好まない性分なのだ。
 だが、次の瞬間。
『ああ、今日はなんという日だろうか。きみも、きみも! 大人しくしてくれないか……!』
 異端仙人がなおも妖刀を手に眼を輝かせる様子を見やり、肩をすくめる。
(「――てめぇが不利でも欲望に忠実なのは、オブリビオンのなせる業だってのか?」)
 ならばティーも、その状況をありがたく活用させてもらうのみ。
 執事手袋をしかとはめ直すと、覇気を練り上げ、厳かに言った。
「早々に終えましょう」
 綺麗に整えた張りのある執事服をひるがえし、長身から繰り出す脚が重い一撃を叩きつける。
 『新米執事』という肩書にならっての、軽やかで何気ない動き。
 しかし、
 ――ゴガッ!
 眼にもとまらぬ速戦即決の蹴りは、異端仙人の身体を捉え、そのまま戦場である控室の床を大きく抉った。
 ティーは、戦いを好まない。
 好まないが、『得意ではある』のだ。
 そして。
 好まない事ではあっても、やむなしと考えた男――諏訪野・啓太郎(さすらいのライダー・f20403)が、もうひとり。
 本来であれば単身でガンガンに攻め抜いているところだが、今回は仲間の出方を伺って、落ちくぼんだ床の底を見据えていた。
 全身に強烈な一撃を受け、血を吐く異端の仙人と眼が合う。
『一体……わたしに何の恨みがあって、蒐集の邪魔をする……!』
 啓太郎は、腕にはめたサイコキャノンを確かめるよう触れると、愚問だとでもいった様子で、返した。
「恨みなんざない。俺は唯の、ろくでなしの旅烏だ」
 電脳ゴーグル越しに敵の状態を確認し、おそらく己の攻撃が決め手になるであろうことを確認する。
 かの仙人は、手にした妖刀を振るうことさえ難しいだろう。
(「つるむのは好まない。好まないが、必要があれば共闘もする」)
 『スーパークラッシャー』と呼ぶ腕の銃を構え、サイキックエネルギーを充填する。
「これでとどめだ、――決めるぜ!」
 啓太郎がはなった強烈な光は、抉られた床の底を焼き尽くし。
 後には、オブリビオンの塵ひとつ、残らなかった。
「……すっきりいたしました。ありがとう御座います」
 無表情で告げたティーの言葉は。
 主のいなくなった広大な控室に、とけて消えた。


 さて。
 主の居なくなった『戯台(ぎだい)』であるが、早々に新たな粋人が現れた。
 こたびの戦闘で破損したあれやこれやを見事な手際で修復すると、公演を絶やすことなく事なきを得た。
 今度の粋人は、根っからの舞台人であるらしい。
 演者たちの技もますます冴えわたり、評判も上々。
 以後、その舞台でおかしな事件が起こることは、二度となくなったという。
 
 

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2022年07月19日


挿絵イラスト