1
銀河帝国攻略戦⑲~絶えず歩み続ける者達

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#スペースシップワールド
🔒
#戦争
🔒
#銀河帝国攻略戦


0




「来たか」
 続々と集まってくる猟兵達をロートスが出迎える。
「単刀直入に言おう。ドクター・オロチ配下の突撃艇群が解放軍の船にワープしてくる。しかも、件のオロチウイルスを満載した状態でな」
 曰く、解放軍船へ一斉ワープさせた突撃艇を自爆させ、ウイルスで解放軍を抹殺しようというのがドクター・オロチの作戦のようだ。
「これらを発見し撃破、或いはワープを予測して撃破、といきたい所だが、現状では不可能だ」
 ではどうするのか。猟兵達の疑問に答えるように、ロートスは説明を続ける。
「先の戦いでウイルスのサンプルが入手できたと報告があった。現在、ミディア・スターゲイザーが古代宇宙船にスペースシップワールドの科学技術の粋を結集し、抗体作成の研究を進めている。だが、短期間に抗体を作成するのは不可能だろう。現に、『奇跡でも起こらない限り不可能だ』などと言う声も上がっている」
 そこで言葉を区切ったロートスがさも可笑しいとばかりに嗤う。
「奇跡?奇跡だと?笑わせる、そんなものは存在せん!世界を動かすのは常にヒトの意思と行動だ!奇跡などその結果にすぎん!考えろ、行動しろ、絶えず歩み続けろ!ここの連中には出来ず、俺たち猟兵にしか出来ぬこととはなんだ!?」
 ユーベルコード。ロートスの問いにどこからかそんな声が上がった。そして、それこそが答えだ。
「そうだ。俺達にはユーベルコードがある。未完成の抗体を接種した上で、ウイルスに感染しユーベルコードで耐え続け、抗体の進化を促すのも良いだろう。或いはユーベルコードを駆使してウイルスの解析を進めるという手もある。抗体さえ完成すれば、突撃艇が攻めてきても被害は0に出来る」
 一呼吸の間を置き、ロートスは高らかに宣言する。
「手段は問わん!お前達の持てる全ての力を駆使してミディア達の手助けをしろ!」


Chariot
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 chariotです。戦況は目まぐるしく動いておりますが、今回は戦闘ではなく、抗体作成のお手伝いとなります。
 判定の内容は大まかな指針ですので、あまり内容にとらわれず、自由な発想でいきましょう。

 ミディアはその辺を駆け回ってますので、タイミングが合えばお話しすることも出来るかもしれません。

 それでは皆さんのアイデア溢れるプレイングをお待ちしております。
20




第1章 冒険 『オロチウイルスの抗体を開発せよ!』

POW   :    オロチウイルスを摂取し、未完成の抗体とユーベルコードを駆使し、全力で耐え抜く事で抗体のヒントを得ます

SPD   :    圧倒的処理速度で演算を行なったり、肉眼では確認できないウイルスの動きを見切り、その特性を導き出します

WIZ   :    集積された膨大な情報を高速処理するなど、ユーベルコードを利用して開発に貢献する

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

烏丸・都留
元々私の艦体は生体型で、群体型宇宙生物を遺伝子から強化調整し各戦術ユニット(20m角)として創造、それらを数千にも及ぶ戦術ユニットを統合管理し一つの艦体としたのです。

その数千のユニットを使い情報処理を高速に行いつつ、メンテナンスユニット内に私のデコイをしこんだアクティブデコイとリレイユニットで閉じた生体ネットワークを構成。そこにオロチウイルスを誘い込み、解析と駆除を行います。

保険として、私のUC「サモンズ・ナチュラルプレデターズ
」を行使します。これは、「いま戦っている対象に有効な【数の逆相剋となる天敵】(形状は毎回変わる)が召喚される。」というものなので、最悪でも駆除はできるかと思われます。


アーサー・ツヴァイク
※協力アドリブ大歓迎

…俺は正直言ってバカだからよ…
頭で考えるのはやめだ。

武器も使わねー、使うのは…俺の拳一つで充分だぜ!
使うユーベルコードは【プロミネンス・インパクト】だ。俺の全力を超えた全力を聖痕に集めて、高熱を生み出す…俺の全身を炎が包んでも止めねえぜ!
何が有効なのかはさっぱりわからねえが、とりあえず熱に強いか弱いかは分かるだろ?
さあ、ウィルスさんよ…俺と灼熱地獄で我慢比べだぜ!


テラ・ウィンディア
…どうしよう…超怖い!だが…おれは竜騎士だっ
それに(虫は苦手だけど)森に生きるエルフだ!

トリニティエンハンスで防御全力強化!
更に消化に良いおじやと野菜スープ
更に氷水にお布団用意!

病気って凄く怖いって聞いた!だけどおれは負けないぞ!(ウィルス接種)

ふぎゅううううう…!!(ばたり…高熱出る

ま、負けないぞ…!(お布団潜り込み勇気!

戦闘知識の常に体調を整える呼吸法で気を落ち付かせ

おじやもぐもぐ
しっかりと毛布被って熱い中体を温め
少しずつ暖かい白湯(若干塩分を入れて脱水症状対策)をこくこく

後はもう気合…根性病は気から!

あ、誰かが手を握ってくれるなら頑張れる(居るならシルがいいな

おれは負けないぞ…病に!!!


フィロメーラ・アステール
「ヒトの意思と行動の結果こそが奇跡、か……」
幸運の流れ星を自称するあたしとしては心に来るぜ!
が、同時にしっくりくる気持ちもある!
うむうむ、あたしはそういうのを応援したくて頑張っているに違いない!

……応援してるのはあたしだけじゃないぞ!
【星の遊び場】を発動だ!
【第六感】を通じて霊的チャンネルを開き、お星様に【祈り】を捧げて交信する!
この世界を何億年も見守ってきた宇宙の英知よ、みんなに力を貸してくれー!

こうして呼び寄せた浄化属性の雨のしずくが、ウイルスを無力化するための手助けになる! ……はず!
どういう形の手助けになるかはお星様のご機嫌次第だけどな!
みんなの頑張りを応援したい気持ちは一緒のはずだ!


ラザロ・マリーノ
【POW】
今まで色々やってきたが、薬の実験台は初めてだなぁ。
まあ、四の五の言ってられる状況でもねぇ。ドーンとやってくれ。

【覚悟】を決めて、UC「生命の螺旋」で超再生状態になる。
さらに【オーラ防御】で【時間稼ぎ】をするぜ。

切った張ったは得意なんだが、ウィルスが相手じゃ俺ができるのこの程度か。
やっぱり、殴ったら死ぬ相手の方が気が楽だぜ。

※アドリブ歓迎




 猟兵達が案内されたのはオロチウイルスの研究が行われている船の一画。広さは十分にあり、ユーベルコードの使用に問題はなさそうだ。区画の隅では、無数の機材が設置されており、この区画の担当である研究スタッフが解析データの精査や記録を行うために詰めている。
「主任、準備できました!」
「では被験者の方はこちらへ。これより、抗体とウイルスの投与を行います」
 主任と呼ばれた中年の男に促され、被験者となる猟兵達は用意された椅子に座り、それぞれ抗体とウイルスの投与を受ける。

 この区画における、対オロチウイルスの抗体研究が始まった。


「どうしよう…超怖い!だが…おれは竜騎士だっ!それに森に生きるエルフだ!」
 虫は苦手だけど、と心のなかで付け足しながらも自らにそう言い聞かせ、気丈に振舞うのはテラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)である。
 ある意味で、もっとも準備万端だったのは彼女くらいだろう。何故なら、氷水に布団、更には消化に良いおじやと野菜スープを持参していたからだ。
 あたりにおじやとスープの良い匂いが漂う。
「主任!凄く、すっごく美味しそうな匂いがします!」
「言うな!お腹が空いてくるだろ!?」
 投与を終え、区画の隅に移動したスタッフたちが解析結果やモニターを確認しながら声をあげる。恐らく、抗体の研究に集中していてろくに食事もとっていないのだろう。
「ふぎゅううううう…!!」
 しかし、テラは襲い来る悪寒と高熱のせいか、スタッフたちの喧騒に気付かず、自らが用意した布団へ倒れこむ。
「ま、負けないぞ…!」
 彼女は体調を整える呼吸法と共に、防御特化で発動したトリニティエンハンスで症状の緩和を図りつつ、モゾモゾと動きながら布団を被る。そして、おじやとスープをもぐもぐと食べ始めた。
「主任、結論から言ってお腹が空きました!」
「無心!無心で解析に集中するんだ!」
 再び始まる喧騒には気付かず、彼女は気合いをいれ、布団のなかで丸くなるのだった。


 ウイルスが投与された途端に、アーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)とラザロ・マリーノ(竜派ドラゴニアンのバーバリアン・f10809)の体に悪寒が走り、力が入りづらくなってきた。
 だが、彼等はそれに屈することなく、拳を握る。
「今まで色々やってきたが、薬の実験台は初めてだなぁ。切った張ったは得意なんだが、ウィルスが相手じゃ俺ができるのこの程度か。やっぱり、殴ったら死ぬ相手の方が気が楽だぜ」
 ラザロがそうこぼすと、アーサーがそれに同意する。
「俺は正直言ってバカだからよ……。頭で考えるのはやめだ。武器も使わねー、使うのは…俺の拳一つで充分だぜ!」
 そう言うや否やアーサーはプロミネンス・インパクトを発動する。すると彼の拳に刻まれた聖痕に膨大なエネルギーが集まり、高熱を発する。
「さあ、ウィルスさんよ…俺と灼熱地獄で我慢比べだぜ!」
「俺も負けられないな!」
 アーサーに対抗するようにラザロも生命の螺旋を発動し、超再生状態となり、さらにオーラを纏うことでウイルスの侵攻に抗う。
「凄い!ラザロさんのバイタル、安定しています!」
「アーサーさんの熱エネルギーで室温が上昇!そのお陰か、バイタルに乱れの見えた方々が安定し始めています!」
 スタッフ席が先程とは異なる喧騒に包まれ、慌ただしい動きが生まれる。
「「まだまだァ!」」
 気合いの入った二人の声が重なる。
「主任!室温的にも絵面的にも暑いです!」
「我慢しろ!バイタルが安定している以上、彼等が最優先だ!」
 主任は部下を叱責しつつも、事実なので否定はしなかった。
 区画内は更なる熱気に包まれ、解析と研究は続く。


「私の方で取りまとめた解析データです。確認をお願いします」
 そう言うと、烏丸・都留(ヤドリガミの戦艦傭兵ナース・f12904)はスタッフ席へ自らが解析したデータを転送した。
「有難うございます。確認しますね」
 データを受け取ったスタッフがその内容に目を通し始めるがその顔が徐々にひきつり始めた。
「しゅ、主任!」
「今度はどうしたァ!」
「烏丸さんからちょっと正気を疑うレベルの解析データが送られてきました!」
 データ量を確認する主任の目が徐々に遠くなったのは気のせいだろうか。
 だが、これらのデータは紛れもなく本物である。彼女の本体たる戦艦に搭載された無数の生体ユニットを使い、閉じたネットワークを形成した上で、オロチウイルスを誘い込み、サモンズ・ナチュラルプレデターズによって召喚された逆相剋となる天敵に駆除を行わせながら超高速の演算を行った結果である。
「現在も解析中ですので、データが纏まり次第、再度転送しますね」
 都留のその言葉を聞いた主任はモニターから顔をあげ、先程のスタッフへ声をかける。
「じゃあ、それ君の宿題な!」
 スタッフの抗議の声が上がるが、彼の表情はどこか虚ろな、良い笑顔だった。

「ヒトの意思と行動の結果こそが奇跡、か……」
 ここへ来る前に聞いた言葉を反芻するのは、フィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)だ。
「幸運の流れ星を自称するあたしとしては心に来るぜ!が、同時にしっくりくる気持ちもある!うむうむ、あたしはそういうのを応援したくて頑張っているに違いない!」
 というのも、彼女は他の猟兵達と異なり、被験者ではなく、仲間の応援、サポートのためにここへ来たのである。
 彼女は星の遊び場を発動し、第六感を通じて霊的チャンネルを開き、星々に祈りを捧げ、交信する。
「この世界を何億年も見守ってきた宇宙の英知よ、みんなに力を貸してくれー!」
 すると室内にポツポツと雨が降り始めた。浄化の力があるのか、ウイルスを接種した猟兵達の症状が和らぎ、体が軽くなる。
 慌てたのはスタッフたちである。
「主任!室内なのに雨が!」
「き、機材を守れぇぇぇぇぇぇッ!」
 彼等は着ていた白衣や上着を急いで脱ぎ、機材にかける。
「主任!よく分かりませんが機材の性能が上がってます!それに疲労も軽くなりました。これで宿題がはかどります。やったー!」
 その言葉にスタッフたちから歓声が上がる。その様子をハラハラしながら見ていたフィロメーラはほっと胸を撫で下ろす。
「焦ったー!でも、結果オーライだな!」

「あ、私の処理速度も向上してますね」
 都留のその一言でスタッフたちが凍りついた。
「え、えっと、あたしいっぱい応援するから頑張れ!」
 フィロメーラの言葉に鼓舞されたのか、凍りついたスタッフたちが徐々に活気付く。
「どんとこいやぁぁぁぁぁぁぁぁッ!」
「ぶっ倒してやる!ぶっ倒してやるからな!」
 気合いをいれる者、モニターに向かって叫ぶ者、反応は様々だったが、猟兵達とスタッフの奮闘により、膨大な解析データを得ることに成功し、この区画における抗体研究はひとまずの終わりを迎えた。


 ミディアの元にレポートが届く。
「あ、あの区画のレポートですね。凄く気にはなっていたんですがなかなかタイミングが合わなかったんですよね」
 早速レポートに目を通す。そこには様々な仮定や検証結果が記載されていた。
 何れも他区画との比較検証が必要ではあるものの、総じて言えることは、被験者から採取、抽出した抗体が変化しており、その性能が向上しているということだった。
 そして、ミディアはレポートの文末をそっと撫で、研究に戻るのだった。

『彼等に共通していたのは、オロチウイルスという死に抗おうとする意志が非常に強かったことだ。研究者としてあるまじき考えだが、その意思こそ、オロチウイルスに抗する術なのではないだろうか』

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月16日


挿絵イラスト