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【サポート優先】川を上って飯食って、大将軍の鼻明かせ!

#封神武侠界 #戦後

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#戦後


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 韓信大将軍。それは封神武侠界におけるオウガ・フォーミュラにも似た存在。
 彼の登場により骸の月は第二段階と呼べる状態に入った。それはおおむね猟兵に優位と言える状況だが、一つ明確な不利がある。それは一度受けた侵攻を帳消しにすることはできなくなったということ。
 果たしてそこまで計算ずくであったかは分からないが、韓信大将軍は新月を超えたころに姿を現し2月期における猟兵の猶予を奪い去った。国士無双の大将軍に果たしてこのまま先手を取られてしまうのか……。


「まぁ、そんなつもりはさらさらないのですけど」
 メル・メドレイサ(蕩けるウサメイド・f25476)は集まった猟兵たちにミネラルウォーターを配る。
「韓信大将軍の出現と共に骸の月の仕様が変わりました。その関係で一度進行を受けるとそれはずっと傷跡として残ってしまうのです。というわけで」
 そう言ってメルは一枚の地図を出す。それはそこそこの長さの川と、その上流にある小さな集落。
「皆様、この川を上って村まで行ってご飯食べてきてください」
 なんで? という顔をする猟兵の前でメルは続ける。
「封神武侠界というのは実は結構なお祭り好きな世界で、いつも世界のどこかでお祭りが開かれているのです。今回はここにある小さな集落で、取れた冬野菜を用いた鍋祭りがおこなわれているのです。白菜、春菊、大根など……野菜ばかりのヘルシーなお鍋の他、レンコンと豚肉の煮物や羊肉しゃぶしゃぶなど肉ものもあります」
 それは確かに楽しそうではあるが、川上りの必要性はどこにあるのか。
「これは仙界の集落でして、熱いご馳走にありつく前に極寒の川を上って存分に体を冷やしておけということのようです。寒中水泳の苦行に耐えた者だけが鍋を食う権利があるという、まあ修行マニアの多い仙界らしい発想ですね」
 むしろそのマッチョイズムは人界っぽい気もするが、まあ肉体派の仙人だっているし気にするところではないだろう。
「上り方はその船をお前の手で漕いでいくのも感情の波をクロールで横切っていくのも自由ですが、飛んだりワープしたりはだめです。仙人だって基本飛べますしそれじゃ修行にならないので、冷たい水の中を震えながら上っていけということです」
 なお水の上を走るのはいいらしい。できるなら、ではあるが。
「上り切ったら鍋の時間です。お好きな鍋をお食べください」
 冷えた体が芯から温まる。その喜びは筆舌に尽くしがたいだろう。
 だが今や傷を消せない代わりにこちらが押し返されることもない。一度くらい敵の侵攻を許してもいいのでは? そう尋ねられるとメルが笑って答える。
「まあ確かにそうなのですが、回復できないダメージを負うのも余り気分がよくありません。それに韓信さん絶対『ここで奇襲かければ押し返せないだろ』とか考えてそうじゃないですか。それが鍋つつくだけでへし折られたらどんな気分でしょうね? あのイケメンのお顔が屈辱に歪むのとか見てみたいじゃないですか」
 全部想像でしかないが、彼女の脳内では既に韓信がぐぬぬ顔でorzポーズをとっている所が出来上がっているらしい。
「まあ、そういうわけでして、皆様いってらっしゃいませ。準備運動と水分補給は忘れずに」
 そう言ってメルはグリモアを起動し、猟兵たちを真冬の川へ送り出すのであった。


鳴声海矢
 こんにちは、鳴声海矢です。

 『注意!』
 今回は非常に特殊なシナリオとして、基本的にプレイングを各章ほぼ募集していません。
 17日16時までに終わらせるのを目的に、サポートフル活用、文字数最低限で執筆の予定です。
 プレイングを頂いてもリプレイは非常に短くなります。送る場合はご了承の上でお願いします。

 第一章では真冬の川を上っていただきます。修行および体を冷やすのが目的なので、泳ぐ他小さめの船で登る、水の上を走るなどなるべくキツそうな手段で川上りしてください。

 第二章では鍋祭りです。冬野菜や豚肉、羊肉、ミカンやイチゴなど冬のフルーツを用いた甘味もあります。

 それでは、よろしくお願いします。
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第1章 冒険 『江河滾滾』

POW   :    泳いだり水の上を歩いたりして渡る

SPD   :    舟や使い魔などに乗って渡る

WIZ   :    魔術や仙術を使って渡る

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

陽殿蘇・燐(サポート)
バーチャルキャラクターの寵姫×国民的スタア?いいえ、これでも(元)ラスボスな悪女NPCよ。
基本は高性能スマホを利用して、配信しつつの行動になるわね。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用するし、多少の怪我は厭わず積極的に行動するの。これでもバーチャルキャラクターだもの。
悪女たるもの、その行為は健全な世界あってこそなのよ。だから他の猟兵に迷惑をかける行為はないわ。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしない。配信垢BANされちゃう。
あとはおまかせ。よきに計らいなさい(思い出した悪女ムーブ)


キマフュ出身なので、トンチキでも適応していきます。


バルタン・ノーヴェ(サポート)
「ハーイ! ワタシがサポートに来た、バルタンデース!」
支援しマース! アドリブ連携歓迎デース!

普段の口調:片言口調で(ワタシ、アナタ、デス、マス、デスネ、デショーカ? デース!)
得意な技能:【奉仕・料理・掃除・裁縫・救助活動】と【一斉発射・焼却・武器受け・残像・カウンター・受け流し】デスネ!

荒事であれば武装を使用してクリアしマース!
移動中や探し物など、その他冒険なら適切な技能でくぐり抜けマース!
単独で進んでもOK、他の猟兵の方の補佐に回ってもOKデスヨー!

公開しているアイテムはどれを使っても大丈夫デース!
バルタンズのお小遣いも支払いマスので、心置きなくどうぞデース!
よろしくお願いしマース!



 封神武侠界は仙界、とある川の下流に猟兵たちは集まっていた。なんでも韓信大将軍の鼻を明かすため、全身全霊を持って川上りをしろという。
「ハーイ! ワタシがサポートに来た、バルタンデース!」
 そんな勢い込んできた白黒水着姿のバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)だが、目の前を流れる川を見ればその笑顔も凍り付く。何しろ仙界とはいえ季節がないわけではない。修行の場と指定されるだけあってここは十分に寒く、猟兵の身であってもそれは平然としていられるものではない。
「面白そうじゃない。これくらいの方が映えるというものだわ」
 その流れを見て陽殿蘇・燐(元悪女NPC・f33567)は不敵に笑う。何しろ(元)ラスボスな悪女NPCであり、今は常配信を心がける真正キマフュー民だ。その堂々たる悪女ぶり、そして配信根性の前にはこの程度の寒さなどどれほどのものか。
「ふ、ふふふ、こんな真冬にこの私の水泳シーンを拝めるのだから視聴者は幸運よね……でも念のため準備運動はしっかりしておこうかしら。ほら、視聴者がうかつに真似して溺れらたチャンネルの危機だし」
 なんか色々やって出来るだけ飛び込むのを遅らせようとしているように見えるのはさておいて、だが。
「と、ともあれ、暖かいお鍋のために、いきマース!」
 意を決しバルタンは飛び込んだ。そしてその瞬間、全身の計器がアラートを鳴らし始める。
「さささささ寒い、寒いでありマス! これ水着じゃなくて耐寒装備できたほうガガガガガ」
 なんかノイズのような声まで混じっているが、震えているせいで色々歪んで聞こえるのだろう。
 それを見て燐も二の足を踏むが、流石にそろそろ遅延行為も限界だ。意を決して川に飛び込む燐。
「さ、さむ! ……くない! 大丈夫! なんてったって私は悪女NPC(ラスボス)! バステ耐性くらい完備していて当然よ!」
 めっちゃ声が震えているが、その強がりぶりがむしろかわいいと視聴者数はうなぎのぼり。ラスボスとしてそれでいいのかはさておいてになるが、【グッドナイス・ブレイヴァー】の効果で速く泳げるようになっているので結果的はオーライだろう。
 そうして徐々にパワーアップして泳いでいく燐を見てバルタンは思いつく。そうだ、ユーベルコードを使えばいいのだ。飛ぶなとは言われているが、UC禁止とは一切言われていない。
 この川を越えていくのにふさわしいUC、それは。
「骸式兵装展開、朱の番!」
 一瞬にして水着から海賊風な姿に着替えたバルタンが剣を振ると、何と川の下流から大津波が現れた。【模倣様式・木阿弥大津波】の津波は川を飲み込むように逆流し、そこにバルタン、そして燐まで飲み込んで上流に運んでいく。
「や、やりました! これで一気にサーモンランデース!」
「寒中水泳の次は川サーフィン? あなた中々配信わかってるわね」
 いつの間にかバルタンをゲスト扱いし、燐の配信もさらに人気上昇。こうして極寒の川に叩き込まれた女性二人は、過酷な環境さえ自らのものとして目的を果たしていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

杼糸・絡新婦(サポート)
関西弁口調。
とある忍者が使っていた武器・鋼糸【絡新婦】のヤドリガミ。
白い女物の着物を着用しているが、
名前沿った姿なだけで、オネエとかではなく中身はれっきとした男。

子供や親子中心に一般人には愛想よく接するが、
敵とみなしたら容赦なく叩く。
日常でも戦場でも自分のペースを崩さず、
フェイントや挑発、相手の動きを拘束するように阻害したり、
あえて誘い出してこちらに攻撃を仕向け、
自他へのすきを作り出したりする、戦闘スタイル。
また使えるものはなんでも使う。
元の持ち主の影響で、忍者らしい動きも見せる。

所持する黒い狩衣を着た狐獣人の姿をしたからくり人形は、
かつての主人が作ったものを模したもの、名前はサイギョウ。


忠克・慎也(サポート)
どんな状況でも、出来ることをするまでだ。

一人称は俺、二人称はアンタ、多人称はアンタたち
黒スーツ姿がデフォルト、対人関係も常識ある方だと思うが、
メイン武器の大挟を始め、サブ武器の拳銃やワイヤー、グレネート弾を駆使する、暗殺者みたいなものだ。

前に出るよりも、裏方…潜入や現場の調査を好んでる。
隙あらば飴玉を齧ってることもあるが、交戦状態など命のやり取りになった場合は、趣好品は封印だ。
仕事とそうでない時は、はっきり分けたいからな。

必要があれば『咎人の牢晶』や『レプリカクラフト』で罠を仕掛けたり、
状況に応じて『獣狩りの銃声』でアシストしよう。

アドリブOK、成功のためなら多少の危険は厭わない。
宜しく頼む。



 真冬の封神武侠界に流れる極寒の川。仙人たちも何も伊達や酔狂でここを上れと言っているわけではない。これは修行の一環でありゴールに待つ褒美の味わいをより高めるもの。そして曲がりなりにもこれは祭りの一環であるが故、儀式的な意味合いも多少なりともあるのだ。
 だが、そこにどんな意味が込められていようと忠克・慎也(うつつを彷徨う猟犬・f21505)の姿勢は揺らがない。
「どんな状況でも、出来ることをするまでだ」
 出来ることをする、ただそれだけ。猟兵としてここに立ったからには依頼を完遂するのだと、彼は普段通りのことをする。
 軽く川の水に手を入れ、あるいは石を投げ込み深さや速さ、冷たさを計る。闇雲に突っ込んでもいい結果は得られない。まずは現場の調査をしてからというのはここでもゆるぎなかった。
「困ったわぁ、あんま服脱ぎたくないんやけど」
 その姿を見ながら、杼糸・絡新婦(繰るモノ・f01494)はため息をつく。彼は女性的な外見で女物の着物を着ているが、れっきとした男である。しかしその戦闘スタイルなども相まって服を脱ぐのは余り好ましいことではなく、かといって着物で水に飛び込みたくもない。
 どうすべきか考える絡新婦の前で、じっと川を調べていた慎也が立ち上がる。
「冷たいし流れはある。正直、俺も入りたいとは思わないな。だが川幅は馬鹿みたいに広いわけじゃない」
 対岸はさほど遠くない。あるいは猟兵の力をもってすれば、一足飛びに飛び越えられる程度の幅と言えるだろう。ここで付けられてた条件を二人は思い出す。
「飛ぶな……とは言われてるけど、水の上歩くんはかまへん言うてたわな?」
「ああ、出来るなら、だがな」
 ふむ、と考える絡新婦。そして
「よし、行ける。鋼糸【絡新婦】いざ、参るてな」
 絡新婦は自らの本体である『鋼糸【絡新婦】』を大量に複製、それを網のようにして川の上に渡し、その上を歩き始めた。
「足が切れんようにさえ気を付ければ、これで水の上も歩けるやろ」
 ゆっくりとその上を歩き、鋼糸が切れればそこにまた複製を足して進む絡新婦。それに慎也も続く。
「器用なものだな。俺が複製できるのは鋏だけだ。だが……」
 慎也はフック付きワイヤー『Spear shooter』を射出、鋼糸に絡め骨のようにすることで足場の網の強度を増していく。
「こういう裏方役の方が好みだ。主役はあんたに譲るよ」
 細い糸に丈夫なワイヤーを通して確たる足場にし、絡新婦が自在に動かせる糸でそれをうまく運び、必要に応じて回収させては慎也がまた射出し新たな足場を確たるものにする。
「ご苦労さんやな。後で飴ちゃん食べる?」
「有難い。貰っとく」
 絡新婦にとっての常套句が慎也にとっては有り難い申し出。祭りの主菜までを飴で紛らわせつつ、二人は川の上を歩いて上っていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 日常 『日々祭々』

POW   :    お肉とかがっつり食べよう!

SPD   :    お酒やジュースを飲もう!

WIZ   :    甘味もお忘れなく!

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ミーヤ・ロロルド(サポート)
『ご飯をくれる人には、悪い人はいないのにゃ!』
楽しいお祭りやイベント、面白そうな所に野生の勘発動させてくるのにゃ!
UCは、ショータイムの方が使うのが多いのにゃ。でもおやつのUCも使ってみたいのにゃ。
戦いの時は得意のSPDで、ジャンプや早業で、相手を翻弄させる戦い方が好きなのにゃよ。

口調だけど、基本は文末に「にゃ」が多いのにゃ。たまににゃよとか、にゃんねとかを使うのにゃ。

食べるの大好きにゃ! 食べるシナリオなら、大食い使って、沢山食べたいのにゃ♪ でも、極端に辛すぎたり、見るからに虫とかゲテモノは……泣いちゃうのにゃ。
皆と楽しく参加できると嬉しいのにゃ☆

※アドリブ、絡み大歓迎♪ エッチはNGで。


ヴィヴィ・ジーヴ(サポート)
キマイラの力持ち×精霊術士、15歳の女。
名前はヴィヴィ、一人称は自分の名前でビビ。表記はどちらでも。

服の下はフクロウ。
腕はハーピー(鳥の羽)、器用な作業は少しだけ苦手。
「あまりお手手は見ないでね、女の子の秘密よ。」

《力持ち》
素早いの、苦手。お目目くらくらする。一撃ドーン、が得意よ。

《精霊術士》
困った時は精霊さんに聞く!

《好き》
美味しいもの、食べる事、大好き!
あとね、ビビ、空中浮遊でふよふよするの好きよ。

◆日常
興味の引かれるまま、直観で動く。
力仕事は任せて!
ひとりでのんびりも、精霊さんとお話しながらも、好き。
美味しいごはん、綺麗なお花、好き!
頭を使う事は苦手なの。誰か教えてくださいな。



 冷たい川を上った先にあったのは、この地で修行をする仙人たちが集まり作った集落。もしかしたら住むための場所というより、共同合宿所のようなところなのかもしれない。
 ともあれ、川を上ってここにやってきた猟兵を出迎えるのは火にかけられて湯気を立てる大量の鍋。
 そのどれもから良い香りが立ち上り、中を覗けば白菜や大根、春菊などの冬野菜が煮えている。
「ご飯をくれる人には、悪い人はいないのにゃ!」
 その光景に、ミーヤ・ロロルド(にゃんにゃん元気っ娘・f13185)は寒さも忘れ一直線に飛びついた。まず一杯貰うのは、白菜と薄切り豚肉を煮込んだもの。単純なものだが、ただそれだけで双方からうまみが溶け出し体が温まる。
「ふにゃあ……とろけるにゃあ……」
 その温かさだけで凍てついた心身が溶けていきそうな程。ミーヤのその姿を見て、やや興奮気味に前に出る者がまた一人。
「美味しいもの、食べる事、大好き!」
 ヴィヴィ・ジーヴ(いつも誰かのお手伝い・f22502)も普段ののんびりした調子から一転、良い匂いにつられ鍋を覗き込んだ。
 どれもこれもおいしそうだが、彼女が選んだのは蓮根と豚スペアリブのスープだ。たっぷり入ったショウガが体を温め、寒空の中でも動く活力を与えてくれる。
「にゃ、そっちもおいしそうなのにゃ!」
 それを見つけたミーヤがヴィヴィの器を覗き込み、そこから肉を一つ取る。
「うーん、やっぱりおいしいのにゃ! お礼にこれたべるかにゃ?」
「あ、うん、たべる、の……おいしい!」
 勝手にとって勝手に渡すミーヤだが、ヴィヴィもそれに悪い気はしないようでお互いの食べているものを交換する。
 別のおかわりはたくさんあるのだしただ食べるだけならそっちからとればいいのだが、こうやって分けて取って大勢で食べることで心も温まり、お互いの距離も近くなるのだ。
「きっと他にもおいしいものがあるにゃ、一緒に探すにゃ!」
「うん、たくさん、どーんて、するよ」
 そのまま各鍋を回り食べ歩きを始めるミーヤとヴィヴィ。同じ釜ならぬ同じ鍋の飯を食った中として、二人は鍋祭りをともに楽しむのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

死絡・送
アドリブ絡み共闘OK
POW
「やはり中華と言えば火鍋だな、羊肉盛りだくさんで食うぜ」
羊肉などの持ち込んだ食材で、自分で火鍋を作り料理して食う。
ただひたすらに羊肉で火鍋を食う、肉が切れたら追加してしゃぶしゃぶのように羊肉を食う。
食いたい者が他にもいれば軽く注意してから喜んで振舞う。
と基本一人の火鍋パーティーを行う。
激痛耐性と気合いを組み合わせて完食を目指す。



 この鍋は極寒の川を乗り越えた修行者の体を温めるためのものである。そのため熱いこと、そしてエネルギーになることが何よりも大事であった。
「やはり中華と言えば火鍋だな、羊肉盛りだくさんで食うぜ」
 以前封神武侠界某所で食べて以降すっかり本格火鍋の虜になっていると思しき死絡・送(ノーブルバット・f00528)は、わざわざ自分で材料を持ち込んでまで激辛火鍋を作り始めた。
 そうしてただひたすらに羊肉を火鍋で食い続ける送。顔を上気させながら一心不乱に激辛を喰らうさまはそれはそれで何かの修行の様。とはいえそんな勢いで食べていては、持ち込んだ肉は早々に切れてしまう。
 だがここは修行者集う場所。当然大食いの者も多い故に、具材のおかわりはそこかしこに用意されていた。羊肉しゃぶしゃぶは実は中華ではかなりメジャーな鍋料理。そこから少々肉を失敬し、激辛しゃぶしゃぶを食い続ける送。
 そのストイックなまでの一人鍋ぶりがかえって注目を集めるのか時折つつきに来るものがいるが、追い返すことはなく軽く注意を促してから食べさせる。流石に生粋の封神武侠界民なだけあり、辛さにやられることなく食べていく修行者たち。
 そのまま辛さと痛さに気合で耐えつつ、スープまで完飲。真冬の屋外ということも忘れる程に汗をかきながら周りを見回せば、他の川を上って来た猟兵たちもめいめいに暖を取っているのが見える。
 さあ来るがいい韓信大将軍。貴様を平らげるなど鍋を食うより簡単だ。猟兵とこの地に生きる修行者たちの姿は、新たな敵にそう告げているようですらあった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年02月17日


挿絵イラスト