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銀河帝国攻略戦⑰~悪辣なる兵器の咆哮

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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 解放軍の再来として、快進撃を続けている戦艦のレーダーに反応が灯る。
「敵影補足!」
「帝国軍にしては数が少ないな……? こんな場所に族でもでたのか?」
 解析班は即座に敵戦艦の外観をスクリーンに映し出した。
「なんだ? あの船は……?」
 それは狂気の造形。
 苦痛に喘ぐ人間の顔をかき集めたかのような、鉄の塊。
「――何か聞こえ」

 そこにいた人間は、全員発狂した。


「皆さま、スペースシップワールドの状況は聞き及んでいると思うわ」
 グリモアゲートに集った猟兵たちへ、揚羽・王子(今日は昨日の夢を見て・f02885)は今回の予知を告げる。
「トラウマを見せる装置を破壊した矢先に、また精神攻撃よ。それは精神破壊兵器『アゴニーフェイス』と言うの」
 精神破壊の単語に、猟兵たちはざわめいた。
「悪趣味な見た目をしていてね、苦痛に喘ぐ人間の顔のような造形の戦艦よ」
 王子は気を落としたように溜め息をつく。
「でも、攻撃はもっと悪趣味なの……。特殊加工したサイキッカーの脳を使って、精神を破壊する悲鳴をテレパシーで送りつけるの。その脳は、使い捨てよ。そして無力化した戦艦を破壊していくの」
 老婆は見たくないと言うように目を閉じる。
「サイキッカーの脳が必要な分、攻撃回数は限られるの。これで解放軍が全滅することはないでしょうね。でも、大きな被害になるのは間違いないわ」
 王子は目を開き、顔を上げた。
「この兵器は、猟兵たちにも効果が及ぶわ。ただし、それは精神の破壊には及ばなかったの。このテレパシーを受けた猟兵は理性を失って、強制的に真の姿を暴かれるでしょうね。精神が破壊されるよりは、良いと思うわ。たとえどんな姿であってもよ」
 しばしの沈黙。それを破ったのも、また王子だった。
「『アゴニーフェイス』の艦隊は、敵を無力化するからでしょうね。最低限の護衛と、残敵掃討のための戦力しかいないわ。だから、頑張って兵器を破壊してくださいな」
 それとね、と王子は続ける。
「この攻撃の副作用なのかしら、真の姿が通常の姿から大きく外れていればいるほど、より強力な戦闘力を発揮する事ができるみたい」
 そして転移の準備がなされた。


ぷりんMk2
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

●目的
 『アゴニーフェイス』の撃破。

●ギミック
 ??の取得に関わらず、最初から真の姿になって戦うシナリオです。
 真の姿イラストの無い方は、プレイングに真の姿も記載をお願いします。
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第1章 集団戦 『タイプ・メデューサ』

POW   :    触手の一撃
単純で重い【液状触手】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    強化増殖
自身が戦闘で瀕死になると【(強化版)タイプ・メデューサ】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
WIZ   :    石化粘液
【液状の触手】から【石化粘液】を放ち、【石化】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

峰谷・恵
「外からの干渉有りでまだこれくらいか。まだまだ鍛え方が足りないか」

【真の姿】
髪が灰色に変色、黒い粒子で形成された鳥のような左翼、白い粒子で形成された蝙蝠のような右翼が背中から放出された力で形成される(まだ力不足のため真の姿はここまでの変態に留まる)


アゴニーフェイス周囲の敵をMCフォートとアームドフォートで撃破、射程内に複数入ったらフルバースト・マキシマムで一気に撃破。強化増殖を使われないようダメージを受けている敵は一気に倒し切る。
敵の攻撃は空間戦闘用ベルトを機動補助に使って回避(空中戦)。
敵が片付いたらアゴニーフェイスが壊れるまでMCフォートとアームドフォートを叩き込み続ける


セルマ・エンフィールド
・真の姿
肉体的な変化は左目が赤く染まるのみ
宇宙空間であっても燃え盛る炎と絶対零度の冷気を纏い、周囲にもそれを撒き散らす
マスケット銃を両手に一丁ずつ持ち、それぞれ炎と冷気を纏う弾丸を放つ
情けが消え、敵の排除のためなら手段を選ばなくなる

そういえば、この敵はかつて銀河帝国に捕まったブラックタールの慣れの果て、という話がありましたか……では、焼くのも凍らせるのも有効ですね、手早く始末しましょう。

炎と冷気の属性を纏う弾丸でただひたすらに薙ぎ倒す
近づいてくる敵はマスケットに付いた銃剣で貫き、そのまま至近からの射撃で仕留める
凍り付いた焼死体を量産しながら、アゴニーフェイスを破壊するまで止まらない


ホーラ・アイアンアーム
【POW使用】【アドリブ、絡み歓迎】
迷惑かけない様に頑張るけど、もし迷惑を掛けちゃったら皆ごめんなのだ。

■真の姿
拠点侵略型大型兵装形態。
火器を満載した武器コンテナ5基からなる巨大武器コンテナを左右に搭載。
大経口ビーム・キャノンと、巨大アームクロ―を装備。
移動はバーニアとスラスターで行う為、手足は無い。頭部も不要なのでない。

事前に【防具改造】で【空中戦】モードに変身しておくのだ。
【ジャンプ】と【ダッシュ】で飛び回りながら【範囲攻撃】で戦場を制圧していくのだ。
理性を失っても、機械化した体が自動的に【戦闘知識】と【見切り】で戦ってくれるはずなのだ。

出来るだけ、味方に被害が出ない様に配慮するのだ。


犬憑・転助
【真の姿】貪狼
全長10mほどの巨大な狼
全てを喰らい、引き裂き、噛み砕く
その巨体故に細かい事は出来ないが、おおざっぱに攻撃する


俺のユーベルコードは超嗅覚、キナ臭さだって嗅ぎ分ける

多数の的には咆哮し<殺気>を放って一瞬でも足止めした瞬間、爪で<範囲攻撃>し凪ぎ払う

敵の一番脆い部分を超嗅覚で嗅ぎ分け全力で噛みつく
そこが一番キナ臭ぇ……テメエの弱点だろう?

敵の攻撃対象を超嗅覚で先読みし仲間を<かばう>、自身が対象だったら回避
敵の不意討ちや逃走も感じとり先回りする
俺の鼻からは逃げられねーぜ?

状況が膠着したら頭良いキャラの指示に従う(またはそのキャラの作戦をフォローする)

アドリブ歓迎、他PCと絡み希望




 『アゴニーフェイス』艦隊内部へ転移された猟兵たちは即座に攻撃を開始した。
 猟兵が侵入したと気が付いた帝国兵が、すぐに特殊加工したサイキッカーの脳を『アゴニーフェイス』へセットし、その兵器を起動する。

「――――!!」

 脳に直接響く、テレパシーによる悲鳴。
 悲しさを、苦しさを、憎悪を、憐憫を、憤りを、不満を、妬みを。全てを煮込んだ、どろどろのスープを直接喉に流し込まれるような不快感!
 嫌!嫌!嫌!嫌!嫌!嫌!嫌!嫌!嫌!嫌!嫌!
 媒体にされたサイキッカーの苦悶の叫び。常ならば、聞いただけで精神が破壊されるのも当たり前なのだろう。
 それをまともにくらった猟兵たちも、己の精神が軋むのを感じる。
 ああ、しかし――しかし、自分は生きるために生まれたと身体が訴える。

 峰谷・恵(神葬騎・f03180)の漆黒の髪が灰色へと衰退する。背中から白い粒子と黒い粒子が放出され、暗黒の天使の左翼と純白の悪魔の右翼を形成する。
 神に滅びをもたらすために作られた身体が変化していく様子を、恵自身は不完全と評した。
「外からの干渉有りでもこれくらいか。まだまだ鍛え方が足りないか」

 セルマ・エンフィールド(終わらぬ冬・f06556)の温もりを纏った青い瞳が、凍えるような赤色に染まる。
 燃え盛る炎と絶対零度の冷気を纏い、周囲にそれが散らばっても気にも留めない。
 目の前の敵、タイプ・メデューサはかつて銀河帝国に捕まったブラックタールが改造された果ての姿だと聞いた気がする。
「では、焼くのも凍らせるのも有効ですね『手早く始末しましょう』」
 彼女はただ、殲滅するための機構となった。

 ホーラ・アイアンアーム(失ったからこそ得られる力・f13693)の身体が、変形する。
「迷惑かけない様に頑張るけど、もし迷惑を掛けちゃったら皆ごめんなのだ」
 巨大武器コンテナが左右で10基、大経口ビーム・キャノンと巨大なアームクローを搭載したそれは、血も肉も、頭部すらもなく。それは既に『肉体』とは呼べるものではない。
 ――拠点侵略型大型兵装形態。
 サイボーグであった彼女は兵器と化した。

 犬憑・転助(孤狼の侍・f06830)の肉体が膨張し、全長10メートルにも及ぶ巨大な狼へと変化する。
 それは全てのものを喰らい、引き裂き、かみ砕く。呪われた貪欲の獣。
 転助であった獣は殺気を振りまくように咆哮を上げた。


 殺気の籠った咆哮に、タイプ・メデューサたちの動きが一瞬止まる。その気迫に押され、動けなくなったのだ。
 その刹那、転助の脇を掠めるように数多の閃光が走る。恵の武装による一斉射撃だ。その火力に何体ものタイプ・メドゥーサが倒れる。
 辛うじて消滅しなかったタイプ・メドゥーサは、強化版の己を召喚すべくぷるぷると震える。だが、その動きに転助の嗅覚は鋭く反応する。
 彼の爪が瀕死のタイプ・メドゥーサを屠る。と、その爪に向かって弾丸が放たれる。予期せぬ方角からの攻撃、だが彼の超嗅覚は確かにその攻撃の臭いを補足したのだ。
 だから転助はそれを避けることができた、味方であるはずのセルマが放った炎と冷気を纏う弾丸を。それは、タイプ・メドゥーサの動きよりも転助の動きが目についたという理由だけで放たれたものだ。
 真の姿に変化したセルマは速く動く物を無差別に攻撃していた。凍り付いた赤色の瞳に感情は一切なく、ただひたすらに動くものをなぎ倒す。
 彼女の視界の中で動いたタイプ・メドゥーサは、例外なく凍り付いた焼死体と化している。そんな彼女の視界に、転助は映ってしまった。
 セルマが両手のマスケット銃から銃弾を放つ。転助は炎の銃弾を避け、冷気の銃弾を爪ではじく。はじくことには成功した、が銃弾に触れた爪にピシと音を立てて薄く氷が張る。
 まともに受けるわけにはいかないと判断した転助が、セルマの視界から逃れるために疾走する。道中のタイプ・メドゥーサを無視しても、彼はその巨躯故に視界から逃れることが出来ない。彼の通った後ろのタイプ・メドゥーサはやはり、凍り付いた焼死体になっていった。
 どうすれば逃れられるか、悲鳴の効果に加えて焦りの出た転助が考えても中々名案が浮かばない。その時、彼の背中に何かが乗った。恵だ。
 恵のアームドフォートから放たれた砲弾が、セルマの銃弾と空中で衝突して弾ける。
 ならば手数を増やそうと、セルマがクイックドロウで息もつかせぬ連続射撃を仕掛ける。
 恵も武装の一斉発射でそれを相殺する。
 このままでは味方同士での潰し合いが続いてしまう。と焦る転助の隣に、兵器が降ってきた。戦闘知識と食い違う状況に、分析をしていたホーラが行動に移ったのだ。
 ホーラは転助へ横からの体当たりを仕掛け、その巨躯を吹き飛ばす。それと同時に自身は反対方向へ跳躍する。
 同じくらいのスピードで遠ざかる二人のうち、どちらを追えばいいか。セルマに戸惑いが浮かんだ。その戸惑いは一瞬だったが、ホーラの次の手は決まっていたので十分な猶予となった。
 左右の武器コンテナを一基ずつ解放、複数のミサイルをそれぞれ異なるタイプ・メドゥーサへ向かって放つ。
 跳躍や吹き飛ばしよりも速い動きのミサイルが、バラバラにタイプ・メドゥーサへ推進する。
 いわば、誘導弾。
 ミサイルの動きを追って、セルマはタイプ・メドゥーサたちの中へ飛び込んでいく。

 なるべくゆっくり、歩くぐらいのスピードでホーラは『アゴニーフェイス』へ近付く。吹き飛んだ転助から離脱した恵も同様に。
 二人の攻撃が『アゴニーフェイス』に叩きこまれる。
 しかし、その兵器は思った以上の頑丈さで攻撃を耐えた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

レクシア・ノーレッド
「…喰う。喰らう。喰おう。お腹、すいた、ヨ?」

【POW】

真の姿

異形の2足歩行するエイリアン、目だけは琥珀色に光る。
鎌のような形をした腕・触手が背中や身体から複数本生え、それらは【解体侵食】で攻撃する能力を持つ。戦闘中にちぎられても増える。いくらでも。
さらに全身は【選択UC】で青白い高圧電流を纏っている。


自分が纏った電流や鎌のような腕を駆使し、片っ端から切り刻んで、電撃を浴びせて、倒していく。
ついでに「無詠唱の雷魔法」で電流を放射、命中した相手はUC【侵食/捕食】の効果で捕食する。

可能であればアゴニーフェイスも同様に捕食。取り込み、精神的ダメージを全て受けつつ消化・同化を試みる。


フィスト・フィズム
【アドリブ、絡みOK】
くぅううう…ウウウウ…!
ウォオオオン!!
そんなに見たいなら…いや、見たければ、見せてやろう!
私の姿を!
さあ、戦端を開こうではないか!!

【真の姿】
馬より一回りほどの大きさの白銀の鱗を持つドラゴン
皮膜状の翼に四足歩行
竜派である元の姿の面影は頭部のみ

【行動:POW】
変身と同時にトリニティ・エンハンスで火の魔力による攻撃力を増強。
【空中戦】+【ダッシュ】+【早業】で縦横無尽に飛び回りつつ、敵や一部の仲間のフレンドリーファイアを【見切り】+【第六感】+【戦闘知識】で捌ききる。
UC『竜神吼ゆる』による雷の大嵐を【属性攻撃】で叩きつけた後、【鎧無視攻撃】でひたすら殴り続けるよ。


眼健・一磨
(SPD)で行動。
「顎2フェイス……つまりケツ顎戦艦か」
それより今回は初っ端から真の姿か。
前にもなったことがあったけど、どんな姿だったかな……。
鬼魔の力を得たからといってワク●ンマンみたいな姿ではなかったと思うが、まぁ兎も角…。
【戦闘】
まぁ、艦隊戦ならやることは変わらん。
絶望の福音で少し先を見ながら、解放軍の移動砲台としてサイコガンで敵を撃滅。
敵艦が一隻なら破壊活動の為の工夫も限られる。
タイプ・メデューサを蜘蛛の糸で縛り、他の敵に叩き付けるとか敵艦に打ち付けるとか、そのままサイコガンで焼き払う。
牽制を兼ねて敵の混乱と攻撃が出来れば理想的。
時期外れの黒いサンタクロースは、敵を黄泉路に送るのさ。




「くぅううう……ウウウウ……!」
 『アゴニーフェイス』の叫びに、フィスト・フィズム(白銀の竜女・f00177)は苦しむ。精神への負荷よりも、変わっていく身体の軋みに喘ぐ。
「ウォオオオン!!」
 それは既に人よりも獣に近い声だった。
「そんなに見たいなら……いや、見たければ、見せてやろう!――私の姿を!」
 キラキラと光を反射する白銀の鱗をたたえた四つ足のドラゴン。ともすれば神の竜のような風貌で、彼女は敵を見据える。
「さあ、戦端を開こうではないか!!」

「……喰う。喰らう。喰おう」
 琥珀色の目だけがギラギラと輝く異形のエイリアン――元は愛らしい風貌のブラックタールだったレクシア・ノーレッド(ひとりうちゅうせんそう・f01101)だった――が、全身に青白い高圧電流を纏い呻く。
 鎌のような形の腕と触手がタイプ・メドゥーサに向かって伸び、かすっただけでそれらを切断していく。
「お腹、すいた、ヨ?」
 異形の頭がコテンと横に倒れ、琥珀色の瞳が一体のタイプ・メドゥーサを捉える。と、詠唱もなく雷魔法が発動し、レクシアは痺れた相手をぱくりと飲み込む。
「もっと、モット、食べタい」

「顎2フェイス……つまりケツ顎戦艦か」
 ちょっと呑気に構えた眼健・一磨(右腕にサイコガンを持つ男・f09431)だが、やはり実際に『アゴニーフェイス』の悲鳴を聞くと余裕は保てずに身体が変化していく。
 以前にも真の姿を解放したことはあったが、どんな姿になっていたのかは覚えていない。悲鳴の影響で理性が薄れていく今回も、きっとその姿を覚えることはないのだろう。

 完全にドラゴンになったフィストは、艦内を背中の翼で縦横無尽に飛び回る。タイプ・メドゥーサの放った石化粘液も彼女には届かず、一磨が突き飛ばしたタイプ・メドゥーサに命中して石化させる。
 そのまま一磨は石化したタイプ・メドゥーサに蜘蛛の糸をかけて、他のタイプ・メドゥーサへの攻撃道具として扱う。
「ゴォォオオオンー!!」
 炎の魔力を纏い攻撃力を増したフィストが咆哮すると、雷の大嵐が発生して辺りの敵をなぎ倒していく。
 近くにいた敵を捕食していたレクシアは、大嵐によって開かれた道の先に『アゴニーフェイス』を見た。
「食べタイ、あれモ、喰う……喰らウ!」
 レクシアは『アゴニーフェイス』に向かって電流を放射し、そのまま身体を変形させて捕食行動に出る。
 テレパシーの悲鳴をも貪るエイリアンは、それの消化を試みる。
 一方、レクシアが『アゴニーフェイス』を包んだことで、その作用が薄れた一磨は朧気ながら意識が覚醒する。
「これは、レクシアさんが勝つかケツ顎が勝つか、なのか?」
 ともかく、右腕のサイコガンのトリガーを心で引く。すると銃口から緋い大蛇が顕現し、辺りの敵を飲み込んでいく。その姿は蛇の神に似ていた。
 レクシアは悲鳴を上げる『アゴニーフェイス』を取り込もうと苦戦していたが、消化が無理そうだと諦めて近くにいたフィストに目くばせする。
 フィストが頷いたのを確認したレクシアは、素早く『アゴニーフェイス』から離れる。その兵器は消化液で周りが溶けているが、効果はまだ健在だ。
 その効果が再び振りまかれる前に、炎の魔力を最大限まで纏ったフィストの爪が、中心に置かれたカートリッジであるサイキッカーの脳を砕いた。

 真の姿が解けた猟兵たちは、連携して残りのタイプ・メドゥーサを葬った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月14日


挿絵イラスト