「行こう」
慌ただしい動きだ。
世界の命運をかけた戦いは、重要な局面を何度も迎え、それを為す猟兵達の行き来も当然激しい。
肆陸・ミサキ(狩られるモノ・f00415)は、そんな彼らを休ませてあげたいと思いつつ、しかしそうはいかない事実に言葉を噛み殺す。
そして、
「行こう、敵はドクター・オロチの配下アマルテア情報艦隊だ」
その船は特殊だ。と、ミサキは言う。
船に、リキッドコンピューターという宇宙屈指の情報処理性能を有し、その能力で、猟兵達への対抗策を打ち出してきたのだ。
船の中枢、そこに、粘性の液体に満たされた区画としてそれは存在している。
「今まで、みんなが戦った敵……一人一人がボスと呼ぶに相応しい力を持った敵を、強化した上で再現してくる」
それはリキッドコンピューターから産まれた液体存在。
侵入した時点で、それは現れるだろう。
「倒さなきゃならない」
船に転移で乗り込み、再現されたそれを倒して、その船を厄介なコンピューター事破壊する。
それが、今回の目標だ。
「僕が見たのは、ドクター・オロチの造り出した金属生命体だ。そいつは、僕たち猟兵のユーベルコードを解析、反射してくる、厄介な相手になる」
頼れる技が、時に牙を向く。
今回がそういう場面、ということか。
「行こう、僕らしかいない」
再度言って、ミサキは猟兵達を促した。
ぴょんぴょん跳び鯉丸
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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戦争シナリオです。
乗り込んでボスを倒して船を破壊してやったー!
ってします。
がんばりましょう。
第1章 ボス戦
『アナリシス』
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POW : アナライズ&コードテイカー
【ダメージのない解析ビーム 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【対象のユーベルコードを借用した攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : カウンターコード
【近くで使われたユーベルコードを解析する事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【そのユーベルコードのコピーを使用する事】で攻撃する。
WIZ : ミラーフォーム
対象の攻撃を軽減する【対象と鏡映しの姿(ミラーフォーム) 】に変身しつつ、【対象が所持するユーベルコードを借用する事】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠鏡繰・くるる」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
突入する。
猟兵達は、転移で送られた体が、しっかりとした世界に固定されるのを感じた。
ーー船の中だ。
無機質な光景に、そう理解する。
そして、突入と同時、目の前に形作られるものがあった。
「……」
オブリビオンだ。
説明にあった、敵、なのだろう。
戦闘は、ここより開始される。
メーティオル・スター
アドリブとか連携とか大歓迎です!
真似が得意っていうか、真似しかしないオブリビオンか。
そのくせ、放っておいても無害化できないのがちょっと厄介だよね。
やりづらいけど、相手は一人。
複数人で攻撃を合わせれば、きっと捌ききれないはずだよ!
今回はSPDで勝負。
自分から攻撃は仕掛けないで様子を見ながら、距離をあけて相手の背後に回り続けるようにするよ。
そして味方が攻撃したら、その攻撃にタイミングを合わせて射撃!
これを繰り返す!
意識の外からくる攻撃なら、うまくコピーできない!…はず!…めいびー。
この作戦で大事なのはチームプレー。
とにかくオレが目立たないようにしないと…え、卑怯?
それは言いっこなしってことで。
蜂蜜院・紫髪
心情:
情報というのは実に厄介な物、残しておけば必ずや禍根が残ろう。
今も儂らについて何か集められておれば適わん。
それに確か予知の中に捕まっている者がいるとの事じゃったな。
位置を知っていそうじゃのぅ…さぁ帝国よ。情報戦じゃ。
戦闘:護衛人形を盾に狐火で戦います。怪我人が出れば【癒しの狐火】で回復
前衛が居れば中衛として隙をサポート
下記条件は無理せず行います
【アナライズ&コードテイカー】護衛人形で【かばう】ことで不発を狙います
【ミラーフォーム】反転した姿である事を【見切り】【カウンター】を狙います
【カウンターコード】護衛人形で【オーラ防御】【武器受け】【かばう】し、【厄受人形】【呪詛返し】を狙います
シャルロット・リシュフォー
私の姿を真似る気ですの?
いくら姿を真似たところで、私の想いは……心はコピーできないですぅ!
勢いよく切り込んで、
【ハーモニックワールド】で敵金属生命体を攻撃するです
私の使えるユーベルコードの中で一番の大技……
これでもコピーされてしまうでしょうけど、せめて相手の処理に少しでも負荷をかけられれば!
「何より、コピーしただけの歌が相手の魂に響くことはないです!」
「私の『魂の歌』を聞きなさいですっ!」
私の技で動きを止められれば、味方が攻撃を当てやすくなるはず……
一歩も引きませんよ!
【アドリブ絡み歓迎】
アロンソ・ピノ
技を真似されるってんなら、どんな技使おうが関係無い状況に追い込んじまえば良いんだろ?
攻めて攻めてぶっ壊す。向こうには防衛しなきゃならんもんがあるなら守らなきゃならん分向こうが不利だ。
ついでに、オレより上手く闘えるもんなら闘ってみやがれ。春夏秋冬流は甘かねえべ。
POW判定で行く。元からそれしか無いが。
春風で鞭の如く、とにかくそのコンピューター毎ぶった斬りまくる。
あ、一回春風使ったら指で刀身折らないと鞘に仕舞えないし速度出ないんでよろしく。後気合入れたい時には上半身脱ぐぞ。バーバリアンだし。筋肉はそこそこある。
世の中全て事もなし、一太刀抜けばするりと終わる…とは行かねえが頑張るさ。
春夏秋冬、参る。
ベリル・モルガナイト
貴女が。何を。しよう。と
私の。できることも。することも。変わらない。わ
私は。盾
だから。守る。わ
私の。ユーベルコードは。守りの。力
コピー。されても。あまり。影響は。大きく。ない。はず
前に。前に
他の方の。ユーベルコードを。コピーした。攻撃を。私が
【かばう】と。【武器受け】で。受け止めて。いくわ
私。が。こうすれば。他の人たちは。攻撃に。専念。できる。はず。よ
【アドリブ、他の方との絡みは歓迎】
橘・焔
○心情
古い映画で似たようなヤツ観たけど、溶鉱炉はないよね?
…よし、腹括ってぶっ倒す!
【SPD】
転送後、敵を視認したら戦闘態勢へ
「…ようやくコイツを本来の“宇宙(ソラ)”で活躍させられるよ」
愛機を呼び出し、サッと身を翻して乗り込む
「…インフェルノ、バトルモード。さぁ、地獄を見せてやろう!」
愛機の加速力と小柄な自分には足りない機体の質量を乗せて敵を攻撃
相手の解析を受けた場合、マフラーをキュッと締め直しコピーされた同型マシン同士に挑む
「…へぇ、よく出来てる。良いねぇ、それじゃあ勝負!」
ハイスピードの激突を繰り返しつつ、一瞬のスキを狙ってアタック
「…ねぇ知ってる?コピーはオリジナルを超えられないって」
「ぶっ壊す」
アロンソ・ピノ(一花咲かせに・f07826)が行く。
前へ、実体化したアナリシスに相対した。
腰に指す剣、その柄に手を掛けて握り、引き抜くと同時に振り抜く。
「真似てみな」
刃がしなった。
それは、鞘から放たれる度に形を好きに変える、特殊な剣だ。
今回でいえばそれは鞭として、
「ーー!」
走る最中に加速する。
「真似されたって、そんなこと関係ないくらい攻め立てて追い込めば、それで終わりだろ」
攻めて、攻めて、コンピューターもろとも破壊する。
敵はリキッドコンピューターを破壊されるわけにはいかないはずだ。故に、それを守るべくした行動を取ると予測できる。
そして、それは正解だ。
アナリシスは、後ろに控える頭脳とまで言えるコンピューターを、傷つけさせるわけにはいかない。
だから、受ける。
「大地と、星と、祈りの名において……!」
その硬直を、シャルロット・リシュフォー(歌声アステリズム・f00609)は見逃さずに攻めた。
左右、金と銀の直剣を振り上げ行く。
「ここだ……!」
同時。
メーティオル・スター(屑鉄漁りの見習い冒険者・f05168)が、アナリシスの背後から弾丸をぶちこむ。
タイミングを合わせた挟み撃ちだ。
先にそれが、アナリシスの背中にめりこみ、
「な」
「え」
正面、胸からそのまま、シャルロットに向けて弾丸が飛び出た。
メーティオルのユーベルコードを、そのまま自分のモノとして転用したのだ。
「くっ」
攻撃に使う予定の双剣で、放たれた弾丸を斬り落としていく。
その刹那、守りに入った隙を、アナリシスは攻めた。
液状化させた体の一部を棒状にし、その先端を掴んで腰に溜め、一息。
「ふっ」
横へ振り抜く動きでシャルロットを打った。
よくしなり、加速する一撃だ。
「オレの模倣か……!」
一度使うと、変形した刀身を折らねば鞘に納められない。アロンソはその行動の最中に、アナリシスが使った攻撃を見てそう思う。
そのままのコピーではなく、擬似的な再現だけならば、特殊な武器でなくても可能だ。
「意識外の攻撃も受けてコピーするなんて、やりづらいね」
メーティオルの目論見は外れてしまったことになる。
空になった弾装に次弾を込め、思う。
「さぁ、どうしようか」
思う間に、アナリシスは行動している。
打ち飛ばしたシャルロットにレーザーを当て、解析をしていたのだ。
「いくら、姿形を真似たところで、この想い……心までは、コピーなんて出来ないですぅ!」
剣を床に刺して体を支え、強く睨み付けてシャルロットは叫んだ。
見る相手は、両手に鈍い色の双剣を構えている。
「アーー」
そして、歌う。
シャルロットが本来行うはずだった浄化の歌、ではない。
むしろ真逆、負を抱かせる様な、とにかく不快な不協和音。
聞くに耐えないその音に苦しむシャルロットへ、振り上げの刃は向けられて。
「守る。私が。いる。限りは」
ベリル・モルガナイト(宝石の守護騎士・f09325)がそれを防御した。
「貴女が。何を。しよう。と」
擬似的な属性の魔法が宿った二撃を、一身に受ける。その衝撃は相当のはずだが、ベリルは折れそうな足を堪えて耐えた。
「私は。盾」
守る、ただその為だけに。
ベリルはそこにいた。
「無理はするものではないぞ」
蜂蜜院・紫髪(怠惰な蜂蜜屋・f00356)の飛ばした狐火が、ベリルの体を回る。
抜けていきそうな活力を回復させているのだ。
「インフェルノ、バトルモード!」
そうして、鍔競り合いの様な硬直をする二人へ、橘・焔(転生のオデュッセイア・f01608)は突撃した。
「ーーぶちかませ!」
インフェルノの前輪をもちあげて、その高速回転するタイヤで、アナリシスの胴体をぶっとばした。
●
「実に、厄介な物よ」
そう紫髪は独りごちる。
「儂らの事も、その他の事も。情報を集められ、どこかに残されでもすれば敵わん」
アロンソの取った、コンピューターをもろとも攻撃する戦法は有効だった。
見る先、攻撃を受けるアナリシスは、コンピューターを守る為にそこにいる。
が、そこには一つ、敵の知恵があった。
「固い。守り。だね」
ベリルのユーベルコード、自分以外を守るという想いに反応する能力を、アナリシスは使っている。
それは、守りだけではなく、身体能力そのものを強化する技だ。
恩恵を受ける間は、真似する技含め、攻撃のすべてに上方の修正がなされる。
「……厄介よな」
狐火を放つ。
それは20以上の球となってアナリシスに殺到するが、鏡写しーー紫髪の姿を反転映しで再現するよう変身した敵に防がれる。
さらに、敵は受けた狐火を真似て、しかし出現する狐火の数は倍以上現れて、
「っちい!」
インフェルノに乗る焔を追尾する攻撃となった。
「ああ、もう、ほんとに厄介だなぁ……!」
アクセルを握り、加速する。
追尾する炎は、その道中で一体となり、巨大な球に変わって彼女を追いかけていく。
「ようやく、本来の宇宙だってのにさ……」
エンジンの吹かし音を聞きながら、迫る熱気にマフラーの下で焔は笑った。
目の前には壁、後ろには炎。
逃げ道は無く、だからこそ笑うのだ。
「こんな活躍しちゃったら、地上に降りられなくなるかもね!」
加速した。
前輪をあげ、腕力で後輪を浮かし、壁へタイヤを滑らせる。
そのまま壁を垂直に走って、炎はその下を爆砕した。
「……!」
登り続けられるわけもないバイクは落ち、空中で反転して、再度の突撃を始める。
「春夏秋冬、参る」
攻める時だ。
アロンソは声を上げ、上に着ていたシャツを破り捨てる。
……気合い入った……!
瞬化襲刀も、きちんと鞘に納まっていて、だから。
「行くぞ!」
腰を落として構える。
踏み込む一歩と共に鞘を引いて、握った柄を前へ抜き放つ。
それは先ほどと同じ、しなりの剣。
それが、アロンソと全く同じ構えをしたアナリシスへと向かった。
相殺させるつもりだ。
そう理解し、しかし思う。
「それは無理だ」
目論見は失敗するだろう、と。
なぜなら、彼は一人ではない。
「大事なのはチームプレー、全員で、独りじゃ捌ききれない量の攻撃を叩き込むのさ」
メーティオルの放つ弾丸が、アナリシスの手首を砕いた。
「ーー!」
守りを失った一瞬を、切断の力が胴を薙ぐ。
「私の、『魂の歌』を聞きなさいです!」
体勢が崩れた。
そこへ、シャルロットが懐深くへと行く。
「ア」
浄化の歌だ。
透き通る凛とした声に合わせて、双剣が閃く。
真似て、アナリシスも二つの剣を持とうとするが、片手は先ほど砕かれてしまっていて、手が足りない。
だから、
「アアアアア!」
横に、縦に、斜めに。
液体の体は刻まれる。
斬撃が、炎が、突きが、氷が。魔法と物理のダメージが交互に打ち込まれ、アナリシスの体をそこに釘付けにした。
「今!」
そして、シャルロットは大きく斜め後ろへ飛ぶ。
入れ替わりに、焔のバイクが唸りをあげてアナリシスを轢き飛ばした。
「今だ!」
浮いた、その身体へ目掛け、狙いを定める者がいる。
「これで終いじゃ」
紫髪だ。
自身の周囲に、狐火を最大数出現させている。
「ガ、ギ」
倒される、そう確信したのだろう。
アナリシスは砕けた腕を向け、メーティオルの弾丸を放つ。
せめて、一人は道連れに。相討ちであろうと、ただでは死ねないと、そういうコンピューターの思考が反映されたのだ。
「ダメ。ね。それは。ダメ。よ」
それを、無情に、ベリルが弾いた。
弾丸を払い、残心の余韻で武器を納め、
「さよなら」
組み合わさり、一つになった狐火に飲まれた敵を、猟兵達は見送った。
炎は液体を蒸発させ、隔壁をぶち抜き、奥に鎮座するリキッドコンピューターの部屋へ辿り着きーー
「うわやば、退避ー!」
大急ぎで転移し、無人となった船を、爆散させた。
大成功
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