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【猟書家】超千代古令迷宮的な?(作者 硅孔雀)
#アルダワ魔法学園
#猟書家
#猟書家の侵攻
#ヴァルサリッサ・アフトクラトラス
#ファーストダンジョン
#ダンジョンメーカー
#プレイング受付中
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●To The One I Love, xxx
アルダワ魔法学園『ファーストダンジョン』の隠しフロア。
薄闇に包まれ静謐に満ちたその空間に靴音と、楽し気な少女の声が響く。
「『ダンジョンメーカー』発見! 流石最高に最強な超魔王の私。迷宮攻略も楽勝ね!」
漆黒のドレスに身を包んだ少女──幹部猟書家「ヴァルサリッサ・アフトクラトラス」。とある壁の前で足を止めたヴァルサリッサは芝居がかった仕草で懐から「災魔の卵」を取り出した。そして災魔の卵をダンジョンメーカーに埋め込む。
次の瞬間。
魔力が渦を巻き、奔流となり、水が上から下に流れる理に従い迷宮を包み込む。
迷宮はより奥深くに広がるようその姿を変え。
「ダンジョンメーカー、超魔王に相応しい迷宮の姿を見せなさい。そして……ん?」
小首をかしげると、更にそれは強く感じられ。
「なによこの甘い匂い」
ただ甘いだけじゃない。甘さの中にビターな風味があって。
口に含むと滑らかに蕩けてしまうようなそれは──。
「チョコレート?」
『正解よお嬢さん。あなたチョコはお好き?』
「は!?」
チョコレートの甘い香りと共に災魔『迷宮ショコラティエール』が迷宮に召喚された。
災魔は突然の事態に驚くヴァルサリッサの顔を覗き込み、返答を待つ。
「……まあ、嫌いじゃな」『それは良かったわ!』
ショコラティエールがぱっと顔を上げ全身で喜びを表すかのように跳ね飛ぶ。
すると迷宮の姿が更に変化した。
チョコの川が流れる。
フォークやスプーン、皿のトラップが次々に迷宮に張り巡らされ。
「ちょ、これ」
『今チョコレートって言った!?』
「言ってない!」
『あらー。チョコが食べたくなるような迷宮に改造してみたんだけど』
「……あー少し理解できたわ。実力はあるタイプなのね」
『勿論。チョコを美味しく食べてもらうための努力は惜しまなかったわ!』
「あっはい」
ショコラティエールがにっこりと笑うその横で、ヴァルサリッサはミルクチョコレートやダークチョコレート、ホワイトチョコレートと数種類のチョコが噴き出す巨大なチョコレートファウンテンを何とも言えない表情で眺めていた。
●グリモアベース
「皆集まってくれてありがとう。幹部猟書家ヴァルサリッサ・アフトクラトラスが活動を開始したから皆に退治を頼みたいんだけど……ね、チョコレートは好き?」
グリモア猟兵カバンシ・サフィリーン(ギャル系宝石人形(妹分)・f10935)は呼びかけに集まった猟兵達を見回すと、少しの苦笑いを浮かべ予知した状況を皆に説明する。
「ファーストダンジョンの隠しフロアにある『アルダワ最初の魔法装置』ダンジョンメーカーを幹部猟書家が災魔の卵を使って改造しちゃったんだ。彼女の目的は魔導蒸気文明の災魔化。大魔王を超えた超魔王だなんて自称しているけど、単独で迷宮を踏破した凄腕の魔術師だから猟兵の皆にしか倒せない。
ダンジョンメーカーは強力な災魔をあえて強制召喚することで災魔退治を行うことが出来る装置だよ。その代わりさらなる迷宮を作り出しちゃうんだけどね……えいっ」
カバンシは指を鳴らし、周囲の風景を自分が予知した迷宮の光景へと変化させる。
綺麗に掃除された迷宮の壁から噴き出すのはチョコレートの川。
トラップ代わりに仕掛けられているのは調理道具。
お皿やテーブルまで完備されている。
「……うん。迷宮ショコラティエールというチョコレートが大好きな災魔が召喚された。そして、迷宮はチョコレート溢れるキッチン兼リビングみたいなトラップでいっぱい」
隠しフロアに新たに作られた迷宮にしてはほんわかしたイメージのものであるが、仕掛けられたトラップの殺傷力は強力だとカバンシは猟兵達に伝える。
「幹部猟書家を退治する前に迷宮ショコラティエールを倒さないといけないし、迷宮の探索も必須。で、迷宮の構造に詳しい魔法学園の学生がみんなをサポートしてくれるよ!」
名乗りを上げたのはアルダワ魔法学園魔法料理研究同好会のメンバー達。チョコレート迷宮(仮称)の入り口の安全確認と共にチョコレートの試食を実施し。
「チョコレートは無害。しかも美味しかったんだって!」
毒等人体に悪影響を与えることはないと確認されたチョコレート迷宮に流れるチョコ。
猟兵達を最深部に送り届けるために同好会のメンバーはチョコの回収も担当する。
「余裕があればその場でチョコレート料理も作れるかもね。
迷宮ショコラティエールはチョコの良さを布教するため活動する傾向があるから、油断を誘ういい手段になるかも?」
戦闘能力は大きく猟兵達に劣るが魔法料理の知識や実践、そしてダンジョンのマッピングに優れた同好会のメンバーと協力することで迷宮踏破を容易に行うことが出来るだろう。
「そういえばバレンタインももうすぐだね。
チョコレート迷宮に生まれた新魔王の退治、応援してるよ!」
カバンシは笑顔を浮かべ、新迷宮への転送ゲートを開いた。
●
『ねえヴァルサリッサちゃん。あなた好きな人とかいる?』
「うぇ!? プライベートなことは超魔王答えないわよ!」
『あら残念。わたし、恋する乙女にはちょっと優しいのよ~』
「あっはい」
硅孔雀
オープニングに目を通していただきありがとうございます。
硅孔雀です。
もうすぐバレンタインですね!
ちょうちよこれいな迷宮でバトル?するお話をお届けします。
●目的
幹部猟書家『ヴァルサリッサ・アフトクラトラス』の撃破。
●構成
第1章:ボス戦『迷宮ショコラティエール』×1体。
チョコの魅力に憑りつかれた元チョコレート職人。チョコの良さを布教するため邪魔する人を排除する、恋する乙女にはちょっと優しい災魔さん。チョコ迷宮を踏破するためには彼女を退治する必要があります。
ボス戦フラグメントですが、戦闘の他にギミックとしてチョコ迷宮に仕掛けられたトラップが猟兵の皆様に襲い掛かります。
迷宮のトラップ:チョコレートがたっぷりと溢れる川。調理器具や料理を盛り付ける皿・食べるテーブル等(他にもプレイングで指定があれば登場します!)
迷宮内にあるチョコレートには毒等なく安心安全、トラップを利用すれば【チョコレートやチョコ料理を食べることが可能】です。災魔さんも空気?を読んでチョコを楽しんでいる間猟兵を攻撃せず、大きな隙が出来ます。
第2章:ボス戦『ヴァルサリッサ・アフトクラトラス』
ダンジョンメーカーに「災魔の卵」を取り付かせた自称超魔王。単独でファーストダンジョンを突破したその実力は本物です。
チョコ迷宮での異変に気が付いた彼女がチョコ迷宮の最深部から姿を現します。
●プレイングボーナス(全章共通)
学生達と協力する(学園や迷宮の地理には詳しいです)。
当シナリオではアルダワ魔法学園魔法料理研究同好会が迷宮のマッピングを担当します。チョコ料理にトッピングしたいお菓子や果物等小物も持ち歩いています。猟兵の皆様の希望があれば準備をします。
特にプレイングでの指定がなければチョコレートの回収をしてサポートします。
●プレイング受付
各章断章を投下後プレイング受付をいたします。
その他連絡事項がありましたら随時シナリオのタグ及びMSページでお伝えします。
●連絡事項
・純戦闘シナリオですがふんわりのんびりな雰囲気のシナリオ運営をします。
・過度に性的・グロテスクなプレイングは採用しません。
・連携希望など:MSページに簡略化の項目がございます。
一読して頂けますと幸いです。
それではよろしくお願いいたします!
第1章 ボス戦
『迷宮ショコラティエール』
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POW |
●チョコレート・ソルジャーズ
レベル×1体の、【頬】に1と刻印された戦闘用【チョコレートで出来た兵隊】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
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SPD |
●チョコレート・コーティング
【溶かしたチョコレート】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
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WIZ |
●チョコレート・グラフティ
【溶かしたチョコレート】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を自分だけが立てるチョコの沼にし】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
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👑11 |
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵 |
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠御剣・誉」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●XOXO
グリモア猟兵の作り出した転送ゲートの先はアルダワ魔法学園『ファーストダンジョン』の隠しフロアだった。
ダンジョンメーカーの発動を確認したアルダワ魔法学園側は生徒達が自主的に動き安全な拠点を設営していた。
「猟兵様ですね。お待ちしておりました!」
種族や性別の入り混じったアルダワ魔法学園魔法料理研究同好会のメンバー達は猟兵の姿を見るなり目を輝かせ近づく。
アルダワ魔王戦争で大活躍した猟兵のサポートが出来ることを光栄に思うと挨拶をした彼・彼女達はマッピング用の装備とチョコレート回収のための道具を背負い、迷宮攻略の準備を始める。
チョコを掬う道具や保管するケースの他に用意されるのは色とりどりの製菓材料だ。不思議な光沢のアラザン。キラキラ輝く粉糖。花やハートを模した繊細なドラジェ。新鮮なフルーツも荷物の中にある。
美味なるチョコレートに鮮やかなトッピングをするともっと美味しく感じられて、より幸福度があがるんですよ、なんてと生徒達は楽し気に小分けした製菓材料をしまい込んだ。
チョコレートによく合う牛乳を用意する生徒もいれば、さっぱりとした口当たりの紅茶を合わせるべきだと茶葉と茶器を持ち込む生徒もいる。
アルダワ魔法学園の生徒達は、猟兵達のように戦うことは出来ない。
その分チョコレートに満ちた迷宮を安全かつ確実に攻略する知識がある。
猟兵達が望むのであればチョコレートを加工する器具やトッピングする材料、他に必要なものがあればすぐ渡せるとメンバー達は準備が出来たことを告げ。
そして、迷宮攻略が始まろうとしていた。
※OPやマスターコメントにある通り生徒達は戦闘能力がほぼ無く、その代わりに迷宮の探索やチョコ=罠の回収には優れています。
生徒達と協力することによりプレイングボーナスが発生しますが必須ではありません。プレイングに記載がなかった場合生徒達は猟兵の皆さんが動きやすいようチョコレートを回収していたという扱いになります。
雀・劉
水玄・湧水之獣神(おちゃめボーイの獣毛竜・f33795)との行動
アドリブ◎
■心情
何気に湧水と依頼に行くの初めてだなぁ〜…あ、初デートが依頼だからめっちゃ不機嫌
いいじゃんかぁこうやってチョコレートも堪能できる楽しい依頼なんだから…怒んないで?ね?
■行動
さってと…まずすることは学生さんたちにマッピングをお願いすることだね…指定UCで兵たちに学生さんを守ることを命じて罠とかあればその兵が調べるように言おう…
さて、チョコ乙女ちゃんと戦うことになれば劉の軍略をお見舞いするよ
左右真ん中に均等な数になるように兵を配置。真ん中は突撃して左右は待機、攻撃が外れて沼ができても左右の兵が次に進撃だ〜♪
水玄・湧水之獣神
雀・劉(仙界の陰陽雀獣・f33492)との行動
アドリブ◎
■心情
あ〜あ…素敵なチョコレートの迷宮だねぇ〜…デート最高〜
…なんか宥めながら抱きついたりしてるけど睨みつけて黙らせてやる…まぁ昔からこいつデリカシーとか皆無だから仕方ないけどね…ふふっ、このチョコであとでプレゼント作ってやるか♪
■行動
僕は学生さんたちを劉のUCで出した兵と一緒に守るよ、劉の事だから地形は把握出来ても罠とかここの迷宮のマッピングを学生さんに任せっきりになるから僕も「水脈盤」で罠とかをある程度把握しないと
チョコの女の子との戦いは指定UCでサポートに徹さなきゃね。
劉の兵がやられても相手の体力を兵にあげれるからね
●
「……」
「……甘い匂いがするね。チョコの迷宮って本当だったんだ」
「……うん」
「わ、足元にもチョコが流れる! 湧水、気を付けてね」
「……うん」
『お二人とも大丈夫ですか?』
「「大丈夫」」
幹部猟書家『ヴァルサリッサ・アフトクラトラス』の手で作り変えられたファーストダンジョンに足を踏み入れた猟兵が二人。雀・劉(仙界の陰陽雀獣・f33492)と水玄・湧水之獣神(おちゃめボーイの獣毛竜・f33795)が並び立ち、アルダワ魔法学園魔法料理研究同好会の案内に従い探索を開始していた。
『光源の確保も出来ています。このまま前進して行きましょう』
学生が声をかけ、それに反応して振り返った雀は笑顔を浮かべ教えてくれてありがとう!と礼を述べる。
「……早くいくよ劉」
水玄は尻尾を大きく振り、そのまま進む。
(「何気に湧水と依頼に行くの初めてだなぁ~……あ、初デートが依頼だからめっちゃ不機嫌」)
心なしか水玄の揺れる尻尾から刺々しさを察知した雀は自分や学生たちから距離を取ろうとする水玄の背後から飛び掛かり、抱きつく。
「うわっ!」
「も~湧水ったらご機嫌斜めなんだから~! いいじゃんかぁこうやってチョコレートも堪能できる楽しい依頼なんだから…怒んないで? ね?」
「……うるさいな」
水玄は自分を宥めるように抱きついてきた雀を睨みつけ、これ以上口を開くなと云わんばかりに彼と視線を合わせる。水玄の心境を理解しているかどうかは分からないが、雀は黙ることは無く、水玄に更に迫る。
「甘い匂いたっぷりのデートスポットを歩いている気分にならない?」
「それは確かに。とてもとても楽しい素敵なチョコレートの迷宮だねぇ~……デート最高~」
「棒読みになってる!?」
ぷいと顔を背ける水玄。しかし、彼は雀を完全に拒否しているわけでは無く。
(「……まぁ昔からこいつデリカシーとか皆無だから仕方ないけどね……ふふっ」)
デートではなく任務。チョコレート迷宮と化したダンジョン探索を選んだ雀のことはよくわかっている水玄。
壁から噴き出したチョコレートの滝にそっと掬い、ぺろりと舐め。
「甘い……このチョコであとでプレゼント作ってやるか♪」
「え、何? 湧水どうかしたのかって……あっこのチョコ甘い!」
「……ばか」
水玄の指先についたチョコを舐めた雀が嬉しそうな声を上げ、ダンジョン探索は進められていく。
そろそろ小休止をしようかという話が学生たちから提案されたその時。
雀と水玄はオブリビオン、アルダワ世界では災魔と呼ばれる存在が接近していることを察知し顔を見合わせる。
「ここから先はもっと慎重に」
「学生さんたちの安全を優先してマッピングを頼まないといけないね」
雀は周囲を警戒しながらユーベルコード:攻戦の計・欲擒姑縦(ヨクキンコショウ)を発動し、戦櫓の車を召喚した。
「何か危険な罠があったら、兵に伝えて解除すれば安全だよ!」
『はい、わかりました!』
「僕も【水脈盤】を使って罠を探すことにするよ」
水玄は水脈の位置を示す風水盤を展開し、同じく警戒する。
(「劉の事だから。地形は把握出来ても罠とかここの迷宮のマッピングを学生さんに任せっきりになるから……戦闘になったら僕がサポートしないと」)
『あらあら。モフっとした可愛いカップルさんね~』
「「!!」」
事前に適切な指示を出し、警戒を怠らなかった雀と水玄はその声の正体をすぐに察することが出来た。
オブリビオン『迷宮ショコラティエール』はチョコの匂いを漂わせ、ひらひらとドレスを翻しながら猟兵達の前に立ちはだかる。噴水から噴き出すチョコレートの勢いが増し、慌てた学生たちは避難を開始する。雀はユーベルコードで召喚した戦櫓の車、それに乗り込んだ武侠の兵を左右真ん中に均等な数になるように兵を配置しながら彼女と対峙した。
「チョコ乙女ちゃん。ちょっとどいてくれないかな? だめ?」
『うふふ。ごめんなさいね~この先に進んじゃうとダンジョンの中核を抑えられちゃうのよ~』
ニコニコとしながらも迷宮ショコラティエールはチョコレートの奔流を自らの周りに展開する。どろどろと溶けたチョコレートを魔力で制御し、猟兵達を圧し潰すつもりだろうか。
「劉! サポートはするから全力で攻撃して大丈夫だよ! チョコの女の子は無尽蔵にチョコレートで攻撃を仕掛けてくるはず」
水玄が叫ぶのをしっかりと聞いていた雀は勿論!と答える。
「突撃開始~!」
雀の掛け声とともに兵が戦櫓の車と共に迷宮ショコラティエールへと突撃を開始する。青龍刀や偃月刀を振るう兵は溶けたチョコレートを切り裂きながら接近し、オブリビオン本体に斬りかかろうとするが。
『突撃するなら……むしろ狙いやすいわ~!』
兵の集団を押し流すようにチョコレートの激流を1つにした迷宮ショコラティエール。熱と質量に押し負けそうになる兵を鼓舞する雀であったが、それでも無尽蔵にチョコレートを操るオブリビオンに利があるのか、じりじりと兵達が下がる。
「くそっ……」
「サポートはするっていったよね。大丈夫」
水玄はユーベルコード:神峰之雨霧(シンホウノアマギリ)を展開し、小雨のような霧を戦場全体に展開した。
『……あら。力が抜けて』
「体力を削らせてもらったよ。その分は劉に!」
「助かる! それじゃあ……残りの戦力、このまま押し込んで進撃だ~♪」
『えっ! いつの間に』
雀はオブリビオンの攻撃を事前に計算していた。
真ん中に伏せていた兵に攻撃が集中すれば左右に伏せていた兵の存在を忘れると踏み、その軍略は的中した。水玄が展開したユーベルコードによって体力は十分に回復した。
「劉の軍略をお見舞いするよ! いっけ~!」
『あ~れ~!』
左右に伏せていた兵がチョコレートの激流を完全に押し流すように突撃し、勢いよくオブリビオンが吹き飛ばされる。
二人の猟兵の息の合ったコンビネーションの前に、敵はいなかった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
マルティア・ストランディ
【人形姉妹】
まぁ…すごいチョコの量
とても甘い香りがしますわ…
メティ、せっかくですもの、少し食べて行くのはどうかしら?
さぁ、手を引いてあげるわね
コレは…ちょっと苦いですわ
こっちは…逆に甘すぎるかしら
メティはどれが好き?
こんなたくさんのチョコを見ることなんてなかったもの、楽しみましょう
…そちらの、お嬢さんもね
UC人形楽団と仲間達を発動
さぁみんな、宴の時間ですわ
音楽を奏で、踊り、前に立ちチョコの波から私達を守って頂戴
メティは、この悪い子も愛して差し上げてね
…この場合の愛は、友チョコ、というものにして渡すべきなのかしら?
あ、メティの分のチョコを用意しておかなくちゃいけないわね
メルティア・ストランディ
【人形姉妹】
驚くほど甘い香りがしますわね、でも苦くもあって…いろんなチョコがあるのかしら?
あの、姉様?私、目隠しにはもう慣れてますわ
食べていくのはいいけど、手を引かなくても…ちょっと…姉様…
うーん…私は甘いほうが好きかしら
とろけるほど甘いチョコレートはまるで愛を形にしたようですわ
…お嬢さんを愛したあとに、姉様に差し上げますわ
目隠しを外したら、宴の時間よ、踊りましょう?愛しのショコラティエール
UC九死殺戮刃を発動
姉様の楽団のお人形を切りつけて前線へ
鋏で【蹂躙】するわ♡
チョコを纏った甘いあまぁぃ鋏、私の愛を受け取ってね♡
…姉様には、ちゃんととっておきのチョコレートを作って差し上げますわよ?
●
「まぁ……すごいチョコの量。とても甘い香りがしますわ……ねえメティ」
マルティア・ストランディ(魅惑の代替品・f36878)はトパーズの瞳をキラキラと輝かせていた。ピンク色に煌めくチョコをうっとりと眺め、マルティアは何かいいことを思いついたとばかりに両手を打ち鳴らす。
鳴り響いた音と自分の名を呼ばれたことに気が付いたのはマルティアの近くにいた少女だ。ホワイトブロンドの髪をふわりと靡かせてマルティアへと振り返る。
「ええ姉様。驚くほど甘い香りがしますわね、でも、こちらからは苦い風味もあって……いろんなチョコがあるのかしら?」
メルティア・ストランディ(魅惑の殺人ドール・f36822)は壁に刺さっているフォークの罠を避け、ビターチョコレートの芳醇な香りを胸いっぱいに吸い込む。メルティアのあらゆる人を魅了する蠱惑に潤むチャロアイトの瞳は目隠しで覆われているが、それで姉の立つ位置を間違えたりはしない。
「メティ、せっかくですもの、少し食べて行くのはどうかしら?」
妹に手を差し伸べたマルティアにメルティアは苦笑する。
「あの、姉様? 私、目隠しにはもう慣れてますわ。食べていくのはいいけど、」
「ふふ、わたしはメティの手を取ることにもっと慣れたいのですわ。さぁ、手を引いてあげるわね」
「ちょっと……姉様……もう」
ミレナリィドールの見目麗しい人形姉妹は立ち並び、互いの手をつなぐ。周囲に広がるチョコレートの匂いや色の感想をあれこれと言い合いながらダンジョンの奥へと進んでいった。
「コレは……ちょっと苦いですわ。こっちは……逆に甘すぎるかしら」
スプーンの罠から拝借した銀の匙でマルティアはチョコレートを掬い、口に運ぶ。
「メティはどれが好き?」「うーん…私は甘いほうが好きかしら」
同じく拝借した金の匙でチョコを一口食べたメルティアは美味しさを表現するかのように、姉に握られた手を揺らす。
マッピングを担当しているアルダワ魔法学園魔法料理研究同好会のメンバーは、人形姉妹が仲睦まじい姿を見せるたびにきゃあきゃあと黄色い声をあげながらも姉妹のサポートを行っていた。甘さ控えめのミントティーが人形姉妹に振舞われ、お茶会を開いているかのように迷宮内は賑やかだった。
「素適なダンジョン探索になりそうですわね」
『はい。迷宮突破まであと少しでしょう』
女学生らしき声にそれは良かったとマルティアは、メルティアとつないだ手をそっと離し立ち止まった。
「こんなたくさんのチョコを見ることなんてなかったもの、楽しみましょう──そちらの、お嬢さんもね」
『……』
密閉空間のはずの迷宮に風が吹いた。甘い匂いが一層強くなり、学生達は何が起きたかときょろきょろ辺りを見回す。集団の中でただ一人、人形姉妹を真っすぐと見つめていた女性がふふと笑う。声をあげて笑う。笑うたびにドレスが魔力の奔流に揺れ、チョコレートが巻きあがる。
『あらら~バレてしまったわね~。お嬢さんなんて言われるなんて素適だわ~』
「姉様。甘い匂いが強くなって参りましたわね。とろけるほど甘いチョコレートはまるで愛を形にしたようですわ……お嬢さんを愛したあとに、姉様に差し上げますわ」
オブリビオン『迷宮ショコラティエール』が宙に浮かび上がり、猟兵を排除すべく動き出す。当然、猟兵はオブリビオンを迎撃するために動き出した。
溶けたチョコレートが周囲に広がり続ける。
「さぁみんな、宴の時間ですわ」
マルティアは凛とした声で告げ、ユーベルコード:人形楽団と仲間達(ニンギョウガクダントナカマタチ)を発動する。
「音楽を奏で、踊り、前に立ち、チョコの波から私達を守って頂戴」
召喚された数十体のかわいい人形が楽し気に楽器を鳴らし、踊り、迷宮の内部を音で包み込む。対するオブリビオンは、今度は熱く溶けたチョコレートを球状に形成し、マルティアのいる方へ投げつけようとする。
『素適なBGMをありがとう。溺れちゃいなさい!』
勝ちを確信したオブリビオンは笑う。それと同時にマルティアも笑う。残念ね、と呟き、前に飛び出したメルティアに声をかける。
「メティは、この悪い子も愛して差し上げてね……この場合の愛は、友チョコ、というものにして渡すべきなのかしら?」
「ええ、勿論ですわ姉様。宴の時間よ、踊りましょう? 愛しのショコラティエール」
目隠しを外したメルティアはチャロアイトの瞳を揺らし、殺戮刃物を構えユーベルコード:九死殺戮刃を発動する。紫の炎が揺れる様に輝き、マルティアが召喚した楽団の人形を切りつけた。
『はは、どこを攻撃して……え!?』
オブリビオンの目の前でチョコレートの球が切り裂かれる。殺戮刃物を使い瞬間的に何重もの斬撃を放ったメルティアは、人形を一度傷つけ、オブリビオンへと飛び掛かる。姉が生み出した人形を攻撃させることによって妹の攻撃を効率よく敵へと叩きつけ蹂躙する。
「チョコを纏った甘いあまぁぃ鋏、私の愛を受け取ってね♡」
オブリビオンの首元に鋏が当てられる。
『あらら。これで最後かしら。私は消えちゃうけど、チョコはしばらく残るから楽しんでね~』
「勿論ですわ」
マルティアは視線でそっとメルティアに戦闘の終わりの合図を送る。
「「それでは、ごきげんよう」」
姉妹が同時に声をあげ、鋏がジョキン!と音が響き、戦闘は終わった。
●
オブリビオンが消滅し、チョコ迷宮が僅かに震える。
ほっとした様子のアルダワ魔法学園の生徒達によってのマッピングにより、フロアの完全に攻略された。
「あ、メティの分のチョコを用意しておかなくちゃいけないわね。友チョコ……友愛チョコ? ふふ。メティはオブリビオンに熱烈な愛を送りましたわよね?」
「もう。……姉様には、ちゃんととっておきのチョコレートを作って差し上げますわよ?」
マルティアとメルティアはお互いの顔を見合ってくすくと笑いあい、勝利の喜びとチョコレートの甘さで胸をいっぱいにしていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『ヴァルサリッサ・アフトクラトラス』
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POW |
●不滅進化~超魔王には同じ手は通じない~
【受けた攻撃の属性に耐性を持つドレス姿】に変身する。変身の度に自身の【攻撃に付与される属性】の数と身長が2倍になり、負傷が回復する。
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SPD |
●運命逆転~弱者は超魔王に抗う事すらできない~
【運命操作の魔力】を解放し、戦場の敵全員の【プレイングボーナス】を奪って不幸を与え、自身に「奪った総量に応じた幸運」を付与する。
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WIZ |
●創世魔術~超魔王の意に従い世界は作り変えられる~
【ダンジョンメーカーの光】を降らせる事で、戦場全体が【敵の最も苦手な物で埋め尽くされた戦場】と同じ環境に変化する。[敵の最も苦手な物で埋め尽くされた戦場]に適応した者の行動成功率が上昇する。
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👑11 |
🔵🔵🔴 |
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠幻武・極」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●超魔王様の出現だ!
「あーはっはっは! 災魔を1体退けたからといって、まだまだ超魔王である私が優位であることには変わりないわ!」
チョコレートに包まれた迷宮の奥から響く声。そしてビターチョコレートより艶めいた黒いドレスを纏った女が猟兵の前に姿を現した。
えへんと胸を張り、猟兵達を見下ろした女──幹部猟書家『ヴァルサリッサ・アフトクラトラス』は自信満々といった様子だ。
ファーストダンジョンを単独で踏破し、ダンジョンメーカーに災魔の卵を植え付けた彼女の実力は消して侮ることはできない。
「ダンジョンメーカーは私のもの。そして、その魔力はすでに私の手の中にあるのよ!」
ドレスの上に羽織っていた黒いマントがばさりと音を立てて揺れれば、彼女の手に握られていた杖から魔力が放出される。
「超魔王には同じ手は通じない、弱者は超魔王に抗う事すらできない、そして、超魔王の意に従い世界は作り変えられる!」
──大魔王を超えた超魔王たる私の前にひれ伏し崇めなさい!
木元・祭莉(サポート)
「よっし、おいらに任せといてー♪」
グラップラー×サウンドソルジャー、14歳の人狼少年です。
前衛肉弾派で、積極的に行動します。
まだまだ未熟なアホの子ですが、やる気だけは人一倍!
あまり悩まずさっと決断して、臨機応変に切り替えて、いつも楽しそうにテンション高く行動します。
本人マジメでも、結果コミカルになりがちです。
ユーベルコードは、地味に戦闘力底上げに使うことが多いです。
最後は、グラップルの正拳一撃で締めるのが理想形。
多少の怪我は耐性のおかげで気付かず、肉を切らせて骨を断つ、がモットー。
いつも笑顔で、後先考えず。でもちょっとビビリ。
あとはおまかせで。よろしくおねがいします!
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『あーはっはっは! 超魔王登場よ!』
幹部猟書家『ヴァルサリッサ・アフトクラトラス』の高笑いがチョコレート迷宮内に反響した。それに合わせるかのように魔力は彼女を中心に渦を巻き、迷宮に風を巻き起こす。
突然の事態に、アルダワ魔法学園の生徒達で構成されている魔法料理研究同好会のメンバーは悲鳴をあげ逃げ出そうとする。が、
「みんな落ち着いて! 大丈夫だよー!」
生徒達が振り返った先に立つ木元・祭莉(まつりん♪@sanhurawaaaaaa・f16554)の狼の耳がぴんと立つ。銀の瞳を光らせているのは彼自身の決意の力。
「おいらは猟兵。猟書家はばっちりやっつける。だから慌てないで避難だよ」
『わかりました!』『猟兵さんが付いているんだ、大丈夫だよね』
「勿論! おいらに任せといてー♪」
胸を張って学生達を励ます木元。彼の行動によって落ち着きを取り戻した学生達は迷宮の安全地帯まで撤退していく。
『あーら、オチビちゃんのあんたも逃げなくていいのかしら?』
ヴァルサリッサはいじわるたっぷりな笑顔を浮かべ木元を見下ろし、挑発する。
膨れ上がる魔力に気圧されそうになるが、自分の得意とする真っ直ぐ突っ込んでばしっとやっつける前衛肉弾戦に持ち込むためには。
(「ビビって逃げ出すわけにはいかないんだよねー」)
「おいらは逃げないよ。猟書家をやっつけるために来たんだから!」
『ふん、生意気な狼少年は……剥製にしてやるんだからぁ!』
ヴァルサリッサが魔力を開放し、ダンジョンメーカーの光が戦場を包み込む。
「うわっ眩しい……ってなんだこれー!」
チョコレートの海だった地面はおどろおどろしいヘドロに。壁から突き出していたフォークやナイフの罠は白骨化した化け物の腕に。
「あわわ、お、お化け屋敷」
『こわーいものでいっぱいの迷宮よ。このまま跳ね飛ばしてあげる』
巨大ながしゃどくろの肩に腰かけたヴァルサリッサは木元に攻撃せんと接近する。
「び、ビビったらだめだ、こうなったら」
怖いがいっぱいの空間を利用するしかない。思考を切り替えた木元はユーベルコード:白蓮の舞(フェスティバル・オン・ステージ)を発動する。
白煙に包まれる迷宮。
足止めされたヴァルサリッサは苛立ちながら立ち上がり、木元の姿を探す。
『ちょっと、なんなのよこの煙!』
「怖いものといったら突然の煙。それを発動させたよ!」
『へ?』
舞妓姿に変身した木元が姿を見せ、舞扇から照射する白炎でがしゃどくろの身を焦がす。
『ぎゃーゆれるー! やめなさいよ!』
「やめないもんねー」
自分が何を怖がるのか。
恥ずかしいけど咄嗟に考えた通りに作られていた『罠』を逆に利用して、ヴァルサリッサの攻撃を展開してく木元。やがてぐらりと大きく傾いたがしゃどくろはそのまま地面に落下し、ヴァルサリッサが衝撃で空中に投げ出され。
『ちょ、これは……』
「隙あり! ちぇすとー!」
『ぎゃー!』
グラップルの正拳一撃。
木元の必殺の拳を受け、ヴァルサリッサは迷宮の奥へと吹き飛ばされた。
成功
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