両手には白い雪が降り注ぐ〜西伯ファミリーワールド
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鳥取県西伯郡。伯耆富士と呼ばれる大山がある。
その山中に森を切り開いて作られた広大な遊園地が存在している。
西伯ファミリーワールド。
それがこの廃墟のかつての名前であった。
今や、立ち並ぶ数々の遊具は往時の名残だけを残したままに朽ち果てた姿を晒している。
オブリビオンはかつてゴーストタウンと化していたこの遊園地を見逃すことはなかったのである。
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「皆、よく集まってくれた。感謝する」
早速だが、と前置きし、端末を持つ者にはデータで。そうでない者へは紙媒体で資料を渡していく。
「さて、知っている者もいるかもしれないが。
シルバーレイン世界では、『人が住まなくなり、常識が失われたことでゴーストの巣窟と化した場所』を『ゴーストタウン』と呼称し、能力者達はそのゴーストタウンの浄化活動にあたっていた」
一度の攻略では難しく、数多くの能力者が幾度となく挑戦する必要があった。中にはタイムアタックで攻略をしたりと、ある意味良い修練場ともなっていた事などが資料には記載してある。
「今回は『大規模なゴーストタウン現象』が起きている、西伯ファミリーワールドへ向かってもらいたい」
さらに資料を捲るように促し、話を続ける。
次のページへと進めると、西伯ファミリーワールドが閉鎖に至った最大の要因。それは訪れた家族連れが遊園地内で行方を眩ませ、消息を絶っていた。
彼らが最後に目撃されたのはミラーハウスであると、資料には記載がある。
「まず、遊園地の中に入ると残留思念と呼ばれるものが何箇所かで漂っているはずだ。そいつらの誘導をうまく使って奥へ向かってくれ。中は迷宮化しているからな」
奥へ進むと、モーラットを捕食する、モーラビットというオブリビオンが群れで襲ってくる。
基本的には人を襲わないはずのモーラビットだが、今回のモーラビットは容赦なく襲ってくるという。……それでもモーラットを優先的に狙うようではあるが。
そして、そのモーラビットを倒せば、黒幕のいるミラーハウスへの道が開ける。ミラーハウスの中は戦闘をするのに不自由はしない広さであるという。
さて、気をつけてほしい点がある。と右拳を顎の辺りへ上げ、数えながら指を立てていく。
「一つ、ゴーストタウンのくせに季節は外と同じく雪が積もっている。足元に気をつけて動いてくれ」
「二つ、モーラビットがいる辺りは柵や花壇が雪で埋もれていたりと、それらがトラップと化しているので、気をつけてくれ」
そのトラップを利用して倒すのも可能かもしれない。と補足する。
「三つ目、シルバーレイン出身者に特に気をつけてほしい。当時のゴーストタウンとは中身が全く異なっている」
一瞬、手元の資料へと視線を落とし、再び猟兵たちを見据える。
「倒すこと自体はそれほど難しくはない筈だ。だが、何が起きるかわからないからな。無事帰還するまでが皆への依頼だ。よろしく頼む」
鴉綺はそう締めくくると、転送の準備へと入るのであった。
林言音
●スキーしたいです。
閲覧ありがとうございます、林言音です。
みなさん、戦争お疲れ様でした。
今回はシルバーレイン世界のGTことゴーストタウンシナリオを三章構成にてお送りさせていただきます。
●第一章冒険パート。
残留思念を探したい希望場所もプレイングに記載願います。
例)観覧車の乗り場、屋台村、スケートリンク等。
(記載ない場合は、こちらで設定させていただきます)
●第二章集団戦パート。
オープニングにもありますように、モーラットの方でご参加の際はお気をつけください。
プレイングボーナス→雪や雪に埋もれたトラップを利用して戦う。
●第三章ボス戦パート
詳しくは断章に譲りますが、室内となります。
●注意事項
キャバリアや、巨大化等はシナリオの都合上、全章通して使用不可とさせていただきます。
悪しからずご了承くださいませ。
●注意事項その2
大変申し訳ありません。MSは西伯ファミリーワールドを1周したっけ……?という形でほぼ覚えていない為、GT内参照が必要な描写は難しくなっております。こちらもご了承下さい。
●補足
アドリブ、連携、それぞれがNGの場合のみプレイングにご記載下さい。
お連れ様は最大二名様まで。愛称とID、もしくはチーム名をご記載願います。
それではみなさま、良い青春をお送りくださいませ。
第1章 冒険
『残留思念の導き』
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POW : 想いを汲んでそちらへすぐに向かう
SPD : 罠や唐突な危険に反応できるようにして進む
WIZ : 誘導先に何があったかを考えてから進む
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
佐々木・遊亮
遊園地か……きっと昔は賑わっていたんだろう。
オレは、子供の笑顔が好きだ。
だから、かつてそれを生み出していたものがオブリビオンの凶行の舞台になるなんて捨ておけない。
まずは入り口近くで案内所のような物を探そう。
案内の係の人の残留思念に出会えたらスムーズだろうか。
あとは、残っているかはわからないけれど、園内配置図のパンフレットも探してみよう。
ゴーストタウン……という物がどんな構造になるかはわからないが、探索の参考になるかもしれない。
探索時はユーベルコードを使おう。
パンフレットを複数確保し、ヒーロートークンと手分けしてミラーハウスを探す。
レベルは……危険も考慮して14レベルを6体召喚する事にしよう。
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深々と降り積もる雪は、かつて賑わっていたであろう遊園地の景色を隠していく。
それは寂しさを隠す様に、全てを白く染め上げていた。
「遊園地か……きっと昔は賑わっていたんだろう」
そう呟きながら、佐々木・遊亮(超量機士マキシカイザー・f16626)はファミリーワールドの文字がかろうじて読めるゲートの下をくぐり、園内を見回す。ゲートがら然程離れていないところに案内所の文字を見つけ、そちらへと向かっていく。
(「案内の係の人の残留思念に出会えたらいいのだけど」)
そんなことを考えながら、案内所のカウンターを覗き込み、「すいません」。と声をかける。
すると先ほどまで気配のなかったカウンターの中に、ぼうっと白い影が浮かび上がった。
『い……らっしゃい…ませ……。
ファ……ワールドへ……ようこそ』
掠れる音、背筋を何かが走るような。そんな声が聞こえる。
「あの、ミラーハウスへはどうやって行けばいいんですか?」
ミラーハウス。影はその単語に怯えたような気配を出しつつ、それでも案内係としての思念が優先されたのか、場所を指差しながら案内を始める。
『…ミラーハウス……は、そちらの通りに沿って歩いていくとございます。目印はお城のような屋根となっておりますので、見付けやすいかと』
白い靄のような、霞のような、その影は続ける。
『ですが、中には入りませぬよう、お気をつけ下さいませ。中で何が起きているのかわかりませんので……」
こちらを、いや、来園者の心配をしているのであろう気配を感じ、遊亮はその残留思念へ声をかける。
「大丈夫。オレは、子供の笑顔が好きだ。
かつてそれを生み出していたものが凶行の舞台になるなんて捨ておけない」
ヒーローとして戦う青年は、安心させるように続ける。
「オレは子供の、いや、皆の笑顔を守るためにきたんだ。
だから、安心してゆっくり休んでてくれ」
その言葉に安心したかのように、案内係の残留思念がふわり、とお辞儀をするように見えた、その瞬間。粉雪をはらんだ強い風が吹く。
気づけばそこには園内配置図の描かれたガイドブックが残されていた。
「通りに沿っていけばって話だったけど……」
何が起こるかわからない。探索のために6体のヒーロートークンを呼び出す。
「オレは案内係の人から聞いたこっちに行ってみるけど、こっちの方と、そっちの方も探してみてくれ」
指示を出し、ヒーロートークン達に探索を開始させると、遊亮自身も通りを歩き始める。
程なくして、ミラーハウスを見つけたという連絡が遊亮へと、ヒーロートークン達から入るのであった。
大成功
🔵🔵🔵
中村・裕美(サポート)
副人格・シルヴァーナ
『さてと、お仕事頑張りませんとね』
多重人格者の殺人鬼× 竜騎士
外見 赤の瞳 白の髪
特徴 長髪 のんびり 社交的 惨殺ナイフを愛用 実は胸が大きい
口調 (わたくし、~さん、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)
裕美のもう一つの人格で社交性と近接戦闘特化。柔らかな物腰や【優雅なるご令嬢】で対人系は得意な方。【情報収集】も得意です。
探索系であれば、ドラゴンランスを竜形態に変えて偵察に出したりなども可能。
裕美のハッキング能力等が必要な場合は【オルタナティブ・ダブル】で呼び出します
あと、虫が苦手
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中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)、いや、シルヴァーナはドラゴンランス「覇空竜スカイフォール」を黒い槍ではなく。小型の竜の形態にしたまま、ミラーハウスを探すように指示をだし、園内へと放す。
「残留思念の誘導を使うように、とのお話でしたけど……」
入ってすぐのところに園内案内図があったのを確認はしていたが、ゴーストタウンは迷宮と化していることもあると聞く。
翼型のセンサーなどのデバイスを使用し、周囲の情報を集めていく。すると、いくつかの場所でノイズの走るデータが入ってくる。
そのうちの一番近い反応へと向かい、優雅に歩いていく。
たどり着いたそこはメリーゴーランドであった。
『あっちはあぶないんだって』
『鏡がいっぱいあるんだって』
幼子のような声と気配に彼女が振り向くと、そこには白い影がぼんやりと浮かんでいた。
「あちらですの?」
白い影へと声をかける。するとその影はある方向を指差すように腕……であろう部分を上げる。
『あっち。お城の屋根が目印だって』
『あぶないから行っちゃダメなんだよー』
『怒られちゃうよー』
「大丈夫ですわ。私強いんですのよ」
『……気をつけてね』
その声とともに、白い影は去っていく。
「さてと、お仕事頑張りませんとね」
指し示された方向へと降り積もる雪の中、裕美は歩き出した。
成功
🔵🔵🔴
儀水・芽亜
雪が、降っていますね。この地では降り積もるものなのですか。
さて、白に覆われたゴーストタウンの踏破に臨みましょう。雪は「地形耐性」で対応します。もちろん、普段の靴でなくロングブーツで。
さて、どこから見廻りしたものか。ジェットコースターなど行ってみたいですね。残留思念もありそうですし。
移動中は小声で《主に向かいて新しき歌をうたえ》を口ずさみ(「歌唱」)。インカムとアリアデバイスで、結構な範囲へ届くはず。
足下の雪も退いてくれるでしょうか?
ああ、ありました、残留思念。これに尋ねればいいのですね。どんな風に会話出来るでしょうか?
情報を受け取り、残留思念が臨むなら「除霊」をお礼といたしましょう。
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「雪が、降っていますね。
この地では降り積もるものなのですか。」
降り積もる雪を眺めながら、儀水・芽亜(共に見る希望の夢・f35644)は白く覆われた遊園地へと足を踏み入れた。
ブーツで踏み締める足元では、さく、さく、と静かな音で雪に足跡がついていく。
「さて、どこから見廻りしたものか」
(「ジェットコースターなど行ってみたいですね。残留思念もありそうですし」)
そう決めた芽亜は、先ほど入り口で確認した地図を思い浮かべ、ジェットコースターの方向へと足を向ける。
唇に聖なる歌を乗せながら歩く芽亜の足元では、積もる雪がうっすらと支障なく歩けるようになっていく。
その清らかな声が奏でる歌は、優しく、柔らかく。そして遠くへと届いていた。
ジェットコースター乗り場へと芽亜がたどり着く頃には、降り続く雪は芽亜を守るかのようにふわふわと舞っていた。
さて、と芽亜は残留思念を探してジェットコースター乗り場への階段を登っていく。
かんかんという音をさせながらたどり着くと、係員がアナウンスや機械操作をするであろう部屋が目に入った。
「ああ、ありました」
部屋の前に残留思念を見つけ、優しく声をかける。
「あの、ミラーハウスの場所を教えて欲しいのですが」
『あそこは、怖いところです。人が何人もいなくなりました』
「私はソレを止めにきたのです。……教えて、いただけませんか」
残留思念であるはずのソレは、少し間をあけて話し出す。ここまで会話ができるというのも不思議だが、今はそれどころではない、と話に耳を傾ける。
『あちらに観覧車が見える筈です。その下に木々でうっすら隠れて見えにくいのですが、お城のような屋根があります。そこがミラーハウスになります』
観覧車の方向へ目を凝らすと、確かにお城のような屋根が見える。距離はそんなに遠くなさそうだ。
「ありがとうございます」
『いえ……素敵な歌へのお礼です』
ありがとう、の言葉と共に、白い影は吹き込んできた雪風に乗って消えていった。
「では……白に覆われたゴーストタウンの踏破に臨みましょう」
再び、唇に聖歌を乗せながら、目的のミラーハウスへと白い粉雪に導かれるように進むのであった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『モーラビット』
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POW : 兎の牙がモーラットを喰らう
戦闘中に食べた【捕縛したモーラットの肉】の量と質に応じて【全身の細胞が活性化し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD : 兎の耳は剃刀よりも鋭い
【モーラットの毛を一瞬で刈り取る鋭さ】を籠めた【兎の耳】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【毛髪】のみを攻撃する。
WIZ : モーラットとなって誘き寄せる
全身を【丸めモーラットそっくりの姿】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
イラスト:イツクシ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●ミラーハウス前
白い耳長の生き物が雪道を跳ねたり、雪の中で丸まったりしている。
一匹がぴんっと耳をたて警戒している。
とはいえまだ気づかれてはいないらしい。
さぁ、もふもふではあるが、危険なこのモーラビットを倒さなければ、目的のミラーハウスへはたどり着けそうにない。
さあ、戦闘だ。
===================
第二章からの参加も大歓迎です。
その場合は残留思念の導きでミラーハウス前に到着した形になります。
よろしくお願いします。
===================
儀水・芽亜
もふもふにして邪悪。偽物のもふもふは、狩り尽くましょう。
なんにしろ、道行きの邪魔です。
「全力魔法」「楽器演奏」「歌唱」「催眠術」「精神攻撃」でアンチウォーヴォイスを一曲。
さあ、大人しくなってくださいね。もうユーベルコードは使えませんよね。
それではアンコールは拷問具『鎖蛇』にて。
血を通わせれば、棘の生えた鎖が蛇のように動き出し、敵を「捕縛」し「傷口をえぐ」ります。
さあ、きっちりと締め上げますよ。動きを封じたところで、アリスランス『ディヴァイン・ユニコーン』で「貫通攻撃」を放ち、とどめとします。
次はどなたでしょう? 怖がらないでくださいな。この区域は「結界術」で隔離しましたから、逃げられませんよ。
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オブリビオンも寒さに弱いのだろうか。その姿は使役ゴーストのモーラットが寒さに耐える為に集まっているように見えるが、それらはかわいいもふもふモーラットではなく、かわいいモーラットを捕食する邪悪なるもふもふ……モーラビットである。
「偽物のもふもふは、狩り尽くましょう」
全力で反戦の魂を込めた歌を歌う。そのメロディはあつまっているモーラビットたちへと降り注ぎ、かれらの戦う意思を見事に削いでいく。
一曲が終わる頃には、見える範囲のモーラビットは全てお腹を見せ、気持ちよさそうにころがっている。
芽亜はアンコールとばかりに拷問具『鎖蛇』へと血を通わせていく。すると、棘の生えた鎖が蛇のように動き出して敵を捕縛、そしてそのまま傷口をえぐっていく。
反対の手に使い手の想像力にて無限に進化していく、美しい鴇色の槍ーアリスランス『ディヴァイン・ユニコーン』を構え、『鎖蛇』にて動きを封じたモーラビットへと放つ。
それは僅かに灰色がかった淡紅色の軌跡を描き、槍の雨となって降り注いでいった。
「さて、次はどなたでしょう?怖がらないでくださいな」
逃げられぬようにと結界術で区域を隔離し、次のモーラビット集団へと向かっていく。
芽亜は涼やかな歌声とにこやかな笑顔でモーラビットを殲滅していくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
佐々木・遊亮
聞いた話では足元は乱雑になっているんだったかな。
それじゃ、行こうか、親友。
『了解した。これより過去を排除する。行くぞ、ユウスケ』
決闘デバイスに、マキシマムカイザーのカードをセットし、マキシマムカイザー・フルドレスを発動。超量機士マキシカイザーへと変身し、飛行しながら一体ずつ過去を断つ剣を使ってモーラビットを斬っていこう。飛行状態で戦うのであれば、足元の花壇や柵にも気を配らなくて済むだろう。
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雪によって足元が滑りやすくなっている上、少し道を外れて踏み込めば、深く柔らかい雪に足を取られるであろう。
そんな降り積もる雪を見やり、佐々木・遊亮(超量機士マキシカイザー・f16626)は流れるように腕に装備している決闘デバイスへとマキシマムカイザーのカードをセットする。
「『マキシマムカイザー・フルドレス!』」
幼き頃より傍にいた親友、『マキシマムカイザー』。その姿を象った装甲を身に纏い、遊亮はアームドヒーロー『超量騎士マキシカイザー』へと変身する。
「それじゃ、行こうか、親友」
『了解した。これより過去を排除する。行くぞ、ユウスケ』
雪で埋もれた柵や花壇などがトラップになっているという話を頭に入れていた遊亮……いや、マキシカイザーはモーラビットの群れへと雪煙をあげ、脚部搭載の飛行用ブースターとスラスターで雪上を滑るように飛行していく。
『飛行状態で戦えば、足元の花壇や柵にも気を配らなくて済むだろう』
「ああ……行くぞ!」
たどり着いたモーラビットの群れへと、『過去を断つ剣』を振り上げ、マキシカイザーは切り込んでいく。まず一体。そして次の一体。と切り返しで切り捨てる。
噴き上がる雪煙の中、切り捨てた影から一匹のモーラビットがマキシカイザーへと噛みつこうと飛び上がってくる。それを振り払い、剣を振り下ろす。
『これがっ、オレたち二人のっ、過去を断つ剣だぁぁっっ!!』
その切っ先の輝きが、煌めきが。
オブリビオンを骸の海へと確実に返していくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ベルベナ・ラウンドディー(サポート)
「戦闘は得意な方に譲りますよ」
自称偵察専門、宇宙出身の竜派ドラゴニアン青年
単純明快が信条、焦るとラフになる以外は概ね穏やかな物腰です
宇宙や汚染地などの悪環境下に特に強く、
変装・偵察・工作など非戦闘活動を得意と自負する一方で
他猟兵達の戦闘関連の技量に感心しがちです
全部80点で100点は取れないタイプ
●特徴として
功夫・衝撃波による砲撃戦・結界術の3種が戦術の主体です
全て「偵察技術の延長線で取得した」とのこと
ストーリーや背景を描写する際の進行役や
負傷や撤退などで登場人物の強さや設定などの演出素材としてもお役立てください
ミスティ・ストレルカ(サポート)
基本方針は専守防衛・他者フォローです
サポート故、連携重視のお任せ
知らない人にはどうにも気後れしてしまうけど
それでも他の人が怪我するのも嫌なので押すところは押すのですよ
主にサモン・シープ等攻撃系のUCで他者行動の隙を消す様に立ち回るのです
中遠距離をとり全体を掴む感じですね
防御系の技能で時間稼ぎも行けますので
生まれながらの光での前線維持、魔力性防御障壁の囮役も…ちょっと怖いけど
でもでも、みんなの居場所を守るのですよー
そうそう、えっちなのはいけないと思います。
興味がない…訳ではないですがひつじさんが怖い雰囲気纏って凄い勢いで止めにツッコんでくるのです
年齢制限がどうとか、らしいです
勝守・利司郎(サポート)
神将の四天王×花蝶神術拳伝承者、勝守・利司郎だ。
花蝶神術が何かって?オレが言い張ってるだけだが、練った気を花や蝶のごとく扱うやつ。
しっかし、『トーシロー』が達人っていう設定なぁ。あ、オレ、神隠し先で神将になる前はバーチャルキャラクターな。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動する。そうだな、主に拳に練った気を集めてグローブ代わりにして、殴ることが多いか?
他の猟兵に迷惑をかける行為はしない。オレの美学(味方ならば邪魔をしない)に反するからな。作戦なら別だが。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしないからな。
あとはおまかせ。好きによろしく!
●白い雪は降りしきり
「うぅー、寒いのです」
「ええ、冷えますね……」
ミスティ・ストレルカ(白羽に願う・f10486)とベルベナ・ラウンドディー(berbenah·∂・f07708)、そして勝守・利司郎(元側近NPC・f36279)は、白い雪が降る中、しっかりと罠を設置していく。
「よっし、これで最後だな!」
雪溜まりで動き回って足を取られるよりも、罠を仕掛け、足場を固めて動きやすい場所へと誘き寄せることにしたらしい。
「固まっているのはあそことあちらですね」
近場で誘き寄せやすい群れのポイントをベルベナが索敵し、二人へと告げる。
「では、一番近いのからでいいです?」
「お願いします」
「いち、に、さん!」
ふわりとミスティの放つ衝撃は、白い毛玉のモーラビットたちの後側に着弾する。
突然の襲撃に混乱するモーラビット達。だが、雪の舞う中の殺気を感じたのか、大き目のモーラビットが突出してくる。
「さあ、こちらにくるのです!」
他のモーラビット達も三人の待機する場所へと向かってくるよう、ミスティに続いてベルベナが衝撃波を放つ。
「離れたのは引き受けた」
1匹が別方向へと向かうことに気づいた利司郎がそちらへと拳を向けた。瞬間、常人では見えぬ速度でモーラビットへと肉薄、防御力無視の攻撃で二人のいる方へと吹き飛ばす。
作戦の目標ラインへとモーラビットが到達するのを確認したと同時に、もう片方の群れへとミスティから衝撃波が放たれる。
それを合図に、利司郎は足元に注意を払いながら駆け出した。
●かけてくる白い毛玉
「今です!」
ベルベナの合図でミスティは瞬時に重心を下げて頭を守る姿勢を取り、障壁を展開する。
一目散にかけてきたモーラビット達は、ミスティの展開する障壁へとぶち当たってくる。
「もう少し……」
その間もベルベナは衝撃波でもう片方の群れを誘導する。そして最後の一匹が罠が展開された場所へと入った瞬間。
「着火」
誘爆するように設置した改造式時限爆弾群が一発、二発、と連鎖するように爆発が続いていき、さらには先ほど設置した罠に引っかかったモーラビット達の方へと爆発が連鎖する。
数分にも十数分にも感じられる爆発音と煙の中、索敵によりモーラビット達が消滅していくのを確認。そして、煙が晴れる。
「これが最後!」
一際大きいからか瀕死に近い状態で残った最後のモーラビットへと、利司郎が拳を振り、止めを刺す。
ふわり、と落ちる雪と一緒に最後の一匹が消滅していった。
●運命の糸は紡がれる
各自の索敵や情報収集によって、一帯に発生していたモーラビット達全ての消滅を三人は確認する。
その時、先ほどから見えていた屋根のある建物への道が開かれたことに気づく。
「……禍々しい気配が強くなりましたね」
「はい……建物はかわいいのに、雰囲気が怖いです」
「ともあれ、とっとといってとっとと帰ろう」
三者三様に気を引き締め、ミラーハウスへと歩き出すのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
第3章 ボス戦
『ナミダ』
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POW : ペインフルティアーズ
全身を【滂沱と流れ落ちる涙】で覆い、共に戦う仲間全員が敵から受けた【痛み】の合計に比例し、自身の攻撃回数を増加する。
SPD : 涙の体
自身の肉体を【涙に似た成分の液体】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ : 涙の鎖
自身が【悲しみ】を感じると、レベル×1体の【地面から生える「霊体の鎖」】が召喚される。地面から生える「霊体の鎖」は悲しみを与えた対象を追跡し、攻撃する。
イラスト:雑草サキ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
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ミラーハウスにたどり着いた猟兵達は慎重に入口の扉を開ける。
オオオォォォ……。
部屋の奥からは声にならない声で泣く女の声が聞こえ、あちらこちらの鏡には、このゴーストタウンの主となった白いローブに身を包む女性の姿が映っている。
悲しみに暮れ、既にその悲しみの理由もわからなくなった彼女は、自身の胸に深く刻まれた悲しみを晴らす為、縄張りであるミラーハウスへ入ってきた贄へと襲いかかってくるのであった。
政木・朱鞠(サポート)
ふーん、やっと、ボスのお出ましか…。
もし、貴方が恨みを晴らすためでなく悦に入るために人達を手にかけているのなら、不安撒き散らした貴方の咎はキッチリと清算してから骸の海に帰って貰うよ。
SPDで戦闘
代償のリスクは有るけど『降魔化身法』を使用してちょっと強化状態で攻撃を受けて、自分の一手の足掛かりにしようかな。
ボス側の弐の太刀までの隙が生まれればラッキーだけど…それに頼らずにこちらも全力で削り切るつもりで相対する覚悟で行かないとね。
得物は拷問具『荊野鎖』をチョイスして【鎧砕き】や【鎧無視攻撃】の技能を使いつつ【傷口をえぐる】【生命力吸収】の合わせで間を置かないダメージを与えたいね。
アドリブ連帯歓迎
大倉・新月(サポート)
アドリブ・連携歓迎
キャラ解釈幅広くどうぞ!
噛ませ展開も歓迎です
スカルロードの満月(ミヅキ)ちゃんを溺愛しています
新月→満月の一方的なヤンデレですが連携はきちっとこなしていきます
主に脳筋な行動で何とかしますが、知ってそうなことは出し惜しみしないタイプです
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動や性的な絡みはしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
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「ふーん、やっと、ボスのお出ましか……」
政木・朱鞠(狐龍の姫忍・f00521)は部屋の奥からする気配へと蔓薔薇を想起させる拷問具『荊野鎖』を構え、【妖怪】【悪鬼】【幽鬼】を己の身に宿し、戦闘に備えて自身を強化していく。
(「代償のリスクはあるけど、ボスを全力で削り切る覚悟で行かないとね」)
「あの姿は、女性型ゴーストのナミダによく似てる……。ええ、オブリビオン化してるゴーストは以前と同じ様に考えてはだめね」
大倉・新月(トータルエクリプス・f35688)がスカルロードである満月と共に並び立つ。
「行こう、満月ちゃん。……大合体、起動」
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戦闘開始の合図は鏡が割れる音であった。
部屋に乱立する鏡の大部分が砕け、残った鏡から召喚された霊体の鎖が絡みつくように朱鞠を襲う。
「これは……ちょっとどころじゃなく厄介ね!」
ナミダは鏡から伸びる鎖を囮にして、その体を液体と化したその体で攻撃に転じてくる。朱鞠はそれを紙一重で避け、さらに鎖が伸びる鏡を『荊野鎖』で打ち据えて砕き、更にその横の鏡へと勢いのままに叩きつける。
じわじわと侵食してくる自己強化の代償で蓄積する疲労を気合いで抑え、次の鏡へと相対していくのであった。
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「……思ったより残ったのね」
新月は鏡から伸びて襲いかかってくる鎖を左右の手に構えた自動拳銃ーEdgeworth-Kuiper Belt【Cubewano】とEdgeworth-Kuiper Belt【Cubewano**】による零距離射撃で破壊、更には鏡を雑霊弾で砕いていく。
……後ろ。
背後を警戒していた満月の声に、新月は背後から襲ってくる鎖をEdgeworth-Kuiper Belt【Cubewano】の刃で叩き切り、鎖が戻る先の鏡を誘導弾で更に砕いていった。
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息を吐く間も惜しみながら、襲いくる鎖を回避し、残った鏡を処理していく。
その先に捉えたナミダの姿へと、朱鞠と新月は渾身の一撃を放つのであった。
成功
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マティアス・エルンスト(サポート)
アドリブ・連携・苦戦描写・UC詠唱改変・その他OK
「……俺が前に出る。お前は俺を盾にしろ。」
一人称:俺
口調:寡黙で無機質。表情も一見無愛想で感情が読み取りづらいが仲間想い。
性格:知らない物事へ対する好奇心と知識欲が旺盛。自身を精密な電子機器と思っている様子。
戦法:【エネルギー充填】したアームドフォートによる【威圧】感たっぷりの【威嚇射撃】や【一斉発射】等、「攻撃は最大の防御」を体現した戦法を好む。
仮に間合いに踏み込まれても武装で【受け流し】、【鎧砕き】も狙って【カウンター】。
状況に合わせUCを何でも使用。
戦況等に照らし「適切・最善」と判断すれば他の存在からの指示や命令にも即応する。
他はお任せ。
城田・紗希(サポート)
基本的には考えるより行動するタイプ。
でもウィザードミサイルや斬撃の軌跡ぐらいは考える。…脳筋じゃナイデスヨ?
暗器は隠しすぎたので、UC発動時にどこから何が出てくるか、術者も把握していない。
逆恨みで怒ってる?…気のせいデスヨ。UCの逆恨みじゃアルマイシ。
戦闘は、範囲系ユーベルコードなら集中砲火、単体攻撃なら可能な限りの連続使用。
必要に応じて、カウンターでタイミングをずらしたり、鎧破壊で次の人を有利にしておく。
……防御?なんかこう、勘で!(第六感)
耐性……は、なんか色々!(覚えてない)
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マティアス・エルンスト(人間見習い・f04055)は一歩前に出ると、攻撃は最大の防御とばかりに、エネルギー充填したアームドフォートによって鎖を召喚している鏡を一斉発射で念入りに打ち抜く。
残っていた鏡の大部分が崩れ落ち、粉塵が上がる。
粉塵が収まるその一瞬。数多の鎖が立ち止まった猟兵の隙を狙うかのように飛び出してくる。
城田・紗希(人間の探索者・f01927)は袖に隠した暗器を飛ばし、伸びてきた鎖を床へと縫い付けた。
「……俺が前に出る。お前は俺を盾にしろ」
マティアスは鉄塊剣を構え、縫い付けられた鎖を切り払い、砕き、向かってくるナミダの攻撃を受け流し、攻撃を後ろへ通さないように殺していく。
「いくよ!」
ウィザードロッドを構えた紗希は、全力を込めた魔法攻撃を部屋の奥へと放つ。
着弾するも、滂沱と流れる涙で全身を覆うナミダは、更に与えられた痛みによりさらなる攻撃へと転じてくる。大部分をマティアスが削るも、その削りきれなかった一撃が紗希の頭上にある天井を削り、落ちていく。
周りの猟兵達が息を呑んだ瞬間。
「私じゃなきゃ死んでたよ!?」
そんな声とともに、ほんの隙間から二次元と化した紗希の顔が覗き、岩の下から出てくる。
「……興味深い……」
マティアスは、三次元の人間が二次元になるにはどうやるのか、と湧き出す好奇心を押さえ込み、紗希に戦闘不能になりそうな怪我がないことを確認する。
その視線に気づいた紗希は彼を安心させるように手を振り、再び対峙するナミダへと攻撃を再び開始する。
崩れかけた戦線を一瞬で立て直し、良平達は再度攻撃へと転じていく。
「対象固定、出力」
マティアスの両の掌から高圧電流が放たれる。それは水を伝い、最奥のナミダへとダメージを与え、その動きを一時的に止めることに成功する。
その瞬間を逃さない猟兵達による猛攻。
再び粉塵が巻き起こり、その隙に奥へと向かう影があった。
成功
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儀水・芽亜
なるほど、これがこの場所の首魁と。
では、討滅を始めましょうか。
ミラーハウスというのが戦いにくいですね。真っ先に一枚残らず砕きましょう。
ブラストヴォイスの全方位「範囲攻撃」。これで、ただの鏡は割れ落ちる。
残った鏡があれば、何かあると警戒します。
液体の身体ですか。それはまた、音が通りやすい。
今度は「全力魔法」「呪詛」「歌唱」「演奏」で、本気のブラストヴォイスを披露しましょう。
液体化していればこそ、身体の内部まで歌声が浸透するはずですよ。さあ、弾け飛んでください。
ナミダの攻撃は「見切り」、それでも当ててくるなら「オーラ防御」で対処します。
これで一件終了ですね。この地にも早く春が来ますように。
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「では、討滅を始めましょうか」
儀水・芽亜(共に見る希望の夢・f35644)が鏡を砕くために全方位へ向けたブラストヴォイスにより、ただの鏡は崩れ落ち、戦闘は開幕した。
長くも短くも感じる攻防が続き、残りわずかとなった鏡も味方から放たれた高圧電流によって全て粉々となり、粉塵が巻き起こる。
芽亜はその隙を逃さず、最奥へと足を進める。
「なるほど、これがこの場所の首魁と」
粉塵が収まる頃にはナミダの目の前にたどり着き、芽亜は更に近づいていく。それを拒絶するようなナミダの攻撃を見切り、紙一重で回避し、時折オーラによって弾かれる攻撃が出るも、足取りは揺れず。
そして芽亜は歌声に呪詛を載せて全力で絶唱する。
(「液体化していればこそ、身体の内部まで歌声が浸透するはずです」)
それは人の出せる音域を超え、空気を、全てを震わせる歌声であった。
震動は強く深く、嘆くナミダのその体の奥まで届く。
液体化していたナミダは堪えるように体を更に鋭くしなやかに伸縮させ攻撃を繰り出してくる。
だが、更に震える歌声をダメージが蓄積されているその身に長くとどめおくことはできず。
嘆きの声は止まり、弾けたその体は雨となりその一帯へと降り注ぐ。主を失ったミラーハウスもその存在を空気に溶けるように消えていった。
●終決
ミラーハウス部分は消滅し、猟兵達は外へと放り出される。
ふと、辺りを見渡すと、晴れ渡った青い空の下、雪解けの間からふきのとうが顔を出し、さらには春の気配を感じる風が吹いてくるのであった。
大成功
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