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骨抜き、厄ヌキ、鬼退治

#サムライエンパイア #戦後

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#戦後


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 サムライエンパイアのとある海村。そこでは、今漁に出る男や家で待つ子や母の安全を祈願した豆撒きが行われていた。
「鬼は外ー!」
「うわーっ、力が抜けていくーっ!」
 そう声を大にしては、虎柄の腰布を巻いただけの男に豆が投げつけられる。大した痛みも無いが、男性は次第に力を失っていくような演技をしながら岩陰へと隠れる。
 もちろん彼は本当に力を失っているわけでもないし、鬼でもない。鬼に扮した男達が当てられた豆によって弱められ退治されるという儀式を行っているだけなのだ。
 だから、退治された彼も、鬼役を代わりに戻ってくるはずだった。だが、その彼が暫く経っても帰ってこない。不思議に思った次の鬼役の男は、入っていった岩陰へと様子を見に行くことにした。
「……な、あ……?」
 村の誰からも見えない岩陰、その奥に男はいた。蛸の妖怪、……いや本物の鬼と一つになって。
「豆程度でやられるなんて妖怪への侮辱タコ、とことん骨ヌキにしてやるタコよ!」
「もが、っ……ッ」
 その口にタコ足の一つを突っ込まれ、鍛えた体ですら抵抗できないほどの力で締め付けられた鬼役の男性は、岩陰を覗いた男に救いを求めるように腕を伸ばす。だが、男はその手をとるべきか迷ってしまう。
 危険だというのもあった。だが、それ以上に囚われた男は蛸鬼の按摩の手管に揉まれ、心地よさげに声を漏らしながらその身を脈打たせていたのだ。ごくりと喉を鳴らす。日頃の疲れに苛まれた体を按摩されてしまえば、まさしく極楽へと昇天してしまうかも知れない。
 それでも、彼はゆっくりと自らもその蛸の元へと歩み寄ってしまうのだった。

◇◇◇

「という事件が起ころうとしております」
 初咲・緋色(厄介坊主・f30271)はどことなく楽しそうな笑みを浮かべて猟兵達を見回した。
「どうやら、豆で退治される妖怪というものに不満を覚えた蛸のオブリビオン、『衣蛸』が鬼役を襲いにくるようでございます」
 あまり強いオブリビオンではないが、少し頭が切れるらしく。大人数で集まっているところには現れず、機会を伺っているという。つまり、一人の時か、数で圧倒できる少数の時に襲いにくるらしく、現地の人では逃げることもままならない状況だという。
「ですので」
 と緋色は一つの布を取り出して猟兵達へと見せる。いや、布ではなく、腰布だ。虎柄の、鬼が履いているような。
「皆様には鬼になっていただき、村民の方に懲らしめられる役をお願いしとうございます」
 豆をぶつけられ次第に弱っていき、そして、退散する。ということだ。
 深追いしてくる村人もいるやもしれませんが、ちゃんと弱められた鬼に徹して懲らしめられるよう演技くださいね。と緋色は説明を締めくくるのだった。


熱血漢
いつもの熱血漢MSの感じのやつです。
男性PCはもちろん、女性PCもちゃんと鬼役で参加できます。

第一章
 虎柄の腰布で鬼に扮して、村人から豆を投げられて弱っていく妖怪を演じます。
『衣蛸』をおびき出すには、村人の懲らしめに抵抗できないような演技が必要になります。

第二章
『衣蛸』との戦闘です。
 実際には弱められていないので敵ではありません。でも敵の数は多いので不意打ちや油断で骨ヌキにされてしまうかもしれません。

 基本、お好きにどうぞ。
 よろしくお願いします。
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第1章 日常 『節分』

POW   :    豆を撒く

SPD   :    鬼の役を引き受ける

WIZ   :    恵方巻きを食べる

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

コロ・ヴァッハ
【ヴァッハ親子】
●POW
●アドリブ・連携〇
今日はパパと節分の豆撒き!
パパは鬼役をしてくれるって言ってくれてるし楽しみながら依頼できるね!
村の子供たちに交じって大人たちやパパにむかって豆を巻きます!
「うりゃ!えへへ♪」
楽しいなぁ♪…あ、いけない…妖怪をおびき出すためだよね


バロ・ヴァッハ
【ヴァッハ親子】
●SPD
●アドリブ・連携〇
さぁて!コロの遊び相手でもしようかなぁ~♪
まったく子供は世話がかかるよねぇ〜
僕は配られてる虎の腰巻をしてコロや子供たちに襲いかかる妖怪を演じるよ〜
「がおぉ〜♪」
あれ?たのしいぞ?これ
僕はノリノリで妖怪の役を演じるよ〜…あれ?なんか強さ増してない?



「パパっていつも裸って事?」
「ケモセーフっていうのがあるんだよ、コロ。僕は見えないからね~」
「僕もちっちゃいからセーフ?」
「ん~ちょっと違うかなあ」
 腰布を巻いたバロ・ヴァッハ(「星」を司る小さな聖神・f34828)とその息子コロ・ヴァッハ(星と正義の血を引く子・f35820)の間でそんな会話があったかどうかは定かではないとして。
「今日はパパと節分の豆撒き!」
 パーカーと半ズボンをちゃんと着たコロが手に豆をたっぷり入れた升を持って、波音響く晴天の海村に元気な声を放つ。
 その隣でバロは、ちゃんとずり落ちないように腰布を結びながら、岩陰へと向かっていく。彼は鬼役として今回の依頼に参加している。息子の初依頼ということもあって気合は十分だった。
「まったく子供は世話がかかるよねぇ〜」
 そう言いながらも、バロの顔には笑顔が浮かんでいる。はたはたと翼を動かしながら飛んで隠れるバロは手を振ってくるコロに手を振り返しながらスタンバイする。
 今回の鬼役は子供達が海の近くで遊んでいる時に襲いに来るという設定だ。コロを含めた子供達の声がバロの隠れている岩陰に近づいてくる。
 少しだけ待って、その声が良い所に来た塩梅で――。
「がおぉ〜♪」
「うきゃーっ!」
 バロは岩陰から飛び出して、子どもたちに襲いかかるふりをした。飛びかかるように両手を鉤爪のようにして広げれば、子供達の黄色い悲鳴が大きく空に放たれる。逃げる素振りをする子供たちを追ってバロはふよふよと今にも食べちゃうぞ、と口を開ければ、子どもたちが楽しそうに置いていた豆の升を手にとっていく。
(あれ? ふふ、たのしいぞ?)
 そんな態とらしくも、心の底から楽しんでいるような反応にバロも楽しくなってきてノリノリで妖怪を演じていく。
 そんな父親の姿を見てコロも周りの子供たちと同様に楽しさを覚えていた。
「えへへ、パパも全力だ!」
 依頼の演技にも手を抜かないバロを慕いながらコロはバロや鬼役の大人達に向けて豆を投げつけていく。
「うわ、豆だ! 力が~!」
 猛攻撃を受けた男達が次々と退散していきながら、バロは最後まで残って子供達にとっての強敵を演じていた。狙いの甘い豆をするりと躱して、子供達を脅かしてはじりじりと追い詰めていく。
 身軽な彼はなかなかに手強い鬼だった。
 特にバロはコロの投げる豆をギリギリもう少しで当たりそうなあたりで躱していく。
「むう! 勝負だ、パパ!」
 ふりふりと尻尾を振るバロ。だがそんな少し大人げないかも知れないバロにふてくされるようなコロではない。むしろ、絶対豆をいっぱい当ててやる! と意気込んで豆を掴んで振りかぶる。
「ふふ~ん、まだまだコロに負けてられないからね!」
 投げられた豆をするりと回避し続ける。
 俊敏な動き。コロは投げる手を止めずにバロの動きを見つめていた。コロにとってのバロは、親であると同時に先輩であり、先生の一人だ。その動きからはまだまだ学べる事が多い。
 意識して、というよりは、受け継いだ好奇心によってコロの観察眼は幼いながらもなかなかに鋭い物となっている。
「僕の動きについてこれるか、……なっ!?」
「やった!」
 バロは投げられた豆を躱したその先で眼前に迫る豆に思わず急ブレーキをかけていた。だが、そこに投げ込まれるのはいくつかの豆が同時に放たれる散弾。バロの体を結構強かに叩く豆の弾丸に驚く間もなくコロの歓声が飛び込んできた。
「投げ方、少しずつ分かってきたぞ~!」
 楽しげに言うコロにバロはなかなか油断をしてはいられないな、と少しずつ力が削がれていくように演技をして、コロの上達具合を体に感じていくのだった。
 そして、その後鬼として退散したバロは一人岩陰に隠れて、息子の著しい成長具合をしみじみと思い返していた。
「あんなにすぐ動きを見切ってくるなんて、コロ……やるな~」
 そんなふうに岩陰で感嘆するバロの背後に迫る影。伸ばされる腕。腰布の下へと潜り込もうとする軟体。
 そして――。

◇◇◇

「ふえ、ぁ!?」
 バロに会いに行こうと岩陰に近づいていたコロの耳に、そんな声が聞こえてきた。まるで不意を打たれたような声にコロは駆け足でバロのいる岩陰を覗き込んだ。
 そして、そこでコロが目撃したものは……。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ヤコ・ナゴ
☆ふふふっ、あーっはっはっは!!
いいですねえ!村をこう、鬼パワーで制圧する感覚は!
税金の取り立てですよお!1人につき100豆は納めなさい!
ついでに消費税として5%豆、所得税として20豆、あとその他諸々として30%豆をですねあーっはっはっは!
(なんかノリノリで悪役ロールをはっちゃけている)

いや待って豆当てないでくださいやめてあてないでうわーっ集めた鬼パワーが霧散していくぅー!
(とかいいつつ投げられた豆をこっそり一部ちょろまかしながら岩陰に隠れ)

…よーし、ちょっとおやつタイムにしましょうかねえ。
(岩陰で村人の目がないのをいいことにちょろまかした豆をボリボリ。なんか近づいてくる?たぶん気づいてない)



「ふふふっ、あーッっはっはっは!!」
 その日、ヤコ・ナゴ(チキンレッグ・f29509)のテンションは高かった。
 浅めの虎柄の腰布一枚という際どい服装を強いられているというのに、二の足を踏む事なく受取り着用してしまうほどに。尻尾の蛇が体を持ち上げればいとも容易くその内側で己の中に種を詰め込まれる事を待っているポケットが曝け出されているということにも気付けないほどに。
「いいですねえ!! 鬼パワーでこう、村を制圧して、こう、制圧する感覚は!!」
 テンションのままに叫んでいるせいで威圧的な、というよりはどこか喜劇的な風景になっているが、しかし、村民にとってはそのほうが乗りやすくもあった。
「く! こ、この村に何をしにきた!」
「ふふ、決まってるじゃないですか。税金の取り立てですよお!! まずは一人につき100豆!!」
「ひゃ、ひゃく豆だって!?」
「加えて消費税として5%、ついでに所得税として20%、あとその他諸々として30%豆を収めなさい!!」
「そ、そんなに……っ」
 愕然とする村民と、無駄に演技力の高い彼に顔を背けて肩を震わせる子供と大人達。ウケているとはいえ、いつまでもこの寸劇にかまけている場合じゃない。そろそろ欲しくて我慢が効かなくなってしまいそうだと、ヤコは次の展開に話をすすめることにする。 
「ふっふっふ、集めた鬼パワーを遣い、鬼パワーに抵抗できる豆を徴収する事で、私は何者にも負けない鬼パワーを手に入れるのですよお!! はっはっはっは!!」
「くう、こうなったら仕方ない。皆!」
「そうそう、観念することです――」
「鬼にありったけの豆を投げつけるんだッ!!」
「ん、な!?」
 驚く間もなく、今か今かと待ち構えていた村民から豆の一斉射撃が見舞われる。
「いや、ま、待って豆当てないでくださ、や、あ、あてないで! うわーっ集めた鬼パワーが霧散していくぅー!」
 それはもう勢い良く豆を大量にぶつけられたヤコは次第に動きを衰えさせていくと、よろよろと逃げるようにして岩陰に隠れると、歓声が上がるのを聞きながら。
「ふふ、ふふふふ」
 笑いを零していた。
 そう、蛇が布を持ち上げることで晒されてしまっていた、投げられた豆を詰め込む用ポケットにはパンパンにぶつけられた豆が詰め込まれていたのだ。
「よーし、ちょっとおやつタイムにしましょうかねえ……」
 投げられた豆を蛇と共闘して器用にキャッチしていたヤコは岩陰にしゃがみこむと、豆をポケットから取り出してはポリポリと齧り始める。何を隠そう、ヤコのテンションが高かったのはこのご褒美を心待ちにしていたからだ。上手く楽しく鬼の役ができたならそれだけ豆を投げつけてもらえる。
(いやあ、今回の依頼は大正解でしたねえ)
 なかなか酷い目に遭うことが多い彼ではあるが、今回は純粋な気持ちで参加してよかったと思えていた。
(日頃の行いってやつですよねぇ……)
 としみじみ思いながらポリポリと豆をかじるヤコ。無防備にしゃがみ込んだ背中へと近づく影に、彼はまだ気付かないでいた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クロニス・クロリス

えーと、鬼の役をやれば良いんだよね。
よし、頑張るよ…!

弱らせられてる演技をしようと思ったら、最初強そうに見せた方が良いかな。
【怪力】でなんかその辺の重いもの持ち上げて威嚇してみるよ。
豆をぶつけられてるうち、それを持ち続けられなくなって地面に置く、みたいな感じで弱体化を表現しようかと。

そうなったら逃げ出すけど、追いかけられたり物陰に追い詰められたりしても本気で抵抗はできないよね…
されるがままにされながら、タコが出てくるのを待つしかないかな。
相手も弱ってくるか、一通りやりきって離れていくかを待つしかなさそうだけど…
…が、頑張る。



「鬼役……よし、頑張るよ……!」
 クロニス・クロリス(コンヴァイダー・f32053)は受け取った虎柄の腰布を身につけて、岩陰でスタンバイしていた。
「ひゃ、……ッ」
 ぐ、と拳を握って気合を入れるクロニスは、風の通り抜ける腰布の後ろを押さえつける。短い布は少し激しく動けばそれだけで前も後ろも布が浮かんでしまう。そんな服装に少し恥ずかしさを覚えながらもクロニスは出番が近づくのを待つ。
「そうだ、弱らせられてる演技なんだったら、最初強そうに見せた方がいい、よね」
 ふと思いつき、クロニスは周りを見渡して、そして。

◇◇◇

「がおーっ! 鬼だぞーッ!」
 大きく声を張り上げながらクロニスは、村民たちの前に躍り出た。どよめきが広がる。声を張り上げて語気を強くしたとしても可愛らしい声は変わらないままだったが、しかし、彼が両手で持ち上げる舟には流石に驚いたようだった。
 だが、それもつかの間、猟兵だと知っている村民は手にした豆をクロニスへと放り投げる。
「ああっ、んっ……ッ! 力が……っ」
 肌に豆が当たる度、力が抜けるのを演じ少しずつ舟を持てなくなっていくようにして浜に下ろす。
「こ、こうさん……、だよ……!」
 そしてクロニスは岩陰へと隠れていく。
「上手く出来たかな……」と呟いたクロニスに、良かったよと声がかけられる。と同時に、背後から力強く抱きしめられた。
「ひゃ、……ぁッ」
 潮風に当たって冷えた脇腹に硬い指が擦れて、クロニスは思わず声を上げる。びくりと跳ねた体に男は嬉しそうに笑った。
「弱い振りしなきゃなんだったら、抵抗しちゃだめだよな」
 男の手がクロニスの腰布をめくり上げる。彼は、事情を説明した村民の一人だ。その時クロニスも少し言葉を交わしたのを覚えている。
「あの時から誘われてるって気付いてたんだぜ、なあ?」
「ぁう……ッ」
 海の男の頑強な手が既に反応をはじめた幼い竿を握る。誘惑なんてしてない、と伝えてもこれでは説得力もないだろう。それに、硬い体、まだ若い青年の鼓動にクロニス自身身を委ねてみたいという欲求があることを否定できなかった。
「他の奴も結構見てたろ、あんな腰布で動くからチラチラさ……あんな可愛いの見せられちゃ堪んねえよな」
 日も高い岩陰。村からは見えないとは言え、海に誰かがいれば丸見えの場所でクロニスは捲り上げられたその中心に、冷えた表面とは一線を隠す熱が宛てがわれるのを感じ取る。
「ぅ……んっ」
 鬼が岩に手を突かされて人間のいいようにされている、そんな物を見ればタコも激高するだろう。だから、これは依頼の為でもあるのだ。そう考えながらクロニスは押し入られる感覚に甘い声を漏らすのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『骨抜き妖怪『衣蛸』』

POW   :    随分と凝ってるタコ~。俺たちのようにほぐすタコ!
【タコの保護色能力で全身を迷彩して接近し】【筋肉の塊である8本の触手で相手を捕まえ、】【マッサージで弱らせてからの絞めつけ攻撃】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    カッピングもやってますタコ~。血流良くなるタコ!
【タコの保護色能力で全身を迷彩して接近し】【非常に強力な吸盤で相手を捕まえて、】【カッピングで生気を吸い取り弱らせる攻撃】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    運動不足じゃないかタコ~?ヨガは身体に良いタコ!
【再生能力を活かして非常にしぶとく接近して】から【筋肉の塊の触手と強力吸盤で相手へ捕縛攻撃】を放ち、【操り人形のように強制的にヨガをさせる事】により対象の動きを一時的に封じる。

イラスト:まめのきなこ

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 骨抜きにして凝った疲れも、溜まったものも抜いて、鬼らしく闘えるようにしてやろうと企む衣蛸の手練手管が岩陰の猟兵達に襲い来る。

◇◇◇
 鬼として退治された後、岩陰でそれそれに襲われます。

 お好きにどうぞ。
ティフティータ・トラーマ

「ふあぁ。あら?寝過ごしちゃったみたいね。」
開始待ちで寝過ごしてしまい、無人の港の船から腰布1枚の姿でもぞもぞと起き上がると
「くぅぁ、変なトコロで寝たから身体が…じゃないわ。ああっ、村の豆の気で身体がぁっ。」
寝過ごしたのも身体が凝っているのも豆のせいだから仕方ナイ、と言っている間に蛸に襲われ
全身に絡み吸い付かれるとギシギシアンアンと船が揺れて
「はふぅ、気持ちよかったわよ。さて、豆の気も吸われて身体も本調子だし、覚悟はできてるわね?」
気持ちよかったのにって?ソレはソレ、コレはコレよ、と鬼らしく掌返して蛸退治します。
見回りに来た村人が居れば、蛸が残ってるかもしれないとまた豆で弱らされて…



「ふあぁ……」
 ティフティータ・トラーマ(堕天使の剣舞暗殺者・f29283)は、浅瀬に留められていた小舟の中で目を覚ました。
 小舟とは言え、男数人が乗り込める漁船だ。華奢な身をしたティフティータが寝転べる程度のスペースは十分にある。意外と丁寧に手入れされた漁網や綿袋を枕にして身を隠していたティフティータは、昼の陽気と心地の良い波の揺れに思わず転寝をしてしまっていたらしい。
「あら? ……寝過ごしちゃったみたいね」
 腰布一枚、なだらかな平らさを持ちながらも柔らかく揺れる胸を惜しげも晒すティフティータは、舟から浜をみやって豆まきを終えて温かい汁物で頬を満たす人々を遠くに見遣った。
 今更出ていった所で興冷めでしか無いだろう。ティフティータはゆっくりと軋むように凝っている体を伸ばす。
「くぅあ、変なトコロで寝たから身体が……じゃないわ、ええっと」
 大事な設定まで忘れてしまうところだった。豆まきが終わったのなら、ここからが猟兵の本領だ。
「ああっ、村の豆の気で身体がぁっ! 寝過ごしたのも、身体の凝りも全部豆のせいね、仕方ナイわ、うんうん!」
「むん、こんな離れた所でも豆にやられるなんて軟弱もいいとこタコねッ!」
 寝過ごしたのは完全にティフティータのせいではあるのだが、それも全部豆のせいだと押し付けて声を上げれば、狙い澄ましたようなタイミングで舟の上に何かが飛び出してきた。
 海水を吸い込んだ粘膜に包まれた触手もつ軟体動物……タコのオブリビオンが躍り出てティフティータの体に巻き付いてきた。
「ぁあ、ッ、ん……ッ」
 ぬるぬるとしたタコ足がティフティータを舟に押し倒し、吸盤がティフティータの凝りを解していく。生気を吸われている、とは思えない心地よさで全身に気が漲るのが分かる。こうして漲らせた気を更に搾り取ろうというのだろうか。つきたての餅のような柔らかさを持つ双丘を締め上げ、その先端を包み込む吸盤が赤子のように容赦なく生気を吸いとっていく。
「あ、っ、ソコ、も……っ?」
 全身の筋肉を伸ばし、疲労成分を押し流すようにタコ脚がティフティータの肢体を隈なくなぞり上げる。足指の隙間から腰布の奥まで、細い先端部が潜り込めば隙間を押し広げて快感を与える箇所を擦り上げる。粘液と軟体のおかげか、心地の良い痛みだけが与えられて、ティフティータの血色は見る見るうちに良くなっていく。
「そろそろ、一気に頂くタコよ」
 漏れる息も熱くなっていく中、衣蛸が言う。このまま全身から生気を吸い取ろうというのだろう。 
「そう」
 ティフティータはそんな衣蛸を見上げて呟いた。
「残念ね」
 そうイッた瞬間、衣蛸はざんばらに切り刻まれていた。舟の端に隠していたナイフで素早い斬撃を放ったのだ。服を脱げば早くなる技、衣蛸によって腰布すら暴かれ、最速ともいえる速度に衣蛸は何をされたのかも理解出来ないままに、海へと落ちていく。
「はふ、気持ちよかったわ」
 凝りもすっかり解されたティフティータは、そう言って立ち上がる。そして。
「お、おれの舟でな、何を……」
 遠目に舟が不自然に揺れているのを見たこの舟の持ち主らしき青年と目があった。短い着物から覗く褌は、その若さを強調するように膨らんでいて。
 ティフティータはそのまま、弱らされた鬼として村の男に懲らしめられてしまうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

バロ・ヴァッハ
【ヴァッハ親子】
●WIZ
●アドリブ・連携〇
な、なんじゃ〜?!
のわぁ〜!つかまったぁ!
んはははは!く、くすぐったい!やめて!
ん?体が折り曲げて…いでででで!折れる折れる!
こ、コロがUCを妨害してくれたのを見計らって僕はUCをぶつけて行くよ!
マッサージには若い僕らには痛いんだよ!(気持ちよかったけど…)


コロ・ヴァッハ
【ヴァッハ親子】
●WIZ
●アドリブ・連携〇
た、たこだぁー!
僕は戦おうとしたけど捕まってしまった!
く、くすぐったい〜!
あ〜…でもなんだか気持ちいい…
じゃない!パパも危ないんだから気をしっかり!
僕はもう君のUCを食らったからUCを発動させて邪魔してやる!
攻撃はパパに任せるよ!



「な、なんじゃ~!?」
 コロ・ヴァッハ(星と正義の血を引く子・f35820)が見たのは、衣蛸に捕まってしまったバロだった。
 力強いタコ脚がバロ・ヴァッハ(「星」を司る小さな聖神・f34828)の全身に絡みついて、無理矢理にヨガのポーズを取らされていた。
「のわ、つ、つかまったぁ!」
 バロは状況を素早く飲み込むが、しかし、既に敵の術中。逃れる事ができない。
「んは、はははっ! くすぐったい、や、やめてっ!」
 お尻を突き上げさせられ、維持するためにタコ脚が脚の間や脇の下に絡みつく。神経の多い所を擦られてこそばゆい感覚にバロは笑い声を漏らしながらヨガのポーズを強いられていた。
 尻尾の下で短くなったり長くなったりしているタコ脚がぬぷぷと音を立てているのを見ながら、コロは笑っているバロを助けるか助けないかを迷ってしまっていた。
 それはほんの数秒。
「あ、ふ、こ、コロ……ッ」
 だが、戦場においての数秒は勝敗を分けるに十分な時間でもあった。バロがコロに注意喚起するも遅く。
「わ、ッ!」
 背後に忍びよっていた衣蛸がコロにも襲いかかっていたのだ。バロよりも小さな体のコロは、瞬く間にタコのヌルヌルとした軟らかい腕に絡め取られてしまった。
「やは、っ、はは」
 腰布の中も外も衣蛸にとっては関係なく、お尻から胸、首筋までをタコ脚が這い回って、コロはもどかしい感覚に思わずバロと似たような笑い声を上げてしまう。
「あう、く、くすぐったい~!」
 思わず出てしまう笑い、苦しいけど笑ってしまう状況に困惑しながら、コロはしかし、すぐに順応していく。最初はくすぐったさだけだったのが、少しずつ違うものも感じていると気づき始めていた。
(ん、……でも、ぬるぬるが擦れて、なんだろ……気持ちいい?)
 幼いコロだが、成長の早さは天下一品といえるほどだ。その体の成熟も早く、粘液に塗れたぐねぐねとしつつも凹凸のあるタコ足に擦り上げられて未知の快感に気を取られてしまう。
 くすぐったいようで、気持ちよくて、もう少し欲しいような。
「ん、ぅ……」
 腰布の中に入ってきたタコ脚がコロの小さなお尻の間からおへその下辺りまでを包み込むようにしてグイと体位を支えれば、よりタコ脚の感触が伝わって思わずコロは自ら擦り付けるように身を捩ってしまう。
(分からないけど、これ好き、かも……でも、お仕事だよね)
 この衣蛸もどうにかしなければいけない。けど、気持ちがいいのを止めたくもない。そんな葛藤を浮かべるコロが救いを求めたのは他でもないバロだった。
「パパ、は……?」
 そうして見つめたバロはもふもふの毛皮を粘液で塗れさせていた。コロとは違うポーズを取らされているバロは大きく脚を広げていた。両脚の付け根をタコ脚がズリズリと擦り、その真ん中。濡れた毛束から覗く出っ張りがぴくぴくと震えているのが見えた。
 今タコ脚の下でコロも同じようになっている様な気がする。
(てことは、パパもやっぱりきもちいいのかな……)
 と思い始めたその時。
「ん、あっ」
 少し荒くなっているバロの口から飛び出した喘ぎ声。気持ちよさそうな声が、次の瞬間に。
「あ、痛い。え、え、待って? いでで、折れる折れるッ!」
 そんな大きな声に変わった。(パパを助けなきゃ!)とコロは腰布の下に隠していたダガーをどうにか手にとって投げつける。無理な体勢からでも精密な狙いで飛んだダガーは衣蛸に過たず命中し、その周りに結界が生み出される。
 バチン、と絡みついていたタコ脚は結界に弾かれて、コロとバロはその拘束から逃れ。
「自由だ! ありがとう、コロ!」
「えへへ、うん!」
 解放されたバロは一転攻勢に出る。コロで動きを封じられた衣蛸達。奇しくもさっきまでのバロ達と同じような状況にある彼らへとバロは魔法弾を作り出す。
「まだまだ若い僕らには、マッサージは痛いんだよ!」
 そして、パチンと指を鳴らすと同時に、容赦なくそれを衣蛸へと叩き込んだのだ。
 聖属性に満ちた星型の弾丸は、衣蛸に直撃してまばゆい光を放ったかと思えば、衣蛸達とともに消えていった。
 どうやら、無事オブリビオンを倒せたようだ。
(ほんとは気持ちよかったけど……)
 と安堵の息を吐きながら心中で吐露する。でもまさか気持ちよかったとはいえない。歳的な意味でも恥ずかしさ的な意味でも。
「パパ~っ!」
「わ、っと。コロお疲れ様」
 胸に飛び込んでくるコロを受け止めたバロは初仕事を納めたコロを労ってあげる。
「うん!」
 と元気よく返事をしたコロは、えへへ、と可愛らしく無邪気に笑ったあと「そうだ」と子供らしい笑顔でバロを見上げる。
「そうだ、教えて欲しい不思議なこともできたんだよ!」
 誰に聞けば良いのかな、と言うコロが擦りつけてくる固いままの『不思議』に、バロはまだ気付かないのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クロニス・クロリス

はぁ、気持ち良かった…

…って、タコが出て来てた!
やっつけないと…!

でも事が済んだばかりで力が入らなくて、暫くはタコにも良いようにされて。
下手に抵抗するより、大人しくヤられて隙を窺った方が良さそうだから、暫くはされるがままに。
反撃の余力を残せるようには、うん、頑張る…。

そうして一通り事が済んだところでUC発動、攻撃回数重視で近くにいるやつから一掃していくよ!

…ところで、さっきの男の人は大丈夫だったかな…?



「あ……っ、ぁ」
 こぽっ。小さな孔から零れ落ちた粘度の高い男の迸りが、濡れた岩の表面に跳ねて広がる。
「ん、はあ……気持ちよかった……」
 満足したのか、もうクロニス・クロリス(コンヴァイダー・f32053)の体を撫でる事もしてくれない男に、少し寂しさを覚えながらも振り返る。するとそこには。
「何、人間に良いようにされてるタコかー!」
「わッ、ぁっ!」
 そこにいたのは、つい先程まで獣欲を交わし合っていた相手ではなく、大きな蛸……すなわちオブリビオン、衣蛸だった。
「い、いつの間に……やっつけない、と?」
 大きく足を拡げた衣蛸に素早く臨戦態勢を取ろうとするクロニスだが、しかし、上手く踏ん張れずにペタリと岩の上にお尻をつけるようにへたり込んでしまっていた。
(力、入んない……)
 クロニスが足に力を入れれば、男の太い茎を咥えこんでいた感覚が腰の中に残っていて、上手く体が持ち上がらない。注がれた子種、それにクロニス自身が岩に撒いた白濁が滑り更に立つことが難しくなっているクロニスへと、衣蛸は更に怒りを露わにしていた。
「足腰も立たないタコか! そんな軟弱な体、こうしてやるタコ!」
 自らの怒りで真っ赤になりながら、その力強い触手でクロニスの体を持ち上げると、空中に固定してその体を弄り始めたのだ。巧みなマッサージのテクニックがクロニスの敏感になっている体を蹂躙すれば、得も言われぬ快感がクロニスの全身を包んでいく。
「んっ、ぁ……っ」
 触手達が、力強くも繊細にクロニスを責め立てる。弱い場所を鍛えてやるとばかりに軟体的に蠢く腕が幼くも精を吐いた後の茎を擦り上げ、男に突かれて籠絡されてしまっていた桃色の窄みが押し広げられ孔内で巧妙に内壁を按摩する。
「これ、やっ、だめ、……ッ」
「ダメじゃないタコ! これでうんと動きも良くなるタコよ!」
「ひぁアッ、あ!」
 抵抗すれば、更に強く抑え込まれてしまう。クロニスは、身を捩る事も最小限に衣蛸の腕にされるがままにされながら隙を伺うことにする。
「情けないタコね、また出したタコか!」
「だって、ッ、でちゃ……ぁ」
 ぬるぬるとした体表の粘液に被せられたほぼほぼ透明な濁った迸りに、タコはクロニスを叱責する。もう男との行為と合わせて何度絶頂を経ただろう。
「こうなったら、他の仲間も呼ぶしかないタコね」
 全身脱力するように快楽に打ちひしがれながら。しかし、彼は最後の力を残していた。それは衣蛸が仲間を呼ぼうと意識を逸した瞬間。
「……んッ」
「まだ力が残っていたタコかっ!?」
 手元に集めた重火器から弾丸を至近距離でばらまいた!
 無数に開く風穴と、そして、倒れ伏す衣蛸。まだ残っている衣蛸の群れの中に、先程の男性が捕まっているのも見えたクロニスは、少し動きやすくなった体で立ち上がる。
「あの人も、助けないと……」
 マッサージで結構の良くなった肌に、危なく揺れる腰布。男を心配した漁師仲間がそんなクロニスを見て魅了される事になってしまうのだが。
 それはまた、別の話。

大成功 🔵​🔵​🔵​

田中・香織
◇☆(アドリブ大歓迎よ。その方が面白いから)
虎柄のビキニ(虎柄の腰布を細工して作るわ)と作り物の角に張りぼての金棒で鬼役に扮して頑張ってくるわね。
さすがに腰布だけだと恥ずかしいし。
元々子どもの相手は得意だから、あたしは子ども相手の鬼になるわね。
『がおー!鬼のお出ましだぞー!!』
『きゃっ!豆をぶつけるのはやめて!!ごめんなさい、許して!!』
子ども相手にコテンパンにされればタコもきっと出てくるから。
鬼に扮していて丸腰だし、あたしは射撃タイプで格闘戦では無力だから、蛸の触手マッサージで骨抜きにされたところでユーベルコードを使って反撃するわ。
あたしを倒したと思って油断したところを狙うわ。



「がおー! 鬼のお出ましだぞーっ!!」
 田中・香織(ヒーローに憧れた人形・f14804)は腰布を細工して作った虎柄ビキニとハリボテの金棒(もし子供達にあたっても大丈夫なように柔らかい素材)を装備して、子供達の目の前に現れた。
「キャーッ、おにだー!」
「豆だー! そらー!」
 元気な声と共に投げられる豆の嵐に、たまらず鬼(香織)は悲鳴を上げながらそれを回避する。
「きゃっ! 豆をぶつけるのはやめてー、あーっ!!」
 最初はうまく回避出来ていたのが、徐々に豆に弱められていくのがありありと分かるように、よろよろとふらつきだしては子供達に聞こえやすいように声はよく通るように張ってやられた振りをしてあげていた。
「ごめんなさい、許してーっ」
 少し棒読みに叫ぶ。あんまり迫真だと子供が怖がってしまう。タコを呼び寄せる為の演技とはいえ、そうなってしまえば本末転倒である。
 そうして、岩陰に隠れた香織は、追って来る子供がいないことを確認して、ふう、と息をついた。あんまりシリアスな感じではなく、それでいてコメディに振り切らないような滑稽具合にこちらのリアクションと子どもたちのテンションを調整するのは意外と疲れるものだったのだ。
「でも、これでうまく騙されてくれるといいけど……?」
「なんタコか! あの情けないサマは!」
「早速のお出まし、ね……っ!?」
 香織は振り返り衣蛸へと攻撃しようとしたが、しかし想定外に衣蛸の距離が近い。いつの間にか至近距離にまで近づかれていたのだ。香織が拳銃に手をのばすよりも早くその手をタコ脚が掴み、彼女の体の自由を奪い取る。
「きゃっ!」
「マッサージタコ!」
「ぁ、ッ、ああ!!」
 虎ビキニなどものともしない蛸の力強い脚達が彼女の体の隅々までをこすり、扱き、こそいでいく。香織に抵抗の隙は与えられず、ただそれを受け入れるしかなかった。

 ◇◇◇

「ふふふ、これで少しは強くなれるはずタコ」
 香織を思う存分マッサージし、岩の上に寝かせて満足気に頷いた衣蛸は、用はないとばかりに背を向ける。香織は全身を快楽に染められたまま動けず見送るしか出来ない。
 そう、彼女自身は。
「それじゃ――っ」
 次の瞬間、衣蛸の体は一瞬で四方から放たれた弾丸によって蜂の巣になっていた。浮かび上がる戦場の亡霊が、様々な銃器を構えてそこに佇んでいた。
「ふ、ふふ……油断大敵、よ……」
 香織は己の策略がうまくいったことに笑みをこぼしながら、まだ刺激に敏感なままな体を起こして、他の衣蛸の掃討にむかうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヤコ・ナゴ
☆あー…なるほど、こういう触手も…あるんですねえ…
(すっかり虜になっている。やっぱり触手耐性が低すぎる)


(ふとなんとなく、絡む触手を見て思う。『これって美味しいんだろうか?』触手ソムリエ脳がまた悪いことを企んだ)
もっと、気持ちいいこと、してもいいですよ?
(お得意の精神攻撃で熱中させて気を逸らしつつたこ足を少しづつ齧りにいく!相手に気づかれる前に触手をいっぱい食べちゃいたい!)



 あー……、なるほど、こういう触手もあるんですねえ……。
 四肢を囚われて中空に持ち上げられているヤコ・ナゴ(チキンレッグ・f29509)は、慣れた感覚にむしろ冷静な心境でそう語る。諦めとも言えるだろうか。
「それで、……私どうなるんですかね?」
「抵抗もしないなんて軟弱タコ! マッサージで鍛え直してやるタコよッ!!」
「マッサージできt……も、がっ!?」
 鍛え直すとか何いってんです? と言おうとした言葉は、嘴の中に詰め込まれたタコ足によって遮られてしまっていた。それと同時にヤコの全身をタコの足が締め上げるようにして、揉み込んでいく。
「……ッ、ぉ、っ……ッ!」
 脂肪と筋肉。ヤコの体を骨の奥から刺激され、その中に凝り固まっていた何かが押し流されていく。そんな健康的な快感は、しかし、全身を同時に施される事によってただ心地いいと感じる域をまたたく間に超えていってしまう。
「んぶ、ぅ……っ」
 手の指先。足の指先一つ、タコの足に指圧されれば、腰の奥がずんと重くそして熱い熱が灯るような快楽がヤコを包む。実験生物やら機械やらの触手に巻かれてきたヤコではあるが、また違った責め方の触手に、その吸盤のぶつぶつが体の要所を擦るたびにびくびくと体を跳ねさせて、粘液に埋められた口から籠もる喘声を漏らしていた。
 苦痛やこちらを鑑みない捕食者としての本能が垣間見えた触手とは違い、その動きにあるのはヤコの快楽――癒やすという根底だ。
「ぁ……ッ、――!?」
 手足を解し、胴体を解し、そして、遂に衣蛸の足はヤコの唯一の布の、その下へと伸びていく。歪に並ぶ吸盤を添えた足の先端が、彼の秘奥を隠す筋を侵していく。柔らかく、しかし、全身筋肉とも言える軟体生物の力強い指先がヤコの中へと押し入ってくる。ぶちゅ、ぐちゅ、と飛沫上げるのは衣蛸がまとっていた海水か、それとも、知らずヤコが期待を高めてしまっていたが為の潮か。
「――ッ! ぉあ、……ッ!」
 ヤコはまるで骨を無くし、尚も力強く動く指のごとくしなやかに、そして徐々に太くなっていく侵入者。それに自らの入り口を明け渡しながら、与えられる白い電撃のような刺激に半ば酔いしれていた。凝りを解す。マッサージに特化した蛸の手腕はまさしく絶妙な技を持っている。
「ッ……っ、ん、……っ」
 優しく、しかし、強く。体の中の好きな所を擦り上げるタコ足。
「ふふ、いい感じタコね……っ、もっとタコ、もっと……っ」
 それを操る衣蛸もまた、ヤコの体に夢中になっていた。いかにヤコを善がらせるか。まるで固執擦るかのような執念でヤコの中が暴かれていく。ヤコ自身認知していなかった奥の要所。まだ若い芽を撫でるタコの仕草に腰を震わせながら、ヤコは口に詰められていたタコ足を咀嚼していた。
 既に口は開放されていた。何ということはない。尻尾毒で混乱させ、こっそりその足を啄んでいたのだ。
「ん……ッ、歯ごたえありすぎて、ん、食べづら……でも、ぁ、ッ塩みはいい感じですね……っ」
 奥へと進むタコ足の先から何かが放たれる、液状というわけではなく細い何か。だが、ヤコは大抵の毒ならなんとかなるだろうとそのまま、快楽とタコ足を堪能しつづけていくのだった。
 さて、捕まっていたのは、衣蛸なのか、ヤコなのか。どちらにせよ最後に残ったのはヤコだった。
 結局、最後まで満足は出来なかった疼きを抑えながらヤコは腰布を巻き直すのだった。


◇◇◇

 そうして、事件は無事のうちに終わり、豆撒きの儀式は滞りなく納められた。これで彼らの生活もまた一つ安全に成った、事だろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年02月15日


挿絵イラスト