殲神封神大戦⑲〜最後の最後は猟兵無双で大団円
●黄天、まさに立つべし
太平道のど真ん中。張角は数十万もの軍勢を前に演説する。
「蒼天、すでに死す。
私がかつて放ったこの言葉は、腐敗した漢王朝に向けたものではない。
私が生前、ここ太平道に到達した時、渾沌氏より伝えられたのだ。
仙界から人界を見守っていた三皇は、既に死に絶えていると。
私は合点がいった。それ故に、世は乱れていたのだと」
よく見れば軍勢は皆黄色い布をつけている。
「黄天、まさに立つべし。
渾沌氏は、三皇は骸の海を揺蕩っていると述べた。
――故に私は蜂起し、漢軍の守護する封神台へと攻め入り、破壊した。
正当なる統治者に、封神武侠界をお返しする為だ」
蒼天已死! 黄天當立! と軍勢から声が上がる。
「されど今は、この私自らがフォーミュラとして蘇り、そして!
オブリビオンを繋ぐ希望の詔、すなわち異門同胞というユーベルコードを得た。
なれば世界の全てを骸の海に導いた後!
私が異門同胞で全てを統治する事こそ、最善最良の安寧に至る王道である」
大盛り上がりする軍勢をよそに空に張角が吠えた。
「邪魔をするな、猟兵よ。カタストロフこそが、平和に至る唯一の道なのだ!」
●猟兵、まさに立つべし
「現状、まだ乗っ取られて帰れないグリモア猟兵がいるみたいだけど」
水島・可奈(少女自由に夢幻を掴め・f01117)はそう切り出した。
「でも、張角は、そして時間は。それを待ってはくれないみたいだね。
カタストロフは、もう間近だ」
おそらく相手が一枚上手だったけど、どうにかこぎつけた感じだろう。
「もう待っている暇はない。すぐにでもこの依頼を出させてもらうよ」
恐らく可奈の言い方的にグリモア猟兵の無事を見てから出したかったのだろうが。
そうは問屋が卸さないらしい。
「相手は張角。異門同胞の力で私達をここまで苦戦させた強者だ。
ただ、その強者も今や仲間をすべて失っている」
ではその張角は今どうしているというのか。
「――太平道。仙界の広い草原なんだけど、ここで配下を連れて待っている。
それも、数十万くらいの」
軍団自体は『黄色い布』をつけているのでわかりやすい。
だが、張角に忠誠を誓う上に、数が恐ろしいほど多い。
「ここは将を討つが得策。みんなには無双しながら張角を討ってもらいたい」
幸い張角は先制攻撃のようなものもできないようだ。戦うのは楽な方だろう。
「とはいえ軍団には気を付けてほしい。
生半可な突破力だともみくちゃにされてたどり着けないだろうね」
軍団を突破して将を討つってのは、そういうことだ。
「さあ、始めよう」
グリモアが大草原を映す。見えるだけでも数多くの存在がいた。
「――久しぶりに言うか」
緊張したような面持ちで可奈は言い放つ。
「Alea jacta est(賽は投げられた)! 黄天の當立と戦争に――終結を!
そして――現在(いま)を生きる、生命ある者に――祝福を!」
結衣謙太郎
色々やったけど最後は正面衝突ってパターン、熱くない?
結衣(最終決戦モード)です!
大賢良師『張角』、お覚悟ー!
以下詳細。
●メイン目標
『大賢良師『張角』』を討滅せよ!
●章構成
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「殲神封神大戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
今回の相手は張角!ただし先制攻撃はありません。
配下の黄巾オブリビオン(何十万もいる)を連れています。
黄巾オブリビオン達はバリエーション豊かです。
が、ちゃんとした対策があればこいつらはあっさりやられます。
深い描写もあまりしません。形状はプレイングで指定すれば、まぁ。
一応蹴散らすようなプレには特別プレイングボーナスが入ります。
●ロケーション
太平道。地形的には見渡す限りの障害物ない草原です。空も蒼い。
遮るものも隠れる場所もなく、存分に戦を挑めます。
●備考
プレイングはオープニング公開と同時に受付開始します。
導入の断章はありません。
ただし全採用できない可能性はあります。
オーバーロードは納期の都合により後回しになる可能性もあります。
また、このシナリオは高難度依頼、かつ戦争最終決戦依頼です。
判定が2段階辛くなります。容赦なく苦戦や失敗出すのも覚悟してます。
ご注意ください。
最後は無双して綺麗に終わろうじゃないか。
それでは、果敢に立ち向かう皆様のご参加をお待ちしております。
第1章 ボス戦
『大賢良師『張角』』
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POW : 戦術宝貝「黄巾力士」
無機物と合体し、自身の身長の2倍のロボに変形する。特に【巨人兵士型宝貝「黄巾力士」】と合体した時に最大の効果を発揮する。
SPD : 黄巾三巨頭
戦闘用の、自身と同じ強さの【妖術を操る地公将軍『張宝』】と【武芸に長けた人公将軍『張梁』】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
WIZ : 黄巾之檄
【「蒼天已死 黄天當立」の檄文】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
イラスト:藍
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
カシム・ディーン
「ご主人サマ!怖い軍勢が迫って来るよ!もうあれだよね☆」
ふぐうううう!!
【情報収集・視力・戦闘知識】
敵軍の陣形と張角の位置
効率的に突破して攻撃を仕掛けるのに有益なルートの把握
竜眼号搭乗
UC発動
今、地獄の宴が始まる…!
「「わーい☆」」
600師団+竜眼号
【空中戦・属性攻撃・弾幕・念動力・砲撃・スナイパー】
上空より竜眼号を中心に陣形組
念動障壁展開して主を護衛
砲撃や音属性の弾丸を乱射して張角の前方の軍を蹂躙
轟音で檄文妨害
610師団
蹂躙した所を張角に向かって幼女軍大突撃
「「ひゃっはー☆」」
【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
鎌剣で軍ごと切り刻み蹴散らしつつ金目の物は根刮ぎ強奪し蹂躙
ここは幼女地獄と化す…!
●カオス!
ずらり並んだ何十万もの軍勢。
それを見据えるはカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)。
そして愛機のメルシー。……愛機でいいんだよね?
「ん?」
いや人間の体してるからさ、その。
「何、メルシーに興味ある感じ? 生憎メルシーの全てはご主人サマの――」
と、そこで振り向いたメルシーはカシムが何かを観察しているのに気づいた。
「ご主人サマ?」
「敵軍の陣形……張角の位置……効率的に突破して攻撃に有益なルートは……」
「ご主人サマー!」
「だあああうるさいメルシー! 集中してるんだから! 抱き着くな!」
あーもうそんな大声出すと……
『む!? あちらから声がしたぞ! 敵襲か! 行けー!』
ほら大声で話すから敵がとんできたじゃないか!
「ご主人サマ! 怖い軍勢が迫って来るよ! もうあれだよね☆」
「ふぐうううう!! あれをここでもやれってのか……!」
「わくわく……☆」
「ああもう、そんな目をするな! やればいいんだろやれば! ほら!」
「がってん☆ メルシー、魔法少女モード☆」
……あれ?
「いや、そっちか!?」
「ごっめーん、メルシー間違えちゃった☆」
てへぺろして頭を自分でコツン――する前にメルシーがデコピンされた。
……多分あっちだと思うけどコードこっちで飛んできたんだよなぁ。
よかったよ先制攻撃ない奴で。
「せめてやるなら真面目にやれ!」
「はーい☆ メルシー春の幼女祭りだー☆」
瞬間、カシム達の前に大量の幼女メルシーが現れる!
数はいくらだ? 師団で数えた方が早いか? 10……20……いやもっといる!
「しめて1210師団☆ どんちゃか騒ぎだー☆」
「頭痛くなるんだけどな……」
本人たちは帝竜大戦艦『竜眼号』に乗り込んで高みの見物の構えだ!
まあこれ本人やられたら消えちゃうからね!
「今、地獄の宴が始まる……!」
カシムのその言葉は真実である。
「「わーい☆」」
「「念動障壁やっちゃうぞ☆」」
「「ねぇ、君たちで的当てしていい? 答えは聞いてない☆」」
「「おぉー、2枚抜き決まった! じゃあ次メルシーもー☆」」
「「なんかうるさいから音弾丸発射ー☆」」
轟音がやばい! 張角の前の黄巾オブリビオンはたじたじだ!
メルシー達の遊び道具にされたままやられていく!
『――……』
張角が何か言っているようだが轟音ひどくて聞こえないんだよなぁ!
黄巾オブリビオン何もバフ受けられず!
「「ねぇねぇ、あーそーぼ☆」」
うわもう張角まで来やがった! だいたい600師団はいるぞこいつら!?
「「ひゃっはー☆」」
「「ねえねえ、これお宝だよね? もらってこー☆」」
「「すいませーん! あのオブリビオン達持ち帰っていいですかー?」」
『いいわけがないだろう!』
「「じゃあ張角おじさん持ち帰っていい?」」
「「ずるーい、メルシーのものだぞ☆」」
「「おじさんが幼女に持ち帰られるとか……いいよね☆」」
『何がだ!?』
張角はもうほぼ何もできず!
というかこの軍勢を遥かに超える数のメルシー軍団はヤバいんだよなぁ!
こちら数十万は用意したんだぞ!? 鎌剣で次々蹴散らされる……!
「「単位が違うのだよ単位が!」」
「「数にはさらに多い数ってね☆」」
「「地の文さんもあとでお持ち帰りしていい?」」
「「しっとりこってり教えてあげるぞ💓」」
ヤメロー!
「ねえねえ、そっちのメルシー? もう張角さんテイクアウトいいよね?」
「オッケー、行っちゃう? あの将軍ちゃんみたいにいっちゃう?」
「食べていいよねこの場で?」
『いいわけあるか!』
「でも確かもう2人良さそうなの召喚できるんだよね?」
「「ゴクリ……」」
『出せるかこんな期待されたり傷つけられてる中で!』
あのコードは張角ダメ受けたら解除だからね。
「えっ、つまり張角おじさんはデザート……?」
「いやいやメインディッシュかもよ?」
「「ゴクリ……」」
収拾がつかなくなってきたぞどうすんだこれ!?
ちなみに張角は今もみくちゃにされてメルシーの武器とかで削られまくり!
なお、メルシーは肉食だ。後はわかるな?
「「張角おじさん早く出すなら出して?」」
「「がんばれ☆ がんばれ☆」」
「「お前が三皇になるんだよ☆」」
「「それ渾沌氏でもよくない?」」
「「イイね☆」」
『やめろ猟兵よ、もうやめろーー!』
「「メルシーは猟兵じゃありませーん☆ キャバリアでーす☆」」
「あっ、これ持って帰っていいよね?」
「「イッテイーヨ!」」
『覚えてろ猟兵にキャバリア共ー!』
「……今夜はステーキだな!」
カシムはそっと現場を見るための映像出力装置の電源を切った。
「地の文さんもそんな気分ですよね?」
まーな!
大成功
🔵🔵🔵
深島・鮫士
・おうおうおうおう、これまた雲霞の如き軍勢か、はたまた蝗害か。ともあれ、蹴散らし甲斐はありそうだ。思いっきり暴れてやろうじゃないの。
・俺の行動は単純明快。敵勢の目の前でUCを発動して大変身。後は空を飛び、大地を竜巻で削って大暴れだ。
「野生の勘」で張角の位置を探り、負傷は敵兵を「捕食」して「生命力吸収」で回復しながら敵陣を荒らしに荒らしていく。
防御面では「オーラ防御」を活用して少しでも長く戦場にとどまるぜ。
・張角の位置を捕捉できたら一気に突撃。南海のスピードスター・アオザメの速度を甘く見るなよ。ロボ化してようが何だろうが、俺の牙による「鎧無視攻撃」で食いちぎってやる。覚悟しやがれ!
●サメVS黄巾
「おうおうおうおう、これまた雲霞の如き軍勢か、はたまた蝗害か?」
あれはなんだ! サメか! いや! 深島・鮫士(医食闘源・f24778)だ!
「ともあれ、蹴散らし甲斐はありそうだ。思いっきり暴れてやろうじゃないの」
サメが暴れるって聞くとなんか嫌な予感するぞ!?
「いや、映画とかと違って相手はオブリビオンだし」
あ、それもそうか。
さてこのサメ、違う、鮫士の行動は単純明快。
「大変身!」
敵勢の目の前で巨大なアオザメになるだけだ。
え? ここ海じゃないからそれだけじゃ無理だろって?
ふ、なんと驚くなかれ! このサメ、空を飛べる!
まっすぐに巨大サメが張角に向かう姿に黄巾オブリビオンは戦慄!
『おい、あれはなんだ!』
『鳥か!? 宝貝か!?』
「違うな――サメだーー!」
『『ぐぁああああーーー!!』』
挨拶代わりに大地を竜巻で削って大暴れ! 最近のサメは竜巻も起こせるのだ!
とはいえ図体デカい割には無敵じゃないから迎撃で傷は受けるんだけど。
「もぐもぐ……ふぅ」
『『黄巾Aーー!』』
『『名前あったのかよ!』』
黄巾Aを食べた(物理)鮫士はそこから生命力吸収(生態)して回復。
これぞサメというような感じで蹂躙をしていく! ここ海じゃないけど!
「へっ、こんなのエサにもならないぜ。やはり張角でないとな」
本当に当て勘で張角の位置を探しながら蹂躙する鮫士。
……割とあっているのがたちが悪い。徐々に距離は縮まっていき、ついに!
「見えたぜ張角!」
発見! 一気に張角に突撃! 黄巾オブリビオンたちが跳ね飛ばされる!
『甘く見るな猟兵よ、黄巾力士展開!』
張角は宝貝と合体、巨人兵士型ロボになって迎撃をもくろむ!
時代考証? オブリビオンマシンがいる時点でないよそんなの!
だがそれで止まる鮫士ではない!
「南海のスピードスター・アオザメの速度を甘く見るなよ」
鮫士はそんなの気にするかという感じにまっすぐ行って、食らいつく!
「ロボ化してようが何だろうが、俺の牙で食いちぎってやる。覚悟しやがれ!」
『この黄巾力士の力を甘く見るな!』
鍔迫り合いだ! だが少し甘かったのはその間の背面や死角が疎かなこと!
先にも言ったがこいつ無敵ではない! そして捕食して回復している。
……おわかりだろうか。つまり牙で鍔迫り合いしてる今は回復できない!
「邪魔すんじゃねえ!」
尻尾で背面を狙う黄巾オブリビオンを薙ぎ払うが数が数。
突破を試みたために実際の蹴散らした数はさして多くないのだ。
「ちっ……この辺にしといてやらあ」
『くっ……かなり傷つけられたぞ』
結果、両者痛み分け! バックスタブなければ大打撃だった明らかに!
「覚えてろよ、次はない! 俺が撤退してもまだ後ろはいるからな!」
回復のため黄巾オブリビオンのもとに戻った鮫士は捨て台詞を吐いた。
――黄巾オブリビオンの悲鳴が聞こえる中張角が嘆息。
『あ、危なかった……貫かれるところだった……』
「貫かれる? ほうほう?」
貫くという表現を曲解してそうな幼女がちらと張角を見た。
……まだいたのか君ら。
成功
🔵🔵🔴
夜刀神・鏡介
残された時間は僅かだが、それだけあれば十分だ。確実に張角を倒してみせる
神刀を抜いて、参の秘剣【紫電閃】を発動。紫紺の神気によって身体能力を大きく強化
真正面から敵陣に切り込み、刀を振るうと共に斬撃波を放つことで敵を纏めてなぎ払う
敵陣に踏み込んだ事で、敵は同士討ちを考えて下手に攻撃できない筈。同士討ちを恐れないにしても誤爆すれば攻撃が止まるし、ぬるい攻撃なら強化した速度で十分に捌けるので、特に警戒すべきは召喚された2体のみだな
恐らく奴らが来た方角に張角がいる筈。張梁の攻撃を受け流して体勢を崩した所で、奴を足場に跳躍。張宝へ斬撃波を放って牽制しつつ、張角の元へ一気に接近
連続で斬撃を叩き込んでいこう
●無双乱舞
「残された時間は僅かだが、それだけあれば十分だ。確実に張角を倒してみせる」
夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は軍勢を前に神刀を抜いた。
「我が刃は刹那にて瞬く。参の秘剣――【紫電閃】」
紫紺の神気によって身体能力を大きく強化した鏡介はそのまま突撃!
斬りこみと衝撃波で次々と敵を斬っていく! まさに無双!
さらに素早く動いたことで黄巾オブリビオンの迎撃がフレンドリーファイア!
こうなると黄巾オブリビオンは下手に迎撃に手が出せない!
フレンドリーファイア怖いからね! 慎重になるのわかる!
『何をしているのだ、早く討たぬか!』
おっとここで張角にガタイ似てるけど強そうな男のエントリーだ!
ちらりと見えた張角のそばにはもう1人男が!
「張梁と張宝か」
『然り、吾こそ張梁! いざ勝負せん!』
「ちょうどいい、黄巾の温い攻撃にも飽きたところだしな」
攻撃を捌きながら鏡介は張梁に向き合う。
(張角は――あそこか)
『隙が見えているぞ!』
鏡介の余所見を隙と見たか張梁が出る! が、鏡介の方が速い!
張梁の攻撃を易々受け流せば体勢が崩れる、そこで!
「よっ!」
『何っ!』
なんと鏡介は張梁を足場にして跳躍!
張宝が撃ち落さんと妖術を放つが鏡介が衝撃波で相殺! そして張角に肉薄!
「張角、覚悟!」
「ぐうっ!」
一閃、決まった瞬間張宝と張梁は唖然とした顔で消滅し。
続けざまに連続斬りが決まれば最後は衝撃波もこめ大きく吹き飛ばした!
『そうまでしてなぜ抗う猟兵よ! カタストロフこそが救世の道というに!』
張角が起き上がる中鏡介はしっかりその目を見て言い放つ。
「違うな、カタストロフは破滅の道だ。間違っても救世の道などではない!」
大成功
🔵🔵🔵
ロラン・ヒュッテンブレナー
○アドリブOK
チェリカちゃん(f05395)、大軍勢との戦いなの
あれを、思いっきりやっちゃって?
雷【属性攻撃】魔術で【範囲攻撃】
同時に魔力感知【第六感】と狼の嗅覚【聞き耳】で【索敵】なの
チェリカちゃん、あっちみたい
時間を稼ぐの
安心して、守って見せるから
桃の闘気に魔力を混ぜて、
お互いを【オーラ防御】の【結界術】で守るね
チェリカちゃんに、近づけさせないの
【高速・多重詠唱】で、UCの魔術陣を何重にも展開
攻撃回数重視の【全力魔術】UCを【乱れ撃ち】なの
攻撃しながら再【索敵】
チェリカちゃん、そこなの!
ぼくの残りの魔力も使って?
魔力同士の【手をつなぐ】様に、UCの残弾を上乗せ
大軍勢ごと、撃ち抜いちゃって!
チェリカ・ロンド
すごい数ね!でも任せてロラン(f04258)!私のとっておきをぶちかましてあげる!
火水地風の【属性攻撃】魔法でロランの索敵をサポートするわ!ザコは魔法の【衝撃波】で寄せ付けないんだから!
張角はあっちね!(ざっくりと指差し)
オッケー!ロラン、防御はお願いね!信じてるわよ!
ロランが守ってくれてる間、私は魔力を【力溜め】!とっておきの一発まで……溜めに溜めまくるわ!
――よし、準備完了!いつでも言って!
ロランから指示が来たら、受け取ったロランの魔力も併せて、両掌に集中させるわ!
さぁ張角覚悟しなさい!自慢の軍団もまとめて【薙ぎ払い】まくるわよ!
これが私の【全力魔法】!【超チェリカ砲】ぅぅぅぅぅっっ!!
●合体魔砲エフェクティブアルティメットロランチェリカバーストキャノン(仮)
「しかし凄い数ね」
無双しても無双してもキリがないこの黄巾オブリビオンを前に嘆息するチェリカ・ロンド(聖なる光のバーゲンセール・f05395)。
「チェリカちゃん、大軍勢との戦いとなれば……『あれ』を思いっきり」
そこにサポートするように入るロラン・ヒュッテンブレナー(人狼の電脳魔術士・f04258)。2人での出撃だ。
「言われずとも! 私のとっておきをぶちかましてあげる!」
「じゃあぼくは張角を探すの!」
「お願い!」
息の合ったコンビネーションとはこのことか。
ロランが聞き耳を立てながら雷魔法を放つ中、チェリカもまた魔法を放つ。
「ザコはロランに寄せつけないんだから!」
火水地風の属性魔法は魔力波となりて黄巾オブリビオンを弾き飛ばす。
しばらくすれば、ロランの頭に電流走る! 張角の声がかすかに聞こえた!
「チェリカちゃん、あっちみたい」
「ふうん、張角はあっちね!」
すぐにロランが指さした方向に比べてチェリカの指した方向はざっくりだ。
が、問題ない。どうせこの後の自分の行動の前では方角などざっくりでいい。
「時間を稼ぐの。安心して、守ってみせるから」
「オッケー! ロラン、防御はお願いね! 信じてるわよ!」
笑顔でハイタッチしあうとチェリカは気合を入れて魔力を溜め始める。
まぁそんなチャージなんか見逃すはずがないと黄巾オブリビオンが襲ってくる!
が、チェリカは一人じゃない。ロランがいる。
「チェリカちゃんに近づけさせないの」
ロランは巻き起こる桃色の闘気に自分の魔力を混ぜ結界を形成。
黄巾オブリビオン達の攻撃から自分たちを守り続ける。
「はああっ!」
もちろん攻撃も忘れない。何重にも展開されたエフェクティブ・ロランバーストが魔術陣から乱れ撃ちされていけば、黄巾オブリビオン達はなすすべもなく消し去られていく。
そう、消えるのだ。これは冗談ではない。
そして黄巾オブリビオンが消されていった先にあるのは、もちろん張角!
その姿がはっきり見えた、と同時に。
「――よし、準備完了! いつでも言って!」
髪を、闘気を、黄金に染めたチェリカが合図を出した。
あまりの闘気に空気が震え、黄巾オブリビオンが思わず後ずさる。
しかしそんなチェリカにロランは臆することもなく向かっていき手を握る。
「チェリカちゃん、そこなの! ぼくの残りの魔力も使って?」
「オッケー、ロランの力、有難く使わせてもらうわ!」
――その時、絆の力が起こした奇跡が起きた。
魔力を相手に与えるなら、その回路を通って逆に与えられることもあるだろう。
握った手からチェリカの力が逆にロランに流れて行けばロランの脳にある魔術専用の器官が急活性。
味わったこともないような感覚がロランを襲う。
(これは、チェリカちゃんの……? 強い、でも暖かいの……)
「……ロラン……?」
瞬間、チェリカも驚いた。なんとロランの髪も黄金となっているではないか。
魔力が肉体に影響することは往々にある話だ、が。
「――対消滅術式展開、並行展開:合成魔術式、ミキシングOK、レディ。」
今回これが起きたのはこの合成魔術式の影響も大きいのかもしれない。
なんであれ、これは一つの絆の奇跡だろう。
一つ頷くとチェリカは両掌を張角に向け開く。
「さぁ張角覚悟しなさい! 自慢の軍団もまとめて薙ぎ払いまくるわよ!」
その上からロランがチェリカの両腕を握り魔力を上乗せ。
「この魔砲は一味違うの!」
一味も二味も違う、その魔砲、名を。
「エフェクティブ」「アルティメット」「ロラン」「チェリカ」「バースト」「キャノン」!
といった。偶然2人のコード名を叫ぶ声がずれて合体魔砲名となった。
え、長いしただ分解させて繋げただけ? まぁ、まぁまぁまぁ。
「「はぁあああああっっっ!!!」」
2人分の力が乗った凄まじい魔力の奔流が前方を飲み込んでいく!
当たった黄巾オブリビオンは何もできずただただ蒸発されるしかない!
『馬鹿な、猟兵よ、これほどの――!』
そして張角も何もできず蒸発してしまった!
――となれば綺麗だったんだけどなぁ。
「はぁ、はぁ……」
「ふぅ……ふう……チェリカちゃん……大丈夫?」
「平気、それより……張角は?」
髪色が元に戻った2人がゆっくり前を見る。
奔流で上がった土煙がやむとそこには――
『……宝貝がなければ即死だったぞ』
どてっぱらを貫かれた黄巾力士に乗った張角が、いた。
「嘘、あれでやられないなんて……!」
「いや……張角が一枚上手だっただけなの」
本当に偶然だ。持ちコードが起こした奇跡だ。さもなくば即蒸発だった。
宝貝を解く――解けてしまう張角、そして肩で息をするチェリカ。
そしてそれを支えるロラン。
「……ここは一旦引くの」
「ええ……」
さすがにもう1発放つのは体力など色々リスキーだ。
ロランの結界に守られながら2人は一度距離を離した。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
霧崎・紫苑
単独で大群を制する戦いか
ゾンビの群れを掃討するのと、基本的な立ち回りは同じだな
接敵と同時にUCを使用
『武装医療鞄』から機関砲を展開しての【範囲攻撃】
全ての敵に攻撃が命中せずとも構わん
むしろ、本当の地獄はこれからだ
俺のナノマシンが齎すのは、オブリビオンにのみ生じる『感染症』
感染症というからには、放っておけば瞬く間に戦場へ感染が広がって行く
感染し、拒絶反応で苦しんでいる連中から各種重火器を展開して掃討だ
感染を止めるには最初の感染者を始末する他にないが、俺が攻撃を続ける以上、常に新たな感染源が発生する
放っておいても、感染はやがて張角まで届くだろう
三皇ほどの強さを持たぬやつには、さぞかし苦痛だろうな
●密なところで疫病ばらまかれたら
「単独で大群を制する戦いか。
ゾンビの群れを掃討するのと、基本的な立ち回りは同じだな」
霧崎・紫苑(機械仕掛けの闇医者・f32327)は状況を見てそう呟いた。
オブリビオンを病巣扱いする彼には黄巾オブリビオンはいわばゾンビだ。
だからこそ、闇医者として彼は立つ。
「これより手術を開始する」
武装医療鞄から機関砲を展開し、黄巾オブリビオンに撃っていく。
どこが手術とか言ってはいけません。彼なりの手術です。オブリビオンへの。
一部当たってない黄巾オブリビオンもいるが、これが狙いではない。
――むしろ本当の地獄はこれからだ。
『おい黄巾B、お前顔が、っあ!』
『そういう黄巾Cも腕が! がっ!』
『ああ! 黄巾Dが! 黄巾Eも! ぐあっ!』
次々苦しみながら倒れる黄巾オブリビオン達――何が起きたか説明しよう。
紫苑の放つ機関銃にはナノマシンがコードの力で込められている。
このナノマシンは対オブリビオン抗体――即ちオブリビオンへ病を与える。
つまり、黄巾オブリビオン達は今『感染症』に悩まされているのだ。
そして皆が苦しんでいるのはその拒絶反応である。
――これだけ密な軍団だ。濃厚接触者は数え切れない。
放っておけば瞬く間に戦場へ感染が広がって行く。
それを。拒絶反応に苦しむオブリビオンを殺すことで。止める。
火事が起きたら周りの家を壊すことで延焼を止めるように。
それが、霧崎・紫苑という『機械仕掛けの闇医者』なりの手術だ。
重火器を放ち続ける紫苑。当然感染源は増えていく。
感染を止めるには最初の感染者を始末する他にないというのに。
「これなら放っておいても、感染はやがて張角まで届くだろう。
三皇ほどの強さを持たぬやつには、さぞかし苦痛だろうな」
――予想通り張角は苦しんでいた。
『な、なんの……疫病など! 皆、奮い立て!』
ボス級フォーミュラの意地か耐えているが顔は脂汗がびっしょりだ。
檄も拒絶反応で必死な黄巾オブリビオン達にはもはや届かない。
『ぐ……蒼天已死、黄天當立……』
その檄を唱えながら張角は倒れた。
その様子を遠目に見た紫苑は満足そうにその場を離れた。
――そして数刻たてば感染者の黄巾オブリビオンは全滅。
後に残るは観戦してない黄巾オブリビオン達と。
『ぐ……』
正直疫病におかされたのも含め肉体的にも満身創痍の張角のみである。
――決着の時は近かった。
大成功
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御園・桜花
「大軍も祝勝会もお任せを」
ケータリングカーのエンジン始動
「其では皆様の露払いと…本陣への吶喊、行かせていただきます」
UC「出前一丁・弐」使用
高高度からマッハ9越えで降下し地表寸前で水平飛行に移るダウンバースト戦法
そのまま敵兵薙ぎ倒してから上昇しまた敵密集地帯へ急降下するダウンバースト戦法繰り返しながら首魁の元へ
進路も敵の攻撃を躱すのも第六感頼り
大軍蹴散らして仲間が張角に辿り着きやすくするのメインだが、可能なら張角自身の撥ね飛ばしも狙う
「全てが骸の海に沈めば、世界は安寧となるかもしれません。しかしそれは、燻る想いを昇華できない、永遠の煉獄ともなるでしょう…貴方の願い、阻止させていただきますっ」
●最後の最後は大団円
かくて張角の軍勢は残り僅か、否が応でも決着は近い。
そこに現れた御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)が大軍も祝勝会もお任せを、と言えばもう祝勝会気分かと黄巾オブリビオン達が奮起。
が、その勢いはケータリングカーのエンジン音で絶望へと変わった。
「其では皆様の露払いと……本陣への吶喊、行かせていただきます。
さあ、戦場デリバリーと参りましょう」
瞬間、ケータリングカーは高高度へ飛んだ! 最近の車は空を飛ぶのだ。
……いや何言ってるかわかんないかもだが。安心して、結衣もわからない。
そして高高度から一気に黄巾オブリビオン達向けて急降下!
その速さ、マッハ9にも至ろうかというところ。
だがそのまま着地はせず、寸止めで水平飛行するケータリングカー。
さて突然だが、ダウンバーストというものをご存じだろうか。
ダウンバーストとは下降気流が地面に当たり四方八方に風が広がることだ。
もちろん大災害につながるのだが――で、今この車は何をした?
そう、高高度からの急降下。つまり! 押された空気がダウンバーストを形成!
そして黄巾オブリビオン達はなすすべもなく風に吹き飛ばされていく!
ケータリングカーを壊そうと近づく黄巾オブリビオンもいるが、さすがに車の勢いには勝てず、次々にはねられていく。そして車は再び空を飛ぶ。
――2度目となれば流石に身構えるが、やはりダウンバーストは強すぎて。
身構えたところで耐えられず結局やられていく。
実のところ張角の場所の探り方は完全に直感任せではあった桜花。
だが、これだけ蹂躙すれば敵の数も減りわかりやすい。
「見つけました、そこですね」
上下に飛びながら張角に向かい突撃していくケータリングカー!
『その宝貝が何かは知らぬが、抗わせてもらおう!』
張角も負けじと黄巾力士(穴あき)になれば車を受け止めようとする――!
が。さすがに満身創痍では無理だった。
張角が弱ってたこと。黄巾力士が魔術師たちに穴を開けられてたこと。
ケータリングカーの勢い。ダウンバーストによる蹂躙と弱らせ。
それらすべてが重なり、張角は黄巾力士ごとはね飛ばされた!
『くっ、黄巾力士が――!』
撥ね飛ばされた張角を桜花がケータリングカーの窓を開ければ手で掴む。
『放せ! 何をする気だ猟兵よ!』
「全てが骸の海に沈めば、世界は安寧となるかもしれません。
しかしそれは、燻る想いを昇華できない、永遠の煉獄ともなるでしょう……」
そしてそのまま、ダウンバーストっ!
「貴方の願い、阻止させていただきますっ」
『ぐおおおおおっっっ!!』
風圧! G! 張角の体に大きな負担がかかる!
そして着地付近で桜花は手を放しケータリングカーは着地!
張角はまだ空を落ちている、すぐにエンジンをふかし急ターン!
落ちてきた張角にトドメとばかりにもう一度撥ね飛ばす!
『ぐっ――おおおお!!』
撥ね飛ばされた張角は転げまわりながら呻く。
『猟兵共よ、あと少しだったと、いうのに――!』
その後、捨て台詞を吐きながら消えていった。それを優しく見守った桜花。
「あなたにもどうか転生の道があらんことを……さあ」
黄巾オブリビオン達が消えたのを確認し、桜花はケータリングカーを止めた。
「祝勝会と、行きましょうか」
青い空、大草原。敵は消え、ここにはパーラーメイドの桜花。
――祝勝会をしない理由がどこにあろうか。
辛うじて防がれた張角によるカタストロフ。
戦いを終えた猟兵たちの賑やかな声が大草原に響き渡る。
そして猟兵たちの戦いの疲れを癒すかのように、太平道に暖かい風が吹いた。
こうして、猟兵たちの世界救済の伝説はまた1つ、紡がれたのだった。
大成功
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