銀河帝国攻略戦⑱~情報こそ力
「皆さん、ガルベリオンの探索、お疲れさまでした。」
アト・タウィルは猟兵たちへ微笑みかけながら、現在の状況を整理する。
「皆さんの働きにより、帝国の執政官兼科学技術総監ドクター・オロチが乗る『実験戦艦ガルベリオン』の場所を突き止めることができました。
しかし、敵も黙っていないようです。
ドクター・オロチは、配下のアマルテア情報艦隊をこちらに差し向けてきました。
皆さんには、その一隻を落としてもらいます。」
そういうと、アトは艦隊を写した写真を取り出し、
「彼らの武装は、通常の艦隊と比べると多少劣るそうです。
ですが、『リキッドコンピューター』と呼ばれる粘性の液体で満たされていて、この液体自体が情報を蓄積、処理するコンピューターとなっています。
その情報処理性能は宇宙屈指で、帝国工作員達が宇宙各地で収集する多種多様な情報を集積、最適な作戦計画を立案して来きたとか……。」
そして、もう一枚の金属質な女性の写真を取り出し、
「これから皆さんを、その一隻に送ります。
中にはリキッドコンピューターが情報として持っている敵を模して襲い掛かってきますので、その敵を倒してください。
出てくるのは、女性型のアンドロイドでこのような外見をしているようです。
皆さんのユーベルコードを解析し、それを再現する能力に長けています。
十分に注意して当たってください。」
そしてゲートを開こうとしたアトは、一つ気が付いたように、
「本体はリキッドコンピューターです。
液体の電子部品……ということで、それを攻撃するのに有効な武器や能力があると、戦いが楽になるかもしれません。」
皆さんの戦いがうまくいくことを期待しています。
その言葉とともに、ゲートは開かれた。
ヨグ
ヨグです、よろしくお願いします。
今回は、液体型のコンピューターとの戦いです。
皆さんの熱い戦いのプレイング、楽しみに待っています。
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 ボス戦
『アナリシス』
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POW : アナライズ&コードテイカー
【ダメージのない解析ビーム 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【対象のユーベルコードを借用した攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : カウンターコード
【近くで使われたユーベルコードを解析する事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【そのユーベルコードのコピーを使用する事】で攻撃する。
WIZ : ミラーフォーム
対象の攻撃を軽減する【対象と鏡映しの姿(ミラーフォーム) 】に変身しつつ、【対象が所持するユーベルコードを借用する事】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠鏡繰・くるる」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ジェット・ラトリオック
液体の電子部品、か。実にデリケートなんだろうな、お前は
戦鎚状態の【拷問具】を手に、雷光を出力最大にして振り回し、叩きつける。
基本はヒット&アウェイだ。逃げ足も使い、敵の様子を見ながらじっくりと戦おう。
例え、どのユーベルコードを借用されようが、この戦鎚ならば真上から叩き潰せる。遠距離から攻撃してくる場合は、AW-Sunの射撃、黒削刃も投擲して仕返しとしよう。
或いは、相打ち覚悟で電撃の押し付け合いでもしてみるか?俺はそれでも構わないが。
(※アドリブ、絡み、自由にお任せします)
月守・咲凛
「わたしが動きを封じますね!」
攻撃しないユーベルコードで戦えば問題なさそうですので、フリーハグで抱きついてあげましょう。
……あ、ひんやりしてて気持ちいいです。
向こうも抱きつき返してくるという事だと思うので、なんかすごい平和な絵面になりそうですけどまあそれはそれで。
なんだか愛着が湧いてしまって微妙に壊したくなくなってしまいますけど、まあ我慢はできるのです。
シュトフテア・ラルカ
相手はコンピュータであるとのこと。
【ハッキング】して【情報収集】しガジェットに代理演算させるです。
ここぞという時に相手の動きを止めるなどで妨害できるとよいのですが。
UCを発動、【ダッシュ】で敵の懐まで潜り込むです。
右手にふぉこんくんを、左手にはりぶっとくん…慣れないことは余りしたくないのですが…。
分裂させた銃は【念動力】で動かし、相手のコピーしたUCに対し【先制攻撃】【スナイパー】させるです。
数を減らしてしまえばこちらの戦闘の援護にも回せるでしょう。
【ジャンプ】しすれ違いざまに切りつけながら傷口に【零距離射撃】するです。
…やっぱり遠距離から削るほうが性に合ってるですね。
※絡み、アドリブ歓迎
「リキッドコンピューターとやらで満たされている、とは聞いたが……。」
アマルテア情報艦隊の一隻の中へ入った猟兵達。
転送されたのは艦橋のようだが、壁にべったりと粘性の高い液体が張り付いていた。
「俺たちが立つ余裕があってよかったぜ。」
「そうですね!水の中で戦うのはちょっと嫌ですし。」
拷問具を片手に周りを見渡したジェット・ラトリオック(黒玉の蛸・f01121)に、同じく回りをきょろきょろと見ながら答える月守・咲凛(空戦型カラーひよこ・f06652)。
「それで、敵さんはどこでしょう?」
「……そこの液体なのです。」
膨らみ始めた壁の液体へ、熱戦銃ふぉこんくんを構えるシュトフテア・ラルカ(伽藍洞の機械人形・f02512)。
「さぁ、相手になってやるのです。」
液体から分離し、女性型のアンドロイドのような姿になった敵、アナリシスは、
「相手ニナッテヤルノデス。」
と、シュトフテアと同じような武器を構え、同じポーズを取りながら言葉を発する。
「……真似をするのが得意とは聞いてたが、こいつはなかなかやりずらそうだな。」
「はい……なのです。」
「ハイ……ナノデス。」
ジェットの言葉に答えるシュトフテアと、同じように答えてきた。
「ふふふー、攻撃じゃなければ反撃されないですよね?」
シュトフテアとのにらみ合いをしているアナリシスに、月守はふわふわと近づき、敵意がないことを示すように腕を広げた。
「ね?ハグしよう?」
「……はぐシヨウ?」
言葉をかけられ、アナリシスはぐにゃりと歪むと月守と同じ姿に変わり、同じように腕を広げる。
そして、二人は同時に抱き合った。
……ここだけを見れば、非常に平和な光景と言えるだろう。
「……あ、ひんやりしてて気持ちいいです。」
「そのまま、止まってるのです!」
大型のナイフを片手に一気に距離を詰めるシュトフテアに、アナリシスは目線を動かしてそのまねをしようとするが、
「動いちゃだめ、ですよ?」
耳元でささやく月守の言葉に動けずにいた。
そのままシュトフテアは横をすり抜けつつアナリシスを斬りつけ、さらに振り返って熱線銃ふぉこんくんを撃ち込んだ。
ジュ!という音と共に腹の一部が蒸発する。
さらに熱線銃を分裂させて背後に浮かべ、撃ち込もうとするが……。
「……これは撃てないですね。」
「……コレハ撃テナイデスネ。」
月守の姿のまま今も抱き合っているが、背後に同じように熱線銃のようなものを浮かべたアナリシス。
その銃口は、月守の方を向いていた。
「俺を忘れてないか?」
「……!」
ジェットはアナリシスの背後から近づき、浮かべた熱線銃に戦鎚状の拷問具を叩きつける。
バチバチ!と雷光を発するそれは、熱線銃を構成するリキッドコンピューターをただの液体へと変えていった。
「ふん、やはり機械か。雷撃は効くようで安心した。」
「きゃん!」
次に殴り掛かろうとするジェットを見て、抱き着いていた月守を突き飛ばすアナリシス。
「おっと。」
「あ、ありがとうございます!」
月守を軽く抱きとめるジェット。
その隙にアナリシスは、ジェットの事をスキャンする。
「ちっ、何でもコピーしてきやがるか。」
「チッ、何デモこぴーシテキヤガルカ。」
元の姿に戻り、ジェットの持つ戦鎚と同じものを持って対峙するアナリシス。
「だが……。」
「ダガ……。」
同じように近づき、同じように振り上げ……
同じ動きで叩きつける二人。
「貴様の体と力比べといくか。」
「キ、キサ、ママママ……。」
力は互角だが、バチバチと雷光を発するジェットの戦鎚により、確実に体を構成するリキッドコンピューターにダメージが入っている。
「さぁ喰らうのです!」
さらにシュトフテアの大量の熱線銃からエネルギーが降り注ぎ、質量を減らしていくアナリシス。
「……やっぱり、遠距離から削るほうが性に合ってるですね。」
銃弾が降り注ぐのを見てジェットは後ろに飛び退り、月守と様子をうかがう。
「あと少しってところか。」
「そうですね!」
大成功
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フロース・ウェスペルティリオ
うん、なんとなく親近感を覚える機械さんだねぇ。
蔓で相手を拘束しながら質問を。
真実を答えるなら蝙蝠のような花が咲き蔦共々枯れ落ち、そうでないなら蕾は盛大に爆発するよ。
質問は「オブリビオンは自身に取って敵か味方か」
真似をするというのなら、ウチと同じ答えを返してくれるんじゃないかな。
ふふ、同じ答えでも、ウチと機械さんでは正解は違うからねぇ。
……まぁ、答えなくても良いんだけどね。
身体の一部を液体に戻し、【早業】で【目立たない】よう液体機械に接触し【ハッキング/情報収集/世界知識/鍵開け/封印を解く】でできる限り細工をしてみようか。
【毒使い/暗殺】でウイルス汚染とか出来たら面白いんだけどねぇ……
中村・裕美
「……この状況…利用させてもらうわ」
仲間が戦っている間にリキッドコンピュータそのものをUCで【ハッキング】して破壊工作
相手の常識(プログラム)に「自分含めた最も戦闘力の高い対象の能力をコピーするべき」など、自分の能力をコピーするように行動パターンを仕向け、誤作動を起こさせる。
「……合せ鏡の…向こう側に……何が見える?」
自分の姿に変身されてしまった場合、自分のUCを受けそうな対象に【ハッキング】して相手のプログラムを妨害できるか試みる。
「…自分の作ったプログラム。……対応できないプログラムを…使ってるようなら……電脳魔術士としては…二流だもの」
敵が誤作動を起こしているうちに味方に倒してもらいたい
「うん、なんとなく親近感を覚える機械さんだねぇ。」
ブラックタールのフロース・ウェスペルティリオ(蝙蝠花・f00244)は、自在に変化するアナリシスに親近感を感じていた。
「でも、ウチは機械さんを倒さなきゃいかんのよね。」
その体の一部を植物の蔦に変化させ、しゅるりとアナリシスの体に巻き付かせる。
動きを察知したアナリシスも同様に、蔦をフロースに絡み付かせた。
「ふふ、これから一つの質問をしようかねぇ。」
「フフ、コレカラ一ツノ質問ヲシヨウカネェ。」
蔦から黒い蕾を生み出しながら、二人はともに相手をうかがう。
「……この状況……利用させてもらうわ。」
中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)は少し離れたところで、リキッドコンピューターそのものにハッキングを仕掛ける。
ルート、思考回路、行動原理……覗き見た相手の常識、決まった形で走るプログラムのピースを書き換えていく。
『自分を含めた、最も戦闘力の高い対象の能力をコピーするべき』と。
「……おそらく、ここにいる中では……敵が一番強い、はず。」
粗方変えられる部分を変えた中村は、アナリシスを見て呟く。
「……形のない自分をコピーするなら……どうなる?」
「オブリビオンは自身に取って、敵か?味方か?」
「おぶりびおんハ自身ニ取ッテ、敵カ?味方カ?」
フロースとアナリシス、二人の口から同時に問われる質問。
「ウチには、敵だねぇ。」
「うちニハ、敵ダ……。」
途端に破裂する、アナリシスを巻き付けた蔦とその蕾。
「ふふ、ウチと機械さんじゃ、正解が違うからねぇ。」
自身に絡み付いた蔦から咲く、蝙蝠のような黒い花を見上げながらフロースは語り掛ける。
「おや……?」
破裂とともに舞い上がる霧がはれると、アナリシスに顔立ちの似た男の子が立っていた。
「……思ってたのとは違う……けど、これはこれで。」
作業を一段落させた中村が言葉をかける。
「……あなた、アナリシスのオリジナル、ね?」
「ハイ。」
素直に質問に答える男の子。
「ほう?男やったんやねぇ。」
「……見た目じゃ、解らないわ。……あの破裂のおかげで、一気に中まで掌握できた。」
「なるほどねぇ。」
「……さて、」
そして中村は、最後の命令を下す。
「……私たちが脱出したら、自壊しなさい。」
「ハイ、ワカリマシタ。ゴ武運ヲ。」
猟兵たちが去った後、彼は忠実に命令を実行し、アマルテア情報艦隊の一隻は破裂して散った。
その様子をグリモアベースで確認し、猟兵達は次の戦場へと旅立つ。
ドクター・オロチに近づいた、その手ごたえを感じながら。
大成功
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