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殲神封神大戦⑱〜バで始まってカで終わるやつ

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「俺が、俺こそがバカだ!! ってヤツいる?」

 突然何を言い出すのだろうか。しかし、グリモア猟兵であるアザレア・シエヴェール(羽衣人のスカイダンサー・f32749)は、至極真面目な表情をしていた。

「いやさ、伏羲の祠の話なんだけど……」

 三皇伏羲の塒――大賢良師『張角』の本拠地へと繋がる場所の一つであった。
 この場所の主たる伏羲本人は、オブリビオンとして蘇ることはなかったものの、祠内部には恐ろしい魔力が充満している。
 その中の、『無限の書架』と呼ばれる場所に収められた膨大な知識は、そこに近づく理性ある者の脳を破壊してしまう。それは猟兵であれオブリビオンであれ同じことだ。現にその書架の中には、脳を破壊され知恵を失った無数のオブリビオンたちの姿があった。
 この場所を踏破することは、『張角』の力を弱めることへと繋がる。できる限り、祠に巣くうオブリビオンは排除したいところなのだが……。

「ここん中で『言葉や文字』を使うと、今言ったみたいに脳を破壊されちまう。……つまり、言葉も文字も一切使うことなく、オブリビオンの群れを捌かないといけないわけだ」

 呪文や掛け声はもちろん、攻撃を受け、苦痛に声を上げることすら危険な可能性がある。同行した他者と言葉を交わすなどはもってのほか。
 使えるのは身振りと手振り、そしてこれまでの経験だ。心から信頼し合う者と共に戦うのであれば、言葉などなくとも連携が取れるかもしれない。

「……ただ、それ以外の抜け道が一個ある。『ものすごいバカ』だ」

 ここで、話はアザレアの最初の言葉へと繋がる。
 ものすごいバカになりきれば、書架から『理性ある存在』とは見なされないのだ。ゆえに、脳を焼かれることもない。場合によっては、本人のプライドやらのなんやかんやは焼けるかもしれないが。

「だからまあ……バカが一番安全っていうか……バカになりきれば有利っていうか……そういう感じ」

 色々大変だろうけど。と最後に呟き、アザレアは書架の説明を終えた。

「今いる敵は、剣や分銅鎖を操るキョンシーモドキだ。何かを考えるような機能はもう破壊されてるけど、染みついた生者への恨みが身体を動かしてる。油断するなよ」

 書架への二つの対処法のうち、どちらを選ぶかは猟兵たちの自由である。
 また、戦いの中で何を見たとしても、祠を出たら忘れよう。きっとそれが平和というものだ。


posso
 はじめましてこんにちは、possoと申します。
 こちらは『殲神封神大戦』の戦争シナリオです。
 一章しかなく、完結までに必要な🔵数も少ないため、早期の〆になる可能性もございます。
 プレイングをいただいた方はできる限り採用できるよう頑張りますが、不採用となってしまう方が出てしまったら申し訳ありません。

 ★プレイングボーナスは『「言葉と文字」を使用せず戦う。もしくはものすごいバカになる』となっております。

 こんなタイトルですが、バカにならないプレイングでも大丈夫です。お客様のやりやすい対処法で挑んでいただけますと幸いです。

 複数人でいらっしゃる場合には、全員がそうとわかるような共通の記載をお願いいたします。
 失効日も揃えていただけますと、よりありがたく存じます。

 皆様のプレイングをお待ちしております。
 この度もどうぞよろしくお願いいたします。
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第1章 集団戦 『キョンシーモドキ』

POW   :    連撃
【分銅鎖】が命中した対象に対し、高威力高命中の【斬撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    分銅鎖
レベル分の1秒で【分銅鎖】を発射できる。
WIZ   :    地の利
戦場の地形や壁、元から置かれた物品や建造物を利用して戦うと、【剣や分銅鎖】の威力と攻撃回数が3倍になる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ジュニパー・ベリータルト
次谷・定吉(f22280)と参加

★事前打ち合わせ★
「バカですかー。わたくし馬ですので、あなたが鹿になればちょうどいいですね!はいこれ鹿の衣装です。困ったら鹿の鳴き真似でもしておいてください!」
と、定吉さんにトナカイの着ぐるみパジャマを渡します
私が移動、定吉さんが攻撃を担当します!
★打ち合わせ終わり★

わたくしも人語を喋らないよう気をつけますね!
戦闘は、定吉さんの出したリアライズ・バロックが敵に当たるように駆け回ります。裸馬なので乗ってる人はかなり怖いと思いますが、こんなことバカじゃないとやらないと思いますのでこのまま行きます!(変顔舌ペロ)


次谷・定吉
ジュニパー・ベリータルト(f19718)とコンビで

(鹿ってどう鳴くんべな…?)

心情:ろくでもないことに巻き込まれてつらい

事前打ち合わせ通りに鹿(トナカイ)の着ぐるみパジャマを着ておく
移動中はジュニパーの背にしがみついている
とにかく意味のある言葉を喋らないように気をつける

戦闘はジュニパーの背でロデオしながらリアライズ・バロックをぽこじゃか出すだけの存在と化す
ヒー!とかギャー!とかシカー!!とか叫んでるかと



 これは祠に踏み入る前の、とある二人組の一幕。

「バカですかー。わたくし馬ですので、あなたが鹿になればちょうどいいですね!」

 微笑む一頭の白馬――ジュニパー・ベリータルト(白馬の王子様・f19718)は、己の隣に立つ次谷・定吉(きたないアリス・f22280)へと向けて言った。

「は?」
「はいこれ鹿の衣装です。困ったら鹿の鳴き真似でもしておいてください!」
「は???」

 何もわからない顔をしている定吉に渡されるのは、一着のトナカイの着ぐるみパジャマである。鹿ですらない。定吉はパジャマを広げ、裏返しても見て、やがて再びジュニパーを見る。

「わたくしが移動を担当しますので、定吉さんは攻撃の担当をお願いします! ささ、早くお着替えを」

 わたくし、別に覗く趣味はございませんので……と顔を背けるジュニパーに、定吉はひとつだけ理解した。ろくでもないことに巻き込まれてつらい。

 そのような流れを経て、彼らは無限の書架へと突入した。
 書架の中では、無数のキョンシーモドキたちが蠢き、現れた二人に気づいて攻撃をしかけてくる。だがジュニパーは力強く床を蹴り上げ、放たれる攻撃の合間を縫って縦横無尽に駆け抜けた。
 そして、彼の背中の上では――

「ヒィー!!! ギャーッッ!!!」

 トナカイの着ぐるみに身を包んだ定吉が、ジュニパーの背中に必死でしがみつきながら、激しい疾走でただただ上下左右に打ち振られていた。
 それだけでも辛いというのに、時折キョンシーモドキの攻撃が彼のすぐ近くを掠めて通り過ぎていく。こんなもんもう恐怖しかない。
 そう、恐怖である。バロックメイカーたる彼は、その恐怖心を引き金として、バロックレギオンを生み出す力を持っていた。泉のように湧き上がる恐怖心は、当然のようにそこら中にぽこじゃかバロックレギオンを召喚していく。
 バロックレギオンは、召喚者に猜疑心や恐怖心を与えた対象を追跡し、攻撃する存在だ。今回の場合、概ねジュニパーが対象となってしまうのだが――。

「ヒヒーン! ヒヒーン!!」

 嘶き、駆け回るジュニパーは、バロックレギオンの攻撃を避けつつ、それにキョンシーモドキを巻き込むように立ち回っていた。
 思考力を破壊された敵は、単純に二人を見かけたら向かってくるばかり。物陰からの襲撃にさえ気をつけていれば、すれ違いざまに巻き込むことも容易かった。
 だがそのようなことをすれば、当然、無茶な動きをする必要も出てくる。そんなジュニパーの上に乗せられている定吉はというと。

(鹿って……どう鳴くんべな……?)

 振り落とされないように必死にしがみつく中、もはや現実逃避の域にあった。度重なるロデオに目が回る。
 こんなことをいつまでやっていればいいのか、問いかけるように定吉がジャスパーの顔をちらりと見やれば。
 ――そこには、渾身の変顔舌ペロで全力疾走する馬の顔があった。

「シカー!!!!」

 これは言葉ではなく、恐怖する鹿の鳴き声である。レギオンがまた一体生み出され、一瞬、理性ある存在の脳を焼こうと蠢いた魔力は、爆走する馬と鹿(トナカイ)を認識した結果、気のせいだったかな? という感じに霧散した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

結・縁貴
俺の本性は虎である
正確には虎を系譜とする騶虞という瑞獣だ
本性の虎姿へ普段転変しないのは、器に精神が引きずられやすいから
普通の獣より賢いとは言え、策略や論理的思考が難しい、衝動的に動く理性儚き獣になる
…この依頼向きなんじゃない、知らんけど

(虎に転変

ごえんを結んで…なんだっけ
いつもやってる…
結ぶとかってになぐりあう…
あー、てきいだ

複数の僵尸同士の御縁の糸を、敵意に結ぶ
虎姿だと御縁を丁寧に弄れないから
牙と前脚でえいっ、ぶんぶん、ぎゅってする
結べたー!

普通なら抵抗されるだろうけど
相手は僵尸、妄執あるのみ
こんな雑な御縁結びでも効くよ

死んでらー
おなかすいたな
ああでも、アレはまずそうだ。やめとこう
もう帰るよ



 結・縁貴(翠縁・f33070)の本性は、虎を系譜とする騶虞という瑞獣である。
 人と虎の姿を自由に行き来できるはずの彼が、普段は人の形を取っているのは、本性たる獣の器に精神が引きずられることを嫌うためだ。
 勿論、普通の獣よりかは賢いが、論理よりもその瞬間の衝動を優先して動いてしまう。つまり、理性というものがごく薄くなるということで。

(この依頼向きなんじゃない、知らんけど)

 半ば投げやりじみた考えを抱きながら、縁貴は書架の前に立つ。中に見えるのはキョンシーモドキの群れだ。敵の姿を確認した縁貴は、自らの姿を変転させた。
 ――長い髪の青年の代わりにその場所へと現れたのは、淡翠緑色の毛並みを持つ虎。彼は長い尾で軽く床を叩けば、目をぱちくりとさせてキョンシーモドキたちを見つめる。
 その頭の中では、ふわふわとした考えの断片たちが漂っている。それをかき集めるかのように、縁貴は小さく首を傾げた。

(ごえんを結んで……なんだっけ。いつもやってる……結ぶとかってになぐりあう……)

 ぼんやりと佇む縁貴に気づいたか、キョンシーモドキが手にした剣を振りかざし、彼の元へと向かってくる。
 理性なき彼女らにあるのは、ただ、生きる者への恨み。殺意。そして、

(あー、てきいだ)

 自分自身へと向けられたそれを感じ取り、縁貴はようやく思い出した。振り下ろされた切っ先が毛皮に触れるより先に、地を蹴ってするりと飛び上がり、書棚の上に着地する。
 そして彼の目は視た。彼女らの持つ御縁の糸を。敵意同士を結びつけるために、前脚を持ち上げ、それだけで足りないなら牙も使って。
 えいっ。ぶんぶん。ぎゅっ。
 普段の縁貴が見たとしたら、そんな雑な結び方ある? と考えたかもわからない。
 だがしかし、それでも縁同士を結ばれたキョンシーモドキたちは、己の持つ武器を縁貴ではなく同族たちへと向け始める。剣が閃き、分銅鎖が乱れ飛ぶ。自分を蚊帳の外として行われる戦いを、縁貴は書棚の上に座ったまま、ぼんやりと眺め続けていた。
 ――やがて、周囲が静かになる。同士討ちの末、動く者がなくなったのを見計らって、縁貴は再び床の上に降り立った。
 そのとき、縁貴の腹が、くう、と鳴る。力を使って、何だかおなかが空いてしまった。
 縁貴は思わず、足下に転がる『それ』を見下ろして。

(……ああでも、まずそうだ。やめとこう)

 ふいと顔を背ければ、ゆったりとした足取りのまま、その場を歩き去って行った。

成功 🔵​🔵​🔴​

御堂・伽藍
アドリブ、即席連携歓迎

さいしょから がらんどう
さいしょから がらくた

残像忍び足でゆるゆると接敵

射程に入り次第念動怪力衝撃波12属性UCで範囲攻撃
フェイントや二回攻撃を交え地形破壊し薙ぎ払う

敵の攻撃を落ち着いて見切り
躱せるなら残像フェイント等で躱し
さもなくば武器受け念動怪力衝撃波オーラ防御等で受け流す
カウンター念動怪力衝撃波闇地属性UC罠遣いUC結界マヒ捕縛範囲攻撃
重力結界で敵を地に縫い付ける

さいしょから がらんどう
さいしょから なにもない
ただまりょくをながし
ただうごくだけ

すべてうけいれて すべてながれてく
さようなら さようなら



 さいしょから がらんどう。
 さいしょから がらくた。

 御堂・伽藍(がらんどう・f33020)はゆったりとした足取りで、祠内部へと踏み入った。
 気配を消して歩む彼女の接近に、キョンシーモドキたちは直前まで気づかない。彼女らを射程範囲に収めた伽藍は、敵が密集している場所を目掛けて、自身のユーベルコードを解き放った。
 大口径重力子砲(ワンセブングラビトン)。伽藍の腹より放たれた重力子塊が、複数のキョンシーモドキを巻き込み、押し潰す。それをからくも逃れた者たちへ向けても、同じことをもう一度。
 少し離れた場所にいたキョンシーモドキたちは、仲間を周辺の本棚や床ごとなぎ払われてようやく伽藍を認識し、途端に彼女へと殺到する。
 しかし伽藍は慌てることもなく、迫る分銅鎖を見切ってふわりと跳んだ。幾つもの分銅の雨の中を抜け、避けきれないものは武器やオーラで叩き落とし、まるで何事もなかったかのように振り返る。
 攻撃のために寄り集まったキョンシーモドキたちへ、伽藍はそっと手をかざした。様々な技能を複合させた重力結界がオブリビオンを包み、その身体を地へと縫い付ける。
 言葉は一言も発さない。発する必要もない。
 何故なら、彼女はがらんどう。始めから何も持たず、始めから何も思わない。ゆえに、書架の魔力に焼かれる脳すらも。
 動けなくなった敵へと向けて、三度発射される大口径重力子砲。動く屍を粉々に打ち砕き、物の屍たる少女だけがその場に残る。

 さいしょから がらんどう。
 さいしょから なにもない。
 ただまりょくをながし。
 ただうごくだけ。

 達成感も感慨もなく、ただそこに横たわる現実の全てを、彼女は受け入れるだけだった。
 動かない屍に背を向ける。ここにはもう何もない。
 次なる戦いへと赴くため――否、それすらも、彼女にとっては流れ過ぎゆくもののひとつでしかないのかもしれなかったが。

 さようなら さようなら。
 
 がらんどうの少女は、ただ、歩いていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シャルロッテ・ヴェイロン
いや、「言葉はおろか文字も使った段階でニューロンを焼かれて死亡」って、どんだけ情報過多なんですかこの空間。

とりあえずレギオンを全機スタンドアロン状態にして勝手に戦わせちゃいましょう(【弾幕・2回攻撃・一斉発射・乱れ撃ち・制圧射撃】)。
え、私自身ですか?…寝ます(ぉぃ)(どうやって持ち込んだかわからない布団一式を書架の裏側に敷いて寝ている)。

※アドリブ・連携歓迎



(「言葉はおろか文字も使った段階でニューロンを焼かれて死亡」って、どんだけ情報過多なんですかこの空間)

 内心で呆れたように呟いて、シャルロッテ・ヴェイロン(お嬢様ゲーマーAliceCV・f22917)は小さく息をついた。
 バトルゲーマーとして常に情報の洪水に晒されているようなシャルロッテではあるが、流石に思考能力が焼かれるほどのそれは経験したことはないし、したくもない。

(ではとりあえず……)

 無言のまま、シャルロッテは自分の周辺に、無数の戦闘用機械兵器を展開した。ごく小型のそれらは耐久性は低いものの、数で言えばキョンシーモドキたちを優に超える。
 機械兵器の全てをスタンドアロン状態に設定すると、シャルロッテはそれらを一斉に飛ばした。
 言葉も文字も操らず、自ら思考する能力も持たない小型兵器は、書架の魔力に害されることもなく敵へと向かう。無数の機体から一斉掃射される弾幕が、キョンシーモドキたちへと雨あられと降り注いだ。
 小さな弾丸に身を穿たれたキョンシーモドキも負けてはいない。分銅鎖を振り回し、剣を叩きつけて、飛び回る機体を叩き落とす。地形を利用し、宙を舞う機体へと肉迫する。
 ――しかしそれでも、数の暴力には叶わないものだ。機械兵器は多少その数を減らされても、そもそもの数が500を超えている。明らかに、キョンシーモドキたちが倒れていく方が速い。
 やがて、ずっと鳴り響いていた発射音が止んだ。浮遊する小型兵器たちは、もはや周囲に敵対反応がないと見て、空中で動きを止めている。
 ではそれを操るはずのシャルロッテは、どうしているのかというと。
 戦闘は全て全自動で任せ、どこから持ち込んだのかすらわからない布団を敷き、物陰でぐっすりと眠っていた。
 戦闘が終わったことに気づき、彼女が目を覚ますまで、もうしばしの時間がかかるだろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

地籠・凌牙
【ワンダレイ】アドリブ歓迎
【指定UC】でぱっちんガムドラゴンに変身しとくぜ。
(今回は俺のツッコミは期待しないでくれよなのジェスチャー)

ほら、こう。
喋ったらダメだから身振り手振りをオーバー気味にしてアホ感を出して、
何かあったら口を開けてぱっちんガム部分を露出だ。

当然空気読んで身振り手振りのコミュニケーションは理解に務めるぜ!
いうて連携よくやるからわかるんだけど。
バカの一つ覚えみたいに突撃を繰り返しては【激痛耐性】と【継戦能力】で起き上がって、
また何度も【怪力】全開【ダッシュ】で突貫!喰らえぱっちんガム!
ついでに『穢れを喰らう黒き竜性』の効果で穢れをやけ食いすることで【おびき寄せ】ておこうか。


尾守・夜野
■ワンダレイ
意識上でではあるが名前左側呼び捨てで考えてるぜ
ボディランゲージだけでも案外挑発ってのはやれるもんさ
掌を垂直に立てて、親指を鼻につけたり、攻撃受けてもあくびするふりしたり退屈なんだけど?みてぇなあきれ顔したりで徹底的に見下すぜ
なお、攻撃は黒纏で勢いを殺した上であえてかするように動いてるぜ
んで何かわからんが合図があった瞬間にUC発動
ざまぁみろみてぇな感じで更に追い討ちで煽り意識を向けさせつつ動きを封じ皆が動けるようにするぜ
っとメンカルの援護か?やばい損害受けそうな時は隠れさせてもらおう
ってアスカ?!隠れてたからセーフだったが!
後で切れとこ…
って火?!あバルタンか


リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【ワンダレイ】【WIZ】
※アドリブ絡み連携大歓迎、当然無言

突入前に【ナインス・ライン】を【シフト・トリックスター】で
装甲ドレスに変化、生体電脳への音声・文字情報もカット
全員何度も組んだ相手だし、連携はどうにかなるさね♪

ユベコは汎用性高いオペ5番【サムライ・ドール】
コレで両腕の【ルミナス・スレイヤー】を運用
直接斬撃もいいし光波(【斬撃波】)で遠距離もOK
メンカルさんの魔剣や副腕のヒートソード双振りも活用

後は【瞬間思考力】で皆の挙動や戦況を逐次分析
時々肩竦めたり指を振ってキョンシーモドキを煽りつつ
バルたん(f30809)やアスカさんの為に敵を足止めしたり
男性陣の撃ち漏らし掃除や奇襲個体の迎撃で支援


アスカ・ユークレース
【ワンダレイ】で連携、アドリブ歓迎
ワンダレイのチームワークに言葉など要らないって事を見せつけてあげる!

グレムリンに搭乗
機体のライトを光らせたりして意志疎通
コックピットの中じゃ声もどのみち聞こえないでしょうしね

コミカルな挙動と空中機動で避けまくって相手をとことん煽るわよ
機械のああいう動きって結構シュールで面白いと思うの

内蔵チェーンでのロープワークで敵を捕縛して味方の攻撃を当てやすくしたり
メンカルの凍結弾で固まった敵や凌牙におびき寄せられた敵を狙い撃ちしたりして戦うわ

まあ最終的にはUCで行く手を阻むあらゆる全てを轢き飛ばせばもーまんたいよね!!巻き込んだらごめん!頑張って避けて!


バルタン・ノーヴェ
【ワンダレイ】
POW アドリブ絡み歓迎!

声を出さずにヒャッハーの表情で参上!
何も考えずにバトル? 得意分野デスネー!
ワンダレイメンバーとの連携は何度も経験しているので、息は合ってマスヨー!
という訳で突撃デース!

メンカル殿やリリー先生のアシストを活かすには、やはり火力。
火力がすべてを解決しマース!
全武装展開、一斉発射のフルバースト・マキシマム!

「…………」
無言で笑って銃火器乱射!
グレラン火炎放射をヒャッハーとばら撒いて、キョンシーモドキを蹂躙デース!
近づくエネミーを片っ端から吹き飛ばしマース!
おや? 夜野殿や凌牙殿の方に群がってマスネー!
その横っ面や背中も討たせていただきマース!
ファイアー!


メンカル・プルモーサ
【ワンダレイ】
声を出したらダメ、文字もダメと…ハンドサインぐらいか…
この面子なら後方からの援護になるか…【空より降りたる静謐の魔剣】を無詠唱で発動…2m程の大剣を自分の周囲上空に展開…
…前衛を勤める尾守や凌牙を援護するように発射しよう…命中すれば凍結で動きが弱まるし…地面に着弾すればそのまま壁になるからうまく利用して貰うかな…
あとは術式装填銃【アヌエヌエ】による凍結弾で動きを鈍らせて援護するよ…
周囲には遅発連動術式【クロノス】で踏んだら拘束術式が発動する印を刻んだカードを仕掛けておいて…
…近寄られたらこの罠に引っかけて銃弾を叩き込んで対処しよう…知恵を失ってるから引っかかるだろう…



 無限の書架の入口に、降り立つ六つの影があった。
 彼らは【ワンダレイ】。そのチーム名と同じ名を持つ旅団に属する一団である。
 無限の書架制圧のために訪れた彼らは、内部より溢れるキョンシーモドキと対峙すれば、無言のまま視線と頷きだけを交わし、迷いも見せずに散開した。

(行くぜ! ――今回は、俺のツッコミは期待しないでくれよな!)

 敵陣へと真っ先に突っ込んだのは地籠・凌牙(黒き竜の報讐者・f26317)。彼は自らの内に秘めた竜の力を解放し、その姿を変えた。眼光鋭い青年の姿が変化したのは――愛くるしい人形のような見た目の、『ぱっちんガムドラゴン』であった。
 ぱかりと口を開ければ、ぱっちんガム部分が露出する。それを威嚇のようなオーバーリアクションでばちばちと鳴らしながら、凌牙はキョンシーモドキたちに挑みかかった。
 全力疾走からのぱっちん。見た目は冗談のような攻撃でも、彼の怪力を持っての威力は冗談では済まない。仲間を食いちぎられたオブリビオンの意識が、途端に凌牙へと向いた。

(ボディランゲージだけでも案外挑発ってのはやれるもんさ)

 凌牙の後を続くのは、尾守・夜野(墓守・f05352)だ。彼は言葉を発することなく、その動きと表情だけで、キョンシーモドキたちを煽りに煽る。
 掌を垂直に立て、親指を鼻につけてはひらひらと振る。そのままあくびするように大口を開け、肩をすくめるようなジェスチャー。
 キョンシーモドキたちの理性はとうに書架の魔力に焼かれ、怒りを感じるような機能ももはや残ってはいない。
 しかし、目の前でおかしな動きを繰り返す敵を警戒するという考えすらも持たず、ひらひらと舞うように動く夜野を狙って、分銅鎖と斬撃の連続攻撃を放った。
 分銅が夜野を打ち据え、斬撃が彼の身体に血の線を引く。だがそれらは黒纏に勢いを殺され致命傷には遠く、また攻撃を受けた側であるはずの夜野は、ニヤリと笑う。
 次の瞬間、キョンシーモドキの身体が傾いだ。彼女らは理解することはなかっただろう、己の肉体の内部で、一体何が起きていたか。
 専【呪亡】衛(センシュボウエイ)――夜野の身体に接触した敵の内部を、呪詛と毒により破壊するユーベルコード。攻撃のために彼の身体に触れたキョンシーモドキたちは、次々と倒れ伏していった。
 だがそれでも、彼女らは愚直に突撃を繰り返す。未だ倒れぬ個体が、再び武器を振り上げた。
 しかし、今度はそれが夜野を傷つけることはない。突如、空中から降り注いだ氷の剣が、キョンシーたちの身体を貫き、彼女らを氷像として地に縫い止めたからだ。
 その剣の全ては、メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)の操るユーベルコードによって発生したものである。

(とりあえずは、前衛の援護……)

 一団の後方から遠距離支援に徹するメンカルは、倒れては起き上がりを繰り返す凌牙や、挑発を続ける夜野の援護を中心にして立ち回っていた。
 そのメンカル自身へと近づく敵は、彼女の周囲に仕掛けられた拘束術式の罠に捕らわれる。そちらに無造作に銃弾を放って対処しつつも、眼鏡の奥の視線は前衛から離れなかった。
 彼女の銃やユーベルコードより放たれる氷は、時に敵の動きを阻害し、時に分厚い壁となって攻撃から仲間を守る。
 その氷の壁を大きく蹴り上げ、リーゼロッテ・ローデンヴァルト(マッド&セクシーなリリー先生・f30386)がキョンシーモドキを強襲した。
 両手に持ったルミナス・スレイヤーの斬撃が、オブリビオンの群れを斬り裂いて回る。

(男性陣は、メンカルさんが居れば大丈夫そう。ならアタシは……)

 身に纏う装甲ドレスの力で生体電脳への音声・文字情報をカットしながらも、卓越した瞬間思考力をもって戦場を分析するリーゼロッテは、前衛と後衛の中間地点を陣取った。前衛の打ち漏らしを片付けながら、後衛を狙ってくる敵を迎え撃つ。
 手にしたルミナス・スレイヤーだけではなく、装甲ドレスから展開する副腕のヒートソード、頭上より振るメンカルの剣さえも利用しての連続攻撃が、向かい来るキョンシーモドキたちを切り伏せた。まだまだ余裕、と言いたげに、彼女は軽く指先を振る。
 そのとき、ふと頭上から物音がしたかと思えば、彼女の背丈よりも高い書架を乗り越え、キョンシーモドキがこちらへ飛び降りてこようとしていた。
 だがリーゼロッテは、瞬時に敵の落下地点を計算する。弾き出した位置から半歩離れた場所へと移動すれば、着地地点となる空間に、ルミナス・スレイヤーの刃を立てた。
 狙い違わず、落下のスピードで自らその刃へと飛び込んだキョンシーモドキは、哀れにもその身体を二つに割られて果てた。

(バルたん、アスカさん、今のうち!)

 自らの背後に立つ二人こそ、火力の要。ちらりと後方へと向けられたリーゼロッテの視線の先で、一体のキャバリアのライトが応えるように輝いた。
 そのキャバリアの名はグレムリン。アスカ・ユークレース(電子の射手・f03928)の乗り込む機体である。

(ワンダレイのチームワークに言葉など要らないって事を見せつけてあげる!)

 キャバリアで飛び立つアスカは、空中でコミカルな動きを見せる。まるでパフォーマンスのようなその動きのさなか、機体に内蔵されたチェーンが射出され、敵の一体を捕縛した。すかさずぱっちんガムドラゴンがそれを殴り飛ばす。
 次いで、前方で足止めされている敵へと魔法弾の雨をお見舞いする。氷の剣と共に空中から降り注ぐ弾は、キョンシーモドキをあっという間に蜂の巣に変えた。

(ううーん、ちょっとまどろっこしいかな……)

 内心で呟いたアスカは、横手のバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)の様子を確認した。
 バルタンは自らの得物たる重火器を構え、ヒャッハーの表情でそこに佇んでいる。

(火力がすべてを解決しマース!)

 アスカの方を向いた彼女は、清々しい笑顔を見せると、力強く親指を立てた。

(やっぱ火力よねー!!)

 二人の心が通じ合う。ひとつ頷いたアスカは、キャバリアの出力を全開に設定した。その隣で、バルタンはグレネードランチャーと火炎放射器を構える。
 リーゼロッテが何かを察したかのように壁際へと下がった。メンカルは始めから彼女たちより後方に居る。
 アスカとバルタンの視線の先にあるのは、キョンシーモドキの群れ。そして、それと戦い続ける凌牙と夜野。
 キャバリアが飛翔する。持ちうる限りの力で加速し、立ちはだかる全てを轢き飛ばさんと、一条の光のように。
 バルタンが、自らの武装を片っ端から展開する。フルバースト・マキシマム。そこにある全ての武器の一斉掃射を、相手のゴールにシューット!
 必殺の破壊力を宿した攻撃が、キョンシーモドキの群れへ――ついでに、近くで穢れをやけ食いする凌牙と、相変わらず敵を煽る動きを続ける夜野へと迫る。

(おいおい待てそれはヤバイ)
(え?? マジ??)

 真っ直ぐに向かい来るは、仲間の全力攻撃。キャバリアと光と炎と銃弾の雨が迫る中、凌牙と夜野もまた、アスカとバルタンの思いを言葉ではなく心で感じ取った。

(巻き込んだらごめん! 頑張って避けて!)
(夜野殿や凌牙殿の方に群がってマスネー! その横っ面や背中も討たせていただきマース! ファイアー!)

 良い笑顔を浮かべる彼女たちの映像が、走馬燈のように脳裏に流れるのを振り払って。男二人は猛ダッシュで物陰へと飛び込んだ。その背後で轟く爆音、彼らの周囲の本棚が、バキバキと吹き飛ばされて崩れ落ちる。
 まるで隕石でも落ちたかのように抉り取られた一角で、一仕事終えたようにアスカのキャバリアが佇んでいる。少し視線を後ろへと持っていけば、バルタンも爆風で乱れた髪を爽やかに掻き上げていた。
 ――いかに理性を焼くという無限の書架でも、純粋なる大火力の前には、どうしようもないのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年01月27日


挿絵イラスト