1
銀河帝国攻略戦⑰~気高きはその意志也

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#スペースシップワールド
🔒
#戦争
🔒
#銀河帝国攻略戦


0




●顕現、心の在り方
 心とは、精神とは、気持ちとは。
 タンパク質から形成された脳味噌に、ただ血液を送り出すシステムの心臓に、どうしてそのようなものが宿ると信じられようか。
 どうして、そのような不確かなものが狂わされるのだろうか。
 どうして、どうして、どうして。
 
 どうして彼女らは、ただの電磁波一つで廃人となってしまうのか。

●欠片も残すな、何もかもを喰らい尽くせ
 グリモアベースに集結した猟兵たち、忙しなく動く人波のその一角にて未来を憂う者たちが。
「状況を説明するぜ。精神破壊兵器『アゴニーフェイス』艦隊を発見した。そいつらは特殊な攻撃により生物の精神を狂わせる。ようは廃人化光線部隊ってことだな。そいつらの強襲、破壊が作戦目標だ。」
 異羽・冷(Σ係数・f08586)は集まった猟兵たちにギラギラと戦意を滾らせて説明を語り始めた。
「ぶっちゃけた話、強襲確認された時点で『アゴニーフェイス』は攻撃てくるだろうな。その廃人化光線はどうやっても防げねぇ。どんなシールドも貫通して心を砕く。そんな相手にどうやって勝つんだって顔したな?安心しろ」
 ギラリと歯を見せて笑う。今は蹂躙の時、敗北の目は完膚なきまでに潰すべきなのだ。
「俺たち猟兵は心が砕けることはない。だが代わりに理性を失って『真の姿』をさらすことになる。また副作用なのかどうかはわかんねぇけど、より強く、より深く今の身体からかけ離れた姿になればなるほど、そう、人をやめるほどに力が増す。」
「怖いか?だが『アゴニーフェイス』自体に直接戦闘能力はないし、そもそもが隠密部隊だからな、多少の護衛がいるぐらいで戦闘は難しいもんじゃねぇ、むしろ自分との戦いがメインかもしれねぇな」

 説明ともいえぬブリーフィングの最後に、彼はこう付け足した。
「怖い奴は無理するな。下手に突っ込んで味方で潰し合うとかになったらシャレですらねぇ。それでも、自分のすべてをさらけ出せる覚悟があるなら。ぶっ潰しにいこうぜ。デブリにしてやれ!」
 下に向けた親指で喉を掻き切るサインとともに激励の言葉を贈る。さぁ、絶望を裏返せ。


紫芋
 紫芋です。お世話になります。
 不思議ですよね、人体。
 暴走イラストをお持ちのお客様はそちら参考に描写させていただきます。暴走度合いが足りない、もしくはこういう姿にしてほしい等のご希望があればそちらを優先いたします。
 また宇宙空間での戦闘でスペースデブリなどが大量に散らばっておりますので、普段では不可能な超立体的、自身への負荷を気にしない暴走バトルが楽しめるかもしれません。

 それでは皆様の本性、楽しみましょう。
 連携希望の方はプレイングのどこかにその旨をご記載ください。
=============================
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
=============================
42




第1章 集団戦 『彷徨うウォーマシン』

POW   :    多弾頭型収納ミサイルポッド
レベル分の1秒で【腰元から複数の誘導ミサイル】を発射できる。
SPD   :    演算処理
【高性能ソナーによって】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    近接形態
自身に【強化外骨格】をまとい、高速移動と【スラスター】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●接敵
『アゴニーフェイス艦隊確認。接敵する』
 誰の声だったろうか。一言の通信の後、一斉に猟兵たちが飛び出していく。デブリを掻き分け、護衛部隊を踏みつぶし、前へ、前へ──。
 苦悶の表情を浮かべるような、醜悪な外見のアゴニーフェイスは向き直る。彼の軍団はほくそ笑んだ。「これを放てば勝ちだ」と。たとえどんな力だろうがこの嘆きの前には無力。事実放たれた攻撃は見事に迫りくる敵を苦しませる。この戦場の勝利も皇帝に捧げられるのだ。
 そう、その相手が『猟兵』でなければ。
神酒坂・恭二郎
 アゴニーペインを受けたと同時に、内側からフォースが解き放たれる。
 上体を覆う着流しが弾け、吹き荒ぶ青の粒子に髪が逆立ち、全身が青い炎塊のように燃え上がる。
 制御されないフォースが尽きる事無く噴き上がり恒星のように輝いている。
「垂れ流しかよ……こんな無様な姿。先生には見せられねぇな」
 自嘲するが、今はこれで都合が良い。

「今は機嫌が悪ぃんだ。手早く潰すぞ」
 青い光の尾を引いて流星となり、一瞬で敵機に肉薄。
 掌を付き出せば螺旋の光が相手を爆散させ。
 剣を振るえば視界の限りに長く伸びた青い光が一閃される。
 その勢いで宙域を飛び回り、あの胸糞の悪い船を潰そう。

「虎の尾を踏んだ事、あの世で悔いな」



●先陣の誉れ
 この戦場で一番最初に『テレパシーの悲鳴』を聞いたのは神酒坂・恭二郎(スペース剣豪・f09970)だった。今にも砕け散りそうな頭を抱え、もだえ苦しむ姿。その光景に帝国兵は愉悦の笑みを浮かべる。
 だが、決して猟兵は屈しない。
 纏う着流しが弾け飛び、その一つ一つが青く光り宙に還る。その瞬間、彼からは青き粒子の奔流が立ち昇り髪を逆立たせ、やがて全身を覆う奔流は静かに、しかし勢いは轟々と青い炎のように燃え上がっている。光の本流は激しく、爛々と輝いていた。
「……こんな無様、先生には見せられねぇな」
 辛うじての理性から絞られた自嘲。その言葉を虚空に消すように恭二郎は駆けた。
 デブリを足場に、全力で跳ねる。光の尾を引きながら敵部隊に肉薄し、目にも止まらぬ速度で叩き切る。爆発の衝撃に身を任せれば次の標的の目前へ。掌底を突き出せば奔流が迸り、戦場を遥か彼方まで突き抜ける螺旋の衝撃が。
 修羅や鬼人等では比喩にならない圧倒的な力――、もはや意志持つ彗星が暴れているようで。
『お、臆するな!暴れようともたかが人!もう一度悲鳴を打ち込めば死に至る!第三部隊はミサイルを放てェ!』
 部隊長らしき人物の一声になんとか統率を取り戻すウォーマシン軍団。隊列を組み直し、合わせて100をも越えるミサイルを同時に放った!
「いいだろう、受けて立ってやる。後悔するなよ」
 恭二郎は刀を鞘に納め、深く構える。目を閉じ、心を鎮める。迫るミサイルの波。前から、上から、下から、左右から、一斉に――!
「――剣の聖にゃ程遠く、命の置き場ぞ此処に在り」
 それは一瞬の出来事だった。振り抜いた居合は、鼻先まで迫ったミサイルを叩き切った。そればかりか剣先から迸った奔流が一閃、後続のミサイルを、敵部隊を、アゴニーフェイスの一部を、一撃のもとに沈めた。
 彼らは過ちを犯してしまったのだ。虎の尾を踏む、過ちを。

成功 🔵​🔵​🔴​

尾崎・ナオ
真の姿は、なんと、猫耳が生えまーす!髪の毛の横の部分がね、猫になるよ!(普通の姿でサポート戦闘OK、書きやすいようにアレンジしてください☆)(真の姿時は、陽気さウザさが3割増し)

ナオちゃんは「集団戦闘」の方をメインに。
アゴなんちゃらは任せるよ。集団戦、だーいすき☆

技能【クイックドロウ52】で、高速の早打ちを仕掛けよう。
弾薬が足りない?いやいや、大丈夫。
拳銃自体が沢山あるから!同じ銃ちゃんと複数装備してるから!

敵さん「演算処理」は【ナイフいっぱい☆】で対応。
ナオちゃんの行動予測は立てられても、念力ナイフの予測は立てられないんじゃない?
しかも、同時に20本も、ね!



●狂喜、凶猫
 暗い戦場を掛ける猫がいた。黒く白い猫がいた。
 いたずらでもするように引き金を引き、頭を撃ち抜いては首を引き裂く。
 どこまでも明るく、楽しく、快活に。
 その猫の名前は尾崎・ナオ(ウザイは褒め言葉・f14041)。普段の姿との違いは猫耳があること、髪の一部が猫になっていることぐらいだろうか。若干ながらも理性を維持している様子が見られる。
「ナオちゃんね、こういうたくさんの敵がいるのだーいすき☆なんだ!みんな、アゴなんとかはよろしくね♪」
 ナオの目にアゴニーフェイスは映っていない。護衛部隊を破壊することしか考えていないのだ。陽気に宇宙を飛び跳ねては気まぐれに敵を弄ぶ。
 何丁もの拳銃をとっかえひっかえ、ありとあらゆる方向の敵に対して高速の射撃戦を仕掛ける。肉薄してくるウォーマシンに振り向くことすらなくナイフで首を刎ね、その残骸を踏み台に次の敵に組み付きコアに3発、トドめとばかりに銃床で基盤を叩き潰す。
『先程の敵ほどの火力ではない!検知ソナーを起動して本人の位置を確認せよ!』
 ピクピクとナオの耳が反応する。この感覚、自分を探知してる音。見られている、知られている。
「きゃーっ熱烈ぅ♡しつこい人はキラわれるぞっ?でもでもナオちゃん、ちゃんと対策しちゃってたり!」
 宇宙に溶けてなくなりそうな黒いナイフ、一本だったそれが気付けば二本に、三本に、――二十本に。そのすべてが縦横無尽に戦場を駆け巡る。
『熱源無効、動体検知は追いつかない…探知間に合いません!…う、うわぁああああああ!』
 彼女は星の海を歩く。散りばめられた敵機の残骸を踏み、流れのままに進む隕石片を足場に、逃げ惑う儚き敵機の上を。
 華やかで煌びやかな、天上の散歩だ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アポリー・ウィートフィールド
己自身も知らぬ真の姿、晒してもこの悪辣な兵器は止めねばならぬだろう。

【真の姿】
体表が赤く染まり、筋肉が肥大(ここまでが今まで認識していた真の姿の片鱗)。
更に肉体が変形し、翼のないドラゴン、あるいは怪獣を思わせるシルエットに。体格も巨大化。
全身に口のような裂け目が生じる。体表全てが捕食器官となり、触れたもの全て、任意で消化可能。
自我は辛うじて繋ぎ止められ、敵味方の判別は可能だが、際限なき飢餓感に苛まれる。
貪食の黒き靄が常に周囲を満たす。
通称、暴食態(グラトニーフォーム)

敵は、全て喰らう。ミサイルも、ウォーマシンも、アゴニーフェイスも、全てだ。サイキッカーも救えぬならば、我が血肉として眠るが良い。



●暴食の化身
 見た目の変化で言えば、そのおどろおどろしさで言えばこの男、アポリー・ウィートフィールド(暴食のイナゴ男・f03529)こそが一番だっただろう。
「何も、かも。救えぬのというのであれば、我が喰らおう。ウォーマシンも、アゴニーフェイスも、犠牲のサイキッカーも全て」
 黒く強靭なその肉体は真紅に染まり筋肉が膨張する。より大きく、より強く、さながら伝説上のドラゴンの如く。しかし翼の無い姿は映画の怪獣という方が正しいだろうか。
 変貌は収まらない。隆々と膨れ上がった筋肉の隙間から無数の口が生じた――それらは終わりない飢餓から救いを求めるように、ダラダラと涎のような体液をこぼしながら周囲を窺っている。変貌、暴食態(グラトニーフォーム)。
 アポリーが無造作に腕を振るう。軌道上にいたウォーマシンの部隊が食われた。一歩踏み出す。新人パイロットの信号が宙域から消えた。大きく吼える。部隊長が恐怖のあまり失神した。
 ゆっくりと、しかし着実に意志持つ暴虐はアゴニーフェイスへと近づいていた。圧倒的な脅威、眼前の捕食者という事実、蜘蛛の子を散らすように逃げ惑う兵士たち。
 だが、それで終わるわけではない。エースパイロットクラスのウォーマシンが捨て身の特攻を仕掛けてくる!
『あんなナリでも生き物だろ!今夜のディナーはこれで打ち止めだ!』
 そう、怪獣の如き巨躯だろうが彼もまた人である。パイロットの判断は正しかった。そして確かに大きく開け放たれた口内へ、これでもかというほどのミサイルを叩き込んだのだ!
 さりとて、果たしてブラックホールや底なし沼を埋め尽くすことは可能だろうか?答えは――否。ミサイルの爆発すらも、喰らうのだ。
 やがて体から黒い靄を零しながらアゴニーフェイスに肉薄する。その靄は本体と同じようにただ喰らい、そして喰らい、また喰らった。多大な戦艦の質量、それが尽きた時、艦隊が胃袋に沈む。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レナ・ヴァレンタイン
※他猟兵との絡み歓迎

――“久しぶり”だな、諸君
私の影から這い出る影しかない兵士、今の「私」を形作る殺戮者たち
即ち、ウィリアム、メイヴ、ヘクター、アーノルド
私の記憶の一部となり果てた、かつての同胞

「軍隊個人」起動
銃の替えは用意しておいた
ウィリアム、メイヴ、ヘクター。お前たちは敵の回避軌道を塞ぐように制圧射撃。目につく敵は片っ端から撃て。誤射など論外だが誤射を恐れての遠慮などはいらん。撃てる敵は構わず撃ち殺せ
アーノルドは私とともに接近戦
私はフォースセイバー、アーノルドは黒剣
近接戦で切り殺せるだけ切り殺す

デブリの陰からの奇襲を積極的に仕掛けて手足を落として機動力を奪う
後は銃撃でハチの巣でお終いだとも



●軍隊の心得
 猟兵というものは一人ではない。
 例えば。そう、例えばの話。猟兵というグループに所属している意味以外でも。多重人格者は一つの肉体で二つ以上の人格を宿している。オルタナティブ・ダブルというユーベルコードでは自分自身をもう一人生み出す。様々な意味で単独ではないのだ。
 彼女もまた、一人ではなかった。
「久しいな、諸君」
 レナ・ヴァレンタイン(ブラッドワンダラー・f00996)は確かに一人だ。だが猟兵となり、そして真の姿を現す事態になった時、彼女の記憶から同胞たちが呼び起こされる。ウィリアム、メイヴ、ヘクター、アーノルド――。
「総員、ゲリラ戦だ。武器の替えは山ほどある。さぁ、戦争をしよう」
 呼び出された同胞は所詮記憶の、在りし日の思い出の写し。陰の存在でしかない。だが、こと光の少ない宇宙空間において体温、実体がほとんどない彼らは最高の援軍であった。
 アーノルドと呼ばれた者とともに、刃を携えたレナはデブリの残骸から身を翻し部隊の前へ。的確にウォーマシンの首を刎ね、近くの敵の動力コードを叩き切る。アーノルドも同様に神出鬼没の撹乱を行った。
 混乱する敵部隊、奇襲の成功を確認した瞬間潜伏していたウィリアムたち影の三人がありとあらゆる火器で正面から征圧する。元より護衛のみを任務とした部隊、ましてやアゴニーフェイスによる悲鳴ですべてが終わるのが常だったのだ。一度崩れ、そして攻め込まれた状況を戻す手段などなかった。
「次だ」
 凪いだ海のように静かな戦場が、次の瞬間には嵐が過ぎ去ったかのように壊滅する。この戦いは、艦隊が瓦解するまで終わることはない。

成功 🔵​🔵​🔴​

アスカ・ユークレース
真の姿
体中に走る青白い基盤のような線
白いヘッドホン型機械耳
銀髪青メッシュ

手足首から生える光のオーラの翼

戦闘
【迷彩】を使い【クイックドロウ】
居場所を確定されないように
【地形の利用】をし、数発ごとに移動

「アゴニーフェイス」は【UC】で破壊

アゴニーフェイス、苦しみの顔、ですか……
悪趣味もここに際まれり、ですね……!全て潰します、ネジの一つも残しません!

アドリブOK



●電子の修羅
 理性はとうに失ったはずだが、酷く落ち着いた心持ちだった。光学迷彩を用いて少しずつ、少しずつ移動する。宇宙空間に音は無く、また重力も空気抵抗も存在しない。だからこそ気を付けて、一分のズレもなく狙わなくてはならない。
 ゆっくりと息を止め、体の揺れを抑える。クロスボウを構えて、標的の意識がどこかに集中した瞬間を狙って――引き金を引いた。
 放たれた高速の矢は逸れることなくウォーマシンの動力機関を引き裂いた。やがて制御できなくなった機体は部隊の足を引っ張り、そのうち味方が討ち滅ぼしてくれるだろう。
「苦しみの顔、アゴニーフェイス……そしてテレパシーの悲鳴。すべて潰します!星屑にすらしてあげません!」
 アスカ・ユークレース(電子の射手・f03928)は少しずつ前へと進む。青白い基盤のような線を体に浮かべ、濡れ羽色の長髪は銀に光りまた一部が蒼く染まっている。
 いつの間にか、彼女はアゴニーフェイスの目前に立っていた。ここまで来れば、もう迷彩もいらない。青雷を想起させるその姿にブリッジの帝国兵は焦り、伝令と操縦士に罵声を浴びせる。
『護衛部隊は何をしている!?奴を排除しろ!』
『む、無理です!護衛部隊はあれの存在にすら気付いていません!』
 アスカは悠々と大型レーザーボウガン【binary star】を構え専用のトリガーデバイスを装着、そしてブリッジのその奥、機関部の存在を認識する。艦内の帝国兵が視線の先に気付きその身で覆おうとも既に勝負はついていたのだ。
 ――ダイナマイトでも爆発させたかのような衝撃が起きた。放たれるは巨大なビーム。ブリッジはシールドが割られたことで気流が崩れ中の兵が宇宙空間に吸い出され、機関部をを貫通し戦艦を突き抜けるように大きな大きな穴が開いたのである――!
 この一撃を持って大勢は決した。アゴニーフェイスは沈黙し、護衛部隊も半数近くが戦闘不能。これ以降の戦いは、次の芽を摘む安全策だ。

成功 🔵​🔵​🔴​

マシュヘル・インアセル
【血雫】同じ領域にいる時点で暴走するのはお互い様じゃないかしら?
…あとその言葉遣い、腹立つから後で説教ね?


真の姿は拷問具で身を覆った姿

自らを傷付け、其処から流れた血を媒介として、「鎧を砕き」、「傷をえぐる」紅い拷問具を形成
吹き飛んで来た敵を其処へぶち込むわ

攻撃は血で形成した鎌と元から持っている鎌の両手持ちで二回攻撃を使用
一回目は第一拷問で「なぎ払い」、二回目はコードを発動して切断する

回避は身体に染み付いた戦闘知識を基に行う

ソナーを使われた時の為にトラバサミや拘束系の拷問具を戦闘の隙を突いて周りにばら撒いておく

引っかかったら近くの機能停止している個体を怪力で持ち上げ、それを思い切り叩きつける


フィーリ・アスタリスク
【血雫】暴走が止まらなくなったら吹っ飛ばしてでも止めろよ?
女将、いやマシュ嬢。

真の姿
見た目はあまり変化せず
性格が女将に聞いた師匠
血と争いを好み若干雑で飽きっぽい性格になる

高速詠唱、範囲攻撃、鎧砕き、鎧無視、マヒ攻撃を使用し
猟兵の被害が少なく、敵が多い方へコードを使い
雷の嵐を出し、敵の足止めまたは敵の撃破をする
近づいてきた相手には早業、クイックドロウ、吹き飛ばしで
自分の近くから吹き飛ばす

可能ならマシュ嬢の近くに飛ばす

敵が攻撃してきたら見切りで避けるか
攻撃できない敵を盾にして攻撃緩和する

マシュ嬢の暴走が止まらないときは
早業を使い武器で殴って武器落としして暴走を止める



●後詰め
「もし、止まらなくなったらふっ飛ばしてでも止めてくれるな?女将。いや、マシュ嬢」
「私も暴走するのよ、お互い様じゃないかしら?それと、その言葉遣いは後で説教ね。無性に腹が立つのよ」
 そんな悪態をついていたのは数分前。もはやこの戦場でアゴニーフェイスは起動せず、残存戦力を減らすだけとなっていた。それでも彼等、フィーリ・アスタリスク(雪の月・f00557)とマシュヘル・インアセル(酒場の女主人・f02486)は『テレパシーの悲鳴』のカートリッジであるサイキッカーの脳を破壊すべく廃棄された戦艦内を駆け回っていた。
 その様子はもはや鬼ごっことでもいうべきか、拷問具を身に纏い、自傷で噴き出した血を変化させ「痛み」に特化した新たな拷問器具を生み出すマシュヘル、酷く交戦的で率先して敵兵を雷の矢で撃ち抜こうとするフィーリからはただ逃げることすらも厳しい状態である。
 脱出艦に乗って逃げようとする帝国兵を見つけては血液で生成された鎌を振るい、防がれたとしてもユーベルコード【ジェノサイドリッパー】でその防御ごと断ち切る二撃必殺。
『死なば諸共ォ!』
 私にはこの艦隊を率いた責任がある。既に死したこの身、どうせ死ぬのであれば、死が近いのであればこの命も惜しくはない。帝国兵艦長の最後の意地が決死の突撃となって二人の背後から襲い掛かる!だが――
 繰り返しになるが、この艦隊は良くも悪くも『テレパシーの悲鳴』で勝利を積み重ねてきた。いくら歴戦の勇士といえども、所詮は技量以外で奪った戦功。練度は最前線の兵士には劣るのだ。
 ナイフ一本での決死の突撃は空しくも戦意を喪失し盾にされた味方の腹を抉るのが精一杯だった。悔し涙と叫び声を最後に彼はフィーリの呼び起こす嵐の雷の前に消し炭となる。
 帝国兵万歳、それが最期の言葉だった。
 やがて二人はカートリッジ保管庫を発見する。そこには特殊な液体で満たされたいくつものサイキッカーの脳味噌が蠢いていた。その凄惨な光景はマシュヘルの醜悪な拷問器具などおもちゃに見えるほど下劣で、アゴニーフェイスの原点ともいえるものだった……。
 だがこのふざけた兵器もここまで。血液の拷問器具と稲妻の嵐により全ての残弾が破棄された。

 これにてアゴニーフェイス艦隊奇襲、及び艦隊撃破の任務は完全達成となった。
 もう二度と、悪夢が呼び起こされることはないのだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月17日


挿絵イラスト