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殲神封神大戦⑰〜 夢と希望の執行猫

作者：バロ

●やっちゃえー！
　ココ・エネコ（夢と希望の執行猫・f32999）は仙界の最深部にある「渾沌の地」にてぐったりとした様子で宙に浮いていた。ゆっくりと目を開けると猟兵たちを睨みつけた…その目は光を失っていた。
　だがココのまだ残ってる意識がココの心を一瞬だけ呼び戻した。
「えへへ…ごめんねみんな…こんなことになるなんて思わなかったよ…叱りあげてやる！って気持ちでいいから手加減なしでやっちゃって…「骸の海」を名乗ってるけどみんななら大丈夫…」
　力無い笑みを浮かべて猟兵たちに「心配しないで」っとひと声掛けたあとココの意識はなくなった。
　ココはゆっくりと猟兵たちに戦闘態勢の構えを取って立ちはだかる…ココ（鴻鈞道人）はゆっくりと口を開く。
「我は混沌氏…貴様らが潰してきた過去が集まりし「骸の海」…この猫の体に入るのは容易いこと…貴様ら猟兵も…終わりだ…。」
　ココ（鴻鈞道人）は白色のオーラを出していた…そして笑みを浮かべた…その笑みはココのいつものおちゃらけた笑みではなく不気味な笑みだった。
　ココの目に何かが光った…それは「涙」だった。
　その流した涙の光を失った目から猟兵たちは伝わってないかもしれないがココは鴻鈞道人の中に閉じ込められた心で「ごめんなさい」と呟いた。
　そしてココ（鴻鈞道人）の力はよりいっそう強まった。
　鴻鈞道人は猟兵たちへの今まで倒してきた「過去」の恨みをぶつけんばかりの力の差を見せつけようとしていた。

第1章 ボス戦 『渾沌氏『鴻鈞道人』inグリモア猟兵』

POW   :    肉を喰らい貫く渾沌の諸相 自身の【融合したグリモア猟兵の部位】を代償に、【代償とした部位が異形化する『渾沌の諸相』】を籠めた一撃を放つ。自分にとって融合したグリモア猟兵の部位を失う代償が大きい程、威力は上昇する。 SPD   :    肉を破り現れる渾沌の諸相 【白き天使の翼】【白きおぞましき触手】【白き殺戮する刃】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。 WIZ   :    流れる血に嗤う渾沌の諸相 敵より【多く血を流している】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。 イラスト：樫か 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

　ココの先程の言葉と流した涙を見てつらそうな表情を浮かべる有州院・こりす（まいごのまいごの・f24077）はゆっくりと口を開いた。
「叱ったりなんかできへんよ…ココちゃんはグお仕事きっちり果たしただけやん…」
「フシャーー！！」
　完全にココは鴻鈞道人に精神を乗っ取られて猫が威嚇をしているような獣になってしまっている。
　そしてココは大きく踏み込んで有州院に向かって怪力を上乗せした体当たりを仕掛けてきた。
「ココちゃんにこれ以上、血も涙も流させなんかしない…明るい笑顔をぜったいに取り戻すんや！」
　ココの体当たりに対して有州院も力で受け止めるがココの小さい体の割には中々の衝撃で有州院の顔が少ししかめるが見切りをつけて受け流してココの手を握ってワルツを踊るかのように舞い踊る。
「シャー！フシャーー！！」
　ココはもがくが上手く離れることが出来ない、ココの体は徐々に痺れていき、そして目が段々ととろんっとして来てそして寝息を立てて有州院の腕の中に収まる。
「馬鹿な…血を流さずに無力化しただと…？」
　ココの体から鴻鈞道人は離れてしまい、そして鴻鈞道人に向かってプリンセスハートが飛んできてる
「ココちゃんに目をつけた慧眼だけは褒めたるけど…終わりなんはお姫さまを敵に回したことや…」
　鴻鈞道人を睨みつけてプリンセスハートで鴻鈞道人の精神に攻撃を仕掛ける。
「猟兵…憎き猟兵め…！」
　スーッと消えるように鴻鈞道人の体が見えなくなる。ココは、有州院の腕の中で安心しているように寝息を立ててる。
「…帰ろっか、ココちゃん♪」

成功 🔵​🔵​🔴​

「フシャーー！シャーー！！」
　ココが放つ威嚇の対象は同じケットシーで大事な友達のバロン・ゴウト（夢見る子猫剣士・f03085）、ココはもう鴻鈞道人の手に堕ちて完全に獣化していた。
「そんな…ココさんが……。」
　威嚇してるココに対してショックを隠しきれずに少し涙が出そうになったが、すぐに顔つきが変わる。
「……ショックを受けてる場合じゃないのにゃ…！」
　こちらもキッ！とココを…いや鴻鈞道人を睨みつけて。
「おのれ鴻鈞道人！…これ以上ココさんの体を利用させてたまるものか！…ボクの友達に手を出したこと…後悔させてやるのにゃ！…覚悟しろ！」
「シャーーー！！！」
　先生攻撃を仕掛けたのはココだった。ココはジグザグに動いてバロンを翻弄させるかのように動いてそして近づいたところでバロンの腹目掛けて掌底を繰り出した！
「にゃー！」
　やられる訳には行かないとバロンは黄金獅子の盾を前に構えて力とオーラを纏ってココを止めるかのようにに攻撃を真っ向から受け止める。
「フシャーー！」
　ココはそのまま盾を壊そうと何度も掌底を打ち込み続けた。ココの手からは血が滲み出してる。
「これ以上ココさんを傷つけはしないのにゃ！鴻鈞道人の好きにはさせない！」
　ココの攻撃の一瞬の隙を見て、片手でレイピアを抜いて、それをアイリスの花びらに変えてココの体に纏わせた。
「シャー！フシャー！」
　ココは蹴りや拳でアイリスの花びらを払い除けようとしたが段々とココを抑えつけるようにまとわりついてココは地面に伏せられた。
「くっ！…これだから子猫の体は非力なのだ…」
　鴻鈞道人はケットシーを侮辱するような目と発言でココを見た。バロンも流石に我慢の限界のようだった。
「僕達ケットシーを甘く見るな！ココさんが非力じゃないにゃ！お前が操れるほどココさんは弱くないにゃー！」
　アイリスの花びらの嵐がココの体から出た鴻鈞道人を襲う。鴻鈞道人は見る見る体が消えかけていて。
「子猫如きが…我が…やはり猟兵は放ってはおけぬな…」
　鴻鈞道人が消えた…完全に消滅したかの確認よりもバロンはココに駆け寄った。
「……よかった…ココさん、もう大丈夫なのにゃ」
　バロンはその小さな体でココをお姫様抱っこをして。
「さっ、帰るにゃ！ココさん♪」

成功 🔵​🔵​🔴​

「シャーー！！」
　2人の女性に獣のように威嚇しているココ。ココは四足のように構えて今にも飛びついて引き裂いてやらんと言うばかりの殺意を放っていた。その体から放っている白い人影に指をさして嬉乃・抹茶子（至高の食を求めて・f07810）は宣言した。
「あなたが鴻鈞道人ですね……。骸の海そのものだか何だか知りませんがココさんを泣かせたこと…ぜったいに許さないです！」
「エネコさんは大切なお友達…絶対にお助けしませんと…！」
　その一方でココを心配そうに見つめていて何とか助けてあげたいという強い思いを秘めたマデライン・アッシュリア（死の花嫁・f32233）。
「シャーー！フシャー！！」
　獲物を捉えた虎のように一気に踏み込んで友達を打ち壊そうとばかりに拳を振るいながら打ち込むココ。
「早い……！」
　呪いのオーラのプレイヤー・フォー・デスと呪いの瘴気の香りの白薔薇の香気を展開し、さらに強いオーラで嬉乃ココの拳を弾こうとするマデライン。
「フシャ…！？」
　そのオーラの防御を見て止まろうとするが鴻鈞道人は「突っ込め…」っと非情な命令を下してココはそのままオーラの防御に拳をぶつけて、その腕が折れてしまう。
「シャー！フシャー！」
　痛みのあまり地を転がるように悶えるココ。
「所詮は子猫…脆い体をしている…。」
　次の瞬間、鴻鈞道人の方に火球が当たる
「！？…なんだ？」
　火球を当てたのは戦いが苦手のはずの嬉乃だった。
「いい加減にしろゲスが！！私の友達を
好き勝手にして…タダで済むと思うてないであろうな！？」
「仮面が…子猫よ…やれ」
「フシャーー！！」
　そのココの折れた片手を異形化させた渾沌の諸相で嬉乃に攻撃をしようとしたが「屋敷の壁」にぶつかる。
「なんだ？…」
　鴻鈞道人が見上げるのそこには「屋敷」があった。
「……」
　ココはその屋敷を見て動きが止まりボーッと見たあとそっと口にした…。
「マデ…ライン…サン…ウレシノ…サン…？」
「！…意識を取り戻そうとしているのか…これだから猟兵とやらは理解が出来ぬ…」
「キミには理解は出来ぬであろうな…「過去」であるキミではな」
「エネコさん…必ず助けますよ…」
　鴻鈞道人は目を細めて迫ってくる屋敷を見ていた。その目は忌まわしいように見つめてるような…。
「過去は消えぬことだけは覚えておけ…」
　そして「思い出の屋敷」に鴻鈞道人は押しつぶされて３人は屋敷の中にいた。ココは片腕がボロボロになった状態で倒れていた。
「ココさん…！」
　嬉乃は駆け寄ってココを抱きかかえる。
「片腕が…治りますよね？」
「治療をすれば治りますよ…エネコさん…おかえりなさい」
　マデラインに撫でられてるココの顔は笑っていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

「シャー！！フシャー！！」
　鴻鈞道人の手によってケットシーの内に秘めたる獰猛な獣の本能を呼び覚ましたココはローズ・ベルシュタイン（夕焼けの薔薇騎士・f04715）に牙を向けて威嚇していた。
「ココ…必ず貴女を取り戻してみせますわ…」
　真っ直ぐココを…いや鴻鈞道人を睨みつけていた。ローズは表には出していないものの明らかに怒りの感情が燃えていた。
「私も混ぜてもらってもいいかな？」
　ローズの隣に並ぶように現れる見知らぬケットシー、ヴィゼア・パズル（風詠う猟犬・f00024）。ローズはヴィゼアを見て。
「貴方もココのお知り合いなのですわね？」
「いや？…子猫ちゃんの友達から話を聞いて…ね？」
「フシャーー！！」
　今にも飛び掛りそうな勢いで威嚇の声を荒らげていて、白い人影の鴻鈞道人がゆっくり語る
「猟兵が増えたところでたいしたのとではない…やれ…」
「フシャー！！」
　ココはまずヴィゼアに飛びかかるように上空から蹴り技を繰り出す。
「君の意志を引き受けたからには、手加減はしませんよ？」
　ココの蹴りをあえてかわさずに急所をずらすように蹴り技を受けてカウンターの蹴りをココの腹に入れる。
「フギャ！！」
　攻撃を受けて転がるように倒れるもすぐに立ち直りまたヴィゼアに襲いかかる…と見せかけて標的はその後ろにいたローズ。ヴィゼアを飛び越えてそのままローズに爪でひっかこうとしていた。
「まったく…元気な子猫ちゃんですね…いきましたよ！」
「ココ…！」
　ローズは見切りを付けながらココのひっかき攻撃をかわしていくが何度か掠ったり当たったりしてローズの服と体がぼろぼろになる。
「おいたがすぎますよ！」
　ココの攻撃を阻害するようにヴィゼアは空中を駆けるように距離を詰めてココの体を蹴飛ばす。
「ニャ！！」
　ココの口から血が垂れて体も地面に叩きつけられたりして体がボロボロである。
「いい具合に痛ぶるな…？だがお陰でこちらも手を打てるくらいにはなったぞ？」
　鴻鈞道人はココの血が出てる具合を見て渾沌の諸相で鴻鈞道人を含めたココもろとも強化しようとしたところでヴィゼアはチャンスが来たっと心の中で呟いてユーベルコードを発動して地獄の鬼を呼び出す。
「あなたがユーベルコードを使う時を待ってましたよ、鴻鈞道人自身が出てきてくれるんですからね？」
　鴻鈞道人の強化のユーベルコードを「呪詛」と見なしてそれを「返して」相殺される
「馬鹿な……なっ」
　鴻鈞道人は自分の腹部を見た…剣が刺さっていた。
　そしてそこにはアルヌワブランの薔薇で彩られた甲冑を身にまとったローズが「夕の憩い」を鴻鈞道人に突き刺していた。
「貴方のような人が…ココを操ることは許されないですわよ…「過去」に還りなさい、鴻鈞道人」
　そして剣で鴻鈞道人の体を押して、鴻鈞道人は後ろに倒れて剣が腹から抜ける。
「過去は…拭いきれぬぞ…」
　倒れ際にローズを睨みつけながらそう言い放ち、そして地面へ倒れて消えた…。
　そしてココは鴻鈞道人の呪縛から抜けてそのまま前のめりに倒れるところをヴィゼアが優しく抱きかかえてココをお姫様抱っこをする
「はぁ…こんな小さな子にまで手を染めるなんて…」
「でも無事にココを取り戻せました…おかえりなさい…ココ」
　ココの頭を優しくなでると安堵の笑みを浮かべて寝ていた。
「さぁ帰ろうか…いつまでもここにはいたくないからね」
　ココを抱いたままその場から去ろうとするヴィゼア、そして去る際にローズは振り返り。
「過去は確かに消えませんわ…でも乗り越えたという証にもなりますわ…」
　そしてヴィゼアの後ろを追うようにローズもその場を去る

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

最終結果：成功 完成日:2022年01月27日