4
殲神封神大戦⑰〜破滅を齎す渾沌たる紅

#封神武侠界 #殲神封神大戦 #殲神封神大戦⑰ #渾沌氏『鴻鈞道人』

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#封神武侠界
🔒
#殲神封神大戦
🔒
#殲神封神大戦⑰
🔒
#渾沌氏『鴻鈞道人』


0




●絶望の融合
「あれが、渾沌の地……」
 グリモアを展開して出撃する皆を眺めていたマリア・ルート(紅の姫・f15057)。
「それにしても、さっきから感じる嫌な予感は、一体……」
 何か警戒しているのかいつもよりも真剣に様子を伺うマリア――と、その時。
(罪深き刃を刻まれし者達よ。相争い、私の左目に炎の破滅を見せてくれ)
 一瞬声が頭に響いた、次の瞬間。
 手刀を喰らったかのようにマリアの意識は闇へと落ちていった。

「……なかなか面白い力を有している」
 しばらく続いた痙攣を止めたマリアのその言葉と共に肉体が異形の変化をしていく。
 猟兵たちの気づかぬうちにマリアはその身を真の姿にした――【させられた】。
「些か相性の悪い力もあるが、良い力の持ち主だ」
 永遠に器にしてやろう、というその言葉を、聞けた者はいるだろうか。
 マリアと化した鴻鈞道人は、瞬時に渾沌の地を変え、猟兵たちに向かい歩き出した。

●時間は遡り、グリモアベース
「鴻鈞道人、出てきたわね」
 マリアはグリモアベースで皆を前に資料を眺めていた。
「骸の海そのものとかいうとんでもないものだけど……」
 こんなのどう相手すればいいのよ、と言いたくなる気持ちを抑えつつ。
「でもタイマンでガチンコはれそうだし、渾沌の地は形も定まってないし」
 そこを突けば何とかなるかもしれない、とマリアは語る。
「再孵化さえなければ、どうにかなる……と思いたいわね」
 情報はそれしかないわ、覚悟を決めていらっしゃい、とグリモアを展開するマリア。

「――嫌な予感がするわね」
 その予感は、最悪の形で当たってしまった。

●そして今に至る
 ――猟兵たちの転移した渾沌の地は一瞬で様変わりした。
 空は赤く染まり、大地は荒れ果てている。所々赤いのはきっと●だろうか。
 文明も自然もその痕跡ごと炎で焼かれており、武器が至る所に刺さっている。
 ――平たく言えばそれは、【戦争】だった。

 誰のとも知れない声が響き渡っている。
 絶望の声、怨嗟の声、泣き叫ぶ声。そしてそれをかき消すかのように時々響く音。
 音と共に消えるそれはまさに●を表すようで。
 ――平たく言えばそれは、【蹂躙】だった。

 猟兵たちが呆気にとられる中、深紅のドレスを纏う女が歩んでくる。
「罪深き刃を刻まれし者達よ。相争い、私の左目に炎の破滅を見せてくれ」
 猟兵たちが一斉に女――マリアを見た。
「どうした、何も不思議ではなかろう。
 私は骸の海そのものだ、このようなことなど造作もない」
 見るが良い、この光景を、と彼女は語る。
「これこそが戦争。これこそが蹂躙。お前達もまたこれをしている。
 オブリビオンか猟兵か。正義のありかなどどちらでも良い。
 だがその余波は、世界を破滅へと導いている」
 故に語った。ユーベルコードを、罪深き刃と。
「罪深き刃(ユーベルコード)を刻まれし者達よ――」

 ――だが、誰が言っただろうか。
 ユーベルコードを、奇跡の力だ、と。未来を切り開く力だと。
 マリアになっている鴻鈞道人がふと苦しみだす。
「……える? 否、聞こえるか!?」
 苦しみながら放つその声に、猟兵が耳を傾ける。
「私としたことが、乗っ取られた!
 今はどうにか意識を――くっ、だめだ!
 いいか貴殿ら、私のことは気にするな!」
 私を、討滅しろ! とその言葉を放った瞬間、苦しみが止んだ。
 そして再度マリア――否、鴻鈞道人が語りだす。
 いや、それも違うかもしれない。渾沌氏『マリア・ルート』が最早正しいか。
「おのれ……なおも抵抗をするか。だがもう干渉できないはずだ」
 気づけば猟兵達が戦闘態勢を取っている。
「嗚呼、やはりそうか。だが、それもまた良し」
 マリアと化した鴻鈞道人も武器を構えた。
「絶えず時は運び、全ては土へと還る。であるならこれもまた一興」

 ――処刑を、蹂躙を、始めよう。
 荒れ果てた風景の中で、今禁断の戦いがはじまろうとしていた。


結衣謙太郎
 相争うってそういうこと?
 結衣(戦争モード)です。
 グリモア猟兵討滅戦。
 以下詳細。

●メイン目標
 『マリア・ルート(真の姿)』を討滅せよ!
 ※実際には『渾沌氏『鴻鈞道人』inグリモア猟兵』が入ってます。

●章構成
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「殲神封神大戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 今回の相手はまさかのマリアです。乗っ取られました。
 ……乗っ取った鴻鈞道人は強敵です。それに先制攻撃してきます。
 仮に猟兵達がマリアと何らかの「心のつながり」があっても効果はないです。
 しかも強すぎるため手加減は禁物です。
 生存を祈ってください。

●特筆事項
 マリアは普段創造の力を使いますが、創造の力は未来へ向け作る力。
 故に骸の海である鴻鈞道人とは相性最悪です。
 なので、マリアお得意の武器創造などは今回使ってきません。

 戦闘時は鴻鈞道人のコードに加え剣、銃剣つき銃、槍などの武器を使います。
 ただ銃以外全て白兵武器です。
 また、範囲攻撃が得意です。
 先制攻撃2回目以降が来る場合、演出上マリアのコードが出ることがあります。

●先制攻撃について
 鴻鈞道人は先制攻撃を行います。
 これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
 攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。

 さらに1つ。
 先制攻撃は『ユーベルコード1回につき1回』繰り出されます。よって、2つ以上のユーベルコード使用、あるいは1つのコードの複数回使用は推奨されません。それだけ先制攻撃が飛んできます。

●ロケーション
 渾沌の地。詳細はオープニングをご覧ください。
 とりあえず武器とかが刺さってる荒野をイメージするといいと思います。

●備考
 プレイングはオープニング公開後から受け付け開始します。
 ただし全採用できない可能性はあります。
 オーバーロードは納期の都合により後回しになる可能性もあります。

 それでは皆様のプレイングをお待ちしております。
81




第1章 ボス戦 『渾沌氏『鴻鈞道人』inグリモア猟兵』

POW   :    肉を喰らい貫く渾沌の諸相
自身の【融合したグリモア猟兵の部位】を代償に、【代償とした部位が異形化する『渾沌の諸相』】を籠めた一撃を放つ。自分にとって融合したグリモア猟兵の部位を失う代償が大きい程、威力は上昇する。
SPD   :    肉を破り現れる渾沌の諸相
【白き天使の翼】【白きおぞましき触手】【白き殺戮する刃】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
WIZ   :    流れる血に嗤う渾沌の諸相
敵より【多く血を流している】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

リューイン・ランサード
【竜鬼】
マリアさんを攻撃するのは抵抗あるし、姑息な手を使う割には強そうだし…(鴻鈞道人に)あなた、性格悪いですよ!

今回は血を流させない事がカギかな。

まず怪力でひかるさんをお姫様抱っこして、自分の翼で空を飛ぶ。
結界術・高速詠唱で周囲に防御壁展開し、ひかるさんごと包むようにオーラ防御を纏い、フローティングビームシールドを滞空させて盾受けするよう態勢を整える。

攻撃は第六感で読んで、空中戦・見切りで回避。
躱しきれ無い場合は上記防御で対応。

ひかるさんに合わせて氷の属性攻撃・全力魔法・高速詠唱で猛吹雪の上乗せ。
血が流れないよう全身を氷結させてダメージを与えます。

必要に応じて相手のUCはこちらのUCで相殺。


荒谷・ひかる
【竜鬼】

能力の相性が悪いらしいのが幸いですね……
完全にモノにされる前に、マリアさんから叩き出さないと。

マリアさんの先制攻撃に対してはお手製の閃光爆弾と煙幕弾を使用し、視覚・聴覚を攪乱
そのまますぐリューさんに抱かれ(こちらもしっかりつかまって)空へ退避、防御と回避は彼に任せます
その後は空から精霊銃(冷凍弾)とお手製液体窒素爆弾で攻撃し、凍結による止血で鴻鈞道人のコードも妨害します
一連の先制を凌いだら【風と氷の葬送曲】発動
冷凍弾に籠めた氷の精霊力も媒介に、猛吹雪を鴻鈞道人へ叩き込みます

血液なんか、一滴たりとも流させるつもりはありません!


荒谷・つかさ
どんな状況だろうと、私は私の為すべきことを為すのみよ。

手甲「鬼瓦」を装着、急所への被弾を避けつつダッシュで接近
普通の銃弾程度なら私の「怪力」を生み出す筋肉の鎧の前には石礫みたいなもの
普段のマリアなら対物狙撃銃や榴弾砲辺りを創造して対処できたでしょうけれど、この程度の弾幕で私は止められないわ

鴻鈞道人のコードも「怪力」で横殴りにして無理やり逸らして対処
受けるのはキツくても、ベクトル加えて逸らすくらいなら容易い
自分自身の身体を代償にしない、ローリスクな技なら尚更よ
後は懐に飛び込んで全身全霊の「怪力」を込めた【鬼神拳・極】を腹にぶっこむわ

この力が、世界を破滅へ導くなら……私は、その破滅を破壊するわ。



●抗う竜鬼達よ
 荒れ果てた渾沌の地に、紅い姫――となった鴻鈞道人がそびえ立つ。
 その鴻鈞道人の前に現れるは2人の猟兵。
「マリアさんを攻撃するのは抵抗あるし、姑息な手を使う割には強そうだし……」
 リューイン・ランサード(乗り越える若龍・f13950)と。
「能力の相性が悪いらしいのが幸いですね……
 完全にモノにされる前に、マリアさんから叩き出さないと。」
 荒谷・ひかる(精霊寵姫・f07833)だ。
「うぅ……怖いけど言うか! 鴻鈞道人!」
 リューインの声に視線を向けるマリア。
『ほう、この身となってなおその名で呼ぶとは』
「……っ! あなた、性格悪いですよ! こんな事までして!」
 言ったー、ってひかるが目を輝かせている。
 ……リューインは割とヘタレな方だ。その彼が、これほどまでの勇気ある挑発。
 これにはきっと親御さんもニッコリだろう。
 そしてそれにマリアは――鴻鈞道人は嘆息で返す。
『性格が悪い、か。元よりそうでなくてはこの戦いを生きては来れない』
 鴻鈞道人がそう返すや否や、視界が眩しくなった。
 そして光が止めば数多の煙。だがそれはこの地の炎がだしたものではなく。
『――閃光に煙幕か』
 挑発はこれのためもあったか、とあくまで鴻鈞道人は落ち着きを見せている。

「ひかるさん、しっかりつかまってて!」
「リューさん、かっこよかったですよ!」
 煙幕の向こう側でリューインがひかるをお姫様抱っこすると。
「ふっ!」
「きゃっ!」
 己が翼で空へと、飛んだ! 忘れがちだがリューインはドラゴニアン。
 即ち、飛翔が可能! そして一気に煙幕を突っ切る!
「見えた……マリアさん! 今助けますから!」
「リューさん、回避は任せます! 気をつけてください!」
『愚かな、自ら稼いだ時間を無駄にするとは』
 マリアが長銃を構えれば落ち着いてリューインを射撃。
 それをリューインが見切って回避しつつ滞空する盾を展開する。
 これと結界でいざという時の対策をする構えだ。
「行きます! 氷の精霊さん、力を貸して!」
 ひかるが右手に精霊銃を構え冷凍弾を放ちつつ爆弾も用意。
 ただの爆弾ではない、液体窒素の爆弾だ。完全に氷特化。
『流血防止か……それほどにこの器を傷つけたくないと見える』
 周囲に着弾した冷凍弾を一瞥したマリアは全然動揺しない。
 実際、銃弾を回避しながら飛ぶリューインのおかげか否か狙いが定まりにくい。
 冷凍弾も爆弾も、多くはマリアの傍や明後日の方向に行ってしまう。
 これが飛翔担当が攻撃するなら話は別だっただろう。
 だが、役目を分けたことは深い意思疎通――コンビネーションを必要とする。
 ターゲットを絞らないならいいのだが、単体を狙うとなると、である。
 それでも幸運なのは、マリアが適宜回避するので結局命中することがある点か。
 本来外した弾が回避の結果当たってしまうことはよくあることだ。

 だが、そうした拮抗はいつまでも続かない。
『捉えたぞ』
 ――その言葉と共に、リューインは悪い予感を感じた。
 見れば、すぐ近くに迫ったマリアが、槍を振り下ろしている!
(近づきすぎましたか!)
 互いの戦闘や回避の結果肉薄してしまった。慌てて結界や盾を展開するが――
「っ、抑え、きれな」
「リューさん!」
 ひかるが冷凍弾や爆弾――今なら命中はかなり楽だ――を思いきり放つ。
 だが、マリアがそれで止まる気配はなく。

「ぅぁあああ!」
「きゃあっ!」
 リューインとひかるは地面に叩き落とされた。
『彼我の距離を見誤るか、それとも慢心したか』
 剣を構えたマリアが剣先をリューインに突き付ける。
「先の礼だ。お前から処刑してやろう――」

 だが、その場で走る猟兵がまた一人。
「はあああああっっ!!」
 振り上げられた剣先、リューインが目を瞑ったその時――
「はあっ!」
『っ!?』
 今まさにがら空きなマリアの胸に、跳びかかった何者かの手甲が突き刺さる!
 思わず後ずさるマリア、そしてその間に着地した何者か――
 呆気にとられる面々にその何者かは言い放つ。
「大丈夫、急所は外してあるわ」
「つ――」
 その姿に、倒れた2人は見覚えがあった。
「つかささん!」
「姉さん!」
 荒谷・つかさ(逸鬼闘閃・f02032)。ひかるの――姉だ。
「やってくれるじゃない、私の妹と、その彼氏に」
「つかささん、気をつけてください! 無理に近づくと危険です!」
「忠告ありがとう。でも」
 リューインの忠告もそこそこにつかさが駆ける!
「どんな状況だろうと、私は私の為すべきことを為すのみよ」
 そしてさらにマリアに近づき拳を一発! ノックバック!
 マリアも学習したか銃弾をつかさに放つ、が――
「そのようなもの、私の筋肉の前には石礫みたいなものよ」
 ――つかさは、羅刹ということ抜きにしても猟兵でも屈指の怪力を持つ。
 その華奢に見える体からは想像もできないほどの。
 では、その怪力を生み出すのはどこか? 答えは決まっている。体だ。筋肉だ。
 壊すための怪力を生み出せるのなら、守るための肉の鎧など容易い!
「これが普段のマリアならどうなってたかわからないけどね」
 対物狙撃銃や榴弾砲辺りを創造すれば、これにも勝ち目はある。
 だが――今のマリア、即ち鴻鈞道人――骸の海と創造の力の相性は最悪。
 創造の力を使えないのが、大きな枷となった!
「この程度の弾幕で私は止められないわ」
 そして3度目の拳が入る! と、後ろを振り向けば。
「何をしているの! 早く態勢を整えなさい!」
 つかさから後ろのリューインとひかるに喝が入る。
 つまるところつかさが今やってるのは――時間稼ぎ。
 己と縁が深い2人を守り、攻めに転じるための時間稼ぎである。

「立てますか、リューインさん?」
「……はい、まだいけます」
 幸い墜落時にかすり傷を受けただけだ。まだ、行ける。
「よし、今度こそ!」
「姉さん、今行きます!」
 再びリューインがひかるを抱えマリアに空から向かった!
『無駄だ、どれだけ立ち向かおうと』
「それはどうかしら?」
『っ…』
 今度はマリアの方が集中できない!
 つかさの重く、そして連続した攻撃。それは確実にマリアの集中を削いでいた。
「姉さん、巻き込んじゃう!」
「構わないわ、早く!」
 リューインに掴まるつかさが頷く。そして再び放たれる冷凍弾。
(行ける、これなら!)
 命中率が上がっている。姉が、押さえ込んでるからか。

 着実にダメージを与えているという事実は彼女に札を切らせる切欠を作らせた。
『……やはりこれを使わざるを得ないか』
 一段とマリアから出るオーラが強くなる。
「つかささん、来ます!」
 最初に気づいたのは防御や回避に集中するリューインだ。
 マリアの腕が異形のもの――渾沌の諸相と化す。
 後でマリアの体がどうなるかも知らずに。
 無理矢理に侵されたそれで、つかさを殴りに行く!

「舐められたものね」

 飛んでくる攻撃を気にすることもなくつかさは。
 それを。殴った。
 いとも単純な、横殴り。
 だが、つかさの怪力は、殴りすら武器とする強さを持つ!
 返り討ちにされたマリアがもう一度と異形の拳を振るう。
 が、つかさは全く動じず拳を逸らさせるばかり!
 暫くその応戦が続けば多少息の上がったマリアがつぶやく。
『何故だ、何故通らぬ! 私の諸相が、まるで児戯のように!』
 それにつかさは淡々と答えた。
「覚悟が足りないのよ」
『何……?』
「受けるのはキツくても、ベクトル加えて逸らすくらいなら容易い。
 自分自身の身体を代償にしない、ローリスクな技なら尚更よ」
『私はすでに自分を代償にしている!』
「いいえ、お前は本当に自分を代償にしていない。
 借り物の体を、酷使しているだけ。
 まるでその器が壊れても代わりはあるかのように」
 そうだ。鴻鈞道人はあくまでマリアの体を使っている。
 己自身を代償にもする覚悟が足りていないとでもいうのか!
『……だが』
 それでもなおオーラが止まないマリア。
『礼をせねばならないな、お前のおかげで我が流れる血は』
「こっちを忘れないで! 氷の精霊さん! 風の精霊さん!」
 しまった空中が疎かだ! ひかるの精霊銃から猛吹雪がマリアを襲う!
『これしきの吹雪など!』
「ええ、ですがこれであなたの血を止めました! その強化はさせません!
 血液なんか、一滴たりとも流させるつもりはありません!」
『言ってくれる。戦場に血は必要経費というのに』
 ため息をつくマリアから黒いオーラが出だす。
『我は混沌の世界樹――』
「まずい、別パターンの強化が来る! あれは流石に」
「任せてください!
 世界に遍在するマナよ、時の流れを遡り穏やかなる過去を再現せよ!
 アドヴェントパスト!」
 ここで勇気の乱入リューイン! 時間属性の魔法が発生前の過去を呼び起こす!
 これは骸の海である鴻鈞道人とは相性抜群なのもあっただろうか!
 発生前の過去に遡及され、強化は失敗に終わった!
『何だと……小癪な!』
「そろそろ終わりにしましょう」
 つかさが手をパキポキ言わせながら歯噛みするマリアに近づく。
「支援します!」
「ありったけのものを……足止めいきます!」
 ひかるもリューインに掴まりつつ乱撃。
 広範囲に広がる氷の力はマリアを確実に足止めする。
 渾沌の地は今や氷に覆われ、常人なら凍り付く大地となっていた。
 そしてその原因を受け続けたマリアも、また。感覚は失われ、血も凍り付き。
 徐々に、ひかるの思い通りの盤面になっていった。
「上出来。そろそろ寒稽古も必要と思ったの。あなたもそうではなくて?」
 そしてつかさは寒さに慣れているのか巻き込まれても動じない!
 対して確実に焦って凍結から抜け出そうとするマリア!
「これが私の――全力よ!」
 魂の一撃(腹パン)が、懐に飛び込んだつかさから放たれる!
 そこで固まった体を砕かれながら浮いたマリアに――
「やあっ!」
 リューインが上空からベクトルを変えた蹴りを浴びせる!
 このアシストには流石のマリアも仰向けのまま大きく吹き飛ばされた!

「……っ」
 しかし、着地したつかさに激痛が走る。
 つかさですら全身筋肉痛になる拳だ、骨の数本はやれただろう。
 だが、鴻鈞道人も只者ではない。距離を置いた場で再び立ち上がるのが見える。
 どことなくよろけてるようにも何かを押さえているようにも見えなくはないが。
『そうまでして……お前らは何故その力を持つ。
 その力が世界を破滅へ導くのはお前らが一番わかっているはずだ』
 過去に遡及させる力。
 精霊に呼びかけ吹雪を放つ力。
 恐ろしい威力の拳を放つ力。
 いずれも使い方一つ誤れば世界の脅威たりうる力だ。
「この力が、世界を破滅へ導くなら……私は、その破滅を破壊するわ」
「力は正しく使えば世界を救うんです! 現に幾度も僕らは世界を救いました!」
「ええ、あなたの破滅思想なんかもっぱらです!
 それは過去にしがみついているにすぎません!
 ただの思考放棄です!」
『ふっ……過去にしがみつく、か。私が何だと思ってる?』
 なおも戦闘意欲を3人に見せるマリア。否――鴻鈞道人。
『骸の海だ』
 再び銃が3人に向く! 狙いは――動けないつかさか、それとも!
「リューさん、追撃来ます!」
「大丈夫!」
 向けられた銃の追撃が来る――誰もここで犠牲になるわけにはいかない。
 リューインはつかさとひかるを抱え、一度空へと逃げ出し距離を置く事にした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

カシム・ディーン
機神搭乗
やれやれ…ヴァルギリオスと戦うよりきっちーな
「それなら降参しちゃうご主人サマ?」
冗談
救出の際にはエロいご褒美を期待するぞ
「って事は?」
この最強無敵のカシムさんが来たんだ
生存は確定的に明らかです

【情報収集・視力・戦闘知識】
マリアの過去の戦闘記録
その動きと癖と戦闘記録の差異を分析

対POW
【念動力・属性攻撃・迷彩・武器受け】
光水属性を機体に付与
光学迷彩で存在を隠蔽
同時に立体映像で別の場所に機体を映し誤射を誘導

それでも尚捕捉されるなら念動障壁と共に鎌剣で受け止め致命だけは避ける!

【空中戦・弾幕・スナイパー】
念動光弾を乱射して蹂躙
【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
鎌剣での連続斬撃から武装と肉体の一部強奪!
その上で
たまぬき発動!
マリアの魂強奪を試みる!
魂が無事なら少なくとも最悪の事態は避けれますからね?

ダンピールならば肉体の再生能力も高いでしょう
最悪肉片が残ればそこから肉体も再生できる人もいるでしょうしね

安心しなさいマリア
奴が撃破されて肉体が無事ならそのままちゃんと返しますからね?


テラ・ウィンディア
機神搭乗
「何だか馬鹿の気配がします…!」
相変わらず彼奴に厳しいなー

【戦闘知識】
マリアの今迄の戦闘記録と現状のマリアの差異を分析
…此奴の範囲攻撃シャレにならなくない?
【属性攻撃】
機体と武器に炎を付与

対SPD
【見切り・第六感・残像・空中機動・武器受け・オーラ防御・弾幕】
高速で飛び回りながら残像を残しつつも回避が厳しそうな場合は剣で受け止めつつオーラ防御でダメージ軽減
致命を避ける
ガンドライドとドリルビット展開
火炎弾を乱射して翼と刃と触手を焼く(出血防止狙

UC発動
【二回攻撃・切断・早業・串刺し】
三呪剣展開
剣達と共に連続斬撃から槍に切り替えての串刺しで動きを止めて

【重量攻撃・砲撃】
ブラックホール弾発射!



●神機共闘――紅の姫と骸の海編
「やれやれ……ヴァルギリオスと戦うよりきっちーな」
「それなら降参しちゃうご主人サマ?」
「は、冗談」
 いつになく真面目ムードのカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)。
 そしてキャバリア……だよね? のメルシー。
「おいそこなんで疑問形だ☆」
「救出の際にはエロいご褒美を期待するぞ」
 あ、前言撤回。いつも通りだった。
「って事は?」
「この最強無敵のカシムさんが来たんだ、生存は確定的に明らかです」
 胸を張るカシム。

「何だか馬鹿の気配がします…!」
 一方でキャバリア『ヘカテイア』から嫌そうな声がする。
「相変わらず彼奴に厳しいなー」
 そしてオペレーターのテラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)はえー、とでも言いたげな感じだった。
「とりあえず彼女の分析が終わりましたが」
「おお、助かるなヘカテ! で、どうだった?」
「……範囲攻撃は危険です、とにかく」
 ヘカテが抜粋した記録を見たテラは目を丸くした。
「……此奴の範囲攻撃シャレにならなくない?」
 まぁ創造の力がないからまだマシな方なんだけどね今回。
「これは流石に共有しといた方が良いよな? 通信繋いでくれ!」
「えぇ……はぁ……」
 やる気ないヘカテイア。まあ相手が相手だし……

「あ、ご主人サマ! ビビッと通信来てる!」
「その状態で受けるのか……今回あれしないんだろ? 早くキャバリアになれよ」
「えー、いけずー」
 ぶーたれながらキャバリアになり、通信を開けるメルシー。
 乗り込むカシムにテラの声が届いた。
(聞こえるか!? こいつの範囲攻撃、シャレにならねえ!)
(不本意ですが今そちらに資料を流します。不本意ですが)
「ああ、こっちも今彼女を見てます」
 カシムは実は最初からマリアの戦いぶりを見ていた。
 盗賊として相手の在り方を伺うのは基本のキだ。
「ご主人サマ! こんな範囲攻撃されたらメルシーやられちゃうよ!」
「つくづくよかったなアレしないで。まあ僕の精神やられないからいいんだが」
 ぶーぶー言うメルシーをよそに資料と本人の差異を見るカシム。
「……多分これは今回は気にしなくていいですね」
 その結論がこれだった。
(なんでだ?)
「それができるなら最初からあの3人纏めてやってるからです。
 つまり、それが振るえない何かがある」
(なるほどな……まあ、とりあえず距離は離して行った方が良いよな?)
「まあ、念のためそれが無難ですかね」
「通信切るよー!」
「メルシー! 念動障壁展開!」
「ラジャったよ☆ ついでにいつもの奴も発動ー☆」
 いつもの奴――光学迷彩で存在を隠蔽してマリアに向かうメルシー。
「ヘカテ! こっちも行くぞ!」
「ええ、メルクリウスばかりにいい格好させられません!」
 ヘカテも負けじとマリアに向かう。

 両者、それぞれの方法で対策をしていた。
 メルシーは立体映像で別の場所に機体を映してマリアの誤射を誘発。
『くっ、残像か!』
「ざーんねーん、映像だよ☆」
「そのドヤがまたうざいけどな……」

 ヘカテは高速で飛び回りながら残像を残し、銃弾を避けている。
「メルクリウスほど多芸ではないですが、機動力は負けません!」
「一気に回り込むぞヘカテ!」
「ええ! テラも行くなら準備してくださいね!」
「……それは戦況次第だな!」
「テラ!?」
 ヘカテ、大困惑。

『小賢しい、キャバリアを用いれば勝てると思ったか!』
 マリアの背に翼が、脚や腕から刃が、肩から触手が生える。
 それはもはや異形のようだった。辛うじて人である面影を残すような。
「第2段階、ってわけですか!」
 カシムは歯噛みするがだからって止まるわけにはいかない。
 そしてそれはテラも同じだ。
「ヘカテ! あの部位を焼くぞ! 出血させたら……!」
「ええ、何が起きるかわかりませんからね!」
 剣を構えつつガンドライドとドリルビットを展開。
 普段なら陽動やちまちました攻撃に使える、が!
『このようなものなど!』
 マリアが触手を振るえばガンドライドやドリルビットは纏めて撃墜!
「やはり範囲攻撃が得意、ですか!」
「今だ! いけ、ヘカテ!」
「ええ! 火炎弾、発射!」
 触手を振るった後のヒットストップを狙いヘカテが火炎弾を乱射!
 狙いは触手などの焼却だ! が!
『ふっ!』
 マリアはすぐに飛翔しヘカテに肉薄することで影響を最小限に!
 そしてヘカテの剣と腕の刃で激しいつばぜり合いを繰り広げる!
 キャバリアの剣と対等に渡り合えるのはさすが骸の海を名乗るだけはあるか。
「メルシー達も忘れちゃだめだよ!」
 さらに別角度から来たメルシーがマリアに鎌剣を放つ、が!
『その程度!』
「ぐっ……!」
「強い衝撃だよ! ご主人サマ大丈夫!?」
「障壁……全力で張れ……!」
「やってるから!」
 マリアのもう片腕の刃が深くメルシーを斬ろうとしていた!
 念動障壁で押さえているが、いつやられるかわからない!
 と、メルシーがここで勝手に光弾発射!
「はあああっ!」
「おいメルシー何してんだ!」
「光弾放てば少しは離れるでしょ! ご主人サマとのランデブー邪魔するなー!」
「ランデブーにした覚えはないんだがな!」

『……ぐっ』
 乱射した光弾に少し怯みが見えて仰け反ったマリア!
「助かった、のか?」
 ヘカテの中で息を吐くテラと。
「……! 今だ! 前にもやったアレ行くぞメルシー!」
「おっけーご主人サマ☆」
 鎌剣でここぞとばかりに右腕を狙うメルシーとカシム!
『この……程度!』
 連続攻撃に腕や触手でガードする、が、それにも限界はある!
「見えた! 次全力で――!」
「いっくよーー!!」

 ――取った。
 マリアの右腕を、斬った。
「ヘカテ! テラ! 何している!」
「ご主人サマ、あれをテラちゃんに見せるのはどうかと思うなー」
 まあ赤く赤くなってるからね。
「ああそうかよ、じゃあ早く回収だ!」
「おっけー☆」

「おい見えないぞヘカテ! どうなってるんだ!」
「許してくださいテラ、あなたのためです……」
「おいヘカテーー!!」

 とりあえずコックピット内にマリアの腕と剣を入れたカシム。
「これで取られないようにしつつ」
「テラちゃんにも優しいってわけだね、ご主人サマ」
(おい! 何がどうなってるんだ!)
「ああ、マリアの腕を取りました」
(なっ――)
「テラちゃん……まだキミには早いよ……あと数千年は」
(お茶らけるのもいい加減にしなさいメルクリウス。ですが私も同意見です)
 現にヘカテは『その瞬間』が見えないようにコックピットの視界を遮ってた。
(馬鹿にするな! 俺だって……だって……)
「……」
「……」
(……)
 カシムが身を乗り出した。
「メルシー。もう、終わりにしよう」
「ご主人サマ……?」
「テラの情操教育的にも、これ以上はマズい」
「ご主人サマ……!? 何開けようとしてるの!?」
「テラ! ヘカテ! マリアの足止めをしろ!
 方法は問わない! マリアの中の鴻鈞道人を潰せればなんでもいい!」
「ご主人サマ! ご主人サマ!」
「……悪いメルシー。少し無茶しないといけないみたいだ!」

「足止め……」
 通信越しに聞こえたカシムの声。
 メルシーが叫んでる当たり危険なのだろうが、だからこそ。
「ヘカテ! ブラックホールキャノン、準備だ!」
「正気ですか!? 確かに威力はありますが――」
「信じろ! カシムを! 俺も出る!」
「テラ!」
「時間がない、早く!」
「っ――! 三呪剣展開、コックピットオープン!
 リミッター解除、グラビティリアクターフルドライブ!」

 コックピットからテラとカシムが同時に出る。
 片腕のマリアがそれに相対しようとする、が!
「俺たちは負けない! これでどうだ!」
『くっ!』
 そこをカウンターで放たれた大きな槍に串刺しにされ。
「ブラックホールキャノン、起動! テラ、カシム!」
「ああ!」
「ええ!」
 カシムはメルシーの上に立ったままで、テラもヘカテの上に戻る。
 同時に、マリアにマイクロブラックホール砲が放たれた!
『ぐ、ぉぉぉぉぉぉ!?!?!?』
 マイクロブラックホールに体を滅茶苦茶にされていくマリア。
 異形部位も元の部位も立ててはいけない音を出し、赤い飛沫を出す。
「っし……!」
「カシム!」
 ここでカシムが跳び出した! まっすぐにマリアへと向かう……!
「万物の根源よ。我が手にその心をも奪い去る力を宿せっ……!」
 カシムはマリアの翼にしがみ付くと、胸の谷間に手を入れた!
 このまま味わっていたいアレな気分を横にやり、何かをそこから取り出す!
「っちっ!」
 そのまま勢いで振り落とされ地面に転げ落ちるカシム。
「ご主人サマ!」
 メルシーが人間体になり慌ててカシムの下に! だがカシムの手には何かが!
「ご主人サマ……それは?」
「ああ……マリアの、魂だ」
「魂……?」
「魂が無事なら少なくとも最悪の事態は避けれるからな?
 ……メルシー。テラに通信だ」
「……トドメ、だよね。わかった」
 ――マリアの魂を取られたことで今のマリアの中身は純度100%鴻鈞道人だ。
 そこで体を再起不能にすれば――そういう算段だ。
(ダンピールならば肉体の再生能力も高いでしょう……
 最悪肉片が残ればそこから肉体も再生できる人もいるでしょうしね)
 そういうことができる猟兵もいるし、そも今の彼女は真の姿。
 魂が戻れば圧倒的速さで回復していくだろう。……希望的観測だが。
(安心しなさいマリア。
 奴が撃破されて肉体が無事ならそのままちゃんと返しますからね?)

 通信をヘカテを介して聞いたテラはしばらく目を瞑っていた。
 が、ゆっくり目を開ける。
「……ヘカテ」
「大丈夫です」
「ああ……カシム達のためにも!」
 ヘカテが剣を振り上げ、テラが槍を構える!
「「はああああっっ!!」」
 滅茶苦茶にされた体に刺さる槍と剣。それが、マリアの体にとどめをさし。
「返してもらうぞ……大事な仲間の体……!」
『ぐおおおおおがああああ!! お前ら……ごときに……! 私がぁぁぁ……!』
 そして鴻鈞道人を消し飛ばす攻撃となった。

●絶望を超えた先に
「渾沌の地が……」
「戻っていく……」
 あれだけ聞こえた音も声も今はもうない。
 あれだけ燃えてた炎も今はもうない。
 渾沌の地は元の姿を取り戻していた。

 カシムの手から魂が放れていき、ズタボロになり紅く染まった肉体に入る。
『貴殿ら……やってくれたな』
 立ち上がった彼女の体こそボロボロだが、猟兵に見せた顔は、満足そのものだ。
『……私は正直、今回はもうダメだと思っていた。
 離れ業を見せ、このように戻らせてくれたこと……感謝する』
 暫く回復のために真の姿を使わせてほしい、との言葉に苦笑する猟兵もいる中。
『貴殿らの武勲に賞賛を。鴻鈞道人、討滅! これより帰還転送を行う!』
 と、大きな声を出したためか、少し吐血してよろめけば支えられるマリア。
 今だけは、奇跡を信じてもいいのかもな、と呟けばグリモアを展開した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年01月31日


挿絵イラスト