殲神封神大戦⑰〜Duplikat Mörder
●白も黒も、2つは1つ
「お疲れさまです。……骸の海そのものに、挑んでみようじゃありませんか!」
エーミール・アーベントロート(《夕焼けに立つもう一人の殺人鬼》・f33551)は笑う。この先、自分の身に降りかかることを知りながらも、猟兵達が恐れを持たないように。
仙界の最深部にある、形定まらぬ「渾沌の地」。その場所にて己を骸の海だと称するもの――渾沌氏『鴻鈞道人』は待ち構えている。
かの者の力は未知数。既に倒したはずの始皇帝や妲己、今もなお残り続ける王翦大将軍や神農兀突骨を再孵化という能力を使って蘇らせたりもした。
しかしエーミールが言うには今回は……そのどれでもない力を使われるとのこと。
「私の身体を使い、皆さんを倒そうと目論んでいるようです。……予想出来ませんでしたねぇ、これは……」
ため息を付いたエーミール曰く、鴻鈞道人は膨大な力を持ちグリモア猟兵である自分に潜り込んで、肉体を操作してくるのだという。
渾沌の諸相を身につけてしまった自分がどうなるかは、予想がつかない。抵抗も無駄で、自分に語りかけても自分は容赦なく猟兵達を攻撃するだろうと苦言を呈した。
だが彼はそれが戦争の勝利を作るものならと、笑っていた。
自分の身を前に出すことで勝利を作れるのなら、この程度は安いものだと。
「そう、遠慮なく! 際限なく! 私をボッコボコにしちゃってください! 戦闘不能一歩手前、ええ、それはもう瀕死になるほどに!」
「その程度で奴が抜ける気はしませんが……とにかく、量には数をですよ!」
協力していただければ、手を取ってください。
猟兵達にその一言を告げるエーミールの顔は、いつものにこやか笑顔だった。
御影イズミ
閲覧ありがとうございます、御影イズミです。
グリモア猟兵殴るやつ第3段。こちらはVS.エーミール。
初めての方はMSページを読んで頂ければと思います。
なおこちらのシナリオ、参加する猟兵はシナリオ開始時点で既に転移されていたものと解釈します。
●採用について
「シナリオの成功数に到達する🔵の確保が確定した時点」で締め切ります。
採用についてですが、現時点では全員採用を目標にしています。
ただし、人数や内容によっては採用の確約が出来ません。
また採用が難しいと判断したプレイングはお返し致しますのでご了承ください。
●場所:渾沌の地
何も見えない、何もわからない場所。
ただ広く、ただ黒く塗りつぶされている場所での戦いになります。
キャバリアの使用など可能です。
●プレイングボーナス:グリモア猟兵と融合した鴻鈞道人の先制攻撃に対処する。
グリモア猟兵「エーミール・アーベントロート」と融合した鴻鈞道人は二刀流ナイフ+ユーベルコードで先制攻撃してきます。
その他体術やバイクで突撃などもあります。
彼との対話は不可能となり、無理矢理に体を動かされている状態です。
殺す勢いでなければ戦闘不能になることはありません。
皆様の素敵なプレイング、お待ち致しております。
第1章 ボス戦
『渾沌氏『鴻鈞道人』inグリモア猟兵』
|
POW : 肉を喰らい貫く渾沌の諸相
自身の【融合したグリモア猟兵の部位】を代償に、【代償とした部位が異形化する『渾沌の諸相』】を籠めた一撃を放つ。自分にとって融合したグリモア猟兵の部位を失う代償が大きい程、威力は上昇する。
SPD : 肉を破り現れる渾沌の諸相
【白き天使の翼】【白きおぞましき触手】【白き殺戮する刃】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
WIZ : 流れる血に嗤う渾沌の諸相
敵より【多く血を流している】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
フィロメーラ・アステール
くっ、心苦しいけど本気で戦うしかない!
しかしどうやって戦うべきかな?
ナイフや体術だし遠距離の方がいい?
いやいや、投げてくる可能性もあるな!
【オーラ防御】しながら遠巻きに様子を見よう!
これで決め手は防げる……いや、バイク突撃は困るぞ!
アレは無理に止めると流血沙汰になりうる!
そしたらパワーアップしてしまう!
えーと、そうだな、突撃されたら【気合い】を込めた【念動力】で【捕縛】して【空中浮遊】させる!
接地しなければ加速は止まるハズ!
そんな感じで反撃のタイミングを掴む!
うまくいけたら【対流圏・乱舞ノ形】を使うぜ!
風【属性攻撃】の【衝撃波】で【吹き飛ばし】てやる!
【全力魔法】を込め豪快に【体勢を崩す】ぞ!
●どうにかしてでも止めないと!
「……あ、来た」
声を出した男の身体が、小さく震える。フィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)はそんな彼に対して声をかけるが、彼はそれどころではなかった。
到達した途端に渾沌氏『鴻鈞道人』に乗っ取られた彼は素早く透明に輝くナイフを取り出すと、フィロメーラの目を狙って切りかかってきた。
「あっぶない! ……うそ、そんなすぐに乗っ取られちゃうの……!?」
間一髪、殺気を感じ取ったフィロメーラはナイフの切っ先を回避し、彼から距離を取る。乗っ取られることは覚悟しろとは言われたが、まさかそんなすぐとは思わなかったようで。
「くっ……心苦しいけど、本気で戦うしかない……!!」
そう心に決めたフィロメーラは彼の戦い方から近距離戦だろうと予測を立て、少し距離を取る。時折ナイフを投げられたりもしたが、それはなんとかオーラを壁にして防御し続けることが出来た。
ここまではよかった。そう、ここまでは。
「……あれ? なんだろう、この音……」
渾沌の地に似つかわしくない、エンジンの音が聞こえる。本来であれば誰かが乗ってくるのが道理だろう。だが……今回だけは違う。ここは鴻鈞道人の存在する場所だ。何が起こってもおかしくはない。
だからだろう。真っ黒で赤い爆発が描かれたバイクが、勝手に彼の下へとやってきた。鴻鈞道人が呼び寄せたと言うべきか、彼に激突して血を大量に流させていた。
「うわっ、流石にアレはまずい!!」
乗車中の彼を無理矢理に止めれば、さらなる流血沙汰になって彼――もとい鴻鈞道人の戦闘能力が上昇してしまう。どうにかして止めなければならないと、フィロメーラは数秒の思考を巡らせる。
「――ヒャッハァー!! 合法的な轢殺タイムの始まりだァーー!!」
男の爛々とした声が渾沌の地に響き渡る。バイクに乗ると人が変わるらしく、エンジンをフル回転させてフィロメーラへと近づいてきていた。
「さ、せ、る、かーー!!」
ぶつかる瞬間、気合を込めて念動力をぶっ飛ばし、彼のバイク諸共浮遊捕縛でとっ捕まえる。地上にいなければバイクは動けないという点を利用した捕縛方法だ。
更にそこへユーベルコード『対流圏・乱舞ノ形』を発動させると、複雑な気流を作り出して彼の身体を舞い上げる。豪快に体勢を崩させることでバイクと切り離し、追加で風属性の衝撃波で彼のみを攻撃しておいた。
地上を走れぬ男の身体は、やがては地上へと叩きつけられた。
大成功
🔵🔵🔵
陽殿蘇・燐(サポート)
バーチャルキャラクターの寵姫×国民的スタア?いいえ、これでも(元)ラスボスな悪女NPCよ。
基本は高性能スマホを利用して、配信しつつの行動になるわね。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用するし、多少の怪我は厭わず積極的に行動するの。これでもバーチャルキャラクターだもの。
悪女たるもの、その行為は健全な世界あってこそなのよ。だから他の猟兵に迷惑をかける行為はないわ。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしない。配信垢BANされちゃう。
あとはおまかせ。よきに計らいなさい(思い出した悪女ムーブ)
※
キマフュ出身なので、トンチキでも適応していきます。
●密着取材・グリモア猟兵の戦い方!
「へえ……これはこれで、配信として楽しくなりそうね」
転送直後、渾沌氏『鴻鈞道人』に身体を奪われた彼に対し薄く笑いを浮かべる陽殿蘇・燐(元悪女NPC・f33567)。己の生まれが悪女というのもあってか、世界を守る猟兵 VS 悪女たる自分の構図が浮かんでしまい、配信者としても見逃せない動画が撮れそうだと興奮していた。
そんな彼はと言うと、燐の考えることも知らず鴻鈞道人に操られるままに燐に向かって透き通る刃のナイフを振り回す。鴻鈞道人によって自傷を促されて血を流した後に強烈な一撃を叩き込んでくるが、燐はそれを適切なタイミングで躱し続ける。
「危ない危ない。……これじゃあ、どちらが悪なのやらわかりませんわね!」
思い出したように悪女ムーブを始めた燐。芭蕉扇を仰いで強風を巻き起こし、彼の視界を塞ぎながらナイフと異形の腕の一撃を回避し続けた。
「……うん? 何……かしら?」
黒い視界、渾沌の地に響き渡るエンジン音。なにもないはずなのに聞こえてくる独特の音に、燐は首を傾げている。目の前の彼はナイフと体術を駆使して燐に攻撃を続けているため、何も出来ないはずだが……。
ちらりと視線を音の方向に向けてみれば、なんとそこには自走式で走ってくる黒い車体のバイクがあった。彼の所持品でもあるのだろう、主である彼のもとに駆けつけていた。
「嘘でしょ!? そんなこと……いや、あるわね、うんある! ありますわね!」
猟兵という存在はよくわからないことが多い。バイクも勝手にやって来るさ。自分をそう無理矢理納得させた燐は、流石にバイクに乗った彼の相手は難しいと判断。素早く芭蕉扇を振り下ろして炎をまとったクロアゲハを放つ。
「炎術……いいえ、炎蝶術の基本よ! これをバイクで避けられるのなら、避けてみなさい!」
ユーベルコード『炎術:芭蕉扇』によって吹き荒れる炎のクロアゲハは燐の周囲を飛び回り、辺りの大地を燃やし尽くす。その中を走るバイクに乗った彼は構わず突撃してくるのだが、彼の視界は暗闇に包まれているのか燐の居場所を特定することが出来ず、燐の隣をスレスレで走っていった。
何度も、何度も、彼のバイクは隣をすり抜けては戻ってくる。
その度に燐はただ一言、笑って、告げるのだ。
「私を倒そうなどとは、考えないほうがよろしいですわよ!」
成功
🔵🔵🔴
藤・美雨(サポート)
私は藤・美雨
デッドマンの猟兵さ
キョンシーじゃない、キョンシー擬きだよ
戦う時は近接攻撃を中心に
強化した肉体で怪力で暴れまわったり
装備した刃物でザクザク切り込むのが好きかな
死んでいるから怪我にはあんまり執着しない
危なくなればヴォルテックエンジンで自分を叩き起こすからね
負傷は気にせず気力で突っ走るのが好きだよ
その方が楽しい!
でも死んでるからといって人生を楽しんでいない訳じゃない
飲食とかは出来るし好きだよ
綺麗なものや楽しいものに触れるのだって大好きさ
他の猟兵に迷惑をかける行為はしないよ
例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動もしない
気持ちよく勝って帰りたいし!
あとはおまかせ
よろしくお願いするね!
●楽しめればそれで良し!
「へえ、乗っ取られるって凄いねぇ……殺す気で行かなきゃダメなんだね?」
渾沌の地、到達した瞬間に渾沌氏『鴻鈞道人』が内部へと入り込んだグリモア猟兵に向けて、藤・美雨(健やか殭屍娘・f29345)は問いかける。なお彼からの返答はは彼の身体から伸びる、骨で出来た異形の刃を振りかざすことが答えのようだ。
もはや言葉さえも無意味なこの状況。彼を殺す気で行かない限り、鴻鈞道人は分離することはないと素早く理解する美雨。どうしてやろうかと、渾沌の地を走り回りながら彼の攻撃から回避し続けた。
「いやー、楽しいなー。こういうのって滅多にないよねぇ」
ぴょんぴょんと楽しそうにジャンプを加えて走り回る美雨。そのうち、鴻鈞道人は彼の身体から生やした異形の刃では間に合わないと判断したのか、彼の持ち物であるバイクを呼び寄せる。
どるん、どるんとエンジン音が渾沌の地に鳴り響く。いつの間にやら現れた黒いバイクは操られる彼を乗せ、美雨との距離を縮めてきた。
「おっと、もしかして私にぶつかる気かな! そっちがその気っていうなら、こっちにも秘策があるよ!」
美雨の言う秘策とは真正面からぶつかって、ちょっと腕がもげる程度の一撃を叩き込むことである。多少なりとも鴻鈞道人が揺らげばいいなと思っていたが、むしろ逆効果になってしまったようで……。
「――ヒャッハァー!! 合法的な轢殺タイムの始まりだァーー!!」
彼の本音が飛び出る。まるで今までの轢殺タイムが違法だったから抑制されてたみたいな言い方に、ついつい美雨も小さく笑ってしまった。笑ってはいけない状況だけれど、笑うことこそが自分の力なのだから遠慮なく笑おうと。
すると、どうだろう。彼女が笑っていた時間に応じて、バイクに対する回避力が飛躍的に上がっている。どんなに危機的な状況でも、美雨は彼のバイクの突進攻撃を軽々と回避していた。
それこそが、ユーベルコード『笑う門には福来る』の力。彼女が笑顔を浮かべている時間に応じ、次の行動――すなわち回避しようという行動が成功しやすくなるのだ。
「ほらほら、エーミールもニコニコしてなよ! ニコニコしてれば上手くいくものさ! ……たぶん!」
ぴょんぴょんと飛び跳ね、彼のバイク攻撃を回避し続ける美雨。
その光景はまさに、楽しげに踊る健やかキョンシー擬きだったという。
成功
🔵🔵🔴
土御門・泰花(サポート)
※アドリブ・連携・苦戦描写・UC詠唱変更・その他歓迎
「あらあら……。大変な事態です。微力ながらお手伝い致します」
一人称:私
口調:基本的に敬語。柔和な印象を与える口ぶり。
表情:基本的に柔和な笑みを湛え、義憤もその下に隠す。
性格:普段はおっとりだが「陰陽師の家系の当主」という自覚があり、凛々しくみせる時も。
先ずは私や仲間へ【オーラ防御/結界術】展開、守りを。
【早業/軽業/地形の利用】で移動。
敵の攻撃は防御結界で弾き、物理攻撃は薙刀で【武器受け】し薙刀or式神の黒揚羽で【咄嗟の一撃/カウンター/2回攻撃】。
UCは戦況と効果次第で適切なものを使用。
可能な限り【早業】で敵のUC発動前に発動。
後はお任せ。
●微力だけど全力で
「あら、あら……エーミールさん、大丈夫です?」
「大丈夫だったら、こうしてナイフ片手に攻撃、しませんよねぇ!」
渾沌の地、虚無の海広がる仙界にて土御門・泰花(風待月に芽吹いた菫は夜長月に咲く・f10833)は連続攻撃を畳み掛けてくる彼に心配そうに問いかける。その問いかけも、彼の言葉によって無意味であることが判明してしまったが。
渾沌氏『鴻鈞道人』。骸の海を自称する者が彼の内部へと入り込み、彼の身体を無理矢理に動かしている。どうにかこうにか彼も抵抗の意思を見せていたが、無限であり強大な力である鴻鈞道人の意思には逆らえず、透明に輝くナイフを泰花に向けて振るっていた。
「あああぁっ!!!」
静かに灯された怒りのままに、彼はナイフを振るい続ける。目の前にいるのが仲間だと知っていても、その衝動はもう止められない。泰花は防御術を展開させながら刃を見切っているが、いつ反撃に転じようかと様子を伺っていた。
彼は攻撃の合間にも己にナイフを突き立てて、泰花よりも血を流している。自傷することで多く血を流し、骸の海との干渉を行って戦闘力増強を行っているようだ。死ぬ気でやらないと鴻鈞道人は彼の身体から出ることはないが、こうして自傷されるのも気分が良いものではない。
「……だから、その傷だけは癒やさせてもらいますね?」
たおやかに笑みを浮かべると、泰花はユーベルコード『情けと呪いの真言』を発動させる。逃げ続ける合間に真言を唱えることで、その間だけ現れる黒揚羽蝶と白揚羽蝶に攻撃と回復を担ってもらう力。今回は白揚羽蝶のみに彼の傷を癒やしてもらうことで、血を流す手段を無くして戦闘力の強化を無くす方向に決めた。
だが、彼はそれでも止まらない。泰花でも見たこともないような体術で彼女の真言詠唱の時間を僅かに減らし、ナイフで泰花の喉を掻き切ろうと必死だ。――と言っても彼本人ではなく、鴻鈞道人が必死なのだ。
「私達は、この程度では負けません。ええ、だって、お願いされたんですもの」
死ぬまで殺す気で戦ってくれ。それが、彼から伝えられた任務であり、決意のこもったお願い。
そのお願いを無碍にすることは出来ないのだと、泰花は小さく、優しく微笑んだ。
成功
🔵🔵🔴
ラハミーム・シャビィット(サポート)
シャーマンズゴーストのUDCメカニック×戦場傭兵、25歳の男です。
口調は、掴みどころの無い変わり者(ボク、キミ、デス、マス、デショウ、デスカ?)
人と少しずれた感性を持っていて、面白そうならどんな事にも首を突っ込む、明るく優しい変わり者です。
戦闘時にはクランケヴァッフェや銃火器の扱いは勿論、近接格闘術のクラヴ・マガなどでド派手に暴れ回ります。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●憤怒と暴食のぶつかり合い
「わわ、急に来るんだネ!?」
「どうにも、抑えが効かないようで!」
透明なナイフを突然振るわれ、咄嗟に彼の攻撃を回避したラハミーム・シャビィット(黄金に光り輝く慈悲の彗星・f30964)。渾沌氏『鴻鈞道人』が取り憑くという話は聞いていたが、まさかこんなすぐに来るとは思ってもいなかったようだ。
ナイフが振るわれる合間にも、ブチブチと彼の腕が変化していく。鴻鈞道人によって無理矢理捧げられた左腕が異形の腕へと変貌すると、ナイフを右手に見慣れない体術で彼は突撃してきた。
「ウーン、その形態はチョット興味あるケド……いやいや、今はそんなコト言ってられナイヨネ!」
グリモア猟兵が乗っ取られてしまって攻撃してくるという状況だけでも遥かに面白そうなのに、そんな姿になるとまでは聞いてなかったから余計に面白いという感情が出てきてしまう。ラハミームは自分の感情が少しずつ増加していくのがわかっていた。
彼の突撃はまだ終わらない。変貌した腕をラハミームが何度吹き飛ばしても、細胞が成長するように腕が何度も戻ってくる。そこまで異形な状態になってしまったようで、ナイフで戦う彼の意識ももはや憤怒の感情しか感じ取れなかった。
「あ、ああ、あああぁぁ!!」
こんな状況に陥って、こんな状態に陥って、怒りを出さない奴がいるなら教えてほしいと言わんばかりの咆哮。黒く染まる渾沌の地に、憤怒の炎が揺らめく。
攻撃を躱し、クランケヴァッフェによる一撃を叩き込んでも彼は起き上がる。鴻鈞道人によって、無理矢理に動かされている状態なのだから。
「コレでも駄目? じゃあ……モウ、食べちゃウしかナイヨね!」
いくつもの武器も使った。異形の腕は何度も飛ばした。でもその怒りは抑えることは出来ないし、むしろ逆に怒らせてしまっている。怒りが怒りを増加させてしまう状況に、ラハミームは――笑った。
「サァ! 惨たらしク、食い散らかしてアゲヨウ! 怒りが喰われルその瞬間、キミは……いや、鴻鈞道人はドウ動くのカナ!」
己の血液を捧げ、ユーベルコード『暴食の方尖柱』によって己の装備武器を禁断の殺戮捕食状態へと変化させる。殺す一歩手前までは彼を叩くが、ラハミームはただただ、『目の前の肉が少しずつ喰われたら鴻鈞道人がどう動くのか』を知りたいだけだ。
そうして、しばらくの間憤怒と暴食の争いは続いた。
骸の海、鴻鈞道人が抜け落ちるその時まで。
成功
🔵🔵🔴