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殲神封神大戦⑯〜炎のかまどで愛情料理を

#封神武侠界 #殲神封神大戦 #殲神封神大戦⑯

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●グリモアベースにて
「新年早々から始まったこの戦いもそろそろ佳境ね。みんなが頑張ってくれたおかげで、いよいよ大賢良師『張角』へ至る道も見えてきたわ」
 グリモアベースに集まった猟兵たちの頼もしい活躍を誇らしげに称えると、エリシャ・パルティエル(暁の星・f03249)は、もうひと頑張りよ、と拳をきゅっと握りしめた。
「次の戦場は、封神武侠界における人類の祖とされる神――三皇『女媧』の祠。女媧自身はオブリビオンとして蘇っていないようなんだけど、この祠には恐ろしい魔力が充満しているの」
 その場所に満たされているのは、「消えることのない炎」と「固まることのない泥」。
「さすが人類を想像したと言われる女媧の塒……そこにはまるで天地開闢の炎のごとき凄まじい火力の『炎のかまど』がいくつも存在しているの」
 これらを浄化して先に進む必要があるようだ。そうしてその浄化方法は――。
「そう、この強力な火力を使って美味しい料理を作ること! もちろん作ったお料理はみんなで美味しくいただくのよ」
 妙に力のこもった声でエリシャは告げるのだった。
「料理は愛情が大事だってあたしは思ってるけど……火力もとっても大事なの。ここにはその火力があるんだもの。あとは美味しく料理するだけよ!」
 みんななら出来るわよね? と期待に満ちた目で猟兵たちを見つめる。
「材料はね、不思議だけど泥の中から湧いてくるみたいだから食材の用意はなくてもいいし、もちろん持ち込んでも大丈夫よ」
 電子レンジなどの便利なものはないが、鍋やフライパン、ボウルなどの調理道具は準備しておくからとエリシャが頷いて。
「せっかくの凄まじい火力、存分に使って美味しい料理を作ってね! もちろん美味しく食べるまでがお仕事よ」
 少しワクワクした様子で、エリシャは片目を瞑って見せると、いいレシピあったら教えてね、と囁くのだった。


湊ゆうき
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「殲神封神大戦」における「⑯三皇女媧の塒~炎のかまどで食い尽くせ!」のシナリオとなります。

 こんにちは。湊ゆうきです。
 ここにきてお料理できるシナリオが! 中華料理は火力が命ですね。

「炎のかまど」を浄化するために、かまどを使って美味しい料理を作ってください。道具や食材はありますし、持ち込みも大丈夫です。
 料理は美味しく食べるところまでがお仕事ですが、他の人に食べてもらってもいいですし、作るだけ、食べるだけでも構いません。
 かまどはたくさんありますので、手分けしてたくさん料理を作ってください。
 お声掛けがあればエリシャもご一緒させていただきます。料理好きで、お手伝いも出来ますので、必要でしたらお声掛けください。

 プレイングボーナスは「かまどでおいしい料理を作って食べる」です。

 プレイングはOP公開後すぐに受付いたします。
 皆様のご参加、お待ちしております!
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第1章 日常 『炎のかまどで食い尽くせ!』

POW   :    豪快な料理を作る

SPD   :    手早く料理を作る

WIZ   :    じっくり料理を作る

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

夜刀神・鏡介
オブリビオンとして蘇ってない事に意味があるのか否か
尤も、戦わずに済むならそれに越したこともないけれど……料理しろときたか

――ここで炎を使わない料理を作ったらどうなるか若干興味がなくもないが
いや、敢えて妙な事をする意味もないな。やるべき事をやってみよう

得意分野は和食。という訳で米を炊き、魚を塩焼きにして、味噌汁を作るとしよう
味噌汁は当然、出汁もきちんと丁寧とって作る。……もう一品くらいなにか作りたいがどうするか

しかし作っておいてなんだが、これは普段の朝食と全く変わらないな
ま、作り慣れたものを上手く作ってちゃんと食べるのが一番ってことで

っと、そうそう。忘れずにお茶をいれて……。それではいただきます



●かまど料理という道
 オブリビオン・フォーミュラとして蘇った大賢良師『張角』を討つべく、仙界を先へと進む猟兵たちが辿り着いたのは、「消えることのない炎」と「固まることのない泥」で満たされた女媧の祠。
 だが、そこには主である女媧の姿はない。
「オブリビオンとして蘇ってない事に意味があるのか否か……」
 辺りに充満する恐ろしい魔力を肌で感じながら、油断なく周りを見渡す夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は、浮かび上がる疑問について思考を巡らせる。
「尤も、戦わずに済むならそれに越したこともないけれど……料理しろときたか」
 樊城に長安、南蛮門といった歴史に名だたる都市での戦闘へと身を投じ、さらに始皇帝や編笠、哪吒に妲己といった有力敵を相手にして見事な功績を残してきた鏡介であるので、どんな戦場でだって戦える確かな自信がある。けれど、ここでは料理をする必要があるというのだ。
 目の前にはたくさんの「炎のかまど」。消えることのない炎を浄化するには、このかまどを使って料理することが必要だという。
(「――ここで炎を使わない料理を作ったらどうなるか若干興味がなくもないが」)
 ちょっとした興味が鏡介の好奇心をくすぐるが、そう思い至るのは彼の強さと視野の広さ故。道を探す者として、あらゆる可能性を捨てることがないからだ。
「……いや、敢えて妙な事をする意味もないな。やるべき事をやってみよう」
 張角を討つまで、そう時間の余裕があるわけでもない。すぐに思考を切り替えると、鏡介は料理の準備を始める。
 まずは米。優しく水で研いでから、釜に入れ、それを炎のかまどで炊いていく。
 鏡介の得意料理は和食だ。一人暮らしもしているので、その手つきは慣れたもの。
「魚は……鯖か。塩焼きにするか」
 包丁で三枚におろして捌くと、皮に切り込みを入れて、かまどに網を敷き焼いていく。皮がぱりっとするまで両面焼くと、強力な火力で焦げつく前に火からおろす。
「さすがの火力だな。次は味噌汁だな。まずは出汁から」
 かまどに水を入れた鍋をかけ、沸騰したところで火から降ろしかつおぶしを投入。そうして濾した一番出汁をもとに豆腐や長ネギ、わかめなどを入れもう一度火にかけ沸騰したところで、またかまどから降ろし、味噌を投入。火力が強いのでスピード勝負だ。
「……もう一品くらいなにか作りたいがどうするか」
 早く仕上がったので、もう一品を追加しようと鏡介が辺りを見渡すと、先ほど味噌汁に使った出汁がまだ少し残っていることに気づく。
「出汁巻きだな」
 ちょうどいい四角い銅製の玉子焼き器もあったので、割った卵をかき混ぜ出汁と調味料を加えて、油を引き熱した玉子焼き器に流しいれる。もともと熱伝導率が良い上に強火力であるので、焦げつかないように素早く巻いていき、次々と卵液を投入しふっくらとした出汁巻きを仕上げていく。
 ご飯もちょうどよく炊きあがり、つやつやのご飯をしゃもじで切っては食器に盛り付けていく。
 焼き魚と出汁巻きには大根おろしを添えて。
「……しかし作っておいてなんだが、これは普段の朝食と全く変わらないな」
 並べてみれば、見慣れた朝食の風景。けれど火力が強いせいか、あっという間に出来上がり、その出来栄えもなかなかのものだ。
 それに作りなれたものをこうして上手に作って、しっかり美味しくいただくのが何よりというのも事実。
「おっと、お茶も入れないとな」
 あっという間に沸いた湯でお茶を入れ、鏡介は手を合わせる。
「それでは、いただきます」
 炊き立てのかまどご飯とともに鯖の塩焼きをいただき、味噌汁はしっかり出汁を取った良さが出ていると鏡介は満足そうに頷く。そして高火力で仕上げた出汁巻きの完成度の高さに唸りつつ、全て平らげ箸を置く。
「ごちそうさまでした」
 炎のかまどは役目を果たしたとでも言うように、そのいくつかが浄化されていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ミア・ミュラー
激しい炎を料理に使っちゃうなんてとっても素敵、ね。ん、わたしもお料理頑張る、よ。

んー、中華料理はあんまりわかんないけど……このかまどがあれば上手くできる、かな。せっかくだからチャレンジして、みるね。
チャーハンとか青椒肉絲とか、作りやすそうなものにしよう、かな。材料は向こうのものを使って、調理道具も借して、もらおう。食材の下ごしらえをしたら、いよいよお鍋で炒めて、いくよ。火がどーんって上がっちゃう、かな。ちょっと緊張するけど、とってもわくわく、するね。ん、火力がすごいみたいだから焦げすぎないように注意、しないと。
いいかまどのおかげで上手にできた、かな。ん、美味しい料理を作って食べられて、満足。



●料理で恩返し
「ここが女媧の塒、なのね」
 やってきた女媧の祠に無数にある「炎のかまど」を見つめ、ミア・ミュラー(アリスの恩返し・f20357)はその強力な火力を前に澄んだ藍色の瞳を瞬かせた。
 封神武侠界における人類の祖とされる神、三皇・女媧。その名に相応しく、炎のかまどには天地開闢の炎のごとき凄まじい火力が宿っているようだ。
「激しい炎を料理に使っちゃうなんて、とっても素敵、ね」
 傍から見れば無表情に見えるミアだが、その言葉に潜んでいるのは、強火力への期待感。
「ん、わたしもお料理頑張る、よ」
 よし、と気合を入れると料理を作るべく動き出すのだった。
 とりあえずこの消えない炎を浄化するためには、このかまどで料理をする必要があるようだが。
「んー、中華料理はあんまりわかんないけど……」
 せっかく普段使えないような強火が目の前にあるのだから、やはり火力が命の中華料理を作るのがいいと思う。けれど、ミアは特別中華料理が得意というわけでもない。
「でも、このかまどがあれば上手くできる、かな」
 普段できないことに挑戦してみようと心に決めると、次は材料探し。
「チャーハンとか、青椒肉絲とか、作りやすそうなものにしよう、かな」
 これなら材料を切って炒めるだけでいい上に、強火を活かして美味しく仕上げることができるだろう。
「お米と卵と長ネギ……ピーマンに豚肉にタケノコ。こんなところかな」
 早速こちらにあった食材と道具を使って調理を始めるミア。まずはチャーハン用のご飯を炊いていく。炊き上がるまでに青椒肉絲用の豚肉に調味料で下味をつけ、ピーマンやタケノコを切っていく。
(「今度はわたしが、みんなを助ける、よ」)
 その決意を胸に、ミアは調理を進めていく。
 殲神封神大戦もいよいよ佳境。ミアも数々の戦場を駆け抜けた。
 記憶を失った状態でアリスラビリンスにやってきたミアは、愉快な仲間に助けられながらオウガから逃げていた。そこを猟兵に救われたのだ。
 今度は自分が誰かを救う番だから。どんなことでも力になりたいのだ。
「それにしても、すごい炎……」
 かまどから立ち昇る揺らめく炎が中華鍋を覆いつくしそうで少し緊張するが、それとは裏腹にわくわくもする。
「お鍋で炒めて、いくよ」
 鍋に油を入れ、下味をつけておいた豚肉から炒めると、いい音を立てて豚肉に火が通っていく。手早くピーマンとタケノコも投入し、鍋を揺すりながら炒め、しんなりしてきたところで調味料を加え、さらに強火で炒めていく。
「ん、あっという間、だね」
 焦げないように注意してさっと火から降ろし、皿に盛りつける。
「次はチャーハンだね」
 強火のおかげですぐに炊けた白米を準備し、中華鍋に油を入れ熱し、まずは溶いた卵を投入。固まる前にご飯を入れ、水分を飛ばしパラパラにしていく。それから調味料を入れ、仕上げにみじん切りにした長ネギ。あとは鍋を振ってさらに水分を飛ばしていく。
「いいかまどのおかげで上手にできた、かな」
 シンプルな玉子チャーハンを器に盛り、ミアは嬉しそうな表情を浮かべる。
「それでは、いただきます」
 出来立ての青椒肉絲とチャーハンを口に運べば、なんとも言えない本格的な味がした。
「ん、美味しい料理を作って食べられて、満足」
 そしてこれがこの炎のかまどを浄化することになるのだから。
 ミアは全てを美味しくいただくと、ごちそうさま、と手を合わせた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

栗花落・澪
折角だから、エリシャさんとご一緒したいな

やっぱり折角作るなら中華かなぁ
先に白米をかまど炊きする準備しておいて
じゃあ僕春巻きでも作ろうかな
中身は王道だったりチーズだったり、色んなアレンジを加えて
その方が食べる時にも楽しいだろうし
エリシャさんも何か一品お願い

あとはもし手が空いたらスイートポテト作るね
僕も【料理】は得意だけど、特に好きなのはデザート作りだから
必要な材料で現地に無いものは全て持ち込みで

完成したら2人で一緒に食べたいね
いただきますと声を揃えて
ご飯と一緒に舌鼓

んー、すっごく美味しい!
まさか戦争中に食べられるとは思わなかったなぁ…

少食なりに楽しんで食べて
折角だから水筒に持ち込んだ紅茶で談笑



●中華料理でひとやすみ
「これが炎のかまど……」
 女媧の祠の中にある無数のかまどを前に、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)はどんな料理を作ろうかと思案する。
「やっぱり折角作るなら中華かなぁ」
 この強火を活かさない手はない。そう決まったところで、使える食材や道具を確認に行くと、転送した猟兵たちへと調理道具を手配するエリシャ・パルティエル(暁の星・f03249)の姿が目に入る。
「折角だから、エリシャさんも一緒に料理作らない?」
「ふふ、もちろんよ。お手伝いでも何でもするわよ」
 澪は料理も上手そうだし、そんなに手伝うことはないかしらと言いながらエリシャは必要な食材と道具は何かと訊ねる。
「とりあえず中華で……白ご飯とおかず……春巻きでも作ろうかな」
「いいわね。この炎で揚げたらパリパリっと仕上がりそう!」
「うん、中身は王道のとチーズ入れたりとかアレンジして……エリシャさんも何か一品お願い」
 必要な食材と道具を澪に渡しながら、エリシャも何がいいか考える。
「そうね……白ご飯に合うなら、麻婆豆腐かしら。そんなに辛くないやつ」
「いいね。じゃあ早速……僕はまずご飯を炊くね」
 白米を水で研ぎ、釜を準備してかまど炊きの準備から始める澪。
「かまど炊きのご飯って美味しいんだよね。おこげとかできたりして」
「この火力ならすぐに炊けそうね」
 そうして火にかけたところでおかずの準備。
「さすが澪、手際がすごくいいわ……!」
 春巻きの材料となる豚肉、椎茸、筍、ニラを切っていく澪の素晴らしい包丁さばきにエリシャは称賛を送る。
「料理は得意だからね」
 ありがとう、とはにかむ澪は春巻きの材料を調味料とともに中華鍋で炒めていく。先程の切った食材にお湯で戻した春雨も加えていい頃合いになれば、次は巻いていく作業だ。
 春巻きの皮に具材を乗せ、小麦粉を水で溶かしたものをのり代わりにつけて、くるくると巻いていく。
「こっちはささみと大葉とチーズだよ」
 茹でておいたささみを大葉やチーズとともに巻いていく。梅干しをたたいたものを添えればよりさっぱりとした一品に。
「いろいろな味が楽しめるのは嬉しいわよね」
 そう言ってエリシャも豚ひき肉を炒め、麻婆豆腐を作る作業にかかる。
 カラッと春巻きが揚がったところで、澪はさらにもう一品作っていく。
「あら、今度はなあに?」
「料理は得意だけど、特に好きなのはデザート作りなんだ」
 実は最初にアルミホイルにくるんださつまいもをかまどに入れていた澪は、ほくほくに焼きあがったさつまいもを取り出し潰していく。そこへバターや生クリーム、卵黄を加え、滑らかになるまで混ぜ合わせる。
 そして楕円形に成形して、かまどをオーブンに見立て焼いていく。焼きすぎないようにこんがりと焼き目がつけば完成だ。
「さすがね!」
 手際の良さと完成度の高さにエリシャが唸ると、澪は出来上がった料理を運んでいく。
 テーブルの上に並べ、二人そろって手を合わせる。
「いただきます」
 ぴったりそろった声に思わず顔を見合わせて笑って。
「んー、すっごく美味しい!」
「春巻き、とってもパリパリですごく美味しいわ」
 幸せそうに出来たての料理に舌鼓を打つ二人。
「まさか戦争中に食べられるとは思わなかったなぁ……」
「いつもながら、純粋な戦いだけじゃないのよね。澪はたくさん頑張ってくれてるから、いっぱい栄養補給しなきゃね」
 殲神封神大戦における澪の素晴らしい活躍はエリシャも目にしているので、誇らしそうに微笑んで。
「ご飯、おかわりする?」
「僕、少食だからそんなに量は食べれないかな……」
「じゃあ、おにぎりにしましょうか」
 澪が水筒に入れて持ち込んでくれた紅茶を飲みながら、二人の楽しい食事と談笑は続くのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シルヴィア・ジェノス
激高火力かまど!ここで好きなだけ料理を作って、食べて良いの!?わーいやったー料理!ごはん!【料理】と【大食い)大得意です!

色々な種類の料理を作るのも良いけれど……折角だからパラパラの炒飯を沢山作るわ!なお全部大盛!
まずは中華鍋を使ってチャーシューを作るわ!そして出来たものと葱、卵で王道の炒飯!
カニとレタスの炒飯に、玉葱と豚ひき肉とピーマン入りのピリ辛カレー炒飯、エビたっぷりエビ炒飯、五目炒飯、あんかけ炒飯、手作り中華スープをかけてスープ炒飯!ごま油香る高菜炒飯!キムチ炒飯!
わー火力すっごい!あははたのしーい!

それじゃあいっただきまーす!ごはんパラパラ!でもしっとりー!
どれも美味しく頂きます



●絶品炒飯大集合
 転送され、やってきた三皇『女媧』の祠にある、消えることのない炎が燃え盛る「炎のかまど」を前にして、シルヴィア・ジェノス(月の雫・f00384)は、夜空のような美しい藍色の瞳をこれでもかと輝かせていた。
「激高火力かまど! ここで好きなだけ料理を作って、食べて良いの!?」
 ここで料理をしなければいけないという義務感ではなく、高火力設備を使わせてもらえるという喜びでシルヴィアはうきうきと燃え盛る炎のかまどを見つめるのだった。
「わーいやったー料理! ごはん!」
 色白の肌に美しい銀髪をした月が似合うエルフの美女は、まるで童心に返ったように無邪気にはしゃいでいた。
 生まれ故郷や周辺集落で信奉されている神に捧げる食事を作ることが日課だったシルヴィアは、作っているうちに料理を作ること、食べること、そして誰かに食べさせること、その全てが大好きになったのだ。
 なのでこんな風に材料も調理器具もそろって、なおかつ美味しく食べる依頼とあればシルヴィアが手伝わないはずがない。
「この激高火力……色々な種類の料理を作るのも良いけれど……折角だからパラパラの炒飯を沢山作るわ!」
 もちろん全部大盛りで、と言い添えて。シルヴィアはうきうきと食材と道具を準備する。
 まずは米を炊くわけだが、シルヴィアは研いだ米をやたらと大きな釜に入れていく。炒飯をたくさん作る、とは量だけでなく、種類のことでもあるのだ。
 ご飯をかまどで炊いている間に、中華鍋を使ってのチャーシュー作り。豚の塊肉に塩コショウし、油を引いた鍋でまずは表面を焼いていく。次に醤油やみりんなどを加えて火にかけ、沸騰したところで、ネギや薄切りにした生姜などを加え、煮詰めていく。火力が強すぎると焦げてしまうので、鍋を二重にして威力を弱めて弱火で煮込んでいく。
 チャーシュー入りは炒飯の王道。そちらが出来上がるまでは炊けたご飯で別の炒飯を作っていく。
「カニとレタスの炒飯に……玉葱と豚ひき肉とピーマン入りのピリ辛カレー炒飯!」
 シャキシャキのレタスとほぐしたカニの身が入った人気の一品に、少し変わり種であるピーマンの入ったカレー味のピリ辛炒飯といったレパートリー豊富な炒飯をどんどん作っていくシルヴィア。
「エビ炒飯にはエビたっぷり! 彩りを考えた五目炒飯!」
 次々と出来上がり、そしてその全てが皿に大盛りで乗せられていく。
「わー火力すっごい! あははたのしーい!」
 うきうきと高火力を堪能しながら、次々と新しい炒飯を完成させていく。
「ごま油香る高菜炒飯! 食欲そそるキムチ炒飯!」
 ふわりと辺りに漂う匂いだけでお腹が空いてくるようだった。
「チャーシューができたわね。このまま食べたいくらいだけど、炒飯の具にするように細かく切って……」
 そうして作るのは葱と卵と角切りチャーシューの王道炒飯。
 強力な火力を活かしてご飯の水分を飛ばし、鍋を振ってはパラパラな炒飯をあっという間に完成させるシルヴィア。
「これはこのままでお皿に盛って。それでこれにあんをかけてあんかけ炒飯! こっちは作っておいた中華スープをかけてスープ炒飯!」
 同時進行で別のかまどで火にかけていた中華スープはこのままでも美味しい一品。それが炒飯と合わさってもまた格別。
 そうしててんこ盛りの炒飯たちをテーブルに運び終え、それを前に瞳を輝かせたシルヴィアはようやく食べられると手を合わせる。
「それじゃあ、いっただきまーす!」
 どれから食べようか迷ってしまうほどだが、とにかくまずは一口。
「ごはんパラパラ! でもしっとりー!」
 一口でわかるほど、その出来は間違いのないもので。もちろんシルヴィアの料理の腕がいいのは前提である。
「これ全部食べられるなんて……美味しい……幸せ……」
 そうして山盛りだったはずの炒飯は、シルヴィアのその細い身体のどこに消えたのかと首を傾げたくなるスピードで消えていった。
「こんな戦場なら、いつだって応援にきちゃうわね」
 ごちそうさま、と手を合わせたシルヴィアは可愛らしく微笑むのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

有州院・こりす
まずはバナナやね
次にバナナ
それから…(ひたすら泥バナナ
最後に水とお米さんや!

こりすちゃんは愛情ほっこりな釜ごはんを炊くんよ

バナナ代償のUCとお姫様の繊細とゴリラの大胆で火力調整
はじめちょろちょろを
オーラ防御+火炎耐性で炎に全力拮抗する事で再現

中ぱっぱ段階では
解除して高火力で一気に沸騰させて米を踊らせる

じゅうじゅう吹いたら再びオーラ耐炎
吹き零れないぎりぎりを見切り
仕上げに追い炊き
そして釜をかまどから出して
おなかの虫がぐーぐー鳴いても我慢して蒸らすべし

ふっくらつやつやの宝石みたいなごはん
いただきます
炊きたては最高や~(至福
仰山作ったから白いごはんに合いそうな料理作った猟兵さんにもお裾分けできるで♪



●釜炊き歌を口ずさんで
「ここが女媧の塒……炎のかまどがあるとこやね」
 天地開闢の炎とまで称せられた強火の炎を見て、有州院・こりす(まいごのまいごの・f24077)は、こっくりと頷いた。
 ここにやって来たからには、この尽きることなき炎を浄化するため料理をするのがこりすの仕事。ひとまず必要な食材を探しに行く。
「まずはバナナやね」
 なぜか泥の中から出てくる新鮮な食材。こりすはせっせとバナナを確保していく。
「次にバナナ」
 まだまだ必要だとせっせとバナナを見つけては集めるこりす。
「それから……」
 さらに集めるのはバナナ。見ての通りこりすは見た目も愛らしいプリンセス。決してゴリラではない。だが、無心にバナナを求める姿はゴリラが乗り移ったかのよう。
「よし、こんなもんかな。そんで最後に水とお米さんや!」
 ようやくバナナ以外の食材が出てきたところで、さてどんなバナナ料理が出来上がるのか……もしやバナナご飯? と思った猟兵がいたとかいなかったとか。
「そう、これで……こりすちゃんは愛情ほっこりな釜ごはんを炊くんよ!」
 え、バナナはどこいった。
 誰かの心のツッコミに気づくはずもないこりすは、せっせと釜炊きご飯の準備を進める。
「釜ご飯は火加減が大事。昔の人も言うてたそうや」
 そう、それを再現するにはこの燃え盛る炎は少し強火が過ぎる。
 だからこそのバナナ。
 こりすの使用するユーベルコードは困難さに応じたトロピカルフルーツを代償とする。これだけのバナナがあればこの難題も解決できよう。
「ほーら、はじめちょろちょろ」
 オーラ防御と火炎耐性で燃え盛る炎の勢いに全力対抗して拮抗させ、こりすは弱火を再現。
 そうして次なる段階「中ぱっぱ」へと火力を調整する段になれば、先ほどのオーラ防御を解除。一転して高火力をもって一気に釜の中を沸騰させ、米を躍らせていく。
「じゅうじゅう吹いたら火をひいて~」
 節をつけて歌いながら、こりすは再びオーラ防御と火炎耐性で弱火へ調節。釜から吹きこぼれるか、吹きこぼれないかぎりぎりの線を見切り、仕上げに入る。
 再度オーラ防御を解除し、仕上げの追い炊き。釜の中の余分な水分を最後に加熱して飛ばすのだ。
「よいしょ」
 いい頃合いを見て釜をかまどから降ろすと、しっかり蒸らしていく。
 ここには泣くような赤子はいないが、たとえこりすのおなかの虫がぐーぐー鳴いても蓋を取らずにじっと待つ。
「さあ、愛情ほっこりな釜ごはんが炊き上がったで~」
 しっかり蒸らして蓋を取れば、湯気とともに現れるふっくらつやつやのまるで宝石みたいに美しい米粒の立った炊きたてご飯。
 いただきます、と手を合わせてまずは一口。炊きたてのご飯は甘みがあってそのままでも美味しくて。
「炊きたては最高や~」
 至福の表情を浮かべるこりすは、一口一口味わいながら、ご飯を一膳食べきって。そうして辺りを見渡す。
「仰山作ったから、白いごはんに合いそうな料理作った猟兵さんにもお裾分けできるで♪」
 辺りで他の料理を作っている猟兵へと炊きたてほかほかの白ご飯を差し入れに向かうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ビスマス・テルマール
【なめろう餃子】
女媧由来のこのかまども内容を聞くに
料理人冥利に尽きそうと言いますか

火力にそそられチャーハン
作りたくなり……エミリさんもですか?……成る程、それなら、どうせなら両方のレシピをエリシャさんに教え……

エリシャさん誘えたら、海産物捌くの手伝って貰いつつ、海産物各種をなめろうに『料理』し

良かったら、わたしからは
なめろうチャーハンのレシピを伝授したいのですが

エミリさんが使う分は別けて置いて

ご飯と卵となめろう(先ずアジから)を加え、醤油や調味料を少々、鉄鍋で炎のかまどの火力を生かし炒め合わせ、こんな感じな『料理』ですが如何で…

あっ、良い匂い
エミリさんのも出来たみたいですね

※アドリブ絡み大歓迎


エミリロット・エカルネージュ
【なめろう餃子】
料理は火力が命って地で言ってる感じかな?ボクもチャーハンが作りたいね、餃子チャーハンを

ビスちゃんがチャーハンを何で作りたいか検討つくし、折角だからエリシャちゃんにレシピ教えて一緒に作って食べるのも良いかなって

ビスちゃんとエリシャちゃんが捌いて作りたなめろうを元手に、なめろう餃子と餃子チャーハン幾つか『料理』したらエリシャちゃんにも餃子(なめろう)チャーハンのレシピの伝授を

出来たなめろう餃子をフライパンでバラバラに崩してチャーハンの具に、エリシャちゃんビックリしてる?

でも餃子の皮の食感って、餃子もだけど
チャーハンの具として結構相性良いんだよ

ボクの技にもあるしね

※アドリブ絡み大歓迎



●料理人魂くすぐる超火力
「消えることのない炎」と「固まることのない泥」で満たされた女媧の塒。
 無数にある炎のかまどは、薪をくべずともその盛大な火力が落ちる気配はない。
「女媧由来のこのかまども内容を聞くに、料理人冥利に尽きそうと言いますか……」
「ビスちゃんも? ボクもそう思ってたんだよね。料理は火力が命って地で言ってる感じかな?」
 やってきた女媧の祠で炎のかまどを前にしたビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)は、思わず正直な感想を口にする。その言葉に大きく同意したのは、エミリロット・エカルネージュ(この竜派少女、餃心拳継承者にしてギョウザライダー・f21989)。二人とも、料理への探求心が旺盛な超級料理人でもあるのだ。
「はい、これだけの火力を見ると、どうしてもチャーハンが作りたくなってしまいますね……」
「やっぱりそうだよね。ボクもチャーハンが作りたいね……餃子チャーハンを」
「エミリさんもですか? ……成る程、それなら、どうせなら両方のレシピをエリシャさんに教えてあげましょう」
 レシピを教えてほしいと言っていたエリシャのことを思い出し、ビスマスはそう提案する。
「うん、そうしよう。ビスちゃんがチャーハンを何で作りたいかは見当つくし。折角だからエリシャちゃんにレシピ教えて、一緒に作って食べるのも良いかなって思うよ」
 そうして二人は材料や道具を猟兵たちへと手配しているエリシャの姿を見つける。
「エリシャさん、せっかくですから一緒に料理をしませんか?」
「ビスちゃんとボクのチャーハンレシピを教えちゃうよ!」
「ふふ、やっぱり二人とも炒飯なのね? この火力はどうしても試してみたくなるわよね。ええ、レシピもぜひ教えてほしいわ!」
 二人の誘いに嬉しそうに応じたエリシャは、必要そうな食材を準備し、他に必要なものがあればとお手伝い役を買って出る。
「あら、ビスマスはやっぱりお魚。なめろうアレンジの炒飯なの?」
 魚をはじめ、海産物を準備したビスマスは、慣れた手つきであじを捌いていく。エリシャもビスマスの要望に従い、その他の海産物を捌くの手伝う。
「はい、わたしからはなめろうチャーハンのレシピを伝授したいのですが」
「ええ、それはぜひ教えてほしいわ。まずはなめろうを作るのね?」
 海産物ごとにしっかりたたいて薬味や調味料を加え、別々のなめろうを作っていく。
「はい。あ、これはエミリさんが使う分です。別によけておきましょう」
「ビスちゃんありがとー!」
 そうしてエミリロットはそのなめろうを元にして、なめろう餃子を作っていく。
「ボクからもなめろう餃子チャーハンのレシピを伝授するからね」
「ふふ、楽しみね」
 エミリロットが餃子を作っている間に、まずはビスマスが炒め作業に取り掛かる。
 油を入れた鉄鍋に、まずはご飯や溶き卵、アジのなめろうを加え、醤油や調味料で炒めていく。じゅっという音がして香り立つ醤油の匂い。炎のかまどから燃え盛る炎の絶大な火力を活かして炒め合わせていく。
「やっぱりこの火力は気持ちいいですね。どんどん水分が飛んでご飯がパラパラになっていきます」
「ふふ、いい香り」
 重い鉄鍋をものともせず、ビスマスが見事に鍋を振ると、パラパラになった米粒が美しく宙を舞う。
「お魚の炒飯って珍しいわよね。でも絶対美味しいって見てて思うもの」
「はい、なめろうは何にでも合うんです」
 その隣で、餃子を作り終えたエミリロットも炒飯づくりに取り掛かる。
「エミリは餃子と相性がいい炒飯を作るのね」
 なめろう餃子をフライパンで焼いている様子を見て、エリシャはそう思ったのだが、なんとそのなめろう餃子をエミリロットはフライパンの中でバラバラに崩し始めたではないか。
「え、ちょっとどういうこと?」
「エリシャちゃんビックリしてる?」
 やっぱりそうかな、とちょっぴり悪戯っぽい微笑みを閃かせたエミリロットはこれで間違ってないんだよと頷いて。
「エリシャちゃんが言うように、餃子とチャーハンは相性がいいから。餃子の皮の食感って、餃子ももちろんだけどチャーハンの具としても結構相性良いんだよ」
 ボクの技にもあるしね、と胸を張るエミリロットは餃心拳継承者としての誇りに満ちていた。そうして崩したなめろう餃子を卵やご飯とともに炒めていく。
「まあ、そうだったの。確かに具材といい、皮といい……炒飯の具としても文句なしね」
 これは素敵なレシピねとエリシャが微笑んで。
「あっ、良い匂い……エミリさんのも出来たみたいですね」
 ビスマスが出来上がった炒飯をお皿に盛りつける頃にはエミリロットの炒飯も完成していた。
「それじゃ、みんなでいただきましょう。美味しく食べるまでがお仕事だから」
 そう言って三人で楽しい食事の時間。かまどで沸かしたお湯でお茶を入れ、憧れのパラパラ炒飯を口にし笑顔が広がる。
「うん、とっても美味しいわ!」
「この炎、消えてしまうのがもったいないくらいですが……」
「そうだね、この火力は惜しいけど……ボクたちの料理で浄化されるなら、それもいいかなって思えるよ」
 二人の凄腕料理人によって作られた炒飯は、胃袋を満たし、そしてかまどの炎を浄化する大役を果たしたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

佐伯・晶
経緯とか理屈はどうあれ
美味しく食事をすればいいならやりようはあるね

折角だから中華鍋を使って
炒飯を作ってみようか
火力がある方がぱらっとしてて
美味しくなるらしいし

と言ってもそんなに料理に詳しい訳でもないから
凝った事はできないんだけど

パックご飯と卵とベーコンとネギで手早く作っていこう
塩コショウで味付けすれば
派手に焦がしでもしない限り美味しく食べられると思うよ

作り終わったら早速頂くとしようか
出たとこ勝負で作ったけど
そこそこ上手くいったかな

一息ついたら次は焼きそばを作ってみよう

炭水化物だらけですの

良いんだよ、どうせ食べた分は体を動かす事になるんだし

エリシャさんを見かけたら
お勧めの具材とか聞いてみようかな



●炭水化物は裏切らない
「経緯とか理屈はどうあれ、美味しく食事をすればいいならやりようはあるね」
 殲神封神大戦も佳境に差し掛かり、仙界を奥へと進んでいけば、辿り着いたのは、封神武侠界における人類の祖とされる神――三皇『女媧』の祠。
 そこで原初の炎のように燃え盛る、消えることのないという炎でできたかまどを見つめ、佐伯・晶(邪神(仮)・f19507)は頷いた。
「あら、今度はお料理ですの?」
 訳あって晶に融合している邪神の分霊がユーベルコードによって姿を現した姿は、晶と同じ顔の愛らしい少女。
「ここでお料理作るより、敵を殴った方が早いと思いますの」
「そういうわけにもいかないんだよ。ここの炎を浄化することも先に進むためには必要なんだ」
「お月見やお花見が必要だったと思えば、確かにお料理も同じかもしれませんの」
 晶だっていろいろ思うところはある。あるけれど、今までの戦いにおいてもそうだったのだから、細かいことを気にしている場合ではない。
「さて、それでこのかまどを使って何を料理するかだけど……」
 燃え盛る炎は超火力。これを活かさない手はない。
「折角だから中華鍋を使って炒飯を作ってみようか」
「王道、ですわね」
「火力がある方がぱらっとしてて美味しくなるらしいし」
 らしい、ということからわかるように、晶はそこまで料理に詳しいわけではない。けれど炒飯くらいなら凝ったものでなければ作ることも出来る。
 晶は持ち込んだパックご飯に卵やベーコン、ネギを取り出し、必要な食材を切っていく。
「これを温めるのを忘れてますの」
「パックご飯はそのままでいいんだよ。このまま溶いた卵と合わせておいて……」
 そうして油を入れた中華鍋に投入。じゅっといい音を立てる卵とご飯をほぐしながら炒めていく。
「卵が米粒にコーティングされて、炊き立てご飯よりパラパラになるそうだよ」
 そして具材も入れて、塩コショウで味付けし、手早く炒めて仕上げていく。
「ほんとにパラパラですの」
「出たとこ勝負で作ったけど、そこそこ上手くいったかな」
 強い火力のおかげで水分が飛んでパラパラながらしっとりとした炒飯を美味しくいただくと、晶はさて、ともう一度かまどを見つめる。無数にあるかまどを浄化させるにはもう少し料理した方がいいだろうか。
「次は焼きそばを作ってみよう」
「……炭水化物だらけですの」
 ぼそっと囁かれる邪神のツッコミ。
「良いんだよ、どうせ食べた分は体を動かす事になるんだし」
 栄養をしっかりとってこの先を進んでいかなければならない。あと待ち受けているのは、強敵ばかりだろう。
「晶もお料理頑張ってくれてありがとう。炒飯上手に出来たの見てたわよ」
 焼きそばを作る準備を始めた晶へと、猟兵たちの手伝いをしていたエリシャが声をかける。
「あ、エリシャさん。料理は、得意ってわけでもないんだけどね」
「そうですの。晶は栄養とか考えてないんですの」
「美味しくてお腹にたまればいいのよ!」
 まずはそれからよね、とエリシャは微笑んで。
「次は焼きそばを作ろうと思うんだけど、エリシャさんのお勧めの具材とかあるかな?」
「そうね……中華風にするなら、豚肉にニラや海老とか? オイスターソースで炒めるの。良かったら持ってくるわよ」
 そう言って必要な食材を晶に届け、エリシャは頑張ってねと去っていった。
「さ、早く作って体を動かすといいんですの」
「……なんだかんだ食べる気満々じゃないか……」
 じっと食材を見つめ、空の皿を持って急かすように言ってくる邪神にため息をつきつつ、晶は中華風焼きそばを仕上げていく。
 栄養がどうとかうるさい邪神に、目玉焼きを乗せるサービス付きで。
「炭水化物ばかりも悪くないですの」
 美味しそうに食べる邪神の姿を見ながら、晶も出来上がった焼きそばをぱくり。
 邪神の心も、ちょっとくらいこのかまどの炎と一緒に浄化されないかな、と思いながら、出来上がった焼きそばに舌鼓を打つのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

藤崎・美雪
他者絡みアドリブ大歓迎
指定UCは演出

こりゃまた凄まじい火力のかまどだな
中華料理を作るには最適じゃないか…ってここ中華世界か

山中のログハウスでは大火力が必要な料理はできないしな
折角の機会、存分に腕を振るわせてもらおう
…というわけでエリシャさん、一緒にどうだ?

中華料理は大火力で短時間加熱する料理が多いと聞く
大火力を生かせてなおかつ作りやすい料理は…チャーハンか

油を馴染ませた鍋にとき卵を流しいれ
さっと加熱したらご飯投入
ほぐした後に角切りチャーシューと小口切りにしたねぎを入れ
最後に調味料と千切ったレタスを加えて一気に炒めたら…完成だ
ついでにさっとスープも作ろう

…うむ
大火力で一気に作ると、やはり格別


リュート・アコルト
連携アドリブ大歓迎

料理か
俺は魔獣の解体は得意だけどよ
あんまり料理できねえんだよな
じっちゃも料理はできねえし
スープとパンくれえか

だからエリシャ
教えてくれよ!
クロに旨い飯を食わせてやりてえんだ

作るのは八宝菜
教わりながら野菜を切るけど割と雑
エリシャは上手いな
下拵えかあ
めんどくせえことすんだな
渋りながらも色々小細工
何の意味があんだこれ
片栗粉?へえそんなの入れるんだな
メモ取りながら作ってくぜ

できたら皆で食おうぜ!
クロと一緒に八宝菜ぱくり
うめえ!なんだこれ!
似たようなのは作ったことあるけどよ
味が全然違うんだな
これが下拵えの効果なんだな
初めて知ったぜ

他の猟兵が作った料理も食ってみてえ
楽しい時間を過ごしたいな



●手間暇と愛情をこめて
「こりゃまた凄まじい火力のかまどだな……」
 三皇『女媧』の祠に満ちる消えない炎の魔力。そこにいくつも存在する天地開闢の炎のごとき凄まじい火力の「炎のかまど」。その火力に、思わず唸る藤崎・美雪(癒しの歌を奏でる歌姫・f06504)だった。
「だが、この火力……中華料理を作るには最適じゃないか……ってここ中華世界か」
 おあつらえ向きのシチュエーションも、戦争中にも関わらず、愛を語ったり料理したりと何でもありなこの状況をいちいちツッコんでいてはこちらが疲れてしまう。
 それに料理と言えば美雪の得意分野だ。UDCアースで喫茶店を営む美雪だが、山中のログハウスでは大火力が必要な料理はなかなかできない。
「折角の機会、存分に腕を振るわせてもらおう」
「まあ、美雪が来てくれたらすごく頼りになるわ。じゃんじゃん美味しい料理を作ってこの炎を浄化しちゃいましょ!」
 美雪の姿を見つけたエリシャが頼もしそうに笑顔を浮かべる。何しろ、あの1000匹のライトニングタイガーを共に料理した仲なのだ。美味しかったが大変だった日々が走馬灯のように脳裏を駆け巡る。
「ああ、料理なら力になれそうだ。……というわけでエリシャさん、一緒にどうだ?」
「ふふ、もちろんよ! あ、それから……リュート!」
 エリシャは炎のかまどを見つめながら、その火力に「すげえ!」を連発しているリュート・アコルト(竜騎士・f34116)へと声をかける。せっかくならリュートも一緒にどうかと思ったのだ。
「あ、エリシャに美雪。料理上手がそろってるじゃねえか!」
 ちょうどいい、とばかりに二人の前に走って来たリュートは空色の瞳を輝かせると、二人を見上げた。
「二人とも、俺に料理を教えてくれ! クロに旨い飯を食わせてやりてえんだ」
 ブルーアルカディアでは魔獣を解体し、食料にしていたリュートだが、解体は得意でも料理もそうというわけではないようだ。
「意外だな。魔獣料理とか得意なのかと思っていたが」
「俺はあんまり料理できねえんだよな。じっちゃも料理はできねえから教えてもらえなかったし。できるといえば、スープとパンくれえか」
「そうなのね。それじゃあ一緒に練習しましょ。クロノスのためってのが泣かせるじゃない」
 相棒である黒竜のクロノスが嬉しそうにリュートの周りを飛び回る。クロノスも主人に似たのか、なかなかの食いしん坊のようだ。
「それじゃあ何を作る?」
「ふむ、せっかくの中華世界。中華料理は大火力で短時間加熱する料理が多いと聞く。大火力を生かせてなおかつ作りやすい料理は……チャーハンか」
「中華の王道よね!」
 作ること自体は難しくない炒飯だが、なかなか奥が深くもある。大火力を存分に活用した炒飯はさぞ美味しいだろう。
「リュートはどうする? ちょっと手間がかかっても基礎が学べるようなのがいいかもしれないわね」
「んっと、じゃああれだな。八宝菜! いろいろ入ってて美味しくて栄養もありそうだしな」
「ふふ、それならあたしも修行してきたから任せて! みんなで美味しい中華を作りましょう!」
 そしてまずは材料を用意し切っていくところから。
「リュートさん、包丁の持ち方はこうだ。できるだけ同じ大きさに切っていくと見栄えもいいし火の通りも均一になる」
「こ、こうか……」
 美雪が炒飯用のネギやチャーシューを切って見本を見せるが、慣れないリュートの手は覚束ない。
「最初はゆっくりでいいのよ。ひとつひとつ丁寧にね」
 白菜を切るのを手伝いながらエリシャがにっこりと微笑む。
「エリシャは上手いな」
 性格が出たのか、割に大雑把な感じで人参を切っていくリュート。その次に待っているイカに格子状の切り目を入れる作業や、エビの背ワタ取りという細かい作業にちょっとうんざりした顔をした。
「下拵えっていうのか。めんどくせえことすんだな」
「この手間暇を惜しむと残念な仕上がりになってしまうのも事実なんだ」
「そうなのか? 何の意味があんだこれ」
「エビの背ワタなら、ここに砂が入ってたりするのよ。食べる時じゃりってしたら嫌でしょ?」
「……確かにそうか」
 全ては美味しく食べてもらうため、とエリシャが料理の愛情の大切さを伝えれば、リュートも真面目にメモを取りつつ、八宝菜を作っていく。
「この白い粉は?」
「片栗粉だな。水と溶いて最後にとろみをつけるんだ」
「片栗粉? へえそんなの入れるんだな」
 そうして八宝菜づくりの下拵えが終わる頃、美雪は油を馴染ませた中華鍋をかまどの火にかける。
「まずは溶き卵だな」
 鍋に流しいれた溶き卵をさっと加熱すればすぐにご飯を投入する。中華調理はスピード勝負。ある程度ほぐれたところで、角切りチャーシューと小口切りにしたねぎを加え、さらに強火で鍋を振りつつ炒めると、調味料とちぎっておいたレタスを投入し最後の仕上げとばかりに強火力で一気に水分を飛ばし炒めていく。
「美雪、さすがだぜ!」
 細腕で振るうには中華鍋はやや重いが、短時間なら少しは頑張れるというもの。
「よし、あとはスープも作っておこう。リュートさんの八宝菜も楽しみだな」
「任せろ!」
 美雪の美技を目の前で見たリュートは、気合を入れて中華鍋に具材を投入。まずは下味をつけておいた豚肉とエビ、イカにさっと火を通す。
 それを取り出し、しっかり鍋を綺麗にしてから新しい油を加え、白菜や人参、しいたけ、ネギといった野菜を炒めていく。
「火力がすげえから火が通るのも早いんだな!」
 タイミングを逃さず、先ほどの豚肉などを戻し、さらにうずらの卵を加え、調味料で味をつけていく。
「ここでさっきの水溶き片栗粉よ」
 最後にとろみをつけ、ごま油を回しかければなんとも食欲をそそるいい香り。
「クロ、できたぜ!」
 完成した炒飯にスープ、八宝菜をテーブルに運んで早速頂く三人。
「……うむ、大火力で一気に作ると、やはり格別」
「ほんとにパラパラになるのよね。この火力、家でも出せるといいんだけど」
 美雪の王道炒飯のパラパラご飯に感動している横で、リュートもまた驚きの声を上げる。
「うめえ! なんだこれ!」
 自分で作った八宝菜を口にして、あまりの衝撃に固まる。クロノスも一緒に食べては同じように衝撃を受けている様子。
「とっても上手に出来たわよね。うん、美味しい!」
「似たようなのは作ったことあるけどよ、味が全然違うんだな」
「それこそが手間暇をかけた下拵えの成果だな」
「なるほど、これが下拵えの効果か。初めて知ったぜ……」
 すげえんだなと呟いて。はっと何かに気づいたように顔を上げるリュート。
「そうか。じっちゃとの修行と同じで、楽してちゃいけないんだな。わかったぜ!」
「リュートは食べるのが好きなら、きっと作るのも上手くなるはずよ」
「そうだな。興味を持つことが第一歩だからな」
「おう、食べるのなら任せてくれ! 今日もいっぱい食べるぜ! な、クロ!」
 嬉しそうにきゅ! と鳴くクロノス。無邪気な食欲魔人コンビは、それは美味しそうに料理を平らげていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

木元・杏
まつりん(祭莉・f16554)と

手には、お鍋(中華鍋)、点心せいろ
そして、まつりん(こくり
ならばやることはひとつ
美味しいを作り、まつりんと食す

火力おっけー
青梗菜にイカ、豚を炒めとろっと仕上げ
こちらは北京ダックを焼き
豆腐とミンチで麻婆豆腐
卵はたまこ(飼い鶏)のたまごを使い、天津飯!

あと…UC
秘蔵のお肉をじゅうと焼き、揚げ、周囲の皆にも振る舞おう
んふ、最後はデザートの定番、杏仁豆腐

さ、まつりん
妹愛とたまこ愛(←卵)がこもったお料理、召し上がれ?

ん…やはり火力があると野菜はしゃりしゃり
お肉も旨見が全て逃げ出さず、美味

…ね、まつりん
美味しいと戦争が同等に存在するって
控えめに言って、サイコー(幸せな顔)


木元・祭莉
アンちゃん(f16565)と!

さんこう、じょか?(古典な漢字は読める子、寺子屋通い)
お母さんな神様かな。母ちゃんより強そうだね!

ねぐらにかまどだって。アンちゃん、何作る?
やっぱ中華かー。じゃあおいらは、ごはんだけ炊いとくね!

火力は万全!
UDCにはじどうすいはんきっていうのがあったケド。
ウチ(サムエン)はかまどでゴハン炊くこと多いし、任せてー♪

よしよし、おこげできた!(ほかほか)
アンちゃん、おかずはおっけ?

愛の盛り合わせ、完成ー!
いっただっきマス!
……でもたまこのはいらない(ぽそ)

あ、エリシャ姉ちゃん。
今日はご案内ありがと。杏仁豆腐食べる?
ハイ、さくらんぼプレゼント!
ほら、双子だよー♪(にぱー)



●食欲と炎が燃え盛る
 晋の都である洛陽から始まったこの戦いも、数々の歴史の名所を通り、やがて南蛮門からいにしえの仙界「紫霄宫」へと至り、その先にあったのは三皇と称される神の塒。
「ここにいるはずだったのは、さんこう、じょか?」
 封神武侠界の漢字は、木元・祭莉(マイペースぶらざー・f16554)にとっても結構読むことができるのだ。サムライエンパイアで暮らし、寺子屋に通っている祭莉は、さらに人類の祖とされる女媧へと想像を巡らせた。
「お母さんな神様かな。母ちゃんより強そうだね!」
 同じく三皇と呼ばれる『神農』は、『兀突骨』と合体しオブリビオンとして蘇ったようだが、女媧はそうではないらしい。
「おかあさんより強い?」
 元気で明るくて、実は最強なんじゃないのかと思う自分たち双子の母のことを思い出し、木元・杏(焼肉処・杏・f16565)は中華鍋を手にしたままきょとんと首を傾げた。
「あ、アンちゃん準備万端だね!」
「ん、もちろん」
 ここは消えることのない炎でできたかまどが無数にある女媧の塒。この炎を浄化するには、料理を作って美味しくいただく必要があるという。
「ねぐらにかまどだって。これは家ってことだよね。母ちゃんや父ちゃん元気してるかなー?」
 ちょっぴり懐かしく両親のことを思い出しながら、妙に気合の入った様子の杏に祭莉は何を作るのかと問いかける。
「このかまどの火力は中華料理にぴったりなんだって」
 中華鍋や点心せいろを手ににっこりと微笑む杏。材料だって揃っているというし、食欲旺盛、食べ盛りの祭莉もいる。もはややることは決まっているのだ。
「たくさんの美味しいを作って、一緒に食べよ、まつりん」
「やっぱ中華かー。じゃあおいらは、ごはんだけ炊いとくね!」
 おかずは杏に任せ、祭莉はさっそくご飯を炊く準備を進める。
「UDCには、じどうすいはんきっていうのがあったケド……」
 お米をセットすれば火加減などの調整無用でご飯が炊ける便利なものもあることは知っている。けれどここにあるのはごうごうと炎を燃やすかまどだけ。
「ウチではかまどでゴハン炊くこと多いし、任せてー♪」
 双子が暮らすサムライエンパイアにも、こういったかまどはたくさんあって。だから祭莉は慣れた様子で白米を水で研ぎ、水の量を調整してかまどに釜をセットする。
「火力は万全!」
 しっかりと火の加減も確認しながら美味しいご飯が炊けるのを見守る祭莉。
 その頃杏は、白ご飯に合う中華おかずを料理すべく下拵えから始めていた。
 しゃきしゃきの青梗菜を一口大に切り、イカは網目状に切り込みを入れてから一口大に。麻婆豆腐用の豆腐を切っておき、すでに下拵え済みの北京ダック用のアヒルを準備。
「火力おっけー」
 青梗菜の炒め物は、イカや豚肉を入れ、しっかり食べ応えのあるものにして、強力な火力でさっと炒め、とろっと仕上げていく。
 そうして北京ダックを火力を存分に活かしてパリパリに焼き上げ、麻婆豆腐を仕上げ、点心をせいろで蒸し、どんどんと料理を完成させていく。
「ご飯炊けたよー。よしよし、おこげできた!」
「ん、まつりん、ありがと。ちょっとご飯もらえる?」
 二人が飼っているにわとり【たまこ】の今日生みたての新鮮卵を持ってきたので、それを天津飯にしようと白ご飯を祭莉からもらう。カニ身を入れ、とろとろの甘酢餡をかけた絶品天津飯の出来上がりだ。
「あとは……」
 お肉大好き杏の秘蔵のお肉を惜しみなく焼いたり揚げたりし、これは周囲の仲間にも振舞う。
 杏のユーベルコードは、この秘蔵のお肉を代償にすることで力を発揮するのだ。
「アンちゃん、おかずはおっけ?」
「あとはデザートだけ。定番の杏仁豆腐」
「わーい、デザート付きだ♪」
 そうして出来た料理をテーブルに運んでわくわくのお食事タイム。
「さ、まつりん。妹愛とたまこ愛がこもったお料理、召し上がれ?」
「愛の盛り合わせ、完成ー! いっただっきマス!」
 待ってましたと杏の作った料理とほかほか炊き立て白ご飯を口に運んで祭莉は幸せそうな笑顔。
「アンちゃんの料理最高! ……でもたまこのはいらない」
 たまこ愛の込められた卵を使った天津飯は美味しい。美味しいのだが、時折唸るあの鋭いくちばしのことを思い出すと、その愛は遠慮したいと思うのだ。
「ん……やはり火力があると野菜はしゃりしゃり」
 一気に火を通すので野菜がしゃきしゃきした歯ごたえを残したまま美味しく仕上がっていて。
「お肉も美味しい……」
 旨味がしっかり閉じ込められ、お肉マイスターと呼べそうな杏の鋭い視点から見ても、それはとても美味しくて。
「……ね、まつりん」
 お肉を食べ、そうしておこげつきの白米を口に入れて幸福を噛みしめていた杏がぽつりと呟く。
「美味しいと戦争が同等に存在するって……控えめに言って、サイコー」
 だって美味しく食べてその上力になれるなんて最高で。これ以上ないってくらい至福な表情で杏はうっとりとするのだった。
「それはおいらもどーかん! あ、エリシャ姉ちゃん!」
 近くを通りかかったエリシャへと祭莉が声をかけ呼び止めて。
「あら、祭莉に杏。ふふ、美味しそうなものいっぱいね! たくさん食べてじゃんじゃんかまどを浄化しちゃいましょ!」
「ん、美味しいは正義」
 北京ダックを頬張り、杏はますます幸せそうで。
「今日はご案内ありがと。杏仁豆腐食べる?」
「まあ、いいの?」
「うん、杏ちゃんが作ったんだよ。ハイ、さくらんぼプレゼント! ほら、双子だよー♪」
 杏仁豆腐の上に乗った愛らしいさくらんぼ。仲良く寄り添う様はまるで目の前の二人のようで。
「まあ、可愛い。二人ともありがと!」
 にぱっと八重歯を覗かせ笑顔を見せる祭莉と、静かに微笑む杏。
 楽しく美味しい食事の時間はもう少し続くのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ルインク・クゼ
【境界妖怪組】
要火力やと、明石焼きを焼くのもええかもやけど……スイーツのレパートリーが余り無いから

出来て、たこ饅頭もどきか
大福玉くらいかなぁ

吉備ちゃんらのきびだんご作りに
付き合うんよ

あっ、エリシャちゃんからもスイーツ作り、参考になる話聞ければエエな

吉備ちゃんが作った生地を地粉で絡めて
霓虹ちゃんは、これでパフェ作るんか
凄いバズりそうな

あたしは、白餡と黒豆の甘露煮砕いて混ぜたんを中に入れたきびだんごをな
明石のたこ饅頭風に

……エリシャちゃんたこ饅頭気になるん?タコ型のカステラ生地に白餡と黒豆の甘露煮入れた明石名物なんやけど

……吉備ちゃん、きびだんごを油の中に?マジで?

[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]


小雉子・吉備
【境界妖怪組】
炎のかまどの火力を活用するなら
きびだんごだよねっ!それに+αで
生地を作ってからのお楽しみ

エリシャちゃんもとっておき
作ったら後でそのレシピ教えるよう

ザルに上げたもちきびを
炎のかまどの火力と鍋を使って水と塩入れて

ヘラでかき混ぜ続けてとろみが付いて
底が見えたら蓋をし少し煮詰め加熱して竈から外して十分蒸して

後は熱い内に地粉とクミン、タイム、タラゴンを混ぜて生地を作り各種に派生

霓虹ちゃんは相変わらず上手い

エリシャちゃんやルインクちゃんも
良い感じ

キビは作ったこれを油で揚げて
岡山の新名物、揚げきびだんご
もちもちクリーミーでヤミツキな逸品!

抹茶やきな粉や黒蜜かけかけ

[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]


蒼・霓虹
【境界妖怪組】
確かに、お団子の中できびだんごは炎のかまどを有効活用出来そうな気はしますね、あっ……エリシャさんもお手伝いお願いして良いですか?

後で皆と一緒に食べたくもありますし
その際も、エリシャさんも良ければ

吉備ちゃんが、鍋できびなごを煮詰めてるのを見ると、わたしが吉備ちゃんに
作り方を教えた事を思い出しますね

皆で料理を

お団子パフェは最近の流行りですが、きびだんごで作っても美味しいですからね

ルインクちゃんも、面白い事をしますね
あっ、わたしもエリシャさんのスイーツのレパートリーの広さはあると思いますし、色々参考になると思いますよ

あっ、吉備ちゃんアレをやるつもりですか。

[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]



●楽しいスイーツアレンジ
 三皇『女媧』の祠にある「消えることのない炎」によって凄まじい火力を有している「炎のかまど」。
 これを浄化するには、このかまどを使って料理をし、美味しく食べることだという。
「炎のかまどの火力を活用するなら、きびだんごだよねっ!」
 目の前でごうごうと燃える炎の火力に目を輝かせながら、小雉子・吉備(名も無き雉鶏精・f28322)は、自身も大好きで作るのが得意なきびだんごの名を一番に上げる。
「吉備ちゃんならそう言うと思いました。確かに、お団子の中できびだんごは炎のかまどを有効活用出来そうな気はしますね」
 吉備の恩師であり、料理を教えた蒼・霓虹(彩虹駆る日陰者の虹龍・f29441)もその意見には大いに賛成のようで。
 お団子といっても実に様々で。茹でるもの、蒸すもの、揚げるものといろいろな調理方法がある。吉備はその火力を十分に活かしてきびだんごを仕上げるようだ。
「うんっ、でもせっかくだからそこにアレンジを加えて。それは、生地を作ってからのお楽しみ!」
「きびだんごとそのアレンジかあ……要火力やと、明石焼きを焼くのもええかもやけど……スイーツのレパートリーが余り無いから」
 吉備の隣でこの超火力に合う料理を考えているルインク・クゼ(蛸蜘蛛のシーアクオン参號・f35911)の好物は明石焼き。もちろんそれも案の一つではあるけれど、せっかくならきびだんごと並ぶスイーツも作ってみたい。
「出来て、たこ饅頭もどきか、大福玉くらいかなぁ」
 ならばここはきびだんご作りを手伝って、いろいろとアレンジしてみるのも楽しそうだと思うのだった。
「吉備ちゃん、あたしも手伝うんよ」
「ルインクちゃん、ありがと! じゃあ早速……」
「あら、吉備たちは……ふふ、やっぱり吉備団子?」
 やってきた猟兵たちへと食材や道具の手配をしていたエリシャが吉備たちへと話しかける。
 吉備が大好きなことを知っているし、よく食べさせてくれるのですぐにぴんときたのだ。
「うん、そうだよエリシャちゃん! この火力を活用するんだっ!」
「あっ……エリシャさんもお手伝いお願いして良いですか?」
「みんなできびだんごとそれをアレンジしたもの作ろうって話になってるんよ」
 霓虹とルインクにもそう笑顔で誘われ、エリシャも楽しそうね、と頷いて。
「後でレシピも教えるからね!」
「出来たらゆっくりいただきながら、そんな話もしましょう」
 そうして四人のきびだんご作りが始まった。
「まずは、ザルに上げたもちきびを鍋に入れて……」
 大きな鍋に水と塩を加え、そうしてかまどの火にかける。強力な火力に焦げつかないようしっかりヘラでかき混ぜていく。
「だんだんとろみがついてくるんだよ」
 そうしてヘラで切り、やがて底が見えるくらいの粘度になれば蓋をしてもう少し煮詰める。頃合いを見計らいかまどから外した後は、十分蒸していく。
「吉備ちゃんが、鍋で煮詰めてるのを見ると、わたしが吉備ちゃんに作り方を教えた事を思い出しますね」
「まあ、霓虹は吉備団子作りの先生でもあるのね」
 いろいろな意味で教え子である吉備はそうだよ、と頷いて。
「あ、それから、熱いうちにこれを入れちゃって」
 蒸した生地にクミン、タイム、タラゴンといった香辛料やハーブを混ぜて、これが基本となる生地になり、いろいろなアレンジを施していく。
「エリシャちゃんは、どうするん?」
「そうね……フルーツを入れてみるのはどうかしら。この世界だと……桃とか」
「フルーツ大福みたいな感じやね。エエと思うよ」
 そうして各自それぞれのお団子を作っていく。
 霓虹はグラスにあんこやクリームを乗せてお団子パフェに仕上げていく。
「霓虹ちゃんは、これでパフェ作るんか……凄いバズりそうな」
「お団子パフェは最近の流行りですが、きびだんごで作っても美味しいですからね」
 確かに見栄えもいいですし、と微笑んで、きなこをまぶしたきびだんごを作って積んでいく。
「あたしは、白餡と黒豆の甘露煮砕いて混ぜたんを中に入れたきびだんごをな……明石のたこ饅頭風に」
 吉備が作った生地を地粉で絡め、ルインクはお世話になった久瀬家のある明石名物を再現してみる。
「ルインクのは面白そうね。たこ饅頭は初めて聞いたわ」
「……エリシャちゃん気になるん? たこ饅頭はタコ型のカステラ生地に白餡と黒豆の甘露煮入れた明石名物なんやけど、きびだんごで再現してみたから食べて感想きかしてほしいんよ」
「ええ、食べるのが楽しみだわ」
 そう言うエリシャはきびだんごの生地で桃を包んでいく。
「ルインクちゃんも、面白い事をしますね。エリシャさんの桃も楽しみですね」
「うんうん、霓虹ちゃんは相変わらず上手いよね。エリシャちゃんやルインクちゃんも良い感じだよ!」
 そう言いながら吉備はせっせとお団子を丸めていく。そうしてかまどにたっぷりの油が入った鍋をかける。
「あっ、吉備ちゃんアレをやるつもりですか」
 その準備で何かを察した霓虹はふふっと微笑んで。
「そうだよ~」
 そうして油で丸めたお団子を揚げていく。
「……吉備ちゃん、きびだんごを油の中に? マジで?」
 耳たぶみたいに柔らかい食感のきびだんごはそのままでも十分美味しいのに、それをからっと油で揚げるとは目から鱗だ。
「岡山の新名物、揚げきびだんごだよ。もちもちクリーミーでヤミツキな逸品!」
「岡山は明石のある兵庫のお隣さんやね。そんな新名物ができててんね」
 揚げたきびだんごに、抹茶やきな粉、黒蜜をかけて出来上がり。
「それにしてもかなりバリエーション豊富じゃない? 同じ生地からできたとは思えないくらい」
 それぞれの作ったきびだんごスイーツは、これだけあっても飽きがこないだろう。
「さ、いただきましょうか」
 霓虹がテーブルの上に出来上がったスイーツを運んでいき、お茶を入れる。
「揚げきびだんごはほんまびっくりしたんやけど、食べてみたら美味しいわあ」
「でしょでしょ? 気に入ってもらえたなら嬉しいよう!」
 外側はかりっとしているのに、中はもちもちで。確かにこれはやみつきになりそうだ。
「たこ饅頭風吉備団子も美味しいわ。白あんと黒豆がちょうどいい甘さで」
 エリシャは気になっていたたこ饅頭風きびだんごを食べ幸せそうにしている。
「ふふふ、本家の方もまた機会があったら食べてみてな」
「霓虹ちゃんのお団子パフェは安定の美味しさだよね!」
「エリシャさんのフルーツ入りも新鮮な感じで美味しいですよ」
 それぞれのきびだんごを堪能し、あとはレシピの交換や食べ物の話で盛り上がって。
 楽しい時間はもう少し続くのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シビラ・レーヴェンス
露(f19223)
エリシャの説明で『お腹が減ったわ』と露に見つめられた。
そういえばこの世界に来てから軽食ばかり摂取していたな。
間近で露に見つめられ何故か私が作ることに。
「…わかった。作るから待っていろ」

先ず食材を見て料理を決める。まあ和食はできないのだが。
…ふむ。色々あるな。チーズリゾットと野菜スープにする。
火力に気を付けないとな。手早くする。
リゾット。
ニンニクとスライスした玉ねぎを炒め次にベーコンを炒める。
炊き立ての飯を入れ炒め煮をし水分が少量になったらミルクを。
ミルクと共にチーズも入れてよく混ぜ器に盛る。
盛った後に粉チーズとパセリをふって完成。
野菜スープ。
白菜と人参とコーンにインゲンとベーコンを一口サイズに切る。
まず白菜を炒め次に人参とコーンとインゲンにベーコンを炒める。
軽く炒めたら水を入れ煮込みコンソメと塩胡椒で整え火を止める。
生姜の搾り汁をたっぷり混ぜてパセリをふって完成。

「…できたぞ。味付けは普段通りにした」
旨い?そうか…。
(スプーンを持ちながら視線を逸らしつつ静かに照れる子)


神坂・露
レーちゃん(f14377)
大変よ!エーちゃんの説明聞いてたらお腹が減ったわ!
「レーちゃん、お腹減ったわ! 減ったわ!!」
だって軽い食事しかしてこなかったの思いだして言う。
レーちゃんってば何時もの顔でつーんってしてる。
…むぅ。あたしの声を聞き流してる…。むうぅ…。
「…お腹が、空いたわ! 空いたわ!!」
今度は真正面から目と目を合わせて言ってみるわ。
…。
レーちゃんがご飯を作ってくれることになりました。
「わーい♪ ありがとーレーちゃん♥」

何時ものことだけどレーちゃんの手際は凄く綺麗。
材料とか火力が強い窯の火を少し見つめてたけど。
その後は流れるように作業してすぐに完成したわ。
わーい♪二品も作ってくれたのね。わーい♪

味付けは何時も気にしてないから問題ないわ。
二人分なんだけど二品とも少し量が多めみたいね。
特にリゾットは少し多めにしてくれてるみたい。
…まあ何時も大戦中って軽い食事しかしてないから…。
味は何時ものことだけど勿論美味しいわ。流石レーちゃん♪
和食が好きだけどレーちゃんが作る食事は一品ね!



●誉め言葉も調味料
 三皇『女媧』の祠。封神武侠界における人類の祖とされる神・女媧はオブリビオンとして蘇ってはいないが、ここには恐ろしい魔力が充満していた。
 まるで天地開闢の炎のごとき凄まじい火力の『炎のかまど』が無数に存在する場所。消えることのない炎でできたこのかまどを浄化する方法は――このかまどを使って料理をし、そしてそれらを美味しく食べることだという。
「この強力な火力を使ったらどんな美味しい料理ができるかしら? お魚を焼くだけでも美味しそうだし、かまど炊きのご飯なんて最高……それから、それから……!」
 神坂・露(親友まっしぐら仔犬娘・f19223)の脳裏に浮かぶのは、ホカホカと湯気の立つ温かい料理の数々。
「レーちゃん、レーちゃん、大変よ! エーちゃんの説明聞いてたらお腹が減ったわ!」
 露が一大事だと言うように、自身の服の裾を掴んで猛アピールしてきたので、シビラ・レーヴェンス(ちんちくりんダンピール・f14377)は、わずかに顔をしかめた。
「空腹なら好都合だな。料理をしっかりと食べるまでが仕事なのだから」
 エーちゃんというのは、この場で何をすべきか説明していたエリシャのことだろうと理解したシビラは、結構じゃないかとだけ言葉を返す。一体全体、何が大変なのかはよくわからないが。
「レーちゃん、お腹減ったわ! 減ったわ!!」
「それはもうさっき聞いたからわかっている」
「だって、戦争中でしょ。軽い食事しかしてこなかったの。あー、思い出したら余計お腹が減ったわ!」
「そうだな、すぐに動けるようにするには腹八分目がいいだろう」
「レーちゃん、お腹減ったわ! 減ったわ!!」
「……そこにかまども材料もある。自分で作ればいいだろう」
 噛み合わない会話。いや、シビラはいつものこととでも言うように、露の言葉を聞き流しているのだ。
「むうぅ……」
 露は考えた。シビラはこれだけ言ってもいつもの澄ました表情でつーんとしている。ここにこんなにお腹を空かせている親友がいるというのに。
 けれど露は知ってもいる。こちらの気持ちを諦めず真摯に伝えれば、必ずその気持ちが伝わると。
「……お腹が、空いたわ! 空いたわ!!」
 シビラの目の前に回り込み、真正面で目と目を合わせて訴えてみる。この月光のように清らかな瞳が訴える大いなる空腹をきっとシビラはわかってくれるはずだと信じて。
「……わかった。作るから待っていろ」
 もはや押しの強さに負けたのか、この問答を繰り返すことに疲れたのか、シビラは気がつけば頷いて承諾してしまっていたのだった。
「わーい♪ ありがとーレーちゃん♥」
 嬉しそうに露はぎゅっと抱きついて。やっぱり気持ちって伝わるのね、なんて思いながらわくわくとシビラの料理が出来上がるのを待つ。
「勢いで作ることになったが……さて何を作るか」
 炎のかまどは無数にあり、調理器具や食材もいろいろと揃っているようだ。
「……ふむ。色々あるな」
 野菜に果物、肉や魚。調味料なども豊富に揃っている。他のかまどで調理していた猟兵の一人が、炊き立ての白ご飯を分けてくれた。
「よし、ならばチーズリゾットと野菜スープにしよう」
 極寒の地出身のシビラらしい身体が温まるメニューだ。露が好きなのは和食らしいのだが、あいにくできないので、作りなれた料理にする。
「メニューは何かしら? 邪魔しないように見てるわね~」
 えへへ、と露が少し離れたところからシビラに手を振る。いつかのようにくっついて離れない状態では料理もままならないと思ったので、そこは安心するシビラだった。
 まずは野菜などを切って下準備をしていく。リゾットに使う玉葱やニンニクを慣れた手つきでスライス。野菜スープには白菜や人参、コーンにインゲンを用意した。彩りも鮮やかなそれを手早く切り、リゾットにもスープにも使うベーコンはメニューによって切り方を変えて。
「ふむ、なかなかの火力だな。焦げないように気をつけないとな」
 まずはリゾットから作ろうと、シビラはフライパンにバターを溶かし、先ほどのニンニクと玉ねぎを炒め、いい香りがしてきたところでベーコンを炒めていく。次に先程炊き上がったという猟兵からもらった白ご飯とそれがかぶるくらいの水を投入し、炒め煮をしていく。水分が少なくなったところでさらに味の決め手となるミルクとチーズを入れしっかりと混ぜる。
(「何時ものことだけどレーちゃんの手際は凄く綺麗」)
 シビラの流れるような作業を見ていた露はうっとりとする。
 一番初めに材料を確認し、かまどの火の様子を見ていたが、その後はほとんど動きを止めることなく、料理番組でも見ているかのような流れる動き。
 チーズリゾットも器に盛りつけると、さらに粉チーズとパセリを振って完成だ。
(「あら、でももう一品あるみたいね」)
 同時進行で別の鍋で野菜スープを作っていたのだ。白菜を炒めたあと、人参とコーンにインゲン、ベーコンを炒め、水を入れてすでにぐつぐつと煮込まれている。
 コンソメと塩胡椒で味付けすると、シビラは一口味を見る。いい塩梅だったので、かまどから鍋を降ろし、そこへ生姜のしぼり汁をたっぷり混ぜ、最後にパセリを振って完成だ。
「……できたぞ。味付けは普段通りにした」
 器に盛られたチーズリゾットと野菜スープをテーブルに運べば、露の手にはすでにスプーンが握られていて。
「わーい♪ 二品も作ってくれたのね。わーい♪」
 お腹を減らした露が手を挙げて喜びを露わにする。
「味付けは何時も気にしてないから問題ないわ」
 それより、と露が気になったのはその量だ。露とシビラが食べる二人分が用意されているのだが、二品とも少し量が多く感じるのだった。
「リゾット、多めにしてくれたの?」
「……ものすごく空腹なのだろう?」
「うん♪ レーちゃん、優しい~。……何時も大戦中って軽い食事しかしてないから……」
 そんなシビラの心遣いもさることながら、やはり味も美味しくて。
「えへへ、味は何時ものことだけど、勿論美味しいわ。流石レーちゃん♪」
「旨い? そうか……」
 真っ直ぐな称賛にスプーンを持ったシビラは視線をさまよわせた。ほんのりとだが、頬が朱に染まって、静かに照れている様子。
「こんなに手際よく美味しく作れちゃうんだもの。才能よね!」
 幸せそうに食べる露を前に、シビラも野菜スープを一口。見た目も味も我ながらなかなか悪くないと思うのだった。
「この世界では中華が一般的なのよね。あたしは和食が好きだけど……そういうのを越えてレーちゃんが作る食事は天下一品ね!」
 これ以上ない賛辞に、さらにシビラは視線をさまよわせ、チーズリゾットを口に運んで誤魔化す。
 次にお腹が空いたと露に言われたら、なんだかほいほいと作ってしまいそうな気がして、複雑な思いを抱くのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年01月31日


挿絵イラスト