殲神封神大戦⑮〜収穫の時来たれり
●仙界・三皇神農の塒
「ほほう、今の世はこうなっておるか……」
広大な祠の内部、大量の巨大食肉植物が生え狂い蠢き回る大地に『神農兀突骨(しんのうごつとつこつ)』は平然と立って、周囲の全てを見聞きするように観察していた。
「人の世よ、美しくあれ、光あれ。輝かしき未来を収穫するは、農耕を司る我『神農(しんのう)』の、何事にも換え難き喜びである」
興味深く育った世界を収穫することに喜びを感じ、神農は植物の根のような身体を笑うように揺らす。
「カタストロフによる収穫は拙速に思えるが……。この神農、フォーミュラの決定には逆らわぬ。それに猟兵とやらは、異界においてザンギャバス氏を退け、ワーム氏を滅ぼしたとか。つまり、彼らは今の我より強いという事」
一体どのような戦いをするのだろうかと、神農は猟兵の強さを想像する。すると下半身の南蛮の魔獣『兀突骨(ごつとつこつ)』がぶるりと震えた。
「兀突骨よ、強者に悦ぶ汝の武者震い、我にも伝わっておる。全力を以て相対し、出来得る限りの収穫を、骸の海に持ち帰ろうぞ」
堂々と戦い勝利して世界を収穫せんと、神農兀突骨はいくさを前に心昂らせた。
●グリモアベース
「封神武侠界の農耕と医療の祖とされる神、三皇『神農』の祠へ道が繋がった」
バルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)が次なる戦場である祠を地図で指し示す。
「そこには南蛮の魔獣『兀突骨』と合体し『神農兀突骨』となって蘇った神農が諸君を待ち構えている。神農兀突骨はカタストロフに加担し世界を収穫するつもりのようだ」
このままでは世界の未来が奪われてしまう。何としても阻止せねばならない。
「祠内部は広々とした場所となっているようだ。神農兀突骨の神威によって大量の「巨大食肉植物」によって埋め尽くされ、非常に不安定な足場となっている。戦いの際には注意が必要だ」
敵は魔獣の下半身が対応して安定して戦えるが、こちらにとっては足場が悪い場所での不利な戦いとなる。
「神農兀突骨は二つの意識を持っているようだが、主導権は上半身の神農にあるようだ。神農は猟兵の戦闘方法に興味がある為、まずは諸君の攻撃を見てから反撃してくるようだ」
他の強敵とは違い先制攻撃でこちらを潰そうとせず、後手に回って猟兵の動きを観察するのだという。
「だが決して甘い敵ではない。その手にした必殺剣「ユグドラシルブレイド」は、触れた者を一撃で倒す力を持っている。恐るべき力を持っているが故の余裕とも言える」
必殺剣の名の通り、その刃に触れてしまえば圧倒的な力に成す術もなく倒されてしまうのだ。
「神と云うだけあってとんでもない能力の剣だ。だがその余裕こそが付け入る隙となる。諸君が先制してユグドラシルブレイドに対処できれば勝利を掴めるはずだ」
恐るべき必殺剣を持つ相手でも、決して倒せない相手ではないはずだ。
「元より武器は正しく使えば相手を一撃で仕留められるものだ。どれほど強大な武器を持っていようともそれを上手く使わせなければ勝機はある」
歴戦の猟兵達ならばそれが出来ると信じ、バルモアが戦場となる祠へとゲートを開いた。
「世界を収穫などさせる訳にはいかん。必殺剣を打ち破り神農兀突骨を骸の海に送り返せ!」
天木一
こんにちは天木一です。
神農と兀突骨が2身合体した神農兀突骨との戦いとなります!
このシナリオは、1章だけで完結する戦争シナリオとなります。
強敵であるやや難易度の高いシナリオとなっております。
神農兀突骨は猟兵の攻撃を観察してから反撃するので、必ず猟兵が先制できます。
ユグドラシルブレイドの一撃を受けると戦闘不能になります。
必殺剣ユグドラシルブレイドに対処すると、プレイングボーナスを得られます。
複数人で参加する方は最初にグループ名などをご記入ください。
プレイングの締め切り日などは決まり次第マスターページかタグにて。
強力無比な必殺剣を破り、世界の収穫を止めましょう!
第1章 ボス戦
『『神農兀突骨』ユグドラシルブレイド態』
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POW : 三皇神農・変幻自在剣
【変形させた必殺剣「ユグドラシルブレイド」】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : 三皇神農・無限複製剣
自身が装備する【必殺剣「ユグドラシルブレイド」】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ : 三皇神農・絶対制御剣
【必殺剣「ユグドラシルブレイド」】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に生え狂う巨大食肉植物を剣と融合し】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
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エル・クーゴー
●SPD
躯体番号L-95、目標戦域に現着
これより、敵性の完全沈黙まで――ワイルドハントを開始します
・【万象改竄:電脳天球儀(ハッキング)】発動
・電脳魔術を以って敵へ強力に無線干渉、敵のスペックを網羅し、敵の攻撃時挙動に先読みを掛ける(情報収集+瞬間思考力)
・敵の概念レベルでハックしつつ、念力系統にジャミングを混入(暗号作成)
・無限複製剣の操縦精度を掻き乱す目論見
・得られた敵スペックや挙動に関する情報を仲間へ発信しつつ、バトルスーツより飛行用バーニアを展開、アームドフォートより搭載火器を引き撃ちしながら無限複製剣の制空権より退避(空中機動+推力移動)
・致命打よりも「次に繋げる」ことを見込んだ戦法
楠葉・狐徹
●SPD
「こいつの殺し方はまだ見えない…つまり強敵ってわけか!」
まずは鉄壊とエクスカリバールを二刀流で持ち、【怪力】と【2回攻撃】で先制攻撃
「武器が2つならいけると思ったが…さすがにそこまで甘くねぇか!」
防がれたり、避けられたりしたら守りを固め、無限複製剣を前述した武器を使い、【ジャストガード】や【カウンター】、【見切り】を駆使して複製された剣を防いだり、躱したりして再度接近。両手の武器で攻撃すると見せかけて2つの武器を捨て浄玻璃刀に持ち替え、殺戮の刀身を使用。射程と威力を3倍にした【鎧無視攻撃】で敵を貫かんばかりの一撃を繰り出す
「すげえ剣を持ってるようだが…そいつの力を過信してたようだな。」
ルクレツィア・アストリュード
【アドリブ連携歓迎】
一撃必殺の剣。
『答え』を示す為、負けられない。
敵は神。なら、この技こそが相応しい。
「神殺樹刃」。
疾走を開始すると同時、ユグドラシルブレイドが複製され放たれる。
【瞬間思考力】の限りを以て、展開される剣とその動きを【見切り】、可能な限り速度を殺さぬよう回避してゆく。
掠っただけでもやられるから、出来る限りの余裕を持って回避行動を取る。
神農の側面を駆け抜けざまに斬撃を加え、すぐさま範囲から離脱。これを繰り返し、最後は急所っぽい処へ体当たり気味に斬撃を浴びせにゆく。
「ボクの剣は、神さえも斬り得る。それが『答え』だから」
シズホ・トヒソズマ
油断なしの必殺剣とかしんどい敵ですが
未来を収穫させません
からくり人形は◆早業で◆操縦
まずはライダを飛行形態にし◆騎乗して足場確保
次に王劾の力で炎獣を最大数召喚
そしてUC発動
フルスロットルの力を使用
炎を纏ったチェーンソー1100本を空中に展開
複製剣は炎獣の◆焼却や炎チェーンソーで迎撃
炎やチェーンソーなら植物の要素が強いあの剣には強い筈
駄目でも爆発させて軌道を逸らし直撃を避けます
ライダを操縦テクで巧みに動かし当たりそうなのは回避
敵本体に近づいたらクロノの遅延竜巻を放ち敵の速度を落とす
更にシュヴェラの重力光線をユグブレや腕に当てて重力を倍化
徹底的に敵の動きを鈍らせ
ユグブレを振る前に王劾で切り裂きます
●必殺剣に挑む
「躯体番号L-95、目標戦域に現着」
巨大食肉植物の蠢く不気味な戦場へとエル・クーゴー(躯体番号L-95・f04770)が入り込む。そして標的である『神農兀突骨』の姿を発見した。
「来たか猟兵よ。汝の力、存分に見せるがよい」
神農兀突骨はあらゆるものを打倒する剣『ユグドラシルブレイド』を携え、じっと様子を見ていた。
「これより、敵性の完全沈黙まで――ワイルドハントを開始します」
敵が動かないのを確認し、エルは先手を取ってユーベルコード『万象改竄:電脳天球儀(ニューロスフィア)』を発動する。
電脳魔術を以って敵へ強力な無線干渉を行い、ハッキングによって敵のスペックを網羅し、敵の行動パターンからあらゆるデータを読み取っていく。
「……これは我の内を探っておるのか。面白い。我を見通すことができるか試してみよ」
愉快そうに神農兀突骨は手にしたユグドラシルブレイドを掲げる。するとユグドラシルブレイドが無数に増えて宙に浮かび上がった。
「ジャミング開始――」
エルは念力系統にジャミングを掛けて余計なデータを混入させる。すると浮かぶ剣の中で方向が意思統一ができないように、切っ先を誰も居ない方向に向ける剣が現れる。
「ほう。神農たる我に干渉し力を乱すか、それほどの強さならば是非とも収穫したい」
感心する神農兀突骨は思い通りに動かぬ剣を諦め、数を減らして複製剣を射出した。
「情報を受け取ってください」
【L95式バトルスーツ】の飛行用バーニアを用いて上空に回避行動を取りながら、エルは仲間に得た情報を発信する。
「私が単独で倒せるなど思ってはいません。「次に繋げる」ことで神をも倒す道を切り拓きます」
エルは後退しながら【L95式アームドフォート】で反撃し、弾幕を張りながら距離を取って迫る複製剣から退避する。
「なるほど。情報収取の役割というわけか……ならば我が力をもっと味わってみるがいい」
しかし複製といえでもユグドラシルブレイドの力を継ぐ刃は、砲弾を易々と切り裂いた。
「必殺剣の切れ味を見よ」
そのまま複製剣は勢いを衰えずにエルを追う。
「少しでも注意を引き付けます」
エルはその圧倒的な剣の力を分散させようと、全力で飛び一部の複製剣を連れて逃げ回った。
「こいつの殺し方はまだ見えない……つまり強敵ってわけか!」
楠葉・狐徹(表裏一体の刃・f17109)は如何にして殺すかを見抜こうとしたが、相手を殺す姿を想像できずにまるで大きな山に立ち向かっているような感覚を覚えた。
「ならその鉄壁を打ち崩してやる!」
【鉄壊】と【エクスカリバール】の二刀流で間合いに踏み込み連撃を叩き込む。
「正面から我に挑むとは、勇敢な戦士のようだ」
その攻撃を見極めるように神農兀突骨は躱し、または剣で受け止めた。
「武器が2つならいけると思ったが……さすがにそこまで甘くねぇか!」
狐徹は後ろに飛び退き剣の間合いを外す。すると周囲に浮かんでいた複製剣の切っ先が狐徹へと向けられた。
「なかなか腕は立つようだが、それだけでは我には届かぬ。これ以上見せるべきものがないならば収穫してくれよう」
複製剣が一斉に飛び出し、矢のように襲い掛かる。それをエルから得た情報も加え、軌道を読んで弾く。一瞬でも間違えば戦闘不能になる猛攻をぎりぎりで凌ぎ再度間合いを詰めた。
「その攻撃なら何度しようとも我には通じぬ」
それを容易く捌こうと神農兀突骨が剣を構える。
「同じ攻撃をするなんて誰も言ってねぇ!」
狐徹は両手の武器を捨て、水晶のような刃を持つ妖刀【浄玻璃刀】に持ち替えるとユーベルコード『殺戮の刀身』を使い、威力を増した鋭い一刀が横一閃に放たれる。刃が敵の腹を切り裂き、鎧を切断して内部の根のような体に刀傷を深々と刻んだ。
「すげえ剣を持ってるようだが……そいつの力を過信してたようだな」
さらに狐徹は返す刀で斬り捨てようとするが、目にはまだ殺し方が見えていなかった――。
(何か、やばい!)
ぞくりと悪寒が走り嫌な予感に突き動かされるように飛び退く。すると傷など気にせずに神農兀突骨がユグドラシルブレイドを振り下ろした。その斬撃は巨大食肉植物を真っ二つに断ち、続けて迸る衝撃波が狐徹を吹き飛ばした。
「我を傷つけるとは、猟兵とやらは想像以上の力を持っているようだ」
腹の傷を新しい根が覆い、神農兀突骨は止めを刺して収穫しようと狐徹に歩み寄る。
「一撃必殺の剣。『答え』を示す為、負けられない」
ただ剣で『全て』を斬ることを求めた狂気によって生まれたルクレツィア・アストリュード(終極フラガラッハ・f30398)は、あらゆるものを倒すという必殺剣を前に己の存在意義を懸けて戦いを挑む。
「次の相手は汝か」
神農兀突骨が標的を変え、試すような視線を向けた。
「敵は神。なら、この技こそが相応しい」
正面に割り込むように立ち、無表情に身の丈もある片刃反身の剣【The Answerer】を構える。
「神殺樹刃」
そしてユーベルコード『神殺樹刃(ミストルテイン)』を使い、疾走して間合いを詰めるとキャバリアの装甲すら断つ剛剣を放った。
敵の側面を駆け抜けながらの一撃が左胴を薙ぎ、背後に回ると反転し再度の疾駆と共に背中を斬りつけていく。
「ボクの剣は、神さえも斬り得る。それが『答え』だから」
超高速機動による連撃がさらに右腕を切り裂き、最後の一撃が首を狙う。
「見事な剣技。神たる我を断ち切らんとする裂帛の気合――いいや、執念を感じる。これほどに今の剣術は研ぎ澄まされているのか」
だが止めに放った体当たりするような勢いの一撃は、ユグドラシルブレイドによって止められた。押し切ろうとしても神農兀突骨の体は根が生えたようにビクともしない。
「我であっても今の一撃を受ければ危なかっただろう。人の身でありながらそこまで磨き上げた技を誇るがいい」
神農兀突骨が剣を振り抜くと、ルクレツィアの体が押し戻される。そして間合いが開いたところに浮かぶ複製剣が飛んで襲い掛かった。
「まだ誇る訳にはいかない。『答え』を示さなくてはこの剣は完成しない」
ルクレツィアは攻撃をエルから送られた情報を元に躱しながら、前進して斬り掛かる。そこにはただ敵を「斬る」という一念だけがあった。
「宝貝でもなくただの剣で神の命の刃を届かせるか。恐るべき執念よ」
喰らえば死を免れぬと予感した神農兀突骨はユグドラシルブレイドで受け、下半身の獣の尾が薙ぎ払われてルクレツィアを弾き飛ばした。
「油断なしの必殺剣とかしんどい敵ですが、未来を収穫させません」
シズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)は世界の未来を守ろうと、ボディであるからくり人形を操り敵の前に立ち塞がる。
「次は汝か。良かろう。その技を見せてみるがいい」
神農兀突骨がユグドラシルブレイドを構え、猟兵の動きを観察する。
「足場が悪いですね」
蠢く足場を気にして【騎乗機械変形人形『ライダ』】を飛行形態にして騎乗し、【炎獣牙剣『王劾』】を掲げてマグマの刀身より無数の炎獣を呼び出す。
「ほう、数で挑むつもりか」
それを見ても全く余裕を崩さず、神農兀突骨は力の程を測っていた。
「まだです」
さらにユーベルコード『幻影装身(アームドオブリビオン・ミラージュ)』を発動し、フルスロットルの幻影を呼び出すとその力によって炎を纏ったチェーンソー1100本を空中に展開した。
「なんと、これはオブリビオンの力か」
そこからオブリビオンの残滓を感じた神農兀突骨は目を奪われる。
「人形が吸いし過去の影、我が身に宿り力となれ。応報を持って因果を制す!」
一斉に放たれる炎のチェーンソーが降り注ぐように襲い掛かる。
「こちらも数で対抗するとしよう」
神農兀突骨は浮かんでいる複製剣を使って迎撃する。
「炎やチェーンソーなら植物の要素が強いあの剣には強い筈」
シズホが注視する中、炎のチェーンソーと複製剣がぶつかり合い、折れたのはチェーンソー。飛び掛かる炎獣も切り裂かれる。だが続けて炎を受けた複製剣も焼け焦げて落下していった。
「炎か、考えたものだ。だが鋭さではこちらが上ということ」
複製剣が一斉にシズホを狙って放たれる。
「炎にはこういう使い方もあります」
シズホは炎獣やチェーンソーを次々と爆発させ剣の軌道を逸らす。その間にライダを飛ばして敵へと接近した。
「ここで一気に畳みかけます」
【時間質量理論搭載竜巻豪腕人形『クロノ』】が遅延竜巻を放ってその風圧で動きを鈍らせ、続けて【重力制御/重力攻撃人形『シュヴェラ』】の重力光線を腕に当てて重力を倍化させる。
「我が身を縛るつもりか」
徹底的に敵の動きを鈍らせると、ユグドラシルブレイドによる迎撃を受ける前に王劾を振り抜き左肩からざっくりと袈裟に斬り裂いた。傷口から炎が燃え上がり黒く炭化させる。
「我が身を炎に包むか、されど焼き滅ぼすには火勢が足りぬ」
神農兀突骨はユグドラシルブレイドを横薙ぎに振るい、炎を消し去りさらには衝撃波によって辺りのチェーンソーや炎獣すらも消滅させた。さらに複製剣を次々と飛ばし猟兵達を追い回し防戦に追い込む。
「ダメージの蓄積を確認。攻撃を継続すれば倒せるはずです」
逃げながらもエルは敵の状態を見極め、傷を塞いで見た目を装ってはいるが、内面んエネルギーが減っていることを見破る。このまま攻勢を続ければ圧倒的な武器を持つ神農兀突骨を倒せると仲間に告げ、少しでも敵戦力を減らすべく砲撃による牽制を続けた。
大成功
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伊川・アヤト
【上わん】アドリブ歓迎
神農兀突骨、久しぶりに愉しめそうだ心が躍る。神相手なら相応しい格好をしないと
『夜風』明星、有難う。
『夜風』-双眸を仮面が変化した布で隠し黒白の着物姿と和傘を持った真の姿-
この姿だと目が見えなくて困る、まあ前よりも色々と視えるのでよしとしますか。
舞え凍星。
付近に転移し空間を操作、全方向から凍星を降らせ行動を制限、その後死角からMonarchを連射、体内に弾を残し召喚待機
時折placeboを吸い思考の負担を軽減、
尚人君、鎬さん、転移で補助します
これで仕舞いにしましょう
頃合いを見て多重詠唱を使用し体内の召喚術式を複数作動、召喚対象は猛毒を持つ鳥、鴆
正に徒花に実は生らぬ、ですね。
日野・尚人
【上わん】※アドリブ歓迎
先手を譲って観察とか余裕だな・・・後悔すんなよ?
まずは<ダッシュ><軽業><足場習熟>で間合いを詰める。
あーちゃん(f06524)、ポーラ(f06947)、援護サンキュー♪
光り輝きながら魔獣の前足に強烈な一撃をお見舞いだ!
<怪力><鎧無視攻撃><部位破壊>で神農の<体勢を崩す>!
これでご自慢の剣筋も鈍るってもんだろ♪
みんなが動き易いよう<陽動>も兼ねて派手に暴れたけどもう十分か?
ここからが本当の俺だぜ!(UC発動で速度UP!)
強化した<見切り><受け流し>で躱しつつ<2回攻撃><盗み攻撃>。
奪ったユグドラシルブレイドの<投擲>でトドメだ!
余裕を見せ過ぎたな、神農さま?
エリザベス・ファールバッハ
チーム【上わん】で参加
神農に兀突骨、それに一撃必殺の剣、なんだかてんこ盛りね
皆が刈り取られないようきっちり対策するわ
仲間の攻撃に合わせてユーベルコードを発動
周囲の食肉植物に範囲攻撃しつつ、精霊達の多情詠唱で強化した生命力吸収でぐんぐん吸い取って皆の邪魔をさせないよう妨害
ユグドラシルブレイドに対抗する為に「ドヴェルグの皆を模した残像」を結界術で描き出し、エネルギー充填で奪った生命力を注いで、視覚も気配も欺くわね
アイシャの視覚妨害で更に見分けは難しくなるはず
私自身は結界の後ろから誘導弾によるレーザー弾幕を撃ち続けてカモフラージュ
反撃をギリギリまで誘導して、槐の魔箒と推力移動で離脱するわ〜
待鳥・鎬
【上わん】
南瓜行列で仮装して暢気に喜んでいたけど、そんな場合じゃなかった
神農様がまさかこんな姿にされているとは……許すまじ張角
「山吹」の光学[迷彩]を纏って、杞柳に借りた翼でそっと宙へ
仲間が戦いやすいように暗躍しよう
まずは尚人さん達に気を取られている隙に、別方向から超音速で[不意打ち]
その後も、UCの機動力を活かして三次元的に立ち位置を変えながら、ヒット&アウェイを繰り返すよ
無視するには少々痛いでしょ?
残像に宿る気配や転移のお陰で、大分揺さぶれそうだ
敵の攻撃が迫ったら[鋼切で受け]、そのまま力を[受け流し]ながら躱す
ついでに[体勢を崩さ]せて、返す刀の[カウンター]で思い切り[切断]してやる
アイシャ・ソルラフィス
チーム【上わん】で参加
※アドリブ歓迎
この人、収穫の意味を強奪や簒奪と取り違えてるよね
ただの世界を脅かす強盗さんになってる。早くなんとかしないと……
尚くん(f01298)にUCをかけてバフしつつ、《目潰し》《時間稼ぎ》付きの目くらましでユグドラシルブレイドの命中率低下を狙ってみるよ
上手くいけばこれで時間を稼いでる間にエリちゃん(f32574)とポーラちゃん(f06947)が更なるデバフの準備を進めてくれるはず!
食肉植物はエリちゃんの生命力吸収を邪魔しないよう、ポーラちゃんと一緒に《全力魔法》《属性攻撃》で食肉植物を凍らせることで対策
ついでに神農も一緒に凍っちゃえ!
ポーラリア・ベル
【上わん】
アドリブ歓迎
こんにちは、植物司る素敵なお方。戦いに来たの!
ユグドラシルブレイドになんか負けないんだから!
凍結バフな行動阻害に徹底するよ!
【天候操作】で雪を降らせて植物を寒さで弱らせつつ、ダイヤモンドダストを起こして氷粒の反射で目くらましの光を強くするよ!
そうしながらUCの吐息を、ふーって。
剣ごと体を凍らせれば、振るえるのも振るえないよね。
余裕があれば食肉植物もどんどん凍らせていくの。
氷を何とかされる前に、みんな今だよ!
神農さんの攻撃が来たら【属性攻撃】でおっきな氷柱を地形から生やして剣に当てて、当たらない様に逸らしていくの!
ツルツル滑りながらどんどん凍って動けなくなっていくのよ!
●神の住まう祠
旅団【蒸気飛行船 -空中工房ドヴェルグ-】のメンバーが蠢く食虫植物で満たされた祠に足を踏み入れる。
「南瓜行列で仮装して暢気に喜んでいたけど、そんな場合じゃなかった」
待鳥・鎬(草径の探究者・f25865)はお祭り気分のままではいけないと、気を取り直して戦いに備える。
「神農様がまさかこんな姿にされているとは……許すまじ張角」
見える敵は下半身獣で上半身は木の根のよう。まるで怪物だと強引に呼び出した張角に怒りを覚える。
「神農に兀突骨、それに一撃必殺の剣、なんだかてんこ盛りね」
エリザベス・ファールバッハ(人間のレトロウィザード・f32574)は強そうな要素を盛り合わせたような敵を見て脅威を感じる。
「皆が刈り取られないようきっちり対策するわ」
その脅威を少しでも減らして仲間が戦い易くしようと準備を始めた。
「この人、収穫の意味を強奪や簒奪と取り違えてるよね」
アイシャ・ソルラフィス(隣ん家の尚くんを毎朝起こす当番終身名誉顧問(願望)・f06524)は世界丸ごと奪い去ることを収穫と言い放つ敵を見る。
「ただの世界を脅かす強盗さんになってる。早くなんとかしないと……」
このままだと本当に世界を奪われかねないと意気込んで神と云う名の強盗に挑む。
「神農兀突骨、久しぶりに愉しめそうだ心が躍る。神相手なら相応しい格好をしないと」
強敵を前に高揚する伊川・アヤト(明星の旅人/白雨の探偵・f31095)はユーベルコード『夜風(ヨカゼ)』を使い、天蓋の名を持つ神、明星と一体化し双眸を仮面が変化した布で隠し、黒白の着物姿と和傘を持った真の姿となる。
「明星、有難う」
力を貸してくれた明星に礼を言い、塞がれた視界から周囲の様子を窺う。
「この姿だと目が見えなくて困る、まあ前よりも色々と視えるのでよしとしますか」
空間を繰る眼は直接モノを見なくても多くのことを視通すことができた。
「こんにちは、植物司る素敵なお方。戦いに来たの!」
ポーラリア・ベル(冬告精・f06947)が堂々と挨拶をして手を大きく振った。
「ほう、それは我も望むところ。全力で仕掛けて来るがよい」
対する神農兀突骨も堂々と受け止めようと、ユグドラシルブレイドを構えた。
「ユグドラシルブレイドになんか負けないんだから!」
恐るべき必殺剣を前にポーラリアは勇気を奮い立たせ、天候を操り雪を降らせる。それが積もり始めると戦場を埋め尽くす食肉植物の蠢く速度が緩み始めた。
●先手
「先手を譲って観察とか余裕だな……後悔すんなよ?」
こちらを侮った事を後悔させてやろうと、日野・尚人(あーちゃんの早朝襲撃に断固抵抗する会終身(?)会長・f01298)は駆け出す。蠢く植物の上を苦も無く駆け抜けて一気に距離を詰めていく。
「仲間が戦いやすいように暗躍しよう」
注意が仲間に向いている間に、鎬は羽織【被衣「山吹」】を纏って風景に溶け込むように姿を消し、ユーベルコード『穿牙(センガ)』によって柔らかな羽毛を持つ有翼の蛇【杞柳】を身に宿し、霊刀と翼を借りてそっと宙に飛び上がった。
「尚くん頑張って!」
アイシャはユーベルコード『黎明の祈り(プレアー・オブ・ドーン)』を尚人にかけ、陽光の精霊を纏わせて強化し眩い光を放って敵の視界を塞ぐ。
「これで時間を稼いでる間にエリちゃんとポーラちゃんが更なるデバフの準備を進めてくれるはず!」
それまでは自分が時間稼ぎを頑張ろうと、太陽を直接見たような輝きで敵を照らした。
「もっとまぶしくするの!」
ポーラリアの降らせる雪が光を反射し、ダイヤモンドダストを起こして氷粒の反射で目くらましの光を強くする。
「光を背にしたか、古典的だがそれ故に有効な術だ」
神農兀突骨は光を遮るように顔の前に手を上げる。
「あーちゃん、ポーラ、援護サンキュー♪」
感謝の言葉を送りながら、光り輝き強化された尚人は下半身の魔獣の前足に右手にコンバットナイフで強烈な一撃をお見舞いした!
「む?」
視界を光で埋め尽くされ反応が鈍っているところへ右前脚に深い傷が入り神農兀突骨の体が傾く。
「これでご自慢の剣筋も鈍るってもんだろ♪」
そのまま通り過ぎて後方に回り込んだ尚人がしてやったりと笑みを浮かた。
「鈍るかどうか、己が身で確かめるがよかろう」
神農兀突骨は振り返りながら剣を振るう。それをバックステップで尚人が躱した。その斬撃は思った以上に鋭く、剣圧が服を切り裂いていた。
「こっちが侮っちゃ本末転倒だな」
肝を冷やした尚人は左手に持ったハンドガンを撃ちながら動き回って狙いを付けさせない。
「尚人さんに気を取られてる今がチャンス」
透明となった鎬が背後に回って超音速に加速し、一瞬で接近すると霊刀で背中を斬り裂き、速度を落とさずに飛び去る。そして旋回すると違う方向からまた襲撃し刃を浴びせた。
「無視するには少々痛いでしょ?」
自由に宙を飛ぶ鎬は、加速の勢いを乗せて四方からヒット&アウェイを続ける。
「何が起きた……音がする。不可視の敵が飛んでいるのか」
風を切る音に気付き神農兀突骨が周囲を探る。そうすると側面から飛んで来る音を察知した。
「そこか」
音を頼りにユグドラシルブレイドを一閃すると、鎬は霊刀で受けて凌ぎそのまま飛び去った。
「もう対応してくるなんてやりますね。神と呼ばれるだけあります」
油断せず慎重に攻めようと、鎬は飛びながらタイミングを見計らった。
「動き回る足を止めるとしようか」
神農兀突骨が周辺の食肉植物をうねうねと動かし、尚人や飛び回る鎬の体に喰らいつかせる。
「皆の邪魔はさせないわ」
仲間の行動をフォローするべくエリザベスはユーベルコード『輪になり響け、生命の鼓動』を発動し、循環する生命を司る精霊【プシュケー】の仲間を召喚して、歌うような精霊達の多情詠唱で強化した生命力吸収によって周囲の食肉植物を枯らしていった。
「ポーラちゃん、ボクたちも手伝おう!」
アイシャは声をかけポーラリアと共に全力で氷の魔法を放ち食肉植物に吹雪を叩きつけて凍らせ動きを止めた。
「わかったの! ふーっ」
大きく頷いたポーラリアがユーベルコード『凍雪の吐息(フローズン・スノウブレス)』を使い、凍てつく吐息の吹雪で食肉植物ごと神農兀突骨を凍り付かせた。
「ついでに神農も一緒に凍っちゃえ!」
アイシャも食肉植物に向けていた吹雪の嵐に神農兀突骨を巻き込んだ。
「剣ごと体を凍らせれば、振るえるのも振るえないよね」
凍ってしまえば剣を振るう事もできないとポーラリアが胸を張ってどうだと威張る。
「みんな今だよ! 氷を何とかされる前にやっちゃえー!」
そして今なら隙だらけだと仲間に声をかけた。
「あの剣を振らせるのは危険ですね。早々に手を打ちましょう」
アヤトは剣の間合いに入らぬ距離に転移し、和傘を動きを鈍らせた敵に向けた。
「舞え凍星」
放たれる凍星が空間を操作することで途中で消え、敵の全方向から突然現れ降り注いだ。
「空間を捻じ曲げておるのか。なかなかの芸達者であるな」
凍える体で神農兀突骨はユグドラシルブレイドを地面に突き立て、植物と融合させて大きく剣を広げ盾として身を守る。
「後ろはカバーできていませんね」
アヤトは冷静に敵を観察し後方に転移するとセミオートHG【Monarch】を構えて銃弾を連射して背中に叩き込んだ。
振り向きながら神農兀突骨が剣を振るい衝撃波を飛ばす。だがその場からアヤトは姿を消していた。
「自らも空間を渡って神出鬼没よな、便利な技よ我も欲しくなる」
神農兀突骨が気配から横へと視線を向け、離れた場所で電子煙草【Placebo】を吸って思考の負担を軽減するアヤトの姿を見つけた。
●美しき未来
「個々では我の方が勝っている。されど連携し我を上回る強さを発揮している。つまり猟兵とは個の力ではなく群の強さが本質か」
神農兀突骨は猟兵の強さを見抜き、対処するべくユグドラシルブレイドを振るう。
「ならば数で勝ってみせようか。我が無限の剣にどう対処するか見せてみよ」
神農兀突骨がユグドラシルブレイドの複製を無数に生み出し、それが宙に浮かび上がり接近する猟兵達に大軍の放つ矢のように降り注いだ。
「尚人君、鎬さん、転移で補助します」
アヤトは転移によって狙われている仲間を大きく移動させる。
「助かります」
鎬は方向を変え猟犬のように執拗に追って来る複製剣を飛んで躱し、避けられないものは刀で受け流す。
「ユグドラシルブレイドに対抗しないと勝機はないわね」
エリザベスは「ドヴェルグの仲間を模した残像」を結界術で描き出し、奪った生命力を注いで本物に近く見えるように仕上げた。
「アイシャの視覚妨害で更に見分けは難しくなるはず」
続けて結界の後ろからレーザー弾幕を張って残像が攻撃しているようにカモフラージュする。すると次々と襲い掛かる複製剣が残像を貫いていった。
「手応えがない……幻か」
神農兀突骨はそれが幻術の類であると悟り、複製剣の数に物を言わせて片っ端から消し去っていった。
「どんどん凍って動けなくさせていくのよ!」
残像が惑わせている間に、凍らせた植物の上をツルツル滑りながらポーラリアは吹雪を浴びせる。
「目くらましももっと派手にやってみるよ!」
アイシャも精霊を眩く輝かせ、光の中に姿を隠すようにして狙いを定めさせない。
「根こそぎ刈り取ってくれよう」
小細工を正面突破するように神農兀突骨は絨毯爆撃の如く複製剣を降らせた。慌ててポーラリアとアイシャは距離を取る。
「そろそろ危険ね、離脱するわ~」
ギリギリまで誘導したエリザベスは【槐の魔箒】に乗って飛び上がりその場を離れた。
「みんなが動き易いよう陽動も兼ねて派手に暴れたけどもう十分か?」
尚人はちらりと敵の動きを封じようとする仲間を確認し、もう準備は整ったと頷きを返される。
「ここからが本当の俺だぜ!」
ユーベルコード『静かなる暴風(クゥィエータ・テンペスタース)』を発動し、風の魔力を纏って加速する。
「喰らえ!」
そして複製剣の攻撃を躱しながら接近し、ナイフで次々と斬撃を浴びせては離脱を繰り返す。一撃を加える度に神農兀突骨の根のような体が削れていった。
「これで仕舞いにしましょう」
そろそろ頃合いだとアヤトは多重詠唱を使用し、敵の体内に埋め込んだ銃弾を起点に召喚術式を複数作動させ、猛毒を持つ鳥、鴆を召喚する。それが体内で毒を撒き散らす。
「これは……鴆毒か」
それに気付いた神農兀突骨が背中に食い込んだ鴆の毒を抉り取らんと、地中深くで凍っていない食肉植物に氷の地面を割って顔を出させ背中に喰いつかせた。
根のような肉ごと鴆を喰い千切った食肉植物が内部から毒に蝕まれ腐ったようにぼろぼろになり枯れ果てる。
「厄介な毒を仕込んだものよ」
背中が大きく抉れた神農兀突骨も、体が少し萎れているようだった。
「正に徒花に実は生らぬ、ですね」
碌な準備もせずに始めた作戦が上手くいくはずもないと、アヤトはさらなる追撃に銃口を向けた。
「しかし神農たる我を滅ぼすには至らぬ」
神農兀突骨はユグドラシルブレイドを振り抜き、辺りに残る鴆毒を切り払った。そして複製剣を飛ばして銃弾を迎撃する。
「動きが鈍った。ここで切断してやる」
鎬が最大加速で突っ込むと、その音に気付いた神農兀突骨がユグドラシルブレイドを振るう。だがダメージの蓄積の所為か先ほどまでの鋭さは消えていた。
「その速さなら――躱せる」
それを降下して躱しながらすれ違い、カウンターで霊刀を一閃して神農兀突骨の右腕を斬り飛ばした。
「我が腕を落すとは。なんと見事な斬撃か」
褒めながら神農兀突骨は複製剣に後を追わせる。普通なら死んでいるような傷を負ってもまだ神農兀突骨の戦意は衰えず、植物のように痛みに鈍いのか苦しむ様子もなかった。
だが気が逸れているところへ尚人が疾風のように駆け寄る。
「余裕を見せ過ぎたな、神農さま?」
ナイフが剣を握る左腕を切り裂く。力が緩んだところでユグドラシルブレイドを奪って決着をつけようと尚人が手を伸ばした。
「随分とタフみたいだけど、この必殺剣ならあんた自身だって倒せるんだろ?」
その手が剣の柄に届こうとした瞬間、神農兀突骨が剣を自ら手放し尚人の指が落ちる刃を掠めチクリと痛んだ。
「しまっ……」
その紙で指を切った程度の浅い傷口から力を吸い上げられるように脱力し尚人の意識が遠のく。
「我が必殺剣の刃に触れたものは敗北を確定される。余裕を持つのも当然であろう。どれほどの窮地であろうと勝敗を引っ繰り返せるのだから」
地面に突き刺さった剣を神農兀突骨が握りぼろぼろの体を支えると、その目の前で尚人が完全に意識を失って倒れ込んだ。
「尚くん! 助けないと!」
「なおなおがピンチなのよ!」
慌ててアイシャとポーラリアが飛び出そうとするのをアヤトが止める。
「待ってください。こちらへ転移させます」
アヤトが空間を繋げ尚人の身体を引き寄せる。
「どの者も輝かしき未来を持つ若人たち。是非とも収穫し持ち帰りたい」
そこへ神農兀突骨が複製剣を一斉に飛ばした。
「敵の目を欺くわ! その間に救助を!」
エリザベスが精霊に協力してもらい急ぎ敵の周囲に結界を張って仲間の残像を描き囮にする。
「尚くん大丈夫!?」
アイシャが倒れた尚人に呼びかけて抱きしめる。外傷は殆どなく体力を消耗して意識を失っているだけのようだった。
「私が運びます。援護をお願いしますね」
鎬が尚人の身体を受け取ると、そのまま飛んで離れた。
「なおなおを傷つけられたらぷんぷんなのよ!」
怒ったポーラリアが最大魔力で吹雪をぶつけて浮かぶ複製剣をアートのように氷像にしてしまった。
「尚くんを傷つけるなら神様だって許さない!」
アイシャもありったけの魔力を込めて吹雪が嵐のように強化された。
「あと一息で我を倒せよう。我が首級よりも仲間を優先するか。これが人の美しさ……」
仲間を守ることを優先する猟兵達に、神農兀突骨は光り輝く美しき未来を視る。
「このまま下がるわね」
「十分にダメージを与えました。我々はここで引きましょう」
牽制にレーザーを放ちエリザベスが後退して、アヤトは残った仲間を集めて転移し敵の射程から逃れた。
大成功
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ロバート・ブレイズ
成すべきは速攻だ。奴が必殺剣を揮う前に、油断している隙に『レベル秒』の刹那を孕む――発狂(シェアード・ワード)。戦場の正気尽くを無力化し混沌へと叩き込む――!
銀糸の栞で『食肉植物』を抉り盾として使用、立ち去れを構えそのまま吶喊だ。正気を失い惑っているところを圧し潰す
それでも足りないと言うならばオーバーロード、真の姿を晒し『恐怖を与える』神と神の激突だ、外なる邪を無視出来る肝(たま)ではないだろう
クカカッ――Tru'nembraを押し付け精神、魂の奥まで腐らせてやろう。ところで『文豪』の情念は何処まで続く、貴様は判断(げ)せるか?
もしもの場合を含めて戦闘中『相手の行動』つまり情報を収集する。ユグドラシルブレイドの軌道を把握し味方に伝達。その際は発狂を解除
では――此処等で仮面舞踏会(マスカレード)は終いと成そう
キリカ・リクサール
一撃を喰らうどころか、触れただけで即退場か
やれやれ、厄介な相手だ
オーヴァル・レイとナガクニを装備
足場の悪い食肉植物の上を軽業を使った軽快な動きで飛び回り、自分を捕らえようとする食肉植物はビーム砲と斬撃で排除して敵に切り込む
とは言え喰らったら終わりだ
攻撃を行うよりも回避に専念し、ユグドラシルブレイドに集中
瞬間思考力で攻撃を見切り、刃に触れぬように注意して行動をする
チィッ!流石に手強い!
では…これならどうだ!
と言いながら出力を最大にしたオーヴァル・レイでビーム砲を乱れ撃ち、食肉植物の巨大な残骸を怪力で敵に投げつける
こうすれば奴は私が追い詰められたネズミも同然と思い込むだろう
UCを発動
ビーム砲の弾幕と体液をぶちまけた食肉植物によって一瞬だけ奴の視界を遮ったらパーソナルディフレクターからホログラムをその場に照射し残像を作る
自分は早業で食肉植物の残骸を隠れ蓑に敵へと接近
敵が残像に攻撃をして隙が出来た瞬間にナガクニでの一撃を全力で叩き込む
収奪されるのはお前の方だ
絶対の武器を持つ驕りが視界を曇らせたな
霧島・絶奈
◆心情
存分に愉しみましょう
この『逢瀬』を
◆行動
地形対策に【空中浮遊】を活用
ユグドラシルブレイド対策として【Evolution】に搭乗し戦闘
更に【オーラ防御】を【限界突破】する程、球状に多層展開
剣が触れた層を破棄しつつ、次々と層の再生成を繰り返す事で対抗
キャバリアは鎧、オーラ防御は盾と言った所でしょうか
『私に』直接触れなければ、必殺剣も必殺足り得ません
【罠使い】として持ち込んだ複数の「白燐発煙弾」を【衝撃波】で散布
尤も、抑々当たらせるつもりはありませんが…
自身の視界は白燐を透過する赤外線センサで補い、【聞き耳】を立て索敵
併せて「魔法で敵を識別するサーメート&サーモバリック爆薬」も投射しておきます
生木であろうと容赦なく灼く焔で、巨大食肉植物と剣の融合を妨害
加えて【生命力吸収】で駄目押し
<真の姿を開放>
『涅槃寂静』にて「死」属性の「劫火」を行使し【範囲攻撃】
ユグドラシルの名を冠するならば焼け落ちるべきです
スルトの炎剣に焼かれた様に…
私自身も【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】
●神の力
「素晴らしい力だ……これが猟兵。この力を収穫すれば大きな恵となろう」
全身を傷付けられて消耗しながらも、神農兀突骨がもっと力を見せてみよとユグドラシルブレイドを掲げて次なる攻撃を誘う。
「成すべきは速攻だ。奴が必殺剣を揮う前に、油断している隙に『レベル秒』の刹那を孕む――発狂(シェアード・ワード)。戦場の正気尽くを無力化し混沌へと叩き込む――!」
傷つこうとも強者と剣を交えることを楽しむ敵に、ロバート・ブレイズ(冒涜王・f00135)が短期決戦で最大火力を叩き込まんとユーベルコード『発狂(シェアード・ワード)』を発動する。
脳から外なる邪神の肉片を放ち、そのおぞましき異形が姿を見せるだけで戦場から正気を奪い去る。
「なんと、これは異界……それも悪しき神の力か……ぬぅ我が意識を侵食するつもりか」
神農兀突骨より驚愕したような声が漏れ出る。そして頭痛に苦しむように頭を抱えた。
「物理的な攻撃に強くとも、狂気による汚染は防げまい――」
ロバートは素早く【銀糸の栞】を伸ばして周囲の蠢く植物を抉りとって盾とし、鉄塊剣【立ち去れ】を構えて吶喊する。
「このまま圧し潰す」
隙を見逃さず力強く踏み込み重々しい鉄塊剣を叩きつける。反射的に神農兀突骨は剣で受け止めようとするが、力の籠もらぬ守りではその一撃を受け切れない。押し切った鉄塊がぐちゃりと神農兀突骨の頭部を叩き潰した。
「たわい無い。この程度――」
呆気ないと思ったロバートが敵から殺気を感じ、反射的にその場を飛び退く。するとユグドラシルブレイドが横一線に振り抜かれ、先ほどまで胴の合った部分を空振った。
「やはり……顔が無いと間合いを掴めぬ気がするな」
めきめきと音を立て、神農兀突骨の失った頭部に新たな根が生える。
「今度はこちらからいこう。我が必殺剣を受けてみよ」
そしてユグドラシルブレイドに周囲の巨大食肉植物を融合させ、大剣と化すと無造作に叩き潰すように振り下ろす。だがその速度は尋常ではない。
「やり返そうという腹か」
受ければ守りごと圧し潰されると、ロバートは横に跳んだ。だがそれを追うように大剣が薙ぎ払われ、食肉植物を盾として受け止め自ら後方に弾かれるように間合いから逃れた。
「一撃を喰らうどころか、触れただけで即退場か。やれやれ、厄介な相手だ」
キリカ・リクサール(人間の戦場傭兵・f03333)はまさに必殺の剣を携えた神農兀突骨に視線を向ける。
「まずは後手に回るって言うなら、好きに攻撃させてもらう!」
蠢く食肉植物の上を軽快に飛び回り、反応して餌かと喰らいつく植物には浮遊砲台【オーヴァル・レイ】からビームを放って沈黙させる。
そしてロバートに意識を向ける神農兀突骨に接近すると短刀【ナガクニ】で切り込む。すれ違いながら刃が脇腹を切り裂き、背後に回ると首筋に切っ先を突き立てる。
「軽業の如き華麗な斬撃、見事だが軽い」
神農兀突骨は振り返りながら剣を横薙ぎに振るう。それをキリカは屈んで躱し、下半身の獣を切りつけてすぐに距離を取って間合いの外に出る。
「相手はこれだけ斬っても倒れないのに、こっちは一発喰らったら終わりだとはな」
不利な戦いにキリカは慎重になってユグドラシルブレイドの動きに集中し、斬り込むタイミングを見計らう。だが神農兀突骨は無造作に間合いの外から剣を薙ぐ。届くはずのない一撃。しかし刀身が伸びて間合いを広げた。
(剣が、形を変えた――)
全神経を集中させていたキリカはそれに気付き、慌てて身を投げるようにして胴を払う一撃を避けた。
「ほう、避けたか。だが変幻自在の我が刃をいつまで躱せるか」
神農兀突骨が次々と試すように剣を振るう。一振りごとにユグドラシルブレイドは形状を変え、予想できぬ軌道を描いて襲い掛かる。
「チィッ! 流石に手強い!」
必死にキリカは回避に専念し、掠り傷すら負わないように大きく避けた。
「必殺剣……存分に愉しみましょう。この『逢瀬』を」
一撃であらゆるものを打倒するという必殺の剣を持つ強者を前に、霧島・絶奈(暗き獣・f20096)は昂る気持ちを笑みとして表わす。
蠢く植物を避けるように宙に浮いて神農兀突骨を見下ろし、量産型キャバリア【Evolution】を召喚して搭乗する。
「哪吒と根源を同じくした力か。面白い」
神農兀突骨は絶奈の乗ったEvolutionを見上げ、ユグドラシルブレイドを構える。
対して絶奈はオーラの膜を球状に多層展開した。
「キャバリアは鎧、オーラ防御は盾と言った所でしょうか。『私に』直接触れなければ、必殺剣も必殺足り得ません」
オーラもキャバリアも剣を直接受けぬ為の防壁として、絶奈は白燐発煙弾を散布して煙幕を張る。そしてサーメートとサーモバリック爆薬を投射して爆発炎上を起こし、巨大食肉植物とを容赦なく焼き尽くす。
「よく見えぬな」
神農兀突骨がユグドラシルブレイドを一振りすると、煙が消し飛びEvolutionの姿が露わとなる。
「これで下準備は終わりです。此処から私の力を御見せしましょう」
絶奈がオーバーロードの力を使い真の姿を開放する。その身が膨大な力に覆われ異端の神の姿となると、ユーベルコード『涅槃寂静(ヨクト)』を発動した。
「ユグドラシルの名を冠するならば焼け落ちるべきです。スルトの炎剣に焼かれた様に……」
森羅万象を支配下に置き、黒き死の劫火を巻き起こす。それが神農兀突骨を包み込み、全身を燃やして体を削り、剣を覆う植物が燃え上がって消滅する。
「神の気配を感じる……己が身を神の位へと昇華させたのか。人とはここまで強くなれるものか」
神農兀突骨がユグドラシルブレイドを振り下ろす。大地を覆うような炎が真っ二つに割ける。そして刃に巨大食肉植物を再度融合しようとするが、周辺の植物が焼かれて炭化し、一回り程度にしか補充できなかった。
「成程、この炎は我が権能を封じる策でもあるのか」
ならばと直接剣を叩き込むべく神農兀突骨は跳躍し、矢のように飛んで絶奈に迫る。
「その巨大な鎧が我が剣を受けられるか、試してみるとしよう」
ユグドラシルブレイドを一閃し、オーラの膜をあっという間に切断する。すぐに新たな層を構築するが、刃はまるで薄皮を破るように何の抵抗もなく通り、その余勢でEvolutionさえも断ち切った。首から脇下までを切断され、空中で爆発が起きる。
●神を破る力
「まだ足りないというならば――」
力を溜めたロバートはオーバーロードの力を使い真の姿を晒す。それは外なる混沌の神の姿。
「なんという邪悪な気配……異界の悪神がこの世界に姿を現すとは……」
「神と神の激突だ、外なる邪を無視出来る肝(たま)ではないだろう」
挑発的にロバートはその姿を晒し、混沌の渦を周囲に広げていった。
「クカカッ――Tru'nembraを押し付け精神、魂の奥まで腐らせてやろう。ところで『文豪』の情念は何処まで続く、貴様は判断(げ)せるか?」
「さまざまな記憶――魂が混じり合う。これではまるで骸の海の如し……。凄まじい、これほどの力を振るうか」
広がる狂気に呑み込まれた神農兀突骨は夢か現か境目が消えていくようによろめいた。
「なれど、骸の海に沈めてしまえば大海の一滴に過ぎぬ」
神農兀突骨がユグドラシルブレイドを一閃し狂気すらも切り裂いた。
「では……これならどうだ!」
キリカは反撃に出力を最大にしたオーヴァル・レイからビーム砲を乱れ撃ち、自身は食肉植物の巨大な残骸を持ち上げ、敵に思い切り投げつけた。
「無駄な足掻きに過ぎぬ」
神農兀突骨がユグドラシルブレイドで残骸を切り裂くと、一瞬にして枯れ果てて地面に転がる。
「今だ!」
ビームの嵐と残骸が視界を塞いだ隙に、キリカはユーベルコード『ラ・グラン・イリュージョン』を発動し【パーソナルディフレクター】を使ってホログラムをその場に照射し残像を作った。
「骸の海に沈むがよい」
ビームを弾いた神農兀突骨が剣を振り下ろし、キリカを一刀両断にする。
「これは、幻か……」
だが手応えがなく斬ったのはホログラムで幻のように姿が消える。その間に食肉植物の残骸を隠れ蓑に回り込んだキリカがカウンターの一撃を背中に浴びせる。
「収奪されるのはお前の方だ」
ナガクニの刃が深々と入り、神農兀突骨の身体を袈裟斬りに断ち切った。
「絶対の武器を持つ驕りが視界を曇らせたな」
絶対的な必殺武器を持つという驕りが油断なり致命的な隙を晒したのだとキリカが告げる。
「然り、我が武器は世界最強なり」
倒れ込む神農兀突骨の持つユグドラシルブレイドが形状を変え、うねうねとまるで植物の根のように枝分かれして伸びて襲い掛かる。
「振るいもせずに剣だけが動くか!」
キリカはビームで迎撃しながら地面を転がって刃に触れぬように逃げた。
「恐るべき剣。まさに必殺剣ですね」
キャバリアが爆散する前に脱出していた絶奈が頭上に姿を現し、衝撃波を浴びせて根の剣を押し戻した。
「では――此処等で仮面舞踏会(マスカレード)は終いと成そう」
狂気を解除し、背後に回ったロバートは鉄塊剣を振り下ろし神農兀突骨の残った体を真っ二つに叩き切る。
「これほどの生命力の美しき輝き……もっと時間を掛け結実するところを見てみたくなる……」
それでも神農兀突骨は落ちている頭と左腕だけで生命力豊かな植物のように命を繋いでいた。
「人の世はまだ成長途中です。其れを途中で収穫するなど農耕を司る神の名折れでしょう」
絶奈が追い打ちを仕掛け、劫火によって全身を燃やした。
「まだ人を導く神のつもりであれば大人しく骸の海に還りなさい」
バラバラにされた体が焼けて神に捧げる贄のように燃え尽きた。
「では最も人の世が輝く時に再来するとしよう……その時までさらばだ」
神農兀突骨は必殺剣と共に消滅し、辺りの食肉植物も動かなくなった。
終わったと短い時間ながら緊張の連続だった猟兵達は息を吐き、必殺剣を打ち破れたと笑顔をみせる。
だがまだ戦争は終わってはいない。次の戦いに向かう前に休息を得ようとグリモアベースに帰還した。
大成功
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