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殲神封神大戦⑩〜三面六臂の巨神は破滅を齎す

#封神武侠界 #殲神封神大戦 #殲神封神大戦⑩ #オブリビオンマシン『哪吒』

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#オブリビオンマシン『哪吒』


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●封神武侠界・建業
「六番目の猟兵、吾が言葉を聞け。
 吾が名は哪吒、自律型オブリビオンマシンにして『殲禍炎剣の代行者』。
 吾はこれより、攻撃衛星『九竜神火罩』を起動し、世界に炎の破滅をもたらす。
 止められるか、猟兵よ。建業の都にて待つ」
 体高5mの自律型オブリビオンマシン『哪吒』が猟兵に向けて堂々と宣戦布告し、世界を炎に呑み込み滅ぼすべく行動を開始した。

●グリモアベース
「建業の都にいるオブリビオンマシン『哪吒』が、我々猟兵に向けて宣戦布告をしてきた」
 バルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)が猟兵達にオブリビオンマシンが現れたことを告げた。指し示す地図の場所は現代地球でいう南京の辺り。
「哪吒は「殲禍炎剣(ホーリー・グレイル)の代行者」を名乗っている。そして攻撃衛星「九竜神火罩」によって、オブリビオン・フォーミュラのように封神武侠界に炎の破滅(カタストロフ)をもたらそうとしている」
 炎の破滅により世界を火の海に沈めんとしているのだ。
「哪吒は衛星軌道上に攻撃衛星『九竜神火罩』を打ち上げようとしている。これが「衛星軌道上から無限にレーザーを放つ」能力を持っている。まさにクロムキャバリアの殲禍炎剣(ホーリー・グレイル)と同類の大量殺戮兵器だ」
 その恐るべき兵器は本当に世界を滅ぼすだけの機能を有している。
「打ち上げられれば衛星軌道上からの攻撃に晒されることとなる。そうなればこちらの敗北だろう。何としても阻止せねばならん」
 もし打ち上げられれば手の付けられない状態になってしまうだろう。それだけは阻止しなくては世界が滅びてしまう。
「打ち上げられる前に哪吒を倒さねばならん。だが哪吒は必ず先制攻撃をしてくる。しかもその火力が途轍もなく高い」
 オブリビオンマシンだけあって、圧倒的な火力と耐久力を有している。それを短期決戦で倒さねばならないのだ。
「唯一の隙は九竜神火罩を打ち上げまで守ろうとしていることだ。ここを突けば切り崩せるかもしれん」
 九竜神火罩の打ち上げを目的としている以上、それを守らんと行動する。その動きを上手く利用できれば、こちらが有利に戦えるかもしれない。

「恐るべき敵だ。そして必ず倒さねばならぬ敵でもある。大量殺戮兵器など決して使わせてはならん」
 決して負けられぬ戦いだとバルモアはゲートを開き、猟兵達を激戦地へ送り出す。
「今までの戦いで得たあらゆる経験を活かせ、持てる手は全て使え、九竜神火罩が打ち上げられる前に哪吒を撃破せよ!」


天木一
 こんにちは天木一です。
 恐るべき戦闘力を誇る強敵、オブリビオンマシン『哪吒』に挑みましょう!

 このシナリオは、1章だけで完結する戦争シナリオとなります。
 強敵であるやや難易度の高いシナリオとなっております。

 哪吒は必ずユーベルコードによる先制攻撃を行います。
 哪吒が九竜神火罩を守護する状況を利用し、哪吒の先制攻撃に対処するとプレイングボーナスを得られます。

 複数人で参加する方は最初にグループ名などをご記入ください。
 プレイングの締め切り日などは決まり次第マスターページかタグにて。
 強敵である哪吒を撃破し、世界を炎の破滅から救ってください!
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第1章 ボス戦 『オブリビオンマシン『哪吒』』

POW   :    RX金蛟剪(きんこうせん)
【二刃一対のハサミ型刀剣兵器】が命中した敵から剥ぎ取った部位を喰らう事で、敵の弱点に対応した形状の【新型オブリビオンマシン】に変身する。
SPD   :    EP風火輪(ふうかりん)
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【両足の火炎車輪型フロートユニット】から【火炎竜巻】を放つ。
WIZ   :    RXS-A乾坤圏(けんこんけん)
【腕】を向けた対象に、【空飛ぶロケットパンチ】でダメージを与える。命中率が高い。

イラスト:雲間陽子

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

夜刀神・鏡介
クロムキャバリアの事情はそこまで詳しくないが、殲禍炎剣については知っている
あの世界の鍵を握っている可能性もあるのだろうが、聞いても答えちゃくれないだろうな

神刀の封印を解いて、バイク『八咫烏』に騎乗
全力で走らせ、金蛟剪の一撃はバイクをギリギリまで傾けたり急旋回をしつつ回避
哪吒の隣をどうにかくぐり抜けて、九竜神火罩を射程に収めたならば、斬撃波でそちらを攻撃
奴がアレを守るのならば一旦攻撃の手が止むだろうから、そこから反撃開始だ

漆の秘剣【蒼鷹閃】。敵とのサイズ差を考えれば基本的には斬撃波を主軸に、哪吒と九竜神火罩それぞれを適宜攻撃
哪吒に対しては主に関節部などを狙って、少しずつでも戦力を削っていこう


星川・アイ
この世界にもオブリビオンマシンや衛星があるとはねぇ……
厄介な事になる前に片付けるよ!

【ジェナス】に搭乗、【Ⅱ】に換装して出撃
敵の竜巻に対しては【スレイプニル】Bモードで竜巻状の【斬撃波】を撃つよ
竜巻とは逆回転で飛ばしたこれで相殺を試みるね

凌いだら敵と衛星が直線状に並ぶ位置まで移動し、速攻(瞬間思考力・早業)でUCを発動して敵に突っ込むよ
この位置取りなら、敵は背後の衛星を防衛する為に動くはず
多少の反撃は【オーラ防御】で防ぎつつ、軌道を逸らすような動きを見せるなら、全身のスラスター類をフル稼働させて強引に修正する!(リミッター解除・推力移動)

止められるものなら止めてみな……ってね!



●炎の破滅をもたらす巨神
「クロムキャバリアの事情はそこまで詳しくないが、殲禍炎剣については知っている」
 夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は世界を支配するような恐るべき兵器である殲禍炎剣のことを思い出す。
「あの世界の鍵を握っている可能性もあるのだろうが、聞いても答えちゃくれないだろうな」
 それと同類の兵器を有するオブリビオンマシン『哪吒』へと視線を向けるが、既に町の外で臨戦態勢となっていて、まともに会話などしてはくれないだろうと情報収取を諦める。
「普通に走ってはあの巨体の動きにはついていけないか」
 ならばとバイク『八咫烏』に騎乗すると神刀【無仭】の封印を解く。そして全力でバイクを走らせた。
『六番目の猟兵、吾が前に現れたか』
 哪吒は鏡介を見下ろし、両手で持った二刃一対のハサミ型刀剣兵器【RX金蛟剪】を上から叩き込む。
「躱してみせる」
 鏡介はバイクをギリギリまで傾けて急旋回し、襲い来る刃がバイクを掠めて破片が飛ぶ。だが駆動部分が無事ならば構わないと立て直して走らせ、大きな足の隣を潜り抜ける。
 そして哪吒の後方にある九竜神火罩に向かって攻撃を仕掛け、神刀を振るい斬撃波を放つ
『九竜神火罩は世界に炎の破滅をもたらすに必要なもの。破壊はさせん』
 振り向いた哪吒が上体を傾け腕を伸ばし金蛟剪を割り込ませ斬撃波を防ぐ。
「態勢を崩したな。ここから反撃開始だ」
 鏡介はバイクをターンさせ、ユーベルコード『漆の秘剣【蒼鷹閃】』を使い次々と淀みない斬撃波を放つ。それが手足の関節を狙いダメージを与えていく。
『関節部を狙う攻撃か。確かに有効だが、吾の体を破壊する前に戦いは終わる』
 哪吒が金蛟剪を思い切り振り下ろすと衝撃波が起こり、直撃を躱した鏡介がバイクごと吹き飛ばされた。

「この世界にもオブリビオンマシンや衛星があるとはねぇ……」
 星川・アイ(男の娘アイドル風プロゲーマー・f09817)が哪吒とそれが守る九竜神火罩を視界に収めた。
「厄介な事になる前に片付けるよ!」
 あれが打ち上げられれば危険だとキャバリア【ジェナス-Vsp】に搭乗し、空間戦闘用フライトユニット【ジェナス-VspⅡ・オーバー】に換装して出撃する。
『キャバリアを出してきたか猟兵。なれど吾には勝てぬ』
 哪吒は空を飛翔するジェナスを見上げ、すぐさま撃ち落さんと自らも【EP風火輪】を使い、足元から炎を撒き散らし空に飛び上がった。そしてジェナスの針路を塞ぎ火炎竜巻を発生させる。
「こっちよりも速い! でも竜巻の対処法は考えてあるよ!」
 アイは【XS-11Bスレイプニル】Bモードを構え、機体を回転させるようにしてビーム刃を振り抜き斬撃波を竜巻状に撃ち出して火炎竜巻にぶつけた。激しい衝撃で炎が撒き散らされ視界を覆う。
『吾の炎を消すには火力が足りぬ』
 だが哪吒が風火輪の火力を高めると、炎の竜巻は勢いを増してジェナスを呑み込んだ。
「このままだと蒸し焼きにされる!」
 すぐさまアイは機体を加速させて竜巻から抜け出す。それでも機体のあちこちが焦げ付いていた。

『このまま撃墜してくれよう』
 哪吒がそれを追おうとしたところで、地上からの斬撃波が風火輪に叩き込まれた。
『まだ生きていたか』
 見下ろせばそこには鏡介の姿があった。
「まだ動くな、もう少し削っていこう」
 鏡介は倒れたバイクを起こし、再度斬撃波による攻撃を繰り返す。哪吒だけでなく九竜神火罩にも攻撃を飛ばしてダメージを蓄積させた。
『今度は確実に消し去ってくれる』
 哪吒が火炎を地上に叩き込もうと炎の渦を生み出す。
「意識が逸れている今がチャンスだよ」
 その間にアイは哪吒と九竜神火罩が直線状に並ぶ位置に移動していた。
「今度はこっちの番だよ。全力でいくから――」
 アイはユーベルコード『クトネリシカ・ドライブ』を発動し一気に加速すると全速力で突撃する。
『躱せば九竜神火罩を破壊される。ならばここで弾き飛ばす』
 哪吒は正面から迎え撃とうと、身構え金蛟剪を構えた。それを大きく横薙ぎにしてカウンターを叩き込もうとする。
「止められるものなら止めてみな……ってね!」
 対してアイはスレイプニルのビームブレードを叩き込む。刃と刃がぶつかり合い、膂力では哪吒が勝るが、加速した勢いにジェナスの全身のスラスター類をフル稼働させて押し込み、リミッター解除で振り切ったビームブレードが哪吒の左肩から右腰へと斬撃を叩き込んだ。切断面や関節部からバチバチと火花が散る。
『吾を押し切るか、なれどまだ終わらぬ』
 哪吒が炎の渦を巻き起こし、アイと鏡介を吞み込んで吹き飛ばした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ルビウス・ヴァーミリオン
レクス(f07818)と共に行動

spd
【心情】
このような危険な戦場、レクス様にはあまり出てほしくはありませんが……
戦いになった以上は、一刻も早く終わらせるしかありませんね

「それでは、お仕事を始めさせていただきます」

【戦術】
「罠使い」で周囲にデコイを作成
「威嚇射撃」「制圧射撃」「援護射撃」を移動しながら行うことで、オブリビオンの攻撃の的を絞らせないように
火炎竜巻は「地形の利用」「見切り」「戦闘知識」で当たらない位置取りを心掛ける

敵の攻撃が行われ、デコイに気が向いて隙が出来たタイミングで「スナイパー」を用いて、レクスと一斉攻撃

「ロボットが敵の漫画だと、わたくし達はやられる方になってしまうのでは?」


レクス・マグヌス
ルヴィ(f28327)と共に行動
wiz
【心情】
オブリビオンマシン『??』、アレの攻撃を自由にさせたらいかに猟兵と言えどただでは済まない
ここが正念場だ
行くぞ、ルヴィ

【戦術】
「高速詠唱」による魔法で幻の猟兵の姿を作りだし、自身は「地形の利用」を行い、「闇に紛れる」
??の攻撃を誘発し、RXS-A乾坤圏が囮の方に向かった隙を突いて攻撃を開始する

「ロケットパンチ、漫画では見慣れているが、実物大で近くを通るのはぞっとしないな」

ロケットパンチが戻ってくるまでのタイミングにユーベルコードを全力で叩き込む

「三面六臂の巨神『??』、この場で破壊されるのはお前の方だ!」
「嵐よ起きろ! 戦いの時だ!合わせろ、ルヴィ」



●嵐の中の戦い
(オブリビオンマシン『哪吒』、アレの攻撃を自由にさせたらいかに猟兵と言えどただでは済まない)
 レクス・マグヌス(嵐をもたらすもの・f07818)は空に浮かぶ危険な敵を目視し、肌身にその恐ろしさを感じ取る。
(このような危険な戦場、レクス様にはあまり出てほしくはありませんが……)
 ルビウス・ヴァーミリオン(紅玉の射手・f28327)はちらりと主であるレクスに視線を向ける。
(戦いになった以上は、一刻も早く終わらせるしかありませんね)
 主が世界の危機を前に退くはずがないと理解しているが故に、早々に戦いを終わらせるしかないと戦いに臨む覚悟を決めた。
「ここが正念場だ。行くぞ、ルヴィ」
 呼びかけながらレクスは高速詠唱で魔法を使い幻で猟兵の姿を作り出していく。
「はい。それでは、お仕事を始めさせていただきます」
 レクスの言葉にルビウスは頷き、周囲にデコイを作成し少しでも敵の注意が分散するように銃撃を始める。
 そして準備を終えると二人は離れた岩陰に身を隠した。

『新手か。今度は数がいるようだが。一息に吹き飛ばしてくれる」
 哪吒は風火輪で飛翔すると、【RXS-A乾坤圏】を向けロケットパンチを撃ち出した。空飛ぶ腕が地面に突き刺さるように爆発を起こし、幻影やデコイを纏めて吹き飛ばす。
 その衝撃波が広がりレクスとルビウスも呑み込まれ、二人が咄嗟に身を伏せると隠れていた岩がガリガリと削られ、突風に乗って石やデコイの破片が散弾のように飛んで来る。
「ここまで衝撃波が届くのか!」
「レクス様!」
 レクスは風の魔力で熱風から身を守り、そのレクスを守ろうと反射的に動こうとするルビウスを手で制する。
「レクス様、お怪我は?」
「僕は大丈夫。それよりも仕掛けるよ」
 心配そうなルビウスに微笑んでみせたレクスが岩陰から出て、空に浮かぶ敵と地面に突き刺さった拳を確認する。
 地面には大きなクレーターが出来て、何もかもを粉砕してしまっていた。拳が逆噴射してずぼっと抜け、本体へと戻ろうと弧を描いて飛んでいく。
「ロケットパンチ、漫画では見慣れているが、実物大で近くを通るのはぞっとしないな」
 あんなものが直撃すれば無事では済まないとぞっとして、ロケットパンチが戻る前に勝負を決めなくてはと敵を見上げる。
「ロボットが敵の漫画だと、わたくし達はやられる方になってしまうのでは?」
 その隣で同じようにルビウスも巨神を見上げながらツッコミを入れ、その手にはアサルトライフルを持っていた。

「三面六臂の巨神『哪吒』、この場で破壊されるのはお前の方だ!」
 レクスがユーベルコード『破壊の剣(デストルクティオ・グラディウス)』を発動せんと魔剣【災厄(ハザード)】を抜き放つ。すると剣を中心に解き放たれたように暴風が巻き起こる。
「嵐よ起きろ! 戦いの時だ! 合わせろ、ルヴィ」
「こちらの準備は整っています。いつでも構いません」
 ルビウスは銃口をピタリと敵に向け、引金に指をかけていた。
「災厄を解き放て! 今こそその力を振るう時!」
 レクスが掲げた魔剣を振り下ろす。すると魔力の斬撃が突風のように放たれ哪吒の腹に命中した。それと同時にルビウスがユーベルコード『ヘッドショット』による正確無比な狙撃を行い、放たれた弾丸が魔剣が切り裂いた傷口に吸い込まれるように撃ち込まれる。
『む……伏兵がいたか』
 瞬きする間も無い一瞬の連撃に、哪吒の腹部が中から爆発を起こす。その衝撃に機体が降下した。
『斬撃……否。銃撃との連続攻撃か。猟兵の力、これほどのものか』
 じろりと哪吒の視線がレクスとルビウスを捉えた。そこで戻ってきたロケットパンチがドッキングする。
「ダメージはあるようだけど、撃破には届かないか」
「反撃が来ます。警戒を――」
 レクスとルビウスが敵に警戒していた。だが哪吒の脚部が炎を纏ったと思った瞬間――その姿が消える。
「消えた?」
「後ろです!」
 空に炎の線が走り、それが真っ直ぐ自分達の頭上を越えていた。振り返れば一瞬にして後方の空に哪吒が飛翔して移動していたのだ!
『炎に焼かれて滅びよ』
 脚部の風火輪が燃え盛り、炎の渦が地上に降り注ぐ。
「これは不味いね!」
「後退しましょう!」
 レクスとルビウスは魔力の防壁を張りつつ全速力で駆け出す。その頭上から炎の嵐が襲い掛かり、焼けるような暴風に吹き飛ばされた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ガーネット・グレイローズ
キャバリア『夜の女王』に搭乗し、出撃する。
《空中機動》《空中戦》を駆使して戦闘に臨むぞ。
「お前の望み通りにはさせんぞ、哪吒!」
敵の先制攻撃がくるタイミングを待ち、機体を《操縦》。
九竜神火罩の周りを旋回しながらPSDホーネットを射出して、
《レーザー射撃》《遊撃》で乾坤圏の迎撃を図る。
九竜神火罩を背にするように立ち回るなら、敵は誤射を警戒して
さらに精密な動作を選択するだろう……そこを突く。

《瞬間思考力》で攻撃の軌道を読み、二度目の乾坤圏を
【サマーソルトブレイク】で迎撃する!
迎撃に成功したならば、すかさず距離を詰めてJOXブレイドによる
追撃を。物質分解波動で装甲を切り裂く、《鎧無視攻撃》だ。


カーバンクル・スカルン
おうおう殲禍炎剣が無いからって悠々と空を飛びやがって。地元に帰って即座に撃墜されやがれ。

飛んできた火炎竜巻は火炎耐性の高い黒炎の盾を構えて受け止める。鉱石の体なめんじゃねーぞー。それに今回私は囮役だからな。

本命は秦淮河の底に仕掛けといたカタリナの車輪! そこから伸びた鎖が哪吒を捕まえる。そしてそのまま河の底に沈められたらベスト、だけど幹部級の奴がそう簡単に引き摺り込まれないのは承知の上さ。

狙いは鎖を引きちぎる間、動きが制限されているうちに、別の猟兵さんの全力全開のユーベルコードを喰らうこと! 大人しく鉄屑になれー!


霧島・絶奈
◆心情
封神武侠界にてキャバリア同士が鎬を削る…
其れもまた、猟兵とオブリビオンらしい闘争なのかもしれません

故に愉しみましょう、この『逢瀬』を

◆行動
【Evolution】に搭乗し戦闘

敵の先制攻撃対策として【罠使い】として持ち込んだ複数の「魔法で敵を識別するサーモバリック爆薬」を使用
【衝撃波】に乗せて『九竜神火罩』へと投射する事でユーベルコードを迎撃の為に消費させます
ロケットパンチ接触時点で起爆しますから多少のダメージにもなるでしょう
仮に迎撃しなかったとしても、其の儘ロケットを破損させるだけの事です

<真の姿を開放>

『【1/0】』を使用
【集団戦術】を駆使した【範囲攻撃】を敢行し『哪吒』諸共『九竜神火罩』を攻撃
全力を傾け防衛しようとも、反撃を試みようとも…
数の差を活かした飽和攻撃の前では無意味です
後生大事に殲禍炎剣擬きを護りながら共に沈むと良いでしょう

私自身も【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

負傷は【各種耐性】を【限界突破】する程高めた【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復



●巨神墜つ
『吾の攻撃を受けても死なぬとは。損傷確認……戦闘力の低下が起きている』
 哪吒は放っていた炎を止め、損傷した箇所をチェックしていた。
「好き放題に暴れ回っているな。だがそれもここまでだ!」
 ガーネット・グレイローズ(灰色の薔薇の血族・f01964)はキャバリア【ブラッドギア「夜の女王」】に搭乗して戦場に姿を見せる。
「お前の望み通りにはさせんぞ、哪吒!」
 空飛ぶ敵に向け、ガーネットも夜の女王を飛ばして九竜神火罩へと接近する。
『吾を止められるものなら、止めてみせるがいい』
 哪吒が乾坤圏を向け腕がロケットパンチとなって発射される。勢いよく加速して迎撃に突っ込んで来たロケットパンチに、【RS-F浮遊自走砲「PSDホーネット」】を射出して迎撃する。放たれるレーザーがロケットパンチに命中して揺らす。
 しかし少し速度を落しただけで構わすロケットパンチは飛び続ける。だがその僅かな間に、ガーネットは夜の女王を九竜神火罩を背にする位置へと飛び込ませた。
『九竜神火罩を盾にするつもりか』
 このままでは破壊した猟兵の機体が九竜神火罩を傷つけるかもしれないと、ロケットパンチが軌道を変えて大きく回り込み側面からの攻撃に切り替える。その為、先制攻撃の効果が薄れ対処する余裕が生まれる。
「誤射を警戒してさらに精密な動作を選択すると思っていた……その隙を突く!」
 ガーネットは弧を描くロケットパンチの動きを瞬時に予測し、ユーベルコード『サマーソルトブレイク』を割り込ませる。飛んで来るロケットパンチに宙返りしながら放つ蹴りを叩き込み、軌道を逸らして空に飛ばした。だが同時に脚部に強い衝撃を受け、ダメージ表示が出て機体が後方に飛ばされた。
『吾の必殺の乾坤圏を逸らすとは。猟兵とはどこまでの力を持っているのだ』
 哪吒は驚きながらも追撃せんと腕を戻し、脚部の風火輪から炎を撒き散らして飛翔する。

「封神武侠界にてキャバリア同士が鎬を削る……其れもまた、猟兵とオブリビオンらしい闘争なのかもしれません」
 キャバリアの無い世界でキャバリア同士が戦う。霧島・絶奈(暗き獣・f20096)は世界を渡る両者ならではの戦いだろうと口元に笑みを浮かべた。
「故に愉しみましょう、この『逢瀬』を」
 搭乗する量産型キャバリア【Evolution】を発進させ敵の視界に入る。
『そこにもキャバリアがいたか』
 哪吒が側面の顔で捉え、容赦なく空から乾坤圏を再度ロケットパンチとして放つ。
「恐るべき破壊力を持っているようですが、其方には護るべきものがあります。其れを利用させてもらいましょう」
 絶奈はサーモバリック爆薬を衝撃波に乗せて九竜神火罩へと投射して破壊を狙う。
『九竜神火罩には攻撃させん』
 ロケットパンチの針路が変わり、加速すると放った爆薬を空中で爆散させた。
「防がれましたが、多少のダメージにもなるでしょう」
 爆発によってロケットパンチも傷がついている。それでも機能を保ち、旋回すると哪吒の元に戻っていった。
『策を練られると対処が難しい。まとめて焼き尽くすが最善か』
 空を飛び、滅ぼさんと哪吒は地上を見下ろし脚部にエネルギーを集めた。

「おうおう殲禍炎剣が無いからって悠々と空を飛びやがって。地元に帰って即座に撃墜されやがれ」
 カーバンクル・スカルン(クリスタリアンのスクラップビルダー?・f12355)は炎を纏う哪吒を見上げる。
『この世界を炎に沈め滅ぼそう。抗ってみせよ猟兵』
 哪吒が火炎竜巻を生み出し、その渦が周囲全てを呑み込む。
「とんでもねー攻撃範囲だな」
 空を覆い地上にまで炎の渦が広がって来る。それに対してカーバンクルは金属製の巨大な【黒炎の盾】を構えて受け止める。
「鉱石の体なめんじゃねーぞー。それに今回私は囮役だからな」
 カーバンクルが炎の熱に耐えている間に、近くを流れる秦淮河の底に仕掛けといた【カタリナの車輪】をユーベルコード『水責め』によって操る。そこから伸びた鎖が伸び上がって死角から哪吒の脚に絡みついた。
『鎖、これで吾を縛ろうというのか。やってみるがいい』
 鎖が哪吒を川に引き込もうとするが、哪吒は逆に加速して引っ張り上げようとする。さらに炎が噴出され、炎の渦が荒ぶり水面を紅蓮に染め上げた。
「そのまま河の底に沈められたらベスト、だけど」
 カーバンクルは盾で炎を防ぎながら敵を見上げる。
「幹部級の奴がそう簡単に引き摺り込まれないのは承知の上さ。いは鎖を引きちぎる間、動きが制限されているうちに、別の猟兵さんの全力全開のユーベルコードを喰らうこと!」
 そしてニヤリと笑う視線の先には、作られたチャンスに攻撃を仕掛けようとする仲間の姿があった。

「此処からは此方の攻勢と行きましょう」
 絶奈がオーバーロードの力によって真の姿を開放し、美しく畏怖される神の姿となる。するとEvolutionもまた影響を受けたように形を変え、ユーベルコード『【1/0】(インフィニティ)』を発動して変異Evolutionが増殖されていった。
『キャバリアを増殖しているのか、まるでプラントのような能力だ』
 哪吒はキャバリアの軍勢が出来上がるのを見て、危険を感知し攻撃に移る。
「宜しいのですか? 此方に攻撃するという事は護るべきものが手薄になるということですが」
 絶奈はキャバリアの軍勢に九竜神火罩を狙わせて射撃させた。
『数で押し切るつもりか』
 哪吒が射線に入って炎で弾丸を弾き九竜神火罩を護る。
「全力を傾け防衛しようとも、反撃を試みようとも……数の差を活かした飽和攻撃の前では無意味です」
 そこへキャバリア部隊が集中砲火を浴びせ、諸共破壊せんと撃ちまくった。
「後生大事に殲禍炎剣擬きを護りながら共に沈むと良いでしょう」
 哪吒の体が次々と被弾し、全身のあちこちから爆発が起きる。

『防戦では勝てぬ。ならば攻め勝つまで』
 脚部に炎を纏う哪吒が加速してキャバリアの軍勢に突っ込もうとする。だがその機先を制するようにガーネットの乗る夜の女王が立ち塞がった。
「脚が動かなくても問題ない。次の一撃で決めてみせる!」
 ガーネットは右脚部が動かなくなった夜の女王を飛ばし、捨て身のような突撃と共に【BXフォースセイバー「JOXブレイド」】を振り抜く。
『鎖が邪魔で回避は間に合わない。ならば受け止めてみせよう』
 哪吒が金蛟剪で受け止めようとするが、速度を増した斬撃が先んじて走り、物質分解波動を帯びた光の剣がその両腕を切り飛ばした。
『吾の腕が……』
 驚きに一瞬、哪吒の動きが止まった。
「チャンス! 大人しく鉄屑になれー!」
 そこでカーバンクルがまだ繋がったままだった鎖を全力で引っ張り、川に引き摺り込むと炎と水が混じって大爆発が起きた。
「やったか!?」
 カーバンクルが雨のように降り注ぐ川の水の中、目を凝らして敵の姿を探す。
『まだ吾は戦える』
 だが左脚を吹き飛ばされた哪吒の姿が水面に立つように現れた。
「幹部級だけあって丈夫だな!」
 カーバンクルは爆発で弾けた鎖を新たに伸ばして捕まえようとする。しかし察知して哪吒は回避行動を取る。
「片足を失ったのは致命的です。機動力が下がれば最早数の力に抗えません」
 そこへ絶奈が本機で頭上から衝撃波を浴びせて押さえ込み、包囲する軍勢から斉射させ、弾幕によって動きを止める。すると追いついたカーバンクルの鎖が残った右脚に巻き付いた。
「捕まえたぞー!」
 鎖を引きどんどん水面へと近づける。
『吾が破れるというのか、吾のもたらす破滅を止めるというのか猟兵よ』
 哪吒が力を振り絞り空に翔けようと炎を噴射する。
「これで終わりだ!」
 そこへ機体の高度を上げたガーネットが急降下しながら光剣を振り下ろし、哪吒を真っ二つに両断した。
『見事……』
 機能を停止した哪吒が水面に落ち、大爆発を起こして爆散した。

「やったな……」
「本当にやったぞー!」
 それを見たガーネットとカーバンクルが声を上げ勝利を喜ぶ。他の猟兵達も哪吒を撃破できたと喜びの声を上げた。
「炎の破滅に拘る余り自らを縛ってしまいましたね」
 自由に戦われては倒すのが困難な敵だったと、絶奈は元の姿に戻って水面に浮かぶ破片を見下ろした。
「此れで一先ずは破滅を阻止出来ました。次の戦場に向かいましょう」
 九竜神火罩による破滅は免れたがまだ戦争は続く。勝利を喜びながらも猟兵達は帰還して次なる戦いに備えることにした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年01月20日


挿絵イラスト