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殲神封神大戦⑩〜一『機』当千

#封神武侠界 #殲神封神大戦 #殲神封神大戦⑩ #オブリビオンマシン『哪吒』

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#オブリビオンマシン『哪吒』


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 建業の地に晋にあるまじき鋼の巨躯が立つ。
「吾が名は哪吒、自律型オブリビオンマシンにして『殲禍炎剣の代行者』」
 建業の地に晋にあるまじき鋼の巨躯が立つ。
「吾が名は哪吒、自律型オブリビオンマシンにして『殲禍炎剣の代行者』」
 建業の地に晋にあるまじき鋼の巨躯が立つ。
「吾が名は哪吒、自律型オブリビオンマシンにして『殲禍炎剣の代行者』」
 建業の地に晋にあるまじき鋼の巨躯が……

 建業の地に晋にあるまじき鋼の巨躯が群れて立つ。
「吾らは哪吒、自律型オブリビオンマシンにして『殲禍炎剣の代行者』、その代行者」


「皆様方! 殲神封神大戦の依頼にござる!」
 集まった猟兵にシャイニー・デュール(シャイニングサムライ・f00386)が堂々と告げる……が、今日の彼女はなんかでかい。具体的に言うと身長が5メートル程ある。恐らく彼女のキャバリア『ブロッケン』に搭乗しているのだろう。
「此度の敵は哪吒。自律型オブリビオンマシンであり、攻撃衛星「九竜神火罩」によって、まるでオブリビオン・フォーミュラのごとく封神武侠界にカタストロフをもたらそうとしています」
 伝承では肉塊に大量の宝貝を埋め込み生まれたとされる哪吒太子。実際には超技術の塊であるオブリビオンマシンであったとは驚きだ。
「敵はかつての三國が一つ、呉の都であった建業……21世紀で言う南京を占拠しそこで衛星打ち上げの準備をしております。皆様にはここに乗り込んで哪吒を倒していただきたく!」
 ですが、とシャイニーは続ける。
「敵もこちらが攻めてくるのは予想済み。己を量産し、大量に配備して建業の破壊、発射基地化に当たらせております。量産型故飛行能力など一部の機能はオミットされておりますが、それでも一機ごとが圧倒的機能を持つ、量産型の枠に収まらぬスペックを持っております」
 高コストな装備を削ぎ落し生産性を高め、それでもなお高いパフォーマンスを持つ集団。量産、廉価という言葉が持つイメージは捨てた方が賢明だろう。
「正直申しまして、如何に猟兵であろうともこの集団に生身で挑むのは無謀というもの。それ故キャバリア相当の兵器に乗り込み、まずはサイズと出力の差を埋めて頂きたく思います」
 巨大な敵に巨大な乗機で挑む。それ自体はクロムキャバリアなどでは日常的な事。だがここは機兵溢れる戦乱の地ではない。
「なのですが、ここは封神武侠界。キャバリアなど当然ありませぬ。それ故申し訳ありませぬが、乗機に関してはご自身で持ち込んでいただきたく思います」
 機械兵器が当たり前な世界なら貸し出しも受けられるが、ここには当然そんなものはない。戦場に立てる猟兵が限られてしまう、非常に苦しい戦いだ。
「哪吒の集団相手に質量差の不利を取らず立ち回れるのであれば、乗機はキャバリアに限りませぬ。ブルーアルカディアのガレオンならばサイズは相手以上ですし、グリードオーシャンの巨大生物やアポカリプスヘルの戦車やマシンウォーカーも些かサイズは劣りますが徒歩で挑むよりはましでしょう。巨人の方ならサイズに関してだけなら生身でもぶつかり合え申す。あとは【ラスボス変身】を重ね掛けするなど……無論、その隙を作れればになりますが」
 とかく、質量がなければ話にならない戦場だ。相手の捕捉力は高く、小ささを活かして抜けていくということも不可能に近いだろう。
「ただ、敵もこちらが巨大兵器を持ちだしてくることを想定している模様。キャバリア装備化された宝貝にて、リアクティブアーマーにヒート槍、さらに血液を含めた液体凝固能力を用いてこちらを機能停止に追い込もうとしてきます」
 相手は量産された機械ゆえ、仲間や自分ごと敵を叩き潰すのに一切の躊躇はない。無差別攻撃や自爆に近い機能も平気で使ってくるということだ。
「幸い敵は確定先制を行う程の性能はありませぬ。即ち単機での力は皆様の方が上のはず。勝てぬ戦いでは決してござりませぬ!」
 そう言ってシャイニーは普段より大きな転移を開き、猟兵たちはそれぞれの愛機とともにそこにスタンバイする。
「それでは皆様、発進準備はよろしいでござるか! 進路クリアー! 猟兵、出撃! ご武運をお祈りします!」


鳴声海矢
 こんにちは、鳴声海矢です。無双は無双でもこっちの無双が来るとは。
 今回のプレイングボーナスはこちら。

『プレイングボーナス……キャバリアに乗り込むなど、陸戦量産型『哪吒』と戦う方法を考え、実行する』

 相手は陸戦量産型『哪吒』の大集団です。飛行能力こそありませんが、その分陸上での戦闘に特化されています。キャバリア平均サイズである5メートルほどの身長がありますので、このサイズに対抗できるほどのサイズとパワーを持った何かに搭乗、変身することでプレイングボーナスとなります。
 オープニングでシャイニーが挙げているものの他にも方法はあると思いますので、自分のできる方法を考えてください。
 一応生身での出撃も認めはしますが、『やや難』依頼でプレイングボーナスなしでの戦いになるのでかなり厳しい判定になると思います。
 敵は先制攻撃こそしてきませんが、仲間や自分の損害も気にせず無差別攻撃や一定時間以上使うと死ぬ技を撃ってきます。一方感情はなくとも知能はあるので、意味のない自滅はしません。また敵の技術力は最低でもクロムキャバリア相当はありますので、少なくともそのレベルの技術を見せられて理解できないということもありません。

 色々制限のある依頼ですが、条件さえクリアしてしまえば一体ずつはオリジナル哪吒よりは弱いので、正に無双の主人公機となることも可能でしょう。

 それでは、3分で12体の哪吒も落とすほどのプレイングをお待ちしています。
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第1章 集団戦 『陸戦量産型『哪吒』』

POW   :    EP金磚(きんせん)
自身の【増加装甲】から、戦場の仲間が受けた【ダメージ】に比例した威力と攻撃範囲の【装甲炸裂弾】を放つ。
SPD   :    RXS火尖鎗(かせんそう)
【槍から「破滅の炎」】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    BS-B混天綾(こんてんりょう)
自身の【胸部】から【高出力のエネルギー波動】を放出し、戦場内全ての【液体(生物の血流を含む)】を無力化する。ただし1日にレベル秒以上使用すると死ぬ。

イラスト:雲間陽子

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

神樹・鐵火
【御霊除霊事務所】

あれがナージャか?阿修羅の間違いではないか?
いや、違う、私が聞いた限り小柄な少年だと...
ええい骸の海が適当にこしらえたモノだな!神への冒涜と見た!
『八幡演舞』により鬼鎧形態となり鉄屑にする!
と、言いたい処だが...体格差と身長差がある
む、丁度いい物持っているではないか御霊!
御霊ァ!その鉄人形(武神)を貸せェ!!
私の鎧の追加装甲にしろ!
お前は頭部装甲を支える為に肩車して佇んでいるだけでよい、余計な事はするな
私は轟拳の【覇気】を纏わせた【怪力】の【バーサーク】で敵をひたすら解体するのみ
炸裂弾を打たれる前に勢い任せで【部位破壊】し、撃てぬ様にすればいい


御魂・神治
【御霊除霊事務所】

うわ、師匠またブッサイクな鬼鎧形態になっとる、何かブチギレとるし
何やて?鉄人形?武神の事かいな?
いうて師匠、機械音痴やろ?
追加装甲にして大型化すんのかい!
ハァー...ワイは頭の柱係か!二人羽織芸は正月だけにせえや
【情報処理】と【オーラ防御】は天将に任せるとしてワイは何すりゃええんや
天将『焼き払ってみたら如何です?』
あ、せやな、それ採用
【破魔】の【エネルギー充填】させた超出力の【リミッター解除】『八咫』で吹き飛ばしたるわ
今の状況からして見た目は目からビームやけどな



 かつては三國の一つ、呉の首都であった建業の地。今そこはかつての姿など見る影もないほどに作り替えられようとしていた。
 孫呉が滅びた故ではない。今ここを占拠するのは晋の時代を遥かに凌駕する技術によって生まれた、三國時代よりはるか昔から存在する伝承の存在。
 その名は『哪吒』。封神演義に登場する宝貝人間であり、パイロットを必要としないオブリビオンマシン。その哪吒が
「あれがナージャか? 阿修羅の間違いではないか?」
 その存在に対し、神樹・鐵火(脳筋駄女神・f29049)はそう声を上げた。その声な怒りに満ち、
「いや、違う、私が聞いた限り小柄な少年だと……ええい骸の海が適当にこしらえたモノだな! 神への冒涜と見た!」
 怒りに燃えるまま、鐵火はその姿を神代のものへと変化させた。
 『貴公、どうやら死にたいらしいな』という意思に満ち満ちた荒々しき威容。あるいは『『八幡演舞』により鬼鎧形態となり鉄屑にする!』という強き意思か。
 その姿を後ろから一人の男が見ていた。
 男はその姿に、ただ言葉を搾りだす。
「うわ、師匠またブッサイクな鬼鎧形態になっとる、何かブチギレとるし」
 身もふたもない言葉でその姿をぶった切った男、御魂・神治(除霊(物理)・f28925)。なんか嫌な予感がするのであまり近づかずに見ていた彼に、鐵火は鋭く振り返った。
「む、丁度いい物持っているではないか御霊! 御霊ァ! その鉄人形を貸せェ!!」
 凄い勢いで神治に詰め寄り、彼の跨る二輪型の大型外骨格を奪い取ろうとする鐵火。あまりの勢いと迫力に流石の神治も思わず押し返す。
「何やて? 鉄人形? 武神の事かいな? いうて師匠、機械音痴やろ?」
 何しろ鐵火は寿命を持たない神。その実年齢は計り知れないが、その大部分は神域に引きこもっていたため時代の流れには大分疎い。だが疎ければ疎いなりに、大型機械を活用する方法は思いつくものだ。
「奴らとは体格差と身長差がある、その事実は認めざるを得ない! 私の鎧の追加装甲にしろ!」
 追加装甲にして大型化すんのかい! と突っ込みたいところだが、とにかく相手の大きさに対抗しなければ話にならないのは神治も認めざるを得ない所。仕方なく『武神』を差し出し、天人型に変形させて装備、言われるがままの位置についた。
 結果できたのは、鬼鎧の体に天人の頭部を持つ異形の巨大兵器。猛然と向かって来るそれを、量産型哪吒たちは敵襲と見なし迎え撃った。
「猟兵襲来。総員戦闘配置」
 確認するように端的にそれだけ言うと、一糸乱れぬ動きで建業への道を阻むかのように横並びになる哪吒たち。その哪吒に、鐵火は覇気を纏った剛拳を叩きつけた。
 外装甲の重量の乗った拳は普段の彼女以上に強く、重く、一体の哪吒をまるで人形のように軽く叩き潰す。
 だがそれを取り囲んでいた他の哪吒の鎧が一気にはじけ飛び、炸裂弾となって鐵火へと襲い掛かった。
 それを鐵火……いや、その頭にある外装甲が湧きだすオーラで弾き返す。
「ハァー……ワイは頭の柱係か! 二人羽織芸は正月だけにせえや」
 その装甲の中、神治が深く溜息をつく。
「お前は頭部装甲を支える為に肩車して佇んでいるだけでよい、余計な事はするな」
 そう、武神はあくまで神治のAI『天将』の装備。直接鐵火が装備できるわけではない。なのでそれを装備した神治が鐵火に乗ることで、結果として大きさと装甲を確保していたのだ。
「【情報処理】と【オーラ防御】は天将に任せるとしてワイは何すりゃええんや」
 余計なことはするなと言われても、戦場に来たのだから何もしないわけにもいかない。さりとて肩車状態でできることなど限られている。
『焼き払ってみたら如何です?』
「あ、せやな、それ採用」
 そんな神治に、天将がアドバイスした。それを即決で採用し、神治は自身の銃を装甲内で構える。
「御天道様は許さへん言うてるやさかい」
 神器銃『天誅』を構え、装甲の隙間から狙いをつける。そのまま超音速で閃光のレールガンを射出し、さらにもう一体哪吒を破壊した。
「BS-B混天綾、起動」
 それに対応し、一体の哪吒が自身の体に搭載された宝貝を起動する。それは周囲の液体全てを停止させることで敵の無力化を図るが、ガソリンなどで動いているわけではない装甲はそんなことでは止まらない。
「撃てぬ様にすればいい」
 そのリアクティブアーマーごと叩き壊してくれようと、狂戦士の如く鐵火が拳を叩きつけ。
「今の状況からして見た目は目からビームやけどな」
 神治が頭部になっている装甲……つまりは眼っぽい場所から閃光銃を射出する。どちらも軌道に液体を用いているわけではないから敵の攻撃では止まらない。周囲の状況と機械部分の操作を天将に任せれば、生物である鐵火と神治が止められるまでの時間は稼げる。
「あとはひたすら解体するのみ!」
「どっちが阿修羅かもうわからへんな」
 伝承の人間宝貝……あるいはちょっとずれた行動が可愛いメカ少年を冒涜した罪は重いとばかりに、機兵と化した鬼鎧は哪吒を叩き潰していく。そしてその上でこの状況にやや呆れ気味になりながらも、神治と天将は的確に文字通りの『頭』として状況を見つつ援護射撃をしていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

天星・暁音
なるほど…つまり…撃ち放題?
ふふ…偶にはこういうのもいいよね…
星の船、戦闘システム起動、システムオールグリーン、問題なし…
久しぶりに全力稼働だよ
こんな機会は余りないから、しっかり使ってあげないと
止まない弾丸、ミサイルにレーザー、雨霰、得と味わいなさい
さあ、お祭りだー




宇宙船の船上で船の戦闘システムを起動させて、地上の戦場に向けてただ只管に撃ちまくります

武装はホーミングレーザーや特別な強化を施した超長距離ガトリング、ミサイル、一定範囲の時空を歪めて広範囲を破壊する時空爆弾、巨大化させて船に接続した二丁銃による極大砲撃
などです
テンション高めに撃ちまくります

スキルUCアイテムご自由に
共闘可


ホーク・スターゲイザー
ミラーと行動
アドリブ・絡みOK

デュークはミラーに機体を貸し出す。
「いえただの顧客サービスの一環ですのでお気になさらず」
お試しという理由で貸すという事らしい。
タワーのカードを取り出して呼び出す。
襲ってくる敵に攻撃を仕掛け巻き添えを誘い込む。
「すべてはお客様次第、そうでしょ?」
手渡されたカード、トランプの様な絵で上が背広の男、下が黒いレインコート姿の男のカード。
「……取ってはおく」


ベアトリス・ミラー
ホークと行動
アドリブ・絡みOK

「これを本当に?」
貸してもらう事に。
戦乙女をモデルにした機体は近接戦仕様で高機動。
赤と黒の鎧を纏った古代兵とロボットを合せたような巨人を創り出す。
瞬時にマッハの速度を出て光速移動し光剣による一撃を繰り出す。
巨人は格闘や怪力で戦い地面に拳を撃ち込んで爆撃の様な衝撃波による範囲攻撃を行ったりする。



 建業を守る哪吒の第一防衛線は突破された。だが、量産型というだけのことはあり支援機はいくらでも後から湧いてくる。意思はあれど感情はない彼らは僚機が一度全滅したことなど一切恐れず、ただその場の守りにつき続ける。
 猟兵もまた次の敵を突破せんとするが、やはり5メートルの鋼鉄機兵の群れはただ前に立つだけでもその威圧感はすさまじい。
「力を貸してくれ」
 その威容に立ち向かうには、如何に力があろうと生身では危険。ホーク・スターゲイザー(六天道子・f32751)は【守護者召現】にて謎多き黒人商人、デュークを呼び出した。呼ばれたデュークはまずホークではなく、同行していたベアトリス・ミラー(クリエイター・f30743)の方に一体の搭乗型機械を披露する。
「これを本当に?」
 ホークではなく自分の方に、という行為に疑問を持つが、それにデュークは常と変わらぬ慇懃な態度で応える。
「いえただの顧客サービスの一環ですのでお気になさらず。いわゆるお試し期間という奴なので、よろしければ感想をお聞かせくださいませ」
 確かにその見た目は自分が呼び出す者に似ている。だがそれだけでは足りぬと、もう一つを追加する。
「これが私の力です」
 【神世創造】の力で創造するのは、赤と黒の鎧を纏った古代兵とロボットを合せたような巨人。それはベアトリスをその内に乗せた機体と共に敵に向かい合った。
「貴方様は……ここに相応しいカードは既にお持ちかと」
 肝心の召喚主であるホークには、まずは何も渡さず自身の持ち物を検めるように言う。カード、という指定から思い当たるのは、正に以前デュークから渡されたタロットカード。
「破壊せよ、ザ・タワー!」
 そのカードを掲げて呼び出すのは、まさに塔の如き石巨人。メガリス製の電光竜巻をものともせず、姫将の駆る機動要塞すら抑え込んだこの巨人なら哪吒相手にも引けを取らないだろう。
 そして始まる地上でのぶつかり合い。それを上空から見下ろす者が一人。
「なるほど……つまり……撃ち放題? ふふ……偶にはこういうのもいいよね……」
 天星・暁音(貫く想い・f02508)がいるのは宇宙船『星の船』の戦場だ。暁音は嬉々として星の船の戦闘システムを起動していく。
「星の船、戦闘システム起動、システムオールグリーン、問題なし……久しぶりに全力稼働だよ」
 この船で巨大機械の群れを相手にするなどいつぶりか。ましてやこちらも兵器クラスのものを用意しなければ話にならないような相手など。
「こんな機会は余りないから、しっかり使ってあげないと」
 久しぶりの出番に興奮するかのように機械がうなりを上げる。
「止まない弾丸、ミサイルにレーザー、雨霰、得と味わいなさい。さあ、お祭りだー」
 ホーミングレーザーや特別な強化を施した超長距離ガトリング、ミサイル、一定範囲の時空を歪めて広範囲を破壊する時空爆弾。星の船に搭載した兵器が一斉に地上の哪吒へ降り注ぐ。それらは一気に哪吒の装甲を撃ち抜き、歪ませ破壊していった。
 そこにベアトリスの駆る戦乙女型機体が襲い掛かり、腕から光の剣を出して一閃。相手を両断し鉄屑へと変える。
 だが敵の攻勢にも哪吒たちは怯まない。
「EP金磚拡張展開」
 体の装甲を広げ、あえて敵の攻撃を受けるような形をとる。撃たれ、殴られた装甲はそのまま弾け、炸裂弾となってベアトリスの乗機に叩きつけられた。
「これは……!」
 慣れぬ武器ということもあってやはりその制御、維持は難しい。あるいはフィクションならば反撃を受けてアラートが鳴るのは展開としてのお約束ということもあり、そちらの知識に引っ張られてしまうのか巨人諸共体制は揺らぎ、高速移動が途切れた。
「敵支援を停止させる。RXS火尖鎗伸長」
 無限に伸びる宝貝の名を冠した槍を虚空に突き、辺りに破滅の炎を振りまく哪吒の群れ。その炎は並ぶ僚機すらお構いなしに焦がしていくが、一方ベアトリスとタワー、そして上空に控える星の船にすら届き、その機体を大きく揺れさせた。
「おおっと!?」
 敵は陸戦型、確かに飛行能力などはもっていない。だが対空手段がないわけではなく、さらに集団型でありながらここまで攻撃を飛ばす力を持つレベルを備えているとあればやはり強敵と言わざるを得ないだろう。
「構わない、破壊しろ……全て!」
 ホークが自身も炎を避けながら、タワーに指示を出す。タワーは敵中に飛び込み大暴れし、敵の炎と槍をあえてその身に向かわせるよう動いた。
 一斉に殺到する攻撃がタワーの巨体を崩していくが、それは対面や周囲にいる哪吒をも巻き込み同士討ちさせていく。
 命なき巨石の兵が敵を引きつけている今がチャンス。ただ武器を撃ちかけるだけでは殲滅はならぬと、暁音はさらに高度を上げとっておきの兵器を下方へ向けた。
「星の船、特殊兵装以外の全武装を最大展開、星闇銃、能力制御解除、星の船への武装合体、コンツェルト実弾生成開始、魔力充填全弾開放!」
 その命令に従うように、星の船下方から二丁の巨大銃が現れる。その銃は操縦者である暁音から一気に魔力を吸い上げ、その重心にチャージを始めた。
 そして放たれる【リミッター解除・フルバースト】した一射。それはただの兵器とは桁違いの威力で超高高度から一切の減衰なく地場へ着弾し、そこにいた哪吒をなぎ払った。
 その射撃から逃れた哪吒を、高機動の戦乙女と巨人の拳が追撃していく。巨人が地を殴れば、爆撃のような衝撃波が起きて哪吒を吹き飛ばしそれを音速の光剣が切り捨てた。
「すべてはお客様次第、そうでしょ?」
 傷ついたタワーを下がらせるホークに、デュークはまた一枚のカードを渡す。それはトランプの様な絵で上が背広の男、下が黒いレインコート姿の男のカード。
「……取ってはおく」
 いつ、何に使うのかはまだ分からないが、この男が出したのだからそれ相応のものだろう。
「まだまだいける……もう一発行くよ!」
 巨銃『エトワール&ノワール』は暁音の魔力尽きぬ限り弾切れはない。戦場で息を切らしながらも、全ての哪吒を消し去るまではを己を鼓舞し船に力を注ぎ込む暁音。
 その閃光が地を舐めるごとに、ベアトリスは戦場をかけ、タワーも最後の力を振り絞り逃れようとする敵機を抑え、攻撃を潰していく。
 反撃にはそれ以上の反撃を。それを持って猟兵たちは空と陸から建業の地を制圧していくのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
厄介ですが、何とかやってみますぅ。

【再輿】を発動、サイズまで『祭器』で完全複製した『惑星ロボ』を召喚、操縦用の『身長の2倍の亜空間』に入りますねぇ。
『惑星ロボ』のサイズは『クエーサービースト』と同等の『数百m以上』、キャバリア相手なら、人間と昆虫位のサイズ比になりますぅ。
このサイズ差であれば、通常なら殆どの攻撃は通じないでしょうが、相手の強さを考え『FMS(巨大版)』でバリアを展開して脚部を保護、踏み潰しによる[重量攻撃]を行いましょう。
更に、元のサイズでも『対巨大兵器用』である『FDS』の巨大版による[爆撃]を中心に『FRS』『FSS』の[砲撃]を重ねて叩きますねぇ。


雪・兼光
おいおい、サイズ差を…こっちの都合は考えてくれよ。

ま、あらかじめユーベルコードを利用して乗り込んでおくんですけどね

相手からの攻撃はオーラ防御で防御
避けれるなら第六感、運転で避ける
情報収集で攻撃パターンを覚えて見切る

どのみち長期戦は不利そうなので攻撃回数5倍に移動力半減

BSグラビティガンでスナイパーと2回攻撃を使い量産型を攻撃
ないよりマシの属性攻撃もオマケでつけておく属性は、氷使ってみて効果が見つつ戦う、意味がないなら使わない
確実に一体ずつ減らしていく、下手に攻撃対象はばらけて相手からのユーベルコードを受ける回数は減らしたい

余裕があって、援護できる距離なら援護射撃と部位破壊と傷口を抉るで攻撃する



 倒されても補充される、その生産性こそが最大の武器だとばかりに次々と現れる量産型哪吒。当然その全てが5メートルの身長を持つオブリビオンマシン相応の巨体であり、それが無数に並ぶ光景は否応なしに威圧感を与えてくる。
「おいおい、サイズ差を……こっちの都合は考えてくれよ」
 雪・兼光(ブラスターガンナー・f14765)がその集団を見て、飽きれたように呟いた。封神武侠界の時代背景や技術レベルを完全に無視するようなその集団は、正に相手の都合などお構いなしの超技術の塊だ。
「ま、あらかじめユーベルコードを利用して乗り込んでおくんですけどね」
 だが、そんな連中がこの場を占拠しているのは既に知っていること。そしてそんな巨大な相手の集団に身一つで挑むほど、兼光は愚かではなかった。
 今の彼は【Cavalier mode】で変形したブラスターに搭乗中。その高さは、哪吒たちと同じ5メートルだ。
「言ったろ? 質量無視で変形できるって」
 元は手のひらサイズのブラスターだが、これもまた不可解な超技術の塊。それに乗った兼光は最早哪吒たちに劣るものなどないと言わんばかりの威容であった。
「敵機襲来。発射基地を防衛せよ」
 自身に下された命令を復唱しながら、哪吒たちが兼光を迎え撃つ。まさに阿修羅の如き三面六臂から連続で繰り出される攻撃を、兼光は機体を通してオーラを放って押し返しながらその動きを分析することに注力した。
「厄介ですが、何とかやってみますぅ」
 そして戦闘を始めた敵の大集団相手に、相変わらずののんびりした調子を崩さず夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)も続く。
「大いなる豊饒の女神の使徒の名に於いて、大いなる技術の結晶よ、私の元へ」
 【豊乳女神の加護・再輿】で複製したのは、スペースシップワールドでクエーサービーストに対抗すべく作られている惑星ロボ。そのサイズはキャバリアも霞むほどの数百メートルだ。
 まさに人間と虫程の差のあるそのサイズ差。先に兼光が呟いたサイズ差を考えろと言う言葉を今度は哪吒の側が漏らしても不思議はないだろう。
 だが、知性はあれど感情を持たない哪吒たちはうろたえるということなどない。
「巨大敵機出現。一部機体は取り付き押し返しを図れ」
 複数体の哪吒がその期待に飛びつき、至近からの滅多切りや押し返しを図った。惑星ロボは巨大さ故に死角も多く、接近自体は容易に許してしまう。だがその巨大さはそのまま装甲の厚さとなり、哪吒の力をもってしても一撃程度では外装を削ることしかできない。そのまま強引に払い落し、巨体を生かし踏み潰しをかけることでまさに虫けらのように哪吒たちを潰していった。
 一方で哪吒は一体二体倒したところでいずれはまた量産され、この地に配備されてしまう。時間をかけることはつまり自身の戦果をふいにすることと同じ。次が来る前にこの地自体を制圧せねば、戦い自体が徒労と化してしまうのだ。
「長期戦は不利だな。俺はここだぜ、いくらでもかかってきな!」
 兼光は『専用特殊グラビティガン』を放ち哪吒たちを足止めする。それは一度引き金を引いたようにしか見えないのに10発もの攻撃を放ち、一瞬で一体の哪吒を粉々に破壊した。瞬時の二度撃ちをユーベルコードの力で五倍にしたその射撃は、如何に哪吒とて耐えられるものではない。
「味方機大破。EP金磚使用条件クリア」
 多数味方が落とされていくその状況に動じることなく、哪吒はユーベルコードとしての宝貝を発動した。兼光の眼前、るこるの足元で突然哪吒たちの装甲が弾け、炸裂弾として爆発を起こす。
「あらぁ?」
 とりわけ踏み潰しで戦っていたるこるは足の下で巨大な爆発が起きたことで機体が大きく揺らぎ、転倒しかける。宇宙戦用のロボットを重力圏下に無理矢理再現したこともあり、転んでしまえばそのまま自重で潰れる可能性すらあるだろう。
 だが、そんな常識さえ覆すのが猟兵である。るこるは足の下にバリアを広げ安定を確保し、さらに爆破とはこうやるのだとばかりに巨大兵器用爆弾を撃ち返して足元に群がる哪吒を纏めて吹き飛ばしていった。
「意味がないなら使わないつもりだったけどな」
 炸裂弾の延焼は兼光が氷属性の攻撃を放って鎮火させていく。ないよりまし程度だと思っていたが、使えるなら使っていくに越したことはない。
 そして細かなケアを行うものがいるなら、広域破壊は自分の役目。巨大化した兵器を差し向け、るこるは哪吒たちを広く殲滅していく。
 巨大兵器から圧巻の大量砲撃が放たれる様は、最早『スーツ』ではなく『アーマー』と言った趣。兵装たちが脳波で動いているあたりもそのイメージを助長させるところだ。
「変形とかビーム無効はついてませんよぉ?」
 何かを察したか誰にともなくそう言うるこる。だが、それに反応する情緒など哪吒は当然持ち合わせておらず、生き残った機体が攻撃によって他が負ったダメージを分析、自身の拡張装甲に火力として写し自爆しようとする。
「こっちは一体ずつ行くぜ」
 その哪吒を、兼光が爆発前に素早く仕留めた。広域破壊をする仲間がいるなら自分はそこの細かなケアだと、負傷した機体から確実に一体ずつとどめを刺して行く。
 超巨体による大量破壊が敵を壊滅状態に追い込み、そのダメージを返される前に一体ずつ残りを仕留めることで反撃を阻止する。その勢いは建業の地から哪吒を駆逐していき、ついにその増援を途絶えさせるに至った。
「ここ、封神武侠界でしたよねぇ?」
「……多分な」
 そのあまりにも壮絶、規格外な戦闘。恐ろしきは異門同胞、そしてオブリビオンの多様性か。世界のイメージを丸ごと無視した戦場に、まさにロボットアニメのラストシーンの如く勝ち残りし鋼の巨体がただ聳え立つのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年01月19日


挿絵イラスト