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殲神封神大戦⑥~始皇帝の水銀楼閣

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●封神武侠界
「朕こそが、永遠不滅の『始皇帝』なり! 生も死も、人も仙も、獣も神も、天地開闢の三皇さえも、朕の前にその頭を垂れ、朕の威光に平伏すのみ。それ以外の事は許さぬ。朕に従う事こそ、他の者が果たすべき役目なのだから……!」
 この地に蘇った伝説の『始皇帝』と、その兵馬俑軍団によって、五胡と呼ばれる遊牧民族のひとつ『羌族』が支配された。
 始皇帝は、配下全員の脳をくりぬき、兵馬俑にしており、絶対的な服従を誓わせているようだった。
 そのため、兵馬俑は絶対に逆らう事はなく、何かを考える事もない。
 ただ言われるがまま命令に従い、行動しているようだった。
「それにしても、猟兵か。なんとも訳の分からぬ奴が調子に乗って、あちこちで暴れまわっているようだな。まあ、朕にとっては、顔のまわりに飛ぶハエのようなモノだが……。何であれ、朕に敵対するのであれば、蹴散らすのみ」
 そう言って始皇帝が、生前落成を見届けることのなかった巨大宮殿『阿房宮』をユーベルコードで再現し、全てが水銀で構成された『水銀楼閣』として自身の周囲に展開するのであった。

●ガジルからの依頼
「くりぬいた脳ミソは、スタッフが美味しく戴くのかな? ……と言うか、スタッフって誰?」
 ガジル・コリアンダー(キマイラのスカイダンサー・f00907)が猟兵達を前にして、今回の依頼を説明した。
 今回の目的は、始皇帝を倒す事。
 幸い、始皇帝は水銀の影響か、あまり賢い状態ではないため、それを利用すれば、戦いを有利に進める事が出来そうだ。
 ただし、始皇帝は大量の兵馬俑軍団に守られているため、それらを潜り抜けて、攻撃を仕掛ける必要があった。
 また、楼閣内部は内臓を破壊するほどの威力を持った猛毒の水銀蒸気に満たされており、吸い込めば猟兵と言えども無事では済まないため、注意をしてほしいという事だった。


ゆうきつかさ
 この依頼は、戦争シナリオです。
 基本的に、ノリと勢いで何とかなるので、自分らしく行動しましょう。
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第1章 ボス戦 『『始皇帝』』

POW   :    変幻自在水銀剣
【自在に変形する水銀の剣】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    辰砂兵馬俑親衛隊
自身の【操る水銀】を代償に、1〜12体の【自在に変形する液体金属の兵馬俑】を召喚する。戦闘力は高いが、召喚数に応じた量の代償が必要。
WIZ   :    万里水銀陣
戦場全体に【水銀の大渦】を発生させる。敵にはダメージを、味方には【覇者の気を帯びた水銀】による攻撃力と防御力の強化を与える。

イラスト:さとをみどり

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

四壱六・豆花(サポート)
放浪癖のある人形妖怪、妖怪歴35年。
メイン武器に特殊警棒を把持。

口調は常に「中性的(ぼく、○○様、ですます調)」で丁寧。

指定のユーベルコードはどれでも使用し、自身の損壊は厭いません。
他の猟兵とのトラブルは好まず、一歩引いて周囲の雰囲気を見ます。
公序良俗に反する行動はしません。

あとはマスターにおまかせです。


編堵・希亜(サポート)
「……なに?」
「そうなんだ。」
「私は、私だよ。」

囚人服のようなものを着て、いつも黒猫のぬいぐるみを抱えた女の子。口数は少なく、人見知りで猜疑心は強いものの、猟兵としての仕事をこなすためなら、それなりに人と付き合っていける。
甘い物が大好きで、食べればすぐに機嫌がよくなる。嫌いなモノは、かつて自分のいたアリスラビリンスの世界と、それを連想させるもの。

戦闘では、自分ではあまり戦わず、自身に宿るオウガの『カイ』を戦わせたり、ぬいぐるみをバロックレギオンとして相手を押しつぶしたりする。

『カイ』は上等なドレスを着たラミアで、少し高飛車な話し方。宿主の身は守り、敵には容赦がない。『さぁ、敵はどこかしら!?』


ニノン・トラゲット(サポート)
『容赦なんてしませんから!』
『アレ、試してみちゃいますね!』
未知とロマンとお祭りごとを愛してやまない、アルダワ魔法学園のいち学生です。
学生かつ魔法使いではありますが、どちらかと言えば猪突猛進でちょっと脳筋っぽいタイプ、「まとめてぶっ飛ばせばなんとかなります!」の心で広範囲への攻撃魔法を好んでぶっ放します。
一人称はひらがな表記の「わたし」、口調は誰に対しても「です、ます、ですよね?」といった感じのあまり堅苦しくない丁寧語です。
基本的にはいつも前向きで、ネガティブなことやセンチメンタルっぽいことはあまり口にしません。
その他の部分はマスターさんにお任せします!




 水銀楼閣内部は、猛毒の水銀蒸気に満たされており、その場にいるだけで肌がチリチリと痛んだ。
「わざわざ兵馬俑の脳をくりぬく必要などあったのでしょうか? それだけ仲間達が裏切る事を警戒しているのかも知れませんが、あまりにも愚策ですね」
 そんな中、四壱六・豆花(朽ちた人形が集いし骸・f34750)が始皇帝を見つめ、呆れた様子で溜息を漏らした。
「いま朕を愚弄したのは貴様か! 朕ほど賢く優れた存在など、この世に存在しないのに……! その朕を愚弄するとは、何事ぞ!」
 その言葉を耳にした始皇帝が、烈火の如く怒り狂った。
「あの人……キライ」
 編堵・希亜(蛇に囚われた少女・f19313)がドン引きした様子で、黒猫のぬいぐるみをギュッと抱き締めた。
 この様子では、水銀の影響で、頭が悪くなっているのだろう。
 賢い脳ミソが半分ほど御留守になっているのではないかと心配になるほど、アレな感じになっていた。
「……な、なんだと! この朕を嫌いだと! 朕ほど、世界に愛されるべき存在はいないのに……! それなのに……それなのにっ! 貴様はなんて愚かなんだ! なんで、そんな事を言うんだ! 朕ほど……朕ほど……ぐわあああああああああああああああああ!」
 その途端、始皇帝が駄々っ子の如く、床をガツンガツンと踏み始めた。
「いくら駄々をこねても、容赦なんてしませんからね!」
 ニノン・トラゲット(ケットシーの精霊術士・f02473)が、ビシィッと始皇帝に言い放った。
「ならば、死ねっ! 朕を否定する者達など、この世にいらぬっ!」
 その挑発に乗った始皇帝が、わざわざ前に飛び出し、狂ったように水銀剣を振り回した。
「そんな攻撃、当たりませんから!」
 即座に、ニノンが【猫の毛づくろい】で、自らの身体をペロペロ舐め、摩擦抵抗を極限まで減らす事で、始皇帝の水銀剣を避けた。
「まだだっ!」
 それに合わせて、始皇帝が水銀剣を竜の姿に変化させ、再びニノンに斬りかかった。
「何度も同じことを言わせないでください」
 ニノンが素早い身のこなしで、始皇帝が振り回す水銀剣を避け、兵馬俑達を盾代わりにしながら距離を取った。
「ふ、ふざけた真似を! 朕の恐ろしさを思い知らせてやるっ!」
 始皇帝が完全にブチ切れた様子で、水銀から液体金属の兵馬俑達を召喚し、猟兵達に襲いかかっていった。
「痛いの怖いの全部、返してあげる」
 すぐさま、希亜が【仕返し(オペラツィオン・マカブル)】を発動させ、完全な脱力状態で液体金属の兵馬俑達の攻撃を喰らい、それを無効化した上で、継ぎ接ぎの黒猫人形から排出した。
「……!」
 その一撃をモロに喰らった液体金属の兵馬俑達が宙を舞い、様々な形に変化しながらベチャッと床に落下した。
「……御覧なさい。あなたへの怨みで、天井がこんなにも黒い」
 それに合わせて、豆花が【怨嗟ノ雷雨ハ哭キ止マズ(エンサノライウハナキヤマズ)】で剣に纏わり集う呪詛に施された御しえぬ天災の封印を解除し、始皇帝を斬りつけた。
 それと同時に、怨嗟の雷雨が降り注ぎ、始皇帝の身体を傷つけた。
「な、なんだ、これは……。身体が……うぐぐっ!」
 次の瞬間、始皇帝が全身びしょ濡れになりながら、恨めしそうに豆花を睨みつけた。
 そこに追い打ちを掛けるようにして、無数の雷が容赦なく、始皇帝に降り注ぐのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

栗花落・澪
僕毒耐性持ってないのにぃ…
少しでも中和狙うしかないかなぁ

風魔法と組み合わせた【オーラ防御】に、更に【破魔】を上乗せ
外向きの風で蒸気を寄せ付けないようにしつつ
万一防壁を毒がすり抜けてきても
破魔で【浄化】し少しでも無害にする狙い

ていうか敵、脳無しか…

屋内でも飛べないわけじゃないから翼の【空中戦】
低空飛行や高所飛行を使い分けて敵軍の間をすり抜けながら
【催眠術】を乗せた【歌唱】を★マイクで拡声し始皇帝を攪乱
それだけじゃ兵馬俑軍団に対して無防備すぎるから
合間に氷魔法の【属性攻撃、範囲攻撃】で水銀ごと凍結、足止め狙い

無理はしない程度に始皇帝に近づいたら【指定UC】
魔…というか敵? まとめて破魔で一掃狙い


岩永・勘十郎
「いちいち相手にするのも億劫だ。少しズルさせてもらうか」

そういうとUCを使い透明になる。弓を使うつもりは無い。ただの移動方法だ。そのまま兵馬の気を引かずに隠密行動で移動する。もちろん【忍び足】を駆使している故に気配すらも気付かれないだろう。

「兵の将よ。少しは頭使わんとな」

そういう勘十郎は先程から既に【防具改造】を施している装備のガスマスクを装備している。水銀の毒は効かない。そして相手はそれで思考力が失われている。この【挑発】にも簡単に乗るだろう。

「水銀は、見た目に寄らず重いんだ」

そういうと【仙術】を駆使した瞬間移動レベルの【早業】で敵の腹部を思い切り斬り裂こうとして。


ユーフィ・バウム
大量の兵馬俑軍団には
【なぎ払い】【衝撃波】で正面突破しますね!

楼閣内部の水銀蒸気は
風の【属性攻撃】を宿す武器を振るい体に近付けません
【オーラ防御】を張り、【毒耐性】と【勇気】を
満ちる体に、水銀くらいでっ!

そうして始皇帝に見えたら、
遠い間合いから衝撃波を見舞って攻撃しましょう
ぶんぶんと大型武器を振り回し、それしか能がないように―
賢くない始皇帝なら、そう思ってくれますかね!

始皇帝が油断したタイミングで、
武器に組み込んだディアボロスエンジンを稼働!
【ダッシュ】で始皇帝の死角に動き、
【鎧砕き】の攻撃をねじ込む!

さぁ、一気に決めに行きますよ!
【功夫】を生かした打撃で消耗させ、
《トランスクラッシュ》です!


テラ・ウィンディア
UC勝手に即起動!

わーっ…(へちょん
「うむ、此処は私に任せて貰おう!」
以後ぜっちゃん!

事前
【料理】
チョコレートに更に虫も色々追加して強化(!?

【戦闘知識】
兵馬俑軍団の突破ルートを利用し突破

対蒸気
【属性攻撃・オーラ防御】
闇とチョコ属性のオーラで蒸気を防御(!?

他の猟兵達に
「すまない…我が本能が叫ぶのだ…奴に圧倒的なパワーを与えよと…故に許せ!」

「始皇帝よ!お前の水銀には足りないものがある!そう…パワーだ!」
迫る地獄のチョコ
「だが安心するがいい!我がチョコを食せば内から溢れる圧倒的なパワーに酔いしれるだろう!さぁ!歓喜の叫びをあげ宇宙を感じるのだ!」
容赦なく口に捻じ込みねじ込み
地獄の宴発生中




 水銀楼閣内部に漂う猛毒の水銀蒸気のせいで、猟兵達は本来の力を発揮する事が出来なかった。
 そこに追い打ちをかけるようにして、兵馬俑が猟兵達にジリジリと迫ってきた。
「水銀蒸気程度で、わたし達を止められると思ったら、大間違いですよ!」
 すぐさま、ユーフィ・バウム(セイヴァー・f14574)が、毒耐性とオーラ防御を展開しながら、勇気を出して真正面から突っ込み、ディアボロス(大型武器)を振るって衝撃波を飛ばし、兵馬俑達を薙ぎ払った。
 その拍子に兵馬俑達が宙を舞い、次々と床に落下した。
「僕、毒耐性持ってないのにぃ……。少しでも中和狙うしかないかなぁ」
 そんな中、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)が、ションボリと肩を落とした。
 だが、のんびりしている暇はない。
 こうしている間も、水銀蒸気が身体を蝕んでいるため、悩んでいる暇もなかった。
「いちいち相手にするのも億劫だ。少しズルさせてもらうか」
 その間、岩永・勘十郎(帝都の浪人剣士・f23816)が【追跡光(ターゲットトラッカー)】を発動させ、ガスマスクをつけたまま透明になった。
「ぬぬっ! これは一体、どういう事だ! 探せ! 必ず何処かにいるはずだ!」
 それを目の当たりにした始皇帝が、傷ついた身体を庇いながら、悲鳴にも似た叫び声を上げた。
 しかし、兵馬俑達も勘十郎の姿が見えないため、一緒になってオロオロし始めた。
 そもそも、何処を探して、何を攻撃すべきなのか、具体的な指示が出ていないせいで、脳ミソ空っぽの兵馬俑には酷な指示であった。
(それじゃ、いまのうちに……)
 その隙をつくようにして、澪が破魔の力を宿した風魔法と、オーラ防御を組み合わせ、水銀蒸気を浄化しながら身を守った。
「させるかァ!」
 その事に気づいた始皇帝が水銀を操り、液体金属の兵馬俑達を召喚した。
 召喚された兵馬俑達は自由自在に形を変え、澪に襲いかかってきた。
「いくら姿を変える事が出来ても、空は飛べないよね?」
 即座に、澪が翼を広げて飛び上がり、兵馬俑達の間を擦り抜け、催眠術を乗せた歌唱を★マイクで拡声し、始皇帝を撹乱した。
「うぐっ! 頭が……」
 それと同時に、始皇帝が頭を抱え、フラッと身体をヨロめかせた。
「……ていっ!」
 その隙をつくようにして、ユーフィがディアボロスを力任せにブンブンと振り回し、次々と衝撃波を飛ばしてった。
「朕を馬鹿にするな!」
 始皇帝が鬼のような形相を浮かべて、水銀の剣の形を変え、衝撃波を弾き返していった。
「うむ、此処は私に任せて貰おう!」
 そんな中、テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)が【ぜっちゃん(バンニンニジゴクヲミセルキョウキトチョコノシシャ)】を発動させ、全魔力を失い戦闘不能に陥る事で、謎の銀髪銀目の青年『ぜっちゃん』が姿を現した。
 ぜっちゃん(テラ)はカカオ濃度1万%で漢方融合の狂気のチョコを使って、せっせと料理を始めた。
「な、なんだ、何をする気だ!」
 その姿に危機感を覚えた始皇帝が、警戒した様子で間合いを取った。
「……すまない。我が本能が叫ぶのだ。……奴に圧倒的なパワーを与えよと。……故に許せ!」
 ぜっちゃん(テラ)が仲間達に対して謝りながら、闇とチョコ属性のオーラで水銀蒸気から身を守り、一気に間合いを詰めていった。
 それに合わせて、ユーフィがディアボロスに組み込んだディアボロスエンジンを稼働し、ダッシュで始皇帝の死角に回り込み、鎧砕きの一撃を叩き込んだ。
「始皇帝よ! お前の水銀には足りないものがある! そう……パワーだ!」
 その間に、ぜっちゃん(テラ)が始皇帝に迫り、その口めがけてチョコを押し込んだ。
 しかも、それは狂気に満ちた虫入りチョコッ!
「ぐ、ぐわああああああああああああああ!」
 それを口にした途端、始皇帝が白目を剥き、ブクブクと泡を吐きながら、激しく身体を震わせた。
「大丈夫だ、問題ない! 我がチョコを食せば内から溢れる圧倒的なパワーに酔いしれるだろう! さぁ! 歓喜の叫びをあげ宇宙を感じるのだ!」
 それでも、ぜっちゃん(テラ)はまったく気にせず、口の中に捩じり込んだ。
「ぎゃああああああああああああああ! こ、殺す気か!」
 そのため、始皇帝がブチ切れ、涙と鼻水まみれになりながら、ぜっちゃん(テラ)を力任せに放り投げた。
 だが、肉体的にも、精神的にも、大ダメージを受けており、色々な意味で限界に達しているようだった。
「さぁ、一気に決めに行きますよ!」
 そんな空気を察したユーフィが功夫を生かした打撃を叩き込み、【トランスクラッシュ】で闘気を纏ったヒップアタックを喰らわせた。
「ふ、ふざけた真似を……!」
 始皇帝がフラつきながら、ギチギチと歯を鳴らした。
「兵の将よ。少しは頭使わんとな」
 その間に、勘十郎が忍び足で距離を縮め、始皇帝を挑発するようにして大声を上げた。
 それに合わせて、澪が氷魔法の属性範囲攻撃で、水銀ごと兵馬俑達を凍結させた。
「ふ、ふざけた真似を! 何処だ! 何処に隠れている!」
 始皇帝が苛立ちを隠せない様子で、水銀剣を振り回した。
 しかし、勘十郎の姿は見えず、水銀剣が虚しく空を切っていた。
「……わしは、ここだ!」
 次の瞬間、勘十郎が仙術を駆使した瞬間移動で、始皇帝の懐に潜り込み、早業で腹を切り裂き、大量の返り血を浴びた。
「それじゃ、これで終わりにするね」
 続いて、澪が【Fiat lux(フィーアト・ルクス)】を発動させ、全身から魔を浄化する光を放った。
「な、なんだ、この光はっ! か、身体が溶ける! ま、待て! 待ってくれ! 金ならやる! いくらでも! だから、頼む! 朕は、まだやる事が……。ぐわあああ!」
 その光を浴びた始皇帝が断末魔を響かせ、跡形もなく消し飛んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年01月14日


挿絵イラスト