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殲神封神大戦⑬〜いざや咲き采れ破魔の花

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「此度の殲神封神大戦での戦い、大儀である。いまだ戦さは半ばなれども、皆無理をせぬように頼むよ」
 今は戦争のさなかである。難敵を相手に猟兵たちが無理をしがちだと知っている織部・泰親(妖狐の戦巫女・f04498)は、穏やかな笑みを浮かべて彼らをねぎらった。
「が、しかし皆が相手するであろう敵はなかなかの強敵であるようだな。故、皆万全の支度を持って挑んでもらいたい」
「……というと?」
 猟兵の問いに、泰親はひとつ頷いた。
「いにしえの仙界「紫霄宫」。その内の入り口に、仙界随一の「枯れない桃花」に彩られた、極めて美しい桃源郷がある。美しいばかりでなく、霊幻なる力もあろう」
 封神仙女『妲己』はあらゆる生物・無機物・自然現象をも虜にする凶悪な魅了能力を持ち、普通に近付いたならいかに猟兵と言えども正気を保つこともままならないだろう。
 そこで、この桃源郷の桃の花だ。
「この枯れない桃花には、邪を祓い魔を破る霊力がある。これを摘み集め、「破魔の宝貝」を作り出すことで、妲己めの魅了に対抗することができよう。なに、古来より狐狩りは猟の華であるからな。敵は現れぬ故、時間の許す限り工慮するがよかろう」
 ふさっと純銀色の尾を揺らし、見た目ばかりは雄々しい妖狐は静かに笑った。
 では往くがいいと送り出そうとし、猟兵たちの得心のいかない表情に気づく。
「いかがしたね?」
「宝貝を作れって言われてもさあ……」
 あまりにも抽象的すぎてイメージができない。
 もう少し具体的に説明をお願いすると、
「こう、破魔の護りがあるようなものだな」
「雑!!」
「脳筋か!!」
 より抽象的な説明にツッコミが入る。
 多分、本人としては真面目なのだ。ただ彼の知識をアウトプットできないだけで。
 物理で解決しそうなグリモア猟兵はううむと唸り、
「……まあ、そうさなあ。形や能力を意識してはどうだろうか。或いは……知己と揃えて持つなどもよいか。古くに、想い紡げば魅了を破るとも言われるが」
 無論、ただ想い人があるだけでは妲己の魅了に勝つことはできまい。
 そのための宝貝だ。
「桃に由来する形でなくてもよかろう。要となるはその破魔の霊力。望むままに作るがいい」
 言って、手にする手鞠をぽんと投げる。
「ともあれ、お前さんたちのことは信頼しておるよ。故に、よろしく頼む」
 そう告げて静かに頭を下げた。


鈴木リョウジ
 こんにちは、鈴木です。
 今回お届けするのは、桃の花と宝貝づくり。
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

●桃源郷と宝貝創造
 いにしえの仙界「紫霄宫(しあいきゅう)」内部、その入口にある、仙界随一の「枯れない桃花」に彩られた、極めて美しい桃源郷です。
 封神仙女『妲己』はあらゆる生物・無機物・自然現象をも虜にする凶悪な魅了能力を持ち、普通に近付いたなら猟兵と言えども正気を保つこともままなりません。
 危険な魔力を祓う「仙界の桃の花」を摘み集め、「破魔の宝貝」を作り出すことで、魅了への耐性を手に入れましょう。
 桃の花を採取する際のプレイングは必須ではありません。
 宝貝の形状や能力は特に指定しません。
 但し、常識的に考えて問題がある形状などのものは不採用となる場合があります。

 このシナリオには、以下のプレイングボーナスがあります。
=============================
 プレイングボーナス……霊力に満ちた桃の花を集め、宝貝を創造する。
=============================

 なお、🔵が成功数に達すると判断して以降のプレイングの採用を見送らせていただく場合があります。ご了承ください。
 それではよろしくお願いいたします。
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第1章 冒険 『破魔の宝貝』

POW   :    大量の花を集め、多くの霊力を得る。

SPD   :    仙界の他の素材と組み合わせ、更なる力を引き出す。

WIZ   :    魔術的な加工を施し、宝貝の性能を高める。

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

栗花落・澪
花と言えば僕、破魔と言えば僕?
なんてね、ふふ
ただオラトリオだからっていうだけなんだけど

んー、とはいえ何を作ろうかなぁ

悩みながらそっと桃の花を集め
あぁそうだ、シンプルにお守り作ろうかな
集めた花弁を【裁縫】に用いる桃色の糸と組み合わせながら
魔法でふわり浮かせて毛糸のように細長く連結、変形させ
それらを今度は自分の手で時間をかけて編み込み小さな袋状に
折角だから柄としても花弁縫い付けておこうか
更に中にも集めた花弁を少し封じ込めて
口を縛れば完成

うん、結構いい感じかな
花に宿った破魔だけでも十分だろうけど
【指定UC】と共に【祈り】を込めることで僕の【破魔】を上乗せしておく

おねがいお花さん
僕の事、護ってね



 淡く優しい色彩に包まれ、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)はそっと胸に手を当てた。
「花と言えば僕、破魔と言えば僕?」
 その言葉に応えるかのごとく、さあっと風が吹き抜けていく。
 金蓮花の少年は、花びら混じりの風に目を細めて。
「なんてね、ふふ」
 ただオラトリオだからっていうだけなんだけど。
 笑うその背で白い翼が揺れた。
「んー、とはいえ何を作ろうかなぁ」
 悩みながらそっと桃の花を集め、なめらかな手触りを楽しむ。
 ひとつふたつと思いついては、ちょっと違うなと思い直し。
 あぁそうだ、シンプルにお守り作ろうかな。
 そうと決まればさっそく始めよう。
 集めた花弁を裁縫に用いる桃色の糸と組み合わせながら、魔法でふわり浮かせて毛糸のように細長く連結、変形させていく。
 それらを今度は自分の手で時間をかけて編み込み小さな袋状に。
 折角だから柄としても花弁縫い付けておこうか。
 更に中にも集めた花弁を少し封じ込めて、口を縛れば完成。
「うん、結構いい感じかな」
 ちょうどよい大きさの小さなお守りは、かすか揺らすと淡く桃の香が立った。
 花に宿った破魔だけでも十分だろうけど。
 両手でお守りを包み祈りを込めると、桃ではない花や、陽光ではない光が周囲に降り注いでくる。
 それは、闇を照らし輝く、この世のものとは思えぬ美しい花や破魔の光。
「おねがいお花さん」
 天上の輝きまとう花を見つめ、そっと祈る。
 僕の事、護ってね。

大成功 🔵​🔵​🔵​

藍沢・織姫
まずは桃の花集め。
石の上とかに落ちていた花びらを拾っただけでも、力が溜まって来たような気がしないでもない…?

そして破魔の宝貝!
防御はもちろん、私としては歌の効果を高めるのもいいかな。
この世界にスピーカーや録音機器等はさすがに無いでしょうが、要は「音に関する能力を持つ宝貝」という事でそれらの機能を持たせる事は可能な筈。
形状は…他の装備品と一緒に着けても邪魔にならないコンパクトなマイク付きイヤホン、駄目なら小型のほら貝型スピーカーで。

完成したらシンフォニック・キュアで動作確認をしてみましょうか。



 藍色の翼に桃の花をまとわせ桃源郷を歩く藍沢・織姫(紺碧の歌姫・f03959)が始めたのは、まずは桃の花集め。
 手を差し伸べると、その手のひらにはらはらと落ちてくる。
 傷つけないよう丁寧に集めていくと、ほのかな香りもはっきり分かるほどに感じられた。それとともに、穏やかな陽射しのようなぬくもりも。
 石の上とかに落ちていた花びらを拾っただけでも、力が溜まって来たような気がしないでもない……?
 ひとつつまんで観察してみると、確かにそんなふうに感じる。
 充分と判断するだけの花びらを集めて、準備完了。
「そして破魔の宝貝!」
 さて、どんなものを作ろう?
 防御はもちろん、私としては歌の効果を高めるのもいいかな。
 音楽を紡ぎ様々に操る織姫にとって、直接的な武器よりもそのほうが扱いやすい。
(「この世界にスピーカーや録音機器等はさすがに無いでしょうが、要は「音に関する能力を持つ宝貝」という事でそれらの機能を持たせる事は可能な筈」)
 宝貝の能力は限定的ではないようなので、それぐらいのことはできるだろう。
 形状は……他の装備品と一緒に着けても邪魔にならないコンパクトなマイク付きイヤホン、駄目なら小型のほら貝型スピーカーで。
 試してみれば、どちらも問題はなさそうだ。せっかくなので、そのまま作業を続けて両方ともを完成させる。
 状態を確かめてから、桃の香りとともにそっと息を吸い、優しい旋律を声に乗せる。
 桃源郷に劣らず美しく清怜な歌声は、柔らかに響き渡った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クリュサオル・ロードナイト
R:こういうのは任せるぜー(人格交代)
L:よし、任せておけ!

魅了に耐える破魔の宝貝か。どんなのが良いだろう?
まずは桃の花を集める…この枝とか良さそうだな。
枯れない桃の花。エルフの森の聖なる樹と似た性質なのかな。

集めた桃の枝と、可能なら故郷の聖樹の枝(装備品とは別のやつ)を組み合わせて…

無意識のうちに作るのは、綺麗な花の咲いた桃の花冠。
かつて故郷を守ると誓った、幸せだった日々を思い出しながら。
失われた命は戻らないけれど、今在るものを守る為、これから来る危機を乗り越える為…どうか、我々に力を。



 宝貝作りか、とクリュサオル・ロードナイト(光と闇の狭間・f33687)が桃の木々を一瞥して口にした。
「こういうのは任せるぜー」
 誰にともなく言い、ふるり頭を振る。
「よし、任せておけ!」
 RからLへと人格を交代して、役割交代だ。
 ひとつ深呼吸をすると、心安らぐ香りがそろりと胸を満たしていく。
「魅了に耐える破魔の宝貝か。どんなのが良いだろう?」
 考えながら、そこここで花を咲かせる桃の木を眺めた。作るにしても、材料がなくては始まらない。
「まずは桃の花を集める……この枝とか良さそうだな」
 ほどよい枝ぶりを見つけ、木を傷つけないよう摘み取っていく。他の木からも同じように集めていけば、すぐに量が集まった。
 何を作ろうか考えながらタフタのような美しい花びらに触れ、ふと思案する。
 枯れない桃の花。エルフの森の聖なる樹と似た性質なのかな。
 遠い記憶を重ねて、しかし思いを振り払い宝貝作りを始めよう。
 集めた桃の枝と、可能なら故郷の聖樹の枝を組み合わせて……。
 無意識のうちに作るのは、綺麗な花の咲いた桃の花冠。
 かつて故郷を守ると誓った、幸せだった日々を思い出しながら。
 完成した花冠を見つめ、そっと目を閉じる。これが似合うであろう相手は、もういない。
 だが、だからといって無意味ではなく、彼は無力ではない。
 失われた命は戻らないけれど、今在るものを守る為、これから来る危機を乗り越える為……どうか、我々に力を。

大成功 🔵​🔵​🔵​

瑞月・苺々子
うーん、破魔の宝貝かぁ……
ちょっとありきたりだけど、『御守り』でもいいのかしら?
桃のお花の御守り、きっとキュートでパワーもありそう!
早速桃のお花を集めなきゃ
キレイな御守りには、キレイな桃の花!
壊れないように、そうっとね

前におでかけした時にね、お花の入った透明な御守りを見かけたの
そういうキレイなもの作ってみたいな!
ももに出来るかしら……?
でも、ママには手先が器用ね、って褒められたこともあるの
上手に作れるといいな!

――桃のお花の付いた、桃の花びらを閉じ込めた水晶製のキレイな御守り
できたわ!
この御守りが、誰かを守ってくれますように
ってお願いをしながら作ったの
……キレイに見えるかな……?



「うーん、破魔の宝貝かぁ……」
 前髪に落ちてきた桃の花をちょこんとつまんで、瑞月・苺々子(苺の花詞・f29455)は考える。
 ちょっとありきたりだけど、『御守り』でもいいのかしら?
 でも、ありきたりってことは、みんなもそうして願ってきたということ。
「桃のお花の御守り、きっとキュートでパワーもありそう!」
 早速桃のお花を集めなきゃ。
 作るものが決まったら、用意するものも決まるもの。
 桃の花を集める時は慎重に。ゆっくりじっくりひとつずつ選り分けて。
 キレイな御守りには、キレイな桃の花!
 壊れないように、そうっとね。
 どうしてそんなにこだわるのかって?
「前におでかけした時にね、お花の入った透明な御守りを見かけたの」
 そういうキレイなもの作ってみたいな!
 だから、キレイなお花を集めるの。
 たくさん桃の花が集まったら、さあ、御守りづくりを始めましょう。
 だけど少しだけ心配。
「ももに出来るかしら……?」
 でも、ママには手先が器用ね、って褒められたこともあるの。
 上手に作れるといいな!
 大丈夫って言い聞かせて、祈りを込めて、丁寧に作りあげていく。
 ――桃のお花の付いた、桃の花びらを閉じ込めた水晶製のキレイな御守り。
「できたわ!」
 桃の花も、水晶も、苺々子のイメージどおり。
 この御守りが、誰かを守ってくれますように。
 ってお願いをしながら作ったの。
「……キレイに見えるかな……?」
 太陽にかざせば、水晶が陽射しをとおしてキラキラ輝く。
 ええ、とってもキレイ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヘルガ・リープフラウ
妲己との戦いで最も恐るべきは、強力な魅了の力
老若男女、果ては無機物に至るまで、世界の全てが彼女に味方する
もし最愛の夫までもが彼女の術中に嵌ってしまったら……
わたくしのことも、共に過ごした日々も忘れ、悪の誘惑に落ちてしまったら……
そんなこと考えたくない!

だからこそ、彼の心を守るものを
わたくしと彼との絆を強く結びつけ、常に共にあるものを
それぞれの持つ剣を飾る、揃いの武器飾りを

邪な妖術を破魔の力で断ち切れるように
強い意志で己の道を切り開けるように
祈りと浄化の力を宿して

この桃園の清浄な空気に触れていると
わたくしたち猟兵に平和への願いを託した人々の想いが伝わるようです
全ての人々の『愛』を守る力を、ここに



 妲己との戦いで最も恐るべきは、強力な魅了の力。
 老若男女、果ては無機物に至るまで、世界の全てが彼女に味方する。
 情報を反芻し、ヘルガ・リープフラウ(雪割草の聖歌姫・f03378)は、愛らしい顔に懊悩を浮かべた。
 恐ろしいのは、自身が対峙した時のことではない。
 もし最愛の夫までもが彼女の術中に嵌ってしまったら……。
「わたくしのことも、共に過ごした日々も忘れ、悪の誘惑に落ちてしまったら……」
 心揺らぐ人ではないと信じているけれど、敵はこちらを遥かに凌駕する力の持ち主なのだ。彼の意志などお構いなしだろう。
 彼がヘルガの元から離れていってしまうなんて。
 そんなこと考えたくない!
 恐ろしい想像に身震いし、ふるりと首を振って振り払う。
 だからこそ、彼の心を守るものを。
 わたくしと彼との絆を強く結びつけ、常に共にあるものを。
 そうして作ろうと決めたのは、それぞれの持つ剣を飾る、揃いの武器飾りを。
 ただ互いに身に着けるだけでなく、強い意志を顕すためにも。
 邪な妖術を破魔の力で断ち切れるように。
 強い意志で己の道を切り開けるように。
 祈りと浄化の力を宿して。
 願いをさらうように、優しく薫る桃の香りを含んだ穏やかな風が渡っていく。
 雪のように白い髪を風に撫でられて、ヘルガはほうと桃源郷を見渡す。
「この桃園の清浄な空気に触れていると、わたくしたち猟兵に平和への願いを託した人々の想いが伝わるようです」
 全ての人々の『愛』を守る力を、ここに。
 水晶の指輪とともに武器飾りを両の手で包み、もう一度、祈りを込めた。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年01月16日


挿絵イラスト