殲神封神大戦⑥〜水銀皇帝
●阿房宮の始皇帝
「皆の戦いの結果が実を結び、『始皇帝』との決戦が可能となったぞ。戦争も中盤戦に突入だな」
グリモア猟兵の天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)によると、戦争アタックが進行したことで有力敵との決戦が開始されたとのことだ。その最初の相手は、史上初めて人界を統一した『秦の始皇帝』なのだと言う。
「突如としてこの地に蘇った始皇帝は、大量の兵馬俑軍団と共に羌族を支配している」
羌族とは、五胡と呼ばれる遊牧民族のひとつである。彼らも強大な始皇帝とその軍勢の前には抵抗叶わず、支配下に置かれてしまっているようだ。
「そして始皇帝は、巨大宮殿『阿房宮』をユーベルコードで再現した『水銀楼閣』にて、猟兵達を待ち受けているのだ」
始皇帝は生前落成を見届けることのなかった阿房宮を、全て水銀で構成して自身の周囲に展開している。
「この楼閣内部は内臓を破壊する猛毒の水銀蒸気に満たされている。吸い込めば猟兵と言えども無事では済まぬだろう。よって、何らかの対策が必要だな」
それは毒の領域を纏っているに等しい。水銀蒸気を吸い込まぬための手段や、その毒性を無効化するような手を用意していく必要がある。
「斯様に強大な力を持つ始皇帝だが、水銀の影響か、あまり賢い状態では無いようだな。あるいはそれを利用することで、勝機を増す事が出来るやも知れぬな」
本来水銀には不死の妙薬といった効果は無く、ただの毒である。そうなると、悪影響を受けているのもむべなるかなと言うところだ。また、有力敵によくある先制攻撃の能力は持っていない様子だ。
「始皇帝は紛れもなく強敵だ。しかし、この戦争に勝利するためにその撃破は必須だ。皆の全力を尽くし、かの皇帝を討ち滅ぼすのだ!」
百々は猟兵達を激励すると、決戦の地へと転移させるのであった。
夢幻
●マスターの夢幻です。
●戦争シナリオのため、1章で完結となります。
●このシナリオのプレイングボーナスは、『水銀蒸気に対抗する。/始皇帝の愚かさを利用する。』です。
第1章 ボス戦
『『始皇帝』』
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POW : 変幻自在水銀剣
【自在に変形する水銀の剣】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : 辰砂兵馬俑親衛隊
自身の【操る水銀】を代償に、1〜12体の【自在に変形する液体金属の兵馬俑】を召喚する。戦闘力は高いが、召喚数に応じた量の代償が必要。
WIZ : 万里水銀陣
戦場全体に【水銀の大渦】を発生させる。敵にはダメージを、味方には【覇者の気を帯びた水銀】による攻撃力と防御力の強化を与える。
イラスト:さとをみどり
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
煙草・火花
吸えば内臓を侵す猛毒の水銀蒸気
ですが、打つ手はあるであります
あまり晒したいものではないでありますが……世界の危機にはそうも言ってはられないであります!
口元や胴体を可燃性ガスへと変化させて吶喊!
吸う口も侵される臓器も今の小生にはなし!
はて。始皇帝殿の剣とは煙のようになっただけで小娘にも防げるものなのでありますなぁ
と、挑発してガス化した部分への攻撃を誘うであります
相手は格上、それで隙ができれば十分
狙いを誘導したその隙、一気に全身を可燃性ガス化して周囲を覆い、軍刀の着火装置を起動
さぁさ、小生の炎に水銀の毒!
お互い、どれほど耐えられるでありましょうな!
學徒兵の【覚悟】……しかとご覧あれ!
『水銀楼閣』として完成した巨大宮殿『阿房宮』、猛毒の水銀蒸気で満たされたそこへ、『始皇帝』を倒すべく一人の猟兵が突入していった。
「あまり晒したいものではないでありますが……世界の危機にはそうも言ってはいられないであります! 吸う口も侵される臓器も今の小生にはなし! いざ、吶喊であります!」
吸えば内臓を侵す猛毒の水銀蒸気も、その毒に侵されるのは呼吸をすればこそだ。『ファイア・ワークス』によって口元や胴体を可燃性ガスへと変化させた彼女に対し、それはもう何ら障害とはならない。彼女が忌避する怪奇人間としての本性を見せただけの価値はあったというものだ。
「朕の宮殿に土足で踏み入るとは、礼儀も弁えぬ遊牧民風情め! 脳をくり抜き兵馬俑としてくれる!」
如何なる存在もその威光にひれ伏すべきと信じる始皇帝にとって、逆らう存在などあってはならない。向かってくる火花へ向けて、始皇帝は『変幻自在水銀剣』にて巨大な大剣を形成して斬り掛かってきた。
「はて。始皇帝殿の剣とは煙のようになっただけで小娘にも防げるものなのでありますなぁ」
しかし、火花の腕を両断したかに見えた始皇帝の大剣は、可燃性ガスの部位を通り抜けただけ、火花にはノーダメージだ。そこで更に彼女が煽れば、愚かなる始皇帝はムキになって更なる攻撃を仕掛けてくる。しかも、自在に変化出来る水銀剣の利点も生かさずに、攻撃力特化の大剣のままだ。
「何と無礼な! 今ここで首を刎ねてくれる!」
そして先ほどの再現が如く、水銀を吸わぬように可燃ガス化した火花の首を大剣が通り抜けた。敵が剣を振り抜いたこの隙に、火花は一気に全身を可燃性ガス化して始皇帝の周囲を覆うと、軍刀の着火装置を起動した!
「さぁさ、學徒兵の覚悟……しかとご覧あれ!」
「ぬおおおおおおお!?」
そして大爆発が、始皇帝を包み込んだ。自らの身体を爆発させた火花もタダでは済まぬが、その代わりに彼女は特大のダメージを始皇帝へと叩き込むことに成功した。
成功
🔵🔵🔴
エドゥアルト・ルーデル
水銀キメてる奴はダメでござるな…
対策なんて簡単でござる、水銀と似たような感じになればいいでござるよ
【流体金属】君と拙者、フュージョン!ウッ!オウガメタルキマルッ!
毒は肉体に効くもの、なら肉体をなくしてしまえばよろしい
同じ流体なので【水銀剣】で斬られても何ともなし、力押ししてもいいが…相手がアンポンタンならこのまま近づいて言いくるめてしまえばいいでござるね
オッス!オラ兵馬俑E!この通り新入りの水銀でござる!こんな猟兵いる訳ないでござるよへへぇ…拙者も守護りますぞ!
などと言い油断させつつ水銀に混じり背後から体を刃物にして刺す
猟兵など心配無用でござる、皇帝よ…元より貴様に勝ち目などありませんので
「朕こそが、永遠不滅の『始皇帝』なり! フハハハハ、フハハハハハハ……!」
哄笑を上げる始皇帝を前にしたエドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)は、その有様にやれやれとかぶりを振った。
「水銀キメてる奴はダメでござるな……」
エドゥアルトは自分のことは棚に置いて、水銀に侵されて知能の低下している始皇帝に呆れている。そんな彼の今の姿は、銀色のメタル黒髭といったものだ。何故エドゥアルトがこんな姿を取っているのかといえば、この空間に満ちた猛毒の水銀蒸気を無効化するためだ。
阿房宮への突入前に「君と拙者、フュージョン! ウッ! オウガメタルキマルッ!」と、そんな言葉を叫びながら、彼はユーベルコード『Innovator』を発動していた。毒は肉体に効くもの、ならば肉体をなくしてしまえば、毒など怖くもなんともない。そうしてエドゥアルトは、辰砂兵馬俑に紛れて始皇帝に近づいていたのだ。
「んん? こんな兵馬俑、朕は作ったであろうか……?」
「オッス! オラ兵馬俑E! この通り新入りの水銀でござる! こんな猟兵いる訳ないでござるよへへぇ……拙者も守護りますぞ!」
「そうか。朕の身は何より尊きもの。しかと護るのだぞ」
見慣れぬエドゥアルトの姿に、始皇帝は首をかしげて疑問を呈する。だが、彼は水銀で頭がアンポンタンになっているので、ちょっと言い訳すればあっさりと騙せてしまった。
「猟兵など心配無用でござる、皇帝よ……元より貴様に勝ち目などありませんので」
「ぐうっ!?」
そうして守備兵の座に納まったエドゥアルトは、始皇帝の背後に回るとその腕を刃物に変える。そして、それで始皇帝を背後から刺し貫いた!
「まさか貴様は……猟兵であったか!」
「グヘヘヘ! 掛かったなアホめ!」
見事な不意打ちを決めたエドゥアルトは、水銀剣を振り回す始皇帝を馬鹿にしながら、一目散に逃走していった。言動こそおちゃらけているが、エドゥアルトの取った手段は、始皇帝相手には最適と言えるものであった。
大成功
🔵🔵🔵
ユーフィ・バウム
生前は偉大な皇帝だったのですね
彼の名誉を守るためにも
速やかに骸の海に返しましょう
蛮人ユーフィ、参ります!
始皇帝の水銀蒸気に対しては、
自慢の【オーラ防御】を体から放出し、
体の周囲に纏わせ吸い込むことを防ぎます
風の【属性攻撃】で吹き散らすことも併用しますね
全て防げなくても、【毒耐性】もある体です。
【勇気】【気合い】もめいっぱいで戦闘には支障ないっ
戦闘ではまず此方が単純な馬鹿であると思わせましょうか
大振りに大型武器を振るい、正面から撃ちかかる等――
始皇帝が見下し油断した時を見計らい、動きを変化
【ダッシュ】で背後を取り、【鎧砕き】をねじ込むっ
我に返る暇も与えず、そのまま《轟鬼羅刹掌》で
倒し切りますよっ
バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携歓迎!
何だか目が虚ろになってマスネー、始皇帝……。
水銀中毒がこれほどまでに厄をもたらすとは……薬物は扱いが難しいのデスネー。
さておき、相手が勝手に弱っているならば好機デース!
参りマスヨ、エンペラー!
蒸気が危険というならば、吸わねばOK!
「六式武装展開、風の番!」
風の見えざる手によって、立ち込める水蒸気を払いマース!
精密動作によって、ワタシや近くの仲間が呼吸できるスペースは確保できマース!
これで状況は五分五分であります!
始皇帝、あなたの知らぬ猟兵が、あなたの知らぬ武器を披露しマショー!
ガトリングガン! グレネードランチャー! ファイアー!
近づかず、遠距離射撃で攻撃デース!
続いて始皇帝へと戦いを挑むのは、バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)とユーフィ・バウム(セイヴァー・f14574)だ。
「何だか目が虚ろになってマスネー、始皇帝……。水銀中毒がこれほどまでに厄をもたらすとは……薬物は扱いが難しいのデスネー」
「あれでも、生前は偉大な皇帝だったのですよね……」
偉大な皇帝は見る影も無く、暗愚と化したオブリビオンの姿に、二人は哀れみの表情を向けた。
「さておき、相手が勝手に弱っているならば好機デース! 参りマスヨ、エンペラー!」
「彼の名誉を守るためにも、速やかに骸の海に返しましょう。蛮人ユーフィ、参ります!」
二人は足並みを揃えて、『阿房宮』へと突入する。猛毒の水銀蒸気にみたされたその場所を進むため、先ずはバルタンがユーベルコードを発動する。
「六式武装展開、風の番! 危険な水銀蒸気を払いマース!」
バルタンは『告風楼』による風の見えざる手を精密に動かして、立ち込める水銀蒸気を払いのける。しかし、それだけでは空いたスペースにまた水銀蒸気が流れ込んでしてしまう。
「そして私の自慢のオーラで、この空間を確保します!」
だが、そこでユーフィがオーラ操作によって、水銀蒸気の流入をシャットアウトする。これで水銀蒸気への対策は完璧だ。
「これで状況は五分五分であります!」
「はい! 戦闘には何も支障ないっ。始皇帝、覚悟して下さい!」
そうして現れた闖入者に、始皇帝は激怒して『変幻自在水銀剣』を発動する。
「朕こそが、永遠不滅の『始皇帝』なるぞ! 無礼なる遊牧民風情め! その脳をくり抜き、兵馬俑としてくれよう」
始皇帝は大剣の形状にした水銀剣を振り回す。変幻自在であることが利点であるというのに、愚かな彼は威力しか考えていないようだ。ユーフィはあえてそこに正面から接近戦を挑んでいく。わざと大振りな攻撃を外したりしているあたり、どうやら敵を油断させようという策の様子だ。
「始皇帝、あなたの知らぬ猟兵が、あなたの知らぬ武器を披露しマショー!」
「火箭如きがこの朕に効くものか! ぐはっ!?」
ユーフィの背後から、バルタンはサーボーグボディに内蔵した各種近代兵器で攻撃だ。ガトリングガンやグレネードランチャーの一斉射撃は、ただの火矢と侮った始皇帝に直撃、大ダメージを与えた。
「頃合いですね……はっ!」
「ぬっ! ……どこへ消えた!」
バルタンの攻撃に続くように、ユーフィもその動きを変化させる。彼女は流れるような流麗な動きで、一気に敵の背後を取ったのだ。単純な馬鹿と油断させたところでのこれは、愚かな始皇帝には見切れるはずも無い。
「受けてみよ! 『轟鬼羅刹掌』!!」
「ぬおおおおおおおっ!!!」
防御を貫通する強烈な鬼の拳が、始皇帝へと叩き込まれた。さしもの始皇帝も、これほどの一撃を受けてはたまらない。かなりのダメージを受けた様子で、大量に吐血していた。
しかし、始皇帝は未だ倒れてはいない。相当なダメージを蓄積出来たことで十分とし、二人は猛毒の水銀蒸気に満たされたこの場より退いたのであった。
大成功
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リゼ・フランメ
盛者必衰
この宮に満ちる水銀の毒にて、世界を統べた英雄は滅びて
今在りしはかつての影法師たる愚かなる男のみ
今は水銀の毒と愚かな暴虐を撒き散らす
ならばこの手で討ち取りましょう
賢明なる過去の在りし日の姿、命をこれ以上、残滓として己が手で穢す前にね
水銀蒸気には破魔と浄化の炎を薄絹のように周囲に纏い
炎の衣を渦巻かせ、毒性を燃え上がる薪と利用し進むわ
たとえ始まりの皇帝でさえ蝕んだ毒であれ、私には届かぬ悠然と語りながら
「不死の夢。確かに憧れるけれど――貴方はもう死んでいるのよ、皇たる身であれ」
それは愚かだから、聡いからではなく
全ては儚く消えるものだと、知るから
――諸行無常
「故に、この剣は熱を持ち、水銀を断つ刃となる」
他人の忠言、思い、思考、心が要らぬと言う悲しさをも
始皇帝の愚かさ
愚直に剣戟の常、駆け引きを忘れた所を利用し
真っ向から勝負と見せてのダッシュ+フェイント
迎撃の剣を、ジャンプでひらりと上へと避けて
瞳へと断罪の焔剣を
「奇跡を叶えるのは、何時だって生きるひとだけよ」
過去の亡霊に、結べる未来はないの
「朕こそは、永遠不滅の『始皇帝』なるぞ! それが猟兵などと言う遊牧民に破れるなど……あってはならぬ!」
度重なる猟兵達の襲撃を受け、ダメージの積み重なった始皇帝は慟哭する。その姿には、かつてあったであろう偉大な姿は感じられなかった。
「盛者必衰……この宮に満ちる水銀の毒にて、世界を統べた英雄は滅び去り、今在りしはかつての影法師たる愚かなる男のみ。今はただ水銀の毒と愚かな暴虐を撒き散らす……」
そんな始皇帝に引導を渡すべく、リゼ・フランメ(断罪の焔蝶・f27058)はこの決戦の地に転移してきた。
「ならばこの手で討ち取りましょう。賢明なる過去の在りし日の姿、命をこれ以上、残滓として己が手で穢す前にね」
リゼは炎を薄絹のように周囲に纏うことで水銀蒸気の対策として、阿房宮内部へと侵入する。単なる蒸気であれば燃やしたところでどうにかなるものでも無いが、この場の水銀は多少の毒も平気な猟兵すらも侵すものだ。なればこそ、その悪しき力を薪とし、破魔と浄化の炎で出来た衣は燃え上がる。
「たとえ始まりの皇帝でさえ蝕んだ毒であれ、私には届かないわ」
悠然と語りながら進むリゼは、遂に始皇帝の前に辿り着いた。
「また来たか! 遊牧民なぞ、朕の前に頭を垂れるべきであるというのに! この永遠不滅の始皇帝に逆らうでないわ!」
「不死の夢。確かに憧れるけれど――貴方はもう死んでいるのよ、皇たる身であれ、ね」
倒されようとしている今でも、愚かなる始皇帝は自らが永遠不滅と信じて疑っていない。しかしリゼは彼を死んでいると断ずる。それは愚かだから、聡いからではなく―――諸行無常、この世の全ては儚く消えるものだと知っているからだ。
「痴れ者めが! 脳をくり抜き兵馬俑としてくれよう!」
逆上して水銀の大剣を振り回す始皇帝に、リゼは冷静に対応する。敵はただ闇雲に水銀剣を振り回すだけ、剣戟の常たる駆け引きを忘れた者に勝利は無い。リゼは真っ向勝負と見せかけてからの跳躍で始皇帝の上を取ると、そのまま『断罪の天焔剣』による刺突を放った!
「故に、この剣は熱を持ち、水銀を断つ刃となる」
「ぐぎゃあああああ!!!」
炎の刃は始皇帝の瞳を貫き、その罪業を、霊魂をも焼き尽くす。そして魂を焼き尽くされ、永遠を否定された彼は、骸の海へと送り還されることとなった。
「奇跡を叶えるのは、何時だって生きるひとだけよ」
過去の亡霊に、結べる未来はない。消えゆく始皇帝へと、リゼはそう呟いたのであった。
猟兵達の手によって、始皇帝は討ち果たされた。今はまだ骸の海に還しただけであるが、これが積み重なれば、始皇帝は完全に滅び去る事であろう。
成功
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