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殲神封神大戦⑦〜吾は死に、其も死せ

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●臨終の呪
 仙界『紫霄宫』へと至るには『南蛮門』をくぐらなくてはならない。本来、南蛮門はいつ、どこに出現するのかわからない、不思議な門であった。しかし、今は何らかの大きな力が及ぼす影響で出現が固定されている。南蛮門からは多くのオブリビンが人の世へと送り込まれ、逆に人の世からは自然のエネルギーが奪われ続けている。
「ここを猟兵が抑える必要があります」
 フィンブル・テュール(オラトリオの聖者・f01804)は言った。そうなれば、『自然と農耕を司る三皇』へのアプローチも可能となる。
「南蛮門を手に入れるのに最も大きな障害はこの門から人の世界に出てくる大量のオブリビン達、『僵尸化オブリビオン』の集団です」
 フィンブルは暗い顔で言う。このオブリビン達は『2度殺害される』ことによって生み出された強化型のオブリビンだ。死者となった後にオブリビンになった彼らはゾンビのような強い筋力と仙術耐性を持っている。
「もちろん、彼らは本当の意味で不死身を手に入れたわけではありません。身体のどこかに貼ってある『封魂符』を剥がせば強化された身体は元に戻ります」
 そうなれば、その身体を壊すのは容易な事だろう。
「今回、皆さんに倒してもらいたいのは『双剣鬼・兵伍』と称する一群です」
 もともとは仙の1人であったらしいが、戦死する間際に全てを呪い、邪仙となったようだ。
「今回は同じような外見、能力を持つ兵伍がたくさんいます。コピーなのか、クローンなのか、別の仙術によるものかはわかりませんが、全てを呪う気持ちは変わりません。人の世に必ず害をなすだろう兵伍をどうか倒してください」
 フィンブルは軽く頭を下げ、それかふと顔をあげた。
「兵伍の身体にもどこかに『封魂符』があるはずです。それを剥がしてしまえば、倒すことも難易度が下がりますが、どこに貼ってあるのかは不明です。申し訳ない」
 それから、兵伍は双剣使いなのだとフィンブルは言った。


霧原澪
 マスターの霧原です。今年も戦争の時間がやって参りました。上村社長の6時間46分の配信を見て、参戦しようと思いました。どうか、一緒に戦ってくださるとうれしいです。
 敵は南蛮門から大量に人界にやってくる僵尸化オブリビオンの兵伍さんです。オリジナルはたぶん1人だったのでしょうが、ここでは大量に出現します。どの敵も双剣使いで、全てのモノを呪ってます。
 封魂符を剥がすと敵の強さが低下します。場所は不明ですが、剥がせたらいいかなぁと思います。剥がさなくても頑張ったら倒せるかもしれません。
 どうぞ、よろしくお願いします。
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第1章 集団戦 『双剣鬼・兵伍』

POW   :    双剣乱舞
【双剣 】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    九輝双剣
自身の【双剣 】が輝く間、【双剣】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ   :    双剣飛刀
【双剣から見えない斬撃 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

水鏡・怜悧
詠唱:改変・省略可
人格:ロキ
2度殺害されると強化される……ふむ、興味深いですね
他のオブリビオンでも起きるとなると厄介ですが
気にはなりますがここで研究するわけにも参りません、諦めて倒すと致しましょう

遠距離から不思議レーダーで封魂符の位置を特定
相手の双剣は身体と一体化しているようですし、ほぼ接近戦狙いのはず
近づいてきたところで表出人格を無くして完全な脱力状態へ移行、斬撃を跳ね返します
返った斬撃で札が破壊できれば良し、出来なければUDCの液体金属を伸ばして札を剥がしましょう

あとは他の兵伍の斬撃を返す際に巻き込んで倒すことができるはず
相手の反応を情報収集で観察し、意識を戻すタイミングだけ注意します



●誰も彼も
 南蛮門から『僵尸化オブリビオン』達が人界へ沸き出でてくる。それらは一つ一つが異なる人格、姿を持っているわけではなく、同じ姿をしているモノが数多くいる。今回のターゲットである兵伍という敵もクローンかコピー、量産型の工業品であるかのように沢山の同じ姿をしたモノたちがいた。
「2度殺害されると強化される……ふむ、興味深いですね」
 水鏡・怜悧(ヒトを目指す者・f21278)は、いや、今は稀代のトリックスターと同じ名を持つ彼は湧き出した『僵尸化オブリビオン』達がよく見える小高い場所に立っていた。南蛮門から出てきた敵は大群のように見えるが、それぞれ同じような姿をしたモノ同士、固まって動いている。
「面白いですね。それが習性なのか、何か上位の存在からの指示なのか、興味は尽きないのですが、残念です」
 悲し気な表情を作り『ロキ』はため息をつく。潤沢な戦力と時間があれば、生命力豊富な個体を幾らかサンプリングして、じっくりと研究したい気持ちがある。気持ちはあるが、そう気ままに動けない理由も理解している。
「……やはりこの世はままなりません。諦めて倒すと致しましょう」
 口元に小さく苦笑を浮かべ、そして消す。
「まずはじっくり見ましょうか」
 怜悧の目を使い『ロキ』が見たいと思えば、遠距離だとしても見たいものが見える。
「わかりました」
 その場所を把握すると、目を使うのはやめた。
 兵伍の一体が不意に止まった。それは勘というか、感覚を超える何かだった。感じるよりも早く双剣を身構える。その刃へと『ロキ』のUDC-黒く玉虫色に光る液体金属から成る武器がぶつかる。
「邪魔だ、どけ! 九輝双剣」
 兵伍の双剣が輝き、目にも止まらぬ超高速の攻撃が『ロキ』を襲う。
「なるほど、ならばこう……ですね」
 残像さえ残らない高速の攻撃、その全てを意識のない孔雀石の様な目で、黒い液体金属の武器が受けとめ、いなし、受け流す。攻撃の間隙を縫い、無駄のない『ロキ』の動きが、双剣を振るう兵伍の上腕の内側に張り付いた『封魂符』を引き裂いた。
「え?」
 余裕で高速行動をしていた兵伍の動きが途端に鈍くなる。
「攻撃に特化し過ぎです」
 意識が戻り、瞳に光の戻った『ロキ』は無造作に武器を振るい、そして別の敵へと歩み去る。その背後でクタリと兵伍の身体が地面に崩れ落ちた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

トリテレイア・ゼロナイン
この大戦の首魁、大賢良師『張角』を討ち取る為にもこの戦場は突破は急務
そして彼らを放置すれば人界に災い齎す事は明白、騎士として為すべきを果たしましょう

怪力で振るう剣の武器受けと盾受けの防御の技術
双剣の軌道や狙いを見切る瞬間思考力

如何に身体的に強化されようと、真正面よりの相対ではこちらも遅れは取らぬと自負はありますとも

とはいえ敵は大軍、一人一人に時間を掛けられぬのも事実
剣を交えて一合、二合

その間にUCの透明機械妖精を放って●操縦し情報収集
封魂符の位置を発見し、密かに引き剥がし弱体化

元の能力に戻った骸の双剣ごと腕を構える防御を怪力任せの剣の一閃や大盾の殴打で真正面から破り撃破

さあ、次です



 ここは必ず敵を倒し、次の戦場へと続く道、突破口を開くのは急務であった。少なくともトリテレイア・ゼロナイン(「誰かの為」の機械騎士・f04141)はそう信じ、そう決意しここに来ている。
「退け!」
 兵伍の双剣が鋭い角度と速度でトリテレイアへと向かって放たれる。ほとんど光にしか見えないような素早い攻撃を重質量大型シールドで完璧に受ける。キンと金属音のよう高く澄んだ音が響く。
「これで終わりではありません」
 盾を持った左腕に力を籠める。甲冑を模した装甲の下で筋肉が盛り上がった。エネルギーは瞬発的な筋力を増大させ、盾ごと衝撃を兵伍に伝える。
「な、何?」
 思いっきり激しく盾で押しのけられた兵伍の細い身体が宙に飛び、後退してゆく。
「逃がしません」
 兵伍の移動速度よりもトリテレイアの突進する速度の方がはるかに速い。真正面から正々堂々と対峙して、兵伍に後れを取ることはない、それはトリテレイアにははっきりとわかっている。ただ、彼我の数は圧倒的にトリテレイアの不利となる。だから……。
「さて、なんのことやら。妖精の悪戯やもしれませんね」
 兵伍には視認できない機械妖精たちがトリテレイアのキーワードに反応して放たれた。それらは空中で必死に姿勢を立て直そうとあがく兵伍の周囲を飛ぶ。そして、その情報がトリテレイアへと即座にフィードバックされてゆく。
「やってください」
 トリテレイアの言葉と機械妖精達が兵伍の背から符を引き剥がすのはほぼ同時だった。
「ま、まさか?」
 双剣を構えたままの兵伍は呪符を取り戻すことも出来ない。ただ、何かを振り払おうと身をよじっただけだ。
「それでは未来は変わりません」
 トリテレイアの不壊の剣が双剣ごと兵伍を斬った。身体は袈裟切りとなって真っ二つになって地面に落ちる。ごとっと二つの音が響き、地面が震えた。しかし、敵はまだタンと居る。
「さあ、次です」
 機械妖精たちが先行し、トリテレイアは剣を振るい死んだ兵伍の残滓を払い、次なる敵へと走り出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

七瀬・夏希
なるほど、身体のどこかに貼ってある封魂符を剥がせば楽に倒せるようになるわけね

って、素肌が見えているのは頭と両腕だけ
まずは封魂符の場所の確認からしろってことね

《秘装回路》により周囲の空間に干渉し、敵の位置のみならず、その外観を正確を把握
《拳銃》と《強化服》の機能を起動し、姿と音を消しつつ遠間から攻撃する

敵の動きから封魂符が貼られている場所を把握
UCにより《拳銃》の能力を解放し、【鎧無視】の効果を付与
封魂符を撃ち抜いて弱体化させ、頭部や心臓を狙っていく

敵が何らかの方法でこちらの位置を把握して向かってくるようなら、《秘装回路》により瞬間移動
敵の間合いに入らないようにする



 先行する猟兵たちの活躍で、南蛮門から湧き出てくる兵伍の数は時間とともに驚異的な数が減らされている。
「なるほど、身体のどこかに貼ってある封魂符を剥がせば楽に倒せるようになるわけね」
 その戦いを冷静に見つめていた七瀬・夏希(狩猟傭兵・f29827)はつぶやいた。事前にわかっていたことだが、封魂符を剥がされた兵伍はその後、ほとんどの場合一撃で倒されている。戦闘力も防御力も格段に低下することは明らかだ。
「まずは封魂符の場所の確認からしろってことね」
 兵伍の装備は簡素だ。しかし、素肌が見えているのは頭部と両腕に限られる。
「衣服の中にあるのだとしたら、遠くからただ見るだけじゃわからないわ」
 夏希の琥珀のように綺麗な瞳が遠方に見える兵伍を視る。その歩み、その体重移動、その仕草、視線。それらは兵伍一体ずつ少しだけ違う。個々の特性とも思えるが、そもそも兵伍は1人であって、量産型のようになっていても元は1つだ。もし、一体ずつに違いがあるとすれば……。
「封魂符の位置、かしらね」
 そこまで推理出来れば、後は攻撃あるのみだ。夏希は無影銃と無影服を戦闘用に起動させ、風景に溶け込んでゆく。そして、躊躇なく弾丸を兵伍へと放った。音もなく放たれた弾丸が兵伍の胸の中央に直撃した。黒っぽい防具が避け、その下の呪符が散り散りに小さな紙片となって飛んでゆく。
「はっ、これは」
 同じ兵伍の行軍速度に追従できず、封魂符がなくなった兵伍が脱落する。
「なんだ、どうして、まって、待ってくれ」
 自分をすり抜け歩み去る自分と同じ姿をした兵伍へと手を伸ばす。しかし、すぐにその手はだらりと落ちた。符を失った兵伍の頭部と胸は夏希によって、撃ち抜かれていた。
「次は……他の猟兵の邪魔にならない兵伍を狙っていかないとね」
 夏希は次の兵伍が隠し持つ封魂符へとターゲットを移していった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夜刀神・鏡介
僵尸化オブリビオン……まあ、なんというか若干ご愁傷さまって感じはなくもないが
だからといって、事件を起こして良い理由はどこにもない。ちゃんと、止めさせてもらうぞ

神刀の封印を解放。神気を強く纏って、黎の型【纏耀】を発動――真の姿に変身
筋力や仙術に対する耐性が向上しているといっても、その技能や速度が向上している訳ではないだろう
勿論ぬるい攻撃ではないとはいえ、身体能力を強化した今の状態なら十分に見極めて対処できる
まずは攻撃を捌きつつ、封魂符の在り処を探す――適度に反撃を行いつつ敵の反応も参考にしよう

見つけたのなら敵の攻撃を弾いて体勢を崩し、そこから素早く封魂符を引き剥がし追撃の一刀ででとどめをさす



「……まあ、なんというか若干ご愁傷さまって感じはなくもないが」
 夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は憐憫の瞳で僵尸化オブリビオンとなった兵伍を視た。気の毒な状況なのだろうが、だからといって見過ごしていい存在ではない。
「ちゃんと、止めさせてもらうぞ」
 鏡介は小さくつぶやいた。誰に聞かれてなくてもいい言葉だ。誰の耳に届かなくてもいい程度の小さな声が風に消える。
「幽冥を越えて暁へと至る。黎の型『纏耀』」
 神刀『無仭』がスラリと鞘から滑り出る。と、同時に鏡介の姿も覚醒に応じで変化を迎える。感覚がどこまでの広く伸び、何もかもが今までとは比べ物にならないくらいに拡大する。攻撃も防御も知覚も認識も、時間という概念さえも鏡介に内包される。
「行こう」
 接敵しようと思った時にはもう、目に前に兵伍がいた。驚く顔、閃く双剣はスローモーションで鏡介の目に映る。払おうと思った時にはもう神刀が兵伍の双剣へと刃を交え、音よりも早く双剣が空高く飛んでゆく。いや、双剣だけではない。兵伍の両腕ごと飛んでいる。
「わかった」
 斬られた腕からほとばしるのは、血、そして封魂符の切れ端だ。すでに呪符は斬られている。もう効果はない。
「たぶん、俺には最初から視えていた」
 くるりと鏡介が身体をひるがえすと、神刀が念入りにもう一度封魂符を切り裂いた。
「そしてこれが最期だ」
 舞を踊るかのように華麗な立ち居振る舞いで更に身をひるがえす。閃くのは神刀がはじく聖なる光か。
「ふうっ」
 絶命の最後の吐息が兵伍から漏れる。鏡介にだけ看取られて、兵伍は地面に崩れ落ち、そしてその時にはもう死んでいた。
「3度目の死か」
 鏡介の黒髪にも装備にも返り血は届かない。その場にはもう倒れた兵伍だけで、鏡介は次なる敵へと向かって風のように消えていた。
 そして、南蛮門からあふれ出た兵伍は全て退治された。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年01月12日


挿絵イラスト