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寒さの向こうに見えるもの

#UDCアース #南極遺跡

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#南極遺跡


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 真っ白な大地。時折ちらつく小さな影はペンギンだろうか。
「寒いですねえ、流石に」
 宇宙服のようなデザインの耐冷耐狂装甲服「ヒートアーマー」を着込んだ研究者――桐堂 奏介という名の生物学者が地図を見ながらどちらへ進むのか確認している。
 ここは南極。とある場所で南極大陸にUDC怪物達が築いたと思しき「古代遺跡」があるという文献が発見されたのだという。

「寒いのは、へいきですか?」
 冬霧・椿(白姫・f35440)がこくりと首を傾げた。
「南極で、UDC怪物達が作ったと思われる古代遺跡がはっけんされたのだそうです。それで、研究者の方といっしょに南極に行って、いせきを見つけて調べてきてほしいのです」
 そう、南極。寒いどころの騒ぎではない気がするが雪女である椿からすればいつもより少し寒い位で済む話なのかもしれない。
「まずは、入り口を探すところからなのだそうです」
 見つかった文献には地図が挟まっていたのだそう。照らし合わせながら進み、遺跡を見つけて中に入り、必要な研究データを持ち帰るための護衛として向かって欲しいそうだ。
「研究者のかたは、せいぶつがくが専門なのだそうです。何でも、その遺跡には新種のせいぶつ……かUDCか何かがいるみたいなんです」
 UDC怪物が作った遺跡だ、見つけた物の本体を持ち帰るなり、データを取るなりする間に何らかの危険があるかもしれない。研究者はあくまで一般人、何かあれば彼を守るのも仕事だ。
「なんだか、小さなもの? がいるらしいのです」
 文献に載っていたのは新たな生物の可能性と共に小さき眷属、邪神の瞳という言葉。その二つが考えられる危険との事。
「みなさんなら、大丈夫です。よろしくお願いいたします」
 ぺこりと頭を下げ、椿は皆を送り出す。向かう先は真っ白な大地、寒さへの対策等も必要になるだろう。


真空。
 見て頂き有難う御座います、真空。(まそら)です。

 UDCで南極探検です。研究者と共に遺跡を探して、データを持ち帰るお仕事です。
 おそらくのんびり進行になるかと思われます。

 防寒対策はしっかりしましょう。
 研究者の方は超パンピーさんです、守ってあげて下さい。

 同行者がいる場合は【相手の名前(呼称も)とID】のご記入お願い致します。

 皆様の参加、心よりお待ちしております。
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第1章 冒険 『南極遺跡調査』

POW   :    荷運びやUDC職員の護衛を行い、調査の安全を確保する

SPD   :    先行偵察や後方の警戒を行い、危険に備える

WIZ   :    UDC職員と共に遺跡周辺を調査し、入口となる場所を探す

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ウルル・マーナガルム
連携アドリブ歓迎

護衛ならボクらに任せて!
よろしくね、桐堂さん

ボクらの装備は元々が寒冷地仕様だし
いつものオーバーサイズぎみなジャケットも
耐寒装備の上から着るとちょうどいい感じ
ゴーグルを隙間の無い物に変えれば準備は万全かな
雪山の長距離行軍訓練を思い出すね
『ここは祖国に比ぶべくもない最果ての地です。くれぐれもお気をつけて、ウルル』

それじゃ、ムーンドッグ部隊、出撃!(UC発動)
地図データを貰って
周辺をしらみ潰しに探そう
外壁にも危険な仕掛けが無いか
センサーをフル稼働するよ
桐堂さんには
ハティの子機を二匹付けて護衛するね
ボクのライフルバッグはハティに預けて
拳銃は腰に吊って携行
アンサングを構えて周辺警戒しよう



 転移の扉を潜り、降り立ったのは真っ白な大地。そこではすでにUDC職員の男が待っていた。
「護衛ならボクらに任せて! よろしくね、桐堂さん」
 ウルル・マーナガルム(死神の後継者・f33219)は普段とあまり変わらない格好で、小型の四脚機動型スポッターハウンドを従え明るく声をかける。
「はい、よろしくお願いしますねー」
 くぐもった声で何処かふんわりとした挨拶を返す桐堂。その姿は、まるで宇宙に向かうか深海にでも潜るかのようで。
「ボクのとはだいぶ違うね」
「こちら一般人なもんで、これくらいしないと保たないんですよー」
 寒冷地用のインナーを着て、ゴーグルを密閉型に変えただけというウルルの装備にすごいですねえ、と感心したような呟きが漏れる。
「さて、止まっていたら凍っちゃうので行きますか」
「『ここは祖国に比ぶべくもない最果ての地です。くれぐれもお気をつけて、ウルル』」
 無機質な男性の声。連れているハティという名のサポートスポッターハウンドの声だ。
「雪山の長距離行軍訓練を思い出すね」
 見渡す限り白い大地。まず地図データを転送してもらいハティへと転送すると、次の行動は。
「さて、狼の賢さをご覧にいれましょう」
 何もない空間に光が走り、世に出されたのはハティを同じ型のサポート用子機。地図データを乗せたそれを周辺に放ち、照らし合わせて進む方向を確認してもらう。
「凄いなあ」
「頼りになるんですよ……一寸口煩いんですが」
 何か言ったか、と言いたげなハティの視線を無視して流れてくるデータをもとに歩き始める。ライフルバッグをハティへと預け、拳銃を腰につって手には愛用のスナイパーライフルだけとした、動きやすさへと重点を置いたウルルの足取りは軽い。後を追うようにもさもさと動く桐堂の横にも、柴犬サイズの子機が2体張り付いて周囲の警戒は怠らない。
「こっちみたいです」
「そうだね、地図からしても多分……」
 二人は遺跡までの道を迷う事無く確実に進んで行った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

テン・オクトー
連携アドリブ歓迎
自前の毛皮もあるし寒さには割と強い方なボクだけど流石にココは寒すぎるね、お髭が固まっちゃうよ〜。
【WIZ】
UDC職員さんと一緒に遺跡周辺調査してみるよ。小さいボクなりに役に立てるといいのだけど。防寒対策をしっかりして自前の電脳ゴーグルで目もカバー&連絡手段も確保し(暗視)(氷結耐性)(第六感)駆使して頑張る。もし吹雪いたりしてもきっと大丈夫。入口はどこかな〜?寒くなったらボクの毛皮で温めてあげるね!



「自前の毛皮もあるし寒さには割と強い方なボクだけど」
 電脳ゴーグルを通してテン・オクトー(ケットシーのシャーマン・f03824)の大きな青い瞳が節減を映す。
「流石にココは寒すぎるね、お髭が固まっちゃうよ〜」
 ぴこり、と動かされるのは綺麗に並んだ髭。
「あはは、本当ですよねー」
 ふんわりとした相槌を打つ桐堂。二人は現在、恐らく入り口が近いだろう場所へと辿り着き正確な場所を探っていた。見上げるのは切り立った崖、岩ごと凍り付き、雪を被ったその壁面を眺めても、扉のようなものがある気配は無い。
「うーん……」
 ゴーグルの視界に地図データや周辺の地形データ、現在見ている場所の分析情報等が次々と流れる。あっという間に調査を進めていくそのゴーグルを分厚い手袋をはめて、地図と共に手にしたタブレットを操作する桐堂が視線に止め、驚いた様に大きく息を吐いて。
「便利ですねえ、僕なんかまだこんな感じなのに」
 手にしたタブレットを振る姿に、テンは視線を戻して桐堂を見上げる。
「UDCなら、もっと便利な装備とかあるんじゃないの?」
「いやー、僕がアナログな人間なので。貰っても使えないと思うんですよねー」
 足を止めないようにゆっくりと動きながら周辺の調査を続ける二人を、ごう、と大きな音を立てて風が吹きつける。
「桐堂さん、ちょっといいですか?」
 手を伸ばすテンを思わず抱え上げる桐堂。そのまま崖下ぎりぎりに身を寄せて風が止むまでやり過ごす事にする。
「飛んで行っちゃいそうで怖かったですよ」
「これでも猟兵なんで大丈夫」
 何なら氷結耐性も備えているテンの方が、この場においては遥かに安全だろう。そんな彼を抱えて、桐堂が小さく笑う。
「正直、抱えさせてもらってると手が温まる感じがします」
「お役に立てて何より、だよ」
 ケットシーのふかふかの毛皮は触れている場所がじんわり温かくなっていく。暫くの後、風が止むと二人は調査を再開した。

成功 🔵​🔵​🔴​

加賀・三槌
UDCが出るか邪神が出るか……いずれにせよ、護衛対象と離れての行動は避けたほうが良さそうですね。

UCを先行させて周囲の警戒および【情報収集】を図り、情報を元に【コミュ力】を生かして研究者に不自然な地形や遺跡の一部と思われる構造物を聞き出して入り口の特定をします。『小さなもの』とやらがいたらこちらに気づかない限りは泳がせましょう、UCに追跡させれば楽に遺跡に連れて行ってもらえるかも知れません。

防寒具の調達に関しては平素から協力しているUDC組織を【言いくるめ】てカツアg……拝借します。UDC調査のためですからね仕方ないですね。

WIZ判定、アドリブ連携等大歓迎。
依頼の達成を目的として行動します。



 加賀・三槌(奸智術策・f32336)はUDCからカツアg……もとい借り受けた耐寒装備を纏い、崖下の調査へと取り組んでいた。
「UDCが出るか邪神が出るか……いずれにせよ、護衛対象と離れての行動は避けたほうが良さそうですね」
 すぐ隣でごつごつと凍り付いた壁面をぺたぺたと触り続けている桐堂を横目で見遣り、どことなく危なっかしいなと危機感を僅かに抱いていた。
 別の壁面近くでは、三槌が呼び出しておいた影の追跡者達が同じように探索を続けている。少しでもおかしい場所があるなら教える様に、と命令されたそれらは周辺の地形を確認しつつ雪などの影響を受ける事無く動き回っていた。
「さて、何か目印などは無いのでしょうか」
「あると思うんですけどねー……この状態だと埋もれちゃってるんじゃないかな」
 桐堂の回答に、地道に探すしかないのかと見える限り続く崖を視界に入れて目を細め――僅かな違和感に気付く。
「あれ、なんでしょうね?」
 遥か向こうで動く、小さな小さな何か。暫く見ていれば、雪の上を何かを運び……崖の中へと消えていった。
「いました! 向こうです!」
「え? え?」
 桐堂を引きずり、何かが見えたところまで急ぐ。早く動かなければ、すぐに雪が風で流され見分けがつかなくなってしまいそうだ。
「お前達、目印を確保しなさい」
 命令を受けた追跡者達が、小さいものが居た痕跡を消さないように吹く風からその身を盾として守っている。その場まで辿り着けば、本当に微かな足跡が壁の向こうへと続いているようで。
「間違いないです! ここです!」
 のんびりした口調も吹き飛んだ桐堂が地面に座り込み、その場を調べ始める。その間三槌はまた何かが出てこないか、もしくは背後から迫ってこないか見張りを務めていた。
(……まあ、ここまでわかればどうにかはなるでしょう)
 最悪は壁を破壊するしかない。三槌は腰に下げたレーザーライフルを手探りで確認して、背後にそびえる崖を見上げた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鳳凰院・ひりょ
アドリブ歓迎

う~ん、これは確かに寒い
よし、こういう時はお任せです!
命無き物(無機物)よ、疑似精霊となれ!
手持ちに飴を媒体に固有結界・黄昏の間を発動

火と風の疑似精霊の2種を【多重詠唱】で同時召喚

まずは俺を中心に、研究者さんを包み込むように火の力で快適空間を生成しよう
火の力でその空間内の温度調整をすれば、寒さに凍える事無く調査が可能なはずだ

後は外敵に対して…かな?
火の力で作った快適空間の外周を覆うように風の結界を生成
こうすれば結界内へ侵入しようとする外敵や障害を、風が切り刻んで排除してくれる

後は調査に専念するだけ、だね
【失せ物探し】+【視力】で隠された入り口を慎重に探し【情報収集】する



「う~ん、これは確かに寒い」
 鳳凰院・ひりょ(天然系精霊術使いの腹ぺこ聖者・f27864)は分厚い装備を纏いつつ、調査を続ける桐堂を見遣る。あまり調査以外の事に頓着し無さそうな雰囲気がある、こちらが気をつけなければならないだろう。
「よし、こういう時はお任せです! 命無き物(無機物)よ、疑似精霊となれ!」
 ポケットに手を入れ、掴みだした飴をばらりと撒いて、それを媒体に固有結界・黄昏の間を発動する。更に多重詠唱を重ねて飴を変換させたのは風と火の疑似精霊。自分を中心に、桐堂を巻き込む形で程良い温度を保った空間を作成し、維持し続ける。地面の氷が溶けないように注意を払いながらも、手がかじかんで作業に支障が出ないように。
「おお、暖かいですねー……この辺に何かありそうな……」
 桐堂はのんびりした声をあげつつ、氷を落とした岩肌を探り続ける。何か手掛かりになりそうなものが見つかったのか、その場から動く様子は無さそうだ。
「後は、念の為……」
 火の結界の外側に風の結界を。巻き上がる風が、叩きつける雹や時折崩れ落ちてくる氷を切り刻んで防ぎ、二人を守る。ここまでの術を施してから、ひりょも調査に参加。専門家ではないけれど、だからこそ感じる違和感や一寸した変化を探し取り、手分けして遺跡の入り口を探し、そして。
「ありました!」
 地面すれすれの岩のでっぱりにしか見えないもの。それを下から押すと、ゆっくりと壁面が持ち上がっていく。埒外の力で作られているからだろうか、目線を上げても、継ぎ目のようなんものは見当たらす唯壁面がずれているだけにしか見えない。
「凄いなあ」
 ひりょがすぐに飛び込んで行きそうな桐堂を制し、中を覗く。どういった仕組みかは分からないが、視界が利かないほど暗くは無い。近くに何かいるような気配も無さそうだ。
「では、行きましょう」
 二人は顔を見合わせ、一度頷くと遺跡の中へと足を踏み入れた。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『棒人間ソルジャーズ』

POW   :    棒人間デリバリー
【貧弱な武器】で武装した【これまで倒された棒人間ソルジャーズ】の幽霊をレベル×5体乗せた【ダンボール箱】を召喚する。
SPD   :    棒人間ブレード
【武器による貧弱な一撃】が命中した対象を切断する。
WIZ   :    棒人間あるある
【棒人間あるある】を聞いて共感した対象全てを治療する。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 遺跡内部。一見天然の洞窟に見える薄暗い中を、慎重に進んでいく。時折、誰かの手が加わったような仕切りがあり、その中には海へと通じる穴や、養殖池のようなものが存在していた。南極であるというのに、凍らない池。それだけでもここが普通の場所ではないと告げているようなものだろう。
「おや、ここは何かいそうです」
 今まで見てきた池は全て空。氷に包まれた透明な水は美しかったけれど、調査対象となるものは存在していなかった。
 大分奥に進んだ仕切りの中の一つ、そこを覗いた際に、池の中で動くものが見えた。
「すみません、一寸時間がかかりそうです」
 捕獲道具を広げ、作業を始める桐堂。その背中を見ていた猟兵が感じる、微かな気配。
 振り返ると薄暗い中では見え難い何かが、近付いてくる。侵入に気付かれたのか。
 目を凝らすと、棒……のような人型のような、何かが大量に近付いてきていた。
 背後の桐堂はまだ作業を始めたばかり、成果を持ち帰るためにも、襲い来るものを排除しなければ。
加賀・三槌
あれが先程の『小さなもの』ですか。動けない状況で囲まれるのは避けたいが……あ、調査はそのまま続けていただいて結構ですよ。

UCを発動、自分たちを中心として洞窟内部に迷路を構築し、時間稼ぎがてら敵の来る方向を制限します。
あとはこちらに来た者から銃火器の【乱れ撃ち】、あるいは【レーザー射撃】の掃射を浴びせて調査が終わるか敵が諦めるまでの持久戦に持ち込むとしましょうかね。

WIZ判定、アドリブ連携大歓迎。



「成程」
 加賀・三槌(奸智術策・f32336)は近付いてくるものに見覚えがあった。
「あれが先程の『小さなもの』ですか」
 地上で見た際に何か気付けなかったのも無理はない。手にした武器以外はまさに棒でしかないために、視認できただけでも幸運であっただろう。
「動けない状況で囲まれるのは避けたいが……あ、調査はそのまま続けていただいて結構ですよ」
 背後で桐堂がこちらを気にしている様子を感じて、三槌は調査に集中するよう先んじて声をかける。護衛が今回の仕事である以上、今はお互いの最善を尽くすべきだ。
「近付けなければ良いわけですよね――そこでしばらく遊んでいなさい」
 ひらりと三槌が手を振った瞬間、遺跡が姿を変えた。張り巡らされていく鏡の迷宮が棒人間達を巻き込み、果てなく広がっていく。すぐに視界から消えた棒人間達を待ち構え、三槌はレーザーライフルを手にしたまま辺りの警戒を続ける。
「……!!」
 遠くで声や攻撃の音が聞こえた。迷宮が見せる虚像に対して棒人間があるあるを語っているのだろうか、迷宮を破壊しようとする者も居たのかもしれない。次第に近付いてくる音は、作成主である三槌からすれば距離を感じ取るのに十分で。
「そろそろ、ですかね」
 曲がり角に向けて、ライフルを構える。後何メートルか……次第にはっきりする声は、棒人間達のもので間違いないようだ。
「棒人間あるあるー! その16、暗い所だt……」
 言い終わる前に、レーザーライフルの光線が戦闘の集団を薙ぎ払う。
「言わせるわけが無いでしょう」
 その後も、三槌は一切距離を詰めさせる事無く棒人間達を排除していった。レーザーライフルの電池が切れたら交換するまでの時間稼ぎには、袖に隠したデリンジャーを。終わりなき銃撃は、棒人間達を蹴散らしていく。
「根競べといったところでしょうか……勿論、受けて立ちますとも」
 何度目かの電池交換を行ったレーザーライフルを構え、三槌は不敵に笑った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

テン・オクトー
何かが大量に!?ゾワゾワするう~
友好的な何か、、じゃないよねえ?やっぱり敵?
POW
桐堂さんを守る事を大優先。
折角ここまで来たのだし、桐堂さんは調べててくださいな。(時間稼ぎ)してボクがアレを近づかせないから!
UCで竜巻を起こして蹴散らすよ。棒達の性質がわからないからとにかく近づけさせない。UC攻撃から漏れるものがいたら愛用フレイルと丸盾を使ってモグラたたきの如く潰していくよー。
対峙してみて棒の事が、もしくは桐堂さんの調べで何か分かればいいのだけれど。



 微かな音を立てて近付いてくる無数の影。気付いてしまったテン・オクトー(ケットシーのシャーマン・f03824)は背中の毛をぶわっと逆立てる。
「何かが大量に!? ゾワゾワするう~」
 大きな青い目を凝らせば、ざわざわと群れて動く手に手に武器を構えた姿。攻撃する気満々の様子に、テンは桐堂のいる仕切りの入り口を塞ぐように立ちはだかる。
「友好的な何か……じゃないよねえ。折角ここまで来たのだし、桐堂さんは調べててくださいな」
「お願いします!」
 桐堂へと声をかけて、すぐに前に向き直る。ここを突破させるわけにはいかない、一瞬の判断で腰に下げた小さなランタンへと手を触れ祈りを捧げる。
「ご先祖様力をお借りします」
 声に合わせてガラスの中に閉じ込められた光がぐるりと回り、大きく膨らむとランタンを抜け出しすうっとテンの前に広がる。光はあっという間に、テンとそっくりの姿の古代の魔導師ケットシーの霊へと変化して、威厳のある動きで杖を構えた。
 大きく振られる杖に合わせて、天井の高さぎりぎりの竜巻が発生する。霊が操る竜巻は遺跡の中を自在に動き、棒人間達を巻き上げ、弾き飛ばした石で吹き飛ばし、決して仕切りの側へと近寄らせる事は無い。
 時折、物陰に隠れて竜巻をやり過ごし、こちらへと向かってくる棒人間も居なくは無かったが、テンが愛用のフレイルを振り回してもぐらたたきの如く叩き潰す。
「本当に数多いなあ」
 竜巻は既に飲み込んだ棒人間で真っ黒に見えた、動きが追い難くなりそうだったので一度消すと、雨でも降るようにばらばらと棒人間達が落ちてくる。再度竜巻を作成すると新たに押し寄せた棒人間達も蹴散らしていった。
「絶対に近付けさせないからね!」
 テンもフレイルを構え、攻撃を続ける。桐堂の調査が終わるまで、あと少し。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ウルル・マーナガルム
連携アドリブ歓迎
ちっちゃいのが居るとは聞いてたけど
流石に数が多いよー!(泣)
『考え方は人間の部隊を相手取る時と同じです
相手の消耗を誘いつつ、時間的猶予を獲得する事(時間稼ぎ)が我々の任務です』
……遅滞行動ってやつだね
オッケー、頑張ってみる

面制圧できるような手段は無いけど
そこは狙撃の速度と精度でカバーしよう
ハティに吠え立ててもらって牽制しつつ
桐堂さんに近づいてくる奴だけを
アンサングで狙撃
針の穴を通すようなコントロールが要るけど
しっかり集中すれば難しくない
遠くの敵を狙う時だって
同じくらい小さく見えるもんね

一斉に向かって来られて
もしリロードが間に合わなさそうなら
ハンドガンに持ち替えて狙撃するよ



「ちっちゃいのが居るとは聞いてたけど流石に数が多いよー!」
 目の前に迫る棒人間ソルジャーズの姿に、思わずウルル・マーナガルム(死神の後継者・f33219)は泣きそうな声を上げるが。
『考え方は人間の部隊を相手取る時と同じです。相手の消耗を誘いつつ、時間的猶予を獲得する事が我々の任務です』
 冷静な相棒の声に、我に返る。そう、落ち着かなければ。思わず焦ってしまったけれど、多人数を相手取るのが初めてというわけでは無い。
「……遅滞行動ってやつだね。オッケー、頑張ってみる」
 手持ちの攻撃手段に面制圧できるようなものはないけれど、狙撃の速度と精度でカバーすることは出来る。愛用のスナイパーライフル【アンサング】を構え、相棒に願う。
「ハティ、お願い」
『了解しました』
 四脚機動型スポッターハウンドがすっと前に出ると、大きく吠え立てる。柴犬サイズではあるけれど、その声は大きく遺跡の中に響き渡り、棒人間達は警戒して思わず足を止める。
「鞍なき馬に跨りて我らは疾く駆け出さん、しかして剣を掲げ戦うべし」
 小さく口の中で呟いた言葉は、狙撃のルーティンとして精神統一するための合言葉。頭の中で目の前の状況に対する解析が終わり、一度止まった棒人間達の中から足を進め始めたものを素早く視認すると僅かな動きで狙いをつけ、、撃つ。針の穴を通すようなコントロールが要るけれど、ウルルの集中力をもってすれば、難しい事ではない。
「遠くの敵を狙う時だって、同じくらい小さく見えるもんね」
 弾け飛んだ仲間の姿に、棒人間達も不用意に近付くのを止める。一斉に動こうとすればハティが吠えて動きを止め、その間にもウルルが数を減らしていく。完璧な連携は、何度も渡り歩いた戦場で培われたもの、隙など存在しない。
「うん、まだまだ大丈夫」
 背後の桐堂はまだ作業の最中だ、絶対に守り通す。誓いを乗せたライフルの銃声が響いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鳳凰院・ひりょ
アドリブ歓迎

棒人間だと?!
そ、そんな人間が存在するなんて…(天然)
いや、敵なんだね

棒人間とか初めて聞いたから、あるあるとはわかんないけど…
でも、それに共感した相手集団は回復しちゃいそうだ
それは何とか阻止しないと!

そこの話をしようとしている奴!シャラァァップ!
手に持った護符より【覇気】を周囲へ放ちUCを発動

あるあるを話始めようとする棒人間を行動不能にして話を中断させる

とりあえず相手の攻撃は貧弱そうだけど、体が薄っぺらいから攻撃が当たりにくそうだ
護符に風【属性攻撃】を付与して【乱れ撃ち】
薄っぺらいから逆にこの風による攻撃なら簡単に吹っ飛ばせそうだ
体勢を崩している敵集団に接近し刀で一刀両断!



 わらわらと集い、迫る棒人間ソルジャーズ。鳳凰院・ひりょ(天然系精霊術使いの腹ぺこ聖者・f27864)は彼らを見て、思わず目を見開いた。
「棒人間だと?! そ、そんな人間が存在するなんて……いや、敵なんだね」
 そう、敵だ。小さく数が多いために面倒そうな感じはするが、あと少しで何かを得ることが出来そうな背後の桐堂を連れて帰るためにも、どうにかしなければ。
「棒人間とか初めて聞いたぞ……」
 表情を変えぬまま押し寄せてくる様は、微妙に不気味な感じ。さてどうしよう、と護符を取り出した時、棒人間達が口を開く。
「棒人間あるあるその1ー! 集まってm」
「そこの話をしようとしている奴!シャラァァップ!」
 何かは分からないけれど、続けさせてはいけない気がした。ひりょは大きく声を上げてかき消すと同時に、護符を放つ。
「幾多の精霊よ、かの者に裁きを……破邪顕正!」
 放たれた護符が棒人間達の上へと飛び、光を放つ。退魔の力を帯びた拡散波動がかなりの範囲を照らし、光を浴びた棒人間達はばたばたと倒れていった。
「とりあえず止まったぞ……!」
 残った、棒人間達が再度近付いてくる様子に、ひりょは更に護符を取り出すと魔力を乗せて放つ。
「攻撃は貧弱そうだけど、体が薄っぺらいから攻撃が当たりにくそうだ」
 まずは連携を取らせる事無く動きを止めてしまおう。そう思い向けた風の魔法が集まった棒人間達を吹き飛ばす。ひたすら数が多いだけで、それ以外の問題は無さそうに思える。更にもう一度、護符を向けて今度は体勢を崩させたまま集める様に力を向け、破魔刀を構えると一気に走り込んで、一刀両断! ばらばらと崩れる棒人間達を横目に、辺りの気配を探る。どうやら、棒人間ソルジャーズを壊滅させることは出来たようだ。
 そして。
「捕獲出来ました!」
 桐堂の声に、走って仕切りの方へと戻る。立ち上がった彼の手の中には、何かが詰まった生物運搬用のボトルが大事そうに抱えられていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『シナゴーグ』

POW   :    ハル・メギド
【眼球】を向けた対象に、【精神汚染の効果を持つ怪光線】でダメージを与える。命中率が高い。
SPD   :    ゲー・ヒンノム
【全身の武装から一斉射撃】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ   :    ガン・エデン
【光輪から全方位に破滅の光】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ヨム・キプールです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


『――其れを何処へ持ち出す心算だ』
 採取したモノを持ち帰ろうと、出口へと向かい歩きだした瞬間、無機質な音――いや、声が響く。
『持ち出す事、罷り為らぬ』
 振り返った視線の先、ゆっくりとこちらへ向かってくるのは、機械――にしか見えない、作られた、目玉の邪神。
 逃げられはしないようだ、新たな知識の欠片を手に入れる為の、最後の戦いが始まる。
ウルル・マーナガルム
連携アドリブ歓迎
ハティ!
ホログラム多重起動
動き回るボクの映像を沢山表示して撹乱!
それとドローンも展開!
『了解。指定装備を起動します』
このままじゃ流れ弾が危ない
ハティに預けてたライフルバッグを持って
桐堂さん連れて退がりたいな
敵の射線を遮れる所まで一目散
今回のお仕事は護衛だからね
射線を通せないのはボクも同じだけど
そこは工夫次第って感じかな

バッグから取り出すのは
瞬間火力が一番高いアンサラー
ハティとドローンから送られてくる情報をもとに弾道計算
銃口は壁に向いてるけど
壁に当たって跳ね返った弾丸は
弾幕の隙間を縫って
死角から飛んでくる
これが跳弾狙撃(リコシェアーツ)だよ
避けられるかな?



「ハティ!」
 呼びかける声が凛と遺跡に響く。迫り来る機械の邪神シナゴーグに対して、ウルル・マーナガルム(死神の後継者・f33219)は動じる事無く相棒へと指示を与えていく。
「ホログラム多重起動、動き回るボクの映像を沢山表示して撹乱! それとドローンも展開!」
『了解。指定装備を起動します』
 ハティの声が上がった瞬間、遺跡の中を何人ものウルルが走り回る。シナゴーグが一斉射撃でかき消そうとするものの、すぐに新たな映像がハティとドローンを通じて現れ、本体を掴ませることは無い。
「このままじゃ流れ弾が危ない……少し下がろう」
 連続で撃ち込まれる攻撃を前に、ライフルバッグを担ぎ、桐堂へと手で指示を出すと僅かに後退し始める。目的地は幾つかある曲がり角と仕切りの境目の辺り、シナゴーグの斜線を遮ることが出来る場所。
「今回のお仕事は護衛だからね」
 車線を通せないのはこちらも同じ、だけれどそれならそれで手段はある。桐堂を仕切りの向こうへと逃がし、僅かに出来た余裕でバッグから取り出したのは大型対物狙撃銃『アンサラー』。
 ヘッドマウントディスプレイにはハティとドローンから次々と地形、シナゴーグの動きや攻撃手段等の情報が送られてくる。瞬時に読み取り、弾道計算を行うと銃を向けたのは――遺跡の壁。
「ここだ!」
 アンサラーが火を吹く。壁に向かって撃ち込まれた銃弾は跳ね返り、シナゴーグの一斉射撃の合間を縫ってその装甲へと直撃し外装を剥ぎ取り、更に放たれた弾丸がその内側へとダメージを与えていく。
「じぃじ直伝の跳弾狙撃(リコシェアーツ)だよ。狩人の弾丸は獲物を逃がさないんだから!」
 針の穴を通すような射撃は正に天才の技。何度も同じ場所を狙う事で着実にダメージを積み重ね、鈍った射撃の隙間を抜けてハティがウルルの側へと戻ってくる。
「よし、このまま逃げ切るよ!」
 真っ直ぐな明るさを宿したウルルの声が、大きく響いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

テン・オクトー
あれは文献にのっていたという邪神の瞳かな!?
そうやすやすとは帰してもらえないみたいだね。戦うよ!でもどうしても見逃してもらえなさそうなら桐堂さんの捕獲したものを捨て置いて逃亡かな?
桐堂さんの持っているボトルは・・中身はなあに?
でもでも猟兵としては桐堂さんと、桐堂さんの捕獲したもの、両方を守り帰還したいところ!頑張るよ!

WIZ
UCをさっき対峙した棒人間に対して使用し敵にぶつけるよー。敵の攻撃をボクたちに向けないようにするね。敵にスキができたらいいな。その間にアイテムのフレイルで物理的に攻撃するよ。

連携アドリブ歓迎



 テン・オクトー(ケットシーのシャーマン・f03824)は迫り来るシナゴーグの姿を、しっかりと確認し戦いに備える。
「あれは文献にのっていたという邪神の瞳かな!?」
 最初に言葉を発して以来、何も言わず迫り来る目玉にいつでも攻撃できるようにフレイルを構えながら、桐堂を庇いつつ少しずつ後ろへと下がっていく。
「そうやすやすとは帰してもらえないみたいだね」
 攻撃の準備か、僅かに光を放ち始めたシナゴーグ。テンは周囲の遮蔽物等に目を向け、これから先の作戦を組み立てていく。
「戦うよ!でもどうしても見逃してもらえなさそうなら桐堂さんの捕獲したものを捨て置いて逃亡かな?」
「まあ、そうですね……命の方が大事ですから」
 桐堂も喋り方は変わらずとも、声は緊張感に満ちている。
「ねえそれ、中身はなあに?」
 僅かに振り返るテンの視線に、桐堂はボトルについている小窓を僅かにずらす。再度振り返ったテンが見たのは、海水の中で揺らぐ、不可思議な光沢を持触手のような、無数の小さな葉のついた枝のような何か。
「ぜひ持ち帰りたい所ですが、危険ならば仕方ないです」
「出来るだけは頑張るよ」
 猟兵として、受けた仕事は完遂したい。確りと頷いて、辺りに散らばる棒人間だったものに気付く。
「これを使おう――控えめに眷属は蘇り、今はかつての主を蝕む」
 再びランタンへと手を触れる。溢れ出た光が、散らばる棒人間を包み……現れたのは更に小さくなった棒人間ゴースト達。シナゴーグへと向かわせ、気を散らしている間に桐堂を離れた位置の仕切りを刺して隠れるように指示し、フレイルと盾を構え直したその時、シナゴーグの光輪が強い光を放つ。
「うわ、危ない!」
盾を構えたまま、、近くに仕切りへと飛び込んだテンのすぐ側を、光線が薙ぎ払う。ガン・エデン――破滅の光が無差別に周りにいるものを破壊していった。
「避けれて良かったー」
 手で指示を出すと棒人間ゴーストが再度起き上がり、シナゴーグへと向かう。後を追う様に仕切りから出ると一気に駆け、走りながらフレイルを振り被り思い切りよく叩きつけると装甲が剥がれ落ちた。機械と血管と、肉が合わさったような中身が覗いたそこに再度フレイルを叩き込む。
 響いた甲高い音はエラー音か悲鳴か、邪なる神は不死というわけではなさそうだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鳳凰院・ひりょ
アドリブ歓迎

グリモア猟兵が言っていた「邪神の瞳」っていうのは、知識の番人が邪神という事だったってわけか

まずい、本格的な戦闘となると桐堂さんが危ない
あの無差別攻撃が命中したら…

光と闇の疑似精霊、力を貸してくれ!
桐堂さんを守護しつつUC発動
UCの発動範囲内なら光の波動で回復可能だし俺が【オーラ防御】で桐堂さんを【かばう】事で被害は軽減出来るだろう
桐堂さんには光の波動の範囲に留まってもらう

闇の波動で破滅の光を相殺しきれればいいが…
そうだとしても防戦一方では勝ち目がない

イチかバチか…
【オーラ防御】を刀への付与へ変更し【武器改造】
オーラで出来た刀と成す
伸びろっ、邪神の元まで!
刺突による【貫通攻撃】



「なるほど」
 鳳凰院・ひりょ(天然系精霊術使いの腹ぺこ聖者・f27864)は光輪に光を溜めながら近づいてくるシナゴーグと正面から向き合い、ここに転移してくる前の話を思い出した。
(グリモア猟兵が言っていた「邪神の瞳」っていうのは、知識の番人が邪神という事だったってわけか)
 光の様子から間もなく攻撃が来るのは間違いがない、しかしこのまま受けてしまえば背後の桐堂は躱す事は不可能だろう。ここまで来たのだ、絶対に成果を持ったまま、共に帰りたい。
「まずい、本格的な戦闘となると桐堂さんが危ない。あの無差別攻撃が命中したら……」
 先程垣間見た、レーザーの攻撃。撒き散らされるそれは遺跡の壁を穿つことは無いようだが、床には幾筋もの斜線が残る様子を見れば威力は想像できる。
「――光と闇の疑似精霊、力を貸してくれ!」
 桐堂を庇いつつ、僅かに出口の方へと下がりながら呼び出したのはふわりと漂う、光球と闇球。その内、光の疑似精霊を桐堂の側へと向かわせる。
「おお、これは……」
「俺の疑似精霊です、絶対に近くから離れないようにして下さいね」
 一度振り返り、視線を戻す。シナゴーグの光輪が強い輝きを帯び、そして。
「来る!」
 全方位に飛び散るレーザーを防ごうと、桐堂とひりょの二人を包むように闇の疑似精霊が大きく広がる。遺跡の壁に張り付くようにして、射線からできる限り逃れ、疑似精霊の上に更にオーラ防御を展開し……レーザーが収まった後、僅かに服を削られつつもどうにか耐えきることが出来たようだ。
「防戦一方では勝ち目がないな……イチかバチか」
 破魔刀を抜くと、オーラを纏わせ刃の強化を。全力で魔力を注ぐことで、刀の長さを越え、オーラの刃が伸びていく。攻撃の気配が消えた瞬間、桐堂を二つの疑似精霊と残し、張り付いていた壁から離れ一気に走る。両手で握った刀を、思い切り突き出せば更に刃が伸び切先は真っ直ぐにシナゴーグへ。
「伸びろっ、邪神の元まで!」
 全力の力を乗せた一撃が、邪神の身体を貫いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

久井崎・しいな(サポート)
 土蜘蛛のフランケンシュタインの花嫁×魔獣解体士、6歳の女です。
 普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、仲間には「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。

フランケンシュタインの「ママ」とともに連携攻撃を仕掛けます。
「ママ」はシスター服でおっとりとした性格。敬語で喋ります。
ゴーストタウン「伊吹山地下刑務所」に住んでいました。
キャラの性格などはプロフィールを参照してください。

戦闘時、ピンチ状態になるのは「ママ」が主でお願いします。
ダメージ描写にとくに制限はありません。



 貫かれた部分から煙を上げ、謎の体液を滴らせながらも邪神は猟兵と桐堂、そしてその手に確保されたままの遺跡の生物を追う。
「ママ、アレとどめ刺しちゃわないとあぶないよね?」
「そうですねえ」
 次第に明るくなる前方、もうすぐ出口というところで交わされる、のんびりとした口調の会話。久井崎・しいな(ママの花嫁・f35434)は彼女を守護する死者であるママの肩に乗ったまま軽く振り返るとその赤い目をすっと細めて。
「じゃあ、片付けよっか」
「はい。桐堂さんはそのまま出口へとお向かい下さいな」
 ぴたりと足を止め、邪神へと向き合う二人。ここまでの間に猟兵の力を目の当たりにしてきた桐堂は自分が居ても足手纏いにしかならないと理解している為言われた通りに出口へと駆けていく。
「大丈夫そうだね」
「はい……あら」
 肩から飛び降りたしいなの動きを追い、邪神の目がぐりっと動く。その目が微かに光を集め、怪光線を放ちかけたところで、鈍い音と共に突き立てられるのはママがいつの間にか手から生やしていた超振動巨大包丁。
『――邪魔ヲ、スルナ』
 錆び付いた機械のような音を交えながら、邪神が声を上げる。その目が追うのは、出口に辿り着こうかという桐堂の背中。
「よそ見は良くないね?」
「ええ、相手はこちらなのに」
 動こうとした邪神の身体が何かに阻まれる、しいなが逃げる間からもずっと張り続けた蜘蛛糸がその身体を引っ掛け、地面へと繋ぎ止めていた。剥がそうとする間にも、がつんと装甲を断ち切り叩きつけられる巨大包丁。
「ママ! かっこいい! ママはさいきょう! だよ!」
「うふふ、そこまで言われたら、ママ頑張っちゃうわよ!」
 振り被る包丁が装甲を剥がし、中の肉を削ぎ落す。ママがそれを拾い上げ、口に運ぶ――途端包丁を操る手と逆の手も頑強そうなメイスへと変化していた。片手で殴りつけ、変形した部分をもう片方の包丁で切り落とす。息もつかせぬほどの攻撃が邪神を襲う。
『馬鹿ナ……馬鹿ナアアアアアッ!?』
 邪神が上げる断末魔の残響が遺跡から消えた時、そこに在ったのは煙を上げる機械と肉の塊だけだった。
「任務完了だね」
「ええ、帰りましょう」
 遺跡の外で桐堂と合流し、帰還の途へと着く二人。無事持ち帰ることが出来た資料は、きっとこれからの研究へと役立つに違いない。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2022年02月18日


挿絵イラスト