殲神封神大戦④〜陶酔と幻覚の大都市
●戦争が始まるとどうなる?
「あけおめことよろ早速戦争!!!!!」
新年の挨拶も手早く済ませ、木々水・サライ(《白黒人形》[モノクローム・ドール]・f28416)は集まってくれた猟兵達に向けて今回の戦争について語る。
封神武侠界にて始まる戦争――殲神封神大戦。かつて黄巾党を率いて人界を混乱に陥れ、仙界の至宝「封神台」を破壊した張本人である大賢良師『張角』がオブリビオン・フォーミュラとして蘇ったという。
張角はユーベルコードで自分よりも強いオブリビオンを従えている。強者揃いの戦争が開始されることとなったため、今回も楽しい戦争が開かれそうだ。
そして今回向かうのは、人界南部有数の大都市。南方の香港租界から、コンキスタドールの大群が押し寄せてしまい、都市の一角を阿片の煙で包み込んで住民達の正気を奪っているという。
「阿片の煙を止めることが今回の任務。しかし煙を吸い込めば猟兵であっても幻覚作用が発生するみたいでな、下手すると住民達を傷つけかねない」
「住民達はその阿片の煙を止めようと襲いかかってくるだろう。阿片ってのは一度吸い込むと依存性が高く、吸いたくなるという衝動でアンタ達に襲いかかるかもな」
阿片の煙さえ止めればミッションは終わる。
しかし、住民達によるトラブルが確実に襲いかかってくるだろうから、絶対に準備を怠るなと告げた。
「早速の戦争で潰された三が日の休暇、全部張角へぶつけてやろうぜ!!!!」
半分泣き叫びに近い声でサライは猟兵達を戦場へと届ける。
幻覚と陶酔にまみれた、大都市へ。
御影イズミ
閲覧ありがとうございます、御影イズミです。
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
なお突然の戦争で運営にキレ散らかしたのはきっと僕だけではないと信じたいです。
初めての方はMSページを読んで頂ければと思います。
●採用について
「シナリオの成功数に到達する🔵の確保が確定した時点」で締め切ります。
採用についてですが、現時点では全員採用を目標にしています。
ただし、人数や内容によっては採用の確約が出来ません。
また採用が難しいと判断したプレイングはお返し致しますのでご了承ください。
●場所:人界南部有数の大都市
大都市なので複数の場所で煙が発生しています。
合同プレイングで無い限り、猟兵達はバラバラで煙に対処する形になります。
●プレイングボーナス:煙のもたらす幻覚に耐える/住民達を傷付けず無力化する。
片方だけでも、両方でも構いません。
幻覚についてはどのような幻覚が見えるか記載があれば、多少反映いたします。
第1章 冒険
『幻惑の煙』
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POW : 気合と体力で煙に耐える
SPD : 煙の濃い方向へ素早く進む
WIZ : 魔術や薬品で煙の効果を弱める
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
黒影・兵庫
(『オーラ防御』で煙を防ぎながら街中で怒りに震えている)
こんな街中で阿片をばら撒くなんて…許せねぇ!
(「黒影。犯人に怒り心頭なのはわかるけど幻覚に侵された人たちを助けましょう」と頭の中の教導虫が話しかける)
ぐっ…わ、わかりました、せんせー
(「よしよし、で、どうする?」)
はい!まずは『衝撃波』で煙を散らします!
そしてUC【誘睡の蝶々】で召喚した支援兵の皆さんの鱗粉で眠っていただきます!
寝ている間にUCの効果で阿片の毒も抜けるでしょう!
(「よし、じゃあ始めるわよ!」)
はい!せんせー!
●煙は何処に?
「……っ……許せねぇ!」
幻覚を見せる阿片の煙。それをオーラ防御で防ぐ黒影・兵庫(不惑の尖兵・f17150)は怒りに震えていた。普通に暮らしていた大都市の中で、あろうことか幻覚作用が一番強い阿片をばらまくとは、と。
それを嗜めるように、教導虫スクイリアは声をかけて彼の怒りを鎮める。今は、怒る暇などないのだと。
『黒影。犯人に怒り心頭なのはわかるけど、今は幻覚に侵された人たちを助けましょう。怒るのは、それから』
「ぐっ……わ、わかりました、せんせー」
今は冷静に、阿片の煙の出処を探る必要がある。しかしそのためには強い幻覚作用を引き起こし、兵庫を敵だと認識している住民達をどうにかしなければ、出処に辿り着くことは出来ない。
『それで、今はあんな状況だけれどどうするの?』
「まずは……煙を散らします!!」
そう言うと兵庫は誘導灯型合金破砕警棒を片手に振り下ろし、辺りを包む阿片の煙を風圧で吹き飛ばす。あまりの風圧に煙は兵庫を中心に外へと撒き散らされ、ついでに兵庫に襲いかかろうとしている住民達が露見された。
『そして、次は?』
「次は、支援兵の皆さんの鱗粉で眠っていただきます! 皆さんの舞で夢見心地に誘ってください!!」
ユーベルコード『誘睡の蝶々』を使い、585匹の可憐で儚げに舞う蝶を呼び寄せる。煙が晴れた今、彼らの鱗粉は何にも邪魔されることなく住民達を眠りへと誘う。
やがて周辺の煙を晴らし、住民達をだいたい眠らせた兵庫。これならば眠っている間に回復してゆくため、起きた頃には阿片の影響が抜けるだろうと安堵する。
「……うん?」
ふと、兵庫は再び阿片の煙が発生していることに気づく。もう一度振り払えばなんてことはないのだが、今回の目的は阿片の煙の止めることだ。出処を探ってから振り払うも悪くないだろうと、スクイリアの助言を受け入れた彼は辺りを散策する。
「……あれ? せんせー、これ……」
曲がり角を曲がった時、奇妙な形をした香炉のようなものが兵庫の目に映る。スクイリアも最初は何かはわかっていなかったが、ふわりと漂う煙の匂いでこれが発生源であることに気づいた。
『すぐに壊しなさい、黒影!』
「はい!せんせー!」
街の一角、隠された香炉が1つ、壊された。
大成功
🔵🔵🔵
大豪傑・麗刃
キレ散らかした……
わかる、わかるのだ。
わたしもなんでこんな正月から出撃せにゃならんのかと。とはいえこれもまあ猟兵稼業だから仕方なし。
さて阿片の煙を止めろと。
その前に、人々が、ああ変になってる。阿片のせいか。これを傷つけず静めろとのことだが。これはもうわたしの流儀でやるのだ。わたしは剣士である前に一介のエンターテイナー。阿片よりも楽しい事があることを教えてやればいいのだ。
そんなわけで襲い掛かってくる皆の前で堂々とわたしのギャグを披露する。
(ペンを出す)
ディス・イズ・アヘン!!
きみたち!麻薬など!まあ役には立たんぞ!!
とわたしのおもしろいギャグで皆を笑わせて正気に戻し、あとは阿片を処分すると。
●新年早々麻薬の取り締まりはキレていいと思う
「わかる、わかるのだ。わたしもなんでこんな正月から出撃せにゃならんのかと……」
拳を握りしめ、少しだけ震える大豪傑・麗刃(23歳児・f01156)。まあこれが猟兵稼業だからと言われたらそこまでなので仕方がないのだが。
ともあれ、大都市の中に充満する阿片の煙の一端を崩すことを頼まれたために彼は街の中を走っていた。
阿片の煙を吸って高揚感と陶酔感にまみれた住民達の姿は、さながら生きたゾンビのようにも見える。阿片の効果が切れてしまえばどうなるかも、彼らは全く知らない。
「うーむ、変になってる。阿片のせいか……」
そんな中で冷静に分析をすすめる麗刃。一歩先に進めば、自分もこうなってしまうかもしれないという考えが過ぎったが、それをしないで住民達を静めるにはどうしたら良いかと考えを重ねた。
切って捨てるのはお手の物だろう。剣士だから。でも自分は剣士である前に一介のエンターテイナーだ。それを忘れてはならない。
「あ、じゃあ、阿片よりも楽しいことがあるってのを教えてあげればいいのだな?」
ぽん、と手を叩いて閃いたことを口にする麗刃。ちょっとだけ彼の頭近くで電球がぴかーって光ったかもしれない。
そうと決まればあとはどんなギャグを披露するかだ。丁度いい小道具とかポケットに入ってなかったかなともそもそと探る間に、住民達は麗刃の姿を見つけたようでずるずると近づいてくる。
「あっ、待て待て待て! エンターテイナーの準備中には手出しするのは禁止だぞ!」
なんとか制しながら小道具を探す麗刃。そのうち彼に掴みかかろうとする手が伸びてくるが、それを麗刃はペンを使って振り払う。「ディス・イズ・アヘン!!」という言葉と共に。
「…………ありゃ?」
一瞬の沈黙。後に、怒りを上げる声。高揚感と陶酔感にまみれていても、ギャグの良し悪しだけはわかるのだろう、住民達は「クソ寒いギャグを聞かせやがって!!」と怒り狂っていた。
「ちょ、待った待った! ほら、きみたち! 麻薬など、まあ役には立たんぞ!!」
追撃のギャグは……少し受けた住民がいた。ちょっぴり嬉しかった。
そんな時、麗刃の目に奇妙な香炉が映る。アレが元凶だと気づくのには少し遅れたが、住民達が必死に隠そうとしているのを見てなんとなく気づく。
さり気なく、ギャグの小道具として使わせてもらおう。そう考えた麗刃は香炉を横に倒して、ごろごろと転がしてゆく。
「それ、香炉をこーろこぅろっと!」
図らずも、また1つ隠された香炉が壊された。
大成功
🔵🔵🔵
尾守・夜野
(阿片ねぇ…脳の一部が影響受ける訳だし)
つー訳で一息ついたらUC発動、
まず血液に溶けて脳に行く前に別のに影響ある筈
そこで防げたら後は煙と変わらんだろ
少なくとも肉体的な影響は防げる筈だ
可能なら見えている敵、人影等に対してはUC:専【呪亡】衛
を使って進んでいきてぇな
幻覚その物は防げなくても肉体的な影響は防げるだろうから
んー…めっちゃ村の人たちに重なる気はするなー
目の前サイケデリックだしかすかに?な感じだが
歩き辛いがテンションは上がる…のか?
糞煩ぇ…頭の中ぐちゃくゃになりそう
俺(人格)が俺じゃなくなりそう
混ざりそう
これ楽しんで吸うって何?
UCで防いじまってるからか?
気持ち悪さは煙の発生源にぶつける
●気持ち悪さは何処かへ捨てて
(阿片ねぇ……確か、脳の一部が影響を受けるわけだし……使っとくか)
ふう、とため息を付いた尾守・夜野(墓守・f05352)はユーベルコード『摂食変換』を使い、阿片の煙を少し吸い込んで影響を確認。脳に異常をきたす前に内臓の何処かに影響が出るかを確認後、それを防ぐように抗体を身につける。
「んん……」
抗体を身につけることで肉体的な影響は無くなったが、精神的にはまだ完全に防げるほどの抗体にはなっていない。故に、夜野の頭の中はぐるぐるぐちゃぐちゃとかき乱されていた。
住民達が阿片の煙によって高揚感と陶酔感を味わう中で、夜野は苦虫を噛み潰したような顔をして歩いている。というのも、彼らが受けているその感覚がどうにも理解できないからだ。
多重人格者である彼には、この感覚がまるで他者の手によって無理矢理人格を入れ替えられそうになっているような気分になって仕方がない。《俺》が押し込められて別のまた違う人格になりそうな、そんな気分を味わわされていた。
それでも正気を保っていられたのは、目の前の住民達が村の人々に重なるなーとか、サイケデリックな感じだなーとか、ちょっとテンション上がってるような気もするなーとか、様々な考えが《俺》の中を駆け巡っていたから。不快感はあれど、今はまだ彼が壊れることはない。
「……いや、これを楽しんで吸うって何? やばくない? いやテンションが上がってる気はするけど、なんか、うん」
住民達が怖ぇな。なんて言葉は心の奥にしまって、夜野は街の中を少しずつ歩く。自分が阿片に飲まれていないことを悟られないように、飲まれたフリをして元凶を探していた。
「……お?」
街の中を歩いていると、奇妙な香炉を見つける。もわもわとあふれる煙を見て、ああこれが原因なんだなと気づいた夜野はしげしげと香炉を眺めた。
香炉からあふれる阿片の煙はどうにも、自動式で焚かれている。壊さない限りは止まることはないようで、それならと夜野は軽く蹴りを入れて人の目の映らないところに香炉を持っていく。
「くそ、気持ち悪ぃ。お前のせいだぞ。お前の」
人目を気にしなくていい場所まで持っていったら、ガンガンと蹴りたくる。あまりの気持ち悪さに加減は出来なかったが、まあ壊してもいいものなんだしもうちょっと強く蹴るか、と力加減を上限突破させた。
怒りのままに、また1つ香炉は壊された。
大成功
🔵🔵🔵
マホルニア・ストブルフ
あけましておめでとう、グリモアベースも猟兵も年明け早々駆り出されて大変だな。
それで来たは良いが――、盛大に煙が都市を覆っているな。
隅々まで探すのは手間がかかるな。【知覚端子】を展開して煙の出所を探索するよ。
煙の発生源に辿り着くまでに、何人かの住人たちと鉢合わせしそうだな。
とりあえず【グラップル】で気絶させつつ、他はなるべく接触しないよう隠密に行動しようかね。
薬は多少慣れ――……いや、腐れ縁の医者に謎の薬をだな――もう止そう。危険な薬物駄目絶対。矢鱈とパーツをオマケする医者や軍にいたころの幻覚が見えるが、まあ終わったことだからな。【狂気耐性】で幻覚は幻覚と認知しながら煙を止めよう。
●危険な薬物、ダメゼッタイ
「グリモアベースも猟兵も、年明け早々駆り出されて大変だな」
小さく笑ったマホルニア・ストブルフ(構造色の青・f29723)は、さて、と目の前の現状をしっかりと見定める。
阿片の煙が盛大に都市を包み込み、視界を塞いでいる。これを隅々まで歩いて探すのは少々手間が省ける。他の猟兵達が別の地区を取り持つと言っても、可能な範囲は小さいはずだ。
ならば後は自分がどうにか見つけるだけだと、知覚端子で五感が感じ取れる距離を広げて煙の出処を探ることにした。こうすれば、少しでも他の仲間達の手の届かないところを手助けできるかもしれないからだ。
「この近くには……ああ、すぐそこか。なら、急いで向かったほうがいいな」
煙の広がる速度はマホルニアが思っている以上に早い。そのため、幻覚を見ることになろうとも耐えきってみようと足を踏み入れた。
ぐるぐると頭の中がかき混ぜられる。そういやぁ、腐れ縁の医者がたまにこんな感じになる変な薬打ち込んできてたなぁぐらいの感覚でマホルニアは街中を突き進む。
そんな中、住民達がマホルニアの行く手を阻むように前へ現れる。どうやら、彼女が煙を止めに来たことに僅かに感じ取ったらしく、止められたくないからと邪魔をしているようだ。
「お……っと、流石に動きでバレてるか?」
このままでは煙の発生源まで到達するのに時間がかかる。そこでマホルニアはグラップルの動きで襲いかかってくる住民達を鎮めつつ、その他のものには触れないように隠密に行動を続けていた。
「……っ……」
ふと、目の前に矢鱈とパーツをおまけする腐れ縁の医者や軍に所属していた頃の幻覚が見えてきた。あまりにも唐突なそれに一瞬動きが止まったが、全て終わったことだからと切り捨てて前へと進んだ。
(まあ、終わったことだからな。今更見えても、幻覚は幻覚だ)
はっきりとこれは幻覚だと認知した上で、彼女はずっと見続けていた。過ぎ去りし日々のナニカを。
「ん、あったな」
やがてマホルニアは知覚端子で確認した煙の発生源――謎の香炉を見つける。レヴィアスクを展開し、思いっきり振り下ろして叩きつけて粉々に破壊する。
「危険な薬物、駄目絶対。……本当にシャレにならないんだからな」
はぁ、とため息をつくマホルニア。その脳裏に映っていたのは、在りし日の嬉々として薬を注入する医者のいい笑顔だったという。
――やがて、最後の香炉がぱりん、と割れた。
成功
🔵🔵🔴