【サポート優先】12月暮れのガラスの靴
これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。
●灰かぶりヒーロー
クリスマスが過ぎれば新年がやってくる。一賑わいした後はゆったりのんびり街の時は過ぎていくが。
期間限定で設置されたサンタクロースのオブジェはまだ撤去前で、その後ろに目深なフードを被ったコート姿の何者かがあった。オブジェにもたれかかるだけで身動き一つしない何者かに、そっと近づいていく男が一人。
辺りを見回して、自分に向けられる視線がないことを確かめると、コート姿の何者かの近く、オブジェの側面に同じようにもたれかかって、
「……ガラスの靴がほしい」
お伽噺のような要望をただ一言だけ。コート姿の何者かはそれを聞き届けると体を起こして、
「……おいで、望み通り『ガラスの靴』をあげるよ」
それは、SNSの暗部で囁かれている噂。
謎のコートの人物と待ち合わせ「ガラスの靴がほしい」と言うと、ユーベルコードを与える研究室に連れて行ってくれる――と。
噂は密かに拡散を続け、実際にユーベルコードを受け取ったという人物も現れているが、それは発信者の真の姿が見えないSNSのまやかしだ。映像や画像といった物的証拠は一切なく、冷静に考えれば理屈のおかしい話なのだが。
それでも噂が拡散し続けているのは――何を隠そう、コート姿の彼女、グラスツリーが全ての発信者であるからだった。
●ヒーローズアース・34thラウンド
「こんな時期にも……いえ、こんな時期だからこそ、オブリビオンは動くのかもしれません。一年がようやく終わりを迎えて、街の人達はほっと一息ついているでしょうから。ですが、私達に休む暇は……あります、けど、ちょっとでもお力をお貸し頂けるなら!」
ロザリア・ムーンドロップ(薔薇十字と月夜の雫・f00270)の歯切れが少々悪いのは、やはりこの年末に猟兵達の力を借りなければならないという後ろめたさから来ている部分がある。本来であればロザリア自身もゆっくり休んでいるべきなのだが――事件が視えてしまった以上、グリモア猟兵の務めとして案内をする必要があった。
「ヒーローズアースで、ユーベルコードを与えると偽って人々を連れ去り、危険な人体実験や洗脳を施すオブリビオンが出現していることがわかりました。名前は『グラスツリー』という少女のようです。彼女はSNSの匿名性を利用して拡散した『黒コートの人物の噂』を利用して人々をユーベルコードの誘惑に乗せ、これまで何人も連れ去っているようです。おそらく一定数集まったらその人達で良からぬことをするつもりかと思いますので、その前に倒して連れ去られた人々を救出してください」
年末に突如発生した失踪事件。被害者家族は心中穏やかでないことだろう。彼らに心安らかな新年を迎えてもらうためにも、この事件は解決しておかなければならない。
「今回私は彼女が拠点とする研究所の場所まで突き止めました。皆さんにはその研究所へ潜入してもらってグラスツリーを発見、撃破して頂きたいのですが、どうやら研究所内は一面鏡張りでかなり複雑な迷路のような構造になっているようです。見た目からも厄介ですし、鏡の反射がもしかしたら侵入者発見器のような役割を果たすかもしれませんので注意しながら進んでください。皆で良い新年が迎えられるよう、頑張りましょう! それではよろしくお願いします!」
沙雪海都
沙雪海都(さゆきかいと)です。
クリスマスはマジ執筆オンリーイベントでしたよ。
●フラグメント詳細
第1章:冒険『秘密研究所を暴け』
研究所内は部屋や通路の壁が鏡になっており、なんかちょっと目が痛くなりそうです。
迷路状な複雑さもあるので、どうにか攻略手段を見つけて突破しましょう。
第2章:ボス戦『グラスツリー』
君は少女だ、いいね? という感じの敵です。
一応足元ハイヒールじゃし……。ガラス系の力を使ってきますので注意しましょう。
第1章 冒険
『秘密研究所を暴け』
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POW : 正面突貫! 漢解除
SPD : ステルス! 隠密行動
WIZ : 魔法かなんかで如何にかする
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
響納・リズ(サポート)
「皆様のお役に立てるよう、頑張りますわね」
移動時には、急ぐ要素があれば、ライオンライドを使って移動します。
洞窟など罠が予想される場所では、慎重に進み、万が一、けが人が出た場合は、回復UCにてすぐに癒します。
調査の際は、タロットを使っての失せもの探しや、礼儀作法を使っての交渉。聞き耳等を駆使して、情報を得ようとします。
交渉時は相手の機嫌を損ねないよう気遣いながら、気持ちよく話してくれるように進めます。
共同で進む際は、足手まといにならないよう、相手を補佐する形で参加したいと思います。
アドリブ、絡みは大歓迎で、エッチなのはNGです。
リーヴァルディ・カーライル(サポート)
「…今を生きる人々を害する存在を討つ。それが猟兵としての私の使命よ」
故郷のダークセイヴァーで主に活動する吸血鬼狩り
機械音痴で他世界の知識に疎く物珍し気に周囲を観察し、
必要に応じ「精霊石の耳飾り」に各属性の精霊を降霊し、
第六感的な精霊の視力を借りて暗視や索敵を行う
「…どこの世界でも精霊達は変わらないみたいね、助かるわ」
空中機動を行う「血の翼」を使う際には、
「影精霊装」の闇に紛れるオーラで防御してから飛行し、
肉体改造術式を用いた環境耐性や狂気耐性等で過酷な状況を受け流し、
各種の「精霊結晶」やアイテム、選択UCを用いて障害を突破する
「…この程度で立ち止まっている暇は無い」
「…さあ、先を急ぎましょう」
スフィア・レディアード(サポート)
『皆さん、頑張りましょう!』
ミレナリィドールの妖剣士×鎧装騎兵、21歳の女です。
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、機嫌が悪いと「無口(私、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
性格は元気で、楽しい祭りとかが好きな少女。
武器は剣と銃をメインに使う。
霊感が強く、霊を操って戦う事も出来る(ユーベルコード)
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
北条・優希斗(サポート)
『敵か』
『アンタの言う事は理う解できる。だから俺は、殺してでも、アンタを止めるよ』
『遅いな』
左手に『蒼月』、右手に『月下美人』と言う二刀流を好んで戦う剣士です。
自らの過去を夢に見ることがあり、それを自身の罪の証と考えているため、過去に拘りと敬意を持っております。その為オブリビオンに思想や理想があればそれを聞き、自分なりの回答をしてから斬ります。
又、『夕顔』と呼ばれる糸で敵の同士討ちを誘ったり『月桂樹』による騙し討ちを行なったりと絡め手も使います。
一人称は『俺』、口調は年上には『敬語』、それ以外は『男性口調』です。
見切り、残像、ダッシュ等の機動性重視の回避型の戦い方をします。
●鏡の迷路へ挑め
鏡張りの通路はあたかも万華鏡のように猟兵達を映し出し、猟兵達の進むべき道を惑わせる。オブリビオン、グラスツリーが人々を連れ去り集めている研究所に侵入したのは響納・リズ(オルテンシアの貴婦人・f13175)、リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)、スフィア・レディアード(魔封騎士・f15947)、北条・優希斗(人間の妖剣士・f02283)の四人だが、迷路状に張り巡らされた鏡のお陰でその姿は十にも二十にも現れている。
急ぐべき――それは誰しもが思うところだが、進路を正確に確保するのが難しいので四人は慎重さを重視して研究所内を進んでいた。
「こっちは……あぁ、行き止まりに来ちゃったよ」
「こう鏡が多いと、どうしても手探りになるね」
スフィアが通路の角を曲がると正面には自分の姿が現れる。つまりは鏡の袋小路であり逆戻りだ。鏡に自分の姿が映りこむことで鏡の存在は認識できるが、遠近感が狂って激突する危険もあったため、優希斗は文字通り鏡を手で探りながら進路を探していた。
歩みとしては決して良いほうではないだろう。周りが鏡ばかりのため目印もなく、同じところを行ったり来たりしている可能性もある。
「精霊の力を借りてみるわ。鏡……なら、光の精霊よ、ここに」
リーヴァルディが呼び掛けると、精霊石の耳飾りが白い輝きを帯び始めた。研究所内を満たす光を触媒として光の精霊が精霊石の耳飾りに宿ったのだ。そうすることでリーヴァルディは精霊の視力を一時的に借りることができ、周囲に光の道がぼんやりと浮かび上がってくる。
「見えた……けど、これだけじゃどれが正解かまではわからないわね」
リーヴァルディの視界には、通路の真ん中を光のレールが走るような形で浮き上がっている。鏡へ衝突する危険性はこれで減ったが、光はかなり枝分かれしていて先の先まで見通すことはできていない。
「道が見えているのでしたら、私が行く先を占ってみますわ。失せ物は最奥へと続く道――スフィア様、優希斗様、お手伝いいただけませんこと?」
リズはスフィアと優希斗に声を掛け、失せ物探しの補佐役を頼む。
「何をすればいいの?」
「両手にそれぞれ、私が渡すタロットカードを持っていていただきたいのですわ」
「テーブル代わり、ってわけだ。ま、それくらいならお安い御用」
リズがタロットカードの山の上から一枚ずつ、まずはスフィア、それから優希斗へと渡していく。タロットカードは二人の手のひらの上でそれぞれ伏せられた状態にある。
それからリズは再び山から一枚ずつ、今度は表側にひっくり返すと、スフィアの左手のカードと重ねる。同じ要領でスフィアの右手、優希斗の左手、そして右手と、表を向いたカードが四枚、伏せられたままのカードが四枚、計八枚のタロットカードが選び出された。
リズはスフィアの左手にある二枚のカードから、反転させて今度は伏せられたカードを表にし、表になっていたカードを伏せる。この動きも都合四回、スフィアと優希斗が持っていたタロットカードにそれぞれ行われた。
「まずはここより右方向……そちらの通路になりますわね」
リズが示した方向は、リーヴァルディが見る光の道が通っている。
「分岐路は五つ、どちらに進めばよいかは私が都度お教えしますので、リーヴァルディ様には通路を辿って頂きたく」
「わかったわ」
リズはスフィアと優希斗の手に乗せていたタロットカードを回収し、先導役はリーヴァルディに任せた。リーヴァルディが先頭を行き、その後ろをリズ、スフィア、優希斗と続く。リーヴァルディが通路をすいすい進んでいくため、一行の足取りは最初より軽くなっている。
「……ここ、一番目の分岐ね」
「ここは左前になりますわ」
一番目にしていきなり進路が四つに分かれていたが、リズはタロットカードによる失せ物探しの結果を淡々と告げる。言葉に従い通路を選んで、少し先に進むとまた分岐。
「ここは?」
「右ですわ」
まるで最初の苦戦が嘘のように、行き止まりに当たることもなく進んでいく。それからリーヴァルディとリズの問答は同じように三度続いて、あとは道なりに進んでいけば――。
「あ、きっとあの扉よね?」
「はは、普通の迷路じゃ反則級だね、これは」
もしもスフィアと優希斗だけでこの鏡の迷路に挑んでいたら、日が暮れてもまだ最奥に辿り着くことができていなかったかもしれない。やはり頼るべきものは仲間であった。
「突入するわよ、準備はいい?」
「構いませんわ」
「バッチリよ、そのためにいるようなものだもの」
「迷路で助けられた分、戦いでは頑張らないとね」
四人は扉の前で一呼吸置くと、押し開けて勢いよく中へと乗り込んだ。
成功
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第2章 ボス戦
『グラスツリー』
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POW : 必殺「ダブルスヒーローアタック」
【土塊の人形】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
SPD : 奥義「グラスツリー」
【ガラスの巨木】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : 奥の手「御鏡の大迷宮
戦場全体に、【方向感覚を失わせる御鏡】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
イラスト:透人
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ライララ・ラクイン」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●ガラスの靴の使者
目深に被ったフードの奥の容姿は見えないが、体躯の線の細さと足元のハイヒールからおそらく女性と推測される彼女、グラスツリーは人体実験の準備を着々と進めていた。
「ユーベルコードがそんなに簡単に手に入るわけないのにね……」
騙された者達へ薄ら嘲笑を浮かべながら作業を進めていたが、扉が跳ね開けられた音が聞こえて手を止め、ゆっくりと振り返る。
「……君達、ユーベルコードが欲しいのかい? ……そんなわけないよね、猟兵達」
恨みの籠った皮肉をぶつけてくるグラスツリー。その表情は、果たしてどれほど歪んでいるのだろうか。
蒼月・暦(サポート)
デッドマンの闇医者×グールドライバー、女の子です。
普段の口調は「無邪気(私、アナタ、なの、よ、なのね、なのよね?)」
嘘をつく時は「分かりやすい(ワタシ、アナタ、です、ます、でしょう、でしょうか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
無邪気で明るい性格をしていて、一般人や他猟兵に対しても友好的。
可愛い動物とか、珍しい植物が好き。
戦闘では、改造ナノブレード(医療ノコギリ)を使う事が多い。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
シフィル・エルドラド(サポート)
ハイカラさんの勇者×国民的スタアの女の子です。
普段の口調:明るい(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)
嬉しい時の口調:ハイテンション(あたし、あなた、~さん、ね、わ、~よ、~の?)
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
元気一杯で天真爛漫な性格をしていて、ポジティブな思考の持ち主。
困っている人や危機に陥っている人は放ってはおけず
積極的に助ける主義です。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
高宮・朝燈(サポート)
『オブリ解析…バール先生、あいつを止めるよ!』
妖狐のガジェッティア×電脳魔術士、9歳のませたガキです。
普段の口調は「ちょっとだけメスガキ(私、あなた、~さん、だね、だよ、だよね、なのかな? )」、機嫌が悪いと「朝燈スーパードライ(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。
ユーベルコードは、レギオン>お料理の時間>その他と言った感じです。レギオンで出てくるガジェットはお任せします。補助的な役割を好みますが、多少の怪我は厭いません。オブリは小馬鹿にしますが、味方には人懐っこくなります。なお、エンパイアの上越辺りに母方の実家の神社があります。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
ラムダ・ツァオ(サポート)
ラムダよ、よろしく。
相手が強いのなら、削れる機会は逃さず、相手に隙は見せず、
長期戦を覚悟して着実に狙うのがいいわね。
勿論、隙があれば見逃したくないけど。
見切ったり足には自信があるけど、過信せずに落ち着いて戦況を見極めるわ。
行動指針としては以下の3通りが主。
1.囮役としてボスの注意を引き付け、味方の攻撃を当てやすくする。
2.ボスの移動手段→攻撃手段の優先順で奪っていく。
3.仕留められそうな場合は積極的に仕留めに行く。
(他に仕留めたい人がいればその手助け)
台詞回しや立ち位置などは無理のない範囲でご随意に。
ユーベルコードは状況に応じて使い分けます。
アドリブ・連携歓迎
白匣・覚醒(サポート)
怪奇人間の猟奇探偵×四天王、32歳の男です。
普段の口調は「シロベヤ(私、君、呼び捨て、言い捨て)」、演技時は「KP(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。
存在が密室です。白い部屋です。
KP時の口調でお願い致します。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
高階・茉莉(サポート)
『貴方も読書、いかがですか?』
スペースノイドのウィザード×フォースナイトの女性です。
普段の口調は「司書さん(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、時々「眠い(私、キミ、ですぅ、ますぅ、でしょ~、でしょお?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
読書と掃除が趣味で、おっとりとした性格の女性です。
戦闘では主に魔導書やロッドなど、魔法を使って戦う事が多いです。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●ガラスの悪夢
「連れ去った人達を返してもらうのよ!」
「それはできない相談だ――よっ!」
研究所の最奥、グラスツリーの実験室に乗り込んだ蒼月・暦(デッドマンの闇医者・f27221)は改造ナノブレードを右腕に装着した形態へと変身していた。敵を斬り刻むことに特化した強化形態で飛び掛かっていったが、グラスツリーもガラスの巨木を召喚して応戦。ぶん回した葉の部分と改造ナノブレードの刃がぎゃいぎゃいと擦れ、反動で両者弾き飛ばされての痛み分けだ。
「オブリ解析! ガラスだったら……アームは極太ハンマーだね!」
高宮・朝燈(蒸気塗れの子狐・f03207)がガジェットスーツに身を包み、もとい騎乗して暦を追ってきていた。朝燈はオブリビオンの特徴を分析することで対象に有効なガジェットアームを召喚することができる。ガラスならば衝撃には弱いはず、と選んだのが巨大なハンマーだ。
「私のガラスは簡単には壊させないよ」
「あら、ガラスだけじゃなく自分の身の心配もしたら?」
丁度飛ばされ着地した暦を境に朝燈と二手に分かれていたラムダ・ツァオ(影・f00001)が駆け抜ける。黒い短剣「黒刃」を手にしたラムダが狙うのはグラスツリーそのものだ。つまり、如何にもガラスの巨木をぶつけたくなる朝燈は囮。そう役割分担が成されているが、朝燈とて本気でガラスの巨木の破壊を狙いにいっている。
「先生、やっちゃって!」
召喚されたガジェットアームを装着したガジェットスーツ「バール先生」が高々腕を振り上げる。先端が鎚の形をしたガジェットアーム、受けるべきか否か、グラスツリーは瞬時の判断を迫られる。
「――ぐっ!?」
逡巡はそのまま隙へと繋がる。避ける判断を下したグラスツリーだったが僅かに遅く、ガラスの巨木の先端にガジェットアームが叩き込まれて砕け散る。その衝撃でバランスまで崩したところにラムダが走り込んできてすり抜け様一閃、ダガーの素早い一撃をグラスツリーの背に放っていた。
黒衣が裂けて、薄暗く影の残る肌から鮮血が舞う。
「白の季節には黒も赤も似合いませんよ」
暦が立ち直ったところで到着した白匣・覚醒(密室探偵・f22856)はグラスツリーの身ぐるみをやけに気にしていた。足は露出部も多いが全体的には黒を基調としており、覚醒とは真逆。
今の覚醒は両腕を白い密室に変異させていた。UDCとあらゆる白を内包した密室はグラスツリーまでも真白に染めようと突撃している。
「こいつでも相手にしてなよ……!」
グラスツリーは両手持ちしていたガラスの巨木から左手を離し、覚醒に向けて掲げた。すると床に陣が現れて、そこから隆起して誕生したのは土塊の人形だ。体勢を立て直すまでの少しの間に盾役を託す。
覚醒は白い密室を挟むように叩きつける。土塊の人形が腕に力を籠めて受け止めて、力は拮抗。覚醒は挟み切れず、土塊の人形も跳ね除けられない。
「一回ダメだったからって……諦めないの!」
再起した暦は自分を奮い立たせて再び駆ける。狙うは覚醒が止めている土塊の人形だ。グラスツリーの体は土塊の人形の陰。まずは召喚物を倒さなければならなかった。
脇から弧を描く動線で土塊の人形に突撃、覚醒が抑え込む側面に斬り込んで人形をただの土塊に崩していく。左右の重量バランスが崩れた人形はがくんと体を傾け、次いで覚醒の圧力に屈して粉々に粉砕される。
「土塊じゃダメ……なら、御鏡!」
召喚した人形を破壊されたグラスツリーは即座に次の策を講じる。戦場にはまさに猟兵達が抜けてきたような鏡の迷路が出来上がろうとしていた。
「させないわ! 私の剣から逃げられるとは思わないことよ!」
そこへ既製の迷路から飛び出してきたシフィル・エルドラド(ハイカラさんの勇者・f32945)が聖剣エデンを構えてグラスツリー目掛けて突っ込んでいた。グラスツリーの姿はもう間もなく鏡の迷路の中に消えてしまう――が、シフィルは構わず剣を薙ぎ払っていく。範囲攻撃技能を利用して刃の射程を伸ばしたシフィルの斬撃は鏡と激しく火花を散らしながら、その奥に消え行くグラスツリーの体を僅か掠める。
「皆さん、大丈夫ですかー?」
高階・茉莉(秘密の司書さん・f01985)は戦場への到着と同時に鏡の迷路に巻き込まれ、彼女自身も割と大丈夫でない状況なのだが第一に確認したいのは仲間の身の安全だ。
「大丈夫なの!」
「うー、オブリは何処ー?」
迷路の中から暦、次いで朝燈の声が返ってくる。すでに戦場にいた猟兵達も迷路の中では散り散りになっている。各々各個撃破されるほど弱くはないが、グラスツリーに時間を与えては体力を回復されてしまう。
――そのはずであった。
「……なっ、あ……ぐぅっ!」
迷路の中に呻き声が響き渡る。それは誰のものでもない、グラスツリーの声だ。
「私が攻撃で破邪の刻印を与えたから、声のする方に向かって進めば辿り着けるよ!」
戦場を一瞥してのシフィルの機転だった。勇者の霊剣(ユウシャノレイケン)は攻撃が命中した対象に破邪の刻印を付与し、範囲にいる間は空中を浮遊する無数の剣による追加攻撃を与え続ける。グラスツリーは安全圏に逃げ込んだつもりだったが、シフィルの手により追い詰められつつあった。
剣から逃れるためには鏡の迷路を解除してシフィルから距離を取る必要があるが、そうすれば猟兵達の猛攻を受けてしまうだろう。ジレンマは刻一刻とグラスツリーを地獄へと導いていく。
「来るな……来るなっ!」
グラスツリーは先の折れたガラスの巨木で宙より振り下ろされる剣を弾きながら迷路を逃げる。声を出さずに無数の剣を耐え続けるのは無謀の極み。かと言って弾くにしても逃げるにしても、衝突音や足音が響き居場所が知られてしまう。もうなりふり構わずグラスツリーは逃げ延びようとしていた。
だが六人の猟兵達が迷路を彷徨いながらグラスツリーを探している。音を手掛かりにすれば方向感覚が狂ってしまっても正しい道を選ぶことは可能だ。迷ったらまた動き出す、その繰り返し。
「いました!」
運の要素も多分にあっただろう。グラスツリーへ最初に辿り着いたのは茉莉だった。無数の剣に押し出されるように迷路を後退してきて、グラスツリーは茉莉と剣で挟み撃ちの状態になってしまう。
『風に舞う茉莉の花々よ、華やかな芳香と共に敵を切り刻みなさい!』
キッとグラスツリーを見据えた茉莉は光子連結剣を手に取ると、無数の茉莉の花びらに変えて正面へと流し込んでいく。迷路は密室のようなものだ。自分を守るはずの鏡の迷路が仇となってしまい――。
「いやああぁぁぁ!!」
花びらの濁流に呑まれたグラスツリーは全身を刻まれて見えなくなり、叫び声がぷつりと切れると同時に鏡が溶けて戦場は形を取り戻す。
茉莉が流した花びらが元の光子連結剣に戻ると、グラスツリーがいた場所には一つの鍵がぽつんと残されていた。
「これは……連れ去った人々を監禁している部屋の鍵かもしれませんね。急いで助けにいきましょう!」
迷路が消えて合流を果たした面々は無事に人々を救出した。被害者家族達はホッと胸をなでおろし、中には泣き喜ぶ者もいて。
年の瀬の街に安寧が訪れる。今年もあと僅か。来年も良い年を迎えられますように。
成功
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