超魔大戦ダイ・イェー・ガー!~出撃、50年前の勇者!?
●超魔の目覚め
どことも知れぬ、薄暗い場所。無機質なパイプに有機的な触手が絡みついた異様な部屋の中、巨体が静かに問いかけた。
「集え、超魔四天王よ……」
巨蟲を思わせる下半身に、悪魔としか形容のしようがない上半身。そんな怪物の呼びかけに、応えて馳せ参じる影が4つ。
「ギャリエンテなら、ここにおりますわ、ガーランド陛下」
「ゲルティード……もう、待ちくたびれちゃったな♪」
まず、現れたのは、焔の如き燃える髪を持った妖艶な女性。その隣にいるのは、液状の物体を掌で弄ぶ、魚の鰭を生やした少年。
「このグ・ラース、いつでも出撃可能でございます」
続けて姿を現したのは、全身が水晶のような皮膚に覆われた巨漢だった。力もかなりのものなのだろう。身の丈ほどもあるハンマーを、軽々と片手で抱えている。
「ゴルベット、只今参上致しました」
そして、最後に現れたのは、頭と背中から蝙蝠の翼を生やした男。彼らこそが、ガーランドと呼ばれた怪物の召集せし超魔四天王。そんな彼らの目的は、地上世界の侵略に他ならず。
「今こそ、我等の悲願を果たす時。地上は古代魔法帝国の後継者である、我等にこそ相応しい場所故に……」
「では、先ずはこのグ・ラースにお任せいただきたい。必ずや、陛下のご期待に応えてしんぜましょう」
超魔皇帝ガーランド。彼の命を受け出撃したのは、四天王随一の巨体を誇るグ・ラースであった。
●恐怖のローラー作戦
「超魔帝国……まさか、クロムキャバリアの地下に、そんな連中がいるなんてね」
小国間の小競り合いが続くクロムキャバリア世界だが、いつまでも人類間で争っている場合ではなくなった。そう言って、パトリシア・パープル(スカンクレディ・f03038)は猟兵達に、新たな敵の出現を告げた。
「クロムキャバリアにあるエドニフ王国って国を、『超魔帝国』を名乗る謎の敵が襲撃しようとしているの! 敵は地下から現れるから、エドニフ王国の防衛隊も奇襲に対処できないみたい」
というか、そもそもエドニフ王国には、まともな防衛用キャバリアが存在していない。なんでも、兵器開発を任されているマッドサイエンティストのドクター・イヅカが搭乗者のことを考えずに設計したスーパーロボットを量産しまくったおかげで、軍事費が常にカツカツの自転車操業! その結果、地下からの奇襲に対抗して出撃できたのは、王族専用のスーパーロボットである『ゴルドラⅢ(スリー)』だけだったのだとか。
「悪の帝国に立ち向かうスーパーロボット! これは燃える展開っしょ……な~んて、言ってる場合じゃないのよね、これが。ゴルドラⅢが活躍していたのって、今から50年くらい前だから。専属パイロットにしか動かせないロックが掛かってるみたいで、先代国王のエドニフ3世と先代王妃のエフィル様にしか動かせないみたいなの。おまけに、専用ロボットヘッドのゴランが合体しないと性能をフルに発揮できないし、武器は力に任せたパンチやキックしか持ってない……まあ、完全な欠陥機なのよね、これが」
50年前に開発された制限だらけなスーパーロボットに、ロートルもロートルなパイロットの組み合わせ。このまま出撃したところで、年寄りの冷や水もとい、先王が敵に死に水取られて国がお通夜モードになるだけだ。
「まあ、そういうわけで、あなた達には今からエドニフ王国に行って、先代の王様と王妃様の代わりに戦って欲しいってわけ。ゴルドラⅢって、合体ロボタイプのスーパーロボットなんだけど……なぜか敵の前で合体しようとしてピンチになってるから、まずはそこを助けてあげてね」
どうやら超魔帝国には、ロボの合体中は攻撃をしないというお約束などなかったようだ。敵は地下より大量の円筒型無人機を出撃させ、これで街を人間諸共に轢き潰すというローラー作戦を決行してくる。
「この無人機を全部やっつければ、無人機の母艦を牽引するキャバリアが出てくるはずよ。でも、戦う時は気をつけてね。こいつの全身は有毒な装甲で覆われていて……生身で近づくと、それだけで不利になっちゃうから」
有機体の身体を持たない種族か、あるいはキャバリアに搭乗した状態であれば、毒を無効化できるだろう。だが、それでも油断は禁物だ。このキャバリアはローラー作戦を決行するための超兵器として、牽引しているキャリアーに刃の尽いた車輪が多数搭載されている。これらは敵のユーベルコードとは別に勝手に起動して襲い掛かってくるため、何の対処もしていなければ、やはりこちらが不利になる。
「このキャバリアもやっつけると、ようやく親玉との戦いよ。こいつも有毒な装甲で全身が覆われているから、戦う時にはやっぱり注意が必要ね」
最後に対峙するキャバリアは特に特殊兵器など持っていないので、有毒装甲にさえ注意すれば、後は普通に戦って構わない。ただし、これを操縦しているのは敵の幹部クラスなので、戦闘力は今までのキャバリアの中でも一番高い。
「こんな連中とガチの生身で戦うのは、ちょっとお勧めできないかもね。でも、マッドな博士に頼めば秘蔵のスーパーロボットを貸してくれるから、有毒装甲に対抗する手段を持たない人は、それを借りて戦った方がいいかもしれないわ。こっちの身体の動きをトレースして機体も動くから、複雑な操縦技術も要らないみたいね」
博士の作ったスーパーロボットは、常人ではとても動かせないような代物だ。だが、それ故に彼は自分の作ったロボットを乗りこなせる者を探しており、猟兵達がそれに該当すると知れば、快く貸し出してくれるだろう。
「ロボットの名前は……確か、Dignified・Yare・Guardnerとか言ってたわね。長くて言い難いから、ここはダイ・イェー・ガーってことでOKな感じ?」
いや、その略称はどうなんだよ。そんな突っ込みが入るよりも前に、パトリシアは猟兵達を、クロムキャバリア世界のエドニフ王国へと転送した。
雷紋寺音弥
こんにちは、マスターの雷紋寺音弥です。
クロムキャバリアのエドニフ王国に、悪の地下帝国が攻め込んできました。
碌な防衛力を持たないエドニフ王国を守るため、悪の帝国が送り込んだオブリビオンキャバリア軍団を撃破してください。
●第一章(集団戦)
地下から出現する『パンジャンキャバリア』との戦いになります。
合体前のゴルドラⅢは戦力としてカウントできないので、猟兵達だけで対処してもらうことになります。
●第二章(ボス戦)
『機動殲龍『追躡』』との戦いになります。
後部車両に大量の車輪型兵器を積んでおり、これらを展開して殲滅戦を仕掛けて来ます。
また、有毒装甲に覆われているので、有機体の身体を持つ種族はキャバリアに搭乗していないと、近づいただけで致命的なダメージを受けてしまいます。
●第三章(ボス戦)
超魔四天王グ・ラースの駆る『Fortress』との戦いになります。
こちらも有毒装甲で覆われているので、生身での戦いは推奨しません。
●ゴルドラⅢ
先代国王のエドニフ3世と、先代王妃のエフィルが搭乗し、ロボットヘッドのゴランが合体することで完成するスーパーロボットです。
しかし、合体前の戦闘力はお世辞にも高いとはいえず、武装も徒手空拳だけと、あまり強いキャバリアではありません。
戦況を変える決定打にはなりませんので、無理に共闘してもらう必要は特にないです。
●Dignified・Yare・Guardner(荘厳かつ鋭敏な防衛者)
ドクター・イヅカの開発した秘蔵のスーパーロボット。
量産型でありながら、あまりにピーキー過ぎる性能から、これを乗りこなせるのは猟兵だけです。
DMLシステムにより、猟兵のあらゆる動きとユーベルコードを再現します(武器に関しては、それっぽい形をしたエネルギー状の何かが出て再現します)。
●超魔帝国
クロムキャバリア世界の地下に存在する謎の地下帝国です。
デビルキングワールドの悪魔種族に似た外見をしており、それぞれが何らかの属性を司っていますが、彼らは根の部分まで悪そのものです。
「古代魔法帝国の後継者」を名乗って地上に攻撃を仕掛けて来ます。
第1章 集団戦
『パンジャンキャバリア』
|
POW : パンジャンボマー
自身が戦闘不能となる事で、【転がった先にいる適当な】敵1体に大ダメージを与える。【皮肉】を語ると更にダメージ増。
SPD : パンジャンスカイ
全身を【勇ましいバグパイプの音色】で覆い、自身の【自爆力】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
WIZ : パンジャンファランクス
【何時自爆し、何時暴走するか分からない】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【追加のパンジャンキャバリア】の協力があれば威力が倍増する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●ゴルドラⅢ、合体不能!?
突如、地下から大量に現れた、謎の巨大ローラー型キャバリア。人の頭脳を乗せることなく、あくまで人工知能によってのみ管理されるそれらは、命じられたままに目の前の障害物を体当たりによって粉砕して行く。
「うわぁぁぁ! 助けてくれぇ!」
「ひぃぃ! 潰されるぅ!」
逃げ惑う人々。破壊される家屋。絶体絶命の状況を打破すべく、そこに駆け付けたのは小型マシンを駆る男女と、そしてロボットヘッドの3人組。
「ふふふ……50年ぶりの出撃か。エフィル、ゴラン、準備はいいな!」
小型のライオン型マシンに乗った、年齢の割にはやけに元気な爺さんが、残る二人に問いかける。エドニフ王国の先代国王エドニフ3世だ。
「こっちはいつでもOKだ!」
「えぇ、あなたに合わせますわ、エドニフ様」
ロボットヘッドのゴランと、そしてドリルタンク型マシンに乗った老婦人……先代王妃のエフィルが、それぞれ答えた。彼らは目の前に迫る巨大ローラー型キャバリアに対抗すべく、フォーメーションを組み直し。
「よぉし、今こそ儂らの力を見せる時じゃ! 行くぞ! レッツ、ゴルド・イィィィン!」
空中でマシンを変形させて、スーパーロボットへの合体を試みる。が、しかし、当然のことながら敵前で合体などしようとすれば、隙だらけのところに集中攻撃されるだけ。
「おわわ! ヤバいぞ、エドニフ!」
「ひゃぁっ! そ、そんな……今まで、合体に失敗したことなどありませんでしたのに……」
ローラー型キャバリアの突進を食らい、簡単にフォーメーションを崩されてしまった。これでは迂闊に合体ができない。仕方なく分離状態のまま戦おうとするも、圧倒的にパワー不足だ。
「食らえ! ゴランパァァンチ……って、全然効いてない!?」
「相手の装甲が堅過ぎるようですわねぇ……。ゴルドランダーのドリルでも、歯が立ちません……」
ゴランやエフィルの攻撃では、パンジャンキャバリアの装甲を貫けない。ならば、自分が仕留めてやろうとライオン型マシンで仕掛けるエドニフ3世だったが。
「おのれ、これ以上はやらせん! 行くぞ、ゴルドライガー……ぐわぁぁぁっ!!」
奮闘虚しく、体当たりの一発で盛大に吹っ飛ばされてしまった。
「ああ……しっかりしてくださいまし、あなた」
「うぐぐ……。認めたくはないが……儂らが歳を取り過ぎたというのか……」
50年のブランクはどうにもできず、がっくりと項垂れるエドニフ3世。絶体絶命の彼らを助けるため、彼らに代わってパンジャンキャバリアを掃討せよ!
ルルティア・サーゲイト
「黙れ!」
いや、エルドラ5とダイゼ……まあ、それは置いといて。まあ、妾には自分のキャバリアがある。
「そして聞け。我が名はルルティア・サーゲイト。悪を断つ刃なり」
斬鋼機械巨神ダイ・ルルティアで登場して名乗りを上げる! ……他人の事は言えぬ。
「相手がパンジャンならば是非も無し」
携えた大鎌を中空でゆらり、と振るう。流れる動きで二度、三度と大鎌を振るう。その刃先から桜の花弁が散り、全てを魅了するように舞う。
円を描く動きから垂直に飛び上り、
「天武桜花陣ッ!」
真下に大鎌を振り下ろす。地面に突き立てた瞬間、一瞬にして桜吹雪は消え、ただ斬られたという事実のみが残る。テンプレが長い。
●凶鳥、悪を断つ!
ロートルの駆る合体ロボに、人機一体のピーキー過ぎるスーパーロボット。
なにやら既視感を覚えながらも、しかしルルティア・サーゲイト(はかなき凶殲姫・f03155)は、事態を収集すべく現場へと急行した。
どちらにせよ、無差別殺戮などする輩を放ってはおけない。敵は数が多く、まともに戦えば体格差から苦戦は必至だが、幸いにしてルルティアには、自分専用のキャバリアもあった。
「……ぬぅ。このままでは、全員潰されてしまうぞ……」
見れば、合体不能のゴルドラⅢは、パンジャンキャバリアに取り囲まれて破壊される寸前だった。これは、黙って見過ごすわけにはいかない。強引に敵陣へ割り込んで、大鎌で大地に線を引き。
「これより先、この一線を超えるのであれば、冥府への案内を仕ろう」
事態を飲み込めず、硬直しているパンジャンどもへ、まさかの確殺宣言だ。
「そして聞け。我が名はルルティア・サーゲイト。悪を断つ刃なり!」
大鎌を掲げ、キャバリアの中でルルティアが吠える。斬鋼機械巨神ダイ・ルルティア。マッドな博士やグリモア猟兵のセンスに対し、とやかく言えぬような名前だが、それはそれ。
「相手がパンジャンならば是非も無し」
携えた大鎌が、中空で揺れた。まるで風か、あるいは流水の如き滑らかな動き。その度に、刃先から桜の花弁が舞い散って、全てを魅了するように周囲へと広がり。
「来たか……しかし、甘いわ!」
突進して来るパンジャンキャバリアを、高々と飛翔することで回避する。まともに張り合えば、相手は自爆を仕掛けてくるかもしれない。だからこそ、敵の攻撃はいなしつつ、返す刃の一撃で仕留めなければならない。
「天武桜花陣ッ!」
真下に振り下ろされた大鎌が大地へと突き刺さった瞬間、今まで周囲に散っていた桜吹雪は一瞬にして消えた。
代わりに、パンジャンどもへと与えられたのは、ただ斬られたという事実のみ。ルルティアに触れることもなく、しかし正面から両断されたパンジャンキャバリア達は一斉に動きを止め……その身体が、少しばかり斜めにずれて二つに分かれたところで、ルルティアの背後で一機残らず爆散した。
大成功
🔵🔵🔵
フレミア・レイブラッド
敵の目前で合体したり、寧ろ、よくそれで今まで防衛できたものね…。
それにしても…大量殲滅の無人兵器なんて非道なモノを…!
【ブラッディ・フォール】で「戦火を招くアイドルライブ」の「罪夢のクィムラヌート」の力を使用(魔力で乗騎として構成)
【フラグメント・オーバードーズ】で周囲に投影した立体映像から雑多な情報の奔流を放ち、敵機群まとめてセンサー及び人工知能へ過負荷を与え、動作を停止させ、その隙に軍の人間に一般人を避難させたり、他の猟兵やゴルドラⅢに敵機を潰す様に促すわ。
ゴルドラⅢも流石に動けない敵相手なら倒せるでしょう
わたし自身も機体に装備されてるクリスタルビットで敵機を撃破するわ
紅月・美亜
「アシストはする、とっとと合体しろ」
私はキャバリアサイズにしたASTERISKに搭乗して鋼鉄大剣で迫り来るパンジャンに対応する。
「違うな、間違えている。合体するのは、私とだッ!」
ゴルドラⅢが合体を済ませたら鋼鉄大剣を地面に突き刺し、ゴルドラⅢとASTERISKを合体させる。基本はゴルドラで背部に*型のブースターを装備した感じか。ただし、内部機構は近代化改修しパワーアップさせる。
「さあ、思い出せ。お前達の武器は何だ!」
機体に刻まれた若き日の戦い方を読み取り、在りし日の力を……否、それ以上のパワーを呼び覚ます!
「その剣は好きに使え。特別な力は無いが頑丈だ」
●勇者の帰還
悪の帝国と戦うために開発された、脅威の合体スーパーロボ。だが、確かに合体は浪漫溢れるシステムではあるが、使い方を誤ればリスクも大きい。
「敵の目前で合体したり……寧ろ、よくそれで今まで防衛できたものね……」
わざわざ分離状態で強敵の前に姿を晒し、敵わないと知って慌てて合体するというのは、フレミア・レイブラッド(幼艶で気まぐれな吸血姫・f14467)には理解し難い行為だった。
そもそも、合体した状態が最強なのであれば、最初から合体して出撃すれば良い話だ。分離機能は換装や、あるいはパーツ交換によるメンテナンスの簡略化にこそ生かされるべきであって、わざわざ合体変形システムを複雑化させた結果、ペイロードまで失っては本末転倒。
まあ、それでも無人殺戮兵器など放っておくわけには行かないので、フレミアは自らもキャバリアを召喚し、ゴルドラⅢの救助に向かった。
「骸の海で眠るその異形、その能力……我が肉体にてその力を顕現せよ!」
瞬間、フレミアの身体が光に包まれ、堕天使の如き姿のキャバリアが出現した。そのままビット攻撃で敵を牽制しつつ、立体映像の投影により、パンジャンキャバリアの人工知能へ多大な負荷をかけて行く。
「さあ、今の内に逃げなさい! 軍の人は、民間人の避難誘導を!」
「どこの誰かは知らないが、助かったぞ! よし、全員、要救助者を救助しつつ後退だ!」
身一つで現れた救援部隊の盾になりつつ、フレミアはパンジャンキャバリア達を混乱させて同士討ちを狙った。幸い、無人機故に混乱させれば被害を抑えるのは容易だったが、それでも敵は無駄に数が多い。
このままでは、ゴルドラⅢが合体しようにも、また敵の邪魔が入るかもしれない。せめて一瞬、合体の最中に攻撃を仕掛けて来るやつだけでも倒せればと考えたところで、合体前のゴルドラⅢに迫るパンジャンキャバリアを、巨大な剣が斬り捨てた。
「アシストはする、とっとと合体しろ」
その一撃は、キャバリアサイズに巨大化した
私はキャバリアサイズにしたASTERISKに搭乗した、紅月・美亜(厨二系姉キャラSTG狂・f03431)による攻撃だった。
ちなみに、ASTERISKの正式名称は現実改竄装置搭載人型機動兵器。なんとも大層な名前だが、それ故にサイズ程度であれば、自由自在に変化させることができるのだ。
「なんだか知らぬが、助かったぞ! よし……ゴラン! エフィル! やるぞ!!」
猟兵達が敵を引き付けてくれていることで、合体のチャンスを見出したのだろう。
ライオン型マシンに乗ったエドニフ3世が、ゴランとエフィルに向かって叫ぶ。今度こそ合体を成功させるため、彼らは再びフォーメーションを組み直し。
「行くぞ! レッツ、ゴルド・イィィィン!」
ライオン型マシンの後部が割れて腕となり、ライオンの頭部が胸となる。ドリルタンクは垂直に立ち上がって、ドリルを収納し脚となる。
それらが上半身と下半身となり、最後にロボットヘッドのゴランが変形した頭部がヘッドオン。全身から稲妻のようなエネルギーを発し、黄金に輝く獅子の戦士が誕生だ!
「うぉぉぉっ! ゴルドラァァァスリィィィッ!!」
エドニフ3世の叫びに合わせ、胸のライオンが雄叫びを上げた。50年の封印を破り、ここに蘇る獅子の王。だが、それでも合体したところで多勢に無勢な状況に変わりはなく、それは美亜も分かっていた。
「違うな、間違えている。合体するのは、私とだッ!」
「な、なんじゃと……うぉっ!?」
鋼鉄大剣を地面に突き刺し、美亜はゴルドラⅢとASTERISKを合体させた。基本はゴルドラⅢだが、で背部に*型のブースターが装着されている。内部機能に関しても、近代化を考慮した大幅なマイナーチェンジを即席で施し。
「さあ、思い出せ。お前達の武器は何だ!」
機体に刻まれた若き日の戦い方を読み取って、在りし日の力を……否、それ以上のパワーを呼び覚ます。ゴルドラⅢの武器は、あくまでパワー重視の肉弾戦だが……それならば、この大剣がきっと役に立つ。。
「その剣は好きに使え。特別な力は無いが頑丈だ」
「忝い。では、存分に暴れさせてもらおうか!」
大剣を引き抜き、ゴルドラⅢは敵の真っ只中へと突っ込んでいった。スピードもパワーも、今までのゴルドラⅢの比ではない。肉体は衰えても、情熱は消えず。正義の心がある限り、彼らの闘志は無限大!
「我等の武器……それは、勇気!」
横薙ぎに振るわれた大剣が、パンジャンキャバリアを両断し。
「……希望!」
「……愛!」
ゴランの変形した頭部による頭突きが、パンジャンキャバリアを吹き飛ばす。続けて放たれた必殺キックで、パンジャンキャバリアを蹴り飛ばし。
「そして……誰にも負けることのない、正義じゃぁぁぁっ!!」
最後は一ヵ所に固められた敵を、大剣の一撃で両断した。
「へぇ……あの人達、ロートルかと思ってたけど、なかなかやるわね」
ゴルドラⅢの活躍を見たフレミアもまた、彼らの戦いぶりに、少しばかり感心した様子を見せたのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
シャルロット・ゴッドハンド
「しゃぅもぉ!どらごんさんやきゃばりあさんとあそぶ〜!」
「はっちみっつ♪はっちみっつ♪お〜いし〜いなぁ〜♪」
フェアリーの力持ち×力任せによるただの拳伝承者の女の子
年齢5歳、身長15㎝
《パワーフード》の妖精蜂蜜を小さな壺から取り出して『食事』し、フードとUCで怪力をx倍化して《超怪力》を発揮
敵の攻撃は避けずに《極めて強靭な妖精の体》で真っ正面から受け止め【ただのでこぴん】で反撃
武器も防具も武術の心得も持たない極小美幼女が、素手と圧倒的な怪力だけで巨大な敵を次々と薙ぎ倒して行く様子を重視して描写して貰えると嬉しいです
あとはおまかせ。よろしくお願いします!
「またあそぼぉね〜!きゃっきゃっ♪」
●禁じられた遊び?
猟兵達の後押しにより、絶大なパワーアップをする形で復活を遂げたゴルドラⅢ。だが、想定外の強化による反動は如何ともし難く、ユーベルコードが解除されたと同時に、ゴルドラⅢは見事なガス欠に陥ってしまっていた。
「はぁ……はぁ……。ちょっと……疲れたな……」
「あなた、もうエネルギーが残り少ないですわ」
調子に乗って暴れ過ぎたのだろう。どれだけ近代化改修を行っても燃費の悪さだけは解消できなかったようで、これでは動くのが精一杯。
「ぬぅ……再チャージを急げ、ゴラン! む……あれは!?」
ゴルドラⅢのモニターに映し出された人影に、エドニフ3世が思わず目を疑った。
そこにいたのは、どこからどう見ても妖精だった。その身長は、20cmにも満たないほど小さい。そして何より、妖精の少女は碌に衣服も纏っておらず、殆どすっぽんぽんの素っ裸!
「あなた! あんなところに、女の子が!」
「わかっておる! おい、ゴラン! チャージはまだか!」
「動力炉をフル回転させて、全力でやってるよ! 後、せめて3分は時間くれ!」
満足に動けないゴルドラⅢの中で、エドニフ3世は歯噛みするだけだ。しかし、彼の心配は杞憂である。なぜなら、戦場に乱入して来たのはただの妖精少女ではなく、シャルロット・ゴッドハンド(全裸幼精の力持ち×力任せによるただの拳伝承者・f32042)だったのだから。
「しゃぅもぉ! どらごんさんやきゃばりあさんとあそぶ〜!」
無人機による殺戮ショーを防ぐ戦いも、シャルロットからすれば遊びに過ぎない。その小柄な見た目に反し、彼女は恐るべき怪力を誇る、パワーファイターなのだから。
「はっちみっつ♪ はっちみっつ♪ お〜いし〜いなぁ〜♪」
好物の蜂蜜を食べながら、シャルロットは無防備にパンジャンキャバリアへと近づいていった。あまりに身体が小さいため人間と判断されていないのか、パンジャンどもは何ら気にせず、周囲を破壊せんと転がって来るが。
「……えい♪」
なんと、自分に向かってきたパンジャンキャバリアを、シャルロットはでこぴんの一発で大空の彼方へと吹き飛ばしてしまった。
「「「な、なんじゃ、そりゃぁぁぁぁ!?」」」
これには、ゴルドラチームもびっくりである。掌に乗れるほどの小さな少女が、人間でさえ容易にパンケーキにしてしまうような、巨大ローラーを吹っ飛ばしたのだから。
「まだまだ、たくさんいるね~。それそれそれ~♪」
調子に乗ったシャルロットは、続けて何もない空間にでこぴんを炸裂させまくった。その度に、彼女の指先から凄まじい衝撃波が放たれて、パンジャンキャバリアを木っ端微塵に破壊して行く。
その様は、まさしく小さな暴風雨。体格差? そんなもの、ユーベルコードの前には何の意味もない。まあ、元より超怪力を誇るシャルロットにとっては、パンジャンキャバリアでさえ単なる玩具に過ぎないのだが。
このままでは作戦が崩壊してしまうと判断したのか、パンジャンキャバリアに搭載されたAIは、シャルロットを当面の敵と認識した。そのまま、体格差を利用した体当たりで轢き潰そうとするのだが……当然、その程度ではシャルロットの足止めにすらならない。
「あはは! たくさんきたね、まとめてぽ~い♪」
敵の突進を真正面から受け止め、シャルロットは複数のパンジャンキャバリアを纏めて持ち上げると、盛大に振り回して力任せに投げ飛ばした。いったい、どこにそれだけの膂力が秘められているのか。これではゴルドラⅢを始めとした、エドニフ王国のスーパーロボット軍団も形無しだ。
「またあそぼぉね〜! きゃっきゃっ♪」
空の彼方に投げ飛ばされ、星になって行くパンジャンキャバリア達に、シャルロットは楽し気に手を振っていた。彼女にとって巨大な敵との戦いとは、最初から最後まで楽しい遊びに過ぎなかったようだ。
大成功
🔵🔵🔵
シャムロック・ダンタリオン
(アスモダイXを【操縦】してエントリー)
ふん、合体せねば実力を発揮できぬうえに単調な肉弾戦しかできぬ機体に、それを操る老いぼれどもか。なるほど、これでは連中に勝てぬのも道理か。
というわけだ、そこの老いぼれどもは下がっておれ。僕たちが相手をしてやろう(【威厳・恐怖を与える・悪のカリスマ】)。
さて、相手は無人機ゆえに、遠慮はいらぬな。
自爆される前に「氷」の「大津波」を食らわせるか(【属性攻撃・全力魔法】)。
で、動けなくなったところで(そうでなくとも)叩き斬ってくれようか(【重量攻撃・切断】)。
※アドリブ・連携歓迎
●Sense of Nonsense
合体ロボは男の浪漫。確かにそのような意見もあるだろうが、しかし実戦は必ずしも浪漫で勝てるほど甘くはない。
「ふん、合体せねば実力を発揮できぬうえに単調な肉弾戦しかできぬ機体に、それを操る老いぼれどもか。なるほど、これでは連中に勝てぬのも道理か」
悪魔型キャバリアのアスモダイXを駆り、シャムロック・ダンタリオン(図書館の悪魔・f28206)はパンジャンキャバリアが暴れ回るエドニフ王国の地へと馳せ参じた。
「……というわけだ、そこの老いぼれどもは下がっておれ。僕たちが相手をしてやろう」
「な、なんじゃとぉ!?」
シャムロックの尊大な態度に腹を立てるエドニフ3世。しかし、そもそもガス欠で動けないゴルドラⅢでは、まともに戦闘などできるはずもない。
「あなた……ここは、あの方の仰る通りですわ」
「残念だけど……今の俺達じゃ、正直足手纏いだよ……」
エフィルもゴランも、自分達がロートルであり、この戦いの邪魔にしかなっていないことを、薄々ながら感づいていたようだ。
ならば、ここは未来ある若者に任せようではないか。どの道、動くことのできない自分達では戦いにならないと二人から諭され、エドニフ3世も仕方なく承諾し。
「さて、相手は無人機ゆえに、遠慮はいらぬな」
余計な防衛対象が引っ込んでくれたところで、シャムロックは改めて残りのパンジャンキャバリア達を見回した。
なるほど、確かに殲滅戦を行うには、これほど有効なキャバリアはないだろう。自我を持たず、罪悪感など微塵も感じず、ひたすら人々を轢死させるという非道な行いと、機械的になせるのだから。
だが、それは即ち、敵の動きが単調かつ、防御や回避を考えていないものでもあるということだ。敢えて気をつけるなら自爆攻撃だが、それさえも封じ込めるだけの手段を、シャムロックは用意していた。
「……一機ずつ相手をするのも面倒だ。全て纏めて、凍りつけ」
無骨な鉄塊のような剣を掲げ、シャムロックは氷の属性を乗せた津波を発生させた。氷でありながら、しかし水の如く流動する大津波。それらはパンジャンキャバリア達を周囲の地形諸共に飲み込んで、あっという間に凍結させ。
「ふん、他愛もない。後はこれで、粉々に粉砕するだけだ」
身動きが取れなくなったパンジャンキャバリア達に、大剣を叩きつけ粉砕して行く。氷が砕け散ると同時に、中で凍っていたキャバリアも砕け、超魔帝国による地上侵攻の第一陣は、ここに全て討伐された。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『機動殲龍『追躡』』
|
POW : 大山崩壊機構『鳴轟』
【4門の砲からマッハ50で撃ちだされる砲弾】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を衝撃波で吹き飛ばし】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
SPD : 永劫追跡機構『追躡』
【外輪を展開し、LVのニ乗倍の速さで動く事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【速度により敵を貫通する衝角による突進】で攻撃する。
WIZ : 障害液状機構『地崩』
【短距離転移を繰り返し飛翔するミサイル】から【接触した物体に対し固有振動数】を放ち、【接触物の結合を弱め物体を液状化させる事】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ビードット・ワイワイ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●激走、殺戮列車!
猟兵達の活躍により、パンジャンキャバリアの軍団は一機残らず撃破された。
だが、それを見越していたかの如く、大地が隆起し新たな敵が現れる。今度はパンジャンのような特攻兵器ではない。大量の破壊兵器を搭載した貨車を牽引する、超大型の列車キャバリアだ。
機動殲龍『追躡』。それこそが、超魔帝国が今回の作戦で要としているキャバリアだった。先程のパンジャンキャバリアの軍団は、あくまで先発隊に過ぎないもの。本当の殺戮は、この追躡に搭載された、秘密兵器で行うつもりだったのである。
「な、なんですの、あの巨大な機関車は……」
「臆するな、エフィル! ちょうど、エネルギーの再チャージが終わったところじゃ!」
態勢を立て直したゴルドラⅢが、先陣を切って追躡に突っ込んで行った。確かに、パワーだけなら追躡の突進にも耐えるだけのものを持っているゴルドラⅢではあったのだが……しかし、今回ばかりは残念ながら、相手との相性が悪過ぎた。
「おわっ! なんか、後ろから車輪みたいなもの出してきたぞ!?」
頭部を構築するゴランが叫ぶも、その時には既に大量の殺戮兵器が発射された後。主に、人間だけを狙って轢き潰す車輪型兵器が、瞬く間にゴルドラⅢへと殺到し。
「ふんぬぅぅぅっ! なんの、これしき! 投げ返してくれ……っ!?」
真正面から押し止めるゴルドラⅢだったが、それで足を止められてしまったのが災いし、続け様に追躡が放った砲撃の直撃を食らってしまった。
「ぐわぁぁぁぁっ!」
爆風と共に、盛大に吹っ飛んで行くゴルドラⅢ。折角合体したのに、これである。やはりここは、猟兵達の力だけで、この列車型キャバリアを倒す以外になさそうだが……しかし、周囲に展開されている猛毒装甲が、迂闊な接近を許してくれないのは厄介だ。
あの猛毒装甲をなんとかしなければ、近づくことも難しい。おまけに、敵はユーベルコードの攻撃とは別に、殺戮大車輪をどんどん貨車から発射して来る。こちらへの対処を怠れば、ゴルドラⅢの二の舞となるのが関の山。
生身での戦いを仕掛けるのは、あまりに危険な相手だろう。ならば、こちらもキャバリアに搭乗して戦う必要がある。キャバリアを持っていない者であっても、幸いにしてドクター・イヅカの開発した、無駄にピーキーな性能のスーパーロボットが用意されている。
「ふっふっふ……。こんなこともあろうかと、防衛費の9割を強引に使用して作り上げた儂の特性スーパーロボット……Dignified・Yare・Guardnerが、ついに日の目を見る時が来たようじゃわい!」
この戦いで、その優秀さを証明してやろうと、やたら意気込むマッドな博士。なにやら、少しばかり不安な気もするが……ここはありがたく拝借して、強敵の撃破に利用させてもらうとしよう。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
●スーパーロボットの貸し出し
この章から、ドクター・イヅカの開発したスーパーロボットのDignified・Yare・Guardner(長いので名前はダイ・イェー・ガーでOK)が使用できます。
搭乗者の動きを直に再現可能なので、巨大なキャバリア相手に、いつも通りの肉弾戦や魔術戦と同じ感覚で挑むことが可能です。
人型をしていない種族でも、なぜかその種族の形状に見合ったダイ・イェー・ガーが用意されているので、細かい部分は気にしなくても構いません。
毒を無効化できる種族特徴か、あるいは気密性の高い何かに搭乗していない限り、ダイ・イェー・ガーに搭乗しない状態での戦いは極めて不利なものとなります。
紅月・美亜
「新しい名前が居るな。蒼星機神ゴルドラエステリアでどうだ?」
現実改竄装置で施した内部補強はそのまま残る。改竄してるからな。まあ、今後も乗るには鳥型の機体のエステリアに乗るもう一人必要になったが……今は私が乗ってるから大丈夫だ。
「燃費か、少し待て」
エステリアの動力炉を追加しているが、そもそも規格が違うから足りないのは止む無しだ。動力伝達経路を見直して少しでも効率化を図るべくキーボードを叩く。
「分離合体機能が時代遅れだと? これを見ても同じ事が言えるか」
ついでに合体と分離に必要な時間を短縮し、戦闘中の分離回避と再合体を可能にする。分離形態も当然近代化改修済みだ。
ルルティア・サーゲイト
合体機構は無駄などではないぞ。
「ダイナミックオープン!」
砲弾を三機のユニットに分離しながら回避。合体順序を入れ替えて再合体。
「チェンジ、レイヴン! 音速を越えた戦いを見せてやろう」
【ルル・レイヴンリーパー・シフト】で切り裂き大鴉の超高機動連撃!
「ダイナミックオープン!」
からの!
「チェンジ、スキュラ! 必殺の大雪山おろしじゃ!」
【ルル・スキュラ・シフト】の大蛸の触腕で豪快に投げ飛ばし!
「ダイナミックオープン!」
そして!
「チェンジ、ルルティア! 死の閃きにて永きを断つ、すなわち死閃永断衝!」
基本形の人型形態で【死閃永断衝】にて締める。
●その魂、真紅に燃えて
合体システム。それはロボット好きなら一度は憧れる、浪漫溢れる機能だろう。
もっとも、合体は浪漫の塊である一方で、制約も多いものである。曰く、合体時を狙われれば隙だらけ。曰く、マシンの連結部が構造的に脆くなる。他にも、様々な制約があり、とてもではないが万人に使いこなせるシステムであるとは言い難い。
だが、それでも浪漫を体現したいと思うのは人の性。決して、効率の良さだけが戦いを制する全てではないと証明すべく、ルルティア・サーゲイト(はかなき凶殲姫・f03155)はダイ・ルルティアで巨大な列車型キャバリアに突撃し。
「合体機構は無駄などではないぞ。ダイナミックオープン!」
敵の砲弾が発射されるのに合わせ、ダイ・ルルティアを三機のユニットに分離させる。そのまま再合体して攻撃を仕掛けようとするが……しかし、敵は牽引している車両から、大量の殺戮車輪を発射して来た。
「ふん、合体を邪魔するつもりか? 貴様達の相手など、分離状態で十分じゃ!」
それでも押し負けることなく、ルルティアは分離状態のまま殺戮車輪を翻弄して行く。その隙に、砲弾で吹っ飛ばされたゴルドラⅢへ、紅月・美亜(厨二系姉キャラSTG狂・f03431)が再び力を与えた。
「おお! これでまた、あの凄いパワーを出すことができるぞ!」
溢れ出る高出力に、頭部を形成しているゴランが俄然強気になって叫んだ。これだけのパワー。そして背中から生えた翼。もはや、ゴルドラⅢという名前は、この機体に似つかわしくないだろう。
「新しい名前が居るな。蒼星機神ゴルドラエステリアでどうだ?」
「うむ、悪くない! よし……今度こそ、あの機関車の化け物に、目に物見せてくれるわ!!」
エドニフ3世も気力を取り戻し、再び列車型キャバリアへ向かおうとした。だが、そんな彼らとは反対に、下半身に搭乗しているエフィル前王妃は逸る二人を慌てて止めた。
「あなた、お待ちくださいな! 先程のように、途中でエネルギーが切れてしまったら、どうされるおつもりですか?」
そう、ゴルドラⅢはパワーアップと引き換えに、凄まじく燃費が悪くなっていたのである。
このまま突っ込んでも、途中でパワーダウンしてやられるのが関の山。もっとも、その辺は美亜も承知の上だ。
「燃費か、少し待て」
機体の内部まで改竄しているとはいえ、それでも規格の異なるものを強引に合体させているため、出力不足になるのは致し方ない。ならば、少しでもエネルギーのロスを減らすべく、動力伝達経路への効率化を図り。
「分離合体機能が時代遅れだと? これを見ても同じ事が言えるか?」
ルルティアの邪魔をする殺戮車輪へ、ゴルドラエステリアを向かわせる。そのまま戦っても車輪程度であれば倒せるはずだが……ここは、パワーより手数の方が重要な局面。
「行くぞ、ゴラン! エフィル! それに若いの! ゴルド・アウトォ!」
エドニフ3世の掛け声と共に、バラバラに分離するゴルドラⅢ。ロボットヘッド、ライオン型マシン、そしてドリルタンクに鳥型メカの、合わせて4機に分離して。
「食らぇぇぇっ! ゴルドヘッドダァァァイブ!」
まずは頭部でもあるゴランが、殺戮車輪へ盛大な頭突きをかました。続けて、吹っ飛んだ車輪の塊へ、エフィルの駆るドリルタンクのドリルが迫る!
「まだまだ! 次は私の番ですわ!」
強化改造によってパワーアップしたドリルであれば、殺戮車輪程度を破壊するのは造作もないことだった。そして、最後はエドニフ3世の駆るライオン型マシンと、美亜の駆る鳥型メカが、それぞれ殺戮車輪を叩き伏せ。
「この車輪どもは、儂らで押さえる! 今の内に、あの機関車の化け物をブッ飛ばせぇい!」
「手分けして露払いするとは、なかなかやるのぅ。やはり、分離合体機構は無駄などではないのじゃ」
エドニフ3世に促され、ルルティアも再び合体モードへ。無数の殺戮車輪が飛翔する状態ならいざ知らず、列車型キャバリアだけを相手にするとなれば、機動力の高い彼女の方が圧倒的に有利だ。
「チェンジ、レイヴン! 音速を越えた戦いを見せてやろう」
機体の合体順を入れ替えることで、まずは大鴉の如き姿へと変形。そのまま超高機動連撃によるヒット&アウェイを繰り返し、敵の装甲がズタボロになったところで、再び機体を分離させ。
「ダイナミックオープン!」
苦し紛れに放たれた砲弾を軽々と避け、今度は別の形態に合体だ。
「チェンジ、スキュラ! 必殺の大雪山おろしじゃ!」
続けて、蛸状のマシンに合体し、大蛸の触腕で豪快に敵を投げ飛ばす。人型とは異なり、合わせて8本の……それも、どこまでも伸びる腕を多数展開すれば、それは竜巻の如き旋風を呼び、列車型キャバリアを放り投げ。
「ダイナミックオープン!」
敵が空中に投げ上げられたところを狙って、再び分離、そして合体。受け身も取れぬまま自由落下してくる相手に、必殺の一撃をお見舞いだ。
「チェンジ、ルルティア! 死の閃きにて永きを断つ、すなわち死閃永断衝!」
人型に合体した瞬間、全身を回転させて放たれた大鎌の一撃が、列車型キャバリアの砲塔を一撃の下に斬り捨てた。
合体は無意味。合体なんてナンセンス。そんな現実主義者達の理論を嘲笑うかの如く、ルルティアと美亜、そしてゴルドラチームの連携が、列車型キャバリアへ決定的な一撃を与えた瞬間だった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
フレミア・レイブラッド
この博士、防衛費9割も使って何作ってるのよ…。
国が滅んだら研究・開発だってできないんだから、これからは少しは防衛に役立つモノを作りなさいな
ダイ・イェーガーを借用しつつ、今回はその上から【ブラッディ・フォール】で「帝竜ヴァルギリオス」の姿(魔力で帝竜の姿を再現構築し、外殻として纏った姿)へ変化。
猛毒装甲の影響が未知数だったから、念の為、キャバリアを内殻代わりにさせて貰ったわ。
これなら本体のわたしは影響を受けないわ
【念動力】の障壁や防御膜で攻撃や猛毒の影響を防ぎ、殺戮兵器を8本の首による各ブレスや嚙み砕きで粉砕。
帝竜最大の【ヴァルギリオス・ブレス】で遠距離からその装甲、貫いて爆砕してあげるわ!
●顕現、ダイ帝竜?
作ってみたは良いものの、誰も乗ることのできない超兵器。そんなダイ・イェー・ガーを開発するのに多大なる資金と資源を浪費したイヅカ博士の行為に、フレミア・レイブラッド(幼艶で気まぐれな吸血姫・f14467)は思わず盛大な溜息を吐いた。
「この博士、防衛費9割も使って何作ってるのよ……」
どれだけ優れた兵器であっても、運用できなければ意味はない。国が滅べば研究どころの騒ぎではないので、もう少し役に立つものを作って欲しいが、それはそれ。
折角、スーパーロボットを貸してくれるというのだから、今回はありがたく使わせてもらおう。どんなユーベルコードにも対応しているという無駄にチートな仕様なので、戦い方が制限されないのは幸いだ。
「骸の海で眠るその異形、その能力……我が肉体にてその力を顕現せよ!」
借用したダイ・イェーガーの上から、フレミアは更に巨大な竜の姿を纏った。猛毒装甲の影響は、当然のことながら竜であっても免れない。故に、キャバリアを内殻代わりに用いなければ、瞬く間に巨体を封じられてしまったことだろう。
「さあ、行くわよ。まずは、その邪魔な車輪を片付けてあげる!」
飛来する多数の車輪を、フレミアは自らが変じた竜の首で、次々に食らいつき、粉砕してみせる。なにしろ、この竜はただの竜ではない。アックス&ウィザーズ世界で猛威を振るった、帝竜ヴァルギリオスそのものなのだから。
ヴァルギリオスの首は合わせて8本。敵のキャバリアからすれば、自由自在に旋回可能なアーム兼砲台が、それだけ用意されているようなものだ。
ならば、その首諸共に溶かしてしまおうと、列車型キャバリアは特殊なミサイルを発射して来た。すかさず念で軌道を反らすフレミアだったが、しかし大地へと着弾したミサイルは、瞬く間に地表を溶かして液状化させ始めた。
「溶解液……? いえ、違うわね。もっとえげつなくて、防ぎようのない何かだわ」
物体の分子間結合を弱めて液状化させる特殊弾頭。その詳しいメカニズムまではフレミアにも分からなかったが、少なくとも被弾を許してはならない攻撃ということだけは理解できた。
どの道、この姿は長く維持できない。長期戦は、それだけ自分の寿命を削るリスクを伴う。この後にまだ強敵との戦いが控えていることを考慮すると、あまり時間はかけられない。
「その装甲、貫いて爆砕してあげるわ!」
続けて放たれたミサイルを巻き込む形で、フレミアは竜と化した肉体から強烈なブレスを発射した。それはミサイルだけでなく大地をも巻き込み、大きく抉り、列車型キャバリアの装甲を紙の如く貫いた。
大成功
🔵🔵🔵
アルナ・ハニーマウンテン(サポート)
スケルトンのクレリック×死霊術師、24歳の男性の骨です。
普段の口調は、高圧的(我輩、~殿、~である、ぞ、ぞよ、~であるか?)です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、不死なので死ぬようなことでも厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
※アレンジ共闘可
●笑う骨
猟兵達の猛攻を受け、列車型キャバリアは少なくないダメージを受けていた。
だが、動力が生きている以上、任務を果たすために動き続けるようプログラムされているのが大量殺戮兵器というものだ。そこに感情の類は存在しない。ただ、目の前にターゲットがいれば攻撃を仕掛け、己が活動できなくなるまで戦う……それだけだ。
既に積荷の車輪型兵器は失っていたが、それでも列車型キャバリアは、最後まで任務を遂げようとした。そんな機動殲龍『追躡』の前に現れたのは、一見して何の変哲もない骸骨男。先程までのキャバリアと比べても明らかに非力な様相の彼に、追躡は躊躇うことなく狙いを定めて砲弾を発射する。
「……っ!?」
超音速で飛来する砲弾を食らい、骸骨男は避けることもできないまま粉々になった。鋼の巨人に比べれば、あまりに脆く呆気ない結末。だが、果たして粉々に粉砕されたはずの骨達は、未だ意識があるかの如く、それぞれが個々に動き始めたではないか。
「……群がり、離れ、交わり、分離し、結合せよ」
呪言の共に姿形を変えながら、骨の群れが追躡へと迫る。そう、これはただの骨ではない。不死なる存在、アルナ・ハニーマウンテン(正体不明の不死・f35792)にとっては、物理的な死は何ら意味を成すことはない。
デッドマン。激しい情動さえあれば、肉体を破壊されようともいずれ再生できる不滅の種族。彼らを消滅させるには、その肉体ではなく心を砕かねばならない。しかし、当然のことながら追躡には、そんな手段などありはしない。
このキャバリアは、あくまで殺戮兵器なのだ。故に、既に『死んでいる者』に対しては、決定打を欠くのもまた事実だった。
「命令通りに、人を殺すだけの機械か……くだらぬ」
鋭い刃のような姿に変形したアルナの肉体は、やがて追躡の装甲の亀裂から内部に入り込み、好き勝手に蹂躙を開始した。
生物学的には既に『死んでいる』アルナには、追躡を覆っている猛毒装甲も関係ない。動力パイプを切断され、配線を破壊され……ついには動力炉そのものを壊されたところで、追躡は内部から凄まじい爆発を起こして吹き飛んだ。
「くくく……このような機械で、我輩を止められると思わぬことだな」
爆風の中から転がって来たアルナの頭蓋骨が、頭だけで笑っていた。やがて、彼はバラバラになった骨の欠片を集めて肉体を再構築すると、どこへともなく去って行った。
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『Fortress』
|
POW : 要塞からの火力支援
【背部に背負った多連装ミサイル】が命中した対象に対し、高威力高命中の【同じく背部に背負った主砲】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : 要塞への接近阻止
【足の間】から【重機関銃の乱射】を放ち、【弾幕】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 要塞による掃討
【両腕のグレネードランチャー】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠フォルティナ・シエロ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●爆装の四天王
エドニフ王国の民を殺戮すべく送り込まれた、パンジャンキャバリアや列車型キャバリア。それらは全て猟兵の手により撃破されてしまったが、しかしまだ部隊を率いる指揮官が残っている。
全ての兵器を破壊され、それはついに土中から姿を表した。一般的なキャバリアを凌駕する圧倒的な巨体。重戦車から人間の身体が生えたような、圧倒的火力を持つキャバリアが、猟兵達の前に立ちはだかる。
「まさか、地上に生きる人間どもが、ここまでやるとは思っていなかったぞ。だが……それも、ここまでだ! このグ・ラースを本気にさせた以上、貴様達には跡形もなく吹き飛んでもらおう!」
キャバリアを駆るのは、今回の作戦を指揮する超魔帝国の四天王。全身が水晶の如き皮膚に覆われた巨漢の戦士、グ・ラースである。
無人兵器とは異なり、彼の操るキャバリアを倒すのは一筋縄では行かないだろう。敵は火力と装甲に優れる半面、機動性は低いようだが……そもそも火力が高過ぎて、近づくことさえ一苦労。おまけに全身を猛毒装甲で覆っており、遠距離から狙撃しようにも、かなりの装甲強度を誇るという厄介な相手だ。
敵はまさしく、機動要塞と呼ぶに相応しい存在。だが、ここでグ・ラースの駆る『Fortress』を撃破しなければ、超魔帝国の侵略は阻止できない。
圧倒的な弾幕を掻い潜って接近戦を仕掛けるか、知略を駆使して装甲を突破し遠距離から必殺の一撃を加えるか。どちらにしても、猟兵達の勇気が、今、試される時である。
シャムロック・ダンタリオン
(アスモダイXを【操縦】中。どうやら残存敵を掃討してる間に第2章の戦闘に出そびれたようだ)
やれやれ、随分と手間がかかってしまったが、ようやく敵将のお出ましのようだな。
で、その図体に似合う実力は持ち合わせているのだろうな?(とか【挑発】)
まずは【推力移動】でてきを攪乱しつつ、「強酸」の「豪雨」でその分厚い装甲をはがしてやろうか(【属性攻撃】)。
ある程度弱ってきたところで「破壊」の「落雷」を浴びせつつ、鉄塊剣で斬りかかっていこうか(【重量攻撃・切断・串刺し】)。
あとは乗り手を捕まえて、なんとか帝国について話してもらうとするか(【情報収集・恐怖を与える】)。
※アドリブ・連携歓迎
●大胆不敵なる巨漢
全ての殺戮兵器を破壊され、ついに姿を現した四天王グ・ラース。その巨体を象徴するかの如く、彼の駆るキャバリアもまた巨大な体躯を誇っている。
それだけでなく、全身爆装のオマケ付きだ。正に、歩く火薬庫であり、こんな機体の一斉射を受けたら一溜りもない。
これまで戦ってきた敵の中でも、かなり厄介な部類の相手であることは明白だった。だが、それでもシャムロック・ダンタリオン(図書館の悪魔・f28206)は、あくまで余裕の態度を崩さなかった。
「やれやれ、随分と手間がかかってしまったが、ようやく敵将のお出ましのようだな。……で、その図体に似合う実力は持ち合わせているのだろうな?」
不敵な笑みを浮かべつつグ・ラースに問うシャムロック。しかし、さすがは不動の将ともいわんばかりの巨漢だからだろうか。
「ふん……それは貴様の目で直に確かめればよかろう。このグ・ラース、どのような輩が相手であっても、手加減はせぬ!」
シャムロックの挑発など意に介さず、グ・ラースはFortressのグレネードランチャーでシャムロックのアスモダイⅩを攻撃して来た。咄嗟に回避するシャムロックだったが、代わりに大地が大きく抉られ、土塊を撒き散らしながら激しく吹き飛ぶ。
あんな攻撃、一発でも当てられたが最後、こちらのキャバリアが木っ端微塵にされかねない。敵は火力にスペックを全振りしたような機体。ほんの少しの被弾が、一瞬にして命取りになり兼ねないのだ。
「まずは、その厄介な装甲を弱体化させてあげようか」
回避に専念しつつも、シャムロックは強酸の雨を降らせることで、Fortressの装甲を溶かそうとした。しかし、全身に雨を浴び、あちこちから白い煙を上げながらも、Fortressは全く動きを止める様子を見せなかった。
「酸の雨か……。確かに、こちらが鉄の塊そのものであれば、あるいは通用したかもしれんがなぁ!」
一部の機能が低下したことなどお構いなしに、グ・ラースは再びFortressのグレネードランチャーでアスモダイXを狙い撃つ。よくよく見れば、確かに強酸の雨で溶かされている箇所は存在するも、Fortressの装甲全てが溶けているわけではないようだった。
一般的に、金属は強酸によって溶かすことができるが、しかし全ての金属がそうではない。純粋な鉄ならば様々な酸に溶けるが、例えばアルミニウムなどの金属は表面が溶けて膜となることで、却って内部の金属を保護し、不動態になってしまう。
これはチタンを始めとした、兵器の装甲として一般的に用いられる金属も同様だ。金をも溶かす王水でさえ、チタンを始めとした一部の金属を完全に溶かすことは適わない。装甲強度を多少なりとも低下させることは可能でも、装甲を剥がしてフレームだけにするような力は、強酸には期待できないのだ。
「先程の威勢はどうした! まさか、この程度で終わりとは言うまいな?」
「……ああ、勿論だ。多少、想定外ではあったがな」
これ以上は酸の雨による効果は見込めないと判断し、シャムロックは全てを破壊する落雷をFortressへと叩き落した。幸い、先の強酸により関節部にガタが来ていたのか、Fortressは微動だにせず落雷の直撃を受け。
「これで終わりだ。僕が勝ったら、帝国についての情報を、洗いざらい喋ってもらおうか」
続け様に真正面から鉄塊剣を叩きつけるも、激しく火花こそ散れど、Fortressはそれでも戦うことを止めなかった。
「……見くびられたものだな。このグ・ラース、腐っても超魔四天王! 敵に情けを乞い、同胞を売るような真似をするくらいであれば、潔く戦死を選ぶのみ!」
元より、死をも恐れぬ覚悟で戦いに挑んでいるグ・ラースは、どれだけ不利でも決して脅しになど屈しない。敵の機体性能こそ劣化させられたが、それでも決戦はまだ始まったばかりだ。
成功
🔵🔵🔴
フレミア・レイブラッド
無人機に人々を虐殺する様な事を仕向けておいて…貴様こそ、生きて帰れると思うな!!
機体を借用しつつ、【ブラッディ・フォール】で「俺も専用機が欲しぃぃぃっ!」の「ヴェルディグリース」の力を使用(魔力で乗騎として構成)。
敵の砲撃に合わせ、自身の正面に【念動力】の障壁を展開。
障壁への着弾と同時に【ロムスフェーンの外套】を発動させ、なすすべ無く撃破された様に見せかけて、爆煙に紛れて転移。
至近距離に転移し、UCによるサイキックを籠めた一撃で両腕の関節部を斬り落とし、比較的に装甲の薄そうな腹部(人型の上半身と下半身を繋ぐ部分)やコクピット部を全力の【念動力】を注ぎ込んで威力を上げた一撃で貫いてあげるわ!
●翡翠の騎士、参る!
装甲の一部を溶かされても、未だ猛攻を続けるFortress。さすがは指揮官用に用意されたキャバリアだけある。あの圧倒的装甲と弾幕を前にして、正面から仕掛けられる勇気のある者は、そういない。
1対1では圧倒的に不利な状況。だが、それでもフレミア・レイブラッド(幼艶で気まぐれな吸血姫・f14467)は、自分の手を汚さずに多くの者を殺すという超魔帝国のやり方に、なんとも許し難いものを感じていた。
「無人機に人々を虐殺する様な事を仕向けておいて……。貴様こそ、生きて帰れると思うな!!」
どんな理由があれ、無抵抗の人間を一方的に殺害することほど卑劣な行いはない。そのような手段を用いる相手には、徹底的に反抗の意を示すのみ。しかし、そんなフレミアの叫びを耳にしても、グ・ラースはまるで揺るがなかった。
「ふん……貴様には殲滅戦の美学は分からぬか。圧倒的な武力を以て反抗の意を削げば、自軍の被害は最小限に済ませられる。これぞ、兵を預かる将の務めというものよ!」
味方には最大限に優しく、そして敵には最大限に厳しく。戦いの中に効率を求めれば、おのずと行き着くところは決まっている。
趣味や性癖により好んで虐殺をしていない辺り、グ・ラースは快楽殺人者よりも厄介な相手だった。このような手合いは、己の目的を果たすためであれば、どのような手段でも使ってくる。その結果、自分がどれだけ糾弾されようと……あるいは、自分の命が失われることになったとしても、ある意味では本望と感じるのかもしれない。
そのような相手に、言葉での攻めは意味を成さない。ならば、こちらも相手の攻撃手段に合わせ、より有利に戦える手段を選ぶのみ。
「骸の海で眠るその異形、その能力……我が肉体にてその力を顕現せよ!
詠唱と同時に、フレミアの乗っているダイ・イェー・ガーが姿を変える。その様は、さながら翡翠色の甲冑を纏った騎士。以前、彼女が対峙したオブリビオンマシン、ヴェルディグリースの姿と同じもの。
「ほぅ、騎士か。だが、その鎧で、いつまで砲撃を防げるかな?」
頑強な鎧を前にしてもまるで意に介さず、グ・ラースはグレネード弾を発射して来る。機動性に劣るヴェルデグリースの姿では、正面から防ぐことはできても避けることはできない。
着弾と同時に、土砂を巻き上げて起こる大爆発。あまりに凄まじい爆風に、フレミアの駆る機体の影も見えない。
「ふっ……他愛もない。勢い込んだ割には、大したことのない相手だ」
勝利を確信し、思わず笑みを浮かべるグ・ラース。だが、戦いの最中に相手の死亡を確認せず勝ったと思うのは、敗北への階段を上るフラグでしかない。
果たして、そんなお約束に漏れず、フレミアはヴェルデグリースの力を以て、Fortressの懐へと肉薄していた。
「な、なにっ!? いつの間に!」
「残念ね。この間合いなら、やたらに火器は使えないでしょう?」
ロムスフェーンの外套。撃破されたかのように見せかけ、空間を跳躍して肉薄する、ヴェルデグリースの切り札だ。
ここまで接近されては、爆発性の高い火器は使えない。力任せのパワー押しで乗り切らんとするFortressだったが、それはフレミアとてお見通し。
「あなたのような人の相手は、聊か腹に据え兼ねるのよ!」
振り上げられたFortressの両腕を、関節部から斬り落とす。そのまま勢いに任せて繰り出した剣先は、続け様にFortressの首を刎ね飛ばし、頭部を完膚なきまでに粉砕した。
大成功
🔵🔵🔵
ルルティア・サーゲイト
「生憎と、銃弾を避けるのは得意でのう」
【縮地法】で銃弾を見切り、分離回避でサーカスめいたミサイル回避。当たらなければ追撃のしようがあるまい。
「その重装甲と爆装ならば付くべき弱点がある」
ダイ・ルルティア形態で螺旋軌道を描きながら接近。柄の打撃をミサイルポットに叩き込む!
「強い衝撃を加えれば信管が起動して弾薬庫が大爆発、という訳じゃな」
……グレート合体? 是非は無い。ならば我が力を持って行くがよい。少しだけコントロールは借りるがのう。
「今度の一撃は軽くはないぞ!」
グレート合体で跳ね上がったパワーで野球ボールめいて弾き飛ばしてくれよう。
紅月・美亜
さて、再び合体して暴れてもらおう。合体の最適化は済んでいるからスムーズに合体出来るはずだ。
「蒼星機神! ゴルドラエステリアッ!」
ついでにさっきの『追躡』から動力部を引っこ抜いて無理矢理合体させているのでエネルギー問題はある程度解決している。
「5分位なら好き勝手暴れてもエネルギー切れの心配はない。思いっきりやってやれ!」
「今こそ、全員の力を合わせる時! ファイナル合体、発動承認! ブリガンダインプログラム、ドラァーイブ!」
保護ブラスチックをブチ抜いてボタンを押し、合体プログラムを起動する。エネルギーフィールドを展開して合体を妨害させず、悠々と合体。この場に居る全員を無理矢理気味に全部合体させる。
「超新星合体機神! ダイ・ゴルドラ・エステリアッ!」
右手に破壊の力を、左手に再生の力を収束。照射するエネルギー波動で弾幕を蹴散らし、動きを止める!
「エルッ! インフェルノ・イ・シエロッ!」
両腕を組んでブースト突撃! そのままブチ砕く!
「アディオス、アミーゴ!」
●今こそ究極合体!
連戦により、少なくないダメージを負ったFortress。作戦を悉く看破された四天王グ・ラースにも、さすがに焦りが見え始めていた。
「おのれ……よもや、このグ・ラースが、ここまで追い詰められようとは……」
地上の人間を甘く見過ぎたか。己の甘さを悔やむグ・ラースであったが、今となっては全てが遅い。
こうなったら、全身に装備した全ての火器で、この地を纏めて焼いてやる。半ばヤケクソになって破壊の限りを尽くさんとするグ・ラースではあったが、しかしルルティア・サーゲイト(はかなき凶殲姫・f03155)の駆るダイ・ルルティアにとって、このような攻撃は児戯に等しい。
「生憎と、銃弾を避けるのは得意でのう」
迫り来る誘導ミサイルを、紙一重のタイミングで回避する。正に神業に等しい動きだが、ダイ・ルルティアの機動性と分離合体システムを生かせば造作もない。
「その重装甲と爆装ならば付くべき弱点がある」
お返しとばかりに、ルルティアは螺旋軌道を描きながら、Fortressへと肉薄した。迫り来るミサイルも、なんのその。まるでミサイルが自ら避けてくれているかの如く、流れるような動きで攻撃を捌きながら、大鎌の柄をミサイルポッドに叩き込めば。
「……っ! こやつ、こちらの火器を!?」
ルルティアの狙いに気が付いたグ・ラースが慌ててポッドをパージした瞬間、それは中に搭載されていたミサイルの誘爆で吹っ飛んだ。
強酸に晒され、稲妻にも撃たれ、既に火器完成システムの一部が機能していなかったのだろう。そんなところへ、更に強い衝撃を加えれば、誤爆により自滅するのは当然だ。
「さて、再び合体して暴れてもらおう。合体の最適化は済んでいるからスムーズに合体出来るはずだ」
そんな中、紅月・美亜(厨二系姉キャラSTG狂・f03431)は再びゴルドラⅢのパイロット達に強化合体を提案する。既に、先の戦いで合体への最適化は完了しているのだ。今ならば、機体に無理をさせない範囲で、スピーディな合体も可能なはず。
「ふはははは! そう来なくては、面白くないわ!」
俄然、やる気になって、エドニフ3世が高笑い。相変わらず、ノリの良い爺様である。先王であることを考えると、あまり無茶はしないで欲しいところだが、それはそれ。
「蒼星機神! ゴルドラエステリアッ!」
再び背部に美亜のマシンを合体させ、強化形態になるゴルドラⅢ。気になる燃費は、先の戦いで撃破した敵の動力部を一部融合させることで、仮初ではあるが強引に解決だ。
「5分位なら好き勝手暴れてもエネルギー切れの心配はない。思いっきりやってやれ!」
「す、すごいエネルギーゲージですわ! こんな数値、今まで見たことありません!」
ゲージのメーターが振り切られているのを見て、エフィルが目を丸くして叫んでいた。
この数値なら、まだ他に合体させても余裕がある。ならば、可能な限り合体させてしまおうと、美亜は更なるコードを発動させる。
「今こそ我らが力、合わせる時! ブリガンダイン、発動承認!」
それは、その場に存在する味方の兵器を、全てひとつに合体させるという究極の技。これぞ、正に王道たるグレート合体! 今こそ、ゴルドラエステリアとダイ・ルルティアが、規格の枷も何もかも超えて合体だ!
「……グレート合体? 是非は無い。ならば我が力を持って行くがよい」
限りなく無茶な合体ではあったが、ルルティアもまた乗り気だった。もはや、彼女達を阻むものはなにもない。凄まじい竜巻が巻き起こり、その中で行われる超合体。竜巻が過ぎ去ってみれば、そこに立っていたのは今までになく屈強な姿をした、胸に獅子の顔を持つ漆黒の巨人!
「超新星合体機神! ダイ・ゴルドラ・エステリアッ!」
今、ここに最強のマシンが爆誕した。もう、ロートルなんて言わせない。仮にこれが、今回限りのグレート合体だとしても!
「今度の一撃は軽くはないぞ!」
まずは一撃、ルルティアの操縦で動かされたダイ・ゴルドラ・エステリアが、豪快にグ・ラースの機体を吹き飛ばす。そのまま岸壁に叩きつけたところで、今度は美亜が最強の技を発動だ。
「はぁぁぁぁ……」
右手に破壊の力を、左手に再生の力を収束させ、照射するエネルギー波動で弾幕を蹴散らし動きを止める。互いに相反するエネルギーが収束すれば、そこに起こるのは対消滅。
「エルッ! インフェルノ・イ・シエロッ!」
両腕を組んだ状態で、背中のブースターを全開にして突撃するダイ・ゴルドラ・エステリア。そのまま拳を敵の腹部にブチ込んで、内部に対消滅エネルギーを注ぎ込み。
「アディオス、アミーゴ!」
片腕を高々と突き上げたところで、Fortressはついに大爆発!
かくして、エドニフ王国の危機は去り、国と民は守られた。
ありがとう、猟兵! ありがとう、ゴルドラⅢ! 君達こそ、真の勇者に相応しい存在だ!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵