グリードオーシャンのドラゴンペンギン
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シルバーレインの世界に、かつて『ドラゴンペンギン』なるゴーストがいたらしい。
ドラゴンを思わせる翼と尻尾を持った、人間大(約1.9m前後)サイズのペンギンの妖獣ゴースト。
「絵をね、見せてもらったの。とっても雄々しくて可愛かったー!」
ポーラリア・ベル(冬告精・f06947)はグリモアベースに呼び寄せた猟兵達の前で、嬉しそうに飛び回ってる。
「そんなドラゴンペンギンさんなんだけど、グリードオーシャンの予知で見かけたの」
その名も『グリードドラゴンペンギン』。
グリードオーシャンの世界で生息しているドラゴンペンギンの様だ。
ポーラリアは予知情報の映像を、機械をてしてしして見せる。
……。
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かつてグリードオーシャンの戦争で決戦の舞台となった、『終の王笏島』。
その一角、アリスラビリンスの力なのか、様々なアイスが降り積もっている極寒の地にて、ごそごそと何かを探している、大きなペンギン。
そのペンギンはアイスでできた山の中から、大きな雪結晶の鏡を見つけ出し、誇らし気に掲げる。
ペンギンは鏡を自身の背中に背負うと、意外にフィットし、次の瞬間、アイスで出来た大地がより極寒の吹雪に見舞われ、たちまち大雪が積もった。
そのペンギンこそが『グリードドラゴンペンギン』。
昔見たらしいシルバーレインの能力者から見たら、その姿はやや変わっている様に見えた。
なんか胸模様が違うというか、爪や嘴の辺りが赤いというか。
子連れらしく、アイスでできた岩陰の中からひょこりと、可愛らしい小さな子供ドラゴンペンギンの群れがよちよちと歩いてきて、嬉しそうに吹雪の中を闊歩していた。
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「えっとね、今ドラゴンペンギンさんが背負ってた鏡がメガリスで、このメガリスでより強力な氷の力を手に入れたドラゴンペンギンさんが、放っておくとあちこちの島で悪さをする様になるの。」
具体的には常夏の島一つ丸ごと常冬の氷漬けにしてしまうとか、そういうのである。
「だから、そうなる前にメガリスさんを没収してって欲しいのよ!」
もしかしたらシルバーレインの世界にも、後々ちゃんとしたドラゴンペンギンが現れるかもしれないが……ともかく。
「まずはアイスで出来た陸地に転送するわ。そこから探してって。どこかにドラゴンペンギンさんがいると思うからー。」
妖精はグリモアを光らせ、猟兵達を転送していった。
雪が降り積もる一面のアイス世界へと。
古塔
「シルバーレインにもやって来ないかしら、ドラゴンペンギンさん。」
古塔と申します。
アイスとペンギンと対峙する猟兵を描写します。宜しくお願いします。
●目的
オブリビオン『グリードドラゴンペンギン』をしばき倒してメガリスを奪取する。
●流れ
1章は凍ったフルーツやアイスがぎっしりのアイス島となっている『終の王笏島』の一角、アイスな陸地にて捜索を行います。
この陸地に存在する全てのアイスは食べられます。中にフルーツが入っているのもあります。美味しいです。
周辺の海もアイスの浮いた、しゅわしゅわのクリームソーダな状態になっています。甘いです。
極寒の真冬な寒さをしているので、凍えない程度に自由に動いてください。
その内目的のドラゴンペンギンが見つかります。
2章でドラゴンペンギンと対峙します。
近くには子供ドラゴンペンギンも見つかるかと思います(WIZ的に)。
ドラゴンペンギンは後述のメガリスを背負っており、通常のユーベルコードと同時に後述の【氷雪地獄】を使ってきます。
どの様に戦うかはお任せします。
●メガリス
『月姫の雪鏡』
カクリヨファンタズムのメガリス。
古来から伝わりし東方妖怪、雪女の中には月から降りてきた者も居たそうで。
そんな雪女が、月にいた時はこの鏡を通して地球に雪を降らせていたという逸話が残る、雪結晶の形をした鏡です。
この鏡を持つ者はユーベルコード【氷雪地獄】を使用する事が出来、辺り一面を常冬の地にし、みんなを雪だるまにしてきます。
※氷雪地獄……戦場全体に【猛烈な吹雪】を発生させる。敵にはダメージを、味方には【雪だるまアーマーの装着】による攻撃力と防御力の強化を与える。
※グリードドラゴンペンギンの雪だるまアーマー状態は、デフォルメされたドラゴンペンギンの雪像みたいになります。
第1章 冒険
『アイスの島で大冒険!』
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POW : アイスを掘り出して食べてみる
SPD : アイスを削り出して食べてみる
WIZ : 冷凍フルーツとアイスでパフェを創作
イラスト:V-7
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
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氷点下のとても寒い、雪とアイスとソーダ水の島。
一面がカップアイスの、バニラに薄くソーダ味をかけた様な雪原の大地。
ゴロゴロと佇むオブジェクトは様々な味の丸いアイスクリーム。
葉の様に立ち並ぶ氷はアイスキャンデーの様に食べられる。
植物の様に生える様々なフルーツは、シャーベットの様になっている。
氷塊に閉じ込められたフルーツまであり、彫り出せば他のアイスにトッピングして楽しむこともできるだろう。
磯の香りは島に漂うアイスのかぐわしい甘い匂いでかき消されている。
さんさんと輝く冷たい日の光は、所狭しと並ぶアイスを程良く溶けかけにし、齧った時にいい塩梅の食感にしてくれる。
だが忘れてはいけない。この地にはドラゴンペンギンを倒しに来たのだ。
行く手を進めば大きな氷塊が猟兵達の前に立ちふさがる。
氷山の山脈とも思える氷塊を壊したり溶かしたりしながらなんとか進まなければ、ドラゴンペンギンからメガリスを奪取する事などできないだろう。
……よく見ると氷塊の中にも、ソフトクリームやアイスクレープ、容器の無い、マフィンのような形状をしたカップアイスの中身等、様々な色と味のアイスが閉じ込められている。
アイスだけでなく、アイスのトッピングに使えそうな、イチゴやキウイ、オレンジなどの果物も閉じ込められている様に見える。
というか、この氷塊もまた、何かのアイスがシャーベットとなって固まったものの様に見える。巨大だがもしかしたら食べられるかも。
……。
どうせ待っていれば向こうからドラゴンペンギンがやってくるかもしれないし。
ここでアイスパーティしてアイスの島を楽しんでも大丈夫だよね多分!
地籠・凌牙(サポート)
【アドリブ連携歓迎】
「オブリビオンの好きにはさせねえよ!」
○口調
一人称:俺(共通) 二人称:お前、呼び捨て
粗野口調のタメ口(だ、だぜ、だな、だよな?)
敬語は使えない。
○技能
攻撃面は【怪力/鎧砕き/グラップル/重量攻撃】、
防御面は【第六感/激痛耐性/継戦能力/気合/見切り】が主だ。
他は【呪詛耐性/火炎耐性/鼓舞/挑発/おびき寄せ】辺りを使うぜ。
○立ち回り
基本的にはPOWかSPDの二択だ。
攻撃は基本接近戦主体。
支援は主にUCやアイテムを使って仲間たちの不運を引き受けることによる逆説的なバフや、攻撃を自分におびき寄せるヘイトコントロールがメインだ。
状況に応じて他猟兵のサポートでももちろんOKだぜ。
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「オブリビオンの好きにはさせねえよ!」
極寒の氷の大地、一面がアイス(氷菓)でできた大陸に地籠・凌牙(黒き竜の報讐者・f26317)が転送された。
「っと、まだ探索段階か?」
殺風景だが彩りのあるアイスだらけの島。
グリモア猟兵に教えられた敵もまだ見えない。
凌牙は気配のありそうな場所を感じて、当てなくアイスの大陸を突き進む。
すると目の前に、そびえたつ巨大なアイスの氷山が立ち塞がった。
「こいつの先にオブリビオンがいそうだぜ」
凌牙が今回用意したユーベルコードは呪いのユーベルコード。この冒険に使うものではない。
代わりにと腕に付けたブラスティングリボルブパイルバンカーを氷山突っ込み、ぶち抜き、ガリガリと削り壊していった。
瞬く間にアイス氷山は砕かれていき、氷のトンネルが出来上がる。
「この削った氷酒に合いそうだな?」
ふと凌牙が考える。
先に進む前にちょっと、と、座り込んで懐から様々な酒と器を取り出す。
器に注ぎ込み、砕き落ちて来たアイスの破片をちょっと口に入れ、酒を進める。
吟醸はアイスと合わせてキュッと冷たい感覚を覚えさせる。
ラム酒も以外といけるかもしれない。
チェリーシードルを、と思った矢先、崩れたアイストンネルの中から凍ったフルーツが出てきた。
「こいつもいけそうだな」
短剣で切り刻みシャーベット状にしてから、啜り込む様にしてシャーベットを頂き、微炭酸の酒を口に。
それなりの味がした。
氷の世界ゆえに、寒さに抗う様に酒で火照る体が心地よい。
もう少しこの氷洞で寛いでから、オブリビオンを探しに行くか。
凌牙はそう考えた。
成功
🔵🔵🔴
蒼月・暦(サポート)
デッドマンの闇医者×グールドライバー、女の子です。
普段の口調は「無邪気(私、アナタ、なの、よ、なのね、なのよね?)」
嘘をつく時は「分かりやすい(ワタシ、アナタ、です、ます、でしょう、でしょうか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
無邪気で明るい性格をしていて、一般人や他猟兵に対しても友好的。
可愛い動物とか、珍しい植物が好き。
戦闘では、改造ナノブレード(医療ノコギリ)を使う事が多い。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
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「アイスの島、じゃなくて大陸かな?おいしそうなのがいっぱい。」
蒼月・暦(デッドマンの闇医者・f27221)が続いてアイスの地に降り立った。
「ペンギンがやってくるまでまだ時間があるみたいだから、ちょっとアイスを食べてみよう。せっかくだし。」
寒さはデッドマン故あまり感じず、デッドマン特有の身体も冷えるこの世界では肉体を保ちやすく心地いい。
どこかから持参したスプーンを手に、その辺で転がっているアイスクリームの岩にスプーンをさくりと通してみる。
すんなり沈み、すんなり掬えた。
アイスを一口。
「おいしー!」
暦の身丈程もあるアイスが、こんなにも色とりどりで食べ放題である。
葉の様に生える板チョコの様なアイスもサクサクと食べる。飴の様に舌で転がせられる。
様々なアイスをはぐはぐと食べていく。
「かき氷も作っちゃおう」
その手に改造ナノブレード(細かなノコギリ状の刃)を取り出し、チェーンソーの様にぎゅいんと回すと、それを手近な、アイスが閉じ込められている氷山に向け、削っていく。
ガリガリと雪片を巻き起こしながら、ごろりごろりと氷の欠片が、足元に用意した器に転がり落ちていく。
山盛りに詰まった削られ氷、そこに一口サイズに砕かれた様々な味のアイスバーが沢山盛られ、白熊アイスの様にフルーツも入っている、豪華仕様のかき氷が出来上がった。
「夢みたいなアイス、いただきまーす!」
歴はお腹いっぱいになるまで氷菓の世界を堪能した。
成功
🔵🔵🔴
レア・リリシエル
ケイト・アルフォード(伝説の勇者(自称)・f35863)と一緒に行きます! アイスがいっぱいで嬉しいですねっ! 自分の杖を剣に変えて、その剣で削ってパフェを作ります!ケイトさんの分もたくさん集めていきます!私は主にチョコやイチゴなどでパフェを作って食べます…!炭酸は苦手なので、ケイトさんから貰った蜂蜜をかけて食べます! たくさん甘いものが食べれて嬉しいです!
ケイト・アルフォード
レア・リリシエル(黒薔薇のヤドリガミ・f33682)と行動するよ!
アイスの島なんて夢みたいだね!レアちゃんはどのアイスが好きかな?僕色々集めてくるよ!
僕は岩の代わりにあるバニラアイスやチョコアイスの木を削って色んなアイスを集めるよ
たしか、レアちゃんは炭酸が苦手だから飲み物は大丈夫かな?
その代わりに僕の特製はちみつを掛けてあげよっと!
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「アイスがいっぱいで嬉しいですねっ!」
アルダワの森の杖の精霊、レア・リリシエル(黒薔薇のヤドリガミ・f33682)と、
「アイスの島なんて夢みたいだね!」
アックス&ウィザーズの小熊の勇者、ケイト・アルフォード(伝説の勇者(自称)・f35863)がアイスの地に現れた。
「レアちゃんはどのアイスが好きかな?」
「そうですね、本日はチョコやイチゴが食べたいです。飲み物も欲しいですね。」
「でも、あの海から汲んで来るのは止めましょうね」
「禁止されてないし、飲めるみたいだけど……あっ!」
「私、炭酸は苦手なので。」
「そうだった!じゃあ僕色々集めてくる!」
ケイトはアイスの大地を一目散に駆けていった。
「私も素材を集めていきましょう。パフェ作りにチャレンジです。」
レアはその手に持った黒薔薇の杖を輝かせ、剣に変身させる。
そして手近なアイスを剣で斬りつけ、削り、その欠片を用意していたパフェの器に盛りつけていく。
ケイトは手当たり次第の岩アイスを剣で斬りつけ、チョコアイスとなっている木の幹を剣で削り、それを用意したボウルの中に入れてアイスを集めていった。
「飲み物の代わりになるかなぁ。でも美味しいからいいよね!」
ケイトはそれとは別のものを用意していた。
用意が終わった後、二人は傘の様になっているキノコ状のアイスの下に集まった。
「私からはこちらを。」
レアが用意したものはチョコとイチゴのパフェである。
それもただのパフェではなく、自身の剣を使い、上手い事削る事で形を成した、薔薇の彫刻の様なアイスパフェである。
チョコの色とストロベリーの色が混ざり合っている。それが、ケイトとの分を含めて二つ。
「美味しそう!僕からはこれを!」
ケイトはその上に蜂蜜をとろりとかけていった。
「僕の世界から取ってきた、特性のはちみつだよ!」
とても甘そうな匂いがアイスと調和して漂ってくる。
「わあ!美味しそう。」
レアは驚嘆しそのはちみつがけアイスパフェを見つめる。
勿論ケイトが他に取ってきた、木々の様にそびえたつ、かき氷サイズに盛られた白いバニラのアイスや、本物の小さな木と見間違うかもしれない様なチョコアイスまで。
それらにもおいしい蜂蜜をかけていく。
甘ったるい匂いに包まれて、寒さなど忘れてしまいそうになりながら。
「たくさん甘いものが食べれて嬉しいです!」
「僕もだよレアちゃん!」
二人はアイスな島の氷菓を、好きなだけ味わっていったのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『グリードドラゴンペンギン』
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POW : 魔氷哮
単純で重い【氷のブレス】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : 突風撃
【爪や尻尾で攻撃しながらの】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【巻き起こる突風】の協力があれば威力が倍増する。
WIZ : 献身群
自身が【命の危機】を感じると、レベル×1体の【子グリードドラゴンペンギン】が召喚される。子グリードドラゴンペンギンは命の危機を与えた対象を追跡し、攻撃する。
イラスト:スダチ
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ポーラリア・ベル」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
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それなりに時間が経った頃、アイスの地に雪が降り始めた。
雪の中をざく、ざくと、かき分けるように進むペンギンの姿が遠目から現れた。
「キュー!」
管楽器を吹いた様な高い声が鳴り響くと、雪は勢いを強め、どんどんと収まりを知らぬ吹雪となっていく。
色とりどりのアイスで出来た地面が、雪山に来たかのような厚い雪に覆われる。
紅い翼、紅い尾、紅い爪、紅い嘴、紅い瞳、そして虹色のトサカを頭に付けた、たくましいペンギンにドラゴンの力が宿ったかの様な怪物が現れた。
胸の真っ白な羽毛は存外にもふもふしているが、戦闘になると金属の様に硬くなるらしい。(※シルバーレインの能力者談)
真正面から猟兵達に迫ってくるので今は見えないが、おそらくは背中に雪結晶の形をした鏡を背負っているのだろう。
あれがドラゴンペンギンである。
ずしん、ずしん、雪の積もったアイスの大地を踏みしめて、徐々に猟兵との距離が縮まっていく。
後ろにはこの怪物を、年頃の人間が抱えられる様な抱き枕程度に小さくなった、子供のドラゴンペンギンの群れがよちよちと、翼を立てるようにしながら歩いている。
親の後を追っているかの様だ。幾つかのドラゴンペンギンは道中にアイスの成る木を見つけ、その実をこっそり飛んでつつき頬張りながらやってきている。
「キュ!キューーー!!」
開けた雪の大地の上で、戦闘の間合いに入ったドラゴンペンギンが、高らかに咆哮をあげた!
【特別ルール】
今回のドラゴンペンギンは、提示されている技と同時に『ユーベルコード【氷雪地獄】』を使用してきます。
POW、SPD、WIZ、どの技で戦っても追加で放ってきます。
※氷雪地獄……戦場全体に【猛烈な吹雪】を発生させる。敵にはダメージを、味方には【雪だるまアーマーの装着】による攻撃力と防御力の強化を与える。
※グリードドラゴンペンギンの雪だるまアーマー状態は、デフォルメされたドラゴンペンギンの雪像みたいになります。
※子ドラゴンペンギンも同様の雪像となります。
月詠・莉愛(サポート)
『あの……宜しくお願いしますね。』
オラトリオのシンフォニア×聖者の女の子です。
普段の口調は「丁寧口調(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」
独り言は「普通かな(私、~さん、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
大人しくて口数が少ないですけど、心優しく
動物や植物などの自然が好きな少女。
争い事は苦手ですけど、依頼の成功の為なら戦う事も厭わないです。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
深影・アシッドドロップ(サポート)
貴種ヴァンパイアの霊媒士×妖剣士、12歳の女です。
普段の口調は「とても冷めてる(わし、呼び捨て、言い捨て)
家族には 冷たい(わし、貴様、言い捨て)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
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「いくぞ……」
金髪に赤髪の筋が入った少女、深影・アシッドドロップ(影に立つ狂信者・f36021)は、極寒の地にコートを閉めながら現れた。
開口一番、雪をブーツで踏み分けながら、紅と蒼の短剣を手にドラゴンペンギンに斬り掛かっていく。
ドラゴンペンギンは声をあげて悶える。X字に切り裂いた筈の先手の一撃は、鋼鉄の様な羽毛に阻まれた。
深影は構わず踊る様に次々と斬撃を放っていく。
それをドラゴンペンギンは血に染まったような爪で応戦。
雪とアイスで出来た大地で、吹雪の中、弾かれ続ける剣閃が何度も響き渡る。
ドラゴンペンギンが咆哮をあげる。背中の鏡が鈍く輝き、辺りは更に強い吹雪を起こし、深影を吹き飛ばす。
雪まみれになりながら雪の中顔を出すと、ドラゴンペンギンはその身を雪で固め、ドラゴンペンギンの雪像の様になっていた。
ドラゴンペンギンが動き、深影を睨む。
するとどこからか白い塊の群れも飛んできた。雪像の様な雪の鎧に身を包んだ、子ドラゴンペンギンの群れが深影の追撃に現れたのだ。
「あの……大丈夫ですか?」
深影の後ろから声がした。
三日月の髪飾りをした白いドレスに銀髪の、翼を生やしたオラトリオの少女、月詠・莉愛(銀の月を謳う・f16320)の声だ。
「良ければ、援護致しますね。」
「好きにしろ。わしは一人でも十分だ。」
深影は別の手段を構築しようとしていたので。
「あ……はい。それでは迷惑をかけない程度に」
月詠はふわりと雪の中で宙に舞うと、空が薄暗くなり、上空の月が強く輝いた。
ドラゴンペンギン達が迫る。
「起きろ……」
深影は の霊を降ろす。
瞳には断末魔の瞳を。その身には地に宿る霊の力を。
「月よ、私を導いて下さい。そしてその力を私に貸して下さい」
月詠は清楚で純粋な歌姫に変身し、月光の聖銃に月の光を込めた。
ドラゴンペンギンから吹雪のブレスが。
子ドラゴンペンギンは氷の爪をかざし猛突進で迫り来る。
それを二人は夥しい弾幕で迎え撃った。
「散れ」
深影の雑霊弾が吹雪よりも夥しい量の弾幕となって子ドラゴンペンギンを撃ち落としていく。
雪の鎧で防がれ、ある程度平気だったが、数が多すぎて雪を削り切り、直撃して吹き飛んでいく。
「加勢します」
同時に、月詠の聖銃による、月の聖弾丸が弾幕の様に上空から放たれた。
ドラゴンペンギンは天罰の様に夥しい数の弾幕を撃ち降ろされ、咆哮の口を弾幕によって無理矢理塞がれ、雪の鎧も削り壊され、更なる弾幕の猛追によってのけぞっていく。
蓄積した月の光が大きな爆発を起こし、ドラゴンペンギンは雪の地平に吹き飛んでいった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
リカルド・マスケラス(サポート)
『正義のヒーローの登場っすよ~』
装着者の外見 オレンジの瞳 藍色の髪
基本は宇宙バイクに乗ったお面だが、現地のNPCから身体を借りることもある
NPCに憑依(ダメージはリカルドが請け負う)して戦わせたりも可能
接近戦で戦う場合は鎖鎌や鎖分銅の【ロープワーク】による【2回攻撃】がメイン。
遠距離戦では宇宙バイク内臓の武装による射撃攻撃やキャバリアによる【結界術】
その他状況によって魔術による【属性攻撃】や【破魔】等使用。
猟兵や戦闘力のあるNPCには【跳梁白狐】で無敵状態を付与できる。
基本的にチャラい上辺ですが、人々の笑顔のため、依頼自体には真面目に取り組みます
轟木・黒夢(サポート)
『私の出番?それじゃ全力で行くわよ。』
強化人間のヴィジランテ×バトルゲーマー、19歳の女です。
普段の口調は「素っ気ない(私、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、偉い人には「それなりに丁寧(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
性格はクールで、あまり感情の起伏は無いです。
戦闘では、格闘技メインで戦い、籠手状の武器を使う事が多いです。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
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「私の出番?それじゃ全力で行くわよ。」
轟木・黒夢(モノクローム・f18038)が飛び出た。
周囲には花畑の様に咲き誇る色とりどりのアイスで一杯だが、ドラゴンペンギンが真冬の如き吹雪を放っているのもあって流石に食べるのは遠慮した。
ナックルウェポンを両手にドラゴンペンギンに殴りかかる。
ドラゴンペンギンは奇声をあげて応対。
突撃し、轟木の攻撃に真正面からかちあう。
拳と爪がぶつかり合い、刹那際に横一閃で放たれる尻尾を拳で弾き飛ばすと、轟木はドラゴンペンギンのお腹に深く拳を突き刺した。
口を広げのけぞるドラゴンペンギン。追撃の拳を放とうとした所でドラゴンペンギンが回転し、トゲトゲしい翼爪と尻尾による攻撃で逆に轟木を弾き飛ばした。
ガードしてアイスの大地を滑り後退すると、追撃でドラゴンペンギンから氷雪地獄のブレスが放たれる。
足元から白く固まる雪で凍り付いていく轟木。耐えた後に気合で雪を破壊し、反撃に出るつもりでいたが。
吹雪の中から突然大量の子ドラゴンペンギンが飛び掛かって来た。
体が凍り付いてまともに動けない中、子ドラゴンペンギン必死の攻撃が轟木に降りかかろうとする。
その攻撃は届かなかった。横槍が入ったからだ。
「おおっと、困ってる女の子に多勢に無勢とは気がひける。正義のヒーローの登場っすよ~」
藍色の髪をした人間に憑依する狐面。
リカルド・マスケラス(ちょこっとチャラいお助けヒーロー・f12160)が現れた。
雪上でも元気に走る宇宙バイクに跨っての登場である。
その手には今しがた横なぎに振って子ドラゴンペンギンを吹き飛ばした分銅付き鎖鎌が握られている。
子ドラゴンペンギンは邪魔をしたリカルドに……目をくれる事も無く再び轟木に向き直り、冷凍ブレスを放とうとする。
それを止めるためリカルドは宇宙バイクでさっそうと轟木の前に立ちふさがった。
「おっと、ウィンターシーズンはもう終わりっすよ。これからは豊穣の時代っす。『ここに悪しきを払い、恵みをもたらせ!』」
リカルドは即座に地に陣を描き、森羅穣霊陣の破魔結界を発動。
何という事だろう、雪で覆われたアイスの大地から様々な植物が一斉に生えて、緑の大地が生まれた。
その強力な生命の力が、子ドラゴンペンギン達のブレスを跳ねのけた。
そのままリカルドは鎖鎌を鎖を伸ばしてぶん投げる。
大量の子ドラゴンペンギン達を鎖で絡め取り、上手い具合に操ると、ボールの様にぎゅうぎゅうに纏めて縛り付けた。
「うぇ~い!お子さん、お返し一丁!」
ボール状に絡めた子ドラゴンペンギンの塊を親元のドラゴンペンギンにぶん投げた!
子ドラゴンペンギンの塊は勢いよくドラゴンペンギンに直撃し、その身にまとっていた雪の鎧を破壊してのけぞらせる。
それを好機に見た轟木は、気合で体の氷を破壊し自由を得ると、地を大きく蹴って飛び出した。
ドラゴンペンギンは目を見開くと、大きく翼を羽ばたかせ突風を放ち、轟木の勢いを殺していく。
失速した轟木に対し態勢を立て直して突撃、ドラゴンペンギンの爪が迫る!
「かかったわね」
いつの間に仕掛けたのか、先程後退したどさくさに、服の下から仕掛け罠を取り出し設置していた。
雪の鎧が壊れた今、ドラゴンペンギンの足に噛みついたトラバサミはドラゴンペンギンをよろけ転ばし、隙を作るのに十分な威力があった。
轟木は呼吸を整え、握りしめた拳でドラゴンペンギンの腹を殴り、宙に浮かせ、そのまま渾身のストレートをぶつけ、ぶっ飛ばしたのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ケイト・アルフォード
レア・リリシエル(黒薔薇のヤドリガミ・f33682)と行動するよ
相手はペンギンだから僕はUCで対抗、僕に気を引かせるように「どうのたて」を構えながら「挑発」していくよ!
多少のダメージは「覚悟」してるよ!
レアちゃんがメガリスを取り上げたらペンギンさんが戦闘不能になる程度で攻撃!
死なせちゃったら子ペンギンから親を奪うことになるから死なせはしない!誰もね!
レア・リリシエル
ケイト・アルフォード(伝説の勇者(自称)と一緒に行きます!
相手はペンギンさんなので氷は効きそうにないので、氷系の攻撃は使えませね…!それとメガリスが厄介なのでそれを取り上げてしまいます!
なので、ケイトさんがペンギンさんこ気を引いている間に箒に乗って、空からペンギンさんに近づいてメガリスを取り上げます…!
ケイトさんが受けた傷はUCの【ナハト・レフェクティオ】で癒します!
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「相手はペンギン、ですか。」
杖のヤドリガミであるレアは寒がる事も無く、吹雪の中ドラゴンペンギンを見続ける。
「ですね。子供を守ってる。とても大切そうだ。」
そこにケイトが同意して、武器を構えて覚悟を決めた。
「目的は鏡を奪う事でしたね。相手が相手だけに、氷系は使えませんね…!」
「大丈夫、僕が出るよ。レアちゃんはその隙に」
「分かりました。お願いしますケイトさん。」
作戦を決めた二人に、ドラゴンペンギンが気がつき、クリンとした目が二人を捉えた。
「こっちだよ!」
雪の中を力強く進み、どうのたてを構えてケイトは突撃する。
「クエーッ!」
ドラゴンペンギンは口から勢いよく氷の咆哮を放つ。
凄まじい氷のブレスがケイトに直撃するが。
「いくよ!『想いの剣・ヴァナズータ』!」
ケイトは盾の裏に想いの剣を仕込み、そこから放たれる慈愛の炎で盾を包み、掲げていた。
慈愛の炎の盾は氷のブレスと拮抗し、冷気を抑えていく。
氷のブレスは非常に強力で、周りの氷の大地まで爆ぜていくが、ケイトは尚も立ったまま受け続けている。
その隙に後ろから、箒に乗って空を飛んでいるレアがドラゴンペンギンに急接近する。
「そのメガリスは、没収です…!」
翼の間に着地したレアは、背中に張り付いている鏡を無理矢理引っぺがし、離脱しようとする。しかし。
「キュー!」「キュキュー!」
そこに子ドラゴンペンギン達が急襲する。これを奪われれば倒されかねないと踏んでの決死の飛び掛かりである。
「っ!」
レアは咄嗟に箒を子ドラゴンペンギンに向けてしまうと、背中から猛烈な冷風と、凍り付いていく自身の音を聞いた。
氷雪地獄が鏡から放たれたのだ。
地獄の様な吹雪は子ドラゴンペンギン達も包み、その身を雪で出来た可愛らしい丸っ子雪ペンギンに変えていく。
「「キュー!」」
だが彼らから放たれる雪嘴でのつつきやピンポイントに放たれる氷のブレスが、ケイは背中が凍って動きづらい身体で何とか身を翻し避けにかかるも、腕や脇に当たってしまう。
箒だけは死守したレアは隙を見て、しがみつく様にしながら大きく上空に飛び、旋回するようにケイトの後ろに回り込んだ。
「レアちゃん!」
油断したケイトは更に強まる氷のブレスに押し返されていく。
それを機にレアを抱えて炎に包まれた盾を構えたまま大きく後ろに飛び下がり、一時戦線を離脱した。
「クエーッ!」
吹雪の中、山盛りアイスの氷山の陰に隠れた二人を探すようにドラゴンペンギンがのっしのっしと歩く音が聞こえる。
「大丈夫?」
「これくらいは。ケイトさんこそ。」
レアはダメージを受けていた。
彼女もまた氷を扱い耐性があるので寒さは平気であったが、嘴による啄みで腕に少々傷が入ったのと、氷雪の風が叩きつけられたことにより、爆ぜる氷の衝撃ダメージが彼女の中に響いていた。
ケイトも傷を負っていた。
ただ氷のブレスを防御していただけだが、巨大な圧縮ホースの水流の様な衝撃ダメージは、盾を通してケイトの四肢を痺れさせ痛めつけていたのだ。
「まだだよ。覚悟はこれからさ。」
「ええ。死なせはしません。押されていますが、必ず彼らは助けます。ケイトさん、『私の黒薔薇で元気になってください…!』」
ケイトとレアは、レアから放たれる黒薔薇の花びらに包まれる。
するとたちまち体の氷が解け降ろされ、傷が癒えていく。
「待たせたね!こっちだよ!」
ドラゴンペンギンの眼前に、再びケイトが飛び出した。
「クエーッ!」
吹雪と共にドラゴンペンギンから、再びの氷のブレスが放たれる。
『想いを込めて!』
傷ついたレアの傷をも慈愛に変えて、先程より燃え上がる炎が氷のブレスを押し込んでいく。
「ク、クエーッ!?」
「押し込む、よ!」
ケイトは勢いよく炎の盾で突っ込んだ。
ドラゴンペンギンは雪の鎧を纏っていたが、それさえも押し込んでよろめかせる。
「今…!」
箒に乗ったレアが盾の合間から飛び出してドラゴンペンギンの背中に回る。
「「キューッ!」」
待っていましたとばかりに後ろから子ドラゴンペンギン達が襲い来る。
「ごめんなさい。でも、これが争いの種だから…」
レアは手から杖を生み出した。黒薔薇の杖、ブラックローズを。
それを振り放つと黒き薔薇の花吹雪が子ドラゴンペンギン達を襲い、その視界を隠す。
「「キュキュー!?」」
その隙にドラゴンペンギンの背中についたメガリスを、今度こそ引っぺがす事に成功した。
「ケイトさん」
「レアちゃん!」
飛んできたレアを受け止め合流する二人。メガリスが失われて雪の鎧が砕けた結果、そのまま崩れ落ちるドラゴンペンギン。
「死なせちゃったら子ペンギンから親を奪うことになるから死なせはしない!誰もね!」
「もう私達は襲いません。この地で平和に暮らして頂けると」
「クエーーッ!!」
だがドラゴンペンギンは向かってくる。翼をはためかせて、猛然と飛び掛かって来た。
オブリビオンは過去の骸。存在するだけで世界に悪影響をもたらす存在。
そしてオブリビオンにとって、猟兵は敵である。
「うわっ!」
咄嗟に盾で防御するケイト。
その勢いと攻撃力は先程よりも強い。突風を纏うドラゴンペンギンは、作戦に無かった肉弾戦を行使して、やけばちのようにラッシュを畳みかけ、どうのたてを壊そうとしてきたのだ。
「この…この!わからず屋ーっ!」
ケイトは悲しみながらも盾に慈愛の炎を再三と纏うと、ドラゴンペンギンの爪を食い込ませ、勇気と覚悟を決める。
盾だけでなく全身に炎を纏ったケイトは力いっぱいにドラゴンペンギンを押し込み、押し込み、そして。
「ク、クエ……クエーッ!」
「やああー-っ!」
後ろに潜む子ドラゴンペンギンごと手近な氷山に勢いよく突撃、ひび割れる程の衝撃で押し込んだ!
「……クェ……」
そうだ、それでいいというかの様に。
ドラゴンペンギンは、何かを果たしたように、子ドラゴンペンギン達と共にゆっくりと目を閉じ、光に包まれて消滅していった。
「…………」
「ケイトさん。」
「悲しいね。」
「いつか、きっと分かり合える時が来ると、思います…。」
炎を解き、構えを解いたケイトに、レアは肩を寄せ合う。
目の前には崩れた氷山、そして吹雪が止んで晴れ渡る、グリードオーシャンの青空が見えた。
こうしてアイスの大地からオブリビオンは消えていった。
だが、変わった事と言えば極端な吹雪が起こらなくなった程度である。
猟兵達はメガリス『月姫の雪鏡』を回収し、さんさんと輝くアイスの世界を一瞥しながら元の世界に帰っていったのだった。
オブリビオンは過去の骸。
過去がある限り、決着をつけなければ何度でも蘇る。
耳をすませばきっとどこかで、ドラゴンペンギンの鳴き声が、聞こえてくるかもしれない。
成功
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