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【サポート優先】色褪せぬ駄菓子達

#カクリヨファンタズム #戦後

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#カクリヨファンタズム
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#戦後


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 これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。

●いつまでも味は変わらない
 昔懐かし、と人は言うし妖怪だって言う。しかし今の子供達だって駄菓子は大好き。妖怪の子供達は日々、駄菓子屋横丁に通っては甘かったり酸っぱかったりする駄菓子を楽しみながら遊んでいる。
 この日は早起きの子供達がちらほらと現れるくらいの時間帯に、見慣れぬ少女の姿があった。ゴシックなドレスを纏い、大鎌を携えた漆黒の少女。何の類の妖怪か――よくわからない子供達だが、駄菓子の前では皆、友達だ。
「美味しそうな駄菓子ね……」
 駄菓子屋に並ぶ数々の、色とりどりの駄菓子を前に目を細める少女。その後を幽世蝶は追っている。気付き、知らせるそのために。
 少女は駄菓子を食べながら、子供達が集まるのを待っていた。
 ――どうせ狩るなら、目一杯集めた方がいい。
 時が過ぎ、ねぼすけの子供達もやってきて大賑わいの駄菓子屋横丁。少女はさりげなく子供達から身を退いて大鎌を振りかざす。
 それは友好の証ではない。惨劇の序章だ。

●カクリヨファンタズム・10thラウンド
「年の瀬が近づいてきていますが、事件は減っていきませんね……ですが、腐っていても仕方がありませんので、事件解決へ向かっていきましょう!」
 ロザリア・ムーンドロップ(薔薇十字と月夜の雫・f00270)自身、結構な事件を扱っているはずだが……翳る気配は見せないし、見せるつもりもない。いつだって大変なのは事件解決に当たる猟兵達で、それを支える役割の自分が音を上げるわけにはいかない、との矜持に基づくものだ。
「今回もまた『幽世蝶』に纏わる事件になります。カクリヨファンタズムの駄菓子屋横丁で、妖怪の子供達に襲い掛かるオブリビオンが現れてしまうんです。その名は『グリムリーパー』グリメネーラと言いまして、子供達に混じって駄菓子を楽しみつつ、大勢が集まったところで一気に――という感じで、その場の子供達を斬り殺してしまうんです」
 外見が少女であるだけに、妖怪として振舞ってしまえば子供達は気付かず警戒心を解いて接してくる。だが、幽世蝶だけは彼女がオブリビオンであることを知っていて、近くを舞って知らせようとしてくれているのだ。
「なのでそれを阻止する為に、皆さんには駄菓子屋横丁へ行ってもらいたいと思います。今のタイミングですと、グリメネーラが駄菓子屋横丁を訪れてすぐの時間帯――子供達がまばらに集まってきたくらいですね。グリメネーラは子供達が集まり切るまでは妖怪を装って駄菓子を一緒に楽しんでいますので、その間に何らかの形で彼女と接触し、駄菓子屋横丁からさりげなく引き離してください。離れていけばいずれ彼女も正体がバレていることに気付くかとは思いますが……その時にはもう怒りの矛先が皆さんのほうに向いていると思いますので、子供達の身を案じる必要はないでしょう。あとはいつも通りに倒して、彼女を骸魂から救ってあげるだけです! 事件解決もそうですが、私としては皆さんが駄菓子を楽しんでくれることも願っています! それではどうか、よろしくお願いします!」


沙雪海都
 沙雪海都(さゆきかいと)です。
 個人的には冬至が待ち遠しいです。日が伸びてほしいんじゃ……。

●フラグメント詳細
 第1章:日常『懐かし駄菓子屋横丁』
 懐かしくてもそうでなくても駄菓子屋は楽しめると思います。
 というわけで駄菓子を楽しみつつ、妖怪の振りをしているグリメネーラを別の場所に誘導しましょう。
 グリメネーラも駄菓子屋横丁の何処かをふらついているはずです。幽世蝶を探してみてください。

 第2章:ボス戦『『グリムリーパー』グリメネーラ』
 グリメネーラもいつかは正体がバレていることに気付いてしまいます。
 そうなったら倒しましょう。子供達は駄菓子に夢中なので戦場へ迷い込んでくることはありません。思う存分どうぞ。
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第1章 日常 『懐かし駄菓子屋横丁』

POW   :    幼い頃の記憶を思い出す。

SPD   :    童心に帰って散策する。

WIZ   :    郷愁に浸って懐かしむ。

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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

キャロライン・メイ(サポート)
ダークセイヴァーの貧民街の生まれ。生きるため、悪事に手を染めてきた。ある日商人から一振りの剣を盗み出す。剣は呪われており、その邪悪な魔力によって、呪われし黒騎士へとその身を堕とす。その冷酷な様を人々はアイスドールと呼ぶ。

自身の半生に強いコンプレックスを持ち、心の中では常に自己を否定し続けている。死に場所を探しているかのような言動をとることがある。

ダーインスレイヴ~漆黒の魔剣による強力な一撃。
ライフドレイン~魔剣の血塗られた鉄鎖が無数の棘に変形し敵に突き刺さる。

「私は人形・・・ただ冷ややかな心で剣を振るうだけ。」

エロやグロに巻き込まれなければ、どんな展開でも大丈夫です。


レオナール・ルフトゥ(サポート)
 誰かの面倒を気づいたら見ているような、
 近所のお兄さん、もしくは保護者的ポジションです。
 荷物番から料理まで頼まれれば意外になんでもやります。
 料理に関しては頼まれなくても率先してやります。

 基本的に穏やかな性格をしていますが、甘いわけではありません。
 可愛い子には旅をさせよ精神。

 全体を見るようにし、必要な場所へ行きます。
 無駄な争いは厭いますが、納得できるものであれば容赦はしません

 他おまかせします。


大空・彼方(サポート)
《アドリブ、連携、苦戦描写、UC詠唱変更、その他何でも歓迎です》
「はじめまして。今回バックアップに回る舞姫です。未熟者ではありますがなんなりとご用命ください。」
UDC組織に所属する新人猟兵。戦闘経験は豊富。
一人称:私
口調:敬語で機械的
性格はクールでマイペース。そしてドがつく程の面倒くさがり。一見、常識人で冷静沈着に見えるが、どこか天然なところがある。獲物は日本刀。
前衛であれば未来視を用いて舞うように敵の攻撃を引き付けながら隙を伺う。
後衛では異界召喚により援護と回復役をこなす。
UCは指定した物をどれでも使用可能。基本的に情報を収集し、慎重に行動。命令や指示には忠実に従い他の猟兵をサポートします。



●侮り難し、幽世の駄菓子
 贅沢――貧民街生まれのキャロライン・メイ(アイスドール・f23360)が駄菓子に抱く印象は豪華な料理や煌びやかな衣装のそれと然して変わらない。キャロラインが生きてきた人生の中では決して必要というわけではなかったもの。駄菓子より生死に関わるものはいくつもある。
「駄菓子を見るのは初めてかい?」
 店先に並ぶ駄菓子を吸い込まれるように見つめていたキャロラインにレオナール・ルフトゥ(ドラゴニアンの竜騎士・f08923)が横から声を掛けた。並び立ち駄菓子を見下ろす姿は、頭一つ分ほど高い。
「……話に聞いたことは」
「そうなんだ。……斯く言う僕も、この世界の駄菓子事情には疎くてね。へぇ……思ったより種類があるんだね」
 レオナールは子供の視線に合わせて設けられた陳列棚まで屈みこんで、駄菓子の小袋を手に取り眺める。カツレツ風に仕上げた板状の駄菓子に、座布団のような四角い餅の駄菓子。大きな飴玉にはガムが入って、舐めて噛んでと二度美味しく、少量の水を加えれば色も味も変わる不思議な駄菓子もある。
 大人が見ていても飽きないのだから、子供達にとっては夢の国だ。
「UDCアースでは廃れてしまった風景が、ここにはあるというわけですか……」
 駄菓子に対する懐古の情がいまいちピンと来ない大空・彼方(眠れる神の巫女・f33087)は商店街を見渡しつつ、キャロラインをレオナールと挟むように反対側に立って駄菓子の山に目を向ける。商店とは食料品やちょっとした生活用品なども置いてあることがほとんどで、駄菓子を目玉商品とし、そればかりを並べる店はまず滅多に見なくなった。それがこの駄菓子屋商店街には右を見ても左を見てもずらりと並んで妖怪の子供達の遊び場になっているのだから、タイムスリップでもしたかのような気分だった。
「……どうぞ、よければお一つ」
 梅干しみたいに皺くちゃな顔の背の低い妖怪店主が、物珍しく駄菓子を見つめる三人に声を掛けた。店を開けているのは年寄りの道楽だ。損得など気にせず、誰にでも駄菓子を楽しんでもらいたいという店主の心遣いに、三人は丁寧に礼を述べて思い思いの一つを取る。
 キャロラインが恐る恐る小袋を開けると、中から良い揚がり具合に見える衣が出てきた。適度にソースのかかったカツレツ風駄菓子の角を少しだけ齧ってみる。思いの外歯ごたえがあり、衣の食感は再現度が高そうに思えた。
 レオナールが取った光沢のある袋は中にわたあめのようなものが入っていた。指先で千切って舌に乗せると雪のようにしゅわりと溶けていき、甘さが広がっていく。もう一つ摘むと今度は潜んでいた小粒のキャンディがパチンと舌の上で弾けて「わっ」と驚き混じりの声を上げる。
「駄菓子と思って油断してたよ……はは」
 身構えていればいい刺激。食べれば減るのが定めだが、レオナールは名残惜しさすら感じてしまう。
 彼方は木のへらを片手に、壺状の小容器の中身を掬い出す。滑らかながら固形の質感もある白色のそれは口に含むと酸味に変わった。絶妙な味わいはモチーフとする乳製品と言われるとその通りな気もするし、あくまでも駄菓子と思えばそれはそれで味わい深い。ただ、一つ難点を挙げるとするなら、容器の隅に残ったものを掬い切るのに少し苦労した。
「子供達が毎日通うというのも頷けますね……ごちそうさまでした」
 残った袋や容器などを店備え付けの屑物入れに納め、三人は駄菓子屋を後にする。そして次に向かうのも駄菓子屋なのだが――三人は駄菓子屋の「はしご旅」に洒落込もうとしているわけではない。
 妖怪の子供達が徐々に集まり始めていたが、その中に煌めく蝶が舞っていた。幽世蝶が頭上を旋回するその下には、大鎌を小脇に抱えながら品定めをする漆黒の少女がいる。
 少女は駄菓子を見ているようで見ていない。意識は常に妖怪の子供達にあり、大鎌は血を啜る瞬間を待っている。極限の快楽に酔いしれようと少女は今も妖怪の子供達の輪の中にいるが、幽世蝶が在る限り少女はオブリビオンでしかない。
「……迷って、いるのか?」
「え? ……えぇ、全部食べられたら良いのだけれど」
 駄菓子とて腹が膨れぬことはない。店に並ぶ全てを食べ尽くしていたら破裂してしまいそうな程に品は揃っている。とは言え何度も通えばいずれ全てを食すことができるはずだが、一期一会の出会いとわかっているからこそ少女は無意識に迷っていた。
「あれ、僕達がさっき見たのとは違う駄菓子がたくさんあるね。お店によって出してる物が違うんだ……だったら、向こうのお店にはもっと凄いものがあるのかも」
 程度の捉え方は人に依りけり。レオナールは差を際立たせようと、景色の違いを「たくさん」と表現した。それが真実かどうかは受け取り手である少女に委ねられたが、店ごとの違いまでには気が回っておらず、
「そうなの……楽しみね」
 と。体よくあしらおうとしたのが、三人にとって付け入る隙だった。
「なら、今から行ってみませんか? 私もこの商店街の凄い駄菓子には非常に興味がありますので」
「今、から……」
「数に限りがあるはずだ……今を逃す手は無い」
「そ……そう、ね……なら、一緒にいきましょうか……」
 この場を離れたくない理由を明かすわけにはいかない少女は、彼方とキャロラインの怒涛の誘いに屈して三人と行動を共にすることを選択した。
 振り返れば丁度頃合いであることが口惜しく、少女は気丈に振舞い会話にも応じていたが――三人がさりげなく仕掛けた包囲に捕まって、敢え無く駄菓子屋商店街から連れ出されるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『『グリムリーパー』グリメネーラ』

POW   :    ロスト・ディスティニー
【一時的に対象の運命・記録を改編する力 】を籠めた【デスサイズ】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【アカシックレコード】のみを攻撃する。
SPD   :    ソウル・イーター
【骸魂『夢魔』 】【骸魂『ヴァンパイア』】【骸魂『鴆』】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
WIZ   :    バーンアウト・カリスマ
レベル×1個の【才能に反応する赤の炎彩 】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。

イラスト:葛飾ぱち

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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠幻武・極です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●不運塗れのグリメネーラ
 理由をつけて戻らなくてはならないと、何度も思いはしたが共に歩く者達のガードがどういうわけか固く、脱兎の一手すら許されない。
 そして駄菓子の会話で盛り上がるでもなく、淡々と歩き続けて商店街を外れたところでふと――バレている、と思い至ったのである。
「あーもう、最悪ね!」
 大鎌を振り回せば、彼らは練達の戦士に早変わりして攻撃範囲から脱出する。多少の不信感は買っても無視していれば。しかし後の祭りだった。
姫神・咲夜(サポート)
 桜の精の死霊術士×悪魔召喚士、女性です。
 普段の口調は「丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、
 片思いの人には「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

清楚で女流階級風の口調で、お淑やかな性格です。
基本的に平和的な解決を望みますが
戦わざるを得ない時は果敢に戦いに向かう勇敢さを持っています。

 あとはおまかせです。よろしくおねがいします!


シャイニー・デュール(サポート)
『拙者は剣士でござります故!』
ウォーマシンの剣豪×クロムキャバリアです

真面目な性格ですが勘違いや空回りも多く、かつ自分がズレているという自覚もありません
正々堂々とした戦い方を好みますが、それに拘泥して戦況を悪化させたりはしません

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
公序良俗に反する行為は(そういう依頼でない限り)しません

サムライというものに憧れていますが、正しい知識はありません
銃を使うことを嫌っているわけではなく、必要に応じて刀と内蔵兵器を使い分けます
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


紬雁・紅葉(サポート)
『業邪…御鎮めします』
基本戦闘場面に参加

破魔、属性攻撃、衝撃波、薙ぎ払い等とUCを適宜組み合わせて攻撃

見切り、残像、オーラ防御、武器受け等とUCで防御や回避

窮地の仲間は積極的にかばい援護射撃

範囲攻撃と2回攻撃での雑魚払いが得意だが
ボスとの戦闘も遜色なく行えるし行う


羅刹紋を顕わに戦笑み
傷負っても笑みを崩さず
何処までも羅刹の血と"剣神"の導きに従い
災魔業邪を打ち倒す

敵の最期に
去り罷りませい!
の言葉を

 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


グレナディン・サンライズ(サポート)
『ここはこの年寄りに任せてもらおうかね?』
『こう見えても、まだまだ衰えちゃいないよ』
年齢3桁の婆。
スペースシップワールド出身の元宇宙海賊。
主な武装はフォースセイバーとブラスター。
戦闘スタイルは基本的には前衛遊撃。敵を翻弄するような戦いを好む。
グルメではない酒好き。
年齢なりの経験を積んでいるので、冷静さと余裕をなくすことはない。
口調(あたし、あんた、だね、だよ、~かい?)


穂村・耶子(サポート)
クールビューティを装っていますが、実際は甘党で大食いで、おまけに精神年齢も低いです。
予期せぬ事態に陥ると、慌てて素の部分が丸出しになり、盛大にキャラ崩壊を引き起こします。

戦闘時は主に剣術を使用。
手数の多さで数の不利を覆したり、後の先を取るためにフェイントを利用したりして戦います(小学生時代に見た時代劇番組の影響大)。

ボス相手には主に『時空超越斬』か『燕反転返し』を使用。
遠間から瞬間移動で一気に間合いを詰めての斬撃か、あるいは後の先を取る形で居合抜きによるカウンターを仕掛けます。

その他、ネタにも積極的に絡ませて構いません。
公序良俗に反する行為、他の猟兵の邪魔になる行為は絶対にしません。


バジル・サラザール(サポート)
『毒を盛って毒で制す、なんてね』
『大丈夫!?』
『あまり無理はしないでね』

年齢 32歳 女 7月25日生まれ
外見 167.6cm 青い瞳 緑髪 普通の肌
特徴 手足が長い 長髪 面倒見がいい 爬虫類が好き 胸が小さい
口調 女性的 私、相手の名前+ちゃん、ね、よ、なの、かしら?

下半身が蛇とのキマイラな闇医者×UDCエージェント
いわゆるラミア
バジリスク型UDCを宿しているらしい
表の顔は薬剤師、本人曰く薬剤師が本業
その割には大抵変な薬を作っている
毒の扱いに長け、毒を扱う戦闘を得意とする
医術の心得で簡単な治療も可能
マッドサイエンティストだが、怪我した人をほおっておけない一面も

アドリブ、連携歓迎



●在りし日には輪の中の一人だった
 駄菓子屋商店街を慌ただしく駆け抜ける者達があった。バタバタと忙しい足音に気付いた駄菓子屋の妖怪店主がのんびり顔を出していたが、脇目も振らずに過ぎ去っていく者達を見送るだけで、そのうち妖怪の子供達がやってきて、またのんびりとした時の中に浸かっていく。
「先の方々はうまくやったようでありますか?」
「えぇ、きっとそうでしょう。子供達は、いつもと変わらない今日を過ごす……それでいいのです」
 集団の先頭に立っていたシャイニー・デュール(シャイニングサムライ・f00386)と姫神・咲夜(静桜・f24808)が気に掛ける子供達は無邪気に笑って駄菓子を頬張る。子供達の自然な姿、あるべき日常が守られていることにまずは安堵。
「…………」
「……? 何か気になるものでもあるのかしら?」
「う、うぅん、別に……」
 子供達が集う駄菓子屋を通り過ぎてから、穂村・耶子(甘党残念剣士・f35497)は少し落ち着かず左方へちらちらと視線を泳がせている。傍を進んでいたバジル・サラザール(猛毒系女史・f01544)が気になって声を掛けたが、耶子は曖昧にはぐらかして前を向いた。
 子供達に阻まれて、途中では見えなかった駄菓子が今はよく見える。どんなものがあるのか気になる――気になるが、依頼の最中であるし共に行く仲間もあり、耶子は俯いて欲望をどうにか噛み殺そうとしていた。
「……見えてきたよ。さぁて、駄菓子より年季の入ったあたしの剣を、見せてやろうじゃないか」
 駄菓子屋商店街に別れを告げてグレナディン・サンライズ(永遠の挑戦者・f00626)は赤き波動の剣を取る。内より湧き上がってくる赤光が日没を見るかのように闇に沈んでいくと、グレナディンという存在までもが闇に消えて。
「まだ年端も行かぬ少女なれど……業邪に老いも若きも無し。奇しき名たる魂を振りて畏みお越し起こし申す……来たれ!」
 黒雷雲に身を包んだ紬雁・紅葉(剣樹の貴女・f03588)が最後方から宙へ飛翔して戦の幕開けだ。銘々得物を手にし、骸魂に囚われたグリメネーラに突っ込んでいく紅葉を追った。

「何よ、あんた達――!」
 一度は散らしたと思った猟兵達が数を増して襲来したのだ。グリメネーラが面食らうのも無理はない。
 その先陣は暗黒抱く流星となって飛び込んできた紅葉。大地を割るかという回転斬撃には雷と破魔が宿る。グリメネーラは大鎌を振り出して迎え撃つが、ギィンと耳障りな金属音を立ててかち合った薙刀からは紅葉が持つ全推進力を塊にしたような衝撃波が放たれており、グリメネーラの小柄な体を軽々と弾き飛ばした。
「きゃあ!!」
 大鎌を持つ両手には灼ける痺れが走り、地を失った体は背から落ちて後方へでんぐり返る。大鎌の石突で地面を削りながらどうにかブレーキをかけたが、大挙する猟兵達はグリメネーラに間を与えない。
『黒き桜よ、周囲を滅ぼしなさい』
 咲夜が手にした白桜の魔杖は蝕に入って黒桜の枝へと変わり、刹那、咲夜は桜の花散らすが如き疾風となった。装甲は影を見るように薄くはなったが、反面、向上させた移動速度がそれを補って余りある。
「何もかも消して……やるわ!」
 向かってくる咲夜にグリメネーラが宿した力は過去への干渉、改竄力。大鎌の一撃が命中すれば、経験値とも言うべき人生の全過程が抹消されて赤子同然となる――命中すれば、の話だ。
 着物の紋も掠れて閃光のように飛び込んできた咲夜が振りかざす枝は生命を貫く暗黒を纏う。対し大鎌は生命の一切を無視して過去を斬り裂く刃。二つは決して相容れぬ。相容れぬが故に咲夜は大鎌が見えた瞬間に、限界の一線を踏み越えていた。
 長くは持たない。ただ一度だけでいい――大鎌が我が身に到達するより早く、速く。
 眼前に振り下ろされる大鎌から逃げるように進路を僅かずらしながら、咲夜は突く。黒衣の脇を突き抜けるのは難易度があったが、少々甘くとも強引に突き通した枝の先が肉を抉り取っていた。
「ぎっ――!?」
 神経に針を刺されて裂かれたかのような鋭い激痛が脳へ一瞬にして到達したかと思えば、咲夜の速度の前に空を切ったかと思われた刃が突然の抵抗を受けて、今度は神経を引き抜かれたかのような脱力感を味わう。姿形の見えぬ闇。それが黒影剣を成したグレナディンだった。
「あたしにゃ全てが勲章さ。消せるものなら消してみな!」
 傷の全て、皺の全てにグレナディンの百余年が刻み込まれている。何一つ恥じることはない。それは今なお現役で一線に立つグレナディンの誇りであった。
 グリメネーラは斬り返すが、何を相手取っているかも分からず遮二無二大鎌を振り回しているだけ。グレナディンは大鎌の外を回ってグリメネーラの背後に回ると、左の肩口から斜に薙いで灰の髪ごと斬り裂いた。
「か――はっ……」
「お膳立てはしといたよ。あとは若いモンに任せるさ」
「若い……なんて、言われるのも久しぶりね」
 生きた年月で言えばグレナディンに次いで長いバジルも、グレナディンに言わせれば耶子やシャイニーと大差なく。ちょっと気を良くしながらバジルはぷつりと指先を噛み切って血をウィザードロッドに流し込む。
 変形した杖はギザギザと鋭利な面を生じさせる。付与された猛毒はやはり生命を喰らう牙。瞼が重くなり始めていたグリメネーラへの追い討ちには丁度良い。
(失敗しないようにしなくちゃ……!)
 耶子は元々、銀の雨降る世界の能力者であった。それが放浪を経て何かの拍子に猟兵となり、今は地球を鏡に映して裏返したかのような世界にいる。扱いに慣れぬ力に不安は払拭できていないが、冷静沈着、麗しき乙女で在りたい耶子は短く息を吐いてサムライブレイドの鯉口を切った。
 耶子と対を成すかのようにシャイニーもまた刀を取る。耶子が柔なればシャイニーは剛の剣士と言えるであろう。ウォーマシン故に頭一つ抜けでた長身はともすれば戦艦さえも斬り伏せる。一刀、一閃の重みは他の追随を許さない。
「運命す、ら……断つ、のよ……デス――サイズっ!!」
 グリメネーラは己の大鎌にありったけの力を籠めた。たとえ百度斬り捨てられる運命にあっても、それすら捻じ曲げる力があるのだと。示すべくグリメネーラは迫り来る三人を薙ぎ払いにかかっていた。
 冥府の鎌のように実体の無き刃。如何に躱すかが鍵となる。指を弾くだけの間さえあればいいと――間合いに入った一瞬に。
「秘剣・燕反転返し!」
 燕の鋭く返す様に見立てた居合抜きと斬り返しの連斬を繰り出しながら耶子は左へ跳んでいた。左奥より来たる大鎌を逃れながら、グリメネーラの一撃を支える左手首を切っ先から三寸ほどで斬り飛ばす。
 ずる、と切り口より滑ってバランスを失う大鎌にバジルは敢えて飛び込んでいった。懐はグリメネーラの得物が大鎌であるが故の死角。猛毒の凶器で黒衣を引き裂けば、破けた肉が立ちどころにどす黒く変色する。
「ぁ、あ……!!」
 喉元を押し潰されているかのような呼吸の異変。グリメネーラの残された右腕はバジルの体にぶつかって振りを阻まれた拍子に大鎌を落とし、もがこうと喉を掻き毟る。しかしそこには何もなく、ただただ呼吸だけが圧迫され続けて――。
「もう、苦しまずとも――」
 際立つ体格差から繰り出されたシャイニーの薙ぎ下ろしはグリメネーラの腕を断ち、胸を断ち、背へと抜けてその体を輪切りにした。刃に引き摺り出された骸魂は姿を現すと同時に真っ二つに割れ、煙となって消滅するとグリメネーラもまたオブリビオンの皮を剥がれて元の妖怪に戻っていく。

 姿を変えても年は変わらなかった子供の妖怪。猟兵達に見守られながら悪夢より醒めれば、また友達と一緒に駄菓子を楽しめることだろう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年12月17日


挿絵イラスト