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炎を宿すペンダント

#グリードオーシャン #戦後 #メガリス

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#グリードオーシャン
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#戦後
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#メガリス


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 どんな物にもコレクターと呼ばれる者がいる。それは、このグリードオーシャンに眠るメガリスであっても、だ。
「確かここにあるはずよ……」
 魔力を帯びた石が蛍のように煌めく洞窟。メガリスハンター『ウェンディ』がやって来たのは、そんな場所だった。アックス&ウィザードから落ちて来たこの島には、どうやら炎の魔力を閉じ込めたメガリスが眠っているという。
「……ああ、ああ、見つけたわ!これよ、この輝きよ!」
 彼女は炎を閉じ込めたような魔石を嵌めたペンダントを掴むと、そっと自分に着けた。
「ふふ、これでまた一つコレクションが増えたわ。早速、使ってみなくちゃ、ね」
 ウェンディはニヤリと笑うと、洞窟の奥へと更に進んでいった。


「何故……、何故、オブリビオンがあんな美しいものを……っ!」
 ヒース・アーベル(胡散臭い掃除屋・f35538)は集まった猟兵たちがいるにも関わらず、一人悔しがっていた。
「皆さん、今すぐグリードオーシャンにいるオブリビオンからメガリスを取り戻してください」
 いや、そんなことを言われても、そのメガリスが具体的にどんな物なのか分からない。猟兵の一人が、早く、早くと急かすヒースに、具体的な内容を尋ねた。
「そうですね、内容が分からなければ対処も難しいでしょうしね……分かりました。説明しましょう。
 今回取り戻して欲しいメガリスは、『炎蛍のペンダント』です。アックス&ウィザードから落ちた島にある、魔力を帯びた石が発掘される洞窟内で、唯一炎の魔力を宿した石をペンダントに加工した物です。そのペンダントを持つだけで、【ウィザード・ミサイル】を使用することができます。炎属性の魔法の矢を放つことができるユーベルコードですね。
 このメガリスは既に、オブリビオンであるメガリスハンター『ウェンディ』の手中に収まっています。ですので、彼女を倒してメガリスを奪還してください。因みに、ウェンディは今回のメガリスだけではなく、場合によっては、今までコレクションしてきたメガリスの複製品を使用することもあります。本物には劣りますが、威力はそこそこありますのでご注意を」
 なるほど。もし自分の弱点を突くようなメガリスの複製品を使われたなら、例え威力が劣っていたとしても、それなりのダメージは避けられないだろう。猟兵たちは改めて気を引き締め、現場へと向かおうとヒースに転送するよう頼む。「分かりました」と彼が了承すると、指を鳴らし、グリモアを召喚する。
「あ、言い忘れていましたが……」
 一体何だろうか。猟兵たちは、ヒースの言葉に耳を傾ける。
「『ペンダントトップだけ残っていれば良い』なんて、考えないでくださいよ? 確かに、あのメガリスの重要な部分はペンダントトップのみですが……引き千切って奪うとか、金具を壊して後で修理すれば良いとか、そういうのは駄目です。絶対駄目です。壊さず、完璧な、美しい状態を保ったまま奪還してください。良いですね?」
 ヒースはにっこりと笑む。だが、目は笑っていない。これは本気だ。猟兵たちは首を縦に振る。
「よろしい。それでは、オブリビオン退治とメガリスの奪還、よろしくお願いします」
 ヒースはもう一度指を鳴らすと、猟兵たちを現場の洞窟付近へと転送した。


萩野 千鳥
 はじめまして、こんにちは、こんばんは。萩野千鳥です。
 早速ですが簡単に説明致します。

『メガリス』
 炎蛍のペンダント(ほむらぼたるのペンダント)
 炎の魔力を帯びた仄かに光る魔石を使って、ペンダントに加工した物です。持っているだけで以下のユーベルコードを使用できます。(以下引用)
「ウィザード・ミサイル」
 レベル×5本の【炎】属性の【魔法の矢】を放つ。

『第一章:冒険』
 洞窟内にいるオブリビオンを追ってください。多少入り組んでいますが、問題なく進めると思います。
 近くに村がありますので、情報はその村で収集できます。特に村のことを気にせず進んでも問題ありません。

『第二章:ボス戦』
 メガリスハンター『ウェンディ』との戦闘です。基本的に炎蛍のペンダントでの攻撃+ウェンディのUCでの攻撃の計二回攻撃があります。
 また、あるUCでメガリスの複製品を使用します。そのメガリスのUCは、UC一覧から【】内の変更は無しの状態で「攻撃>防御・バフ>>デバフ>>(越えられない壁)>>回復」くらいの気持ちで選びます。複製品なので、壊しても問題ありません。

『断章について』
 今回は、第二章の前に入れる予定です。
 その際のプレイング受付時間等は、タグ上でお知らせ致します。

『他』
 アドリブ、共闘不可の場合は、その旨をお伝えください。
(例:ア×、共×、等)
 こちらのシナリオは、〆切無しのまったり進行です。ただし、OP承認後から一ヶ月後よりサポート採用をし始めます。

 どうぞ最後まで、よろしくお願い致します!
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第1章 冒険 『蒼海の蛍』

POW   :    己の直感を信じて進め!

SPD   :    現地住民からの情報で向かう!

WIZ   :    地図を書き起こし目的地へ!

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友

第一『疾き者』唯一忍者
一人称:私 のほほん

オブリビオンの手の中にあるのもいけませんからねー。参りましょうかー。
付近の村で、軽く情報収集しましてー。

この世界、陰海月の故郷なんですよねー。里帰りかねてますー。
だから、迷宮大好きで得意な陰海月、さらに張りきって…。
(かわいい孫みたいな存在)
なので、陰海月を先頭にして進んでいきましょう。陰海月ならば、迷いませんし。
この方が、早く追い付きますからねー。


ぷかぷか浮かぶ陰海月、「わーい、洞窟だーっ!」と張りきっている。ぷきゅぷきゅ!
ふんふんふーんと、進んでる。



 このグリードオーシャンは、馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)の仲間である陰海月の故郷でもある。今回の依頼を受けたのは、この子の里帰りも兼ねていたからだ。とはいえ、手を抜くつもりはさらさらない。馬県・義透の内の疾き者が、洞窟の近くにある村で情報収集をしていた。
「なるほどー、魔力を帯びた石が蛍のように光るから『蒼蛍の洞窟』なんですねー」
「ああ、そうさ。奥に行けば行く程、魔力をより強く帯びているらしくてな。魔力にあてられて悪酔いする奴が殆どだ。常人じゃ、そう簡単には奥にはいけない」
「おや、そうなんですかー」
 猟兵は元々『生命体の埒外にあるもの』だ。しかも馬県・義透は、四人の人間だった者が一人として確立したものだ。そう簡単に、魔力にあてられて悪酔いすることなどはないだろう。迷宮攻略が得意な陰海月もいるし、そうそう迷うことはない。だが、自分がどの辺りにいるかの目安くらいは欲しい。馬県・義透は、村人にさり気なく尋ねる。
「悪酔いしてからでは遅いですしー、何か分かりやすい目安があれば良いんですけどねー」
「お前さん、あの洞窟に行くつもりなのかい?」
「ええ、ちょっと観光でー」
「そうなのか。なら、周りの石をよく観察すればいい。奥に行けば行くほど、少しずつではあるが光が強くなるからな」
「なるほどー。ありがとうございますー」
 魔力の量が増えるから、必然的に光が増すのだろう。馬県・義透は村人に礼を言うと、陰海月を連れて洞窟へと向かった。

 洞窟の入り口に立つと、陰海月がぷきゅぷきゅ! と楽しそうに空中をぷかぷかと浮かんでいた。どうやら、早く洞窟の中へ行きたいらしい。その様子が、まるで幼い子供のようで可愛らしい。馬県・義透は穏やかに「どうぞー」と陰海月を先に行かせると、その後について行くように洞窟に足を踏み入れる。
(確かに、蛍のようですねー)
 淡く発光しているお蔭で、洞窟内はそれなりに明るい。それどころか、奥へと進む度に光は増していく。普通の洞窟では有り得ない。途中でいくつか分かれ道があったが、陰海月は迷いなく進む。
「これなら、すぐにオブリビオンの元へ辿り着けそうですねー」
「ぷきゅー!」
 ぴょんぴょんと跳ねる陰海月に、馬県・義透は頬を緩ませる。まだ、奥へと通じているようだが、問題はなさそうだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

イスラ・ピノス
アドリブ、共闘OK!

やっぱり情報収集は基本!
村で聞き込みしてから準備して出発!
明かりとマッピングの用意は少なくとも欲しいしね。

洞窟に入ったら、分岐は分かるように記録して進んで行こう。
危ないところとか高低差のある場所はそーちゃんを呼んで、安全に移動できるように気を付けるよ。
水場とかはあっても僕は困らないし、多分大丈夫かな?
本番は奥だもんね。
無理はしないでいくよ。



 洞窟について村人たちに聞き込みをするのも兼ねて、村の道具屋にやってきたイスラ・ピノス(セイレーンの冒険商人・f26522)は、マッピングに必要な紙やペン、明かりになりそうなカンテラを購入しようとした。
「おや、どこか探検でもするのかい?」
「ええ。この村の近くに洞窟があるでしょう? そこに行こうかなって」
「そうだったのかい。それなら、カンテラは持っていかなくても大丈夫だ。あそこは、奥に行けば行くほど明るくなる洞窟だからね」
「明るくなる洞窟?」
 店主の言葉にイスラは首を傾げる。洞窟ならば、普通は奥へ進むにつれ暗くなるはずだ。魔力を帯びた石がある、ということは知っているが、明るくなるとはどういうことだろう。店主はイスラの言葉に「ああ」と頷くと、話し続けた。
「あそこの洞窟の石には魔力が宿っていてね。それが原因で、明かりが無くても仄かに明るいんだ。奥の石に込められた魔力が強い。だから、もっと明るくなるのさ」
「へぇー、そうなのね」
 つまり、明るい方へ向かえば奥へ向かったとされるオブリビオンに遭遇する、ということか。イスラはカンテラを元の場所に戻すと、マッピング用の道具だけを購入する。
「教えてくれてありがとう!」
「どういたしまして。お嬢さん、気を付けるんだぞ」
「うん!」
 イスラは店主に礼を言うと、早速村を出て洞窟の方へと向かった。

「本当に明るいのね……」
 洞窟の入り口から中を覗き見たイスラは、感嘆の声をあげる。そのまま洞窟に足を踏み入れる。今の所、道は特に険しくはない。先程の店主の口ぶりからすると、この洞窟に誰かが入っていくのは初めてではないのだろう。
(こっちがこうなっているから……)
 店主が言っていた通りに、明るい方の道を目指しながら進む。マッピングも欠かさない。入り組んでいるとはいえ、ある程度はどの道が繋がっているのかどうか等、推測ができた。
 奥に進めば進むほど、あまり人が来ないのだろう。道は少し険しくなっていく。とはいえ、セイレーンなので水場は勿論、ソーダジャイアントのそーちゃんを呼び出せば高低差も全く問題ない。
(本番は奥だもんね。無理はしないでいこう)
 できるだけ力はセーブしつつ、イスラは洞窟の奥へと進んでいった。

成功 🔵​🔵​🔴​

御堂・伽藍
アドリブ、即席連携歓迎

めがりす たからもの
物の屍に、転ずるに如かず

世界知識第六感見切り礼儀作法情報収集

あぶないところ まようところ
洞窟の中に注意する場所はありますか?

村の詳しい人に尋ねる


洞窟入り口でUC最大範囲展開
偵察索敵宝探し追跡

場合によって迷彩物を隠す暗視なども併用しつつ
洞窟の構造と目標を補足

しずかに すばやく
徒歩では埒が明かぬ故に

念動怪力空中浮遊滑空忍び足
音を立てずするすると空間を飛んでいく

ほのおの くびかざり
確か…女神への贈答品
こびとの たからもの
成程、盗人には過分…

かえして もらおう
その上にて御然らば



 御堂・伽藍(がらんどう・f33020)は村を訪ねると、洞窟について詳しい人物を探し始めた。確か、あのグリモア猟兵は「魔力を帯びた石が発掘される」と言っていた。ということは、坑夫がいるのではないだろうか。そう考えた伽藍は村を見回ってみるが、そのような風貌の人物はいない。
(ならば、昔はそのような人物がいた?)
 だとすれば、もうそれなりに年齢を重ねているだろう。そのような人にあたりをつけて、声をかける。
「あの、お尋ねしたいことがあるのですが」
「おや、可愛らしいお嬢ちゃん。この老いぼれに何かようかね?」
「この近くの洞窟に行きたいのですが、危ないところ、迷うところ、洞窟の中に注意する場所はありますか?」
「ほー、あの洞窟に行くのか。昔はあの洞窟でよく魔石を採掘したもんじゃ……」
 伽藍の思惑通り、どうやらこの老人は元・坑夫だった。これ以上の適任はいない。伽藍は老人の言葉に耳を傾けた。
「あそこはな、奥に行けば行くほど石に込められた魔力が強くなっていく。だから、魔力が強いか、常人でない力を持った者でなければ、奥までは行けない。最奥の方は、儂らもどうなってるかは分からん。だからな、お嬢ちゃん。少しでも気分が悪くなったら引き返すといい。そうじゃな……洞窟の途中までは儂らが昔採掘したから、道も険しくはないじゃろう。それに、若いもんが観光用に整備し直したらしいからなぁ。その辺りまでなら、迷うことなく進めると思うぞ」
「その先はやっぱり危ないんですか?」
「どうじゃろうなぁ……なんせ、儂らも採掘できないくらい強い魔力が漂っていたからのぅ……採掘してた方と変わらんなら、多少高低差はあるが、そこまで険しくはないと思うぞ。それに、あの洞窟は他の洞窟なんかとは違って、中も明るいからなぁ」
「そうですか。ありがとうございます」
「うむ。気を付けるんじゃぞー」
 礼を言うと、老人はにっこりと笑みを浮かべながら伽藍を見送った。

 伽藍はある程度情報を集めると、件の洞窟にやって来た。洞窟の入り口ですてぜに(アクティブ収集偵察モード)を召喚する。ウェンディや炎蛍のペンダントを対象に、偵察・追跡を開始する。その情報を元に、伽藍は洞窟を進んでいく。
 入ってしばらくは、あの老人が言うとおり険しい道はほとんどなかった。分かれ道もあったが、間違えた道に入っても、元の道に戻るか、行き止まりになっている程度だった。だが、途中から(程度の差が大きくはないにせよ)険しい道になる。これでは、埒が明かない。伽藍は浮遊し、音を立てずにするすると空間を飛んでいく。
(ほのおのくびかざり。確か……女神への贈答品。こびとのたからもの。成程、盗人には過分……)
 炎蛍のペンダント。どこかの世界の神話に出てくるような品なのだろうか。
(かえしてもらおう。その上にて、御然らば)

成功 🔵​🔵​🔴​

ロラン・ヒュッテンブレナー
○アドリブ絡みOK

メガリスの奪還、お手伝いなの
ちょっと、炎蛍って魔石が気になるの
まずは、探さないとだね?

子狼に変身して、
狼の鼻と耳(【聞き耳】)で【索敵】なの
匂いと音を元に、電脳空間で演算して暗闇でも見通せるの【暗視】
【追跡】は、得意なの

回りの【動物たちと話す】ことでも、【情報収集】なの
コウモリさん、ちょっと教えてほしいの
相手の生活とか、弱点とか分からないかな?

見付けたら、戦闘の準備だね
周囲の地形をしっかり【学習力】
魔術陣を、周辺にいくつか仕込んでおくの

これでよし、なの
あとは、他のみんなとタイミングを合わせるだけなの



(炎蛍の魔石かぁ……どんな魔石なんだろう? まずは探さないとだね)
 洞窟に足を踏み入れたロラン・ヒュッテンブレナー(人狼の電脳魔術士・f04258)は、子狼の姿に変身して中を探索し始めた。魔力を帯びた石――魔石のお蔭で仄かに明るいが、万が一のことがあってはいけない。狼特有の優れた嗅覚と聴覚を元に、自身の電脳空間で演算する。そうすることで、今ロランがいる周囲の状況がよりよく見通せるのだ。
 そうして進んでいくうちに、明らかに人の手が入っていない場所に辿り着く。周りの気配から察するに、常人ならば悪酔いを起こしてしまうほどの魔力が漂っている。洞窟内にいるコウモリは、魔力にも、魔石の明るさにも慣れているのか平然と飛んでいる。
(そうだ。折角だし、少しでもウェンディのことについて調べたいな)
 例えば、今、何をしているのか、とか。ロランはそう考えると、近くにいたコウモリに話しかけた。
「コウモリさん、コウモリさん。ちょっと教えてほしいの」
「子狼が俺たちに何のようかい?」
「この先に、なんか素敵なペンダントを着けた人、見なかった? 炎蛍のペンダント、って言うらしいんだけど」
「あー、あれか。なんか赤い奴が楽しげに持って行ってたなぁ」
「この先の方に行ったのは見たよ」
「そうなんだ! ぼく、その人からペンダントを返してもらわなきゃいけないんだけど……今、何してるのかとか、なんか弱点とか、知らないかな?」
「弱点? そんなもの、俺たちが知るわけねーだろ!」
「もー、子供にそんな言い方はないでしょ! 弱点は分からないけれど、あの人は今、他のきらきらしたものとかを取りだして眺めてたり、魔石に向かって炎の矢みたいなのを飛ばしていたわ」
「俺たち、危うく当たるところだったぜ」
「そっか……教えてくれてありがとう!」
「いいのよー」
 コウモリたちに礼を言うと、彼らはパタパタとまたどこかへ飛んでいった。それにしても、だ。彼らの話を聞く限りでは、ウェンディは所謂試し打ちのようなことをしていたり、他のコレクションを眺めていたりしているのだろう。あまりオブリビオンらしくない行動ではあるが、このまま放っておくことはできない。ロランはコウモリたちの言うとおり、もっと奥へと進んだ。

(! この先に誰かいる)
 洞窟の少し開けた場所に到着すると、数多くのコレクションをうっとりと眺めているウェンディの姿が見えた。彼女の隣には、少女型ロボットが鎮座している。ロランは周りの地形をある程度把握すると、彼女たちに気づかれないように自分が行ける範囲内に魔術陣をいくつか仕込んでおく。
(これでよし、なの。あとは、他のみんなとタイミングを合わせるだけなの)
 仕込み終わって顔を上げると、他の猟兵たちがそれぞれ別の道からこっそりと顔を覗かせる。どうやら、皆到着したらしい。こちらの準備は整った。その意図を知らせようと、ロランは彼らにこくんと一つ頷いた。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『メガリスハンター『ウェンディ』』

POW   :    メガリスコレクション・レプリカ
いま戦っている対象に有効な【自身の持つメガリスの複製品】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
SPD   :    インビジブルマント
自身と自身の装備、【自分が触れている】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。
WIZ   :    アーマード・フォーム『ティンカーベル』
【鎧パーツに変形したドロイドを装着した姿】に変身し、武器「【ワイヤーアンカーガン】」の威力増強と、【重力制御フィールド】によるレベル×5km/hの飛翔能力を得る。

イラスト:森乃ゴリラ

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はブレイブ・ブレイドです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 例えば、それは惑星が燃え尽きたときのような輝き。例えば、それは懸命に生きようとする生命の輝き。それらを閉じ込めた石で作られたペンダントが、美しくないわけがない。
「色々と集めてきたけれど、これはなかなかの逸品よね……そう思うでしょう? ティンク」
「えエ、その通リですワ」
「邪魔なコウモリは倒しそびれちゃったけど、これの使い方も十分分かったし……次は何を狙おうかしら」
 ウェンディと、その隣に鎮座する「ティンク」と呼ばれた少女型のロボットは、洞窟内で楽しげに話していた。炎蛍のペンダントを他の品と比べるために召喚したメガリスの複製品が、あちらこちらに散らばっている。それらを片づけ、次の獲物を探しに行こうとした二人の前に、最奥に辿り着いた猟兵たちが立ち塞がる。
「あら、何かしら。私の邪魔をする気?」
「邪魔者ハ、排除しちゃいまショウ!」
「そうね、ティンク。何もしないなら、そのまま帰してあげるけど……その気は無さそうね」
 当然だ、と言いたげに、猟兵たちがじりじりと距離を詰める。ウェンディがわざとらしく溜息を吐く。
「仕方ないわね。邪魔するなら、消えて頂戴!」
 そう言うと、彼女はペンダントを身に着けたまま、猟兵たちに向かって攻撃を仕掛けてきた。
馬県・義透
引き続き『疾き者』にて、なのですがー

陰海月『コンキスタドール許さない!(追いかけられたことがある)』なので、戦いたいと。
で、まあ…四悪霊である『私たち』が憑依した感じになるこのUC
つまり、相手からしてみれば、極彩色巨大海月がぷかぷかしている、と

防御は基本、四天霊障(極彩色化)による結界術で。ついでに洞窟も守りますね
敵設定しているのはウェンディ(とティンク)なので、光球はペンダントに影響なくしてます

敵は限界速度を出せないと思いますしねー
近づかれても、四属性(風、氷雪、炎、重力)の触手ぺちぺち攻撃しますからねー


陰海月、ヤル気満々である。ぷっきゅー!きゅきゅっ!
『ぼくの故郷を守るんだ!』



 最奥に辿り着き、他の猟兵たちも集まったのを確認した馬県・義透は、自身の扱う武器である棒手裏剣『漆黒風』を構えた。ウェンディたちを相手にするならば、このまま疾き者が戦う方が良いだろうと判断したからだ。だが、馬県・義透の隣で陰海月が彼に話しかける。
「ぷっきゅー! きゅきゅっ! (コンキスタドール許さない! ぼくの故郷を守るんだ!)」
「つまり、戦いたい、と」
「きゅ!」
 陰海月がきりっとした声色で返事をする。それならば、仕方がない。拒否なんてできない。
 馬県・義透は【四悪霊・『虹』】を発動し、陰海月に憑依する。すると、陰海月は極彩色に変わる。所謂、ゲーミング陰海月だ。流石に、ここまで派手な色彩だと簡単にウェンディたちに見つかってしまう。勿論、それは想定内だ。
「く、海月? 邪魔するなら、どんな奴でも容赦しないわ。ティンク!」
「了解」
 ウェンディがティンクを呼ぶと、ティンクは鎧パーツに変形し、ウェンディはそれを装着した。それと同時に、ずんっと負担にならない程度ではあるが、重圧のようなものがかかる。
(これは……重力か何かを操作したのでしょうかねぇ)
 このままにしておけば、、洞窟が崩壊する可能性も考えられる。馬県・義透の内に居る四人の力で、洞窟全体に結界を張る。これで、少なくとも戦闘中は問題ないはずだ。こちらも、遠慮なく攻撃ができる。馬県・義透はウェンディを敵と設定し、極彩色の光珠を放つ。
「その程度……っ!?」
 ウェンディは限界速度は出せずとも、飛翔し、その光珠を避けた。そのつもりだった。光珠は彼女を追尾し爆ぜる。
「っ!! こっちだって……!」
 攻撃を受けながらも反撃しようと体勢を整えると、ウェンディの胸元にあるペンダントが赤く淡く光だす。あれが例のペンダントなのだろう。何が来ても良いように、陰海月に結界を張る。
「行けー!」
 ウェンディがそう言うと、沢山の炎の矢が現れるのと同時に、陰海月に向かって飛ぶ。だが、それらは事前に張った結界で防がれた。
「ぷきゅっ!」
 炎の矢の後に、ウェンディが高速でこちらと距離を詰める。寸でのところで回避するが、彼女は持っていたワイヤーアンカーガンで更に攻撃を繰りだす。馬県・義透は即座にもう一度結界を張りそれを防ぐと、ウェンディに触手を伸ばし、ぺちぺちと叩くように攻撃をした。
「くっ……!」
 再びダメージを負ったウェンディは、一度後ろへ退く。
「まだよ、こっちにはまだ手はあるんだから」
 そう言うと、彼女はニヤリと笑った。

成功 🔵​🔵​🔴​

ロラン・ヒュッテンブレナー
○アドリブ絡みOK

さっきのコウモリさんたちに、悪さしたんだね
住処まで奪って…
ペンダントも住処も、取り返させてもらうね?

さっき十分調べたから【地形を利用】して隠れながら援護なの
相手の匂いと音で見なくても状況はある程度分かるの(【聞き耳・情報収集】)

天狼の魔剣【ルプス】をレイピア形態で作成、
念動剣の様に魔力で操ってメガリスのレプリカに【誘導弾】の様に射出して【武器落とし】
さっき仕込んだ魔術陣に囲まれた空間に誘導するの
きた、UCを【高速詠唱】で発動
動きとメガリスの利用を妨害するの

戦いが終わったらコウモリさんたちを呼び戻してあげようっと
ペンダントみたいに綺麗な魔石の場所も聞いて
譲ってもらって帰るの



(さっきのコウモリさんたちに悪さしたんだね。住処まで奪って……戦いが終わったら、コウモリさんたちを呼び戻してあげようっと。ペンダントみたいに綺麗な魔石の場所も聞いて、譲ってもらって帰るの)
 ウェンディの発言を聞いたロランは、ペンダントだけではなく、先程色々と教えてくれたコウモリたちの住処を取り戻そうと奮起した。
 合図を送り合い、他の猟兵たちがウェンディに攻撃を仕掛ける。ロランは既にこの洞窟の地形は把握している。激しい戦いの中、岩などに隠れながらウェンディの死角に回り込み、他の猟兵たちの攻撃を魔術で援護する。
「……っ、そこに誰か居るわね!」
 移動しながら援護していたとはいえ、流石にウェンディに見つかってしまう。炎の矢がロランに向かって飛んでくるが、また別の場所へと移動し事なきを得た。だが、彼女は他の猟兵用に召喚したメガリスの複製品(見た目は鏡のようだ)を、すぐにロランの方へと向ける。ロランは咄嗟に自身の持つ天狼の魔剣『ルプス』をレイピア形態にすると、それを魔力で操り叩き落す。元々、ロランの為に出した品では無かったからか、その鏡は簡単に撃ち落とされ、パリンと割れる。
「ちょっと! レプリカだからって、ぞんざいに扱わないで!」
 ウェンディは憤る。だが、ロランはそんなことを気にしている余裕はない。わざと姿が見えるように、岩から岩へと移動する。
「ちょろちょろと……すぐに追いついてあげる」
 重力制御フィールドのお蔭か、最高速度は出せずとも高速でロランの行く先に回り込む。
「これで、もう逃げられないわよ?」
「逃げられないのはそっちだよ」
「は?」
 ウェンディが意味が分からない、と言いたげな表情をすると、すぐにウェンディを取り囲むように設置された五つの魔術陣が光り出す。ロランは、誰にも聞き取れない程に、高速で詠唱したのだ。魔術陣からは漆黒の雷が放たれ、ウェンディを電撃と重力による檻に閉じ込める。
「なっ、こんなもの……っ!」
 既に重力制御フィールドを展開しているが、それ以上の重力が働いているのだろう。ウェンディは動くことすら敵わなかった。
「ペンダントも住処も、取り返させてもらうね?」
 そう言うと、ロランは魔術を使い、身動きの取れないウェンディに一撃を与えた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ベルベナ・ラウンドディー
さる女性の宝物を強奪せよ、と声を頂きましてね
此方の悪役な振る舞いは容赦してください
貴女はコンキスタドール、私は猟兵。単純に考えましょう。

…見れば結構な装備をお持ちの様子ですね
ならそれを封じる戦術で臨みます

●衝撃波・ぶん回し・串刺し・体勢を崩す
ユーベルコード使用、突き技の雨で攻撃を行う
その際は手首を捻りながら打つことで衝撃波に回転を加える
つまり回転する衝撃波の串刺し、全方位トルネードなドリル攻撃。

別に直撃貰ってくれるとは思ってませんよ
ただ、巻き込んで体勢を崩すだけでいい
脅威は武器や道具なのですから、使う暇を与えなければいい
少しずつ追い詰めれば最後は他の猟兵が仕留めてくれるでしょう



「この……っ!」
 ウェンディは魔術で組み上げられた牢から脱出すると、近くにあった杖型のメガリスの複製品を手に取った。それからすぐに【インビジブルマント】を使用し、手に持ったメガリスの複製品ごと自身を透明化する。姿を消したウェンディに対して、ベルベナ・ラウンドディー(berbenah·∂・f07708)は特に動じることなく呟く。
「なるほど。結構な装備をお持ちですね」
 ウェンディの姿が見えない状態で、炎の矢が洞窟内で飛び交う。矢の軌道は単純だ。ベルベナは矢を避けながらその起点を見定めると、持っていた直刀を鞘から抜く。
「心中物です」
 ベルベナは、ウェンディが居るであろう場所に直刀の突きを何度もくらわせる。手首を捻りながら突くことで刃が纏う衝撃波に回転をかけ、まるでドリルのように広範囲を串刺しにする。他の猟兵に使っていたメガリスの複製品が、ベルベナの攻撃で無差別に破壊されていく。その様子を見ていたウェンディは、どうしても許せなかったのだろう。透明化を解除して姿を現す。
「なにしてくれんのよ! 複製品とはいえ、貴重な物を壊すなんて!」
「ああ、すみません。此方の悪役な振る舞いは容赦してください。貴女はコンキスタドール、私は猟兵。単純に考えましょう。今の私にとって何が最善策か、分かるでしょう?」
 今までの戦い方を見る限り、ウェンディ自身はそこまで脅威ではない。彼女の持つメガリスの複製品、それが脅威なのだ。
(それならば、使う暇を与えなければ良い)
 ベルベナは再び直刀を構え、次は正確にウェンディを狙う。直に当たらず、体勢を崩すだけで構わない。
 ウェンディが杖を掲げようとした直前に、もう一度突き技の雨をくらわせる。何かしようとしていたウェンディは、流石に防ぎきれないと判断したのか、それらを中止し、寸でのところで避ける。その影響で、ベルベナの思惑通り、体勢を崩す。
(こうして少しずつ追い詰めれば、最後は他の猟兵が仕留めてくれるでしょう)
 他の猟兵たちの攻撃準備も、整っているようだ。ベルベナは彼らが攻撃しやすいように、ウェンディを追い詰められるところまで追い詰めた。

成功 🔵​🔵​🔴​

レン・デイドリーム(サポート)
僕はレン。UDC組織の職員もやってる猟兵だよ
一緒にいるのはUDCのシュエ。可愛くて頼もしい僕の相棒だね。喋らないけどジェスチャーで色々伝えてくれるよ

基本的には猟兵としてきちんと事件解決を目指しているつもり
召喚した死霊と連携したり、シュエと一緒に戦うよ
相手の動きを止めつつ【呪詛・衝撃波】で追撃するのが基本かな

走ったり跳んだりとかは苦手だね
典型的な後衛魔術師タイプだよ

人形の身体だから痛覚は鈍いし出血もしない
その分痛みに強いから、多少の怪我は厭わないよ
【狂気耐性】で精神攻撃にも耐性をつけてるよ

基本的に「!」は使わないよ
あとあんまり怒ったり悲しんだりもしないかな

そんな感じで、よろしくおねがいします


ミカエラ・マリット(サポート)
好奇心旺盛な少女
世間知らずなところもあるのでどんな事も割とすぐに受け入れるけど、ツッコむ事も知っている
どんなことも力づくでどうにかできるという思考回路

基本的にギャグ漫画の様に人間離れした力持ち
自分より遙かに大きいものを持ち上げたり、ぶん投げたりして戦う

愛用はイラストにあるハンマー
近接戦は大体これでピコハンのように殴る
遠距離の時は自分より大きなアンカーを鎖掴んで振り回す
足元が不安定な場所や冷気に弱い敵にはあずきソード
いずれにしても鈍器

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用
多少の怪我は厭わず積極的に行動
他の猟兵は大体年上なので懐くし頼りにしてる

エロは禁止



 他の猟兵たちがウェンディを追い詰めてくれたおかげで、ミカエラ・マリット(撲殺少女・f23163)はウェンディに『にゃんこあくすはんまー』を振り下ろす。ウェンディはそれを辛うじて避ける。
「……っ! あっぶないわね!」
 ウェンディはペンダントの力で、炎の矢をミカエラに向けて放つ。だが、その矢は彼女に届くことはなかった。
「死の国から千里を走れ」
 レン・デイドリーム(白昼夢の影法師・f13030)がそう言って召喚した軍馬の霊とその騎手が、ミカエラに向かってきた炎の矢を弾いたのだ。ウェンディは舌打ちをすると、再びメガリスの複製品を召喚する。それは宙に浮いた小型の箱のような機械だった。ウェンディが手を挙げ「撃てー!!」と叫ぶと、その機械から一斉に細いレーザービームのようなものが発射された。二人はその攻撃を避け、レンはすかさず幽霊たちに指示を出す。
「あの機械を全部壊すんだ」
「そんなこと、させないわ!」
 ウェンディは、機械を壊そうとする幽霊を止めようと再び炎の矢を放とうとした。だがそれは、背後からの攻撃で中断せざるを得なかった。
「じゃましないで下さい」
 ミカエラのハンマーがウェンディを襲う。あらかじめティンクを鎧パーツとして使っていたので、ウェンディのダメージ量は思っていたほど出なかった。だが、ミカエラの攻撃に気を取られている内に、ウェンディが召喚したメガリスのレプリカはどんどん壊されていく。
「ああ、ああ……! もう、許さないわ……!!」
 ウェンディは攻撃の対象をミカエラからレンに変え、まだ残っていた箱型の機械の照準をレンに合わせる。
「撃てー!!」
「シュエ、防げる?」
 レンと共にいる半透明の触手は、オッケーというジェスチャーをしたかと思うと、レンに向かって撃たれたレーザービームを全て受け止めた。それと同時に、再びミカエラのハンマーが振われる。
「――っ!!」
 咄嗟に鎧パーツのある両腕でハンマーを受け止めたが、ピシリッとヒビが入る。このままでは、保たない。そう判断したウェンディは、二人から距離をとった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

七瀬・夏希
ペンダントは無傷で奪取する必要がある
加えて、あの敵には状況に応じたアイテムを召喚する力がある

こちらに対応する時間を与えることなく叩くのが得策ね

右手の《銃》、左手の《短剣》、そして《服》の機能を起動して姿と音を消す
《銃》を複数方向に撃ち、敵の意識を着弾点に惹きつけるとともに、《操空回路》で空間を跳躍して敵の背後に移動
敵が混乱している間に《銃》を撃ち込むとともに、空間の断裂を纏わせた《短剣》で切り裂く

これで倒せれば良し
倒せないにしても、空間を歪曲させてペンダントを奪うことを試みる
これさえ奪ってしまえば、後は仲間との集中攻撃で構わない

ヒース
手間を掛けた分、高く買い取ってもらうわよ



 ペンダントは無傷で奪取する必要がある。それに加えて、あの敵には状況に応じたアイテムを召喚する力がある。
(こちらに対応する時間を与えることなく叩くのが得策ね)
 七瀬・夏希(狩猟兵・f29827)は、他の猟兵たちが戦う姿を冷静に分析していた。例のペンダントを無傷で奪取するとなると、なかなか手間がかかる。
(ヒース……手間を掛けた分、高く買い取ってもらうわよ)
 多分、あの男なら喜んで買い取ってくれるだろう。ならば、さっさと終わらせてしまおう。
 夏希はあらかじめ【先制】を発動する。その後すぐに右手に持った銃、左手に持った短剣、そして自身が着ている服の透明化と無音化の機能を起動した。すると、すぐに夏希の姿は見えなくなる。それを利用して、わざと銃口をウェンディから外し、様々な位置から銃を撃った。
「な、何!? どこにいるのよ!!」
 混乱するウェンディに、夏希は返事などしない。ウェンディはペンダントを使い炎の矢を召喚するも、夏希のいる位置とは全く関係のない方向に撃ち出す。当然、その矢は誰にも当たらず、ただ洞窟内を傷つけるだけだ。その隙に夏希は操空回路を使用し、まるで転移するかのように跳躍してウェンディの背後に立つ。ウェンディは未だ気づいていないようだ。
「そのペンダントは返してもらうわ」
 そう言うと、すぐに発砲した。無音化していたので、ウェンディにはきっと何が起こったのか分からなかっただろう。
「――っ!!」
 銃弾を受け、倒れるウェンディ。そこに追い討ちをかけるように、短剣で空間ごと斬る。ウェンディは抵抗する間もなくバッサリと斬られ、動かなくなった。
 夏希は装備品の機能を停止させると、ウェンディの首にかかった炎蛍のペンダントを手に取った。
「これは、あなたには似合わないわ」
 ペンダントを丁寧に外すと、夏希はそれをグリモアベースへと持ち帰った。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2022年01月18日


挿絵イラスト