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もふもふ狸の道場破り

#サムライエンパイア

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●道場破りは妖怪狸
 サムライエンパイア、島国「エンパイア」。
 江戸で開かれている個人の剣術道場。
 竹刀を手に、たくさんの門下生が剣の稽古に励む。
「「「いちっ、にっ!」」」
 その道場の師範は、50歳くらいの男性だ。
 実戦経験も豊富な師範だが、戦いで受けた傷が原因で一線を退き、この道場を開いたらしい。
 今日も少年少女が汗を流す姿を彼はしっかりと見つめ、一人一人に剣の振り方、姿勢などを手ほどきしていく。
 そんな時だ。
「「「たのもー!」」」
 突然、外から現れたのは、多数のもふもふ狸達。
 彼らは、妖怪狸と言われるオブリビオン達である。
「なんだ、お前たちは……?」
「「「どーじょーやぶりだ!!」」」
 ババァァァァァン……!!
 一斉にポーズを決め、どや顔をして見せる狸達。
 どやあ……。
 道場の師範も門下生もぽかーんと口を開いてしまう。
「いいから、帰りなさい」
「ぐぬぬ、どーじょーやぶりと言ってるだろうおっ!!」
 すぐに我に戻った師範が狸達を追い払おうとすると、狸達は地団駄を踏みつつ。
「「「たいしょー! たいしょー!!」」」」
 すると、外から現れたのは、身長3mほどあろうかという大柄な狸。
 もふもふ感だけでなく、いかつい風格も漂わせた狸の親分は一目見るだけで只者でないことが一目で窺える。
「……ったく、お前達はいつもいつも……」
 そいつは一言ぼやいてから、道場を見回して。
「師範は貴様か」
 狸の大将は真剣を手にし、勝負を挑みこむ。
 師範も大将の力をすぐに見抜き、奥にある自らの刀を手に取る。
「お前達は下がっていなさい」
 少年少女達に奥へ下がるよう促すと、師範は大将との戦いへと臨む。
「「――いざ、参る」」

●妖怪狸達を追い返そう
 江戸で現在、道場破りが頻繁している。
 ただの道場破りなら良いが、それがオブリビオンとあれば黙っていられない。
「しかも、相手は狸の姿をした武芸者らしいわよ」
 金髪エルフのセレイン・オランケット(エルフの聖者・f00242)の調べたところによると……。
 現れる道場破りは、狸の兵団を連れた大柄な狸大将。
 妖狐一族との熾烈な覇権争いの末に敗れ、この世から姿を消した妖怪狸の棟梁達である。
「蘇った彼らは妖狐に復讐するべく、力を磨く為に道場破りを行っているようよ」
 道場破りは基本、子分達がどや顔で踏み込んだ上で大将に全てを託す。狸大将が悪態をつきつつその道場の主、師範などを倒す形だ。
「虎の威を借る狐みたいな子分ね……って言ったら、狸達は怒りそうね」

 さて、猟兵としてはまず、次に襲われる可能性のある道場を守ってあげたい。
 できるなら、まだ襲撃されていない道場に当たりを付け、狸達を迎え撃つ準備をしたい。道場関係者に話をして、道場内で相手を待ち構えるといいだろう。
 後手に回り、こちらが後で道場に駆け付けた場合は、真っ向勝負を仕掛けたり、アイテムやユーベルコードをうまく駆使して相手を追い払ってしまいたい。
「町中での戦いになるだろうから、まずはこの場は道場を守り、追い払うことを優先したいわね」
 この場の道場破りを諦めた狸達は、自分達の巣に逃げ帰るはずだ。
 そこでなら、住民達にも被害が及ばない為、全力でユーベルコードを使うことができる。
「ともあれ、オブリビオンに襲われる道場の人達を助けてあげないと」
 ――可愛らしい相手だけれど、油断は禁物よ。
 セレインは最後に、猟兵達へとそう注意を促すのだった。


なちゅい
 猟兵の皆様こんにちは。なちゅいです。

 今回は、とてももふもふな道場破りによる事件です。
 もっとも、狸大将だけはかなりいかつい姿をしていますが……。

 こちらのシナリオでは、
 第1章は、道場破りに来た狸達を追い払うまで。
 第2章は、巣に戻った狸達を追い、子分である狸兵団を倒すまで。
 第3章は、親分である狸大将の討伐までを手掛けます。

 まずは、道場を目指す、もしくは道場に乗り込んだ狸達を追い払ってください。
 【WIZ】を選んで成功以上であれば、事前準備が可能です。

 それ以外は基本的に相手の後手に回り、後で道場に到着する形です。
 到着のタイミングはまだ、道場の師範と狸大将は交戦を始めていません。戦い始めるタイミングで止める入るなどするとよいでしょう。

 以上です。それでは、行ってらっしゃいませ。
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第1章 冒険 『招かれざる道場破り』

POW   :    道場破りと真っ向勝負

SPD   :    アイテムやユーベルコードを上手く活用して撃退

WIZ   :    次に襲われる道場を予測して迎え撃つ準備をする

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

チャド・アランデル
【心情】
なんだか可愛い狸さん達だねー。
でも、道場の人達の為にも懲らしめてあげないとねー!

【行動】【SPD】
【レプリカクラフト】を使い「虎の威を借る狐みたいな子分」の一文を入れた看板を作成し1つの道場に誘導します
道場では事前に話を通し【レプリカクラフト】で罠を仕掛けます
看板の設置場所は技能、野生の勘、罠使い、情報収集、言いくるめを活用し狸が気付きやすい場所、誘導されやすい文章を意識します
道場内の罠も技能を活用し、野生の勘、罠使い、で狸がかかりやすい場所に設置。時間稼ぎも活用し、味方が来るまで道場に被害が出ないよう意識します

【その他】
「引っかかったねー。悪い子にはお仕置きだぞー!」
アドリブ等歓迎


ショコラ・リング
【WIZ】で判定
まずは今まで襲われた個人道場を地図上で順番をつけてピックアップし法則性を探しますね
近い所から順に手を付けているのか、または警戒を恐れ飛び地の様に離れた場所を狙っているのか、それとも地図上で何かを描く様に狙っているのか
後は、師範の性別と大体の年齢、そして門下生の数でしょうか
そこから得られた情報から先回りし、事情を説明し道場で待ち構えます
生憎、ボクの武器は弓でございますが、オブリビオン相手ですし、気にする必要はないでしょうか
町と道場の安寧の為にも、退くのであればまずは見逃し、なお戦う意思があるのならば【神樹の矢】を使用し撃退しますね


紫洲川・珠璃
「虎の威を借る狐・・・まあ、私は虎の威を借りたことは、多分ないから関係ないわね」

SPD判定
先読みの手段は持っていないから私は後手回りね
狸たちが襲撃を始めてしまった現場がわかったら駆けつけるのだけど
その時に半分お芝居も込めてだけど、隠すことなく目一杯殺気を放ちながら近づくわ
駆けつけて一言
「狸の姿でそういうことをされると「狐狸」なんて言って一緒くたにされた時に迷惑被るのよ、いい加減にしてほしいわ!」
といって、此処で全力で仕掛ける素振りを見せて追い払おうとするわ

アドリブ、他者連携希望


四王天・燦
虎の威を借る狐とは失敬な。
SPDで虎の居も狩る狐の実力をお見せしよう

素直に町人に道場がある場所を聞いて当たっていく。
「たのもー。道場護りだ」
のっけから天下自在符を見せて事情を話すぜ。一部脚色して狸のことを借金踏み倒しだの痴漢常習犯だのボロカスに言うのは妖狐の性。
厄介な輩なのでと罠を作らせてもらおう。紐を引けばマキビシや盥、竹輪や鉄アレーが落ちてくるように

後手に回って遭遇した場合は
「狸は外、狐は内!」
と節分の余った豆をぶつけて苛める。
怯まないようならゴーグルを装着して「毒」と一言漏らしてから唐辛子パウダーを撒いて浴びせる。
(こんな手に引っかかってるようじゃ何度甦ってもアタシら妖狐の天下だな♪)



●事前1:次に襲われる道場は……?
 サムライエンパイア。
 江戸の街に現れる、もふもふした可愛らしい道場破り達。
 それらを迎え撃つべく、猟兵達は動き出す。
「まずは……」
 中性的な外見をした灰色の髪を持つキマイラの少年、ショコラ・リング(キマイラのアーチャー・f00670)は、これまで襲われた個人道場に地図上で順番にピックアップする。
 点在しているように見えてそれらには法則性があり、相手の思惑が透けて見えるもの。
 例えば、とある一点から近い順に手を付けていたり、警戒を恐れて飛び地のように狙っていたり、あるいは地図上で何かを描くように狙っていたり……。
 また、ショコラはそれぞれの道場の師範の性別、大体の年齢、門下生の数を確認する。
 それらの情報を総合し、道場に所属する者達に共通性が見られなかったことから、ショコラは断定した。
「次は……この道場ですね」
 地図上で指差した剣術道場。そここそが次なる妖怪狸どもの狙いだ。

●事前2:道場にて
 襲撃される道場がわかったことで、ショコラは仲間と共に道場を訪れることとなる。
 素直に周辺で聞き込みを行っていた四王天・燦(月夜の翼・f04448)も合流しており、彼女が道場の扉を開く。
「たのもー。道場護りだ」
 すると、剣術の稽古をしていた門下生、それに僅かに白髪を交じらせていた師範が手を止める。
 そこで、燦が取り出すは、天下自在符。
 徳川の紋所が刻まれたその符を見せれば、門下生はもちろんのこと、剣術師範とて平伏せざるを得ない。
「して、如何なる用で?」
 師範は一通り頭を下げたのち、門下生の手前もあってか尊大な態度を崩さずに猟兵と対する。
「実は、ここにとんでもない奴らが道場破りに来るんだ」
 灰色の髪を纏めた妖狐である燦はこの場にやってくる妖怪狸達について、一部脚色しつつ語る。
 なんでも、借金を踏み倒しただの、痴漢常習犯だの、彼女は狸達のことをボロカスに言う。これも妖狐の性だろうか。
「なるほどな、で、俺達にどうしろと?」
「ちょっと厄介な輩なのでな」
 そこで、燦は笑みを浮かべ、道場内に罠を作らせてもらうよう頼むのである。

●事前3:道場道中にて
 道場周辺の道。
 赤髪の自由人、チャド・アランデル(キマイラのシーフ・f12935)は先に仲間達が話を通してくれたこともあり、仕掛け罠の技術を生かして手早く看板を作る。
 狸達がやってくる方向は、ある程度分かっている。
 それもあって、チャドは自身の勘や罠使いのスキルを活かし、こう書かれた看板を立てていく。
『虎の威を借る狐みたいな子分』
 これなら、狸達が誘導されるのではと期待しつつ、彼は道場に戻ろうとするが……。
 その途中、こちらへとやってくる妖怪狸の一団の姿が見えた。
「なんだか可愛い狸さん達だねー」
 でも、道場の人達のことを考えれば、懲らしめねばならない。
 チャドは急いで、道場へと戻っていく。

 一方で、建てられた看板を見たもふもふ狸達。
「ぐぬぬ、きつねじゃない!」
「たいしょー、バカにされてますよー!」
 子分達がその看板の煽り文句に地団駄を踏むと、狸の大将もそれに顔を顰めて。
「狐が噛んでおるのか……?」
 ――ならば、避けては通れまい。
 大将は子分を引き連れ、猟兵達の思惑通りにその道場へと向かっていくのだった。

●道場破りvs道場護り
「「「たのもー!」」」
 道場へと我が物顔で入ってきたのは、狸の子分達。
 しかしながら、それを事前に知らされていた道場の門下生、師範は悠然と構える。
 そこで、チャドと燦が同時に紐を引くと……。
「の、のわーー!」
「なんだ、なんなのだ!?」
 狸達の真上からマキビシ、タライ、ちくわや鉄アレイが降ってくる。
 道場破り達が訪れるまでほとんど時間は無かったが、2人は大急ぎでそれらを設置していたのだ。
「ぎゃふん……」
「いたいーいたいー」
「ちくわ、おいしい」
「引っかかったねー。悪い子にはお仕置きだぞー!」
 チャドは相手に呼びかけ、時間稼ぎ。
 多少可愛らしい見た目だからとはいえ、相手はオブリビオン。
 ショコラも気にすることなく、相手へと呼びかける。
「町と道場の安寧の為、退くのであればこの場は見逃します。ですが……」
 その間に、ショコラが死と滅びを司る弓『時の破壊者(ロストメモリ)』に神樹の矢を番えて呼びかけた。
「なお、戦う意思があるなら、遠慮はしません」
 そのショコラの態度に、狸の子分達はまたも悔しそうにジタバタして。
「ぐぬぬ……」
「どーじょーやぶりに、これでは……」
 狸達は一斉に、後ろを振り返って。
「「「たいしょー! たいしょー!!」」」」
 すると、外から、大柄な狸の大将が姿を現す。
 大きな刀を手にしたその狸は、手にする盃の中身を飲み干してから猟兵達を見回す。
「狐がおるとは思ったが……」
 特に、妖狐の燦は憎々しげに睨みつけて。
「たいしょー、やっちゃってください!」
「「「ふれー、ふれー、たーいーしょー!!」」」
 大将の影に隠れる子分達。狸なれど、まさに虎の威を借る狐である。
「虎の威を借る狐……まあ、私は虎の威を借りたことは、多分ないから関係ないわね」
 そこに遅れて現れる、こちらも妖狐の紫洲川・珠璃(夜を追う者・f00262)だ。
 彼女は半分演技で、目いっぱい殺気を放って外から近づいてくる。
「虎の威を借る狐とは失敬な」
 同種である仲間の言葉に燦はツッコミを入れつつ。
「虎の居も狩る狐の実力をお見せしよう」
 すると、燦が取り出したるは、節分の時に余った豆。
「狸は外、狐は内!」
 彼女はそれらを狸達へと浴びせかけていく。
「いたいー」
「やめれー!」
 騒ぐ子分達を守る様に、狸大将は納刀したままの大太刀を振り払い、飛んできた豆を防いでしまう。
「「「たいしょー……」」」
 狸大将の気遣いに、目を潤ませる子分達。
「……毒」
 まるで動じぬ狸達へ燦がさらに一言漏らし、唐辛子パウダーを撒いて浴びせていく。
「ぎゃーーーー」
「しみるーー!!」
「ぐうう……」
 これには狸達もなすすべなく、飛んできた粉塵に痛みを覚える。
(「こんな手に引っかかってるようじゃ、何度甦ってもアタシら妖狐の天下だな♪」)
 燦が鼻を高くしたその時、狸大将がすらりと刃を抜いた。
「我が祈りを此処に この矢を以て 闇の歩みを阻ませたまえ」
 ほぼ同時にショコラが祈りを込め、素早く神樹の矢を射放つ。
 それを狸大将は切り払ってみせたが、矢は幻影の神樹の森を形成していく。
 さらに、いつのまにか狸達へと迫っていた珠璃が一言。
「狸の姿でそういうことをされると、『狐狸』なんて言って一緒くたにされた時に迷惑被るのよ。いい加減にしてほしいわ!」
 妖刀に手をかけ、珠璃は威圧する。
「ぬう、これは……」
 互いの気迫に道場師範も瞠目する中、狸大将はその刃を一閃してからすぐに収めた。
 その刃はイレギュラーズ達の皮一枚だけを斬り、血を出すことすらない。
「いいだろう。この場は引く」
 そして、唐辛子パウダーに苦しみ続ける子分達に声を掛け、狸大将は告げる。
「この街の外れにある洞穴の奥。そこで貴様らの来訪を待つ」
「「「まつーー」」」
 そう言い残し、狸大将は子分を引き連れ、道場から去って行ったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『狸兵団』

POW   :    狂乱野鉄砲
【仲間がやられた恐怖心】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【弓矢や火縄銃の集中砲火】で攻撃する。
SPD   :    狸兵団突撃
予め【突撃陣形を組む】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
WIZ   :    パンダ混じりの狸囃子
戦闘力のない【子狸応援団(何故かパンダがいる…)】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【戦場に響く賑やかな太鼓の音】によって武器や防具がパワーアップする。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●妖怪狸の威信を賭けた戦い
 剣術道場から妖怪狸の一団を追い払った猟兵達。
「すまない。助かった。恩に着る」
 師範や門下生から礼を告げられたメンバー達だったが、彼らはすぐに道場を出て街外れを目指す。
 木陰に覆われた洞穴。そこが狸大将の示した狸達のねぐらだ。
 準備を整えた猟兵達は早速、狸達を追ってその洞穴へと入っていく。

 その洞穴は思った以上に中は広い。
 数人が通れる幅の入り口から奥には、所々に篝火が置かれてある。
 奥はさほど深くはないようでかなり広い円形の空間となっており、やはり壁際には多数の篝火がいくつも焚かれてある。
「まだ、とうがらしがいたいー」
「あとで、からだあらおー」
 そして、中央では多数の狸の子分達が騒ぎ、武者鎧を纏い、武器を構えて戦闘準備を整えている。
「やるぞー」
「きつねなんかにまけるなー!」
 もふもふしていてとても可愛らしい狸達ではあるが、彼らは町の人に害なすオブリビオン達である。
「体を洗うのは、奴らを倒してからだ」
 次は、臆する子分達も狸大将は戦わせる気でいた。
 先程、彼らを守る素振りを見せてはいたが、何せこの戦いでの敗北は自分達の消滅を意味する。
 狐達との戦いの前に、自分達の力を示すいい機会だと狸大将は考えている。
 ここで負けるようならば、自分達はそれまで。自らの存亡のかかった戦いなのだ。
「さて、奴らはいつ来るかな……」
 盃に注がれた液体を飲みつつ、狸大将はじっと猟兵達の来訪を待つ。

 程なくして、洞穴内へと踏み入る猟兵達。
 彼らの前に、武装した狸の子分達が立ち塞がる。
「こんどはおいらたちがあいてだー」
「「「あいてだー」」」
 先ほど道場では狸大将の影に隠れていたが、いざ本気の戦いとなれば、彼らの陣形を組んで本気で相手に対する。
 後ろでは、狸大将は目を光らせているが、子分達の戦いには手を出すつもりはない模様。
「えんごはまかせろー」
 後方では、前線を支援する為にと弓や火縄銃を構える後衛陣。
「「「ふれー、ふれー!」」」
 そして、さらに後ろには召喚によって現れた子狸応援団。
 太鼓を叩いて仲間達を鼓舞する彼らの中には、なぜか白黒のパンダの姿が。
 こうしてみれば、先ほど道場に現れたのはほんの一握りの狸だったことがわかる。
 今度は総出で、猟兵を迎え撃つ子分狸達。
「「「とつげきーーー!!」」」
 子分狸達が上げる声が洞穴内に響く中、猟兵達はそれらの討伐へと当たっていく。
四王天・燦
「たのもー。真・道場破りだ」
仕返しで罠を組まれないよう手土産の饂飩と油揚げを買ってさっさと参上。
「油揚げに合うのは饂飩だろ。ないわー。蕎麦はないわー」

「殺し合いで良いんだな」
殺気で威嚇し符術『力場の生成』
突撃陣形にジャンプで飛び込んで撹乱。陣なんて機能させるか

殺陣の始まり。
(厄介なのは武力でも連携でもない。油断と情を誘う容姿だ)
属性攻撃で電撃も付与。
即死、せめて意識を断つのは温情

「狙えよ。お仲間に当たるぜ?」
射撃隊に対し、敵を盾にするだけでなく不安も煽る

うぶな狸囃子に「あ、入り口の方に狸耳と尻尾の美少女が!」と古典的なネタをかますぜ。
大将の反応にも少し期待

「さて大将。葬儀は稲荷式でいいかい?」


七詩野・兵衛
アドリブ等歓迎

少々遅れてしまったがここに子狸応援団がいると聞いて駆け付けたしだい。
我輩の目の紅いうちは、応援をこの様な事に使う事を許しはしないッ!

我輩の名は七詩野兵衛!アルダワ魔法学園応援団『轟嵐会』団長であるッ!
召喚した団員の熱血演舞と楽団員の情熱的な演奏による、
気合と情熱の応援をとくと魅せてやろう。
ゆくぞ子狸達!我輩の応援団との応援合戦と行こうではないか。
全力の応援の準備はできているか?

我輩は団員の「鼓舞」を受けながら戦闘用の団旗『霹靂一声』を呼ぶ。
レキ「気合い」を入れろ貴様の初陣華々しく飾るぞ。
主に団旗形態でも放つ、レキの咆哮の「衝撃波」で攻撃していく。

余裕があれば他の猟兵も応援しよう。


チャド・アランデル
【心情】
ここが狸さんの住処かー。
洞窟なら外から火攻めとかして酸欠とか狙っちゃだめかなー?
皆正攻法ならしょうがないねー。

【行動】
【ガチキマイラ】を使用
野生の勘逃げ足ダッシュ見切りフェイント敵を盾にする生命力吸収の技能を活用し回避を主体とした回復しながらの攻撃を行います
立ち位置を選べるなら遊撃の位置で鎧無視攻撃暗殺を活用した隙を見て一撃を叩き込む戦闘スタイルです
味方の邪魔にならないなら壁際の篝火を消し暗視の技能を活用します(狸なので夜目が効くようなら辞めます)
隙があれば投擲を活用しダガーで大将を狙います

【その他】
「狸ってなかなか美味しそうだよねー。イタダキマース!」(ガチキマイラ)
アドリブ歓迎


ショコラ・リング
オブリビオンなのはわかっているのですが、やっぱりなんともモフモフ可愛くて少し心が痛いですね……
しかし、それでも人々の安寧には変えられません!
あちらが陣を敷くのならば、こちらも即席ではありますが向かう仲間の方々と共に連携してみせるのです
ボクは後衛の射手として、前衛の方が満足に戦えるよう【其ノ弓ニ矢射ラズ】で2回攻撃や範囲攻撃も織り交ぜて、後衛陣の弓や火縄銃持ちで、攻撃態勢に入った者や入ろうとしている者を優先して狙っていきますね
そ、それにしてもなぜ応援団の中にパンダさんがいらっしゃるのでしょうか……?
可愛い……


紫洲川・珠璃
「思ったより数が多いわね。とはいえ、やるべきことは変わらないわ」

呼び出した黒狐に騎乗して果敢に突撃
リーチの長い槍は、まず穂先を切り落としてから兵を斬る二回攻撃で対応
フェイクを織り交ぜた機動で前衛を抜いて
できれば後衛まで切り込んで銃と弓の射手を倒したい

狸兵団突撃に対しては正面からぶつかると見せかけつつ
躱して側面、ないしは背後を突く

戦闘は虚鐵一振りで行い
一撃の重さより、手数を重視し、機動力を中心とした戦い方をする

アドリブ、他者連携希望

「大体なんでパンダが混ざってるのよ。狸じゃないでしょうに・・・」


織座・このみ
●心情
可愛らしい方々ですが、人の害になるなら退治しないとですねぇ


●行動
ユーベルコード:多重降臨・神軍顕現
を使いますよぅ

姉様と二人で鉾先鈴を手に
【祈り】を込めた神楽舞を奉げまして、
皆さまに神霊を降ろして強化させていただきますねぇ
「皆さま、まいりますよぅ」

舞の最中に攻撃されるようでしたら

【野生の感】や【第六感】で舞いながらも避けますよぅ
避けきれないようでしたら【オーラ防御】で防ぎますねぇ


※内心・思考の口調は、プレイング記述の話し言葉と違い、訛り気味
人前では狐面外さない
協力、アドリブ歓迎



●戦いの前に
 江戸にある剣術道場を後にした猟兵達は、街の外れにある洞穴を目指す。
 狸大将が指定したその場所は、木陰に覆われていた。
「ここが狸さんの住処かー」
 赤髪のキマイラ、チャド・アランデル(キマイラのシーフ・f12935)はその入り口の周囲を見回す。
 どうやら、他の入り口はないようだが……。
「洞窟なら外から火攻めとかして、酸欠とか狙っちゃだめかなー?」
 チャドは仲間達へとそんな提案をして見せるが、それを臨む者はいなかった。
 正攻法で行くなら仕方ないと、チャドも腹を括ったようだ。

 洞穴の内部へと入った猟兵一行。
 通路の両端に焚かれた篝火に照らされながら、メンバー達は奥を目指す。
 程なくして、通路から大きな円形状の空洞へと出る。
 行き止まりとなった広い空間、壁の周囲に篝火が焚かれる中央で、武装した子分の狸達が猟兵の来訪を待ち構えていた。
「たのもー。真・道場破りだ」
 先ほどの道場で自分達が罠を張ったこともあり、灰色の髪を小さく揺らす妖狐の四王天・燦(月夜の翼・f04448)は仕返しの罠も警戒し、手土産のうどんと油揚げを狸達へと差し出す。
「気を利かせて悪いが、うどんよりもそばの方が好みでな」
 奥から聞こえるドスの利いた低い声。狸を束ねる狸大将が奥に鎮座している。
「油揚げに合うのはうどんだろ。ないわー。蕎麦はないわー」
 燦は変わらぬ調子で首を振る。
 しかしながら、その手前にいる子分狸達は、先ほどと様子が違う。
「やるぞー」
「きつねなんかにまけるなー!」
 まだ、唐辛子のパウダーによる痛みを感じながらも、狸達は部屋の中央で武装する。
「思ったより数が多いわね。とはいえ、やるべきことは変わらないわ」
 こちらも妖狐、姫カットの銀髪、落ち着いた様子の紫洲川・珠璃(夜を追う者・f00262)がその狸の数を確認し、詠唱を始める。
「我、此処に喚び顕すは、狐軍の将……」
 彼女はこの場に、全長3mはある漆黒の狐を呼び出していた。
「こんどはおいらたちがあいてだー」
「「「あいてだー」」」
 猟兵達を迎え撃つべく陣形を整える子分達。先ほどは親分の陰に隠れていた彼らだったが、今度は本気で猟兵に対する気らしい。
「オブリビオンなのはわかっているのですが、やっぱりなんともモフモフ可愛くて少し心が痛いですね……」
 かく言う中性的な顔立ちのショコラ・リング(キマイラのアーチャー・f00670)もまだ幼く、可愛らしい姿をしている。
 彼は毅然と弓を携えて。
「しかし、それでも人々の安寧には変えられません!」
 ガチャリガチャリと鎧を鳴らして対する狸達も、武器を手に身構える。
 狸大将が動く様子はない。覚悟を決めた彼は、例え子分達が蹴散らされようとも、最後まで見届ける覚悟を抱いていたのだ。
「可愛らしい方々ですが、人の害になるなら退治しないとですねぇ」
 いつの間にか、狐面を被った和装の女性、織座・このみ(半身は焔となりて傍らに・f04890)が現れ、猟兵達の助力へと駆け付けていた。
 さらに、遅れて駆け付けた猟兵がもう1人。
「少々遅れてしまったが、ここに子狸応援団がいると聞いて駆け付けたしだい」
 赤髪をオールバックにした、学生服姿の人間の男性だ。
 彼の視線は、狸兵団の後方に位置する応援団へと向いていて。
「「「ふれー、ふれー!」」」
 太鼓を叩き、仲間達を鼓舞する子狸応援団。端に紛れている白黒のパンダが気になるところである。
「我輩の目の紅いうちは、応援をこの様な事に使う事を許しはしないッ!」
 そして、堂々と名乗りを上げる。
「我輩の名は七詩野・兵衛! アルダワ魔法学園応援団『轟嵐会』団長であるッ!」
 七詩野・兵衛(空を舞う熱血応援団長・f08445)の一言を聞き届け、狸大将が言い放つ。
「いけ、我が子分達よ」
「「「とつげきーーー!!」」」
 子分狸達は大声を上げ、猟兵達目掛けて特攻してくるのである。

●愛くるしい姿の狸兵団
 もふもふの可愛らしい見た目をした子分の妖怪狸達は、前後衛に分かれて陣を敷く。
 このみは自身の傍にいる地獄の炎へと姿を変えた姉、このかと2人で鉾先鈴を手に祈りを捧げる。
「皆さま、まいりますよぅ」
 そうして、このみは神楽舞を披露して見せ、この場のメンバー達へと神霊を卸して強化へと当たっていく。
「「「わーーーー」」」
 突撃してくる敵に対し、援護を受けた燦がそれまでと態度を一変させ、殺気を放つ。
「殺し合いで良いんだな」
 彼女が行使するのは、符術『力場の生成』。
「御狐・燦が命ず。符よ、我が意のままに空に留まり、天へと至る足掛かりと成せ!」
 突撃してくる敵に対し、幾度もジャンプして燦は陣形の中へと飛び込み、撹乱をはかる。
 陣なんて機能などさせない。
 彼女は刀身を帯電させた刀『神鳴』を手に、その場で殺陣を始める。
「いけー」
「きつねにまけるなー」
 刀や槍を手に、斬りかかってくる子分狸。
 相手も自分達の存亡がかかった戦いだと感じているのか、決死の覚悟で走ってくる。
(「厄介なのは武力でも連携でもない。油断と情を誘う容姿だ」)
 その見た目に惑わされぬよう、燦は狸達を蹴散らしていく。
 さらに、遊撃へと当たるチャドが野生の勘と逃げ足を働かせて、前線をかき乱す。フェイントを織り交ぜ、相手の攻撃を避けることも忘れない。
 黒狐に跨る珠璃もまた突撃していき、相手が持つリーチの長い槍の穂先を妖刀で切り払い、さらに持ち主を切り裂く。
 フェイクを織り交ぜつつ、彼女は後衛まで切り込み銃、弓の射手まで切りかかる。
「大体、なんでパンダが混ざってるのよ。狸じゃないでしょうに……」
 それについては、猟兵側の射手であるショコラも感じていたらしい。
「そ、それにしてもなぜ、応援団の中にパンダさんがいらっしゃるのでしょうか……?」
 可愛いと見とれかけてしまうが、彼もすぐ我を取り戻して。
 あちらが陣を敷くなら、こちらも即席ではあれども仲間と連携するのみ。
「ただ引いて 放つだけ。矢は必要ないのです」
 ショコラは連続して、相手後方の弓、火縄銃持ちでかつ攻撃態勢に入っている狸を優先して狙い撃っていく。
「「負けるな―」」
 どんどこどんどこ。
 洞穴に響く太鼓の音。
 子狸応援団に対抗すべく、兵衛はこの場に熱血応援団員と楽団員を呼び寄せた。
「ゆくぞ、子狸達! 我輩の応援団との応援合戦と行こうではないか」
 そして、兵衛は団員達へと呼びかける。
「全力の応援の準備はできているか?」
 準備は万全と団員達が熱血演舞を始め、楽団員達が情熱的な演奏を響かせていく。
 兵衛は団旗『霹靂一声』を手にする。それは、小型竜レキが姿を変えた旗だ。
「レキ、気合いを入れろ。貴様の初陣、華々しく飾るぞ」
 応じたレキが咆哮を上げ、向かい来る前衛部隊へと衝撃波を浴びせかけていった。
 続き、頭部をライオンとしたチャドが敵前衛目掛け、目を光らせる。
「狸ってなかなか美味しそうだよねー。イタダキマース!」
 がぶり。
 そうして、チャドは回避し損ねた傷を狸から生命力を奪い取り、なおも狸兵団を攻め立てていく。
 ふと、チャドは周囲の篝火を意識する。
 彼はその篝火を消すことも考え、立ち回っていたが、照明を気にする素振りの無いメンバーも多い。
 下手に消すと戦いを阻害することに繋がる上、狸は夜目が効く。
 それもあって、チャドはそのまま攻撃を繰り返すことにしていたようだ。

●本気で来るなら、それに応えるまで
 篝火に照らされる洞穴の奥。
 このみは鈴の音を鳴り響かせ、兵衛が応援に熱を入れ、仲間達を鼓舞する。
「いけー、まけるなー」
 負けじと狸達も太鼓を叩き続けるが、猟兵達の勢いは強く、その音も攻勢も押され気味だ。
 狸兵団の槍や刀を自らの勘で避けつつ、このみは鈴の音を鳴り響かせ続ける。
 とはいえ、さすがに敵の数も多く、その攻撃全てを避けることができず、彼女は時折オーラ防御で凌いでいたようだ。
「あ、入り口の方に狸耳と尻尾の美少女が!」
「「「え、びしょーじょ!?」」」
 そんな中、燦が大声で古典的なネタをかますと、ものの見事に狸兵団達が視線を逸らす。
 そこへ、ショコラが弓を引く所作をするだけで相手を矢で射抜いていき、珠璃もまた背後から奇襲し、影刃「虚鐵」を素早く振るって手数を活かして狸達を仕留めていく。
 隙を見せた狸へと素早く食らいついていたチャドは大将の隙を伺うが、相手はどっしりと構えて子分達の戦いぶりを見届けている。
 チャドもそちらへの攻撃には、慎重になっていたようだ。
「反応なしか、残念」
 そんな一言漏らした燦もまた、電撃を付与して狸達に斬りかかる。
 苦しまずに一撃で意識を絶つのは、せめてもの温情と言うべきか。
「狙えよ。お仲間に当たるぜ?」
 盾で特攻してくる前衛の狸達を倒す燦がそれらを盾にしつつ、後衛の狸の不安を煽る。
「う、うてー、うちつづけろー!」
「お、おー」
 弓や火縄銃を持つ手を振るわせながら、射撃を行う後衛の狸達。
 兵衛も応援の傍ら、団旗となったレキの咆哮によって、衝撃波を放ち続け、それらを無力化させていく。
 気づけば、子狸応援団は霧散し、前衛は壊滅。
 残りもショコラの矢が射抜いて弓、火縄銃持ちも次々に倒れる。
 最後の1体には、珠璃が素早く切りかかる。
「た、たいしょー……」
 ぱたりと倒れる子分。
 その散り様に、狸大将がぎりりと噛みしめた歯を鳴らす。
「さて大将。葬儀は稲荷式でいいかい?」
 すっかり静かになった洞穴の中、燦が狸大将に向けて言い放ったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『狸大将』

POW   :    怨魂菊一文字
【かつての己を岩戸へ封じた霊刀の居合抜き】が命中した対象を切断する。
SPD   :    焔の盃
レベル×1個の【盃から燃え上がる狸火】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
WIZ   :    八百八狸大行進
レベル×5体の、小型の戦闘用【狸兵団】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は神月・瑞姫です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●動き出す妖怪狸の親分
 周囲の篝火が照らす洞穴の開けた空洞内。
 全ての狸兵団を倒し、猟兵一行は洞穴奥で鎮座する狸大将へと近づいていく。
「子分達を全員退けたか……」
 盃の中の液体を飲み干し、ゆっくりと立ち上がるもふもふ狸の長。
 子分達の敗北に大きな動揺を見せる様子はない。
 その気になれば、狸大将は戦闘用の狸兵団を呼び出すことができるからだろうか。
 また、妖狐に敗北した際、一度、骸の海を体験している狸親分。
 ここで自分が負けたなら、子分達とはそちらで会うことはできるだろうと考えていたのかもしれない。
 しかし、狸親分はギリリと歯を鳴らし、悔しさを僅かに悔しさを露わにする。
「……妖狐どもを倒せずして、倒れることだけは許されぬ」
 殺気を放ち、大太刀へと手にかける狸大将。
 それは、道場で見せたもの以上。この場で負けた子分達の無念も込められているからであろう。
「来い、我が力、存分に見せてやろう……!」
 すらりと抜いた大太刀『菊一文字』。
 果たして、その切れ味はいかなるものか。
 並々ならぬ強さを感じながらも、猟兵達は目の前のオブリビオンを討伐すべく、さらなる戦いに臨むのである。
ショコラ・リング
今生きる人々の生活を過去である、オブリビオンである貴方達に壊させるわけにはまいりません
今まで貴方が迷惑を掛けてきた道場の方々の為にも、ここで討たせて頂きます!

【摩訶鉢特摩の矢】で相手の体力を奪いつつ、更に地面を冷やし滑りやすくすることで動きと剣筋を鈍らせてみるのです
動きを鈍らせたり前衛の方々が戦っている隙を突く形で、甲冑部分だろうと鎧無視攻撃にて貫いていくのですよ
第六感を併用し、相手の大技に合わせるように攻撃することで、少しでも味方や自分の被害を減らせるようにしてみますね


チャド・アランデル
【心情】
流石にボスは迫力あるねー。
オブリビオンでも子分はやっぱり大事だったのかなー。
違った出会いだったら楽しい人達だったのかもねー。

【行動】
両手に紅刃と白刃を持ち、【シーブズ・ギャンビット】を使用します。
技能野生の勘見切りダッシュフェイント逃げ足カウンター鎧無視攻撃2回攻撃暗殺を活用し回避主体で、隙を見て一撃を叩き込むスタイルです。
可能なら技能盗み攻撃を活用し刀や杯を奪います。
盾役がいるなら、遊撃の位置で増えた敵を優先して倒します。
ユーベルコード使用時、早着替えを活用し少しでも身軽になり加速します。

【その他】
「この距離は知ってるよ…!」
「刮目してねー。にゃんだかんだの吶喊ー!」
アドリブ歓迎


紫洲川・珠璃
「さて総大将のお出ましね。所詮は狸、と言いたいところだけど、そんな気楽な相手じゃなさそうね」

妖剣解放を使用して、虚鐵で真っ向から切りかかる
おそらく相手は腕力重視のタイプに見えるからこちらは速さと手数で勝負する
本体に攻撃すると見せかけつつ、隙を見計らって相手の武器を狙うか、
手を狙って攻撃して武器を落とさせようとする
うまく落とせれば蹴り飛ばして遠くに弾き飛ばす

狸火についてUC炎狐で迎撃するわ

アドリブ、他者連携希望

「あなたの菊一文字と、私の虚鐵、先に折れるのはどちらかしら」


四王天・燦
凄みに口笛一つ。
「所詮は狸と侮ったことは謝る。すまねーな」
右に神鳴、左にアークウィンドの二刀流で二回攻撃。
「四王天・燦。推して参る!」

雷と風の属性攻撃。電のマヒ攻撃、風の衝撃波。
右で攻めると見せて左、逆もまたフェイント。
技を出し惜しまず攻撃

居合いは狐への怨嗟の太刀筋が鍵。
見切って残像を斬らせたいが…多少は激痛耐性で耐える

狸火はダッシュ・逃げ足で避け回りフォックスファイア―狐火で応戦。
劫火で視界が遮られた刹那に神鳴を捨て最速シーブズ・ギャンビットで詰め、腹を捌く

「初めて戦いで滾った。怨嗟を超越されたらアタシが斬られてたぜ」
葬儀は狸式。武芸の狸地蔵堂を建て道場に触れ回る。
油揚げと蕎麦を供えてやるさ


織座・このみ
●心情
あとは、大将だけですねぇ

(妖狐妖狐って、よっぽど憎いんやね)


●行動
ユーベルコード:狐神招来
を使いますよう

姉様と二人で鉾先鈴を手に
【祈り】を込めた神楽舞を奉げまして、
今度は狐の神霊を招かせていただきますねぇ

「お願いいたしますよぅ」
狸兵団ごと、狐火で焼いていただきますねぇ

(……狐繋がりで、気惹けんやろか)
気を惹けるようなら囮にもなってもらいますよぉ


※内心・思考の口調は、プレイング記述の話し言葉と違い、訛り気味
人前では狐面外さない
協力、アドリブ歓迎


七詩野・兵衛
アドリブ絡み歓迎

やっと重い腰を上げたか
我輩の応援殺法にて骸の海へと帰るといい。

我輩は隙あらば前で団旗を振るい、
前衛が足りているのならば後方から
咆哮の「衝撃波」を飛ばして奴を狙うのだ。

応援殺法『悪性狼藉』は溜めが必要で
避けられやすいが威力は絶大でな。
無防備な姿はを晒さない為に、
ほかの皆の攻撃に気を取られている間などに
気合と情熱を込めるのだ。

止めに我輩の「怪力」で団旗『霹靂一声』を「投擲」である。
投げた勢いを「属性攻撃」で風の螺旋の渦となった
衝撃波で空を切り裂き加速させる。
さらに「全力魔法」の技能で威力を上げ
敵を「串刺し」にするのだ。
この一投は音速を越える……ッ!(多分)
これぞ応援殺法『霹靂一声』



●立ち上がる狸大将
 篝火に照らされた猟兵達の影が洞穴内部の床に影を落とす。
「あとは、大将だけですねぇ」
 狐面を被った和装の少女、織座・このみ(半身は焔となりて傍らに・f04890)が言い放つと、大柄な影が重い腰を上げてゆっくりと近づいてくる。
「流石にボスは迫力あるねー」
 その姿を見上げる赤髪のキマイラ、チャド・アランデル(キマイラのシーフ・f12935)は思ったままの感情を口にする。
 道場で対した際はもふもふな姿と、子分と触れ合う様子が和ませる雰囲気もあったものだったが。
 オブリビオンとて、子分はやはり大事だと感じるチャド。
 もし、違った出会いだったなら、楽しい相手だったのかもしれない。
 だが、現実は……。
 歯を食いしばり、ギリリと鳴らした狸大将は悔しさを露わにして。
「……妖狐どもを倒せずして、我が倒れることは許されぬ」
 殺気を放ち、大太刀『菊一文字』を手にかける狸大将。
 声を凄ませる相手に、灰色の髪の妖狐である四王天・燦(月夜の翼・f04448)が口笛を鳴らす。
「総大将のお出まし……所詮は狸と言いたいところだけど」
 順調に事が進んでいると感じていた銀髪の妖狐、紫洲川・珠璃(夜を追う者・f00262)だったが。
「そんな気楽な相手じゃなさそうね」
 ここにきて相手の放つプレッシャーを感じて、気を引き締め直す。
(「妖狐妖狐って、よっぽど憎いんやね」)
 このみも並々ならぬ相手の執心を感じながら、傍らにいる焔の少女と共に鉾先鈴を手にする。
「所詮は狸と侮ったことは謝る。すまねーな」
 燦もまた、右手に帯電した刃を持つ『神鳴』、左手に風属性の短剣『アークウィンド』を手に飛び込んでいく。
「四王天・燦。推して参る!」
「我輩の応援殺法にて、骸の海へと帰るといい」
 さら、学ランにオールバックという出で立ちの七詩野・兵衛(空を舞う熱血応援団長・f08445)が両手を握りしめ、相手へと言い放つ。
「今生きる人々の生活を過去である、オブリビオンである貴方達に壊させるわけにはまいりません」
 そして、今回のチームで一番小さく、幼いキマイラの少年、ショコラ・リング(キマイラのアーチャー・f00670)が相手へと告げて。
「今まで貴方が迷惑を掛けてきた道場の方々の為にも、ここで討たせて頂きます!」
 死と滅びを司る弓『時の破壊者(ロストメモリ)』を手に、ショコラは飛び出す仲間の援護の為に矢を射かけていくのだった。

●総力をもって
 刀に手をかけて身構える狸大将。
 相手は構えたまま動かず、こちらの出方を窺っている。
「姉様……!」
 このみがそこで、自身と似た装いの焔の少女、姉のこのかへと呼びかけ、洞穴の中に鈴の音を鳴り響かせる。
「演舞、奉納………狐神――招来!」
 祈りを込めたこのみ達が神楽舞を捧げると、この場に狐の神霊を招き寄せていた。
 他メンバー達は、狸の将を切り崩すべく攻め立てる。
「この距離は知ってるよ……!」
 チャドは2本で1対となる紅刃と白刃を両手で握り、早着替えによって服を脱ぐ。
 そうして少しだけ身軽になった彼はスピードアップして、相手へと攻め入る。
「刮目してねー。にゃんだかんだの吶喊ー!」
 自身の持ちうる技術をフルに使い、チャドは直感でフェイントを織り交ぜつつ連続して刃を浴びせかけていく。
 相手の殺気に危険と感じ、チャドはすぐその場から離脱した。
 燦もまた二刀流で、雷と風の刃で攻め入る。
 それだけではない。彼女の雷の刃は麻痺、風は衝撃波を伴って攻撃を行う。
 フェイントを織り交ぜて仕掛けていくが、相手も鞘に収まったままの菊一文字で受け止め、斬撃を受け流す。
(「居合いは狐への怨嗟の太刀筋が鍵。見切って残像を斬らせたいが……」
 燦がどう攻めるか思案する間に、狸大将がそこで菊一文字を一閃させる。
「ぬうっ……!」
 それは、かつて大将を岩戸へと封じた霊刀。その一閃が猟兵達の体を切り裂かんと襲い掛かる。
 攻撃直後の燦が避けられずにその横薙ぎに切り裂かれ、胸部と右腕から血を迸らせてしまう。
 同じく、妖刀の怨念を纏って素早く正面から攻め入っていた珠璃。
 一撃を受けた彼女もまた僅かに体を裂かれ、顔を顰める。
 だが、珠璃は動きを止めない。
(「やはり、相手は腕力重視のタイプ」)
 豪腕と強力な一撃をもって、狸大将は相手を切り伏せる戦法を得意としているのだろう。
 ならば、珠璃は自らの寿命を削り、速さと手数で対する。
「あなたの菊一文字と、私の虚鐵、先に折れるのはどちらかしら」
 珠璃は狸大将の手を狙い、衝撃波を発していく。
 武器を落とさせるのが狙いだったが、狸大将は敢えて盃で受け止めて見せた。
 前線で3人が狸大将を相手取り、接近戦を仕掛ける中、前線は足りていると判断した兵衛が後方から一喝する。
「喝! 問答無用!」
 衝撃波を飛ばし、前線メンバーに気を取られる狸大将へと浴びせかける。
「彩りを無に変える 冷酷なる息吹よ」
 さらに、ショコラが『時の破壊者』から氷結属性の矢を飛ばす。
 放たれた矢は100本余り。
 それら全てを狸大将も大太刀で切り払うことは叶わず、矢を受けることとなる。
 矢は着弾すると共に熱を奪って消え去っていく。同時に、傷口を凍らせてしまうのだ。
 切り払われた矢も無駄ではない。
 地面を凍らせ、滑りやすくすることで相手の態勢を崩し、剣筋を鈍らせる狙いがショコラにはある。
 だが、狸大将が使う攻撃手段はその大太刀だけではない。
「行け、狸兵団よ」
 その声に応じて、現れる無数の狸達。
「「「たいしょーのために!」」」
 狸兵団は穴倉の中へと再度展開し、猟兵達を攻め立ててくるのである。

●大将は兵団と共に
 狸大将のユーベルコードによって、蘇る狸兵団。
「「「とつげきーーー!!」」」
 先程と同様に狸兵団前後衛に分かれ、前衛が特攻してくる。
 凍った地面に足を取られた狸もいたのは、ショコラの狙い通りと言うべきか。
 しかし、突撃してくる狸兵団の数は多く、珠璃や燦が応戦するが、それでも、後方メンバーの方へと一部が押し寄せてくる。
 これに戸惑いを見せたのは、兵衛だ。
「無様な姿は晒せぬが……!」
 応援殺法『悪性狼藉』は溜めが必要で、避けられやすい難点はあるが威力は絶大な一撃。
 仲間達が狸大将を抑えていたこともあり、手にする団旗に気合と情熱を注入していたのだが、このままでは狸達に取りつかれて邪魔されてしまう。
 その時だ。
「お願いいたしますよぅ」
 このみとその姉の呼びかけによって現れた狐神が狸兵団ごと狐火で焼き払っていく。
「「わー……」」
 ユーベルコードで現れた狸達は、たったの一撃を受けただけで消え去ってしまう。
 再度、消えぬく子分達の姿に、狸大将は眉を顰めて。
「またも、狐か……!」
 狐神を散らそうと、そいつは菊一文字の刃を振るう。
(「うまく狐繋がりで気を引けたようやな」)
 このみは狐神にそのまま囮となってもらって。
「皆さん、今ですよぉ」
 狐神が狸大将を抑えている間に。このみは仲間達へと攻勢のきっかけとなるようにと告げて。
「ありがたい」
 兵衛はそのまま、団旗へと力を溜め続ける。
 とはいえ、まだ狸兵団も多数残っている。
 チャドは遊撃に当たり続け、増えた狸達を紅白の刃で切り裂き、霧散させる。
「これじゃ近寄れないなー」
 そんなチャドを狙い、狐神を消し飛ばした狸大将が盃から燃え上がる狸火を発していく。
「ゆけ……!」
 多数の炎が集まり、大きく燃え上がろうとしたところで、珠璃が炎の迎撃に当たる。
「我、此処に求むるは、火軍の尖兵。我が喚び声に応えて赤熱の森より姿現せ、焔纏いし我が眷属」
 珠璃の呼びかけによって地を走り、空を駆けるのは狐型の炎。
 それらは、狸大将の意思によって集まる炎を撃ち落とす。
「させません」
 同じタイミングでショコラは矢を射放ち、狸大将の鎧を貫き、その体から血を流す。
「甲冑だろうと、関係ありません」
 さらに、ショコラは盃を持つ左手も貫く。
 落としかけた盃に、チャドは目を付けて盗み取ろうとする。
「……っとー!」
 その時、狸大将の大太刀で斬りかかられ、彼はその切っ先に腕を裂かれてしまっていたようだ。
 ただ、大振りなその態勢は、兵衛にとって格好の的。
 ユーベルコードによって力を高めた団旗『霹靂一声』。
「この一投は音速を越える……ッ!」
 兵衛は怪力をもって、一直線に団旗を投擲する。
 瞬きする間に洞穴の空洞を駆け抜ける旗は風の螺旋の渦となり、狸兵団を衝撃波で飛ばし、狸大将の腹を串刺しにしてしまう。
「これぞ、応援殺法『霹靂一声』」
「我は……倒れぬ」
 しかし、狸大将は団旗を引き抜き、一度刃を収めた菊一文字で猟兵達に斬りかかろうとする。
 そこで、燦が右手の『神鳴』を投げ捨て、最速で狸大将の懐へと肉薄する。
 兵衛のつけた傷跡に彼女は『アークウィンド』の刃を突き刺し、そのまま真横に切り払った。
「おのれ、またしても、狐に……!」
 力を完全に失った狸大将は悔しさを滲ませ、狸兵団共々その姿を消していった。

 狸達の消滅を確認したメンバー達が一息つく中、燦は投げ捨てた『神鳴』を回収して。
「初めて戦いで滾った。怨嗟を超越されたらアタシが斬られてたぜ」
 葬儀は狸式で。彼女はしばしこの世界に留まり、武芸の狸地蔵堂を建てようと考える。
「備えるなら、油揚げとそばかな」
 そう呟き、燦は仲間と共に洞穴を後にしていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月22日


挿絵イラスト