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真夜中の大雪こんこん

#カクリヨファンタズム #戦後

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#カクリヨファンタズム
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#戦後


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 こんこん、こんこん。
 夜に雪が降り注ぐ。
 月だけが輝き、常闇の世界を照らすと、そこには雪うさぎの妖怪だけがぴょんぴょん跳ねて。
 辺りは一面、雪で満たされて、妖怪も建物も何もかもが埋まっていました。
「もっと、もっと、降らせたい……世界は全部、真っ白に……」
 雪うさぎの少女達の中心で、氷ともこもこに包まれた雪女の様な女性が、そう言い放つと、降りしきる雪は更に激しく、カクリヨファンタズムを埋め立てていった。


「冬」
 妖精ポーラリア・ベル(冬告精・f06947)が、今日も猟兵達をグリモアベースに呼ぶと、カクリヨファンタズムでカタストロフが起こったことを告げた。
「妖怪の世界カクリヨファンタズムで、雪女が骸魂に憑りつかれてオブリビオンになっちゃった。骸魂はカクリヨファンタズムから『昼』を奪ったの。日の当たらない世界で、溶けない雪で全てを飲み込もうと……ううん、もう飲み込んでしまったの。」

 グリモアベースの部屋の機械を操作すると、辺り一面が真っ白な雪で埋もれた、月夜の光景を映しだした。
 ひたすら振り続ける雪の中、辛うじて背の高い木々のてっぺんや、雪国仕様の尖った屋根のてっぺん、飛んで逃げようとした天狗や一反木綿などの妖怪……が雪に覆い固められ、真っ白地面にちょっと突き出た障害物となったものが見える。

「倒してきて。そしたら雪が簡単に溶けていくの。冬に動く生き物が増えるの。」
 淡々と妖精は告げる。
「本命の雪女は、他に配下として呼び込んだ雪うさぎ妖怪の骸魂にもっと雪を降らさせてる。本命の周りは近づけないくらい大量の降雪で護られてるけど、配下を倒したら弱まるから、まずはそっちから倒して欲しいの。」
 その雪兎さんは人型だけど……と、付け加えながら。

「寒いよ。ちゃんと準備しないと、溶けない雪夜の世界で樹氷の仲間入りだよ」
 ポーラリアはグリモアを展開しつつ、準備が出来た猟兵を送り出そうとする。
「じゃあ、行ってきて。あそこまで雪漬けになったカクリヨがそのままクリスマスを迎えるの、みんな嫌でしょうから、行ってきて。」


古塔
 古塔と申します。遠慮無しの純戦です。
 宜しくお願いします。

●状況
 カクリヨファンタズムが『昼』を奪われ常闇化。浮かぶ満月の灯りでかろうじて状況が見えますが、全てが雪で埋もれ、大雪が降っています。
 全編真っ白な雪の世界で戦います。
 探せば雪に埋もれた妖怪がざくざく見つかるかもしれません。
 とても寒いです。

●1章
 大雪の中、ゆきうさ女がぴょんぴょんして余計に雪を降らせてます。
 骸魂に憑りつかれた雪の妖怪なので、倒して正気に戻しましょう。

●2章
 『白魔の災害・雪女』と戦います。
 全てを雪に埋もれさせるの至上主義者で、望み通り全てを雪に埋もれさせました。
 雪に埋もれた妖怪達は仮死状態の様に眠っているだけなので、この骸魂を倒せば雪が溶け、あっという間に何事も無くカクリヨファンタズムは復活します。
 倒して過剰な大雪を止めさせましょう。
 骸魂に憑りつかれた雪女の類なので、遠慮無く。
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第1章 集団戦 『ゆきうさ女』

POW   :    幻視大雪弾(ディヴィジョナリィスノウエントリー)
自身の【散布した雪玉弾幕は、瞳】が輝く間、【分裂して大きくなり、最終的なサイズと弾幕】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
SPD   :    万化氷雪兎弾幕現象(カレイドラビッツクラスター)
自身の【散布した氷柱弾幕は、月】が輝く間、【ゆきうさ女に化けて協力し、弾幕に戻った時】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ   :    夢宴雪月夜(パラレルムーンフィースト)
【ゆきうさぴょんぴょんダンス】を披露した指定の全対象に【ゆきうさ女に化ける効果を与え、踊りたい】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。

イラスト:透人

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 月明かりに照らされて、降りしきる雪の中、幻の様な光景が見える。
 兎耳の帽子を付けた、雪の様なもこもこをあしらった着物を羽織る雪女の様な少女達が、ぴょんぴょんと跳ねて踊っている。
 彼女達は嬉しそうに、ひたすらと雪を呼び寄せ、降らせていた。

 転送された猟兵達の中で目が良い者は、彼女達の更に奥に、真っ白で何も見えない空間があるのを認知する。
 それはゆきうさ女の力によって護られてるようにも見えた。
 あそこに突入する為にも、悪いがこの兎少女達にはご退場して頂かなければならない。
セシル・ローズキャット(サポート)
『神様なんていないわ』
『あなたみたいな人、嫌いよ。だからここで終わらせるの』

 ヴァンパイアの父と修道女の母に大切に育てられた、ダンピールの少女です。
 母が同じ人間に迫害されてきたため神を信じず人間嫌いな性格ですが、猟兵としての仕事には真剣に臨みます。
 普段の口調はやや大人びた感じですが、親しみを覚えた仲間に対しては「ね、よ、なの、なの?」といった子供らしい口調で話します。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、依頼の成功を目指して積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはマスターさんにおまかせします!




「寒い……」
 金の長髪をした洋装の少女、セシル・ローズキャット(ダンピールの人形遣い・f09510)が、白い息を吐いて震えた。
「あれが今回の倒すべき敵?」
 雪の中でぴょんぴょんと跳ねる、兎耳の帽子をかぶった、雪女の少女達。
 可愛らしく跳ねて踊っている。

「だから何だというの。倒す、わ――」
 雪に足をとられながらも、セシルが武器を構え、幸せそうに雪を降らせるゆきうさ女に立ち向かっていく。
「ぴょん、ぴょん、ぴょん……」
 セシルは、はっとなった。
 立ち向かいに足を踏み入れた途端、手を頭にかざして兎耳のようにしてぴょんぴょん跳ねていた。
「こんな事をしている場合じゃないわ。今倒しに――」
 ぴょん、ぴょん、ぴょん。
 セシルはゆきうさ女と一緒に、可愛らしく雪の上を跳ねていた。
「これ、は」
 セシルはゆきうさ女の踊りを見て、いつの間にかその虜になっていた。
 気がつくと降りしきる雪の寒さがむしろ心地よく感じるようになり、頭に雪で出来た兎耳の帽子が。
 お尻には雪で出来た兎の尻尾。洋装の衣服にはもこもこした雪飾りが増え、白く染まりつつあった。
「洗脳コード?……だめ。ゆきうさ女になっちゃう」
 黒髪でなく金髪の、美しいゆきうさ少女が、月夜の下でゆきうさ女の仲間入りを果たした。
 このまま踊りに夢中になっていれば、その内骸魂に気を許し、最後には身も心もゆきうさ女となるだろう。

「仕方ありません。このまま利用しましょう」
 冷たい無機質な顔でぴょんぴょんとゆきうさダンスをするセシルは、身体を踊るままに委ねる。
「……♪…………♪…………」
 そして、踊りながら歌を歌う事にした。
 身体はダメでも口は自由が利いた為に。
 金髪の雪うさぎの少女の歌声に、踊っているゆきうさ女たちの兎耳が揺れる。

「……♪…………♪♪…………」
 ゆきうさ女は、次第にその歌に聞き惚れてしまい、踊りの動きを止めてしまう。
 セシルのシンフォニック・キュアの歌声が、ゆきうさ女の魂に響き、逆に虜にしてしまったのだ。
「……寒さが戻ってきたわ」
 少し震えながらも、その身が正気に戻った事を感じるセシル。
 ゆきうさ女の踊りが止めば、セシルはもうぴょんぴょんダンスをしなくて済むのだ。
「じゃ、折角だから、そこに整列して」
 セシルは歌うのを止め、ぼうっと立って静聴していたゆきうさ女を並ばせる。
 ゆきうさ女たちは楽しい事が大好き。ここから皆で合唱するのだとばかり思っていたが、目の前に現れたのは、やたらでかいハリセンを抱えたセシルのからくり人形だった。

 すぱぁん
 すぱぁん
 すぱぁん
 すぱぁん

 ゆきうさ女たちの頭にきついハリセンの一撃が入ると、彼女達はたちまち気絶して倒れ、骸魂が消え、元の雪妖怪へと戻っていった。
「やり易くて助かるわ」
 セシルは歌を歌いながら、次々とゆきうさ女をしばき倒していった。

成功 🔵​🔵​🔴​

四十物・寧々(サポート)
サポートプレイングです。

ひとつの肉体に複数の人格を有し、人格ごとに別々の特性を修得でき、人格を切り替える事で様々な状況に対応できます。(多重人格者の種族説明より抜粋)

そのため、口調は「現在の状況に対応できる人格」です。
シナリオ進行に必要な内容など、喋らせたいことを喋らせて下さい。

使用ユーベルコードの指定はありません。
「成功」の結果で書けそうなものを一つステータス画面からお選び下さい。フラグメント次第で不使用も可です。

多少の怪我は厭わず積極的に行動し、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。

あとはお任せ致します。
宜しくお願い致します。




「うはぁ、しばれるなぁ」
 明るい青長髪にピンクの瞳をした四十物・寧々(あいもの・ねね・f28377)。
 彼女は状況に応じて人格が変化する多重人格者だ。
 今回は東北っぽい感じの口調になっており、ぶ厚い雪の世界に対応しようとする。
「あはっ、めんこい妖怪さいるだべ。無邪気やけぇ倒すの億劫になるっしょ」
 そう言いながらも、普通の装備ならすぐ沈みそうな雪だけの足場を、とらえられる事無く歩き進む。
 するとぴょんぴょん舞って遊んでいたゆきうさ女が寧々の存在に気づき、近づいてくる。

「わ、ほだなめんこいさ人間さきたべ!」
「あそぼな!」
「あそぼな!」
 対峙したゆきうさ女は東北っぽい口調をしていた。
 寧々は微笑み。
「何して遊ぶ?」
「カクリヨいうたら弾幕だべ」
「弾幕バトルで勝負だべー!」
 嬉しそうに冷気を操り、袖に雪の結晶を集めると、そこから無数の氷柱を生やすゆきうさ女。
「んが、勝った方は負けた方に雪だるまの刑だべ!」

 寧々は頭の髪飾り、2つあるポンポンの一つをもぎ取ると、それは光線銃に変形する。
「んが、勝負開始っしょ!」
 距離を取り、雪の中、ゆきうさ女から一斉に撃ち放ってくる氷柱弾幕。
 それを寧々は気合で縫うように避けながら、光線銃で氷柱を撃ち抜き破壊していく。
 単純だが、寧々はレベルが高い。この手の動作もお手の物。
 地の利も東北っぽい人格になった事で、雪国でどう動くかを感覚的に分かる様になっており、立ち回りも強い。
「とったべ!」
 掻い潜ってゆきうさ女の至近距離で光線銃を全力発射しようとする。
 その時、夜空に浮かぶ月が輝いた。
「……ほぇ?」
 気がつくと寧々は、仰向けに雪の上に倒れていた。
「とったんはこっちっしょ!油断したべ?」
 後ろから別のゆきうさ女にひっつかまれ、なすすべもなく抑え込まれたのだ。
 にやりとした笑みがゆっくりと、至近距離で寧々の顔を覗く。
 そして手足にかかる、冷たい感覚。
 いつの間にかわらわらとやってきたゆきうさ女達に大の字に手足を引き延ばされ、手首足首に氷柱弾幕を打ち込まれていた。
 氷柱は貫通したり傷をつけるものでなく、当たった所を氷で覆わせて凍らせるタイプの特殊な氷柱だった。
「めんこいおまえさんは手足の生えためんこい雪だるまさしてやるべな。動かず凍ってるといいべ!」
 ゆきうさ女の1体が、目の前ですうっと冷気を吸い込む。
 冷たい吹雪の息を吹きかけて、雪で固めてしまおうとしているのだろう。
 大ピンチである。が。

「ほげぇな!?」
 吹きかけようとしたゆきうさ女が突如全身をビリビリと痺れさせ、倒れる。
「な、なんだべ!?」
「間に合ったみたいだな。『大丈夫べか?』」
 ふと見ると、別の所からもう一人の寧々が光線銃を持って次々とゆきうさ女を狙撃している。
「ま、まずいべ。一旦離れるべ!」
 ゆきうさ女が離れた所でもう一人の寧々は、出力を調節して記憶を消さない熱戦にした光線銃で、最初の寧々の四肢の氷を溶かしていく。

「一対多とか卑怯っしょ。おらさ二人でいくべ!」「だな!」
 寧々のユーベルコード。
 もう一人の自分的存在をどこからともなく召喚する、オルタナティブ・ダブルならぬ【ネイティブ・ダブル】である。

「仕損じまったけんどそろそろだべな!」
 月が雪雲に隠れ、輝きを失い、一面の闇に閉ざされる世界。
「んが!」
 月頼りだった視界が完全になくなると、一斉に何かが爆ぜる音。
「あぶないべ!」
 何か分からないけど、と、咄嗟にもう一つの髪飾りのポンポンをもぎ取り、自由に操れる紐に変え、二人は全力で振り回した。
 何かを絡め取った、謎の重い手応え。
 全身の様々な個所が、重く何かに突き刺さった様な感じ、と共に固く冷たく凍っていく感覚。

 月が雲から現れ、元の視界に戻ると。
「ひゃ、ひゃだるるるる……!?」
「し、しばれるぅぅぅ……」
 半身が凍り付き、震える二人の寧々がいた。
「へへっ、どうだべ。おらさ達の妖術【万化氷雪兎弾幕現象(カレイドラビッツクラスター)】!」
「おらさ弾幕は光があるとおらさ達に化ける事ができるんだべ!」
「ほだら、さっきの妖怪さば弾幕が化けていただか!」
 避けたはずの弾幕がいきなり本体の分身になって襲い掛かり、闇に包まれたと同時に残った分身が一斉に弾幕になって襲い掛かってくる。
 こんな恐ろしい種を明かしてしまったゆきうさ女だが、それを説明しても勝てると踏んだのだろう。
「これぐらい説明しないと『ふぇあ』でねぇべがな!」
 既に二人は氷像間近である。

「「まだまだ勝負はこれからだべ!」」
 しかし寧々達は空元気に武器を構えた。
「というか、おめらも喰らってねえべか?」
「あー、視界さ見えなくなるだからな。しょうがないべ。」
「でもひゃっこいの気持ちいいべ!」
 彼女達もまた着物や頭など、身体のあちこちに氷柱が被弾して凍っていたが、ぴょんぴょんと跳ねてまだまだ元気そうである。さすが雪妖怪か。

「ほがな喰らうべー!」
 また一斉に氷柱弾幕が寧々達に放たれていく。
「種が分かれば」「もう怖くないべ!」
 冷たくなって痺れて感覚が無い半身は、まだ動くもう半身で何とか動かせられる。
 寧々の一人が紐を操り、氷柱弾幕に横から巻き付かせていく。
 恐ろしい神業か、全ての氷柱が縛られて地に落ちた。
「んが!?」
「なんだべおまえさん!シッケンケンだべか!?」(※雪女の一種で紐を操る妖怪)
「隙が出来たべな!」
 もう一人の寧々が光線銃を放ち、弾幕発射で隙ができたゆきうさ女を次々と撃ち落としていく。
「ほがががが!」
「チームプレイだべ!でもおらさ達も負けてないだよ!」
 ゆきうさ女の1体は地面に向けて氷柱を発射した。
 月が輝くと、雪の地面から大量のゆきうさ女がぼこぼこと飛び出て、寧々を捕縛しようとする。
「そんな事するのは全部分身っしょ!」
『だべ!とりあえず紐使う方を動けなくするべー!』
 分身のゆきうさ女が紐を使う寧々を抑えつけようとする。
 しかし、突如背後から紐が飛んできた。
「ほげえぇ!?」
 ゆきうさ女の分身達はたちまち捕縛された。
「残念だべな」
 紐を使う方の寧々も光線銃を取り出し。
「おらさどっちも同じ存在だべ。どっちも同じ武器を同じくらいもってるっしょ!」
 捕縛されたゆきうさ女達を一斉に撃ち壊していった。

「きゅう~……」
 戦いが終わる。
 光線銃で気絶した沢山のゆきうさ女達を、どこからか取り出した雪かきスコップでざふざふと雪を浴びせ、雪だるまの形に固めていく。
 頭が雪像の様に出た可愛らしい大きなうさ耳雪だるまの群れが、雪の世界で豪勢に立ち並んだ。
「こうしていれば、骸魂さ解ける頃まで邪魔されんっしょ」
「んだな!」
 ひと汗かいて白い息を吐いた寧々達は、奥にある白き雪のカーテンが弱るのを待つことにした。

成功 🔵​🔵​🔴​

テフラ・カルデラ
※絡み・アドリブ可

【全てを凍てつかせる小さな妖精】さん召喚!
ゆきうさ女さん達と雪合戦しましょー!
雪玉の中に妖精さんを入れて…当たれば妖精さんが抱き着いて瞬間氷像化なのです♪
何体か凍らせると雪合戦で遊ぶつもりじゃないのに気づかれて…相手がぴょんぴょんと踊り出して…わたしも釣られて一緒に踊り出してしまいます
このままだと相手の思う壺…それならばみんなで寄ってむぎゅ~と抱き合ったところを狙って妖精さん達も抱き着いて、端から端までわたしと一緒にみ~んな凍っちゃいましょう♪
うさぎさん達が抱き寄せる雪まつり…ならぬ氷像まつりです♪




「おーい!ゆきうさ女さーん!雪合戦しましょー!」
 意気揚々と雪をかき分け現れたのはテフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)。
「お仲間ウサ?」
「兎仲間ウサー!」
「やるウサ!やるウサ!」
 今回は兎っぽいゆきうさ女が出迎えて来た。
「(頼みましたよ、妖精さん…♪)」
 テフラは雪球に何かを詰めて、ぽいぽいと雪球を投げる。
「あたっ」
 ゆきうさ女に次々と当てていく。
「やったなウサー!……あ……れ……」
 着弾個所に凄まじい冷気が起こったかと思うと、あろうことかゆきうさ女の身体がたちまち凍り付いていく。
「…………」
 カチコチと音を立てて、薄青白い氷に覆われたゆきうさ女の氷像が出来上がった。
「アイシング・フリーズ・雪合戦ですー♪」
「こおらせ合いっこウサね!」
 ゆきうさ女はその様子にますます気合が入り。
「こっちは雪まみれにするウサー!」
 容赦なくどんどんと雪球を投げてきた。
「うわ、わわわ!作戦が裏目に出ました!?」
 テフラは厳密には雪合戦をしに来たのではなかったが、このままではなすすべもなく雪だるまの仲間入りである。
 投げる度に巨大で大量の増える雪球がテフラを襲う。
「一人でも凍らせていかなくては……えいっえいっ!」
「きゃー♪」
「ウサー♪」
 嬉しそうな顔をして被弾した姿で全身凍り付き、雪の上にどさりと倒れるゆきうさ女もいれば、雪球を投げようとした所でカウンター気味にテフラの雪球を喰らい、手に雪球を持ったまま鉄球投げスポーツマンの様なポーズで雪の上に立ち尽くすゆきうさ女の氷像も出来上がった。
 ひえひえと冷気を漂わせる氷像の合間から、どんどんどんどんと雪球が飛んでくる。
「ぁぷ!うにゃっ!あばばばば」
 凄まじい質量の雪球弾幕に被弾して、テフラは雪まみれで倒れてしまう。

「あたし達の勝ちウサー♪」
「勝ったから、おまえもゆきうさになるウサー♪」
「ウサー♪」
 ゆきうさ女は、両手を挙げて雪で固められ、雪像の様になって動けなくなったテフラの周りを囲みだし。
「ぴょん♪」
「ぴょん♪」
「ぴょんぴょん♪」
 月夜の下でゆきうさぴょんぴょんダンスを始めた。
「…………」
 雪像状態で全く動けないテフラ。
 その頭のうさ耳に煙が起こり、白い帽子がかぶられ、ドレスの様な洋服にも煙が舞い、雪球の様なもこもこアクセサリが付く。
「……ぴょん……ぴょんぴょん……」
 小さく雪像の中で、そんな呟きが聞こえた。
「ぴょんぴょん♪ボクもゆきうさ女ウサー♪」
 厳密にはゆきうさ男の娘であろうか。衣装も洋服からゆきうさの纏う様な、真っ白な雪の和服になり、暖かくも寒そうな雪のもこもこアクセを体に付けた、乳白色の髪をした新生ゆきうさ女・テフラが誕生した。
「ぴょん♪」
「ぴょん♪」
「ぴょんぴょんぴょん♪」
 ゆきうさ女達と一緒に輪を組んで、楽しそうに月夜の下で踊り遊ぶテフラ。
 身も心も完全にゆきうさ女となってしまった。
 袖元に潜むユーベルコードの氷妖精【アイシング・フリーズ・フェアリー】を除いては。
「ぴょんぴょんぴょーん♪」
 息を合わせてゆきうさ女たちが、仲良く円を組んでぎゅーっと抱き合った。
 その瞬間、にやりと悪戯な笑みを浮かべた氷妖精は、自身の冷気を最大解放。
「「「「「ぴょ…………」」」」」

「「「「「……………………」」」」」

 バシュウと、液体窒素ガスが勢いよく噴射されたような音が鳴ったと同時に、仲良く抱き着きあったゆきうさ女達(テフラ含む)は、一瞬でカチンコチンに凍り付いてしまった。

「「「「「……………………」」」」」

 とても幸せそうな様相で凍り付いた雪妖怪達の氷像は、そのまま誰の眼にも留まる事無く、ただただ降りしきる大雪の風が吹きつけられ。
「「「「「……………………」」」」」
 沈黙の世界に、白き雪で塗り潰されていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

チリー・スティーリア
【POW】アドリブ大歓迎です

「昼の来ない世界に降り続ける大雪、幻想的ね...でも、このままは少し困るわね」

真っ白な世界にうっとりしつつも、永遠の雪を阻止しに雪女達の討伐へ向かいます

「楽しそうね、雪合戦かしら?」

ゆきうさ女達が投げてくる雪玉を避け、適度に反撃しながら相手を観察します

「雪玉が分裂してる...面白いわね、でもそれじゃ、味方に当たっちゃうわよ?」

誤射があることに気づき、雪玉の弾幕の中でユーベルコード【氷獄の吐息】を使用、ゆきうさ女達の凍結耐性を破壊、味方の雪玉に当たって凍らせます

「雪合戦って、数だけじゃなくて精度も重要なのよね」

弾幕が薄くなった所で、狙いをつけた冷たい雪玉を投げつけます




「昼の来ない世界に降り続ける大雪、幻想的ね...」
 宿敵の気を察知して、ゆっくりと雪を踏みしめながらやってきた、氷の様な髪に、防寒対策ばっちりの厚い服を着こなす、氷の狐女王の様な女性、チリー・スティーリア(絶対零度の案内人・f29046)。
 うっとりと、全てが雪で覆われた世界を歩き続ける。
「永遠の雪……ジレンマですよね。このような世界を私も待ち望んでいたのに、阻止しなければいけないなんて。」
 だけど、阻止という名目で来れた今、存分にこの極寒の世界を堪能できる。
 すぅ、と、空にさえも雪ばかりの冷たい世界の空気を、身体に満たすように存分に吸った。

「あはは、えーいっ!」
「きゃっ!負けないわよ、おかえしっ」
 楽しそうに雪合戦をしている妖怪を見つけた。
 雪女のような白い和服の様な姿に、雪で出来たかのようなもこもこの兎耳帽子を着こなす妖怪を。
「楽しそうね、雪合戦かしら?」
「こんにちは。お姉さんも遊ぶ?」
 是非を待たずに雪球を投げつけてきた。
 それをチリーは避けようとするが。
「うふふ、増えちゃえ~♪」
 投げてきたゆきうさ女の瞳が赤く輝くと、その雪球は大きく、どんどんと増えて拡散していく。
 拡散具合は実に雑であり、沢山増えた巨大雪球の一部は明後日の方向に飛び、他のゆきうさ女にも当たる。
「あっっ」
 チリーにも当たる。大きなクッションの塊が直撃したように、顔や胸に沢山の雪球が。

「面白いわね、でもそれ、味方にも当たってるわよ?」
 自身の冷気で体にこびりついた雪が凍り付く中、他にも被弾して転げ倒れるゆきうさ女を見て。
「え?楽しいし、雪球が自分に当たってもぼふってなって面白いよ?」
 その隙に他のゆきうさ女の放った雪球がその妖怪にも当たるが、顔に当たった雪をぱらぱらと落としながら心底嬉しそうにしている。
「ああ、勝負しているのではなく、雪をぶつけ合うだけで楽しいと。」
 チリーは何か悪戯な微笑みを浮かべた。

「それそれそれーっ!」
 間髪入れずにゆきうさ女は沢山の雪球弾幕を投げ合っている。
 飛び交う雪の中、身をかがめて被弾個所を抑えながら。
「それじゃあ、私も反撃させて頂きましょう。氷漬けになる覚悟は良いかしら?」
 はぁ…と、口から唾液混じりの冷気を吐き出した。
 その氷の吐息はブレスの如く、広範囲に広がり、ガスの様にゆきうさ女達にぶわっとかかった。
 ただ、それだけでは妖怪達は、ちょっと涼しい風が吹いただけの様に感じた。

「きゃっ!やったな……あ、あらら?ら…はへぷしっ!?」
 誰かの雪球に当たったゆきうさ女は、急にぞくぞくと寒気がし、くしゃみをした。
 雪が当たった場所が、冷たく凍り付いていて、本来雪妖怪では味わう事の無い「寒い」という感覚が全身を駆け巡った。
「絶対零度の呪いの吐息を吐きました……ここからは凍らない方々でも、あっという間に氷漬けです。」
「さ、ささささぶい!?こうなったら身体を動かさなきゃ……えいえいっ!」
 それでも止まない雪球攻撃。
 ゆきうさ女は次々と、自分で投げた雪球が味方に当たっては、その雪球で味方が凍っていく。
 冷たさを紛らわせるため、更に大きく沢山の雪球を作っては放っている。
 雪の世界の凍らせ合いっこである。

 どさり、どさり。
 全身に雪球が当たって氷像の様に動けなくなったゆきうさ女が1体ずつ雪の中に倒れ、沈んでいく。
「はーっ…ひーっ…ま、まだまだ……!」
「子供は雪の子元気の子、ですか。そんなにぶるぶると震えているのに、まだ続けるのですね。」
 絶対零度の呪いを込めた、白い吐息を更に吐き、自分の手でこねて、雪玉状に凝縮するチリー。
「こちらの番です。」
 数が少なくなったゆきうさ女に、絶対零度の呪いの雪球を投げつける。
「あっ!?きゃ……は……はひ……っふぁ……ぁ……」
 余りの寒さに涙を浮かべながら、被弾した所から凄まじい冷気の煙で、お腹から腕、指先の芯に至るまで、冷たい氷の鋭い感覚に神経を凍らされていく。
 次から次へと、絶対零度の呪いの雪球の餌食になったゆきうさ女は、樹氷の様に真っ白に凍り付いて、その場から動けなくなっていった。

「雪合戦って、数だけじゃなくて精度も重要なのよね。勉強になったかしら?」
 誰も言葉を話さなくなった、雪と氷が支配する静寂の雪原。
 寒さに身を悶えさせた、歪んだ表情のゆきうさ女の氷像群の横を、チリーは静かに通り過ぎた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ニコリネ・ユーリカ(サポート)
あらあら、盛り上がってるわねぇ
お忙しい所、お邪魔しまーす!
新しい販路を求めてやってきた花屋です
宜しくお願いしまーす(ぺこりんこ)

~なの、~なのねぇ、~かしら? そっかぁ
時々語尾がユルくなる柔かい口調
商魂たくましく、がめつい

参考科白
んンッ、あなたって手強いのねぇ
えっあっヤダヤダ圧し潰……ギャー!
私も気合入れて働くわよー!
悪い子にはお仕置きしないとねぇ
さぁお尻出しなさい! 思いっきり叩いてあげる!

乗り物を召喚して切り抜けるサポート派
技能は「運転、操縦、運搬」を駆使します

広域では営業車『Floral Fallal』に乗り込みドリフト系UCを使用
狭域では魔法攻撃や『シャッター棒』をブンブンして戦います




「あらあら、盛り上がって……てててて、さっむ……!」
 金髪のウェーブヘアが特徴の、際どいエプロンを着た女、ニコリネ・ユーリカ(花屋・f02123)は、転送直後から白魔の大雪に晒されてあっという間に雪だるま状態になった。
「こ、こんな寒い所だけど…くじけないわわわ。私はニコリネ、花屋のニコリ……ネ……へぶしっ」
 くしゃんで出てきた鼻水が一瞬で凍り付く。寒い。
「ととと兎に角暖を。防寒着持ってくるんだったわ。『Floral Fallal』!」
 雪の中指を鳴らすと、一台の車が召喚される。
『Floral Fallal』
 ニコリネの愛車にして5MT4WDの花屋台の車である。
 運良くこれからの季節の為に雪上仕様にしてある。
 周りは雪道どころか足がハマりそうな深雪景色だけど、何とかなる、筈。
「…ああ…これほど車内暖房が有難いと思った日は無いわ。さあ、気合入れて働くわよー!」
 ニコリネは運転席に入り『Floral Fallal』のエンジンをフルスロットルにして、雪の中ぴょんぴょんと跳ねる妖怪、ゆきうさ女へと突撃していった。

「!」
 ゆきうさ女達は突如やってきた大柄な車に興味を示した。
 アレを凍らせたり、動けなくしたらどうなるだろう。
 そう思って袖からじゃきんと無数の氷柱を生成し、一斉に花屋車に向けて撃ち放った。
「可愛らしいオブリビオン、話も聞かずに攻撃してきたわね。負けないわよ!」
 ニコリネは華麗なドライブテクニックで氷柱弾幕を避け続ける。
 そのままゆきうさ女に肉薄するかと思った時、夜空の月が輝き、地面から別のゆきうさ女の群れが飛び出て来た。
「んンッ、伏兵だなんて!良いわ。皆纏めて乗ってあげる!」
 飛び出るゆきうさ女、氷柱から変身して飛び掛かるゆきうさ女、矢の様に飛ぶ氷柱の弾幕。
 それは厚い壁の様になってニコリネに迫るが、負けじとドリフトをかまして雪飛沫をあげながら弾幕も、ゆきうさ女も回避していく。
『STIG!(ドリフトパーキング)』
 ニコリネの目が光り、凄まじい勢いでクイックターン。
 ゆきうさ女達の弾幕の切れた瞬間を狙って高速ドリフトをかまし、ゆきうさ女達の目の前に車を停めた。

「……??」
 彼女は一度も攻撃しなかった。花屋車で轢きもしなかった。
 訝しむゆきうさ女の前で運転席を降り、仮眠用の毛布に身を包んだニコリネが降りて来た。
「さあさあ、お忙しい所、お邪魔しまーす!Nicoline Eureka、花屋でございます。宜しくお願いしまーす🌼(ぺこりんこ)」
 花屋という単語に興味を示したゆきうさ女達は、変形して屋台の形となった花屋の屋台に並ぶ。
「まずはこちらの花を、先着一名様にサービスでご提供。冬の様な寒い時期に花咲かせる春の使者、スノードロップでございます。」
 最初に近づいて来たゆきうさ女に花を提供する。
「髪飾りにも最適!どうです?」
 その一輪を糸を使ってゆきうさ女の帽子に縫い付ける。
 可愛らしい花をアクセサリにつけたゆきうさ女は、嬉しくぴょんぴょんと跳ねた。
「お次は霜がついても大丈夫な、ヒマワリの様に咲き誇る白い花、ノースポールでございます!お姉さま方、お金はお持ちに?」
 興味で食いついたゆきうさ女は、元の妖怪が所持していたお金を頑張って袖から探し、そしてニコリネに渡していく。
「んー…こんな貨幣で…いえいいです。まずは流行を広める事が肝心。好きなお金を提供してくれた分だけ交換していきましょう。では、ご商品がこちらに。」
 氷柱から変身したゆきうさ女も含め、次から次へと、ニコリネの提供する……寒さに強いタイプの花が、売れていく。
 花を購入し、自分だけの花を身に着けたゆきうさ女は……嬉しさが感極まり、光り輝いていく。
 雪の花は不香(かおらず)の花。ただひたすらに冷たく、美しく、儚い。
 そんな雪の化身である雪妖怪は、しかして香りと彩りのある花を密かに羨んでいるものであった。
 雪の中から提供されたニコリネの花は、彼女達にとってかけがえのない宝物となり、同時に骸魂にとっても成仏に匹敵するほどの感動を与えるまでに至ったのだった。

「あらあら、お買い上げの皆様がみんな一斉に眠って……では、今回はここでお開き。またのご来店をお待ちしておりますーっ。」
 お辞儀して、花屋台を元の車に変形させ、雪の中去っていくニコリネ。
 その跡には花を嗅ぎながら雪の中で幸せそうに眠る、元に戻った雪妖怪達の姿があった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ミスティ・ストレルカ(サポート)
基本方針は専守防衛・他者フォローです
サポート故、連携重視のお任せ

知らない人にはどうにも気後れしてしまうけど
それでも他の人が怪我するのも嫌なので押すところは押すのですよ
主にサモン・シープ等攻撃系のUCで他者行動の隙を消す様に立ち回るのです
中遠距離をとり全体を掴む感じですね

防御系の技能で時間稼ぎも行けますので
生まれながらの光での前線維持、魔力性防御障壁の囮役も…ちょっと怖いけど
でもでも、みんなの居場所を守るのですよー

そうそう、えっちなのはいけないと思います。
興味がない…訳ではないですがひつじさんが怖い雰囲気纏って凄い勢いで止めにツッコんでくるのです
年齢制限がどうとか、らしいです




「むー……連携、したかったんだけどな……」
 白い髪に小さなツーサイドアップを蓄えた、青く明るい翼を有したオラトリオの少女、ミスティ・ストレルカ(白羽に願う・f10486)がやってきた。
「雪だけの白い世界……埋もれた皆を助けるために、ちょっと怖いけど、頑張るのですよー」
 寒さで震える体をふるふる振って雪や氷を落としながら、頑張って雪の中を羽ばたき進んでいく。

 すると、月明かりの下、ぴょんぴょんと跳ね踊るゆきうさ女の姿を見つけた。
「わぁ、可愛いのです…よ?」
 その踊りを見たミスティは、ぽんと頭にうさ耳のもこもこ帽子が現れる。
 衣服も真っ白になり、雪球を模したようなもこもこの冬衣装へと変化していき、お尻には雪で出来た様な兎尻尾が現れた。
「わぁ、うさぎさんに、なっちゃったのですよー?」
 ゆきうさ女と化したミスティは、つられる様にゆきうさ女達の踊りに合流していく。

「一緒に、踊るのです。ぴょん、ぴょん、ぴょん」
 手を頭にかざして兎の耳を模したポーズで、兎耳の生えた雪女の様な女の子達と、雪の上で可愛くダンスを踊り続けるミスティ。
「なんだか寒さも気持ちよくなってきました。つめたい、ふわふわ、うさーうさー」
 心地よさに身も心もゆきうさ女の少女へと変わっていくミスティ。
 何度目かのぴょんぴょんの時、誤って足が雪にとられ、沈んだ拍子にこけてしまう。
 そしてこけた拍子に、目の前で踊っている他のゆきうさ女に当たりそうになったので、ゆきうさ女はぽてっとミスティを受け止める。
「わ、もふもふ、してます?」
 雪の様な感触だが、心が温かくなるようなもふもふ感のある雪着物に触れたミスティ。
 自慢げな笑みを返して、こけたミスティの手を取ろうとするゆきうさ女。
「あ、でも、もっともふもふしているの、知ってますから、呼びますね。」
 ミスティは数歩離れて。
「『おいで、ひつじさん』」
 デフォルメ調の白羊を召喚した。
 それをぎゅっと抱きしめるミスティ。
「ひつじさんのほうが、もっと、もふもふです?」
 幸せそうにモフモフを堪能するミスティ。ゆきうさ女な少女の身体は常に降り注ぐ雪を纏っていて、ちょっと寒そうにしている白羊だが、羊毛のおかげで寒さに強い羊は大丈夫そうであった。
 とても可愛らしい羊の登場に、他のゆきうさ女はぴょんぴょんと跳ねて、興味深そうにしている。
 彼女達ももふもふしたいらしい。
「ゆきうささんも、もふもふしたいです?いいですよ。いっしょにおどって、もうなかよしです。」
 心もゆきうさ女になりつつあるミスティはあっさりと自身の羊を手放した。
 しかし羊が許してくれるとは限らない。

「……♪」
 1人のゆきうさ女が幸せそうに羊をもふぎゅする。
 羊は撫でられ、擦れるもこもこ着物から静電気を蓄え……。
「!!??」
 一気に放電した。
 感電したゆきうさ女は、気絶して骸魂が消え、その場でぽてりと倒れてしまった。
「?…静電気でびっくりしたのです?」
 ぱちくりとしてその様子を見るミスティ。
 他のゆきうさ女も、まさかこの羊が彼女のユーベルコードで、全力の電気攻撃をしたとは思ってもいなかった。
 静電気のせいという事にして、別のゆきうさ女がひつじさんをもふぎゅしにいった。

「……!」
「!!??」
 更に放たれる放電。倒れるゆきうさ女。
 横から次なるゆきうさ女が現れて、ひつじさんをもふぎゅする。
「!!??」
 放たれる放電。倒れるゆきうさ女。
 別のゆきうさ女がひつじさんをもふぎゅする。
「!!??」
 放たれる放電。倒れるゆきうさ女。
「!!??」
 別のゆきうさ女が。
「!!??」
 ゆきうさ女がもふぎゅして感電し。
「!!??」
 ひつじさんがもふぎゅしたゆきうさ女に放電し。
「!!??」
 ゆきうさ女が。
「!!??」
 ひつじさんが。
「!!??」
 ゆきうさ女が。
「!!??」
 ゆきうさ女が。


 ふと気がつくと、ミスティは元の姿に戻っていた。
「…?みんな、びっくりしてたおれちゃいました?」
 全滅して一人残らず倒れたゆきうさ女、否、骸魂が消えて元に戻った雪妖怪達。
「きがついたらたたかいがおわっていたみたいです?ひつじさん、すごいです。」
 独り占めするかの様にぎゅーっとひつじさんを抱きしめ、その陽気を蓄えたミスティは、ゆきうさ女が全滅した事で弱まった雪の中を、さくさくと進んでいった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『白魔の災害・雪女』

POW   :    全てを呑み込む白銀
【巨大な雪の津波】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    永遠の冬
【吹雪を吐き出す能力と、氷の刀】で武装した【雪女】の幽霊をレベル×5体乗せた【大寒波】を召喚する。
WIZ   :    雪獄の烙印
攻撃が命中した対象に【雪の結晶】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【凍てつく吹雪の集中放射】による追加攻撃を与え続ける。

イラスト:ジョンハッピー

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠チリー・スティーリアです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 ゆきうさ女を骸魂から解き放つと、雪原の向こうの白い吹雪が勢いを弱めた。
 猟兵達が吹雪の中心に向かうと、そこに今回の元凶は居た。
 氷ともこもこに包まれた、白を基調とする着物を羽織る妖怪・雪女。
 ちらりと見せる舌までも雪の様に白く冷たい。

「もっと、もっと、降らせたい……世界は全部、真っ白に……」

 漏れた吐息が風に乗り、吹雪になって、たちまち視界を白き雪で埋め尽くす。
 雪の上で舞い、傍にあった雪の塊に手を触れる。
 少し崩れた中から、雪が固まり、樹氷の様に氷漬けになった妖怪の一部が見え隠れし、すぐに雪で覆われる。

「ああ、まだ、白くない所が……」
 ただ純粋に、雪を降らせたかっただけの雪女は、付け込まれたオブリビオンにより無限膨大、永遠に雪を降らせ続ける存在となった。
 視界に映った猟兵達もまた、純粋に雪で覆わせたい、雪まみれにしてみたい、そういう感情を募らせて。

 骸魂『白魔の災害・雪女』。
 これまでよりも激しき雪の力を以て、猟兵達を白魔の世界に閉ざさんと歩み寄ってきた――。
一郷・亞衿(サポート)
廃墟探索中に呪われ、その結果として力を得た猟兵です。独自開発した混沌魔術や呪詛を纏わせたカッターナイフ、金属バット、伸縮式の山刀(蛇腹剣)等を用いて戦います。
各種オカルト話を好みますが、オブリビオンに対しては基本的に容赦しません。
外見特徴として、マスクで常時顔を隠しています。

一人称は「あたし」。
年下~同年代にはくだけた感じの口調で話し、年上や偉い人には敬語(さん付け、ですます口調)を使います。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使いますが、寿命が減る系の物はタイミングを見計らい極力短時間の使用で済ませるようにしています。
軽口を叩いたりもしますが、戦闘時は真面目に役割を果たそうとするタイプです。


リステル・クローズエデン(サポート)
基本
援護主体


迷彩+目立たない+闇に紛れる


視力+第六感+見切り
ダッシュ、ジャンプ、空中浮遊など


オーラ防御、各種耐性
武器受け

攻撃共通
視力、学習力で見切り。
鎧砕き、目潰し、
武器落とし、部位破壊で
行動阻害や戦力低下を目的とする。


POW攻
呪剣・黒と
ユーベルコードを用いた接近戦。


SPD攻
クナイの投擲による援護射撃。
乱れ撃ちからのスナイパー。
ユーベルコードも有効なら使用。

WIZ攻
ユーベルコードに
破魔、呪詛、恐怖を与える等を組み合わせる。


(コメディタッチシナリオでも、空気を読まず
基本的にはまともに行動します

ただ、ちょっとズレタことになるかも。)

口調 (僕、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)




「ぽふ。あらかじめ防寒着着ててよかっ……ああ駄目っ寒い寒い。はーぶるぶるさっさと帰って芋煮でも食べよ」
 黒髪で姫カット、そして常にマスクをしている女の子、一郷・亞衿(奇譚綴り・f00351)は、もふもふの冬コートに身を包むも、激しい吹雪で雪だるまになっていた。
「新しい、人……雪に包んであげる……」
 彼女に気がついた雪女は、全てを呑み込む白銀の如き巨大な雪の津波を放つ。
「わーっ、もっとやばいのが来た!でも……」
 押し寄せる津波は雪飛沫を放っている。
 彼女はそれを打破するユーベルコードを所持していた。
『“しづが家のいぶせき蚊遣の煙むすぼゝれて、あやしきかたちをなせり──”』
 雪の津波が容赦なく亞衿を飲み込み、辺りは厚く白い雪の層で覆われた。
「素敵な人でした……でも、もう跡形もなく雪になってしまいましたね。」
「そうだね。気軽にやったけど一か八かだったかも」
 ぴくりと眉が上がる雪女。目の前に白い靄。
 雪煙と同化した亞衿は雪崩の飛沫の煙に乗って津波を無効化し、舞い上がる煙となって雪女に急降下していた。
 雪女の斜め前の上空で実体化した亞衿は、灰色の狐の尻尾らしきものが括り付けられている金属バットに混沌の呪詛を纏わせ。
「雪だるまはどっかーんと叩き潰すってね!」
 雪女の脳天に降り下ろした。

 しかしそれは、突如横から出てきた無数の氷刀によって阻まれた。
「うおっと!?」
 刀を持っていた主は、白魔の雪女とは別の、少しすらっとしているがもこもこの防寒着の様な雪と氷の塊を本体同様に纏っている雪女達であった。 
「永遠の冬を、貴女にもあげる……」
 ふうっと、白魔の雪女が冷たき吐息を放つ。
 同時に他の、500体を超える雪女達が一斉に吐息を放つ。
「ちょ、ちょっと待ってそれ洒落にならな――」
 極寒の吹雪となって全てを凍てつかせる吐息が、大量かつ同時に放たれた時、それは大寒波となって辺り一帯を凍らせていく。
 その目の前に居た亞衿もまた、瞬きもしない間に直撃を喰らい。

「これ以上雪だるまになるのは勘弁して欲しいから!」
 喰らう直前で体を呪詛の力で煙々羅に染め、煙となって一緒に吹き飛ぶことで回避した。
 ふぅと吹き続ける大寒波の息吹を、亞衿は遠回りに煙のまま回避していき。
 雪女の群れに対し後ろから実体化。1体、また1体、呪詛の金属バットでかち割って倒していく。
「とりあえず動いていれば凍死は免れる!凍らない!よし!あたしいける!」
 空元気を出しながら亞衿は破壊を続け――。
 ようとした所、たちまち雪女に囲まれてしまう。
「そんなに寒いのが平気なら、貴女の身体の全てに祝福を……」
 ふふと、白魔の雪女が微笑む。
「やばっ」
 全方位からの寒波の極寒吐息。
 煙で逃げようにも上からも飛んできた雪女によって逃げ場がない。
 煙の塊となって寒波の中に居れば、最後は雪球の様な体になって実体化。そのまま凍って意識を失って……。
 そう思われた時、囲んでいた雪女の数体が爆発した。
「何っ!?」
 びっくりした亞衿だが、寒波の吐息が迫り来る。
 爆ぜた雪女の穴から飛び出し、間一髪雪オブジェの仲間入りは免れた。
「あっ……仲間だ!」
 ふと明後日の方を見た亞衿は、そこに雪の中蠢く者を、雪の中から二つの眼を覗かせる、サイボーグの化身忍者を見た。
「僕だ。」
 彼女は青い長髪の女性、リステル・クローズエデン(なんか青いの・f06520)。
「僕は、ここに、いる。」
 その手には炸裂するオーラ付苦無があった。
「よしっ一人でもいれば百人力だよ」

 こうなったら、と、亞衿は正面突破を図った。
 氷刀を構えて立ち塞がる雪女を、呪詛付きの金属バットで次々と叩く。
 鍛えた力と技術ならこちらが上。亞衿は金属バットで氷刀を砕いては雪女に攻撃を直撃させ、破砕していきながら、本体の白魔の雪女に切迫する。
 途中で吐息や刀で斬りつけて来る雪女は、リステルが苦無をいい感じにわき腹に投げていき、次々と破砕させて邪魔をする。
「これでっ!」
 再び金属バットを振りかぶる亞衿。
 だが白魔の雪女はただ見つめるだけで何もしない。
 鈍い音が雪原に響く。
「えっ!?」
 雪結晶を編んで出来た様な氷のバリアに、金属バットは阻まれた。
「構いません、何度でも何度でも来てください。」
 その手に吹雪が凝縮される。
「その度に、私は貴女を白で覆い尽くしましょう。」
 バットが塞がれた衝撃で体が動かない。
 煙になる事も出来ず、白魔の雪女の放つ雪津波の直撃を受け、雪原諸共雪漬けにされてしまう――。

「前にばかり気をとられ過ぎたな」
 リステルがバリアを潜り抜け、いつの間にか白魔の雪女の背後にいた。
「……!」
 白魔の雪女は咄嗟に振り向こうとするも、リステルの苦無が早い。
 オーラを込めた1本の苦無が白魔の身体に刺さる。
『爆ぜよ』
 リステルと、危機を察知した亞衿はその場を離れる。
 白魔の雪女は、刺さった苦無が起こしたオーラの大爆発により、盛大に吹き飛んでいった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アリス・セカンドカラー(サポート)
お任せプレ、汝が為したいように為すがよい♡
サポートとして狂言回し。あると嬉しい舞台装置、デウス・エクス・マーキナー。どんな混沌な状況も『その時不思議なことが起こった』で解決よ♡
シリアスパートなら神様っぽい何かが。
ギャグパートならタライの落下や爆発オチが。
お色気パートならT○L○VEる的ななんやかんやが。
KENNZENパートならKENNZENなアレやコレが。
純戦なら青春技能での学園ジュブナイル的なオサレバトルで。
事件を解決に導くでしょう。


音駆螺・鬱詐偽(サポート)
世界に蔓延る悪を懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さん
ただいま参上。
・・・って、どうしてこんな恥ずかしいセリフを言わないといけないのよ。
うう、これも番組の為なのね。



自身の命綱である番組の為、多少の苦難や困難は仕方なく行います。
むしろ持ち前の不運によりおいしい場面を呼び込んでくれるかと思います。
ただし、ネガティブとはいえアイドルですのでマイナスイメージとなる仕事はすべて却下でお願いします。
ユーベルコードや技能はご自由に使わせてください。
どうぞ、当番組のネガティブアイドルをお役立てください。
                      プロデューサーより




「…………はぁ…………」
 極端に白い肌をした、黒い兎のドレスやうさ耳を有する、黒兎なバーチャルキャラクター、音駆螺・鬱詐偽(帰ってきたネガティブアイドル・f25431)
 白いため息をついて、吹雪の中を歩いた後、突如こちらに振り向いて、カメラ目線でマイクを握る。
「世界に蔓延る悪を懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さんただいま参上。・・・今回はこの一面真っ白な雪原で骸魂を倒しに来たわ。・・・帰っていいかしら・・・寒いんだけど・・・何も見えないんだけど・・・」
 しかし番組を活性化させないと色々と存在が危うくなるため、彼女は配信を止められなかった。
 黒兎も白兎になりそうな吹雪がひたすらその身を打ち付ける。
『いいじゃないですか。雪原に寂しく嘆くか弱き兎のアイドル、視聴率も上がると思いますよ。』
 ウサギフォンから謎の声が上がる。
「いや・・・もう無理・・・寒さで歌も思いつかない・・・はぁ・・・どうしてこんな所に・・・」
『冬だからでしょうか』
「うるさい・・・」
 観念してごろりと雪の上に寝転がる鬱詐偽。
 もうここで戦闘不能になる・・・かえっておこたに丸まってみかんでも食べながらだらだらする・・・。
 そう言いたかったが、吹雪の向こうからお目当ての雪女がゆっくりとこちらにやってきていた。

「……ふふ……また雪に染まる、黒い兎が一羽……」
「ああ、もう。やるしかないのね」
 鬱詐偽は渋々起き上がり、マイクを手にする。
「今日の懲らしめアイテムは・・・」
 歌しかない。
 サウンドウェポンしか持ってきてない。
「・・・歌、聴こえるかなぁ・・・」

 雪女はふうっと、雪の結晶を吹き付けていく。
 何とか頑張って雪結晶を避けると、雪原に落ちた雪結晶から猛烈な吹雪が噴き出した。
「なんで、こんな、寒い所で、戦えって・・・!」
 悪態をつきながらも、踊る様に雪結晶を避け。
「~…♪~~……♪」
 何とか雪に合いそうな歌を紡ぎ、歌いだす。
 だが、吹きすさぶ吹雪の風の音に、かき消され続ける一方である。
「(・・・やっぱりだめじゃぁん・・・)」
 吹雪に晒され続けたその身が、どんどん雪に包まれて、雪だるま兎になりそうだったその時。

「あらぁ、お困りの様です?」
 ピンクがかった銀髪にピンクいアイドル衣装を着た少女が後ろに立っていた。
 彼女はアリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗のケイオト艶魔少女・f05202)。
「あ・・・?増援・・・?後、任せていい・・・?」
「いえいえそんな謙遜にならず。雪の中歌い続けるあなたの様なアイドルをわたしは応援します。その声、相手さんに届かせる様になればいいのですよね……アイドルらしく!」
 アリスは手をかざし、何やらよく分からないものを戦場に展開する。
「『あると嬉しい舞台装置。ハッピーエンドを目指して物語をうまく回しましょう。【デウス・エクス・マキーナー】!』」
 すると辺りは光に包まれた。

 鬱詐偽の足元は雪で出来たライブ会場になり、吹雪の空には声を伝えるスピーカーが多数浮いて、雪の中からライトアップまでされていた。
「これは・・・・・」
 何か反論したかったが、何かできそうな気がする。
 そう鬱詐偽が悟った時。
「嬉しい……私の為に、そんな姿で雪になってくれるの……」
 ごうっと、手を広げて雪結晶きらめく吹雪を雪女は放った。

 吹雪が収まると雪のライブ会場に、白き氷漬けになった鬱詐偽が眠る様に佇んで。
 静かに月の光を浴びて、冷たくきらめいていた。

「……………………」

 ふふりと微笑む雪女の目の前で、突如音楽が鳴り響いた。
 それは静かで、しかし心に響く様な、何かの歌のイントロ。
「……………………」
 イントロがメロディに差し掛かった瞬間、光と共に鬱詐偽を凍らせていた氷が、割れる。

「~♪ …… ~~♪」

 鬱詐偽は、雪の世界でただ一人。
 静かに、寂し気な顔をして、歌いだした。

「~♪ …… ~~♪」

 それは全てが雪に閉ざされた世界で、ただ一人取り残された女の子を象徴するような歌で、とても、とても、儚く、寂しい歌だった。

「……あ……」
 雪女は、胸にちくりとするような感覚を覚え。
「……そう、だ、わた、し……みんなの為に、雪、を、ふらせ、たく、て……でも、ここまで、したく、なく、て……」
 雪女から冷たき涙がこぼれる。
 骸魂が、元の妖怪から引きはがされようとしていた。

 歌い終わった鬱詐偽の前に、観客の一人は嬉しそうな笑顔をして去っていき。
 もう一人の観客は膝から崩れてうずくまった。

「・・・心に、響いたのね・・・」
 安堵の息はダイヤモンドダストになり、鬱詐偽もステージから降りて去っていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

チリー・スティーリア
【WIZ】アドリブ大歓迎です

「凄い吹雪ね…いい趣味だけど、そこまでにしてもらうわ」

こっそり【召喚・氷の狐】でこゆきちゃんを呼び出しておき、雪女に隙ができたタイミングで拘束、体感温度を低下させる吹雪を浴びせて貰う作戦です

雪女の気を引くため、あえてユーベルコードで雪の結晶を付与され、吹雪を浴びます

「雪…で…身体…が…」

この間にこゆきちゃんに雪女を拘束してもらいます
雪だるまのようになる身体を凍結耐性と激痛耐性で必死に動かし、拘束されている雪女に抱きつきます

「この吹雪、貴女も相当辛いはずよね...?さあ、一緒に...凍ってしまいましょう...?」

そして、属性攻撃で自分もろとも雪女を凍りつかせます


テフラ・カルデラ
※絡み・アドリブ可

ひゃぁぁ~~……寒かったのです……
でもこのゆきうささんの服、割と暖かいのでこのまま着て行きましょうか♪
解凍したゆきうささん達と別れて先に進んで行きます

その先には……もっとさむ~い冷気を纏う雪女さんが!?
ですが、ゆきうささんの暖かい服で多少の寒さは耐えられそうかも…?
【ウィザード・ミサイル】で冷たい冷気に対抗します!

その間に相手の攻撃によって雪の結晶が身体に、同時に凍てつく吹雪がわたしに!?
身体がどんどん凍っていく間にトドメと言わんばかりに雪女さん自ら近づいてきて…優しく冷たい抱擁がわたしを襲って…!
吹雪と抱擁の絶対零度に何もかもが耐え切れずゆきうさ服のかわいらしい氷像へと…




「ひゃぁぁ~~……寒かったのです……」
 本命以外の骸魂が消えた為に、氷のオブジェになっていたテフラは氷が崩れて何とか解凍された。
 一緒に仲良く凍っていたゆきうさ女達は元の雪妖怪に戻り、手を振ってテフラと別れた。
「あれ?ゆきうささんの服、まだ着てる状態です?」
 ゆきうさ女のユーベルコードでゆきうさ女の姿になっていたテフラは、自身の服がまだゆきうさ女のスカート付きの白い着物であったことを確認する。
 頭にももこもこ白ゆきうさ帽子をかぶり、首にもこもこの雪を襟巻の様につけ、足ももこもこのファーが付いた草鞋を履いている状態だった。
「でもこのゆきうささんの服、割と暖かいのでこのまま着て行きましょうか♪」
 テフラは嬉しそうに、ゆきうさ女の姿のまま

「も、もっとさむ~い冷気を纏う雪女さんが!?」
 テフラが先に進んだ所には、ご本命の骸魂、『白魔の災害・雪女』が猛吹雪を纏って佇んでいた。
「ですが、ゆきうささんの暖かい服で多少の寒さは耐えられそうかも…?」
 そう言ってテフラは、白い雪の着物を着こなしながら、自身の周囲に手を振って、大量の炎の矢を展開、滞空させる。
「【ウィザード・ミサイル】で対抗します!え~いっ!」
 炎の矢を連射していくテフラ。
 それは雪女に届こうとした所で蒸発し、白い煙を起こすだけに止まっている。
 煙がダイヤモンドダストになってきらきらと輝く中、白魔の雪女が、テフラに目線を泳がせた。

「周りで遊んでいた兎さんが……私にも遊んで欲しくなったのね……」
 ふぅ、と、妖艶な吐息をテフラに向けて放つと、吐息から冷たい雪の結晶が生成され、テフラに飛んでいく。
 雪の結晶は溶ける事無く炎の矢の弾幕の隙間を縫って、テフラの身体に張り付いていく。
「な、なんですか?」
「もっともっと白くなりましょう……『雪獄の烙印』を……」
 張り付いた雪の結晶に向かって、どこからともなく猛吹雪がテフラに吹き付けられる。
「ひああぁぁ!つ、冷た……寒……」
 テフラの身体はどんどん雪で固まり、凍っていく。
 吹雪で真っ白な視界に閉ざされてしまい、雪女も見失ってしまう。
「あ……雪女さん、どこに、行きましたか……?」
「ここよ」
「あっ……!?」
 雪女はテフラの目の前に現れていた。
「優しく冷たい抱擁で、あなたも白魔の世界に入れてあげる……」
 ぎゅっと、テフラは雪女に抱きしめられてしまう。
「た、耐え切れ……な……」
 ゆきうさ女の雪の着物でさえ耐えられない程の絶対零度に晒されたテフラは、樹氷の様な氷に全身覆われ、氷像の如くに変わり果てて、その場に立ち尽くした。
「…………」
 かわいらしいゆきうさ女の着物やスカートが、真っ白に厚く染まった雪氷に映えて、月の光できらきらと輝いている。


「凄い吹雪ね…」
 そこにチリーがやってきた。
「あなたね。白魔の雪女」
 骸魂的に、チリーの宿敵縁が結ばれている者だった。
「いい趣味だけど、そこまでにしてもらうわ」
 愛おしくテフラの樹氷像を撫でる雪女はチリーをちらりと見る。
「ああ……私と同じ者……まだ白い所が残ってる……雪に、染めなくちゃ……」
 もうほぼ正気とは思えない虚ろだが冷たい目をして、テフラから離れた雪女は、チリーに向けて雪結晶を放つ。

 チリーはそっと後ろ手に氷の狐を召喚しつつ。
「あっ……」
 吹き付けられた雪の結晶が体に張り付き、衣服を凍らせ、雪の結晶で表面を染めていく。
「……ああ……気持ちいい……」
 雪結晶に向かって吹きつけられる無数の凍てつく吹雪を、チリーは全力でその身で受け、寒さの心地よさに身を酔いしれる。
 寒さと、大いなる吹雪が幾重にも降り積もって、チリーはどんどんその身を厚い雪だるまの身体に変えられていく。

「雪…で…身体…が…」

 そうして凍えていると、吹雪の中、白魔の世界から、雪女がゆらりとやってきた。
「どう……心地良いでしょう……あなたも白魔の世界に入れてあげる……」
 チリーは優しく、雪女にその身を抱きしめられる。
 極寒の抱擁がチリーの身体を白く、雪で染め上げていき、固め、固め、樹氷の様に凍らせていく。
 ちょうど、チリーの隣には、先に凍り付いて厚い雪に覆われたテフラの姿があった。
「……」
 チリーは冷たい息を吐き。
「今よ、こゆきちゃん…」
 小さく、そうつぶやいた。

「あっ……」
 雪女は背後から飛び掛かった氷の狐の抱擁を受ける。
 氷の狐から伸びた氷の鎖が、雪女の全身を絡め取っていく。
「……これ、は……私の、体まで、凍り、付い、て……」
 ふうっ、と、チリーが冷たい息を吐く。
 息と共に雪の結晶が、雪女の身体に張り付いていった。
「この吹雪、貴女も相当辛いはずよね...?さあ、一緒に...凍ってしまいましょう...?」
 吹雪を呼ぶ、白魔の雪結晶を全身に張り付けた二人は、かつてない程の凄まじい猛吹雪が、全方位から全身に浴びせられていった。
 それは自然の驚異が無邪気に、無慈悲にかかっていくようであって。
「だ……だめ……やめ、て……こお、っちゃ……」


 数時間後、吹雪が止んだ。
 月は落ち、朝日が昇る時間となった。
 そう、いつまでも落ちない月は今や落ち、純白の雪の世界が朝の日差しを浴びてきらきらと輝いていた。
 そこには3体の樹氷像があった。
 雪女の姿をした兎耳のキマイラの樹氷像。
 そして、抱き合った姿の、もこもこの服を厚く身に纏う二人のもこもこ雪女の樹氷像。
 一人は絶対零度の怪奇人間、チリー・スティーリア。
 もう一人は骸魂が魂まで凍てついて、チリーの手でこの世から浄化されていった、今はただの雪女。

 誰も彼もが物言わぬ、静かな雪の世界が広がっていた。
 居るのはただ、動く事のない3体の樹氷像だけ。
 それらは時折吹かれる雪風によって、ちらちらと雪片を零すだけの存在。

 しばらくすれば雪も溶け、元のカクリヨファンタズムが戻ってくる事だろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年12月10日
宿敵 『白魔の災害・雪女』 を撃破!


挿絵イラスト