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銀色の雨降る世界で、百足の嵐に見舞われて

#シルバーレイン

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#シルバーレイン


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●かつて能力者だった者
 十月末日、いくつもの世界で猟兵達が仮装をして行列を織り成すお祭り騒ぎの夜のこと。
 新たな世界の気配に猟兵達が各々楽しみながら待機していたグリモアベースにて、ちょっとした騒ぎが起きていた。
「ここはどこだ? 俺は……宇宙にいたはずなんだ。 それに、この姿は……あんた達はなんなんだ? さっき頭に浮かんだ映像……あの大百足が森を蹂躙する様は? 一体何がどうなってるんだ!?」
 突き出た口先はかたかたと震え、尖った耳はぺたりと寝かせ、自らの両手を怪訝そうに見つめて……目に映る全てに戸惑う者が1人。
 ふわふわした尻尾を股下に潜り込ませた見慣れぬ妖狐が、目につく猟兵に片っ端から声をかけている。
 見るからに動揺している彼の口から飛び出るフレーズもなかなかのモノで……『次なる宇宙』、『ディアボロスランサー』、そして『能力者』と、猟兵に馴染みないモノばかりだ。
 だが、目に映る多くの猟兵に奇人変人として映る前に明かされた新世界の情報によって、ようやくその妖狐がどういった存在かが判明することとなる。

 新たな世界の名は、銀色の雨『シルバーレイン』。
 かつて『ゴースト』と呼ばれた異形との戦いに勝利した『能力者』は今、ここグリモアベースの片隅で猟兵達に助けを求めていた。

「オブリビオン……そう、か。 それが、俺達『能力者』の、新たな敵……」
 周りにいた猟兵達から一通りの説明を受けた、かつての『能力者』はおずおずと手を胸に当てて、ある程度の落ち着きを取り戻す。
 ネリム・リガルジィ(アルジズの護人・f35322)……そう名乗った妖狐は『頭に浮かんだ映像』について言及され、その説明を始めた。

●かつてゴーストと呼ばれたモノ
「あんた達が新世界だとか『シルバーレイン』と呼ぶ世界には、銀誓館学園の他に『天輪宗』って言う組織がある。 天輪宗が仕掛けた『霊石結界』に閉じ込められたゴースト……いやオブリビオンか。 そいつがもう天輪宗の手に負えない状態になってるらしい」
 天輪宗は小規模ながらも長い歴史を持つ対ゴースト組織であり、代々建造してきた『霊石』を併用活用することによって、弱いオブリビオンを討伐してきた実績がある。
 しかし強大な力を持つオブリビオン相手には歯が立たず、それでも被害を出させぬようにと敷かれた『霊石結界』の内に閉じこめるのが精一杯といった状況のようだ。
 対してオブリビオンは結界内に罠を仕掛け、侵入者を迎え撃つ構えを取ってしまったが為、天輪宗ではもはや対処不能となった……そこへ銀誓館学園に応援要請が入ったとのことだ。
「『猟兵』に覚醒した『能力者』じゃないと無理ってなったんだろうな。 幸いあんた達こそが猟兵だ、天輪宗に代わって結界内のオブリビオンを倒してほしい」
 現場となる鎮守の森の人払いは既に済ませてあるため、何も知らない一般人が巻き込まれる心配はない。
 オブリビオンが仕掛けた罠をどうにか突破して、内部に潜む1体の強力なオブリビオンを倒す……というのが今回のネリムの依頼である。
「で、その『罠』の内容だが……百足だ。 百足の群れの幻影が、あんた達目掛けて一斉に飛び込んでくる」
 罠を張ったオブリビオンの能力なのだろう、あまりにも現実味を帯びた質感を持つ百足の群れに襲われるという幻影が至るところに張り巡らされているという。
 無数に蠢く触角と足、それらと甲殻がギチギチと擦れ合う不気味な音……視覚的にも聴覚的にもおぞましい、非常にリアルな幻影。
 まずこれを突破しないことには、本懐であるオブリビオンの元には辿り着けないという、嫌悪感や恐怖心を振り切って挑まねばならないと、ネリムは頭を抱えた。
「正直、『能力者』にとって百足はある種のトラウマでさ……で、その幻影の先にいるのは『ムカデ王』だ」
 ムカデ王は名の通り、百足の姿をした巨大で強力なゴーストであり、能力者のトラウマの象徴とも言える存在だ。
 あまりにも巨大過ぎる身体に備わる無数の足による広域蹂躙突撃は、思い返すだけでも悪寒と吐き気がする程に恐ろしい有り様だったとネリムは目を伏せる。
 それに加え、かつてムカデ王を率いていた『妖狐七星将「廉貞」』を模した幽的存在を召喚して自らの巨体を操らせたり、巨大ムカデを召喚した上で空駆ける足を生やしての空中集団突撃など、当時を知る者がいたなら泡を吹きそうなほどの百足嵐をけしかけてくるとのことだ。
「はっきり言って強敵だ……数と質量で押し潰してくるタイプのな。 ここまで言って聞くのもアレだけど……行ってくれるか?」
 下手したら戦争レベルの戦力を誇る敵だ、依頼を提示したネリムはとても心苦しそうにしているが……猟兵達はそんな彼を勇気づけるように頷いてみせる。
 猟兵達も様々な世界で大きな戦いを幾つも乗り越えてきた、この百足の嵐だってきっと乗り越えてみせると示せば……ネリムの震えは少し収まったような気がした。
「あんた達も強いんだな……わかった、任せる」
 勇気付けられたネリムは、手慣れぬグリモア操作で転移の扉を出現させる。
 いざ四国へ、と向かう猟兵達……その背をネリムは1度だけ引き止めた。
「……あんた達が無事やり遂げたらさ、ちょっと時間ないかな? こんな拙い説明でも向かってくれたあんた達にきちんと礼がしたい……俺のおごりでさ、飯でもどうかな?」
 ずっと縮こまっていた尻尾が少しだけ、ぴこぴこと揺れるのが見えた。


四季臣
 六十八度目まして、四季臣です。
 この度はここまでOPをご覧いただき、ありがとうございます。

 うわーシルバーレインだー!!
 ……と、PBW初参加が銀雨だった私はLive中過呼吸起こしかけましたが元気です。
 そして新たなるグリモア猟兵ネリムが今回のガイド役でした、いやぁ懐かしい。

 第1章は、冒険パートです。
 四国のとある鎮守の森に『天輪宗』なる組織が仕掛けた『霊石結界』があり、その内部に潜むオブリビオンを討伐する依頼となります。
 が、問題のオブリビオンは結界内部に幻影の罠を仕掛けました……その内容はズバリ『百足の群れ』です。
 あまりにもリアルな質感で生み出された百足の群れの幻影を、強靭な心構えでどうにか迎え撃って突破して下さい。

 第2章は、ボス戦です。
 百足の群れを突破したなら、お次は巨大ムカデとの戦闘になります。
 巨体による単純な蹂躙突撃は勿論のこと、かつて百足王を指揮していた妖狐のお偉いお方の霊的存在の召喚やら、更なる巨大百足(空飛ぶ足追加)など、はっきり言って強敵になるかと思います。
 当時のトラウマを知る人は、その記憶も蘇ったりするかもしれません?

 第3章は、日常パートです。
 元『能力者』でありグリモア猟兵初仕事であるネリムのおごりで、どっか飯に行こうと誘われます。
 ちなみに行く先はファミレスです、宇宙から戻ったばかりなので高級なトコには行けませんご了承ください。
 強大な敵との戦後ということで、祝勝パーティーのノリになればいいかなと思います。
 猟兵の話を聞きたいネリムもひっそり同席しております、お声かけがある場合のみリプレイに登場します。

●グリモア猟兵のネリム
 かつて銀雨でPL活動をしていた、ヤドリギ使いの中学生でした。
 現在は長い歳月を経て普通に歳を取り、猟兵覚醒の影響で種族が妖狐の狐獣人に変質しています。
 銀雨時代のネリムに興味のあるお方は、彼のステータスシートの「→もっと詳しく」をクリックしたら出てくるリンク先を覗いてみてください。

 それでは、懐かしくも新しい銀の雨が降る世界へ。
 よろしくお願いいたします。
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第1章 冒険 『幻影を呼ぶもの』

POW   :    気合で幻影を振り払う

SPD   :    幻影の発生源を攻撃する

WIZ   :    魔術防護で幻影に対抗する

イラスト:乙川

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

シャルロット・シフファート
ああもう!
こんな百足の幻影を作るなんて…
オブリビオン化したゴーストというのは本当に趣味が悪いわね!
UCを起動して幻影に対する浄化能力を確保
そのまま百足の幻影に対する実感を薄めて行くわよ!

…それにしても、死と隣合わせの青春ね…
私達猟兵は天命を全うして召される形で死することはあるけど、戦死した者は私の知る限りいない
生命体の埒外故かしらね…
けど、能力者は違う
文字通り『死と隣合わせ』で戦死する者を出しながらも全ての元凶たる二つの三日月を討伐した…
勇気で言えば、私達猟兵を超えているかもね

そんな能力者に対する尊敬の念を示しながら幻影を突破していくわ


カツミ・イセ
僕の神様は言ったよ。『あ、ここ、私の故郷よ(理想郷からの通信)』と。
…って、うえええええ!?

これも何かの縁だから、僕も手を貸す。
さーて、ムカデか…んー、一匹二匹ならいいんだけど。たくさんだろ?気持ち悪いなぁ。
しかたない、こっちも『僕』を増やして対抗(?)して行くよ!
それで、幻とは言え質感とかあるなら…皆、水流燕刃刀展開!なぎ払っちゃえ!
はあ、本当に…これで、ここいる分の金運の加護とかあったらよかったのに。ムカデは足が多いからね。

それにしてもさぁ。今回、こういうことで神様の故郷訪れるとは思ってなかったんだよね。
ああ、僕の神様の名前?僕の名前を漢字にしたらそうなるよ。



●遥か遠い、理想郷から
 シルバーレイン世界の遥か遠い遠い宇宙を行く生命の方舟、『ディアボロスランサー』。
 かつてこの世界で行われた最終決戦において、宇宙の根元である『二つの三日月』が能力者達によって撃破された後、次なる宇宙へ生命の種を蒔くという旅路に出た巨大な槍。
 そんな果てしない旅に同行すると決めた能力者達は千人を越え、彼等は宇宙の至るところに理想郷を築いて、虚無の宇宙を新たな生命で満たしていったと言う。
 その理想郷の内一つ……新宇宙大図書館において、己の身を神へと昇華させたかつての能力者は、今も故郷に残した子機を通して地球を見守っている。
 そんな彼女は、子機へこう告げた。

 ーーあ、ここ、私の故郷よ、と。

●再び、死と隣合わせの青春を
「……って、うえええええ!?」
 と、言うわけで理想郷の『神様』からのお言葉に、子機ことカツミ・イセ(神の子機たる人形・f31368)は驚愕の声を上げることとなる。
 シルバーレイン世界が発見されてからというもの、猟兵として活動する者の中から『能力者』との関連が明らかになる者が続々と現れているようだ。
 さて、これも何かの縁だからと転移の扉を潜り抜け、霊石結界へと侵入したカツミは自らの手に水を纏わせ奥へと進む。
 その最中、先に侵入していたであろう猟兵の苛立った声を聞き付けて、速やかに合流を果たした。
「ああもう! こんな百足の幻影を作るなんて……!」
 シャルロット・シフファート(異界展開式現実改変猟兵『アリス・オリジン』・f23708)は、深い森の至るところから沸いて出てくる百足の群れに対してもううんざりと言った形相だ。
 わさわさ、がさがさと無数の足を擦り合わせながら迫り来る蟲の大群に対し、生理的嫌悪感を抱かぬ者は決して少なくはない……あまりにもリアルな実感を伴うとなれば尚更だ。
「オブリビオン化したゴーストと言うのは本当に趣味が悪いわね!」
「ムカデか……んー、一匹二匹ならいいんだけど、こうもたくさんだと気持ち悪いなぁ……」
 背中合わせに合流したカツミも、若干青ざめた顔つきなシャルロットに同意を示しつつ……二人はほぼ同時にユーベルコードを発動させた。
「人の理のまま求道し、至る境地。 それは異能ならざぬ技巧にて人界蝕む呪怨を祓い給う」
「僕の神様から賜りし水の権能、その一つ。僕と似た者たちをここに」
 祓いと呪いの極み、人の理のまま深化すればーーシャルロットが発動させたその力には幻影に対する浄化能力が存在する……霊的なモノを払うに特化した力を以て、迫り来る百足の幻影効果を薄めていく。
 そしてカツミが発動させたのは水の権能、二『似姿』ーー水で形成された、自身とそっくりな球体関節人形を召喚し、それら全てに迎撃姿勢を取らせた。
「皆、水流燕刃刀展開! なぎ払っちゃえ!」
 百をも越える『姿似』達は浄化の水で満たされた刃を振り抜き、迫る百足の幻影を切り払っていく。
 二重の浄化陣形に当てられた百足の幻影は、『姿似』が向かう先々でその効力を失っていく……咄嗟の連携を取った二人はこれまた同時にため息をついた。

「それにしても、『死と隣合わせの青春』ね……」
 幻影の難を逃れたシャルロットはふと、この世界での過酷な戦いを生き抜いた『能力者』に想いを馳せる。
 死と隣合わせというフレーズは決して洒落た比喩などではなく、能力者達は文字通りの意味で、多くの戦死者を出しながらも戦い続けた英雄達だ。
 生命の埒外である猟兵と異なり、グリモアの強制帰還などの保険もないまま戦いに赴き、全ての元凶をも討伐した彼等の勇気は、猟兵をも上回るだろう。
「……貴方達に敬意を表するわ、能力者」
 一人の猟兵の言葉は、遥か遠くの『神様』へと届いただろうか。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

三上・桧
アドリブ連携歓迎

火車さん、今思い出したんですけど自分、高校時代は鎌倉に住んで銀誓館学園に通っていたんですよ
『……は?』
なんかくじ引きで入学届けが当たりまして。当時は違和感を感じませんでしたが、まさか異世界に行っていたとは
『いや、少しはおかしいと思うじゃろ……』

そんなことより、ムカデですよムカデ!
この先でたくさんのムカデに会えるんですよね
早く行きましょう火車さん
『妾は行きたくない』

この蛇行しながら歩く様子とか、かわいいですよね
黒光りする甲殻も素敵です
『キモいキモいさすがにこの数は無理じゃ!』(頭上に避難)

火車さん、頑張って下さい



●特殊スキル『虫特効』
「火車さん、今思い出したんですけど自分、高校時代は鎌倉に住んで銀誓館学園に通っていたんですよ」
『……は?』
 突拍子もないカミングアウトから始まる三上・桧(虫捕り王子・f19736)の言葉に、相棒の猫又である『火車さん』は気の抜けた声を漏らしていた。
 確かに猟兵の中には能力者だった過去を持ち、世界が繋がったことを切っ掛けに思い出す者が出てきているが……まさか桧もその一人だとは火車さんも思ってはいなかったようで。
『お主、出身はUDCアースじゃろ……なぜ別世界の記憶なんか持っとるんじゃ』
「なんかくじ引きで入学届けが当たりまして」
『くじ引き……』
「当時は違和感を感じませんでしたが、まさか異世界に行っていたとは」
『いや、少しはおかしいと思うじゃろ……』
 まさかの異世界旅行をしていたようだった、ちなみに理由や経緯は不明である。
 それでも沸き出す泉のように思い出されていく高校時代の記憶の数々は、どれも色濃く桧の中に息づいている……モーラットの『くぬぎ』は今、どうしているだろう。

 ここで話を依頼に戻そう。
「ムカデですよ、ムカデ!」
 多くの能力者にとってトラウマであるとグリモア猟兵(元能力者)は語ったが、それは何も全員ではない……少なくとも桧は違う、明らかに違う。
「この先でたくさんのムカデに会えるんですよね、早く行きましょう火車さん」
『妾は行きたくない、あ、おいこら放せむぎゅー』
 桧は高校時代は勿論のこと、現在でも一切ブレない虫マニアだ、百足と聞いたら幻影であれ王者であれ、執拗に付きまとってしまうのが桧の本質である。
 ガチで嫌がる火車さんをしっかり抱いたまま、自らの意思で一切臆することなく百足の群れへと突っ込む様は、流石の虫王ガチ勢だ。
 足元を這い回り、更には身体へとよじ登ってくる百足さえも振り払うことなく桧は進む……その目は爛々と輝いていた。
「この蛇行しながら歩く様子とか、かわいいですよね。 黒光りする甲殻もわさわさ動く足も可愛くて素敵です」
『キモいキモい流石にこの数は無理じゃー!!』
 虫愛を囁く桧の腕をすっぽぬけた火車さんは、桧の頭の上に乗ってせめての避難を試みるが、あろうことか桧が百足の群れを抱えあげてしまってさぁ大変。
 幻影対策することもなく、ただひたすら虫への愛と嫌悪を叫ぶ声が辺りに轟いた。

「ちなみに高校時代は白燐蟲使いでした」
『……………………』
「火車さん、そんな大口開けてどうしたんですか?」

成功 🔵​🔵​🔴​

アーバイン・シュッツバルト
コードと瞬間思考力での思考補助受けつつ、「自身へ危害が及ぶもの」を優先して排除。
特に相対距離の近い敵を優先。
また、自身の死角を物理的に閉鎖させるため、周辺障害物を利用。
但し、相手が幻影であることを危惧、物的なものを透過する場合は視野確保を優先してその手段は取らず、敵の少ない箇所への移動を徹底する


御門・勇護
「唐突にこの世界に戻されたかと思えば早速事件とは...。相も変わらず忙しないことです。」
 この事件に対してこう感じ、猟兵として参加します。

「魔術防護で幻影に対抗する(WIZ)」に挑戦します。
ユーベルコード「リザレクト・オブリビオン」を使い、死霊騎士を召喚。周囲を警戒しつつ進みます。
最大の目的は、この行動を成功させることです。
その為なら、ある程度の怪我や些細な失敗はやむを得ないものとします。
また、少しでも成功率を上げるために周囲の仲間とも連携し何かあれば即座に行動できるように心がけておきます。



●幻影を突破せよ
 百足だらけの幻影罠に挑むものはここにもいる、アーバイン・シュッツバルト(エッジランナー・f35392)と御門・勇護(求道者・f35310)もその内の2人だ。
 迫り来る百足を近いモノから優先して剣で切り払うアーバインの側で、勇護は己が再び立たされた現状に対して憂いの表情を浮かべている。
「唐突にこの世界に戻されたかと思えば早速事件とは……。 相も変わらず忙しないことです」
 勇護もまた元『能力者』であり、宇宙へ飛び立った生命の方舟に同行した1人だった。
 けれどもこうして猟兵へと覚醒したが故に、『次なる宇宙』から弾き出されて地球へと舞い戻り、同情の目線を向けてくる狐人に見送られて、ここに至る。
 嘆いてばかりはいられない、同行者であるアーバインは百足の幻影をひたすらに切りつけているが、それはやはり幻影である。
 物理的な障害物をすり抜けて迫り、それでいて生命には触れている実感を与えてくるほどの現実味を帯びた百足達が、2人の猟兵の身体を覆い尽くさんばかりに蠢き、絡まり、よじ登ってくる。
「これではキリがないですね……勇護様、こちらへ移動しましょう」
 足元の百足を切り払ったアーバインは、幻影の少ない場所を見つけ出しては勇護に移動を促す。
 勇護もまたリザレクト・オブリビオンにより死霊騎士を召喚、百足の相手を騎士に任せ、アーバインに付き従う形で入り組んだ森の中を駆け出していった。

「……この場は幻影の罠の効力が薄いようですね」
 どうにかして百足の幻影から逃れたアーバイン達は、ここでやっと安堵のため息をつく……幻影と知らされていながらも、這い回る蟲達の感触はしばらく耳や肌から離れてくれそうにない。
 それでもこうして難を逃れたのは、アーバインのユーベルコードであるアドバンテージ・アンサーが上手く機能したからだろう、幻影から逃れられる場所を的確に見つけ、そこへ辿り着くことが出来たのだから。
 ただ、それは本当の意味で難を逃れた訳ではなかった……2人はこれから思い知ることとなる。
 森の至るところに漂う強烈な殺意と、その正体を。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『ムカデ王』

POW   :    百足蹂躙
【無数の脚による蹂躙突撃】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    廉貞模倣体
【妖狐七星将「廉貞」を模した霊的存在】を召喚し、自身を操らせる事で戦闘力が向上する。
WIZ   :    天空百足嵐
召喚したレベル×1体の【巨大ムカデ】に【空駆ける足】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。

イラスト:8mix

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●百足の王、再来
 まるで森が起き上がったようだ、と言えば比喩に聞こえるだろうか。
 けれどもこの表現はあながち間違ってはいない……“それ”は、猟兵達の足元に潜み、虎視眈々とその機会を……侵入者を蹂躙する時を窺っていたのだ。
 地響きと共にそこら一帯の木々や土を跳ね上げて、艶かしく輝る巨体を猟兵達の前に露にする。
 それこそがムカデ王である……かつて大陸妖狐の有力者である『妖狐七星将「廉貞」』の指揮下に存在した、巨大な百足の妖獣だ。
 かつての精鋭揃いであった能力者組織『銀誓館学園』との交戦の際には、個体数こそ少なくとも、圧倒的な質量と戦闘力を以て能力者達に撤退を余儀なくさせた恐るべき獣が今、こうして再び生者を蹂躙すべく、現代に甦る。
 当時の能力者達が越えられなかった絶望の佐白山麓を……今を生きる猟兵達は果たして、越えられるだろうか?
 銀色の雨が降る世界に、再び死と隣合わせの青春が幕を開けるーー。
シャルロット・シフファート
そう、ならば私も全力でこれを打ち砕くわ
不思議の国、流出開始
私こそオウガ・オリジンの反証存在たる猟兵、『アリス・オリジン』
電脳魔術と精霊術を複合させることによって異界を展開し、不条理なる現実を改変する…それが私の『生命体の埒外』としての在り方よ
幾ら強くても、有力敵でもないならオブリビオン・フォーミュラの反証存在たる私に勝てると思わないことね!

電脳空間に精霊の霊力に満ちた霊界、その他にも多種多様な異界がムカデ王を包み込んでいく
そこに、電脳精霊術を見るといいわ!
朝食の前に6つの不可能な事が可能だと思っていた、という言葉があるけど…
能力者が可能にしたアンタの撃滅、私が再び成すわ!


カツミ・イセ
わー、本当にムカデだ。僕の神様は『ムカデは好きでも嫌いでもない』みたいだけど。それでも、腹側を見るのは遠慮したいな…。

気を取り直して。指定UCを僕に使用。仲間がいたら、その人にも与えよう。

うわ、ムカデ増えた。さすがにこれは僕の神様でも見たことがないんだよね。
でもさ…増えた分、事故も増えるよね?
水流燕刃刀を展開!なぎ払っていくよ。
あ、僕に不用意に近づかない方がいいよ?偽装皮膚を解除して、関節とか…そういう節々に向かって水でできた針のようにして伸ばしてさすからね?

怪我は多少してもいいや。水の聖印で治せるからね!
僕の神様には怒られるかもだけど!


アーバイン・シュッツバルト
主用はSPD

瞬間思考力とコード、地形利用を併用
周辺自然物を遮蔽物に利用して相手の視界外からの攻撃を加え、一撃離脱戦法を展開

また、周辺に猟兵が居れば集団戦術を活用。
十字砲火での集中攻撃の他、友軍の致命的攻撃の補助や負傷からの回復などの態勢立て直しの必要があれば自身が一時的に囮になることも辞さない。
負傷の回復が可能な友軍であれば、自身の負傷が致命的になった場合は助勢を願う

また、敵が飛翔を展開した場合は天候操作で強風を吹かせ、行動の阻害を狙う。


御門・勇護
「ムカデ王……当時の私ではまともにやりあう事すらできませんでしたが、今回ばかりは打ち倒させていただきます。」
ムカデ王なんてものがこのまま放置されてしまえば目も当てられないほどの被害が出る可能性が高いですね。なんとしてもこの場で仕留めなければいけません。

 戦闘はフランケンシュタインを前衛に自身は【誘導弾】で敵の死角や射程外からの攻撃を狙います。

「清浄なる蒼き月よ。遍く大地を照らし出し、一切の不浄、厄災を祓いなさい。」
 ムカデ王の「廉貞模倣体(SPD)」に対し、【高速詠唱】でUC「月天蒼光陣(ゲッテンソウコウジン)」を発動。攻撃と支援を同時におこないます。


三上・桧
アドリブ連携歓迎

これがムカデ王……! やっと直に見られました
七星儀の時は別の用事で戦場に行けませんでしたので、話に聞くだけだったのです
すごい迫力ですね、素晴らしいです

『ギャアァ増えおった! しかも飛んだー!?』
いいですね、なんだか楽しくなってきました
今なら白燐蟲も使えそうな気がします
『なんか出てきた……まさかその蟲、ずっと体内にいたのか?』
どうなんでしょう? 自分でもよく分かりません
まあ、とりあえず……白燐蟲たち、食事の時間ですよ

【破魔】の力も込めた【白燐侵食弾】で範囲内全てのムカデを攻撃です

『敵も味方も蟲だらけでつらい』



●能力者の悪い記憶は群れを成して
 大地を捲り上げて、その巨体を露にしたオブリビオンーームカデ王。
 ギチギチと顎を噛み鳴らし、無数の足を蠢かせながら、不気味に光る複眼で侵入者の姿を探している。
 地表を舐めるように張り巡らされた殺意の渦中、アーバインと勇護は咄嗟に適当な木々に身を隠すが……見つかるか、あの巨体を以て蹂躙されるかは時間の問題だ。
「身を裂くような殺意……まさかこれ程とは」
「ムカデ王……当時の私ではまともにやりあう子とすらできませんでしたが、今回ばかりは……!」
 当時……仮に『能力者』2人でムカデ王に挑むと宣言したならば、それこそ多くの仲間に全力で止められていただろう……それ程までにムカデ王という妖獣は強力なゴーストだった。
 だからといって、ムカデ王なんてものをこのまま放置する訳にはいかない……今は結界の中に収まっているとはいえ、それを突き破って大暴れとなれば、被害は甚大なものとなるだろう。
 アーバインと勇護は目を合わせて頷く、それを合図にまずアーバインが遮蔽物を辿っての移動を開始。
 それから目を逸らさせるように勇護が気の影から飛び出し、フランケンシュタインを前衛へと立たせて指輪を翳した。
 若草色をした小さなくさび石より放たれる誘導弾、それを目で追った先……ムカデ王の頭上に見えるのは、妖狐七星将「廉貞」を模した霊的存在。
 仮初めの主に自らの巨体の制御を委ねたムカデ王が、勇護を目掛けて突撃を仕掛ける……圧倒的な質量と速度を以て、猟兵1人を召喚物ごと押し潰さんと迫り来る。
「くっ……!」
 万事休すか、脳裏にそう過ったのも束の間。

「そう、ならば私も全力でこれを打ち砕くわ」

 高らかな宣言と同時に広がるは、多種多様なる不思議の国の展開。
 霊的結界の内部を全て作り替えるかのように広がった『アリスの世界』象る不思議な建物が、迫るムカデ王の巨体を大きく弾き返した。
「わー、本当にムカデだ。 腹側を見るのは遠慮したかったけど、流石に無理か……大丈夫そう?」
「……ええ、ありがとうございます」
 駆けつけたカツミが勇護の前に立ち塞がりつつ、その身の内側からユーベルコードを発動させる。
 『ムカデは好きでも嫌いでもない』という、遥か彼方の神様より分け与えられたその力は、能力者にとって馴染みある姿で現れた。
「僕の神様より分け与えられし蟲たちよ、ここに守りとして顕れよ」
 それは創造主の力:白燐奏甲……主より授かった白燐蟲がカツミと勇護の身に纏わりつき、その身を強化させていく。
 そこへ桧も合流を果たす……無表情ながらもその瞳は、不思議な建物に頭をぶつけてクラクラしているムカデ王を見上げて輝いていた。
「これがムカデ王……! やっと直に見られました。 話に聞いていた通り、すごい迫力ですね、素晴らしいです」
『群れもキモいがデカすぎてもキモいんじゃがー!?』
 桧の頭にがっしりしがみついた火車さんは今も絶叫しているが、何はともあれ体勢は立て直した。
 幻影の罠を張り巡らせ、支配者を気取っていたムカデの王だったが、今や不思議の国に取り込まれている。
 不思議の国の果て、我らは原初の弾劾者に至るーー『アリス・オリジン』の力を解き放ち、新たな領土に君臨したシャルロットは、狂える百足を指差し宣言する。
「幾ら強くても、有力敵でもないなら……オブリビオン・フォーミュラの反証存在たる私に勝てると思わないことね!」
 過去の再現は、もう十分だろう……ここからは『猟兵』達の時間だ。

●猟兵達の猛攻
 今も尚抗うムカデ王は、自らを庇うように天空百足嵐の陣を展開する。
 空を駆ける足を生やした巨大ムカデを百ほど召喚し、あらゆる地形をも破壊し尽くす蹂躙の構えだ。
『ギャアァ増えおった! しかも飛んだー!?』
「いいですね、なんだか楽しくなってきました」
『ンなこと言っとる場合!?』
 すっかり絶叫実況担当になった火車さんを頭に乗せたまま、桧はいつものロケットランチャー『慈救砲』を構える。
 そんな桧の内に甦っていく過去の記憶と力が、この時再び開花していく……桧の身の内から生える帯状の白燐蟲が、慈救砲の中に入り込んでいく。
『な、なんか出てきた……まさかその蟲、ずっと胎内にいたのか?』
「どうなんでしょう? 自分でもよく分かりません」
『えぇ……』
 それこそ流石に気付けと言いたげな火車さんの心境など構わずに、これまた白燐蟲による強化を受けた勇護が側に立っている。
「助けられてばかりではいられませんね……私も反撃と致しましょう」
「猟兵の中からも白燐蟲使いさんが増えるといいですねぇ……」
『ううう、敵も味方も蟲だらけでつらい……』
 このまま長引けば、火車さんのメンタルが大変なことになりそうだ。
 そう誰かが思ったかは不明だが……白燐蟲に覆われた2人は同時にユーベルコードを発動させる。
「清浄なる蒼き月よ。 遍く大地を照らし出し、一切の不浄、厄災を祓いなさい」
「とりあえず……白燐蟲たち、食事の時間ですよ」
 月天蒼光陣ーー勇護によって不思議のの国の遥か上空に蒼い満月の浮かぶ夜天が広がり、全体に月光が降り注ぐ。
 不浄を祓う月光が巨大なムカデの群れを浄化していく傍らで、地上からは桧の白燐侵食弾が慈救砲から放たれ、ばらまかれた白燐蟲がムカデの群れを喰らってゆく。
 上空と地上からの広域攻撃に挟まれた巨大ムカデ達の動きが鈍った隙に、射程外に身を潜めていたアーバインが強襲を仕掛ける。
 足並み崩れた巨大ムカデ達を足場にしての急接近……剣を携えてのヒット&アウェイで、ムカデ王にすれ違いざまの斬撃を幾度も刻み込む。
 途中、異変に気付いた巨大ムカデの反撃を受けることあっても、アーバインは止まらない……勇護の発生させた月光は、味方の傷をも癒す力を持っていることが幸いしていた。
 それだけに留まらず、カツミと合流したことによって与えられた白燐蟲の加護は、敵対者に不幸な事故をもたらす。
 アーバインを狙って突撃してきた巨大ムカデの多くは互いに激しくぶつかり合い、次々と自滅していく。
「貴様等に我、捉えること叶わず」
「ははは、増えた分事故も増えると思ったけど……これは予想以上!」
 流石は僕の神様の力だ、なんて盛り上がるカツミに対しても巨大ムカデは迫るが……水流燕刃刀を展開させた神の子機はその巨体の群れさえをなぎ払っていく。
 不用意に近付いたモノどもへ見舞うは水の針、偽装皮膚を解除して突き出された変幻自在の槍郡は、ムカデの装甲の脆い部位を的確に貫いていく。
 そしてここは今は不思議の国……猟兵達にとって全てが優位に展開される、電脳魔術と精霊術を複合させた異界、アリス・オリジンの領域。
 不条理なる現実を改変する『生命体の埒外』として君臨するシャルロットは、『はじまり』に到達したアリス適合者の異能を携えて、ムカデ王に迫る。
「不条理に、理不尽に、この世界へと呼ばれて彷徨う果てに我らは今、原初に至る。 我らこそ究極至高の弾劾者、遍く不条理と理不尽を今裁こう!
 能力者が可能にしたアンタの撃滅、私達が再び成すわ!」
 宣誓と共に繰り出された電脳精霊術がムカデ王と、その配下たる巨大ムカデの群れへと容赦なく突き刺さっていく。
 1つの結界の中で世界さえも書き換えて、怒涛の猛攻を仕掛ける猟兵達に対し、群れをなぎ払われたムカデ王は最早成す術もなく。
 最期は、月の光を纏って突撃するアーバインの一閃によって……かつての能力者達を苦しめた脅威は、砂埃が崩れ落ちるように消えていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『ファミレス会議』

POW   :    がっつりボリュームのある料理を頼む

SPD   :    サラダバーやドリンクバーでオリジナルブレンドを作る

WIZ   :    甘いデザートを楽しみ尽くす

イラスト:乙川

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●後日談
「……本当に成し遂げたんだな、あんたら」
 ーームカデ王との戦闘を終えてから、数日後のこと。
 依頼を提示したグリモア猟兵ことネリム・リガルジィ(アルジズの護人・f35322)は、緑色の目を大きく見開かせて猟兵達を見ていた。
 数秒の間があって、気を紛らわせるように咳払いをした妖狐は、気まずそうに目を逸らしている。
「あんたらを信じてなかった訳じゃないんだ……あのムカデ王を5人で倒せるなんて想定外だった。 せめて8人……10人は必要かと……まぁ、いい」
 とにかく無事でよかったと、狐の顔でぎこちなく笑うネリムは、戦い終えた猟兵達についてくるよう促す。
 ぴこぴこと上機嫌に揺れる狐の尻尾を追いかけて……やがてたどり着いたのは、どの地方にもありそうな、ありふれたファミレスだった。

「……前だったら、この姿のまま歩き回ってたらもの凄く目立ってたと思うんだけどな」
 ファミレスの店員さんの案内を受けて、席についたネリムはメニュー表を広げながら、そんなことを呟く。
 猟兵としての違和感を与えない効果か、それともこの世界の常識が変わったのか……どちらにしろ軽い浦島状態に陥っているネリムは、猟兵へもう1冊のメニュー表を手渡してきた。
「本当だったら結界内で起きた出来事を隠蔽する必要があるんだけど……場所が森だったからな。 そっちは天輪宗のおっさん達が土砂崩れかなんかで言い訳するから気にするなって言ってた。
 とりあえず……お疲れさん、今日は俺のおごりだから、好きに注文してくれ。
 後はアルバートも言ってたように、情報交換も出来たらいいなと思ってる……この世界について知りたいことがあれば、俺の知ってる範囲で答えるよ」
 そうしてネリムは呼び鈴を鳴らし、パスタとドリンクバーを注文した。
シャルロット・シフファート
能力者のグリモア猟兵ね
私もグリモア猟兵なのよ
同族が増えて嬉しいわ

知りたいことなら一つ、貴方達の最後の敵たる宇宙の創造者『二つの三日月』について知りたいわ
何でも、かの存在は最早死という概念そのものだったらしいじゃない?
その存在の発覚と2012年7月22日までの戦いの道のりを、当時を経験してた能力者から聞きたいのよ

…いずれ、オブリビオンとの最終決戦がこの世界でも始まるわ
その時、討つのはオブリビオン・フォーミュラ…オブリビオンを統べるその世界における最強のオブリビオン
それがこの世界ならば、二つの三日月である可能性が非常に高いからね



●グリモア猟兵について
「私もグリモア猟兵なのよ、同族が増えて嬉しいわ」
 バイキング形式のカウンターから適当な軽食を取り寄せ、まずシャルロットが席につく。
 にこりと微笑むシャルロットに対し、ネリムは「同族?」と首を傾げるも……グリモア経由で結界内の戦闘を見ていた彼は率直な感想を口にした。
「グリモア猟兵も戦えるんだな。 俺自身、戦う力が弱まってた気がしてたからさ、てっきり予知専になったかと思ってた」
「自分で予知した場合はそうなるわね。 今回なら私がこうして来たように、アンタが別のグリモア猟兵の依頼に参加するのにはこれといって問題はないわ」
「戦えるし予知も出来るってことか。 なら俺も感覚を取り戻していかないとな」
 依頼提示の時と同様に、自身の手を握って開いてを繰り返し眺めるネリムへ、シャルロットは「私が知りたいことは一つ」と質問を投げ掛ける。
 それほ、シルバーレインにおける最後の敵にして宇宙の創造者である『二つの三日月』についてだ。

●かつての『最終決戦』
「二つの三日月か……思い返せば、随分と洒落た名前着けたよなぁ」
 当時を知る一人として、ネリムは記憶を思い返しながらその存在について語り始める。
 その存在は運命予報士、予知能力を持つ学園関係者の証言によって明らかになったという……地球を蹂躙し、あらゆる生命を根絶せんとした宇宙的災厄に等しき『巨人』は、どのようにして倒されたのか。
「ぶっちゃけると、完全にパワープレイだった。 能力者、妖狐、悪路王率いるゴースト軍……地球にいる味方勢力全部ぶつけて、真っ向から挑んだんだよ」
「真っ向から? 流石に無策という訳ではないんでしょう?」
「学園の『生命賛歌』とか妖狐の『五行禁術』が策でいいなら策だけど、結局は皆で殴りに行ったよ。 冷静に考えたらおかしいかもしれないけど、実際こうして世界が守られて今があるからな」
 あっけらかんとネリムは宣うが、「全部話すとすっげー長くなるから」と省かれた道中には、計り知れない程の代償があった。
 ネリム自身も能力者組織である『結社』に所属していたが、同志だった仲間を幾人も亡くしている……大きな戦いが起これば必ずと言っていいほどクラスメイトの悲報があった。
 時には重大な選択を迫られた、『神の左手』なるメガリスを用いて『神秘を根絶する』道もあったが、その選択は却下されたという……仮にもしこの道が選ばれていたなら、少なくとも土蜘蛛やヴァンパイア、モーラットなどの『神秘』はこの地球から根絶されていただろう。
 とにもかくにも、銀誓館学園の能力者にとって最大規模の戦いにおいても、彼等は自身から溢れ出す蒼き光『運命の糸』の導きを信じて戦い続けてその果てに、宇宙的災厄さえも殴り飛ばしてしまったと言うことだ。
 それほどの大戦を乗り越えたにも関わらず、かつての脅威はオブリビオンとして蘇っているとなれば、地球に戻されたネリムの動揺も頷けるだろうか……その上でシャルロットはこの世界にいずれ訪れる危機について言及する。
 オブリビオン・フォーミュラ、どの世界においても必ず存在する、オブリビオンを統べるモノ……シャルロットの見立てが正しければ、それこそ『二つの三日月』である可能性が高い。
「オブリビオンとの最終決戦がこの世界でも始まる、決して避けられないわ」
「はぁ、またラストバトルかよ。 今でも『生命賛歌』って……あー、メガリスがもうないか効力失ったんだっけ」
 学園が能力者組織において最強たる所以の『破壊効果』に触れるが、相手はもはやゴーストではなくオブリビオン……弱体化した能力者では太刀打ちできない別次元の敵。
 今も正しく起動するのかわからない上、発動条件であるメガリスは既にこの世界から失われていると、状況は当時と大きく異なっている。
 いずれにせよ、猟兵は猟兵としてこれまで通り、世界を救うべくして戦うしかないようだ……少なくとも、ネリムはそう考えている。
「能力者風に言うなら、あんたら猟兵と『運命の糸』が繋がったってことになるんだろうな……俺も猟兵になったって実感はまだ湧かないけど、まぁよろしく頼む。 長い付き合いになるといいな」

大成功 🔵​🔵​🔵​

御門・勇護
アドリブ等お任せいたします。

「確かに、以前であれば獣の耳や尻尾を付けた人間が出歩いているなんて少なからず人目を引いたでしょうね。」
などとネリム君の言葉に返しつつ栄養バランス良く食事を。
そのあとは皆さんとも情報共有をしましょうか。
今この世界がどうなっているのか、なぜ自分が戻ってきてしまったのか……
まだまだ理解が追い付いていませんからね。
しかし、今の段階でムカデ王が動き出しているとすると……
他の力持つ妖獣などはどうなっているのか、些か不安が残りますね。

「やれやれ……なんともきな臭くなってきましたね。」



●思いがけない帰還と変質
「噛みにくい」
 バランスの取れた定食を前に手を合わせていた勇護の耳に、隣の席で唸るネリムの呟きが届く。
 次いで聞こえたのはフォークと牙がぎこちなくぶつかる硬質な音だ、人とかけ離れた形になった口での食事に苦戦しているようだ。
「私の記憶違いでなければ、ネリム君は人間のはずですが……その姿になったのは覚醒した時ですか?」
「そうみたいだ。 確かに人間以外の種族にちょっと憧れちゃいたけど、いざそうなると動かしづらいな……」
 フォークと格闘している狐人をひっそりと応援しつつ、勇護も丁寧な箸使いで白米を口に運ぶ。
 悪戦苦闘するネリムと同様、『次なる宇宙』から弾かれて、久々に取る地球での食事に懐かしさを感じていた。

●現状確認
「狐頭がフォークがしがししてても、特に誰も気に留めないんだな」
「以前であれば、獣の頭をした人間が出歩いているなんて少なからず人目を引いたでしょうね……」
 一向に食べ進まないネリムを少し不憫に思いつつ、勇護は彼が収集していたシルバーレイン世界の情報資料に目を通していく。
 銀誓館学園からの情報によれば、オブリビオンの出現は2016年頃からとされている。
 崩壊しつつあった世界結界がなぜか修復されてしまったという……その理由は『世界結界がオブリビオン化した』為だと推測されている。
 そのせいか、運命予報士は予知能力を失い、能力者の『アビリティ』の殆どが弱体化した一方で、『人から逸脱した、本来の姿を取り戻した来訪者』が増えているとのことだ。
 妖狐の姿でネリムが堂々と歩いても、これといって注目を浴びなかった理由はそこにあるようだ……人間離れした造形の人類が既にこの世界に増えてきているらしい。
「能力者が弱体化ですか。 そのような状況でムカデ王ほどの妖獣が動き出しているとすると……他の力持つ妖獣などはどうなっているか、些か不安が残りますね」
 懸念を口にする勇護へ、フォークを置いたネリムは「その予想は当たってる」と頷く。
「ゴーストはオブリビオン化したことによって、妖獣云々の分類が曖昧になってるらしい」
「分類が曖昧?」
「例えばムカデ王の場合は妖獣だった。 けど今じゃ地縛霊化ムカデ王やリリス化ムカデ王なんて変わり種も出てくるってことだ」
 つまり、ただでさえ強力な敵個体が様々なバリエーションを伴って蘇ってくることを意味している……敵の姿形ではどのような性質を持つ敵か判別が付きにくくなっているようだ。
「その辺りはグリモア猟兵がしっかりと敵について説明するから心配はないはずだ……ただ先入観には気を付けたほうがいいかもな」
「最早ただのゴーストではないと言うことですか。 やれやれ……なんともきな臭くなってきましたね」

大成功 🔵​🔵​🔵​

カツミ・イセ
サンドイッチとドリンクバー頼もうかな。オレンジジュース+炭酸水とかしてよ。

まあ、ここは僕の神様の故郷ではあるんだけどさ。神様も浦島状態には変わりないんだよね。
うん、神様とはかろうじて神託で繋がってるけど、僕が戻れない状態だから、ネリムさんとは同じ状況になるかな。
ただ、本人かそうでないかなだけで。ネリムさんも大変だね。

ああ、僕はあの方舟の機能で作られた人形…種族的にはミレナリィドールっていうらしい。
ふっふーん、いつもは偽装皮膚で球体関節包んでるからね。隙間に砂とか入ったら大変だからさ。

本当に猟兵って凄いよね。僕も最初はビックリしたからね?本当だよ?
あ、よかったら今度、飛空艇(浄流輸送艇)乗る?



●方舟が浮かぶ世界
「俺がこっちに戻ってから一番驚いたのは、カツミの存在にかな」
「え、僕?」
 オレンジジュースの炭酸割りをストローでかき回していたカツミは、不意にネリムに名指しされてぱちくりと瞬きを返す。
 グリモア越しでムカデ王との戦いを見ていたネリムだったが、人間と思っていたカツミの皮膚が剥がれて水の槍となったとき、人形にある球体関節を偶然見ていたようだ。
「あぁ、僕はあの方舟の機能で作られた人形だからね。 種族的にはミレナリィドールっていうらしい」
「ディアボロスランサーのことなんだよな、それ。 確かにあの方舟ならそれくらいは出来そうだけど……なんていうか、スゴい作りだな」
「ふっふーん、いつもは偽造皮膚で球体関節を包んでるからね。 隙間に砂とか入ったら大変だからさ。 それにしても、よく気付いたね」
 かつて『二つの三日月』を打ち倒した後、『次なる宇宙』へと旅立っていった『ディアボロスランサー』……勇護やネリムと同様に、カツミの『神様』も方舟に搭乗していた。
 神様は遠い旅路に出たその先から、故郷である世界の異変を察して『カツミ・イセ』という子機を創造して地上へと送り出したのだと言う……その過程で猟兵へと覚醒した結果、まずたどり着いたのがグリモアベースだったという流れだろうか。
 結果として神様は、危機に瀕する故郷に子機を到達させることにはこうして成功はしたが、神様にとってもシルバーレイン世界の現状までは予測の範囲外だったようだ。
「つまり神様も浦島状態には変わりないんだよね。 僕と神様はかろうじて神託で繋がってるけど、僕が戻れない状態だから、ネリムさんとは同じ状況になるかな」
「てことはよく話しに出てくる『神様』って、能力者のままなのか? 本人は猟兵になってないってことか?」
「そういうことになるのかな。 ネリムさんと僕の違いは本人かそうでないかなだけだと思う」
 ネリムさんも大変だねと労いの言葉をかけつつ、カツミは注文していたサンドイッチを頬張る。
 あ、人形もフツーに飯食えるんだな……なんて目線を向けていたネリムは、そっちも大変だったはずだろと覚醒時の状況を尋ねてきた。
「故郷に向かったつもりがグリモアベースっていう謎めいた空間で、そこから故郷とは違ういろんな世界にいって戦ってたんだろ? 焦ったりしたんじゃないのか?」
「んー、そこまで緊迫とはしてなかったね。 神様も『やりたいことをやりなさい』って言ってくれてたし。 それにしても本当に猟兵って凄いよね。 この世界が神様の故郷って聞いて、僕も最初はビックリしたからね? 本当だよ?」
「……まあ、いきなり見つかりゃそりゃ驚くよな。 何にせよ、故郷に辿り着けてよかったな」
 相変わらずぎこちなく笑うネリムへ、笑顔で頷くカツミはふと店の外へと目をやる。
 あの青い空よりも高く遠い宇宙の先に生命の方舟があって、カツミの創造主たる神様がいるのだろう……ついに、辿り着いたのだ。

「あ、そうだ。 よかったら今度、飛空挺乗る?」
「めっちゃ乗りたい」

大成功 🔵​🔵​🔵​

三上・桧
アドリブ絡み歓迎
ネリムさん、ゴチになります

非常に有意義な時間でした
『しばらく虫は見たくない。というか今回、別に妾いなくてもよかったじゃろ……』
まぁまぁ、そんなこと言わずに、一緒にお出かけしましょうよー。お肉とお魚、どっちにします?
『魚。それとデザート』
では、お刺身とバニラアイスで。自分はパンケーキとドリンクバーをお願いします

紅茶とサイダーを混ぜてみました。美味しいです
『いい歳して、飲み物で遊ぶでない……そういえば話は変わるが、ここの世界、モーラットっておるじゃろ』
いますね。自分も昔連れていました
『お前の部屋の箪笥の上にあるぬいぐるみ、似ておらんか?』
……帰ったらすぐ確認します



●火車さんグロッキー
『はぁぁぁぁ~~~~っ』
 窓の縁の側にある僅かなスペースで、ぺっそりと敷物のように平べったくなった火車さんが、それはそれは深いため息をついていた。
『しばらく虫は見たくない。 というか今回、別に妾いなくてもよかったじゃろ……』
 火車さんがそう思うのもまぁ無理はない、今回の依頼は最初からムカデの群れ、最後には空飛ぶ巨大ムカデの群れと、ムカデのオンパレードだった。
 もう道端の虫を見るのも嫌じゃってなり、今回のファミレスも最初こそは渋っていたようだが。
「お肉とお魚、どっちにします?」
『魚。 それとデザート』
 おごりとなれば仕方あるまい、ついていってやろうってな感じで現在お料理待ちである。
 一方で、あのムカデまみれな状況を最も楽しんでいた桧は無表情ながらもつやつやと、時折手から覗く白燐蟲を愛でていた。
「ムカデ王に白燐蟲……非常に有意義な時間でした。 ネリムさん、ゴチになります」
「おう。 つーか虫好きって、すげーな……」
 どのムカデに対しても一切臆する様子がなかった桧に、ネリムがちょっと引き気味になっている。
『こやつの虫好きは尋常ではないぞ。 虫取り中に異世界へ召喚されたが、虫型のオブリビオンに付きまといまくった挙げ句、3日で国から追い出されたからな』
「……なんだそれ」
「なんなんでしょうねぇ」
 と、ジト目で猫又と妖狐が見てくるのに、桧は平然とパンケーキにフォークをぶっ刺していた。

●かつての使役ゴースト
「紅茶とサイダーを混ぜてみました。 美味しいです」
『いい歳して、飲み物で遊ぶでない……』
 いくつかの飲み物を混ぜ合わせるというドリンクバーあるあるを披露していた桧を注意していた火車さんは、今朝取れらしいお刺身に舌鼓を打っている。
 そんな中でネリムが火車さんのことをじーっと眺めていたので、ほほぅ妾の毛並みに魅入られたかと機嫌が少し良くなったご様子。
『なんじゃ、そんな見つめんでも妾のモフモフは逃げはせんぞ?』
「……すっげー今さらだけどさ、喋れるんだな」
『は? そりゃあ妾は猫又じゃし喋れるが……狐の頭した者にそんなこと聞かれるとは思わんかったぞ』
「いや、気を悪くしたなら謝る。 俺がこっちにいた世界じゃ、意志疎通は出来ても喋れないのがフツーだったんだ」
 思わずぽかんとした表情になった火車さんへネリムが弁明する最中、桧もそういえば確かにと高校時代の記憶を手繰り寄せている。
 シャーマンズゴーストにケットシーと、今の猟兵にとって馴染みある者達も確かにこの世界に存在していたが、彼等は高い知性を持ちながらも言葉を話すことは出来なかった。
 だからネリムにとって、流暢な言葉を操る火車さんは珍しく映るのだろう……まぁそれは良いわと火車さんが世間知らずな狐をさくっと許したところで、ふとあることを思い出した。
『そういえば話は変わるが、この世界、モーラットっておるじゃろ』
「いるな、あの毛玉」
「いますね、自分も昔連れていました」
 シルバーレイン世界と繋がってから判明した新たな種族であるモーラットは、かつて『使役ゴースト』に分類されていた。
 人類に友好的な妖獣であった彼等を連れ歩く能力者もかつては存在している……実際に桧自身もモーラットを連れていた記憶がある。
 『くぬぎ』と名付けたモーラット、昆虫採集という共通の趣味を持つ親友だった。

『お前の部屋の箪笥の上にあるぬいぐるみ、似ておらんか?』

 ……………………。

「……帰ったらすぐ確認します」
「いやいやいやちょっと待てそれこそ流石に気付けよ!?!?」
『あっそれ妾のセリフ!』
 ……と、行方知れずと思っていたかつての親友は、案外身近なところにいたかもしれない?
 そんなトンでも展開が発生したため、ファミレスタイムをさっと切り上げて慌ただしくお会計となった。
 ぬいぐるみの正体は果たして……それは火車さんに急かされて帰った桧のみぞ知る。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年11月13日


挿絵イラスト