2
花嫁姿に殺戮天使の祝福を!

#ヒーローズアース #【Q】 #戦後 #心情系

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#ヒーローズアース
🔒
#【Q】
🔒
#戦後
#心情系


0




 ヒーローズアース、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス。
 此処に、国内外の挙式サービスや衣装・写真事業に携わる新進気鋭の会社がある。
 名を『ジュノー・ウェディング・カンパニー』。
 ローマ神話の主神ユピテルの正妻の名を冠したこの会社の経営も軌道に乗り始めた昨今、新たな顧客獲得を目指すべく、社長のミネルバ女史は社員へこう提言した。

「イェーガーの皆さんに、我社の新作ウェディングドレスを試着してもらい、ファッションショーと模擬挙式を執り行ってもらえば、きっと注目が高まるわ!」

 世界で人気名高い猟兵達がブライダルモデルを務めれば、ドレスは大人気、式場プランは予約殺到、婚礼に用いたチャペルはSNSでバズりまくり!
 これはやらない手はないと、社員たちは一致団結して準備に取り掛かる。
 そして当日を迎えるのだが……。
 そこに現れたのは猟兵達ではなく、オブリビオン――破壊の天使の大軍であった。

「みんなには、模擬挙式を執り行ってほしいなっ!」
 予知を見せたグリモア猟兵の蛇塚・レモン(白き蛇神憑きの金色巫女・f05152)は、グリモアベースに集まってくれた猟兵達へ、今回の任務について伝達し始めた。
「猟兵のみんなを起用したブライダルCMを企画した会社のみんなが、会場のロサンゼルス郊外の教会でオブリビオンの集団に襲われちゃうんだよっ! 予知ではみんなが乗り込む前に襲撃が発生してたけど、今から転送すれば十分に間に合うから、是非ともお友達や旅団の仲間を誘って、この模擬挙式を成功させてきてねっ!」
 ちなみに、戦う猟兵達が婚礼衣装のままオブリビオンを倒すと、ド派手な宣伝効果があるらしい。会社の社員たちとイメージを守りつつ、イベント企画を満喫してからオブリビオンを撃破してほしい。
「あくまでも模擬挙式だから、同性同士の参加もオッケーだよっ! あと男性がウェディングドレスを着てみてもいいし、女性がタキシードを纏っても当然アリだからねっ!」
 猟兵には中性的な者たちも数多くいる故の配慮だとか。
 無論、実際にその場で本当に挙式を執り行っても良いだろう。
 リアルな感想は、式場選びに迷うカップルの良き助言となるだろうから。
 戦闘に至るまでの猶予時間、思い思いにブライダル気分を味わってゆこう。
「それじゃ、みんな、しっかりCM活動に勤しんできてね~っ! あたいも着てみたかったなぁ~っ!」
 転送役に徹するため、ブライダル企画に参加できないレモン。
 そんな彼女がグリモアで猟兵達をヒーローズアースのロサンゼルス郊外の教会へと転送してゆく。
 果たして、どのような華やかな模擬挙式が執り行われるのだろうか?


七転 十五起
 お砂糖のように甘い心情系シナリオを目指したい。
 猟兵カップルの皆さん、存分にイチャついてみませんか?
 なぎてんはねおきです。

●概要
 第一章の模擬挙式ですが、ドレスの他にも指輪選びや写真撮影も可能です。
 婚礼服のモデルとして試着しまくったり、挙式プランへの意見交換も歓迎です。
 当シナリオはカップルでの参加を推奨しますが、おひとり様でも出来ることはたくさんありますので、ぜひお気軽にご参加をお待ちしております。

 第二章は集団戦です。
 婚礼服を纏ったまま戦うと、宣伝効果がアップしてプレイングボーナスが発生します。
 戦闘中はミネルバ社長が安全な場所から猟兵達の戦いぶりをドローンで撮影して世界中に配信する予定です。なので、CMっぽい文言や派手な演出を戦闘に盛り込むと、ミネルバ社長は大喜びします。
 皆さんの双肩に社運が懸かっています。頑張って下さい!

 第1章のプレイング受付開始日は、シナリオタグをご参照くださいませ。
 それ以降もシナリオタグにてご連絡する予定です。

 それでは、皆様の素敵な模擬挙式並びにカッコいいCM的バトル、期待してます!
211




第1章 日常 『満喫ブライダル店(Wドレス試着や撮影可』

POW   :    気合を入れてウェディングドレス(やタキシード)の試着と記念撮影

SPD   :    (恋人と一緒に、或いは1人で)種類豊富な色やデザインの中から運命を託す婚約指輪選び

WIZ   :    (選んだ婚約指輪を箱パカしながら)真剣に考えた言葉でプロポーズ(の予行演習)

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

化野・花鵺
「うぇでぃんぐどれす、とな?」
狐、目をかっ開いた

「それは花嫁のせぇふくであろ?あいや分かった、皆まで言うな!」
狐、詳細聞かずゲートに飛び込んだ

「全部くれ!ああいや1度の依頼でそれは強欲が過ぎるというものじゃな。全部写真を撮らせてくれ!それで妾に似合うものを1枚くれ、な、な!」
気合いが封印を上回った狐、化術で普段以上のボンキュッボンになって胸を社長の腕に押し付け誘惑した

「分かっておるな?1着余さず撮影するのだぞ?」
管狐召喚し全ウエディングドレス引っ張り出し撮影

「妾はこれが良いぞ」
狐、白のサテンのハートカットビスチェのミニドレスをレースでハイネックパフスリーブベルラインにしたドレス着てご満悦だった



 ヒーローズアースのアメリカ合衆国、カリフォルニア州ロサンゼルス郊外に、真っ白な石造りの歴史ある教会が佇んでいる。
『ジュノー・ウェディング・カンパニー』の敏腕女社長ことミネルバ・テイラーは、猟兵達による模擬挙式イベントの準備に追われていた。
「さあ、急いでちょうだい! もうすぐイェーガーが到着する予定時刻よ!」
 ミネルバの陣頭指揮に社員達も右へ左へと奔走する。
 そんな中、遂に猟兵第1号が教会へ足を踏み入れた。
「ほほう? 聞いて参ったぞ、うぇでぃんぐどれす、とな?」
 化野・花鵺(制服フェチの妖狐・f25740)は到着するなり、そのエメラルドグリーンの瞳を血走らせるくらいカッと見開かせる。ついでに鼻の穴も大きく広げ、ふんふんっと興奮しながら叫んだ。
「それは花嫁のせぇふくであろ? せぇふく着放題とあっては黙ってられぬ! あいや分かった、皆まで言うな! 全部くれ!」
 唐突な全試着宣言に、ミネルバが慌てて駆け寄ってくる。
「イェーガーの申し出なら此処にある新作は全て試着してくれて構わないけど、モデルとして写真撮影に協力してくれるかしら?」
 この申し出に化野は即、食い気味で言葉を返した。
「無論! 1度の依頼でそれは強欲が過ぎると思うておったが、社長の剛毅さ、気に入った! 全部写真を撮らせてくれ! それで妾に似合う写真を1枚くれ、な、な!」
「写真なら1枚と言わず、全部あげちゃうわよ? 画像データはUSBメモリに保存するから複製可能だし、なんなら、気に入ったドレス、1着だけなら報酬代わりに進呈するけれども?」
 ミネルバの気前の良さに、社員は聞いてないぞと狼狽し、化野は目を輝かせながらよだれを垂れ流す。
「それは誠か!? お主、妾を謀ってはおらぬじゃろうな!?」
「ええ、もちろん、報酬に見合った働きぶりに期待するわ」
「安心せい、せぇふくは妾の生きがいにして命同然! この任務、お値段以上の成果を見せてくれようぞ!」
 化野はハイテンションで高笑いをしながら、早速フィッティングルームへ突撃してゆくのだった。

 さて、まずは低身長の化野の体をウェディングドレスに見合った、ふさわしい体型に作り変えることから始めなければならない。
 普段の子供っぽい口調ではなく、ガチモードの古風な口調の彼女には秘策があった。
「妾は天狐の血筋の妖狐ぞ! この程度、妾の化術で姿形を自由自在に変えてくれるわ!」
 普段は自身の異能に封印が施されており、思うように化術を使いこなせない化野。
 しかし、今の化野は性癖によるアドレナリン大量分泌による限界突破と気合が功を奏し、封印をセルフ限定解除して様々な体型の女性にくるくると変貌してみせた。
「すごい……すごすぎるわ! 素晴らしい! あなたこそ真の意味でカリスマモデルよ!」
「ほほほほ! そう褒めるな、照れてしまうよの♪ さあ管狐、分かっておるな? 1着余さず撮影するのだぞ? もってこい!」
 竹筒から解き放たれた107匹の管狐がフィッティングルームに散らばってゆくと、次々とウェディングドレスを主のもとへ運んでみせる。
 これに社員達も手を貸し、化野はどんどんハイペースで試着しては撮影しては脱いで、また試着してからの撮影を繰り返していった。
 そのたびに体型を細く化術で微調整し、そのドレスが一番美しく映える体型とポージングで撮影してゆくので、カメラマンもミネルバ社長も感嘆の声が自然と漏れ出してしまう。
「イェーガーにしておくにはもったいないわ。有名ブランドのファッションショーのランウェイを歩ける器量が彼女にはあるわね!」
「いいですね! そう、その角度、振り向いてからのそこ!」
 シャッター音とフラッシュが撮影スタジオの中で満たされる。
 化野も試着を重ねるたびに堂々たる態度で撮影に望み、そして遂に100着目にして最高の一枚が撮影できた。
「うむ! 妾はこれが良いぞ! 一番美しく写っておるな!」
 デコルテが美しく魅せられるハートカットビスチェのミニドレス、そのスカート部分をベルラインでボリューミーに仕上げた上に、レース生地のハイネックパフスリーブによる肌の透け感が清楚さと艶色を付与する。
 小柄な女性でも似合う新作ウェディングドレスは、化野の本来の小柄な体型でも魅力的に演出してくれている。
「素晴らしい! これら全部、宣材写真として使える出来栄えね! 約束通り、写真の焼き増しとそのドレスは報酬としてプレゼントよ」
「せぇふく、げっとなのじゃ~!」
 化野は趣味と実益を一挙両得し、再び教会に叫び声が轟いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

泉・星流
唐突に姿を見せ…なんか様子がおかしい枸橘・水織(f11304)の勢いに押されて参加


「えっ!?…結婚式場?」
勢いのままに連れられてゲートに飛び込んだ為、後で水織から依頼内容を聞いた
カップル推奨…と、いうことで水織が自分に協力をお願いしに来た…だけ、ぐらいにしか思ってない

服装は普通にタキシード…(だけで終わりません、追記あり)

水織のウェディングドレス姿に…
「うん…とても綺麗で可愛らしいよ…」(笑顔)


水織の準備中にこんな事がありました
ミネルバ社長曰く
「ウェディングドレス姿もいけるんじゃない?」

社員一同を使って着替え&化粧させられ…(水織の知らないところで)星流君のウェディングドレス姿が撮影された


枸橘・水織
依頼内容を聞いて…どこかフワフワした気分…のまま、一度グリモアベースを後にして…

「星流さん…みおと一緒に来てくださいっ!!!」

・・・と、泉・星流(e11303)に動向を願う

ウェディングドレスは水織の特徴の『水を織ったような髪』に合わせるような感じのもの


心情
『これは依頼』
『これは宣伝の為の撮影』

…と、言い聞かせながらも、心ここにあらずといった感じで、着替えや化粧中も気持ちがフワフワしてます

星流にウェディングドレス姿を褒められて
「みお…今、夢を見てるのかな」
フワフワ度MAX

写真を貰えると聞いて
「ぜひくださいっ!!!!」
…と、社長に詰め寄り、撮影した写真…を纏めた本と…二人が寄り添ったポスターを約束



 枸橘・水織(オラトリオのウィザード・f11304)はグリモアベースでこの任務内容を伝達されたときから、ずっと心ここにあらずの状態であった。
 そんな彼女たっての希望で同行した泉・星流(人間のマジックナイト・f11303)は、依頼内容をろくすっぽ聞かされないままヒーローズアースのロサンゼルス郊外へ転送された次第である。
「えっ!? ……結婚式場? なんで?」
 泉は顔を真っ赤にしてドギマギしている枸橘の様子を怪訝に思いながら問い掛ける。
「いやさ、水織が珍しくすごい剣幕で『星流さん……みおと一緒に来てくださいっ!!!』って頭下げるから、僕はてっきりどんな強敵が待っているのかと思ってたわけだけど……」
「だ、だって……この依頼……カップル推奨で……みお独りだと、模擬挙式に協力できないから……」
 チラチラと泉の顔を伺う枸橘の顔が、林檎のように真っ赤に染まっている。
 どうやら、分かりやすい程に泉のことを意識している。
 しかし、そんな『匂わせ感』も泉は全く察知せず、枸橘に合点がいったとばかりに教会を眺めているだけだ。
「あぁ……なるほどね……確かに新郎役がいないと話が進まないね」
 幸か不幸か、泉は自身の鈍感力のおかげで、今回の任務内容を一瞬で理解した。
 そこに枸橘の想いがあるとは気付かずに、だが。

 時と場所は変わって、フィッティングルームにて。
 枸橘は自身の髪色である青を基調とした色合いのウェディングドレスが着たいと願い出た。
「ええ、ちょうど、青薔薇をモチーフにした素敵な一着があるわよ」
 ミネルバ社長の言葉に、枸橘は興奮気味に頷く。
「そ……それでお願いします!!!」
 かくして、枸橘は今、大きな鏡の前でヘアアレンジとメイクをプロのスタイリストに見繕ってもらっている真っ最中だ。
 小柄な枸橘に合わせて、ドレスの細かな微調整を行っている待ち時間を利用してのことだ。
「はい、これでどう? 普段ツインテールだから、こういうヘアメイクは新鮮だと思うのだけど?」
「わぁ……みお、すっごく大人っぽい……♪」
 サイドテールを巻き髪にして、お嬢様っぽい上品さと清楚さを演出。
 螺旋状の髪が水が流れ落ちるようなイメージを持たせる。
 まさに枸橘の特徴である『水を織ったような髪』を最大限に表現したアレンジだ。
 更に、目元をアイシャドウで際立たせたメイクは、11歳の枸橘にぐっと年上の女性らしさを引き出させる。
 まるで別人のような鏡の前の自分に、枸橘はついうっとりと見惚れてしまう。
「……だめだめ、みお、これはオブリビオンからみんなを守るための依頼で、これは宣伝の為の撮影だから……」
 自分の浮かれぶりを自戒する枸橘であったが、どうしても鏡に写った自分自身に両頬が緩んでしまう。
 そこへ、微調整を終えたドレスが運び込まれてきた。
「おまたせ、ミオ。ビスチェを調節したから、これでブカブカにならないはずだわ」
「ありがとうございます……うわぁ……! すごい素敵……」
 プリンセスラインドレスの光沢のある青色の生地、ボリューミーでふわっと広がるスカートにあしらわれた数多くの青薔薇のレース飾り。
 幼い頃、多くの女児が憧れたであろう夢の中のお姫様が着ていたようなドレスが、現実に、しかも目の前に合わられたとあっては枸橘は心も足取りもフワフワ度MAXだ。
「みおが、これを着るんだ……はぁ……」
 呆けている枸橘をよそに、スタッフはテキパキと彼女にドレスを着付けてゆくのだった。

「水織のやつ、遅いな……」
 純白のタキシードに身を包む泉。
 一応、男性の婚礼服もいくつかバリエーションはあったのだが、泉は特にこれといった拘りはなく目に止まった一着を無作為に選んだ。
 なのでヘアアレンジなどを含めて、手早く15分ほどで準備が完了していた。
 ……男性用の婚礼服の準備は、という前置きが付くのだけども。
「女の子は色々と準備に手間かかるらしいけど、僕の2倍以上も掛かるものなのか……? いや、掛かるか……」
 11歳の妹のような存在の枸橘たっての希望で同行した泉。
 待機中の『ハプニング』を思い返して、顔が思わず引きつる。
 そこへ、枸橘の準備が終わったミネルバ社長がフィッティングルームから出てきた。
「待たせちゃってごめんなさいね、セイル。あなたの花嫁役の入場よ。ミオ、出てきてらっしゃい?」
 ミネルバ社長に促されて、おずおずと姿を見せる枸橘。
 11歳の小柄な体型でも可憐さと高貴さを讃えた青薔薇のウェディングドレス姿に、泉は思わず息を呑んだ。
「……どうですか、星流さん? みお……きれいかな……?」
「うん……とても綺麗で可愛らしいよ……!」
 即答、かつ満面の笑みで返す泉。
 それに枸橘は再び顔から火が出るが如く真っ赤に染まってしまう。
「では、ふたりとも、ヴァージンロードを歩いてみてくれるかしら? その模様を撮影するから」
「は、はい!!!」
「すごい気合だね、水織……」
 枸橘の意気込みに若干だが気圧される泉は、彼女の腕を組んだまま共にヴァージンロードを歩いて祭壇へ向う。
 そこで神父へ誓いの言葉を2人で述べたあと、向かい合って枸橘の顔のベールを捲る。
「えっと、まさか、このまま……?」
 泉はミネルバ社長へ視線を送る。
「模擬挙式だから、当然最後まで、ね?」
 そう告げるミネルバ社長の手元には、泉のウェディングドレス姿の画像が!
 待ち時間中に退屈していた泉に、ミネルバ社長が『ウェディングドレス姿もいけるんじゃない?』と提案されてあれよあれよと撮影が執り行われた『ハプニング』があったのだ。もちろん、枸橘には絶対に内緒にしてくれと泉は頼み込んだのだが、まさかそれをもとに許されるとは思ってもいなかった。
「水織、誓いのキ、キスは別にいらないよね……?」
「だ、だめ……! 社長さんのお願い、聞いてあげないと……!」
 枸橘は目を閉じて、つま先立ちのまま受け入れ態勢は万全だ。
 フワフワ度が限界突破してしまい、普段の枸橘なら出来ないようなことまで大胆に出来てしまっている。つまりイケイケドンドンな枸橘である。
 これに泉が今度は狼狽し始める。
「く、唇にしなくちゃ駄目……? ええい、ごめん、水織!」
 結局、ヘタレた泉は枸橘のおでこにキスをしてお茶を濁したのだった。
「ねぇ、写真撮影もさせてくれないかしら? 画像は印刷してブックレットにしてプレゼント……」
「やります!!! あと観賞用と、保存用で2冊ください!!!」
 食い気味に答える枸橘の勢いのまま、記念撮影は滞りなく進んでいったとさ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ティフティータ・トラーマ
「さてさて、天使が来ると聞いたら参加せずにはいられないんだけど…ウェディングドレス、ねぇ。」
普段の黒系衣装とは一変して、純白のドレスに身を包んでみるものの
「やっぱりこの羽根が違和感かしら?白と黒で映えるとは言っても、花嫁が黒いっていうのは…。」
羽根の黒が変に目立ってしまいナニか無いかな、と色々見て
「あら?このレンタル不可のって…そのまま着て帰れるのね。それなら…。」
少しコンセプトの違った、式の後に着る様なウェディングドレスを選んで、撮影用のベッドに羽根を拡げると
「『貴男(あなた)の手で堕として。』って感じでどうかしら?」
カメラに向かって両手を伸ばし、来て、とでも言うように微笑みを浮かべる。



 ロサンゼルス郊外の教会に、漆黒の堕天使が舞い降りた。
 オリエンタルな踊り子衣装は露出度が高く、背中の大きな黒翼との色のコントラストがよく映える。
 ティフティータ・トラーマ(堕天使の剣舞暗殺者・f29283)の神秘的な雰囲気に、『ジュノー・ウェディング・カンパニー』の面々は思わず目を奪われてしまっていた。
「これはこれは……本物の天使が協力してくれるなんて!」
 感激するミネルバ社長だが、ティフティータは首を横に振った。
「堕天使よ。光輪なんてないもの」
「だとしても、やっぱりこの美しい翼はウェディングドレスとの相性はいいはずよ。すぐに準備するわ!」
 社長の号令で社員一同はティフティータを最高の花嫁姿に仕立て上げるべく躍起になっていく。
 一方、当のティフティータはミネルバ社長の言葉に半信半疑の様子。
「さてさて、天使が来ると聞いたら参加せずにはいられないんだけど……ウェディングドレス、ねぇ」
 社長はああ言うけれども、ティフティータは普段から黒系の衣装を好んでいるのはやはり背中に生えた堕天使の黒翼との相性やらを考慮しての事だ。
 それをこの場で認識を覆せるとは到底思えない。
 事実、実際に純白のウェディングドレスに袖を通してみても、背中の黒翼の存在感が強すぎてドレスの存在感が霞んでしまう。
「やっぱりこの羽根が違和感かしら? 白と黒で映えるとは言っても、花嫁が黒いっていうのは……」
「うぅん、アリだと思ったのだけども……」
 ミネルバ社長も今ひとつピンと感性に響く手応えがなかったようだ。
 ティフティータは眉尻を下げてミネルバ社長に呟く。
「……ごめんなさい。力になれなかったかしら?」
「いえ、素材はすごくいいのよ。弊社のドレスの方向性が……って、それはどちらかというと二次会や披露宴のお色直し用のドレスだけども……?」
 ティフティータがおもむろに手にとったドレスは、薄い紫色のカジュアルなデザインのドレスであった。
 確かにこれは教会のヴァージンロードを歩くようなタイプのウェディングドレスではないだろう。
 だが、ティフティータはこれに強く惹かれていった。
「あら? このレンタル不可のって……つまり買取可能ってこと? そのまま着て帰れるのね。それなら……」
 ティフティータはこの薄紫色のドレスを試着することに。
 すると……。
「どうかしら……? 花嫁らしくないかもだけれども……?」
 他の猟兵達のウェディングドレス姿とは違う、妖艶な花嫁がそこに立っていた。
 これにはミネルバ社長を始めとした社員一同がにわかにざわつき始めた。
「……これよ! 私は教会での婚礼だけに目が行ってたけど、こういう披露宴や二次会向けのドレスのPRも必要だったんだわ!」
 興奮する社長が自身のスマートフォンで撮影を始めている!
「薄紫のドレスと黒翼の色合いが神秘的ね! 清純さとはまた違う、男性を虜にする魔性さを感じるわ!」
「それは、褒められてるのよね……?」
「色気が溢れてるってことよ!」
 ミネルバ社長の興奮ぶりに、少々不安げなティフティータ。
 だがそんな彼女もおだてられて、自ずとPRのプランニングを語りだす。
「そんなに色気があるというなら……ねぇ、撮影セットにベッドはないかしら?」
「少し時間をくれれば用意できるわ。……まさか!」
 ミネルバ社長は脳裏に何かを閃かせた。
 ティフティータは意味ありげに微笑んで首肯する。
「ええ、そうよ。このドレスを着たまま、ベッドの上に仰向けに横たわるの。背中の黒い羽を広げたままね? そして私は誘うようにカメラに向かって手を差し伸べるの」

 ――貴男(あなた)の手で、どうか堕として?

「はぁぁぁーんッ! 最高ねっ! そういう方向性もアリね!」
 女性でもティフティータのプランニングは堪らないものがあったようで、ミネルバ社長は尊さに身悶えしている。
「すぐに手配を掛けるわ! 最高の宣材写真を撮影するわね!」
「ええ、お願いするわ」
 その後、ティフティータのプラン通りに撮影が執り行われ、後日仕上がった妖艶過ぎる花嫁姿はネットで大バズリしたそうな……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カシム・ディーン
よし…僕は裏方に徹して…
「ご主人サマー!模擬やろう!」
なんでだよ!?やだよ!
「やだー!やーりーたーいー!!」
(物凄く超駄々る機神。その場でのたうち回るレベルで

ぬがぁぁぁぁっ!!(根負け

あくまで模擬というかそういうのだから勘違いすんじゃねーぞ!
「分かってるよ♥そういうのは最後の方でね♥」
だからてめーは何言ってんだ!?

UC常時起動

取り合えず僕はあまり白はすきじゃねーんだが…まぁ悪くない着心地ですね(白のタキシードをメインに色々試す
「うぇへへへへへへへ…♥こうして作ってもらうのもいいものだねー♥」
ドレスや指輪類も色々調べたり試着したり楽しんでる

写真撮影も付き合わされるがそういうところでは格好はつける

やるからには最強無敵のカシムさんは格好良く決めてやります

尚色々な服の試着と写真撮影も了承
たまに己がウェディングでメルシーがタキシードやWウェディングも試したりしてみる
それぞれポーズ取って格好つけるのも忘れない
「一着貰えるもんねっ☆」(でもミネルヴァちゃんにジュノー様かぁ…としんみり
婚礼服は色々お任せ



 カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)はこの依頼内容を請け負った際、自身が表立つことはないだろうと高を括っていた。
「よし……僕は裏方に専念して……」
「ご主人サマー! 模擬挙式やろー!」
 唐突なボディプレスにカシムが下敷きになってしまった。
 ぼよんぼよんのおっぱいを押し付けられたカシムは、暴挙を成し遂げた当人へ抗議する。
「いやなんでだよ、メルシー!? やだよ! 僕は出ないぞ! てか押し付けるな、重いんだよ!」
「もっと堪能していいんだぞ☆」
「痴女か!」
 怒りのカシムが相棒のメルシーを跳ね除ける。
「とにかく! 僕は裏方に専念すると決めたからな! モデルはお前が独りでやってこい!」
「やだー! やーりーたーいー! ご主人サマと一緒にヴァージンロードあーるーきーたーいー!」
 メルシーは子供のように寝転がって四肢をジタバタさせながら駄々をこねている!
 その暴れっぷりに、イベントを主催する会社の関係者達が遠巻きにヒソヒソと内緒話をしてしまう。
 このままでは、天才カシムの看板に傷が付く!
「ぬがぁぁぁぁっ!!」
 天を衝くが如き咆哮を上げるカシム。
 地面でのたうち回るメルシーの手を取って無理やり立たせる。
「一度しか言わないからよく聞け、このポンコツ! あくまで模擬というかそういうのだからな、勘違いすんじゃねーぞ!」
 要は根負けである。
 だがこれを聞いたメルシーの表情は、満開の花々よりも明るく咲き誇っていた。
「やったー☆ うんうん、分かってるよ♥ そういうのは最後の方でね♥」
「だからてめーは何言ってんだ!?」
「もーご主人サマったら♥ そんなの当然せっ――」
「シャオラッ!」
 カシム渾身のツッコミ(アッパーカット)がメルシーの顎を強かに打ち据えた瞬間である。

「ひどーい……メルシーは『接吻』って言おうとしただけなのにー、ほら、誓いのキス♥」
「模擬挙式なんだからする必要ねーだろ……はぁ……なんでこんな目に……」
 フィッティングルームへ向う最中、メルシーの割れた顎を粘土細工のように復元させるカシム。
 液体金属めいた賢者の石で出来たメルシーの体だからこそ出来る方法だ。
 そうこうしている間に2人はスタッフ達の手で採寸され、別々の部屋へ案内されていった。

「……すごい量ですね。タキシードってこんな種類があるのです?」
 壁一面に掛けられた男性用の婚礼服の数々に、カシムは思わず目を丸くしてしまう。
「ふむ、白以外のカラーバリエーションも豊富なのですね。でも、やはり白は着ないと駄目なのですよね?」
 この質問に、社長のミネルバが頷く。
「ええ、やはり基本は抑えたいわ。あまり白は好みじゃないかしら?」
「そうですね。普段から黒系の服を好んできてるので、どうも落ち着かないといいますか……でも手触りはいいですね」
「当然よ、シルク生地をふんだんに使用した高級品だもの、それ。買取金額はハンバーガー5000個あってもきかないわ」
「これが……!? ちょっと着てもいいですか?」
「大事に扱ってくれるなら、ね?」
 高級品と聞いて目の色が変わったカシムは、シルクのタキシードに袖を通してみる。
 滑らかな肌触りに上品な光沢の仕上がりに、思わずカシムは感嘆の声を漏らす。
「もっと堅苦しい感じかと思いましたが……想像以上に動きやすくて軽いですね。……意外と奥が深いのですね。もう少し違う色味も試しましょうか」
 次第にカシムは婚礼服の価値に盗賊的な意味で興味を持ち始め、その後も何十着か試着することにした。

 一方、メルシーは繋がっている魔力回路から主の陽の感情を検知しつつ、ジュエリーや小物類を見て回っていた。
「うぇへへへへへへへ……♥ こうして作ってもらうのもいいものだねー♥」
 なんとカシムには内緒で、メルシーはオーダーメイドの指輪を作成してもらっていた。
 代金は(自身の体内に取り込んでいた)これまでで得た冒険の戦利品の一部だ。
「古物商あたりで換金すれば、この教会が立て直せるくらいの価値があるかも?」
「異世界の珍品……! ええ、最高の指輪とドレスをあなたに見繕ってあげるわ!」
 依頼されたミネルバ社長は社員一同に号令を発して急ピッチで作業に当たらせた。
「それで、ドレスはどういうのが好みかしら?」
「ご主人サマはおっぱい星人だから、こう胸元の開いたセクシーなドレスがいいなー☆」
「まだまだ子供のようだものね、あなたのご主人サマは」
 苦笑するミネルバに、メルシーは意気投合。
 女(メルシーは雌雄同体だが)同士であれやこれやと会話が弾み、ドレスもとっかえひっかえ着替えが進む。
「ハートビスチェでデコルテと胸元を強調して、スカートは敢えてタイトなマーメイドタイプなんてどうかしら?」
「うんうん! これがいいな♪ ご主人サマ、こういうの絶対弱いから☆」
「ふふっ、メルシーちゃん、本当にご主人サマが大好きなのね」
「もちろんだよ☆ ご主人サマはメルシーの光で、暗い場所から引き上げてくれた導き手だもん♥」
 そう語るメルシー。機神といえど心はあって、その言葉は本心からだとミネルバ社長は感じた。

 そして半刻後――。
 ヴァージンロードを歩くカシムとメルシー。
 純白のタキシードとウェディングドレスの新郎・新婦がゆっくりと前へ進んでゆけば、それを社員たちが真剣に撮影する。
 祭壇まで辿り着くと、神父の問いに2人は誓うことを約束する。
 そしてカシムはメルシーの顔を覆うベールを捲くり上げ、息を呑んだ。
「……悔しいが、すごい綺麗ですよ」
「えへへ……ご主人サマも普段以上にカッコいい☆」
 2人の顔がゆっくりと距離が縮まってゆき……。

「はい、カット! お疲れ様!」

 ミネルバ社長の声で撮影終了。
 ……のハズが。
「ごじゅじんざまぁぁぁ~!」
「おま、キャバリアのパワーをここで使うな、ンンー!?」
 誓いのキスのフリのつもりだったカシムに対して、メルシーはガチでキスをしようとせがんできたのだ。
 そして機神のフルパワーでカシムを拘束すると、彼の唇を思う存分に蹂躙するメルシー。
 あまりの熱烈ぶりに、周りのスタッフが赤面するほどだ。
「――ぷはっ♥ ごちそうさまでした♥」
「……てめー、後で覚えてろ?」
 恨み節を口にするカシム。しかし、身体中に魔力が漲っていた。
 これはもしや、メルシーが口移しで?
 その意味は薄々カシムは理解していた。
(あまり猶予はなさそうですが、先に避難させると予知が変動するかもですね)
 鋭い殺気を持つ集団が、この教会に急接近しているのをカシムは察知する。
 メルシーはその戦闘に備え、カシムに魔力補給させたのだ。
 とはいえ、不用意に一般人達の不安を煽るのもよくない。
「ええと社長? せっかくですし、記念撮影もお願いできますか?」
 カシムの申し出に、ミネルバ社長は二つ返事でオーケーを出した。
「ええ、喜んで! もしよかったら、どれか婚礼服ひとつを報酬として進呈するわ。ああでも、あまり高いのは駄目よ?」
 こうして、撮影という名目で再び着せかえ人形と化すカシムとメルシー。
「でもミネルヴァちゃんにジュノー様かぁ……って、なんでもないよ☆」
 なにやら心当たりがあったのか、一瞬だけメルシーの表情が陰る。
 そんな中、何故かカシムもドレスを纏う羽目になったりなどハプニングもあったが……。
 本当のハプニングは、これから舞い降りるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ANGEL』

POW   :    悪を滅ぼせ!
【悪タイプ特効の炎】が命中した対象を燃やす。放たれた【(自称)聖なる】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    アクをホロぼせ!
召喚したレベル×1体の【ANGEL】に【聖なる翼(自称)】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
WIZ   :    AクWoほロoBせ!
自身が戦闘不能となる事で、【しがみついた】敵1体に大ダメージを与える。【輝かしき正義をたたえる言葉】を語ると更にダメージ増。

イラスト:塒ひぷの

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 悪を滅ぼせ、悪を滅ぼせ、アクを滅ボセ!

 一心不乱に唱える傷だらけの天使達が空から舞い降りる。
 オブリビオンの天使達は、自身の想定する悪を裁くためだけに存在する。
 そこに意味はないし、彼らに意思はない。
 彼らは道具であって、手段であるからだ。

 アクをホロぼせ! アクをホロぼせ! AクWoほロoBせ!

 禍々しい殺意を漲らせ、教会へ殺到してゆく天使達!
 猟兵達は教会と社員達を守るべく迎撃を試みる。
 そんな中、ミネルバ社長とその側近達だけが、カメラを回して戦闘シーンの撮影を試みる。

「いいわよ、イェーガー! 戦うブライダルっていうのもイェーガーらしくて最高よ! そのまま派手に撃退して、我が社のアピールもよろしくね!」

 なんか無茶振りされた気がするが、戦闘と宣伝を両方やってのけてこそ猟兵だ!
 やれば出来る! いざ、婚礼服を着たまま、バトルCM撮影だ!
化野・花鵺
「うがぁ!せっかくGETした妾のせぇふくが汚れるではないか!小童風情が、いきがりおって!欠片も残さず滅してくれるわ!」
狐、吠えた

「来い、管狐!彼奴らを全部狐の穴に棄ててこい!」
UC拒否してダメージが入った敵に衝撃波ぶつけまくり近寄らせない

敵の攻撃は野生の勘で回避し衝撃波で弾く
ウェディングドレスが汚れないようオーラ防御は常時継続

「これは妾のじゃ!血飛沫1つつけてたまるか!二度と現世に戻らぬようきっちり躾てくれるわ」
狐、叫んだ

「…そう言えば、撮影もあったような…?」
狐、終了間際に思い出した

「悪い天使もどきはお仕置きですぅ…後で編集を頼まねば」
狐、慌てて化術でバンクシーン入れたり魔法少女ぶりっ子した


ティフティータ・トラーマ
「なんだか思っていた天使とは別モノみたい。まぁヤる事は変わらないんだけどね。」
現れた天使の群に羽根を拡げて近づくと
「いつもの服とは違うけど…さて、ドコからナニが出てくるか見切れるかしら?」
普段の服よりも更に死角の多いドレスからは、すぃと振られたドレスの袖口から幾本もの矢と投剣が撃ち出され、
ふわりとスカートを翻して伸びる脚は、見えそうで見えない領域を演出しながら近づくモノを容赦なく斬り蹴落として
「本業は態と破らせる方だけど、今回は服の宣伝だし偶にはこんな縛りも悪くないわ。」
空中を踊るようにして、攻撃と返り血を躱しながらUC「九死殺戮刃」で斃してイキます。
「…結婚相手には怖くないかしら、コレ?」



 化野・花鵺(制服フェチの妖狐・f25740)は突如として上空に出現したオブリビオン天使の群れに、自身の狐尾の毛を大きく膨らませるほどに怒りを顕わにした。
「うがぁ! なんじゃなんじゃ!? せっかくGETした妾のせぇふくが汚れるではないか!」
 上空から急接近してくる天使達を、ウェディングドレスを来たまま器用に回避し続ける化野。
「小童風情が、いきがりおって! 欠片も残さず滅してくれるわ!」
 吠える化野だが、四方八方から飛びかかってくる天使達のおかげで反撃の暇がない。
 そこに割って入ったのは紫のドレスを纏ったティフティータ・トラーマ(堕天使の剣舞暗殺者・f29283)だ。
 何処からともなく暗器がティフティータの体から飛び出し、天使達を意識の外から刺し穿ってみせる。
「加勢するわ。怪我はないわよね?」
「おお! 恩に着るぞよ! あの天使に掴まれたら自爆するらしいのじゃ! 気をつけたもれ!」
 敵のユーベルコードは、事前にグリモア猟兵の予知によって周知されている事が多い。
 化野もこの情報があったからこそ、今まで回避に専念していたのだ。
 ティフティータも、増援として出現した別の天使達の姿に予知の内容が正しいことを思い知る。
「あっちの増援で現れた天使、他の個体と違って翼の数が違うでしょう? あれは強力な個体だそうよ。あっちは私に任せてもらえる?」
 この提案を断る理由がない化野、即答で竹筒の栓を引き抜いた。
「よかろう! お主の戦働きに期待しようかの! 妾もそろそろ反撃じゃ! 来い、管狐! 彼奴らを全部狐の穴に棄ててこい!」
 自身の配下である管狐が竹筒から飛び出すと、迫りくる天使達をひと睨みする。
 すると、管狐を中心に、半径108mの天使達が一斉に見えない力で吹っ飛ばされてしまう!
「ヌシらを我が領域に招こうぞ。遠慮? そのような繰り言、無粋と心得よ、ホホホホホ!」
 この『狐の招き』というユーベルコード、射程内の指定した対象すべてを『対象の棲家』へ転移させる効果を持つ。拒否することも出来るが、そうなると強烈な衝撃波で空の彼方へ弾き飛ばされてしまう。
 どのみち、自爆特攻を仕掛ける天使達にとって、このユーベルコードは天敵中の天敵だ。
 故に、零距離ではなく至近距離での自爆へ切り替える天使達。
 だが……。
「これは妾のじゃ! 血飛沫の一滴もつけてたまるか! 二度と現世に戻らぬようきっちり躾てくれるわ!」
 飛び散る血肉がウェディングドレスに付着するのを嫌った化野は、強力な霊的障壁を自身の体の周りに展開して引きこもり始めた。
 天使達の飛び散る骨肉や爆発による衝撃は、化野の障壁に弾かれて無駄に終わってしまう。
 こうして、攻撃は管狐が勝手にやってくれるので、あとは自身は守りに徹するだけの化野の前に、天使達は勝手に数を減らし続けてゆく。
 なんとも省エネかつ強力なユーベルコードなのだろうか!
「あっちはもう助力は必要ないみたいね。それじゃ、わたしはこっちを片付けましょうか……なんだか思っていた天使とは別モノみたいだけど、まぁ、ヤる事は変わらないんだけどね」
 ティフティータは異形の翼を生やした増援部隊と対峙する。
 彼女も堕天使の端くれ、背中の大きな黒翼で空へ舞い上がると、両手を掲げて徒手空拳をアピールする。
「いつもの服とは違うけど……さて、ドコからナニが出てくるか見切れるかしら?」
 掲げた両手を下ろした次の瞬間、面積の多いドレスの裾から刀剣や鋭い矢が天使達へ飛んでゆく!
 不意を突かれた天使達は、あっけなく急所を穿たれて地面へ墜落していった。
「アクをホロぼせ!」
「アクをホロぼせ!」
「アクをホロぼせ!」
 喚く天使達がティフティータを取り囲んで殺到してくる。
 しかし、ティフティータがドレスの裾をふわりと翻すと、光沢のある黒革長靴で包まれた脚が露わとなった。
「本業は態と破らせる方だけど、今回は服の宣伝だし……偶には、こんな縛りも悪くないわ」
 ティフティータが上半身を空中で捻って逆時計回転をすると、ドレスの裾がぶわっと広がりながら漆黒の蹴撃が虚空を走る。
 その爪先には鋭利な刃物が備わっており、これも彼女自慢の暗器のひとつなのだ。
 そうとは知る由もない天使達は、蹴り切り伏せられて紅蓮華めいた飛沫を空中で噴き上げて絶命していった。
「うふ、ふふふ。ああ、堪らないわ。一秒前まで何も知らずに生きてたモノが、次の瞬間に物言わぬ物体に成り下がるこの瞬間……暗殺の醍醐味はこうでないと」
 黒翼の花嫁堕天使は、空中で舞い踊りながら暗器を跋扈させ、その蹴りで天使達を掻っ捌く。
 九死殺戮刃――瞳が瞬く間に9連撃を叩き込む。
 本来ならそのうちの1回で自身の衣服や肉体を切り刻むのだが、宣伝のために寿命を消費して天使の討伐をティフティータは優先した。
 そして飛び散る鮮血にうっとりとするティフティータは、戦闘中にもかかわらず快楽で達してしまうのだった。
「あ――っ、あ……ん、うふ……まだまだ足りないわ! もっと殺してイきましょう?」
 狂喜の笑みを浮かべるティフティータは、さらなる悦びを得るべく死の舞踏を虚空で披露し続けた。

「……そう言えば、撮影もあったような……? ハッ、カメラが妾を捉えて!? わ、悪い天使もどきはマジカル★コンコンなキツネさんがお仕置きですぅ! ……ぐぬぬ、後で編集を頼まねば!」
 ひと暴れしたあとにようやく大切な事に気が付いた化野、取ってつけたような魔法少女の演技も顔が引きつる。
 対して、ティフティータは宣伝の事を最初から頭に入れていたものの、途中から色々とキモチ良くなったことで派手にぶっ殺しまくった惨状に、気まずさでカメラへ向き直ることが出来ない。
「……結婚相手には怖くないかしら、コレ?」
 しかし、ティフティータの心配とは裏腹に、そういうニッチな需要からこのCM動画は絶賛される事になろうとは……まだ誰も知らないのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

泉・星流
枸橘・水織(f11304)

この状況下でカメラを回して撮影している状況に…
あの社長さん達も中々の強者だわ…


…折角だから社長さん達に協力しようと…考えて
水織に近づいて抱き…お姫様抱っこ

水織に『このままでも戦えるよね?』…と確認した後
…この腕の中にいるのは僕の大事な人だ…この先、何があってもこの人は守り抜いて見せる
(注・サービスの演技)

…の、台詞と同時にUCを使用…周囲に(柄の尖った【(突)属性攻撃】)箒を展開させる【全力魔法・範囲攻撃・念動力・掃除】


水織を大事に抱きかかえつつ、周囲を箒を旋回させたり、その場で風車のように回したりして天使の接近や攻撃を防ぎ、箒で天使達を貫いて攻撃【串刺し・貫通攻撃】


枸橘・水織
泉・星流(f11303)と行動

敵の襲来に現実に引き戻された気分…花嫁気分もここまで…と、気持ちを切り替えようとしたところ、抱きかかえられ頭が真っ白に…

やっぱりみお…夢見てるのかな?
だって…都合が良すぎるもの…

…とか考え、目を丸くしながら星流の顔を見ながら頬をつねってみる
『戦えるよね?』のセリフには素直に『はい』と返事、その後の台詞を聞いた後は、もう夢でも現実でも良くなり考えるのをやめてしまう

戦闘は星流に抱きかかえられながらも、UCを使って支援
天使達に創生した鎖や拘束具で身動きを封じたりします


終盤…敵をウェディングケーキを創生して閉じ込め、星流にお願いして一緒に(創生した)ナイフでケーキ入刀する



 枸橘・水織(オラトリオのウィザード・f11304)は襲来してきたオブリビオン天使達を見て、急に現実に引き戻されてしまった。
「はぁ……花嫁気分もここまで……」
 がっかりとうなだれる枸橘に対して、泉・星流(人間のマジックナイト・f11303)は天使達ではなく安全圏からカメラを持って撮影しているミネルバ社長を横目で見て、思わず苦笑していた。
「この状況下でカメラを回して撮影している状況に……あの社長さん達も中々の強者だわ……」
 泉はそもそも、この依頼はブライダル衣装の広告だったことを思い出す。
(だとすると、少しは貢献しておかないとだよね……)
 泉は枸橘の肩をつつく。
「え……ど、どうしたの……?」
 失意の中から再び心拍数が跳ね上がり、枸橘の表情がくるくると変わる。
 そんな彼女に泉は不安そうに頭を抱えてしまう。
「いや敵がいるんだからさ、集中したほうがよくない?」
「う、うん……そうだよね? みお、頑張って戦うね……?」
「あー、で、それなんだけど……」
 泉はおもむろに枸橘の近くまで詰め寄る。
 そして次の瞬間、枸橘の体がフワッと地面から浮き上がる。
「え、えぇぇぇっ?」
 枸橘は顔を真っ赤にして叫んだ。
 なぜなら、唐突に泉は彼女をお姫様抱っこで抱えてみせたからだ。
「ま、待って……いきなりどうしたの……!?」
 パニックになる枸橘を落ち着かせるべく、泉は精一杯の優しさを込めて語りかけた。
「大丈夫。この腕の中にいるのは僕の大事な人だ……この先、何があってもこの人は守り抜いて見せる」
「はぁぁ……」
 泉としては、CM用の台詞のつもりなのだが、彼を密かに思い続ける枸橘にはプロポーズの言葉として捉えられてしまう。
 再び夢見心地になった枸橘へ、泉の追撃がブチ込まれる。
「……このままでも戦えるよね?」
 めっちゃエエ声で耳元へのウィスパー攻撃(?)に、枸橘はもう現実を放棄してしまった。
「……うん、みお、ずっとあなたのそばで戦えます……!」
 図らずしも、ミネルバ社長のほしかった絵面が完成してしまう撮れ高が生まれた。
 泉は枸橘を抱えたまま、上空の天使へユーベルコードを放つ。
「それじゃ、さっさと終わらせようか。想像より僕の魔力を得て形を成せ……駆け巡れ……僕の変幻自在の箒達!」
 詠唱を終えた途端、虚空に出現する大量の箒、箒、箒の群れ!
 495本の空飛ぶ箒は、泉の属性付与によってすべてを穿つ槍のように鋭く尖っている。
 天使達の放つ炎を箒で弾き返し、そのまま柄で敵を串刺しにしてしまう姿は、まるでケーキ入刀の如し!
 枸橘は夢見心地になったまま、巨大なウエディングケーキに泉と二人でナイフを入れる光景を思い浮かべる。
 すると、この辺り一帯の魔力が枸橘の支配下になり、次第にひとつの物体を象ってゆく。
出現したのは……!
「うわ、でかいケーキだな……」
 空中に浮かぶラピュータめいた巨大なウエディングケーキ!
 これが一気に墜落すれば、増援ごと天使達を押し潰してしまったではないか!
「えへへ……旦那様? 早くケーキにナイフを入れよう……?」
「あ、ああ、分かった……」
 そびえる山と化したウェディングケーキに、箒のナイフで一刀両断!
 オブリビオン天使は哀れ為す術なくハッピーウェディングに斬り分けられてしまうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

純真天使・ペトラエル
純真婦妻
ピュアさんモチーフのウェディングドレス(今年の水着の様な
999本の薔薇を手に

唇を奪われ、舌を入れられ……♡

ふわぁ……♡ピュ、ピュアさんのキス、しゅごい……♡とてもきもちよくて、あたまのなかがしあわせでいっぱいれひゅぅ……っ♡(表情を蕩けさせ目がハートに

……はっ!?つ、続きはお城に帰ってからにしてください!(一緒に住んでます

むふー!ピュアさんの無限の愛を充填して貰った今のペトラの愛ハートは誰にも負けませんっ!……ピュアさん以外には(ぽっ

参ります!これがクレリック裏奥義!必殺のクルセイド・ジャッジメントです!

……その正体は、神族2人の決して揺るがぬ愛の力を込めた凄まじい威力のデコピンです♪


純真邪神・幼淫魔姫ピュアニカ
純真婦妻
今年の水着みたいなペトラちゃんモチーフのウェディングドレスで百合結婚式〜♪

ふふふ〜♪え〜、あんなのがエンジェル〜?

天使って言うのはね〜、このペトラちゃんの事を言うんだよ〜っ!可愛くて優しくて礼儀正しくて超可愛い永遠の美少女で〜♪
神級エンジェルの聖者でクレリックでぴゅあの花嫁で〜、ぴゅあの自慢のお嫁さん(たからもの)な理想の天使そのものなんだよ〜♪抱き着いて絶対に離さないんだよ〜♪

UCで疲れるくらい情熱的で激しくて蕩けるような、超濃厚キスでぴゅあの神力をペトラちゃんにエネルギー充填してあげるね〜っ♡

さあ〜♪本物の天使の力と〜♪ラブラブなぴゅあ達の愛の力をみんなに見せつけてあげるんだよ〜♪



 ミネルバ社長は撮影していたカメラの電源をそっとOFFにした。
 目の前で繰り広げられる光景は、CMとして起用するには倫理観を問われるものだからだ。
「私も多様性という言葉に関心はあるけど……あれを公共の電波に乗せるのは……」
 言葉を濁すミネルバ社長。
 つまり、目の前で繰り広げられている惨状に匙を投げた。
 我関せずを貫いた瞬間である。
 一体、何が彼女をそうさせたのか?

「ふわぁ……♡ ピュ、ピュアさんのキス、しゅごい……♡ とてもきもちよくて、あたまのなかがしあわせでいっぱいれひゅぅ……っ♡」
「んっ♪ あんらのがエンジェルなんてね~?(ちゅっ♪) うふふ~、天使って言うのはね~、このペトラちゃんの事を言うらだよ~っ!(ちゅぷっ♪)」
「あっ、そこはらめれすぅ……♡ こんあところで、イッ、あ、ああぁぁ――!」
「あ~、もう~めちゃくちゃだね~♪」

 純真天使・ペトラエル(エンジェル・パラディオン【貴女の天使(ヒロイン)】・f30430)と純真邪神・幼淫魔姫ピュアニカ(永遠に無垢なる幼く淫らな魔貌の邪神姫【百合淫魔姫】・f30297)が、敵群の真っ只中で情事に耽っていたのだ。
 互いに水着にしか見えないウェディングドレスを自前で着込んだまま、オブリビオンそっちのけで無遠慮に互いの水音を響かせている。
 ペトラエルが抱えていた999本の薔薇の花束も傍らに置かれ、2人は組み付き合ったまま地面に寝転んで嬌声を上げる。
 あまりにも場違いな前後行為!

 ――数十分前、2人は戦場に乱入してくると、ピュアニカはオブリビオン天使を見るなり鼻で笑った。
 あまりに醜悪さに呆れ返ると、横に侍るペトラエルこそが真の天使だと力説し始めたのだ。
『可愛くて優しくて礼儀正しくて超可愛い永遠の美少女で~♪ 神級エンジェルの聖者でクレリックでぴゅあの花嫁で~、ぴゅあの自慢のお嫁さん(たからもの)な理想の天使そのものなんだよ~♪ 抱き着いて絶対に離さないんだ~♪』
 そう主張したレズビアン邪神は、己の妻と認めたペトラエルに接吻を施した。
 唐突な寵愛行為にペトラエルはトロンと表情を蕩けさせ、全身の力を失い花束を地面に落としてしまう。
『ブーケよりも本物がやっぱり一番ですぅ……♡』
 そして、なし崩し的に邪神が天使に覆いかぶさり、今に至るわけだ。

 一体、何を見せ付けられているのだろうか?
 この2人は何を考えているのか?
 無関係の者にとっては、見せ付けられている行為自体に精神的ダメージを発生させている件まである。
 実際、ピュアニカの前後行為はユーベルコードの効力を有しており、ペトラエルを絶賛超強化中だったりするのだが。
 しかしながら行為中は全くの無防備であり、当然、オブリビオン天使たちは攻撃を仕掛けてくる。
 四方八方から飛び付き、自らの命を代償に大ダメージを与えんと襲いかかる。
 いわゆる自爆特攻、カミカゼアタックだ!
 だが、これが行われる前に彼らの存在は2人に届かない。
「百合の間に割り込む男の人は~死んじゃえぇぇ!」
 向かってきたオブリビオン天使の肉体が、あらぬ方向へ折れ曲がったまま吹き飛ばされてゆく!
 邪神を守護する100人の忠実な淫魔下僕たちが、殺到してきた天使たちをボコボコにしているではないか!
 コワイ!
 これでは自爆する前に全身をオラオラオラと砕かれてしまい、攻撃が届かない!
 そもそも天使に性別はないはずだが、まぁ邪神がそう認定したんならいいんじゃね? 知らんけど。
 だが数で上回る天使たちは諦めない。
 リア充爆発しろいや爆発させたるぞコラと言っているかは不明だが、奇声を喚きながら幾度も突貫してくる。
 そのすべてを水際で押し留めている邪神の眷属たち。
 彼女らが時間稼ぎをしている間、ようやくペトラエルの超絶アルティメットハイパーラブラブ強化が完了した。
「……はっ!? つ、続きはお城に帰ってからにしてください!」
 既に何度も達しているのに、まだ先があるのか!?
 これはいわゆる『まだ私には2回の変身を残しています。この意味がわかりますか?』的なフリなのか?
 ともかく、愛で満たされたペトラエル、今なら敵群どころかニューヨーク州全域を一瞬で灰燼に帰すことだって出来そうなパワーに満ち溢れている!
「さあ~♪ 本物の天使の力と~♪ ラブラブなぴゅあ達の愛の力をみんなに見せつけてあげるんだよ~♪」
「すごい力です! むふー! ピュアさんの無限の愛を充填して貰った今のペトラの愛ハートは誰にも負けませんっ! ……ピュアさん以外には」
 総顔を赤らめるペトラエルと邪神の視線が再び絡み合う。
 おいまたか?
 また始まるのか?
 もう1時間弱ヤッただろはよ敵倒せや。
「ハッ! そうでした! 紛い物の天使をやっつけないとですね! 参ります! これがクレリック裏奥義! 必殺のクルセイド・ジャッジメントです!」
 ジャッジメント・クルセイドというユーベルコードがある。
 指先を向けた敵に聖なる光を浴びせてダメージを与える攻撃効果を持つ。
 対して、クルセイド・ジャッジメントは光を浴びせた敵に指先でダメージを与える効果を持つ。
 つまり、こういうことだ。
「愛と聖なる光をこの場に満たします!」
 ペトラエルが光った。
「そして、え~いっ! ちょめっ♪」
 天使たちの額にデコピンをした。
 刹那、凄まじい衝撃波とそれに伴う空気の摩擦音がパァァンッと鳴り響いたと思えば、天使たちの頭蓋骨は潰れたトマトがペーストになるがごとく跡形もなくなってしまう。
「これが神族2人の決して揺るがぬ愛の力を込めた凄まじい威力のデコピンです♪」
 でもやってることはグラップラーな地上最強漫画ッ的な絶技過ぎて、やっぱり周囲の者たちを恐怖と困惑で支配していた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

バーン・マーディ
この場は趣味ではないが
悪を狩る者がいるならば容赦はせん

我は悪なり
悪を滅ぼす天使ならば粉砕するのみ
「バーン殿も模擬挙式を楽しまれればよかったでしょうに。このマーズ…全霊を賭してモルスの様に美少女に…」
マーズよ…貴様の自爆装置のスイッチはどこだ?
「すみませんでしたぁ!!」

【戦闘知識】
敵陣の動きと癖を見切

UC発動
ソウルよ…あの天使共の魂を狩る事を赦す
「ワタくしもロードのお役に立テる時が来たのでスね!天使の魂たましいタマシイィ…!」

ソウル
お空の天使達にぴょんこぴょんこ
「……ぅウー」(涙目

…向かってくるのを迎撃するのだ
【オーラ防御・属性攻撃】
共に炎のオーラで身を守
【カウンター・二回攻撃・武器受け・怪力・鎧砕き・鎧無視攻撃】
魔剣や大鎌で切り捨て投げ飛ばし自爆を空打ちさせ魂を強奪

やれソウルよ
「魂が器を得タ時魂は温もりを取り戻スのでス!」
倒した天使の魂を実体化
敵天使に猛攻
その自爆も容赦なく利用
天使同士での潰し合いに追い込み

その自爆…我という悪の為に成すがいい
「器が砕ける時魂はより輝キ輝きカガヤキィ!」


カシム・ディーン
UC常時発動

やれやれ…悪を滅ぼす天使か
それなら善なる存在であるカシムさんは対象外でしょうに
「メルシーはポーシュポスも認める善なる神だよ☆」

【情報収集・視力・戦闘知識】
天使軍団の陣形と動きと効率的に殲滅する為に有効な立ち位置を把握
何より敵の不意打ちや自爆攻撃を警戒
更に
カメラの位置と映り方
格好良く派手に描写する立ち位置も把握

今回は派手派手に格好良くやらねーといけねーからな
「服も汚さないぞ☆」
中々面倒なオーダーだがやって見せる
「報酬増額だね☆」
【念動力・空中戦】
念動障壁展開し浮かびながら

【属性攻撃・弾幕・スナイパー・武器受け】
魔杖と砲撃兵装で火炎弾の弾幕を展開
近づく天使も弾丸乱射で容赦なく撃ち落とす

爆発も派手に
但し建物や一般人を巻き込まぬよう調節

【二回攻撃・切断・敵を盾にする】
それでも尚突破してきたのは
鎌剣と短剣やワイヤーで連携攻撃で切り刻み
自爆しようとしたら他の天使を巻き込んで盾にするか吹き飛ばす

天使とか神とか本当ろくでもねーな!
「メルシーは例外だよ☆」
おめーが代表だ!

軽口叩き合いつつ連携



 猟兵たちの奮戦により、かなりの数の天使を駆逐する事ができた。
 残りはあとほんの一角。
 最後の掃討戦だとカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)と相棒のメルシーは、婚礼服を纏ったまま敵と対峙していた。
「やれやれ……悪を滅ぼす天使か。それなら善なる存在であるカシムさんは対象外でしょうに」
「メルシーはポーシュポスも認める善なる神だよ☆」
 欺瞞!
 アポカリプスヘルの邪神でさえケツを抑えて逃げ回ったヤベー奴らが白々しく嘘を吐く。
 その嘘の気配は天使たちにしっかり伝わり、義憤をもって殲滅しなくてはと興奮し始めた。
「悪を滅ぼせ!」
「アクをホロぼせ!」
「AクWoほロoBせ!」
 口々に喚く天使たちを、カシムは冷静に見据える。
 熟練の猟兵たるもの、その陣形からどう動くかを経験則で判断する。
「つーか、今回は撮影っていう縛りもありましたね。宣伝のためにも派手派手に格好良くやらねーといけねーからな」
「服も汚さないぞ☆」
「中々面倒なオーダーだがやってみせるぞ、メルシー!」
「報酬増額だね☆」
 カシムはヴァルギリオス・ロッドを携え、メルシーは万能魔術砲撃兵装『カドゥケウス』を構える。
 そして、空中から自爆特攻を仕掛けてきた天使たちを素早く撃ち落とし始めた。
「僕たちも空を飛ぶぞ!」
「ラジャったよ☆ 念動障壁、展開!」
 2人をすっぽりと覆う球体のエネルギーバリアが、自爆してきた天使たちを遮って寄せ付けない!
 障壁に張り付いた天使を次から次へと光線と火炎弾で撃ち抜けば、まるで特撮番組めいて派手な爆発シーンが生まれた。
 空中なので建物や一般人に被害が及ばない配慮も完璧だ。
 これには撮影しているミネルバ社長も手に汗握る!
 だが、ある程度討伐を進めていくと、天使たちの動きが不審になってゆく。
「おいメルシー! なんか障壁の一箇所を集中的に自爆されてねーか!?」
「ちょっとヤバいかも……あの天使たち、もしかして頭良い?」
 顔を引きつらせるメルシーの予感は的中し、何度も同じ場所で自爆を繰り返した天使たちが、わずかに出来た障壁の亀裂からぞろぞろと内部へ這い出てきたではないか!
 それに慌てて火炎弾をぶつけるカシムが叫ぶ。
「メルシー! 念動障壁の張り直しだ! 急げ!」
「で、でも、今解除したら、四方八方から自爆されちゃうよ!」
「う……それはまずいですね……」
 カシムとメルシー、このままではジリ貧だ!
 だが、そこへ思わぬ助っ人が参上する。

「この場は趣味ではないが……悪を狩る者がいるならば容赦はせん」

 赤黒い装甲の破城神機『マーズ』の肩に仁王立ちして登場するは、黒い燕尾服の上に鎧を纏ったバーン・マーディ(ヴィランのリバースクルセイダー・f16517)だ!
「我は悪なり。悪を滅ぼす天使ならば粉砕するのみ」
 バーンが空中のカシムとメルシーたちに群がる天使たちを見据えると、マーズに向かって言い放った。
「斬り捨てよ、焼き尽くせ。正義を名乗る存在を駆逐せよ!」
『仰せのままに!』
 マーズは巨大剣『軍神の剣』の剣身から紅蓮の炎を吹き上がらせると、横薙ぎにそれを振り抜く。
 炎の斬撃波はオブリビオン天使たちだけを焼き尽くし、カシムとメルシーには闘志を宿す。
「助かりました! それと……ちゃんと燕尾服、着てくるんだな?」
 カシムの指摘にバーンは顔色ひとつ変えずに返答する。
「……ふん、ドレスコードとやらは守るべきだからな」
『そう仰るなら、バーン殿も模擬挙式を楽しまれればよかったでしょうに』
 機神が主の行いを茶化す。
『このマーズ……全霊を賭して、モルスの様に美少女に……そして見事に貴殿の花嫁役を務めてみせましたのに……』
「えっ! 美少女になるの!? 見たい見たーい☆」
 まさかマーズが美少女化できるとは思っていなかったメルシー、その目を期待感で輝かせる。
 だが主たるバーンは、冷徹に言葉を投げかけた。
「……マーズ、正直に白状せよ。貴様の自爆スイッチはどこだ? 今すぐ押してやる……」
「すみませんでしたぁ!! 何卒、ご勘弁を!!」
「うわ、こっわ……」
 機神の主によって関係性は色々なんだな、とカシムは震えながら見守っていた。
「……あれ? 機神って自爆スイッチがあるのか? ひょっとして、メルシーの自爆スイッチを押せば……僕は晴れて自由の身になれるんじゃ!?」
「ご主人サマ? メルシーの自爆スイッチは……」
「あーあー! 聞きたくなーい! どうせしょーもねー下ネタだしな!」
「え? 普通にコクピットの座席裏の下から7番目の黄色いボタンの横にある鍵穴に360本の中から1本だけの正解の鍵を入れると自爆するよ?」
「ややこしいけど割と簡単に自爆できるじゃねーか!」
「ちなみに自爆しても3秒で修復しちゃえるんだけどね、賢者の石だから☆」
「自爆の意味なくね??? つか乗ってる僕だけ巻き添えになるパターンじゃねーかバカ野郎!」
「でも自由の身にはなれるよ? 現世から☆」
「肉体から僕の魂が解放されてるじゃねーか! 二度とエロいことできねーだろ!」
「大丈夫☆ あの世でメルシーとずっと一緒だもん☆ 毎日子作りできるよ☆ これぞハッピーウェディ~ング♪」
「クソがッ!! 天使とか神とか本当ろくでもねーな!」
「ホントだねー? 超絶アルティメット善神のメルシーは例外だけどね☆」
「おめーがぶっちぎりの世界代表だっつーの!」
 障壁を張り直したメルシーを足蹴にしながら、カシムは短剣やワイヤーで天使たちの体を斬り刻んでゆく。
「もー☆ ご主人サマってツ・ン・デ・レ☆ 今夜はサービスしちゃうぞ☆」
 顔面を蹴り飛ばされて恍惚の笑みを浮かべるメルシーも、カシムに合わせて鎌剣ハルペーを振り乱して天使たちを細切れにしてみせた。
『……あの二人は相変わらずですね』
「やかましいことこの上ないな。それとマーズ、先程の貴様の発言を受けて、今回の戦闘は謹慎を命ずる」
『なんとぉ!?』
「代わりにこの者を連れてゆく……来るが良い……我に忠誠を誓いし死神『ソウル』よ!」
 ユーベルコードで召喚されるは、ハロウィンの時に邂逅して撃破されたはずの死神ことソウルだ。
「ワタクしは此処にココにココニィ……!」
 呼び出された死神はバーンの身体に擦り寄る。
 まるで主人の帰りを待ち侘びていた子犬のようだ。
 バーンは上空を指差し、死神に命じた。
「ソウルよ……あの天使共の魂を狩る事を赦す」
 その言葉に、死神の淀んだ瞳に輝きが満ちていく。
「ワタくしもロードのお役に立テる時が来たのでスね! 天使の魂たましいタマシイィ……!」
 死神は主の期待に応えようと、空中を飛び交う天使へ向かって飛び掛かった!
 ……しかし全く手が届かない。
「うぅ……うゥ……ウゥ~~~!!」
 何度もぴょんぴょん飛び跳ねて大鎌を振り回す姿は、どうみてもアホの子である。
「ロードぉぉぉ~お役に立テナくて申シ訳ありマセん~~びエエェぇ~!」
 泣きじゃくる死神に、バーンは呆れて助言を言い渡した。
「……敵は自爆するために接近してくる。そこを狙え」
「は、ハイぃ……」
 死神とバーンは狙われやすい立ち位置に陣取ると、誘われてきた天使たちがこぞって殺到し始めた。
「……来るぞ、ソウル! 我が闘気を貸し与える、使いこなせ!」
「あアアりがたキ幸せセセ!」
 バーンと死神が炎の闘気に身を包んだ次の瞬間、目にも留まらぬ早業で自爆寸前の天使の首を次々と刎ね飛ばしていった。
 大鎌と大剣が舞うたびに、天使の首が面白いように宙へ飛び上がる。
「あアアァてテ天使のたタ魂いィィ!」
 そして死に絶えた天使たちの魂を死神がすぐに鹵獲シてゆけば、反撃の準備が整った。
 召喚された死神のユーベルコードが、鹵獲した天使たちの魂に肉体を授ける!
「魂が器を得タ時魂は温もりを取り戻スのでス!」
「征け、我が蘇りし天使共よ。その自爆……我という悪の為に成すがいい」
「器が砕ける時魂はより輝キ輝きカガヤキィ!」
 オブリビオン天使たちを襲う蘇りし天使団が一斉に自爆特攻を敢行!
 同士討ちによる自爆特攻の対消滅!
 空中で盛大な花火めいた輝きが満ちていく!
 それをしかとミネルバ社長はカメラに収めれば、自社の宣伝効果に確かな手応えを感じるのだった。

 かくして、猟兵たちの活躍で危機は去り、ミネルバ社長の依頼も無事に達成することが出来た。
 後日、『ジュノー・ウェディング・カンパニー』の株価が急騰したのは、猟兵たちの宣伝が功を奏した結果と言えよう……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年11月25日


挿絵イラスト