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銀河帝国攻略戦⑪~Guardian killer

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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●グリモアベース
「猟兵諸君!! 依頼だ、銀河帝国へ一撃を叩き込むぞ~!」
 グリモアベースにて騒ぎ立てる一人の少女が居た。
 彼女はソラ・ツキノ。サイボーグのグリモア猟兵だ。
「皆気になるよね! 色んな猟兵が色んなとこを攻撃して、成功を収めて、ようやく帝国の大要塞へ攻め込めるようになったんだ!」
 ソラはそう言うと、ばーん、とホログラムを映し出した。
 そこに映し出されているのは、帝国の巨大な要塞……エンペラーズマインドだ。
「じゃあ依頼に入る前に、今までの流れを振り返ってみよー! え? 早く依頼の話しろだって? だめだめ、急いては事を仕損じる、急がば回れだよ」
 ソラはにやりと笑って猟兵たちを見渡した。
「そもそもエンペラーズマインドとは何か。帝国の大要塞であり、防衛網の要の要。ここのエンペラーズマインド・コアってのが、ワープドライブも妨害するし、エンペラーズマインドそのものの防御装甲やら対艦武装を直しちゃうんだよね。だから、こっちが幾ら攻め立てても相手は平気へっちゃら。やだよね~こういうの。めっちゃ強いヒーラーが居るとこんな戦場になるけど……っとと、脱線しちゃった」
 頭をぶんぶん振って、ソラは再び猟兵たちに向き直った。
「で、そんな訳でエンペラーズマインド・コア突入作戦が立てられる事になったの。コアに行くまでは超一杯の隔壁があったんだけど、先遣隊として破壊工作をしてくれた猟兵たちによって壊されて、ようやくコアまでの道が確保された!」
 ばーんとホログラムの映像が変化する。
 そこに映るのは、エンペラーズマインド・コアだ。
「今のところの戦略目的は、このコアを破壊すること! いやー長かったね。これで突入すれば銀河帝国もボロボロに違いない、早く行こう!」
 ぴょんぴょんと飛び跳ねてソラは言う。
 が、突如声色を変えて猟兵たちの顔を覗き込んだ。
「……事はそんなに簡単ではないんじゃなあ、これが」
 ぱちん、とソラは指を鳴らし、ホログラムの映像を切り替えた。

「さて、では肝心の依頼じゃ。儂らの目的は当然『エンペラーズマインド・コア』を破壊する事……じゃがそれを阻むモノが居る」
 ホログラムに映ったのは、赤いボディのウォーマシンだ。
 無数の武装を抱えており、戦闘特化のウォーマシン……というのが見るだけでよくわかる。
「こ奴は『デストロイ・ウォーマシン』。解放軍の英雄を何人も殺害したというほどの、恐るべき強敵じゃ。戦闘のみに特化して感情を持たぬので、会話でどうのこうのって言うのは多分無理な話じゃな」
 腕を組んでソラが言う。そこに、猟兵たちから疑問が飛んできた。
 これを倒せばコアを破壊できる……それならそんなに難しい依頼では無いのではないか?
 いくらデストロイ・ウォーマシンが強いとはいえ、猟兵たちが攻め立て続ければ、やがて勝てるはずなのだから。
「……ところがどっこい。目には見えんが、このコアマシンルームには特殊な罠が張ってある」
 ソラは実に嫌そうな顔をして、ホログラムにデータを映し出した。
「『オロチウイルス』というのを聞いたことはあるか? 恐らくはないじゃろう。これは凄まじく強い殺人ウイルスで、一般人なら秒も経たず即死。猟兵でも数秒単位でしか活動できんという。恐ろしいのう。あっ、そこなウォーマシンやバーチャルキャラクター、自分たちなら大丈夫とは思わん事じゃ」
 何故? と指を刺された猟兵たちは疑問に首を傾げる。
「このウイルスは、理屈は分からんが猟兵全員に効く。種族は問わん。恐らくじゃが敵性存在全員に効くようになっとるんじゃろう。じゃから努々気を抜くな」
 その言葉に、猟兵たちはざわめいた。
 数秒? そんな時間で何が出来るというのだ?
 その疑問に答えるように、ソラが言葉を続けた。
「では、これよりブリーフィングを始める!」
 ……実に長い長い前話だった。
「『オロチウイルス』があるコアマシンルームでは、ろくに戦えん。そのため、コアマシンルームに突入し、数秒の間にユーベルコードを撃つ。ユーベルコードを撃った後は、儂らグリモア猟兵が強制帰還させる」
 ソラはそう言うと、ホログラムを弾いて消した。
「強引なヒット&アウェイじゃ。こうでもせんと、ろくな打撃を与えられん。
 依頼内容自体はシンプルじゃが、難易度は高い……全て諸君らの力にかかっておる」
 猟兵たちを真っすぐに見据え、ソラは言う。
「だから全力を賭して戦って欲しい。宜しく頼むぞ」


苅間 望
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 瞬間的なヒット&アウェイ! 毒に負けずユーベルコードをぶっ放せ!
 初めまして or こんにちは。苅間望です。
 このシナリオは見ての通り銀河帝国攻略戦の一つです。
 ちょっと特殊なフィールドで、ちょっと特殊な戦い方をする、ちょっと難易度の高いシナリオです。
 ですが、皆さんならきっと成功してくれる、そう思います。

 皆さんの素敵なプレイングをお待ちしております!

 さて、以下はアドリブや絡みについてです。一読しておいて貰えると助かります。
『アドリブについて』
 ※OKとあれば、アドリブが多めに入ります。
 ※NGとあれば、プレイングに従い、出来る限りアドリブを排します。
 何も無ければ少しアドリブが入ります。
『絡みについて』
 ※絡みOKとあれば、私の一存で他の猟兵さんと絡ませたりします。
 協力してプレイする! という場合は、「この旅団の人とやる!」とか、「この猟兵さんとやる!」というのをプレイングに書いてもらえると助かります。
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第1章 ボス戦 『デストロイウォーマシン』

POW   :    デストロイトリガー
【一切殺戮モード】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD   :    クリムゾンバースト
【全武装から全力砲撃】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    ユーベルアナライザー
対象のユーベルコードを防御すると、それを【自身の戦闘プログラムで高速解析し】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ダビング・レコーズ
任務了解です
当機の命令履歴に基き、該当する銀河帝国戦力を排除します

行動方針:POW

デストロイウォーマシンと交戦
中距離からの援護射撃に当たります

初撃はマイクロミサイルを牽制弾として発射
以後はメガ・ガトリングカノンの飽和射撃で反撃を封じ、体勢が崩れたらプラズマ・バスターの照射を実行します

敵からの攻撃はバリアシールド・ジェネレーターでの盾受けで対処しますが、損傷は無視し攻撃を強行
ここで戦力を損耗する訳にはいきません
強力な敵機ですが可能な限り速やかに排除する必要があります

コアマシンルームへの到達に成功後は速やかに全方位強攻破壊砲撃を実行
当機の全射撃兵装を直撃させます


英・明夜
毒かあ…。そんなに強い毒なら気休めにもならないかもだけど、
無事に帰れるおまじない…くらいの気持ちで、鼻と口は、布で覆っておくね。

回収もソラが担当してくれるのかな?
宜しくね、ソラ! 明夜、頑張って来るね。

るーむに入ってすぐの勝負、になるんだね。
明夜が使いたいUCは七星七縛符だから、突入前に、護符(霊符)をすぐに放てるように準備しておくね。
(【クイックドロウ】が有効であれば)速く当てるのは、”ちょっとだけ”得意。…いつかまたこんな場面が在るかもだし、もっと精進しよう。

ましんのUCさえ封じてしまえれば、すぐ離脱できるから不利にもならないし、
猟兵仲間の誰かの助けになれるかも。

(絡みOKだよ!)


ベール・ヌイ
(亡霊宅椎暴走中 と書かれたのぼりを背負って運転しているゴリラ)

事前に『護理雷招来』でゴリラを召喚してタンデムして突撃します
ゴリラにはバイク運転しながら電気を貯めてもらいます
またヌイに関しても火鳥乱舞を合体させて大きな火の鳥にしておきます
コアマシンルームに付きましたら貯めておいたゴリラの電撃と火鳥乱舞をブッパします
敵の攻撃がきましたら『野生の勘』で事前に察知し、「武器受け」を使ってバイクで防御しましょう
撃ち落せそうなものはヌイの「援護射撃」「クイックドロウ」「誘導弾」で撃ち落とします

アドリブ・絡み等歓迎です


ベルリリー・ベルベット
チャンスは一度きりって訳ね
いいじゃない、とっても面白いショーになりそうだわ

可能なら他の猟兵と攻撃のタイミングを合わせるわ
「せーの」って声をかけて、同時に攻撃をお見舞いよ

敵に見つかったら攻撃で妨害されてしまいそうだし、毒も面倒だから、敵に反応されるより早くユーベルコードを撃ち込みましょう
ズバリ、先手必勝作戦よ

リリは【早撃ちシンデレラ】に炎の『属性攻撃』を付与してお見舞いするわ
持ち前の『視力』で装甲の薄い部位を素早く見つけて、そこに狙いをつけましょうか
『2回攻撃』でナイフの本数を増やせば、その分与えられるダメージもアップするはず

◆絡みもアドリブもOK


リリィ・アークレイズ
【POW】
作戦としちゃあ随分とクレイジーだなァ!
爆弾抱えてコアルームまで突っ込むみてーな
自爆特攻神風野郎推薦とかならないだけマシか…
流石に二度は死にたくねーよ
…お陰でこんな体だしな。

来いよガードマン!
その光るだけの目玉くり抜いてインテリアにでもしてやるぜ
ほーん、耐久力と攻撃が売りね
なるべく近づきつつ躱すぜ(スライディング)
腕振り下ろしてくるとかなら銃で受け流す(武器受け)
敵の攻撃に合せて撃つ(零距離射撃)
囮やる猟兵(ヤツ)居るんなら援護で撃つんだけどな
文句言っても始まんねェか

「オーケイ、スクラップにしてやらァ!」
「ド派手に行くぜ!!死ね!!!」
「この仕事最高だな」

【アドリブ、絡み大歓迎です!】


鬼灯・ほのか
「なんや大きなからくりやねぇ。ふふ、こわいこわい、あんまり痛くせんといてね」

せやけど強敵なのは本当やろなぁ。今回はうち、あまりやったことあらへんのやけど、他の猟兵の方々の援護に徹しよか。直接戦いたいのはやまやまやけど、たまにはこういうの陰陽師の真似事も悪ないかもなぁ…ふふ。
基本足を止めず、残像なんかを囮にし敵の攻撃を回避することに集中しよか。避けながら七星七縛符で敵のユーベルコードを一つでも制限させていただきます、堪忍やね。
可能なら、味方はんのユーベルコードと合わせて攻撃を通りやすくしたろうと思うねんけどどないやろなぁ。


月島・彩希
ヒット&アウェイ……全身全霊の狼の牙を受けてみろ!

『戦闘』
【毒耐性】で少しだけでも耐えつつ私の全力の一撃を叩き込む!
持ち前の【ダッシュ】力と雷迅槍(ユーベルコード)を用いて高速移動を行い、全身に雷の魔力を纏い強化した身体能力を活用して更に加速する
十分な加速によるスピードと【怪力】を手にしている槍に乗せつつ【野生の勘】で感じ取った最適のタイミングで敵を【串刺し】にするべく槍を対象へ【投擲】し、【槍投げ】で攻撃
槍に纏わせた雷【属性攻撃】をしつつ装甲を【鎧砕き】、内部から焼き尽くす
敵の攻撃を【学習力】で【見切り】、【フェイント】を交ぜることで行動を読ませないようにしつつ回避重視

アドリブ・絡みOK


桑崎・恭介
こいつがここの守護者か…
アンタらにも色々都合が有るんは分かっとる…
やけど、悪いな。アンタらはもう滅びた存在なんや
そこを通してもらうでッ!この世界の未来のためにもな!

俺は片刃チェーンブレードを装備して前に出るで
…強力な敵で装甲も厚そうやな。なら、俺はその武装を剥いで行くで!
俺は大火力な技を持っとるわけやない…なら、仲間の戦いを補助出来るように動く!

っし、次ッ!
ここがコアマシンルームか…ッ!
くっ…半端に毒に耐性持っとるせいで、ここの毒の恐ろしさが逆に身に染みるわ
プログラムド・ジェノサイドッ!動かん的に外すかよッ!
(格納していた拳銃を宙に大量に召喚し、それらが地に落ちる前に全て撃ち切り転移離脱する)


アリア・ヴェルフォード
これはやべー奴ですね!
合意ですが大技叩き込み続けてぶっ殺せばいいと!
防御面はあまり考えなくてよさそうなのでパワーに振り切りましょうか!

【POW】
まずは部屋に入る直前に『理幻断つ極煌』を聖剣と邪聖剣に付与しましょう!
そして突入後は『属性攻撃』と『衝撃波』を組み合わせた『聖光闇勝利剣』をぶっ放します!
それでも倒れなければ若干の『毒耐性』がありますし他の猟兵よりは時間的猶予もあるはずです『2回攻撃』に任せてもう一度『聖光闇勝利剣』を叩き込みます!

何か特殊な効果があってもそれすら乗り越えて勝利のX(2発撃つならXX)をコアに刻んでやります!


スクリプトゥルー・オーヴァン
コアマシン破壊RTAと聞いて!
ちょっと今回は裏技を使うデスよ!
それにしても赤い奴は強いから怖いデスね……。

まず、【我らは蒐集の網となりて】を使い不可視の状態でコアマシンルームに【ハッキング】を仕掛けるデス。その時ついでに【ポケット電脳空間】を使って電脳化と分体の合体を行っておくデスよ。
ハッキングをして『オロチウィルス』を弱体化させた後、全合体した分体による強力な一撃をぶち込んでいくデス。
私は無論その時には安全なところにいるデスよ。ちょっと苦しいかもしれないデスけどね。(色々共有)
電脳空間に周辺一帯なってるデスから電脳魔術師としてかなり活躍できると思うデスよ。
アレンジ・マスタリング歓迎



●猟兵たちの編成会議
 グリモア猟兵、ソラ・ツキノの言葉を聞き、銀河帝国に鉄槌を下すため……なんと10人もの猟兵がやってきた。種族も装備も多種多様な猟兵が一堂に会し、中々お目にかかれない光景となっている。
 しかしそれはそれとして…………。
「とっても多いね。るーむに入れるのかな?」
 口火を切ったのは、妖狐の英・明夜だった。
 なるほど確かに、10人は大所帯だ。
今回の任務が『エンペラーズマインドのコアマシンルームに突入』という内容である事を考えると、少々考えなければならないことが出てくる。
「フーム。部屋の大きさが気になるデスね」
「データを参照しましょう」
 そう言うのは、バーチャルキャラクターのスクリプトゥルー・オーヴァンと、ウォーマシンのダビング・レコーズだ。
 レコーズがホログラムを操作すると、コアマシンルームの詳細が映し出された。
 おおよそ四方十メートル、高さ五メートルほどの大きさの、円形の部屋だ。中央には部屋を守護するデストロイ・ウォーマシンが立っている。突入口は扉が一つで、これは余り大きくない。扉を開けて横一メートル、縦二メートルほどの通り口となる。
「10人同時突撃……と行くには狭いですね」
「扉をブッ壊して広げる……って訳にもいかねェな」
 データを見ながら言うのは、人狼の月島・彩希と、サイボーグのリリィ・アークレイズ。
 通り口が狭すぎると、中に入るまでにデストロイ・ウォーマシンに制圧射撃を受け、立ち往生してしまう可能性が有る。加えて中には殺人ウイルスが蔓延しており、扉を開けっ放しにすることも、吹き飛ばすのも出来ない。
 レコーズが何も言われずともホログラムデータを操作し、デストロイ・ウォーマシンの詳細を映し出す。
 その赤く禍々しいウォーマシンには、無数の武装が搭載されていた。
制圧射撃など余裕だろう。
「なんや大きなからくりやねぇ。分けて行くよかは、纏まって戦いたいどすなぁ」
「せやなぁ、一人でこの武装抱えたのと相手すんのは中々にハードそうや」
 方言ながらも良く通る声で話すのは、羅刹の鬼灯・ほのかと、人間の桑埼・恭介だ。
 相手の戦力がかなり高い事を考えると、一人ずつ戦力の逐次投入を行うよりは、ある程度数を確保して戦いたい……それもまた、彼らの思いだった。
「なら分けちゃいましょう。一度に突入できる数に」
 ホログラムデータをぽん、と弾き、ダンピールのベルリリー・ベルベットがそう言った。
 映像が変わり、扉が拡大表示される。
「おお、成程! 10人居るから、部隊を幾つかに分けられますね!」
「この扉なら……3人、くらい?」
 データを眺めて言うのは、人間のアリア・ヴェルフォードと、妖狐のベール・ヌイ。
 確かに3人程度で分ければ、制圧射撃で立ち往生する事なく突入できそうだ。

 かくして、猟兵たちは部隊編成を始めた。
 火力に振り切る者、支援を行う者、遠距離攻撃を行う者……各々の得意な事、出来る事を勘案し、出来るだけ戦力が高くなるように練られていく。
 やがて、そこには三つの部隊が出来上がった。三つの部隊を連続で突入、強制離脱させていくことで間断なく攻撃を行い、デストロイ・ウォーマシンとコアマシンを破壊しようと言う作戦だ。
 第一部隊になったのは、英・明夜、ベール・ヌイ、ベルリリー・ベルベットの三人だ。
 初撃であるため、先鋒に対しての反撃はかなり力強いものだと考えられる。そのため、相手の行動妨害を行え、かつ防御能力も高くなるように編成された。
 第二部隊になったのは、鬼灯・ほのか、リリィ・アークレイズ、月島・彩希の三人だ。
 行動妨害で支援を行いつつ、出来るだけ火力を叩き込み、最後のコアマシン撃破までの布石を打つ。妨害できるとは言え、余力のある相手に対峙するという中々リスキーな立ち位置だが、それを難なくこなせる猟兵たちだ。
 第三舞台になったのは、ダビング・レコーズ、桑埼・恭介、アリア・ヴェルフォード、スクリプトゥルー・オーヴァンの四人だ。
 特殊な支援を行って戦場をセットアップしたあと、全力で火力を叩き込んでデストロイ・ウォーマシンの撃破、同時にコアマシンを破壊する。範囲攻撃と瞬間火力に優れるよう編成されている。

 猟兵たちは各々打ちあわせをし、テレポートする為の準備を始める。
 かくして決戦が始まる……僅かな時間の決戦が。

●第一部隊・ファーストコンタクトは雷撃と共に
 静謐なるエンペラーズマインドのコアマシンルーム……コアマシンがゆっくりと脈動する音がある位で、そうでなければ無人の教会か墓場のように静かな空間だ。
 そこを守護するデストロイ・ウォーマシンは、機械で出来た彫像のように佇んでいた。
 戦闘用に調整されたウォーマシンは、何も思惟せず惑わず、ただ敵を排除する……その為だけにここに居た。
 ウォーマシンは、ふと、空気を震わせる何かに気付いた。
 それは音か振動か……静謐なるエンペラーズマインドのコアマシンルームには似つかわしくないモノだった。
(異変を感知――警戒状態に移行)
 ウォーマシンは、警戒状態に移行した。
 振動は次第に大きくなり……そしてようやく、それは音だと認識できるようになった。
 ウォーマシンは異変を感じて武装を展開しようとする……。
 が、その前に、扉が開かれ決定的瞬間が訪れた。

 ブォォォォォォォォォォォォオオオオン!!!!
 ブォォォォオォォォォォォン!!!!
 扉が開いたと同時に突撃してきたのは、なんとバイクだった!
 運転手は黄金のゴリラだ。そしてその後ろに、ベール・ヌイがタンデムしていた!
 バイクとゴリラは何故かバチバチと放電しており、辺り一面に電流をまき散らしている。
 後ろに乗るベール・ヌイも、巨大な鳥の形の炎を手にしていた。
(!?!?!?!?)
 感情を持たぬデストロイ・ウォーマシンも、これには思わず戸惑った。
 バイクの運転手たるゴリラの背中には、『亡霊宅椎暴走中』なるのぼりが背負われている。
 何かの暗号か、それともただの旗なのか……ウォーマシンは演算し、暫し武装を構えるのが遅れた。
 遅れたとはいえ、それはたかだか一秒程度の誤差だ。
 しかし、その間に後続の猟兵たちが突入した。
(チャンスは一度きり……いいじゃない!)
 一人は、ナイフを二本構えたベルリリー・ベルベット。
 既にその目はウォーマシンを見据え、狙いをつけていた。同時に炎の属性がナイフに注入され、炎の色に染め上がる。
(ちゃんと……当てなきゃ!)
 もう一人は、顔を布で覆ってきた英・明夜だ。
 手には可愛らしい護符があり、それを放つため構えられている。
 二人の猟兵がバイクの後ろにやってきたのとほぼ同時に、ウォーマシンは武装を構えた。
 無数の武装が猟兵たちを向き、ゆっくりと引き金が引かれる。
「せーのっ!」
 ほぼ同時にベルリリーが声をあげ、各々のユーベルコードが同時に放たれた!
 先陣を切ったのはベルリリーのナイフだ。
 【早撃ちシンデレラ】……22分の1秒という刹那の時間で、炎の色に染められたナイフが二本発射される。
 それはベルリリーの狙い通り、寸分違わず装甲の薄い部分に突き刺さった。
 装甲の薄い部分……即ち関節や、駆動系……動くためにどうしても装甲が薄くならざるを得ない部分だ。
 そしてそれに続いて、明夜の護符が飛んでいく。
 ベルリリーほどではないとはいえ、明夜も速く当てることができる。故にウォーマシンの攻撃に先んじて、護符が届ききった。
 着弾と同時に、バチリと放電し武器がかくんと傾いた。
(ALERT――武器使用不可――!!??)
 ウォーマシンは直ちに異常を認識した。
 なんと放とうとしていた武装が全部シャットダウンされたのだ。
 他に何かが有ったとは思えない……間違いなく、護符が命中したからに他ならない。
 それは【七星七縛符】……明夜のユーベルコードだった。護符が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じたのだ。
 ただし、解除するまで毎秒寿命が削られる。当然無視できる代償ではない……しかし今回の戦いは、長引いても一回数秒という非常に短い戦闘だった。
(行動変更――Übel Analyzer――!!)
 ウォーマシンは瞬時に行動を切り替える……対象のユーベルコードを分析するために、特殊な戦闘プログラムを起動する。
 それとほぼ同時に、ベール・ヌイのユーベルコードが着弾した!
 バイクに乗ったゴリラ――護理雷――からはチャージされた電撃が、後ろに乗るベール・ヌイからは予め展開していた【火鳥乱舞】が放たれていたのだ。
 電撃はベルリリーのナイフに吸い込まれ、内部へと流れ込み内側から焼いていく。
 巨大な火の鳥は、外側からウォーマシンの装甲を焼いて溶かそうとしていく。
 それは、中々に痛手を負わせる攻撃だった。
(――解析完了!!)
 しかし、ウォーマシンもただではやられない。
 戦闘プログラムによって解析されたユーベルコード、【火鳥乱舞】を放ち返した。
「隠れて!」
 その声は恐らくベール・ヌイの物だった。
 そしてその声を合図に、猟兵たちはバイクの影へと退避する。
 直後。
 ボォォォォォォォン! と爆発にも似た勢いで、巨大な火の鳥が着弾した。
 しかしそれは全てバイクに受けとめられ……猟兵たちに届くことは無かった。
 ウォーマシンは直ちに演算を始め、他の行動を模索する。
 その演算は一秒も経たずに完了した。
 ……が、行動を取ろうとしたのとほぼ同時に、猟兵たちは光に包まれ――強制離脱した。
 僅か数秒の出来事であった。

●第一から第二へ
 強制離脱した第一部隊は、身体に毒が回って多少辛そうにしながらもしっかりとした足取りで戻ってきた。毒以外に被害はなく、想定以上の結果と言ってよいだろう。
「ふう、ちゃんと帰ってこれた……次のひとたち、頑張ってね」
「この毒……無視できない。気をつけてね」
「たった一度の演目よ、気合を入れてね」
 第一部隊の面々はそう言って、毒を抜くため休憩へと入った。
「なるほど、たった一度の演目か……良い表現だな、作戦としちゃあ大分クレイジーだけどなァ!」
「ふふ。まあしっかりと頑張りましょ。陰陽師の真似事も悪ないかもなぁ……」
「ヒット&アウェイ……頑張ります!」
 そして第二部隊の面々は立ち上がり……テレポートした。

●第二部隊・銃弾と雷槍で踊り狂え
 電撃と炎で内外から焼かれたとはいえ、まだまだウォーマシンは健在だった。
 そうでなくては、コアマシンルームの守護者など務まらぬ。
 過去には解放軍の英雄を何人も殺害しているほどの強者だ……オブリビオンになってもそれは変わらない。むしろ強くなったとも言える。
 しかし……それでも敗北する事はあるのだ。
 銀河帝国は、一度は解放軍の手によって滅ぼされたのだから。
(否、否、否)
 ウォーマシンは思わず過去の記憶を検索した己を戒めた。
 過去に負けたが今はどうか。過去に負けたとはいえ今度は勝てるかもしれないのだ。
 それに負けを想定して戦うなどと……デストロイ・ウォーマシンの名に相応しくはない。
 ウォーマシンは自己診断プログラムを起動して、被害状況の確認を始めた……。
 が、直後に扉が開かれ、再び決戦が始まった。

「オーケイ、スクラップにしてやらァ!」
「全身全霊の狼の牙を受けてみろ!」
 威勢のいい掛け声と共にまず突入したのは、リリィ・アークレイズと月島・彩希だ。
 ウォーマシンは直ちにライフルを発砲して対応するが、二人共見事に回避する。
 リリィはスライディングで姿勢を低くしながら弾を掻い潜り、同時に手に持った拳銃を撃ちこみながら反撃する。
 他方、彩希は全身に雷の魔力を纏って身体能力を強化しており、横方向にダッシュして射線から逃れ出た。
 そして射線が入り口から離れたその瞬間、鬼灯・ほのかが素早く突入した。
(合計三体――Operation:Crimson Burst――!!)
 ウォーマシンは即座に人数と戦力を計測し、搭載された全武装を起動していく。
 本来なら準備に一秒もかからない……が、先の戦闘で内部回路が損傷しており、加えてリリィが拳銃を撃っており、全武装を起動して同期させるまでに時間がかかった。
 時間がかかったとはいえ、僅か一秒ほどの誤差だ……しかしそれは、合計時間が数秒間という高速戦闘においては致命的な遅れだ。
(今どす!)
 そこに、足を止めずにほのかが護符を放った。
 先の戦闘でも明夜が用いた【七星七縛符】だ。
武装が起動しきる前に護符が命中し、再びウォーマシンの武装がかくんと傾いた。
(ALERT――再び武器使用不可――!!)
 ウォーマシンに感情があれば、苛立ちを覚えていただろう。
 しかし感情を持たず戦闘用に調整されたウォーマシンは、焦りも怒りも覚えず、次の一手を演算した。幾つかの可能性を検討し、演算にかけていく。
「――ここだ!!」
「ド派手に行くぜ!! 死ね!!!」
 クリムゾンバーストの不発と演算は、高速戦闘においては間違いなく隙だった。
 リリィと彩希はウォーマシンを挟むように展開し、同時にユーベルコードを放った!
 一方はリリィの【Bullet・Bullet・Fullcourse】だ。
 身体に格納された無数の銃火器を同時に展開し、発砲する。かなりの至近距離まで近づいての零距離射撃だ。数えきれないほどの弾丸が宙を飛び、ウォーマシンに殺到する。
 他方は彩希の【雷迅槍】だ。
 雷の魔力を纏わせた槍による一撃……と言うとシンプルだが、その攻撃の最大効果を発揮させるために、彩希は刹那の間に前準備をしていた。ウォーマシンの動きを見切り、十分に加速した上で向上した身体能力を乗せて、最適なタイミングで槍を放ったのだ。
 轟音の銃弾達と音速の槍が、同時にウォーマシンに着弾した!
 ガガガガガガガ! と物凄い音と共に、アイカメラが砕かれ搭載武装が壊される……!
 音を超えた槍は鎧を砕いて内部回路にまで到達し、電流を流し込む……!
(ALERT――危険領域に到達――!!)
 ウォーマシンは即座に自身の被害を計測した。
 ……かなりの痛手だった。
 ウォーマシンのアイカメラは、青から赤へと色を変え、猟兵たちを睨みつけた。
が、反撃を行う前に、猟兵たちは強制離脱し、コアマシンルームから消え去った。

●第二から第三へ
 強制離脱した第二部隊は、目立った被害も無く帰還した。毒が身体に回って多少は苦しいが、命に別状があるほどではない。こちらには目立った被害なし、相手には痛手あり……十分すぎる戦果だ。
「この仕事最高だな!」
「ふう。あんまり痛くなかったどすな……ふふ」
「第三部隊の皆さん、大詰め頑張ってください」
 第二部隊は第三部隊へとバトンを渡し……解毒作業へと入っていった。
「任務了解です。当機の命令履歴に基き、該当する銀河帝国戦力を排除します」
「きっちり終わらせてくるで」
「はい! 頑張ってきます!」
「コアマシン破壊RTAするデスよ~」
 第三部隊の面々は立ち上がってテレポートし……コアマシンルームへと向かった。

●第三部隊・未来の為に武器を取れ、過去を倒して切り開け
(被害状況――危険領域――)
 コアマシンルームに佇むウォーマシンからは、煙が上がっていた。
 ウォーマシンのアイカメラも、通常の青色から危険を示す赤色へと変化している……ここまで追い込められたのは、解放軍との最終決戦時くらいだろう。
 自己診断プログラムを起動して、ウォーマシンは被害状況の詳細な確認をしていく。
(使用可能武装診断開始――――57%使用可能、弾数に問題なし。左アイカメラ損傷――射撃制御プログラム不安定化――空間認識プログラム不安定化。脚部損傷、内部回路損傷――姿勢制御不安定化。修復プログラム起動不可。意図せぬショートにより未知のバグ複数。ALERT――ALERT――ALERT――)
 診断すればするほど、重篤な痛手だという事がはっきりとわかってくる。
 しかし、感情を持たぬウォーマシンに、戦い以外の道はない。
(現状――命令遂行可能――コアマシンルーム防衛)
 まだ致命傷を受けてはいない。そのためまだ動く事は出来る、まだ戦える。
 悲しき『破壊者』のウォーマシンは、命潰えるまでその任務に身を捧げ続ける……。

 コアマシンルーム前に辿りついた猟兵たちは、扉を開ける前にスクリプトゥルー・オーヴァンの仕込みを待った。扉を開けるまではウイルスが猛威を振るう事はない。
「……よし、裏技仕込み完了デスよ!」
 ぱたぱたと空間投影で作業を行っていたオーヴァンは、そう言うと自身を電脳化し、代わりに幾つかの分体を出した。
オーヴァンのユーベルコード、【我らは蒐集の網となりて】で呼び出された分体は即座に合体し、額に16と刻印された……が、不可視なので他の猟兵には見えなかった。
「問題無いやろか?」
「問題ありません」
 桑崎・恭介の問いに、ダビング・レコーズは答えた。
「アリアさんは?」
「ちょっと待っててくださいね……っと! 道理や虚構も全て斬れぬことはなし!」
聞かれたアリア・ヴェルフォードは、聖剣と邪聖剣に特殊な力を付与していた。
 アリアのユーベルコード、【理幻断つ極煌】だ。自身の装備武器に、あらゆる効果・能力・耐性を貫通する、凄まじい術式を搭載して破壊力を増加させるのだ。
「準備できました!」
「よし、それなら行こか……最終決戦や」
 そう言うと、桑崎がコアマシンルームの扉を開け……猟兵たちは中へと突入した。
 入ったと同時に、バチン! と大きな音が響き、空間が書き換えられていく……宙に電脳コードが舞い、数式が走り始める。
 これがオーヴァンの仕込みだ。
 分体が持っていた『ポケット電脳空間』が起動されたのだ。
 と同時に……。
(ウイルス濃度減少――!!??)
 コアマシンルームに深く繋がれているウォーマシンは、直ちに異変を感じ取った。
 なんとオロチウイルスそのものがハッキングされ、濃度が一時的に減少したのだ!
「今のうちデス!」
 オーヴァンの不可視の分体は先んじて突入し、攻撃を撃ちこんだ。
「感謝します」
「ならいくで! 全力や!」
「行きますよー!」
 三人は引き続いて突入し、展開していく。
 勿論、ウォーマシンもただ見ているだけでは無かった。
 既に危険な状態に陥っているウォーマシンは……最後の手段を用いた。
(行動変更――Destroy Trigger――!!)
 瞬間、ウォーマシンの目からは赤い光が煌々と灯り、見た目が変化した。
 全てを殺戮するのに適した、高耐久高火力モード……【デストロイトリガー】だ。理性、即ち様々な判断力を喪失し、速く動く物を全て攻撃対象にしてしまうが、その代わりに凄まじいまでの耐久力と攻撃力を得る。
 が、猟兵たちも座して死を待つわけではない。
「うおりゃあッ!」
 前に出たのは恭介だった。手には片刃チェーンブレードを持っている。
 彼はメカニックでもあり……故に、機械の弱点を良く知っていた。
 殺戮機械と化したウォーマシンに突っ込むと、恭介は武装を狙ってブレードを切りつける。武装は換装や整備の関係上、どうしても装甲が弱めになってしまうのだ。耐久力を上げようとも、元が貧弱では余り意味がない……故に、ブレードが良く通る。
 それを後ろから援護するのはレコーズだ。
マイクロミサイルがウォーマシンの動きを封じるように飛び、メガ・ガトリングカノンの弾がウォーマシンの装甲を叩く。
 ウォーマシンは反撃とばかりにブレードを恭介に斬りつけ、残った武装を『飛んでくる銃弾を狙って』むやみやたらに発砲していく。ろくに狙いを定めぬ弾丸は、コアマシンルームに飛び交い、跳弾していく。
 バギィン、とレコーズの弾と、オーヴァンの分体による攻撃が命中し、ウォーマシンのブレードが砕けて宙を舞う。その瞬間に、恭介は関節部が露出して脆い脚部を狙って攻撃した。
(――シセイ・セイギョ・フノウ――!!)
 脚が斬り飛ばされ、ウォーマシンは体勢を崩す。
「今です」
「そこだっ!」
 その瞬間を狙い、レコーズとアリアが同時に武器を構え、攻撃を放った!
 レコーズが放ったのはプラズマ・バスター。大口径かつ高出力なプラズマビームを照射する武装だ。
 一方アリアは、凄まじい衝撃波を放った。聖光と極黒が入り交ざる特大の斬撃波……アリアのユーベルコード【聖光闇勝利剣】だ。今はそこに【理幻断つ極煌】が乗っており、あらゆる装甲を貫通する凄まじい一撃だ。
(カイヒ・フノ―――ウ―――)
 その凄まじい攻撃を受け……ウォーマシンは、X字に引き裂かれ、内部をプラズマによって蒸発させられた。
 ……デストロイ・ウォーマシンの撃破だ。
 しかし、猟兵たちの仕事はここで終わらない!
「っし、次ッ!!」
 恭介の言葉と共に、猟兵たちは奥のコアマシンへと向かう!
 いくらオロチウイルスの濃度が低くなったとはいえ、長居すればするほどウイルスが身体を蝕むのには変わりがない。そろそろ彼らの体も異変が出てきた……が、彼らは止まらない。コアマシンを破壊するまでは終われない。
 扉を開け、奥のコアマシンを見ると、猟兵たちは全力の攻撃を放った。
(火器管制機能を広域殲滅モードに変更。各兵装並列制御化完了。射程内の全敵目標ロックオン完了。照準補正完了。全攻撃準備完了。攻撃開始)
 レコーズはユーベルコード【全方位強攻破壊砲撃】を実行。彼の持つ全ての射撃兵装が起動し展開され、猛烈な攻撃をコアマシンに叩き込む。
(動かん的に外すかよッ!)
 恭介はユーベルコード【プログラムド・ジェノサイド】を展開……格納していた拳銃を宙に大量に召喚し、それらが地面に落ちる前に全て弾を吐き出していく。
(勝利のXを今ここに……!)
 アリアは再び【聖光闇勝利剣】を展開し、聖光と極黒が入り交ざる特大の斬撃波を放つ。
 その攻撃がコアに着弾し、辺り一面が光に覆われ――――しかし結果を見届けきる事はなく、猟兵たちは強制離脱した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月13日


挿絵イラスト