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【サポート優先】死する者、島の命となる

#ヒーローズアース #戦後 #知られざる文明

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 これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。

●ヒーローズアース・21stラウンド
「少し暗い話になりますが、今回は皆さんに『ラグランジュポイント』の『死』の風習についてお話しようかと思います」
 ロザリア・ムーンドロップ(薔薇十字と月夜の雫・f00270)は何時になく神妙な面持ちで猟兵達に話し出す。死とは生ける者達に等しく訪れる終末であるが、日頃より真剣に考える機会はあまりない概念と言える。
「ラグランジュポイントに於ける死者の葬り方の一つに『分解葬』というものがあるそうです。聞き慣れない言葉かと思いますが、簡単に言いますと、遺体を特殊なテクノロジーで分解、凝縮して、指先で持てるくらいの小さな塊にしてしまうことなんですね。どうしてこんなことをしているかと言うと、そういうテクノロジーが完成されているから……とも言えますが、もう一つ、ラグランジュポイント特有の理由があります」
 ロザリアはまるでお伽噺を語るかのように、ゆっくりとした口調で話していく。集まった猟兵達は静かに耳を傾けていた。
「ラグランジュポイントとは『宇宙船群』の上に築かれた文明です。私達が普段住む世界と最も異なるのが『大地』というものが存在しないこと――足元は金属類の塊ですからね。なのでまず『土葬』が発展していません。『水葬』も同じ理屈ですね。実は『火葬』は私達の住む世界と同様に存在していて『分解葬』と共に主となる葬り方とされています。どちらで葬るかは『故人がどういった人物であったか』が重視されていますね。社会的に大きく貢献した者は『分解葬』であることが多く、通常の故人は『火葬』が多いみたいです。これは『故人のその後』に関わってくるところで……火葬の場合、残った灰を超テクノロジーで宝石に変えて縁者が身に着ける、みたいなことをよくされるそうです。そして『分解葬』はと言うと、残った分解物の塊を『島洞穴』という場所に落とすんです。『島洞穴』とは『重力の中心に続いているとされるごく小さな穴』のことで……ここで不思議なのが、『本当に重力の中心に続いているかは確かめられていない』というところなんです。超テクノロジーがあれば確かめることは簡単なように思いますが、敢えて確かめないことで故人に思いを馳せる余地を残す、という人情味のある理由だとされています。そうして葬られた故人は、島の重力の一部となって未来永劫、島の住人を見守ってくれる――そんな願いを込めて葬るのが『分解葬』というものなんです」
 ロザリアがページをめくる「ぐりもあのーと」は、今日は何時になく多くの事柄が記載されているようだった。
「『分解葬』はその性質上、葬列の規模が大きくなる傾向があります。故人は多くの人に慕われていた者であることが多いですから。ラグランジュポイントに於いて人が一堂に会することは、地上ほど多いわけではありません。なので……もし、です。もし、オブリビオンの残党がラグランジュポイントのどこかに潜んでいるとすれば――人が多く集まりやすい『島洞穴』の近くに隠しアジトがあるかも、なんて思いませんか? そんな可能性が一つでもあるならば、ラグランジュポイントの方々のためにも排除すべきだと思うんです。お時間が許す方がいれば、これから『島洞穴』に向かってもらって、故人を偲びつつ、そして時には故人に祈る方々と交流などしながら、オブリビオンについて調査して頂けないでしょうか? そしてもし隠しアジトなどが暴ければ、その際はオブリビオンの殲滅を、よろしくお願いします」


沙雪海都
 沙雪海都(さゆきかいと)です。
 なんか今回は真面目な話ですね。ご一読頂けましたら幸いです。

●フラグメント詳細
 第1章:日常『時には故人を偲ぶ一時を』
 島洞穴という、ラグランジュポイントに於けるお墓のようなものを見て回りながらオブリビオンの手掛かりを探しましょう。
 周りに金属屑などが落ちていれば清掃をしたり、人が祈りを捧げていれば話を聞いてみたり、などなど。いくつかやれることはあるのかなと思います。

 第2章:集団戦『ザウルスマン』
 結局居るってやつです。身も蓋もありませんね。
 島洞穴を汚されないよう倒しておきましょう。
 隠しアジトにはザウルスマン達が何処からか発掘した、怪音波発生装置があるようです。
 起動されるとうるさくて厄介なので、起動されないよう立ち回りを考えるのもいいかもしれません。
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第1章 日常 『時には故人を偲ぶ一時を』

POW   :    故人のお墓または思い出の場所をきれいに清掃

SPD   :    故人のお墓または思い出の場所について尋ねる

WIZ   :    故人のお墓または思い出の場所へ祈りを捧げる

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ハズキ・トーン(サポート)
「仮面って邪魔だよねぇ」
 仮面を付けているものの、しょっちゅう外します。仮面は帽子感覚。

丁寧な口調の割にはノリはよく、色々な事に興味を持ちます。
最近は恋愛話に興味津々なので、女性に混ざってキャッキャするのも楽しい。
 かと思えば男性と筋肉談義するのも楽しい。
 もちろん男性と恋バナをするのも、女性と筋トレするのも楽しいね。
 
 誰かを守るためなら多少の怪我は厭いませんが、争いは苦手としています。
 出来る限り回避すべく、別の事に意識を向けさせたりとのらりくらり躱しがち。
 
 他の猟兵に迷惑をかける行為、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせします。


氷咲・雪菜(サポート)
 人間のサイキッカー×文豪、15歳の女です。
 普段の口調は「何となく丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、
 独り言は「何となく元気ない(私、あなた、~さん、ね、よ、なの、かしら?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

氷や雪が好きな女の子で、好きな季節は冬。
性格は明るく、フレンドリーで良く人に話しかける。
困っている人は放ってはおけない。
戦闘は主にサイコキャノンを使って戦う。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


クネウス・ウィギンシティ(サポート)
※アドリブ&絡み歓迎

●特徴
サイボーグ(四肢機械化済み)の技術者&狙撃手。SSW出身の鎧装騎兵。
民間人互助や義侠心に厚い。
口調 通常(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)
装備例:アームドフォート、機関銃(LMG)

●台詞例
『これなら、なんとか出来そうですね
『計画は立案済み、後は手を動かすだけです』
『出来ることがあるなら、やりましょう』


●行動
技術者として『(技術)支援』がメイン。
日常の困りごとやより便利にしたいものを技術者らしく物作りや修理等でサポートします。

主な技能:メカニック・武器改造・情報収集



●いずれ死ぬが世の定めなれど
 ラグランジュポイントの墓の一種とされる島洞穴は、一目は少し大きく広がった蟻の巣のようなものだった。墓標などがあるわけではなく、ただ付近に「島洞穴 眠れる民に 安らぎを」という作者不明の句が彫り込まれた看板が鎖で引っ掛けられているだけ。
「もしラグランジュポイントの『島』で死んだとしたら、小さな塊になってこの穴に入れられる……かもしれないんですね。あの子の話では火葬されて宝石になるか、分解されて穴の中で過ごすかの二択みたいな感じでしたが……どうです? お二人は」
 ハズキ・トーン(キマイラの聖者・f04256)が島洞穴を覗き込みながらさりげなく話を振ると、氷咲・雪菜(晴天の吹雪・f23461)とクネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)は揃って視線を落としながら考え込む。
「私は……死ぬなんてまだ全然考えられないけど……。でも、もしも死んじゃった時に、宝石にしてでも一生傍に居てほしいって思ってくれる大切な人がいたとしたら……私は、一緒に居てあげたいな……って、思い……ます」
「同じく、死は仮定の話にしかなり得ませんが……死後の我が身は遺された者達に委ねられるもの。私はその方々にお任せしますよ。奉るも感謝、傍に置くも感謝ですが……きっと私は先にこの世を去ってしまったことを詫びているでしょうね」
「まあ、いつ死ぬかなんて……ましてや、明日死ぬかも、なんて普通は思いませんよね。私はどうですかねえ……雪菜嬢の気持ちは少しわかります。宝石になって一緒に居られるなんてロマンチックですよね。先立つことに関しては、私は諦めの気持ちですよ。生きとし生けるものはいつかどこかで死ぬんです。ちょっと運が悪かったなあ、なんて……割り切ってしまえればいいのでしょうけど、こればかりはその瞬間にならないとどうにも、ってところですか」
 島洞穴は暗く、底は見えない。中がどうなっているか、興味が湧かないと言えば嘘になるが、この真実はきっと知らないほうが幸せになれる類のもの、とハズキは雰囲気で察していた。
「……ともかく、ここに眠る方々は、死してなお島のために尽力されている方々ということですから、今は静かに祈りましょう」
「そうですね……皆さんのおかげで、私達は今、こうしてここに立つことができています。ありがとう、ございます……」
 クネウスが目を閉じると、続いて雪菜とハズキも目を閉じて黙祷を捧げる。誰とも分からぬが、きっとそれぞれが生きた時代を支えた者達。三人は彼らに思いを馳せながら、時はゆったりと過ぎていく。
 間をおいて、三人はほとんど同時に顔を上げていた。
「……で、お墓参り……も終わったわけですけど……どうやって探しましょう? オブリビオンの残党が潜んでいそうなところ」
「それについてですが、この辺りで最近嵐でもあったんでしょうか、周囲に隕石や金属の屑が散乱しています。オブリビオンがもし外界に出ているようなら足跡などが残っているかもしれませんし、そうでなくともそれらを取り払っていけば、隠しアジトの入口が発見できるかもしれません。後に参られる方々が気分を害されることがあってもいけませんから、調査も兼ねて周辺の清掃を提案したいと思います。清掃用具は……この辺りの宇宙船の部品を少しお借りして私が作りますので」
「……ま、地道に探してみるしかないですかね。目の前に飛び出て来られないことだけ祈っておきますよ、私は」
「本当はオブリビオンがいないのが一番いいんですよね。でも、いたとしたら……見落とすことだけはないようにしないと」
 クネウスが即席で三人分の箒と塵取り、それから屑物入れを作り、清掃作業が開始された。最初は島洞穴の周辺を慎重に外側へ掃き出して、そこから三人は正三角形を成すように方向を分けて清掃範囲を広げていく。
 地形の入り組み具合では雪菜が進む方向が三人の中では平坦に近く、その分だけ進みが早かった。ごく緩く突き出した宇宙船の断片を掃きながら越えると、その陰の部分まで隈なく探していく。
 クネウスの担当範囲は見た目にも凹凸が多く、隕石や金属屑の溜まり場がいくつもできていた。言い出したからには最も負担の多い場所を、と自ら出向き、がらごろと屑物入れに拾い集めては宇宙船を乗り越える。
 その行動を倣うように、というのが半分。残りの半分は単なる宇宙飛来物への興味で二番目の選択をしたハズキは隕石を拾う度に視線の上へ翳していた。何か面白いものが混ざり込んでいないか――他の二人が拾い集めたものにも期待しつつ、時折振り返って清掃の成果を確かめる。
 この場を訪れた時よりは随分見栄えのいい景色になっていた。クネウスの姿は宇宙船の陰に入ってしまったかでこの時は見えていなかったが、雪菜の横顔はやや前方に飛び出した宇宙船の一部を凝視したまま。
「何かありましたかー?」
「あ……はい、ちょっと!」
 何の気なしに声を掛けたら、本当に何かがあったらしい。ハズキが小走りで駆け寄っていくと、雪菜の声を聞きつけたクネウスも姿を現し、雪菜の元へ集まってくる。
「あの宇宙船のドアなんですけど……ちょっとだけ、浮き上がっている気がしませんか?」
 雪菜が足場にしているものとはまた別の宇宙船。その露出したドアが気になっていたが、何かがあった時に痕跡は消すまいと思い、離れた状態で観察しようとしていたのだ。
「ああー……言われてみれば? クネウス君は何かわかりますか?」
「そうですね……周辺に足跡等は無いようですが……近づいて見てみましょう」
 クネウスが先に立ち、三人はドアの傍まで歩いていく。横方向から見れば確かに分かる浮き上がり。
「……これは……浮き上がって出ている側面が妙に綺麗な気がしますね。最近になって動かされた可能性はあると思います」
「でも、足跡がなかったから、誰かが近づいて動かしたわけじゃないんですよね?」
「それはつまり……『内側から動かした何か』がいる、ってことですか……開けちゃいますか? この際」
「単なる偶然であればいいですが……」
 クネウスが取っ手を持って引っ張ると、ドアは思いの外簡単に開いた。
「開きました……か。重力に引き寄せられ落ちた影響で多少はひずんでいてもおかしくはないのですが、あまりにも開けやすすぎます。先の浮き上がりも含め、開けられた形跡がある、と見るのがよさそうです。中へ入りましょう」
 開いたドアから船内へ。音を立てぬよう細心の注意を払いながら進んでいくと、やがて聞こえてくる擦過音のような不気味な声。
 待ち構えている存在など、三人には一つしか思い当たらない。決まればもう躊躇うことなく、一気にその先へ突入するのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『ザウルスマン』

POW   :    ザウルスアタック
単純で重い【拳や尻尾】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    ザウルススライディング
【怒りの感情】を向けた対象に、【スライディングキック】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ   :    ザウルスアーマー
全身を【爬虫類の鱗】で覆い、自身が敵から受けた【負傷】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●足元だけやけに現代的な宇宙怪獣
「シシシシシ……シシ!?」
 外界から響く音が突然けたたましくなって、潜んでいたオブリビオン、ザウルスマンは一瞬虚を突かれていた。
 内扉をぶち破って現れたのは猟兵だ。隠しアジトが何の因果か、バレてしまった。
 ならば選択は一つしかない。徹底抗戦――ザウルスマンは大挙して押し寄せてきた。
ミュー・ティフィア(サポート)
困ってそうですね。少しお手伝いしましょうか?

口調 (私、あなた、呼び捨て、です、ます、でしょう、でしょうか?)

基本的に誰に対しても友好的です。

時々うん、と相槌をしたり、敬語はやや崩れちゃったりします。

好きなものは紅茶です。
余裕があったら飲みたいです。

なるべくなら助けられる人は助けます。
復興のお手伝いとかは積極的に頑張っちゃいます!
現地の人達との交流やケアもしていきたいです。

もちろんオブリビオンや悪人には容赦なしです!
相手次第では手加減するかもしれないですけど。

ユーベルコードやアイテムは何でも使います。

いかなる場合でも公序良俗に反する事には関わりません。

不明点や細かい部分はお任せします。


陽環・柳火(サポート)
 東方妖怪のグールドライバー×戦巫女です。
 普段の口調は「チンピラ(俺、てめぇ、ぜ、だぜ、じゃん、じゃねぇの? )」

悪い奴らはぶっ潰す。そんな感じにシンプルに考えています。
戦闘では炎系の属性攻撃を交えた武器や護符による攻撃が多い。
冒険等では割と力業を好みますが、護符衣装を分解して作った護符などを操作したりなどの小技も使えます。

 ユーベルコードは指定した物を使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動し他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。お触りなしのお色気までが許容範囲。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


キャロライン・メイ(サポート)
ダークセイヴァーの貧民街の生まれ。生きるため、悪事に手を染めてきた。ある日商人から一振りの剣を盗み出す。剣は呪われており、その邪悪な魔力によって、呪われし黒騎士へとその身を堕とす。その冷酷な様を人々はアイスドールと呼ぶ。

自身の半生に強いコンプレックスを持ち、心の中では常に自己を否定し続けている。死に場所を探しているかのような言動をとることがある。

ダーインスレイヴ~漆黒の魔剣による強力な一撃。
ライフドレイン~魔剣の血塗られた鉄鎖が無数の棘に変形し敵に突き刺さる。

「私は人形・・・人らしく思い悩むのもおこがましい。」

エロやグロに巻き込まれなければ、どんな展開でも大丈夫です。


中村・裕美(サポート)
副人格・シルヴァーナ
『貴方はどんな血を流すのかしら』
多重人格者の殺人鬼× 竜騎士
外見 赤の瞳 白の髪
特徴 長髪 のんびり 社交的 惨殺ナイフを愛用 実は胸が大きい
口調 (わたくし、~さん、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)

裕美のもう一つの人格で社交性と近接戦闘特化。お嬢様口調だけどアグレッシブ
戦闘では【残像】が残るような優雅ステップで敵に近づき、惨殺ナイフによる【切断】。ちょっぴり猟奇的かもしれないが、そこはご愛嬌
槍を使うことがあれば、相手を【串刺し】にします
その他使えそうな技能があれば適宜使用する感じで
【瞬きの殺人鬼】使用後の昏睡状態はもう一つの人格に切り替えカバー

あと、虫が苦手



●眠りへの冒涜
 ラグランジュポイントに於いて墓の役割を担っている「島洞穴」。偉大であった者達に、この先も島の未来を見守ってほしいと願う者達が長い葬列を作ることがあるその場所を、狩場にしようと企む不届き者がいた。
 ザウルスマン。彼らの隠しアジトを発見したという報があり、後追いで現場となっている宇宙船内部を駆け抜けていく猟兵が四人。
「死した者は宝石となるか、島となり生きる者を支える、か――そんな美麗な死は、私には到底似合わないな」
 死後の栄光に与る権利などあるはずがない。キャロライン・メイ(アイスドール・f23360)の持つ死の概念は自虐に満ちていたが、それを陽環・柳火(突撃爆砕火の玉キャット・f28629)はからっと吹き飛ばす。
「死んだ後のことなんざ死んだ時に考えればいいんだよ。今は生きてんだから、生きて何をするか考えとこうぜ」
「……私には熱すぎる考え方だな」
「てめぇが寒すぎんだよ」
 対照的でありながら、しかしどこかでは呼吸が合っているように並び走る二人に、ミュー・ティフィア(絆の歌姫・f07712)と中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)の二人が続いている。尤も、裕美の「今」は副人格のシルヴァーナ。一つの器に複数の人格を持つ彼女だからこそ、死については思うところがある。
「わたくしが『わたくし』として死ぬのはいいとして……『彼女』として死んだ時、わたくしは一体どうなってしまいますの?」
「同じように、死んでしまう……んでしょうか。でも、そうするとちょっと怖いですね。気付いたら死んでいました、ってことになってしまいますから」
「そんなことになったらあの世でネチネチいびってやりますわよ……。いびられる側には……二百歩譲ってもなり得ませんわね」
 戦場で死ぬ気はないという自負に裕美という人格の性質を合わせれば、シルヴァーナがあっさりと言い切る結論以外には考えられなかった。
 戦場へ辿り着くまでの暇を依頼に纏わる雑談で潰しているうちに、矢鱈と派手な金属音が轟いてきて足元に振動が走る。
「さぁて、てめぇら、用意はいいか!?」
「……当然だ」
「いい準備運動になりましたわ」
「島の未来を……私達の手で守りましょう!」

 爬虫類染みた生身の体に覆面を思わせる顔と黒パンツの宇宙怪獣、ザウルスマン達は広いアジト内を旋回するようにローラースケートで走り回り、跳んでは牽制、滑っては威嚇と暴れ回る。応戦する猟兵達がいたが、その密度にやや押され気味だった。
「シーシシ……シシ!!」
 その内の一体が隙間風のような声を上げる。新たな侵入者に気付いたのだ。方向転換してシャッと駆け出してくると、周りの者達が一斉に追従して瞬く間に大群へと変わる。
「大層な出迎えだぜ」
 柳火がトントンと爪先で床を叩いてタイミングを刻み真正面へと突っ込むと、
「跳ねてる子達がいますわね。ではわたくしも『刎ね』ましょう。うーさぎうさぎ、何見て『刎ねる』♪」
 あたかもここが舞踏会場であるかのようにシルヴァーナは軽やかで優雅なステップを踏み、空中のザウルスマン達へ惨殺ナイフの一閃を狙う。
(私の振るう剣に償いと呼べるほどの価値はない……が、それでも救われる者がいると言うなら――)
 為した悪事を思えば死すら生温い。キャロラインはかつて苦悩の日々にあったが、いくつかの出会いを経て、そして猟兵としての役目を果たすうちに心の在り方が少しずつだが変わっていた。
 剣に意味を見いだせなくとも、振り続けることに躊躇いは無い。キャロラインはその身すら超えようかという魔剣を携えてザウルスマンの群れを迎え撃つ。
(こんなのが居ては、眠りたくても眠れませんよね……必ず、一掃してみせます……!)
 三人が飛び出す後方にミューは陣取る。奏弓・コンチェルトをフォロンと鳴らしてミューが紡いだ歌は魔力の矢となり番われた。矢はぐんぐん成長し、一撃必殺の高みまで至ろうとしていた。
「シー!!」
「うおっ……とぉ!」
 スケーティングから繰り出されるザウルスマン達の拳は勢いがあった。柳火は右へ開くように跳んで目と鼻の先に拳を躱したが、反撃を見せようとした頃には滑り遠ざかってしまう。
 反撃では遅い。その先を行く手段でなければ――。身構え直した柳火の脚には地獄の焔が灯る。左から突っ込んできたザウルスマンの拳に対し、柳火は身を低く屈めながら左脚で水面蹴りを放った。
 拳を回避しつつ足を刈る。見事に払われ斜めに傾きながら落ちてくるザウルスマンの体へ、柳火は両腕で体を支えての後ろ回し蹴りを飛ばしていた。ぐぼんと腹筋を蹴り凹まされたザウルスマンは焔に塗れて吹っ飛んでいき、軌跡に焔が漂い残る。
「シー!?」
 柳火に追い討ちをかけようとしていた他のザウルスマン達が焔に引っかかり、滑りながら燃えていた。焔を我武者羅に掻き毟っていたが、消すも消さぬも柳火の意思。これ幸いと暴れるザウルスマン達を蹴り飛ばし、焔の結界を広げていく。
 跳ねたザウルスマン達の武器は短くも太く、鋭利な棘の生えた尻尾だった。硬そうな体を器用に丸めて回転し、シルヴァーナの頭上目掛けて霰のように降ってくる。
 遠心力で振り回される尻尾が厄介――だがシルヴァーナは構わず惨殺ナイフを振りにいった。ステップ・アンド・ターン。くるり、くるりと舞う中に忍ばせた一閃は尻尾が振り下ろされる前に通過して、目標を失したザウルスマン達が金属の床に落ち跳ねていく。
 その体は刹那的には二つに分かれ、さらに輪切りにされた腕やら足やらが分解して散らばっていた。中には転々と跳ねる丸っこい首もあったが。
「……あら残念、刎ねそびれていますわね」
 動く相手だと百発百中とはいかないようだ。両腕を欠損した胸像のような残骸がごろりと転がって溶けてなくなるのをシルヴァーナは不服そうに見送って、振り向き様、背後に襲い掛かってきたザウルスマンを斬り捨てた。
 キャロラインの得物たる魔剣は、柳火の脚やシルヴァーナの惨殺ナイフに比べれば小回りが利きにくい反面、有効範囲が広く一撃も重い。
「シシィーッ!!!」
 数と速度に利があると見たザウルスマン達は左右同時に飛び掛かり、拳を浴びせようとしていた。八の字に連なる様はまるで合わせ鏡に映したかのよう。二方向からの多段攻撃はどれか一つでも当たればよいという集団心理の為せる業だが、それを無理矢理捻じ伏せていくのが魔剣であった。
 キャロラインは風を唸らせ魔剣を薙いだ。剣身は巨大な扇を描き、左右二体ずつ、都合四体のザウルスマンを斬撃一つで斬り飛ばす。頭上を越えていくザウルスマンの上体を見遣らぬままキャロラインは剣を返していくが、後続の出が僅かに優れていると見るや、
「魔剣よ……血を欲するならば、その力を貸せ!」
 欲望を誘い出し、鉄鎖の封を解き放った。漆黒の根に絡みついた血濡れの鉄鎖はじゃらりと緩んで斬撃と共に飛翔する。後続の先頭をまずは魔剣本体が切断し、さらに奥より同じ動作で拳を振りかぶって跳んできた者達には鉄鎖自ら食らいついた。
「シシィ!?」
 絡んだと同時に鉄鎖は無数の棘に変形し、ザウルスマン達の皮膚を突き破って肉に食い込む。捕らえられ落下したザウルスマン達がもがけばもがくほど棘は深く根を張って、やがて限界を超えたザウルスマン達は形を失っていった。
「シーシシシ、シシシー!!」
 戦況が盛り返されつつある――劣勢を意識したザウルスマンが声を上げると、他のザウルスマン達が途端に距離を置き、柳火、シルヴァーナ、キャロラインを囲み周回する動きを見せ始めた。全方位からの攻撃を可能とする陣形は、三人を一筋縄ではいかぬ相手と認めての選択。
 しかし遅すぎた。彼らには「もう一人」が見えていない。
「この一撃は……必ず当てます……!」
 ミューが水平に構えるハープの弓に番えられた矢は七色全てが揃えられていた。他の三人が立ち回って稼いだ時間を全て歌に費やすことで生成した七本の矢。斉射を以って必殺の一撃とすべく、ミューは矢を固定する手をぱっと離した。
 その瞬間、ミューの手元より放たれた矢は光の如き速さ故に輝線と化した。七色の輝線は角度の異なるザウルスマン達のど真ん中を完璧に射抜いた後、射線上に居合わせてしまった不運なザウルスマン達をも巻き込んでアジトの最奥まで拡散し壁すら穿つ。
 射抜かれたザウルスマン達は慣性で動き、輝線の残滓に身を焼き切られると物言わぬ人形となって崩れ落ちた。一瞬にして与えられた死の光景は残る者達へ動揺を走らせる。細切れにされた包囲は敢え無く霧散し、頭数の有利は烏合の衆となった今では意味を成さない。
 ミューが新たに番える魔力の矢は速射を意識し、戦場の制圧を目指していた。突撃か、連携か、気付けば挟撃の形に陥っていたザウルスマン達の鈍った思考は判断を下せずふらふらと滑り彷徨っている。読みやすい動きに向けて放たれた矢は面白いように腕や足に当たっていた。
「このまま一気に押し切りましょう!」
「おう、助かったぜ!」
「まだまだ刎ね足りませんもの……わたくしの舞台はこれからですわ」
「更なる血を欲するか……慌てるな。今すぐにでも、くれてやろう……!」
 柳火、シルヴァーナ、キャロラインが揃って戦線を押し上げるのに合わせてミューもまた前進しながら射掛ける矢を手に備えていく。アジトの奥へ押し込まれたザウルスマン達は密度こそ取り戻しつつあったが、それはザウルスマン達が望んだものでは決してなかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

藤堂・こずゑ(サポート)
あまり見た目妖狐っぽくないけど、妖狐なの

右目を何とか見せない、見ない様に生きてるわ
妖狐な部分は出したくないから…

依頼に拘りは無いわ
誰とでも連携し、どんなのでも遂行してみせるわよ
日常パートはアンニュイな感じでクールに過ごすわ
一応喜怒哀楽はあるつもり

戦闘パートは古流剣術で挑むけど…
流派は忘れちゃった
マイナーだから廃れちゃったみたい

振るう刀は宵桜(ヨイザクラ)ね
可愛いでしょ

大気の流れを読んで攻撃したり避けたり、後の先を得意とするわ

UCはどれでも使用し、攻撃するUCばかりだけど…
他の猟兵との連携などで避けて敵を引き付ける必要がある時は『流水の動き』を使ってね

後はマスター様にお任せするわ
宜しくね


ヴィヴィ・ジーヴ(サポート)
キマイラの力持ち×精霊術士、15歳の女。
名前はヴィヴィ、一人称は自分の名前でビビ。表記はどちらでも。

服の下はフクロウ。
腕はハーピー(鳥の羽)、器用な作業は少しだけ苦手。
「あまりお手手は見ないでね、女の子の秘密よ。」

《力持ち》
素早いの、苦手。お目目くらくらする。一撃ドーン、が得意よ。

《精霊術士》
困った時は精霊さんに聞く!

《好き》
美味しいもの、食べる事、大好き!
あとね、ビビ、空中浮遊でふよふよするの好きよ。

◆集団戦
沢山いるなら、ビビ、得意かも。
ひゅ~ってお空飛んで行ってね、急降下で、ドーンっ!
怪力の技能を足に溜めて、着地のついでに足場も割っちゃおう。
鹿の足で蹴り飛ばしたり、ぼんぼん投げたりするよ。



●島に静寂を齎さん
「シシーシシシシィー!!」
 猟兵達には全て「シ」としか聞こえていないが、発声の強さ、抑揚の付け方にザウルスマンのみが読み取れる暗号が付与されているのだろう。角張った目のような赤い領域を鋭く尖らせたザウルスマン達はローラースケートを床に叩きつけるようにして無理矢理走り、突撃を敢行する。
 なりふり構っていられない。怒りのボルテージが最高潮に達した者から鉄砲玉となっていた。彼らにとっては一か八かの大勝負――藤堂・こずゑ(一閃・f23510)は宵桜を手に抜いて、ヴィヴィ・ジーヴ(いつも誰かのお手伝い・f22502)は秘密の羽でふわりと浮いた。
「決め時よ。上はお願い」
「ビビに任せてっ!」
 こずゑとヴィヴィは地と空の二手に分かれて動き出す。ザウルスマン達はヴィヴィの飛翔を僅か気にしたようだが、次の瞬間にはやはりこずゑを見据えていた。
 こずゑとヴィヴィがどんな戦いを繰り広げてくるかは知る由もなく、憤怒に塗れたザウルスマン達ができることは一つだけ。何時ぞやの猟兵よろしく足を刈り、潰す。だから空を征く者は見ない。
「シィー!!!」
 ザウルスマン達が一斉にローラーをこずゑへ向け、散弾となって滑り込んできた。掬われ倒れれば今度は後続が倒れてくる頭と体を潰すに違いない。
 退くか躱すか――こずゑにはどちらの選択肢も存在していなかった。纏う妖刀の怨念は寿命を削る対価として高速移動と衝撃波の力を与える。
 刈られる前に狩る。残像を生じるほどに高速の交差斬撃から衝撃波が放たれた。ほとんど不可視の圧力は地を滑りながらも視界を確保するために起こされたザウルスマン達の首を一撫でする。
「シ……」
 奇しくも、ザウルスマン達が発した音の通りとなった。無慈悲に冷たい衝撃波は首を撫でまわすとそのままするりと通り抜けて、赤の領域が濁ると同時に首は真後ろに落ちる。頭を忘れてきたザウルスマン達の間を高速移動ですり抜けながら、こずゑは戦線をさらに奥へと押し込んでいく。
 圧縮されたザウルスマンの群れは空から狙われていた。鹿の足は二本だが、怪力を籠めた脚力は何十倍も強い。ヴィヴィはザウルスマン達のお株を奪う落下攻撃で群れの中心に着弾。その際に丁度真下に居たザウルスマンをぺしゃんこに潰しながら床まで砕いて周囲のザウルスマン達の姿勢を崩す。
 スライディングなどできる状況ではなかった。姿勢を保つのが精一杯だが、そこはヴィヴィの慣れ親しんだ戦場だ。秘密の羽をライオンの頭へ変形させると、くるりと踊るようにターンしながら手の届く範囲のザウルスマン達にがぶりがぶりと噛みついていく。
 ライオンの牙は噛み付くほどに凄みを増した。初め牙を突き立て体に穴を開ける程度――それでもザウルスマン達にとっては致命傷となる一撃だったが、いつしか食いついたまま引き振り回して立ち竦むザウルスマン達を軒並み薙ぎ倒していく。
 二方から進撃するこずゑとヴィヴィがザウルスマン達を角へ追い詰める。ローラースケートは助走の空間を失って鳴りを潜め、怒りのスライディングキックも繰り出せない。
「シ……シシ……シイィィィ!!」
 最後のザウルスマン達がやけっぱちの拳を繰り出してきた。とりあえず形を作っただけの拳は見るからに力無い。それでも逃げるという選択肢がザウルスマン達に無いように、見逃すという選択肢はこずゑとヴィヴィには無い。
 直線的に疾駆したこずゑはすり抜け様刃を返してザウルスマンを三段に斬り落とし、ヴィヴィは浮きながら回り込んで拳を躱すと、ライオンの牙でザウルスマンの横っ腹を食い千切った。
「シ……」
 死者の眠る地にシが木霊するのもこの時まで。最後のザウルスマン達が駆逐されてアジトは完全に機能停止し、眠る者達の安寧と生きる者達の平和は猟兵達の手によって守られたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年10月30日


挿絵イラスト