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スクール・ハロウィン・パニック!

#UDCアース

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#UDCアース


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●しっとにくるうひとりのおとこ
 夜になったとある学園内……本来ならば誰もいないはず。
 しかし今日はハロウィン、それに関した行事としてそれらしい飾りつけをしながらも明るく、仮装した生徒達で楽しそうに賑わう声が上がっている。
 そんな賑わいから離れた人気のない教室内に一人の男子生徒が……。
「クソッ……クソッ……!!」
 彼は一心不乱に南瓜に切れ込みを入れたり、中身をくり抜いたりしている。
 傍から見ればただジャック・オー・ランタンを作っているように見える。
 が、その表情は憎悪にも見えて、普通ではないことに気づくだろう。
「あいつらヘラヘラと浮かれやがって……」
 行事に参加しない男子生徒は常日頃から何人かからのいじめを受けていた。
 周りもそれに巻き込まれたくなかったり、同じように虐められるのを恐れていたため誰も彼を助けようとしなかった。
 それらが理由で参加せず、誰もいない教室で南瓜を加工していた。
「今に見てろ……この儀式が成功すれば……」
 一人の男子生徒による儀式の成功は本人を含む学園自体を巻き込む地獄絵図になることは誰も知らない……。

●ハロウィンは皆で楽しむもの
「みなさん、お集まりいただきありがとうございます」
 大きなバケツの中の少女、ミネラル・トーリア(蝋成分100%のブラックタール・f25607)がぺこりとお辞儀をする。
「UDCアースのとある学園にてUDCの召喚が予知されました」
 その学園はハロウィンの行事を取り入れており、丁度真っ最中である。
 皆々がコスプレをし、屋台を開いたりなど楽しむ……といった、文化祭の延長みたいなものだ。
「ですが、一人の男子生徒がUDCの召喚を行おうとしているようです」
 彼は常に同クラスのボス的存在とその取り巻き達からいじめられているようだ。
 さらには周りも逆らえる立場ではないため見て見ぬふりをしている。
「今回の行事で復讐しようと、どこから知ったのか……召喚儀式を行おうとしています」
 召喚条件としては、作ったジャック・オー・ランタンを描いた魔法陣の中心に置き、そこに自身の血を一滴垂らすだけ……と言う単純なものだった。
「もちろん召喚を許してしまえば学園はたちまち大パニックに陥り、犠牲者も出るでしょう……」
 そうなる前に防がなければならない。
 まずはその召喚場所を調べて行って、儀式を行おうとしている男子生徒を止めなければならない。
 その際には彼がいじめられているということも念頭に置いて説得しなければならないだろう。
「儀式を止めれば召喚途中のUDCが配下を召喚するでしょう」
 もしかすると異変に気付いて来てしまった生徒が巻き込まれる可能性があるため守ってあげたり避難を促したりしなければならない。
 安全地帯でUDC組織が記憶処理をしてくれるため、そこまで避難させてあげれば学園全体がパニックに陥ることはないだろう。
「配下を倒せば召喚されたUDCと戦うことになります」
 中途半端な状態であるため、不完全な状態ではあるが強力には変わりない。
 召喚されるUDCについては不明だが、ハロウィンに関するUDCなのは確実らしい。
「今回発端となるいじめを受けている男子生徒の事も考えて行動した方が良いです……」
 ただUDCを退治するだけではない、彼の事も案じなければならないところもあるようだ。
「では、楽しいハロウィンを守るために……みなさまお願いいたします……!」
 トーリアは再度ぺこりとお辞儀をし、転送準備に入った。


もちもち大福
 おはこんばんちは!今日ももちもち!もちもち大福です。
 ハロウィン……もうすぐですね……。

 いじめられっこの復讐によるUDC召喚の阻止、撃退が目的となります。
 1章は学園内の召喚儀式を探し出し、召喚者の説得などにより儀式の中止を止めましょう!
 2章は集団戦、3章はボス戦になりますが、間章にてお知らせします。

 プレイングボーナス……学校であることを活かしたプレイングをする。
 UDC怪物が学校に詳しくないため、上記のプレイングを行うとプレイングボーナスが付きます。

 いつもの通りやられ前提のプレイングも問題なく採用します!
(次章・終了時にはなんやかんやで無事に戻ってきます)
 それでは、みなさまのプレイングをお待ちしております!
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第1章 冒険 『UDC召喚阻止』

POW   :    UDCの発生原因となりそうなものを取り除く

SPD   :    校内をくまなく調べ、怪しげな物品や痕跡がないか探す

WIZ   :    生徒達に聞き込みを行い、UDCの出現条件を推理する

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 目的の場所へと転送を完了した猟兵達……。
 学園には学生以外のも一般の人間も来ており、潜入するには十分すぎる程の状況であり、普通に見たら完全に文化祭みたいである……。
 まずは儀式を行っているであろう場所の情報収集と行使している男子生徒の説得が目的となる。
 間違っても大きな騒ぎを起こすような事はないように……。

 学園内のとある一室……多くの人が賑わっている中、学生とは思えない程の高い背丈の男子生徒がふんぞり返っていた。
「ガハハハ!楽しいなァ!!」
 汚い笑いを上げる彼は今回儀式を行おうとしている男子生徒をいじめているいじめっ子集団のボス的存在だ。
 周りの取り巻き達も逆らうことなく、彼の言葉に絶賛を送っている。
 傍から見れば不愉快極まりない光景……それでも大人でも彼の威圧にビビる者も多く、注意する者もまたいないのだった。
 そんな裏ではこの学園を悲劇に包まれる儀式が進んでいることを知らずに……。
ドゥルール・ブラッドティアーズ
【化術】で虎柄ビキニの鬼娘となって行事に参加し
抜群のスタイルで生徒達を【誘惑】

転校生のルルよ。
これでも前の学校では風紀委員だったの。
私が居る限り、イジメとか許さないんだから★

この言葉に対して生徒達が抱いた感情を【催眠術】で増幅。
見て見ぬフリしてる連中は罪悪感で号泣し
イジメっ子は逆ギレして襲いかかってくる筈だから
『豚房流基礎の型・崩握乳制』による
【見切り・受け流し・カウンター】の乳ビンタで迎撃し
ボスの顔面に【騎乗】

お前達が虐めていた男子を探してるの。
窒息死したくなければ協力しなさい

猿山の大将、金魚の糞、事なかれ主義の腑抜け共。
そしてUDCに頼らなければ復讐すら出来ない小物。
本当に人間は屑ばかりね



 ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)は【化術】によって虎柄ビキニの鬼娘となって行事に参加していく。
 その姿は男女問わず見る者を虜にする【誘惑】を振りまいていく。
 彼女の行く先はいじめっ子の居座る教室……入るなりにっこりと笑顔を作り教室全体に声を掛けていく。
「転校生のルルよ、これでも前の学校では風紀委員だったの」
 突然の事に誰もがきょとんとしている。
 口々に「転校生なんていたっけ?」「ちょっとエロいよな……」など小声で言い合っている。
「私が居る限り、イジメとか許さないんだから★」
 その言葉に皆がざわつき始める、ドゥルールは予想通りとさらに【催眠術】によって感情を増幅させていく。
 見て見ぬ振りをしている生徒達の一部は罪悪感で号泣しだし、いじめっ子ボスはその様子に不機嫌になる。
「ハァァ?何言ってんだテメー?女だからって容赦しねぇぞ!」
 逆切れしたボスはすぐに暴力を行使しようとする。
 無論、周りも止めようとはせずに心配そうに見守る。
 しかしドゥルールも大人しく殴られるわけなく、相手の拳を【見切り】その攻撃を【受け流し】の後に大きく豊満な胸による【カウンター】の乳ビンタで迎撃。
 彼女のユーベルコード【豚房流基礎の型・崩握乳制】が炸裂したのだ。
「ぐあぁぁーー!?」
 乳ビンタで倒れたボスにすかさず顔面の【騎乗】し、重力のままに重みを与えていく。
「お前達が虐めていた男子を探してるの、窒息死したくなければ協力しなさい」
「だ……誰がテメーなんかに……」
 しかし顔面への重圧は増すばかり、これ以上続けていれば窒息は逃れられない。
 相手も素直に応じる気が無く、そのまま気絶させてしまおうかと思った矢先……。
「あの……えっと……その人なら……」
 突然、中性的な顔つきな男子生徒がおずおずと話し始める。
 恐らく身長はクラス内では低いのだろう、迂闊に触れたら壊れてしまいそうな背の低さだ。
 兎の動物に例えられそうな、小動物のような愛くるしさも感じる。
「向こうの特別教室棟に行ったのを見ました……」
「そう……」
 予想外にもいじめられっ子の男子生徒の情報を得たドゥルール、いつのまにか気絶しているボスから離れて早急に教室から離れていった。
「猿山の大将、金魚の糞、事なかれ主義の腑抜け共」
 正直彼女にとってこの場所は不愉快極まりない場所……。
「そしてUDCに頼らなければ復讐すら出来ない小物、本当に人間は屑ばかりね」
 ドゥルールが真に救済するのは人類ではなく……人類の敵である。

「……ハッ!?」
 教室のど真ん中で気絶していたボス、ドゥルールを探すため辺りを見回すが、彼女の姿はすでにいなかった。
「あの女……どこ行きやがった!!」
「えっと……特別教室棟に……」
 取り巻きの一人の言葉にボスは笑みを浮かべる。
「ほほぉ……そういえばあいつ」
 あいつ(いじめられっ子)の事を思い出し、追いかけるように特別教室棟へと行こうとしていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エリカ・タイラー
平穏に胡座を掛けば人類も同族間で虐げ合うのですね。
ですが報復としてもUDC怪物の召喚は許されない。
まずはお山の大将の彼に釘を刺しましょう。

風紀委の平良です。私があなたに声を掛けた理由はお解りですね?
私達風紀委はあなたの素行を問題視しています。
一般開放の本日は取り分け節度ある行動を期待します。

ユーベルコード「絶望の福音」。
10秒あれば容易に背後から取り押さえられるでしょう。
そしてダガーを喉元に突き付けます。

「期待します。『お願いではない、命令だ』。私がコスプレしているキャラの決め台詞です。このダガーも小道具です」

あなたが感じた恐怖が風紀委の総意です。ですが今日は楽しみましょう。節度を守って、ね。



「平穏に胡座を掛けば人類も同族間で虐げ合うのですね」
 エリカ・タイラー(騎士遣い・f25110)もまた学生として、風紀委員として潜入していた。
「ですが報復としてもUDC怪物の召喚は許されない、まずはお山の大将の彼に釘を刺しましょう」
 いざ目的の人物を探そうとしたら丁度目の前からいじめっ子ボスが走って来た。
 どうも何かを探しているようですごく慌てているようだが……。
「おい!退けよ女!オレは今忙しいんだ!」
「風紀委の平良です、私があなたに声を掛けた理由はお解りですね?」
 その言葉に苛立ちが募るボス、例え風紀委だろうとも彼に逆らう者はこの学園に存在しないのだ。
「私達風紀委はあなたの素行を問題視しています」
「あァ?ここはオレがルールなんだよ!風紀委員だろうが何だろうが逆らう奴なんていねぇよ!」
 無論風紀委云々についてはでっちあげだが、彼女の言葉に臆せずに相手はむしろ強気で粋がっている。
「一般開放の本日は取り分け節度ある行動を期待します」
「うるせぇ!!」
 またもや女性に対しての暴力、拳を振り上げ殴りかかろうとしていた。
 同時に、ユーベルコード【絶望の福音】を発動させる。
 10秒先の未来を見てきたかのように、ボスの振り上げる拳を予知し、容易に素早く背後へと回り込む。
 そして取り押さえられ、ダガーを喉元に突きつける。
 その間、数秒の出来事であった。
「ぐっ……!?」
「期待します『お願いではない、命令だ』私がコスプレしているキャラの決め台詞です、このダガーも小道具です」
 ボスは「何をごちゃごちゃと……」と言いかけたが、その言葉さえ止まってしまう。
 小道具と言われたダガーはきらりと光り、喉元には刃の冷たさが伝わってきており、どう見ても小道具とは思えなかった。
 それ加えて、彼女からの大きなプレッシャーは今までに感じたことの無い女性からは想像できないような重圧のようで下手に動けなかった。
「あなたが感じた恐怖が風紀委の総意です、ですが今日は楽しみましょう、節度を守って、ね」
 ボスの方はあまりの恐怖に大人しく、小さな声で「ハイ……」と呟いた。
 その声をしっかりと聞き届けたエリカはダガーを喉元から離していく。
「ハァ……ハァ……」
 呆然と脚は頽れ、荒い息を上げていく。
 それを他所に聞き耳を立てた彼女、どうも話によると儀式を行っている生徒は離れにある渡り廊下を進んだ先の特別教室棟へ行ったという情報を生徒(主に取り巻き達)の会話の中で掴んだ。
 いじめっ子ボスにお灸を十分据えたと判断し、儀式の現場を探しに足を運んでいった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

九重・白亜
たまにいるよなーああいう奴。あぁ、両方のことな。いじめる奴といじめられてる奴。
……まあ見てられないよな。

メイド姿のままいじめてる奴にちょっかい出しに行くか。
手始めにカルシウムが入ってるかもしれないただの水道水を、いじめてる奴の口にぶち込んでやるぜ!!

申し訳ございません生徒の方、手が滑ってしまいました。
また突っかかってこようものならもう一発、その辺で採れた新鮮な水道水をぶち込んでやるぜ!!
なーにがいじめだ。お前は事件起こす発端になったケジメを付けやがれ!!

いじめてる奴で遊んでる間に、いじめられっ子には逃げて貰おう。
お前が逃げた先が儀式場かもしれないしな。



 所変わって、本棟と特別教室棟を繋ぐ渡り廊下……こちらは賑わっている本棟とは異なり静かに暗い夜が支配している。
 そんな中、九重・白亜(今を歩む魔術師・f27782)はメイド姿で佇んでいた。
「たまにいるよなーああいう奴……あぁ、両方のことな、いじめる奴といじめられてる奴」
 誰も聞いていないであろう独り言、いじめにはする側もされる側にも原因があると考える。
「……まあ見てられないよな」
 もちろん、ただ渡り廊下に突っ立っているわけではない。
 ふと、本棟から誰かが走ってくる、あのいじめっ子のボス……目的の人物だ。
「あ?何でこんなところにメイドが?」
 少し気にしつつもスルーして走り去ろうとした。
 その時、白亜がいつの間にか手にしていたコップの中身……ユーベルコード【何の変哲のない水の給与】によるカルシウムが入っているかもしれないただの水道水をおもむろに口の中に無理矢理注ぎ込む。
「ゴホッ……ゲホッ……」
「申し訳ございません生徒の方、手が滑ってしまいました」
 喉の変な所に入ったためむせるボス、白亜の言葉に突っ込みを入れる。
「テメェぜってぇわざとだろ!?」
「そぉい!」
 突っかかってくる相手に再度その辺で採れた新鮮な水道水を口の中に注ぎ込む。
「ゲホッ……ゲホッ……いい加減に……」
 間隔入れず、もう一度口の中に水道水をぶち込んでいく。
「ちょ……待……」
「もういっちょうー!」
 タイミングを見計らいながら、空気を吸うところに水道水を流し込む。 
「なーにがいじめだ。お前は事件起こす発端になったケジメを付けやがれ!!」
 もはやコントのような茶番が、しばらく同じパターンを数十回ぐらい繰り返していた……。

「クソッタレ!今はテメェの相手してる場合じゃねぇっつーの!!」
 流石に無限ループはまずいと思ったのか、水道水でずぶ濡れのボスは白亜を無視して走り出していった。
「あーあ……行っちゃった……」
 もう少しここに留めておきたかったが、何せ水道水を飲ませるだけだったため、長引かせる手段はあまりなかったようだ。
 しかし、少しながらも足止めぐらいはできたと思うので自身の中では良しとした。
「とにかく……オレも行かなきゃな……」
 もしかするともう既に儀式が始まっているのかもしれない。
 走り去ったボスを追うように特別教室棟へと足を運んで行く。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御堂・俊輔

儀式の場を特定するなら人数多い方がいいだろうし分身して手分けするよー
まーこれやると本体は服とかピアスとかが擦れたり、分身が人込みをかき分けるだけで悶えちゃうんだけどねー
だから阻止は分身に任せて自分は休もうと一室に忍び入ったらいじめっ子達の所だったりするかもー?
そんな人達の目の前で悶えてたらアッという間に襲われちゃうよねー
脱がされて身体を見られたらオレの扱い方なんて誰でも分かっちゃうだろうし、何をされてもイっちゃう状態だしで、色んな方法でいじめらちゃうかなー
最終的にボス格の人に犯されて、満足するまで使われたら次は取り巻きにとかねー
こういう快楽知ったらもう学校内でいじめなんてしなくなるかもー?



 特別教室棟……特定の教科に使う教室があり、本棟より一回り小さい校舎になっている。
 御堂・俊輔(妖狐のシーフ・f31053)は儀式の場を特定するためにユーベルコード【11人の戦士達】を使って分身して本棟やここの特別教室棟など手分けして探そうとする。
 が、このユーベルコードを発動させると本体自身の全感覚が3000倍として快楽に変換してしまう短所がある。
 そのため本体自身の服や付けているピアスが擦れたり、分身の方も本棟の人混みの中をかき分けるだけでも悶えてしまうため、分身達に任せて本人は安全な場所に休もうとどこかの教室に隠れようとしていた。
 しかし不幸が不幸を重ねてか、行事をサボって居座っている不良達数人に鉢合わせしてしまう。
「あっ……」
 俊輔が短い声を上げると不良達はざわつき始める。
 実際ここには誰も来ないと高を括って居座っていたところを、生徒でも何でもない年端も行かぬ少年に見つかってしまったのだ。
「オ……オイ……どうするよ?」
「こんなところに子供が来るとか……迷ったのか?」
 不良達はあのいじめっ子のボスとは違って、どうすればいいか迷っているようだ。
 だが、俊輔自身の魅了の力によって、不良達のはドキドキし始めていた。
 本来こんな子供に対して性欲なんてないはず……だが、ユーベルコードの力には不良と言えども一般人のため抗えるはずもなく……。
「あんっ……」
 トドメと言わんばかりに擦れた箇所に悶えてしまい、不良達の理性が吹っ飛び……。

 気づけば少年の着ている服は脱ぎ散らかされ……言うなれば事後となっていた。
「え……?」
「俺……何やって……」
 自分のやった事に気づく不良達は呆然と彼を見る。
 直後、顔から血の気が引き、慌てて教室から飛び出していった。
 残された俊輔、脱がされた彼の身体を見てしまえば扱い方は誰でもわかってしまう。
 本人自身も嫌がることなく、何をされても気持ちよくなってしまい、様々な方法でいじめられていた。
「なんだァ……不良共慌てて出て行ってたけど……」
 入れ替わりにいじめっ子のボスが目的のいじめられっ子の男子生徒を探していたところだ。
 そして目前には全裸で明らかに言葉には出せないアレをヤられた後の少年が座り込んでいた。
「あ……あー……」
 ボスも非常に気まずい雰囲気になる、何せ本来誰もいないはずの教室に誰かがいたからだ。
 だが、彼も男……俊輔の魅了にゴクリと息を飲み、そのまま中へと進み……。

 ここから先はあまり話にできないものだが……端的に言えば、ボスは欲望のままに俊輔にぶつけていった。
 何度もひどいことをされて、ぐったりとした少年……。
 その姿を見たボスはスッキリしたような表情をした直後に青い顔をする。
「お……オレは何も悪くねぇからな!そんなはしたねぇテメェが悪いんだからな!」
 と、訳の分からないことを叫びながら部屋から走って出て行った、
「ふぅ……ふぅ……」
 体液まみれになりながらも悦んでいる俊輔は、またしばらく静かな教室の中で横たわっていた。

 尚、そういった出来事の間に儀式の場については分身達が見事探し当てました。

大成功 🔵​🔵​🔵​

四王天・燦
アラビアンナイト風のコスプレに、黒曜石の杖・蛇モードを巻きつかせ学祭に潜り込むぜ
真威解放も駆使してイジメられっ子を探す

煙幕ぶち込んでランタンの近くに立つ
我を呼ぶのは貴様か―と威圧すっぜ

復讐が望みか?
殺してやろうと明確に『殺す』という重い単語を用いる
アークウィンドを一振りし、風でランタンを刻み、いじめっ子の首をじわじわ切断すると宣言

代価は要らぬ
ただお前の願いで人が死ぬのだ
一生悔いよ、呪われよ
それこそ我が余興よと嗤って恐怖を与える
殺人の重さを理解させてやる

反省したら、いじめっ子たちは防具破壊で衣服のみ風属性攻撃の衝撃波で刻んで猥褻物陳列罪にするに留めてやるよ
下着は残すけどね
だが女生徒は全裸にするぜ



 猟兵達の捜索のおかげで儀式の場の大体を探し当てることができた。
 その場所への一番手はアラビアンナイト風コスプレの姿をした四王天・燦(月夜の翼・f04448)だった。
 ユーベルコード【真威解放・黒曜石の杖【蛇】】を発動させ、現在の情報と黒蛇達を使って場所を特定していく。
 そしてついたのは美術室……普通の教室よりも2倍ほど広いようで、その中には例の男子生徒が描いた魔法陣の真ん中にジャック・オー・ランタンを置いて儀式を始める直前であった。
「おっと……丁度良さそうだな……」
 見つからないように音を立てず、少し扉を開いたままで煙幕を投入する。
 白い煙が教室中を包んでいき、男子生徒は血を垂らすつもりのナイフを落とし慌てていた。
 その間にも燦はこっそりと入室し、ランタンの近くまで移動し仁王立ちをする。
「我を呼ぶのは貴様か―――」
「え……?」
 男子生徒は呆然とする、まだ血を垂らして儀式を完遂しきっていないはずなのに……?
「復讐が望みか?」
 その言葉に彼ははっとして、彼女にすがっていく。
「頼む……あいつを……あの男を消してくれ……!」
「つまり、その男を『殺す』と?」
 その言葉に息を飲む男子生徒……直後、燦は短剣【アークウィンド】を手に持ち、一振りによる風でランタンを切り刻む。
「ならばそいつの首をじわじわ切断してやろう……」
 苦しみながら死ぬ……それはおそらく彼にとっても、他の人にとっても望むべき事だろう。
 しかし……。
「代価は要らぬ、ただお前の願いで人が死ぬのだ」
「え……違っ……」
 彼の言葉を遮るように続けて話し続ける。
「一生悔いよ、呪われよ、それこそ我が余興よと嗤って恐怖を与える、殺人の重さを理解させてやる」
「ううぅぅ……」
 頭を抱え苦悩する、憎いあの男さえ消えればよかった。
 だが、自分が人殺しになる……そうしたら同類になるのではないのか?
 長い時間の末に彼は諦めることにしたが、今後はどうしたらいいのか分からなくなっており、意気消沈していた。
 そんな時にタイミングが良いのか悪いのか、あのいじめっ子が勢いよく扉を開けて出てきたのだ。
「おいテメェ!!」
(あいつが例の……やれやれ……やかましい奴だな……)
 燦はその姿に鬱陶しさも感じつつも【アークウィンド】を手に持ち、風【属性攻撃】の【衝撃波】をいじめっ子ボスに巻き起こしていく。
「なっ―――!?」
 衣服は瞬く間に切り刻まれていき素っ裸……とまではいかず下着のみの姿に……。
「猥褻物陳列罪にするに留めてやるよ」
「ぐぅぅ……」
 悔しそうに必死に肌を隠そうとするボス、しかし全然隠れきっていないのがかえって無様な姿を晒し上げる始末だ。
 実は取り巻きの女性生徒は全裸にする予定だったが、生憎とボス一人だけという惜しい……ではなく見せしめには寂しい状態になってしまっている。
 ともあれ、一番の目的であったUDC召喚儀式の阻止に成功した。

 ……はずだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『変質粘液『ストーンスライム』』

POW   :    粘液散布
レベル×5本の【石化】属性の【石化粘液】を放つ。
SPD   :    粘液分裂
【分裂したストーンスライム】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ   :    粘液強襲
【石化した犠牲者】から【潜んでいたスライム本体】を放ち、【触れ包まれた箇所から石化する事】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 無事……とは言えないが(色んな意味で)儀式の阻止に成功した。
 そんな中、あのボスがいないことに気づいた取り巻きや、皆して特別教室棟へ行く姿を見て心配する者や野次馬根性丸出しでついていった生徒達が集まって来た。
 みんなして下着姿のいじめっ子のボスを見ているわけだが……。
「テメェ……人を使ってよくも辱めてくれたな!」
 自身の羞恥心に逆切れし始め、男子生徒を殴った。
 誰か止める暇もなく頬に拳が入り鼻血が周りに飛び散った。
 切り刻まれたジャック・オー・ランタンにも付着し……。
 途端に周りが光り輝いていき……。
『ハァァァッピィィィハァァァロウィィィンンンッッッ!!』
 棟が揺れる程の大声……その場にいた生徒達は耳を塞ぐ。
 儀式は中止されたはずなのにUDCが召喚されてしまった。
 皆が呆然としている中、いじめっ子のボスがはっとして……。
「お……オレは関係ねぇ……!」
 元々の原因はそそくさと下着姿のまま出て行ったのだ。
 それをきっかけに生徒達も教室から出てこうとするが、教室の扉が全て閉じてしまう。
「あ……開かない!?」
 必死に力いっぱい扉を開けようとするがビクともしない。
 さらにそこから何か粘液のようなものが扉の間から出てきた。
「え?なにこ―――」
 真紅の粘液が扉を開けようとした男子生徒の顔を覆っていく。
 苦しそうに必死に引きはがそうとするが、段々と全身に包まれていく。
 力尽きたように座り込み、その脚も粘液に飲み込まれていった。
 それらが離れ、現れた男子生徒は苦しそうな表情のまま石像に変わり果てていた。
「う……そ……」
 石化……そんな非現実的な事が目の前で起きた。
 さらにこれが引き金となり生徒達は大パニックに。
「やぁぁ……助け―――」
「石になりたくな―――」
 次々と生徒達は粘液生物のUDC『ストーンスライム』によって石化されてしまう。
 石化された生徒についてはユーベルコードやUDC組織の手によって元に戻せるため戦闘に巻き込まなければ最悪の事態は逃れる。
 他に無事な者もいるが……このままでは全滅は確実だ。
 出られない密室の中、召喚されたUDCの配下『ストーンスライム』を殲滅しなければならない!

(参加する方は既に教室に入っていると言う体になっております)
御堂・俊輔

分身に回収されてボロボロのまま教室の中に合流した状態だけど事態が急変しちゃったしねー
一先ず分身に石化した生徒を少しでも端に寄せさせるようにするけど、潜んでたスライムに纏わりつかれて次々と石像にされていっちゃうかもー
スライムに這われたり窒息とか石化の苦しみ11人分がオレに跳ね返ってくるからやっぱりその場で悶えて何も出来なくなっちゃうよねー
そうしてる内に、本体のオレも口の中から入り込まれて肺が石化しちゃうかもー?
苦しみと快楽でのたうち回った後、窒息でピクリとも動かなくなっちゃったりー
そしたらゆっくり覆われていって、スライムたちが離れる頃には12体目の石像にな感じかなー



 俊輔は分身達に回収されつつもボロボロのまま美術室にいる猟兵達と合流する。
 が、教室に閉じ込められてしまい、生きた者を石像へと変えるUDCが溢れかえっているという事態が急変していた。
 襲われた生徒達の石像が立ち並び、まさに美術室と言える光景でもあった。
「一先ず石化した生徒を少しでも端に寄せなきゃ……」
 分身達が各々に石像と化した少年少女達を触れようとした途端、服の間から紅い粘液が飛び出してきた。
 そう、石化した犠牲者の服の間などに潜んでいたストーンスライムが奇襲をかけてきたのだ。

 一人は腕に付着すると、そのは石へと変化していく……。
 慌てて引きはがそうとしてその粘液を掴むも、その手も石化していくという悪循環が起こっている。
 次第に身体全体に包まれていき、俊輔を模した一体の石像(分身体)が出来上がった。

 一人はもろに顔に覆いかぶさってしまい、苦し紛れに必死に取ろうともがく。
 しかし、その行為も無駄に終わり……頭は石化し、痙攣したままペタンと座り込む。
 重力に従うままにスライムは身体全体を呑み込み、また一体の石像(分身体)が作り上げられる。

 あっという間に11人の分身はストーンスライムの奇襲によってそれぞれの石像へと変貌していった。
 もちろん、俊輔本人にも11人分感覚が3000倍となって跳ね返ってくる。
 スライムに這われる感覚、顔が覆われた際の窒息感、そして石化していく感覚の消失……。
 それらが一気に彼の身体を駆け巡り、脳も焼き切れるほどの感覚が襲い掛かってきた。
「あぅ……ぅぁぁ……♥」
 自身の身に色々と起きすぎて動けない彼に追い打ちをかけられ悶え続けている。
 もちろん、ストーンスライム達はそれを逃さず、11体の石像から這い出た紅い粘液は俊輔の身体を包み込もうとしている。
 その内の一体は口の中へ入り込まれ、体内へと入り込みつつも灰を石化していく。
「むぐっ!?もごぉぉ……!?」
 苦しみと身体中に刺激を与えるスライムによる快楽によってのたうち回る。
「うっ……ぅぁ……ぁ……」
 次第に白目を剥いた彼は窒息によってピクリとも動かなくなる。
 確実に捕らえたと確信したストーンスライム達はゆっくりと身体全体を包み込んでいく……。
 それはまるで獲物をじっくりと味わうように全裸の少年の身体を弄び、冷たい石へと変えていく。
 ぐちょ……ぐちょ……といやらしい粘着音が響く。
 しばらくして満足したのか、包み込んだ相手から離れていく。
 スライムの塊からやっと解放された俊輔の姿は、ぐったりとしたまま身体の至る所を弄ばれたまま冷たい石像と化した姿。
 まだ石化されていない生徒達はそれを見て戦慄する……次は自分達がああなるのかと……。
 状況はまだ変わらず……この密室で逆転する事が出来るのか……?

成功 🔵​🔵​🔴​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
SPD

ボス猿には逃げられたわね……
後でじっくり料理してあげるわ

『百鬼夜行』で守護霊を575人に増やし
石化した生徒達に憑依【ハッキング】
彼らの体をポルターガイストの如く操り
石化粘液や接触から身を守る盾に

意識はあると思うから
「お前達に助けを求める権利は無いわ。
この惨劇はイジメを黙認していたお前達のせいでもあるのよ」と伝え
記憶を消されても魂が忘れないよう
誰かを虐めたり保身を考える度に石化の恐怖が蘇る【呪詛】を施すわ

説教してたら囲まれたわね。
【化術】でビーナス像に変身。
自ら石化する事で粘液や接触による石化を防ぎ
【念動力】で引き寄せ【生命力吸収】
私の裸体に染み込むようにスライム達は消滅するわ



 あのいじめっ子ボスが逃げていったことに少し不満を感じつつも、目の前の惨状に何一つ表情を変えないドゥルール。
「ボス猿には逃げられたわね……後でじっくり料理してあげるわ」
 物騒な事を呟きつつもユーベルコード【百鬼夜行】を発動させ、守護霊を575人と言う大人数へと増やしていく。
 そして近くにいる石化した生徒達を憑依【ハッキング】をし、ポルターガイストの如く操っていく。
 流石に座ったり寝転がった姿は操りにくいので立ったまま石化した犠牲者に絞った。
 操られるがままの石像達はストーンスライムが放つドゥルールへ攻撃を防いでいく。
 いくら石化する粘液だとしても、既に石化された者に触れても効果は無いのは明白だ。
 そんな中、石像と化した生徒達に対して彼女は囁いていく。
「お前達に助けを求める権利は無いわ、この惨劇はイジメを黙認していたお前達のせいでもあるのよ」
 意識があるかどうかは不明だが……いじめや保身を考える者に対して石化される恐怖がよみがえる【呪詛】を施していく。
 少なくとも陰で怯えているまだ無事な生徒達には効果てきめんではあるが……。

「……説教してたら囲まれたわね」
 ストーンスライム達も単純な攻撃では通用しないと理解したのかドゥルールを取り囲んでいく。
 一斉に粘液を放てば流石の彼女も少しぐらいは触れてしまう可能性が高い。
 そうすれば動けない所を一斉に粘液を浴びせたり自ら覆い被さり、石像に変わり果てる未来が見える……。
 しかし、彼女も大人しくやられるわけではない、【化術】によってビーナス像に変身。
 生身であれば石化するのであれば、自ら石化すればそれ以上の石化はすることはない。
 その上、意識もちゃんとあるため十分に対抗ができる。
 思惑通りに飛ばした石化粘液は付着するも効果は無く、そのまま蒸発していった。
(さぁ、来なさい……)
 反撃と言わんばかりに【念動力】によってストーンスライム達を引き寄せていく。
 周りのスライム達は抵抗しきれずそのまま彼女の身体中に叩きつけられる。
 彼女の反撃はそれだけではない、【生命力吸収】によって引き寄せた生きる粘液達の生命力を吸っていく。
 まるで裸体に染み込むようにじわじわと粘液の身体自体が吸収されていき……一匹、また一匹と次第に消滅していった。

「ふふ……何匹かは吸収できましたわ……」
 ビーナス像から解除したドゥルールが見据えた先……それは今回召喚されたUDCが彼女の目に映った。
 その目は人々を救うのではなく、そのUDCを救うための決意の目であった……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

四王天・燦
正しい復讐を考えなと少年にエールを残すぜ

アークウィンドの斬撃波で斬る
女生徒像についたスライムは直に核を貫きに向かうよ
潜む別個体に気づかずに

や、やだ…!?
腕・肩・胸へと覆われる
ぬちゃりとした悍ましさが冷たさに変わる

生徒達に虚勢を張るよ
口元を覆うように指示しフォックスファイアで付着したスライムを焼く

ひうっ!?
焼き尽くす前ににゅるりと臍から体内に潜まれりゃ腰が砕け、蒸気を吸うぜ

破魔で抑えるがスライムが蠢く度に石化が広がる
吐息から土煙と石の瘴気が漏れる
セクシー衣装で悶えちまう
見るんじゃねーよ…クソガキめ

視界が濁る
石がお腹の奥で、蠢いてる…
酷く気持ち悪くて、寒い

一刻も早く大元の邪神を討つべく気合で戦うぜ



「正しい復讐を考えな……」
 と、震える少年にエールを残しつつも、燦は人々を石に変えるストーンスライムの討伐に勤しむ。
 短剣【アークウィンド】を振るい、襲い掛かるストーンスライム達を【衝撃波】によって粉々に粉砕していく。
 何匹か退治した彼女は周りの安全を確認してから石像と化した女子生徒に近づき、付着しているスライムの核を貫き引きはがそうとした。
 が、ストーンスライムの恐ろしいところは生きた者を石化させる以外にも別の脅威があったのだ。
 核を貫こうとすると、女子生徒の服の間から潜んでいたスライムが燦を襲う。
「しま―――や、やだ……!?」
 腕や肩、胸へと紅い粘液が覆われ、ぬちゃりとした悍ましさから冷たさに変化……石化してしまう。
 スライムと言う軟体である以上、狭い間に潜むなどお手の物だ。
 そこから迂闊に近づいた獲物を強襲し石化させるという二次被害を誘ってくる。
 一瞬の嫌悪感……だが、ここで折れてしまっては怯える生徒達もいるため、流石にまずいと感じ「大丈夫」と虚勢を張っていく。
 ユーベルコード【フォックスファイア】へ指示を出し、本人が火傷しないよう口元を覆うように付着したスライムを焼いていく。
 ストーンスライムの一匹がまずいと感じたのか、焼き尽くす前に素早く燦の臍から侵入していったのだ。
「ひうっ!?」
 びくんと身体が跳ねる、体内に潜まれてしまい腰が砕け、さらにスライムを焼いた際の蒸気も吸ってしまう。
「ぐぅぅ……!!」
 体内で蠢くスライムによる石化の侵食に顔を歪める。
 何とか【破魔】で抑えてはいるが、吐息から土煙と石の瘴気が漏れている。
 非常に危険な状況であり、このままでは苦痛を伴った石像が出来上がってしまう。
 さらにはセクシー衣装で悶えており、事態が事態であるはずだが男性陣にはあまり目によろしくない光景が広がる。
「見るんじゃねーよ……クソガキめ……」
「こら……見ちゃダメー!!」
 そんな目で見る男子達を睨む燦、慌てて目を隠す女子生徒達……。
 一瞬ながら現状の恐怖をひとまずは忘れるひと時であった。

 とはいうものの、燦の視界は濁りつつ、お腹の中で石の呪いを持つ粘液が蠢いている。
 酷く気持ち悪く、寒い感覚が彼女を襲い続けているというコンディション最悪な状況……。
 ストーンスライムはお腹の中以外はあらかた片付いたため、一刻も早く大元の邪神を討たなければならない。
 完全に石化する前に……UDCが完全復活を果たす前に……燦は気合だけで戦おうとしていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

九重・白亜
な、儀式は止めたはず!
……こうなったら仕方がない。

指定UCを発動。スライムを炉の中に突っ込んで点火。生徒に時間巻き戻し、石化スライムには老化を……効くのかこれ?
とにかく石化した生徒を片っ端から助ける!
あの馬鹿野郎!絶対に逃がさねぇからな!!

くそッ、扉さえ開ければ……うわっ!
スライムが絡み付いて、体が…………

やがて全身が粘液に包まれ、苦しみながらも抵抗をする姿のまま石化してしまう。



「な、儀式は止めたはず!」
 召喚されたUDCを見て驚く白亜、次々と配下のストーンスライムも現れては生徒達を襲って石化させていく。
「……こうなったら仕方がない!」
 密室の中、怯える人々を守るためにまずはスライム達の討伐に掛かる。
 ユーベルコード【再生魔術:歪曲】を発動、魔力炉に供物であるストーンスライムを突っ込んで点火していく。
 石化済みの生徒達には時間巻き戻しによる治療を施していき、灰色から色が戻った者達が倒れ込むところに他の生徒が保護をする。
 そして倒すべきスライムに対しては老化を促していく……が、効いているかどうか見た目では全く分からない。
 若干どことなく動きが鈍っているようなので効果はある……と思いたい。
 とにかく石化された生徒達の救出を最優先に行動していく。
「あの馬鹿野郎!絶対に逃さねぇからな!」
 全ての元凶ともいえるいじめっ子ボス、彼だけは扉が閉じる前にとっとと逃げ出してしまったのだ。
 今からでもそっちへ行って取っちめてやりたい気分である。

 数人程の生徒を戻すも、やはり状況は不利に違いない。
 脱出しようにも生徒の数人が開けようとしている扉は固く閉ざされており、まるで壁そのもののようである。
「くそッ、扉さえ開ければ……」
 白亜は次第に焦りだす、石化から戻せたものの、ストーンスライムの脅威は去ったわけではない。
 ほとんど動きは遅いが……まだ元気なUDCも蠢いていた。
「うわっ!スライムが絡み付いて、体が……」
 一匹が彼の身体に取り付いてきた、そこから石化が始まると同時に、連鎖して他のスライムも覆っていくように取り付いていく。
 じわじわと侵食と石化が同時に自身の身に起きていく、その様子に生徒達も怯えて見守るしかなかった。
「や……止めっ……むぐっ……!?」
 首まで覆われてしまうという絶望的な状況、追い討ちと言わんばかりに口も覆われると同時に残った頭もスライムに吞み込まれていった。
「……!!……!!!」
 蠢くスライム塊から脱しようと抵抗するも、既に身体は石化されてしまって動けず、頭も次第に意識ごと石へと変化していく……。
 やがてメイド青年の全身を呑み込んだストーンスライム達は分裂しながらもそれぞれ散った後には苦しみながらも抵抗をする姿のまま石化してしまった白亜の姿だった。
 そんな猟兵の末路にストーンスライム達は服の間に潜り込んだり、身体中に纏わりついたりと好き勝手していたのであった……。

成功 🔵​🔵​🔴​

エリカ・タイラー
○△

※キャバリアは後述武装以外不使用

UDCの召喚が始まってしまった以上、これは私自身も潜らされる死線。形振り構えません。
ですが、守り抜きます。

「皆様! 死にたくなければ落ち着いて下さい! 避難訓練をしたばかりでしょう!」
生徒達を一喝して教室の隅に集まってもらい、私はその前に出ます。
「私がお守りします」

「粘液分裂」に対し、「フォー・ディメンション・マリオネット」。

からくり人形に内蔵された、出力を絞ったBXSビームダガーが取り出され、これをからくり人形に振るわせます。
キャバリアの武装なので柄が大きいのはありますが、これならスライムだけを蒸発させられるかと。
人は勿論、物も焼かないように振るわせます。



 UDCの召喚が召喚してしまった以上、エリカ自身も死線を潜らされる事となる。
 さらに配下として現れ、生徒達を石化させて暴れ回っているストーンスライム達を前に形振り構えない。
「ですが、守り抜きます……!」
 まだ石化していない生徒達はどうすればいいのかパニックに陥っていた。
 そんな混沌とした中にエリカは一喝する。
「皆様! 死にたくなければ落ち着いて下さい! 避難訓練をしたばかりでしょう!」
「は……はい……!」
 次々と生徒達は教室の隅に集まっていき、前には彼女が立ちはだかる。
「私がお守りします!」
 蠢く紅い粘液生物はプルプルと震え、別れて分裂していく……見るからに数で押し攻めていこうとする。
 それに対し、エリカはユーベルコード【フォー・ディメンション・マリオネット】を発動させる。
 彼女の前に現れたからくり人形が現れ、スライム達に向かっていく。
 キャバリア用のビーム小刀【BXSビームタガー】の出力を絞って、からくり人形に手渡していく。
 そこに一匹が飛び込んだところに刃が当たり、瞬時にコアごと蒸発する。
 もちろんキャバリア用の武装であるため、柄だけでも大きい訳であるが、周りの人や石化した生徒に被害が及ばぬよう上手く振るっていく。
 一匹がからくり人形に取り付くも、元々生物でないため石化の効果は無い。
 無理矢理引きはがして、ビームをそっと押し付けて跡形もなく蒸発させていく。
「か……かっこいい……!」
「すごい……」
 その様子を見ていた生徒達が呟く、彼らから見れば石化する恐ろしい粘液生物を退治していくからくり人形使いの少女に見えるだろう。
 周りに用心しながらも、確実にストーンスライムを討伐していくエリカに生徒達も絶賛し始める。
 石化した生徒の服の間に潜んでいた個体も焦ったのか、這い出て彼女を狙おうとする。
 しかし、彼女に到達する前にからくり人形が次々と撃破していき、目視できる時点でもほぼ全て退治したように見える。
「大丈夫ですか?」
「だ……大丈夫です……!」
 エリカは生徒達の無事を確認する、石化した者については後で戻すことができるので問題はないだろう。
 残るは、目の前のUDCのみとなった……だが、このまま大人しく倒してはくれないだろう……。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『命の灯火『おばけランタン』』

POW   :    蝋塊防御
全身を【体内から噴き出す蝋で覆って硬い蝋塊】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    素材捕食
【本体の口】から【ドロドロに溶けた生温かい蝋触手】を放ち、【内部に取り込まれ、人間蝋燭にされること】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    命の灯火
【暗闇に紛れて怪しい灯火】を披露した指定の全対象に【その灯火に近づきたい】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠テフラ・カルデラです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 生きた者を石像へと変える粘液を持つストーンスライムを片付けた猟兵達。
 何人かは石化したままだが後で何とかなるだろう、問題は目の前の召喚されたUDCだ。
 無事に残っている生徒達を守りながら戦うわけであるため一筋縄ではいかない。
『うぅ……む……この配下でいけそうかと思いましたが―――』
 そのUDCは見るからにジャック・オー・ランタンを巨大化したような風貌……と言うよりそれそのものだった。
 しかし、その外見から発する狂気を感じる雰囲気に猟兵達は息を飲む。
『中途半端に召喚されてしまいましたからね……ならば―――』
 直後、口と思しき部分から何かが飛び出してきた。
 猟兵達はすぐさま回避……したがすぐに後悔した。
 その目的は背後の生徒達そのものだったのだ!
『生贄を取り込み、完全復活を果たそうではないか……!』
 生徒達を捕らえたそれ……スライム以上の粘度を持ったドロドロの触手は身体中に絡みついていく。
「な……なにこれー!?」
「ドロドロで気持ち悪い……!!」
 捕らわれた者達は瞬く間にUDCの口に引きずり込まれていった……。
「くっ……うぅ……」
「ちょ……アンタまで引きずり込まれるわよ!?」
 あのいじめられっ子は触手に捕らわれた女子生徒の手を掴んでいた。
 が、一般人の力などたかが知れている上、別の触手達が彼も捕えて一緒に引きずり込まれていった。
 しばらく生徒達の声が聞こえてきたが、大量の粘着音が聞こえてくると同時に声も聞こえなくなる。
 中からいくつかの灯火が灯る……同時にその『中身』が明るく見えてきた。
 それは……人の形をした蝋燭、かつて生徒達だった『モノ』だ。
『良い……とても良い!!やはりヒトを取り込み、人間蝋燭へ変え……生命力を吸い取り使い潰すのは良いものだ……!』
 つまり……このままでは生きたまま人間蝋燭として溶かされてしまうだろう……。
 最悪な結末になる前にUDC『おばけランタン』を討伐しなければならない!
 これらを倒せばドロドロの蝋に捕らわれた生徒達を助け出すことができる……が、相手もそう簡単にやられるわけではない。
『だがこの程度ではまだ足りぬ……力のある貴様達を取り込めば……完全復活は確実かもしれないな……?』
 一番奥の大きな蝋燭が弱点のようだが、硬い南瓜の装甲に体内には溶けた生温かい蝋が侵入者を人間蝋燭に変えていく。
 中途半端に召喚されたため、動けない状態ではあるが脅威であるのは変わらない。
 それでも猟兵達は各々の目的のために立ち向かう!
九重・白亜

あの野郎!?
……考えるのは後でいいか。生きたまま引きずり出せば問題ない!

指定UCでカボチャの外殻を狙って即行撃破を狙う。ならべく中身は狙わず、本体らしき部位を削りまくる。
体まで蝋に変わったわけじゃなさそうだが、戻せるつってもあんまり手が出せねぇ……

!?なんで蝋から手が、まさかっ!あ、んん……!

蝋の波から伸びた手に捕まり、そのまま取り込まれてゆく。何人もの人間蝋燭が覆いかぶさって、体に塗り付けてドロドロに染め上げる。

んぐぅぅっ!んぶっ、ぐ……ぶ……

力づくで蝋の中から体を出しても、既に全身が蝋にまみれており、逃げることができずにまた取り込まれてゆく。念入りに、徹底的に絡められてドロドロに……



 生徒達を取り込んでしまったおばけランタンに狼狽える白亜。
「あの野郎!?」
 人間蝋燭と化した人々を盾にされているため、攻撃する手段か限られてくる。
「……考えるのは後でいいか、生きたまま引きずり出せば問題ない!」
 色々と面倒くさいが、少なくともここで倒せば皆必ず助け出せる。
 そうと決まればユーベルコード【憧れの騎士へ大変身!】によって、メイド服を脱ぎ捨てぴっちり全身タイツの白い騎士の姿へと変わる。
 武器【破壊魔術発射機構付きストリーマ】を手に持ち、おばけランタンに向けて外殻を狙って撃ちこんでいく。
『ハハハハ!!こそばゆいですぞ~?』
 だが、軽く傷がつくだけで強靭な装甲は未だ健在だった。
 それでも中身は狙おうとせず、装甲を削ることに集中をする。
 理由は単純、身体の芯まで蝋化してしまった生徒に対しては迂闊に手が出せないからだ。
「ちくしょー……どれだけ硬いんだコイツ……」
『手段はこれだけですかな?ではこちらから行かせてもらいましょうか!』
 そう言うとおばけランタンの口から生徒達を連れ去ったあのどろりとした蝋の触手が飛び出してきた。
「くっ……そうは……」
『少し変わった趣向で攻めてみましょうか……?』
 伸び広がる蝋触手の波……白亜は回避しようとするが……。
「!?なんで蝋から手が、まさかっ!あ、んん……!」
 蝋触手の波からどろりとした手が伸びてきて彼の身体を捕らえていく。
 そしてUDC本体の中へと引きずり込まれていった……。

 おばけランタンの内部……床は蝋の沼、天井や壁も蝋で覆われている。
 さらにはついさっきまで捕らえられた生徒を象ったドロドロの蝋燭達が佇んでいる。
『聞こえてますかな?これから助けるはずの者に弄ばれることとなりましょうぞ?』
 白亜は蝋の沼に埋もれて動けない両脚を必死に動かす、その周りは生徒と思しき蝋塊……実際は人の形に模しただけの蝋塊がにじり寄ってくる。
 もはや絶望的な状況……その追い討ちに何人もの人型蝋塊達は彼の身体に何重にも覆いかぶさっていく。
「うわぁぁーーー!?」
 ドロドロの蝋が重くのしかかり、さらには蝋まみれの手によって塗り付けられ、同じように人間蝋燭へと作り替えようとする。
「んぐぅぅっ!んぶっ、ぐ……ぶ……」
 身体はもちろん、頭も蝋に包み込まれていく……。
 力づくで体を出そうとする……しかしほとんど蝋まみれであり、逃げることはできず再び動く蝋塊達に呑み込まれていく。
「ぅ……ぁ……」
 念入りに、徹底的に絡められて全身タイツと生身の部分が曖昧になっていく。
 もう既に目の前も蝋で覆われていき、意識もドロドロに混濁としている。
 次第に動きも止まり……蝋塊達は地面の沼へと消えていく。
 残されたのは同じ蝋塊と化した白亜の無残な姿が残されていた。
 数秒後、頭に火が灯る……命の炎が灯され、身も心も蝋と化した彼の全てが吸い取られ溶かされようとしていた……。

成功 🔵​🔵​🔴​

御堂・俊輔

石化して無抵抗だから簡単に捕まって取り込まれちゃうよねー
人間蝋燭に変える為に石化を解かれるけど、状況を理解できないままぐつぐつ煮え滾る熱い蝋を、穴という穴から流し込まれちゃったりー?
どんどん入れられていけばその内、身体の内側から湧き上がるようにして全身が蝋へと変わっていって、苦悶に満ちた表情の人間蝋燭の一つにされちゃうかもだよねー
その後は生命力を勢いよく吸われながら、それに比例するように激しく灯が燃え盛ってどんどん溶けて原型を失っていくかもー
最期は全生命力を吸い切られて完全に溶けて、口からボタボタ零れ落ちて床にべちゃーって広がったりー、事件が終わった後も消えない床の染みとして残り続けたりー?



 石化され放置されていた俊輔はおばけランタンの口から出てきた蝋触手に無抵抗のまま捕らわれ、口の中へと放り込まれていった……。
 蒸し暑いUDCの体内は天井・壁・地面の全てが蝋で埋め尽くされており、蝋の沼には蝋で覆われ命の火を灯されている生徒達の成れの果てが所狭しと並べられていた。
 まだ助けられるはずだが、その姿はドロドロの塊と言わんばかりの悲惨な姿だった……。
 そんな地獄のような蝋の世界に俊輔は放り出されてしまい、べちゃり……と蝋の沼に半身が埋もれてしまう。
 直後に石化状態だった身体は自然と元の人の肌へと戻っていき、沼から現れた別の蝋触手達が彼の両腕を拘束させ無理矢理立たせていく。
 恐らくそのまま蝋で固める訳にも行かず、一度元に戻してから再度人間蝋燭へと変えようとしたのだ。
「え……あれ……?」
 気付いたら自身の身に何が起きているのか……混乱している俊輔の穴と言う穴に地面から飛び出した蝋触手に突っ込まれていく。
 生温かい感触に気持ち悪さを感じつつも、いやらしい動きに次第に恍惚とした表情を浮かべそれを受け入れる。
 何度も繰り返した末に蝋触手から溶けた生温かい蝋が彼の中へと流し込まれていく。
「んっ……んんぅ……!?」
 苦い表情を浮かべながらも体内には蝋で満たされ、一瞬にしてお腹がぽっこりと妊婦のように膨らんでいく。
 周りの触手からも蝋のシャワーを浴びせられ、外も中も固められていくのだった。
 段々と苦悶の表情に変わりつつ、脳裏には自身が蝋燭そのものに変わり果てることが思い浮かんだ。

 人型の蝋塊、蝋だらけの空間……そこから導き出されるのは自身が同様に人間蝋燭に変わり果てる事……。
 そうして生命力を吸われ……灯が燃え盛り……身体は溶けていき……その姿は原形を留められず……。
 最期に吸い尽くされた『それ』は完全に溶け、口から蝋が大量に零れ落ちながら床に倒れ込み……沼の一部へと成り果てる。

 恐らくそんな末路が自分を襲うのだろう……。
 意識は遠ざかっていく、外からも中からも蝋で満たされているのだから身体の芯まで固まることも容易に想像できた。
 きっと生徒達も同じような状況ではある……それは同時に自分もただの蝋燭に成り果て、使い潰される存在に変わる……と。
 そう思ったのを最後に俊輔は意識も手放した……。

『これはなかなか……良い生命力ですな……じっくりと味わってもらいますよ……』
 おばけランタンが呟く、その声は既に俊輔の耳に聞こえないとしても……。
 その体内には一体の人間蝋燭……お腹が膨らみ苦悶の表情を浮かべた少年を象った火が灯るドロドロ塊の成れの果てが増えた……。

成功 🔵​🔵​🔴​

四王天・燦
女の子達を助けなきゃ
そうは思えど腹で蠢くスライムに背を反らせて悶絶

もう石化にも灯の誘惑にも抗うのをやめるよ
鈍い石の足取りで蝋の沼を越えランタンへと進む

見切るべきは石化が完了する限界点だ
石と蝋に溺れそうな意識を狂気耐性で抑え込み、ギリギリで拾式の炎を身に宿し回復と肉体改造を施す
冗談と偶然で友人に行使した動く石像化を自身にかますよ

石になれば蝋の熱さも、蝋化も少しは抑えられるはず
気合で蝋の中を突き進み中枢の蝋燭をブン殴る

拾式の効果が尽きたら石の涙を流し虚ろな目で蝋獄に膝をつくよ
蝋が流れ落ちコーティングされ艶やかな石像に生まれ変わる
糧になど、なってやるものか

ぅう…石が冷たいのに熱い…
石と蝋に、溺れる…



「女の子達を助けなきゃ……」
 生徒達が皆取り込まれてしまった中、重い身体に鞭打つように立ち上がる燦。
 それでもブレない彼女は目の前のおばけランタンと対峙する。
『ククク……その姿でどう抵抗なさるおつもりで?』
 前の戦闘によって腹の中に侵入され、今でも蠢くスライムを持つというハンデを持っている状況だ。
 抵抗する暇もなく、体内のスライムが暴れ出すと背を反らせて悶絶する。
『フフフ……もう抵抗するのも止めましょう?』
 UDCの甘い誘い言葉が彼女を揺るがす、このまま折れてしまえば自分も人間蝋燭にされるのは目に見えているのだ。
『今ならその体内のモノを取り出して石化から解放させましょう……?』
「……あぁ」
 ランタンの灯の動きが燦を惑わせ、彼女もその誘惑に乗ってしまう。
 石化にも灯の誘惑にも抗うのを止め、重い石の足取りでおばけランタンの内部へと入っていった……。

 生温かく蝋燭の犠牲者が立ち並ぶ内部、そこに燦が石化に侵食されながら蝋の沼を横断していた。
 両脚は既に石化しており、ぎこちないが蝋の沼の影響があまりないため奥へと進むことができた。
 無論、このままいけば相手の言う通り石化からは解放されるが、次には蝋の触手に蹂躙されながら蝋で固められ、人間蝋燭の仲間入りとなるだろう。
(まだだ……まだ……!)
 そして……このUDCの中心でもあり弱点でもある核にたどり着く彼女の身体はほとんど石化が完了しており、動けなくなってしまっていた。
 だが、その時点で石化完了する限界点を狙っていた……。
 石化と蝋化の同時攻めに溺れそうな意識を【狂気耐性】によって無理矢理抑え込んでいく。
 さらにはギリギリでユーベルコード【フォックスファイア・拾式】の炎を身に宿し、回復と肉体改造を同時にこなしていく。
 以前、冗談と偶然によって友人に起きた出来事……動く石像化を自分自身に適応させるためにわざとこういった事をしていたのだ。
 石の身体は蝋の生温かさや蝋化侵食も抑えられており、自身が石化解除しない限りは十分な効果が表れている。
 気合で蝋の沼を突き進んでいき、中核である大きな蝋燭を石の拳でブン殴っていく。
(喰らえ!!オラァ……!!)
『ぐうぅ……!?』
 おばけランタンが苦しみだす、ここにきてはじめて大きなダメージを与えることができた。
 しかし、ここまでが限界だったのか拾式の効果が尽きてしまい、そのまま石の涙をがしながら虚ろな目で蝋獄に膝をつく。
 反撃するかのように上から雨のようにドロドロ粘液の蝋が降り注ぎ……流れ落ち……全身がコーティングされ、艶やかな石像へと生まれ変わっていく。
(糧になど……なってやるものか……)
 石化しているために蝋化の侵食は止められたが、強力なドロドロ蝋の拘束によって動けなくなってしまった。
 冷たい石の身体に生温かい蝋の寒暖二重攻め……同時に味わう燦は動けない身の中、意識だけは残り続けている。
(ぅう……石が冷たいのに熱い……石と蝋に、溺れる……)
 人間蝋燭に変わり果てるのは避けられたが……解除すれば蝋で固められてしまうため実質動けない生殺し状態となってしまった。
 それでも自身の身体だけはUDCの好きに勝手にさせまいと、解放される時まで必死に我慢していた……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御手洗・綺沙羅
す、スライムに思わずあっけに取られちゃってたけど、私も頑張らないと…
フェニクスキャノンで蝋触手を迎撃しながら戦うけど、石化した生徒を狙った攻撃を身を挺して守って捕まっちゃうかもなの

一度捕まれば身を護る服飾は蝋化して溶け落ち、身体も蝋化して私も人間蝋燭の一つになるのかもだけど、その前に人間蝋燭となった生徒達を押し出して救出を試みるの

完全な人間蝋燭になった後は意識を保って抵抗してみるけど、生命力を吸われるにつれて身体と一緒に意識も薄れて溶けていくかもなの
戦いが終盤に差し掛かる頃には私の生命力は一滴残らず全ておばけランタンに吸収されて、私という存在は身体と意識と共に蝋として溶けてなくなっちゃうかも…



 猟兵達とスライムとの死闘に呆気に取られていた純白の少女、御手洗・綺沙羅(不運の女神・f35539)は目の前には召喚されたUDCおばけランタンと対峙している。
 皆がそれぞれ奮闘をしているのを見て自分も頑張らなければと気合を入れる。
 そんな中、UDCから出た蝋触手が彼女に襲い掛かってくるのに対してユーベルコード【フェニックスキャノン】を発動させ触手を迎撃していく。
『ほほぉ……なかなかやりますな?』
 どっちつかずの攻防におばけランタンは標的を綺沙羅から石化した生徒に向けた。
 このまま直撃すれば粉々に砕けてしまうだろう、それを予想した彼女は……。
「だめ―――!?」
 咄嗟に自身の身を挺して蝋触手から庇う、その姿におばけランタンはニヤリと笑みを浮かべた……気がした。
『それを待っていたのですよ……!』
「あっ……!?」
 蝋触手は彼女を貫くことなく、むしろ優しくその身体を絡ませ拘束していく。
「あうぅ……」
 小さな身体を必死に動かすが、ドロドロ粘液の触手からは逃げられず、ズルズルと口の中へと引きずり込まれていく。
 抗えない力に抵抗も無駄に終わり……あっという間に口の中へと投げ込まれていった……。

 おばけランタンの内部……いや、むしろ体内と言うべきだろう。
 どこを見ても溶けた蝋が垂れ落ちており、取り込まれた生徒達が蝋漬けにされ、火を灯されて蝋燭として佇んでいる。
 この場所は地獄と言う名がふさわしい光景でもあった。
 綺沙羅は蝋の沼にダイブする形で放り込まれた、この時点で所々が蝋まみれになっており、服飾も何故か蝋化して溶け落ちてしまっており生まれた姿となっていた。
「うぅ……このままじゃ……」
 自分も人間蝋燭の一つに成り果てるだろう……しかしそうなる前に人間蝋燭と化した生徒の一人……恐らく女性だろう『それ』を何とか押し出して脱出させようと試みる。
 が……犠牲者の足元は蝋の沼に埋まっており、さらには身体中に滴る蝋が地面と同化して押し出すことすらままならなかった。
「そんな……!?」
 それどころか押し出そうとした手が流れる蝋に埋まってしまい抜けなくなる。
「い……いやっ……!!」
『白蝋のように純白……ならばそれを台無しにしてやりましょう……!』
 涙目で嫌がる彼女へ追い討ちのように上から雨のように降り注ぐ蝋によって彼女の身体はドロドロに塗り固められていく。
「あ……もごっ……ぁ……」
 力が抜けていき、目の前も蝋で染められていく……目の前の生徒も助けられず、自身もまた人間蝋燭へと成り果てる。
 幸薄な彼女の身に起こる不幸も相まって他の犠牲者とは比べものにならないぐらい、原形が留めていないレベルの蝋塊と化していった。
(あぁ……)
 意識を保って抵抗するが……小さな身体のせいでもあるのか、蝋化の侵食が早くなっている。
 このままでは完全に人間蝋燭と化し、生命力を吸い尽くされ、身体も心も溶けていくだろう……。
 そして最期には生命力も蝋と化した身体も一滴残らずこのUDCの体内に吸収されていく未来が見える。
(誰……か……)
 助けて……そう思考する前にそれも含めて完全に蝋化が完了した。

成功 🔵​🔵​🔴​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
POW

いや、いくら私でも
涎や鼻水(蝋)を垂れ流すカボチャとか流石に引くわ。
イジメの件もあって今日の私は機嫌が悪いのよ?

決意が失意に、失意が殺意に。
相手が怯えて蝋塊防御したら『欲望解放』で全裸となり
自身を【慰め】厭らしい水音と嬌声を聞かせつつ
愛欲と戦闘力を高める

あん♥ あぁ~ん♥

ナニしてるのか気になって防御を解いたら
【誘惑・催眠術】で魅了し【生命力吸収】

色仕掛けが効くなんて可愛い所あるじゃない♪
私の館で暖炉として使ってアゲル♥

でも、その前に一つお願いがあるの

下着姿の等身大イジメっ子ボス蝋人形を作らせる。
防御にも用いた硬い蝋だから壊そうとすればボスが骨折。
拡散されれば二度と威張れない筈



 数多くの猟兵達が奮闘(大分犠牲が出ているが……)している中でドゥルールは相手のUDCの外見を見てドン引きしていた。
「いや、いくら私でも涎や鼻水(蝋)を垂れ流すカボチャとか流石に引くわ……」
『ななな……!?何を失礼な事を!?』
 その言葉にものすごく動揺をしている、多分気にしていたのだろう……。
「イジメの件もあって今日の私は機嫌が悪いのよ?」
 かなりご立腹な彼女は決意が失意に、失意が殺意に……その異様な雰囲気に押されたおばけランタン。
『ぐぅぅ……何という殺意……ここは防御に徹しましょうか……』
 口から滴る溶けた蝋を自ら包み込みガッチリと固めていく【蝋塊防御】を行使する。
 彼女はそれを狙っており、相手が完全防御をした直後にユーベルコード【欲望解放】を発動させて全裸になる。
 無論、露出ではあるがアウトな部分は月下香の花弁で隠れてはいる。
 そして、自尊を【慰め】厭らしい水音と嬌声を聞かせつつ愛欲と戦闘力を高めていく。
「あん♥ あぁ~ん♥」
『…………』
 どうにもお見せできない光景が……しかしおばけランタンは自らを蝋で覆って防御しているため、目の前が見えないわけで……。
(き……気になる……この私を誘っている……一体『ナニ』を……!?)
 我慢できずに身を纏う硬い蝋を溶けだし、防御状態から解除していく。
 ここからの勝負は一瞬だった、ドゥルールは【誘惑】と【催眠術】によって魅了していく。
『ぬうぅ……しまった……この私が……!?』
 動けない所にトドメの【生命力吸収】を行使していき、内部の大きな蝋燭の灯は一瞬にして消えてしまう。
「色仕掛けが効くなんて可愛い所あるじゃない♪」
『欲望には抗えませんからね……私が倒れれば捕らわれた者は解放されるでしょう……』
 おばけランタンの消滅により人間蝋燭に変えられた者は解放されるわけだが……。
「そんなことはどうでもいいわ……私の館で暖炉として使ってアゲル♥」
『変わった猟兵だ……好きにするが良い……』
 これ以上の抵抗も無駄と感じ、諦めて消滅を受け入れている中、ドゥルールはあることを言う……。
「でも、その前に一つお願いがあるの」

 こうして召喚されたUDCは消滅、蝋地獄に捕らわれた生徒達も犠牲者が出ることなく全員生還する事が出来た。
 そして、猟兵達が去った後……。
「なんかアイツが変な事してたんだよ!!」
「と……言われましても……」
 下着姿のいじめっ子ボスに連れられた先生達はただただ困惑するだけだった。
 美術室内には生徒達が気絶して寝かされていたからだ。
「一体全体どういう状況なのでしょう……?」
 さらに不可解さを強調させるかのようにど真ん中にはいじめっ子ボスを模した等身大の蝋人形が佇んでいた。
(この蝋人形についてはドゥルールが頼んで作ったものだ)
 一体どういう状況なのか先生達の誰も理解できなかった。
「クソッ……なんだよこれは!舐めやがって!!!」
 ボスは苛立ちをその蝋人形に殴りつけた。
「痛ってぇぇぇーーーー!!!」
 防御にも使われるおばけランタンの蝋であるため硬度も相当のもの、いじめっ子の腕が軽く骨折してしまう。
 パンツ一丁で八つ当たりで骨折するという自爆をかます醜態を晒してしまう始末……。
「はぁ……」
 流石の先生達も今まで暴力的だった彼の奇行にとうとう飽きれ果てていたのであった。
 その裏で暴君のように暴れまわっていた男の末路にほくそ笑む半吸血鬼、目的も達成し満足して闇夜の中へと去り消えて行った……。

 イベントも終わり、夜も更けた後……。
 人間蝋燭から解放された生徒達はUDC組織によって保護、記憶操作によって元の学校生活に戻る。
 後遺症もないわけであったが、変わったことがいくつかあった―――。
 まず、あのいじめっ子ボスはあまりの混乱と自爆による骨折により入院。
 以前から問題行動や暴力沙汰も多かったため、今回の件で限界に達してしまい、別の学園へと転入する事となった。
 その場所は―――いじめっ子ボスを超えた『凶暴』な奴らが存在すると言われている恐ろしい格差を象徴する学園であるらしい。
 彼がその後どうなったかは……ご想像のお任せしよう。
 次に生徒達も自分達の行いを反省した上でいじめられっ子に謝罪し、中には交流して仲も良くなった者もいる。
 これからは皆が真っ当な生徒としてクラスの絆も深まっていくことだろう……。
 もう一つ、いじめられっ子については同上の理由で交流も増え、復讐する事も止めていた。
 ついでに言えば……おばけランタンに捕食されかけて助けようとした女子とイイ感じになっているとか……?
 たった一夜のイベントをきっかけに全てが変わったいじめっ子といじめられっ子……逆転とも言えるある学園での出来事であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年11月14日


挿絵イラスト