2
青き花狙う青き大蛇

#アックス&ウィザーズ #お祭り2021 #ハロウィン

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アックス&ウィザーズ
🔒
#お祭り2021
🔒
#ハロウィン


0





 各世界はどこも秋の実りの季節。
 アックス&ウィザーズにおいて、秋は収穫祭の季節だ。
 この世界にある「遺跡都市ヴェルニス」における催しに欠かすことができないのは、「豊穣の魔法具」なのだという。
 現状、都市の各地からこの調達依頼が上がってきている。
「依頼者は、ヴェルニス港っていう貿易船や漁港で賑わう場所に住む漁師の網元の方なのだけれど……」
 グリモアベースにて、セレイン・オランケット(エルフの聖者・f00242)が説明していたのは、その豊穣の魔法具の調達依頼。
 港近海の海底にある洞窟遺跡に生えている青い花がそれで、装飾品の一部として使うことで、豊穣に大きな効果をもたらしてくれるのだそうだ。
「洞窟内は思った以上に広くって、高い崖もあるのだそうよ」
 その崖の上は水中を通して陽光が差し込み、とても鮮やかな青い花を咲かせるのだとか。
 ただ、この花は水中に住むオブリビオンの好物でもあるらしい。
 水中や洞窟遺跡には、水で体組織が構成された大蛇が巣食っているらしい。
 液体の体を持つこの大蛇は海水を取り込むことで巨大化し、水の特性を生かしてダメージを減らしつつ、主に水弾を使い、直接その巨大な体躯で襲い掛かってくるのだそうだ。
 これを討伐することで、魔法具用の青い花を摘むことができるはずだ。
「地元の人々が収穫祭を成功させられるよう、協力をお願いするわね」
 セレインはそう笑顔で告げ、参加するメンバーを現地へと送り出すのである。


 ヴェルニス港近海の底。そこに口を開けた洞窟遺跡がある。
 その内部には空気が溜まっているだけでなく、思った以上に広い空間となっており、その高さは数十mありそうだ。
 多少はあちらこちらから光が差してくることもあり、内部は海底とは思えぬ明るさがある。
 頭上は飛ぶこともできるが、いつ問題の大蛇が襲ってくるかを警戒しながらその青い花の採取を行う必要がある。
 ただ、その青い花、洞窟奥にある崖を登った先にある場所に群生地があるらしい。
 大蛇に見つかる前に急いで洞窟を進み、崖を登って青い花がたくさん咲いている場所を目指したい。
 漁師達の話によれば、青い花の群生地は水中を通してさわやかな陽光が差し込んでくる為、非常に明るいのだとか。
 それだけに、この場所に水の大蛇が現れる可能性が高い。
 いつ現れるともわからぬオブリビオンを警戒しつつ、この海底洞窟遺跡へと突入したい。


なちゅい
 猟兵の皆様、こんにちは。なちゅいです。
 当シナリオを目にしていただき、ありがとうございます。
 「アックス&ウィザード」の収穫祭に使われる豊穣の魔法具に、青い花があるそうです。その取得を願います。

 第1章:冒険シナリオ、施設から依頼を受け、「豊穣の魔法具」のありかを目指します。
 第2章:魔法具を狙う強力なオブリビオン「水の大蛇」の討伐を願います。

 今回のシナリオは執筆時間を割く時間がさほど取れない状況もあり、最短での完結を目指しております。
 できる限り採用できるよう頑張りますが、場合によっては採用を見送る可能性もあることをご理解くださいませ。
 章間はプレイングの幅を広げる為の情報を加筆します。
 その最後に、次の締め切りに関しまして記述させていただきますので、ご確認の上でプレイングを頂けますと幸いです。
 なお、第1章に断章執筆の予定はありません。

 シナリオの運営状況はマイページ、またはツイッターでお知らせいたします。
 それでは、行ってらっしゃいませ。
145




第1章 冒険 『天に一つの青』

POW   :    崖を登り、花を入手する。

SPD   :    青を使った新しい作品を考える。

WIZ   :    落下防止、魔物避けなど採集中の危険を遠ざける。

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


(マスターコメント修正)
×アックス&ウィザード→アックス&ウィザーズ
大変失礼いたしました。
四王天・焔
アドリブや他猟兵との絡み歓迎

■心情
収穫祭に豊穣の魔法具かぁ、
青い色は焔も大好きだから、その青い花は焔も凄く興味があるよ。
是非とも手に入れようね。

■行動
白狐召還符(UC)を使用して
自身が疲れない様に、御狐様に騎乗しながら進んでいくね。
足場の狭い場所とかがあれば、UCを解除して自分の足で進むよ。

洞窟の中を、周囲に警戒しながら進んでいくよ。
「洞窟の中なのに、光が差して明るいんだね、とても綺麗だよ」

崖の所に来たら、【クライミング】で崖を登っていくね。
「目的の青い花の為なら、こんな苦労は朝飯前だよー!」
万が一落ちても大丈夫なように【落下耐性】で対策しておくね。

「登り切ったかな?さて、花は何処かなー?」


ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
「大蛇に見つからないように、足止めできるように…と言ったところかしら?」

洞窟に着いたらまずは[聞き耳]で大蛇がそばにいる気配がないか確認ね。
そして[迷彩]で[目立たない]ようにしつつ[忍び足]で移動。
崖は[クライミング]する必要もあるかしら?

そんな感じで青い花のありかをを目指すわね。
もし先に大蛇を見つけることができたら、こちらへの移動経路に[罠使い]で即席の罠を仕掛けておきましょう。
ダメージを与えるのではなくて、時間稼ぎとこちらに大蛇の動きを知らせるためよ。
見つかりそうならユーベルコード【インヴィジブル・イグジスト】
透明化してやり過ごすわ。

「一つぐらい、青い花を私ももらっていいかしら?」




 アックス&ウィザーズにある遺跡都市ヴェルニスでは、現状秋の収穫祭の準備が進む。
「収穫祭に豊穣の魔法具かぁ」
 街を見回す妖狐少女、四王天・焔(妖の薔薇・f04438)は薄紫色のしっぽを揺らしつつ、港を目指す。
 なんでも、その魔法具に欠かせないのが青い花だという。
 青い色は大好きだという焔は、その花にも興味を抱く。
「是非とも手に入れようね」
「ええ、よろしくね」
 笑顔を浮かべる焔に、皮肉屋である金髪ヤドリガミのヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)も挨拶を交わす。

 しばらくして、2人は港から海へと潜り、目的地である海底の洞窟遺跡を目指す。
 その入り口付近から空気の層が覆っている。この遺跡を利用していた者が施した仕掛けなのだろうか。
 ともあれ、ヴィオレッタは早速、入口付近で【聞き耳】を立てる。なんでも、この洞窟遺跡には、体が水で構成された大蛇のオブリビオンが居ついているというのだ。
「大蛇に見つからないように、足止めできるように……と言ったところかしら?」
 ともあれ、敵が近場にいないかと気配を確かめながら、ヴィオレッタは焔と共に遺跡内部へと突入していく。


 洞窟遺跡内は見たところ自然の洞穴を流用しているような印象も受けるが、明らかに人の手が入っている。
 なにせ、頭上は非常に高く、頭上から陽光を取り込む仕組みになっている。水圧で潰されかねない深海でありながらそれに耐える構造となっているところから、何らかの形で先人の知恵が生かされているのだろう。
「洞窟の中なのに、光が差して明るいんだね、とても綺麗だよ」
 頭上から遺跡内へと陽光が入るその光景に思わず見とれる焔。
 彼女は自身が疲れないようにと予めユーベルコード【白狐召還符】を使用しており、御狐様と呼ぶ大きな白狐を召喚し、それに【騎乗】していた。
 思った以上に遺跡内が広いこともあって焔は御狐様に跨ったまま進むが、やはり水の大蛇の出現には十分に注意していたようだ。
 同行するヴィオレッタは己に【迷彩】を施し、【目立たぬ】ようにしつつ【忍び足】で音を立てずに移動していく。
「……しっ」
 途中、ヴィオレッタは通路の途中の脇道に水の大蛇の姿を発見する。
 どうやら、相手は眠っている様子だ。
「これなら、ユーベルコードを使うまでもなさそうね」
 それもあって、ヴィオレッタはこちらへの移動経路上に即席の【罠を仕掛ける】。
 短時間だが、麻痺で相手の動きを束縛できるもの。手早くそれを地面へと設置した彼女は青い花の群生地へと急ぐ。

 やがて、2人が至ったのは高い崖。
 情報通りなら、この崖の上に件の青い花が咲いているはずだ。
 崖を登る必要があると聞いていた彼女達は【クライミング】技能を生かし、登れそうな場所を瞬時に判断してよじ登っていく。
「目的の青い花の為なら、こんな苦労は朝飯前だよー!」
 もうすぐ青い花が見られると、焔は嬉々として反り立つ壁をすいすいと登っていく。
 万一、落ちた時の為にと【落下耐性】での対策もしていた焔だったが、その必要はなかったようだ。
 程なく、2人は数十m程度の崖などあっさりと登ってしまう。
「登り切ったかな? さて、花は何処かなー?」
 焔に続き、ヴィオレッタもその花を直に確認する。
 それは、沢山のブルーデイジーとおぼしき花だった。
 別種の可能性もあるが、他の世界で見るそれとほぼ変わらないその花を2人は注視する。
「一つぐらい、この花を私ももらっていいかしら?」
 その花を摘む最中、ヴィオレッタも一輪いただくことに。
 花言葉は、『純粋』『幸福』『幸運』。
 魔法具に籠める豊穣の祈りにこの地の人々が籠める思いを推し量りながら、2人はその花を摘んでいくのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定
*アドリブ歓迎

「あぁ、ミンナ頑張って手伝ってね♪」と声を掛けて『フェアリーランド』の壺の中から風/光/闇の精霊,聖霊,月霊,天使,英霊を呼んで“なないろこんぺいとう”を配って『グレムリン・ブラウニー・ルーナ』で小妖精を呼んで“七色こんぺいとう”をこちらにお配って、「落下防止と魔物避けをしながら採取の危険に気を付けて頑張ろうね☆」と言って魔法具の光矢気配を探しながら感じたりと探してみて見ます♪
植物や大地にも「魔法の道具って知ってる?」とお菓子を配りながら虫たちにも聞いて回ります☆
探した場所はフェアリーの粉を蒔いて印を残しておきます♪

時々情報や状況を確認の為に集まります☆




 少し遅れて、海底の洞窟遺跡に入ってきたのは、小さなフェアリー。
 金髪ウェーブヘアの祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)は一通り広い遺跡内を見回してから、攻略の為の行動に移る。
「あぁ、ミンナ頑張って手伝ってね♪」
 ユーベルコード『フェアリーランド』を使ってティファーナが声をかけると、彼女の持つ小さなツボから、風・光・闇の精霊、聖霊、月霊、天使、英霊と使役する存在が呼び出す。
 それだけではなく、ティファーナは周囲の岩壁を小妖精に変え、所持する『七色こんぺいとう』を先程呼んだ使役存在へと配っていく。
「落下防止と魔物避けをしながら、採取の危険に気を付けて頑張ろうね☆」
 こくこく頷く使役存在らは遺跡内の情報を集めるべく散開する。
 特に魔法具となる青い花の気配を中心に、ティファーナは遺跡内の探索をさせる。
「魔法の道具って知ってる?」
 さらに、ティファーナは道中の地面、脇に生える草、コケ、辺りを徘徊する虫にもお菓子を配りながら直接情報を聞いて回る。
 そうして、時折、使役存在を確認の為に集め、探索情報を精査していく。
「水の大蛇が罠に捕まってたんですね♪」
 直接その確認に出向くティファーナ。先を行く猟兵が仕掛けたと思われる痺れ罠に、体が水で構成された大蛇が苦悶の表情を浮かべて抵抗していた。
 程なく、大蛇は罠を解いてしまうと感じ、ティファーナは調べた印としてフェアリーの粉を蒔いてその場を去る。
 危険と思われる場所はチェックしつつ、先へと進むと……。
「崖の方に魔法具用の花はあったんですね☆」
 見つけた光の精霊に礼を告げると、ティファーナはそちらへと向かう。
 使役存在と共にそそり立つ崖を登っていく彼女はしばらくして、崖を超える。
 その先。頭上から陽光を感じるその場所に、青い花が群生していた。
「見つけましたよ♪」
 丁度花摘み中の仲間の姿も視認し、ティファーナもまたブルーデイジーと思しき花を摘むことにしたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『水の大蛇』

POW   :    水の身体
【液体の身体により】、自身や対象の摩擦抵抗を極限まで減らす。
SPD   :    口からの水弾
レベル×5本の【水】属性の【弾丸】を放つ。
WIZ   :    身体の復元
【周囲の水を体内に取り込み】【自身の身体を再生】【肥大化を行うこと】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は宇冠・由です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 アックス&ウィザーズ、遺跡都市ヴェルニス近海の海底に存在する洞窟遺跡。
 海底にありながら、内部は非常に広い空間に空気があり、陽光すら取り入れる明るさのあるその場所は、人の手が入っていることを感じさせる。
 その奥、崖を登った先には、魔法具に使用される青い花の群生地があった。
 特に、陽光を感じさせるその場所は非常に明るく、陸上とほとんど変わらぬ活力を漲らせた花々が咲いていた。
 それらを摘んでいく猟兵達ではあるが、遺跡内に並々ならぬ殺気を感じていて。
 シャアアァァァァ……。
 花摘みをしている猟兵の元へと迫る水の身体を持つ大蛇。
 先ほど、罠にかけられたこともあり、若干猟兵達を警戒していたようだ。
 そいつはここに咲く花々を食料としている。この花には少なからず魔力が備わっており、それを体内へと取り込んでいるのだろう。
 その液体の身体を生かす大蛇は外敵と認識した相手へとにじりよってボディプレスを食らわせてくる他、水弾を発して相手を排除したり、外の海水を取り込んでその身を肥大化させて力を高めたりすることもあるようだ。
 シャアアアアアアアッ!
 食料を奪われ、殺気立つ水の大蛇。
 相手も猟兵らを逃がす気がなさそうだが、オブリビオンである以上放置できぬ存在とあって、この場の猟兵達もまたその討伐へと当たるのである。

(※第2章は、随時執筆予定です。
 2章からのご参加も歓迎です。メイン参加者の状況によっては受付延長、またはサポートの方のお力を借りして執筆予定です)
ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
「あら、罠が功を奏したみたいね」
ちょっと嬉しいけど、怒らせたみたいだからちゃんと後始末はしましょう。

近づくのは危険そうだから[逃げ足]で距離を取る。
飛び道具は[第六感]で察知しつつ[見切り]で回避。よけきれなければ[オーラ防御]で防ぐ。

そして弓でちくちく攻撃しつつ、タイミングを見計らってユーベルコード【ジャッジメント・クルセイド】。
「海水で構成されているなら、電撃はよく通るんじゃないかしら?」


四王天・焔
アドリブや他猟兵との共闘歓迎

■心情
此処の花々を食料として、それを奪われるのを憤るのは分かるけど
焔たちも、都市の収穫祭の為にもこの花は必ず持って帰らなきゃいけないんだ。
ここで諦める訳にはいかないよ!

■行動
混沌七彩符(UC)を使用して戦うね。
光線の中でも、特に水を蒸発させる程の炎属性を
【属性攻撃】で強化して【スナイパー】で敵に狙いを定めて攻撃を行うね。
敵が身体を再生しても、【継続ダメージ】で徐々に傷を蓄積させていくよ。

敵の攻撃は【オーラ防御】で弾いたり、【盾受け】で防御したりして
防いでおくよ。
水の中に溺れそうになっても【水泳】の技能で泳ぎつつ【息止め】で耐えるね。




 「遺跡都市ヴェルニス」近海の海底。
 洞窟遺跡で探索を行っていた猟兵達は、崖の上に群生する青い花を摘む。
 魔法具に使われるというこの花を求めるのは人間だけではない。
 シャアアアアァァァ……ッ!!
 巨大な水の大蛇が崖を登り、首をもたげてその場にいた猟兵達へと牙を剥く。
 魔力を十分に満たしたブルーデイジーにも似た花を食料とする
そいつにとって、この場所は縄張りであり、荒らされたことに憤っているのだろう。
「此処の花々を食料として、それを奪われるのを憤るのは分かるけど……」
 四王天・焔(妖の薔薇・f04438)は今にも飲み込まんと大きく口を開く水の大蛇に対して、臆することなく毅然と言い放つ。
「焔たちも、都市の収穫祭の為にもこの花は必ず持って帰らなきゃいけないんだ。ここで諦める訳にはいかないよ!」
 シャアアアアアアアアアアッ!!
 水の大蛇はその焔の言葉に一層身体を大きく見せ、強く威嚇してくる。
「あら、罠が功を奏したみたいね」
 加えて、先程ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)が仕掛けた痺れ罠にかかったこともあり、その怒りは一層高まっているのは間違いない。
「ちょっと嬉しいけど、怒らせたみたいだからちゃんと後始末はしましょう」
 自分の罠に効果があったことを喜ぶ半面、怒り狂うオブリビオンを放置もできず、ヴィオレッタはその排除へと乗り出すのである。


 シャアアアアアアッ!
 水の大蛇は戦いに当たり、遺跡の外にある海水を呼び寄せて自らの内へと取り込み始める。
 そうして、敵は自らの力を高め、襲い掛かってくるのだろう。
「近づくのは危険そうね」
 シャアアアアアアアア!!
 ヴィオレッタが【逃げ足】で距離をとると、水の大蛇は猟兵達目掛けて口から水弾を発射してくる。
 すでにユーベルコードを使っていたこともあり、水弾の数は押さえられてはいたものの、その威力は決して侮れない。
 体格も大きくなっていたことから、一つ当たりの弾丸は大きく、その弾丸が直撃すれば押し流されて岩壁に激突してしまいそうだ。
 ヴィオレッタはそれを【第六感】で察知して【見切り】能力で避けていく。それでも、大きい水弾を完全に避けきれないと判断すれば、【オーラ防御】で凌いでいた。
 焔も【オーラ防御】を使い、花柄の手袋から放出されるエネルギーの盾『マインドフラワー』で水弾を【盾受け】し、直撃を防ごうとする。
 ただ、その衝撃は大きく、そう何度も受け止めてはいられない。
 水弾の合間に、ヴィオレッタは弓『射貫き打ち抜く鋒矢』を射かけていき、焔はユーベルコードを使う。
「符よ七色の力を顕現せよ。混沌の輝きにて敵を討て!」
 焔の【混沌七彩符】によって展開された炎、冷、雷、光、闇、心、無の7属性の光線。
 焔は特に水を蒸発させる炎の【属性】を強化し、焔は持ち前の【スナイパー】の技能でしっかりと敵に狙いを定める。
 500を優に超える属性光線は水の大蛇へと次々に浴びせかかっていき、水の体を削ぎ落とした上で異常を与える。
 水でできた体とあって、とりわけ炎や雷の矢は効果が大きいらしい。
 シャアアアァァァァ……!
 巨躯の蛇がもだえ苦しみ、その体が少しずつ小さくなっているのがわかる。
「思った通り、海水で構成されているから電撃はよく通るみたいね」
 焔の攻撃で怯んだ敵目掛け、ヴィオレッタは指先を向ける。
 直後、頭上から落ちてくる光が水の大蛇の体を直撃する。
 しばし、全身から煙を上げて固まっていたオブリビオンであったが、そいつはどうやらその光にも耐えたらしい。
 シャアアアアアァァァ……。
 弱りながらもまだ交戦の意思を示し、水の大蛇は爛々と目を輝かせていたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

大宝寺・朱毘
「させねーよ!」
水は無機物。取り込まれて大蛇の強化に使われる前に、【ザ・ライブ】の舞台装置に変換させてしまって対抗する。
出来上がるステージは、青水晶で組み上げたかのような代物になるだろうか。照明を乱反射させて目映くせわしなく光の列を舞い踊らせつつ、ギターをかき鳴らし、【全力魔法】の【衝撃波】で大蛇を打ち据える。
更に、襲いかかってきたところを【カウンター】のケンカキックで迎撃したいところだが、水の体にそういった直接攻撃がどれほどの効果があるやらわからないのが怖い所。手応え(足応え)からして効果が薄いと判断できたなら、衝撃波による攻撃に徹する。
「秋に涼しい思いしても嬉しかねーんだよなぁ」


ローズ・ベルシュタイン
WIZ判定の行動
アドリブや他猟兵との連携歓迎

■心情
青い花は他の方々が無事に手に入れたみたいですわね。
後は、怒れる大蛇を退治しておきましょう。

■行動
薔薇の刻印(UC)を使用して戦いますわね。
相手が水を取り込んだら、私も敵から距離を取りつつ
『プリンセス・ローズ』を使い【スナイパー】で狙いを定めて攻撃しますわ。

攻撃が命中したら、UCの刻印により【継続ダメージ】を
与え続けて行きますわね。

また、洞窟の中や水辺の環境にも【地形耐性】で対処し
転んだりしない様に注意しておきますわ。
敵の攻撃は、出来るだけ【見切り】で避ける様にし
避け切れない時は【盾受け】で防御。

「これも収穫祭の為、青い花は頂いていきますわ」




 交戦続く洞窟遺跡奥、崖を越えた先にある青い花の群生地。
 猟兵と戦っていたオブリビオン「水の大蛇」は体を巨大化させ、水の弾丸を発射していた。
 先ほどまで交戦していたメンバーが一度退くのに合わせ、新手の猟兵達がこの場へと駆けつけてくる。
「青い花は他の方々が無事に手に入れたみたいですわね」
 オレンジのウェーブヘアを揺らすローズ・ベルシュタイン(夕焼けの薔薇騎士・f04715)はすぐさま状況を確認し、怒れる大蛇の討伐に乗り出す。
 その大蛇は先ほど受けた傷を塞ぐべく、遺跡の外から海水を集めようとしていた。
 シャアアアアアアアアッ!
 一声叫ぶと、集まる海水をその身に取り込もうとする。
「させねーよ!」
 海水が水の大蛇の内部へと取り込まれれば、相手は強化してしまう。
 そこで、駆け付けたロック系眼鏡アイドル、大宝寺・朱毘(スウィートロッカー・f02172)が前に出てユーベルコードを使う。
「たった今からこの場所は、あたしが支配するステージになる……ザ・ライブ!」
 水は無機物。なら、朱毘は取り込まれてしまう前に【ザ・ライブ】の舞台装置に変換することで対抗する。
 組み上がっていくステージは、空の色を受けた海水によって青水晶で築かれたような見た目となる。
 照明が乱反射するそのステージは目映く、忙しなく、光の列が舞い踊る。
 その中で、朱毘はエレキギター型サウンドウェポン、鬼気琴『鬼怒』をかき鳴らす。
「さあ、沢山の観客がいるんだ。あたしが釘付けにしてやるぜ!」
 観客はこの場の青い花々。もしかしたら、遺跡の外から魚もこちらを見ているかもしれない。
 弦をつま弾く彼女は全力で発動させた衝撃波で大蛇の全身を激しく揺らす。
 シャアアオオオオオォォォ!
 すでに仲間の猟兵達によって傷ついていた水の大蛇だが、まだ抵抗する気力と体力は残っているようで、激しく威嚇の声を上げ、体から水弾を発射してくる。
 先の戦いに引き続いて巨大化していたそいつの水弾はもはや大砲と言わんばかりの大きさ。
(「滑ったり、転んだりしないようにしませんと」)
 ローズは持ち前の【地形耐性】を活かし、足元に注意しながら迫りくる水弾を【見切り】、避けていく。
 直撃したらたまったものではない。ローズは尻尾での牽制直後に鼻垂れた水弾を避けられず、『薔薇のラウンドシールド』で受けようとするが、それでも水弾の勢いもあって軽く飛ばされてしまう。
 シャアアアアアアアァァァァ……。
 なおも、その巨体で今度は直接躍りかかる水の大蛇。
 大きく口を開けて噛みついてこようとしてきた敵に、朱毘は【カウンター】としてケンカキックを見舞う。
 しかしながら、水の大蛇にはさほど効いているようには感じない。
(「やっぱり、あんま手応え……足応えねーかな」)
 そこで、朱毘は敵が至近から水弾を撃ってくる前に、衝撃波を浴びせかけていく。
「秋に涼しい思いしても嬉しかねーんだよなぁ」
 シャアァァ、アアアアァァァ……!
 苦しみ悶える水の大蛇。あと一息と感じたローズも攻撃に出るが、その巨体を警戒してか、距離をとる。
 そして、【スナイパー】技能で正確に相手を狙い、赤い銃『プリンセス・ローズ』を構えて弾丸を撃ち込む。
 多少でも体表面を削いで傷ができればこちらのもの。
「薔薇の抱擁からは逃れられませんわ」
 ローズは続き、ユーベルコード【薔薇の刻印】を使い、その傷から癒えることのない傷を刻み込む。
「これも収穫祭の為、青い花は頂いていきますわ」
 残り少ない体力を、その刻印によって奪われる水の大蛇。
 朱毘の放つ衝撃波を合わせ、体力を削がれたオブリビオンは巨体を維持できなくなってしまう。
 シャアァァァァ…………。
 元の大きさに戻った水の大蛇はさらにその体を水と化し、地面に溶けるように消えてしまったのだった。

 この場の猟兵達は改めて青い花々を摘む。
 ブルーデイジーにも似た花に幸せを籠め、ヴェルニスの人々は魔法具を完成させるのだろう。
 収穫祭の成功を願い、メンバー達はその花々を港へと持ち帰ることにしたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年11月02日


挿絵イラスト