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今日のゆかりちゃんはめいたんていっ!

#UDCアース

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#UDCアース


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 そこは明らかにぶっ飛んだ光景だった。
 いったいどんな光景かだって? それはこれから説明しよう。

 ゆかりちゃんはめいたんてい、今日も難問疑問、未解決の事件でさえ快刀乱麻を断つが如くパパッと解決しちゃうのさ!
 そんなゆかりちゃんの日常を見てみよう。
「はぁー、ひまだねー、ちょっとりょうきてきじけんでもおきないかなっ」
「へいわがいちばんだよー、いちごうっ」
 何気ない日常会話、でもちょっと危ない単語が紛れている。
 そんな会話をしているのは見た目が幼い小学校低学年な女子児童たち。違いをあげるならば皆が同じ捜索願の張り紙を顔に貼り付けている事で。
「こうもひまだとわたしのすいりりょくもさびついちゃうわ、ゆかりちゃんにごう、ちょっとがけからてんらくして、なぞのしたいになりなさいよ」
「ちょ、なにいってるのいちごうっ!? それはじけんじゃなくてじさつだよっ!」
 ついでに無茶苦茶な要求をする子がいたり、それに至極まっとうに返す子がいたり。
 そう、お気づきであろう、彼女らはゆかりちゃんという名のオブリビオンなのである!
 なお、ゆかりちゃん、の全貌を確認したい人は事件のページでゆかりちゃん、と検索するか、またはこの画面右下の三角形なボタン、その先端が上を向いている時にクリックすると姿が見えます。
「キャー! なんてことなのー!」
「あら、このひめいはゆかりちゃん14ごうの……じけんのようね」
 そんな中突然聞こえた悲鳴に反応、目がめっちゃキラキラしてるような感じで走るオブリビオンのゆかりちゃんいちごう、その先には14ごうがいて。
 すごく困ってます、アピールなんかしちゃってた。
「どうしたの?」
「あっ、ゆかりちゃんいちごう、たいへんなの、わたしのランドセルにはいってたリコーダーがぬすまれたのっ!」
 なんてことだ、ゆかりちゃんの私物が盗まれるとは由々しき事態、それを見てゆかりちゃんいちごうの目つきが鋭く変わった! まあ捜索願で見えないけど。
 この目つきの鋭さからなんやかんやいわれてるゆかりちゃんいちごう、犯人はお前だとばかりににごうを凝視。
「ちょ、まってよ、なんでゆかりちゃんどうしでものをとりあうのよっ!」
 必死の弁明、それを聞いてあごに手を当て考え込んで。
「そうね、となるといちばんちかくにいる、たにんがあやしいわ……つまりはんにんはあなたっ!」
「ええっ? なんで僕なんですかっ!?」
 ゆかりちゃんは犯人ではない、そして盗まれたのはつい先ほど、つまりは近くの不審者が犯人だという【めいすいりっ!】を発動させて指差したのは一般通行人男性。
 でもこのご時勢、幼女が騒ぎ立てたら一般男性は悪人にされるからね、仕方ないね、そんなこんなで無理矢理犯人にされた一般通行人男性。
 容赦なくゆかりちゃんズに騒ぎ立てられ、変質者とか言われて警察の御用になってしまうという悲劇だがこれは序曲に過ぎない。
 なにせ、ゆかりちゃんいちごうだけではなく、数多のゆかりちゃんたちがこういった迷推理を連発し、冤罪を引き起こし続けているのだから。
 なお、この街の人々の常識はこれまた邪神パワーでいい感じに歪んでおり、これをある程度受け入れているとかいないとか。


「謎はすべてとけました! わたしの推理によれば、犯人はゆかりちゃんで間違いありません!」
 ああ、まーた見えた光景に影響を受けて妙なことを口走っている、そんな視線を向けられる先には今回の事件を予知したケーレス・ネメシア(怪奇人間の死霊術士・f25216)の姿があって。
 彼女いわく、ぶっ飛んだ推理を連発して名探偵を名乗る、迷探偵なゆかりちゃんズが跳梁跋扈している街に向かい事件解決をするという話であった。
「ゆかりちゃんたちは普通の事件から言いがかりまで、ありとあらゆる事象を事件につなげて推理だ、解決だ、トリックはこうだ、といっています。
 本当に名推理をしている子もいるかもわかりませんし、わたしが見たように冤罪ばかりの子かもしれません。
 他にどんな事件に出会い、どんな推理をしているのか、まで詳しくは見えませんでしたので、そこは皆様の調査次第、ということですね」
 まあつまりはいつものように、現地でどんな事件が発生しているのか調査して、それにかかわっている探偵なゆかりちゃんや助手なゆかりちゃん、何故か犯人側にされてるかもしれないゆかりちゃん。
 様々なゆかりちゃんの推理や人間模様とかを探りつつ、歪みきった街をかけぬけ調査して、ゆかりちゃんズをお仕置きして。
 事件の黒幕というか妙な影響を与えてしまった邪神を倒すのが目的である。
 わかりやすく手順を箇条書きにしてみると。

『1:ゆかりちゃんが推理している事件を調査し、めいたんていっ! っぷりや他にどんな役か調査』
『2:調査で判明した様々な探偵とか被害者とか関係者枠なゆかりちゃんズにお仕置き』
『3:ゆかりちゃんズに影響を与えてしまった不憫な邪神を討伐』

 の流れになる。
 無論、これは基本パターン、もしも調査がより必要だというのなら、ゆかりちゃんズへのお仕置きはそこそこに、途中でも更なる追加調査をする事も勿論可能。
 如何ほどにぶっ飛んだ街の様子か、全貌を明らかにするには猟兵の力が必要ということだ。
「わたしの予知で全て判明すれば皆さんの手を煩わせることもなかったのですが……そこは申し訳ありません。
 けどこのまま放置するのはもっと問題ですので、ここはひとつ皆さんの力でビシッと推理も決めちゃって、本当にカッコいい名探偵になってもいいですし。
 親類縁者の名前を借りて、その名にかけて推理してやる、って意気込んでもいいですしそこはお任せ、皆さんの成果に期待していますっ」
 ぶっとんだ事件を見すぎて慣れてしまったのか、困惑より興奮が勝りつつあるケーレス。
 調査はお任せだけど、そこでビシッと決めろと言うあたり、多分こう、どれだけぶっ飛んでいるのか結果を見るのも楽しんでるんだろう、多分。
 そんなこんなで説明は終了、今から転送するとばかりに角灯を掲げれば妖しく炎が揺らめいて。
 常識が歪みつつある、ぶっ飛んだ街の調査へと猟兵が送り出されるのであった。


紅葉茉莉
 こんにちは、紅葉茉莉です。
 今回はUDCアースで常識が歪みつつある街で発生している様々な事件とそれをぶっとんだ、もしくはまさかの名推理で挑んでいるゆかりちゃん。
 その事件とか推理がどういったものかを調査して、判明したゆかりちゃんズにお仕置きをして元凶になってしまった邪神を倒す、そんなシナリオです。
 イシダキシモトMS、今回もご協力ありがとうございます。

 オープニングでも言われていますが、事件調査に関しては皆様の発想次第。
 第一章ではどういった事件が発生しており、それに対してどれだけぶっとんだ推理をしてわけのわからない事になっているのか。
 はたまた普通にやっているのか、そも事件そのものが無茶苦茶なのか。
 皆様のプレイング次第で街の治安や常識、ゆかりちゃんズの探偵タイプとか諸々が決まります。

 第二章では第一章で判明したゆかりちゃんズに色々な手段でのお仕置きですが、第一章で判明した事件以外にも事件が……そう、現場で起こっていると感じるのなら。
 第一章に加えて、適当にお仕置きを済ませ調査に力を注ぎこむことも自由です。
 ここでの行動次第で、第三章の邪神の不憫さが決まるかも知れません。

 第三章ではゆかりちゃんズがこんな【めいたんていっ!】になってしまう原因になった邪神を討伐します。

 流れとしては以上となりますが……もしも、ゆかりちゃんズの事件や推理を調査するプレイングが足りないっ、と思ってしまうなら。
 オーバーロードで文字数をさらに増やし、調査内容を拡張するという選択肢もありではあります。
 ただしその際、シナリオの混沌っぷりが加速して、よりカオスな結末になってしまうかもしれませんがまあいいじゃないですか。
 仕方のない事だと受け入れ突き進むのも道でしょう。

 情報としては以上です、ここまで長文を読んでいただきありがとうございました。
 ご縁がありましたら、よろしくお願いします。
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第1章 冒険 『(名/迷)探偵は俺だ!!』

POW   :    犯人の驚異的な身体能力に引き起こされたトリックと推理する

SPD   :    犯人の卓越された技術によって引き起こされたトリックと推理する

WIZ   :    複雑な専門知識や数式でトリックを証明する

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

八条・麻乃
「祟りじゃ、これは癒蝸痢サマの祟りじゃ!」
などと地元の巫女は主張しており。

あ、違った、地元じゃないわ。まあ些細なことね。

Q:どんな事件が発生しましたか?
A:トラックに轢かれそうな子供を男子高校生がタックルで助けて、かわりに轢かれる直前、まばゆい光とともに消失しました

つまり死体消失トリック!ミステリーの定番ですね!

でも、どんな事件にもトリックはあるものです。
つまりコレは「子供の姿のエージェントが自らを囮にして男子高校生を誘い、閃光弾と改造トラック(運転席の下に収納スペースがある)で、転生に見せかけ拉致した事件」なのです!あ、消失したの死体じゃなかった。これが叙述トリックというものですね!(違う)


八木澤・伊鈴
【調査報告書】
連続強盗および傷害……傷害?事件。被害者は10人以上いる模様。
犯人は10代後半から20代に見える美人で愛嬌のあって可愛らしい女性と見られています。艶やかな黒髪と可愛らしい狐耳・尻尾が特徴という証言もあります。
犯人は「トリック・オア・トリート」と被害者に声をかけ、高級菓子または油揚げを要求したとのこと。
要求に応じなかった者は「USBを差し込むとき表裏があわない呪い」「駅の自動改札で前の客が詰まって進まなくなる呪い」「醤油の小袋を開けると暴発して飛び散る呪い」「傘を忘れた日にゲリラ豪雨に遭う呪い」などをかけられ、日常生活に被害が出ています。
犯人の行方は不明です。迷宮入り確定ですね?


四季乃・瑠璃
緋瑪「今度は毛色が違うねー」
瑠璃「商売したり悪だくみって感じじゃないしね」
翡翠「今度は何に影響されたんだろう…」

三者三様でそれぞれ発見。

瑠璃
・迷探偵ユカン
張り紙の上から眼鏡を掛けた自称「なぞのそしきにちいさくされためいたんてー」
本当の身体はボンッキュッボンッだったと主張してるが絶対無い(無常)
口癖はばーろー。
行く先々で何故か偶発的に事故やら他愛無い事件が発生し、迷推理で話を大きくして冤罪多発

緋瑪
・ゆか田一
自称「めいたんていのまご」なゆかりちゃん
口癖はばっちゃんのなにかけて!
行く先々で(以下略)

翡翠
・心霊探偵ゆかりん
何事もおばけのしわざっ!とするゆかりちゃん
その癖、自分でお化けを怖がってたり



 今回もまたぶっ飛んだ行動で街を混沌に陥れているゆかりちゃん、その実態を暴くべく幾人もの猟兵がこの街へと乗り込んでいたのである。
「今度は毛色が違うねー」
「商売したり悪だくみって感じじゃないしね」
「今度は何に影響されたんだろう……」
 第一猟兵、みたいな感じで街の調査を始めていたのは別人格の分身体である緋瑪、その本体の四季乃・瑠璃("2人で1人"の殺人姫・f09675)、更に瑠璃の別人格を人形に宿した翡翠の三人。
 三人寄ればなんとやら、な感じで各々が別方面で調査をするとばかりに乗り込んでいたのである。
 調査には人手が必要、ならば多重人格でありさらにその人格を分身で実態化させたり人形に宿して自立行動できるならばそれだけでつよい、べんりっ! なのだがこう、嫌な予感しかしねぇ。
 と、とりあえず調査とばかりに三人が街に乗り込んでいったし視点を変えて、こういったミステリーにお決まりな冒頭の事件導入みたいな感じで、妙な事件を発見した猟兵がいるので其方の様子を見てみよう。

「祟りじゃ、これは癒蝸痢サマの祟りじゃ!」
 恐るべき祟りが起きた、と主張するのは地元の巫女と言い張る八条・麻乃(ただの巫女・f00108)
 そうだね、貴女が巫女なのは格好からそうだけど、以前重火器とか持ち出したりして盛大にただの巫女から逸脱した行為をしていたのはどういうことでしょうか。
 あと地元の巫女っていってるけど、あなたこの街の巫女じゃないだろ、いいかげんにしろ!
「あ、違った、地元じゃないわ。まあ些細なことね」
 そんなツッコミを入れたら地元の巫女じゃないとアッサリ認めおった、そして些細な事と申している。
 いや、些細じゃないからな!? ゆかりちゃんを難しい漢字で無理矢理当て字にして、とんでもない祟りを引き起こす悪霊みたいに語ってる以上地元の巫女じゃないって相当問題だぞっ。
「まあ、そんなことよりどんな事件が起きたか解説しないといけないわね」
 あっ、こ、こいつ……色々とツッコミどころ満載な状況だというのに、そのツッコミを悉く華麗にスルーして事件解説を始めおった。
 まあこういったぶっ飛んだ事件には慣れてるからね、というか混沌とさせていく方の人材だからね、仕方ないね。ならばどんな事件が起きたか説明して下さいな。
「トラックに轢かれそうな子供を男子高校生がタックルで助けて、かわりに轢かれる直前、まばゆい光とともに消失しました。
 つまり死体消失トリック! ミステリーの定番ですね!」
 な、なんだってー!? それはとんでもねぇミステリー、トラックに轢かれた筈の高校生、その姿が見えないなんて。
 周辺を探しても痕跡が見つからない、死体どころか被害者が見つからないのなら交通事故が起きたと言うことを立証することは不可能、これは恐るべき事件である。
 まばゆい光が発生して目くらましになったという点は何か怪しいが、ミステリーの定番な消失が発生したのはまさに謎の事件解決を目指し、探偵が現れる前フリとしてはこの上なく適していますねぇ。
 いやしかし、ちょっと待って欲しい。この人、最初に祟りとか言ってたけどコレって祟りで消えた事件としては適切なんだろうか。
 まあ細かいことはいいか、とりあえず難事件ってことがわかれば。
 で、この事件を解決するゆかりちゃんはどんなゆかりちゃんなんですかねぇ?
「でも、どんな事件にもトリックはあるものです」
 あっ、めいたんていっ! なゆかりちゃんが来る前に地元の巫女(自称)な麻乃さんが解説を始めてしまった。
 ナンダコレハ、事件導入で出てくる怪しいミステリーの盛り上げ役がなんで探偵役まで兼ねてるんだよぉ!?
「つまりコレは「子供の姿のエージェントが自らを囮にして男子高校生を誘い、閃光弾と改造トラック(運転席の下に収納スペースがある)で、転生に見せかけ拉致した事件」なのです!
 な、なんだってー!? なんて恐ろしいエージェントなんだ、人助けの為に咄嗟に飛び出す事ができる。そんな男子高校生を理不尽に拉致しようとするなんて恐ろしい組織があるもんだ。
 いやしかしちょっとまって、最初に死体消失トリックとかいってなかったか? ついでにトラックに轢かれた後は生死不明だったわけで……。
「あ、消失したの死体じゃなかった。これが叙述トリックというものですね!」
 ちげーよ! 叙述トリックってそういうものじゃねーよ!
 アカン、開幕の事件と解説からツッコミどころ満載だ……めいたんていっ! なゆかりちゃんの出番は無かったけどこれはこれで問題じゃないか……。
 し、仕方ない、ならば別の事件の方を見てみるしかないな。
「はい、事件の調査報告をしますね」
 にこやかに微笑んで事件について語る猟兵が!
 それは八木澤・伊鈴(駄狐・f25957)であるがこう、その笑顔が逆に胡散臭い。それは何故かって?
 以前にもゆかりちゃんがやらかした事件の時に、こう一般人の目を覚まさせる為にぬるぬるしたモノを多数用意してぶっかけてたんだからな、そりゃあ胡散臭い気配を感じますって。
 ま、まあ、今回はしっかりとした調査かもしれないので報告を聞きましょう。
「連続強盗および傷害……傷害? 事件。被害者は10人以上いる模様。
 犯人は10代後半から20代に見える美人で愛嬌のあって可愛らしい女性と見られています。艶やかな黒髪と可愛らしい狐耳・尻尾が特徴という証言もあります」
 ほうほう、そんな具体的な目撃情報があったんですか、しっかりと特徴も判明しているとは犯人を追い詰めやすいですねぇ。
 しかし0代後半から20代に見える、ねぇ。
 そして愛嬌があって可愛らしさのある女性で黒髪と狐耳と尻尾かぁ……いやあ、目の前にですねぇ。
 その条件を全て満たしている人がいるんですけど。そう、猟兵の伊鈴って人なんですけど!
 以前、洗脳を解くために色々やった前科があるから明らかに犯人っぽいんですけど伊鈴さん?
「犯人は「トリック・オア・トリート」と被害者に声をかけ、高級菓子または油揚げを要求したとのこと」
 あっ、この人も都合の悪いツッコミをスルーしおった!
 でも高級菓子はまだわかるけど油揚げを要求したあたり、妖狐な猟兵が犯人っぽいんだよなぁ。
 ここに居て淡々と事件の調査報告をしている伊鈴さんは妖狐だし、最初の外見特徴も当てはまってとっても怪しいんですよねぇ……。
「要求に応じなかった者は「USBを差し込むとき表裏があわない呪い」「駅の自動改札で前の客が詰まって進まなくなる呪い」「醤油の小袋を開けると暴発して飛び散る呪い」「傘を忘れた日にゲリラ豪雨に遭う呪い」などをかけられ、日常生活に被害が出ています」
 あっ、またしても疑いの眼差しをスルーして報告で誤魔化してからに!
 それと要求した物品を満たされなかった際の呪いが地味に酷い。致命的じゃないけど微妙にイラッとするというか、テンションが下がる嫌な呪いじゃないか。
 ますますやらかしてるのが伊鈴さんっぽいんですけど。一応聞きますけど、犯人の行方に関して何かありますか?
「犯人の行方は不明です。迷宮入り確定ですね?」
 やっぱり誤魔化すよなぁ、自分が犯人っぽいなら不明っていうよなぁ!
 状況証拠とか目撃証言とかから明らかに報告してる本人が犯人なんだけど、迷宮入りかぁ、仕方ないな。
 そんな諦めの空気が漂うがそうはさせまいとやって来たのは三人の……いや、元は一人だけど分身してるからカウント的には一人なのか三人って言うべきがわからないけどとりあえず!
 冒頭でゆかりちゃんズの調査に向かった緋瑪、瑠璃、翡翠の三人が現れたのである!
「なるほど、死体消失に」
「迷宮入り確定事件か。けどそれを解決する為に」
 頷きながら事件の調査を聞く緋瑪、だがそんなものは些細な事と瑠璃が言い。
「ゆか探偵三銃士を連れて来たよ……」
「「ゆか探偵三銃士!?」」
 事件解決の助っ人とばかりに見つけてきた、と翡翠がドヤ顔で名付けたゆかりちゃんズ、ゆか探偵三銃士。
 なお、そんな名前を勝手に名付けたと把握していなかった緋瑪と瑠璃が声を揃えてツッコミを入れていた。もちろん視聴者とかその他登場人物もいったい何者なんだ、みたいな感じでツッコミするしかないなぁ、これは。
「ま、まあ気を取り直して。
 私が見つけたのは迷探偵ユカン、張り紙の上から眼鏡を掛けた自称「なぞのそしきにちいさくされためいたんてー」であり。
 本当の身体はボンッキュッボンッだったと主張してるが絶対無い」
「ばーろー」
 無常にも元の体はナイスバディではない、としっかりと付け加えた瑠璃、その紹介を受けながら姿を見せたのは顔に貼り付けた捜索願の張り紙の上へ眼鏡を装着、ついでに捜索願の写真にも眼鏡をマジックで書き加えたゆかりちゃん、もとい迷探偵ユカン!
 つい出てしまう口癖だけで、スタイルについての反論をしつつ挨拶という高度な技を見せ付けるも事件解決には一ミリも役立っていない!
 あとこの探偵の設定、行く先々で事件が多発して同行している中年探偵が死神呼ばわりされる、死亡者数が際立って多いとある街を舞台にした漫画のキャラそっくりやないか!
「わたしが見つけたのはゆか田一! 自称「めいたんていのまご」なゆかりちゃん」
「ばっちゃんのなにかけて!」
 ぐわっ、緋瑪もヤベェのを見つけて来おった! こっちも行く先々で事件が起きてそれを解決する高校生を主人公にした、アレな漫画の設定そっくりなゆかりちゃんじゃないか!
 先の迷探偵と二人揃ってしまえば事件を引き寄せる探偵に事件を引き寄せる探偵の上乗せがかかり、どれだけの事件が起こってしまうのか。
「最後の一人は心霊探偵ゆかりんだよ……何事もおばけのしわざっ! とするゆかりちゃんだけど」
「うわーっ! おばけの、おばけがっ!」
 あっ、翡翠も割と妙なゆかりちゃんを見つけていた。いや、普通のゆかりちゃんじゃなくめいたんていっ! なゆかりちゃんか。
 何でもかんでもおばけのしわざと決め付けるゆかりちゃんらしいが、本人はおばけを怖がるらしい。
 っていうかゆかりちゃんはオブリビオンなんだから、おばけを怖がる事はないのではとツッコミどころ満載なのだがまあいいか。
 こんな感じで事件解決の為に発見されたゆかりちゃんズが紹介されたのだが……こんなゆか探偵三銃士で推理なんてできるわけないだろ、いいかげんにしろっ!
 偶発的に事故とか他愛ない事件が発生して、それを迷推理で引っ掻き回して話を大きくして冤罪多数にする、って判明したゆかりちゃんズが来たら解決まで余計に遠ざかるわっ!!
 ああ、だがしかし。
 見つかったゆかりちゃんズ、もとい調査報告は始まったばかりである、すでにぶっ飛んでやべぇゆかりちゃんズとか事件の内情が見えてきてるが、ここから更に街の混沌模様が判明するんだろうなぁ……。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ルゥナ・ユシュトリーチナ
※アドリブ連携歓迎
あー、推理小説ね。ルゥナさんも好きだよ、新本格とか!
…おう意外だとか脳筋なのにとか言った奴は屋上な???

で、やっぱりミステリと言えば館モノだよねぇ。
こうおどろおどしい曰くとか、完全に閉ざされた密室とかが王道さね。
取り敢えずそれっぽい建物を探してみようか(もし外れでも拉ち…誘か…、招待したゆかりちゃんを放り込む)

ゆかりちゃん大丈夫?
お化け屋敷みたいだからってビビってない?
…あれれぇ、おかしいぞぉ〜、ドアが開かなくなっちゃったね!(棒小学生風に)

でも大丈夫、ルゥナさんの推理を見せてあげるよ(と言って施錠されたドアを力任せにぶち破る推理「物理」を披露)

そう…筋肉は全てを解決する!!


星河・成海
今度は名探偵なゆかりちゃんか。何を考えてるかはわからないけど、何か厄介事を起こしてるならわたし達が止めないと

いつものように街を歩いて情報収集をしてみようかしら。手帳を片手に持って記者っぽく振る舞う

……あのゆかりちゃん、普通のゆかりちゃんと違ってしゃべり方が大人びてるわね。それに考え方も理路整然としてるし。犯人は……他のゆかりちゃん?仲間なのに容赦なく詰めていくから犯人の子が泣いちゃってるね。えっと、たとえ仲間でも罪を犯した相手は許すわけにはいかないって?その毅然とした態度が街の人達に信頼されてるみたいだからちょっと厄介かも。……でも些細な事件でも大々的にするのはどうかなと思うよ



 色々とぶっ飛んだゆかりちゃんズが見つかり始めたが、あれで終わりではないわけで。
「あー、推理小説ね。ルゥナさんも好きだよ、新本格とか!」
 先のゆかりちゃんズ発見の報を聞きつつ自分も推理小説は好きだと語るはルゥナ・ユシュトリーチナ(握撃系無気力フラスコチャイルド・f27377)
 えぇ、本当かぁ? マッチョメンとかを洗脳して勢いで何とかしようとしていた脳筋だったはずの貴女がまさか。
「……おう意外だとか脳筋なのにとか言った奴は屋上な???」
 ヒッ、な、なにも言ってないデスヨ? そ、そんな事より調査に入らないと!
「まぁいいか、やっぱりミステリと言えば館モノだよねぇ。
 こうおどろおどしい曰くとか、完全に閉ざされた密室とかが王道さね」
 そ、ソウデスネ、そういう館での事件とかは推理小説とかサスペンスドラマでの煽り文句に最適ですよね、けどそんなものが都合よく見つかるかなぁ……?
 だがそういったものを見つけるのも調査だし、そこはルゥナさんの調査力に期待して見送るとしよう、酷い結果しか予想できないけど。
「今度は名探偵なゆかりちゃんか。何を考えてるかはわからないけど、何か厄介事を起こしてるならわたし達が止めないと」
 同刻、手帳片手にどこかの記者が取材に来て事件に巻き込まれる、とかいうこちらも王道なムーブを見せていたのは星河・成海(風にそよぐ深緑の樹・f03570)
 毎度毎度、こういったぶっ飛んだゆかりちゃん事件の調査において良識や自分を見失わず、混沌を発見しつつも綺麗に〆て頂ける成海さんが調査してくれるなら安心ですね、きっと王道ムーブの中からゆかりちゃんのやらかしをみつけてくれるはず。
 そんなこんなである意味対照的な二人による調査報告がどうなったのか、その結末は如何に?

「それっぽい建物は見つかったけど肝心の探偵風ゆかりちゃんがいないねぇ、けどちょうどいいところにゆかりちゃんがいてねぇ」
「い、いやーっ! なんでつかまってるのっ!?」
 開幕から犯人はお前だ! ってか現行犯だ! という空気だったのはルゥナ。
 いかにも、な館は見つけたのだが探偵風のゆかりちゃんが現場に居合わせなかったのでどうしたものか、と考えていた所、渡りに船とばかりに偶然通りかかったゆかりちゃん。
 これ幸いと筋肉パワーで拉ち……ではなく誘か……じゃなくて、名探偵な推理を聞かせてとご招待したゆかりちゃんを抱えて館に放り込み、自分も探偵と一緒につかまった的なムーブで館に入り込んでいたのである。
 いや、その、これもうミステリーとかそういう話じゃなくないか!?
「ゆかりちゃん大丈夫? お化け屋敷みたいだからってビビってない?」
「あなたのほうがこわいよっ!」
 そんな中、めいたんていっ(強制)にされたゆかりちゃんに問いかけるルゥナ、人の住まなくなった館に迷い込んだ(って設定)にされて怖くないか、と尋ねられ。
 こんな場所より無理矢理捕まえて放り込んで、さらに迫るお前の方が怖いと至極当然のツッコミを入れるゆかりちゃん。
 だがルゥナはそんなツッコミをスルーして推理小説っぽい展開を語り始めていた、やべぇ。
「……あれれぇ、おかしいぞぉ〜、ドアが開かなくなっちゃったね!」
 ヤメロォ! 先の報告で発見された、某死神みたいな小さくなっちまって小学生として生活している少年探偵みたいな発言はやめるんだ!
 あと今の発言は露骨に自分の推理結果に皆を導くムーブの時にやる発言っぽいですからね。
「でも大丈夫、ルゥナさんの推理を見せてあげるよ」
 そんな中、めいたんていっ! に対して自分も推理ができるんだ、とばかりに無理矢理連れ込んだゆかりちゃんに見せ付けるように。
 単に老朽化で開かなくなったドアを力任せにぶち破り外への出口を開放する、これぞ彼女の推理力!
「ゆかりちゃん、見た? そう……筋肉は全てを解決する!!」
「あわ、あわわ……」
 何かこう、バキャッと何かが壊れる音と共に開いたドア、その様子を見て口をパクパクさせるように言葉が出ないゆかりちゃん。
 筋肉で全てを解決って、それもう推理とか関係ないからな!?

 だ、駄目だ、やっぱりとんでもねぇ調査結果が上がってきていた、ここはもう、王道ムーブの成海さんに期待するしかないっ!
 彼女の調査結果はどうだったのか、その結末を見てみよう。
「つまりっ! このこうえんにいたわたしたちのなかからしか、オヤツどろぼうはいないんだよっ!」
 何故か公園の中で犯人探しをしていたゆかりちゃんを見つけていた成海、どうやらオヤツ泥棒が発生したらしく。
 ほんのわずかな時間目を離した隙になくなったゆかりちゃんの駄菓子、目を離した時間とその間における人の出入りの目撃情報はなかったと。
 公園にいたゆかりちゃんが時計を指差し語っている現場を成海は見つけ、その様子を見ていたのである。
「……あのゆかりちゃん、普通のゆかりちゃんと違ってしゃべり方が大人びてるわね。それに考え方も理路整然としてるし。犯人は……他のゆかりちゃん?」
 まさかの理路整然な、ぶっ飛び推理ではないきちんと推理する普通に探偵しているゆかりちゃんを発見してしまった成海、これはとんでもなくレアですよ、レア!
 何とか勢いとかで誤魔化して、一般通行人とかに罪をなすりつけようとしていた犯人っぽいゆかりちゃんの焦りが見ているこちら側からもわかるようであり。
「け、けどっ! じゃあどうやって、ゆかりちゃんよんごうからオヤツをばれずにぬすんだのっ!」
「それはかんたん、ゆかりちゃんいちごうとにごうがああだこうだとやってるときに、みんながそっちをむいていた。そのとき、いちばんゆかりちゃんよんごうのランドセルのちかくにいたのは……ゆかりちゃんはちごう、あなただよっ!」
 あっ、普通にゆかりちゃん同士のやりとりの時に、被害者ゆかりちゃんが置いたランドセルの近くにいたのは別のゆかりちゃんだったという当然の事を当然のように指摘していただけであった。
 だがしかし、こういう普通な事をしっかりと語るゆかりちゃんは貴重なんだよなぁ、常識が歪んだ街の中では。
「さあっ! べんめいはっ!?」
「うっ、ううう……うわぁーん!」
「あらら、仲間なのに容赦なく詰めていくから犯人の子が泣いちゃってるね」
 そんなやりとりを眺めつつ、正論っていうか言い逃れできない状況証拠を突きつけるゆかりちゃんと泣き出す犯人、その様子を手帳に取材しながら成海が呟く。
 同じ姿の仲間なんだから許すものでは、なんて考えながら見ていたのに気づいたのか探偵なゆかりちゃんが成海の方に振り返り。
「なかまだから、でなあなあにはしないっ! それこそがやさしさなんだよっ!」
 ぐっと握りこぶしを作り力説する、普通の探偵っぽいゆかりちゃん。
 何故か一般通行人が拍手喝采、推理したゆかりちゃんを賞賛する姿まで見受けられ。
「な、なるほど。たとえ仲間でも罪を犯した相手は許すわけにはいかないって? その毅然とした態度が今みたいに街の人達に信頼されてるみたいだからちょっと厄介かも」
 チラリと横目で一般人の反応を確認しつつ、ぶっとびゆかりちゃんとまともっぽいゆかりちゃん。
 複数種類のゆかりちゃんが街で活動することで、このゆかりちゃんは超理論や謎行動を展開するのか、はたまたまともに推理をするのかと疑心暗鬼にさせ、より街の混沌を加速させる深謀遠慮であることを見抜いたというかっ!
 まあ適当いっただけなんですけどね。
「……でもこれってただの仲間同士の出来心でしょ。こんな些細な事件でも大々的にするのはどうかなと思うよ」
 あっ、成海が事の真相に気づいてしまった。
 そうです、小さい事件を大々的にやって耳目を集め、印象をああだこうだと操作するやつですよ、これは。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

黒木・摩那
ゆかりちゃんがひとり、ゆかりちゃんがふたり、ゆかりちゃんが三人……

羊のもこもこ帽子とホームズ風探偵ガウンを羽織ったゆかりちゃんが、次々と柵を飛び越えています。メー探偵ゆかりちゃん達です。

見てる分にはかわいいし、癒やされるのではありますが、いかんせん同じ風景が延々と続くのは退屈であり。

ねむくなーる ねむくなーる あなたはだんだんねむくなーる……

通りかがった市民たちが次々に眠気に負けて、道端や壁際に寝込んでいます。
これは危険ですね。
早々にゆかりちゃんたちの行進を止めなくてはいけません……

(すやー)



 カオスな展開になるのはわかっていた、だがしかし少しは大人しいゆかりちゃんはおらんのか。
 そういう風に思う方も居るかもしれない、いや、居るに違いない、むしろ居ると言え。
 ならばそんなゆかりちゃんを見つけてくださった黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)の報告を見るとしましょう。
「ゆかりちゃんがひとり、ゆかりちゃんがふたり、ゆかりちゃんが三人……」
 ちょっと虚ろな瞳でゆかりちゃんたちを眺めていた、どうした摩那さん、様子がおかしいぞっ!
 それに大人しくゆかりちゃんズの数を数えているだなんて、どんな光景なのかって?
 そう、摩那が見つめる先には黄色い学生帽ではなく、羊のようなもこもこ帽子を被り、世界的に有名な英国の名探偵のようなチェック柄のガウンを羽織ったゆかりちゃんたちが、小さいハードルのような柵を次々に飛び越える。
 きちんと整列、順番を守って規則的に飛び越えていく様子を見て、思わずその数を数えたくなってしまったようである。
「メー探偵ゆかりちゃん達です」
 おお、羊の鳴き声って『メー』だし、そこに探偵風の衣装も着ているし、メー探偵とはうまいこと言ったな。
 ……って感心してる場合じゃないっ、それをどうこうするのが仕事でしょう、摩那さん。何大人しく眺めてますか!
「見てる分にはかわいいし、癒やされるのではありますが」
「うんうん、なんていうか可愛いですよね」
「ずっと見てても飽きないって不思議よねー」
 メー探偵ゆかりちゃん達が小さい柵を飛び越える、悪事も行わないのである意味微笑ましい光景に癒されていた。
 ついでに通行人たちも一緒になって感想をいいながら、摩那といっしょに癒されていた。
 いや、なんなんだこの光景はっ!? 確かに大人しいゆかりちゃんはおらんのか、って前フリはしたし、見つけた猟兵の報告を見るって場面が、これをどう表現すればいいんだよぉ!
「ですがいかんせん同じ風景が延々と続くのは退屈であり」
 あっ、ツッコミどころ満載な風景に対し、摩那さんが的確なコメントを発している、ならば後は任せても大丈夫そうですね。
 で、同じ風景が続くメー探偵ゆかりちゃんの柵越え数数え、退屈さがあるならその先はどうなってしまうのですか?
「ねむくなーる ねむくなーる あなたはだんだんねむくなーる……」
 おい誰だ!? 癒し効果のある光景って言われている上に、同じ風景が続く単調さに加えて催眠効果のありそうな発言をしたのは誰なんだよっ!?
 一応、羊を数えて眠くなるってのは日本じゃなく英語で羊の事をシープ、眠るはスリープ、なので音の響きが似ているので羊を数えると眠くなるって意味で日本じゃ効果があんまりないって話だけど。
 今はリアルで羊ぶってるメー探偵ゆかりちゃんが可愛さ振りまき、ついでに癒しを与えているし単調な光景で変化がなくて刷り込みしやすい状態で、そこに眠くなるなんて言った日にゃ。
「ふわぁ……なんだか、眠く」
「私も、もうだ……め」
 ああ、通りがかって摩那と一緒になってメー探偵ゆかりちゃんを眺めていた人々が。
 ベンチに座ったままとか壁とかに寄りかかったり、地面に座り込んだりして眠っていく。これはちょっと問題があるのではないですか?
「してやられました、通りかがった市民たちが次々に眠気に負けて、道端や壁際に寝込んでいます。これは危険ですね」
 うんうん、そのとおりですよ摩那さん、これは危険な事件ですよ!
 ならば貴女がこの事件に対して出来ることをお願いします。
「早々にゆかりちゃんたちの行進を止めなくてはいけません……」
 ですよね、ではその止める具体的な方法は? 何か最後の方はちょっと力がないっていうか……こうね。
 既に眠りに落ちている一般人と似たような空気だったんですけど、どうかしましたかねぇ?
「…………すやー」
 こ、これは……お前も寝てんのかーいっ!!

成功 🔵​🔵​🔴​

エウトティア・ナトゥア
アドリブ・連携歓迎

メイタンテイという言葉は古文書(マンガ)で見かけた気がするのう。
確か週一くらいのペースで周囲の者に死を呼び込む死神のような輩だと記憶しているのじゃ。
犠牲者を出さぬ為にも街を調査して凶行の阻止せねばなるまい。
早速マニトゥに騎乗してゆかりちゃんっぽい臭いを追跡するのじゃ。
む、何やら騒いでいるゆかりちゃんを発見。
どうやらゆかりちゃんがチームプレイで街の住民を片っ端から犯罪者認定しておるようじゃな。
小麦粉を持っていたら麻薬の密売人、タバコを吸っていたら大麻の不法所持、道行くおじさんがゆかりちゃんを見ただけで事案じゃと?
挙句の果てに千円札で買い物しただけで疑われておるな。
根拠の提示を求められたら、鑑識ゆかりちゃんや被害者ゆかりちゃんが登場して証拠をでっちあげて「犯人はお前だ!」とかやっておるわい。
眺めている分にはなかなか楽しめる寸劇じゃな。まあ、あまり害は無さそうじゃからもう暫く見物しておくかのう。


黒沼・藍亜
ワーオシゴトタノシイナー
……はぁ

いつものように【黒群】は街に出て、『狂像』はネット上で情報収集っと
で。得たのがこちら
「公園でかくれんぼをしていたらゆかりちゃんが何人かいない!
これは近隣住民に誘拐されたに違いない!
事実、家の敷地内(※家の中ではない)にゆかりちゃんがいたんだから間違いない!」
(……それ単に庭に隠れてただけじゃ?)
「そして犯人は昨今の公園爆破や島の破壊、趣味の不当な弾圧等の事件を起こし社会を裏から操っている悪の組織の構成員!ゆかりちゃんに対する態度の悪さがその証拠だよ!」
……と

……なんつー陰謀論
あとまさかその「悪の組織」って猟兵の…いやうちの組織の事っすかオイ

※アドリブ歓迎っすよ



 なんやかんやで色々なゆかりちゃんが今回も見つかって、街が混沌としてきていた。でもいつものことだね。
「メイタンテイという言葉は古文書で見かけた気がするのう。
 確か週一くらいのペースで周囲の者に死を呼び込む死神のような輩だと記憶しているのじゃ」
 顎に手を当て考え込むのはエウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)であるが……ちょっと、その古文書って漫画のことじゃないですか!
 あと週一回ぐらいのペースで周囲の者に死を呼び込むって、先に別の猟兵が見つけたゆかりちゃんのモデルになってる高校生だったり高校生が縮んだ探偵じゃねーか!
「じゃが放置はできぬ、犠牲者を出さぬ為にも街を調査して凶行の阻止せねばなるまい」
 あっ、でも名探偵って単語に対しての知識に偏りはあっても、人々を守る為にという心はしっかりと見せていくエウトティア。
 そんな彼女の隣には相棒でもある巨狼マニトゥと、そして別の猟兵が立っていたのである。
「ワーオシゴトタノシイナー」
 その猟兵とは黒沼・藍亜(人間のUDCエージェント・f26067)であり……何故かカタコトで言葉を発していた。
 それは何故かって? 彼女はこれまで何度もとんでもない事をやらかしたゆかりちゃんや、やらかしてるゆかりちゃんっぽいムーブを見せた別のオブリビオンの事件解決に奔走したエージェント。
 その時の苦労(後始末まで含む)を思い出し、今回もまた同じように苦労するのかと思えばカタコトになってしまうのも無理はない、多分。
 とまあ見てみれば、片や狼の能力を駆使して人々を守らんとする猟兵。
 片やUDCアースのエージェントとして事件を解決、常識を保とうとする猟兵。
 手段は違えど人々の平穏を守るという点では同じように初見の人には見えるだろうが騙されてはいけない……っ!
 一人はよくぶっ飛びゆかりちゃんを発見し、そのぶっ飛び具合に便乗してより混沌を広めることがあるのだから。
「む? 何か地の文の精霊が妙な事を言っておるようじゃが……」
「……はぁ、たぶん気のせいっすよ」
 あっ、いけない、心の声が、精霊と交信できるエウトティアさんに読まれた!? でもナイスフォローよ、藍亜さん、気のせいって事で流して下さい。
 こんなやり取りを見た皆様なら、どちらが混沌とさせている猟兵かきっとわかるはずっ!
「ふむ、アイア殿がそういうのならばそうかも知れんのう。では調査に行くぞ、マニトゥ」
 そんなこんなで調査開始、マニトゥに跨ってエウトティアは街へと繰り出し、藍亜は黒き混沌を街へと放ち、またネットの中からも情報を収集すべく端末操作。
 では二人がどのような調査結果を得たのか、内容を確認してみるとしよう。

「む、何やら騒いでおるゆかりちゃんどもがおるのう」
 早速発見したのは街を混沌にさせる事も時折しちゃうエウトティア、マニトゥに乗って風を切って走っていたら集団であーだこーだと騒いでいるゆかりちゃんズを発見したらしい。
 なになに、単独ではなくチームプレイで街の住人を犯罪者扱いしていく恐ろしい集団だって?
「小麦粉を持っていたら麻薬の密売人、タバコを吸っていたら大麻の不法所持、道行くおじさんがゆかりちゃんを見ただけで事案じゃと?
 挙句の果てに千円札で買い物しただけで疑われておるな」
 うわぁ、とんでもねぇ集団を見つけましたねエウトティアさん。
 小麦粉って製菓なお店では必須でしょうに、それを所持したら麻薬の密売人、タバコを愛する喫煙者、今は肩身が狭いけどそれだけで大麻扱い、道行く人は見るだけで事案って出歩けないじゃないか!
 そして買い物すらできないだなんて、恐ろしい事態。
「これだけのまやくっ! ここに、しんじけーとっ! ってのがあるはずだよ!」
「いやこれ小麦粉で……」
「いいわけむようっ! あとそこのひと、どうどうとたいまっ! をすうなんて!」
「あの、これタバコなんですけど……」
「きゃーっ! へんなめで、へんなめでっ! つうほうしなきゃ、はんざいしゃがいますっ!」
「えぇ……下校時間の見守り運動なんだけど」
 こんな感じのやり取りを発見してしまったのだ、っていうかなんて物を発見しおりますか。
 というかこれはもう名探偵とか関係ない、いつものゆかりちゃん事案じゃないっすかねぇ、知らんけど。
「違う、私はやってないから!」
「かんしきのけっかがでたよっ! それっぽいしもんがあったよ、ここに!」
「わたし、みちゃったもん、あのひとがやってるところ、みちゃったもん」
 そんな中、やってないと主張する一般人に迫るは『かんしきっ!』と書かれた腕章をつけたゆかりちゃんと、顔に両手をもってって泣いてる素振りを見せるゆかりちゃん。
「ほお、根拠の提示を求められたら、鑑識ゆかりちゃんや被害者ゆかりちゃんが登場して証拠をでっちあげて「犯人はお前だ!」とかやっておるわい」
 やべえ光景を目の当たりにしつつも一切動じないその胆力、適切な状況把握される点は賞賛に値しますよエウトティアさん。
 でもこれは一般市民の被害が大きいですので、何かこう、手を打つ場面ですよ、ほらほらほら。
「眺めている分にはなかなか楽しめる寸劇じゃな。まあ、あまり害は無さそうじゃからもう暫く見物しておくかのう」
 アッ、この人、見てて楽しいから、自分に被害は無いからって高みの見物を決め込んだなっ!?
 なんてこったい、これでは藍亜さんの苦労が増えるばかりじゃないですか、主に後始末的な意味で。

 そんなこんなで苦労人なエージェント枠、藍亜さんの調査結果を見てみよう。
「……なんなんすか、コレ」
 スマホと現地調査、ついでに仲間が集めたこれまでの情報とかを纏めつつ、思わず出てしまったツッコミ。
 まあそうでしょう、そうなるでしょう、今までえらいこっちゃなゆかりちゃんの事件とか探偵とかその他なゆかりちゃんが見つかった上に、別の事件まで自分の使い魔的な存在が探り当てちゃったんだもん、仕方ないね。
「公園でかくれんぼをしていたらゆかりちゃんが何人かいない! これは近隣住民に誘拐されたに違いない!
 事実、家の敷地内(※家の中ではない)にゆかりちゃんがいたんだから間違いない! ってこれは……単に庭に隠れてただけじゃ?」
 スマートフォンに表示されてる、ゆかりちゃん誘拐事件! のニュース記事、その詳細を読みつつ適切なツッコミをありがとうございます。
 でもね、あなたの使い魔的な狂像さんは嬉々としてこの手のゴシップな見出しとか内容の記事を運んできてますよ。
 ついでに今現在、藍亜さんの居る公園では現在進行形でゆかりちゃんズのかくれんぼ、もといかくれんぼから発生した誘拐事件の追及がされてましてね。
「ひどいっ! あそんでただけなのに、ゆうかいじけんだよっ、ゆうかいじけん!」
「ぜったいゆるさないっ! けいさつにいったからっ!」
「いやだから、勝手に入り込まれたのはウチの方で……」
 うん、まあニュース記事そのままに誘拐事件をでっちあげてますねぇ、この現場に誘導した黒群さんは優秀です。
 それに比例して藍亜さんの目から光が失われているのは更にスマホに表示された事件記事を見たからで。
「そして犯人は昨今の公園爆破や島の破壊、趣味の不当な弾圧等の事件を起こし社会を裏から操っている悪の組織の構成員! ゆかりちゃんに対する態度の悪さがその証拠だよ! と……。
 いやこれ待って……なんつー陰謀論、っていうかこの色々な事件って」
 おっ、気づきましたね藍亜さん。そうです、犯人はこんな連中、とされている事件の内容って、今まであちこちの街で発生したゆかりちゃんによるトンデモ事件なんですよねぇ。
 つまりその事件に関わってきた存在といえばっ!
「まさかその「悪の組織」って猟兵の……いやうちの組織の事っすかオイ」
 ご名答、まあ猟兵全体でああだこうだやっちゃったので、事件を起こしたのは組織じゃないけど記憶操作とか後始末に奔走してたのは藍亜さんも所属するUDC組織だからね、一緒にされちゃったんだね。
 だから悪の組織扱いされるのも仕方ないね、これは必要な犠牲なのさ、多分。
「ゴフッ……こ、これは、また後始末で大変な。いや、まだっす、まだここで食い止めることは出来る筈っす!」
 あっ、死んだ魚の目をしていた藍亜さんが何とかしなければ、って気合を入れた。
 大事にならないようにするユーベルコードもあるからね、ならばそれを用いて事件が表沙汰にならないように、なったとしても最小限に食い止めて上手く隠蔽すればいいものね。
 よし、ここで前フリというかフラグ建築も完了したし、丁度いい感じに調査も出来たしそろそろゆかりちゃんズへのお仕置きと参りましょうか。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ゆかりちゃん』

POW   :    「ただいま」「おかあさん、おとうさん」
戦闘用の、自身と同じ強さの【母親の様な物体 】と【父親の様な物体】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
SPD   :    「どうしてそんなへんなかおでわたしをみるの?」
【炎上し始める捜索願いからの飛び火 】が命中した対象を燃やす。放たれた【無慈悲な】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
WIZ   :    「ひどいよ、ひどいよ、ひどいよ」
【嗚咽を零した後、劈く様な叫声 】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵の活躍により、何かこう、アレな事件とかと一緒に様々なめいたんていっ! なゆかりちゃんとか別な役割のゆかりちゃんが発見されたので見てみよう。

 まずは発見されたゆかりちゃんズの詳細から。

 迷探偵ユカン、行く先々で何故か偶発的な事件や事故が発生し、それらを大げさにして更に迷推理で冤罪を多発させる、自称悪の組織に小さくされた名探偵、本当の姿はボンキュッボンと主張する痛い子だ!

 ゆか田一、自称名探偵の孫であり、祖母の名にかけて事件を解決するとか言うがこっちも行く先々で偶発的な事故や事件が発生し、更に冤罪多数の迷推理をぶちかます。

 心霊探偵ゆかり、なんでもかんでもお化けの仕業として処理する、お化けが怖い迷探偵!

 めいたんていっ(強制)にされたゆかりちゃん、とある猟兵に捕まって名探偵扱いされ、その猟兵の推理(物理)を見せ付けられるハメになった可哀想な子である!

 大人びたゆかりちゃん、ゆかりちゃんには珍しく理路整然と当たり前の事を当たり前に話し、仲間であろうと悪事は許さぬと断じて街の人々からの信頼も勝ち取っている厄介なゆかりちゃんだ。

 メー探偵ゆかりちゃん、英国の有名な探偵小説の主人公が羽織るようなガウンを纏い、もこもこの羊帽子を被って柵を飛び越える動作をする集団、見た目の可愛さと羊を数える効果も相まって人々が眠りに落ちるぞ!

 チームプレイヤーゆかりちゃん、複数のゆかりちゃんズによる絶え間ない事件のでっちあげと証拠の突きつけによる一般市民を犯罪者に仕立て上げる集団であり、鑑識や被害者、目撃者など複数の役割を分担している。


 とまあバリエーション抱負なゆかりちゃんズが見つかった、次に【めいたんていっ!】なゆかりちゃんズが遭遇しているであろう事件を報告しよう。
 突然の死体消失、トラックに轢かれたはずの、子供を助けた高校生が行方不明!? なお、轢かれる直前にめっちゃまぶしく光ったその時、改造トラックで勇敢な高校生を連れ去った事件だとかなんとか。

 ハロウィンの時期なので、トリック・オア・トリートと声をかけ、高級菓子か油揚げを要求する事件発生、断ったら自動改札で前の人がつまったり、傘を忘れた時に限って雨が降ったりする呪いをかけられたらしい、なお調査結果を上げた猟兵っぽい人物の目撃証言が……。

 後は日常の些細なこと、一般生活を送る上で見られる光景を事件にされたり、謎の陰謀論が飛び交ったりとなんだ、なんなんだよこれは。
 だがしかし、これ以外にも様々な事件はまだ発生しているかもしれないし、別なゆかりちゃんがああだこうだと暴れているかもしれない。
 とりあえず発見したゆかりちゃんズにはお仕置きが必要だが、お仕置きを最低限にして他の事件やゆかりちゃんを追う事も一つの選択肢、全ては猟兵の思うがままに、というやつである、多分。
八木澤・伊鈴
「見つけましたよ、世界の歪み!ゆかりちゃんを……ゆかりちゃんズを、駆逐します!」
そのために周囲の人の意識を共有できるかもしれない、緑色に光る粒子のスプレーを買ってきました。まあパーティーグッズなんですが、雰囲気は出るかなと。ニコニコ太陽マークの電気屋さん、品揃え良いですね。

「すべてのゆかりちゃんズに告げます。貴方達の意識を共有する空間を作りました。我々はソレシタラ・ブーイング、ゆかりちゃんへの相互認識を深め、犯罪を未然に根絶する、私設猟兵組織です」
意識が共有された感じ(という思い込みによるゴリ押し)になってしまえば、探偵と犯罪者の役割分担は崩れ、すなわちゆかりちゃんは機能を停止するのです!


八条・麻乃
私はか弱い平凡な巫女ではありますが。アヤカシや都市伝説を打ち砕くのは、サブカルチャー的に、どうやら巫女の仕事らしいので?
できる限り、お役に立ちましょう。

「犯人も被害者も加害者も、ゆかりちゃんなら纏めて、祓いますね」
(携行用の対装甲ロケットランチャーを組み立てつつ)

密集地帯に面制圧を行い、遠距離から反撃してくるゆかりちゃんを優先的にアサルトライフルで無力化。接近してくる個体はショットガンで仕留めます。

「細かい犯罪や、平時に起きた事件の、少数の犠牲者の話というのは。紛争地帯では、すぐに硝煙と銃声にかき消されて、なかったことになるんです。つまりこれも、消し去るための、お・は・ら・い、ということで」



 なんやかんやで発見された多種多様なゆかりちゃんズ、さあここからどうしてくれようか、ってタイミングで。
「見つけましたよ、世界の歪み! ゆかりちゃんを……ゆかりちゃんズを、駆逐します!」
「犯人も被害者も加害者も、ゆかりちゃんなら纏めて、祓いますね」
 めっちゃ物騒な発言が飛び出していた、それも二人分。
 駆逐なんて言っちゃってたのは伊鈴、祓うと巫女っぽい事を言っていたのは麻乃だが……両者の持ってる物が問題だった。
 伊鈴が持ってるのは何か怪しい緑に光る粒子が飛び出すスプレー。いやまあ、危険な効力があるものではないんですけど、キラキラと緑色な蛍光色の粒子ってそれだけで危険な気配がするやん?
 やべぇ環境汚染物質みたいな雰囲気じゃないですか、やだー!
「周囲の人の意識を共有できるかもしれない、緑色に光る粒子のスプレー。雰囲気を出す為のまあパーティーグッズなんですがニコニコ太陽マークの電気屋さん、品揃え良いですね」
 いや、どこで買ったかとか聞いてねぇよっ! あとそのニコニコ太陽のマーク、電気屋の名前と緑色に光る粒子って、ますますあの危険すぎるロボットとかも動かせるけど致命的な環境汚染するヤツが連想されるじゃないか、やめないかっ。
 麻乃は麻乃で各種銃火器からチョイスした携行用の対装甲ロケットランチャーを組み立ててるし、コレは危ない、ゆかりちゃん逃げて、超逃げて!
 だが残念ながら集団になってるゆかりちゃんズは逃げられない、二人によるお仕置きと呼ぶには過剰で更に後始末が大変な事が発生するのは最早止められないのである。
「うんっ? なになに、なんなの? ちょっとみどりで、きらきらしてて……」
 全力で噴霧されるスプレー、その緑のキラキラ光る粒子に気づいたのかゆかりちゃんが首をかしげて考えて。
 なんだなんだと別のゆかりちゃんも集まってきてしまった、これはいけない。
「すべてのゆかりちゃんズに告げます。貴方達の意識を共有する空間を作りました。
 我々はソレシタラ・ブーイング、ゆかりちゃんへの相互認識を深め、犯罪を未然に根絶する、私設猟兵組織です」
 唐突にまーた妙な事を口走りおってからに、伊鈴めっ。
 だがしかし、周囲の人の意識を共有は出来なかったけど。気づいたゆかりちゃんズを一箇所に集める事には成功しているわけでして。
 意識を共有できた(という思い込み)は出来ずとも、探偵と犯人と、目撃者とか鑑識とか色々とゆかりちゃんズの役割分担が曖昧にならずとも全てをごちゃ混ぜにして、機能停止させる方法はあるわけで。
「私はか弱い平凡な巫女ではありますが。アヤカシや都市伝説を打ち砕くのは、サブカルチャー的に、どうやら巫女の仕事らしいので?」
 うんうん、そうだね麻乃さん、確かに巫女の仕事ですし、出来る限り、お役に立とうって気持ちはいいですけどさぁ。
 すべてのゆかりちゃんをごちゃ混ぜにするにはその、ねぇ、面制圧なロケットランチャーは色々と常識へのダメージがあると思うんですよね、でも既に発射されてるし止めれないね。
 ゆかりちゃんズの密集地点に白い煙の尾を引いて飛翔体が飛んでるけど、これはゆかりちゃんズに対するお仕置きなんだ、多分。
「えっ、なにかとんで……うわー、だめだーっ!」
「ちょっ、こんなのだいほんになか……っ!」
 ああ無常、飛翔してきたロケットランチャーが密集してたゆかりちゃんズを蛍光グリーンな粒子と共に吹っ飛ばす。
 機能停止させる方法、そして役割分担とか関係なしにごちゃまぜにする方法としては、集まった所に容赦なく攻撃をするのが一番手っ取り早いからね、仕方ないね。
 だがしかし、普通のか弱い平凡な巫女がさぁ、こんな銃火器なんざぶっ放すって絶対おかしいよ!
 突然の攻撃に反応できたゆかりちゃんを見つけ次第、即座にアサルトライフルをぶっ放して攻撃させないし、ならばと近づいてきたゆかりちゃんにも躊躇い無くショットガンで迎撃するって明らかに巫女じゃねぇ、どこぞの戦場傭兵だぞコレ!?
「細かい犯罪や、平時に起きた事件の、少数の犠牲者の話というのは。紛争地帯では、すぐに硝煙と銃声にかき消されて、なかったことになるんです。つまりこれも、消し去るための、お・は・ら・い、ということで」
 躊躇無く銃器をぶっ放し、常識に多大なるダメージを与えつつしれっと言い放つ麻乃。
 た、確かに、細かい犯罪や事件、少数の犠牲者なんて紛争地帯で大規模な戦闘で多数の犠牲者がでればそっちがメインで報じられ、ごちゃまぜにされてしまうのも事実か。
 それなら巫女のお仕事なお祓いに相当しますね……って言うと思ったか、ここは紛争地域でもなければ銃社会でもない日本の街だよっ!?
 ついでに明らかに常識外れな攻撃でお仕置きだなんて、先の調査で立てられたフラグが速攻で回収されてしまったじゃないか。
 まあその辺りは仕方ないね、ゆかりちゃんズにお仕置きを済ませてから、エージェントな人とか他の協力者に頑張ってもらえばいいか。
 そんなこんなで不意打ち気味に、猟兵のお仕置きは始まったばかりである。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

黒沼・藍亜
……状況を再確認するっすよ。
冤罪吹っ掛け、某探偵パロ、羊……割と強引な手段にはでてないのが救いっすね。一般人側がゆかりちゃんに「気付けなくして」しまえばまだ何とかなる気がする

という訳で【はじまらないはじまらない、おわらない】
異常を幻で覆い隠しつつ、「日常」に順応した者の行動成功率を上げるっすよ。つまり

いつもの仕事へと急ぐリーマンの行動>>>認識さえしてもらえないゆかりちゃんの冤罪吹っ掛け

な訳っす。
後は一人ずつワイヤーで捕まえ通電してマヒさせ、
足元の黒い沼へとゆかりちゃん、ボッシュートです。

残る問題はゆかりちゃん側が暴力等の強硬策で来た場合と
……「味方にも」UCの恩恵がなさそうなとこっすね……


ルゥナ・ユシュトリーチナ
●連携アドリブ歓迎
推理に必要なのは情報、つまりは聞き込みこそが解決の糸口!
あれれぇ~、こんなところに丁度いいユベコがあるぞぉ~?
ルゥナさんの灰色の筋細胞でスピード解決だね!

という訳で手近なゆかりちゃんを任意()同行でしょっ引こうねぇ!
(そして薄暗い部屋に机と椅子、ライトにカツ丼をセット。渋い雰囲気を醸し出しながら取り調べスタート)

……なぁ、どうしてこんな事しちまったんだ? つい魔が差しちゃったか?素直に罪を認めなきゃ、シャバの御両親が泣くぞ!
(と言いながら、召喚された両親を握撃で悶絶させるエセ刑事)
さぁ、吐くんだ! ほら、かつ丼食べて良いから!
(なお当然の様にゆかりちゃんにも握撃を喰らわせる)



「……状況を再確認するっすよ」
 おっ、開幕発生した派手にドンパチやってる状況を見ましたがひとまず現状確認ですか、エージェントな藍亜さん。
 どうぞどうぞ、やっぱり後始末をする前にはしっかりと現状把握と段取りは大切ですからね。
「冤罪吹っ掛け、某探偵パロ、羊……割と強引な手段にはでてないのが救いっすね。一般人側がゆかりちゃんに「気付けなくして」しまえばまだ何とかなる気がする」
 ふむふむ、なるほど。ゆかりちゃんの起こしたアクションを把握して、一般人が気付けなくすればなんとかなりそう、ってっもしっもーし、ちょっと忘れてることがあるよ!
 一般人が気付なくするって、すでにもう派手に開幕ドンパチやらかしてるから結構難しいんじゃないかな!?
「さあさあ、埒外(ボクら)も過去(アンタら)も、事件(イベント)なんて起きない、平凡な日常(カバーストーリィ)へとご招待っすよ!」
 あっ、こやつっ、不意打ち気味に発生した猟兵の攻撃ってかロケットランチャーぶっぱとかアサルトライフル、ショットガンによる紛争地域な日常をスルーしおった、ってか惨劇から目を逸らして見なかったことにしたな!?
 ま、まあ派手にやらかしてる部分はあくまでそこだけが非日常、そこを幻で覆い隠せば日常だけが展開されて、一般人は惨状を認識せずになんとか誤魔化しがきくということなのかもしれな……。
「あれれぇ~、こんなところに丁度いいユベコがあるぞぉ~? ルゥナさんの灰色の筋細胞でスピード解決だね!」
 駄目だった、日常の幻で覆い隠す前に別の猟兵がそんな幻を吹っ飛ばすような一手を打っていた。
「い、いやーっ! こないで、こないでーっ!」
「推理に必要なのは情報、つまりは聞き込みこそが解決の糸口! なので任意同行、ご協力をお願いするよ」
 ルゥナさん、任意と言いつつ力任せに手近なゆかりちゃんを捕獲して何処かに連行。
 嫌がり暴れるゆかりちゃんだが容赦なく連れ去る光景って完全に誘拐事件で日常でもなんでもないんだがまあいいか、ほら、藍亜さんも目を逸らしてカバーする範囲から外してるし。
 密室でのやりとりって感じで、見えない事件だから一般人も知る事がない、つまりは認識の歪みも生じないって判断なんだろう、きっと。
 大丈夫、決して諦めたとか思わないから。
 そんなこんなで降り注ぐ幻の雨、それは藍亜が生み出した異常な光景を塗りつぶし、日常の光景を幻として見せる雨。 
 一般人たちはいつものように、仕事場へ急ぐサラリーマンや学校へ向かう学生という光景を見て、同じく日常に戻っていく……はずだったのだが。
「うわっ、違う、私は何も事件なんてしらないっ!」
「ああ、今なら不眠症なんて関係なく眠れるぅ」
 うーむ、ある程度はごまかせていたんだが、一部の一般人にとってはゆかりちゃんが居る生活が日常、ってぐらいに認識が歪んでいたのだろう、幻の日常の中でもゆかりちゃんに冤罪をふっかけられて、犯人じゃないと言い張るムーブを決める者やメー探偵ゆかりちゃんの動きを幻視して、スヤァとその場で眠る人もいた。
 まあいいや、もとより全てをカバーして誤魔化しきれないのはいつものことだし、結構な人数が日常に戻ってるし少数が認識の歪みを残してるのは誤差だよ、誤差誤差。
 料理でいう隠し味みたいなものだと思えばそこまで深刻じゃないって考えられると思わない?
「ああ……やっぱり全部は無理だったっすか……まぁあっちは後でどうにかするとして、まずはわかってるっすね、ゆかりちゃん?」
「ちがっ、わたしはただじけんをみただけ……うわーっ!」
 あっ、藍亜さん、ごまかそうとした空気を払いのけてしっかりと仕事に入っていた。
 むしろ幻で誤魔化せない現実から目を背けるためにお仕置きという行動に集中しているのかもしれないが、ゆかりちゃんの数を減らすのは大切だから結果オーライ。
 フックつきのワイヤーを射出して、なんやかんやで雁字搦めにされていたのは哀れ、探偵もどきでもチームプレイでもなく目撃者的ポジションとして活動していたゆかりちゃん。
 だがしかし、集団行動していたオブリビオンに区別などねぇとばかりに容赦なく捕獲すればそのまま藍亜の足元、そこに広がる黒き沼へボッシュート。
 むなしい叫びと共にゆかりちゃんが一人、また一人と消えていくがこれこそミステリーな事件じゃなかろうか?
 そんなこんなである程度日常で誤魔化しつつゆかりちゃんズを消していく藍亜であったが、では別の現場。
 ゆかりちゃんを拉致したルゥナはどこでなにをやっているのかというと。
「……なぁ、どうしてこんな事しちまったんだ? つい魔が差しちゃったか? 素直に罪を認めなきゃ、シャバの御両親が泣くぞ!」
「いや、その……まって、なんでこうなってるのー!?」
 明り取りしかない薄暗い小部屋、壁に飾り気はなく時計もない。
 あるのは机と椅子、そして卓上ライトが煌々と輝く一室……刑事ドラマとかでよく見る取調室っぽい場所にゆかりちゃんを連れ込んで尋問していた、もうこれでもかっていうぐらいにテンプレな尋問を。
 雰囲気としてはめっちゃ渋い取調べシーンのはずなのだが……問題は現在進行形で行われている取調べの光景である。
「ゴホォ……」
「ゲフォ……」
「ああっ、おとうさん、おかあさんっ!?」
 ご両親とか言って詰問していたルゥナ、なんやかんやで無理矢理ゆかりちゃんに母親のような物体と父親のような物体を召喚させた後、両親も悲しんでいるとか言いながら。
 呼び出された両親っぽいものが悲しそうな仕草を見せないからって腹部に容赦なく握撃を加え悶絶させて、うずくまるように仕向けていたのだ。
 いけません、こんな暴力で取り調べなんかして自白とかさせても、それは証拠としては弱いってか裁判所は警察による強要された証言って事で証拠として扱ってくれないわよ!?
「こんなのっ、むりやりなじはくはしょうこにならないっ!」
 ほらみなさい、ピンチになってゆかりちゃんも覚醒してしっかりと言い返してきてるじゃないか。
「ははは、ルゥナさんは警察じゃないからねぇ、だから警察が無理矢理自白させたってわけじゃないんだよ。
 というわけでさぁ、吐くんだ! ほら、かつ丼食べて良いから!」
「おろろろろろぉ……」
 あっ、このエセ刑事、自分は警察じゃなから警察が無理矢理自白させたわけじゃないって言い切って押し切りおった。
 あとついでにカツ丼食べてもいいからってそれっぽい小道具を出してきたけど、そのカツ丼は警察がお金を用意してるわけじゃなく、犯人側の実費なんだぞ。
 それと当然のようにゆかりちゃんに握撃なんざ繰り出してるので別の物を吐き出しちゃってるじゃないか、そんな状況でカツ丼なんて食べられるわけがないだろっ!
「うーん、食べていいって言ったけどその様子じゃ食べられないね、もったいないからこのかつ丼はわたしが食べてあげよう!」
 うわぁ、ひでぇ。
 悶絶させた結果、食事なんて出来ない状況に追い込んで、ゆかりちゃん側の負担で用意したカツ丼をもったいないからと没収して自分で食べてるよルゥナさん。
 お仕置きというか恐怖を刻むにはこれ以上ない程にトラウマを刻んでいるんだが、これはこれでいいのだろうかと常識がある人々は言うだろう。
 だがあえて言おう、イインデス!
 どうせ常識が毎度の如く崩壊した、ゆかりちゃんズの大暴走、お仕置きもちょっとぐらい(?)常識はずれで丁度いいのさ、知らんけど。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

四季乃・瑠璃
瑠璃「自分達で連れて来ておいてなんだけど、お仕置きしなきゃいけないんだよね」
緋瑪「さっき巫女さんも銃火器とかぶっ放してたし、わたし達も負けてられないね!」
翡翠「ユカンとゆか田一放置してれば、勝手に事故に巻き込まれてそうな気もする…」

とりあえず、張り切ってる緋瑪を中心にお仕置き開始。
UCでゆかりちゃん達の「時」を停止してる間に一人ずつ尻叩きor爆破。

緋瑪「そして、時は動き出す…」

ゆかりちゃんは停止した時の中の事は認知できない為、突然尻に100連打を浴びたり、知らぬ間に尻が爆破されてるという謎。
最終的に「ゆかりちゃん連続尻叩きor爆破事件」として迷宮入りになったりならなかったり



 なんだかんだと様々なお仕置きが始まっている最中、とても張り切ってお仕置きすると意気込む猟兵の姿があった。
 そしてそれは同じ顔をした3人の中の一人であって。
「自分達で連れて来ておいてなんだけど、お仕置きしなきゃいけないんだよね」
 冷静に、今からお仕置きする標的であるゆかりちゃんは自分たちが発見して連れて来たんだよなぁ、って呟く瑠璃。
「さっき巫女さんも銃火器とかぶっ放してたし、わたし達も負けてられないね!」
 その隣で張り切ってるのは、爆破物(ロケットランチャー)とか多種多様な銃器によるお仕置きを見て対抗心を燃やし、張り切ってた緋瑪。
「ユカンとゆか田一放置してれば、勝手に事故に巻き込まれてそうな気もする……」
 現状把握というか、発見した迷探偵の内妙に事件とか事故に遭遇するゆかりちゃんは放置してても自滅しそうとなんとも酷い感想を言っていた翡翠。
 同じ顔なそれでいて性格の違う、多重人格で分身したり人格を人形に移して動かしたりしてる三人がお仕置きの為に動き出していたのである。
 そんなこんなで彼女らが見る先には先の銃撃でパニック状態なゆかりちゃんズの姿があったが、何故かその内何人かは既に凍てつく氷で縛られて動けない状況だった。
「あれれー、おっかしいなー、何もしてないのにゆかりちゃんが捕まってるぞー」
 拘束されてるゆかりちゃんを見て恐らく別の猟兵が手を回したのだろうと察した瑠璃、ユカンが言いそうな台詞を棒読みで呟いて。
 その隣では翡翠がハッとしたような表情になり、何かに気づいた周囲の人々ポジションの演技をする。
 いやぁ、これはもうユカン……の元ネタにありそうなワンシーンですね!
 まあそんなことよりこの三人がどんなお仕置きをするのか、という事が問題なんですが。
「うわーっ!? なんでっ、どうしてっ!? なんでユカンのおしりがばくはっ! されてるのっ!?」
「ばっちゃんでもわからな……いっだー!?」
 あっ、ちょっと目を離してたらゆかりちゃん……もとい、迷探偵なゆかりちゃんとかそのお仲間ゆかりちゃんに被害が。
 認識できぬ間に尻付近で爆発、焦げ臭い臭いと共に地面につっぷすゆかりちゃんや、何者かに尻を叩かれへたり込むゆかりちゃん。
 何故? どうして? なんて疑問を抱けたのは既に被害を受けた面々のみであり、他のゆかりちゃんは認知すら出来ぬ間に迫る脅威は緋瑪であった。
 だがしかし、接近にゆかりちゃんは気付けない。なにせ緋瑪の力で時間が止まった状況にあり、故に一人ずつ。
 纏めて、ではなく念入りに尻100叩きや爆発を洩れなく繰り出すことが出来るわけでして。
「そして、時は動き出す……」
 あっ、やべぇ、時間を操作するとんでもねぇキャラの台詞を緋瑪が言い出しおった。
 それと同時に時間停止から解除されたゆかりちゃんズは尻に激痛を覚え悶絶したりのた打ち回ったりの大惨事。
「いだだだだっ!? なんで、どうして、こうなってるのっ!?」
「だ、だれかっ、すいりをっ! このままじゃ、めいきゅういりだよっ!」
 しっかりとお仕置きされたゆかりちゃん、誰かに名推理を頼んでみるが今回の事件で見つかったゆかりちゃんズでまともに探偵してるのなんて数えるほどであり、基本はぶっとんでたり冤罪ふっかけの面子である。
 そんな迷探偵が集まってるならば、認識できぬ間に仕掛けられた尻100叩きも爆発も、推理で犯人を特定することなんて出来るはずもなく。
 最終的に、ゆかりちゃん連続尻叩きor爆破事件、として迷宮入りしたとかしなかったとか、まことしやかに語られることになった、事にしておこう。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒木・摩那
つい、メー探偵ゆかりちゃんの行列に眠気を誘われて、起きたら、ぐるぐる巻きになって台車に積まれてるんですけど。
しかも、この台車、メー探偵ゆかりちゃん達に引かれているし。
市中引き廻しですね。

さてどうやって逃げたものでしょう。

ここはUC【墨花破蕾】を使ってロープを黒蟻に変換して脱出。
そのまま黒蟻をゆかりちゃんに向かわせて、カミカミしてもらいます。
さらにヨーヨー『エクリプス』投入。
回転MAXで【重量攻撃】。メー探偵達を【なぎ払い】していきます。



 お仕置きと称する猟兵の猛攻で大損害なゆかりちゃんズ、反撃できている面子はいないのか?
 一方的にやられるだけなのか!? だがこんな苦境の中でも猟兵に一矢報いたチームがいた。
「つい、メー探偵ゆかりちゃんの行列に眠気を誘われて、起きたら、ぐるぐる巻きになって台車に積まれてるんですけど」
 現状把握、今自分自身に何が起こっているのかと分析していたのは摩那であり。
 何故かロープでぐるぐる巻きにされて台車に積まれている、という事を認識し。
「しかも、この台車、メー探偵ゆかりちゃん達に引かれているし。市中引き廻しですね」
 冷静にふわもこ羊帽で柵を飛び越え、羊を数えて眠くなる効果で人々を眠らせたメー探偵ゆかりちゃん、その集団に拘束されて、台車に乗せられ引き回されているという現実が。
 いやこれは結構危険な状況な気がしますが何でそんなに落ち着き払ってるんですかねぇ……まあ今現在、ただつかまって引き回されてるだけだからかもしれませんけど。
 でもこのまま、捕まった状態だとお仕置きとか一切できませんよ摩那さん?
「さてどうやって逃げたものでしょう」
 あっ、諦めて大人しくしてるかも、って思ったけど。
 なんだかんだで逃げ出すつもりということは、そこからお仕置きにつなげる予定はあるってことですね、よかったぁ。
 で、今完全に拘束されてますけどどうするんですか?
「あっ、ちょっと、おきちゃったよ」
「だいじょうぶ、てもあしもでないように、ぐるぐるまきにしてあるからっ!」
「このままひとじちっ! にして、みんなをたすけなきゃねっ!」
 こんな感じで、完全に無力化させたとゆかりちゃんズが言い張ってますし、実際に摩那さんは完全拘束状態ですし。
 仲間の気配もないし、このまま市中引き廻しで人質にまでされちゃあ猟兵の名折れですよ?
「地に潜みし精霊よ。物に宿りて我に従え。姿さずけよ」
 そんな中、唐突にシリアスに詠唱を始める摩那、いやその、ギャグ展開なのにいきなりシリアスに戻るのは卑怯よっ!
 明らかにコメディな流れなのにいきなり摩那の周囲、ってか体を拘束する縄が蠢けば一瞬でそれは黒き蟻の群れへと変貌し、摩那の拘束が解除され。
 蜘蛛の子を散らすように散開、台車を引くメー探偵ゆかりちゃんズに飛び掛っていたのであった。
「うわーっ、なにかきたーっ!?」
「アリだーっ!」
「ちょっと、だいほんになかったよこんなてんかいっ!」
 いやあ、拘束を解除してお仕置きする必要はあるっていいましたけど、ギャグからシリアスに急展開させて、またギャグなセリフが出るような流れに戻る攻撃はズルくないか?
 ゆかりちゃんズ、もといメー探偵ゆかりちゃんズは大混乱、蟻に纏わりつかれ振り払うのに必死となれば、攻撃のチャンスはいくらでもあるわけで。
「はーい、それじゃあお仕置き開始ですよー」
「ちょ、まっ……こんな、ひどいよ、ひどいよ、ひど……いっだぁ!?」
 容赦なく追撃ってかお仕置き宣言しつつ超合金ヨーヨーのエクリプスを引っ張り出した摩那、そのまま重量を乗せ大回転で振り回せば、やり返そうと嗚咽を漏らしたゆかりちゃんのふわもこ羊帽子に直撃して吹き飛ばす。
 ああ、なんということだろう。柵を飛び越え眠りを誘うメー探偵、あんまり害はなかった気もするが猟兵を捕まえたのが運の尽き。
 ぶおんぶおんと風切る音が鳴り響き、悲鳴と共にその数が一気に減っていったのは言うまでも無い。

成功 🔵​🔵​🔴​

エウトティア・ナトゥア
アドリブ・連携歓迎

はっはっは、愉快愉快!オヤツは美味いしなかなか面白い見世物であった。
うん?この駄菓子はどうしたかじゃと?これは丁度公園を通りかかった時に狼たちが持ってきてくれたのじゃよ。
きっとコンコンコンして狩ってきてくれたのじゃな。
さて、持参した駄菓子も食べ終わったな、どうやら懸念していた死を呼び込む存在も見当たらない様子、危険はないようじゃからそろそろお暇するとするかのう。
うーむ、おやつの後はマナ殿達のお昼寝に加わるべきであろうか…
おや?ゆかりちゃん達が数人合流してこちらへ…どうやら冤罪の矛先がこちらへも向いたようじゃな。
チームプレイで証拠を捏造してのオヤツどろぼう呼ばわりとは失礼な奴らじゃ、やはりオブリビオンは世界の敵じゃった、ここは猟兵として役目を果たさねばなるまい。
UC【氷縛の鎖】を発動して氷の鎖でゆかりちゃんを縛り上げて捕獲しておくのじゃ。
こうやって転がしておけばお味方がお尻たたきするなり何なりお仕置きしてくれるじゃろう。
痴れ者共がそこで反省しておるがよい。


クーナ・セラフィン
うーわー事件追っかけてたらこっちも酷い事になってるねー。
私の探ってた事件はめいたんていっ!なゆかりちゃんも遭遇してた事件で身代金誘拐事件だったけど偉く体力凄くてね。
茶ば…推理は普通で犯人も別のゆかりちゃんだったしで後は御縄って所で逃げ出してねー…この街の端の方からここまで休みなく走って来るとは。
丁度ここにもいるみたいだし、連帯責任ってことでしばくべきだよね?(突撃槍素振り)

速度で攪乱しつつUCで幻惑を狙う。
冬の寒さをご賞味あれ…大丈夫、名探偵なら着の身着のまま雪山に放り出されても生還するし!
幻の犯人とか見てるのかもしれないけどそんな彼女たちには正気に戻るにゃーとすぱーん。

※アドリブ絡み等お任せ



 猟兵によるゆかりちゃんズへのお仕置きは容赦なく続く、そしてそれは如何なる属性を持っていようと等しく訪れる事実であり。
「はっはっは、愉快愉快! オヤツは美味いしなかなか面白い見世物であった」
 こんな風にお菓子を食べながら、ゆかりちゃんズの様子を見てる人が出るぐらいに余裕なんだよなぁ。
 それはさておき何処から用意したんですか、エウトティアさんや。
「うん? この駄菓子はどうしたかじゃと? これは丁度公園を通りかかった時に狼たちが持ってきてくれたのじゃよ。きっとコンコンコンして狩ってきてくれたのじゃな」
 なるほどなるほど、使役している狼の群れが運んできてくれたんですね、そしてそれはキマイラフューチャーで用意して、ご主人さまのエウトティアの為に持ってきてくれたと。
 うーん、多分違うと思います、きっとそれ、ゆかりちゃんズがお仕置きされて持ち主が骸の海に送り返されたんで、それを回収しただけじゃないかな!
「さて、持参した駄菓子も食べ終わったな、どうやら懸念していた死を呼び込む存在も見当たらない様子、危険はないようじゃからそろそろお暇するとするかのう」
 おいまて、帰るな!! 調査はしていたけど、ここからお仕置きしてついでにゆかりちゃんズをこんな風にした邪神を張り倒す仕事が残ってるだるるろぉ!
 ここで撤退とかしてたら完全に遊びにきただけじゃないか、いい加減にしろ!
「うん? なんじゃ、やかましいのう、地の文の精霊よ。おやつの後はマナ殿達のお昼寝に加わるべきであろうかと考えておったのに……」
 あっ、そのお昼寝は止めておいたほうが良いですよ? 寝てる間にロープでぐるぐる巻きにされて、台車で運ばれて市中引き廻しにされるみたいですから。
 摩那さんが体を張って照明してくれてましたから。
 そんなこんなで戦うんじゃなく完全に観光気分なエウトティアさん、どうしてこうなったし。
「うーわー事件追っかけてたらこっちも酷い事になってるねー」
 そんなサボリな状況の中、別の猟兵の姿が!
 別件で見つけたゆかりちゃんを追いかけて現場に乗り込んできたのはクーナ・セラフィン(雪華の騎士猫・f10280)であり、何かこういつもどおりにやからすゆかりちゃんズだなぁ、って感じで笑いつつ。
「私の探ってた事件はめいたんていっ! なゆかりちゃんも遭遇してた事件で身代金誘拐事件だったけど偉く体力凄くてね。
 茶ば……推理は普通で犯人も別のゆかりちゃんだったしで後は御縄って所で逃げ出してねー……この街の端の方からここまで休みなく走って来るとは」
 ほうほう、事件を発見して、何かこう茶番な推理をやっていて。
 街の端でとっ捕まえてお仕置きする筈が逃げ出したゆかりちゃんがここまで逃げてきたと、なるほど……それはもう、めいたんていっ! ではなく、アスリートゆかりちゃんではなかろうか?
 むしろランナーゆかりちゃん、であり、何かこう、いっぱい見つかっためいたんていっ、と主張するゆかりちゃんズとは別の邪神に影響されたゆかりちゃんかもしれない。
 まあ事件の証人とか犯人とかで、アスリート役が必要だからそれを再現しているのならばそれもそれだ、知らんけど。
「おお、丁度良いところにお味方とは。いやなに、ちょっとゆかりちゃんどもが徒党を組んでこちらに来ておってな」
 そんなクーナを発見し、渡りに船とばかりに声をかけるはエウトティア。
 完全に傍観者ムーブを決めていたのに、ちょっと目を離した隙になにがありやがりましたかねぇ?
「どうやら冤罪の矛先がこちらへも向いたようなのじゃ」
 ほほう、ゆかりちゃんズに見つかって、冤罪をふっかけられたと申しますか。
 で、肝心のゆかりちゃんによる主張はどんなものが聞いてみましょう。
「みつけたよっ、おやつどろぼうっ! そのおつまみセットは、ゆかりちゃんにごう、がもってたやつっ!」
「あとそのジュース! さっきおしおきされちゃっていなくなった、ゆかりちゃんはちごうのやつだよっ! わたしがこっそりもってくよていだったのに!」
 なるほどなるほど、エウトティアの狼が回収して来た倒されたゆかりちゃんズのオヤツやジュース、それに見覚えがあると主張する面子ですか。
 あと自分から盗むって宣告してたゆかりちゃんも居たけどまあつい本音が洩れたって事でいいとして、そんな事をいったら仕置きの理由を探してる猟兵にとっては良い口実になるわけで。
「へー、自分で盗んで、他の人に罪をふっかけるつもりだったんだー。あっちで事件を起こしたゆかりちゃんも丁度ここにいるし、こっちでも冤罪を起こすのなら……連帯責任ってことでしばくべきだよね?」
 ニッコリと笑うクーナ、ただしこう、出てくるオーラはとんでもなく黒い感じがする。
 一言で言うなら暗黒微笑、と表現する笑顔であろうか、そんな顔で引っ張り出したのは愛用の突撃槍であり、それをバットの素振りのようにブンブンと振り回し。
「うむ、その武器を軽々と振り回すお姿は心強い。チームプレイで証拠を捏造してのオヤツどろぼう呼ばわりとは失礼な奴らじゃし、やはりオブリビオンは世界の敵じゃった、ここは猟兵としてわしも役目を果たさねばなるまい」
 ヤルキモノ、な姿を見せたクーナの姿勢に乗っかって、冤罪(?)を吹っかけられたのならば仕置きとばかりにエウトティアもやる気になれば仕置き開始。
 即席の連携だろうがお仕置きならそれで十分、クーナが槍を振るえば氷雪交じりの花吹雪が巻き起こり、ゆかりちゃんズの視界を奪いその体を凍て付かせ。
「水の精霊よ。咎人を搦め捕るのじゃ」
 視界不良になった瞬間、エウトティアが生み出すは氷で作られた数多の鎖、それはまるで生きているヘビのようにゆかりちゃんズに絡みつき、その体を縛り上げ。
 行動不能にしていけば、クーナはクーナで物理的に仕置きを開始。
「冬の寒さをご賞味あれ……大丈夫、名探偵なら着の身着のまま雪山に放り出されても生還するし!」
「それはふぃくしょんのおはなしっ! や、やめてーっ! いやーっ、しんはんにんがでたーっ!」
 氷雪に飲まれ、まるで遭難した人物かのように慌てふためくゆかりちゃん、クーナの滅茶苦茶な理論にツッコミを入れながら幻の犯人なんか見ちゃって錯乱する様はまさに惨劇。
 でもまあ喜劇かもしれない、だってぶっ飛びゆかりちゃんの事件だし。
「あー、はいはい、幻の犯人が見えたんだねー、でも正気に戻るにゃー」
 そんなこんなでパニックになったゆかりちゃんにキツーイ一発、スパーンと良い音と共にフルスイングされた突撃槍の一撃を尻に受け、高々と空を舞うゆかりちゃん。
 悲鳴が聞こえきれいに45度の放物線で吹っ飛ぶ様子を満足げに眺めつつ、じゃあ次はこやつだとばかりに鎖で次々と捕縛するエウトティアがニッコリ笑えばそれは死の宣告みたいなもの。
「痴れ者共が、そこで反省しておるがよい」
 次々と生み出す鎖、それで縛られるゆかりちゃん。
 なお、何人かのゆかりちゃんズはこの惨劇から逃走できたようではあるが……全員無事に済むわけもなく、別の場所で別の猟兵に尻叩きや尻爆破をされた面子であった事は言うまでもない。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

星河・成海
ゆかりちゃん……、毎回色々やらかしてるのね。中にはツッコミたいのもあるし。これ以上変なのが出ても困るし、ここで止めないとね

目立たないように変装してからゆかりちゃんの後を追跡して人気がない場所まで行くよ。街の人の信頼を勝ち取ってる子もいるし、お仕置きすることを考えたら人目が付かない場所の方がよさそう

そうしたら数も多いし【ラブリー・フラワーズ】で弱体化させるよ。その上で高速詠唱を入れた土の属性攻撃や衝撃波をゆかりちゃんに撃ち込んでいく。攻撃は第六感で回避を狙うよ

いい?何でも大事にするのは問題があるよ。それが別の事件を引き起こすことに繋がることもあるんだから。ここで食い止めさせてもらうね



 最終的にめっちゃ目立つ場所でひどい目にあうゆかりちゃんズがいた、一般人の認識に多大な影響を与えるぶっ飛び展開であり、後始末をするエージェントの苦労が増えるであろう状況だが。
 その中でも、多分エージェントな人が見ればその気遣いに涙して喜ぶかもしれない、人目につかない場所でお仕置きをする優しいお方が居たことも語っておこう。
「ゆかりちゃん……毎回色々やらかしてるのね。中にはツッコミたいのもあるし」
 やらかしまくってるゆかりちゃんズの様子を見つつ、マスクにサングラスとベタな変装して尾行していたのは成海。
 これ以上変なゆかりちゃんが影響を受けて出現しても大変、だが街の人の信頼を得ちゃってる、ごく少数のまっとう(?)なゆかりちゃんも居るし人目につかない場所で活動を阻止せんと動いていたのである。
 惜しむらくはこの優しさを上回る、開幕から派手にぶっ放した猟兵とか対抗意識を燃やしてやらかしちゃってる猟兵が多いという事と。
 後始末を色々と引き受け、なんやかんやで大変な目にあっているUDCエージェントな猟兵が優しさ溢れる現場を見れない、という悲しい現実であろう、きっと。
 そんなこんなで尾行を続ける成海、ゆかりちゃんズは仲間が街の各所でやられていることに気づいたのか、猟兵から逃れるように人気のない工事現場に向かったのは彼女にとって都合が良く、今こそお仕置きの時であり。
「はい、逃走する犯人ごっこはここまでよ。今までやってきた分のお仕置きはきちんと受けてもらうからね?」
 変装してこっそり尾行する必要もなくなった、とばかりにマスクやサングラスを放り投げ戦闘体勢になる成海。
 だがそれなりにまっとうな、ちょっとは理論的に考えるゆかりちゃんが混じっていたのかそのゆかりちゃんがチームを纏めようと声を張り上げ抵抗の姿勢を見せる。
「みんなっ、おちついてっ! ほかのばしょでもたたかってたし、ここがおそわれないほしょうなんてなかったんだよっ!」
「な、なら、やっつけてにげるしかないねっ!」
「そうだそうだ、やっつけちゃえばいいんだっ! びこうしてただなんて、ひどい、ひどいよっ!」
 あっ、リーダーに纏められてやる気になったのかゆかりちゃんが嗚咽を漏らし、叫び声で空気を震わせ抵抗していた。
 でもそれ、無差別攻撃なんだよなぁ、つまりは仲間も巻き込んで吹っ飛ばす攻撃で。
「うわーっ!? まわりをみてつかってよっ!」
「ちょっ、なんで、こっちまでまきこむのっ!」
 フレンドリーファイアで被害を受けたゆかりちゃんが抗議する時、標的になってた成海は咄嗟に建築資材の裏に飛び込み直撃を回避、これじゃ単に仲間が被害を受けただけの攻撃失敗じゃないか。
 そんなこんなで混乱するゆかりちゃん、そこに追い討ちをかけるように成海が戦場に生み出すは、殺風景な工事現場に似つかわしくない美しい花々であり、そこから漂うは敵対者の戦闘力を奪う芳しくも危険な香。
 戦闘力を削ぎ落とされて、さらには仲間同士で被弾してパニックになってしまえばお仕置きの運命からは逃れられない。
「はい、暴れないの。大人しくしなさい、あとそこ、逃げようとしない」
 何とかしようと抵抗したゆかりちゃんが成海に捕まり持ち上げられて、その隙に逃げようとしたゆかりちゃんは成海が放った衝撃波で吹っ飛ばされ、うつ伏せで地面に突っ伏す大惨事。
 そんなこんなで次々と捕まり、押さえ込まれて一列に並ばされ、それでも抵抗したゆかりちゃんは無理矢理正座させられ、土の魔力で足元を固定されて逃走を封じられ。
 完全に無力化されて、ゆかりちゃんズは成海に制圧され、そのお説教を受けていたのであった。
「いい? 何でも大事にするのは問題があるよ。それが別の事件を引き起こすことに繋がることもあるんだから」
 悪い子に諭すように、懇々と語る成海。
 まあ散々ぶっ飛んだ行動をしてきたゆかりちゃんズには、正論で攻められるのが何より堪えるのである。
 一人、また一人とお説教に耐え切れず、また仕置きで受けたダメージも重なって、限界を迎えたゆかりちゃん達は次々と骸の海へと強制送還されていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『三二一『デビルズナンバーさがし』』

POW   :    悪魔の武術(デビルバリツ)
【悪魔探偵流格闘武術】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【情報を検索し、行動パターン】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
SPD   :    悪魔の探求(デビルクエスト)
自身が【探究心や知的好奇心】を感じると、レベル×1体の【分身】が召喚される。分身は探究心や知的好奇心を与えた対象を追跡し、攻撃する。
WIZ   :    悪魔の検索(デビルサーチ)
【自身がUDCアースに存在していた】時間に応じて、攻撃や推理を含めた「次の行動」の成功率を上昇させる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は六六六・たかしです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ゆかりちゃんズへのお仕置き、ちょっとぶっ飛んだ行動もあって一般人の認識に影響があるパターンもあったが、まあ街の一角が消し飛ぶとか、集団の認知の歪みとか。
 かなり大規模な処理が必要な事はなかったから大丈夫、街の一角がまるで紛争地域のようになっていたり、何故か(いつもどおりの)爆発が起こっていたけど平常運定さ、きっと。
 そんなこんなで【めいたんていっ!】なゆかりちゃんが一掃されたので、次はゆかりちゃんを歪めちゃった原因の邪神をどうにかする段階になったのだが。
「なるほどなるほど、ゆかりちゃん大量失踪事件、が発生しましたか。目撃証言と現場に残る爆発の痕跡、恐るべき事件ですが」
 大仰な身振り手振りで姿を見せたのは、いかにも探偵という風貌の邪神であった。
 あっ、今回はゆかりちゃんズに影響を与えた存在が、きちんとゆかりちゃんズのぶっ飛んだ行動に結びついてる邪神ですね。
 ビジネスヤクザをやってるときはサメ、マッチバイヤーの時はアルマジロ、懐古厨の時はクィーンレッドサーモンと無理矢理な連想だったからね、仕方ないね。
 なお、幼女大戦争の時の幼女な邪神と、ぐんかんじまっ、の時の氷山空母は除くことにする。あとゆかりちゃんだと洗脳する時の、ブルマを穿いていた変態は前者の無理矢理な連想組みとも違う、謎の存在だから例外としよう。
 それはさておき、出現したしっかりとゆかりちゃんズの行動に影響を与えた邪神がまだ何か語っていた。
「失踪現場には爆発以外にも銃器や鈍器、その他様々な痕跡が残っています。私の推理が正しければ犯人は……明らかに複数人による犯行そして、一大犯罪グループが存在するのは明白。
 そんなことが出来るのは普通の人間には不可能、つまり犯人は……あなた方ですね。クイッ」
 いや、推理もなにも、明らかに状況証拠ってかゆかりちゃんズが吹っ飛ばされる現場が目撃されてるし痕跡もガッツリ残ってるし、なによりやられる様子をバッチリ見ていたから分かるだろうというツッコミ満載の推理。
 猟兵たちを指差し、キメ台詞と共に眼鏡の位置を直すような動作をしつつ、擬音を喋って表現するあたり残念ポイントをさらけ出す邪神だが、やったことっていうかゆかりちゃんズに悪影響を与えたのは事実。
 ついでにこのまま放置してたら問題も山積みだし、ここでサクッと倒してしまうのが一番である。
 さあ、探偵推理バトルの始まりである! え? 違う? ああ、申し訳ない、劇場版のようにド派手なアクションとかバトル溢れるシーンの始まりですね!
黒木・摩那
名探偵っぽいオブリビオンが犯人はお前!って、猟兵を指差すならば。
見ればわかるんじゃね?とか、誰でもわかる、とかのツッコミは置いといて、事実だから当たってるのよね。

ここは、
ははははっ、お見事ね、名探偵!
だが、真相を知ってしまった以上、返すわけには行かない。
ここで消えてもらいましょう。
と返すのが様式美って奴ですかね。

ヨーヨー『エクリプス』で戦います。
格闘で来るなら、こちらは遠距離です。
ヨーヨーを体に巻き付けたところを、UC【獅子剛力】を発動して、そのまま大回転。
【重量攻撃】も込めて地面に叩きつけます。

すぐに消えないどころか、なかなか頑丈ですね。


四季乃・瑠璃
瑠璃「まだまだだね」
緋瑪「わたし達は時間停止中の犯行だから、目撃証言も無し!つまり実証は不可能!」
翡翠「能力も全てじゃないしね…」

引き続きUCで時間操作。

瑠璃「探偵らしく推理バトルで勝負だよ」
翡翠「ハズレるとゆかりちゃん(生き残り)の尻がみんな爆破されます…」
緋瑪「問題、これからどんな攻撃が来るでしょうか♪A.銃撃、B.大鎌、C.爆破…正解は」
この時点で翡翠が時間停止

緋瑪「Dのロードローラーだッ!」
翡翠「無駄無駄無駄無駄…」
停止中にどこかから持って来たロードローラーを敵に落下。
更に逃げようとして離れた敵を時間逆行で初期地点に引き戻し、ポ〇ナレフ状態に。

潰された敵を追撃で盛大に爆破して〆



 思いっきり犯人だと名指しされた猟兵たち、いやあこれは間違っていないんですが盛大な前フリですね。
 ならば答えて下さる猟兵による返答があって当然なんだけど。
「ははははっ、お見事ね、名探偵!
 だが、真相を知ってしまった以上、返すわけには行かない。ここで消えてもらいましょう」
 おおっ、お約束な返答を、ってか真犯人みたいな様式美的な返答を摩那さんが返しておられる、これぞ推理モノの定番な、ラストの大盛り上がりなシーンの醍醐味ですね。
 でもその内心を覗き見たら皆、きっとガッカリするよ、だってさ。
(「名探偵っぽいオブリビオンが犯人はお前! って、猟兵を指差すならば。見ればわかるんじゃね? とか、誰でもわかる、とかのツッコミは置いといて、事実だから当たってるのよね」)
 なんて考えてたのだから台無しである。でもまあ仕方ないね。
 明らかにドヤ顔決めて登場したけどタイミングとかその他諸々が明らかに推理モノの探偵が出てきて推理して、真相を語るタイミングじゃないからね、むしろ真犯人が判明したタイミングだぞ今は。
「ほほう、そうまで開き直るか真犯人、ならば体にトリックを聞くとしようか」
 あっ、名探偵、もといデビルズナンバーさがし、が何故か劇場版のバトル展開みたいな返答を返しておる、これはいけない。
 何だかんだでトリックとかその他諸々がうやむやになる流れだぞこれ、でももう止められない、それは何故かって?
「まだまだだね」
「わたし達は時間停止中の犯行だから、目撃証言も無し! つまり実証は不可能!」
 オイィ!? 探偵の推理に全然足りないって言うまではまあ大胆不敵な犯人だよ、瑠璃さんや。
 だがな、相方である緋瑪の発言には気をつけなさい、自分からネタばらしなんかして台無しじゃないかっ!
「能力も全てじゃないしね……」
 ついでに翡翠も混じって発言、まだ何かあるなんて言った日にゃ益々、推理モノから遠ざかる攻撃が繰り出されるのは確定だし、まあ仕方ないね。
 めいたんていっ! なんてゆかりちゃんが言い張ってた時点でもう最初から、推理モノな展開じゃないことは約束されていたようなものだからね、つまりはこのカオスな展開も必然ということで。
「ほほう、力ずくというわけか。いいでしょう、最近の探偵は武術もイケるというのがトレンドのような気もします。
 大ピンチに陥ってもアッと驚く大立ち回りで突破する、そんな展開をお見せしましょうか」
 何故かカオスな展開にノッてるデビルズナンバー、無駄にかっこいい武術の構えなんか決めちゃって、探偵流格闘武術を見せてやろうとばかりに飛び出して。
 ここに激しいバトル展開が始まるのであった!


 なんてなったらどれだけここまでカオスな流れだったのを誤魔化せたか。
「はーい、格闘を封殺するには遠距離が一番ですね!」
 飛び出したデビルズナンバーさがし、間合いに入る前にやられていた、主に摩那が操る超合金ヨーヨーエクリプスの手によって。
 まあ仕方ないね、格闘で戦う以上攻撃が届く範囲ってのが狭いのに、ワイヤーで限界範囲もあるけど投げて攻撃する武器の方がリーチ的に有利だからどうしようもない。
「甘いっ、そんなものの衝撃で……ぬおっ!?」
 飛んできたヨーヨーを腕で弾き飛ばそうとした瞬間、突如軌道が変化して。
 腕に巻きつくエクリプス、振り解くよりも早くグンと引っ張られる感覚がさがしを襲えばそのまま体は宙を舞う。
「これがスーパートリックの一つ、大回転ですっ!」
 ぶおんぶおんと風切音と共にデビルズナンバーの体が振り回されて、びったんびったんと地面に叩きつけられて。
 そこかしこに凹みが生じるとんでもねぇ物理攻撃が繰り出される、これはひどい。
 何度か叩きつけられながらも空いた腕で無理矢理絡みついたヨーヨーを振り解いたさがしがすっぽ抜けて吹っ飛んで、べちょっと地面に落ちはしたが開幕から大ダメージである。
「ま、まさかこれほどとは」
「おおー、すぐに消えないどころか、振り解いて脱出までしてなかなか頑丈ですね」
 いきなり出鼻を挫かれたデビルズナンバーさがしが驚愕する中、煽るように拍手をしながら感嘆の声を上げる摩那、こいつぁヒデェや、なんてやつだ。
 だがしかしそんな状況で追い討ちは来るもの。
「探偵らしく推理バトルで勝負だよ」
 唐突に、バトル展開だったのに推理展開に引き戻すは瑠璃。
「ハズレるとゆかりちゃん(生き残り)の尻がみんな爆破されます……」
 続けざまに敗北すれば多大な犠牲が生じると、アニメとか漫画では主人公の探偵を追い込む為の人質がいる、みたいな事を言い出す翡翠。
 いやその、やってること完全に悪役だからなそれ!?
 だがしかし、探偵っぽい風貌だったのか応じてやろうとばかりに顔を上げるデビルズナンバーさがし。
「なんという卑劣なゲーム、だが探偵として応じよう、罪なきゆかりちゃんを救うため!」
 無駄にやる気になって立ち上がり、コートをはためかせて雰囲気出ちゃったデビルズナンバーさがし。
「問題、これからどんな攻撃が来るでしょうか♪ A.銃撃、B.大鎌、C.爆破……正解は」
 そのやる気に答えるように、ノリノリで緋瑪が問題出すがこれ、明らかに出題者側が有利じゃないかねぇ。
「ほほう、自分の攻撃がどれを行うか等と問いかけ、どれで返答しようとも別の攻撃ということか」
 ほらみなさい、回答者もきっと別の攻撃がくるなんて推理してるじゃないか。
 となればそれを踏まえた、感じた疑問に対する返事が来るぞ。
「ならばその問題に対する返と……」
 ん? どうした、デビルズナンバーさがし。返答を、とか言いかけて固まったじゃないか。
 まあその理由はほら、あっち、あっち。
 無表情に片手を振ってる翡翠さん、あの人がデビルズナンバーの時間を一時的にとめちゃったので返事が遅延してまして。
「……答はすべての選択肢がく」
「Dのロードローラーだッ!」
 返事を言おうとした瞬間に停止解除、第四の選択肢というずるい答えを出して緋瑪がどこぞの工事現場から掻っ攫ってきたロードローラーなんかを頭上から落下させていた。
 やめろっ、いくら重機とはいえ機械なんだぞ、落ちたら色々とぶっ壊れて大変なことになるんだぞ!?
「無駄無駄無駄無駄……」
 あとやめなさい翡翠、そんな時間停止出来る悪のカリスマみたいな台詞をいうのはやめるんだっ!
 いくら時間停止モノの8割がやらせ、と言われる世界で時間停止ができるからって、危険すぎることをお前たちはやりすぎなんだっ!
「はーい、逃げても無駄だよ、時間停止で元の場所に戻すからね」
 その上で瑠璃が逃げようとしたら初期位置に戻し、相手に超スピードとか催眠術とかそんなチャチなものでは断じて無い、もっと恐ろしいモノの片鱗を味わせようとしたりして、最後にゃ三人揃って爆弾を投げて大爆発。
 いけない、爆発なんかで被害を広げてしまってはエージェントの苦労がっ!

 そんなこんなで初手のヨーヨー大回転から大爆発に繋がる速攻決着、生き残りのゆかりちゃんズ、その尻も爆発させられ終了! となりそうだったが流石に邪神、なんだかんだで生きていた。
「ふははは、馬鹿め、それは分身だ!」
 あっ、そうでした、この邪神は知的好奇心とか探究心を感じると分身が出てくるからね、きっと先の問題に返答して爆破されたのは分身だったんだよ!
 ということで戦闘継続である、いやぁ、『馬鹿め、それは本体だ!』みたいな展開で一発終了にならなくて本当によかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クーナ・セラフィン
もう推理以前の話過ぎてどこからツッコめばいいのかわかんないにゃー。
見た目はまあ探偵っぽいけどもダメな推理する方だよねこの邪神。印象的に。
世界を滅茶苦茶にされる前に…される前に、きっちり倒さないとね!(惨状を見ないふりしつつ)

探偵と言えば観察、つまり私を見てくるという事。喋る猫は珍しい…?
ならUC発動しあの邪神の終焉を…うん、まあ当然の結果だけども!
その結末に至るようにダッシュして地形とか分身達の頭を蹴って飛んだりして分身達の攻撃を躱しつつ本体との距離を詰め槍でどすっと。
たまにいるよねーやたら暴力が強い犯人。
まあ私達がきっと名探偵だし?
負けた方が真犯人でいいんじゃないかな!

※アドリブ絡み等お任せ


星河・成海
また全然関係ないのかと思ったら、ちゃんと関係あるのが出て来てびっくりした……。さてゆかりちゃん達にはちゃんとお説教して骸の海に還ってもらったから、元凶のあなたもそうしてもらわないとね

相手が複数の分身を出すならこちらも数で勝負!ということで【バトルキャラクターズ】を発動。わたし自身も離れたところから指示を出しながら、炎の属性攻撃や衝撃波を高速詠唱や魔力溜めも入れて攻撃。攻撃がワンパターンになって見切られたり、隙を作ったりしないように注意するよ

相手が探偵みたいだからこっちが犯人になった気分。でも事件を起こしてるのはそっちだから実際は逆なのよね。だからもう終わらせましょう?



「もう推理以前の話過ぎてどこからツッコめばいいのかわかんないにゃー」
「けど、また全然関係ないのかと思ったら、ちゃんと関係あるのが出て来てびっくりした……」
 状況が状況すぎて、頭を抱えていたクーナ。
 その隣ではゆかりちゃんズに影響を与えた邪神がちゃんと探偵な見た目だった、という現実に驚いている成海という組み合わせ。
 うーん、ツッコミ不在でぶっ飛んでいた中での良識枠な発言、感謝しますがでもこの混沌とした流れは変えられないぜ、残念ながら。
「あー、まあちゃんと関係ある見た目……まあ探偵っぽいけどもダメな推理する方だよねこの邪神。印象的に」
「そうね、さっきから様子を見るにもうダメな推理をしていたし。だったら」
 残念な、ってか状況を見れば誰だってわかるような事実を推理した、みたいに語ったり。
 体に聞いてやるとバトルモードに入ってみたり、爆破されたら高笑いで分身だったと宣言したりとこう、残念な言動が目立っているという現実。
「何を言うか、私の推理がダメなものか。なにより君たちが犯人であることはこの状況証拠が全て物語っているのだ」
 猟兵二人に辛辣な意見を言われたデビルズナンバーさがし、自分の推理に間違いないと自己主張。
 うんまあ、推理に間違いは無いんだけど名推理をしたわけじゃなくて、見ればわかることを推理っぽく言ってるのがダメな推理をする、って思われたりする原因じゃないかなぁ。
「まあ色々反論してきたけど。世界を滅茶苦茶にされる前に……される前に、きっちり倒さないとね!」
「ええ、ゆかりちゃん達にはちゃんとお説教して骸の海に還ってもらったから、元凶のあなたもそうしてもらわないとね」
 そんなこんなで妙な反論に反抗は許さない、世界を滅茶苦茶にされるまえに倒すとクーナが宣言、そして成海もゆかりちゃんズは骸の海に強制送還されたので変に影響を与えた存在も同じコース送りだと告げていく。
 尚、クーナがちょっと言葉に詰まったのは、すでに色々と街に影響が出ているのと猟兵の攻撃で被害が出ているから、もう滅茶苦茶になってるからされる前、ってのが適切かどうかで迷ったんだろう、知らんけど。
「ほほう、君たちも私の邪魔をする犯人一味、どういったことをしてくるか……私の名推理でズバっと解決、あとのアクションシーンも乗り切ってみせよう」
 あっ、なんだかんだと宣告したからか、デビルズナンバーさがしも乗っかっちゃってやる気になっとる。
 でもまあ邪魔をする、って部分と一味、って部分は間違っては無い推理である。ついでに世界への悪影響ならば邪神も与えているけれど、解決のために派手に爆破とかしちゃったりしてる猟兵もいるし、なんとも言えぬ。
 まあいいか、最後に立っていた方が正義って事にしてバトルの再開である。

「探偵と言えば観察、つまり私を見てくるという事。喋る猫は珍しい……?」
「猫が喋るというのは常識的に考えて不自然、つまり猫を喋らせるトリックがあるか若しくは……猫に見える別物でしょう!」
 翻弄するようにデビルズナンバーさがしの周囲を駆け回るクーナが呟けば、疑問を謎解く推理なんかしちゃってるムーブで分身を呼び出すさがし。
 面妖な喋る猫、何らかのトリックとしてスピーカーがついているのか猫のように見える別物だ、という推理はまあある意味当たっていた、だって猫じゃなくてケットシーだからね。
 とりあえず捕まえようと出現する多数の分身がクーナを包囲、多方面から一気に迫ろうと走り出したその瞬間。
「そっちが分身を出すならこちらも数で勝負!」
 パチンと指を弾く音、それと同時に額に数字が刻印されたゲームキャラクターが多数出現。
 包囲していたデビルズナンバーさがしの後方から殴りかかったりと攻撃を始めていたのだ。
 そのキャラクターを呼び出したのは成海、そんな彼女はというとゲームキャラクターよりさらに後方にて手を翳し、衝撃波に炎にと後方から次々と攻撃を繰り出して、多数出現した分身を吹き飛ばす猛攻を加えていた。
「なんとっ!? 面妖な、この世界がバーチャルリアリティの世界だとでもいうのか! 否、そう見える何かをしているに違いないでしょう」
 なんか増えたゲームキャラ、それに妨害されてるデビルズナンバーさがし。
 無理矢理な推理をしつつ、速射だったり溜め撃ちだったりとタイミングや威力を変幻自在に切り替える成海の攻撃を分身が避けたり当たったりする状況だがクーナが駆け回るには十分な援護になる。
 魔法攻撃とゲームキャラによる妨害、多数出現した分身がそちらの対処で全員がクーナに迫れないのなら、身軽な動きで翻弄する彼女を捉える事は困難。
「たまにいるよねーやたら暴力が強い犯人」
 手にした突撃槍を振り上げながら、先の爆発で生じた瓦礫を足場に跳躍。
 走ってきた分身の頭を踏んで、次の分身も同じく踏んでワンアップ。
 推理なんて無関係なアクションゲーム的なムーブを決めて飛び跳ねて、そのまま推理していた本体目がけて急接近。
「君の終焉はもう視てるんだよ。残念だろうけど……まあ当然の結果だけども!」
 突撃の勢いそのままに、突き出した突撃槍の穂先がデビルズナンバーの腹部へと突き刺さればぐらりとよろめくその体。
「ぐおおっ、まさか、アクションシーンで探偵側が負けるだとっ!? ハードボイルドものならば犯罪者集団を一人で制圧する事もあるというのに」
 先のダメージに加え、更なる被弾で動揺を隠せないデビルズナンバーさがし。
 だが小説とかアニメとか、漫画では主人公が何だかんだと乗り切れる事も現実じゃあツッコミどころ満載で生きてることが不思議なシーンも多々あるからね、こうなるのも仕方ないね。
「うーん、探偵って事を主張してるし、見た目もそうだからこれじゃあこっちが犯人になった気分」
 そんな中、小首をかしげてちょっと困ったような感じに言葉を紡ぐは成海。
 だがしかし、攻撃の手は緩めずに地面を抉る衝撃波、それに隠れるように放つ炎球と属性魔法を組み合わせ分身を蹴散らすのは数少ない良識派なムーブであろう、多分。
「ぬおおっ、いや、君たちが犯人なのはここまでの犯行で疑いようのない事実ッ! さあ、早く罪を認め……ぐおっ!?」
「でも事件を起こしてるのはそっちだから実際は逆なのよね。だからもう終わらせましょう?」
 色々と追い込まれる中で、苦し紛れの反論を言おうとしたがそれも許さぬとばかりに放たれた衝撃波によろめいて、守るように分身が集結するが不利な状況を覆すには至らない。
 立て続けに放つ炎と衝撃波の波状攻撃、そしてゲームキャラクターの特攻で分身の守りを削ぐ成海に続くようにクーナが再び突撃槍を片手に飛び込んで。
「まあ私達がきっと名探偵だし? 負けた方が真犯人でいいんじゃないかな!」
 自分たちが名探偵、相手も探偵を名乗るのならば、負けた方が真犯人という無茶苦茶理論を振りかざして突撃槍をフルスイング。
 斜め四十五度の良い角度で分身を吹き飛ばし、ビシッと指差し今後の展開は負けた奴が真犯人、な方向にシフトさせていたのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

エウトティア・ナトゥア
アドリブ・連携歓迎

謎は全て解けた…
3章になって扉絵とともにドヤ顔で登場し…マスターコメントの『第三章ではゆかりちゃんズがこんな【めいたんていっ!】になってしまう原因になった邪神を討伐します』というダイイングメッセージ…『やったことっていうかゆかりちゃんズに悪影響を与えたのは事実。』という地の文の精霊の証言から推理すると…
犯人はアンタだよ!『デビルズナンバーさがし』!!
…と、わしの名推理がさく裂してノルマ達成した所で討伐開始じゃ。
さて、今回は劇場版らしいので普段使わないPOW攻撃で戦い特別感を出すのがよいじゃろう。
【悪魔探偵流格闘武術】という事は近接攻撃じゃな。マニトゥに【騎乗】し距離を取りながら強烈な下降気流を何度も叩きつけて釘付けにするのじゃ。
攻撃が届かなければ攻撃の命中と威力が増しても問題あるまい。
流石わし完ぺきな作戦じゃな!
このド派手なバトルシーンで興行収入も大幅黒字、きっと続編のオファーがくるじゃろう。


ルゥナ・ユシュトリーチナ
●連携アドリブ歓迎
事件において、観測者たる名探偵は死なない。
つまり全力でぼてくり合って、最後まで立ってた方が真の名探偵……ってコト!?(違います)
よーし、ルゥナさんの推理力を見せちゃうぞー!

それまで纏っていた(いない)拘束具とか、力を払う躊躇い(初めからないです)を捨てさり……これがルゥナさんの本気モードだぁぁぁっ!(真の姿解放、UC発動)

基本は小回りを生かしつつ、懐に飛び込んでのステゴロを敢行するよ。
戦いながらルゥナさんの複雑な思考を読んでくるだろうけどねぇ。更にその先を行かせて貰うよぉ!(なお検索しても筋肉関連の単語しか出でこない模様)

徐々にスロットルを上げながら、タイミングを見て筋力アップ!
とっておきの一撃をお見舞いするとしようかねぇ!

お前に足りないものはたった一つ……脳筋力だ。


黒沼・藍亜
(……多分向こうはボクの異界を物理突破はできず、
一方「味方」は可能、そこは経験上信頼していい、なら)

先手を打ってUCで異界を形成。
どうせ抑えきれないなら、最初から使い捨ての緩衝材にすればいいって訳っす
ついでに相手をUDCアースから異界へと隔離し
「UDCアースに存在していた時間」をこれ以上蓄積させない意図もあるっけどね

後は「沼」を広げつつ逃げ道を塞いでいくっす
必要なら記憶消去フラッシュと拘束ワイヤーで援護。
沼に触れたら?「探偵、爆炎の中に消える」が「探偵、底なし沼に消える」になるだけっすね

さあ、それじゃ虚構の探偵物語は虚構の街と一緒におしまい。
「そして誰もいなくなった」とさ

※アドリブ他歓迎っす



 流れがとんでもなく混沌としてきた、おかしいな、探偵モノの劇場版な筈だったのにどうしてこうなった。
 追い込まれたのか肩で息をするデビルズナンバーさがし、だがどんな映画にも終わりがあるようにこの戦いの終わりも近づいていた。
「ついさっきの派手なドンパチ、そしてトークを前提に。事件において、観測者たる名探偵は死なない。
 つまり全力でぼてくり合って、最後まで立ってた方が真の名探偵……ってコト!?」
 ちげーよ、先にやりあってた人の意見に便乗してなに謎理論の上乗せしてんだよ、ルゥナさん。
 そんなんじゃ推理とかそっちのけで、腕っ節さえ強ければ名探偵だなんて無茶苦茶な世界になっちまうぞ、まあ無茶苦茶な世界には既になってるけど。
「なるほどな、ここまでの流れを見ておれば全てはひとつに繋がって。謎は全て解けた……」
 そんなルゥナの隣ではめっちゃ今まで様子見して推理してました、って感じの空気で語ってるエウトティアの姿があった。
「えー、解けちゃったの? せっかくルゥナさんの推理力をみせちゃおうと思ってたのにー」
 自分が推理する前に謎を解いた、と豪語されて不満げなルゥナ。
 大丈夫、安心して、きっとぶっ飛んだ推理になるから、多分外れてるから推理力を見せるチャンスはあるよ、でもあなたもぶっ飛んだ推理になりそうだからあんまり見たくないですけど。
「おおう、新手の探偵が出現、そしてようやく推理対決ということか、いいでしょう、あなた方の推理、聞かせていただきましょう」
 あっ、なんてこったい、内容はともかく真面目に推理対決みたいな空気にしたせいで、さっきも推理対決って流れから攻撃されて酷い目にあったのにデビルズナンバーさがしは対決に応じてくれる雰囲気になっていた。
 この律儀に対応してくれる姿勢、優しさ、きちんと見習ってくださいね!
「…………どうして、こう、なったんすかねぇ」
 そんなこんなで発生しちゃった謎の推理対決な流れ、その現場を死んだ魚の目で見ていた藍亜。
 最早、予防する事は不可能な認識の歪み、ならばこれからはもう、防ぐことは出来ないからどうやって歪みが広がるのを防げばいいのか、隠蔽工作を迅速に出来る体制を構築する方向にシフトしようかななんて考えつつ。
 ゆかりちゃんズのやらかしからお仕置きで普通に爆発もしてたし、つい先ほども派手にドンパチやりあって隠蔽工作をする範囲が広がってたりと仕事が山積み。
 それら突きつけられた現実を前にしての諦観であったのだろう、多分。
 だがしかし、このまま見ているだけではいけない、今から始まる推理対決がまた酷い流れになってしまうことを彼女は察した、っていうかこれまでの経験からきっとそうなるという確信し。
「推理を披露するにはそれなりの舞台が必要っすからね、お膳立てさせてもらうっすよ!」
 能力開放、今まさに爆発とかで荒れ果てた街並みとパッと見は同じ、されど至る所が行き止まりであったり進行不能になっていたりと、何かがずれている異空間の迷宮を作り出し、猟兵とデビルズナンバーさがしを同時に取り込んでいたのである。
 ちょっとまって、お膳立てってなんでぶっ飛び推理対決を後押ししてるの? と思った方々、それは間違い。
 どうせ推理対決でとんでもないコトになるってわかっている、抑えきれない程に荒れるのならばと藍亜が考えたのは自身の生み出す異世界を使い捨ての緩衝材とし本来の世界における認識の歪みを最小限に抑えるという手段である。
 だから違うよ、決してぶっ飛び推理を後押ししてるわけじゃないんだ、ほら、あっちでさ。
「おお、突然の迷宮! まさに迷宮入りせんとする事件を象徴するようではないか」
「その迷宮を抜け出す推理力、それはルゥナさんがあるけれど」
「まずはわしの推理を聞かせてやるとするかな、デビルズナンバーさがしよ!」
 めっちゃ盛り上がってるデビルズナンバーさがし、ルゥナ、エウトティアが居るけれど。
 迷宮を作って緩衝材にしながらも、ああ、また酷いことになるんだろうなって肩を落とす藍亜の未来はどっちだ!?


 結論から言おう、やっぱり酷かった。そしてエウトティアの推理からお見せしましょう。
「3章になって扉絵とともにドヤ顔で登場し……」
 おいちょっと待て、明らかにメタい発言はなんですかエウトティアさん!?
 ちょっとそういうのは舞台裏の発言であって堂々としていいものではな……。
「マスターコメントの『第三章ではゆかりちゃんズがこんな【めいたんていっ!】になってしまう原因になった邪神を討伐します』というダイイングメッセージ……」
 いやいやいやいや、まって、ちょっと待って、メタい上にダイイングメッセージってそれ死んでる人間が最後に残すヒントだから!?
 まだ死んでないから、生きてるから、生きてるからこう、リプレイが作成されてるからね!?
「『やったことっていうかゆかりちゃんズに悪影響を与えたのは事実。』という地の文の精霊の証言から推理すると……犯人はアンタだよ! 『デビルズナンバーさがし』!!」
 ででーん、って感じの効果音と共にビシッとデビルズナンバーさがしを指差すエウトティア。
 いやその、明らかにメタい部分の発言がいっぱいあったよね!? あとこう、見たまんまの事をドヤ顔で積み重ねただけであって、あと色々と地の文をさらっと証人にしてこっちに責任をおっかぶせてますよね!?
 名推理炸裂、ノルマ達成、みたいな空気で探偵バトルの準備をするのは止めていただきたい!
「なんとっ、知りえる事の出来ぬ視点より見えた事実、そこより私が犯人と導き出すか。
 お見事お見事、確かにゆかりちゃんたちは私に憧れ探偵を目指したのは事実、ある意味犯人と訴えるには証拠が揃っているともいえるか」
 おいぃ!? デビルズナンバーさがしも神の視点的な部分からの推理に納得すんなし!
 それやってるほうは痛快かもしれんけど、見てる視聴者視点からだとめっちゃ萎える展開なんだぞ!?
 そんなこんなで推理タイム終了です。え? ルゥナさんの推理はどうしたって?
 いやその、ねぇ? そっちを見ればわかりますけどルゥナさん、推理っていうのは名ばかりでして……。
「悪事を認めたか……」
 フゥゥ、って感じで深く息を吐き出すルゥナ、そして何か身に纏う拘束具を捨て去る……ような動きを見せてた。
 ちなみに拘束具とかそれっぽい重りとかは一切装備していません、あくまで何か纏ってるのを捨て去るような、いわばエア封印解放ってやつですね。
 それから最初から持ち合わせてない、力を振るう際に感じる躊躇いを振り切るように頭を振ってますが演技です、大事なことなので二度いいますが、この人暴力を振るうのに躊躇いなんて最初から持ち合わせてません。
「これがルゥナさんの本気モードだぁぁぁっ!」
 そして叫んで、真の姿なんて解放しちゃったルゥナさん、雰囲気的には劇場版の最後の最後、仲間のピンチに自分を犠牲にしてでも何とかしよう、ってシーンっぽいけどそういう場面じゃないんだよなぁ、今は。
 ってわけで推理力とか一切無し、完全に戦闘モードになって突っ込むルゥナ。
 その突撃を巧みな体術、悪魔流近接格闘術を駆使して迎撃せんと飛び出すデビルズナンバーさがし。
 繰り出された拳を手刀でいなし、そのまま互いに一歩も譲らぬ拳と拳の応酬が始まるが……推理モノの映画でこんなシーンがあってたまるかっ!
 だがしかし、猟兵は一人ではないし劇場版ってコトで張り切ってる者も居て。
「精霊の鉄槌じゃ! ゆくぞ、マニトゥ!」
 普段は使わない攻撃を見せるチャンス、劇場版だからって謎理論でやる気になってたエウトティア。
 ああ、またこんな展開かって感じで藍亜を慰めるように佇んでいた巨狼マニトゥに命ずれば一吼え、瞬く間にエウトティアの元へと駆け寄れば、その背に跨り走り出し。
 激しい攻防を繰り返すデビルズナンバーさがしとルゥナ、その二人が強烈な一撃を互いに放ち、距離が離れるや否や凄まじき下降気流を生み出してデビルズナンバーさがしを周囲の地形ごと押し潰しにかかっていたのだった。
 寸前で飛び退き圧殺は回避されたさがし、しかし飛び退いた先には黒く広がる混沌の沼が待ち構え。
 伸びる触腕が掴みかかって、そのまま沼へと引きずり込もうとしていたのであった。
「ぬうっ、予想外、このような罠があったかっ!?」
「そういうことっす、沼に触れれば「探偵、爆炎の中に消える」が「探偵、底なし沼に消える」になるだけっすね」
 自身を掴み取ろうとする触腕を何とか払いのけながら、体勢崩しつつ転がるさがし。
 それを追い詰めるように藍亜は拘束用ワイヤーを広げ、またエウトティアの生み出す下降気流が地表を粉砕、逃げ場となる場所を狭めていけば攻撃が届くのは最早時間の問題で。
「さぁさぁ、ルゥナさんの複雑怪奇な思考を読みながらどこまで戦えるかなぁ? まあ読んでも更にその先を行かせて貰うよぉ!」
「君の思考は全て筋肉かトレーニングのようなもので埋め尽くされている、それは複雑怪奇ではありうるが戦いの思考ではまったくない!」
 自分の思考を読まれつつ、その上を行く戦いだと豪語してるルゥナ、でも読んだとしても内容が筋肉関係ばっかりで困惑してたさがし。
 シリアスなはずが一切シリアスさを感じさせない激しい近接戦闘に終止符を打つべくルゥナが力を込めれば筋肉もそれに応じて更に肥大化、強靭な膂力を発揮し反応できぬ速度で踏み込んで。
 繰り出された一撃は渾身の右ボディブロー、反撃も防御も出来ぬ一撃をモロに受け、衝撃を殺すことも出来ずに吹っ飛んで。
 ふわっと浮かび、重力に引かれ落ちる先に待ち受けるものは黒き混沌の沼であった。
「これで終幕、虚構の探偵物語は虚構の街と一緒におしまい」
「ああ、お前に足りないものはたった一つ……脳筋力だ」
 鈍き水音と共にデビルズナンバーさがしを飲み込んだ沼、それを操る藍亜が終わりを告げていけば、ルゥナが相手に不足したものは脳筋力だと宣言しつつ右手を上げる。
 絶対にそれじゃない気がするんだが、実際筋肉に邪神が敗北したのは事実だし、抵抗勢力も無くなったのでボロボロになっていた街並みの異空間が崩壊し。
 猟兵達は元の空間へと戻されていたのであった。


「敵の攻撃が届かぬ場所からの攻撃、威力も命中も増したとて無意味、流石わし、完璧な作戦じゃったな!」
 戦いは終わり、異空間から戻ってきて戦いぶりを自画自賛してたエウトティア。
 そうっすね、完璧でしたね、多分。
「あのド派手なバトルシーンで興行収入も大幅黒字、きっと続編のオファーがくるじゃろう」
 こねーよ!? そもそも来てたまるかっ、このUDCアースでまたあんなことをしたら隠蔽工作が大変だろうがっ!
 藍亜の苦労をまーた増やすのは止めて差し上げろ!
「ふ……やはり死ななかったルゥナさんこそが名探偵だったな。筋肉はやはり全てを解決する」
 してたまるかっ! 名探偵かどうかはさておいて、ルゥナめ何でもかんでも筋肉で押し切ってきおってからにっ!
 そんなぶっ飛んだ事を言ってる二人を後方に、デビルズナンバーさがしを飲み込んだ沼の下へと歩み寄る藍亜。
「虚構の探偵も、それを真似た者も消え。「そして誰もいなくなった」とさ……」
 ちょっとセンチメンタルに、綺麗に〆の言葉を紡ぐ藍亜。
 うむ、綺麗に全て終わり、犯人もそれに影響を受けた存在であるゆかりちゃんズも居なくなった、これはとっても喜ばしいことである。
 だが現実から目を逸らしてはいけないぞ、エージェント。
 なにせ影響を受けてしまった一般市民への隠蔽工作はのこっているのだ、それが終わらなければ真の事件解決には程遠い。
 頑張れ藍亜、全員消えて、そして誰もいなくなった、な結末になったら楽だけど、それは真の平和ではない。
 ハードワークになっても戦うんだ、きっとそれが未来に繋がる事になる。

 そしてありがとう、猟兵たち。君たちの活躍で、より酷い連続事件になるのは防がれたのだっ!
 解決に際して様々な犠牲があったかもしれないが、それは必要な犠牲だったのだ、ならばその犠牲を乗り越えて。
 輝かしき未来を目指し、突き進むのだっ!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年11月17日


挿絵イラスト