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リターン・オブ・ザ・バニースーツ 帰ってきた悪夢

#アリスラビリンス #お祭り2021 #ハロウィン #異世界バニーの国

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●戦いは終わった
 それは一年前のこと。アリスラビリンスのとある小世界に、猟兵の悲鳴と怨嗟の声が響いたことがあった。
『……いつもと変わらないじゃない!』
『でももうちょっと派手さが足りない気がするんだよねぇ』
『……言っとくが変態ではない!! やめろ! 変態とかいうな!』
 無視される希望。踏みにじられる尊厳。まさに悪夢。まさに凌辱。
 だがそれを乗り越え、猟兵たちは勝利を収めた。恥辱を力に変え、絶望を打ち砕いた。英雄の偉業、そう言わずして何と言おう。
 しかし。
 『それ』は帰って来た。

●そして次の戦いが始まる
「あなたのメルでございます。今年も皆様にトリック&トリートでございます」
 そう言いながらメル・メドレイサ(蕩けるウサメイド・f25476)は集まった猟兵たちに切り分けられたパンプキンパイを配る。
 今年もという言葉通り去年もあった光景だが、それの意味するところはつまり。
「はい、というわけで皆様に、今年もハロウィンの国へ行っていただきます」
 ハロウィンの国、それは儀式魔術【Q】によって発見された南瓜ランタンに食材完備のキッチン、そしてパレードするくらいにしか使い道のない滅茶苦茶長い道を備えた、まさにハロウィンをするために存在する小世界だ。
 昨年だけで77個発見されたその国だが、メルもまたその一つを紹介していたことを覚えている者はいるだろうか。その国で今年もパーティを行うのだという。折しも今年は発見されたすべての世界を繋ぐ超大規模パーティが企画されている。その一つとして今年もこの国を使おうという、基本的にはそれだけの話だ。
「国の内容は基本変わっておりません。仮装をして心身を高めパーティをしてください。ただ一つ変わったことがありまして、平和となったこの国に愉快な仲間たちが入植しはじめているのです」
 愉快な仲間たちの中にはオウガによって住処を追われた者も多い。そう言った愉快な仲間たちが、このハロウィンの国を新たな安住の地と定め移り住んできたのだという。
「彼らは国を追われたことで彷徨えるアリスの苦しみを身をもって知っています。そのため彼らはアリスを導く時計ウサギ、そしてオウガを打ち払う猟兵に強い敬意を持っているようですね。そのためウサギの仮装をした猟兵をダンスパーティーにお迎えしたいようです。彼らは様々な世界の音楽を知っており、猟兵の仮装スタイルに合わせたダンスでお迎えしてくれるようで」
 アリスラビリンスには各世界から迷い込んできたアリスがいる。それ故様々な世界の文化を断片的にだが彼らは知っており、色々なダンスや楽曲を踊り、奏でることもできるという。
「ですのでウサ耳がついていればどんな仮装をしても構いません。それで衣装に合わせたダンスを踊ってお終い……ならよかったのですが、このハロウィンの国を攻め落とすため、オウガの集団がパーティ会場を襲撃してきてしまうのです」
 そこはやはりアリスラビリンス。完全な平和はあり得ないということだろう。猟兵の顔が引き締まる。
「襲撃してくるのは『ゆらゆらびっと』、女の子のオウガで、ゆらゆら揺れながらの動きから三半規管を破壊する一撃を繰り出してこちらの平衡感覚を破壊してきます。さらに自分のゆらゆらを一時的に抑え込むことで超戦闘力を得て早く動くものを無差別破壊するデストロイモードになったりもします」
 一見すれば遊んでいるような動きだがそれ故見切り辛く、さらに直線的な動きに切り替えることもできる強敵だ。
「彼女たちは皆バニー姿なのですが、各世界アレンジ風のバニー衣装となり、能力も大幅に強化されています。これに抵抗する手段は……もうお分かりですね?」
 にこやかに笑うメル。去年のハロウィンを知る猟兵の顔は沈み、知らぬ猟兵は首をかしげる。
「はい、皆様もバニー衣装で戦ってください。去年参加した方はご存知と思いますが、ハロウィンの国に置いて仮装を選ぶことは基本的にできません。仮装する意思を見せたものの所に勝手に衣装が飛んできます。その内容は……『アリスラビリンス以外の世界風にアレンジされたバニー衣装』です」
 そうだ、この国はそうだった。
「このバニー服を身に着けることで心身が高まり、戦闘能力が強化されます。もちろんこの一年に発見されたデビルキングワールド、封神武侠界、ブルーアルカディア風バニーも完備です。どうもこの衣装たちには意思のようなものがあるらしく、自ら着用者を選び力を与えるようです。ただその意思はおよそ我々が理解できるものではないらしく、アピールをかけたところで望む衣装が来ることはありません。何が来ても運命だと思って着こなしてください」
 アプデされてやがる。そしてこっちの意思は無視する癖に自分たちは着用者を選ぶのか。ちなみにどんな衣装でも愉快な仲間たちは快く受け入れるそうだ。無駄な懐の深さがいっそ恨めしい。
「この世界に置いて衣装の力はすさまじく、仮装しなければたとえ皆様でも勝ち目はありません。必ずバニー姿となって戦ってくださいますようお願い申し上げます」
 やや真剣な口調を混ぜて言うメル。どうやら勝利の為にはバニー姿になることは本当に必須事項のようだ。
「まあ、ちょっとトラブルもありますが、基本的には楽しいハロウィンパーティです。どうぞ楽しんできてくださいませ」
 そう言ってメルはグリモアを起動し、猟兵をバニーの国へと送り出した。


鳴声海矢
 こんにちは、鳴声海矢です。バニーの国再び。
 今回はバニーの格好をして愉快な仲間たちとハロウィンパーティをしていただきます。

 第一章ではこの国に移住してきた愉快な仲間たちが扮したアリスと共に、ウサギとなってダンスパーティをしていただきます。ここでは危険はありませんので、自前で持ち込んだウサギ衣装で可。一応拾ったなどの設定にしてここからランダム衣装にしてもOKです。愉快な仲間たちの外見やダンスの演目は様々、ご指定あれば大体なんでもできますし、なければこちらで考えます。

 第二章では『ゆらゆらびっと』との集団戦。彼女たちは『アリスラビリンス以外の世界風にアレンジされたバニー衣装』を纏い超パワーアップをしていますので、こちらも同様にバニー衣装をまとい戦ってください。
 衣装は性別、種族、年齢一切考慮される事はなくランダムで飛んできます。着用拒否はできません。
 気に入らない衣装が来てしまった場合「なんでこんなのが!」という叫びがあるとその意思が力に変わるかもしれません。また去年と違い、衣装に合わせ徹底的に乗りに乗っても力が増す可能性もあります。
 ランダムですので衣装に関しての要望には一切応えられません(建前)が、服の種類や形状の予想や着た時の反応があったりすると何かいいことがあるかもです。(何もなければ本気の完全ランダムになります)
 詳しくは拙作『【Q】全世界バニー大集合!』(https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=29242)及び昨年のハロウィンをご参照ください。もちろんあえて予習なしで挑んでもOK。

 もう一つ注意点としまして、本シナリオは10/31朝までの完結を目標とします。その為場合によってはリプレイ短め、かつ一部プレイングを流してしまうかもしれません。ご了承ください。

 あと最後に。昨年同様ネタシナリオです。ハロウィンを楽しみましょう。

 それでは、二年目でも心飛び跳ねるプレイングをお待ちしています。
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第1章 日常 『白兎とアリスの舞踏会』

POW   :    弾けるパッションのまま、心のままに踊る

SPD   :    くるくると素早く踊って注目を集める

WIZ   :    しなやかにゆったりと踊って雰囲気を味わう

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 長い道が南瓜のランタンに彩られたハロウィンの国。そこを訪れた猟兵を、大勢のアリスが出迎えた。
「いらっしゃいませウサギさん、アリスと一緒に踊りましょう!」
 否、それはアリスに扮した愉快な仲間たち。自らの国を追われた彼らはアリスの苦しみを知り、オウガを払う猟兵とアリスを導く時計ウサギに深い敬意を抱くに至った。
 そんな彼らに敬意を表して、そして本当のアリス達の無事と元の世界への帰還を祈って、彼らはハロウィンにアリスに扮して様々な世界の踊りを踊るのだ。
 アリス服を着たライオンもいれば、拘束具をつけた丸太もいる。そんなアリス達が優雅にワルツを踊り、ド派手にブレイクダンスを披露し、両手に剣を持って雑技団の如く舞い踊る。
 さあ猟兵よ、今の君たちは時計ウサギだ。アリスの手を取り、彼らを踊りの世界へ導こうではないか。
ネフラ・ノーヴァ
【POW】牙印(f31321)と共に。
バニーでハロウィンか、面白そうじゃないか。
ダンスパーティーでは取り敢えずウサ耳がついていれば良いようだが、牙印はどうする?フフッ。
私はそれなりに着込んでみよう。こんな国だから使える衣装もあるだろう。
ベーシックな黒だがスタイリッシュな燕尾に蝶ネクタイと網タイツのバニースーツ。如何かな?
まずは愉快な仲間たちと踊ろう。可愛らしい猫のを見つければ是非お誘いしよう。猫は良いものだ。
そして牙印の手を取って踊り始める。怪力で空中に振り上げられれば、振り上げた脚は時計の針のようにくるくると回る。
情熱的にアクロバティックなダンスで周囲の注目を浴びれば手を挙げて喝采を煽ろう。


黒田・牙印
・ネフラ(f04313)と共に

・方針:POW

・ウサギ姿でダンス……ううむ、ネフラのバニー姿は見たいが……ええい、男は度胸だ。俺もそれなりの姿で参加してやるぜ。
さすがに所謂バニーさんだと場が地獄に早変わりだ。ここはうさ耳&黒タキシードのバニー執事風で行こう。

・まずは愉快な仲間とワニになってじゃなくて輪になって踊ろう。ふむ、ネフラも楽しそうに踊っているな……ああ、いかん、少しこころがざわつく。
やはり、彼女の手を取って踊るのは俺が一番だ。それくらいの自惚れは持っててもいいだろう?

・さあ、ワニと宝石のアクロバティックショーだ。誰よりも明るく楽しく激しく踊ってやるぜ。



 オンシーズンに湧くハロウィンの国。去年はオウガしかいなかったこの場所も、今では移民してきた愉快な仲間たちによってすっかり平和で賑やかな国になっていた。
 その国に招かれて猟兵たちがやってくる。
「バニーでハロウィンか、面白そうじゃないか」
 グリモア猟兵から聞いたこの国の特徴を思い出し、ネフラ・ノーヴァ(羊脂玉のクリスタリアン・f04313)は軽く笑みを浮かべた。
 そしてその笑顔のまま、傍らにいる巨漢を振り返る。
「ダンスパーティーでは取り敢えずウサ耳がついていれば良いようだが、牙印はどうする? フフッ」
 その色々と含んだ笑みに、その鰐の姿の巨漢……黒田・牙印(黒ワニ・f31321)は何とも言えない表情を浮かべた。
「ウサギ姿でダンス……ううむ、ネフラのバニー姿は見たいが……ええい、男は度胸だ。俺もそれなりの姿で参加してやるぜ」
 覚悟を決めて仮装の決意を示すと、満足げにネフラがもう一度笑う。そうしてしばしその場を離れ、互いに仮装をして戻ってきた格好は。
「私はそれなりに着込んでみよう。こんな国だから使える衣装もあるだろう。如何かな?」
 ベーシックな黒にスタイリッシュな燕尾、蝶ネクタイと網タイツのバニースーツといういでたちのネフラ。いわゆるバニーガールスタイルではあるが、決して下品ではなく整ったの色気が見える、まさに大人のスタイルだ。
「さすがに所謂バニーさんだと場が地獄に早変わりだ」
 そして牙印もそこはきちんと分かっている。うさ耳&黒タキシードのバニー執事風のスタイル。こちらは元々が厳つい牙印の姿を黒がどっしりと引き立て、落ち着きと威圧感を同時に出している。共にいれば頼もしく、下手なちょっかいはかけたくない、そんなわきまえた大人のみが近づくことを許される堂々たる黒兎だ。
 そんな二人を、アリスに扮した愉快な仲間たちが出迎えた。
「いらっしゃいウサギさん! ハロウィンを祝って踊りましょう!」
 愉快な仲間が二人それぞれに手を差し伸べる。二人はそれに従い、一度顔を見合わせてからそれぞれの相手を定め踊り始めた。
「是非お誘いしよう。猫は良いものだ」
 ネフラが踊りに誘ったのは猫の姿の愉快な仲間。ケットシーよりは大分背が高く、ネフラと踊るにも十分な身長がある黄色と橙のトラ猫だ。
 彼と手を取り、その気並みと肉球の感触を楽しみながら楽し気にはね踊るネフラ。ウサギの耳や燕尾が跳ね揺れ、相手の尻尾も揺れ動く。
 そんな猫とウサギのダンスを横目に見ながら、牙印は小さな仲間たちとワニになってじゃなくて輪になって踊る。
「ワニのウサギさん、すごいすごい!」
「僕らみんなで、ワニさんと同じ!」
 こちらの見た目は花やキノコの小柄な仲間。実際の年齢も低いのか、巨大な黒兎に恐れることなくじゃれついて、懸命に手を伸ばして踊ろうとする。
 牙印も腰を落とし、輪の半分を自分の体で占めながらもその場でみんなでくるくる回っていった。
「ふむ、ネフラも楽しそうに踊っているな……」
 一蹴するたびに楽し気に踊るネフラの姿が目に入る。だが、その都度どうしても心は穏やかにはならず。
「……ああ、いかん、少しこころがざわつく」
 そしてすぐに耐えられなくなり、回るのをやめてそっと仲間たちの手を離した。
「悪いな、これからは大人の時間ってやつだ」
 そう言ってネフラの方へと向かい、少し強引に猫の手から奪い取るように彼女の手を取る。
 やはり、彼女の手を取って踊るのは俺が一番だ。それくらいの自惚れは持っててもいいだろう? そんな心の声を察したのか、猫はたっぷり笑って一礼しながら下がっていく。
 相棒の荒々しい自己顕示と、思わせぶりな愉快な仲間たちの仕草に呆れつつも悪い気はせず、ネフラは牙印の手を握った。
「さあ、ワニと宝石のアクロバティックショーだ。誰よりも明るく楽しく激しく踊ってやるぜ」
 見せつけてやると言わんばかりに、その手を支点に牙印が大きくネフラを振り回す。その勢いにぴったり乗って振り上げられた足はまるで時計の針の如くにまっすぐ伸び、ぐるりと円を描いて一周回った。
「わあ、すごいすごい!」
「本物の時計になっちゃった!」
 小さな仲間たちから喝采が起きる。後ろではどこから取り出したか、トラ猫がギターを取り出し情熱的にかき鳴らし始めていた。
 音楽に乗って情熱的なアクロバティックダンスを披露すれば周囲は湧き上がり、ネフラはそれに喝采を返して答える。そして牙印は筋肉と愛に不可能などないとばかりにより力強く、しかし決して彼女を放り出すことなく宙に何度も舞わせ、己がダンスパートナーの姿を衆目に見せつけた。
 黒兎二人のダンスは、深まる秋も関係なしとばかりにハロウィンの国に愛と情熱の炎を灯すのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・衣装:お任せ
・アド/絡◎

■行動
此方に来るのも久しぶりですねぇ。

交戦前に『衣装』に慣れておきたい、という面もありますし、バニー衣装をいただき、着替えて参りましょうかぁ。
問題は、デザインよりも『入るサイズの衣装が来るか』ですねぇ。
昨年より明らかにサイズアップしておりますし(遠い目)。

無事に『バニー衣装』に着替えられましたら、【豊饒宿霊】で[ダンス]を指定し強化、パーティーに参加しますねぇ。
【豊饒宿霊】による強化が有る以上、どの様なジャンルでも或る程度は対応出来るでしょうから、踊りの内容は、衣装次第で合わせることにしましょうかぁ。
色々と『揺れて』大変なことになりそうですが、気にしない方向で?



 今でこそ愉快な仲間たちが移り住み曲がりなりにも平和となったハロウィンの国だが、そもそもの創造者はあのオウガ・オリジンである。本来ここはオウガの巣窟であり、猟兵たちがこの世界に巣食うオウガを世界の掟に従いつつ倒したからこそ今の平和があるのだ。
「此方に来るのも久しぶりですねぇ」
 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は、まさにこの国の解放戦に参加した猟兵であり、このバニーなハロウィンの国に訪れるのは今回が二度目であった。
 そしてそれ故、この世界でうまく立ち回るにはどうすればいい蚊も彼女は分かっていた。それ即ち、バニー服を着ること。
 その意思に応えるかのように、早速バニー衣装が遠くの空から飛来してきた。肩と胸の大きく露出したサムライエンパイアをモチーフとしたかの如きバニー衣装、それは何と昨年るこるが着用したものと全く同じ衣装であった。
 そのサムライバニー衣装が再びるこるの手に収まる……と思われた瞬間、突如衣装は急旋回して空の彼方へと消えていった。
 まさかの服からの着用拒否。だがその理由は、るこるは何となくわかっていた。
「昨年より明らかにサイズアップしておりますし」
 遠い目で言う通り、その体は昨年から目に見えてサイズアップ。去年の段階でギリギリだった服が今年入るはずはないのだ。
 己の無力を悟り撤退していったサムライバニー服。だがそれと入れ替わるように、別の服がやって来た。
 その服はそのままるこるの体に一人でに纏わりつき、着替えさせていく。やがて装着完了し現れたのは、やはり和装だが布地はだいぶ厚く金糸が飾られどこか洋風の意匠も強い。太い帯で留められた胸の部分はやはりほとんどあふれ出てしまっているが、合わせ部分に桜の枝が差し込まれ決壊するのを強引に抑え込んでいる。さらに肩には濃紺のマントがまるで体を隠さない風にかけられ、下はプリーツのついたハイレグという何とも変わった形状。頭の上にはウサ耳付きの学帽がちょこんと乗せられている。全体として古い学生服を彷彿とさせるその姿は、サクラミラージュの學徒兵をモチーフとしたバニーであろう。
 江戸の敵を大正で討つというか、特に意図しているわけでもないのに二年連続で和装を引き当てているのは何か因果を感じないでもない。
 ともあれどうにか着られる衣装は来た。ここからはダンスタイムだ。
「大いなる豊饒の女神、古の使徒よりの豊かなる恵みをお貸しくださいませ」
 【豊乳女神の加護・豊饒宿霊】でダンス技能を強化したるこるの前に、一羽の鳥が現れる。
「いらっしゃいませ桜のウサギさん、私と踊って遅れなさい」
 少し芝居がかって言うのは、燕尾服ならぬ本物の燕尾を携えたツバメを直立させたが如き愉快な仲間。そして奏でられるのは、明治に端を発し大正に初のホールが建造されたボールルームダンス……いわゆる社交ダンス用の曲だ。
 手と手を取り、はっきりした動作で大股に歩いてはきりっとターンし、そしてまた数歩進む。
 クイックステップの早い動きは大正らしからぬ印象もあるが、一方世界を制し700年の覇権を保ち続けるサクラミラージュ帝都の威容にはこのくらいの力強さが良いのかもしれない。
 なおそんな動きをしていればるこるの肉体は激しく揺れ、あっという間に危険な領域に突入してしまうがツバメは何とか紳士的にそれをリードし大事に至らないよう頑張って踊っていた。
 ツバメの翼が背中を包み込み、それに支えられるように大きく背を反らするこる。だがこの衣装、この体形でそんなことをすれば。
「あらぁ?」
 ほとんど引っかかっている程度だった衣装から胸が溢れ出し、ツバメの眼前に曝け出されてしまう……と思われた瞬間。
「た、助かった……」
 胸元に刺されていた桜の花びらが散り、うまいこと色々かぶさって隠してくれていた。流石は散れどもなくならぬサクラミラージュの桜である。もしかしたらこのためにここに刺さっているのかもしれない。あくまで紳士を保ちたいツバメも一安心である。
 ともあれ桜の加護で危機を脱した社交ダンスは、そのまま音楽が鳴りやむまで桜に守られ続くのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シャルロッテ・ヴェイロン
そういえばオリジンがいなくなってから、随分と落ち着いているようですねー…(と、自前で用意したウサギの着ぐるみ(IC参照)を着用してエントリー)。

――さて、そこの「アリス」さん、私と【ダンス】といきましょうか(お相手は比較的人間に近い姿のやつを希望)。
――でもせっかくですから、私が音楽をかけてやりましょうか?てなわけで――最新のEDMでも流しちゃいましょう!(ぇ)(【楽器演奏・パフォーマンス・ブームの仕掛け人】)

※アドリブ・連携歓迎


ティフティータ・トラーマ
「ふぅん?変わったお祭りがあるのね。とはいえ、踊りだって言うなら私も躍らせてもらうわ。」
この事件を面白そうだと、猟兵として遊びに行きます。
とはいえ衣装は、普段の踊り娘の服(露出過多)に申し訳程度の兎耳装着。
「くるくると素早く踊って注目を集める(SPD)」に挑戦します。
UC「シーブズ・ギャンビット」を使い、ツインダガーで双剣アリス達と対戦剣舞をします。ノってくるとお互い本気になって衣装を引っかけちゃったり、でも曲が終わるまでは止まらないです。堂々としてれば恥ずかしくないし。
最大の目的は、この状況を楽しむことです。
その為に、ある程度のボディタッチや些細なポロリはむしろ望むところです。



 まだまだパーティは前半戦、どんどん盛り上がっていくハロウィンの国を興味深そうに見回す猟兵が一人。
「ふぅん? 変わったお祭りがあるのね。とはいえ、踊りだって言うなら私も躍らせてもらうわ」
 ティフティータ・トラーマ(堕天使の剣舞暗殺者・f29283)はダンスパーティに湧くハロウィンの国に胸を躍らせる。何しろ彼女はその衣装が示すとおりに踊り子。踊りの祭りとあれば興味を引かれぬわけがなかった。
 聞いた話ではこのパーティの後にはオウガの襲撃もあるという。そちらも合わせて猟兵の仕事として、目いっぱい楽しませてもらうつもりで彼女はここに来ていた。
「そういえばオリジンがいなくなってから、随分と落ち着いているようですねー……」
 その楽し気なパーティの様子をシャルロッテ・ヴェイロン(お嬢様ゲーマーAliceCV・f22917)も見回す。彼女は迷宮災厄戦に参加したこともあり、その時のアリスラビリンスの惨憺たる状況も知っていた。あちこちの小世界で残虐、悪趣味なギミックと共にオウガが跳梁していたあの頃に比べれば、このハロウィンの国は十分平和と言っていいだろう。
 もちろん先に何があるかは知っているが、この平和を楽しまぬ手はない。その意思を表すかのように、シャルロッテの姿は緑のリボンのついたウサギの着ぐるみというまさにこのパーティの為に誂えたかのような格好となっていた。
 一方ティフティータの方はというと、服装は普段から着用している高露出の踊り子衣装で、頭の上に申し訳程度にウサギ耳をつけただけの仮装だ。
 だががっつり仮装でもワンポイントの付け足しでも、この世界の愉快なアリス達はウサギであれば拒まない。
 ダンスの相手に名乗りを上げる愉快な仲間たちから、二人はそれぞれのパートナーを選び出した。
「さあ、どこからでもかかってらっしゃい?」
 ティフティータがツインダガーを構えれば、答えるのはやはり両手に剣を持った案山子の仲間。
「お、おら踊れねぇよぉ」
「馬鹿言ってんじゃねぇ、せっかくのパーティなんだぞ!」
「俺らが引っ張ってやっからお前はそこで回ってりゃいいんだよ!」
 案山子がおどおどと言えば両手の剣がそれを叱咤する。どうやら剣型の仲間が案山子を引っ張り出して三人一組で踊りに出たようだ。
 アラビア風の音楽に乗って始まる対戦剣舞。最初は楽器のように互いの剣を打ち鳴らし、衣装を翻してくるりと回るくらいであったが、興が乗ってくればそれでは済まなくなって。
「おっとすまねぇ!」
「あわわわわ、何してんだおめぇ!」
 剣の先がティフティータの衣装に引っかかり、ただでさえ少ない布地をはぎ取ってしまった。案山子は慌てるがティフティータ自身はそれでむしろ火が付いたかのように、露になった肌を見せつけるよう激しく踊りだす。
「このくらいで私は止まらないわよ?」
 【シーブズ・ギャンビット】、服を脱いでダガーの切れを増すその技を攻撃ではなく踊りに使うことで、より激しく、艶めかしく踊るティフティータ。
 それを横目に見つつ、負けてられぬとシャルロッテも一人の仲間に声をかける。
「さて、そこの「アリス」さん、私と【ダンス】といきましょうか」
 シャルロッテが誘ったのはアリス服を着た金髪の少女。だがよく見れば目はガラス玉だし髪はナイロン製、スカートから見える膝は球体関節と、人間ではなく人形型の愉快な仲間のようだ。
「嬉しいわウサギさん、どんなダンスを踊ってくれるの? 楽隊さんを呼ばないと」
 アリスらしく少々芝居がかって言うアリスな仲間。後ろには様々な楽器を持った愉快な仲間たちが控えているが、シャルロッテの望む楽器はそこには無い。
「でもせっかくですから、私が音楽をかけてやりましょうか? てなわけで――」
 そうしてノートパソコンを操作し、音楽データを再生する。その内容は。
「最新のEDMでも流しちゃいましょう!」
 電子音バリバリのエレクトロな音楽がパソコンからなりだした。あるいはゲームのボス戦にも合いそうなグルーブ感満点の曲はおおよそアリスラビリンスには似つかわしくないが、何とアリス人形はそれに合わせてヘッドバンキング、さらに一気に飛び跳ね踊りだした。
「素敵よウサギさん、私を未来へ導いてくれるのね!」
「意外とのってくれますね! それでは遠慮なく!」
 サイバーでパンクなキマイラフューチャー風にも感じられる音楽の中、まるで降ってくる矢印に合わせるかのようなボックスステップを踏んで飛び回る二人。
 その上がり続けるテンションは、隣のティフティータに対抗心を呼び起こす。
「堂々としてれば恥ずかしくないし……望むところよ?」
 体をより曝け出すように自分から服を刃に引っ掛けるように動き、さらには剣の内側、案山子の手に自分の体を触らせる。
「ひぃぃ、おらもうだめだぁ……」
「何言ってんだ、触っとけ!」
 慌てる案山子を誘惑するように妖しく踊るティフティータ。最大の目的は、この状況を楽しむこと。どんなハプニングがあろうと曲が終わるまでは止まらない。
「ほら、見えちゃうかも?」
 切り裂かれた衣装から健康的な肌、そして胸が見えそうになるのも構わない。
 歓声を奪い合うかのように激しさを増していく二つの踊りが、ハロウィンの国を興奮の渦へと巻きこんでいく。
「次はもっとBPM上がりますよ!」
「どこまで見せられるか……その剣で決めてちょうだい」
 より激しく、情熱的に。ハロウィンだからと言って型にはまる必要などないとばかりに、二つの踊りが作る熱狂の渦はどこまでも広がっていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

オリガ・ホーリエル
アンナ(f03717)と一緒に!

ダンスパーティー!あの家の事を思い出すのは癪だけど、アンナと行くなら話は別!さぁアンナ、一緒に行くわよ!

普段来ているドレスを元に自作した白ウサギ風衣装を着用したら、アンナの衣替えをお手伝い。それが終わったら一緒にパーティーへ参加よ!

近くにいる愉快な仲間達の手を取り、ワルツを踊りましょうか。相手が不慣れでも、上手くても昔覚えた【ダンス】の腕を頼りにパートナーをエスコートしたり、合わせて踊っていくわ。アンナにダンスのアドバイスをコッソリ伝えたりしつつね。

踊り終わったら相方に感謝の言葉伝え、他の希望者とまだダンスするわ。さぁアンナ、パーティーはまだ始まったばかりよ!


アンナ・フランツウェイ
オリガ(f12132)と

オリガに無理やり連れてこられたけど、ダンスした事ないから正直気があまり向かない。まあオリガが行こうって言うなら行くけどさ。

オリガが衣装を自作してくれたから、今回はそれを着てみるよ。…服に付けるタイプの兎尻尾と、ウサ耳がついた黒い帽子を被った何の変哲もない時計ウサギ衣装だけど。

いよいよダンスの時間。愉快な仲間達には一応ダンスは初めてだと伝え、オリガと同じワルツを相方に何とか合わせて踊るように頑張る。何度か失敗しそうになるけど、オリガがアドバイスしてくれるんだ。最後まで頑張って踊ってみる!

や、やっと終わった…。え?まだ踊る?分かったもう一回やってみる。…少し楽しかったし。



 アリスに扮した愉快な仲間が、ウサギに扮した猟兵と踊る。そんな光景が既にそこかしこで繰り広げられているハロウィンの国。その国に勢いよく飛び込んでいくものがまず一人。
「ダンスパーティー! あの家の事を思い出すのは癪だけど、アンナと行くなら話は別! さぁアンナ、一緒に行くわよ!」
 オリガ・ホーリエル(黒き天使を支える者・f12132)は自分が育った貴族の家を思い出しつつも、それ以上に大切な人とダンスパーティに行けるという楽しさの方が勝ちその祭りの中に飛び込んできた。そして彼女に連れられて、少し後から舞い込んでくる者がまた一人。
「まあオリガが行こうって言うなら行くけどさ」
 アンナ・フランツウェイ(断罪の御手・f03717)はハイテンションな相方とは真逆に、どうにも気乗りしない様子だ。何しろ彼女はダンスなんてやったことがない。正直楽しいのかどうかも分からないし、半ば無理矢理連れてこられたような状態だ。
 そんな二人の意気込みの差は仮装にも如実に表れている。オリガの方は普段着ているドレスをベースとして自作した白ウサギの衣装。かたやアンナの方は服の上からつけるウサギの尻尾をつけ、ウサ耳が着いた黒い帽子をかぶっただけの何の変哲もないおざなりな時計ウサギ仮装。
 その力の入れ具合には明らかに差があったが、それをつけるのを手伝うだけでもオリガはウキウキでノリノリ、アンナも仕方なしという様子は崩さないがされるがままにウサギ姿に変えられていた。
 そしてここの愉快な仲間たちも、テンションの差など気にしない。
「いらっしゃい白黒ウサギさんたち! 二人とも楽しく踊りましょう!」
 二人に向けて手を差し出す愉快な仲間たち。まずはその手をオリガが取り、優雅にワルツを踊り始めた。
「おお、白ウサギさんお上手ですね!」
「まあね、昔取ったなんとやらってやつ?」
 楽しんではいるがあくまで素人レベルな愉快な仲間のダンスを、オリガは丁寧にリードしエスコートする。いい思い出ではないとはいえ、貴族生活で叩き込まれたダンスの技術は相当なもの。相手に無理させぬよう合わせて踊りつつ、アンナの方へ時折視線をやっては自分を見るように促していく。
 その視線を受け、アンナも一人の愉快な仲間の手を取った。
「先に言っとくけど、ダンスとか初めてだから。下手でも文句言わないでね」
 全くの未経験だからどうしたって不安はある。だが愉快な仲間たちにとってはウサギに扮した猟兵がお祭りに来てくれたというだけでも嬉しいのだ。感謝こそすれ文句など付けるはずもない。
 そしていよいよ始まるダンスの時間。曲目は相方と同じワルツだ。横目で相方の姿を見つつその動きを真似るようにして体を動かすが、当然ながら動きの出来はまるで違う。懸命にステップを踏み愉快な仲間と握り合った手を動かすが、足は何度となく相手の足を踏みかけて、手は油断すると振りほどいたり逆方向に動かしてしまいそうになる。
 それでも愉快な仲間はその都度修正するよう動かしてくれるし、踊りながら近くに来たオリガがくるりと回りながらすれ違いざまにアドバイスを耳打ちしてくれる。
「体幹を意識して、足につられて体がぶれないように注意だよ」
 その言葉に従い、しっかり自分の体を律して動くアンナ。相方は再び離れていくが、失敗しそうになれば踊りを崩さず近づいて来てはまたアドバイスをくれる。
(最後まで頑張って踊ってみる!)
 ここまでしてくれるのだから、それに答えなければ。そうしてたどたどしいながらも大きな失敗はすることなく曲は終わり、アンナの初めてのダンスは終わりを迎えた。
「付き合ってくれてありがとう。素敵なダンスだったわ」
 アドバイスのために近づいていくところまで付き合ってくれたダンスパートナーに礼を言うオリガ。その隣ではアンナが息を切らして座り込んでいる。
「や、やっと終わった……」
 運動量に加え初めてという緊張感。それからようやく解放されたアンナをパートナーだった愉快な仲間が肩を叩いて労う。一方のオリガは、次なるダンスパートナーを募り愉快な仲間たちへ声をかけていた。
「さぁアンナ、パーティーはまだ始まったばかりよ!」
 自分のパートナーが決まると同時に、アンナの手を取って立ち上がらせるオリガ。予想外の事にアンナは目を丸くするが、既にその前には膝をついてダンスを誘うポーズを取った次なる愉快な仲間が。
「え? まだ踊る? 分かったもう一回やってみる……少し楽しかったし」
 大変だったのは間違いないが、いつの間にかこのダンスパーティを楽しんでいる自分を自覚したアンナ。その答えに、オリガも満面の笑みで答え次なる曲をリクエストする。
 この楽しさはオリガが自分をここに連れて来てくれたからこそ。知らない楽しみを教えてくれた彼女に感謝しつつ、アンナは第二ラウンドへと挑戦。オリガもまだまだ楽しいパーティは続くと隣で踊り続けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ゆらゆらびっと』

POW   :    さあ、あなたのワインを注いで
技能名「【部位破壊(三半規管)】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
SPD   :    まだまだあるはずだよ
技能名「【部位破壊(三半規管)】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
WIZ   :    心臓寄越せ
【ゆらゆらしていないモード】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 アリスに扮した仲間たちとウサギに扮した猟兵たちのハロウィンパーティは宴も酣。盛り上がりが最高潮に差し掛かる中、そこにまた何人ものバニーがやって来た。
 その服装は頭にウサ耳をつけ、胸や足を露出させたハイレグスーツというバニーガールスタイルだが、そのバニースーツの形状は独特なものばかりだ。
「一日一悪、ゆらゆら心臓ぶっこぬき、抜いた心臓の衛生管理は万全に!」
 羽毛と被膜の翼を片方ずつ付けた天使で悪魔なバニーが飛び回り。
「中国四千年の歴史、あなたのバニーは既に我々が千年前に通り過ぎたところだ!」
 チャイナドレスの上半身にハイヒールではなくカンフーシューズをはいたバニーが飛び蹴りしながら飛び込んできて。
「石を割って核を貰おう! え、持ってない? じゃあ詫び心臓ちょうだい!」
 木材をバニースーツ型になるよう張り付けたウサギがガチャガチャと音を立てながらジェットで浮いて現れる。
 他にも様々な奇抜なバニー衣装を着た女性たちばかりの集団。彼女たちは愉快な仲間に近寄ると、その一人の側頭部を持っていた手で殴りつけた。
「うぎゃっ!?」
 脳震盪を起こしたかのようにゆらゆら揺れて倒れるその愉快な仲間。バニーはその胸に手をあて、無造作にその中に手をめり込ませた。
「あらあらあら、もしかしてこれは案山子さん? 心臓なんてないじゃない」
 バニーが握った手を抜くと、その案山子型の愉快な仲間は藁を散らしながら這って逃げていく。それと同時に他の愉快な仲間たちも、一斉に蜘蛛の子を散らすように逃げ出した。
 彼女たちは祭りの参加者などではない。このハロウィンの国を奪いにやって来たオウガの残党、『ゆらゆらびっと』の集団だ。
 そして彼女たちが来ているのもただのバニー服ではない。この世界の力の結晶、着た者に圧倒的な力を与える異世界を模したバニー服だ。
 これを着用した彼女たちは、集団型でありながら猟兵さえも凌ぐ力を手に入れてしまっている。対抗する手段はただ一つ。己もまた異世界風バニーとなり、同じ条件に立った上で彼女たちに立ち向かうのだ。
 もちろん衣装を選ぶことなどできはしない。与えられたバニースーツに魂の叫びを乗せ戦うしか道はないのだ。
 さあ猟兵よ、運命のバニーを纏いハロウィンの国を守るのだ!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
さて、オウガのお出ましですねぇ。
お相手致しますぅ。

既に『この世界のバニー服』に着替えておりますから、このまま対処に回りましょう。
『FAS』により飛行し『FMS』のバリアを展開、自身の周囲を覆うと共に、【誅剪】を発動しますねぇ。
これで、ラビットさんの『三半規管』への干渉も『攻撃』である以上は[切断]し防ぐことが可能であると共に、[カウンター]による『攻撃者の切断』も発動出来ますぅ。
後は、切断効果を付与した『FRS』『FSS』による[砲撃]と『FDS』の[爆撃]、『FBS』の斬撃も加え、確実に叩いて参りましょう。

折角のダンスパーティです、オウガさん達も『踊って』下さいねぇ?


シャルロッテ・ヴェイロン
おや、招かれざる客が来たようですね。せっかくですが【蹂躙】されちゃってください。
てなわけで――カモン、ホワイトラビット!――って、えぇぇ!?
(ナムアミダブツ!よりによってキャバリアサイズのバニー服を着用した状態で登場!)
――まあいいでしょう、とりあえず乗り込んで【操縦】しましょう(ちなみに登場時に何匹か巻き込んでたり)。
あとは【ダッシュ】で会場から離れた場所まで【おびき寄せ】たところで、炎属性を付与したUCで【焼却】といきましょうか(【属性攻撃・一斉発射・乱れ撃ち・制圧射撃・覚悟】)。

で、片付いたところでパーティーの続きといきましょうか。

※アドリブ・連携歓迎


ティフティータ・トラーマ
アドリブ&連携OK、衣装お任せ
「さて、楽しかったけど…ちょうど来たみたいね。バニースーツも勝手に来るそうだし、とりあえず飛んでるのを堕とすとして…脱がせるのかしら?」
上空から好き勝手されるのも気に入らないので、こちらも翼を広げて飛んで行き。
「ああもう!動きにくいわよコレっ!バニースーツで服が重いってどうなのよ…と、そこよっ!」
ゆらゆらびっとの「まだまだあるはずだよ(SPD)」に、着込んだバニースーツに動きにくそうに飛び戦いながら、隙を見てUC「九死殺戮刃」を使い投刃の雨で撃ち堕とします。
「寿命が減る、らしいけど…天使の寿命ってまだまだあるのよね。」(違うそうじゃない)
くすりと笑って次の獲物へ。



 パーティに湧くハロウィンの国を突如として阿鼻叫喚に叩き落としたバニーの集団。愉快な仲間たちがパーティを放り出して逃げ惑うが、その中で動くことなく会場に残った者が三人。
「さて、楽しかったけど……ちょうど来たみたいね」
「おや、招かれざる客が来たようですね。せっかくですが【蹂躙】されちゃってください」
「さて、オウガのお出ましですねぇ。お相手致しますぅ」
 逃げるどころかバニーの榴弾の方を向いて言う女性たち。ティフティータ・トラーマ(堕天使の剣舞暗殺者・f29283)、シャルロッテ・ヴェイロン(お嬢様ゲーマーAliceCV・f22917)、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)の三人は事前にこのハロウィンの国をオウガが襲撃することを知り、パーティを楽しみながらもその時を待ち受けていた猟兵たちなのだ。
 三人の格好はいずれもパーティのためウサギを模したような服装だったが、その中でも特にるこるの服装を他の二人は見る。
「バニースーツも勝手に来るそうだし、とりあえず飛んでるのを堕とすとして……脱がせるのかしら?」
 各自が用意した仮装とは別に、この世界では向こうから飛んできて装着されるバニー服が存在する。それはただの仮装ではなく、この世界での力を飛躍的に上げる不思議な衣装。敵バニーたちもそれを纏っている関係上、既にそれを着ているるこる以外の二人はこれからそれを纏わなければならないのである。
「てなわけで――カモン、ホワイトラビット!」
 まずはシャルロッテが飛び上がり、己の所有するキャバリアRA-08CV『「ホワイトラビット」』とバニー服を呼び寄せた。その名の通りウサギを模したような形をしたキャバリアが搭乗し、シャルロッテがそれに飛び乗る。
「――って、えぇぇ!?」
 地響きを立てて着地したそれは……ナムアミダブツ! よりによってキャバリアサイズのバニー服を纏っている! どうやらホワイトラビットのサイズに合わせたものが来てしまったらしい。ちなみに形状はスタンダードなバニー服。最もデザイン問わず、このサイズな時点で世界はほぼクロムキャバリア確定だろう。ちなみにキャバリア着地時に何体かのゆらゆらびっとが巻き添えになって吹っ飛んでいるので、キャバリアが着てもパワーアップ効果はきちんとあるらしい。
 そんな視覚の暴力にも負けず、ティフティータも黒翼をはためかせて舞い上がる。
「勝手にくっつかれるのも面白くないし……こっちから行ってあげるわ!」
 宙に舞うティフティータに、何かしらの衣装が接近してきた。そしてその衣装と合体するかのように一瞬にしてそれを見に纏うティフティータ。
「ああもう! 動きにくいわよコレっ! バニースーツで服が重いってどうなのよ……」
 そう言って低空を飛ぶティフティータの体に纏われていたのは、世界地図が前面にかかれたバニー服。だがそれだけではなく、全身にはいささかよろしくない形状で鎖が巻かれ、背中には巨大な舵輪が背負われているという奇抜すぎるデザイン。この組み合わせはティフティータ自身は知らぬことではあるが、七大海嘯筆頭であるカルロス・グリードが用いたメガリスと同じもの。つまりはグリードオーシャンのメガリスバニー服ということだろう。
 だがそんな動き辛い服を気ながらも羽ばたいていられるのは、やはり服によるパワーアップがあるからこそか。
 そしてるこるは既に學徒兵の制服を魔改造したようなサクラミラージュ風のバニー服を纏っている。ここにバニーvsバニーの戦いの準備は整ったのだ。
「大いなる豊饒の女神、あなたの使徒に『神剣の加護』をお与え下さいませ」
 まずはるこるが【豊乳女神の加護・誅剪】を発動、そのまま守りに入る。
「はいはい、それじゃこちらの桜さんから~」
 それに構わずゆらゆらびっとが杖での殴打をかけるが、その杖がすっぱりと切り落とされた。
「あらら~? なぜですかね?」
 攻撃相手を切断するフルオートカウンターという強力なユーベルコード。それを発動したまま自分も浮遊することで完全封殺の姿勢に入るるこる。だが相手が殴れない所に行ってしまったことで、ゆらゆらびっとは早々にターゲットを変える。
「ふらふら、ぐらぐら大変そう、ついでにゆらゆらしてみない?」
 次に狙うのは見るからに動き辛そうにしているティフティータだ。その胸を狙い、杖の柄での突き刺しを試みる。
「お望みならいくらでも?」
 相手の言を聞いてやるかのように、ゆらりと揺れてその突きを躱すティフティータ。だが、その揺れは重さを計りつつ自ら動いたもの。一見振り回されているようにも見える動きではあったが、実際にはそんなことなく重さを体感で制御し買わせる方向に揺らいだだけ。
 ある意味ゆらゆらのプロとも言えるゆらゆらびっとはその動きが意図してのものであると見抜いたのか、こちらも駄目とばかりに残るシャルロッテ……ホワイトラビットの方へと向いた。
「あれはおっきいね。どっしりしてるね。それじゃこっちも、ゆらゆら一時中断!」
 それまでゆらゆら揺れていた背筋をしゃんと伸ばし、姿勢を正すゆらゆらびっと。そのまま綺麗なフォームで走りだし、一直線にホライトラビットへと迫った。
「おや、これは意外な。まあいいでしょう、むしろやりやすい」
 そのまま反転し高速で走りだすホワイトラビット。後ろを見せてわかったことだが、あのキャバリア用バニースーツにもちゃんとふわふわ尻尾が着いていた。誰得である。
 高速戦闘用にカスタムされているだけありそのスピードはかなりのものだが、ゆらゆらびっとたちもバニー服による強化のお陰かそのスピードと歩幅に何とかついていっている。
 だがやはり個体差があるのか、逃げるうちにゆらゆらびっとたちは縦に広がり始めた。それを見極めたところでホワイトラビットが反転する。
「攻撃プログラム展開。敵に直接コマンド入力といきますよ!」
 キャバリアを通して放たれる【ATTACK COMMAND】による炎属性の攻撃プログラム。それらは縦列になっていたゆらゆらびっとを一気に突き抜け、焼却する。
「あついあついあつーい!」
 炎に巻かれ飛び跳ねるゆらゆらびっと。それでふらついたことでゆらゆらしてないモードも解除されたかいったん撤退を計ろうとするが。
「そこよっ!」
 振り返った瞬間、殺戮刃物による投刃が九人のバニーを一気に貫いた。【九死殺戮刃】を発動しながら追いかけてきたティフティータが、9倍となった攻撃を一気に叩き込んだのだ。
「寿命が減る、らしいけど……天使の寿命ってまだまだあるのよね」
 西洋妖怪である彼女の寿命は色々と測りがたい。命尽きるまで踊りましょう、輝く瞳を見ればそれが冗談に聞こえないから恐ろしい。
 そして彼女たちを踊りに誘うものがもう一人。
「防御だけだと思わないでくださいねぇ」
 浮いたまま近づいてきたるこるが、浮遊兵装たちを一気に差し向けた。こちらにも切断属性が付与されており、爆撃と砲撃の中ゆらゆらびっとたちは切断されていく。
「あぁ、やだ、やだ!」
 当たらないよう飛び跳ね、転げまわり躱すがその姿はまるで下手な踊りを踊っているようで。
「折角のダンスパーティです、オウガさん達も『踊って』下さいねぇ?」
 るこるの指揮の下、『踊り』を踊らされるゆらゆらびっとたち。パーティ会場へと来たのだから踊るのが礼儀だろう。踊らぬならば足を切るという残酷な舞踏会の中に、さらに鎖に巻かれた堕天使が舞い込む。
「あなたの命はあとどれくらい?」
 くすりと笑って獲物と定めたゆらゆらびっとへ。自身も寿命は削れるが、その妖しく残酷な殺戮のダンスに付き合わされれば相手の寿命の方が早く尽きるは道理で。
「で、片付いたところでパーティーの続きといきましょうか」
 次の踊りを始めるためにこの曲は早々に終わらせよう。そうとでも言わんばかりにシャルロッテが炎を放つ。
 指揮者はるこる、奏者はシャルロッテ、ダンスパートナーはティフティータ。死のダンスミュージックはゆらゆらびっとが舞台に斃れるまで、美しく艶やかに奏でられるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アンナ・フランツウェイ
オリガ(f12132)と

来るのは知ってるけど楽しんでたパーティーを台無しにされるのって、結構ムカつく。バニー衣装は嫌だけど、報いは受けさせてあげるよ。

うぅ…、露出が嫌なのに、露出多い衣装が来た。しかも着る事躊躇ってたらオリガに無理矢理着替えさせられて、露出が多いバニーガールにされた…。

もうこうなったらやるしかない!【武器受け】で三半規管狙い攻撃を防御、こちらの攻撃で【部位破壊】後【呪詛】を流し込む。
オリガが倒れたら【断罪式・薊ノ花】で巨大な血の鋸を作成、2人の援護を受けつつ攻撃回数重視の攻撃で片っ端から攻撃!
当分バニーガールの姿のままでも構わない。それよりも私はオリガを守りたい。それだけだ!


オリガ・ホーリエル
アンナ(f03717)と一緒に

何してるのよ貴方達。皆で楽しんでいるパーティーを台無しにするなんて、そんな無粋な事絶対に許さないわよ!アンナ、あの無粋な連中さっさと倒しに行くわよ!

バニー衣装を手に取り、その衣装に着替えれば完璧ね。ってアンナが躊躇っている。なら無理やりでも着替えを手伝うわよ。ほら来てる服を脱ぎなさい!

【全力魔法】で戦うけど敵の攻撃が直撃、まともに動けない状態になったあたしは最後の手段…魔王の力を借りる事に。代償として、アンナ共々当分バニー衣装以外着れなくなる契約を交わされたけど。

後は魔王の力が放つ真空刃と共に、あたしは【鼓舞】でアンナを応援するわ。これしか出来ないけど…頑張って!



 一か所で掃討されても、別の場所ではまだゆらゆらびっとたちは暴れている。
「何してるのよ貴方達。皆で楽しんでいるパーティーを台無しにするなんて、そんな無粋な事絶対に許さないわよ! アンナ、あの無粋な連中さっさと倒しに行くわよ!」
 踊っていた愉快な仲間たちが逃げた後のパーティ会場を適当に壊して回っているゆらゆらびっとを見つけ、オリガ・ホーリエル(黒き天使を支える者・f12132)が怒りも露に相棒の手を引いてそちらへ迫っていく。
「来るのは知ってるけど楽しんでたパーティーを台無しにされるのって、結構ムカつく。バニー衣装は嫌だけど、報いは受けさせてあげるよ」
 あまり仮装やパーティに乗り気ではなかったアンナ・フランツウェイ(断罪の御手・f03717)も、やっと楽しくなってきたところに水を差されたとあっては怒りも湧いてくるというものだ。だが、そのまま戦っては勝ち目がないということも二人はよく分かっていた。
「バニー衣装を手に取り、その衣装に着替えれば完璧ね」
 オリガは飛んできたバニー衣装を早速身に纏う。腰には帯が巻かれ、前部分は合わせになっているサムライエンパイア風のものだ。これで敵と戦える……と思いアンナの方を見れば。
「うぅ……露出が嫌なのに、露出多い衣装が来た」
 衣装を手にアンナが縮こまっている。確かにその手にある衣装は妙に布面積が少なく、広げればかなりの露出になるだろう。だが、だからと言ってためらっている場合ではない。この世界でバニー衣装を着た相手と対等に戦うにはこちらもバニーになるしかないのだ。
「ほら着てる服を脱ぎなさい!」
 半ば強引に、アンナの服を脱がせ着替えを手伝うオリガ。結果的にアンナが着替えさせられたのは、胸と腰周りだけが金属製だが他はほとんど紐しかない、ウサギ耳つきビキニアーマーというアックス&ウィザーズ風のものであった。
 ともあれこれで着替えは完了。二人は会場を壊すゆらゆらびっとの群れへと立ち向かう。
「ちょっとあなたたち、パーティの邪魔をしないで!」
 オリガが先制で全力の魔法をぶっぱなす。衝撃波として直撃した魔法がゆらゆらびっとを吹き飛ばして倒すが、敵襲を悟った他の者たちが杖を構えて反撃に出てきた。
「あなたたちこそ私たちのゆらゆらを邪魔しないで。ほら一緒にゆらゆらしましょう」
 杖を思い切りフルスイングし側頭部を狙ってくるゆらゆらびっと。そのスイングをアンナは『断罪剣・エグゼキューター』を構えて受け止める。強度面を補填しただけあって分厚い剣がその一撃を難なく受け止め、切り返しで相手の杖を持つ手を切りつけてそこから相手の動きを鈍らせる呪詛を流し込む。
 一連のカウンター動作でアンナに向かったゆらゆらびっとは無力化されるが、一方隣では。
「お疲れ? だったらゆらゆらして休みましょう」
 全力で魔法を打ち切った故の隙をつかれ、オリガが側頭部への一撃をまともに受けてしまっていた。三半規管を乱され、足元おぼつかずふらつくオリガ。
「オリガ!」
 アンナが助けに行こうとするが、次のゆらゆらびっとが彼女に迫ってそれを許さない。その間にもオリガが膝を突き、とどめとばかりにゆらゆらびっとが殺到、その心臓を抉りだそうとしている。
「もう、こうなればこれしか……これだけは使いたくないけど、背に腹は代えられないわ……!」
 ゆらゆらびっとの手がオリガの胸に触れる瞬間、黒い炎がその手を包み込んだ。そのまま炎は巻き上がり、そのゆらゆらびっとの体を両断する。
 そしてオリガの前にもう一人のオリガがたつ。それは【アンリミデット・ランページロード】で呼び出された魔王。肉体と精神全てを弄ばれる代償と共に呼び出されたそれの要求は、アンナ共々当分バニー衣装以外着れなくなること。
 バニーを嫌がっていた相方さえも巻き込んだ契約だが、窮地を脱するにはこれしかない。契約は完了したとばかりに魔王は真空刃を放ち、ゆらゆらびっとを押し返していく。
「断罪の時は来たれり。報復の時だ」
 その魔王の援護を受け、アンナも【断罪式・薊ノ花】を用いた。相方に自分さえ巻き込む決断を強いた、断罪するのはその罪だ。
 処刑用の鋸が何度も振るわれ、罪深き兎たちを滅多切りにする。
「これしか出来ないけど……頑張って!」
 その背を押すのは魔王の不浄なる炎纏う真空刃。そして、動けない体から搾りだされるオリガの精一杯の鼓舞。
「当分バニーガールの姿のままでも構わない。それよりも私はオリガを守りたい。それだけだ!」
 それを受けて、アンナの巨大鋸がその場のゆらゆらびっとたちを全て断罪した。
「落ち着いたら、またパーティしよう」
「どうせ着替えられないし……それならね」
 オリガを支えてアンナが立たせる。奇しくも和洋対の格好となった二人は寄り添ってハロウィンの国に立つのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
POW

此処に来るのも久々ね。
UDCアースで密かに流行ったという
逆逆バニーは飛んでこないかしら?
一見普通のバニーだけど
両乳の先端と股間が♥型にくり抜かれているとか♪

ゆらゆらにはメラメラでムラムラよ!
『血統覚醒』で戦闘力を高め
炎の【属性攻撃】で彼女達の衣装を燃やして弱体化。
新しい衣装が飛んでこない内に【結界術】に閉じ込め
顔面への【ジャンプ・騎乗】や両乳からの【乱れ撃ち】で
媚毒の【呪詛】体液を飲ませて彼女達もムラムラに♥

心臓はあげないし、ワインも注がないけど
熱いハートと溢れんばかりの愛を注いでアゲル♥

口から、乳から、【化術】で生やした肉棒から
彼女達に媚毒体液を注ぎつつ【慰め・生命力吸収】



 このハロウィンの国が発見されたのは一年前。その時にもオウガとの戦いがあり、そこに参加した猟兵がいた。
「此処に来るのも久々ね」
 ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)もその一人である。経験者であるがゆえにこの世界の仕様もそれなりには分かっており、まずしなければならないことを考え待ち受ける。
「UDCアースで密かに流行ったという逆逆バニーは飛んでこないかしら?」
 思い浮かべるのはUDCアースにて局所的かつ限定的に流行した極めて特異なバニー服。そもそも原型となったものすら一部の者しか知らないような局地的ムーブメントだが、さらにそれを再変換したような特殊過ぎるものが果たして来るのだろうか。
 そうして飛んできた服をドゥルールが纏うと。
「……言ってみるものね」
 来た。本当に来た。選べないんじゃなかったのかとも思うが、意思があるということは社会性があってもおかしくない可能性も無きにしも非ずやなので、もしかしたらあまりにアレ過ぎるデザインでバニースーツの中でも隔離処置が施されていたのが脱走とかしてきたのかもしれない。
 ともあれ、奇跡的に望み通りのものが来たので嬉々としてそれを纏うドゥルール。そこに獲物を見つけたと言わんばかりにゆらゆらびっとたちがやって来た。
「ゆらゆら、ゆれゆれ……あれあれ?」
 流石にあまりの姿に首どころか腰のあたりから思いっきり傾げるゆらゆらびっと。その前で、ドゥルールは【血統覚醒】を用いて寿命と引き換えに戦闘力を高める。
「あなたにこちらをあげるから、おかわりワインをゆらゆら注いで!」
 杖で殴り掛かりつつ、手に持ったワイングラスの中身をぶちまけるゆらゆらびっと。それは強烈なアルコール臭とそこに紛れた血臭を撒き散らし、鼻から意識を酔わせ平衡感覚を破壊していく。
 まっすぐ立つことも難しい状態で何とか踏ん張りながらも、ドゥルールはゆらゆらびっとたちの姿を見て自分を何とか保たせた。
「ゆらゆらにはメラメラでムラムラよ!」
 魔術的に炎を呼び出し、ゆらゆらびっとにけしかける。炎はゆらゆらびっと本体ではなくその衣装の方を取り巻き、それらを焼き捨てんとした。
「やー、何するですか変態さん!」
 布製の服を着ているゆらゆらびっとたちは衣装が剥がれ、瞬く間にその力が落ちてその場に倒れ伏す。だが一方で。
「バニーのルールはゆらゆら変わる。バニーと言ったら鋼もバニー!」
 耐火性の高い防護服や金属スーツ……恐らくアポカリプスヘルやクロムキャバリアあたりのバニーが炎を突っ切って向かってくる。まさにバニーってなんだよ状態だが、この国に置いてはいまさら何をという話である。
 だが、その耐火バニーたちにもドゥルールはひるまない。それどころか結界を張って相手の退路を断ち、自ら跳躍しバニーへと飛び掛かった。
「新しい衣装がこないうちにね」
 仮装する意思があれば敵味方関係なく衣装は飛んでくる。他ならぬドゥルール自身がその手を昨年用いたのだ。それ故に裸のバニーたちが復活する前に勝負を決めねばならない。
 残る強敵である耐火バニーたちを、衣装の開いた部分で的確に抑え込む。そのままその場所で相手の顔面を滅多打ちにし、また遮るもののない場所から毒入り体液を流し込んであいてのゆらゆらを書き換えていく。
「あわわわ、ゆらゆらがぁ……」
 お互い衣装があれば条件は五分、つまりは集団型を普通に相手にするに等しい。基本的には服を焼かれたバニーの方が多い故、残り少数の集団型が相手となれば得意の戦法にも持ち込みやすい。
 そのままバニーたちは倒れ、一体の顔面に乗ったままもう一体を胸で抑え込み、さらに裸になったバニーを捕らえて持ち上げる。
「心臓はあげないし、ワインも注がないけど、熱いハートと溢れんばかりの愛を注いでアゲル♥」
 そうしてやはり遮るものなく露出した『槍』で裸バニーを串刺しにし、宣言通りの者を注ぎつつ相手の生命力を啜るドゥルール。
 パーティに乗り込んで心臓を要求したバニーたちは、全く別のパーティに連れ込まれ『ハート』を奪われて行くのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒田・牙印
・ネフラ(f04313)と共に

・さて、次は激しいパーティだな……思い切り派手にやってやろうじゃないの。
って、異世界バニー姿になれ、だぁ? ええい、ことこうなれば仕方が無い。俺のバニー姿をとくと見るがいい!(タキシードが弾け飛んでスーパーマッチョバニー姿に)
さあ、これで怖いモンなしだ。覚悟しやがれ!

・三半規管を狂わす? 残念だがそこはワニコプターで克服済みよ! 回転に回転を加えた大回転でらびっとどもを吹っ飛ばしてやる。
俺が派手に暴れてネフラがそこを突く。単純だが効果的だろう?

・ネフラのバニー姿に興奮が冷めねぇな。このまま朝まで2人で暴れるとするか?(抱きしめてキスを)


ネフラ・ノーヴァ
牙印(f31321)と共に。
次のパーティーだ。派手に行こうじゃないか。
異世界バニー衣装にチェンジ。悪魔だろうが甲冑だろうが何でも来るが良い。ああ、最近は逆バニーという流行りもあるそうだな。過度な露出でも着こなそう。
牙印の方は如何かな。可愛い感じになっているだろうか?
さて、戦いだ。牙印の巨躯に相手の目がいけばその隙を突くように攻撃を仕掛ける。そしてUCを発動すれば硬化した手指で敵の胸を狙い貫き抉る。バニー衣装が返り血に塗れるのも構わず。
ワインを注ぐ? 良かろう、貴公の血をもってな。
(牙印の抱擁とキスを受けて)おや、興奮覚めやらずといった様子かな。戯れにこの衣装のまま夜明けまで楽しもうか。フフッ。



 人目を引く派手なダンスが行われていた場所に、ゆらゆらびっと達は引き寄せられてくる。愛と情熱のダンスが行われていたその場所にも、彼女たちはやはり襲撃してきた。
 だがそこで踊っていた者たちは、突然の来客を快く受け入れる。
「次のパーティーだ。派手に行こうじゃないか」
「さて、次は激しいパーティだな……思い切り派手にやってやろうじゃないの」
 ネフラ・ノーヴァ(羊脂玉のクリスタリアン・f04313)と黒田・牙印(黒ワニ・f31321)、友に黒兎として踊った二人は、次は異世界のバニーとしてゆらゆらびっと相手の派手なダンスに臨む。
「悪魔だろうが甲冑だろうが何でも来るが良い。ああ、最近は逆バニーという流行りもあるそうだな。過度な露出でも着こなそう」
 ネフラが堂々と宣言すると、まるでその声にこたえるかの如く一着の衣装が飛来した。そしてそれが触れると同時に一瞬にしてその身に纏われ、ネフラを異世界バニーに変えていく。その結果如何な格好になったかというと。
「……何でも来いとは言ったが」
 肩や腕、足に纏われたのはとげとげしい装飾のついた漆黒の甲冑。その形状は禍々しく、正に悪魔的と言わんばかりだ。頭にはウサ耳にも角にも見えるヘッドガードもついている。一方で体の部分はほとんど何も纏っておらず裸同然。ごくわずかに、胸の先端と股間にハート型のシールがあるのみだ。まさかの全部乗せ、悪魔甲冑逆バニーである。だがこんなトンデモ衣装な世界があるのかというと……あった。恐らくデビルキングワールドだろう。あの世界ならこのあたりが全部あってもおかしくはない。
 とはいえそこは元より何でも着こなすつもりのあったネフラ、すぐに衣装に順応し普段の様子を崩さない。
「牙印の方は如何かな。可愛い感じになっているだろうか?」
 余裕を持って相棒の方を見ると。
「って、異世界バニー姿になれ、だぁ? ええい、ことこうなれば仕方が無い。俺のバニー姿をとくと見るがいい!」
 若干やけ気味だが、覚悟を決めてタキシードをぶち破る牙印。盛り上がった筋肉がタキシードを弾き飛ばすと、その下にらは着た覚えもない衣装がいつの間にか纏われていた。
 ぴっちぴちのタイツ生地が肉体を覆い、その筋肉を肌に入った筋までくっきり浮き上がらせている。下半身はもちろんきついハイレグで、青と赤のツートンカラーが目に眩しい。頭部だけは元のバニー耳が続投だ。
 彼の故郷でもあるヒーローズアース、そこに肖るヒーロースタイルのぴっちりバニーだろう。元々ビキニやハイレグの多いデザイン故、意外なほどに違和感はない。
「さあ、これで怖いモンなしだ。覚悟しやがれ!」
 ネフラの満足げな視線を受けながら、牙印は堂々と前に出た。
「むちむち鰐さん、ゆらゆらしましょ?」
 大きく振りかぶり、手に持ったグラスからワインをぶちまけるゆらゆらびっと。明らかにグラスの容量より多いワインがぶちまけられ、牙印の顔を濡らす。
 普通のワイン以上に強いアルコールの臭いが鼻からなだれ込み牙印の三半規管を壊していくが、その巨体を低く構えつつ両手を横に広げた。
「筋肉と愛に不可能なし!」
 そのまま牙印は全身で大回転、両腕をプロペラにしたかのごとく浮き上がり、【ワニコプター】での突進をかけた。
「三半規管を狂わす? 残念だがそこはワニコプターで克服済みよ!」
 酔った頭を回転に回転を重ねて無理矢理覚醒させる。気を抜けばこのまま墜落、大惨事を引き起こしかねないが、そこはアルコール含めた毒素全般の耐性を作ってくれる筋肉と、相棒の前で醜態を曝せないという愛でカバーだ。
「どうしてゆらゆら落ちないの? 落ちるのがお約束じゃないの?」
 もう突進してくるワニコプターから逃げ惑うゆらゆらびっとたち。だがその圧巻の巨体に隠れ、もう一人のバニーを失念していた。
「美しい中身じゃないか、フフッ」
 正に悪魔的な妖艶な笑みを浮かべ、逃げるゆらゆらびっとの胸元にそっと触れる。そしてその白肌を撫でるように艶やかに、悪魔の指が剥ぎ取った。
 胸の奥にある、その心臓を。
「あが、が、が……」
 黒き甲冑の腕が胸骨を砕きその奥の鼓動を掴みだす。溢れ出した大量の鮮血が黒い鎧を赤く染めていくが、ネフラはそんなことお構いなしだ。
「ワインを注ぐ? 良かろう、貴公の血をもってな」
 まるで果実を搾るようにその心臓を握り潰す。そこから溢れ出した鮮血は、空になったゆらゆらびっとのグラスに注がれそこを赤で満たした。
「あああ、もうこの国いらないので、ゆらゆら逃げましょう~!」
 仲間の凄惨な死に残るゆらゆらびっとも逃げ出そうとする。だがその前にはすでにワニコプターが回り込んでおり。
「俺が派手に暴れてネフラがそこを突く。単純だが効果的だろう?」
「全くだ」
 跳ね飛ばしたゆらゆらびっとをネフラが捕らえ、また心臓を引きずりだす。
 悪魔とヒーローのダンスが、ハロウィンに湧き出た兎たちを全て地獄の底へと返していった。
 やがてすべてのゆらゆらびっとが倒れ静寂を取り戻したハロウィンの国。
「このまま朝まで2人で暴れるとするか?」
 牙印が荒々しくネフラを抱き寄せ口づける。
「おや、興奮覚めやらずといった様子かな。戯れにこの衣装のまま夜明けまで楽しもうか。フフッ」
 それに対し自身の衣装を見せつけながら、妖しく答えるネフラ。ここからは、愉快な仲間たちにも見せられない二人だけのダンスパーティの始まりだ。

 こうしてハロウィンの国で起こった二度目の戦いも無事に終わった。避難していた愉快な仲間たちも現れ、再びハロウィンパーティが始まる。
 全ての世界から集められたウサギとアリスが踊る愉快なパーティは、まだまだここからだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年10月31日


挿絵イラスト