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Space Pumpkin Deliverer

#スペースシップワールド #お祭り2021 #ハロウィン #ガイアリゾート

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●グリモアベースにて
「今年もハロウィンが近づいてきたわね。どの世界でも似たようなお祭りはあるそうだし……ふふ、仮装の準備はもう済ませたかしら?」
 集まった猟兵たちへと笑顔を見せて、エリシャ・パルティエル(暁の星・f03249)はもうすぐやってくるお祭りに楽しそうな様子だ。
「でもね、そんな楽しいハロウィンを邪魔する不届き者がいることが予知でわかったの」
 だからみんなでハロウィンを守ってほしいの、とエリシャは今回の予知について語る。
「スペースシップワールドには、たくさんのリゾートシップがあることはもうみんな知ってるわよね? 水着コンテストの会場になったり、最近は銀河皇帝ペンギンなんかに狙われたりして」
 スペースノイドたちにとっての観光地であるリゾートシップは、季節に応じて様々な催しを行い、集客するためのいろいろな試みやイベントを行っているのだ。
「ハロウィンシーズンにはもちろんそういったイベントをするわけよ。ハロウィンには南瓜がつきものでしょ。この世界で使われる『宇宙南瓜』は、みんな農業宇宙船から輸入しているんだけど……」
 リゾートシップまで宇宙南瓜を輸送する途中で、宇宙海賊に襲われるのだという。
「銀河皇帝がいなくなったとはいえ、銀河帝国の残党オブリビオンはまだいるから、輸送船も警備は怠ってなかったのよ。なんだけど……」
 ぱっとグリモアベースに、大きな三角帽子に箒を手にした可愛らしい猫の姿が映し出される。
「こんな可愛い魔女猫がやってきたら、ハロウィンのサプライズかなって思っちゃうわよね!?」
 猫好きなエリシャは妙に力を込めて語る。
 可愛い宇宙海賊は帝国仕込みのサイキックを操り、まんまと輸送船の襲撃に成功したのだ。
「みんなには輸送船へ救援に向かってもらいたいの。でも、直接転送は出来ないから、手配した宇宙船の方に転送するから、そこから現場に駆けつけてもらうことになるわ」
 輸送船へと乗りつけられる手配までは済ませているが、到着するのはどうしても襲撃真っただ中になるだろう。
「敵は箒に乗って自由に船内を飛び回りながら応戦してくるわ。みんななら油断しなければ大丈夫だと思うけど……」
 猟兵たちが駆けつければ、敵はそちらに気を取られるので、乗組員たちはその隙に各自避難するので、敵の撃破を第一に考えてくれればいいと言うエリシャ。
「無事に宇宙南瓜を守りきったら、リゾートシップまでお届けよ。行先はガイアリゾートっていう大きな複合アミューズメント施設。きっとみんなは歓迎されるから、たくさんハロウィンムードいっぱいのイベントを楽しめるわ!」
 そのためにも、宇宙南瓜を届けることが必要なのだ。
「どの世界のハロウィンもたくさんの人に楽しんでほしいと思うから」
 敵がたとえ可愛い猫ちゃんであってもね、とエリシャは自分に言い聞かせるように呟いて。
 よろしくお願いするわね、と信頼に満ちたまなざしを猟兵たちに向けて、星型のグリモアを輝かせ、はるか銀河へと転送を開始するのだった。


湊ゆうき
 こんにちは。湊ゆうきです。
 全世界でハロウィン! 楽しんでまいりましょう!

 こちらは二章構成のハロウィンシナリオとなっております。

●第一章【集団戦】
 輸送船に乗りつけたところから描写いたします。船内での攻防となります。狭い場所も広い場所もありますので、お好きに戦ってください。
 乗組員は勝手に避難しますので気にしなくて大丈夫です。宇宙南瓜も貨物庫で保管され、猟兵がやってきたら敵は応戦するため、強奪されずに済みますので特に守る必要はないです。

●第二章【日常】
 巨大アミューズメント施設『ガイアリゾート』でハロウィンイベントを満喫しましょう。P/S/Wは気にしなくてOKです。
 今回は以下の場所でハロウィンイベントを楽しめます。
①遊園地『ファンファン☆ガイア』
 猟兵の皆様には一日乗り放題パスポートが進呈されます。大体どんな乗り物でもあります。いろいろハロウィン仕様になっています。仮装もご自由にどうぞ。好きな乗り物に乗ったり、レストランやカフェで食事や休憩をしたり、ご自由にお過ごしください。
②牧場エリア
 ハロウィンの飾りでおめかししたもふもふ動物たちとふれあえます。羊、山羊、ポニー、うさぎなど。他にも宇宙南瓜を使ったジャックオーランタン作りや、キャンプサイトでのBBQやかぼちゃ料理を作ったりして楽しめます。
 できそうなことでしたら、大体大丈夫ですので、好きなようにお過ごしください。

 どちらか一章のみのご参加も大歓迎です。
 同行の方がいらっしゃる場合はその旨お書き添えください。
 二章のみ、お誘いがあればエリシャがご一緒させていただきます。
 プレイングはOP公開後すぐに受付いたします。
 それでは、皆様のご参加お待ちしております!
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第1章 集団戦 『ブルーム・スター・にゃんこ』

POW   :    サイキックイリュージョン
「属性」と「自然現象」を合成した現象を発動する。氷の津波、炎の竜巻など。制御が難しく暴走しやすい。
SPD   :    スターダストブラスト
自身に【サイキックの星屑】をまとい、高速移動と【星屑を纏った突風】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    メテオスウォーム
【肉球スタンプ】が命中した対象に対し、高威力高命中の【サイキック流星群】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ビスマス・テルマール
【なめろう餃子】
何とも可愛らしい宇宙海賊のもふもふ猫さんで……切り捨て御免するのも、忍びなくあるのですが

致し方ありませんね。

●POW
今年のわたしの仮は
和風ニスロクな割烹着姿

ウルシさんは
殿様ルックな蝿の王

そんなウルシさんに事前に
『料理』した南瓜のなめろうを『早業&大食い』させUC発動

殿様蝿の服装のまま巨大化した
ウルシさんやエミリさんと『集団戦術&団体行動』連携

生成された【南瓜のなめろうビーム刀】を使い『怪力』で『なぎ払い&斬撃波』で猫さんのUCごと切り捨て御免してるウルシさんを

手持ちの遠距離武装全てで『砲撃&レーザー射撃&誘導弾』の『弾幕』の『制圧射撃&一斉発射』援護

※アドリブ絡み掛け合い大歓迎


エミリロット・エカルネージュ
【なめろう餃子】
あー……ビスちゃんがモフモフ好きなの思い出しちゃったよ、終わったら牧場でもモフモフに触れあえるしガンバ

……料理とモフモフの二択はビスちゃんにキツいかなぁ?

●POW
ビスちゃんやウルシくんと『集団戦術&団体行動』で連携して『早業』UC発動で【鰹節入り餃子怪人】になり

『空中戦&空中機動』で飛び回り
動きと香りで猫ちゃん達を撹乱し『第六感』で攻撃を『瞬間思考力&見切り』『オーラ防御&属性攻撃(鰹節)』込めた実体『残像』置きながら回避し

撹乱されたり味方の攻撃の
どさくさ紛れに【尻尾&シャオロン(麺棒モード)】で『グラップル&功夫』の『咄嗟の一撃』でボクも仕掛けるよ

※アドリブ絡み掛け合い大歓迎



●もふもふは戦いの後で
 急ぎ駆けつけた輸送船内。そこはハロウィンパーティー会場かな、と思うような空間だった。
「せっかく宇宙南瓜を強奪する計画だったのに邪魔が入るにゃんて!」
「この宇宙南瓜を使って『帝国継承軍』を称えるパーティーをする予定にゃのに!」
 魔女のごとく箒に乗った可愛らしいブルーム・スター・にゃんこが、現れた猟兵たちの姿に毛を逆立て怒っていた。
「何とも可愛らしい宇宙海賊のもふもふ猫さんで……」
 魔女帽を被った愛らしいにゃんこの出迎えに、ビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)は思わずもふもふしたい衝動に駆られるが、なんとかその気持ちを抑え込む。
「あー……ビスちゃんがモフモフ好きなの思い出しちゃったよ」
 ビスマスの手がブルーム・スター・にゃんこたちへと伸びかけ、それを自制するように押しとどめている様子を見て、エミリロット・エカルネージュ(この竜派少女、餃心拳継承者にしてギョウザライダー・f21989)は思わず呟いていた。
 何しろ、ファードラゴンタイプのエミリロットすらも、ビスマスにとって癒されるもふもふ対象のひとつ。
「終わったら牧場でもモフモフに触れあえるしガンバ」
 無事宇宙南瓜を守りきってリゾートシップまで届ければ、そのあとはもふもふパラダイスが待っている。
(「……料理とモフモフの二択はビスちゃんにキツいかなぁ?」)
 牧場ではもふもふとのふれあいとキャンプ場で料理もできるらしい。共にビスマスが大好きなものなので、どちらかといえば相当悩むかもしれないと思いながら。
「切り捨て御免するのも、忍びなくあるのですが……致し方ありませんね」
 エミリロットの言葉に何とかもふもふ欲求を押し留めたビスマスは、気持ちを切り替え、ブルーム・スター・にゃんこへと向き合う。
 相手が魔女猫ならば、とビスマスも仮装をしてきた。今年用意したのは、地獄の料理長・堕天使ニスロクのもの。それも和風な割烹着姿。料理上手なビスマスに良く似合っている。
「ビスちゃん気合い入ってるね!」
「ウルシさんも和風な殿様ルックな蝿の王です」
 漆塗りのお椀型支援機である【ウルシ】がスッポン型メカに変形すれば、ビスマスが料理して持参した南瓜のなめろうをぱくぱくと平らげて。すぐさまビスマスの二倍の大きさに巨大化した殿様ウルシは、にゃーにゃーと騒ぎ立てるブルーム・スター・にゃんこへと狙いを定める。
「さあ、行きますよ!」
 ビスマスの言葉とともに、ウルシはユーベルコードとともに生成された南瓜のなめろうビーム刀を振るうと斬撃波によって箒で飛ぶブルーム・スター・にゃんこを吹き飛ばしていく。
「にゃ! それならこっちもこうにゃ!」
 ブルーム・スター・にゃんこたちは植物を象ったようなファンシーな杖を振るう。するとこの宇宙船の中に氷をまとった竜巻が現れたのだ。
 ウルシの斬撃波と竜巻がせめぎ合う中、ビスマスは割烹着の下に着こんだ全身鎧装に装備されている固定砲台から、竜巻を操るブルーム・スター・にゃんこを一斉射撃。
「よーし、ならボクは……」
 ビスマスとウルシの連携攻撃に加わるべく、エミリロットはユーベルコードを発動させ、鰹節入り餃子怪人へと変身する。
「ある意味これも仮装っぽくはあるよね」
 餃子頭になったエミリロットは宇宙空間において軽くなった身体をふわりと浮かせ、ブルーム・スター・にゃんこたちの間を飛び回る。
 その度に、ふわり、と鰹節の良い香りが漂い、にゃんこたちは落ち着きをなくした様子で自然とその香りを追ってしまう。
「このいい香りは……!」
「やっぱりにゃんこなんだね」
 ふらふらとしているブルーム・スター・にゃんこをウルシの南瓜のなめろうビーム刀が斬り捨てていく。エミリロットも華麗な動きで空間を飛び回り、鍛え抜かれた尻尾でにゃんこを箒から叩き落としていく。
「ハロウィンを楽しみに待っている人たちがいるんです」
「だからこの宇宙南瓜は奪わせないよ!」
 二人は息の合った動きで、次々と敵を倒していった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

カーバンクル・スカルン
これだけ通路が狭いとどれだけ速く動けてもお互い避けられないでしょう。なら問題はサイコキネシスで持ち上げた星屑だけかな?

となったらカタリナの車輪が、星屑を砕きながら猫の元へ猪突猛進よ! 私お手製の武器はそんな小さな星屑程度で壊れるほどやわではないんでねぇ!

無事車輪に拘束できたら容赦なく熱々の熱湯を溜め込んだ浴槽の中に突っ込む! だいたいの猫が水が苦手なのは一般常識じゃ!

どんだけ可愛かろうと、本性を知った後だとおそるべき敵にしか見えないんでね? 今更猫を被っても遅いんよー



●腹黒にゃんこにお仕置きを
「にゃにゃ、邪魔者が来たにゃ!」
「邪魔者はやっつけるにゃ!」
 輸送船を護るべく駆けつけた猟兵たちに気づくと、魔女帽を被り、箒に乗った見た目は可愛らしいブルーム・スター・にゃんこは一斉に攻撃を仕掛けようとする。
「ふーん、そうやって可愛い見た目で油断させて輸送船を襲ったんだね?」
 現れたブルーム・スター・にゃんこを狭い通路で待ち構えていたカーバンクル・スカルン(クリスタリアンのスクラップビルダー?・f12355)は、その見た目に騙されずに冷静に状況を分析していた。
「向こうが勝手に油断しただけにゃ!」
 カーバンクルの言葉に反論するように、ブルーム・スター・にゃんこたちは箒の上から抗議の声を上げる。
 ふわりと箒にまたがる敵は、お互いの衝突を避けるように距離をあけて飛んでいる。
(「思った通り。これだけ通路が狭いとどれだけ速く動けてもお互い避けられないでしょう」)
 こちらも敵の攻撃を避けることは難しいかもしれないが、それならば相手も同じ。
(「なら問題はサイコキネシスで持ち上げた星屑だけかな?」)
 相手の攻撃を予測し、ならばとカーバンクルは動き出す。
 攻撃は最大の防御でもある。
「こっちから行くわよ! 猪突猛進!」
 愛用の武器【カタリナの車輪】が狭い通路を転がり、ブルーム・スター・にゃんこへと迫る。
「にゃにゃ!」
 対抗しようと自身にサイキックの星屑をまとわせると、ブルーム・スター・にゃんこは星屑を纏った突風をカーバンクルへと放つ。
「残念! 私お手製の武器は、そんな小さな星屑程度で壊れるほどやわではないんでねぇ!」
 サイキックで操る星屑は、針がついた巨大な車輪に容赦なく砕かれる。
 にゃんこたちがあわあわと逃げようとしている間に、カタリナの車輪は逃げ遅れたブルーム・スター・にゃんこをはりつけにして捕らえる。
「はい、熱湯にダーイブ!」
 蒸気の力でいつでもお風呂に入れる【どこでも熱湯風呂】を持ち歩いているカーバンクルに抜かりはない。
 そのまま沸きたての一番風呂に叩き込まれるブルーム・スター・にゃんこ。なかなかに恐ろしいユーベルコードである。
「にゃ、にゃ! 溺れるにゃ!」
「だいたいの猫が水が苦手なのは一般常識じゃ!」
 ぷるぷると震えるブルーム・スター・にゃんこへとびしっと指を突きつける。
「……ひどいにゃ。ハロウィンを楽しく盛り上げたかっただけにゃのに……」
 同情をさそうような目で見上げてくる相手にも、カーバンクルは動じない。
「どんだけ可愛かろうと、本性を知った後だとおそるべき敵にしか見えないんでね?  今更猫を被っても遅いんよー」
「くっ、騙されにゃいか……!」
 ほんの少し黒い一面を覗かせたブルーム・スター・にゃんこだが、狭い通路で追い込まれ、次々と熱湯風呂の餌食になるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

彩瑠・姫桜
桜竜

にゃ…っ
え、この子たち敵なの?!
(愛らしいにゃんこ達に目を輝かせるも
葵桜とパラスさんの臨戦態勢に、はっとなり)

わ、わかってるわよ、あお(葵桜)、パラスさん
ちゃんと敵なんでしょ?
戦わないといけないんでしょ?!

ううう、こんなに可愛いけど、敵だものね、ここは心を鬼にして…っ
(余計なことを考えないようぶんぶんと頭を振って)

トドメは二人にまかせて、
私は動きを敵の動きを止めることに集中するわ
[覚悟]を決めて、UCと[範囲攻撃]を組み合わせて攻撃しかけるわね
攻撃はドラゴンランス使用して[武器受け]を試みるわ

ていうか、ちょっと、肉球スタンプとか反則…?!
(うっかりぺったんされそうなのを頑張って回避試み)


榎木・葵桜
桜竜

うっわー、にゃんこかわいいね!
でも敵だし、南瓜守らないとだし、容赦はしないよ!

姫ちゃんはちょっと目の色変えすぎ!
この子たち敵なんだからね?
パラスさんの言う通りだよ、愛でるのはまた今度だよ
肉球スタンプ受けにいかないでね?

パラスさんはもふもふには動じないんだ?
ふふ、いつもながら立ち回りかっこいー!
よーし、私も!

UCで田中さん召喚
姫ちゃんとパラスさんの援護をお願いするよ
必要に応じて[見切り、武器受け、かばう]で対応お願い

私は前に出て"胡蝶楽刀"使用
[なぎ払い、衝撃波、2回攻撃]でにゃんこ達を一体ずつ撃破

(パラスさんの言葉には静かに頷く田中さん
基本葵桜の意見尊重するが必要なら庇う気はあるらしい)


パラス・アテナ
桜竜
宇宙南瓜も興味があるが
その前に猫退治だよ

2回攻撃、鎧無視攻撃、マヒ攻撃でダメージを与えてくよ
攻撃は見切りと第六感で回避
指定UC
肉球スタンプを回避しながら
姫桜が止めた猫を掃討しようか

猫相手にはしゃぐ姫桜の姿に微苦笑を浮かべて
エリシャやアカネが見たら喜びそうな猫だが
ここにも目の色を変えたのがいるか
猫ってのは魔性の生き物だね
撫でたいのは分かるが
また別の機会にしな
怪我をしてもつまらないからね

アタシは獣の手触りには思い入れも無いからね
田中さんと共闘ってのも珍しいね
いつも葵桜の世話を焼く田中さんの姿を見上げ
アンタみたいな守護者がいれば葵桜も安心だね
アタシは大丈夫だから葵桜を守ってやっとくれ
これからもね


吉備・狐珀
なんて可愛いお猫さ…じゃなくて、もふもふした…い、でもなくて
和みそうになる自分の頬を叩いて気合を入れ…
うぅ、やっぱり可愛いです

ですが、ハロウィンを台無しにさせるわけにはいきません
心を鬼にしていきますよ!

UC【百鬼夜行】
呼び出すのは雪女さん
お猫様は寒いのが苦手
そこを利用させてもらいます
先制攻撃を仕掛け雪女さん達に船内の温度を一気に下げてもらいます
寒さに震えていてはいかに高威力高命中でも狙いを定めるのも難しいでしょう
さらにウケと共に結界を張りメテオスウォームが当たらないようにし、ウカと月代、みけさんには衝撃波や砲撃で迎撃を

どんなに可愛くても悪さをする子を捨て置けません
悪戯っ子にはお還り頂きましょう



●もふもふ愛と悪戯にゃんこ
「ハロウィンに乗じた宇宙南瓜強奪計画……上手くいくはずだったのにゃ!」
「そうにゃ! 邪魔者さえ現れにゃければ……!」
 まんまと輸送船に侵入し、帝国仕込みのサイキックで艦内を掌握し、宇宙南瓜を奪おうとしていたブルーム・スター・にゃんこたちだが、救援に現れた猟兵たちに怒りと焦りを隠しきれないようだ。
「にゃ……っ?」
「うっわー、にゃんこかわいいね!」
 とんがり帽子を被り、箒に乗った愛らしい魔女猫の姿に、彩瑠・姫桜(冬桜・f04489)は思わず瞳を輝かせながら両手で口元を押さえる。外見といい喋り方といい、可愛いが過ぎる。
 白いふわふわの毛につぶらな瞳。ピンクの肉球が星型をしていて、もう反則じゃないのってくらい可愛い。
「でも敵だし、南瓜守らないとだし、容赦はしないよ!」
 魔女猫の可愛さを認めつつも、姫桜の親友である榎木・葵桜(桜舞・f06218)は、でも敵だしと油断なく身構える。
「え、この子たち敵なの?!」
 姫桜だって話には聞いていた。でも実際目にするとこんな可愛い魔女猫が敵であるはずがない……と思わず願いたくもなる。
「姫ちゃんはちょっと目の色変えすぎ! この子たち敵なんだからね?」
「わ、わかってるわよ、あお」
 思わずこの上なく目を輝かせてしまった自分をそっと誤魔化すように、姫桜はこほんとひとつ咳ばらいをした。
「ちゃんと敵なんでしょ? 戦わないといけないんでしょ?!」
 クールを装いながらも、内心は可愛い魔女猫との戦いにいろいろと心が揺らぐ。
(「ううう、こんなに可愛いけど、敵だものね、ここは心を鬼にして……っ」)
「なんて可愛いお猫さ……じゃなくて、もふもふした……い、でもなくて」
 余計なことを考えないようにぶんぶんと頭を振った姫桜の隣から、あれ心の声が漏れちゃったかなと思うような言葉が聞こえてきて。
 姫桜のすぐそばで吉備・狐珀(狐像のヤドリガミ・f17210)もまた、愛らしい魔女猫の姿に瞳を輝かせていて。そして思わず緩みそうになる頬を両手でぱん! と叩いて気合を入れていた。
 その様子に、姫桜はアイコンタクトしつつ大きく頷く。
(「そうよね、そうなるわよね。私も同じ気持ちよ」)
(「やっぱり可愛いですよね。敵であってももふもふの可愛らしさを否定できません」)
 もはや言葉はなくとも、二人はもふもふ愛によってその心は通じ合っていた。
 依頼に行く度、ふわふわ、もふもふのぬいぐるみが増えてしまう狐珀は、姫桜とともにあらゆる世界のもふもふについてイラストつきで紹介されている【もふっと大辞典】を手にしながら語り合いたいぐらいだと思いつつ、それでもなんとかブルーム・スター・にゃんこに向き合う。
「猫ってのは魔性の生き物だね」
 身内や仲間にも猫好きがいることを思い出していたパラス・アテナ(都市防衛の死神・f10709)は、姫桜と狐珀の様子に思わず微苦笑を浮かべる。
「おやおや、ここにも目の色を変えたのがいるか」
 見た目が可愛らしいというのはパラスにも理解はできるが、いくら愛らしくてもこの輸送船を襲ったオブリビオンなのだ。パラスには過去に守れなかったものがある。だからこそ、どんな敵であっても油断はしない。
「パラスさんはもふもふには動じないんだ?」
「アタシは獣の手触りには思い入れも無いからね」
 何か思い出がひとつでもあればまた違っていたのかもしれないが。
「撫でたいのは分かるが、また別の機会にしな。怪我をしてもつまらないからね」
「パラスさんの言う通りだよ、愛でるのはまた今度だよ。姫ちゃん、肉球スタンプ受けにいかないでね?」
「わかったわ、パラスさん。……もう、あおったら。いくらなんでも敵の攻撃を受けに行くわけないでしょ?」
 と言いつつも、愛らしい姿を見るとちょっと心が揺らぎそうになるので、姫桜はもう一度頭を振って冷静さを取り戻す。
「はい、いくら可愛らしくても、ハロウィンを台無しにさせるわけにはいきません。心を鬼にしていきますよ!」
 狐珀もまた自分を鼓舞するように宣言して。
「よーし、じゃあ悪い魔女猫さんから宇宙南瓜を取り戻すよ!」
「では参ります。お猫様は寒いのが苦手のはず……」
 猫の特徴をよく理解している狐珀がユーベルコード【百鬼夜行】で呼び出したのは、小さな雪女たちの集団。
 現れた雪女たちが一斉に冷気を招くと輸送船内の温度は一気に急降下する。
「さ、寒いのにゃ……」
「寒いのは苦手なのにゃ……」
 ぷるぷると震える姿も可愛らしくはあったが、明らかにその動きが鈍っていく。
「宇宙南瓜も興味があるが、その前に猫退治だよ」
 いい南瓜が手に入ったならバーでつまみに出すのも悪くないと思いながら、パラスは正確無比な銃撃でブルーム・スター・にゃんこを撃ち抜いていく。
「ふふ、パラスさんいつもながら立ち回りかっこいー! よーし、私も!」
 見惚れるような動きに、葵桜は頼もしさを覚えつつ、自らも援護すべくユーベルコードで古代の戦士の霊である鎧武者姿の田中さんを召喚する。
「田中さん、みんなの援護をお願いするね」
「あお、トドメはお願いね」
 姫桜は動きを封じることに集中しようと、寒さで動きが鈍った魔女猫たちへと接近すると、両掌から高圧電流を解き放ち、その動きを完全に封じる。
「まかせてっ!」
 姫桜が動きを止めた敵を、葵桜の【胡蝶楽刀】が薙ぎ払い、素早い連続攻撃で一体ずつ確実に撃破していく。
 こちらに攻撃しようとしてくる相手には衝撃波をお見舞いして、息の合った連携攻撃で次々とその数を減らしていく。
 それでもなんとか箒に乗って、攻撃を決めるべく肉球スタンプを命中させようと迫る相手を、パラスは長年培った戦場での経験と第六感でひらりとかわし。
 仲間を守ろうと前に出る田中さんの背中を見て思わず呟く。
「田中さんと共闘ってのも珍しいね」
 その活躍はアカネからもよく聞いていたが、古代の戦士の背中はなかなかに頼もしい。
「アンタみたいな守護者がいれば葵桜も安心だね。アタシは大丈夫だから葵桜を守ってやっとくれ……これからもね」
 戦闘時だけでなく、いつも甲斐甲斐しく葵桜の世話を焼く田中さんを見上げながらパラスはそう語りかける。
 その言葉に、田中さんは静かに頷いた。葵桜がみんなを守ってほしいといえば、もちろんその意見を尊重するが、葵桜が信頼を置くパラスの言葉にも耳を傾けて。もちろんパラスがそう言っても、必要とあらば田中さんは葵桜以外を守ることを実行するだろう。
「さあ、猫を掃討するか」
 姫桜が動きを止めた敵を、パラスもまた次々と撃ち抜いていく。
「にゃにゃ……こうにゃったら、一斉攻撃にゃ!」
 どんどんと数を減らす仲間に焦りを覚えたブルーム・スター・にゃんこたちは集団で固まり、箒に乗って一斉にこちらへと向かってくる。
「ていうか、ちょっと、肉球スタンプとか反則……?!」
 ピンク色の星型の肉球が迫ると、なんだか避けるのがもったいないような気がしてしまった姫桜は、先ほどの葵桜の警告が現実になりかねない事態に焦りを覚えるが。
「ウケ、お願いしますね」
 なりふり構わず迫る敵の攻撃を阻もうと、狐珀は白狐【ウケ】とともに仲間を護る結界を展開。そうして黒狐【ウカ】や月白色の仔竜【月代】、御食津神が宿ったAIロボット【みけさん】へと指示を出し、飛んでくるブルーム・スター・にゃんこたちへと衝撃波や砲撃で迎撃する。
「にゃ~!!」
「どんなに可愛くても悪さをする子を捨て置けません」
 これがハロウィンであっても、この悪戯は看過できない。悪戯っ子には、骸の海に還ってもらうまでだ。
「狐珀もやるじゃないか。……姫桜?」
 ウケやウカのふさふさ尻尾に思わず見とれてしまった姫桜だが、心を落ち着け両掌から高圧電流を放ち、残ったブルーム・スター・にゃんこの動きを完全に止めて。
「可愛くても敵は敵だからね!」
「姫ちゃんはほんともふもふ好きなんだねー!」
 にこにこする葵桜と微苦笑を浮かべるパラスが残った魔女猫を次々と片付けていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

神坂・露
レーちゃん(f14377)
流石に今回は抱っこしながらは難しいかしら?
うーん。やっぱりどーしても密着していたいわー。

「…とゆーことで、あたしがレーちゃん背負うわ!」
迷路みたいな船の中で策略で分断されたら力が半分だわ。
それに狭い船内だから使う魔法に制限がかかる…はずよね。
って説明して…あれ?すっごく感心されて撫でられたわ♪
「えへん! あたしだって、色々と考えてるのよー♪」
…え?戦う場所はどーするのか?…えっと…えっ…と?

グランドリオン片手に【銀の舞】を使って戦うわ。あたし。
戦う場所はレーちゃんが決めてくれた船の通路ね。
レーちゃん背負いながら箒に追いついて…箒の柄を斬る!
これがあたしの仕事。頑張る!


シビラ・レーヴェンス
露(f19223)
「ほう? なるほど」
唐突に背負うと言われたが…確かに一理ある。
頭を撫でてると更に密着されてしまった。うっとおしい。
勿論戦う場所も考えているだろうから問いてみることにする。
…ふふ。流石にそこまでは考えていなかったか…。
なら私が船内の通路の一つ…と作戦を提案しよう。
理由はより狭い通路では速度はでないと予想したからだ。
それに狭いとこちらの攻撃に対し相手の回避能力も低下する。

属性攻撃と全力魔法付与で高速詠唱つき【氷凍蔓】を行使。
ふむ。蜘蛛の糸のように張り巡らすと引っかかるだろうか?
背負われ戦うことになったが…背負うのは不要ではないのか?
不満顔をされたので素直に背に乗ろう。やれやれ。



●背中を預けて
 ハロウィンの時期に、大切な宇宙南瓜を奪おうとする宇宙海賊を討伐するお仕事。
(「流石に今回は抱っこしながらは難しいかしら?」)
 先日の戦争での一件以来、大好きな親友と一時だって離れたくない神坂・露(親友まっしぐら仔犬娘・f19223)は、うーんと考えを巡らせる。
「露、さすがにくっついたままでは戦えないだろう。いい加減離れて……」
 この前の秋祭りでは、ずーっと背中にくっついていた露に相当参ったシビラ・レーヴェンス(ちんちくりんダンピール・f14377)なので、さすがにこの状況では諦めるだろうとそう言ってみたのだが。
「えー。そんなことないわよ?」
 難しいことはわかっているが、簡単には諦めたくない。離れてしまうとやっぱり不安になるので、どうしたって密着していたいのだ。
 少し考えたところで、良い考えが閃いた露は、はーいと手を挙げシビラに宣言する。
「……とゆーことで、あたしがレーちゃん背負うわ!」
「どうしてそうなるんだ」
 相変わらずシビラの態度は冷淡だが、それは想定の範囲内。理論だって説明すればシビラだって納得するはずだ。
「ふふん、レーちゃん。これは作戦なのよ」
「作戦、とは?」
 露はえっへんと胸を張ると説明する。
「迷路みたいな船の中で策略で分断されたら力が半分だわ。背負えば分断されないでしょ?」
「ほう? なるほど」
「それに狭い船内だから使う魔法に制限がかかる……はずよね」
 魔法のことはそこまで自信がなかったのだが、その説明にシビラは感心したように大きく頷いた。
「そこまで考えてのことだったのか。確かに、一理あるな。えらいぞ、露」
 そうして柔らかな表情でシビラは露の頭を撫でる。
「えへん! あたしだって、色々と考えてるのよー♪」
 想像以上の反応に、嬉しくなって露はぎゅぎゅっとシビラにさらに密着する。
 シビラはちょっとうっとうしそうな顔をしたが、それならと作戦について確認する。
「では、戦う場所はどこにする?」
「……え? 戦う場所はどーするのか? ……えっと……えっ……と?」
 そこまでは考えていなかった露は必死に答を導き出そうとするが、すぐには思い浮かばない。
(「……ふふ。流石にそこまでは考えていなかったか……」)
 作戦を立てるのはいつもシビラの役目だったから、露の今回の提案に成長を感じたのだが、さすがにそこまでは考えていなかったのだと思うと、それも露らしいなと思わず笑みがこぼれる。
「ならば、船内の通路の一つが良いだろう」
「広い場所じゃなくて通路ね」
「ああ、より狭い通路では、相手の速度が出ないだろうからな」
 それに、こちらからの攻撃に対しても相手の回避能力が落ちるだろうからと理路整然と説明して。
「やっぱりレーちゃんすごいわ!」
 誇らしさにさらにぎゅぎゅっと抱きしめてから、さあ背中にと露がきらきらした瞳でシビラを見つめる。
「分断されないためとはいえ、背負うのは不要ではないのか?」
 露にとっても動きにくいのではと思ったのだが、なにやら気に入らなかったらしい。頬を膨らませて不満を示す露を見て、仕方なくシビラは言われるまま露の背に乗った。
(「……やれやれ」)
「ふふ、レーちゃん、任せて! あたしの活躍をそこから見ててね!」
 露は言うとシビラを背負ったまま颯爽と船内を駆けていく。目指すは狭い通路だ。
「にゃ! 侵入者発見! 迎撃にゃ~!」
 箒に乗って魔女帽を被ったブルーム・スター・にゃんこたちが二人を見て攻撃を仕掛けてくる。
 サイキックの星屑をまとい、高速で飛んでくる魔女猫に対抗して、露も銀の風のごとく高速で駆け抜け、鮮やかな赤色の刀身を持つ諸刃の短剣【グランドリオン】でブルーム・スター・にゃんこが乗る箒の柄を叩き切っていく。
「Târâtoare, viță de gheață... Opriți mișcarea a ceea ce atingeți!」
 露の背に背負われたまま、シビラもまた高速詠唱でユーベルコードを展開。詠唱時間に応じて無限に威力が上昇する氷の蔦が、船内の床や壁を這い進み広がっていく。
 露が箒の柄を叩き切り、バランスを失った魔女猫たちが次々と落下し、シビラが張り巡らした蜘蛛の糸のごとき氷の蔦に絡むと、触れた場所から凍りつき動けなくなる。
「いいぞ、露。その調子だ」
「これがあたしの仕事。頑張る!」
 背中からの声援に励まされながら、露は箒の柄を叩き切りながら、動けなくなったブルーム・スター・にゃんこにも次々と止めを刺していくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

小宮・あき
すずちゃん(f02317)と。

スペースシップワールドの戦闘は久しぶり。
そういえば2人で来るのは初めてだっけ。
透明な宇宙服って便利ですよね、動きを阻害しない動きやすいやつ。
え、映画で見る宇宙服…? あれは今日は動きにくいかなぁ。

狭い場所で、囮でおびき寄せて、引き付けたところでドーンと倒そうって作戦です!
まずは2人で場所の確認。どこで待ち伏せして、どこの敵をひっぱってこっか。

囮は私の役目。
UC【戦場のハレム】で、私そっくりさんを召喚。
レベル人数分召喚できるけど、今回はあえて少数だけ。
あなたはあちらの猫さん達、引き連れてきてね。あなたはそっちの角の。
手にしたマスケットで射撃して刺激したりして、注意をひきつけて、ここまで連れてきて。

攻撃はすずちゃんにお任せ。
ふふ、大量の紙片は毎度見ごたえがありますね。
裾、色々入るもんね?

すずちゃんがの様子を見ながら、
私もサーフィン技能あるんだよなぁ、とか、ちょっとだけ思ったり。

宇宙南瓜、私も聞くのは初めて。
UDCアースの南瓜と違うのかなぁ、食べるの楽しみね!


コイスル・スズリズム
仲良しのオーナーさん(f03848)と!

すずはハロウィンが大好き
甘いお菓子に、いつもと違う花やかな装いのイベント。
いろんな世界に、そんなイベントがあっていいよね。
宇宙南瓜という響き、素敵すぎない?
この世界のハロウィンのイベントを守るためにも頑張るよ!

オーナーさんと宇宙に行くのってはじめてだね!
オーナーさんのことだから、
あの映画とかに出そうな宇宙服きてくるのかな?
あれ、でも普段といつもの恰好だ!
すずも衣装はまだ着ずに、普段着で参加だよ。

初手は狭い通路の中、落ち着いてUCで本の紙片をばらまく
乱戦のどさくさにまぎれ、一時的に注意をオーナーさんの囮に引き付けようとする
猫さんが……kawaiiすぎてヤバイ
でもここは心を戦闘に集中しなきゃね
箒に浮遊する猫さんを相手に、
そちらが浮くのなら、こちらは宇宙を泳ぐよ。
大量の紙に
すずごとサーフィンでのって、猫さんを押し込む様にUCで攻撃するよ

猫さん、一緒に宇宙を泳ご!
また違う形であったら、その時もすずとハロウィンで遊んでね?

ところで宇宙南瓜っておいしいのかな!



●宇宙南瓜と銀河式サーフィン
 銀河を渡るこの船が、人々が待ち望むハロウィンを盛り上げる宇宙南瓜を運んでいるのだという。
「どの世界にもハロウィンはあるのね」
 その宇宙南瓜を宇宙海賊から守りにやって来た小宮・あき(人間の聖者・f03848)の言葉に、銀河のように深い藍色の瞳を好奇心と使命感で輝かせたコイスル・スズリズム(人間のシンフォニア・f02317)は大きく頷いた。
「すずはハロウィンが大好き!」
 子供たちがお菓子をねだり、仮装を楽しむ。キャンディやチョコ以外にもお祭りを盛り上げる甘いお菓子の数々。いつもと違う賑やかで華やかな装いが非日常のお祭りとして人々の生活を豊かにしてくれる。
 コイスルが通うアルダワの魔法学園でも装魔封災戦を記念したイベントが毎年開かれる。世界が違えばその姿も少しずつ違うけれど、どの世界にもこういった楽しめるイベントがあっていいと思うのだ。
「宇宙南瓜という響き、素敵すぎない?」
「ふふ、確かにロマンを感じる響きよね?」
 この世界に居住可能な惑星はなくても、こうして宇宙船で南瓜だって実るのだ。人々にとって大切な行事だと思うから。
「この世界のハロウィンのイベントを守るためにも頑張るよ!」
 気合いの入ったコイスルはあきと共に輸送船内を進む。
「それにしても、スペースシップワールドの戦闘は久しぶりね」
「あ、オーナーさんと宇宙に行くのってはじめてだね!」
「そういえば2人で来るのは初めてだっけ」
 あきは若くして大型リゾートホテルのオーナーを引き継いだ少女。愛らしく可憐な見た目ながら、多数の従業員と顧客を抱えるやり手のオーナーなのだ。その根本にあるのは商売気質。だから、リゾートシップがこういったイベントで集客を図るのもよく理解できる。
 そんな大好きで仲良しなオーナーであるあきと、コイスルはたくさん冒険やお出掛けに行ったけれど、この広い銀河に一緒に連れだったことは初めてだった気がして。
 あきの言葉に、コイスルも気づいた事実にふふふと笑って。そして宇宙での戦いということで想像していたことを口に出してみる。
「オーナーさんのことだから、あの映画とかに出そうな宇宙服きてくるのかな? って思っちゃったよ」
「え、映画で見る宇宙服……? あれは今日は動きにくいかなぁ」
 ずんぐりむっくりとした船外活動用のあのいかにもな宇宙服は、さすがに戦闘には向かない。
「透明な宇宙服って便利ですよね、動きを阻害しない動きやすいやつ」
 かつての銀河帝国との戦争やヒーローズアースの戦いでも活躍した透明な宇宙服の存在を知ってしまえば、あの宇宙服を着て戦闘しようとは思わない。
「うんうん、そして今日は普段といつもの恰好だ!」
「そういうすずちゃんも仮装してこなかったの?」
「うん、すずも衣装はまだ着ずに、普段着で来たよ」
 もちろんハロウィンは楽しみだけれど、ひとまず普段着でやってきて、一仕事終えた後にめいっぱい楽しむのだ。
「敵は魔女の格好してるみたいだけど……仮装なのかな?」
 この輸送船を襲うために仮装したのか、はたまたあの格好だから襲撃が上手くいったのか。あきが首を傾げていると、コイスルは大好物でもある南瓜を守るぞと気合をいれて。
「いたずら魔女さんから宇宙南瓜を守らないとね! で、どうしよっか?」
「考えてあるわよ。こう狭い場所で、囮でおびき寄せて……引き付けたところでドーンと倒そうって作戦です!」
「ん、わかったよ」
 まずはあきが囮となってブルーム・スター・にゃんこをおびき寄せ、狭い場所へと誘導する。
「ここの通路がいい感じかな」
 ちょうどよい狭さの通路を見つけ、二人は場所を確認。すでにあちこちで戦闘は始まっているようだが、敵の数も多そうだ。
「じゃあ、囮は私が」
 あきはユーベルコードで自分のそっくりさんを召喚する。100人以上召喚することは可能だが、今日はあえて少数だけ召喚して、その一人一人に敵を引き連れていく役目を与える。
「あなたはあちらの猫さん達、引き連れてきてね。あなたはそっちの角の」
 敵の位置を確認し、そう指示を出し向かわせる。あきの姿をしたそっくりさんは手にしたマスケット銃をブルーム・スター・にゃんこの足元へと射撃し、その存在を示すとあとを追わせ目的の場所へと誘導する。
「そう、こっちこっち。……攻撃はすずちゃんにお任せね」
「うん、すず頑張るね!」
 おびき寄せられた敵が現れると、コイスルも心を落ち着かせ、ユーベルコードを発動。
 コイスルの愛らしい服の袖から、破かれた本の紙片が次々と現れ、辺りにばらまかれていく。
 それは恋の綴られた物語のように。終わりの見えない結末のように。ハート型を交えた大量の紙片がとめどなく辺りに広がっていく。
「ふふ、大量の紙片は毎度見ごたえがありますね。裾、色々入るもんね?」
 次々と袖から溢れる紙片はまさにハロウィンの魔法のよう。それらが合わさり波のようにおびき寄せられたブルーム・スター・にゃんこへと襲い掛かる。
「にゃにゃ! 紙の津波にゃ!」
「溺れてしまうにゃ!」
 箒に乗っているのだが、大量の紙片に押された魔女猫はあわあわとしている。
(「猫さんが……kawaiiすぎてヤバイ」)
 戦いに集中しているつもりだが、魔女猫は想像以上に可愛かった。
 もとより可愛いものが大好きなコイスルにとって、オブリビオンとはいえ、つぶらな瞳のもふもふ魔女にゃんこはどう見てもkawaii認定せざるを得ない。
(「でもここは戦闘に集中しなきゃね」)
 頭を振り、余計な思考を追い出すと、コイスルは心を落ち着け目の前の敵に向かい合う。
「そちらが浮くのなら……こちらは宇宙を泳ぐよ」
 大量の紙片をまるで波のように乗りこなし、コイスルはサーフィンをするかのように紙の波に立つと、ブルーム・スター・にゃんこたちを波の紙片で攻撃する。
「こっちは風に乗るにゃ!」
 サイキックの星屑を纏ったブルーム・スター・にゃんこが星屑を纏った突風を吹き起こし、風によって消波しようとする。
 だが、コイスルのサーフィンの腕前は飛びぬけている。突風すらも追い風に変えて、紙の波でブルーム・スター・にゃんこを押し返していく。
「すごい、すずちゃん。宇宙でも波に乗れちゃうね」
 あきもまたこの波を乗りこなす程度の力量はあれど、今はただコイスルの見事な乗りこなしに感嘆の言葉と拍手を送る。
「猫さん、一緒に宇宙を泳ご!」
「お、溺れるにゃあ」
 紙の波なのに、あっぷあっぷしているブルーム・スター・にゃんこにコイスルはにっこりと微笑みかけて。
「また違う形であったら、その時もすずとハロウィンで遊んでね?」
 そうして大量の紙片の波がブルーム・スター・にゃんこたちを飲み込み、やがて力尽きた敵は次々に消えていった。
「これで無事宇宙南瓜が守れたね! ところで猫さんが狙う宇宙南瓜っておいしいのかな?」
「宇宙南瓜、私も聞くのは初めて」
 大地がなくてもなんとか野菜を育てようとスペースノイドたちが考え出した南瓜なのだろう。その誕生にはきっといろいろとドラマが隠されていそうだと思いながら。
「UDCアースの南瓜と違うのかなぁ、食べるの楽しみね!」
「うん。すず、南瓜大好き!」
 きっと美味しいだろうと想像して。改めてこの南瓜を守ることができて良かったと思う二人だった。
 可愛らしい宇宙海賊がいなくなったことで、輸送船は改めて荷物を届けるため進路を目的地へと向ける。
 この宇宙南瓜が届くのを楽しみにしている人々がたくさんいるガイアリゾートへと――ゆっくりと向かうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 日常 『行楽船を楽しもう!』

POW   :    ノリと勢いで、とにかく楽しむ。

SPD   :    あちこち回って、たくさん楽しむ。

WIZ   :    頭を使って、冷静に楽しむ。

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●宇宙南瓜でハロウィンを
 無事に可愛らしい宇宙海賊から宇宙南瓜を守った猟兵たちは、輸送船とともに、この荷物の運び先である巨大アミューズメント施設『ガイアリゾート』へと向かう。
 住める惑星を失ったスペースノイドの夢が詰め込まれた、大地と自然を楽しむことのできるリゾートシップ。
 古い文献を頼りに作られたので、スペースノイド以外には寧ろ懐かしさを覚える造りもあるようだ。
 今回ハロウィンイベントをやっているのは、遊園地『ファンファン☆ガイア』と、キャンプや酪農体験も可能な牧場エリア。
 遊園地では、仮装をして回れる以外にも、この時期だけの特別なアトラクションもやっているようで。子供でも乗れるライド式のお化け屋敷はハロウィン仕様のお化けたちが出迎えてくれ、出口でキャンディをもらえる。
 本格的な歩いて回るお化け屋敷では、いつも以上に怖さを増量して出迎えてくれるらしい。
 最大傾斜角度が自慢のジェットコースター『蒼穹』は、頭から南瓜のかぶりものを被って乗ることができるという。はっきりいって景色は見えないが、それ故にスリルは増す……のだそうだ。
 他にもいろいろな企画があって限定のフードメニューなども楽しめる。猟兵には一日乗り放題パスポートが配られるので、十分に堪能することができるだろう。
 牧場エリアでは、ハロウィンの飾りでおめかししたもふもふ動物たちとのふれあいが楽しめる。おやつを上げたり、一緒に写真を撮ったり。可愛い魔女猫にもふもふの尊さを再確認したあとだからこそ、思う存分ふれあってほしい。
 また、皆が届けた宇宙南瓜を使ってのジャックオーランタン作りや、キャンプサイトでのBBQにかぼちゃ料理など他にも楽しめる施設が充実。
 せっかくのハロウィン。たくさん楽しんでリゾートシップでのイベントを盛り上げよう。
 さあ、楽しい時間の始まりだ。
 Happy Halloween!!
カーバンクル・スカルン
【SPD】
そうそう、遊園地ってこれくらい楽しく賑やかじゃないとね、暗闇の中で重力に振り回されるジェットコースターだけはイマイチだけど。ジェットコースターは高速で動く景色もあってこそだと思う派だから……。

色んなアトラクションを楽しんで、お腹が空いてきたらフードコートに突撃。

ふっふー、頼みまくってしまったぜハロウィン限定スイーツの数々! カボチャはポピュラーだけど、それを使ったメニューってこの時期にしか出てこないからね、目一杯堪能するとしましょう!



●Ride&Sweets
 輸送船が無事に宇宙南瓜を届けたところを見守って。どうぞゆっくり楽しんでくださいね、とこの巨大アミューズメント施設『ガイアリゾート』でも人気の遊園地『ファンファン☆ガイア』一日乗り放題パスポートをスタッフから受け取ったカーバンクル・スカルン(クリスタリアンのスクラップビルダー?・f12355)は、ハロウィンムード溢れる様子に、辺りを見回しにこにこと笑っては頷いた。
「そうそう、遊園地ってこれくらい楽しく賑やかじゃないとね」
 ここは人気なのが頷ける、なかなか大きな遊園地だった。子供たちが楽しめる小さなジェットコースターからは、可愛らしい叫び声が聞こえ、メリーゴーランドを楽しむ少年少女たちのキラキラした瞳が印象に残る。
 ただ、カーバンクルの中で、遊園地において楽しめない乗り物がある。
「暗闇の中で重力に振り回されるジェットコースターだけはイマイチだけど」
 いわゆる屋内型のジェットコースターで、その多くは宇宙をモチーフにしたものであり、真っ暗闇の中重力に振り回されつつ、高速で走り抜けていくというもの。先が見えないが故のスリルを味わうことができるのだが、カーバンクルはジェットコースターは景色を楽しんでこそだと思う派なのだ。
「だから、あれもどうかと思うんだけど……」
 この遊園地でも人気を誇る、最大傾斜角度が自慢のジェットコースター『蒼穹』。今はハロウィン特別仕様として、南瓜のかぶりものを被って乗って楽しむことができるという。
 今も乗車した人々がきゃーと大きな声を上げて急角度のコースを駆け抜けていったが、その声すらかぶりもののせいでややくぐもっている。
 どう考えても景色を楽しめないだろう。それでもオンオフそれぞれで楽しんだり、その様子を写真に収めたりする人々が多数いる様子からも、企画としてはあながち外れでもないようだった。
「ま、乗り放題だしね。たくさん遊びまくっちゃおう!」
 というわけで、カーバンクルは園内周遊型ライド『汽車ぽっぽくん』に乗って、景色を楽しみ、ハロウィンの仮装に身を包んだ多種多様な猫が出迎えてくれる屋内型ライド『ねこまみれ世界一周クルーズ』でまったり楽しみ、絶叫系からのんびりする乗り物まで、ありとあらゆるアトラクションを楽しんだあと、フードコードへと突撃する。
「限定品がたくさんあるある」
 ちょうどお腹もすいてきたし、何よりこの時期限定のハロウィンスイーツは全部食べたいと思っていたので片っ端から頼みまくる。
「カボチャはポピュラーだけど、それを使ったメニューってこの時期にしか出てこないからね」
 ジャックオーランタン風の顔が描かれたかぼちゃのパイに、粉糖でお化けの模様が描かれたかぼちゃプリン。かぼちゃを練りこんだスコーンには、おばけがいたずらしたみたいな血糊のように鮮やかなジャムが添えられていて。
「目一杯堪能するとしましょう!」
 かぼちゃのシェイクとともにそれらをひとつずつ口に運ぶと、美味しさに思わず頬を押さえて笑顔になるカーバンクルだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

神坂・露
レーちゃん(f14377)
わあー!こーゆーところくるのって夏の花火以来よね!
どこ行こどこ行こー。どこも楽しそうで迷っちゃうわ~♪
「! うん。レーちゃん、お化け屋敷行きましょう!!」
レーちゃんの背に乗ってお化け屋敷にごー!わーい♪

「お化けって怖いわ~♪ きゃー、れーちゃ~ん♪」
むきゅぎゅきゅーって抱き着いてお化け出る度に声上げるわ。
「きゃー♪ 助けて、レーちゃーん♪ 食べられちゃうわ~」
…え?声音が楽しそう?身体も震えてないし涙目でもない?
そんなことないわー。すっごくすっごく怖いわよ?えへへ♪

声出したらお腹減っちゃった。ご飯食べましょ♪へへ~♪
食べ合いっことか飲み合いっこしながら楽しく過ごすわ。


シビラ・レーヴェンス
露(f19223)
自然な形で露から降りようとしたが失敗してしまった。
なぜ私に乗り直す形になるんだ。そして密着度が増したな。
「ん? 幽霊屋敷? …問題ない。いくか…」
背負ったままで屋敷に入る。ふむ。暗くて落ち着く。
前触れなく南瓜を被った者やゾンビが出てくるが…恐怖はない。
恐怖はないが背中の露がやかましいのが難点だな。うっとおしい。
「…声が楽しそうだが…怖いか?」
問うと露は心底楽しそうに怖いといっているが…まあ。いいか。
時々。私の頬や唇に触れてきてプニプニするのがうっとおしい。
「…やめてくれ…」

私の食事は軽くしよう。元々そんなに食べない方だ。
…何?食べ合いっこ?やれやれ。…全く。何が楽しいんだ…。



●恐怖の(?)お化け屋敷
「わあー! こーゆーところくるのって夏の花火以来よね!」
 ここが宇宙船とは思えないほど、見渡す限りに広がる楽し気なアトラクションの数々に、神坂・露(親友まっしぐら仔犬娘・f19223)は瞳を輝かせている。
「そうだな……ところで露」
 うきうきした露とは対照的に、シビラ・レーヴェンス(ちんちくりんダンピール・f14377)はいつものごとく落ち着いた声音で、しかしやや戸惑ったように露へと声をかける。
「どうしたのレーちゃん?」
「……いい加減降ろしてくれないか。遊園地に来たのなら、何か乗り物に乗ったりするのだろう。このままじゃ……」
 宇宙海賊を倒す作戦でシビラは露に背負われた。が、なぜか今の今までそのままの状態だったのだ。
「あ、そっかー」
 あっさりと降ろしてくれたので、やれやれとシビラはひとつ息を吐く。相変わらず腕にひっついてくるが、もはやそれは些細なことに思える。
「乗り物がたくさんあるわ♪ どこ行こどこ行こー。どこも楽しそうで迷っちゃうわ~♪」
 うきうきとそのまま二人で園内を歩いていると、ハロウィン特別仕様と目立つように書かれたお化け屋敷が目に入る。
 露ははっとしたように看板を指差すと、シビラへと猛アピール。
「レーちゃん、お化け屋敷行きましょう!!」
「ん? 幽霊屋敷? ……問題ない。いくか……」
「うんうん、これならくっついてても問題ないものね♪」
 わーいと言いながら、露は当然のようにシビラの背中に乗る。
(「……なぜ私に乗り直す形になるんだ」)
 ようやく自然な形で露の背から降りることに成功したのに、今度はなぜかシビラが背負う羽目になって。さらに後ろに乗っているのが露だから、シビラが背負われている時よりもやけに密着度が高い。
「レーちゃん、ごー! わーい♪」
 秋祭りの時のようにシビラの髪を操縦桿のように操りながら、露はご機嫌だ。
 しかしここで何か言っても無駄なことをシビラは嫌というほど思い知らされている。暗い場所は落ち着くし、ハロウィン仕様のお化け屋敷とやらを体験してみるのも悪くはないだろうと思うことにして。
「お化けって怖いわ~♪ きゃー、れーちゃ~ん♪」
 歩いて巡るタイプのお化け屋敷は、進む度にスタッフが扮するおばけが脅かしに現れ、音や演出によって怖がらせようとするのだが。
「きゃー♪ 助けて、レーちゃーん♪ 食べられちゃうわ~」
 二人の目の前に南瓜を被ったおばけやゾンビがばっと現れる。
 何かが出てくるたびに、背中の露がぎゅぎゅっと抱き着いてくるのだ。なるほど、よくできているなと思うシビラに恐怖はない。こういう体験もありかと思う反面、後ろの露がやかましすぎてシビラの眉間に深い皺が刻まれる。
(「うっとうしい……」)
 スタッフが演じているのだから食べられるわけないじゃないかと思うのだが、露はむしろおばけが出るたびに強く抱きしめてきてキャーキャー言うのを楽しんでいるように思える。
「……声が楽しそうだが……怖いか?」
 身体も震えていないのはくっついていればわかるし、ちらりと目をやれば涙目でもない。
「そんなことないわー。すっごくすっごく怖いわよ? えへへ♪」
 どう見ても心底楽しそうで、口だけで怖いと言っているようにしか思えないが。
 まあ、いいかと何度目ともつかないため息を漏らすと、背後から伸びる手がシビラの頬をぷにぷにと触ってきて。
「……やめてくれ……」
「だってだって怖いんだもん。レーちゃんの柔らかいとこぷにぷにしたら落ち着くから~♪」
 そんな背後からのぷにぷに攻撃にも耐えながら、時におばけからも気遣わしげな視線を感じながらも、シビラは露を背負ったままお化け屋敷を踏破した。
「あー声出したらお腹減っちゃった。ご飯食べましょ♪ へへ~♪」
 ハロウィン限定メニューがあるというフードコートにやってきて、それぞれ好きなメニューを選べば、ようやく露はシビラの背から降りてくれた。その分、横並びに並んで、しっかり身体を密着させられてはいるのだが。
「レーちゃんそれだけ?」
「ん、これで十分だ」
 もとよりそんなに食べるほうではないシビラは、かぼちゃのマフィンと紅茶を選んで。露はジャックオーランタン風の顔が描かれたかぼちゃのパイに、かぼちゃスープ。こうもりや黒猫の飾り付けも可愛い特製ハロウィンパフェもある。レモンを入れたら色が変わるというハーブティーも一緒に。
「じゃあ、じゃあ、食べ合いっことか飲み合いっこしましょ♪」
 はい、あーんと切り分けたかぼちゃのパイを差し出され、シビラは仕方なく口を開く。
「……味は悪くない」
「えへへ♪ レーちゃんもあたしにあーんしてくれてもいいのよ~?」
 ちらっちらっとこちらを見てくるので、仕方なくかぼちゃマフィンを小さくしてフォークに刺して露に差し出す。
「自分で食べるより美味しいわ~。えへへ、レーちゃん楽しいわね!」
 その言葉には同意せず無言のシビラ。どう考えても自分で食べた方が早いし、自分のタイミングで食べられる方がいいと思うのだが。
(「……やれやれ。全く、何が楽しいんだ……」)
 理解はできないが、お化け屋敷の時と同じように心底楽しそうな露の様子に、これもハロウィンのいたずらのうちと思うことにするシビラだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

吉備・狐珀
宇宙南瓜も輸送船も守れてよかったですね。
さっそく私達もハロウィンを楽しみましょうか。

もちろん向かうのは牧場エリア。宇宙船にいた時からずっともふもふしたくて…っ!

エリシャ殿、よろしければ一緒に牧場へ行きませんか?
おめかしした動物達に餌をあげたり、みけさんにお願いして記念撮影をしてもらったりして、もふもふ動物さん達との触れ合いを堪能。

エリシャ殿、そろそろお腹が空いてきませんか?実は私宇宙南瓜も気になっていまして(食べてみませんか?と照れ笑い)
BBQで素材の味を楽しみつつ、サラダや天ぷら等、かぼちゃ料理も楽しんで。
今年もエリシャ殿とハロウィンを過ごせて嬉しいです。
素敵なご案内ありがとうございます。



●もふもふと宇宙南瓜
 可愛い宇宙海賊の襲撃から、無事宇宙南瓜は守られた。リゾートシップであり、巨大アミューズメント施設でもある『ガイアリゾート』へとそれらが無事に届けられるのを見届けた吉備・狐珀(狐像のヤドリガミ・f17210)は、ほっと胸を撫でおろした。
「宇宙南瓜も輸送船も守れてよかったです」
「ええ、狐珀をはじめ、みんなが助けてくれたからよ、ほんとにありがと!」
 宇宙南瓜が運ばれるのを一緒に見守っていたエリシャ・パルティエル(暁の星・f03249)が、狐珀に笑顔を向ける。
「そうですね。皆さんのおかげです。それでは……私達もハロウィンを楽しみましょうか」
「ふふ、そうよ。みんなのおかげでハロウィンが楽しめるんだからね。それで、狐珀は行きたいところはある?」
 ガイアリゾートの案内マップを手渡して、エリシャは問いかける。狐珀は初めから行きたいところが決まっているようで、マップからその場所を見つけると、ぱっと顔を輝かせた。
「もふもふ動物がいるという牧場エリアに行きたいです。……あの、エリシャ殿、よろしければ一緒に牧場へ行きませんか?」
「そう言うと思ってたわ。ええ、一緒に行きましょう。今度こそいっぱいもふもふできるわね!」
 なんだか見透かされていて恥ずかしい心地もするが、エリシャとはこの春も幻朧桜の下、『出張子狐かふぇ』で、もふもふ動物について語り合った仲だ。
「はい、宇宙船にいた時からずっともふもふしたくて……っ!」
 二人は早速牧場エリアに行くと、もふもふふれあい体験なるコーナーへと向かう。
 小さな魔女の帽子を被ったひつじに、マントを羽織ったうさぎ。競走馬がつける面子のようなジャックオーランタンのアップリケがついたマスクをつけているポニーと、動物たちのおめかしも様々だ。
「狐珀、このうさぎさんとっても、もふもふよ」
「すごく柔らかいですね」
 先程堪能できなかったもふもふを、二人は思う存分楽しんで。他にも動物たちにおやつをあげたり、AIロボットの【みけさん】に記念撮影をしてもらったりと、心ゆくまで楽しんだ。
「エリシャ殿、そろそろお腹が空いてきませんか?」
「思いっきり楽しんだら確かにお腹が空いてきたわね」
「実は私、宇宙南瓜も気になっていまして」
 せっかくだから食べてみませんか? と照れ笑いを浮かべる狐珀に、エリシャはもちろんと頷きを返す。
「宇宙で南瓜を作るのは、やはり地上と違って難しいのよね」
 コアマシンが提供してくれる食料だけに頼るのではなく、こうして宇宙空間でも作物を作る努力を惜しまないスペースノイドたちへと尊敬の念を滲ませてエリシャはそっと呟いた。
「見た感じはそれほど違いは感じませんが……大切に育てた南瓜なんでしょうね」
 そんな話をしながら、キャンプサイトで宇宙南瓜を料理する二人。
 素材の味を活かせるように薄くカットしてBBQ用に用意しておく他に、てんぷらにしたり、蒸してマッシュしてサラダにしたり、スープにしたりと様々なかぼちゃ料理を完成させていく。
「去年は狐珀と一緒に南瓜プリンを作ったわね」
「はい、坊ちゃん南瓜を容器にしたものですね」
 宇宙南瓜を料理し、そして堪能すれば今年のハロウィンもとても楽しくいい思い出になると思うから。
「今年もエリシャ殿とハロウィンを過ごせて嬉しいです」
「あたしもよ。なんたって今年はもふもふつき!」
 去年とはまた違う楽しさに、二人は顔を見合わせ笑い合うのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

小雉子・吉備
今年の仮装の桃太郎姿で〈ひいろ&なまり〉ちゃん引き連れ、エリシャちゃんにご挨拶だよう!

その前に牧師エリアで興味がある
宇宙南瓜を使って吉備団子(宇宙南瓜のあんこ)と、かぼちゃ団子を【料理】して

エリシャちゃんと遭遇したら
こう言う場合は

トリートオアトリート言われたら

お腰に付けた吉備団子~なノリで
エリシャちゃんに作った【料理】を

あっ、エリシャちゃんは不思議の国なアリスだったっけ?わぁーフリフリ可愛くて良く似合ってるね

あっ……〈ひいろ&なまりちゃん〉がエリシャちゃんとキビを交互に見て

もしかしてキビにお菓子ねだれと?
そいえばキビも仮装してたよね
……じゃあトリートオアトリート!

[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]



●Treat&Treat
 今年初めて南瓜行列の仮装を用意してみたから。
 ハロウィンムードたっぷりのリゾートシップへとやってきた小雉子・吉備(名も無き雉鶏精・f28322)は、ハロウィンカラーであるオレンジや黒、紫に彩られた船内の装飾に目を輝かせ、うきうきと跳ねるように目的の場所へと向かう。
 吉備の仮装は、ずばり桃太郎だ。
 記憶を失い幽世に流れ着いた吉備は、自分探しのためしばらく幽世を放浪していた。そんな折、骸魂に巻き込まれそうになったところを猟兵の一人に助けられた。
 それはまるで物語に出てくるヒーローのようで。その後、吉備は現世から流れてきたあらゆるヒーローを扱った作品の追憶に触れることになる。桃太郎はその中のひとつで、吉備の憧れでもある。
「ひいろちゃんになまりちゃんも、桃太郎のお供気分はどう?」
 青色の狛犬【なまり】と、赤い猿の【ひいろ】もまんざらでもない様子で吉備の後をついて歩く。犬、猿、雉が桃太郎に吉備団子をもらって鬼退治についていく話なので、吉備が雉鶏精の妖怪であることから、桃太郎とお供を、これで体現しているといっていいだろう。
「確かエリシャちゃんがいるんだよね。この姿を見てもらいたいし、みんなでご挨拶だよう!」
 吉備はそう言ってエリシャを探そうとするが、その前にと牧場エリアへと向かうことにした。
「せっかくだから、宇宙南瓜を使った吉備団子とかぼちゃ団子を作りたいと思って」
 BBQもできる野外調理場で、吉備は分けてもらった宇宙南瓜を手際よく切っては下ごしらえしていく。
 柔らかく蒸した宇宙南瓜を、吉備団子用には砂糖を入れてかぼちゃ餡に。それ以外は片栗粉を混ぜて練り、適度な大きさにしてフライパンで焼いてはかぼちゃ団子を作っていく。
「ハロウィンのお菓子、完成だよ!」
 なまりやひいろが味見をしては、オーケーのサインを出す。吉備が嬉しそうにそれらを抱えて歩いていると、牧場エリアにいたエリシャを見つけた。
「あ、エリシャちゃん!」
「あら、吉備じゃない。遊びに来てくれたのね。仮装も良く似合ってるわ」
「ありがとっ! あれ、エリシャちゃんは?」
 吉備の仮装を褒めたエリシャがだが、本人が仮装していないことに気づいた吉備はあれ、と首を傾げる。
「え、やっぱり仮装した方がいいかしら。一応持っては来たんだけど……」
「うん、その方がいいと思うなっ! 一緒にハロウィンを楽しもうよ!」
「ふふ、わかったわ」
 そう言ってエリシャが着替えて戻って来た姿を見て、吉備はその仮装にぴんとくる。
「あっ、エリシャちゃんは不思議の国なアリスだったっけ? わぁーフリフリ可愛くて良く似合ってるね」
「そう? ありがとう」
 ちょっと可愛すぎたかしらと恥ずかしそうにしているが、普段できない格好をするのも仮装の楽しみのひとつ。
「キビもね、ハロウィンのお菓子作って来たんだよ」
 その時、なまりとひいろが意味ありげにエリシャと吉備を交互に見ては、何かを訴えていた。
「……もしかして、キビにお菓子をねだれと?」
 うんうん、と頷く二頭に、吉備は自分も仮装していたことに気づく。そう、仮装してお菓子をねだるのはこのお祭りの正当な楽しみ方だ。
「エリシャちゃん、トリートオアトリート!」
「あら、吉備。それを言うならトリックオアトリートよ。でも吉備団子が好きな吉備らしくていいわね」
 可愛らしい言い間違いにくすりとして、エリシャは持っていたかぼちゃクッキーを手渡す。
「さっき宇宙南瓜で作ったのよ。なまりとひいろの分もあるからね?」
「あっ! トリックオアトリートだった?」
 あれれと首を傾げるけれども、そうだ、と思い出したように吉備はエリシャに吉備団子とかぼちゃ団子を差し出して。
「キビもさっき宇宙南瓜で作ったんだよ」
「まあ、ありがとう! 桃太郎から吉備団子がもらえるんだから、ハロウィンって素敵よね」
 なまりとひいろが早く食べようよと吉備の袴を引っ張って。
「うん、みんなで食べようか」
 牧場エリアでのどかな風景を眺めながら、宇宙南瓜で作ったお菓子をみんなで仲良くいただくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

猫実・夜澄
エリシャさーん!!
ご一緒して頂きたいです!
お手紙のお礼やハロウィンのお話を直接したくて…!

迷いましたが①を…!
仮装は今年のハロウィンで着た乙姫風です
はい、エリシャさん、お菓子をどうぞ。
沢山作って持ってきました。
エリシャさんのハロウィン仮装も可愛らしくてとても素敵です

ハロウィンに遊園地の組合せはワクワクが沢山ですね
乗り物は高い所が好きなので、良い景色が見られる物があれば乗ってみたいです
またはエリシャさんのオススメがありましたらそれを
(絶叫系やお化け屋敷は大丈夫です、悲鳴をあげながら楽しめます)
そう言えば遊園地に来るの、久しぶりです、とっても楽しいです!
ありがとう、エリシャさん

※アドリブ歓迎



●再会は行楽船で
「エリシャさーん!!」
 牧場エリアでもふもふ体験とBBQを楽しみ、仮装をしてお菓子をあげたりもらったりしていたエリシャに、元気いっぱいの声が掛けられる。
「夜澄、久しぶりね」
 桃色の髪から覗く狐耳が今日もまた元気にぴょこんとこちらを向いて。猫実・夜澄(きつねのパン屋さん・f18329)は笑顔でエリシャに駆け寄った。
「はい! ここでエリシャさんに会えるって聞いて。ぜひご一緒して頂きたいです!」
「まあ、嬉しいわ。もちろんよ」
 二人は以前UDCアースで神戸の街にあるパン屋巡りをした仲なのだ。
 今日はハロウィンムード溢れるリゾートシップということで、夜澄も仮装をしてきた。
「夜澄の仮装は乙姫様?」
「そうなんです。はい、エリシャさん、お菓子をどうぞ」
 乙姫が持つ玉手箱とは別に、腕にさげた籠から、ジャックオーランタンの顔が描かれたお菓子を差し出す。
「ふふ、ありがとう。あたしからもこれ。宇宙南瓜で作ったクッキーよ」
 お互いにお菓子を交換し合うとなんだか楽しくて。
「エリシャさんのハロウィン仮装も可愛らしくてとても素敵です」
「ありがと! 夜澄もとっても似合ってるわよ。……さあ、どこで遊ぼうかしら?」
「牧場も楽しそうなんですが……遊園地で遊んでみたいです」
「わかったわ。じゃあ早速行きましょう。あたしはここは初めてじゃないから、案内できると思うわ」
 そうして二人はガイアリゾートの中でも人気の遊園地『ファンファン☆ガイア』へと向かう。乗り放題のパスポートを腕につけて、ハロウィンムード溢れる園内を歩いていく。
「ハロウィンに遊園地の組合せはワクワクが沢山ですね」
「そうね。前来た時とまた雰囲気が少し違ってるわ。……あ、これがあたしのおすすめ!」
 そう言ってエリシャが向かったのは、ハロウィンの仮装に身を包んだ多種多様な猫が出迎えてくれる屋内型周遊ライド『ねこまみれ世界一周クルーズ』。
「今だけ期間限定ハロウィン仕様よ!」
 写真も撮り放題なの、と連写する気満々の猫好きエリシャだった。
「夜澄はどんな乗り物が好き?」
「高い所が好きなので、良い景色が見られる物があれば乗ってみたいです」
「じゃあやっぱり観覧車かしらね。園内が見渡せてとっても素敵よ」
「わあ、ぜひ乗ってみたいです」
 それじゃあと次は一段高いエリアにある観覧車へと向かう。
「夜になると観覧車が虹色に光ってまた綺麗なのよ」
「そうなんですね。わ、ほんとに遠くまでよく見えます」
 最大傾斜角度が自慢のジェットコースター『蒼穹』において、ハロウィン特別仕様の楽しみ方として、南瓜のかぶりものを被って乗る人々が楽し気に叫んでいる様子が見えた。
「あとであれも乗ってみましょうか」
「はい、絶叫系も大丈夫です!」
 上空から見える園内の乗り物の様子に、次はどれに乗ろうかと話し合って、楽しい時間は過ぎていく。
「そう言えば遊園地に来るの、久しぶりです」
 メリーゴーランドに乗ったあと、ふと思い出したように夜澄はそう呟き笑顔になる。
「遊園地は故郷にはなかったけど、本当に楽しい場所よね」
 大人になっても童心に返れる素敵な魔法がかけられているとエリシャは悪戯っぽく笑う。
「はい、とっても楽しいです! ありがとう、エリシャさん」
「こちらこそよ。あ、せっかくだからパンの話も聞かせてね?」
 パン屋を営む夜澄の最近のおすすめを聞こうとエリシャが片目をつぶる。
「もちろんです!」
 二人は乗り物に乗るのを待つ間、いつかのように、パンの話で盛り上がるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エミリロット・エカルネージュ
【なめろう餃子】
先ずはビスちゃんと、エリシャちゃんと一緒に牧場で料理する訳だけど、ビスちゃん宇宙南瓜で南瓜のなめろう美味しそう

流石ビスちゃんだけど、普通のカボチャマッシュも作っておいてね

南瓜のなめろう餃子以外にも、挽肉に南瓜マッシュを混ぜた焼き餃子とか、チーズを加えたのとか揚げ餃子とか、南瓜を使ったスイーツ餃子とか

……色々エリシャちゃんに教えながら、エリシャちゃんが覚えたら
ボクもUC『料理』しちゃうから

よし、こんな感じかな?

宇宙南瓜でなめろうを作りたいって
言ってたから、ボクも品乗して色々して作ろうと思うけど、エリシャちゃんは南瓜で何を作るつもりかな?

ビスちゃんのお陰で、南瓜のなめろうと南瓜のマッシュは沢山出来てるから色々出来ると思うよ?

ボク達もエリシャちゃんの
お手並み拝見したいし手伝うよ

もう、ビスちゃんったら
くすぐったいよぉ!

あっ、もふもふ達の居る付近で
良かったらエリシャちゃんも
一緒に料理食べる?

ビスちゃんも、ボク以外のもふもふにも興味あるっぽいのもあるけど。

※アドリブ絡み掛け合い大歓迎


ビスマス・テルマール
【なめろう餃子】
先程の仮装姿のまま……ウルシさんは
待ったですよ?

エミリさんや、可能ならエリシャさんの宇宙南瓜に対するお手並みも拝見したいですし、一緒に料理したいですね。

宇宙南瓜の可能性……普通の南瓜との味の違いにも興味がありますが……先ずはUCで、宇宙南瓜で南瓜のなめろうを『早業&料理』してしまいましょう

あっ、了解です、勿論普通の南瓜のマッシュも作って置きますよ。

エリシャさんに南瓜のなめろうのレシピを教えるのも忘れずに、後エリシャさんの作りたい料理も手伝いませんと。

作った南瓜のなめろうで、ロールサンドも作って置いて、それにしてもエミリさんもエリシャさんも色々作りましたね、とても美味しそうです。

料理も終わった所で、エミリさん相変わらずモフモフで癒されますが……そう言えば牧場のもふもふ動物達は以外に近くに居るんですね

付近で、作った料理持ち込んで食べるのも良いかも。それに牧場の子達にも興味がありますからね。

わたしも、エリシャさんが一緒に来てくれるなら嬉しいです。

※アドリブ絡み掛け合い大歓迎



●もふもふを眺める食卓
「無事、宇宙南瓜をリゾートシップに届けることが出来て何よりです」
 輸送船を守り切り、宇宙南瓜が運び込まれた『ガイアリゾート』へとやってきたビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)は、ハロウィンムード溢れるリゾートシップで楽しむ人々の姿を見て嬉しそうに呟く。
「うん、ほんとだね! というわけで、ビスちゃんはもふもふパラダイス……?」
 同じくにこにことその様子を眺めていたエミリロット・エカルネージュ(この竜派少女、餃心拳継承者にしてギョウザライダー・f21989)は、宇宙船で可愛らしい宇宙海賊のもふもふ姿に心奪われかけていたビスマスへとそう声をかけた。
「もちろんモフモフにも惹かれるところですが……やはり宇宙南瓜を料理してみたいですね」
「おおー、究極の二択はそっちにしたんだね。うん、ボクも賛成だよ!」
 どちらも超級料理人として料理の腕を磨いている二人。やはり宇宙南瓜でそれぞれの得意料理を作ってみたいという思いが勝ったようで。
「あら、ビスマスにエミリ。ひょっとして今から料理でもするのかしら?」
 牧場エリアへと向かう二人の姿に気づいたエリシャがそう声をかけてきた。
「あ、エリシャさん……そうなんです。今から宇宙南瓜を作った料理をと。よろしければ、エリシャさんも一緒にどうですか?」
「あら、楽しそう。二人が作る料理にも興味があるしね。ご一緒させてもらうわね」
「うん、エリシャちゃん一緒に作ろう! レシピも教えてあげれるよ!」
 二人が作る料理はいつも美味しいものばかりなので、よくレシピを教えてもらうエリシャは、嬉しいわと笑顔で二人とともに連れ立って歩く。
「そういえば、ビスマスの仮装、とっても可愛いわね」
「ありがとうございます。今年は地獄の料理長、堕天使ニスロクを和風にしたものなんです」
 一見すれば可愛らしい割烹着姿に見えるが、その背中には悪魔の翼が生えているのでエリシャは仮装だとぴんときたようだ。
「ウルシさんはニスロクの主の蝿の王……殿様姿になりました。あ、ウルシさん、待ったですよ?」
 嬉しそうに蝿の翅をつけ、扇子を広げるスッポン型メカ【ウルシ】にビスマスは釘を刺す。ユーベルコードによって、ビスマスが作ったなめろうを食べたウルシは巨大化するのだ。それをやんわり制したビスマスは、牧場エリアで調理用に配られた宇宙南瓜を吟味する。
「見た目は他の世界の南瓜とそれほど違いはなさそうですが、味はどうでしょうか?」
「それは食べてみてのお楽しみね!」
 エリシャはすでにいくつか口にしているのだが、悪戯っぽく片目を瞑ると二人を調理場へと案内する。
「さあ、思う存分二人の腕を振るってね!」
「ビスちゃんは宇宙南瓜でなめろう作りたいって言ってたよね」
「はい、宇宙南瓜の可能性……普通の南瓜との味の違いにも興味があります」
 そう言いながら、ビスマスはユーベルコードも交え、手早く料理を進めていく。
「南瓜のなめろう……」
「はい、蒸かした南瓜を適度な大きさにして、薬味や味噌などの調味料と混ぜるだけで立派ななめろうです」
「まあ、それならお魚がなくても簡単に出来そうね」
 早速スマホにメモを取りつつ、エリシャはうんうんと頷いている。
「うん、宇宙南瓜のなめろうも美味しそう! ……流石ビスちゃんだけど、普通のカボチャマッシュも作っておいてね」
 あまりの手際の良さに、蒸かした南瓜が全てなめろうになるのではとエミリロットがそう声をかける。
「あっ、了解です。勿論普通の南瓜のマッシュも作って置きますよ」
「ありがと! じゃあビスちゃんに便乗した南瓜なめろう餃子に、それから挽肉に南瓜マッシュを混ぜた焼き餃子と……」
 エミリロットも得意の餃子をレパートリー豊富に作っていく。
「南瓜の餃子だけでこれだけの種類が作れるのね」
「うん、エリシャちゃんにも教えてあげるからね」
 そうしてエミリロットにその他にもチーズを加えたものや、揚げ餃子にしたもの、デザートにもぴったりのスイーツ餃子のレシピを教えてもらって、エリシャは満足げに頷いた。
「なめろうも餃子も可能性は無限ね」
「うん、そうなんだよ」
 なめろう作りが一段落したビスマスは、食べたそうなウルシを制しながらエリシャへと声をかける。
「エリシャさんの作りたい料理はなんですか? もちろんお手伝いしますよ」
「うん、ビスちゃんのお陰で、南瓜のなめろうと南瓜のマッシュは沢山出来てるから色々出来ると思うよ?」
 二人の心遣いにエリシャはありがとうと笑顔を見せ、それから宇宙南瓜のひとつを取り出してみせる。
「せっかくだから、このかぼちゃを器にしたいと思って」
 丸ごと蒸した宇宙南瓜の上の部分を切って、中身をくりぬければ、中身は料理に、外側は容器に使える。
「それでね、これを器にしてシチューを入れたり、あとチーズフォンデュをしたいなって」
「なるほど、それは楽しそうですね」
「小さいのもあるから、これに南瓜なめろうを入れてもいいと思うの」
 小ぶりの宇宙南瓜も同じようにして、エリシャはビスマスに差し出した。
「それも楽しそうだね! じゃあボクはこの南瓜に顔を作るね」
 ジャックオーランタンの顔をナイフで削って作るエミリロット。
「それでは、お手伝いしますね」
「ありがとう!」
 二人に手伝ってもらいながら、エリシャは宇宙南瓜を器にしたパンプキンシチューとチーズフォンデュを完成させる。この牧場で取れたという乳製品を使いたかったのだそうだ。
「それにしてもエミリさんもエリシャさんも色々作りましたね、とても美味しそうです」
 出来上がった料理がずらりと並ぶのを眩しそうに見たビスマスだが、まだもう一品、南瓜のなめろうでロールサンドも作っていく。南瓜のなめろうもなかなか万能な一品なのだ。
「さて、料理も終わりましたし……エミリさんで癒されましょうか」
「もう、ビスちゃんったら、くすぐったいよぉ!」
 ファードラゴン特有のもふもふ翼や尻尾の触り心地はそれはもう最高で。先程我慢していた分、とても気持ちよくて癒される。
「ふふ、ほんとに二人は仲がいいのね」
「そう言えば牧場のもふもふ動物達は意外に近くに居るんですね」
「ええ、あっちの方に行けば見れるし触れるわよ」
「そうですね。付近で、作った料理持ち込んで食べるのも良いかも。それに牧場の子達にも興味がありますからね」
「確かにもふもふ達の見えるところで食べるのもいいね」
 食事中には触れないから、ビスちゃんのもふもふ需要はボクが引き受けることになるけど、とエミリロットは付け加えて。
「エリシャちゃんも一緒に料理食べる?」
「わたしも、エリシャさんが一緒に来てくれるなら嬉しいです」
「二人がいいならぜひ!」
 それならと作った料理を牧場の動物たちが良く見える場所へと移動して、目ではもふもふを堪能し、舌は宇宙南瓜の料理の数々を楽しむ。
「宇宙南瓜の味もなかなかですね。宇宙で南瓜を栽培するのは難しいでしょうに……努力が窺えますね」
「そう、きっと苦労があったんでしょうね。だからこそ、無事に宇宙南瓜を届けることが出来て良かったわ」
 南瓜尽くしを贅沢に味わって、その美味しさに三人は笑顔になり、料理談義は続く。これだけたくさん作っても、まだまだいろいろな料理のアイデアが尽きない。
「牧場で食事するのもいいですね」
 彼方に見えるひつじやうさぎの姿を見ながら、近くのもふもふへと手を伸ばすビスマス。
「ビスちゃんも、ボク以外のもふもふにも興味あるっぽいけど……」
 おとなしくもふもふされながら、エミリロットは南瓜なめろうのロールサンドを口に運ぶ。
「食事が終わったら二人で行って来たらいいのよ。あたしもさっきもふもふしてきたわよ?」
 とーっても可愛くて手触り良かったわよ! とのエリシャの言葉にビスマスもそわそわとして。
「やっぱり二択じゃなくて、両方になっちゃうのかな? エリシャちゃんがそう言うなら行かないとね!」
「モフモフがモフモフと戯れるのもまたいいですしね……」
「もう、ビスちゃんったら!」
 牧場に楽し気な笑い声が響いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

小宮・あき
すずちゃん(f02317)と。

私は、UDCアースアメリカ育ち。
私の夫は、腹囲が、その。遊技対象の規格外でして。
婚約者として共に育ってきたので、昔からふくよかだった夫を思ってか、
両親は遊園地に連れてきてくれた事が無いんです。
だから、あんまり良く判ってないんですが、
「これって、普通なんですか?」
ジェットコースター前に、手渡された被り物の南瓜。

いつものディアンドルに、南瓜。あはは、ナニコレ!
すずちゃんは、めっちゃ南瓜してますね! ポーズ取って、ポーズ!

謎に高まったテンションのまま、ジェットコースターへ。
高所からの落下は猟兵稼業で慣れています。
一般人が安全に乗れる設計の遊技なら、更に安全というもの。
狭い視界で高速に進むジェットコースターを、キャーキャー叫んで楽しみます。
南瓜の中で自分の声が響く感じ、なんだか面白いね!

そこの屋台にハロウィン限定ドリンクがあるそう。
少し休もうか、と、近くのベンチへ。
南瓜色に染まる遊園地を見ながら、楽しかったね、凄かったね、と。
時間はまだあるよ、次はどこを回ろっか。


コイスル・スズリズム
引き続きオーナーさん(f03848)と同行!

すごいすごい、このリゾートシップ。宇宙ってすごいんだね!
とアミューズメント施設にしょっぱなからテンションが上がってるよ。

すずは南瓜の妖精の衣装に着替えて
頭にもすっぽり南瓜をかぶるよ!
こうしてるとマジで南瓜じゃない?
かぼちゃ~!

といってオーナーさんにいわれて両手をあげてポージング
でも南瓜ってこんな動きしたっけ?と笑う

オーナーさんもそうしてると、ミセスパンプキンって感じだね!

えっ、オーナーさん遊園地ほとんどはじめてなんだ?
はじめての遊園地が宇宙って、なんかすっごく特別な感じだね!

そうしてお目当てのジェットコースターに行く
オーナーさん、実は、
あんまり遊園地の経験がないオーナーさんに付き合ってて
今だからいうけど、すずジェットコースターがあんまり得意じゃな……
記憶にないくらいの絶叫を南瓜をかぶってする

か、南瓜ズレてない?大丈夫?
と南瓜の頭を押さえつつ、飲み物エリアへ!
大好きな南瓜の飲み物をのんだら、体力も気力も回復かも!

オーナーさん、次はどこいこっかあ!



●今までにない体験を
「すごいすごい、このリゾートシップ。宇宙ってすごいんだね!」
 無事宇宙南瓜を届けた先は、巨大複合アミューズメント施設『ガイアリゾート』。住める惑星を失ったスペースノイドの夢を実現した、大地と自然を楽しむリゾートシップとあって、この宇宙船内で森の湖畔を楽しめるキャンプサイトや動物と触れ合える牧場施設、果てはショッピングモールや高級ホテルなども備えている。
 そして先程宇宙海賊の襲撃から輸送船を守り、このガイアリゾートへと歓迎されてやってきたコイスル・スズリズム(人間のシンフォニア・f02317)の目にはハロウィンムードに溢れた楽し気な遊園地の乗り物の数々が映っている。
「宇宙船の中とは思えないですね」
 テンションが急上昇しているコイスルの様子に目を細めながら、小宮・あき(人間の聖者・f03848)も賑やかな遊園地の様子を興味を持って眺めていた。
「宇宙であれば、逆に土地の心配をする必要がないから、いくらでも大きなものが作れるのでしょうね」
 それはそれで膨大なコストもかさみそうではあるが、なるほどこれも宇宙ならではとホテルオーナーでもあるあきは経営者の視点で感心するのだった。
「というわけで、オーナーさん。今日はいっぱい楽しもうね! それですずは妖精の衣装に着替えてきたよ!」
 毎年ハロウィンには可愛い衣装を仕立てているけれど、今年のコイスルの仮装は妖精をイメージしたもの。
 南瓜色のワンピースドレスは胸元の切り替えの部分に葉っぱが飾られ、まさに南瓜の妖精。スカートには妖精の涙のようなパールがあしらわれ、生地を何層にも重ねながらもふわり軽く、歩くたびに揺れる。そして背中には蝶を思わせる透き通った黄色い羽根。
 髪型もまるで南瓜みたいなお団子を結ってからツインテールにして、星のチャームのついた赤と紫のリボンもまた愛らしい。
「すずちゃんとっても可愛い。でもその手にあるのは……南瓜?」
 コイスルの腕には、ジャックオーランタン型のお菓子を入れたバッグ、それとは別に手にしている大きな南瓜。
「そう、これはこうして……」
 その南瓜をすぽっと頭から被るコイスル。
「こうしてるとマジで南瓜じゃない? かぼちゃ~!」
 そのままで十分可愛かったのだが、これはこれでコイスルなりのハロウィンの楽しみ方なのだろう。楽しそうな様子に、あきもにこにこしながら、前は見えるの? と訊ねたりする。
「大丈夫! これで乗り物にも乗れるよ。それでオーナーさんは何か乗りたいものとかある?」
「それが……私はあまり遊園地になじみがなくて」
「そうなの?」
 意外に思ったコイスルがそう問いかけると、あきは昔を思い出しながら理由を語る。
「UDCアースのアメリカ育ちですから、もちろん身近なところに遊園地はありました。けれど私の夫……昔は婚約者として共に育ってきた彼が……その、ふくよかな体型だったもので」
 遊園地の乗り物を楽しむにはふくよかすぎる体型は仇となる。体重制限に、座席に座れるかどうか、座れたとしても安全バーや安全ベルトがしっかり固定できないと乗せてもらえないからだ。おそらくそのことを気にした両親が、あえて二人を遊園地に連れて行かなかったのだろうとあきは説明した。
「だから遊園地のこと、よくわからないんです」
「そっか、オーナーさん遊園地ほとんどはじめてなんだ?」
 コイスルにとってそれは意外な事実ではあったが、この広い遊園地を見渡し、今からたくさんの初めてを経験できるあきをうらやましくも思う。
「はじめての遊園地が宇宙って、なんかすっごく特別な感じだね!」
「それもそうですね。それで、すずちゃんのおすすめはなんですか?」
「すずはね、kawaiiのが好き! でもパンフレットによると観覧車とジェットコースターがおすすめかな? ちょうどハロウィン限定のイベントもやってるし」
「ジェットコースター……あれですね」
 あきが指差した先に、急角度、急回転を誇る『ファンファン☆ガイア』でも人気のジェットコースター『蒼穹』が見える。
「じゃあ、行ってみようか!」
 二人が早速向かい、ジェットコースター待ちの列に並ぶと、いかがですか? と手渡される南瓜の被り物。
「あ、お客様は自前のがあるんですね」
 にこにことスタッフに声を掛けられ、あきは流れで受け取ってしまった南瓜の被り物をまじまじと見つめる。
「すずちゃん、私は遊園地初心者だから良く判ってないんですが……これって、普通なんですか?」
「いつもなら普通じゃないけど、今日はそれが普通なんじゃないかな」
 他の客も被っているので、それならとあきもそっと南瓜頭を被ると……普段着である民族衣装・ディアンドル姿に南瓜の頭が何ともミスマッチのようで、途中に設置されている鏡を見て思わず笑ってしまう。
「あはは、ナニコレ!」
「それはそれで収穫祭のお祭りみたいでkawaiiと思うな。ミセスパンプキンって感じだね!」
「すずちゃんは、めっちゃ南瓜してますね! ポーズ取って、ポーズ!」
 自前の南瓜頭が馴染んだコイスルは、あきに言われるまま、両手を上げてポージング。
「……でも南瓜ってこんな動きしたっけ?」
 正解はわからないけれど、楽しくなって二人で笑い合う。そうこうしているうちに順番が回ってきて。
「ジェットコースター……高所からの落下とスピードを楽しむんですね。高所からの落下は猟兵稼業で慣れています」
 スタッフの指示に従い、座席について安全バーを降ろされる。
「一般人が安全に乗れる設計の遊技なら、更に安全というもの」
 初めてのジェットコースターにも特に恐怖を感じることなく、あきは狭まった視界で辺りを見渡せば、隣のコイスルがぽつりと呟く。
「オーナーさん、実はね……」
「すずちゃん?」
 あきが返事をしたときには、ジェットコースターはゆっくりと動き始めていた。
「オーナーさん、あんまり遊園地の経験ないみたいだから、王道がいいかなって思ったんだけど……」
 がたがたと最初の急傾斜のレールを進んで上昇していく車両。
「今だからいうけど、すずジェットコースターがあんまり得意じゃな……」
 そうして頂点に達した時、コイスルの告白とともに車体は最初の急降下を迎える。あまりにも急角度過ぎて落下先が見えない。もとより南瓜頭によって視界は狭いのだが、そこをスローでためてから一気に加速し落下する。
 あきは狭い視界の中、猟兵の依頼で経験するのとはまた別の浮遊と落下を体験し、それでもキャーと声を出して初めてのジェットコースターを楽しむ。鋭角に落下した後は少し緩やかなウェーブが続き、そこからまた急加速。すぐそばに360度回転のループが待ち構えている。
「南瓜の中で自分の声が響く感じ、なんだか面白いね!」
 あきが隣のコイスルにそう声をかけるが、南瓜頭のせいで表情は見えない。けれど、自分のものではない今まで聞いたことのない絶叫が聞こえてきては状況を察するのだった。
 2連のループを越えればその勢いでまた山を登るように上昇。そうして鋭角に下降しながら、ここは宇宙だというのに、嫌というぐらい重力を感じさせるコースを駆け抜けていく。
 ものすごく長く感じたようなあっという間だったような。二人がこれ以上叫べないというぐらい叫んだところでジェットコースターは乗り場に戻って来た。
「か、南瓜ズレてない? 大丈夫?」
「大丈夫ですよ。あのスピードで飛んでいかないのが不思議ですよね」
 自分の南瓜の被り物をスタッフに返したあきは、頭を押さえるコイスルの様子ににっこりと微笑む。
「すずちゃん、なかなかの絶叫でしたね」
「だ、だって……でも楽しかったよ! あ、写真が見れるんだって。オーナーさん見てみよう!」
 遊園地によくある、乗車中にこっそりカメラで写真を撮られているというもの。けれど、大体の客が南瓜頭なので見分けがつきにくい。
「あ、ミセスパンプキンと南瓜の妖精いたよ!」
「表情がよくわからないからどうなんでしょうね?」
 商売する気があるのかないのか。そう思いながらもその写真を見て笑い合う時間も楽しいもので。
「ね、すずちゃん。そこの屋台にハロウィン限定ドリンクがあるそう」
 叫びすぎて疲れたろうから少し休もうか、と休憩できそうなベンチへと案内するあき。
「限定ドリンク! 南瓜かな? 南瓜だよね!」
 そうして叫び疲れた喉へと優しい甘さの南瓜のシェイクを流し込めば、体力も気力も魔法のように回復していく気がして。
「今はハロウィンムードに染まっていますが、また別の時期に来たら違うのでしょうね」
 南瓜色に染まる園内をドリンク片手に見渡しながら、あきはジェットコースター楽しかったねと微笑んで。
「そうだね。オーナーさんも遊園地たくさん楽しんでね。さ、次はどこいこっかあ!」
「どこを回ろっか」
 時間はまだまだたくさんある。そして一日乗り放題のパスポートも。これはもう、思う存分楽しむしかない。
 二人はパンフレットを覗きながら、次はどこへ行こうかと弾んだ声を響かせた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

パラス・アテナ
桜竜
遊園地で遊ぶなんて滅多にないからね
姫桜とエリシャは本当にもふもふが好きだね

エリシャも交えて女四人でカフェ
こういうのは女子会と言うのか
自然と恋バナに移行するのは女子の習性なのかい?
珈琲を飲みながら耳を傾け

白斗とはまあ普通だよ
アタシも白斗も大概、歳だからね
時々遊びに行ったりしているくらいだよ
ラブラブ、ね(苦笑)
依存をそう呼ぶならそうかも知れないが
小さな声でポツリ呟き
聞き咎められれば矛先を変え

エリシャはどうなんだい?陽里とうまくいってるのかい?
葵桜と姫桜にも聞いてみようか
今の所特定の相手はいなくても
こんなのが理想のタイプとかあるだろう?

姫桜は父親が好みのタイプなのかい
一度顔を拝んでみたいもんだ
おや違うのかい
何にせよ尊敬する相手がいるのはいいことさ

田中さんね
ただの好奇心だが聞いてもいいかい?
田中さんは何者だい?
アタシが知る限り腕は立つし芸達者で気骨もある
どんな経緯で守護するようになったのか興味があるよ

なるほどね
あれほどの男はそうはいないと思うが
田中さんごと愛してくれる相手が見つかるといいね


榎木・葵桜
桜竜

遊園地久しぶりだー!
姫ちゃんとエリシャさんはもふもふをご所望?
いいよいいよ、思いっきり触れ合っちゃうといいんだよ♪

カフェもすっごくいい雰囲気だね
うん、まさに女子会だよね!
(満面の笑みで頼んだ特大パフェをぱくつきつつ)

ふふ、パラスさんもエリシャさんもラブラブなんだね♪
いいないいな、リア充爆発しろー
(訳:ラブラブ話楽しいからもっと!)

そーだ、姫ちゃんはどーよ!
理想は父親とかなの?
え、違う?
じゃあ誰ー?
告ったとか告られたとか、片想い、尊敬から愛に変わりそうとかいないの?ねえねえ?
(うりうりと肘でつつきつつ)

ん?私?
私はまだまだ食い気かなあ(パフェぱくぱく)
あ、田中さんみたいに守ってくれる人とかいいなって!
父親は…んー、お父さんはお母さんとラブラブだし
あっちもリア充爆発しろって感じ
(愛情たっぷりに微笑んで)

田中さん?
私の母方のおばあちゃんの家系に代々仕える家系の人?らしいよ
細かいことはおばあちゃんが知ってたと思うんだけど
でも、おばあちゃん、3年前に他界しちゃったからね
わかんないままかなぁ


彩瑠・姫桜
桜竜

わ、もふもふいっぱい…っ
しかも衣装着てる…(愛らしさに身悶えし)
…って、ご所望ってそんなんじゃ…
(我に返って赤面するも、
やってきたハロウィン衣装着た猫にすりすりされればメロメロに)
だ、だっこしてもいいかしら?
(思わずスタッフへ問いかけてみたり)

女子会…って、そういうものなの?
私はあんまりよくわかっていないのだけど(小首傾げ)

お二人とも、お相手さんがいらっしゃるのね
(葵桜がパラスさんとエリシャさんへ話を振る様子に微笑し)
お互いのこと尊敬しあえて、大切にできる関係なのよね
とても素敵だと思うわ

リア充爆発…って…(絶句)
なに言ってるのあお、それダメなんじゃ?!
(真面目に受け止めアワアワするも冗談だとわかればホッとなり)

父親?そんなわけないじゃない(不機嫌な顔になり)
私の理想は「父親以外のタイプ」よ(きっぱり言い切った)
(告ったり告られたりには)
…だ、誰って…いないわよそういう人なんて
尊敬する人はいるけど片想いとかそういうのじゃないし
(真っ赤になってぽそぽそ答える)

そういうあおこそどうなのよ?



●遊園地で女子会を
「遊園地久しぶりだー!」
 宇宙南瓜を可愛い宇宙海賊から守り、訪れたリゾートシップは超巨大アミューズメント施設。
 ハロウィンムードいっぱいのここ『ガイアリゾート』でも人気の遊園地『ファンファン☆ガイア』へとやって来た榎木・葵桜(桜舞・f06218)は、たくさんの乗り物を前に両手を上げて笑顔で宣言する。
「遊園地で遊ぶなんて滅多にないからね」
 以前依頼で廃遊園地を訪れたことはあるが、こうして遊べる遊園地へと久々にやってきたパラス・アテナ(都市防衛の死神・f10709)は、はしゃぐ葵桜に目を細めた。
「ねえ、遊園地もいいけど、ほらハロウィンのおめかしした動物がいるって言ってなかったかしら……?」
 そう呟いたのは彩瑠・姫桜(冬桜・f04489)。先程宇宙船で魔女猫をもふもふしたい気持ちをなんとか我慢した姫桜はそわそわと辺りを見渡す。
「動物たちとのふれあいは牧場エリアの方よ。ふふ、姫桜は行きたいわよね?」
 三人と合流したエリシャが姫桜の様子に思わず笑顔になる。
「あー、姫ちゃんとエリシャさんはもふもふをご所望?」
「……って、ご所望ってそんなんじゃ……」
 恥ずかしそうに顔を赤くしながらも、でもエリシャが指差した牧場エリアの方をそわそわと気にする姫桜。
「いいよいいよ、思いっきり触れ合っちゃうといいんだよ♪」
「そうよ。我慢する必要ないわ。ここから近いから行っちゃいましょう!」
 もじもじする姫桜の手を引いて、みんなで牧場エリアへと向かう。そこはまさにもふもふパラダイス。魔女の帽子を被ったひつじにマントを羽織ったうさぎなど、愛らしいもふもふたちが来客をおもてなししている。
「わ、もふもふいっぱい……っ。しかも衣装着てる……」
 あまりの愛らしさに身悶えしている姫桜をもふもふふれあい体験コーナーへと引っ張っていったエリシャは、遠慮しないでと背中を押して。
「ほら、姫ちゃん、存分にもふもふを堪能するといいよ!」
「もう、あおったら、べ、べつにそんな……」
 恥ずかしそうに頬を染める姫桜だが、寄って来たうさぎにつんつんされるとぱっと笑顔になって。
「姫桜とエリシャは本当にもふもふが好きだね」
「えー、あたしはもう少し冷静よ。でも猫ちゃんだけは特別だけど……」
 そう言ったそばから、マントを羽織った猫が姫桜にすりすりと寄って来て。エリシャもまた目の色を変える。
「え、猫ちゃんもいるの?」
 さっきはいなかったのにと呟けば、姫桜が抱っこしてもいいかとスタッフに問いかけ、OKをもらうと抱き上げた猫をエリシャに見せて。
「前にUDCアースの猫カフェでの依頼を思い出すわね」
 あの時もみんなで猫ちゃんの可愛さに夢中になったものだ。
 そんなこんなで主に姫桜が存分にもふもふを堪能し、再度遊園地へと向かう。
 エリシャおすすめのハロウィンの仮装に身を包んだ多種多様な猫が出迎えてくれる屋内型周遊ライド『ねこまみれ世界一周クルーズ』に乗ったり、ゴーカートや急流すべり、ハロウィン仕様のお化け屋敷を楽しんだりしたあと、カフェで少し休憩を。
「カフェもすっごくいい雰囲気だね」
 遊園地らしい可愛らしさはあるが、どこか落ち着いた雰囲気もあるカフェで、ハロウィンムードを楽しみながらそれぞれ好きなものを注文して席に着く。
「こういうのは女子会と言うのか」
 パラスがコーヒーと一緒に頼んだパンプキンタルトにフォークを入れながら、可笑しそうに呟く。
「うん、まさに女子会だよね!」
 にこにこの笑顔でハロウィン限定特大パフェを口に運ぶ葵桜。紫芋のジェラートに南瓜のモンブランでハロウィンカラーに染まったパフェにはマシュマロのお化けやこうもりのクッキー、ジャックオーランタンのチョコが飾られていてとっても賑やかだ。
「そうそう、女子が集まれば何でも女子会なのよ!」
 いつぞやのパジャマパーティーを思い出してエリシャは悪戯っぽく笑う。
「女子会……って、そういうものなの?」
 ただ姫桜だけが不思議そうに目をぱちくりとさせて、南瓜のスコーンと一緒に頼んだカフェオレを飲んでは首を傾げた。
「私はあんまりよくわかっていないのだけど」
「そうよ、姫桜。女子っていっても年齢は関係ないの。いくつになっても女子は女子なの!」
「そういえば、前にもあおに誘われて、女子会枕投げしたわね」
「そうそう! あの時もしたよね~恋バナ!」
「あら、二人だけで内緒の恋バナ? なになに、聞かせてほしいわ!」
 迷宮災厄戦でのパジャマパーティーはついつい恋バナをしたくなる雰囲気で。またしても盛り上がるのはこの話題かとパラスは苦笑しながらその様子を見守る。
「自然と恋バナに移行するのは女子の習性なのかい?」
「だって、ねえ?」
 くすくすと葵桜とエリシャが目配せし合うと、女子とはそういうものだからと口をそろえて肯定して。
「二人はいっぱい話のネタもありそうだし~」
 葵桜が向けた視線はパラスとエリシャの二人に注がれて。
「お二人とも、お相手さんがいらっしゃるのね」
 その様子で察した姫桜は柔らかな笑顔を浮かべる。父が母へと向ける愛情もそれはとても深いものだと常々感じていた姫桜も、そういった相手がいるということはとても素敵なことだと思うから。
 三人の視線を感じたパラスは、コーヒーを一度カップに置くといつもと変わらない調子で口を開く。
「白斗とは、まあ普通だよ。アタシも白斗も大概、歳だからね。時々遊びに行ったりしているくらいだよ」
「そういうのがいいのよ。二人だからこその体験とか感動とか、気づくこともあると思うし」
 確かにチケットを贈ってもらったからと一緒に見たミュージカルも一人ではなかなかできない体験だった。
「お互いのこと尊敬しあえて、大切にできる関係なのよね……とても素敵だと思うわ」
「そうそう、ラブラブってことだよね♪」
 年を重ねているからこそ、若者が真似できないような落ち着いた大人な関係性が感じられ、姫桜もまた穏やかな微笑を浮かべる。きらきらした恋じゃなくても、包み込むような穏やかな愛をそこに感じるから。
「ラブラブ、ね」
 その表現にパラスは思わず苦笑してしまう。
 自分のせいで大切な人が死んでいくのをもう見たくないと願ったはずなのに。これから先もその不安が消えることはないのに。それでも、パラスは『一番の特別』を作ってしまった。
「依存をそう呼ぶならそうかも知れないが……」
 ぽつりと呟かれた小さな声が聞こえたのか、エリシャが心配そうにこちらを見ていたので、それ以上この話を続けることのないように話題の矛先を変えて。
「エリシャはどうなんだい? 陽里とうまくいってるのかい?」
「あ、あたし? うん、陽里は忙しいからそんなにたくさん会えないけど、時々一緒に依頼に行ったり、会ったりしてるわよ」
 パジャマパーティーでは、大好きだけど友達だって言い張って。
 昨年、夜景の見えるバーでパラスと二人、お互いの過去の話を語り合った。その時に、大切なものを失いたくないから、今以上を望まないと言ったのに、結局すぐそばにあった温もりに手を伸ばしてしまった自分に気まずさを覚えたエリシャはそれだけ言ってパンプキンスープを口に運んだ。
「あ、ここの遊園地もね、陽里が連れてきてくれたの。あたし遊園地初めてだったし、とっても楽しかった……! もうすぐ一年になるのね……」
 あの時一緒に食べたクレープの味も未だに覚えている。
 頬を染めて幸せそうなエリシャの様子を見て、葵桜はにっこにこで肘でつっつき、うりうりするのだった。
「ふふ、パラスさんもエリシャさんもラブラブなんだね♪ いいないいな、リア充爆発しろー」
「リア充爆発……って……」
 言葉通りの意味に受け止めた姫桜は葵桜の言葉に思わず絶句。そして二人に失礼なのではとあわあわとして立ち上がるが、それを葵桜がにこにこ顔で制する。
「もう、姫ちゃんったら~。これはラブラブ話楽しいからもっとして~ってことだよ?」
「え、え!? そうなの?」
 世の中にはリア充憎しで事件を起こすオブリビオンもいるのでついつい真に受けてしまったが、その言葉にほっと胸を撫でおろす。
「アタシがリア充ね……」
 まさか自分がそう呼ばれる日が来るとは思わなかったパラスはますます苦笑いを深くした。
「そういう葵桜と姫桜はどうなんだい? 今の所特定の相手はいなくても、こんなのが理想のタイプとかあるだろう?」
「そーだ、そーだ。姫ちゃんはどーよ! 理想は父親とかなの?」
「おや、姫桜は父親が好みのタイプなのかい。一度顔を拝んでみたいもんだ」
 葵桜の言葉にパラスが意外そうな表情を浮かべて。一体どんな人物だろうと興味を引かれる。
 だが当の姫桜は、途端にむっとした不機嫌そうな顔になる。
「父親? そんなわけないじゃない」
 自分を溺愛する父のことは嫌いではないが、やはりどうしても苦手で。
「私の理想は『父親以外のタイプ』よ」
 ここは決して誤解を与えないようにと、きっぱり堂々と宣言する姫桜だった。
「おや違うのかい」
「え、違う? じゃあ誰ー?」
「……だ、誰って……いないわよそういう人なんて。尊敬する人はいるけど片想いとかそういうのじゃないし……」
 先程の父親に対する態度とは正反対の様子で、姫桜は頬を染め、語尾はだんだん小さくなり消えそうな小声でぽそぽそと呟いて。
「告ったとか告られたとか、片想い、尊敬から愛に変わりそうとかいないの? ねえねえ?」
 真っ赤になった姫桜へと、肘を突きつけうりうりしては更に畳みかける葵桜。
「あ、ねえ。前にUDCアースの京都に行ったとき、親密そうに食事してる姫桜の姿を義弟が目撃したって聞いたわよ」
 そしてエリシャもそんな昔の話を今になって思い出して追い打ちをかける。
「え、あれはお詫びというか反省というか、お礼というか? とにかく、そういうのじゃなくて!」
「何にせよ尊敬する相手がいるのはいいことさ」
 それが恋や愛じゃなくても、人として信頼できる者がそばにいるのは、人の縁に恵まれていることだとパラスは柔らかく微笑んで。
「そういう、あおこそどうなのよ?」
 ようやく姫桜は次なる矛先を親友へと向けることに成功する。
「ん? 私? 私はまだまだ食い気かなあ」
 しかし葵桜は巨大ハロウィンパフェを口に運んでその大きな牙城を攻略しながら涼しい顔。
「葵桜ちゃんのタイプは王子様みたいな人って言ってなかった?」
 パジャマパーティーでのことを思い出しながらエリシャが問いかけると、葵桜はそう! と顔を輝かせて。
「田中さんみたいに守ってくれる人とかいいなって!」
「田中さんね……」
 先程も共闘した頼りになる守護者の姿を思い出し、パラスは何か思うことがあるようでふむ、と頷く。
「私に父親っていうけど、あおはどうなのよ」
「んー、お父さんはお母さんとラブラブだし……あっちもリア充爆発しろって感じ」
 神社と和風喫茶を営む両親は葵桜が小さい頃もそして大きくなっても変わらないラブラブっぷりで。あまりの仲の良さにそんな風に思ってしまうほどに、葵桜もたくさんの愛情を受けて育ったのだ。
「うふふ、いいじゃない。あたしの父さんも一途な人だしね。そしてあたしも田中さんは大好き!」
「葵桜、ただの好奇心だが聞いてもいいかい?」
 ハロウィンパフェのコウモリクッキーをぱくりと食べ終えた葵桜は、パラスの問いにこっくりと頷いて。
「田中さんは何者だい? アタシが知る限り腕は立つし芸達者で気骨もある。どんな経緯で守護するようになったのか興味があるよ」
「あ、それはあたしも興味があるかも」
 物言わぬ鎧武者の武人。戦闘以外にも楽器の演奏や釣りに料理とそつなくこなす万能の守護者。エリシャにとっても田中さんとの思い出はたくさんで、もっと知りたいと思うのだ。
「田中さん? 私の母方のおばあちゃんの家系に代々仕える家系の人? らしいよ」
 古代の戦士であることはわかっていたが、葵桜にも縁があったのだ。
「細かいことはおばあちゃんが知ってたと思うんだけど。でも、おばあちゃん、3年前に他界しちゃったからね。わかんないままかなぁ」
「でもほら、幽世のまぼろし橋みたいに、亡くなった人に会えたりするし……そもそもいろんな世界があるもの、いつかおばあさまに聞ける機会があるかもしれないわね」
 今すぐわかることはないが、葵桜を守護する田中さんの様子にやはり何か深い縁があるのだと感じ、パラスは頷く。
「なるほどね。あれほどの男はそうはいないと思うが……田中さんごと愛してくれる相手が見つかるといいね」
「田中さんみたいな人……そうそういるのかしらね?」
 姫桜は首をひねるが、王子様みたいに守ってくれる人ならきっと見つかるに違いない。
 でも今は、甘い恋バナとスイーツで充分に満たされる葵桜だから。
「恋バナもパフェもご馳走様! 甘いものはいいよねえ」
 にこにこの笑顔でサムズアップするのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年11月15日


挿絵イラスト