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南瓜仮面は踊る

#クロムキャバリア #お祭り2021 #ハロウィン #ハロウィン・ドールズ

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「しかしだねぇ、わだばっ」
 言葉の途中で男性が蹴り倒され、女性の悲鳴が飛行船内に響いた。南瓜の仮面を被って踊る男の犯行だった。その蹴りのようなモノもダンスの振り付けの一部なのだろう。
「御託を聞くつもりはない。要求を受け入れないのであれば貴方方には更に不本意な結果になっていただく、それだけだ」
 動じた様子もなく踊り続ける男から少し離れた場所で別の南瓜仮面が窓の外を示す。そこにはキャバリアの頭部があり、踊る男の仲間こと謎のテロリスト集団ハロウィン・ドールズの構成員の一人から飛行船には武器が突きつけられていると聞いた直後の出来事だった。

「クロムキャバリアの世界で事件が起こるみたいなんですよね」
 集まった君たちにフェリクス・フォルクエイン(人間の天馬聖騎士・f00171)はまず声をかけた理由を端的に明かした。
「『ハロウィン・ドールズ』と呼ばれる南瓜の仮面を被った謎のテロリスト集団がオブリビオンマシンを駆って各国でどうやら一斉に事件を起こすようで――」
 フェリクスが予知したのもそんな事件の一つであるらしい。
「普通はマシンを壊して解決なんですけど、なにぶん仮面を被っているので下手すると正体は某国の重要人物で外交問題に発展したり……という事が起こるかもしれなくて」
 今回は普通のパターンではダメと言うことらしい。
「いいんですけどね、普通。僕もごく普通の聖騎士ですし」
 露骨なフェリクスの自己主張はさておき、そういう事情があるため君たちには仮装、搭乗するキャバリアにも偽装を施した上で「誰でもない誰か」としてハロウィン・ドールズを撃滅して欲しいのだとか。
「勝利するのは勿論のこと皆さんの素性とかも知られないようにしてください」
 依頼主についても知られてはいけないのだが、そこは敢えてフェリクスが依頼主について語らないことで省いている。
「そろそろハロウィン・ドールズの起こす事件について説明させていただきますね。彼らが起こすのは離陸の迫った飛行船のジャックとなります」
 キャバリアで強襲し船内にも構成員の一部を侵入させて飛行船を占拠。そのままテロリスト集団の勢力圏内まで運んで行き乗員を人質に身代金でも撮るのだろうというのがフェリクスの見解で。
「まず皆さんを僕が飛行船の船内に転送します」
 ジャックされて不本意なフライトをする飛行船の中で行うのは、情報収集とテロリスト達を一網打尽にする準備。仮装や偽装で正体を隠しつつ行わないといけないことも忘れてはいけない。
「準備が整えば船内のテロリストはキャバリアに乗っていませんから目的地に着く前に制圧できるはずです」
 そうして船内の安全を確保したところで飛行船の到着を待っているテロリスト集団のキャバリア戦力と離陸前の飛行船を押さえ、飛行船の後を追ってきたキャバリアを撃破すればミッションは完了となる。
「襲われる飛行船の乗客やクルーの為にも」
 どうかよろしくお願いしますねとフェリクスは頭を下げるのだった。


聖山 葵
 いつの間にかハロウィンですね。

 という訳で今回は正体を隠して飛行船をジャックするテロリストを退治していただくお話の模様です。

 尚、キャバリアについては依頼主の方で用意してレンタルしてもらえるようなので持ってなくても問題はありません。

 また、このシナリオフレームの二章には下記の特別な「プレイングボーナス」があり、これにのっとった行動をすることで、戦いに有利になります。

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 プレイングボーナス……仮装の力も借りて「普段の自分なら絶対にしないような言動や戦法」で敵を倒す。
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 ではご参加お待ちしておりますね。
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第1章 日常 『遊覧飛行』

POW   :    景色を眺めながら軽く食事をとって楽しむ

SPD   :    眼下に広がる景色を絵や写真に残す

WIZ   :    他の乗客や乗員との会話を楽しむ

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

メアリーズ・エリゴス
アドリブ歓迎

正体を隠す、ですか
では、サングラスか仮面でも付けますね
あ、後で使うので転送してもらうことになるだろうキャバリアのロートガルは金色かトリコロールカラーにでも塗っておいてください

飛行船内に転送されたら強化人間専用軍用拳銃を構えて素早く行動開始です
……しまった、私は生体CPUなのでキャバリアが生体部品ですし、歩兵としての訓練は受けてますが情報収集や隠密行動は不得意です
首からさげたT型サイコマテリアルが人工サイキッカーの第六感や念動力を増幅して、テロリストの念を感じて索敵は出来ますけど
まぁ肉体スペック任せの強襲になりますが、なんとでもなるはずです!
突入して一言。踊るな、神経が苛立つ!



「正体を隠す、ですか」
 グリモア猟兵から説明を聞き、少し考えたメアリーズ・エリゴス(生体CPU・f30579)が用意したのは、サングラスと目の周りの身を隠す仮面だった。
「あ、後で使うので――」
 愛機を金色かトリコロールカラーにでも塗っておいてくださいとリクエストし、仮装を終えてから転送され。
「行きます」
 視界の中の景色が切り替わった時には強化人間専用の軍用拳銃を手に速足で歩きだし。
「……しまった」
 数歩進んだところでメアリーズの足が止まる。
「私は歩兵としての訓練は受けてますが」
 メアリーズからすると自身の認識は生体CPU。キャバリアが生体部品であり、情報収集や隠密行動が不得意なことに動き出してから思い至ったのだ。
「これに頼るしかないかもですね」
 一瞬の思考停止を挟みつつもすぐさま復活したメアリーズは首から下げたサイキッカーの力を増幅する構造材のT型試料へ手を伸ばす。
「感覚を増幅してテロリストの念を感じれば」
 索敵は可能。鎮圧に関してはその情報を元にした肉体スペック任せの強襲になるだろうが。
「っ」
 失われた記憶の欠片か。顔の見えない誰かにやって見せろよとメアリーズははっぱをかけられた気がした。
「そうですね、なんとでもなるはずです!」
 敢えて問題点をあげるなら、テロリストの念を元にし把握した敵戦力を鑑みると流石にメアリーズ一人では鎮圧するのに戦力が不足していることか。
「この先は……一人、なら」
 ノースリーブにサングラスと言う仮装の出で立ちで進む通路の先に居る敵の人数を感じ取ったメアリーズは部屋への突入を敢行し。
「踊るな、神経が苛立つ!」
「ごべっ」
 一人踊っていた南瓜仮面のテロリストを強力な反動が故に常人では扱いきれない軍用拳銃でとりあえず撃ち倒したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

疋田・菊月
うーん、ここに住んでる訳でもないので招待を隠す理由は薄そうですが、ここは仮装している方が目立たない様ですねー
ようし、昨年のものですが魔女の装いでお菓子を配りつつ、潜り込んだテロ仲間に目星を付けたり、もしもの時のための乗客の退路を確認しておきましょう
こちらが片付いたらキャバリア戦になりそうですから、私の機体は飛行場にでも隠しておきましょうか

しかし、下手に銃器を振りかざすと確実に騒ぎになっちゃいますね
適当に言いくるめてどうにかするか、お手洗いなど目立たないところに引き込んでさくっと暗殺でもして誤魔化しましょう
あ、カミオさん、適当に合わせますので私の代わりに喋ってください
えびふりゃー作りますから!


夜城・さくら
仮装ですか。
ええと、普段身に着けているウェアの肩口と足の付け根部分から下を切り離します。見た目セパレート型の水着状態のパイロットスーツですね。
ポニーテールをやめて髪を下し、包帯と眼帯を付けておきます。【変装】

仮装ではありますが、包帯を巻いているので具合が悪いフリをしてテロリストに助けを求めます。
苦し気に息を荒げ瞳を潤わせ…少し色っぽく。
「体、が…熱いんです。お、ねがい。どうにか…して」
そうして油断させて、近付いた相手に座席の下に隠していた医療ノコギリを振るいます。
狙うのは武器を持っている手。
あと仲間に連絡を取られると困りますので口を封じましょうか。ふふっ。【部位破壊、見切り、瞬間思考力、医術】



「仮装ですか。ええと……」
 話を聞いて夜城・さくら(不思議ちゃんの量産型キャバリア・f30006)はすぐさま身に着けているものに手を加え始めた。衣装型装甲の袖を肩口と足の付け根部分からパージし、後ろで束ねた髪もほどいたのだ。
「うーん、仕方がありませんかー」
 すすんで仮装したいという訳ではなかった疋田・菊月(人造術士九号・f22519)だが、ようしと去年のハロウィンで着用した魔女の衣装に袖を通し始め。
「おー」
 準備が終わったところで転送されればそこは飛行船の船内。
「これなら確かに仮装している方が目立たない様ですねー」
 カボチャの仮面で顔を隠したテロリストを視界に入れて菊月は納得すると、お菓子が満載の顔の彫られたカボチャを模った容器を片手にぶら下げて船内を歩き始め。
「こっちにはテロリストは居ませんね。退路にするなら――」
 同時にテロリストの位置などから乗客の避難経路などへと思考を傾ける。続いて同じように船内に転送された味方が今何をしているかにも思いをはせることとなるのだが。
「……はぁ、はぁ、はぁ」
 息を荒くし、いかにも辛そうな態でさくらは近くの座席に片手をついていた。仮装の眼帯で視界が半分塞がっているからではない辛そうなところから演技だった。眼帯に覆われぬ方の瞳も潤み、はたから見れば上気した顔でかろうじて立っているように見える。
「何をしている! 人質はおとなしく座っていろ!」
 さくらを見てそう叱責したテロリストも尋常ならざる様子は近寄れば理解したらしい。
「ちっ、面倒な」
 そのままにしておいて体調面で何かあったら拙いと見たのか、舌打ちして更に近寄ってゆくがさくらからすればこれは好都合だった。
「体、が……熱いんです。お、ねがい。どうにか……して」
「っ」
 助けを求められ仮面の内の視線が揺れたテロリストを待っていたのは、振り上げられた医療ノコギリ。手品のようであったがさくらが座席の下に隠していただけのものだ。
「ふふっ」
 口元を綻ばせながらさくらは適切と思う処置をしてゆく。武器を持った手を狙い、無力化できれば情報が漏れるのを防ぐため口を塞ぐ。周囲の乗客には少々気の毒な残虐映像が展開され。
「しかし、下手に銃器を振りかざすと確実に騒ぎになっちゃいますね」
 先に船内へ乗り込んだ味方を含む仲間によってテロリストの一部が無力化されている頃、情報収集に回っていた菊月は手にした拳銃に視線を落として考え込んでいた。
「仕方ありません」
 少し考えて導き出した答えは、適当に言いくるめてどうにかする、もしくは目立たないところに引き込んでさくっと暗殺するというもの。
「出ませ、カミオさん! ちょっと手を貸してくださいな」
 ダイモンデバイスから疾風の術を操る悪魔を呼び出せば、カミオは即座に菊月の前に顕現し。
「あ、カミオさん、適当に合わせますので私の代わりに喋ってください。えびふりゃー作りますから!」
 要求はとりあえずしゃべることだけ、交渉はあっさり成立し。
「なん」
 他の猟兵もテロリストを無力化していることもあるが、キャバリアにも乗らないただのテロリストに悪魔を従えた猟兵を相手にしろと言うのもどだい無理な話である。最後まで言うことも出来ず物陰に連れ込まれたテロリストがまた一人無力化され。
「おそらくこれで最後ですね。さて」
 飛行船の操船室で操舵者を脅していたテロリストを沈黙させたさくらは医療ノコギリの刃をぬぐいつつ窓の外を見る。
「挟み撃ちでしたね」
 前方に見えたのは複数のキャバリア。テロリストのモノであろう。だが、敵戦力はそれだけに非ず。飛行場で飛行船の離陸を阻害したテロリストのキャバリアもまたこの飛行船を追ってきている筈だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『Sk-29『グローザ』』

POW   :    物量作戦
敵より【数的優位性を保っている】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
SPD   :    包囲殲滅
【敵陣突破】から【後方へ展開する戦術的機動】を放ち、【包囲攻撃】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    反応装甲
対象のユーベルコードに対し【爆発反応装甲を起爆し、生じた破片と衝撃】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

疋田・菊月
ほうほう、続々と出てきましたよ
さて、我々も打って出ねばなりませんねー
輜重車やキャバリアまで出歩くのは大変ですが、もはや隠れる必要もないですから、手投げ弾をありったけ投げつけて移動する時間を稼ぎましょう

無事に乗り込めたなら、本格的に迎撃ですね!
炸薬式の反応装甲とは、また整備の手間が掛かりそうなものをよういしましたねー
でも、そういった装甲は実弾には強くとも高温のビームならどうですかね?
こんな事もあろうかと、輜重車にはビーム砲を積んであるのです!
ライフルで牽制しつつ、シュタインバウアーにビーム砲を装備し、一掃しますよー!


夜城・さくら
【SPD】
改めてキャバリアに乗って反撃ですね。
敵が包囲攻撃を仕掛けてくるのであれば、こちらは自身を中心に『無限射程地獄』を放つまでです。
味方以外をターゲントし【一斉発射、威嚇射撃、援護射撃、制圧射撃】倒せなくてもダメージを与えれば味方が動き易くなるはずです。
場合によっては私が囮になりますので。
【瞬間思考力】で敵の数と位置を把握し、打って出るか引き寄せるかどうかを瞬時に判断。味方に通信でこちらの作戦を伝えてから行動に出ます。
そこは【集団戦術】一人で勝手に戦うつもりはないですよ。



「ほうほう、続々と出てきましたよ」
 飛行船の進行方向に居たキャバリア群は菊月の目でもはっきりと確認できていた。
「さて、我々も打って出ねばなりませんねー」
 飛行船内のテロリストの制圧はなり、船内で隠れる必要もなければ船外に出るのを阻む者もない。しいて懸念があるとすれば船外に出てキャバリアへ登乗するまでに前方の敵から気づかれないようにすることぐらいではあるが。
「何だ?!」
 あとは味方が占領した飛行船を運んでくるのを待つだけの楽なミッションだと気の緩んでいたテロリストたちへ突然緊張が走る。武装もなくゆるゆると近寄ってきていた飛行船から少し離れた地面が突如爆発したのだ。
「今の爆発は何だ?」
「敵か?」
 淡い緑のキャバリアたちが落ち着きなく周辺を見回し始めるも、その爆発が移動すべく注意をそらすために菊月が投じた手投げ弾によるものであったことを知る者は居らず。
「とにかく警戒しろ」
 訳も分からぬ突然の爆発によって強襲を恐れ守りを固めようとするが、だからこそキャバリアの元へ移動する菊月たちに気づかなかったというのは皮肉か。
「首尾よくたどり着けたようね」
「ですね」
 戦いに向けて意識を切り替えたさくらの言葉に同意しながら菊月はコクピット自分の身体を潜り込ませ。
「本格的に迎撃ですね!」
「ええ」
 二機のキャバリアはほぼ同時に起動する。量産型のキャバリアたちは同じ目標を捉えて移動を開始し。
「なんだ? 味方……じゃないな」
 流石に人ならともかくキャバリアのサイズとなれば警戒していたこともあって二機がテロリストたちに捕捉されるがこれはやむを得ぬことだった。
「たかが二機だ、数で押し込め! 突破して包囲しろ!」
 数の優位を活かして勝負をつけようと敵群の中の一機がさくらたちを指さし。
「このまま引き寄せて」
 と秘かにさくらは菊月へ通信する。その結果、抵抗も受けずにテロリストのキャバリアたちはどんどんと菊月たちの機体に接近し。
「かかったようね」
「ん?」
 さくらと菊月、両者のキャバリアの間を抜けんと突っ込んできた敵機のパイロットが動じないさくらの機体に訝しんだ時だった。
「貴方は蜘蛛の巣に捕らわれた蝶。哀れな蝶に終止符を」
 迷彩型の戦闘ドローンであるダズルビットが一斉に動き出し。
「こい」
 最後まで言葉を紡ぐことなくテロリストの乗機はダズルビットからの一斉射で蜂の巣と化す。
「では私も」
「くそっ、誘ってやがった! 守れ」
 便乗する形で菊月がキャバリアの突撃銃に火を吹かせればテロリストのキャバリアたちは防御態勢を取ろうとし。
「炸薬式の反応装甲とは、また整備の手間が掛かりそうなものをよういしましたねー」
 その装甲を見て感心したような声を出した菊月は、でもと続ける。
「そういった装甲は実弾には強くとも高温のビームならどうですかね? こんな事もあろうかと、輜重車にはビーム砲を積んであるのです!」
 おもむろにと言うほどゆっくりではなく菊月の機体はそれを構え。
「いやはや、困りましたね。これを使うときが来てしまうとは!」
 内容程困っているようには思えない調子でビーム砲を発射する。
「「ぎゃああっ」」
 被害は甚大だった。いくつものキャバリアが火球と化し。
「あいつを何とかしろぉ!」
 テロリストの一人が喚いたが、この時さくらは自身が囮になる旨を菊月に伝えており。
「ごっ、しま」
「被弾?! 脱しゅ」
 菊月のキャバリアに注意の向きすぎたテロリストたちのキャバリア、Sk-29『グローザ』はダズルビットの武装の良い的だった。
「くそっ、何人かはあいつも警戒しろ」
 片方だけに注視する愚に遅れて気づくが、その時にはテロリストたちのキャバリアはもう大きく数を減じていたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

忌月・カルタ(サポート)
カルタ
内気で弱気な主人格、みんな大好き
戦闘関連は守る・癒す専門、
全員のストッパーで好意に鈍感(ここ重要)
使用UC ミラーとマリア

ミヅキ
明るく無邪気、カルタ愛してる♡な副人格
カルタが怪我したらミナゴロスイッチON
使用UC エデンとネヴァーとホルダ

ティラム
クーデレ人形、主好き
戦闘の際は武器に変形する
使用UC コードとクラス

メアリ 
ニートドラゴン、カルタ(一生縛り付けたいくらい)好き
普段は影の中で寝てるかゲームしてる
使用UC スクリームとバイト

上記設定を守っていただけたら後はOKです

全世界対応/連携・アドリブ歓迎
細かいところはプロフィール参照お願いします



「くそっ、あんな敵が居るなんて聞いてねぇぞ」
 被害を受けたことで猟兵二名と両者の乗るキャバリアの方をテロリストたちはまだ警戒していた。警戒しつつ戦力を編成しつつあったのだが、不幸であったのは、敵対者が猟兵であったことだろう。
「み、みんな……やり過ぎはダメだよ?」
「「はーい」」
 おどおどしつつもくぎを刺そうとする主人格の声に他の人格たちが元気に返事をする。正体がばれない様仮装をした忌月・カルタ(愛され系ご主人様と過保護な娘達・f30657)はテロリストたちが警戒するのとは全く別の方角から再編成中のキャバリア群を見ていた。グリモアの転送による出現だからこそできる芸当を全く情報のないテロリストたちに察しろと言う方が無理難題なのだろうが。
『こちらには全く気付いていないようですね』
 一刻も早く戦力の再編成を終わらせたいと言うのもあるのだろう、攻撃が想定されない方面には隙を晒すさまを観察した自動人形のティラムはこれを好機と捉え。
『主のお望みのまま、この姿を変えましょう』
 キャバリアというサイズの敵にも有用な武装へと変形すると、今ですと促し。
「う、うん」
 テロリストたちからすればとんだ災難であろう。予期せぬ方向から唐突に全く想定しない攻撃が襲ってくるのだから。
「な゛」
 何がとでも言おうとしたのか、最初の一音を発しただけのテロリストのキャバリアは主に二音目を発させる前に爆散し。
「てっ、敵」
 襲撃を察し機体の向きを変えようとしたキャバリアが次の犠牲となる。テロリストたちからすれば踏んだり蹴ったりな状況だが、彼らの災難はまだ終わらないのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

四王天・焔(サポート)
『こんにちは、焔だよー。』
 妖狐の人形遣い×ガジェッティアの女の子です。
 普段の口調は「無邪気(自分の名前、~さん、だね、だよ、だよね、なのかな? )」、家族には「甘えん坊(自分の名前、相手の名前+ちゃん、だね、だよ、だよね、なのかな? )」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

無邪気で感情の起伏が激しい性格の少女、
武器はからくり人形とドラゴンランスを主に使います。
植物、特に花が好きです。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「んと」
 転送された四王天・焔(妖の薔薇・f04438)が目にしたのは、テロリストたちがキャバリアで右往左往する光景だった。
「何だか大変そうだねー」
 テロリストからすれば大変どころの騒ぎではなかろう。だが、猟兵として戦場に送られたからにはテロリストたちの混乱が収まるのを待ってやる理由はなく。
「魂を込めてあげるね。狐さん、焔と一緒に頑張ろうね!」
 呼びかけに応えて動き出すのは、1.5m前後の大きさがある白狐のぬいぐるみ。
「いこっ」
 正体を隠した仮装姿でもぬいぐるみは主人を間違えない。促されてコンと短く鳴くと他のからくり人形とともに歩き出し。
「ん、何だ? 動物?」
 ぬいぐるみをモニターの端に捉えたのはキャバリア群の端に存在した機体だった。パイロットであるテロリストは操縦桿を動かそうとして一瞬迷う。襲撃が続いている今、見慣れぬものなら何であれ警戒するべきか、流石に野生動物の類にまで動じるのはどうか、二つの意見が脳裏でぶつかったのだ。
「がっ」
 結論から言うなら前者を選ぶのが正解だったのだが、迷って初動が遅れたのが致命的だった。モニターを貫き生えてきたランスの穂先に貫かれたテロリストは崩れ落ち、パイロットが意識を失ったことで機体は起動していながらももはや動かず。
「どうした、応答しろ!」
 訝しんだ仲間のテロリストの通信がコクピットに響くも応じる者はなく。
「応、ぐはっ」
 動かぬ味方の機体に気を取られていた通信先の機体も焔たちの襲撃に遭って通威信は途絶え。一見すれば待機状態のままただ無力化されたキャバリアに置き換わることでテロリストの残存兵力はさらに減少してゆくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

メアリーズ・エリゴス
アドリブ歓迎

あら、ロートガル……全身金ぴかになって、肩には「百」と「改」って書いてありますね
あ、顔はモノアイの上にツインアイのゴーグル付けてますね
偽装用の張りぼても凄いですね、頭の上を鳥の首のようなものが突き出てたり、肩とか脚に色々くっ付いて
あ、はい。機体名も百改ペネロペイアに偽装ですか

SSWの技術を使ったスラスターで飛びつつ、念動誘導式マイクロミサイルで攻撃しますよ
敵キャバリアだけを狙いつつテロリストの殺傷を避けるとなると、他の武装だと威力過大のが多いですからねぇ
あら?張りぼて内にも念動誘導式マイクロミサイル積んでるんですね、総弾数が増えてるのはいい事です
ローげふん、ペネロペイアは勝ちますよ


ノエル・カンナビス
そろそろ終わりにしましょうね。

鎧無視攻撃/貫通攻撃/範囲攻撃/なぎ払い/限界突破/
インクリーザーの全力射撃で消し飛ばします。

エイストラ唯一の戦域兵器、並の要塞くらいは楽々貫通する
増強粒子ビームの前には、リアクティブアーマーなど
マッチ棒の頭と大差ありません。
数百数千の大部隊を掃討するためのインクリーザーです。
迎撃成功率を考えなければならないような防御手段で
防げると思わないで下さいね?

ちなみに爆発反応装甲って一回使ったら終わりなんですよ。
だからエイストラは反復使用できる高硬度衝撃波装甲を
使っているわけでして。
生き残りには2回攻撃/エネルギー充填/インクリーザーの
掃討射撃フルセットをもう一度どうぞ。



「あら、ロートガル……全身金ぴかになって」
 要望の通り金色で塗装された愛機との再会にメアリーズは片足に触れて機体を見上げた。
「あ、顔も変わってますね。モノアイの上にツインアイのゴーグル付けてるし、偽装用の張りぼても凄い」
 当人でさえ前情報があるからこそ間違い探しが出来るのだ。
「これは……機体名も百改ペネロペイアに偽装ですか」
 おそらくは偽装を担当したであろう人物の残したメッセージだろうか。
「では行きましょう。ロ……ペネロペイア」
 コクピットのシートへ身体を預けたメアリーズは愛機を別の名で呼び、発進させる。スラスターが火を噴きメアリーズを乗せた機体を運ぶ先は火球の花が咲く戦場だ。
「なんだとぉ、この状況で」
 金色という非常に目立つキャバリアの接近に気づいたテロリストがまた新手かと慌てて機体の向きを変える。
「敵キャバリアだけを狙いつつテロリストの殺傷を避けるとなると、他の武装だと威力過大のが多いですからねぇ」
 ある意味手加減をした上コクピットで愚痴を吐いていると知ればテロリストは悪態をついただろうか。
「うふふ、ひひっ! 見えていますよぉぉぉ!」
「畜生がぁぁっ!」
 否、ペネロペイアがマイクロミサイルを放出した時点で叫びながら操縦レバーを引いていた。特定の側が当たるように姿勢を変えればテロリストの機体の装甲はミサイルが接触する直前に自ら爆ぜた。
「はぁ、はあ、こんどはこっちの」
 こっちの番だと反撃に転ずるつもりであったテロリストのキャバリアが手にした銃をペネロペイアへ向けようとした直後。
「そろそろ終わりにしましょうね。Eバンク・リリース。インクリーズ」
 通信ではないノエル・カンナビス(キャバリア傭兵・f33081)の声はおそらく届かなかったであろう。ただし、薙ぎ払う様に撃ちながら振るったノエル機のプラズマライフルから飛んだ増強粒子ビームは無防備な機体の側面に届いていた。
「そんな、馬鹿なぁぁぁっ」
「エイストラ唯一の戦域兵器、並の要塞くらいは楽々貫通する。増強粒子ビームの前には、リアクティブアーマーなどマッチ棒の頭と大差ありません」
 自身からすれば純然たる事実を口にして撃破され傾ぐキャバリアへの視線をノエルは切る。
「迎撃成功率を考えなければならないような防御手段では、そうなるのもやむをえませんよ」
 ましてや他の機体の攻撃に爆発反応装甲を使ったばかりなのだ。
「ちなみに爆発反応装甲って一回使ったら終わりなんですよ。だからエイストラは反復使用できる高硬度衝撃波装甲を使っているわけでして――」
 自身の機体の装備について淡々と語りつつノエルは機体の向きを変える。
「とはいえ、攻撃されたいわけでもありませんので」
「なっ、どうなってやがる?!」
 視線の先で混乱したように猟兵達の機体とテロリストたちのキャバリアの惨状へモノアイを向け立ち尽くすのは、飛行船の向こうから現れた数機のキャバリア。飛行船の離陸を妨げジャックに一役買ったテロリストたちの別動隊だ、だが。
「ちょうどいいところにいらっしゃいました。掃討射撃フルセットが一回分余っていまして、よろしければどうぞ」
「こんな、こんなことがあってたまるかぁぁぁ!」
 別動隊のテロリストたちからすれば後は味方と合流するだけのつもりだったのだ。慌てて回避行動に移ったり爆発反応装甲でしのごうにも驚きで硬直したのが痛かった。
「ぎゃああっ」
 防ぎきれず被弾して戦闘不能になる機が生じ。
「あら? 張りぼて内にも念動誘導式マイクロミサイル積んでるんですね、総弾数が増えてるのはいい事です。では」
 偽装担当からのにくい演出に遅れて気づいたメアリーズが絶賛取り込み中のテロリストたちへ向き直る。
「たとえ増援が来ようともロー、げふん。ペネロペイアは勝ちますよ」
 ミサイルのおかわりは増援と言うよりもただやられに出てきただけのようなテロリストたちのキャバリアへ降り注ぎ。
「なんて日だ、ついて……ねぇ」
 掃討射撃を凌いだ機体もミサイルには耐えられず擱座し、こうして飛行船のジャックに端を発した謎のテロリスト集団ハロウィン・ドールズによる事件は猟兵たちによって無事解決したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年11月03日


挿絵イラスト