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銀河帝国攻略戦⑪~虚無なる殺戮兵器

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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 ただ無機質な瞳を正面に向けて、殺戮兵器は時を待つ。
 艦隊は退けられ、巨大隔壁も破られた。それでも、彼の心は微塵も揺るがない。
「――全ては、皇帝陛下のために」
 あらゆる生命を屠り、滅ぼす。ただそれだけが、彼の使命なのだから。


 猟兵達の行き交うグリモアベースで、女性型ウォーマシン「星天」が静かに佇む。
『――皆様、良くお聞き下さいませ』
 その音声は低く、しかし決意に満ちるようで。集まった猟兵達に向け、彼女は現状の説明を始めた。
『状況は刻一刻と変化を続けております。既に大方の防衛部隊は猟兵達の力によって退けられ、帝国の大要塞『エンペラーズマインド』への突入策戦が進言されました。
 どれだけの損害を与えても、この要塞は無尽蔵の再生を続けております。そのため、猟兵の皆様方を直接、この要塞内に送り込み、再生の根幹であると思われるコアマシンを破壊する。それこそが、人類の勝利に不可欠な要素であると言えるでしょう』
 この作戦には人類側のスペース艦隊の援護と、そして猟兵達による隔壁の破壊がすでになされている。潜入に関しては特に問題もなく、容易に行えるだろう。
 しかし、
『潜入可能地点からコアマシンまでの経路上に、巨大な敵反応が予知されています。これはかつてなく、強力な反応です。如何に皆様であったとしても、これの撃破は簡単ではなく――ともすれば、大きな負傷を追う結果にもなりかねません』
 星天はそこで言葉を切り、僅かに俯いて装甲の隙間を暗く明滅させる。
『それだけではございません。首尾良くこれを撃破できても、コアマシンの存在する部屋には、『オロチウイルス』なる、ウォーマシンやバーチャルキャラクターすらも数秒で破壊してしまう未知のウィルスが蔓延しているようなのです。……皆様であっても、これに耐えることは不可能です。しかしコアマシンを破壊するには、室内に突入することは絶対条件』
 星天は大きく、猟兵達に頭を下げる。
『皆様をこのような危険な場所に送り込んでしまうこと――これがグリモア猟兵の使命とあらば。わたくしは、従うほかございません。この宇宙の平穏を、住まう全ての平穏を、銀河帝国の本当の消滅によって為し得るために。その力を、お貸し下さいませ』


灰々
どうも、灰々(はいばい)と申します。

今回のシナリオでの敵は、撃破難易度が高く設定されております。
そのため苦戦描写が多くなり、負傷などダメージを受ける描写が必然的に多くなるでしょう。
その場合の反応を多くプレイングに盛り込んで貰えれば幸いです。

また敵撃破後には、コアマシンの部屋に突入し、一度だけ渾身のユーベルコードをコアに叩き込むシーンがあります。
ここは、カッコイイムーブを行う絶好のチャンスなのではないでしょうか。

それでは、宜しくお願いします。

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 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 ボス戦 『デストロイウォーマシン』

POW   :    デストロイトリガー
【一切殺戮モード】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD   :    クリムゾンバースト
【全武装から全力砲撃】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    ユーベルアナライザー
対象のユーベルコードを防御すると、それを【自身の戦闘プログラムで高速解析し】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ――山の如き威容が、猟兵達を待ち構えていた。
『来ましたか』
 僅かな駆動音を響かせて、帝国の守護が動き出す。静かな殺意と忠誠を、プログラムと走らせる。
『では、お相手願いましょうか。――あなた方の、覚悟の尽きるまで』
須藤・莉亜
「強い敵さんと戦えるの良いよね。命懸けならなおさら。」
さて、楽しもうっと。

伝承顕現【首なし騎士】を使いデュラハンに変身、さらに大鎌を24本に複製して16本を攻撃用に、残りは防御用に自分の周囲に残す。

基本は高速移動しながら複製した大鎌で攻撃。ヒットアンドウェイ的な。

敵さんの攻撃は回避出来なければ、防御用の大鎌を盾に耐えきる。
攻撃もらっても基本は無視。ただ相手をバラす事に集中。
痛がるのは終わった後で良いしね。

「まだまだイケるけど、やっぱ機械相手はめんどいねぇ。血が欲しい…。」

コアマシンには召喚した腐蝕竜さんに【蝕む吐息】で攻撃してもらおう。
「戦って満足したし、後はよろしくね、腐蝕竜さん」


エルシー・ナイン
さすがは我が同胞。ワタシと同じような能力を持っていますね。
ですが、人々と共に生きる覚悟を決めたワタシたちは、帝国に盲目的に従うアナタたちに負けるわけにはいきません!

出し惜しみはしません。全ての武装を一斉発射して出鼻を挫きます。その後は距離が近ければ零距離射撃、距離が離れたらスナイパー技能を活かした狙撃で攻撃の手を緩めずにひたすら全力攻撃です。
敵の攻撃は覚悟を決めて拠点防衛、電撃耐性で耐え抜きます。
全ての武装と装甲が破壊されるまで、ワタシは止まりませんよ!

無事突破出来たら、コアに向けて時間の許す限り【クイックドロウ】でブラスターの連射を叩き込みます。
「銃身が焼け付くまで撃ち尽くすのみです!!」



 その赤い装甲を認めた瞬間、空間を埋める莫大な弾幕が猟兵達に襲いかかった。
『手加減は致しません。その必要はないでしょうから』
 デストロイウォーマシンの、感情の見えない瞳が光る。
 全武装の一斉掃射。微塵も容赦のない、圧倒的な殺意の波濤。
 須藤・莉亜が咄嗟に無数の大鎌を盾と展開するも、その全てが瞬時に溶解。稼いだ刹那の隙間を縫って身を捩った莉亜の間近を、光の奔流が貫いた。
「良いねぇ、これは命懸けだ」
 莉亜は鎧を纏ったデュラハンへと姿を変えて、更に二十四本の大鎌を作り出す。
「さすがは我が同胞。出し惜しみをしている場合ではありませんね」
 覚悟と共にエルシー・ナインは、真正面からビームを受けて、装甲を焦がしながらも武装を展開、ウォーマシンに照準を向けた。
「ですが、全ての武装と装甲が破壊されるまで、ワタシは止まりませんよ!」
 エルシーの武装が火を噴いて、砲煙弾雨が交差する。
「さて、楽しもうっと。バラバラにしたって血は出ないけど」
 撃ち落とされたミサイルの爆炎を潜り抜け、莉亜が身を低く地を滑る。複製された大鎌を次々に、飛ばし斬り付け飛び退り、無数の砲撃を斬り払う。
『では、これは如何でしょう』
 素早く駆ける莉亜へと向けて、拡散する細かなレーザーが放たれた。
 躱しきれない。だが、莉亜は立ち止まることなく鎌を放って、ウォーマシンの装甲を斬り付けた。
「痛がるのは終わった後で良いしね」
 鎧を貫く熱線を浴びながらも、莉亜は不敵に微笑んだ。
 莉亜へといくつかの攻撃が向くと、エルシーはそれを隙と見て一息に接近。絶えずガトリングを浴びせかけながら、至近距離からの一撃を叩き込もうと――しかし、その頭上から多数の攻撃が降り注ぐ。
「……帝国に盲目的に従うアナタたちに、負けるわけにはいきません!」
 掠める連撃に装甲を削られて、しかしエルシーは構わず突き進んだ。
『私は銀河帝国に、あなた方は人類に。盲目的なのはお互い様でしょう』
「いいえ。ワタシたちは、人々と共に生きる覚悟を決めたまでです!」
 根本的な姿勢の相違。ウォーマシンは正しく、盲目的なようだった。
 対話を諦め、エルシーは猛進する。――その額に見えないポインターを感知したのと、超速の狙撃が放たれるのは同時だった。
 大口径の弾丸が閃くようにエルシーの額へと吸い込まれ――しかし、莉亜が大鎌を盾に弾丸の軌道を逸らす。
「ありがとうございます!」
「いいよ、ついでだから」
 砕け散った鎌に目もくれず、莉亜は次なる一撃をウォーマシンへと放っていた。
 空中を飛び交う鎌が回転し、刈り取るように斬り付ける。追って肉薄に成功したエルシーの熱線銃が、零距離から瞬時に幾条もの光を放った。
『……さすがですね』
 二人の攻撃が、ウォーマシンの装甲を砕く。飛び散った金属片を睥睨し、ウォーマシンは瞠目して呟いた。
 ――その瞬間。
 再び気勢を増した攻撃が、嵐のように二人を襲った。先ほどよりも激しく、まるで怒りを覚えたかのように。
 莉亜とエルシーの二人は、既に大きなダメージを負って動きは万全とは言えなくなっている。弾幕を捌ききるのが精一杯で、徐々に、徐々に押され始めた。
 宙を駆けるミサイルが、大鎌が、次々に撃ち落とされていく。返報にと放たれたビームが周囲を薙ぎ払い、白熱する床が膨張して炸裂、爆轟を発生させると大気の塊が荒れ狂い、二人を大きく弾き飛ばした。
「まだまだイケるけど、やっぱ機械相手はめんどいねぇ。血が欲しい……」
「これ以上は、引かざるを得ませんか……!」
 莉亜とエルシーは踵を返すと、グリモア猟兵の転送に身を任せた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ナイツ・ディン
「硬くて攻略しがいのある"的"だな。」
『我にとっては鉄くずも同然!』
戦闘にわくわくするナイツと無駄に自信満々の竜槍『ディロ』

迂闊に近づけばたとえ小さな俺でも銃撃を喰らうかもしれないな。最初は《盾受け》《目立たない》《第六感》で避けつつ機を伺う。
とは言え避けきれるものでもなし。
「ッ、小さいんだから手加減しろよッ!」
『我がモノに手を出したこと、後悔させてくれるわ!』
厄介なのが武装の多さだと思う。《盗み攻撃》で一つずつ剥ぎ取っていくか。接合部とかが弱そうだな。《鍵開け》《封印を解く》の知識でなんとなく弱そうな所を探しフラッシュニードル

コア攻撃は【ドラゴバースト】
『偉大なる我が竜の力、受けるが良い!』


レッグ・ワート
オブリビオンなら命令と仕様はどこまでも合う、腐る事はあり得ない。そこは真面目に良かったな。まあ俺の現仕様もお前らが勝たない限り腐らねえけど。

複製で鉄骨増やして、敵の攻撃時に足元や砲身へ降らせて妨害したり、仲間への攻撃に対して並べて壁にしていく。ただ狙いはクリムゾンバースト時の敵砲身を下から跳ね上げて照準逸らせることなんで、距離調整は狙いに忠実にだ。勿論仲間の邪魔にはならないようには動かすぜ。むかっっしに人伝に聞いた覚えしかないんで、もしデストロイマシンの強化幅を読み違えてたら即認識修正かける。ちな中後衛への攻撃はかばいに入るし、俺への攻撃は見切りやアンカー離脱で何とか。なりゃいいけどな。



 先陣を切った猟兵達の引くに合わせ、支援するように無数の鉄骨が掃射の前に降り注ぎ、それを遮った。
「悪いが邪魔させて貰う。俺の現仕様が、そうしろって言うもんでな」
 レッグ・ワートの操る鉄骨が、砲撃の前に次々とひしゃげていく。だが無骨な鋼鉄の塊は、時間稼ぎに役立った。
 ほんの僅か一時的に弾幕の濃度が薄まれば、猟兵の動くには十分だ。
 ナイツ・ディンはフェアリー特有の背丈を活かし、へし折れた鉄骨の隙間に潜り込んだ。迂闊に近づくことはできない。敵の視線を遮って、攻撃の機を伺う。
 レッグはそれを織り込み済みで、ナイツを隠すように鉄骨をウォーマシンの足下へと叩きつけた。
『このようなもので、私を倒せるとでも』
「やってみないと分からんよ」
 砲身が向けられると同時に身を反らし、レッグは紅蓮の光線を回避すると共に側方へ向けてアンカーを射出、続けざまに襲い来る弾丸の雨を滑るように回避する。
「よし、今だ!」
 鉄骨の隙間をナイツが縫った。
 豪雨のような弾丸が降り注ぐ中、盾を構えると共に勘をフルに働かせ、幾何学模様を描くような軌道で飛びギリギリでそれを回避していく。
『鉄屑が、調子に乗りおって!』
「なに、攻略しがいがあるってもんだ!」
 それでも敵の手数は圧倒的だ。赤熱し弾け飛んだ鉄骨が頬を掠めると、見境のない拡散するレーザーが辺り一帯を焼き払った。
 鉄骨の群れは溶け落ちて、ナイツの姿が露わになる。
『――熱源感知。そこにいましたか』
 緑の光がこちらを見た。同時に向けられたいくつもの銃身が一斉に火を噴く。
「ッ、小さいんだから手加減しろよッ!」
 敵の狙いは正確だった。
 躱しきれず、いくつかの弾丸が強かにナイツの体を打つ。
「ナイツ、伏せろ!」
 レッグが叫ぶ。激痛に霞む視界で何とか応えてナイツの姿が沈み込むと、その頭上を鉄骨が高速で貫いた。
 轟音。鉄骨が敵砲身にぶつかり、超重量に照準が大きくぶれる。
 その隙にナイツは体勢を立て直すと、
「……ッサンキュー、レグ!」
 跳ね上がった砲身に潜り込むように、低空に大きく羽ばたいた。
 見上げるような紅の機体。ナイツにとってはちょっとした登山の様相で、駆け上がるように装甲を蹴りつけると、武装の継ぎ目へ向けて素早く槍を突き出した。
『我がモノに手を出したこと、後悔させてくれるわ!』
 閃光のような一撃が、銃身の根元を貫いた。更にもう一撃を別の砲身へと叩き込み、返す刀でレーザーのフォーカスレンズを砕ききると――瞬時に伸びたウォーマシンのアームが、ナイツの体を掴んでいた。
『おいたが過ぎますね』
 ウォーマシンがナイツを空中へと投げ放つ。その姿を、全ての武装が狙っていた。
「流石にやらせんよ」
 レッグの鉄骨が空中に展開され、無数の砲身を突き上げるように下からウォーマシンへと襲いかかった。
 鋼鉄と弾丸、そして光の奔流が辺りへとまき散らされた。
 レッグは天井に向けアンカーを射出、ナイツの前へ躍り出ると逸らしきれない攻撃をその体に受けていた。包み込むようにナイツを抱えたレッグの背中に、弾丸が叩きつけられる。凶悪な金属音が電脳を揺らし、衝撃に駆動部が軋みを上げた。
「どうだ、一矢は報いてやったぜ……!」
「十分だ、そろそろ引くぜ」
『ぬう、忌々しい。破壊しきれなんだか!』
「あとは他の連中に任せようぜ。奴への命令と仕様は、どこまでも合ってんだ。どれだけぶっ壊れても、最後まで逃げられやしないさ」
 大きなダメージを受けながら、ナイツとレッグは地面に落ちる。同時にレッグが鉄骨を壁と並べると、それが破壊される一瞬の間に、二人はグリモア猟兵の転送に消えていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

クネウス・ウィギンシティ
アドリブ&絡み歓迎

「ウイルスですか……せめてマスクだけでも準備しますか(IC)」

【POW】
準備:敵POW UCへのオトリとして、速く動く物であるサーチドローン(AI内蔵)を飛ばす
方針:マシンガンの弾幕を掃射し、コアマシンまでの経路を突貫しパイルバンカーを叩き込む(ここまでが1UC)
技能:
(ドローン操作)メカニック
(UC:マシンガン)一斉発射、援護射撃
(UC:パイル)スナイパー、零距離射撃

(ドローン)
「一撃分のオトリぐらいにはなるはず」

(マシンガン)
「これだけ的が大きければ、外しはしない」

(パイル)
「貰った、そこだ!」

(コア)
「パイルバンカーを突き立てておきますか」


蔵方・ラック
機械化した脚のフルパワーでひと跳びに肉薄(ジャンプ)
敵の頭部にとりついて装甲の隙間に義手をねじ込み
攻撃力重視の【ヴァリアブル・ウェポン】で攻撃する
(捨て身の一撃、鎧砕き、零距離射撃)

敵の攻撃は、躱したり
バラックスクラップを盾状に変形させて受ける(見切り、武器受け)

攻撃を喰らって、少しくらい手足のパーツが取れても
オイルだか血だかが出ても、意に介さない
不敵に笑ってやるし、躰が動くなら何度でも喰らいつく!!
(激痛耐性、気合い)

そう自分は!勝つまで諦めないでありますからして!
絶ッ対に負けないのであります!!

コアマシンへの一撃は【特大スクラップ製ダブルスレッジハンマー】で

※アドリブ、連携歓迎



『――ああ、そうでした。これが覚悟。人類という存在の、意思の力』
 スパークと共に、破壊された武装を切り離し、デストロイウォーマシンはしみじみと呟いた。
「良くない雰囲気ですね。……サーチドローンを飛ばします、一撃分のオトリにはなるはず」
 動きを止めたその姿に嫌な予感を覚え、クネウス・ウィギンシティは身構える。
「何が来ようと関係ありません! 自分は常に、全力でありますから!」
 蔵方・ラックは気合いも十分、機械化した足に力を込めた。
 力の限りにフルパワー。ラックは強力に地面を蹴る。砲弾のごとく飛び出して、彼我の距離を一気に詰めて、
『なればこそ、私はここであなた方を止めなければならないのです』
 空間を震わす圧倒的な気配が、爆発的に膨れ上がってウォーマシンを包み込んだ。

 四肢に値する砲身が、刺突をラックに叩き込む。

「……っ!」
 咄嗟に展開したスクラップの盾を容易に貫き、同時に銃口の奥が俄に光る。
「まずいですね……!」
 クネウスは急ぎドローンをウォーマシンの眼前に滑らせる。――その瞬間、砲身が跳ね上がってドローンを粉砕した。
 支えを失ったラックが、着地と同時に膝を突く。だが、その口元には笑みを浮かべて、
「なるほど、強力でありますね。でも!」
 鼻息荒く立ち上がる。
「この程度で、自分を止められると思うなであります!」
「……動くものを狙うようですね。ラックさん、ドローンの陰に!」
「了解であります!」
 クネウスが二機目のドローンを飛ばすと同時、ウォーマシンは強く咆哮し、無数の銃撃がそれを粉微塵に破壊した。
 二人が駆け出す。
 ラックは再び跳び上がり、クネウスはマシンガンを構えて引き金を引く。
 フルオートに形成された弾幕がウォーマシンへと殺到し――しかし、その全てが空間ごとビームで薙ぎ払われる。ウォーマシンはそのまま巨体を前に進め、宙に浮いたラックを頭上から叩き付けた。
 追ってラックを狙う砲撃をスクラップで受け止めると共に、ラックは地面を蹴ってその場を離脱。爆裂する床材を全身に浴びて、右の義手が異音を立てると動かなくなる。
「まだまだっ!」
 右腕のマイクロマシンが崩れ落ちるも、ラックは笑みを消さなかった。
 ウォーマシンの火力が爆発的に増している。
 クネウスは近く柱の陰に潜り込み、それが破壊されるまでの一瞬に体勢を立て直すと、ラックから敵の狙いを外すべく武装の引き金を引いた。
 弾丸がウォーマシンに到達する、その寸前、ウォーマシンが姿の掻き消える速度でそれを回避。
「なるほど、ただ巨大なだけではないということですか」
 しかし、狙いは変わった。無機質なカメラがクネウスを睨み付ける。
 既に理性もなく、ウォーマシンが砲身をクネウスに叩きつけた。柱を砕き、壁を貫き、砲撃とビームが周囲を破壊していく。
「く、これは……!」
 躱しきれない。必死に動き、攻撃を回避しようとしても、それに回り込むように別の一撃が待っている。
 無数の砲撃が体を掠め、クネウスの視界が衝撃に歪む。激痛が脳髄を駆け上がり、骨格が軋む音がする。
「そのくらいにしておくであります!」
 ひたすらクネウスを狙うウォーマシンの背に向けて、ラックが三度跳びかかった。真紅の巨体がそれに見合わぬ速度で回転し、振り向き抜かれた砲身が横薙ぎにラックを襲った。
 だが、
「それは、何度も見たであります!」
 タイミングは既に覚えた。
 ラックは衝突の瞬間砲身に四肢を絡みつかせて取り付くと、全身で跳ねるようにウォーマシンの頭部に肉薄。首元の隙間にダメージも厭わず残った義手をねじ込んだ。
「――そう自分は! 勝つまで諦めないでありますからして!」
 内蔵兵器が火を噴いた。
 至近で炸裂。大きな損傷を与えながらも、ラックは吹き飛ばされる。
「今なら、外しはしない」
 せり上がる血塊を飲み込んで、クネウスはこの好機にマシンガンを撃ち放っていた。
 無数の弾丸がウォーマシンに直撃。それが起点。クネウスは滑るように地を駆ける。
 その手には、パイルバンカーが握られていた。
 瞬時に接近。表面装甲へ飛び上がると――
「貰った、そこだ!」
 液体火薬を炸裂させる。艦隊すら貫く杭が打ち出されて、紅の装甲に深く突き刺さった。

 ――大きなダメージに、二人は意識を手放した。
 それを見届けるように、グリモア猟兵の転送が始まる。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

ダビング・レコーズ
銀河帝国を排除する事が当機の義務であり存在意義です

行動方針:POW

デストロイウォーマシンと交戦
火力支援を行います

バリアシールド・ジェネレーターでの盾受けを行いながらメガ・ガトリングカノンによる飽和攻撃を開始

損傷は無視し攻撃を強行
当機には有機知的生命体のような痛覚は存在しません
攻撃機能が健在な限り戦闘を継続します

また友軍には当機を物理的防御障壁として運用する事を提案
これは一人でも多くの戦力をコアマシンに到達させる為に必要な戦術判断です
問題ありません
大破しても任務が完遂されれば当機の命令は履行されます

コアマシンへの到達に成功した場合は【全方位強攻破壊砲撃】を実行
目標を完全破壊します


トリテレイア・ゼロナイン
SSWに暮らす人々の安寧のため、コアマシンルームを守護する同胞を破壊しましょう

「武器受け」「盾受け」で仲間を「かばい」つつ、接近し「怪力」で武器をふるい近接攻撃を仕掛けます
もとより損傷は覚悟の上です。耐えて機を待ちます

デストロイトリガーには早く動く物を無差別攻撃してしまう欠陥があります
それを発動したことを「見切った」ら、直立不動で静止し、攻撃対象から外れます。他の味方に攻撃しようとしている隙を隠し腕で「だまし討ち」し、特殊電流で行動を封じます

理性を捨ててただの一塊の鉄刃となる……だから敗北したのです、我が兄弟

コアマシンルームに到着したら制限時間内に超高温化学燃焼弾頭を乱射して被害を与えましょう


ナミル・タグイール
色んな武器くっついてるにゃ。
強そうオーラがやばいけど破壊だけならナミルも負けないデスにゃー!
・行動
突撃にゃー!
【呪詛】纏った斧で【グラウンドクラッシャー】を狙ってくにゃ
デストロイにゃ!どっかーんにゃ!
武器を破壊して弱体化も狙うにゃ。
スーパーマシーンでもきっと呪詛までは解析できないと思いたいにゃ。
バグって止まったりしないかにゃー。

致命傷以外は【捨て身の一撃】狙う覚悟でくらいながら行くにゃ。
でも痛いのは痛いにゃ!遠距離攻撃ばっかりずるいにゃー!

コアマシンにも【グラウンドクラッシャー】でドッカン
破壊は任せろにゃ!パワーデスにゃ!
呪詛も増し増しにゃー!
ナミルのお宝パワー(呪)をくらえにゃ!
なんでも歓迎


櫟・陽里
コアマシン室内で数秒なんて燃える展開
接近戦大火力の仲間を後ろに乗せて
アシに使ってもらえりゃあスターライダー冥利につきるんだけどな!


そういう出番が無けりゃ味方の援護メイン
速く動く物を攻撃するらしいじゃねぇか
囮で走り回ってやるよ
なるべく味方のいない場所に攻撃を引き付ける
多少のケガ、破損は覚悟
自分の急所と相棒の動力系統とCPUを最低限守るよう避ければ結構時間稼げるはず
まだ…粘れるだろっ
死ぬ前に星天さんが転送で助けてくれるって信じてる!から痛いけど結構無茶する

必要なら庇える範囲の人を守るかバイクでかっさらう

射撃の余裕があるなら適当に撃って弱点になりそうな部品探すけど
囮に集中した方が効率良いかな
状況次第



「よっしゃチャンスだ! 全力で行くぜぇ!」
「突撃にゃー!」
 相棒の「ライ」に跨がり、櫟・陽里はフルスロットル。バイクの後部にナミル・タグイールを乗せたまま、瓦礫だらけの戦場を駆け抜けていった。
 先行した猟兵達の攻勢により、一時的にウォーマシンの動きは止まっている。これ以上の好機は他にない。
「ナミルさん、準備はいいか!」
「まっかせるにゃー!」
 ナミルの返答に、陽里は車体を倒しながらリアブレーキを一気にかける。浮き上がった後輪が一気に回転、前方に躍り出ると、同時にナミルは打ち出されるに任せてバイクを蹴った。
 大きな推進を受けた勢いのまま、ナミルは空中で己を振りかぶった。
「どっかーんにゃ!!」
 呪詛を辺りに撒き散らし、断頭台の如くに分厚い刃が振り下ろされる。
 プログラムされた反射行動か、傾いだ体勢のままウォーマシンが両腕の砲身を瞬時に交差させた。
 ――爆発的な衝撃が大気を揺らす。
 砲身に叩きつけられた斧がメリメリと金属に食い込むと、
「さあ、ナミルのお宝パワーをくらえにゃ!」
 その傷口に、禍々しい呪いが浸食するように染み込んでいく。
『……なんですか、これは』
 ウォーマシンのアイカメラが点滅し、困惑したように声を上げる。
「お、バグったかにゃ?」
『私がバグる? 過度な期待は、身を滅ぼしますよ』
 ウォーマシンが両腕を振るった。大きく弾き飛ばされたナミルを、地面に激突する前に陽里がバイクで衝撃を受け流しながら受け止める。
「ふー、ありがとデスにゃ!」
「あいつ、ちょっとパワー落ちてんじゃねえ?」
 呪詛が効いたのか、それともダメージのせいか。比較的容易に受け止められたことが少し意外に思えた。
 しかし間髪入れず、ウォーマシンは再起動。残った銃身に火を入れて、雨あられと二人に向けて打ち込んだ。
『――全てを、殺戮します』
「おっと、こっちだぜ!」
 先の戦闘から、ウォーマシンのモード変更は知っている。その様子を読み取ると、陽里はナミルと反対側にバイクを走らせた。
 弾丸の嵐がバイクを追って地面を抉る。挟み込むように前から迫ったビームを瓦礫を盾に何とか躱し、礫がバイクを打ち付けるも厭わず囮となって走り続けた。
「遠距離攻撃ばっかりずるいにゃ!」
 それでもナミルを狙う砲撃は止まない。しかし数は確実に減っている。
 陽里の囮に報うべく、ナミルは弾丸の雨を掻い潜る。銃撃が毛皮を掠め血が流れるも、斧を振ってビームを打ち払ったナミルは大きく前に跳ねていた。
「痛いにゃー! でも、破壊だけならナミルも負けないデスにゃー!」
 頭部の損傷が、武装の破壊や装甲の欠落が、ウォーマシンの攻撃精度を大きく下げている。
 ダメージを受けながらも致命傷だけは避け、捨て身の勢いでナミルがウォーマシンに肉薄した。
「呪詛マシマシ、パワー全開デスにゃー!」
 斧が無数に翻り、ウォーマシンの砲身と交差した。
「にゃああああ!!」
 ――気合い一閃。ナミルの斧が、砲身を切り飛ばす。
 返す刀で腕の付け根へと、吸い込まれた刃を力づくで……その体を別の砲身が狙い撃つにも拘わらず、ナミルは思い切り振り抜いた。
 ウォーマシンの片腕が飛ぶと同時、爆炎がナミルを吹き飛ばす。
「ふにゃああ……っ!」
「く、間に合え!」
 陽里が瓦礫を縫ってナミルの元へとバイクを走らせる。片手の拳銃で牽制し、ウォーマシンがナミルを狙わないよう必死でその気を引きながら。
 傾ぐウォーマシンはそれでも陽里に銃撃を見舞い、弾丸がバイクの駆動系を掠めて火が上がる。
「まだ……粘れるだろっ!」
 相棒を信じ、陽里はアクセルを握りしめた。
「いっけえ!」
 ターンしながらナミルを掻っ攫い、陽里は全速力でその場を離れる。――二人の転送し消えゆく空間を、直後に銃撃が薙ぎ払っていった。



「敵機に大きな損傷を確認。これより、当機は作戦行動に移ります」
 ダビング・レコーズが、メガ・ガトリングカノンを起動させる。
 暴風のような飽和攻撃は、敵の専売特許ではない。連続して放たれる中口径の弾丸が、デストロイウォーマシンの装甲を僅かに穿っていく。
 ウォーマシンは火花を噴き上げ、ゆらりと残った砲身を持ち上げる。ギリギリと、金属の軋む音が聞こえてくるようだった。
『……負けるわけには、参りません』
 ウォーマシンが、猛々しく咆哮を上げた。理性を殺意で塗りつぶし、ガトリングの雨を弾き飛ばして返報のビームがダビングを撃った。バリアシールドが僅かな間を置いて消し飛ぶと、ダビングの装甲をエネルギーの奔流が溶かしていく。
 無数の攻撃が飛び交う中を、しかし佇む影があった。
「ダビング様、もう少し耐えて下さい」
 ウォーマシンは、微動だにしないトリテレイア・ゼロナインを、全く狙おうとしなかった。ダビングをただ狙うだけで、近く佇むトリテレイアに気付く素振りもない。
「了解しました。火力支援を続行します」
 それこそが、デストロイトリガーの、自ら無防備な背中を晒す決定的な欠陥だった。
 攻撃対象から外れたトリテレイアは、密かに腰装甲の隠し腕を起動する。
 ワイヤー制御で伸びた腕がウォーマシンへと忍びより――その先端から特殊電流を、その巨体へと流し込んだ。
『ぐ、な、これは……!』
 びしりびしりと体内からスパークが飛び散って、ウォーマシンの動きが止まる。
「さあ、好機です」
「全火力を解放、対象を排除します」
 二機の攻撃が、ウォーマシンへと殺到した。
 ガトリングカノンの銃撃が装甲を穿つ内、トリテレイアは地面を滑るように急接近、近接攻撃をその怪力で叩き込む。
 百八十秒の一方的な攻撃に晒されて、ウォーマシンの機体が悲鳴を上げた。
 だが、それでもウォーマシンは立ち上がる。煙を、火花を、炎を各所から噴き上げて、
『銀河帝国の、栄華をここに……!』
 崩れ落ちる体を気にもせず、古代の超兵器が雄叫びを上げる。
 残った僅かな砲身を持ち上げて、ウォーマシンが攻撃を再開した。撃つ度に何処かが爆発し、体が傾いでまともに狙いが付けられないままに。
「戦闘行動を続行します」
「ええ、引導を渡して差し上げましょう」
 三機のウォーマシンが交錯する。ダビングの装甲が砕け、トリテレイアは砲撃を受けて爆炎に包まれる。
 しかし二機の猟兵は損傷をものともせず、攻撃を受けながらも更に大きなダメージを返していった。
 そして。

『申し訳、ございません……陛下』

 そのときが訪れた。
 殆どの武装を剥がれ、手足を失い、ウォーマシンがようやく崩れ落ちる。無機質な瞳から光が消え、山のような機体は見る影もなく。
 徹底的に破壊され、その残骸だけが、通路を塞ぐように転がった。
「理性を捨ててただの一塊の鉄刃となる……だから敗北したのです、我が兄弟」
 もはや動くことのない同胞を横目に、猟兵達は通路を進む。


 コアマシンルームの扉は、存外呆気なく開いた。だが、その途端に中から流れ出した空気を浴びて、ダビングとトリテレイアは、ブリーフィングの正しかったことを知った。
「当機は、痛覚などないはずなのですが」
「……ウォーマシンですら破壊するウィルス、ですか」
 二機は、あり得ない感覚を覚えていた。
「急ぎましょう」
 この場を把握する時間もない。部屋の中央で煌々と輝く物体に狙いを定め、
「火器管制機能を広域殲滅モードに変更、目標を完全破壊します」
 ――最大火力を叩き込んだ。
 ダビングの全射撃兵装が発射されると、トリテレイアの化学燃焼弾頭が白熱するほどの超高温で、コアマシンルームを焼き払う。
 そして、表面装甲が崩壊を始める予兆を検知し、二機はグリモア猟兵の転送に身を任せた。
 この一撃が、宇宙に暮らす人々の安寧とならんことを。そう願いながら。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月13日


挿絵イラスト