銀河帝国攻略戦⑫~スペース・ストロベリィ・スパゲッティ
●それは甘く香り立ち
帝国大要塞『エンペラーズマインド』は先行していた猟兵達の手によって制圧され、戦局は反乱軍の優位に大きく傾いていた。
マシンの残骸が重なり合う要塞の跡に、ノイズ混じりの機械音声が響く。
「まだだ……まだ勝機はある……立ち上がれ、兵たちよ……」
その呼び声に応えるように、赤く温かい触手生物たちがずるりと動き出した。
●
「みんな、朗報だよ。先に作戦参加してた人達が『エンペラーズマインド』の制圧に成功したんだって!」
フォンミィ・ナカムラ(スーパー小学生・f04428)が歓声を上げ、ぱちぱちと拍手をする。
「でもね、まだ油断しちゃダメだよ。『エンペラーズマインド』を守ってた防衛艦隊の敵が、まだちょっとだけ残ってるんだよ」
残存兵は残りわずかとはいえ、集まってしまえば大きな脅威となりうる。
再集結し勢力を増す前に倒してほしいのだと、フォンミィは告げる。
「今の段階で叩いちゃえば、合流しておっきな集団になる前に倒すことができるよ。幸い、こっちには敵の情報はバッチリ揃ってるし! 準備万端でいこー!」
フォンミィが敵の資料をデスク上に広げる。
「みんなに戦ってもらうのは、空飛ぶいちご味スパゲッティモンスター。正直、想像するだけで匂いとか含めてキモい敵だけど……気を確かに持てば大丈夫! みんなのこと信じてるから!」
ぐっと手を握り、猟兵達を激励するフォンミィ。
「とゆーわけで、みんなの任務は、えーと……ざん……ざんぱん処理? ってゆーんだっけ? だよ。がんばってきてね!」
はいはい、それを言うなら敗残兵の処理ね。確かに残飯みたいな敵だけどさぁ。
椿初兎
●ご案内
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
椿初兎です。
よろしくお願いします。
こちらは敗残兵処理班。
敵が集まって勢力を付ける前にばったばったと薙ぎ倒し、再編成を阻止しましょう!
見た目のキモさにさえ心折れなければ、戦力自体は大したものではないと思われます。
皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 集団戦
『空飛ぶいちご味スパゲッティモンスター』
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POW : いちご味
【鼻腔をつく爽やかないちごの香り】が命中した対象を爆破し、更に互いを【味の固定概念への疑問】で繋ぐ。
SPD : できたてパスタぁ!
【汁気を出すことで】、自身や対象の摩擦抵抗を極限まで減らす。
WIZ : 空を飛ぶ
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
イラスト:烏鷺山
👑11
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
竹城・落葉
どうやら、事態は次々に進展していっているようだ。なら、我も更なる活動を行うのみ。
成程、つまり残った食べ物を美味しく食せば良いという訳だな。確かに、食べ物を粗末にする事は、元武将として看過する事はできないな。
我は名物竹城を手に『支柱一閃』で敵を切り伏せよう。他の場所でも闘いが続いているようだから、敗残兵、否、残飯を手早く処理しなければならない。故に、【早業】と【2回攻撃】を駆使して、手早く確実に済ませていくぞ。戦闘中は冷酷な雰囲気を醸し出し、無表情で攻撃しよう。
さて、この敵は果たして、どんな味がするのだろうか。我は味見をする事にしよう。味は、マスター殿に一任するぞ。
●
「成程、つまり残った食べ物を美味しく食せば良いという訳だな」
目の前を埋め尽くすイチゴパスタの群れを前に、竹城・落葉(一般的な剣客……の筈だった・f00809)は冷静な表情で『名物竹城』と銘の刻まれたバールのようなものを構えた。
事態は確実に進展している。ならば、更なる活動を続けるのが己の役目。
「さて、手早く確実に済ませていくぞ」
敵陣へ駆け込み、目にも止まらぬ早業でイチゴ色の触手を次々と斬り伏せる。
バールのようなものの刀身をイチゴソースで染めながら、恐らく胴体と思われる塊へ斬撃を一閃。
断面から漂う甘酸っぱい香りに表情ひとつ変えず、群がるイチゴパスタを次々に細切れにしていった。
「――」
冷酷に冷静に、ただ為すべきことのみを為すように。
冷たい嵐のような猛攻の後に残されたものは、もはやショートパスタと化したエイリアンの残骸と、血溜まりの如く広がったイチゴソースのみであった。
「……さて、この敵は果たして、どんな味がするのだろうか」
食べ物を粗末にすることは、元武将としては看過できない。
味見をすることにしよう、と呟き、落葉はエイリアンの残骸を一かけら口に放り込んでみた。
目を見開き微妙な表情を浮かべる落葉。
戦闘中は決して受けることのなかった味の固定概念への疑問が、今になって襲い掛かってきたようだ。
大成功
🔵🔵🔵
木乃花・蓮司
先に進んでいる仲間の為にも、後顧の憂いは断っておかないとね。敵はいちごパスタ…?味の想像が全っ然つかないんだけど…。
美味しいのかな?
「サモニング・ガイスト」を使用して古代の兵士達と連携しながら戦うよ。彼らは前衛に立ってもらって僕は後方から「全力魔法」と「オーラ防御」を駆使しつつ攻撃。
空を飛ばれると厄介だから、氷の妖精に力を借りて動きを封じることも狙っていこう。
※アドリブや絡み歓迎
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「いちごパスタ……? 味の想像が全っ然つかないんだけど……」
敵陣から漂うイチゴの香りに木乃花・蓮司(ダンピールの精霊術士・f03953)は一瞬首を傾げた後、首から提げた爪の首飾りに手を当てた。
イチゴパスタの味も気になるけれど、今は戦闘に集中しよう。
先に進んでいる仲間の為にも、後顧の憂いは断っておかないと。
「おいで。戦いの時間だよ」
爪の首飾りが魔力を帯び、蓮司の周囲に人影が現れる。
炎の槍持つ古代戦士の小隊だ。
「さぁ、行け!」
蓮司の呼び声に応じ、戦士達がイチゴパスタ達へと向かう。
一人が槍の穂先で触手を雁字搦めにすると、もう一人が炎で本体ごと焼き尽くす。
息の合った連携攻撃で、戦士たちはエイリアンを追い詰めていった。
戦士達の隙をつき、残るイチゴパスタ達が跳んだ。
そのまま宙を蹴るように上昇し、戦士達の頭を飛び越えるように飛行する。
「させない!」
天井めがけて一目散に駆けるイチゴパスタ達の前に、姿形を持った冷気が立ちはだかった。
蓮司が放った全力魔法、氷の妖精の力を借りた凍結攻撃だった。
冷気はそのままイチゴパスタの全身をカチコチに凍らせ、蓮司と戦士たちの手で粉々に砕かれる。
戦いの後、そこには焦げ付いたイチゴソースと凍結粉砕されたパスタだけがその場に残った。
大成功
🔵🔵🔵
松苗・知子
心情:
あたし、宗教の中だとスパモン教は結構好きなのよねぇ。
いや、あれは平和の使者だから、目の前のこれとは違うんだけど。
行動:
宇宙ビックスクーターに騎乗、螺旋軌道を描いて回避運動しつつ全力加速で突っ込んだうえで敵を掠めるように飛ぶのよ!【騎乗】スキルを活用していくわ
で、擦れ違うタイミングでユーべるコードを発動させて、敵の攻撃もろとも敵を弾き飛ばすのだわよ!
「あさると!あーまー!ってやつよ!」
攻撃は基本的に一撃離脱、飛び込んで吹き飛ばしたら一回離脱して、別方向から再突入、を繰り返すのよ。
残党が再編成されると、戦線に影響するくらいの軍になっちゃうからね。
ここで叩き潰すのだわ。
●
「あ、あれがこの世界のスパモン……?」
どこかの世界のジョーク宗教に一瞬だけ想いを馳せ、ぶんぶんと首を振る松苗・知子(天翔けるお狐・f07978)。
あっちは平和の使者、こっちは人々を脅かすエイリアン。全然別物じゃないかと気を引き締める。
「気を取り直して! 覚悟しなさい、イチゴパスタども!」
アオザイをはためかせ、宇宙ビックスクーターで敵群めがけて突っ込んでいく。
巧みにハンドルをきって螺旋軌道で翻弄しながら、群れの中心へと躍り出た。
「あさると! あーまー! ってやつよ!」
至近距離で防護結界を開放し、爆風で周囲のイチゴパスタを吹き飛ばす。
対岸へ着地すると、再突入のために再びアクセルを踏みしめた。
二度と食らうものかと、床面とスクーターのタイヤにココナツオイル状の液体を撒き散らすパスタ達。
だが、その程度で足止めを食らう知子ではなかった。
「無駄だっての!」
急ブレーキをかけ、オイルの滑りを逆に利用して高速で突っ込み結界を開放。
イチゴパスタ達は、ただただ為す術もなく知子の術とバイクに翻弄され続けるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
馬飼家・ヤング
何やこの「もったいないお化け」が出そうなゲテモノ料理は。
「食べ物で遊んだらアカン」ってオカンから教わらんかったんかい!?
イチゴ味に負けへんように、塩コショウやニンニクやコチュジャンで濃い目に味付けしたカルビやホルモンの「焼肉料理」をガッツリ食って【フードファイト・ワイルドモード】発動や!
【味の固定概念への疑問】がなんぼのもんじゃい!
ネタ食レポ動画のため、たこ焼き味のラムネやようかんやパイ菓子で鍛えたわいの鋼の胃袋、なめたらあかんで!!
まだ見ぬ食の大銀河にレッツビギンで突撃や!!
(もぐもぐもぐもぐもぐ……)
(勢いに任せて完食した後、ふと我に返って)
……まっず。(死んだ魚のような目)
●
「オイオイオイ何やこの『もったいないお化け』が出そうなゲテモノ料理は!?」
濃い目に味付けた焼肉をモリモリ食べながら、馬飼家・ヤング(テレビウムのちっさいおっちゃん・f12992)が目の前の光景にうわぁとオーバーリアクションでドン引きしていた。
「『食べ物で遊んだらアカン』ってオカンから教わらんかったんかい!?」
食べた肉が自らの血肉となる感覚を感じながら、ヤングはイチゴパスタの群れへと駆け出した。
イチゴ色の触手がヤングめがけて伸び、その鼻孔を甘酸っぱい香りが掠める。
わずかに口に入ったソースは、イチゴとイカスミが渾然一体となったカオス。
「ふむふむ、これはとちおとめ100%やな……って分かるかーい!」
ツッコミを入れるように、お好み焼きのコテを突き刺す。
まるで広島焼きを切り分けるように、触手をばらばらに解していく。
「味の固定概念への疑問がなんぼのもんじゃい!」
そう、ヤングはネタ食レポを得意分野とした配信者。
普段からたこ焼き味のお菓子などで鍛えたゲテモノ耐性は伊達じゃない。
「まだ見ぬ食の大銀河にレッツビギンで突撃や!!」
逃げるイチゴパスタを流しそうめんよろしく箸で掴むと、一気にズルズルと吸い込んだ。
イチゴパスタを完食し、ふと冷静になるヤング。
オイルに溶け出したイチゴとニンニクの風味が、嫌な後味となって舌に残っている。
「……まっず!」
死んだ魚のような目で吐き捨てると、ヤングは口直しにと残った焼肉を頬張るのだった。
大成功
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ベルリリー・ベルベット
イヤだわ
絶対おなか壊すやつじゃない、アレ
世のため人のため、とっとと倒しましょう
可能なら他の猟兵と一緒に戦うわ
まずは『見切り』で敵の攻撃を回避しながら、攻撃のチャンスをうかがいましょう
フック付きワイヤーや『ジャンプ』で縦横無尽に飛び回って、敵を翻弄するわ
攻撃の隙を見つけたら【レギーネル危機一髪】をお見舞い
回転ノコギリでスパゲッティを細切れにしてあげるわ
これで少しは美味しそうに……ならなかったわね、全くと言っていいほど
◆絡みやアドリブ歓迎です
初里・ジン
「宇宙は広い…だからスパゲッティが敵として出てきてもなんらおかしくはないさ。たぶん。」という心情で挑む
最初は【全力魔法】で氷の魔術を使用。凍らせてみる。成功したらトリニティ・エンハンスの風の魔力を使って攻撃力を強化。そのままウィザードステッキを振るい【属性攻撃】の風の魔術で凍った敵を吹き飛ばして壁に叩きつけて砕く
「まさかスパゲッティにマジックを披露する日が来るなんて思ってもいなかったよ。」
凍らなかったら、ルーンソードに持ち変えて【属性攻撃】の風の魔術を連続で使って敵を滅多斬りにする
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「宇宙は広い……だからスパゲッティが敵として出てきてもなんらおかしくはないさ。たぶん」
初里・ジン(黒い奇術師・f10633)が、自分に言い聞かせるように呟く。
「イヤだわ。絶対おなか壊すやつじゃない、アレ」
一方、ベルリリー・ベルベット(ルーナフラウ・f01474)は不快感を隠せない様子でイチゴパスタの群れを見ていた。
「世のため人のため、とっとと倒しましょう」
素早く軽やかに、ベルリリーが敵前へ躍り出る。
「自慢の軽業、魅せてあげるわ」
華麗なジャンプにワイヤーアクション。
予測不可能な動きでイチゴソースの弾雨をかいくぐり、敵を翻弄していく。
「さぁ、今のうちに」
「ああ、見せてやろう。It's show time!」
ジンがステッキを振るうと、辺りにキラキラとダイヤモンドダストが舞う。
その結晶に触れた触手は一瞬のうちに凍り付き、ベルリリーを襲うべく放たれたソースはイチゴ色の氷柱となってパスタの氷像から垂れ下がった。
「さて、お次は風のマジック。キミ達にこの謎が解けるかな?」
踊るようにくるりとステッキを回すと、不可視の弾が凍り付いたイチゴパスタを吹き飛ばした。
「まさかスパゲッティにマジックを披露する日が来るなんて思ってもいなかったよ」
軽口を叩きながらも、攻撃の手は止めず。
粉々になったイチゴパスタが、戦場へ積み重なっていった。
「さぁ、第二の演目は世紀の大脱出ショー。ちゃんと逃げなきゃお前達も粉々よ?」
一方、氷の魔術を免れたイチゴパスタに狙いを定めたのは、ベルリリーの回転ノコギリ。
派手な火花を上げながら、残ったイチゴパスタ達を切り刻む。
演武のようにひらりと退路に立ち塞がりながら、逃げることなど許さないとばかりにとどめを刺していく。
「これで少しは美味しそうに……ならなかったわね、全くと言っていいほど」
全ての敵を倒したことを確認すると、二人は武器を収めた。
心なしか生前よりゲテモノ感の増したエイリアンの残骸を避けながら、拠点へと帰るのだった。
猟兵達の活躍により、このエリアの敵は一掃された。
だがまだ戦争は続いている。
この世界に平和を取り戻すため、猟兵達は次の戦場へと向かうのだった。
大成功
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