#UDCアース
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●お気楽カオス
UDCアース、東京、某区。
その混乱は、駅の構内で起こった。よりにもよって。
『わっはー!』
『ひゃっほーい!』
何の前触れも無く、駅構内に溢れ出す、人、人、人。
それも、ただの人間ではない。棒人間だ。
線の内側にお下がりするとかいうレベルではない。ぶくぶくと膨れ上がるようにして、増殖する棒人間。
どえらい数だ。このままでは、棒人間の群れは遠からず駅を飛び出し、街へと広がっていってしまうであろう。
そうなれば街は、棒人間あふれる混沌の世界に変貌するに違いない……!
●ご案内ケットシー
グリモアベースへと猟兵達を呼び集めたタビタビ・マタタビ(猫勇者一歩手前・f10770)。
広げた地図……ケットシーには少々手に余るサイズの……は、日本のものであった。
「東京のとある駅で、UDC怪物『棒人間』がいきなり発生するんだ。このUDC怪物は一体一体はめっちゃ弱いけど、とにかく数が凄くて!」
今回の棒人間は、50cmにも満たないサイズだが、数は膨大。
ただし、タビタビの言うように単体の戦闘力は弱く、ユーベルコードを喰らえば、一撃で千とか二千とか吹き飛ぶらしい。
「っていうわけで、みんなにはこの駅に向かってもらって、棒人間をとにかく倒して欲しいんだ!」
駅構内には、駅を利用する一般人がたくさんいる。この人達を避難させながら、棒人間の群れを倒さねばならない。
なお、今回は原因を究明している余裕はない。棒人間の対処が最優先だ。
「棒人間を倒していけば、より強いUDC怪物が出てくるよ。しかも、見た人を発狂させて、最悪、その人のこともUDC怪物に変えてしまうくらいの力があるみたいなんだ」
一般人の避難が重要となるのは、このためだ。
「強力なUDCの正体は、まだよくわからない。けど、大きくてまるっこいシルエットはおぼろげに見えるよ……」
なんにせよ、このUDC怪物を討伐できれば、今回の異変はとりあえず鎮圧できるようだ。
そして、UDC怪物の撃退が成功した後、猟兵達にはもう一仕事してもらわなければならない。今回の事件の目撃者への対処だ。
「UDCの秘密を守ってくれるよう、目撃した人達に口止めをしとかないと。……って言っても、みんながみんな秘密にしてくれるわけじゃないと思うから、はいこれ」
タビタビが皆に手渡したのは、SF風味な銃。UDC組織から貸与された、記憶消去銃だ。
「なんなら、この銃で記憶を消しちゃっても構わないよ。っていうか、多分目撃しちゃった人の数が多いと思うから、そっちの方が早いかも……」
なお、ある程度対処を行ったら、タビタビが予約しておいたスイーツのお店で、スイーツビュッフェを楽しむ事ができるという。
今は秋。そして、南瓜行列も近い。栗やカボチャなど、秋の幸をふんだんに使ったオータルスイーツフェアの真っ最中でもある。
「敵も人も数が多くて大変だと思うけど、スイーツが待ってるから!」
ふぁいと!
タビタビは、猟兵達の食欲を刺激……もとい、猟兵達を応援したのだった。
七尾マサムネ
秋です!
今回の舞台はUDCアース。原因不明の棒人間パニックを鎮めるのが目的です。
●一章
山ほどいる棒人間達を、片っ端から倒します。
同時に、駅の中にいる一般の人達の避難も行います。
●二章
今回の事件の元凶に近いと思われる、強力なUDC怪物と戦います。
その姿を見た一般人を狂気に陥れる力があるので、一章のうちにできるだけ避難を行っておく必要があるでしょう。
●三章
事件を目撃してしまった一般人への対処を行います。
秘密にしてね、と口止めをしてもいいですし、UDC組織から貸し出された記憶消去銃で対処しても構いません。いずれにせよ、できるだけ穏便な手段を取るべきでしょう。
その後は、秋のスイーツを楽しむことができますのでこちらもどうぞ。
それでは、皆様のご参加、お待ちしております!
第1章 集団戦
『棒人間ソルジャーズ』
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POW : 棒人間デリバリー
【貧弱な武器】で武装した【これまで倒された棒人間ソルジャーズ】の幽霊をレベル×5体乗せた【ダンボール箱】を召喚する。
SPD : 棒人間ブレード
【武器による貧弱な一撃】が命中した対象を切断する。
WIZ : 棒人間あるある
【棒人間あるある】を聞いて共感した対象全てを治療する。
イラスト:蛭野摩耶
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
御園・桜花
「微妙にキモカワのような気がして、倒すのに一瞬悩むと言うか困ると言うか…いえ、人を襲っていますから倒すのですけれど」
UC「桜吹雪」使用
範囲内の敵を一気に攻撃
敵の攻撃は第六感や見切りで躱す
棒人間あるあるを聞かないよう、両手で自分の耳を塞いでおく
「何でしょう、気を付けておかないと共感していないのに共感出来てしまいそうなのです…此が、キモカワの真骨頂なのでしょうか…」
途中から高速・多重詠唱で精霊召喚
炎と雷の属性攻撃も行う
「次は怪異ではなく、人や他の命と共存出来る命として戻られますよう」
敵を殲滅したらそれでも鎮魂歌を歌い、共存出来る命への転生を願う
脈絡など端から放棄した混沌が、駅にはびこっている。
予期せぬ事態に巻き込まれ、逃げ惑う一般人の中。
平然としているのは御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)達猟兵ぐらいのものであった。
桜花は、駅構内にあふれかえってえらいことになっている棒人間の群れを、あらあらまあまあと、にこにこ眺めていた。
「微妙にキモカワのような気がして、倒すのに一瞬悩むと言うか困ると言うか……いえ、人を襲っていますから倒すのですけれど」
悪意や敵意というより、無邪気。
とはいえ、増えれば増えるほど、武器が人にちくちく当たる確率がアップして危険。
そこで桜花は、人々に押し寄せる棒人間の大群の前に立ちはだかって見せた。
『どっせーい!』
見るからに貧弱な武器を手に、桜花に跳びかかる棒人間の群れ。
桜花は自らの武器を、桜の花弁に変える。はらりと零れ落ちたそれは、ユーベルコードの風に舞いあげられ、桜吹雪を奏で出す。
狙いはもちろん棒人間のみ。桜花の花弁は、人とUDC怪物を見極める。
ひとひらの誤射もなく、そこらじゅうの棒人間を切って裂いて、ぽわんと煙に還していく。
『うっひゃーい!』
『よほほーい!』
味方があっという間に消し飛ばされても、棒人間のテンションは全く下がる事はない。
桜花に向かって、怒涛の如く殺到する。
「棒人間とのおしくらまんじゅうは……愉快そうですが遠慮したいですね」
ささっ。
わさわさ押し寄せる棒人間を切り抜けて、通路を駆ける桜花。
すれ違いざま、その耳に無数の声が飛び込んでくる。
『棒人間、やたらはしゃいでる感じのポーズで落描きされがち!』
『棒人間、のっぺらぼうにされがち! 目だけでも描いて』
「これが噂の棒人間あるある……!」
とっさに、両手で自分の耳を塞ぐ桜花。
「何でしょう、気を付けておかないと共感していないのに共感出来てしまいそうなのです……此が、キモカワの真骨頂なのでしょうか……」
『キモくないよ! ただカワイイだけだよ!』
何か主張してた。
ともあれ、棒人間の一団をやり過ごした桜花は、敵群の背後から、炎と雷の二重奏を浴びせた。
じゅわっ、と焼却、あるいはびりびり黒焦げになって塵になる。
「次は怪異ではなく、人や他の命と共存出来る命として戻られますよう」
忌むべきUDC怪物に対しても、桜花は、共存出来る命への転生を願い、鎮魂歌を唄うのであった。
成功
🔵🔵🔴
シン・クレスケンス
【POW】
おやおや、困りましたね。
大勢の方に目撃されてしまうと後始末が大変です。
思わず苦笑い。
僕の傍らで、闇色の狼の姿のUDC「ツキ」が「また珍妙な姿の奴等だな」と首を傾げ。
現場突入前に駅構内の地図を改めて確認。避難経路をしっかりと頭に入れておきます。
パニック状態の人々を【優しく】【落ち着か】せて避難誘導。
訝る方には私服警官です、とでも言っておきましょうか。
一般の方の避難が済んだエリアは一時封鎖する等で人払いを進めて。
棒人間達への対処は詠唱銃で。
後程記憶を消すとは言え、一般の方々の前で魔術を使うよりはまだ不審な印象は残り難いでしょう。
「緊張感の無い獲物だ」
ボソリと呟きつつもツキも狩人の眼差し。
なんとも危険が危ない混沌的事態を解決するために。
現場に到着したシン・クレスケンス(真理を探求する眼・f09866)だったが、実際の『惨状』を目の当たりにして思わず苦笑した。
「おやおや、困りましたね。大勢の方に目撃されてしまうと後始末が大変です」
「それにしてもまた珍妙な姿の奴等だな」
シンの傍ら、首を傾げるのは、闇色の狼の姿のUDC「ツキ」だ。
同族ではあるが全く似ても似つかない棒人間。
既に増殖した奴等で、駅の中は満ちている。一体一体は軽く、小さなものでも、百、千と数を集めればとんでもない。
「あれはただの棒人間です。大丈夫、さあ、こちらに」
パニック状態にある利用客達に、シンは、優しく落ち着かせるように語り掛けた。
シンの誘導に従って、人々が駅を脱していく。頭に叩き込まれた駅構内の地図が、避難経路を指し示すのだ。
人気が無くなったエリアには、即席のバリケードを用意して、再度人が集まる事の無いように封鎖していく。好奇心に駆られて、わざわざ入り込んでくる一般人がいないとも限らない。
「こちら側はだいぶ避難できたでしょうか」
「奴等が来るぞ」
ツキの警句にシンが振り返ると、曲がり角から、もくもくと棒人間が湧き出してきた。
『うわっはー!』
『どすこーい!』
奇妙な掛け声の方へ、とっさに銃口を向けるシン。
後程記憶を消すとは言え、一般人の前で魔術を使うよりは、不審な印象は残り難いと考えた武器選択であった。
白銀の銃が、火を噴く。自動詠唱によりUDC怪物をも穿つ銀の弾丸が、棒人間達をまとめて葬った。
頭部以外は棒。もし敵がこのサイズで単体だったなら、当てるのも一苦労な的だったであろう。
だが、連中が塊のようになって行動しているのが仇となった。
『ぐわー』
棒読みの断末魔とともに、バラバラになって弾け飛ぶ棒人間達。もうどれが手でどれが足かもわからない。
だが。
『おかわりー!』
どすん。幾分広さを取り戻した通路に、ダンボール箱が召喚された。
中には、武装した棒人間が詰まっていた。ただし頭には輪っか。今しがたシンが倒した棒人間の霊である。
『ひゃっほー!』
幽霊だろうがなんだろうが、UDC怪物ならシンの任務は変わりない。
チラシやダンボールで作ったような、貧弱な武器を振りかざす棒人間達を、駆逐していく。
『やられたー』
「緊張感の無い獲物だ」
ボソリと呟くツキの眼差しは、しっかり狩人のそれであった。
大成功
🔵🔵🔵
源・ヨーコ(サポート)
『悪い子はお仕置きっすよー!』
人間のブレイズキャリバー × ビーストマスター
年齢 16歳 女
外見 158.4cm 金の瞳 ピンクの髪 色白の肌
特徴 胸が大きい 八重歯 ギャル ハイテンション! 運動が好き
口調 体育会系(自分、~先輩、~っす、~っすよ、~っすね、~っすか?)
悪いヤツは鉄拳制裁!
あまり難しいことは考えず、敵に向かって猪突猛進するタイプ。全ては拳で解決できると信じていて、とりあえず接近して殴るが基本戦術。
硬そうな相手にはカウンターでの一撃必殺を狙い、素早そうな相手には連撃と使い分けぐらいはする。
単独行動を好み、調査などは苦手。
基本は戦闘オンリーな感じですが、よろしくお願いします。
混沌があふれて止まらない
UDCアースの駅構内に、源・ヨーコ(鉄拳制裁・f13588)が駆け付けた。
「悪い子はお仕置きっすよー! ……って!」
威勢のいいヨーコの声も、今日は上手く響かない。
それもそのはず。駅の中は利用客の数倍、いや数百倍?にまで増えたUDC怪物棒人間によって、埋め尽くされつつあったからだ。
『いえーい!』
『うわーい!』
思い思いの武器を手に、通路や壁、それどころか、天井まで走り回っている棒人間達。
率先して一般客を襲ってはいないが、振り回した剣や槍がうっかり刺さると危険。
つまり、基本的にマナーが悪いので、ヨーコは鉄拳制裁を加えてやる事にした。
「公共の場ではお静かに、っす!」
『わー』
がつんと一発。
ヨーコ的には軽いジャブのようなつもりだったが、それだけで棒人間がたくさんバラバラになった。
「弱っ! めちゃんこ弱いじゃないっすかこいつら!」
殴った方が思わず引くほどのもろさ。まあ、だからこそ、数で勝負なのだろうが。
「なら、遠慮なくいかせてもらうっす!」
元々遠慮する気はあまりなかったけど。
ぐっ、と拳を構え直し、再び突撃!
努力・友情・勝利。
三大概念がヨーコの肉体に、拳に宿り、爆発する。高める力は……もちろん、攻撃力!
そんなヨーコの闘気に呼応したのか。
棒人間達も、ちょっとやる気を見せてきた。
『とりゃー!』
『やーっ!』
『しねー!』
「雑な掛け声の中に直接的なセリフが混じってたっす!?」
よく見ると、襲い掛かって来た棒人間の頭上には、光る輪が浮かんでいた。
更に目を凝らすと、そいつらは、ダンボール箱から湧いてきている。先ほどヨーコが倒した棒人間達が、霊として再配達されてきたらしい。迷惑!
しかも駅構内には、まだ避難中の一般客がいる。その人達を危険にさらすわけにはいかない。
だが……攻撃こそ最大の防御。というわけで、ヨーコはそれを実践した。
避難する一般客の壁として立ちはだかり、棒人間達を片っ端から殴り飛ばしていく。
吹けば飛びそうな貧弱ボディは、意外とすばしっこかったが、そこは手数で対処。
兎に角周りを巻き込んで、一切合切、倒していくヨーコ。
「さー、どんどん来るっす! おかわりだろうと何杯だっていけるっすよ!?」
余裕しゃくしゃくのヨーコに恐れをなして、棒人間達がこっそり逃げようとしたので、追撃してぷちっと倒した。
成功
🔵🔵🔴
緋神・美麗(サポート)
絡み・アドリブ歓迎
技能を駆使して命中と火力を底上げした範囲攻撃UCを選択して使用
数>命中>威力の優先順位でUCを選択
UDC棒人間の増殖により、混乱に陥った駅。
困っている人あらば見過ごせぬ。緋神・美麗(白翼極光砲・f01866)が、人々の窮地に駆け付けていた。
「見た目はずいぶんとシンプルな怪異ね。ただ……」
その数はとんでもない。
猟兵達の活躍によってだいぶ減少していたが、それでもまだまだ通常のUDC怪物の比ではない。
数え切れぬ棒人間の大群に行く手を阻まれ、逃げ道を失った一般客達に、美麗が救いの手を差し伸べた。
「ゆっくりこちらに。大丈夫、あれは増えるだけ」
口々に感謝を述べ、危地を脱していく人々を見送り、美麗は改めて敵と対峙する。
「さて、人払いも済んだことだし相手してあげ……」
『いえーい!』
『ひゃー!』
「…………」
棒人間のテンションが高い。それも、何も考えていない者特有のテンションだ。
だから、美麗は考えるのをやめた。なぜ、突然この駅でUDCが発生したのか、原因は一体何なのか……事件にまつわる全てを。
今はただ、あふれ出す厄災を殲滅するのみ。
『おまたせー!』
どん!
どう相手を効率的に駆逐するか、思案していた美麗の前に、あるものが置かれた。
ダンボール箱だ。
「何も注文していないんだけれど?」
『さーびす!』
いらない。
棒人間達が手際良くダンボール箱を開封すると、中から棒人間が飛び出した。いや絶対その中には入らんやろという数の。
ちなみに、その頭上には、天使の輪っか。どうやら、これまで倒された棒人間が霊として再召喚されたらしい。
一度に相手をすれば、いかに美麗といえども、手に余る物量……。
いや。
「これなら外しようがないわね」
美麗は、ふっ、と微笑すると、手を高く掲げた。そこに、棒人間と棒人間(霊)が殺到する。
雑な造りの武器を手に、数で圧倒する……。
ことは叶わなかった。
『きゃー』
一斉に、棒人間がはじけ飛ぶ。
それを為したのは、ほとばしる光。美麗の発した拡散極光砲が、敵と認識したすべての棒人間へと照射されたのである。
人も建物も傷つけず、ただ棒人間だけを殺す光。
圧倒的なまばゆさが駅じゅうを照らし、『害虫』を駆除せしめた。
棒人間は、確かに数は凄かったが、弱さも凄かった。光線がかすめただけで消し飛ぶほどに。
『やられたー』
「……掛け声は勢いが良いのに、死ぬ時は棒読みなの?」
それでいいのか棒人間。
美麗は浮かんだ疑問を、脳の外に投げ捨てた。秒で。
成功
🔵🔵🔴
木元・杏
タビタビにご案内されUDCへ
棒人間の皆さん…
以前、UDC-Pの棒人間さんをおたすけした事があるけど、今回はそういった人は居なさそう
ならば、被害に遭う方々を守るのが優先
人海戦術でいこう
【うさみみメイドさんΩ】
メイドさんズ、ホームにいる人達を庇いつつ棒人間達をパンチやキックでどんどん蹴散らせて
わたしとうさみん☆は【避難はコチラ】のプラカードも持って皆をホーム外に誘導
ん、大丈夫
ちょっと大量発生してるけど、直ぐに収まる
ほら、お掃除がお仕事のメイドさん達がどんどんお片付けしてる
念の為避難した人達には灯る陽光のオーラで防御も施して
ん、まだやって来る?
それならば、と灯る陽光を怪力でぶん、と振り一気に倒す
タビタビの案内を受けて、UDCアースの駅を訪れた木元・杏(焼肉処・杏・f16565)を待ち受けていたのは、ラクガキめいた怪異であった。
「棒人間の皆さん……」
『ちょわー!』
うじゃうじゃいる。
特別暴力的なわけでもないが、どんどこ増えるので、それだけで周囲の人間は大変な目に遭う。剣の切っ先がきらり。
「ん……」
きょろきょろ、棒人間達を確認する杏。以前、UDC-Pの棒人間を助けた事があるが、今回はそれに該当する個体はいないようだ。
ならば、被害に遭う方々を守るのが優先。
「人海戦術でいこう」
発動、【うさみみメイドさんΩ】。
棒人間達の増殖を食い止めるべく、うさみみメイドさん達も増えた。
ぴょんぴょん飛び跳ねている棒人間に対し、さすがのメイドさん達。整然と並んで迎え撃つ構え。
「メイドさんズ、ホームにいる人達を庇いつつ棒人間達をパンチやキックでどんどん蹴散らせて」
ご了承、と杏にうなずくと、一般人守り隊と、棒人間倒し隊に分かれるメイドさんズ。
そして杏とうさみん☆は、【避難はコチラ】のプラカードを手に、一般人の皆さんをホームの外に誘導していく。
「ん、大丈夫。ちょっと大量発生してるけど、直ぐに収まる。ほら、お掃除がお仕事のメイドさん達がどんどんお片付けしてる」
「お片付け?」
杏の示した方に、一般人さん達が視線を向けると。
『わはー!』
「きゃー!」
べしっ。
棒人間に襲われるお姉さんを、メイドさんが救っていた。
『どわー!』
べしっ。
電車の運行さえ妨害せんとする棒人間達を、メイドさん達が次々排除していた。
だが、棒人間達とてUDC怪物の端くれ。無秩序に暴れ回るだけではない。
『いくぞー!』
手にした武器に、気合が宿る。ばしっ、と構えた剣が、棍棒が、鋭く光る。
そしてうさみみメイドさんズを切り刻……。
まなかった。
『やられたー』
返り討ちに遭っていた。武器は貧弱だった。
棒人間達が倒されていく様子を見て、一般客さん達もいくらか落ち着いてくれたようだ。
杏の『灯る陽光』のオーラに守られながら、駅の外へ外へと脱していく。
「順調……ん、まだやって来る?」
『うっしゃー!』
威勢のいい掛け声とともに、またもや押し寄せる棒人間ウエーブ。
それならば、と、杏は、灯る陽光を、ぶん、と振った。
その怪力の前に、貧弱オブ貧弱たる棒人間は、1000体単位で消し飛んだのだった。
『さらばー』
棒読みの断末魔が、ホームの向こう側に消えて行った。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『きんぐセキセイさま』
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POW : 王の一閃
【靡くマント】が命中した対象を切断する。
SPD : ちいさな従鳥
レベル×5体の、小型の戦闘用【ちびセキセイ】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
WIZ : 王の輝き
【王冠から光】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
イラスト:橡こりす
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠鈴・月華」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
駅がすっきりした。
猟兵達の奮闘により、駅構内を埋め尽くしていた棒人間が駆除されたためだ。
原因は依然不明だが、UDC怪物の増殖は停止したらしい。棒人間が出てくることはもうない。そう、棒人間は。
『狂気の湧出を止めたのはお前達か?』
新たに届く、声。
それも、脳内に直接語り掛けるような、思念波に近いものだ。
聞いた者の正気を、狂気へと引きずり込むようなその声の主は……。
きんぐセキセイさまだった。
『余は王なり。世に狂気を。そしてセキセイインコを。その先兵たる棒人間を倒すとは全く以てけしからん』
『けしからん!』
きんぐの言葉を繰り返すのは、お供のちびセキセイ達。
通路を塞ぐようなきんぐの巨体からは、常に狂気が溢れていた。
もし一般人がこの姿を見たならたちまち発狂し、UDCセキセイに変質してしまいそうな、濃密な瘴気。
ゆえに、この場に一般人を立ち入らせてはならぬ。目に入れてはならぬ。
『余の覇道を阻むならば容赦はせん。貴様もセキセイインコにしてやろうか』
『してやろうか!』
まるくてもふくて大きい。
しかし、見た目と言動に騙されてはいけない。その本質は狂気。
現実を侵食しようとする、UDC怪物なのだから……。
御園・桜花
「きんぐ…可愛いようなサイズ的に可愛くないような。いえ、其れ以前に倒さねばならない方でした」
UC「アルラウネの悲鳴」
従鳥もきんぐも纏めて悲鳴で攻撃
仲間の猟兵や一般人だけは巻き込まないよう気を付ける
なるべく長く悲鳴の範囲に留めるよう適宜制圧射撃もする
「もし変化するならお猫さま…十歩譲って犬…百歩譲って熊…インコは選外なのです、ごめんなさい」
目を逸らす
「だってインコは観賞用なのに狂暴で噛むのです…食用にもなる雀や鶉、鶏や駝鳥の方が可愛いじゃないですか…因みに私、1番可愛い小鳥は目白で2番目は翡翠だと思うのですけれど、きんぐは…インコ一択ですね、きっと」
「次は普通の小鳥としてお戻りを…」
鎮魂歌は歌う
シン・クレスケンス
可愛らしい見た目とは裏腹のこの狂気·····
僕自身はUDCの狂気には慣れています(【狂気耐性】)が、早急に対処して一般の方の目に触れないようにしなければ。
【指定UC】で異界の青き炎を顕現。
きんぐやそのお供に他の通路から出たツキに気付かれない為のカモフラージュの意味もあります。
ツキには念の為の警戒。万一一般の方を発見した場合、犬の振りをして外に誘導するよう指示してあります。
「何だ、つまらんな」と不満そうでしたが、捜索はツキも得意ですから。
青き炎を精密に操って、敵の動きを牽制しながら、攻撃に込める魔力は【全力】で。
王冠の光は魔導書の加護(【オーラ防御】)や多少の負傷は【激痛耐性】でやり過ごします。
狂気の化身、怪異の脅威は、もふもふと巨体をゆすっていた。
きんぐセキセイさま……その雄姿を、愛でるような愛でないようなまなざしで見上げるのは、御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)だ。
「……可愛いようなサイズ的に可愛くないような。いえ、其れ以前に倒さねばならない方でした」
そう、おおむね可愛らしい見た目とは裏腹の、この狂気……。
シン・クレスケンス(真理を探求する眼・f09866)は、それに耐えながら、きんぐセキセイさまの巨体を見上げていた。
シン自身には、狂気に耐性がある。だが、この濃密さであれば、常人などすぐさま発狂するというのもうなずける。
これは、狂気の塊。一般人の目に触れさせぬためにも、早急に対処しなければ。シンは、速やかに任務を開始した。
「業火よ、我が命に従い、立ち塞がるモノを焼き尽くせ!」
『むっ』
きんぐの反応は早かった。しかし、シンのユーベルコードが効力を発現させる方が、更に早い。
混沌の深淵より呼び出されし青き炎が、きんぐやお供を取り囲むように灯る。
『余らと根源を近しくする、混沌なる炎か。だがむざむざと焼き鳥にはされんぞ』
『されんぞー!』
余裕ぶりをいかんなく発揮するきんぐを標的として、シンの操る炎の群れが、次々と飛びかかった。
その1つ1つが、別個の意志を持つように。
そうして、きんぐが、シンや桜花達の相手に集中している頃。
「何だ、つまらんな」
ツキは、不満を口にしていた。
ツキはシンから離れ、駅構内を警戒していた。もっとも、対象はきんぐやお供セキセイではない。一般人の、駅への進入を監視するのが目的だ。
シンが多数の炎を放って、きんぐを派手に攻撃しているのには、ツキが戦場を離れる事のカモフラージュの意味合いもあった。
もし一般人を発見すれば、外に誘導する。わざわざ普通の犬の振りをしなければならないゆえ、ツキの不満も致し方なし。
だが、捜索は、ツキの得意とするところでもあるのだ。
平然と立ちはだかり、あまつさえ反撃して来る桜花達に、きんぐはマントを翻す。
『余の姿を見てひれ伏さぬとは。しかし余の狂気から逃れる事はできん』
『できん!』
空間が歪曲したかと思うと、ちびセキセイ……従鳥の群れが現れた。
先刻の棒人間ほどの物量ではないが、それでも駅はセキセイインコだらけになった。
『さあ括目せよ。全てがインコになる』
ぶわっ、と、きんぐから溢れ出す狂気。
まともに浴びれば、桜花達とてその形を失い、狂気のセキセイに成り果てる……。
「もし変化するならお猫さま……十歩譲って犬……百歩譲って熊……インコは選外なのです、ごめんなさい」
すいっ。目を逸らす桜花。
『なぜだ』
「だってインコは観賞用なのに狂暴で噛むのです……食用にもなる雀や鶉、鶏や駝鳥の方が可愛いじゃないですか……」
びくっ。
きんぐが震えた。無表情で。
「因みに私、1番可愛い小鳥は目白で2番目は翡翠だと思うのですけれど、きんぐは……インコ一択ですね、きっと」
ずんっ。
きんぐが沈んだ。顔面に影が落ちる。
『猫……犬……どうせそやつらもセキセイになるのだ。余がしてくれるのだ』
きんぐの狂気の質が変化したのを、桜花は感じ取った。嫉妬の比率が増したのを。
『だが、お前のような猫好きは新世界には不要。我が下僕達についばまれて死ぬがよい!』
『死ぬがよいー!』
きんぐの号令一下、ちびセキセイ達が、桜花に跳びかかった。
棒人間とは、目の色が違う。桜花を殺す事に、何のためらいもない。
狂気、嫉妬、殺意。
正気を蹂躙する負の念に対し、桜花は……悲鳴を放った。
『……!!』
あたかも、アルラウネが引き抜かれた時のような絶叫。
駅構内に響き渡ったそれは、従鳥達はもちろん、きんぐさえも襲った。
反応できたのは、事前に桜花の意図を察知できたシンくらいのものだった。
『や、やかましいいいい』
目を白黒させ、悶えるきんぐ。しかし、耳を塞いだ程度では防ぐことなど出来ぬ。
きんぐが存在そのものを削られる周りで、従鳥達は次々と消滅していく。悲鳴に引き裂かれるようにして。
桜花がきんぐを一か所に釘付けにした今がチャンス。シンが青き炎を浴びせかけた。
超高熱がきんぐを焼く一方、辺りに飛び火したものは、すぐさま消えていく。
きんぐも、精密にコントロールされた炎達に、翻弄される一方だ。
『時間稼ぎのつもりか。だが時間が経てば有利なのはこちらであるぞ』
きんぐの頭部を飾る王冠が、燦然と煌めいた。
星と翼を記号化した紋様と共に、光を照射する。
その輝きは、容赦なく、周囲の物体と存在を破壊した。もちろん、最大の標的はシンである。
だが、灰となる寸前、魔導書の加護がオーラの如くシンを包み、破滅の力を和らげる。
そして、王冠の発光が止んだ瞬間。
シンは配置していた炎達を、一斉にきんぐにぶつけた。全力で。
火竜の如き豪炎が、巨体を包む。
『余の羽が! マントが!』
「次は普通の小鳥としてお戻りを……」
個人的に、インコにリスペクトはさほどないけれど。
鎮魂歌はきちんと歌う桜花であった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
木元・杏
ふふ、ふふ…
タビタビが大きくてまぁるいと言っていた時から期待…予感していた
セキセイさま……ふふ(嬉しそうに悶える
さあ、存分にもふ…戦っ……
もふり倒させて!
ここは引き続き【うさみみメイドさんΩ】一択
ふふ、ちびインコさん達もカモン…(はぁはぁ
愛い………
びば☆インコランド
ちびインコさん達はメイドさんズにお任せして、わたしのインコ中を突っ切って王さまの元へ
そして、とうっとジャンプし、そのもふもふへダーイブ!
抱きつけば物凄くつつかれても決して離さない
ふふ、照れなくていい
さ、かきかきもしてあげる
首すじにほっぺ、頭をかきかきされる魅惑に抗えるインコはいないはず
ふふ…(羽毛に埋もれ、目一杯むぎゅう←怪力)
木元・祭莉
アンちゃんがインコの匂いを追っかけていったのを見かけたから。
こっそりついて来てみたよ!
あーあ。もう狂化されてるー。(狂化?)
ダメだよ、そのインコさんたち、オブリビオンだよー?
あ。埋もれた。
もー、仕方ないなあ。
光芒発動!
おいらはトリには容赦しないぞー!!(ギリ)
空中ステップ踏んで、踊りながら♪
もう心ゆくまでモフっちゃおう!
飛び掛かってくるちびセキセイさんたちは、左右の拳で次々打ち落としていくよ。
おいらは昼寝用のお布団作ろっと♪(ちびセキセイ集め、もふ山を作る)
きんぐのマント、いいなあ……アレ欲しいな!
ちょっと焦げてるケド、飛び掛かった拍子に剥がせないかなぁ♪
えいっ☆(かわゆく♪)
きんぐセキセイさま。
もっふりUDC鳥の発する、法則を書き換えるような狂気を浴びて、木元・杏(焼肉処・杏・f16565)は……ぷるぷる震えていた。
『余の王の風格に、声も出ぬか』
「ふふ、ふふ……」
きんぐのお言葉に、杏は……。
「タビタビが大きくてまぁるいと言っていた時から期待……予感していた。セキセイさま……ふふ」
『!?』
なんとも嬉しそうに悶える杏。
『そ、それはどういう感情なのであるか……? 狂気?』
「ある意味狂気。なぜならもふ魂はとどまるところを知らない……さあ、存分にもふ……戦っ……もふり倒させて!」
もふと戦いが、悪魔的な合体を果たした。
杏のもふ欲は、たくさんのうさみみメイドさんとなって、駅に溢れ出す。
うさ。うさうさ。
「ふふ、ちびインコさん達もカモン……」
『なぜそのように息を荒くしているのだ? どうして……』
はぁはぁしている杏に気圧される、きんぐ。理解しがたい感情は、強力なUDC怪物をも震撼させたらしい。
『こ、ここは最早余の領地。何人たりとも侵させはせぬ』
マントを翻すと、きんぐの背後に羽のような幾何学模様が浮かび上がり、無数のちびセキセイが召喚された。
向かい合う、たくさんのうさみみメイドさん達と、たくさんのちびセキセイ達……。
そんな攻防を、陰から見守る影があった。
一般人ではない。という事は猟兵だ。木元・祭莉(マイペースぶらざー・f16554)だ。
「アンちゃんがインコの匂いを追っかけていったのを見かけたから。こっそりついて来てみたよ! みたけど」
祭莉の視線の先では、案の定の光景が繰り広げられていた。
「あーあ。もう狂化されてるー」
「可愛い……びば☆インコランド」
可愛いが、はちゃめちゃに押し寄せてきて、杏の感情はあふれ出しまくりだった。
『余の世界を肯定しているようにも見えるが……お前からは危険を感じるのである。撃退せよ眷属達!』
王の号令。
ちびセキセイ達が、杏とメイドさんズに殺到した。
ここは任せて先に! と言わんばかりに、メイドさんズがちびセキセイズの相手を始めた。
どたばた可愛いが飛び交う戦場、インコ達の群れに飛び込んで、杏が目指すはきんぐただ1羽。
「ダメだよ、そのインコさんたち、オブリビオンだよー? ……あ。埋もれた」
ぼふ。
祭莉の制止も届かず、杏はもふもふの中に消えた。
「もー、仕方ないなあ。光芒発動! おいらはトリには容赦しないぞー!!」
ギリっ、と何やらただならぬ感情を垣間見せながら、祭莉はきんぐに立ち向かった。
『な、なんだこの輝きは』
たじろぐ、きんぐ。
とんとん、と、空中でステップを踏んで、まるで踊るように。
きんぐ軍団に、攻撃を仕掛ける祭莉。杏のもふ欲をたっぷり吸いこんで、心ゆくまでモフる。そう、結局はモフるのだ。
『ぴー!?』
ちびセキセイ達が、突然の乱入者……祭莉に撫でられ、抱っこされ、もふられる。
そうして道を開いた先、祭莉は、至福の表情をした杏を発見。えいやー、とその身を引っ張り出す。
「はっ。まつりん」
「やっ。危なかったねー?」
「大丈夫。安全にもふっていたところ」
「ならいっかー」
『安全!? 余、なめられてる!?』
きょうだいの会話が飛び火して、きんぐのプライドが傷ついた。
『ぐぬぬ、余は愛玩用のぬいぐるみではない。行け、我が眷属達よ』
ちびセキセイ軍団の残党が、祭莉に向かう。
「まだいた? ならおいらは昼寝用のお布団作ろっと♪」
べしっ、ばしっ。
群がるちびセキセイ達を、両の拳で打ち落としていく祭莉。数は多いが、強さはほどほどだ。
「えいっ! たあっ!」
ぴーぴーと鳴きながら落下していくたくさんのちびセキセイ。やがてそれは山を為し、ちょうどいい感じのもふ山になった。
『なっ……!』
眷属を一蹴(一殴り?)され、さすがのきんぐも絶句。
目をぐるぐる、倒されたちびセキセイ布団にダイブ! ふっかり低反発?なもふもふが祭莉を受け止めた。
「ん、良い感じにモッフモフー♪ でもなんか物足りないような?」
『キングサイズのベッドがふさわしいのは王たる余のみである。喰らえ、余のごーじゃすアタックを!』
祭莉を、きんぐが襲撃する。
王の風格漂うマントが、祭莉を一閃!
……が、紙一重、姿勢を低くしてロイヤルな斬撃をかわす。
「きんぐのマント、いいなあ……アレ欲しいな!」
『えっ』
猟兵との戦いで少々焦げてはいるが、まだ十分に立派な状態だ。
両手をわきわき、にじり寄る祭莉から、じわっ、と距離を取るきんぐ。
「えいっ☆」
かわゆい声と共に飛びかかった。
捕まった。奪われた。
「ないす、まつりん。とうっ」
マントを剥がされたキングへと、杏がダイブする。
もふっ。
素のきんぐは、物凄くもふもふしていた。杏の想像通り……いや、期待を越えて。
『不遜な! 離れよ! 離れよ!』
必死につつくきんぐだが、杏は決してその体を離さない。
「ふふ、照れなくていい。さ、かきかきもしてあげる」
『え、あ、うあー……!』
首すじにほっぺ、頭をかきかきされる。
きんぐもインコ。この魅惑に抗うことは叶わなかった。
「ふふ……」
ふもっ。
羽毛に埋もれ、目一杯抱きすくめる杏。
ただし杏の抱擁は、とてもとても強いものであるからして。
『!?!?』
きんぐが白目になった。
思いのほか、儚く散る、きんぐセキセイさま。
まさかこのような末路を辿るとは、夢にも思っていなかったであろう。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 日常
『スイーツビュッフェを満喫したい!』
|
POW : とにかく食べる! 気合でスイーツ全種制覇!!
SPD : お気に入りはリピートしちゃう! 美味しいスイーツをいっぱい食べる!!
WIZ : 見た目が綺麗なスイーツ重視! 写真映えって大事だよね!!
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
無事、狂気の根源、UDC怪物は撃滅された。
とはいえ、なぜ棒人間、そしてきんぐセキセイさまがこの駅に突如出現したのかは不明なままだ。
まあ、その辺りの真相究明、追加調査は、UDC組織に任せるとして。目下、解決すべき案件があった。
事件現場である駅の周囲は、騒然としていた。
UDC棒人間の目撃者達も、かなりの数いるとみえる。
さっそく、UDC組織から人員が派遣され、事件の対処に当たっているようだが、それでも手に負えそうにない。
迅速に事態を収拾するためにも、そして、タビタビの紹介してくれたお店で優雅に秋スイーツを楽しむためにも。
なんとか、目撃者に対処しなければなるまい。できるだけ穏便に。
それと、どんなスイーツを食べるかも、同時進行で考えておかねば。
シン・クレスケンス
【WIZ】
「戻ったか。丸鳥共(きんぐ達のこと)の焼き鳥は何処だ」
ツキの冗句に苦笑で応え、彼と合流。
組織の職員としてはここからが本番ですね。
目線を合わせ【優しく】微笑み【落ち着かせ】スリーブガンを模した自前の記憶消去銃をそっと起動。
忘れて日常に戻りなさい。これは識ってはいけないことだから。
戻り次第【ハッキング】でネット上の情報も消去しなければ。SNSにアップした方もいるでしょうし···
「いつまでシゴトとやらの事を考えているんだ」
モンブランとコーヒーをそっちのけの僕に傍らで待機するツキが呆れ声。
「静かにしていてくださいね」
今回は敵の魔力を喰いっぱぐれて不満そうな彼にもパウンドケーキを差し出します。
きんぐセキセイさま達、UDC怪物反応の消失を確認したシン・クレスケンス(真理を探求する眼・f09866)を、ツキが迎えた。
「戻ったか。丸鳥共の焼き鳥は何処だ」
ツキの冗句に、シンは苦笑で応える。
ツキの方も『番犬』としての役目を果たしたらしい。その目が黒いうちは何人たりとも通さぬ、というわけである。
「さて、組織の職員としてはここからが本番ですね」
駅の外に向かうと、喧騒がシン達を迎えた。今回の一件の目撃者達だ。
本来対処すべき駅員達も、一方的に巻き込まれた側だ。説明を求める客相手に、右往左往させるわけにもいくまい。
シンは、一般客達と目線を合わせると、優しく微笑。
束の間、刺々しい感情を削いで落ち着かせたところで、そっと記憶消去銃を起動した。スリーブガンを模した、自前のものである。
「忘れて日常に戻りなさい。これは識ってはいけないことだから」
「…………」
シンの言葉に従い、人々の記憶が、漂白されるように消えていく。
人間達の対処のめどは立った。だが、人の口に戸は立てられぬという。まして、この世界では。
戻り次第、ネット上に拡散してしまった情報も、消去しなければなるまい……。
「……いつまでシゴトとやらの事を考えているんだ」
「はっ」
ツキの声が、シンを我に返した。
シンがいるのは、もう駅ではない。今は、タビタビの紹介してくれたスイーツショップ。
店内は、黒とオレンジに彩られている。南瓜行列フェアとしての内装だ。
注文していたモンブランとコーヒーは、既に到着している。
それらそっちのけで思案に没頭していたシンを見て、傍らで待機していたツキが呆れていたと言うわけだ。
レギュラーメニュー仕様の時点で美味しそうだったモンブランは、ハロウィン仕様。
チョコで南瓜お化けの顔が再現されているし、後ろ側からはホワイトチョコのお化けがコンニチハ。
まずは、コーヒー。程よく芳ばしい香りが、シンを日常に引き戻してくれる。
一口味わい、いよいよモンブラン……。
「これは、いけますね」
任務と思考で消費した糖分が補われ、幸福感が広がっていく。
「じっ……」
「?」
無言の圧力を感じる。ツキの視線だ。
「静かにしていてくださいね」
今回の一件、敵の魔力を喰いっぱぐれて不満そうなツキに、パウンドケーキを差し出すシン。
ぱたぱた。尻尾の動きが、ツキの満足度を示していた。
大成功
🔵🔵🔵
御園・桜花
「確かUDC組織には、巻き込まれた方々の記憶を封印する技術があった筈ですよね…?」
UDC組織が速やかに被害者を回収し処置が出来るよう、UC「桜の癒やし」使用
驚いている人逃げ出そうとしている人スマホで動画配信しようとしている人全て眠らせて速やかにUDC職員が彼等を確保できるよう手伝う
対象の一般人を全て眠らせたら車両や施設への運搬等手伝い
全て終わったら甘味探訪
栗や薩摩芋等を材料にした、可愛くて季節限定のお菓子をどんどん食べる
気に入ったら2個目も食べる
「…ハッ。私だけいい匂いをさせて帰ったら、きっと大家に正座させられます…」
慌ててケーキ類物色
「ついでにタビタビさんにも買って帰りましょう」
追加注文した
混乱続く駅前で、御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)は、UDC組織の職員達の姿を見つけていた。
「確かUDC組織には、巻き込まれた方々の記憶を封印する技術があった筈ですよね……?」
大抵は携行用の記憶消去銃で何とかなるが、濃い狂気に当てられた被害者もいるようだ。
それなら、職員達が速やかに事態を収拾できるよう、お助けせねば。
桜花は、ふわりと花の魔力を解き放った。
「? これは……猟兵の!」
職員の1人が、異変に気付いた。秋に桜。
桜花の舞い散らせた桜の花吹雪が、辺りの混乱を、そして一般人達を包む。
この場から逃げ出そうとしている人、これ幸いと動画配信しようとしている人。
皆は、分け隔てなく桜の花弁に秘められた力によって、眠りへと誘われた。ただし、UDC職員達を除いて。
人々が動きを止めたと見るや、速やかに確保を行う職員達。
「助かりました。UDC怪物の討伐にも感謝を」
車両や施設への運搬等、諸々の手伝いまでしてくれた桜花に、職員達が頭を下げた。
ひとしきり任務を完了。走り去るUDCの車両を見送って、桜花は、いよいよ甘味探訪に繰り出したのである。
タビタビの紹介したスイーツショップは、秋&南瓜行列のダブルフェア中。ちなみに最近は、オクトーバーフェス、ともいうらしい。
内装もすっかりハロウィンカラー。甘味への期待を高める舞台装置としては一級品である。
「わあ」
きらりきらきら。
桜花の輝く双眸に映るのは、パティシエたちが技を凝らした様々な限定スイーツの数々。
中でも桜花は、栗や薩摩芋など……今が旬の食材を用いた、なんとも可愛らしいお菓子を選んだ。
季節限定。嗚呼、なんという魅惑の言霊。どんどん口に運んでいく桜花。
「なんと甘美なひとときでしょう……!」
全部の種類を網羅したいのはやまやまだが、気に入ってしまったものはついつい2個目に手が伸びてしまうので悩ましい。
今まさに桜花の口は、スイーツ達によって甘やかされている。これでもかと。
「美味しさは罪……ハッ」
唐突に、笑顔を凍り付かせる桜花。
「私だけいい匂いをさせて帰ったら、きっと大家に正座させられます……」
未来予想図に、思わず震える桜花は、いそいそと、お土産用のケーキ類を見繕う。
「せっかくですしタビタビさんにも買って帰りましょう」
更に、自分用のテイクアウトも加えると、結構な荷物になった。
すっかり甘く、秋めいた香りをまとって、帰途に就く桜花であった。
大成功
🔵🔵🔵
宙夢・拓未
手伝いに来たぜ。まずは目撃者の対処だな
SNSで拡散が始まってるだろうから、それに対処しよう
適当なアカウントを用意して、駅名と、『棒人間』『なんかいた』『騒ぎ』『やばい』辺りを組み合わせながら発言検索
まずい発言や画像を載せてるアカウントを見つけて、メッセージを送っていくぜ
TV局の記者だと名乗って
「取材を申し込みたいので、今すぐ駅の南口に来てください。お待ちしております」ってな
で、UDC職員にも協力してもらい、TV局のスタッフに偽装して、カメラやら三脚やらレフ板やらを広げて待つ
でもって、来てくれた人たちに「ゴメンな」と言ってから、記憶消去銃で撃つぜ
SNSへの書き込み自体も、後で消しておこう
さ、お待ちかねのスイーツビュッフェだ!
やっぱ、この季節はカボチャスイーツだよな
プリンにタルト、ムースケーキにモンブラン!
たっぷり満喫させてもらうぜ
そろそろ別のに移ろう
サツマイモに栗に……おっ、これは
柿と梨のグラタン?
果物にカスタード掛けて焼いた物か
これ良いな! 美味い!
ふふっ、たっぷり秋の味覚を楽しんだぜ!
宙夢・拓未(未知の運び手・f03032)は、未だ混乱の続く駅周辺へと、駆け付けた。
対処に着手していたUDC職員に声をかけ、助力を申し出る。
「こっちはSNSの方を対処するつもりだ。それで、力を貸してもらいたいんだが」
「了解です! で、我々は何を?」
ごにょごにょ、と打ち合わせる拓未達。
意思疎通を図ったところで、拓未は、用意した適当なアカウントを使用、駅名や、事件にまつわるフレーズ……『棒人間』『なんかいた』『騒ぎ』『やばい』などを組み合わせ、発言検索。
ヒット。
刺し障りのある発言や、画像を載せているアカウントを発見し次第、メッセージを送っていく。
「『TV局の記者です。取材を申し込みたいので、今すぐ駅の南口に来てください。お待ちしております』……と、これで引っ掛かってくれると有り難いんだが」
果たして、拓未の策は、功を奏した。
待ち合わせ場所に、スーツ姿の男性が現れたのだ。
カメラや三脚、レフ板が、男性を迎える。TV局のスタッフに偽装した拓未とUDC職員達である。
思いのほか派手なお迎えに、男性がひるんでいる間に。
「ゴメンな」
「えっ、あっ、何?」
拓未が、記憶消去銃のトリガーを引いた。SFチックな特徴的な音を伴い、光が男性を包む。
「あれ……俺、駅に何の用事だっけ?」
戸惑う男性に、適当な理由を付けて、帰途へと促す拓未。
「宙夢さん、また1人来ましたよ」
「いい感じに釣れてるな。……やあ、よく来てくれたな。早速で悪いんだが」
記憶消去。
協力して、記憶を消していく拓未達。SNSへの書き込みも、きっちり消しておかねば。
怪異対処のエキスパートたるUDCの技術があれば、痕跡まで真っ白にできるはずだ。多分。
かくして。
首尾よく任務を終えた拓未を待っていたのは、ご褒美だった。
タビタビが手配してくれていた、スイーツビュッフェ。
店内の装飾やBGM、店員さん達の衣装、どれもハロウィン・オータムフェス仕様になっていて、秋スイーツを楽しんで! と訴えかけてくる。
「やっぱ、この季節はカボチャスイーツだよな」
任務中とはうって変わって、拓未の笑顔は、無邪気、と言えるもの。
南瓜お化けの意匠が施されたプリンに、魔女帽子風の飾りがあしらわれたモンブラン。タルトやムースケーキも、ハロウィン仕様に衣替え。
今しか味わえない、特別なスイーツ達を、たっぷり満喫する拓未。
ボリュームも少なくはないが、どれも甘さが拓未好み。ぺろりとたいらげてしまうと、第二ラウンド。
「そろそろ別のに移ろうか。次はサツマイモに栗に……おっ、これは」
拓未の目を引きつけたのは、一風変わったスイーツだった。
「柿と梨のグラタンです。二種の果物に、カスタードを掛けて焼き上げたものでございます。おすすめですよ」
ハロウィンカラーを大人っぽくあしらった制服姿の店員さんが、ご紹介してくれる。
オススメされたら、断る理由は……ない。
テーブルには、拓未のえりすぐったスイーツ達。その中でも、メインのように鎮座するグラタンを、いざ、実食。
焼成された事で、甘さを引き出された果実達の味わいが、ほこほこと口の中に広がる。
「ん、これ良いな! 美味い!」
舌鼓を打つ拓未。鼓がいくつあっても足りない。
そうして、秋の味覚を心行くまで楽しんだ拓未であった。
大成功
🔵🔵🔵
アレクシア・アークライト
オブリビオンの始末はもう終わったみたいね
なら私は、後始末をさせてもらうわ
UCで《力場》と《領域》を広域に展開
範囲内の人の言動や思考を把握し、目撃者等がいたら〈催眠術〉で機器の記録や情報を削除させるとともに、その記憶を消去していく
記憶を弄るのは申し訳ないけど、覚えていない方が幸せなこともあるわ
後始末が終わったら、せっかく予約してくれているのだからとお店へ
自身の太ももを見やりつつ、さっきかなり頑張ったからカロリー的には大丈夫な筈!と旬のケーキや果物をローテーション
それにしても、今後こんなことが頻発するかもしれないと考えると目眩がしてくるわね
まぁ、ダイエットには丁度いいかもしれないけど(もぐもぐ)
アレクシア・アークライト(UDCエージェント・f11308)が現場に到着した時には、駅の混乱は鎮静化へと向かいつつあった。
だが、対処すべき案件はまだ残っている。
「オブリビオンの始末はもう終わったみたいね。なら私は、後始末をさせてもらうわ」
対応中のUDC職員から現状を確認したアレクシアは、任務を開始した。
駅を包み込むように、力場と領域を展開する。ユーベルコード……サイキックの発動だ。
範囲内の人々の言動や、思考を把握。
UDC怪物の目撃者が発見すると、携帯端末など、機器に残された記録や情報を削除するよう操作しつつ、本人の記憶そのものも消し去っていく。
記憶を弄るのがあまり良い事ではないのは、アレクシアもよく承知している。申し訳なく思いつつも、粛々と『作業』を進めていく。
「覚えていない方が幸せなこともあるわ」
広域展開した領域の中で行われた事後処理は、速やかに終了した。
後は、他のUDC職員達が諸々の始末をしてくれることだろう。あまり首を突っ込んでもペースを乱してしまうかも知れない。
だから、アレクシアは……スイーツを堪能しに出かけた。
せっかく予約してくれているのだからと、タビタビの紹介してくれた店を訪れるアレクシア。
一歩。
ただ一歩店内に足を踏み入れた瞬間、アレクシアの景色が変わる。
スタッフの衣装から、店内の装飾に至るまで。全てがハロウィン仕様。特有の色彩が、否応なしに期待感を高めてくれる。
これもまた非日常の一種と言えるかもしれない。もちろん、スイーツを最大限に楽しむための空間だ。
林檎のタルトタタンにモンブラン、パンプキンパイ……「私を食べて!」と、アレクシアに訴えてくるスイーツ達。
ちらっ、と、自身の太ももを見やる。
「……お世辞にも細いとは言えないわね」
だが、先ほどかなり頑張ったから、カロリー的には大丈夫! なはず!
早速、旬のケーキや果物をローテーションするアレクシア。幸せのループ。
どれも、見た目の華やかさに負けない味を届けてくれる。秋がこんなにも芳醇なものだとは。
天は高くなるし、馬も肥ゆるはずである。アレクシアは納得した。
「それにしても、今後こんなことが頻発するかもしれないと考えると目眩がしてくるわね」
事態こそ解決したが、原因が究明されたわけではない。不安材料は残ったままだ。
「まぁ、ダイエットには丁度いいかもしれないけど」
もぐもぐ。
アレクシアの切り替えは、実に早かったのである。
大成功
🔵🔵🔵
木元・祭莉
アンちゃん(f16565)と合流!
えーと。
とりあえず、やぶさか☆彡2のライブやっちゃおう!
全部イベントの一部だったコトにしちゃえば、誤魔化せるんじゃないかな?(無理)
無理っぽければ、パフォーマンスってコトで光線乱射しながら飛び回っちゃおう!
(飛行しながらびゅびゅびゅんと)
へへへー、ドッキリ☆ゲリラライブでしたーっ。
うまくいったかな?
後は職員さんに任せて、スイーツしにいこー♪
へー、ハロウィンって、UDCでもやってるんだね。
カボチャがいっぱい!
えーとね……ココからココまで、全部ください!
残ってもアンちゃんが食べるから大丈夫♪
サクミラもハロウィンやってるかなあ。
カナタ(弟)のトコにもいかなきゃだね?
木元・杏
まつりん(祭莉・f16554)と
棒の皆とセキセイさまの爪痕は残していては駄目
UDCの組織の皆さん、まつりん、穏便に収めよう
いざ、ドッキリ企画だった作戦!
職員の皆さんには『ドッキリでした』なプラカードお持ち頂いて仕掛け人のお芝居お願い
ふふ、ビックリした?
引き続きやぶさか☆ついん、オン・ステージ!
くるくる歌い踊って、皆で盛り上がろう
記憶消去銃を手にパフォーマンス
疑問を呈するノリの悪い人はうりゃっと撃つ
素早く楽しみ、終わったらスイーツ…(←本音
和風なお茶処で優雅にお食欲の秋
お芋ケーキにパンプキンプリン
うさ型の月見大福
薄を見ながら頂こう
わたし、お抹茶点てる
香り良きで渋みが美味な大人の味
ふふ、おいしい?
きんぐセキセイさまとの決戦を乗り越えて。
木元・杏(焼肉処・杏・f16565)と木元・祭莉(マイペースぶらざー・f16554)は、無事合流を果たした……。
……はずだったのだけれど。
「えーと」
祭莉達の目の前には、未だ混乱の渦中にある駅と、混乱の人達。
これは解決しないと。祭莉は決意する。なぜならば。
「素早く楽しみ、終わったらスイーツ……」
本音をだだ漏れさせながら、杏は、混乱収めに乗り出した。
「棒の皆とセキセイさまの爪痕は残していては駄目。UDCの組織の皆さん、まつりん、穏便に収めよう。というわけで、プランをご説明。ごにょごにょ」
「なーるほど! りょーかい!」
「了解です!」
皆、良い返事。
杏の指示に従い、職員の皆さんが、混乱する人々の前に飛び出す。何とも怪訝そうなリアクションの人々の前に、突き出されたのは。
「ドッキリでしたー!」
ててーん!
軽快な効果音と共に、プラカードで、ネタバレタイム!
えー! と、一斉に声を上げる一般人さん達。
一連のあれこれがドッキリ企画だった事を明かして、諸々ご説明。
ご理解いただけない方には、ご協力の証の粗品(自称)などお配りし、仕掛け人として根回しする職員達。
全ては、杏のプラン通り。
「なんだ、そういう……」
「大がかり過ぎるだろ、金かかってるんじゃね?」
「ふふ、ビックリした? 引き続きやぶさか☆ついん、オン・ステージ!」
人々が状況を飲み込んでくれたところで、いよいよ杏達の出番!
全部仕掛けだったよ! そんな風に印象づけるために、畳みかけるようにアピールアピール!
「こんにちはー、やぶさか☆彡2です!」
杏と共に、ステージ衣装に身を包んだ祭莉が、ひゅひゅん、と空を飛び回る。
演出にしても、ちょっと派手すぎるかも?
けれど、この一帯はUDC組織によってひそかに封鎖されているし、どうせ一切合切忘れてしまうのだから、このくらいの方が、皆の意識を引きつけられて好都合だ。
くるくる、歌い踊って、皆を盛り上げる杏達。よく見れば、手にしているのは、マイク……ではなく、記憶消去銃。
駅が、何ともカオスな場所へと様変わりする。
UDC怪物のもたらす狂気と違うのは、これが、人々から狂気を遠ざけるための杏達の作戦であるという事。いうなれば、良いカオス。
しかし、みんながみんな、この展開を承諾した訳ではない。
「何だよこれ、説明になってな……」
「うりゃっ」
「う゛ッ」
疑問の声を上げる男性に、杏の銃が光を放った。疑問を呈するノリの悪い人は、真っ先に記憶を消された。
ちゃきっ、と祭莉も、記憶消去銃をロックオン!
びゅびゅん、と人々に発射しながら、次々『処置』を済ませていく。
「へへへー、ドッキリ☆ゲリラライブでしたーっ」
そんな風に祭莉が締めくくる頃には、この場に残っていた人々は、みんなぼんやりと……もとい、先ほどの事件の記憶を失っていた。
棒人間や、混乱の理由もすっかり忘却。なにも見なかった。
それなら後は、職員さんに任せて、
「スイーツしにいこー♪」
アイドルの時間はここまで。普通の双子に戻ります。
衣装を脱いだ祭莉が、杏の手を取り、街に繰り出した。
「ふう、お疲れ様」
杏達は、和風なお茶処に腰を落ち着けていた。タビタビが手配してくれていたお店の1つだ。
ここからは、優雅にお食欲の秋。
「へー、ハロウィンって、UDCでもやってるんだね。カボチャがいっぱい!」
祭莉の瞳が、煌めいている。
店内は、和と洋の融合。和を基調としつつ、今だけはハロウィンな装飾に彩られて、特別モード。
普段は和装な店員さんも、南瓜お化けや魔女の杖や帽子のデザインの小物を身に着けている。
ハロウィンな気分にどっぷり浸かってね! と歓迎されているみたいで、祭莉も思わずうきうき。
何より心をぽよんぽよんと弾ませるのは、そのメニューだ。
ケーキやクッキー、大福に至るまで、祭莉のちょっと知らない形になっていた。
スイーツまでもハロウィンの装いだ。食べてくれないと悪戯する勢い。
「食べちゃうのがもったいないよねー。えーとね……ココからココまで、全部ください!」
「ぜ。ぜんぶ……!?」
何か変な事言った? と、自信たっぷりに注文する祭莉。
店員さんがちょっぴり引いているけれど、祭莉はなおも平然と、
「残ってもアンちゃんが食べるから大丈夫♪」
「問題ない」
こくり。
無茶振りが無茶になってない。
杏の前には、お芋ケーキにパンプキンプリン。そして、ちんまり愛らしい、うさ型の月見大福。揃いも揃って、甘やかしてくる。
さやさやと揺れる薄を眺めながら頂くと、秋の風味がますます増す。
「うまーい! うまーい!」
どれも美味しい。祭莉の舌鼓が鳴りやまない。
その間に、頼んでおいたセットで、お抹茶を点てる杏。手際の良さと所作に、店員さん達も釘付けだ。
祭莉に差し出されたのは、鼻孔をくすぐる良き香り。口に含めば広がるは、渋みが美味な大人の味。
「ふふ、おいしい?」
「おいしーい♪」
ちょっぴり苦いカモ?
でも、お菓子と合わせれば、大人体験の出来る、いい塩梅。
「サクミラもハロウィンやってるかなあ。カナタのトコにもいかなきゃだね?」
ふと。
弟の事に、思いを馳せる祭莉であった。
かくして、溢れ出すUDC怪物の事件は、ひとまずの解決を見た。
けれど、ハロウィンな季節は、もう少しだけ、続く。
大成功
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