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レイダーたちは今日も元気

#アポカリプスヘル #戦後

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#アポカリプスヘル
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#戦後


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●既視感がある気がする
「っしゃー!燃やしてやったぜー!」
 炎上しているとある拠点。火炎瓶を持っているギャング達が思い思いに叫んでいる。
「ちょっと!叫んでないで、あんた達も手伝いなさいよ!」
 そんな彼らに文句を言っている女性陣は、歪な石像を運び出そうと奮闘中。
 その歪な石像はどこか人型を模しており、ただの石像でないことが伺える。
 そうして一つの拠点が壊滅させられた。

●見たことあるって?きのせいだよ
「戦争が終わり、世界は平和になりました。で、終わらないんすよねぇ……」
 そんなことをグリモアベースの一角でぼやいている秋月・充嘉(キマイラメカニカ・f01160)は、やってくる猟兵たちを見て軽く手をあげる。
「アポカリプスヘルのお仕事っすよ」
 アポカリプス・ランページにて確認された『フィールド・オブ・ナイン』は全て撃破された。
 それはとても喜ばしいことであり、誇れることだろう。
 とはいえ、すべてのオブリビオンが消滅したかと言われればそうでもなく。
 レイダーたちは今日も元気に略奪行為をしようとしている。
「もしほっといたら物資は奪われるし、人は石化されて未来のボスオブリビオンの献上品にされるっす」
 なるほど。
 ……いや、ちょっと待て。最後のはなんだ。
「順番に説明するっすねー」

 まず拠点内に『ダーティーギャング』達が侵入。
 火炎瓶やら火炎放射器やら爆竹やらで拠点内にある物資をとにかく燃やそうと動く。
 最後の爆竹はともかく、貴重な物資が燃やされるのはよろしくない。
 拠点の人々も抵抗はするのだが、やはり多勢に無勢であり全滅。
 戦闘不能になった人々はどうなるかというと、もう一集団の『セメントアタッカー』達にセメントをぶっかけられ固められて、持ち帰られる。
 持ち帰られたところで渡す相手がいないので、とりあえず命は奪われない。

 この二集団を殲滅することが今回の依頼だ。

『ダーティーギャング』達は、催涙スプレーや鎖を使って動けなくしたところを鉄パイプで殴るという卑怯な戦法で戦うことを好む。また今回の場合、燃焼物も使った攻撃をするだろう。

『セメントアタッカー』達は逆にシンプルで、持ってる特殊セメント噴射器を使って相手をセメントまみれの石像にする。
 ちなみにこのセメント液は触れた者を瞬時に固めてしまうものの、不思議なことに人体には無害らしい。

「まずは、ギャング達。その後にセメント達っすよ」
 ある程度ギャング達を叩けば、向こうは勝てないと判断しバギーで逃走し始める。
 見逃す理由はないので、追撃をしてほしい。
「何を使って追うのかは任せるっすよ。というわけで戦後処理よろしくー」


川内嘉治
 なんだか悪くない組み合わせ。

 どうも、川内嘉治です。
 アポカリプス・ランページ、お疲れさまでした。
 さて、今回のシナリオですが集団戦が二つです。
 まずは拠点に侵入してきた『ダーティーギャング』達を返り討ち。
 その後で逃走する『セメントアタッカー』達とギャング達を追撃してください。
 追撃する際の猟兵側の乗り物ですが、特に記載がなくても拠点から借りた(もしくは敵のを強奪した)扱いにしますのでご心配なく。
 ちなみにですが、ギャングとアタッカー達は逃走する際、男女比同じでそれぞれバギーに乗ります。参考までに。

 では、嘉き追撃を。
 石像になった際は気合いでどうにかしてください。
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第1章 集団戦 『ダーティーギャング』

POW   :    お寝んねしな!
【鉄パイプや鎖】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    催涙スプレーの時間だぜぇ!
【催涙スプレー】から【目の痛くなる液体】を放ち、【目の痛み】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    おらおら、おとなしくしな!
【手錠】【スタンガン】【鎖】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ルーン・エルウィンド
■心情
戦後のこれからという時に略奪とは…
「…思い通りに行くと思うな。」
何一つ奪わせはしないと心に誓い、戦いに臨みます。

■行動
UC【トリニティ・エンハンス】で攻撃力を強化
主に【衝撃波】と【範囲攻撃】で複数を巻き込みながら攻撃
なるべく相手と30cm以上の距離を保ちながら立ち回りたいですが
攻撃された場合は、【早業】や【受け流し】で回避し
隙があれば【カウンター】を狙います。
ダメージは【オーラ防御】と【激痛耐性】で耐えます。

最大の目的は、戦闘を有利に進め、勝利に導くことです。
その為なら、ある程度のダメージはやむを得ないものとします。




 アポカリプスヘルの荒野。利害の一致で組んだ二つの集団が、ある拠点へとバギーを走らせている。
 先頭の車、運転をする男が助手席に座る女に声をかける。
「分け前は半々でいいんだよな?」
「別にいいわよ?ヘマさえしなければ」
 軽口を返す女に鼻で笑う男は中央にあるカーレシーバーに手を伸ばす。
「お前ら!略奪の時間だ!!!」

 拠点内に警報が鳴り響く。
 耳をつんざくそれは招かれざる客が来たことを知らせていた。
 ルーン・エルウィンド(風の翔剣士・f10456)はその警報に眉をひそめながら拠点の前線へと駆ける。
(戦後のこれからという時に略奪とは……)
 空気の読めないというべきか、むしろ読んでるというべきか。
 いずれにしろ、向かってくるのならば撃退するのみ。
 バギーから男たち、『ダーディギャング』達が向かってくる。
「……思い通りに行くと思うな」
 三属性の魔力で攻撃力を強化し、刀を振るう。
 その刀は衝撃波を放ち、向かってくるギャング達を吹き飛ばす。
 しかし吹き飛ばされなかった悪運の強いギャングが、ルーンへと鉄パイプを振りかぶる。
 その鉄パイプを刀で受け流し、蹴り飛ばす。
 何一つ奪わせはしない。
 そう心に誓うルーンには、卑怯な手段は通じない。

成功 🔵​🔵​🔴​

チル・スケイル
略奪するはずの物資を、率先して燃やそうというのですか?
この辻褄の合わない思考と行動、これもオブリビオンの特性というものでしょうか…

翼で空を飛び、高い位置でスタンバイ
敵の襲撃に合わせて凍気を解き放ち雪を降らせ、【氷術・場】と名付けた魔法を使います。雪に詰まった魔力が戦場に浸透し、一時的に周辺を凍てつく永久凍土と化します

このような環境では尋常の火は灯りませんし、この氷の世界に慣れない賊は攻撃も逃走もままならないでしょう。あとは狙撃杖【カシュパフィロ】から放つ氷の弾丸で、ろくに動けなくなった相手の頭部を貫くだけです




 アポカリプスヘルに雪が降る。
 まだ季節外れといってもいいそれは、チル・スケイル(氷鱗・f27327)のユーベルコードによるものだ。
 積もった雪は氷となり、辺りを一時的な永久凍土へと変化させる。
 永久凍土と化した大地に立ってしまったギャング達は、こけて尻もちをついたりと急激な環境の変化についてこれないようだ。
 そんなギャング達をチルは上空から見下ろしていた。
(略奪するはずの物資を、率先して燃やそうというのですか?)
 この辻褄の合わない思考と行動、これもオブリビオンの特性というものだろうか?
 そんなことを考えながら、狙撃杖【カシュパフィロ】を構え、まともに動けないギャング達の頭を狙う。

 ちなみに、略奪するはずの物資を燃やす意味だが。
 略奪側が物資を持ちきれなかったりとか、生き残ってしまう被害者達に対して絶望を与えたりだとか、単純に見せしめだとか。
 そういった意味合いがあったりするのだが、アックスアンドウィザーズ以外の世界に疎いチルはそんなこと知る由もなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

川村・育代(サポート)
バーチャルキャラクターの悪霊×ゴーストキャプテン、11歳の女です。
普段の口調は「 年相応の少女口調(あたし、~くん、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、偉い人には 慣れない敬語(あたし、あなた、~さん、です、ます、でしょう、でしょうか?)」です。
普段は明るく元気な性格で年相応の考え方、行動をします。
戦闘では自分から積極的に攻撃するよりは呪詛で自爆させたり、同士討ちさせるなど、相手をおちょくるような戦い方を好みます。(Sっ気があるようです)
ユーベルコードは状況に応じて使用します。
エキストラ感覚であらゆる状況で使い倒して頂いて大丈夫です。
描写に関するタブーは一切ありません。




 ギャング達は女子供にも容赦はしない。
 たとえ自分たちより実力が上であっても、数で攻めれば完封できる。
 そう考えて、川村・育代(模範的児童・f28016)にも襲い掛かる。
 ギャングの鉄パイプが育代に振り落とされる。
 育代は自分の持つ魔法少女のステッキで間一髪でそれを防ぐ。
「女の子に向かって、危ないじゃないですかー!」
 鉄パイプを払ってぷんぷんと怒る育代だが、ギャング達は鼻で笑う。
「悪いなお嬢ちゃん、俺たちゃわるーい大人でなぁ。危ないのが大好きなんだ、よっ!」
 言いながら投げられた鎖もステッキで防いだ育代は、怒りをさらにあらわにする。
「また危ないことを!もう怒りました!あたしにも考えがあります!えーい!」
 言って育代はステッキを手近なギャングに向けて振る。
 何か来ると身構えていたギャング達だが、何も起こらないと見るや下品な笑いをおこす。
 それを見た育代は子供らしい笑い声で返した。
「笑っている場合じゃないですよ?」
 ステッキを向けられたギャングの様子がどこかおかしい。
 何かに怯えている表情をしているのに、近くにいたギャングへと向けて鉄パイプを振り落とす。
「おい、なにやって……!」
「違っ、体が勝手に……!」
 生まれた隙を育代は逃さない。
 ステッキを適当に向けた別のギャングに呪いをかける。
「あたしを怒らせた罰です!仲良く同士討ちしてください!」
 ふふんと笑う育代はどこか楽しそうだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

草柳・華穂(サポート)
草柳・華穂(くさやなぎ・かほ)、ウサギ等動物の能力を移植された強化改造人間。
悪の秘密結社から脳改造寸前で脱出し復讐のため戦っていたわ。
悪い奴らに容赦は要らない、特に邪神とか邪教団とか手加減をする理由がないわね
まあ、容赦しなさ過ぎてダークヒーロー扱いになったんだけどね、後悔は無いわ

戦闘では蹴り技を主体とした戦い方をすることが多いわ
色々な動物が入っているけど、メインはウサギだからね脚力はちょっとした自慢よ




 シュッと空を切る音がする。その後にドサリと何かが倒れ込む音も。
 草柳・華穂(強化人間のダークヒーロー・f18430)の蹴りとそれをもろに喰らったギャングが倒れたものだ。
「一応確認するけど、あなたたちが悪者よね?」
 蹴った後に言うことでもないが。
 これでこいつらが悪人でなければとんだ濡れ衣だろう。
 もちろんそんなわけではないと分かっている。
 悪人には手加減も容赦しない。
 きっかけは悪の秘密結社から施された強化改造。
 ウサギを主に様々な動物の能力を移植され、脳改造寸前で脱出できたが抱いた恨みは消えていない。
 悪人に対しての容赦のなさが災いして、ダークヒーローとまで扱われているが。
 それが華穂の行動原理であり根底である。
「ウサギがメインで入っているからね、脚力はちょっとした自慢よ」
 華穂の蹴り技がギャングをまた一人蹴り倒す。
 しなやかな脚は見た目以上の力を発揮している。
「さぁ、次に蹴り倒れされたいのは誰?」

成功 🔵​🔵​🔴​

大神・零児(サポート)
アドリブ共闘可
多対一又は多対多の場合
多数を一度に相手にできるUCを選択
各個撃破の場合はUCの選択はマスターに任せます

戦闘のみの場合
所持している武器・アイテムを効果的に使い
戦局を有利にするよう行動(フラッシュバン・煙幕等で攪乱や敵の隙をつくる等)

救出・護衛
対象者の命最優先で行動
敵の動きに注意し、牽制しながら戦う
仲間との連携・連絡はアイテムも駆使し密にする



常時使用技能
戦闘知識
第六感
野生の勘
見切り
世界知識
地形の利用
咄嗟の一撃
ダッシュ
ジャンプ
学習力
情報収集
早業
敵を盾にする

護衛・救出対象等有
拠点防御
時間稼ぎ
鼓舞
失せ物探し
オーラ防御
覚悟
救助活動
かばう
聞き耳

C-BA使用時
運転
操縦
動物使い
動物と話す
運搬
騎乗




 数が多い。
 最初に思った感想がそれだった。次いで面倒だとも。
 大神・零児(人狼の妖剣士・f01283)は鞘に収められた刀の柄を握りしめ、息を吐く。
「起きろ、魂喰!」
 かけ声と共に刀――魂喰――を抜き、周囲を己だけの戦場へと書き換える。
 振るう刀は手近なギャングの肉を切り、突き刺す。呪詛によって内面を剥がされ無防備になった魂が刀に飲み込まれ、喰われる。
 魂を喰われたギャングは悲鳴も上げずその場に崩れ落ちる。
 魂喰から返り血が飛んだ。
 その返り血に触れてしまった不運なギャングは呪詛と血の霧の世界に呑まれた。
 吐き出されたギャングの顔は恐怖に覆われていた。
 
 それらの惨状を見てなお、他のギャング達は『まだ』逃走を選ばない。
 ここで逃走を選んでいれば、まだ長く生きられただろう。
 といっても、数秒から長くても一時間といったところだろうか。
「逃げなかったこと、後悔する間もなく死んでいけ」
 零児の刃がまた一人の魂を喰らいつくした。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『彫塑略奪者『セメントアタッカー』』

POW   :    特殊セメント噴射器
【噴射器銃口】から【特殊液状セメント】を放ち、【ドロドロに塗り固めること】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD   :    特殊セメント噴射器
【噴射器銃口】から【特殊液状セメント】を放ち、【ドロドロに塗り固めること】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    特殊セメント噴射器
【噴射器銃口】から【特殊液状セメント】を放ち、【ドロドロに塗り固めること】により対象の動きを一時的に封じる。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●追撃戦開始
「撤退、撤退ーー!!」
 そんな声が上がったのは、おおよそ半分くらいのギャング達が倒された辺りだった。
 生き残ったギャング達は後続のセメントアタッカー達へと帰っていく。
「撤退ってどういうことよ!?」
「やべぇ用心棒共がいやがった!このままじゃ俺らがやられちまう! 」
 悪態をつきながらも、状況を説明できる辺り。比較的頭が回るタイプなのだろう。
 各々の車に乗り込みベースから離れはじめるギャングとアタッカー達。
 もちろんそれを見逃すほど、猟兵たちは優しくない。
善光・勝(サポート)
人手が必要ってぇなら、手伝ってやらぁ。

状況を見ながら、必要なように立ち回ろうとは思う。
戦闘には、殴打などには剣先ショベル、UCで使用する際は器物の投炭スコップを使う。
戦い方を学んだことはねェから、しょせんステゴロ、喧嘩戦法に分類されるような動きになるだろうな。
元の器物の性質上、熱や炎には耐性がある。

(一人称俺、ぶっきらぼうなしゃべり方で、昭和の職人気質なおっさん)



●車に罪はない
 善光・勝(ヤドリガミのバーバリアン・f19250)はベースにあったバイクに乗り、逃げたギャング達を追いかける。
 元々はSL機関車の石炭スコップである勝にとって慣れない乗り物ではあったが、それでも向こうに追いつける程度には乗りこなしてみせた。
 一台の車に追いつくとバイクの速度を上げ、並走するようにならんだ。
「おい、あんたら!事故りたくなければ車を止めな!」
 そう勝が言ったのは乗り物そのものを壊したくないからだろう。
「誰が止まっかよバーカ!おいっ!」
「わかってる、これでもくらいな!」
 だがそんなことはギャング達にとって知ったことではない。
 取り出したセメント噴射機を助手席の窓から勝に向けて噴射する。
 気づいた勝は急ブレーキをかけてセメント液がかからないように速度をさげる。
 再度アクセルを握ると、今度は並走ではなく追いこしてからのUターン。
 車と対向するようにスピードを上げ、背負っていたシャベルを片手で持つと、車のフロントガラスに向かって思いっきり殴りつけた。
 ガラス全体にヒビが入り、視界を奪われたギャング達は慌ててブレーキを踏むが間に合わず。
 車は横転し派手に爆発した。

 その光景を勝は苦しそうに眺めてた。
「すまん、お前に罪はなかったのに……」
 その言葉は車に対しての謝罪だった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルク・フッシー


(指定UCで多くの敵をなぎ倒すも、疲れて動きが鈍ってる場面からリプレイ開始)

はあはあ…数が多いです…あっ!?
(不意打ちで石にされる)

こ、こんなに一瞬で固まるなんて!体が重すぎます、硬すぎます〜!

ぐうっ…う、動けないです〜!
指一本でも動けば…魔法でなんとかできるかもしれないのに…
ううーん…当たり前ですけど、力ずくじゃどうにもならないです…

こういう時は落ち着いて、魔力を一点に集めて…
ひゃっ、くすぐったいです!落ち着かないです〜!
や、やめてください!石になってても尻尾は敏感なんですぅ!

も、もうだめ…耐えられないのに…耐えるしかできません…



●善戦、そして
 ギャングとアタッカー達を追い詰めた先で、ルク・フッシー(ドラゴニアンのゴッドペインター・f14346)は一人、善戦していた。
 様々な色の絵の具の弾丸を飛ばし、その色に応じた属性の魔力で燃焼させ、凍らせ、痺れさせて、アタッカー達の数を減らしていく。
「はあはあ……数が多いです……」 
 息をきらしながらも攻撃の手を止めないルク。
「おらぁ!!」
「くっ……」
 ギャングの鉄パイプ攻撃をなんとかかわし、反撃をしようとギャングへと振り向いた瞬間。
 べちゃりと、セメントがルクの身体にかかる。
「あっ!?」
 声を出せたところでもう遅い。
 ドロドロのセメントがルクの全身を塗り固めた。
 ここまで善戦できたからこそ不意打ちでやられてしまい、悔しがるルク。
「ようやく出来たわ!未来の主さまに捧げる石像が!」
「へ、へへ……ざまぁみろ!」
 アタッカーとギャングの声が石像になったルクの耳に入る。
(ぐうっ……う、動けないです〜!指一本でも動けば……魔法でなんとかできるかもしれないのに……)
 五感も思考も奪われていない不思議な状態でルクは次の行動を考える。
(ううーん……当たり前ですけど、力ずくじゃどうにもならないです……こういう時は落ち着いて、魔力を一点に集めて……)
「それにしても、ドラゴニアンっていうの?近くで見ると可愛いわねー」
 そう言ってアタッカーの一人が石像ルクの身体を撫で始める。
(ひゃっ、くすぐったいです!落ち着かないです〜!)
「可愛いかぁ?」
「可愛いわよ。ほら、尻尾のところなんかとくに……」
 ルクの尻尾をつつと撫でる。
(ひゃわわわ、や、やめてください!石になってても尻尾は敏感なんですぅ!)
「柔らかそうな感じがいいでしょ?」
「そう言われるとたしかに?」
「他にもね?」
 撫でるところを変えながらアタッカーの石像講座にギャングが聞いて。
(も、もうだめ…耐えられないのに…耐えるしかできません…)
 生殺しともいえるような状況をルクは耐え続けていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

川村・育代
☆跳び縄で相手を引き寄せて盾代わりにしてセメントを受けさせたり、ユーベルコードで自爆させて迎撃するわ。
そんなに石像が好きなら、あなたたちも石像になってみたら?
(ユーベルコードで)何が起きるかはあたしにも分からないけど、かなり面白いことになるんじゃないかしら?
あら、仲間割れ?ずいぶん楽しそうね。



●何がおこるか
 レイダーとアタッカー達の中央に飛びこんだ川村・育代(模範的児童・f28016)は飛び縄で手近なレイダーを引き寄せる。
 潰れた蛙のような声を上げたレイダーは、アタッカーのセメント液を育代の代わりに受けて石像になる。
「そんなに石像が好きなら、あなたたちも石像になってみたら?」
 盾代わりにしている石像の後ろで、育代はそう問いかける。
「お生憎様。そうしたらボスに褒められないじゃないの!」
 一人のアタッカーがそう言って育代に接近する。
 それを育代は飛び縄をコツンと当てて怯ませる。
 たいした威力のない攻撃。
「何が起きるかはあたしにも分からないけど、かなり面白いことになるんじゃないかしら?」
「っ!バカにして!」
 育代に向けたセメント銃は、いくら引き金を引いても出なかった。
「あ、あれ?」
「おい、なにやって……」
 不審に思った別のレイダーがアタッカーに近づく。
 なにか言おうとふり向いたアタッカーのセメント銃が『不運』にもレイダーに向けられ、暴発した。
 かわす暇もなくもろに受けたレイダーは石像に。
「あら、仲間割れ?ずいぶん楽しそうね」
 それを育代はおもしろそうに見ていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

イングリット・イングラム
貴方達がこの地から奪おうとしたもの、全て返してもらいます。
代わりに、貴方達は一人も欠けることなく骸の海に還してあげましょう。

UCにより神の加護を発現。
技能は、結界術、逃亡阻止、先制攻撃、誘導弾を指定。
外に出ることができない結界を広範囲に展開し、敵をその中に封じ込めます。

知りませんでしたか……?
猟兵からは逃げられないということを。

聖弓を召喚。
敵がこちらに噴射器を向けるのよりも早く、先制攻撃で敵を射貫いていきます。

車や石像を盾にしようとしても無駄なことです。
神の矢はそれらを全て避けて貴方達の身体に突き刺さります。

塵は塵に。
灰は灰に。
骸は骸に。



●骸は骸に
 光が戦場一帯を覆う。
 イングリット・イングラム(聖堂騎士・f35779)の祈りが神の加護を発現させたものだ。
 敵の逃亡を阻止する結界であり、イングリットの技能を底上げするこの加護は、オブリビオンに奪われた全てを取り戻すための聖なる祈り。
 召喚した聖弓をつがえて、矢を放つ。
 放った矢は敵が行動を移す前に急所へと突き刺さる。

「くそっ、何処から撃ってきやがる!?」
「知らないわよ!とにかく逃げ……っ」
 先に車に乗ろうとしたギャングの頭に矢が突き刺さる。どさりと倒れてそのまま消滅したギャングを見て、裏返った声を上げるセメントアタッカー。
 徒党を組んで弱いベースを襲撃し、いつか仕える主人への貢物を手に入れる。
 簡単だったはずの作戦は、急に現れた用心棒たちに阻止される。それどころか気づけばこちらの戦力がほぼなくなっている。
 割にあわないどころの話じゃない。

「猟兵からは逃げられません」
 最後の一体となったセメントアタッカーに矢を放つイングリット。
 その矢はまっすぐにアタッカーの頭部へと突き刺さった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年12月08日


挿絵イラスト